Vehicular step device

申请号 JP2013058399 申请日 2013-03-21 公开(公告)号 JP2014180998A 公开(公告)日 2014-09-29
申请人 Aisin Seiki Co Ltd; アイシン精機株式会社; 发明人 ISHIDA TOSHIHIKO;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a vehicular step device capable of reducing work man-hour when mounted on a vehicle body.SOLUTION: A vehicular step device includes: a step member ST provided oppositely to a getting on/off opening 10a formed on a vehicle body 10; and a drive member 49 for driving a slide door to open/close. The step member ST is equipped with a metallic rail portion 30 fixed on the vehicle body 10 and guiding movement in the opening/closing operation of the slide door; a step panel 41; and a resinous step body 40 integrally having a rail fitting portion 44 protrusively provided on the step panel 41 and fitted with an outside surface of the rail portion 30 and a drive member installing portion 43, and configuring a lower rail 12 for guiding movement in the whole range of the opening/closing operation of the slide door with the rail portion 30.
权利要求
  • 車両ボデーに設けられるステップ部材と、
    前記ステップ部材に設けられ、前記車両ボデーに形成された乗降口を開閉するスライドドアに連係されて該スライドドアを開閉駆動する駆動部材とを備え、
    前記ステップ部材は、
    前記車両ボデーに固定され、前記スライドドアの開閉作動における移動を案内する金属製のレール部と、
    前記乗降口を乗降する搭乗者の足場となるステップパネル、該ステップパネルに突設され前記レール部の外側面に嵌合されるレール嵌合部、及び前記駆動部材が設置される駆動部材設置部を一体的に有し、前記レール部と共に前記スライドドアの開閉作動の全範囲における移動を案内するガイドレールを構成する樹脂製のステップ本体とを備えた、車両用ステップ装置。
  • 請求項1に記載の車両用ステップ装置において、
    前記レール部は、前記ステップ本体との位置関係を決定するための基準点となる位置決め部を備えた、車両用ステップ装置。
  • 請求項1又は2に記載の車両用ステップ装置において、
    前記レール部は、前記ガイドレールの一部の範囲に延在して前記スライドドアの開閉作動の一部の範囲における移動を案内する、車両用ステップ装置。
  • 請求項1又は2に記載の車両用ステップ装置において、
    前記レール部は、前記スライドドアの開閉作動の全範囲における移動を案内する、車両用ステップ装置。
  • 請求項3に記載の車両用ステップ装置において、
    前記レール部は、車両幅方向に並設された一対の側壁部を有し、
    前記レール部には、前記ステップ本体が構成する前記ガイドレールである樹脂レール部及び前記レール部の境界部位で前記両側壁部の先端に連続して互いに相反する車両幅方向に延びる一対の逃げ部が形成され、
    前記レール嵌合部には、互いに相反する車両幅方向に凹んで前記両逃げ部をそれぞれ収容する一対の収容部が形成された、車両用ステップ装置。
  • 说明书全文

    本発明は、車両ボデーに形成された乗降口に搭載される車両用ステップ装置に関するものである。

    従来、こうした車両用ステップ装置としては、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。 図7に示すように、この車両用ステップ装置90は、樹脂材からなるステップ部材91を備えるとともに、該ステップ部材91下部に設けられる駆動部材96を備える。 そして、ステップ部材91は、略平板状のステップパネル92及び該ステップパネル92下面から下方に延びる略U字溝状のガイドレール93を一体的に有する。

    ステップパネル92は、車両搭載状態において略平に広がって、乗降口を乗降する搭乗者の足場となる。 一方、ガイドレール93は、乗降口を開閉するスライドドアを移動案内するためのもので、基本的に車両前後方向に延在する。 なお、駆動部材96は、ガイドレール93よりも車両幅方向内側寄りに配置されており、スライドドアと連係されて該スライドドアを電動で移動駆動(開閉駆動)する。

