車載携帯端末充電装置

申请号 JP2011185971 申请日 2011-08-29 公开(公告)号 JP5720501B2 公开(公告)日 2015-05-20
申请人 トヨタ自動車株式会社; 发明人 岡田 広毅;
摘要
权利要求

車室内に設けられる無線給電装置と、 前記無線給電装置を制御する制御装置とを備え、 前記制御装置は、前記無線給電装置による携帯端末の充電動作が行われている状況下で、車室内において車載通信装置と電子キーとの間で無線通信が実行される場合に、前記無線給電装置による前記携帯端末の充電動作を一時的に停止し、 前記無線給電装置は、前記携帯端末が載置されたときに、前記携帯端末の充電動作に先立って前記携帯端末の検出及び認証処理を行うように構成され、 前記無線給電装置は、前記携帯端末の充電動作の一時停止後に前記携帯端末の充電動作を再開する際に、前記検出及び認証処理を省略するように構成されることを特徴とする、車載携帯端末充電装置。前記無線給電装置による前記携帯端末の充電動作を一時的に停止することは、前記無線給電装置内部の制御部に対して充電停止信号を送信すること、又は、車載バッテリから前記無線給電装置への電源ラインを一時的に遮断すること含む、請求項1に記載の車載携帯端末充電装置。前記無線給電装置による前記携帯端末の充電動作を一時的に停止することは、前記無線給電装置内部の制御部に対して充電停止信号を送信することを含み、 前記充電停止信号は、前記車載通信装置から前記電子キーに向けた電波送信時に生成される前記車載通信装置のアンテナに対する駆動信号を取り出して生成される、請求項1又は2に記載の車載携帯端末充電装置。前記無線給電装置による前記携帯端末の充電動作を一時的に停止することは、充電のための送電電を、車室内における前記車載通信装置と前記電子キーとの間の無線通信に影響を与えないレベルまで一時的に低下することを含む、請求項1〜3のうちのいずれか1項に記載の車載携帯端末充電装置。

说明书全文

本発明は、携帯端末の充電動作を行う無線給電装置を備える車載携帯端末充電装置に関する。

従来から、携帯端末の無線点充電が可能な無線給電装置は知られている(例えば、特許文献1参照)。

また、無接点電伝送の一次側機器(無線給電装置)が備えた一次側コイルとの間で電磁誘導を利用した電力伝送を行うための二次側コイルと、非接触により情報通信を行うための非接触通信アンテナとを備えた携帯端末が知られている(例えば、特許文献2参照)。この携帯端末は、非接触通信アンテナを通じて他端末との間で情報通信を開始するのに先立ち、一次側機器に対して無接点電力伝送の実行停止を要求する情報を送信するように構成される。

特開2003−18758号公報

特開2008−206297号公報

しかしながら、無線給電装置を車室内に搭載した場合、携帯端末の充電中に、車室内において車載通信装置と電子キーとの間で無線通信が実行される場合に、電波干渉により通信エラーが発生する虞がある。即ち、携帯端末を充電中の無線給電装置から発生する電波によって、車室内において車載通信装置と電子キーとの間の無線通信が妨害される虞がある。

そこで、本発明は、無線給電装置の充電動作に起因して車載通信装置と電子キーとの間の無線通信が妨害されることを防止することができる車載携帯端末充電装置の提供を目的とする。

上記目的を達成するため、本発明の一局面によれば、車室内に設けられる無線給電装置と、 前記無線給電装置を制御する制御装置とを備え、 前記制御装置は、前記無線給電装置による携帯端末の充電動作が行われている状況下で、車室内において車載通信装置と電子キーとの間で無線通信が実行される場合に、前記無線給電装置による前記携帯端末の充電動作を一時的に停止し、 前記無線給電装置は、前記携帯端末が載置されたときに、前記充電動作に先立って前記携帯端末の検出及び認証処理を行うように構成され、 前記無線給電装置は、前記携帯端末の充電動作の一時停止後に前記携帯端末の充電動作を再開する際に、前記検出及び認証処理を省略するように構成されることを特徴とする、車載携帯端末充電装置が提供される。

