Child car seat, and harness cover

申请号 JP2012261491 申请日 2012-11-29 公开(公告)号 JP2014104941A 公开(公告)日 2014-06-09
申请人 Toyota Motor Corp; トヨタ自動車株式会社; Takata Corp; タカタ株式会社; 发明人 MITSUO SATORU; YUKITA YUKIHIRO; NAKAGAWA OSAMU; SAKUMOTO MASAYUKI;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To facilitate attachment and detachment of a shoulder pad.SOLUTION: In a child car seat, a shoulder harness 30 is inserted into a pair of insertion holes 48 formed in a harness cover 16 so as to attach the harness cover 16 to the shoulder harness 30. The harness cover 16 is shaped like a bag, a shoulder pad 18 housed inside the harness cover 16 is imposed between the shoulder S of a passenger P and the shoulder harness 30. Further in the harness cover 16 is formed an opening portion 50, allowing the shoulder pad 18 to be taken in and out from the opening portion 50, with the harness cover 16 attached to the shoulder harness 30. This facilitates attachment and detachment of the shoulder pad 18 depending on whether the passenger P is a baby or an infant or the like.
权利要求
  • 乗員が着座するシート本体と、
    前記シート本体に乗員を拘束すると共に、乗員の肩部と対向する長尺帯状のショルダーハーネスを含むシートベルトと、
    乗員の肩部とショルダーハーネスとの間に介在されるショルダーパッドと、
    袋状に形成されると共に、前記ショルダーハーネスが挿通された一対の挿通孔が形成されて前記ショルダーハーネスに取り付けられ、前記ショルダーパッドを内部に収容すると共に、開口部が形成され、前記ショルダーハーネスに取り付けられた状態で前記開口部から前記ショルダーパッドを出し入れ可能とされたハーネスカバーと、
    を備えた車両用チャイルドシート。
  • 前記開口部は、前記ショルダーハーネスの幅方向に開口している請求項1に記載の車両用チャイルドシート。
  • 前記ハーネスカバーは、
    袋状に形成されて前記ショルダーパッドを内部に収容すると共に、前記一対の挿通孔及び前記開口部が形成された本体部と、
    前記本体部における前記開口部の縁部から延出され、前記本体部側へ折り返されることにより前記開口部を覆う扉部と、
    前記本体部側へ折り返された扉部を前記本体部に係止する扉係止部と、
    を有する請求項1又は請求項2に記載の車両用チャイルドシート。
  • 前記ハーネスカバーは、
    袋状に形成されて前記ショルダーパッドを内部に収容すると共に、前記一対の挿通孔及び前記開口部が形成された本体部と、
    前記本体部において乗員の肩部と対向する面に取り付けられ、前記本体部よりも表面の摩擦係数が高く設定された滑り止め部と、
    を有する請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の車両用チャイルドシート。
  • 前記ハーネスカバーの前記開口部は、前記ショルダーパッドよりも短く形成されており、前記ショルダーパッドが前記ハーネスカバーに出し入れされる際には前記ショルダーパッドが曲げられる請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の車両用チャイルドシート。
  • 前記ハーネスカバーの前記本体部には、前記開口部の縁部において前記扉部が延出された側とは反対側に、切欠部が形成されている請求項3に記載の車両用チャイルドシート。
  • 前記ショルダーパッドは、
    可撓性を有する材料によって形成され、前記ショルダーハーネスに沿って配置される長尺な板状部を含む保持部材と、
    それぞれが前記保持部材よりも硬質な材料によって形成され、前記板状部における前記ショルダーハーネス側の面に、前記板状部の長手方向に間隔をあけて取り付けられた複数の硬質部材と、
    を有する請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の車両用チャイルドシート。
  • 前記ショルダーパッドは、前記ショルダーハーネスの長手方向に沿った長尺状に形成されており、前記ショルダーパッドの長手方向両端部には、それぞれ前記ショルダーハーネスの幅方向両端部に対して乗員とは反対側から対向する一対のガイド爪が設けられている請求項1〜請求項7の何れか1項に記載の車両用チャイルドシート。
  • 袋状に形成されると共に、車両用チャイルドシートに着座した乗員を拘束するシートベルトに設けられたショルダーハーネスが挿通される一対の挿通孔が形成されて前記ショルダーハーネスに取り付けられ、内部にショルダーパッドを収容すると共に、開口部が形成され、前記ショルダーハーネスに取り付けられた状態で前記開口部から前記ショルダーパッドを出し入れ可能とされる本体部と、
    前記本体部における前記開口部の縁部から延出され、前記本体部側へ折り返されることにより前記開口部を覆う扉部と、
    前記本体部側へ折り返された扉部を前記本体部に係止する扉係止部と、
    を備えたハーネスカバー。
  • 说明书全文

    本発明は、車両用チャイルドシート、及び車両用チャイルドシートのシートベルトに設けられたショルダーハーネスに取り付けられて、ショルダーパッドを内部に収容するハーネスカバーに関する。

    下記特許文献1には、車両用チャイルドシートに設けられたシートベルト用のショルダーパッドが記載されている。 このショルダーパッドは、子供の乗員の肩部と接するようにショルダーストラップ(ショルダーハーネス)の下に位置決めされる本体部と、シートバックへの係留用のテザーストラップと、本体部とテザーストラップとを連結した二股状のヨークとを有している。 二股状のヨークの間には、ショルダーハーネスが挿通されており、テザーストラップは、ショルダーハーネスの上をシート後方側へ延びている。 また、このショルダーパッドは、織物のカバーによって一部が囲まれている。