    この構成によれば、例えば共に金属板からなるステップパネル及びガイドレールを溶接等で接合したステップ部材に対して軽量化及び部品点数の削減を図れるとしている。

    特開2011−105263号公報

    ところで、車両メーカでのスライドドア建付け工程は一般に、塗装工程(電着塗装〜上塗り工程)前の板金溶接後に行っている。 つまり、車両メーカでは、板金状態の車両ボデーにスライドドアを建付けてそれらを塗装し、更に200°C近い乾燥炉で焼付けすることになる。 従って、特許文献1では、本来は塗装工程に先立ってスライドドアの建付けのために車両用ステップ装置90を車両ボデーに搭載しておく必要がある。 しかしながら、ステップ部材91が乾燥炉の高熱に耐えられない樹脂製であったり、駆動部材96(電動モータ等)が設置されていたりすることで、この段階では乾燥炉の高熱に耐えられるスライドドア建付け用の専用部品を車両ボデーに搭載することになる。 そして、塗装工程の終了後に、前述の専用部品を取り外して本来の車両用ステップ装置90に入れ換えることになる。

    従って、このような部品の置き換え作業を要する分、作業工数の増大を余儀なくされている。 特に、スライドドア建付け工程において前述の専用部品を利用して所要精度でスライドドアを建付けたにも関わらず、当該精度の前提となる専用部品が車両用ステップ装置90に置き換えられることで、所要精度を満足するように建付けの微調整を改めて行う必要があり、作業工数のいっそうの増大を余儀なくされている。

    本発明の目的は、車両ボデーに搭載する際の作業工数をより低減することができる車両用ステップ装置を提供することにある。

    上記課題を解決する車両用ステップ装置は、車両ボデーに設けられるステップ部材と、前記ステップ部材に設けられ、前記車両ボデーに形成された乗降口を開閉するスライドドアに連係されて該スライドドアを開閉駆動する駆動部材とを備え、前記ステップ部材は、前記車両ボデーに固定され、前記スライドドアの開閉作動における移動を案内する金属製のレール部と、前記乗降口を乗降する搭乗者の足場となるステップパネル、該ステップパネルに突設され前記レール部の外側面に嵌合されるレール嵌合部、及び前記駆動部材が設置される駆動部材設置部を一体的に有し、前記レール部と共に前記スライドドアの開閉作動の全範囲における移動を案内するガイドレールを構成する樹脂製のステップ本体とを備えた。

    この構成によれば、前記ステップ部材は、金属製の前記レール部と、該レール部とは別体の樹脂製の前記ステップ本体とで構成される。 そして、前記車両ボデーに固定された前記レール部は、それ自体で前記スライドドアの開閉作動における移動を案内することができる。 つまり、車両メーカでは、板金状態の車両ボデーに前記レール部のみを固定しておけば、塗装工程(電着塗装〜上塗り工程)に先立って前記スライドドアを所要の精度で建付けることができる。 そして、塗装工程の終了後に、前記駆動部材を予め設置した状態の前記ステップ本体の前記レール嵌合部を前記レール部の外側面に嵌合すれば、該レール部と共に前記ガイドレールが構成されて、車両用ステップ装置の搭載作業が完了する。 従って、従来形態のような部品の置き換え作業が不要になる分、前記車両ボデーに搭載する際の作業工数をより低減することができる。 また、基本的に前記スライドドアを建付けた際の精度に変化がないことから、当然ながらその後の建付けの微調整のための作業工数も低減することができる。

    上記車両用ステップ装置について、前記レール部は、前記ステップ本体との位置関係を決定するための基準点となる位置決め部を備えることが好ましい。
    この構成によれば、前記レール部及び前記ステップ本体は、前記位置決め部によりそれらの位置関係を決定できるため、前記ステップ本体の取着後の前記スライドドアの建付け精度の変化を抑えることができる。

    上記車両用ステップ装置について、前記レール部は、前記ガイドレールの一部の範囲に延在して前記スライドドアの開閉作動の一部の範囲における移動を案内することが好ましい。

