摩耗検出システムおよび摩耗を検出するための方法

申请号 JP2016509400 申请日 2014-04-17 公开(公告)号 JP2016524434A 公开(公告)日 2016-08-12
申请人 シュンク バーン− ウント インダストリテヒニーク ゲーエムベーハー; シュンク バーン− ウント インダストリテヒニーク ゲーエムベーハー; 发明人 フライシュハウアー グントラム; フライシュハウアー グントラム; プフェッファー ダニエル; プフェッファー ダニエル;
摘要 【課題】【解決手段】本発明は、画像処理装置と 接触 ストリップ(10)とを有する摩耗検出システム、および、トロリー線に基づく車両への電流供給のための接触ストリップの摩耗を監視するための方法に関し、前記接触ストリップが少なくとも1つの摩耗インジケータマーキング(11)を特徴として有し、該摩耗インジケータマーキングはそれが画像処理装置によって捕えられ得るように形成され、前記画像処理装置は、前記摩耗インジケータマーキングを捕えることを目的とする赤外線カメラである。【選択図】図2
权利要求

画像処理装置と、接触ワイヤーに基づく車両への電流供給のための接触ストリップ(10、18、21、24、28、35、39、50、54)とを有する摩耗検出システムであって、 前記接触ストリップが少なくとも1つの摩耗インジケータマーキング(11、19、22、23、25、29、30、31、36、40、45、51)を特徴として有し、前記摩耗インジケータマーキングはそれが画像処理装置によって捕えられ得るように形成され、前記画像処理装置は、前記摩耗インジケータマーキングを捕えることを目的とする赤外線カメラであることを特徴とする摩耗検出システム。摩耗度合いが1つ以上の摩耗インジケータマーキング(11、19、22、23、25、29、30、31、36、40、45、51)によって決定され得ることを特徴とする請求項1に記載の摩耗検出システム。前記接触ストリップ(10、18、21、24、28、35、39、50、54)は、前記接触ストリップの所定の摩耗度合いを超えるときに前記画像処理装置によって捕えられ得る前記接触ストリップの画像が所定の摩耗度合いを超える前の前記接触ストリップの画像と異なるように形成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の摩耗検出システム。前記摩耗インジケータマーキング(11、19、22、23、25、29、30、31、36、45、51)が前記接触ストリップ(10、18、21、24、28、35、39、50、54)の材料(33)中に埋め込まれることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の摩耗検出システム。前記接触ストリップ(10、21、28、35、39)は、前記接触ストリップの所定の摩耗度合いを超えるときに前記摩耗インジケータマーキング(11、23、29、30、31、36、40)が露出されるという事実に起因して前記接触ストリップの形状または画像が異なるように形成されることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の摩耗検出システム。前記接触ストリップ(10、21、28、35、39)は、前記接触ストリップの所定の摩耗度合いを超えるまで前記摩耗インジケータマーキング(11、23、29、30、31、36、40)が前記画像処理装置によって捕えられ得ない態様で前記接触ストリップの材料(33)によって覆われるように形成されることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の摩耗検出システム。前記接触ストリップ(18、21、50、54)は、前記接触ストリップの所定の摩耗度合いを超えるまで前記摩耗インジケータマーキング(19、22、45、51)を前記画像処理装置によって捕えることができるように形成されることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の摩耗検出システム。前記接触ストリップ(18、21、50、54)の所定の摩耗度合いを超えると、前記接触ストリップの形状は、前記摩耗インジケータマーキング(19、22、45、51)が完全に磨滅されたという事実に起因して異なることを特徴とする請求項7に記載の摩耗検出システム。前記摩耗インジケータマーキング(11、19、22、23、25、29、30、31、36、45、51)は、前記接触ストリップ(10、18、21、24、28、35、50、54)の材料(33)に対して光学的なコントラストを形成することを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の摩耗検出システム。前記摩耗インジケータマーキング(11、19、22、23、25、29、30、31、36、45、51)がプラスチックから形成されることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の摩耗検出システム。前記摩耗インジケータマーキング(40)が前記接触ストリップ(39)内の凹部(41)によって形成されることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の摩耗検出システム。前記摩耗インジケータマーキング(25)は、摩耗が増大するにつれて前記画像処理装置によって捕えられ得る前記摩耗インジケータマーキングの画像が連続的に変化するように形成されることを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の摩耗検出システム。前記接触ストリップ(21、28)が少なくとも2つの摩耗インジケータマーキング(22、23、29、30、31)を備え、これらの摩耗インジケータマーキングは、第1の所定の摩耗度合いに達したことを第1の摩耗インジケータマーキング(22、31)が示唆するように、および、少なくとも1つの更なる所定の摩耗度合いに達したことを少なくとも1つの更なる摩耗インジケータマーキング(23、29、30)が示唆するように、前記接触ストリップ内に配置されることを特徴とする請求項1から12のいずれか一項に記載の摩耗検出システム。前記摩耗インジケータマーキング(51)は、走行方向(52)を向く前記接触ストリップ(54)の縁部領域(53)内または走行方向から離れる方向を向く前記接触ストリップの縁部領域(55)内に配置され、それにより、前記接触ストリップの材料(56)の任意の破損または破断が前記縁部領域で前記画像処理装置によって捕えられ得ることを特徴とする請求項1から13のいずれか一項に記載の摩耗検出システム。摩耗検出システムを用いて、接触ワイヤーに基づく車両への電流供給のための接触ストリップの摩耗を監視するための方法であって、前記摩耗検出システムが画像処理装置と接触ストリップ(10、18、21、24、28、35、39、50、54)とを特徴として有する方法において、 前記接触ストリップが摩耗インジケータマーキング(11、19、22、23、25、29、30、31、36、40、45、51)を特徴として有し、前記摩耗インジケータマーキングが前記画像処理装置によって捕えられ、前記画像処理装置が赤外線カメラであり、該赤外線カメラを用いて前記摩耗インジケータマーキングが捕えられることを特徴とする方法。前記接触ストリップ(10、18、21、24、28、35、39、50、54)の摩耗時、前記接触ストリップに組み込まれる少なくとも1つの前記摩耗インジケータマーキング(11、19、22、23、25、29、30、31、36、40、45、51)、したがって、前記接触ストリップの画像または形状が変化を受け、前記画像処理装置が前記変化を捕えて評価し、それによって前記接触ストリップの摩耗度合いが決定される請求項15に記載の方法。