本発明によれば、無線給電装置の充電動作に起因して車載通信装置と電子キーとの間の無線通信が妨害されることを防止することができる車載携帯端末充電装置が得られる。

図1は、本発明による車載携帯端末充電装置1の要部を、その関連する構成と共に示す構成図である。

無線給電装置70の構造の一例を示す要部断面図である。

本実施例の車載携帯端末充電装置1の照合ECU10により実現される主要処理の一例を示すフローチャートである。

図3に示す主要処理に対応するタイミングチャートである。

無線給電装置70に対する電源ライン75の接続態様の一例を示す図である。

充電停止信号/充電再開信号の生成方法の他の実施例を示す図である。

図6に関連した各種状態を示す波形図である。

充電停止信号/充電再開信号の生成方法の更なる他の実施例を示す図である。

無線給電装置70の無線給電制御部72により実行される主要処理の一例を示すフローチャートである。

図9に示す処理に対応するタイミングチャートである。

以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。

図1は、本発明の一実施例による車載携帯端末充電装置1の要部を、その関連する構成と共に示す構成図である。

車載携帯端末充電装置1は、スマートキーシステムを制御する照合ECU10を中心として構成される。照合ECU10は、図示しないバスを介して互いに接続されたCPU、ROM、及びRAM等からなるマイクロコンピュータとして構成されている。ROMには、CPUが実行する各種プログラムが格納されている。

照合ECU10には、車室外に電子キー40を検知するための検知領域を形成する車室外キー検知用発信機12が接続される。車室外キー検知用発信機12は、車室外キー検知用アンテナ12aを備え、車室外キー検知用アンテナ12aを介して車室外にリクエスト信号を発信することで、電子キー40を検知するための検知領域を車室外に形成する。尚、車室外キー検知用発信機12及び車室外キー検知用アンテナ12aは、複数個設定されてよく、例えば車両の各ドアのドアアウトサイドハンドルにそれぞれ1つずつ内蔵されてもよい。

照合ECU10には、車室内に電子キー40を検知するための検知領域を形成する車室内キー検知用発信機14が接続される。車室内キー検知用発信機14は、車室内キー検知用アンテナ14aを備え、車室内キー検知用アンテナ14aを介して車室内にリクエスト信号を発信することで、電子キー40を検知するための検知領域を車室内に形成する。例えば、このリクエスト信号の周波数は、125kHzや134kHzであってよい。尚、車室内キー検知用発信機14及び車室内キー検知用アンテナ14aは、複数個設定されてよく、例えば車両の前部座席空間、後部座席空間及びラゲージスペースに対応して、計3つ設定されてもよい。

照合ECU10には、電子キー40からの応答信号(送信電波)を受信する受信機18が接続される。受信機18は、車室外キー検知用アンテナ12a及び車室内キー検知用アンテナ14aの検知領域内の電子キー40から送信される応答信号を受信できるような位置に配置され、例えば車両後部座席の側方に配置されてもよい。受信機18は、ラゲージスペース内に追加的に配置されてもよいし、個数や配置位置は任意である。受信機18は、電子キー40からの応答信号を受信すると、電子キー40から受信した応答信号に対して増幅・復調等の所定の処理を施した後、当該復調した応答信号を照合ECU10に供給する。照合ECU10は、受信された応答信号に含まれる暗号コードと、所定のメモリ(図示せず)に記憶された暗号コードとを比較し、これらが一致する場合には、正規な電子キー40であるとの認証結果(キー認証が取れた旨の認証結果)を出力する。

電子キー40は、車両側の送受信機(要素12,14,18等)との間で微弱電波により双方向通信を行う送受信機(トランスポンダ)と、送受信アンテナとを備え、電子キー40には、所与の正当な暗号コード(IDコード)を記憶するメモリが内蔵される。尚、電子キー40は、ユーザの操作により車両のドアの施錠及び開錠が可能なメカニカルキーを備えるメカニカルキー内蔵型のキーであってもよい。或いは、電子キー40は、メカニカルキーとは独立したキーであってもよい。

電子キー40は、上述の如く車室外キー検知用アンテナ12aを介して送信されるリクエスト信号を受信したとき、当該リクエスト信号に応じた応答信号を送信する。この応答信号には、暗号コードと共に、車室外キー検知用アンテナ12aに対する応答であることを表すコードが、組み込まれてもよい。また、電子キー40は、上述の如く車室内キー検知用アンテナ14aを介して送信されるリクエスト信号を受信したとき、当該リクエスト信号に応じた応答信号を送信する。この応答信号の周波数は、例えば314MHzであってよい。この応答信号には、暗号コードと共に、車室内キー検知用アンテナ14aに対する応答であることを表すコードが、組み込まれてもよい。