    この構成によれば、前記レール部は、前記ガイドレールの一部の範囲のみに延在していることで、例えば前記ガイドレールの略全範囲に延在している場合に比べて金属材(レール部)の使用量を低減することができ、所要の強度に対してより軽量化を図ることができる。

    上記車両用ステップ装置について、前記レール部は、前記スライドドアの開閉作動の全範囲における移動を案内することが好ましい。
    この構成によれば、前記レール部は、それ自体で前記スライドドアの開閉作動の全範囲における移動を案内できることで、例えば塗装工程において、前記スライドドアを全閉〜全開状態へと移動させることができ、塗装作業をより円滑化することができる。

    上記車両用ステップ装置について、前記レール部は、車両幅方向に並設された一対の側壁部を有し、前記レール部には、前記ステップ本体が構成する前記ガイドレールである樹脂レール部及び前記レール部の境界部位で前記両側壁部の先端に連続して互いに相反する車両幅方向に延びる一対の逃げ部が形成され、前記レール嵌合部には、互いに相反する車両幅方向に凹んで前記両逃げ部をそれぞれ収容する一対の収容部が形成されることが好ましい。

    この構成によれば、前記レール部は、前記両収容部にそれぞれ収容される前記両逃げ部に連続する前記両側壁部の先端において、前記樹脂レール部に連続する。 従って、前記ガイドレールを構成する前記レール部(両側壁部)の内側面及び前記樹脂レール部の内側面間で前記両側壁部の先端による急峻な段差が生じることを回避でき、ひいては前記ガイドレールによる前記スライドドアの開閉作動における移動をより円滑に案内することができる。

    本発明は、車両ボデーに搭載する際の作業工数をより低減できる効果がある。

    本発明が適用される車両の側面図。

    本発明の第1の実施形態を示す分解斜視図。

    図4の3−3線に沿った断面図。

    (a)、(b)は、図3の4A−4A線及び4B−4B線に沿った断面図。

    本発明の第2の実施形態を示す分解斜視図。

    本発明の変形形態を示す断面図。

    従来形態を示す斜視図。

    (第1の実施形態)
    図1〜図4を参照して車両用ステップ装置の第1の実施形態について説明する。 なお、以下では、車両前後方向を「前後方向」といい、車両高さ方向上方及び下方をそれぞれ「上方」及び「下方」という。 また、車室内方に向かう車両幅方向内側を「車内側」といい、車室外方に向かう車両幅方向外側を「車外側」という。

    図1に示すように、車両ボデー10には、その側部に形成された乗降口10aの上縁及び下縁に沿って前後方向に延在するアッパレール11及びガイドレールとしてのロアレール12がそれぞれ設置されるとともに、乗降口10aの後方のクォータパネル10bにおいて前後方向に延在するセンターレール13が設置されている。 そして、これらアッパレール11、ロアレール12及びセンターレール13には、ガイドローラユニット14,15,16をそれぞれ介してスライドドア20が前後方向に移動可能に支持されている。 スライドドア20は、これらガイドローラユニット14〜16をそれぞれアッパレール11、ロアレール12及びセンターレール13に摺動させつつ前後方向に移動することで乗降口10aを開閉する。

    次に、ロアレール12及びその周辺構造について説明する。
    図2に示すように、車両ボデー10には、乗降口10aに対向して、車両フロア面よりも低い収容凹部10cが形成されている。 そして、車両ボデー10には、車両前方寄りの収容凹部10c上を前後方向に延在する金属製のレール部30が固着されている。 すなわち、レール部30は、前後方向に延在する略長尺状の蓋壁部31及び該蓋壁部31の車両幅方向両側端から下方に延びる一対の側壁部32を有して、下向きに開口する断面略U字状に成形されており、前端に設けられた略蝶型の取付部33において、例えば溶接により車両ボデー10に固定されている。 なお、蓋壁部31には、取付部33の車両後方で、上方に軸線の延びる位置決め部としてのスタッドボルト34が、例えば植込み(及び溶接)にて固定されている。