    上記のショルダーパッドでは、事故の際に、本体部に設けられた摩擦増加面をショルダーハーネスと係合させることにより、ショルダーハーネスに対する摩擦抵抗を増加させ、子供の前方への動きを制限するようにしている。

    特開2003−276559号公報

    ところで、車両用チャイルドシートには、乳児から幼児までの子供が着座可能とされるが、小さな幼児に対しては、上述の如きショルダーパッドによって圧迫感を与える可能性がある。 このため、乗員が乳児か幼児か等に応じて、ショルダーパッドを取付けたり取外したりすることが好ましい。

    しかしながら、上述のショルダーパッドでは、二股状のヨークの間の孔にショルダーストラップが挿通されると共に、織物カバーによって一部が囲われた構成になっているため、取付け取外しの作業が煩雑である。 つまり、一般にショルダーハーネスは、タングプレートとは反対側の端部がシートバックの背面側に設けられた係止金具(ハンガー)に係止されており、ショルダーパッドの取付け取外しに際しては、ハンガーへの係止を外さなければならないため、作業が煩雑になる。

    本発明は上記事実を考慮し、ショルダーパッドの取付け取外しを容易に行うことができる車両用チャイルドシート及びハーネスカバーを得ることを目的とする。

    請求項1に記載の発明に係る車両用チャイルドシートは、乗員が着座するシート本体と、前記シート本体に乗員を拘束すると共に、乗員の肩部と対向する長尺帯状のショルダーハーネスを含むシートベルトと、乗員の肩部とショルダーハーネスとの間に介在されるショルダーパッドと、袋状に形成されると共に、前記ショルダーハーネスが挿通された一対の挿通孔が形成されて前記ショルダーハーネスに取り付けられ、前記ショルダーパッドを内部に収容すると共に、開口部が形成され、前記ショルダーハーネスに取り付けられた状態で前記開口部から前記ショルダーパッドを出し入れ可能とされたハーネスカバーと、を備えている。

    請求項1に記載の発明では、ハーネスカバーに形成された一対の挿通孔にショルダーハーネスが挿通されることにより、ハーネスカバーがショルダーハーネスに取り付けられている。 このハーネスカバーは、袋状に形成されており、このハーネスカバーの内部に収容されたショルダーパッドが、乗員の肩部とショルダーハーネスとの間に介在される。 これにより、車両衝突時に、乗員の肩部を効果的に拘束することが可能になり、胸部への圧迫を緩和しつつ、乗員の前方への動きを効果的に制限することができる。 しかも、上記のハーネスカバーには開口部が形成されており、該ハーネスカバーがショルダーハーネスに取り付けられた状態で、前記開口部からショルダーパッドを出し入れ可能とされている。 このため、乗員が乳児か幼児か等に応じて、ショルダーパッドの取付け取外しを容易に行うことができる。

    請求項2に記載の発明に係る車両用チャイルドシートは、請求項1において、前記開口部は、前記ショルダーハーネスの幅方向に開口している。

    請求項2に記載の発明では、ハーネスカバーの開口部が、ショルダーハーネスの幅方向に開口しているため、ショルダーハーネスの長手方向に開口している場合と比較して、ショルダーパッドの出し入れを容易に行うことができる。

    請求項3に記載の発明に係る車両用チャイルドシートは、請求項1又は請求項2において、前記ハーネスカバーは、袋状に形成されて前記ショルダーパッドを内部に収容すると共に、前記一対の挿通孔及び前記開口部が形成された本体部と、前記本体部における前記開口部の縁部から延出され、前記本体部側へ折り返されることにより前記開口部を覆う扉部と、前記本体部側へ折り返された扉部を前記本体部に係止する扉係止部と、を有している。

    請求項3に記載の発明では、ハーネスカバーにおいて袋状に形成された本体部内にショルダーパッドが収容される。 この本体部には、ショルダーハーネスが挿通される一対の挿通孔と、ショルダーパッドを出し入れするための開口部とが形成されており、開口部の縁部からは、扉部が延出されている。 この扉部は、本体部側へ折り返されて本体部の開口部を覆った状態で扉係止部により本体部に係止される。 これにより、本体部の内部に収容されたショルダーパッドが開口部を介して外から見えないようにすることができるので、外観を良好にすることができる。 また、ショルダーパッドが乗員に接しないようにすることができるので、乗員の快適性を向上させることができる。

    請求項4に記載の発明に係る車両用チャイルドシートは、請求項1〜請求項3の何れか1項において、前記ハーネスカバーは、袋状に形成されて前記ショルダーパッドを内部に収容すると共に、前記一対の挿通孔及び前記開口部が形成された本体部と、前記本体部において乗員の肩部と対向する面に取り付けられ、前記本体部よりも表面の摩擦係数が高く設定された滑り止め部と、を有している。

    請求項4に記載の発明では、ハーネスカバーにおいて袋状に形成された本体部内にショルダーパッドが収容される。 この本体部において乗員の肩部と対向する面には、滑り止め部が取り付けられている。 この滑り止め部は、ハーネスカバーの本体部よりも表面の摩擦係数が高く設定されている。 このため、ハーネスカバー及び該ハーネスカバー内に収容されたショルダーパッドが乗員の肩部に対して不用意に位置ずれしないようにすることができる。

    請求項5に記載の発明に係る車両用チャイルドシートは、請求項1〜請求項4の何れか1項において、前記ハーネスカバーの前記開口部は、前記ショルダーパッドよりも短く形成されており、前記ショルダーパッドが前記ハーネスカバーに出し入れされる際には前記ショルダーパッドが曲げられる。