照合ECU10には、ドアロックさせるためのロック操作に応答してオン/オフするロックスイッチ22と、ドアアウトサイドハンドルへのタッチ操作を検出するためのタッチセンサ24とが接続されている。ロックスイッチ22及びタッチセンサ24は、ドアアウトサイドハンドル付近に設けられ、タッチセンサ24は、ドアアウトサイドハンドルの裏側へのタッチ操作を検出するように配置されてよい。

照合ECU10には、双方向多重通信線30を介して、ボデーECU32が接続される。ボデーECU32には、ドアロック機構を駆動するドアロックアクチュエータ34が接続される。ドアロックアクチュエータ34は、ボデーECU32からの制御信号に応じて、ドアロック機構をドアロック状態とドアアンロック状態の間で切り替える。また、照合ECU10には、双方向多重通信線30を介して、エンジンECU36が接続される。

ここで、簡単に、車両乗り込み時のスマート通信について概説する。照合ECU10は、車室外キー検知用発信機12からのリクエスト信号に応答して電子キー40から送られてくる応答信号に基づいて、暗号コードの照合を行い、コード照合が成功すると、ドアロックの開錠を許可する。この許可状態で、ドアアウトサイドハンドルの裏側へのタッチ操作が検出されると、ボデーECU32は、ドアロックアクチュエータ34を介してドアロックを開錠する。照合ECU10は、車室内キー検知用発信機14からのリクエスト信号に応答して電子キー40から送られてくる応答信号に基づいて、暗号コードの照合を行い、コード照合が成功すると、エンジン始動を許可する。この許可状態で、ブレーキペダルが踏み込まれ且つエンジンスタートスイッチが操作されると、エンジンECU36は、エンジンを始動する。尚、この際、イグニッションスイッチ62がオン状態となる。

照合ECU10には、無線給電装置70が接続される。照合ECU10と無線給電装置70との間の接続態様は、特に言及しない限り、任意であってよく、例えば無線又は有線若しくはそれらの組み合わせによる接続であってもよいし、直接的な接続態様や間接的な接続態様であってもよい。

無線給電装置70は、電圧+Bが印加される電源ライン75およびGNDラインに接続され、電源ライン75を通じて印加される電圧+Bに基づいて動作する。尚、無線給電装置70は、照合ECU10を介して又は他のECUを介して、電源ラインおよびGNDラインに接続されてもよい。

無線給電装置70は、コイルによる電磁誘導を利用して、車載バッテリ60からの電力により携帯端末を充電する装置である。無線給電装置70は、無線給電制御部72と、給電部74とを含む。無線給電制御部72は、主に、給電部74を介した携帯端末の充電動作を制御する。給電部74は、無接点電力伝送コイル(一次側コイル)を含む。無線給電装置70で扱う送電周波数は、例えば100から200kHzの範囲内であってよい。

尚、無線給電制御部72の機能の一部又は全部は、照合ECU10により実現されてもよい。或いは、逆に、照合ECU10の機能の一部が無線給電制御部72により実現されてもよい。また、無線給電制御部72の機能の一部又は全部は、照合ECU10と他のECUにより協動して実現されてよく、或いは、照合ECU10以外の他のECUより実現されてもよい。

図2は、無線給電装置70の構造の一例を示す要部断面図である。図2には、無線給電装置70に載置された携帯端末90についても図示されている。

無線給電装置70は、クレードルとして具現化されてもよい。無線給電装置70は、内部に構成要素(給電部74等)を収容するケーシング71を備える。ケーシング71の表面71aは、携帯端末90が載置(セット)される表面を構成する。ケーシング71の表面71aの裏側には、無接点電力伝送コイルを含む給電部74が設けられる。

携帯端末90が無線給電装置70に載置されると、携帯端末90側の無接点電力伝送コイル92が給電部74に対向する関係に位置する。そして、給電部74に所定周波数の交流電流が供給されると、電磁誘導により携帯端末90側の無接点電力伝送コイル92に交流電流が生成され、携帯端末90側のバッテリ(図示せず)への充電が実現される。このようにして、ワイヤ接続や接点接続を必要としない無接点(非接触)態様で携帯端末90が充電される。

無線給電装置70は、車室内に設けられる。無線給電装置70は、例えばインストルメントパネルに設けられてもよい。尚、携帯端末90は、無線給電装置70による充電が可能な構成を有すれば任意であり、例えばスマートフォンを含む携帯電話やタブ等であってよい。