    また、車両ボデー10には、収容凹部10cを上方から略閉塞する態様で樹脂製のステップ本体40が取着される。 このステップ本体40は、収容凹部10c上を略水平に広がる略平板状のステップパネル41、該ステップパネル41から下方に突設されたレール構成部42、及びステップパネル41の下面に形成された駆動部材設置部43を一体的に有する。 なお、駆動部材設置部43には、例えば電動モータ及び適宜の作動機構を主体に構成された駆動部材49が設置される。 この駆動部材49は、スライドドア20に連係されて該スライドドア20を電動で移動駆動(開閉駆動)する。

    ステップパネル41は、乗降口10aに対向するように配置されて、該乗降口10aを乗降する搭乗者の足場となる。
    レール構成部42は、前記レール部30と協働してロアレール12を構成するもので、その前側部はレール嵌合部44を形成するとともに、後側部は樹脂レール部45を形成する。

    図3に併せ示すように、レール嵌合部44は、前記レール部30の前後方向の全範囲に略一致して当該方向に延在しており、レール部30の前後方向の全範囲でこれに重なっている。 レール嵌合部44は、レール部30を車両幅方向に挟み込む一対の支持壁部44aを有する。 両支持壁部44aは、車両幅方向に凹凸する凹凸部44bをそれぞれ有しており、これら凹凸部44bにおいて両側壁部32(レール部30)の外側面に部分的に圧接している。 つまり、レール構成部42(ステップ本体40)は、両凹凸部44bが両側壁部32の外側面に部分的に圧接する態様で、レール嵌合部44をレール部30の外側面に嵌合させることで、該レール部30に固定・支持される。

    一方、樹脂レール部45は、レール嵌合部44の後端に連続してその車両後方で前後方向に延在しており、車両幅方向に並設された一対の側壁部45aを有する。 両側壁部45aは、両側壁部32の後端面がそれぞれ当接又は近接する一対の段差45bを介して車両幅方向に縮開されており、これら段差45bにより両側壁部45aの内側面(互いの対向面)が両側壁部32の内側面とそれぞれ略面一になるように設定されている。

    図2に示すように、ステップパネル41の前端には、スタッドボルト34に対向して車両高さ方向に開口する位置決め溝46が形成されている。 この位置決め溝46は、レール嵌合部44に沿って車両後方に延びるとともに後端で閉塞されている。 ステップ本体40は、レール嵌合部44をレール部30の外側面に嵌合させつつ位置決め溝46にスタッドボルト34を挿通するとともに、位置決め溝46を貫通したスタッドボルト34の先端部にナット47を螺合することでレール部30に固定される。 この際、ステップ本体40は、位置決め溝46に挿通されるスタッドボルト34を基準点として、レール部30との位置関係が決定される。 レール部30及びステップ本体40は、ステップ部材STを構成する。

    なお、本実施形態では、ナット47として、締め付け時にはスタッドボルト34を直線的に挿入するのみでよく、取り外し時にのみ回転を要する、いわゆるクイックナットが採用されている。 また、レール部30に固定等されたステップ本体40は、複数の締結ボルト(図示略)により車両ボデー10側に締結される。 ナット47としてクイックナットを採用したのは、ステップ本体40の固定時、締結ボルトを回転・締め付ける専用工具に加えて、ナットを回転・締め付ける専用工具を要するという作業を繁雑さを回避するためである。

    ここで、図4(a)、(b)に示すように、ロアレール12を摺動する前記ガイドローラユニット15は、レール部30(レール嵌合部44)の範囲にあるときには両側壁部32の内側面(互いの対向面)を摺動し、樹脂レール部45の範囲にあるときには両側壁部45aの内側面(互いの対向面)を摺動する。 以上により、レール部30及びレール構成部42は、それらの協働でロアレール12を構成する。 レール部30がロアレール12の一部の範囲に延在していることはいうまでもない。