    請求項5に記載の発明では、上記構成により、ショルダーパッドを曲げなければショルダーパッドをハーネスカバーに出し入れできなくなるため、ショルダーパッドがハーネスカバーから不用意に脱落することや、ハーネスカバーに対して不用意に位置ずれすることを防止又は抑制できる。

    請求項6に記載の発明に係る車両用チャイルドシートは、請求項3において、前記ハーネスカバーの前記本体部には、前記開口部の縁部において前記扉部が延出された側とは反対側に、切欠部が形成されている。

    請求項6に記載の発明では、上記のようにハーネスカバーの本体部に切欠部が形成されているため、ショルダーパッドをハーネスカバーに対して更に出し入れし易くすることができる。

    請求項7に記載の発明に係る車両用チャイルドシートは、請求項1〜請求項6の何れか1項において、前記ショルダーパッドは、可撓性を有する材料によって形成され、前記ショルダーハーネスに沿って配置される長尺な板状部を含む保持部材と、それぞれが前記保持部材よりも硬質な材料によって形成され、前記板状部における前記ショルダーハーネス側の面に、前記板状部の長手方向に間隔をあけて取り付けられた複数の硬質部材と、を有している。

    請求項7に記載の発明では、ショルダーパッドが、可撓性を有する材料によって形成された保持部材と、保持部材よりも硬質な材料によって形成された複数の硬質部材とを有している。 保持部材は、ショルダーハーネスに沿って配置される長尺な板状部を備えており、この板状部の長手方向に複数の硬質部材が並んでいる。 これら複数の硬質部材は、板状部におけるショルダーハーネス側の面に取り付けられているため、複数の硬質部材と乗員の肩部との間に板状部が介在する。 これにより、複数の硬質部材のゴツゴツとした感触によって乗員に違和感を与えないようにすることができる。 さらに、保持部材は、可撓性を有する材料によって形成されているため、保持部材の板状部における複数の硬質部材の間の部分がヒンジとして機能することにより、板状部を乗員の肩部に良好にフィットさせることができる。 これにより、乗員の快適性を確保することができる。

    また、車両衝突時には、ショルダーハーネスと板状部との間に位置する複数の硬質部材によって、乗員の肩部からの荷重を良好に支持することができると共に、板状部によって乗員の肩部との受圧面積を確保することができる。 これにより、乗員拘束性を良好にすることができる。

    請求項8に記載の発明に係る車両用チャイルドシートは、請求項1〜請求項7の何れか1項において、前記ショルダーパッドは、前記ショルダーハーネスの長手方向に沿った長尺状に形成されており、前記ショルダーパッドの長手方向両端部には、それぞれ前記ショルダーハーネスの幅方向両端部に対して乗員とは反対側から対向する一対のガイド爪が設けられている。

    請求項8に記載の発明では、ショルダーパッドの長手方向両端部に設けられた一対のガイド爪が、ショルダーハーネスの幅方向両端部に対して乗員とは反対側から対向する。 これにより、ショルダーパッドの長手方向両端部をショルダーハーネスに連結することができるので、ショルダーハーネスに対するショルダーパッドの不用意な位置ずれを防止又は抑制することができる。 しかも、ハーネスカバーに対してショルダーパッドを出し入れする際には、一対のガイド爪の間からショルダーハーネスの長手方向中間部を出し入れすることができるため、ショルダーパッドの取付け取外しを容易に行うことができる。

    請求項9に記載の発明に係るハーネスカバーは、袋状に形成されると共に、車両用チャイルドシートに着座した乗員を拘束するシートベルトに設けられたショルダーハーネスが挿通される一対の挿通孔が形成されて前記ショルダーハーネスに取り付けられ、内部にショルダーパッドを収容すると共に、開口部が形成され、前記ショルダーハーネスに取り付けられた状態で前記開口部から前記ショルダーパッドを出し入れ可能とされる本体部と、前記本体部における前記開口部の縁部から延出され、前記本体部側へ折り返されることにより前記開口部を覆う扉部と、前記本体部側へ折り返された扉部を前記本体部に係止する扉係止部と、を備えている。

    請求項8に記載の発明では、袋状に形成された本体部の内部にショルダーパッドが収容される。 この本体部は、一対の挿通孔にショルダーハーネスが挿通されることにより、ショルダーハーネスに取り付けられている。 また、この本体部には開口部が形成されており、該本体部がショルダーハーネスに取り付けられた状態で、前記開口部からショルダーパッドを出し入れ可能とされている。 このため、乗員が乳児か幼児か等に応じて、ショルダーパッドの取付け取外しを容易に行うことができる。 また、本体部における開口部の縁部からは、扉部が延出されている。 この扉部は、本体部側へ折り返されて本体部の開口部を覆った状態で扉係止部により本体部に係止される。 これにより、本体部の内部に収容されたショルダーパッドが開口部を介して外から見えないようにすることができるので、外観を良好にすることができる。 また、ショルダーパッドが乗員に接しないようにすることができるので、乗員の快適性を向上させることができる。