図3は、本実施例の車載携帯端末充電装置1の照合ECU10により実現される主要処理の一例を示すフローチャートである。図3に示す処理ルーチンは、例えばイグニッションスイッチ62がオン状態にあるときに所定周期毎に実行されてもよい。

ステップ300では、車室内キー照合処理のための通信イベントが発生したか否かが判定される。即ち、車室内キー照合処理を行うタイミングが到来したか否かが判定される。車室内キー照合処理を行う条件は、任意であってよい。車室内キー照合処理は、例えば、所定時間毎や所定走行距離毎に実行されてもよい。また、車室内キー照合処理は、例えばIGオン状態でドアの開閉操作が検出された場合に実行されてもよいし、車両停止中に所定時間毎に実行されてもよい。或いは、車室内キー照合処理は、車両の走行状態から車両の停止状態への移行が検出された場合に実行されてもよいし、車両の停止状態で窓の開状態又は窓の開操作が検出された場合に実行されてもよいし、車両の低速走行状態が所定時間以上連続して又は累積して継続した場合に実行されてもよい。車室内キー照合処理のための通信イベントが発生した場合は、ステップ302に進む。

ステップ302では、無線給電装置70において携帯端末90の充電動作が実行されているか否かが判定される。即ち、給電部74への電源供給が実行されているか否かが判定される。尚、この無線給電装置70の状態(充電中か否かは)は、無線給電装置70の無線給電制御部72からの情報に基づいて判断されてもよい。無線給電装置70において携帯端末90の充電動作が実行されている場合は、ステップ306に進み、無線給電装置70において携帯端末90の充電動作が実行されていない場合は、ステップ304に進む。

ステップ304では、車室内キー照合処理が実行される。具体的には、照合ECU10は、車室内キー検知用発信機14及び車室内キー検知用アンテナ14aを介してリクエスト信号を発信する。この際、電子キー40が車室内に存在する場合は、電子キー40がリクエスト信号に応答して、応答信号を送信し、この応答信号が受信機18により受信されることになる。受信機18が電子キー40からの応答信号を受信すると、応答信号に含まれる暗号コードが復調され、応答信号に含まれる暗号コードが照合ECU10に供給される。他方、電子キー40が車室内に存在しない場合は、電子キー40がリクエスト信号に応答できず、電子キー40からの応答信号が受信機18により受信されることはない。照合ECU10は、応答信号に含まれる暗号コードを受信すると、応答信号に含まれる暗号コードと、所定のメモリに記憶された暗号コードとを比較する。これらが一致する場合には、コード照合が成功(OK)であると判断して(即ち正規な電子キー40が車室内に存在すると判断して)、今回の通信イベントの発生に対する処理を終了する。

他方、電子キー40からの応答信号が受信機18により受信されない場合、又は、電子キー40からの応答信号が受信機18により受信されたが、暗号コードが一致しない場合、コード照合が不成功(NG)であると判断して、所定時間(例えば、3秒)後、再度、リクエスト信号を発信してもよい(即ちリトライ)。リトライ後、コード照合が成功すると、今回の通信イベントの発生に対する処理を終了する。尚、所定回数リトライしても、コード照合が不成功に終わる場合は、電子キー40の車外への持ち出しを警報することとしてもよい。

ステップ306では、無線給電装置70による携帯端末90の充電動作を停止させるための充電停止処理が実行される。この処理は、例えば無線給電装置70の無線給電制御部72に充電停止信号を送信すること、又は、車載バッテリ60から無線給電装置70への電源ライン75を一時的に(例えばスイッチやリレー等により)遮断することにより実現されてもよい。前者の場合、無線給電制御部72は、充電停止信号に応答して、実行中の充電動作を停止する。後者の場合、無線給電装置70への給電が絶たれるので、強制的に充電動作が停止される。充電停止処理が終了すると、ステップ308に進む。

ステップ308では、車室内キー照合処理が実行される。具体的には、上記ステップ304と同様、照合ECU10は、車室内キー検知用発信機14及び車室内キー検知用アンテナ14aを介してリクエスト信号を発信する。照合ECU10は、応答信号に含まれる暗号コードを受信すると、応答信号に含まれる暗号コードと、所定のメモリに記憶された暗号コードとを比較する。これらが一致する場合には、コード照合が成功(OK)であると判断して(即ち正規な電子キー40が車室内に存在すると判断して)、車室内キー照合処理を終了して、ステップ310に進む。他方、電子キー40からの応答信号が受信機18により受信されない場合、又は、電子キー40からの応答信号が受信機18により受信されたが、暗号コードが一致しない場合、コード照合が不成功(NG)であると判断して、所定時間(例えば、3秒)後、再度、リクエスト信号を発信してもよい。このリトライ後、コード照合が成功すると、車室内キー照合処理を終了して、ステップ310に進む。尚、所定回数リトライしても、コード照合が不成功に終わる場合は、ステップ310に進むと共に、電子キー40の車外への持ち出しを警報することとしてもよい。