    ガイドローラユニット15がレール部30の範囲(ロアレール12の前側部)にあるときには、スライドドア20は全閉状態〜所定の半開状態の範囲にある。 そして、全閉状態〜所定の半開状態の範囲でのスライドドア20の移動は、レール部30によって案内される。 一方、ガイドローラユニット15が樹脂レール部45の範囲(ロアレール12の後側部)にあるときには、スライドドア20は前記所定の半開状態〜全開状態の範囲にある。 そして、前記所定の半開状態〜全開状態の範囲でのスライドドア20の移動は、樹脂レール部45によって案内される。

    従って、少なくとも車両ボデー10にレール部30が固着されていれば、スライドドア20は全閉状態〜前記所定の半開状態の範囲で開閉作動が可能となる。 所定の半開状態は、スライドドア20の建付け後の塗装工程(電着塗装〜上塗り工程)において、塗装ガンの進退可能な開口量に基づき設定されている。 また、レール部30の板厚は、レール嵌合部44の嵌合前であっても一時的であればスライドドア20の移動を案内可能な最小限の強度に基づき設定されている。 換言すれば、通常の使用状態でのスライドドア20の移動を案内可能な強度は、レール部30及びレール嵌合部44の嵌合状態で確保されるようになっている。 さらに、取付部33によるレール部30の固定強度は、ステップ本体40の締結前であっても一時的であればスライドドア20の移動を案内可能な最小限の強度に設定されている。 換言すれば、通常の使用状態でのスライドドア20の移動を案内可能なレール部30等の固定強度は、車両ボデー10に締結されるステップ本体40との協働で確保されるようになっている。

    次に、本実施形態の作用について説明する。
    ステップ部材STは、金属製のレール部30と、該レール部30とは別体の樹脂製のステップ本体40とで構成される。 そして、車両ボデー10に固定されたレール部30は、全閉状態〜所定の半開状態の範囲であれば、それ自体でスライドドア20の開閉作動における移動を案内することができる。 つまり、車両メーカでは、板金状態の車両ボデー10にレール部30のみを固定しておけば、塗装工程(電着塗装〜上塗り工程)に先立ってスライドドア20を所要の精度で建付けることができる。 そして、塗装工程の終了後に、駆動部材49を予め設置した状態のステップ本体40をレール部30の上方から載せてそのレール嵌合部44をレール部30の外側面に嵌合等すれば、該レール部30と共にロアレール12が構成されて、車両用ステップ装置の搭載作業が完了する。

    以上詳述したように、本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
    (1)本実施形態では、車両用ステップ装置の搭載作業において、従来形態のような部品の置き換え作業が不要になる分、車両ボデー10に搭載する際の作業工数をより低減することができる。 また、基本的にスライドドア20を建付けた際の精度に変化がないことから、当然ながらその後の建付けの微調整のための作業工数も低減することができる。 そして、これらの作業工数の低減におより、コストを削減することができる。

    (2)本実施形態では、レール部30及びステップ本体40は、位置決め溝46に挿通されるスタッドボルト34によりそれらの位置関係を決定できるため、ステップ本体40の取着後のスライドドア20の建付け精度の変化を抑えることができる。

    (3)本実施形態では、レール部30は、ロアレール12の一部の範囲のみに延在していることで、例えばロアレール12の略全範囲に延在している場合に比べて金属材(レール部30)の使用量を低減することができ、所要の強度に対してより軽量化を図ることができる。

    (4)本実施形態では、レール嵌合部44は、両凹凸部44bにおいてレール部30の外側面に部分的に圧接することで、該レール部30の変形を抑制しつつこれと堅固に結合することができる。

    (5)本実施形態では、レール部30は、ロアレール12の一部の範囲のみに延在していることで、例えば車両後方からレール嵌合部44にレール部30を挿入させてそれらを嵌合することができ、組付方向の自由度を向上させることができる。

    (6)本実施形態では、ステップ本体40は、スタッドボルト34の挿通可能な位置決め溝46の範囲でレール部30に対し前後方向の位置調整が可能であることで、それらの組付誤差を吸収しつつより円滑にレール部30に固定することができる。 また、熱膨張等により、金属製のレール部30とは線膨張係数の異なるステップ本体40がレール部30に対して伸縮したとしても、位置決め溝46の範囲でこれを吸収することができる。