    以上説明したように、本発明に係る車両用チャイルドシート及びハーネスカバーでは、ショルダーパッドの取付け取外しを容易に行うことができる。

    本発明の実施形態に係る車両用チャイルドシートが車両用シートに取り付けられた状態を斜め前方側から見た斜視図である。

    同車両用チャイルドシートを斜め後方から見た斜視図である。

    同車両用チャイルドシートの部分的な構成を示し、同車両用チャイルドシートのシートベルトによって乗員が拘束された状態をシート幅方向から見た断面図である。

    同車両用チャイルドシートが備えるハーネスカバーを示す斜視図である。

    ハーネスカバーと、ハーネスカバー内に収容されるショルダーパッドとを示す斜視図である。

    ショルダーパッドの拡大斜視図である。

    ショルダーパッドの分解斜視図である。

    ショルダーパッドの構成部材である保持部材を裏面側から見た斜視図である。

    ショルダーパッドにおけるショルダーハーネスの連結部周辺の構成を示す拡大断面図である。

    ショルダーパッドを内部に収容したハーネスカバーをショルダーハーネスに取り付ける際の取り付け方を説明するための斜視図である。

    ハーネスカバーの挿通孔にショルダーハーネスが挿通されると共に、ショルダーパッドの一対のガイド爪がショルダーハーネスに係合した状態を示す拡大斜視図である。

    ショルダーハーネスに取り付けられたハーネスカバーに対してショルダーパッドを出し入れする際の状況を説明するための斜視図である。

    以下、図1〜図12を用いて本発明の実施形態に係る車両用チャイルドシート10及びハーネスカバー16について説明する。 なお、各図中に適宜示される矢印FRは車両前方向を示し、矢印UPは車両上方向を示し、矢印Wは車両幅方向を示している。

    (全体構成)
    図1及び図2に示されるように、本実施形態に係る車両用チャイルドシート10は、シート本体12を備えている。 このシート本体12には、シートベルト14が設けられており、該シートベルト14には、左右一対のハーネスカバー16が取り付けられている。 これらのハーネスカバー16の内部には、それぞれショルダーパッド18(図3参照)が収容されている。 以下、各構成要素について説明する。

    (シート本体12の構成)
    シート本体12は、乳児又は幼児の乗員P(図3参照)が着座するシートクッション20と、乗員Pの背凭れとなるシートバック22とを備えている。 このシート本体12は、国際標準規格であるISOFIXに対応したベース24(図1参照)を介して車両用シート26に固定されている。 なお、シート本体12の固定方法は上記に限らず、車両又は車両用シート26に設けられたシートベルトによって、シート本体12が車両用シート26に固定される構成にしてもよい。

    (シートベルト14の構成)
    シートベルト14は、シート本体12に乗員Pを拘束するためのものであり、図1に示される如くクロッチストラップ28と左右一対のショルダーハーネス30とを有している。 クロッチストラップ28及び左右のショルダーハーネス30は、何れも長尺帯状に形成されている。 クロッチストラップ28の長手方向一端部は、シートクッション20の中央部付近に固定されており、クロッチストラップ28の長手方向他端部には、バックル32が固定されている。

    左側のショルダーハーネス30は、長手方向一端部がシートクッション20の左側部の後端部に固定されており、右側のショルダーハーネス30は、長手方向一端部がシートクッション20の右側部の後端部に固定されている。 また、左右のショルダーハーネス30は、長手方向他端側がシートバック22に形成された左右一対のスロット34(ショルダーハーネス通し穴)に挿通されてシートバック22の背面側へ引き出されている。 左右のスロット34は、シートバック22の高さ方向に複数(ここでは3対)並んで形成されており、乗員Pの座高に合致したスロット34にショルダーハーネス30が挿通される。

    図2に示されるように、シートバック22の背面側へ引き出された左右のショルダーハーネス30の長手方向他端部には、それぞれ係止部30Aが設けられている。 各係止部30Aは、左右のショルダーハーネス30の長手方向他端部が折り返されて縫製されることによりループ状に形成されている。 これらの係止部30Aは、シートバック22の背面側に設けられた略T字状の係止金具であるハンガー36に係脱自在に係止される。 このハンガー36には、調節用ベルトであるハーネスアジャスター38の長手方向一端部が固定されている。 このハーネスアジャスター38は、シートクッション20の底面側へ延びており、長手方向他端部がシートクッション20の前面側へ引き出されている(図1参照)。

    左右のショルダーハーネス30の長手方向中間部には、シートバック22の前面側において、それぞれタングプレート40が摺動可能に取り付けられている。 シート本体12に着座した乗員Pがシートベルト14を装着する際には、左右のショルダーハーネス30を左右の肩部Sに掛け回し(図3参照)、左右のタングプレート40を組み合わせてバックル32に連結する。 次いで、ハーネスアジャスター38をシートクッション20の前方側へ引っ張ると、ハンガー36に係止されている左右のショルダーハーネス30の長手方向他端部が下方側へ引っ張られ、左右のショルダーハーネス30の長手方向中間部の弛みが除去される。 これにより、乗員Pのシートベルト装着状態となる。 この装着状態では、左右のショルダーハーネス30が乗員Pの左右の肩部Sと対向する(図3参照)。

    (ハーネスカバー16の構成)
    左右のハーネスカバー16は、可撓性を有するシート状の材料(ここでは図4及び図5に示される布材46)が縫製されて形成されたものであり、乗員Pの左右の肩部Sと接するように左右のショルダーハーネス30に取り付けられている。 左右のハーネスカバー16は、図4に示されるようにストラップ41によって連結されている。

    各ハーネスカバー16は、図5に示されるように、長尺な袋状に形成された本体部42を備えている。 この本体部42は、略矩形状に切り出された布材46が折れ線Lに沿って折られると共に、折れ線Lを介した布材46の一側部分46Aと他側部分46Bとが、本体部42の長手方向両端部に位置する縫製部T1、T2において縫製されることにより形成されている。