ステップ310では、上記ステップ306で停止させていた無線給電装置70による携帯端末90の充電動作を再開(許可)するための充電再開処理が実行される。この処理は、例えば無線給電装置70の無線給電制御部72に充電再開信号を送信すること、又は、車載バッテリ60から無線給電装置70への電源ライン75を導通すること(遮断状態から導通状態に変更すること)により実現されてもよい。前者の場合、無線給電制御部72は、充電再開信号に応答して、停止中の充電動作を再開する。後者の場合、無線給電装置70への給電が復活されるので、充電動作が再開される。充電再開処理が終了すると、今回の通信イベントの発生に対する処理を終了する。

尚、図3に示す処理では、照合ECU10は、ステップ302において、無線給電装置70において携帯端末90の充電動作が実行されているか否かを判定している。しかしながら、照合ECU10側で、無線給電装置70において携帯端末90の充電動作が実行されているかどうかが不明な構成であってもよい。この場合は、ステップ300の肯定判定時は、ステップ302の処理はスキップされ、ステップ306の処理へ進む。そして、無線給電装置70は、充電中である場合にのみ、ステップ306の処理で生成される充電停止信号に応答すればよい。

図4は、図3に示す処理に対応するタイミングチャートである。図4では、上から順に、照合ECU10の状態(車室内キー照合処理の実行状態)、充電停止信号/充電再開信号の状態、無線給電装置70による携帯端末90の充電動作の状態が時系列で示される。

図4に示すように、通信イベントが発生すると、充電停止信号が発生し、これに応じて、無線給電装置70による携帯端末90の充電動作がオフとなる。そして、無線給電装置70による携帯端末90の充電動作がオフの間、通信(車室内キー照合処理)が実行され、通信完了と同時に、充電再開信号が発生し、これに応じて、無線給電装置70による携帯端末90の充電動作がオンとなる。

ところで、充電動作時には無線給電装置70から電波(ノイズ)が発生し、この電波が車室内キー照合処理のための無線通信を阻害しうる。例えば、充電動作時に無線給電装置70から発生する電波の周波数が150kHZであるとき、主に、車室内キー検知用アンテナ14aから送信されるリクエスト信号との干渉が生じうる。

これに対して、図3に示す処理によれば、無線給電装置70による携帯端末90の充電動作が行われている状況下で、車室内において車室内キー検知用発信機14及び受信機18と電子キー40との間で無線通信が実行される場合に、無線給電装置70による携帯端末90の充電動作が一時的に停止される。即ち、車室内キー照合処理のための無線通信が実行される際に、無線給電装置70による携帯端末90の充電動作が行われている場合には、当該充電動作が一時的に停止される。これにより、充電動作時に無線給電装置70から発生する電波(ノイズ)に起因した通信障害(即ち、車室内キー照合処理のための無線通信における電波干渉等)を防止することができる。

図5は、無線給電装置70に対する電源ライン75の接続態様の一例を示す図である。

無線給電装置70に接続される電源ライン75には、図5に示すように、スイッチ(スイッチボックス)76が設けられてもよい。このスイッチ76は、照合ECU10からの充電停止信号に従って開状態となる。これにより、車載バッテリ60から無線給電装置70への電源ライン75が遮断され(無線給電装置70への電源供給がカットされ)、無線給電装置70による充電動作が停止される。また、スイッチ76は、照合ECU10からの充電停止信号に従って閉状態となる。これにより、車載バッテリ60から無線給電装置70への電源ライン75が導通され、無線給電装置70による充電動作が可能となる。尚、スイッチ76は、スイッチボックスに代えて、リレーなどの他のスイッチ手段により実現されてもよい。