    (7)本実施形態では、金属製のレール部30と、樹脂製のステップ本体40との組み合わせで車両用ステップ装置を構成したことで、所要の精度でのスライドドア20の建付け等と、軽量化・部品点数削減との両立を実現することができる。

    (8)本実施形態では、ナット47として工具の不要なクイックナットを採用したことで、ステップ本体40の固定時、前述の締結ボルトを回転・締め付ける専用工具に加えて、ナットを回転・締め付ける専用工具を要するという作業を繁雑さを回避することができる。 そして、作業時の工具違いや締結忘れなどの発生を抑制することができる。

    (9)本実施形態では、ステップ本体40との締結用にレール部30にスタッドボルト34を設けたことで、例えばレール部30の内部に締結ボルトの先端部が突出してガイドローラユニット15と干渉したりすることを解消できる。 あるいは、このような干渉を回避するためにレール部30を車両高さ方向に大型化する必要性を解消できる。

    (第2の実施形態)
    図5を参照して車両用ステップ装置の第2の実施形態について説明する。 なお、第2の実施形態は、第1の実施形態の主にロアレールの構造を変更した構成であるため、同様の部分についてはその詳細な説明は省略する。

    図5に示すように、車両ボデー10に固着される金属製のレール部50は、ロアレール12の長手方向略全長に亘って前後方向に延在している。 このレール部50は、前後方向に延在する略長尺状の蓋壁部51及び該蓋壁部51の車両幅方向両側端から下方に延びる一対の側壁部52を有する。

    一方、ステップ本体40は、ステップパネル41から下方に突設されたレール嵌合部55を有する。 レール嵌合部55は、前記レール部50の前後方向の全範囲に略一致して当該方向に延在しており、該レール部50を車両幅方向に挟み込む一対の支持壁部55aを有する。 ステップ本体40は、レール嵌合部55をレール部50の外側面に嵌合させることで、該レール部50に固定・支持される。

    なお、ロアレール12を摺動する前記ガイドローラユニット15は、常に両側壁部52の内側面(互いの対向面)を摺動する。 レール部50及びレール嵌合部55は、それらの協働でロアレール12を構成する。 レール部50がロアレール12の長手方向略全長に亘って前後方向に延在することは既述のとおりである。

    そして、少なくとも車両ボデー10にレール部50が固着されていれば、スライドドア20は全閉〜全開状態の全範囲で開閉作動が可能となる。 レール部50の板厚は、レール嵌合部55の嵌合前であっても一時的であればスライドドア20の移動を案内可能な最小限の強度に基づき設定されている。 換言すれば、通常の使用状態でのスライドドア20の移動を案内可能な強度は、レール部50及びレール嵌合部55の嵌合状態で確保されるようになっている。

    以上詳述したように、本実施形態によれば、前記第1の実施形態における(1)、(2)、(6)〜(9)の効果に加えて以下に示す効果が得られるようになる。
    (1)本実施形態では、レール部50は、それ自体でスライドドア20の開閉作動の全範囲における移動を案内できることで、例えば塗装工程において、スライドドア20を全閉〜全開状態へと移動させることができ、塗装作業をより円滑化することができる。

    (2)本実施形態では、スライドドア20の開閉作動の全範囲において、基本的にスライドドア20を建付けた際の精度に変化がないことから、その後の建付けの微調整のための作業工数をいっそう低減することができる。

    なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
    ・図6に示すように、前記第1の実施形態において、レール部30及び樹脂レール部45の境界部位で両側壁部32の後端面により車両幅方向にステップ状に突出する段差が生じないように、両側壁部32の後部を互いに相反する車両幅方向に開いてもよい。 すなわち、レール部30には、両側壁部32の後端に連続して互いに相反する車両幅方向に延びる一対の逃げ部61がそれぞれ形成されている。 各逃げ部61は、該当の側壁部32の後部を曲成することで形成されており、これにより、該側壁部32の後端面は、断面略円弧状に湾曲する。