    本体部42の長手方向両端部には、一対の挿通孔48が形成されている。 一対の挿通孔48は、布材46の一側部分46Aに形成されており、本体部42の幅方向に沿って長尺な長孔状に形成されている。 これらの挿通孔48には、ショルダーハーネス30の長手方向中間部におけるスロット34とタングプレート40との間の部位(以下、拘束部30Bという)が挿通されている。 これにより、本体部42がショルダーハーネス30に対して長手方向に摺動可能に取り付けられている。 この取付状態では、本体部42の長手方向とショルダーハーネス30の長手方向とが一致すると共に、本体部42の幅方向とショルダーハーネス30の幅方向とが一致する。

    この本体部42の幅方向一端部(折れ線Lとは反対側の端部)は縫製されておらず、ショルダーハーネス30の幅方向一側へ開口した開口部50が形成されている。 この開口部50は、本体部42の長手方向を長手とする長尺状に形成されている。 この開口部50の長手方向両端側では、布材46の一側部分46Aと他側部分46Bとがショルダーパッド脱落防止用の縫製部T3、T4(図5参照)において縫製されている。 これにより、開口部50の長さ寸法が、本体部42の長さ寸法よりも短くなっている。 なお、縫製部T3、T4の部分まで縫製部T1、T2が延長されることにより、縫製部T3、T4が省略される構成にしてもよい。

    上記本体部42における開口部50の縁部からは、扉部52が延出されている。 この扉部52は、布材46の他側部分46Bによって構成されている。 この扉部52は、図4に示されるように、開口部50及び一対の挿通孔48を覆うように本体部42側へ折り返され、扉係止部としての一対のスナップボタン54によって本体部42に係止される。 各スナップボタン54は、本体部42に固定された凸部材56と、扉部52に固定された凹部材58とによって構成されており、凸部材56と凹部材58とが分離可能に係合することによって扉部52が本体部42に係止される。 なお、扉係止部としては、上記に限らず適宜変更可能である。 例えば、面ファスナー等を扉係止部として用いることができる。

    さらに、図3に示されるように、上記本体部42において、乗員Pの肩部Sと対向する面(布材46の他側部分46Bにおいて一側部分46Aとは反対側の面)には、シート状に形成された滑り止め部60が取り付けられている。 この滑り止め部60は、例えば合成皮革によって形成されており、縫製等の手段によって本体部42に固定されている。 この滑り止め部60は、乗員Pの肩部Sと接する表面の摩擦係数が、本体部42の表面の摩擦係数よりも高く設定されている。

    また、図5に示されるように、本体部42には、開口部50の縁部において扉部52が延出された側とは反対側(一側部分46Aによって構成された部分)に、切欠部62が形成されている。 この切欠部62は、本体部42の長手方向中央部に形成されており、折れ線L側へ向けて略矩形状に切り欠かれている。

    なお、図4に示されるように、左右のハーネスカバー16は、左右対称に形成されている。 これらのハーネスカバー16は、シートバック22の背面側から左右のスロット34に挿通されてシートバック22の前面側へ引き出される。 これにより、図2に示される如くストラップ41の長手方向中間部がシートバック22の背面側に引っ掛かり、左右のハーネスカバー16がシートバック22に連結される。 これら左右のハーネスカバー16の内部には、それぞれショルダーパッド18が収容されている。

    (ショルダーパッド18の構成)
    図6及び図7に示されるように、ショルダーパッド18は、ハーネスカバー16とは別体に構成されている。 このショルダーパッド18は、可撓性を有する材料(ここではエストラマー系のゴム)によって形成された保持部材64と、保持部材64の材料よりも硬質な材料(ここではポリプロピレン等の樹脂)によって形成された複数(ここでは7つ)のインサート68(硬質部材)とによって形成されている。

    保持部材64は、図7及び図8に示されるように、長尺板状に形成された板状部70と、板状部70の一方の面に形成された複数(ここでは7つ)の保持部72とによって構成されており、全体として長尺な略板状に形成されている。

    複数の保持部72は、板状部70の長手方向に間隔をあけて並んでいる。 各保持部72は、板状部70の幅方向両端部から突出した一対の突出部74と、一対の突出部74を板状部70の幅方向に連結した一対のズレ止め部76とを備えており、板状部70の板厚方向から見て枠状に形成されている。

    各突出部74は、板状部70の長手方向に沿って長尺状に形成されており、板状部70の幅方向内側へ向けて開口している。 また、一対の突出部74の間隔は、ショルダーハーネス30の幅寸法よりも広く設定されている。 一対のズレ止め部76は、一対の突出部74よりも板状部70からの突出高さが低く設定されており、一対の突出部74の長手方向両端部間に掛け渡されている。

    図8に示されるように、板状部70には、各突出部74と対向する部位にそれぞれ略矩形状の貫通孔78が形成されている。 これらの貫通孔78には、保持部材64の成形時に、各突出部74を成形するために金型に設けられた凸部が挿入される。 これにより、スライド型を用いずに保持部材64を成形できるようになっている。

    一方、複数のインサート68は、保持部材64の長手方向両端部に位置する一対の保持部72に保持された一対の連結用インサート68A(連結用の硬質部材)と、一対の保持部72の間に位置する複数(ここでは5つ)の保持部72にそれぞれ保持された複数の非連結用インサート68B(非連結用の硬質部材)とによって構成されている。 連結用インサート68A及び非連結用インサート68Bは、板状部70の幅方向を長手とする長尺状に形成されており、長さ寸法がショルダーハーネス18の幅寸法よりも十分に大きく設定されている。