図5に示す構成によれば、無線給電装置70側に、充電動作を停止/再開するための特別な機能を設けることなく、電源接続側にスイッチ76を接続するだけで、車室内キー照合処理のための無線通信時に、充電動作を停止させることが可能である。即ち、無線給電装置70側に特別な機能を必要とすることなく、車室内キー照合処理のための無線通信に対して妨害となるノイズの発生源を停止させて、確実な通信を実現させることができる。従って、例えば、無線給電装置70としては、市販の汎用品を利用することも可能である。

図6は、充電停止信号/充電再開信号の生成方法の他の実施例を示す図である。図7は、図6に関連した各種状態を示す波形図であり、上から、車室内キー検知用アンテナ14aに対する駆動信号の状態、充電停止信号/充電再開信号の状態、無線給電装置70による携帯端末90の充電動作の状態が時系列で示される。

図6に示す例では、充電停止信号は、車室内キー照合処理時(無線通信時)に生成される車室内キー検知用アンテナ14aに対する駆動信号を取り出して生成される。具体的には、車室内キー検知用アンテナ14aを駆動するライン80には、信号生成回路82がライン83により直接接続される。信号生成回路82は、直流カット用のキャパシタC1と検波用ダイオードDを備える。また、検波用ダイオードDの後段には、平滑回路としてキャパシタC2及び抵抗Rが並列接続される。これにより、車室内キー検知用アンテナ14aに対する駆動信号(交流信号)は、検波用ダイオードDによって取り出された波形の正の部分がキャパシタC2の充放電により平滑されて、充電停止信号として取り出される。ここで、キャパシタC1は、車室内キー検知用アンテナ14aへの影響(インピーダンスへの影響)が小さくなるように選択されてよい。また、キャパシタC2及び抵抗Rは、一定のオフ期間(図7のP参照)で直ぐに信号反転しない時定数を有するように選択されてもよい。尚、オフ期間は、変調のために生じる駆動信号における振幅ゼロの期間に対応してよい。

図6に示す構成によれば、図7に示すように、通信イベントが発生すると、車室内キー検知用アンテナ14aに対する駆動信号が発生し、これに伴い、充電停止信号がオン(High)となる(充電停止信号が発生する)。この充電停止信号に応じて、無線給電装置70による携帯端末90の充電動作がオフとなる。そして、無線給電装置70による携帯端末90の充電動作がオフの間、通信(車室内キー照合処理)が実行される。通信が完了すると(この場合は、車室内キー検知用アンテナ14aからのリクエスト信号の送信が完了すると)、車室内キー検知用アンテナ14aに対する駆動信号の停止に伴い、充電停止信号がオフ(Low)となり(充電再開信号が発生し)、これに応じて、無線給電装置70による携帯端末90の充電動作がオンとなる。

図8は、充電停止信号/充電再開信号の生成方法の更なる他の実施例を示す図である。

図8に示す例では、図6に示した例と同様、充電停止信号は、車室内キー照合処理時(無線通信時)に生成される車室内キー検知用アンテナ14aに対する駆動信号を取り出して生成される。具体的には、車室内キー検知用アンテナ14aを駆動するライン80には、信号生成回路82がLC共振回路部84を介して接続される。LC共振回路部84は、駆動信号の周波数に対応する共振周波数を有し、車室内キー検知用アンテナ14aに近接して配置される。車室内キー検知用アンテナ14aを構成するコイルに駆動信号が流れると、LC共振回路部84により、駆動信号に対応する交流信号が生成される。この交流信号は、図6に示した例と同様、検波用ダイオードDによって取り出された波形の正の部分がキャパシタC2の充放電により平滑されて、充電停止信号として取り出される。

このように、図6及び図8に示す充電停止信号/充電再開信号の生成方法によれば、充電停止信号として新たな指示信号を出力しなくても、等価な効果を得ることができる。即ち、車室内キー検知用アンテナ14aを駆動する駆動信号(125kHzや134kHz)を検波・平滑化することで、充電停止信号/充電再開信号を生成して、無線給電装置70による携帯端末90の充電動作を制御することができる。

尚、図6及び図8に示す例では、キャパシタC2が大きいと、初期の信号の切り替わりタイミング(充電停止信号の発生タイミング)が、車室内キー検知用アンテナ14aに対する駆動信号の発生タイミングに対して僅かに遅延しうるが、仮にこれに起因して初回の車室内キー照合処理の結果がNGとなっても、上述の如くリトライを行う構成であれば、2回目には確実に通信を成立させることができる。

図9は、無線給電装置70の無線給電制御部72により実行される主要処理の一例を示すフローチャートである。図9に示す処理ルーチンは、例えばイグニッションスイッチ62がオン状態にあるときに所定周期毎に実行されてもよい。