    一方、レール嵌合部44には、互いに相反する車両幅方向に凹んで両逃げ部61をそれぞれ収容する一対の収容部62が形成されている。 各側壁部32(逃げ部61)の後端面は、該当の収容部62の後端面に当接又は近接する(図6では便宜的に隙間を誇張して描画している)。

    この構成によれば、レール部30は、両収容部62にそれぞれ収容される両逃げ部61に連続する両側壁部32の後端において、樹脂レール部45に連続する。 従って、レール部30(両側壁部32)の内側面及び樹脂レール部45の内側面間で両側壁部32の後端による急峻な段差が生じることを回避でき、ひいてはロアレール12によるスライドドア20の開閉作動における移動をより円滑に案内することができる。

    ・前記第1の実施形態において、塗装工程において、レール部30の範囲でスライドドア20を移動させる際、レール部30の後端からガイドローラユニット15が脱落しないように、レール部30の後端(後方の開口部)の一時的に閉塞する別ブラケット(蓋部材)を設けてもよい。 この場合、例えばスタッドボルト34(位置決め部)を活用して工程内の治具で閉塞してもよい。

    ・前記第1の実施形態において、例えば車両後方からレール嵌合部44にレール部30を挿入させてそれらを嵌合する場合、該レール嵌合部44は、レール部30の前後方向の全範囲に略一致して当該方向に延在していなくてもよい。 ただし、スライドドア20が全閉状態にあるときのガイドローラユニット15の位置でロアレール12による十分な支持強度が確保されるよう、当該位置でレール嵌合部44が重なるように設定する必要がある。

    ・前記第1の実施形態において、レール部30の延在範囲は任意である。 要は、スライドドア20の建付け時に所要精度を確保でき、且つ、その後の塗装工程において塗装ガンの進退可能な開口量を確保できるのであればよい。

    ・前記第2の実施形態において、ナット47として、締め付け時にも回転を要する汎用のナットを採用してもよい。
    ・前記第2の実施形態において、ロアレール12の長手方向略全長に亘って前後方向に延在するレール部50の場合、スタッドボルト34に代えて、若しくは加えて、レール部50の長手方向中間部に適宜の位置決め部(スタッドボルト等)を設けてもよい。 また、該当の位置決め部がスタッドボルトである場合には、ステップ本体40との締結に前述のクイックナットを採用することがより好ましい。 ただし、締め付け時にも回転を要する汎用のナットを採用してもよい。

    ・前記第2の実施形態において、レール嵌合部55の両支持壁部55aは、車両幅方向に凹凸して両側壁部52(レール部50)の外側面に部分的に圧接する凹凸部を有していてもよいし、有していなくてもよい。

    ・前記各実施形態において、位置決め部として、ピン形状や凹部形状(孔等)などを採用してもよい。
    ・前記各実施形態において、位置決め部(スタッドボルト等)は、取付部33に配置されていてもよい。

    ・前記各実施形態においては、ステップ本体40との締結用のスタッドボルト34を位置決め部として兼用したが、該スタッドボルト34とは別に専用の位置決め部(ピン形状等)を設けてもよい。 また、こうした位置決め部を割愛してもよい。

    次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について以下に追記する。
    (イ)上記車両用ステップ装置において、
    前記レール嵌合部は、前記レール部の外側面に部分的に圧接する凹凸部を有した、車両用ステップ装置。 この構成によれば、前記レール嵌合部は、前記凹凸部において前記レール部の外側面に部分的に圧接することで、該レール部の変形を抑制しつつこれと堅固に結合することができる。

    ST…ステップ部材、10…車両ボデー、10a…乗降口、12…ロアレール(ガイドレール)、20…スライドドア、30,50…レール部、32…側壁部、34…スタッドボルト(位置決め部)、40…ステップ本体、41…ステップパネル、42…レール構成部、43…駆動部材設置部、44,55…レール嵌合部、45…樹脂レール部、49…駆動部材、61…逃げ部、62…収容部。

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