    一対の連結用インサート68Aは、板状部70の幅方向を長手とする長尺な略柱状に形成された内側ガイド部80と、内側ガイド部80の長手方向両端部から略鍔状に延出された一対の側壁部82と、一対の側壁部82から互いに接近する方向へ突出した一対のガイド爪84(外側ガイド部)と、一対の側壁部82における内側ガイド部80とは反対側の面から突出した一対の嵌合部86とによって構成されている。 内側ガイド部80と一対のガイド爪84は、ショルダーパッド18をショルダーハーネス30に摺動可能に連結するための連結部を構成しており、一対のガイド爪84(外側ガイド部)がショルダーハーネス30の幅方向に分割された構成になっている。

    各連結用インサート68Aにおける一対の嵌合部86(長手方向両端部)は、保持部材64の長手方向端部に位置する保持部72における一対の突出部74の内側に嵌合している。 また、各連結用インサート68Aは、一対のズレ止め部76の間に嵌っており、板状部70の長手方向への変位を規制されている。 これにより、各連結用インサート68Aが保持部材64の長手方向端部に保持されている。

    上記一対の連結用インサート68Aは、同一の形状に形成されており、一対のガイド爪84が内側ガイド部80に対して板状部70の長手方向にずれると共に、板状部70から離れる方向にずれている。 但し、一対の連結用インサート68Aは、保持部材64に取り付けられる方向が相違しており、一対のガイド爪84が内側ガイド部80に対して板状部70の長手方向中央側に位置するように保持部材64に取り付けられている。

    また、図9に示されるように、各連結用インサート68Aの内側ガイド部80には、保持部材64の長手方向中央側へ向かうほど板状部70からの突出高さを減少させるように傾斜又は湾曲(ここでは傾斜)したガイド面80Aが設けられており、当該ガイド面80Aが一対のガイド爪84と対向している。

    一方、非連結用インサート68Bは、長尺板状に形成された部材本体90と、部材本体90の両面に設けられたリブ部92とによって構成されている。 この非連結用インサート68Bは、部材本体90の両面側が同一の構成とされており、全体として長尺な略板状に形成されている。 なお、本実施形態では、部材本体90の長手方向に延びる3つの縦リブと部材本体90の幅方向に延びる3つの横リブとが格子状(田の字状)に結合されてリブ部92が構成されているが、これに限らず、リブ部の形状は適宜変更可能である。

    複数の非連結用インサート68Bは、各々に対応する保持部72における一対の突出部74の内側に長手方向両端部が嵌合している。 また、複数の非連結用インサート68Bは、各々に対応する保持部72における一対のズレ止め部76の間に嵌り込んでおり、板状部70の長手方向への変位を規制されている。 これにより、複数の非連結用インサート68Bが一対の連結用インサート68Aの間において保持部材64の長手方向中央側に取り付けられている。

    (本実施形態の要部について)
    上記構成のショルダーパッド18は、ハーネスカバー16の本体部42内に収容されており、ハーネスカバー16によって覆われている。 図3に示されるように、ハーネスカバー16内のショルダーパッド18は、保持部材64の長手方向(板状部70の長手方向)がショルダーハーネス30の拘束部30Bの長手方向に沿い、且つ、複数のインサート68が板状部70に対してショルダーハーネス30側に位置するように配置されている。 このため、乗員Pがシートベルト14を装着した状態では、乗員Pの肩部Sと複数のインサート68との間に保持部材64の板状部70が介在される。 なお、図3では、複数のインサート68を概略的に記載している。

    図3及び図9に示されるように、ショルダーハーネス30の拘束部30Bは、一対の連結用インサート68Aにおける一対のガイド爪84と内側ガイド部80との間に挿通されている。 一対のガイド爪84は、ショルダーハーネス30における乗員側の面と対向(係合)し、内側ガイド部80は、ショルダーハーネス30における乗員とは反対側の面と対向(係合)する。 これにより、ショルダーパッド18がショルダーハーネス30に対して長手方向にスライド可能に連結されると共に、ショルダーハーネス30に対するショルダーパッド18の幅方向の位置ずれが規制されている。 ショルダーハーネス30の拘束部30Bは、一対の連結用インサート68Aの間の部分が非連結用インサート68Bに接しており、ショルダーパッド18がショルダーハーネス30に対して長手方向に摺動される際には、非連結用インサート68Bのリブ部92がショルダーハーネス30と摺接する。 また、このショルダーパッド18では、上述の如くショルダーハーネス30に対する幅方向に位置ずれを規制されることにより、ゴム製の保持部材64がショルダーハーネス30に接しないように構成されている。

    ショルダーパッド18の大きさは、ハーネスカバー16の本体部42よりも若干小さく形成されており、ショルダーパッド18は本体部42内にガタ無く収容されるように構成されている。 このため、ショルダーパッド18は、ハーネスカバー16と一体的にショルダーハーネス30に対して長手方向に摺動される。

    ハーネスカバー16の一対の挿通孔48は、各連結用インサート68Aの一対のガイド爪84と対向する位置に形成されており、各挿通孔48を介して一対のガイド爪84が本体部42の外側に露出するようになっている。 また、本実施形態では、一対の連結用インサート68A及び複数の非連結用インサート68Bは、ショルダーハーネス30とは異なる色を呈している。 例えば、一対の連結用インサート68A及び複数の非連結用インサート68Bがピンク色の樹脂によって成形されているのに対し、ショルダーハーネス30が黒色の繊維によって形成されている。