ステップ900では、携帯端末の検出処理が実行される。具体的には、無線給電装置70上に充電可能な状態(位置関係等)で携帯端末が載置されているか否かを判定する。携帯端末が載置されている場合には、ステップ902に進み、それ以外の場合は、所定周期後にステップ900の判定を再度実行する。

ステップ902では、載置されている携帯端末の認証処理が実行される。この認証処理は、無線給電装置70と携帯端末との間の無線通信を介して得られる情報に基づいて実行されてもよい。例えば固有のコード情報(IDコード)の通信及びその照合により実現されてもよい。認証が成功した場合は、ステップ904に進み、認証が成功しない場合は、そのまま終了する。尚、認証が成功しない場合は、ユーザに対して携帯端末の置き直し等を促すように、その旨の情報が出力されてもよい。

ステップ904では、充電動作が開始される。即ち、載置されている携帯端末の充電が給電部74により開始される。

ステップ906では、照合ECU10から充電停止信号が受信されたか否かが判定される。尚、充電停止信号は、上述の如く多様な態様で生成又は入力されることができる。例えば、充電停止信号は、通信線(専用線であっても、CAN,LINなどの通信線であってもよい)を介して照合ECU10から入力されてもよいし、電源ライン75を遮断させる信号であってもよい。照合ECU10から充電停止信号が受信された場合には、ステップ910に進む。他方、照合ECU10から充電停止信号が受信されない場合は、ステップ908に進む。

ステップ908では、充電動作が完了したか否かが判定される。例えば携帯端末のバッテリが満充電となった場合や、携帯端末が無線給電装置70から離間した場合(即ち物理的に充電不能な位置関係となった場合)等に、充電動作が完了したと判定されてもよい。充電動作が完了した場合は、終了し、充電動作が完了していない場合は、ステップ906に戻り、充電動作が継続されうる。このようにして、途中で充電停止信号が受信されない限り、充電動作が完了するまで、充電動作が継続される。

ステップ910では、充電動作が停止される。尚、充電停止信号が電源ライン75を遮断させる信号である場合、無線給電制御部72の動作も停止するので、無線給電制御部72がステップ910の処理を実行できないが、この場合、電源ライン75が遮断されると充電動作が強制的に停止されるので、実質的にステップ910の処理が実行されることになる。

ステップ912では、充電再開信号が受信されたか否かが判定される。尚、充電再開信号は、上述の如く多様な態様で生成又は入力されることができる。例えば、充電再開信号は、通信線(専用線であっても、CAN,LINなどの通信線であってもよい)を介して照合ECU10から入力されてもよいし、電源ライン75を導通させる信号であってもよい。照合ECU10から充電再開信号が受信された場合には、ステップ904に進む。他方、照合ECU10から充電再開信号が受信されない場合は、所定周期後にステップ912の判定を再度実行する。

ここで、充電再開信号が受信されると、ステップ900に戻り、再度、携帯端末の検出処理及び認証処理を経た上で、ステップ904にて充電動作が開始(再開)されてもよいが、好ましくは、図9に示すように、直接、ステップ904にて充電動作が開始(再開)される。即ち、携帯端末の検出処理及び認証処理を省略して、充電動作が再開される。これは、一時的な車室内キー照合処理に要する時間(一般的には1秒以内)に充電している携帯端末が取り外される可能性が低いことを考慮したものである。これにより、車室内キー照合処理のための無線通信が実行される毎に、携帯端末の検出処理及び認証処理を行うことが防止され、車室内キー照合処理に起因した携帯端末の充電停止時間を低減することができる。但し、このような携帯端末の検出処理及び認証処理を省略する構成においても、リトライ等に起因して、充電停止信号の発生時から、それに対応する充電再開信号の発生時点までの時間が長くなった場合には、携帯端末の検出処理及び認証処理を経た上で、ステップ904にて充電動作が開始(再開)されてもよい。

尚、充電動作の一時停止中は、携帯端末90において、充電中であることを表す表示(例えば、携帯端末90のランプの所定色での点灯状態)が維持されてもよい。これにより、充電動作の一時停止時に、ユーザが充電が完了したと勘違いしてしまうこと(それに伴い、充電が完了していないにも拘らず携帯端末90を無線給電装置70から取り外してしまうこと)を防止することができる。