    また、ハーネスカバー16の本体部42には、前述したように開口部50が形成されており、当該開口部50からショルダーパッド18を出し入れすることができる。 但し、開口部50の長さ寸法は、ショルダーパッド18の長さ寸法よりも短く設定されており、ショルダーパッド18を本体部42に出し入れする際には、ショルダーパッド18が曲げられる構成になっている。

    (ハーネスカバー16及びショルダーパッド18の取付けについて)
    前述したハーネスカバー16及びショルダーパッド18がショルダーハーネス30に取り付けられる際には、先ず図5に矢印Eで示されるように、ハーネスカバー16の開口部50を介して本体部42内にショルダーパッド18が挿入される。 次いで、ショルダーハーネス30の係止部30A(長手方向他端部)が、図10に矢印Fで示されるように、本体部42の一方の挿通孔48から本体部42内に挿入され、他方の挿通孔48から本体部42の外側へ引き出される。 この際には、各連結用インサート68Aの一対のガイド爪84と内側ガイド部80との間にショルダーハーネス30が挿通される(図11参照)。 次いで、ハーネスカバー16の扉部52が本体部42側へ折り返され、一対のスナップボタン54によって本体部42に係止される。

    本体部42の外側へ引き出されたショルダーハーネス30の係止部30Aは、シートバック22のスロット34に挿通され、シートバック22の背面側でハンガー36に係止される。 これにより、ハーネスカバー16及びショルダーパッド18のショルダーハーネス30への取付けが完了する。

    また、本実施形態では、ハーネスカバー16がショルダーパッド18を出し入れするための開口部50を備えているため、図12に示されるように、ハーネスカバー16がショルダーハーネス30に取り付けられた状態(以下、カバー取付状態という)においても、ハーネスカバー16及びショルダーハーネス30からショルダーパッド18を取付け取外しすることができる。

    例えば、カバー取付状態において、ハーネスカバー16及びショルダーハーネス30からショルダーパッド18を取り外す際には、先ず、ハーネスカバー16の扉部52を開いて開口部50及び一対の挿通孔48を露出させる。 次いで、一対のガイド爪84の間からショルダーハーネス30の拘束部30Bを引き出すことにより、ショルダーハーネス30に対するショルダーパッド18の連結を解除する。 次いで、ショルダーパッド18を若干曲げつつ、開口部50からハーネスカバー16の外側へショルダーパッド18を取り出す。

    一方、カバー取付状態において、ハーネスカバー16内にショルダーパッド18を取り付ける際には、ショルダーパッド18を若干曲げつつ、開口部50からハーネスカバー16の内側へショルダーパッド18を挿入する。 次いで、一対のガイド爪84の間にショルダーハーネス30の拘束部30Bを挿入し、一対のガイド爪84を拘束部30Bの幅方向両端部に引っ掛ける。 次いで、ハーネスカバー16の扉部52を本体部42側へ折り返して一対のスナップボタン54により本体部42に係止する。

    (作用及び効果)
    次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。

    本実施形態では、ハーネスカバー16に形成された一対の挿通孔48にショルダーハーネス30が挿通されることにより、ハーネスカバー16がショルダーハーネス30に取り付けられている。 このハーネスカバー16は、袋状に形成されており、このハーネスカバー16の内部に収容されたショルダーパッド18が、乗員Pの肩部Sとショルダーハーネス30との間に介在される。 これにより、車両衝突時に、乗員Pの肩部Sを効果的に拘束することが可能になり、胸部への圧迫を緩和しつつ、乗員Pの前方への動きを効果的に制限することができる。

    しかも、上記のハーネスカバー16には開口部50が形成されており、該ハーネスカバー16がショルダーハーネス30に取り付けられた状態で、開口部50からショルダーパッド18を出し入れ可能とされている。 このため、乗員Pの体格や乗員Pが乳児か幼児か等に応じて、ショルダーパッド18の取付け取外しを容易に行うことができる。 例えば、小さな幼児に対して大きなショルダーパッド18が設定されると、幼児が重く煩わしいと感じることがあるため、幼児モードではショルダーパッド18を取り外す一方、乳児モードではショルダーパッド18を取り付ける等の選択を自由に行うことができる。 また、ハーネスカバー16とショルダーパッド18とが別体に構成されているため、ショルダーパッド18の仕様を変更する際には、ハーネスカバー16を一緒に変更する必要がない。 これにより、低コスト化を図ることができる。

    また、本実施形態では、ハーネスカバー16の開口部50が、ショルダーハーネス30の幅方向一側へ開口しているため、ショルダーハーネス30の長手方向一側へ開口している場合と比較して、ショルダーパッド18の出し入れを容易に行うことができる。

    さらに、本実施形態では、ハーネスカバー16において袋状に形成された本体部42内にショルダーパッド18が収容される。 この本体部42には、ショルダーハーネス30が挿通される一対の挿通孔48と、ショルダーパッド18を出し入れするための開口部50とが形成されており、開口部50の縁部からは、扉部52が延出されている。 この扉部52は、本体部42側へ折り返されて本体部42の開口部50及び一対の挿通孔48を覆った状態でスナップボタン54により本体部42に係止される。 これにより、本体部42の内部に収容されたショルダーパッド18が開口部50及び一対の挿通孔48を介して外から見えないようにすることができるので、外観を良好にすることができる。 また、ショルダーパッド18が乗員Pに接しないようにすることができるので、乗員Pの快適性を向上させることができる。