図10は、図9に示す処理に対応するタイミングチャートである。図10では、上から順に、照合ECU10の状態(車室内キー照合処理の実行状態)、充電停止信号/充電再開信号の状態、車両電源状態、携帯端末の認証状態、無線給電装置70による携帯端末90の充電動作の状態が時系列で示される。

図10に示すように、先ず、車両のIG又はACCがオンとなると、初回の携帯端末の認証処理が実行される。その後、通信イベントが発生すると、充電停止信号が発生し、これに応じて、無線給電装置70による携帯端末90の充電動作がオフとなる。そして、無線給電装置70による携帯端末90の充電動作がオフの間、通信(車室内キー照合処理)が実行され、通信完了と同時に、充電再開信号が発生し、これに応じて、無線給電装置70による携帯端末90の充電動作がオンとなる。この際、仮に、図10にてT1にて示すように、充電再開信号の発生に応じて、再度、携帯端末の認証処理を実行すると、図10にてT2にて示すように、その分だけ、無線給電装置70による携帯端末90の充電動作が遅れてオンとなる。

以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。

例えば、上述の実施例では、無線給電装置70は、電磁誘導を利用して無線給電を行うものであったが、他のタイプ(例えば磁気共鳴型や電界型)であってもよい。

また、上述の実施例では、車室内キー照合処理は、電子キー40の車外への持ち出しを監視するための処理であったが、車室内キー照合処理の目的は任意である。例えば、ACC状態でエンジンが始動されないまま所定期間が経過した場合に、再度、エンジン始動許可のための車室内キー照合処理を行う構成では、かかる車室内キー照合処理時にも、無線給電装置70による充電動作を一時停止することとしてもよい。

また、上述の実施例では、車室内キー照合処理の開始時から完了時まで無線給電装置70による携帯端末90の充電動作を停止しているが、これらのタイミングは、上述の電波干渉を実質的に防止できる範囲で任意に設定することができる。例えば、無線給電装置70による携帯端末90の充電動作は、好ましくは、リクエスト信号の送信前に停止されていればよい。従って、例えば、無線給電装置70による携帯端末90の充電動作の一時停止開始時点は、停止に要する時間を考慮して、車室内キー照合処理の開始時より前であってよい。また、例えば周波数の関係に起因して特にリクエスト信号のみが無線給電装置70からのノイズの影響を受けやすい構成(即ち、応答信号はノイズの影響を実質的に受けない構成)では、リクエスト信号の送信後であって応答信号の受信前に、無線給電装置70による携帯端末90の充電動作を開始してもよい。また、充電開始時に実行されうる携帯端末の検出処理及び認証処理時に生じる電波がノイズとして影響する場合には、この点を考慮して、無線給電装置70による携帯端末90の充電動作の再開タイミングを設定してもよい。

また、上述した実施例では、充電動作時に無線給電装置70から発せられる電波(ノイズ)による車室内キー照合処理の阻害(干渉)を防ぐために、無線給電装置70の充電動作を一時的に完全に停止させている。しかしながら、無線給電装置70の充電動作を一時的に完全に停止させず、その代わりに、充電のための送電される電波の出力を車室内キー照合処理に影響を与えないレベルに下げることとしてもよい。この場合も、無線給電装置70の充電動作を一時的に完全に停止させる場合と同様の効果が得られる。具体的には、図3のステップ306にて示した充電停止処理を、充電レベルを下げる(低くする)処理とすればよい。一例として、充電のための送信(送電)電力は、通常時の半分(50%)以下に下げられることで、目的とする携帯端末への充電能力は大きく低下することとなるが、ステップ310で示す充電再開処理を、充電レベルを回復させる処理(通常時に戻す処理)として実現することとしてよい。この場合も、充電能力低下時間は、一時的であると同時に、車室内キー照合処理時の干渉を抑制することが可能である。

1 車載携帯端末充電装置 10 照合ECU 12 車室外キー検知用発信機 12a 車室外キー検知用アンテナ 14 車室内キー検知用発信機 14a 車室内キー検知用アンテナ 18 受信機 22 ロックスイッチ 24 タッチセンサ 30 双方向多重通信線 32 ボデーECU 34 ドアロックアクチュエータ 36 エンジンECU 40 電子キー 60 車載バッテリ 62 イグニッションスイッチ 70 無線給電装置 71 ケーシング 72 無線給電制御部 74 給電部 75 電源ライン 76 スイッチ 90 携帯端末 92 無接点電力伝送コイル

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