    また、本実施形態では、ハーネスカバー16の本体部42において乗員Pの肩部Sと対向する面には、滑り止め部60が取り付けられている。 この滑り止め部60は、ハーネスカバー16の本体部42よりも表面の摩擦係数が高く設定されている。 このため、ハーネスカバー16及び該ハーネスカバー16内に収容されたショルダーパッド18が乗員Pの肩部Sに対して不用意に位置ずれしないようにすることができる。

    またさらに、本実施形態では、ハーネスカバー16の開口部50がショルダーパッド18よりも短く形成されており、ショルダーパッド18がハーネスカバー16に出し入れされる際にはショルダーパッド18が曲げられる。 つまり、ショルダーパッド18を曲げなければショルダーパッド18をハーネスカバー16に出し入れできないため、ショルダーパッド18がハーネスカバー16から不用意に脱落することや、ハーネスカバー16に対して不用意に位置ずれすることを防止又は抑制できる。

    また、本実施形態では、ハーネスカバー16の本体部42には、開口部50の縁部において扉部52が延出された側とは反対側に、切欠部62が形成されている。 これにより、ショルダーパッド18をハーネスカバー16に出し入れし易くすることができる。

    また、本実施形態では、ショルダーパッド18が、可撓性を有する材料によって形成された保持部材64と、保持部材64よりも硬質な材料によって形成された複数のインサート68とを有している。 保持部材64は、ショルダーハーネス30に沿って配置される長尺な板状部70を備えており、この板状部70の長手方向に複数のインサート68が並んでいる。 これら複数のインサート68は、板状部70におけるショルダーハーネス30側の面に取り付けられているため、複数のインサート68と乗員Pの肩部Sとの間に板状部70が介在する。 これにより、複数のインサート68のゴツゴツとした感触によって乗員Pに違和感を与えないようにすることができる。 さらに、保持部材64は、可撓性を有する材料によって形成されているため、保持部材64の板状部70における複数のインサート68の間の部分がヒンジとして機能することにより、板状部70を乗員Pの肩部Sに良好にフィットさせることができる。 これにより、乗員Pの快適性を確保することができる。 また、車両衝突時には、ショルダーハーネス30と板状部70との間に位置する複数のインサート68によって、乗員Pの肩部Sからの荷重を良好に支持することができると共に、板状部70によって乗員Pの肩部Sとの受圧面積を確保することができる。 これにより、乗員拘束性を良好にすることができる。

    さらに、本実施形態では、ショルダーパッド18の長手方向両端部に設けられた一対のガイド爪84が、ショルダーハーネス30の幅方向両端部に対して乗員Pとは反対側から対向する。 これにより、ショルダーパッド18の長手方向両端部をショルダーハーネス30に連結することができるので、ショルダーハーネス30に対するショルダーパッド18の不用意な位置ずれを防止又は抑制することができる。 しかも、ハーネスカバー16に対してショルダーパッド18を出し入れする際には、一対のガイド爪84の間からショルダーハーネス30の拘束部30B(長手方向中間部)を出し入れすることができるため、ショルダーパッド18の取付け取外しを容易に行うことができる。

    (実施形態の補足説明)
    上記実施形態では、ショルダーパッド18が一対のガイド爪84によってショルダーハーネス30に連結される構成にしたが、本発明はこれに限らず、一対のガイド爪84が省略された構成にしてもよい。

    また、上記実施形態では、ショルダーパッド18が、ゴム製の保持部材64と、該保持部材64に取り付けられた複数の樹脂製のインサート68(硬質部材)とを備えた構成にしたが、本発明はこれに限らず、ショルダーパッドの構成は適宜変更することができる。 例えば、ショルダーパッドの全体がゴムによって形成された構成にしてもよい。

    また、上記実施形態では、ハーネスカバー16の本体部42に切欠部62が形成された構成にしたが、本発明はこれに限らず、本体部に切欠部が形成されていない構成にしてもよい。

    また、上記実施形態では、ハーネスカバー16の開口部50が、ショルダーパッド18よりも短く形成された構成にしたが、本発明はこれに限らず、ハーネスカバーの開口部がショルダーパッドよりも長く形成された構成にしてもよいし、ショルダーパッドと同等の長さに形成された構成にしてもよい。

    また、上記実施形態では、ハーネスカバー16が滑り止め部60を備えた構成にしたが、本発明はこれに限らず、滑り止め部60が省略された構成にしてもよい。

    また、上記実施形態では、ハーネスカバー16が扉部52及びスナップボタン54(扉係止部)を備えた構成にしたが、本発明はこれに限らず、ハーネスカバーに扉部及び扉係止部が設けられず、本体部の開口部がファスナー等によって開閉される構成にしてもよい。

    また、上記実施形態では、ハーネスカバー16の開口部50が、ショルダーハーネス30の幅方向に開口した構成にしたが、本発明はこれに限らず、ハーネスカバーの開口部がショルダーハーネスの長手方向に開口した構成にしてもよい。

    その他、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施できる。 また、本発明の権利範囲が上記実施形態に限定されないことは勿論である。

    10 車両用チャイルドシート 12 シート本体 14 シートベルト 16 ハーネスカバー 18 ショルダーパッド 30 ショルダーハーネス 42 本体部 48 挿通孔 50 開口部 52 扉部 54 スナップボタン(扉係止部)
    60 滑り止め部 62 切欠部 64 保持部材 68 インサート(硬質部材)
    70 板状部 72 保持部 84 ガイド爪

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