说明书全文

本発明は、画像処理装置と接触ストリップとを有する摩耗検出システム、および、接触ワイヤーまたはトロリー線に基づく車両等への電流供給のための接触ストリップの摩耗を監視するための方法に関する。

炭素から形成される接触ストリップは、一般に、接触ワイヤーまたはトロリー線(以下接触ワイヤー及びトロリー線を、単に「トロリー線」と称する)を介して鉄道車両へ電流を供給するために使用されるが、非鉄道車両へ電流を供給するためにも使用される。そのような接触ストリップは、それらの材料特性に起因して、炭素材料の磨滅の結果として常に摩耗に晒される。例えば列車の牽引エンジンでそのような接触ストリップを使用するときには、危険な動作状態、不良状態または、破壊を避けるために、最終的な摩耗限界に達する前に前記接触ストリップが前もって交換される必要がある。

一般的に接触ストリップには緊急停止機能が組み込まれており、最終的な摩耗度合いに達したときに、あるいはその前に、前記緊急停止機能によって接触ストリップが下降される。しかし、接触ストリップが破損を被り或いは破壊されてしまうことによりそのような緊急停止が起動されてしまった後では、前記接触ストリップによる更なる電流供給、したがって車両の更なる動作はもはや不可能である。

そのような状況になることを避けるためには、接触ストリップの摩耗度合いを定期的に検査する必要がある。一般的にこのような検査はスタッフによって行なわれる。この検査は、接触ストリップが牽引エンジンなどの車両の天井に取り付けられているため、また、トロリー線に印加される高い電圧に起因して特別な安全措置が遵守されなければならないために、複雑な作業であり、こうしたことが、そのような検査を列車整備車庫でしか行なうことができない理由である。

これらの複雑なスクリーニング手続きを避けるため、部分的に自動化された摩耗監視システムが知られている。このシステムでは、摩耗限界に達したときにその信号を送ることができる。

本発明は、自動化された信頼できる態様で、摩耗度合いに関する信号を送ることができる或いは摩耗度合いを捕えることができる安価に製造可能な、接触ストリップ、摩耗検出システム、および、摩耗を検出するための方法を提案するという課題に基づいてなされたものである。

前記課題は、請求項1の特徴を有する摩耗検出システムと請求項15の特徴を有する摩耗を監視するための方法によって解決される。

本発明に係る摩耗検出システムは、画像処理装置と、トロリー線に基づく車両への電流供給のための接触ストリップとを備え、前記接触ストリップが少なくとも1つの摩耗インジケータマーキングを特徴として有しており、該摩耗インジケータマーキングはそれが画像処理装置によって捕えられ得るように形成される。前記画像処理装置として、前記摩耗インジケータマーキングを捕えることを目的とする赤外線カメラを用いることができる。

接触ストリップは接触要素を備え、該接触要素は、通常は炭素から形成されるとともに、トロリー線に当接することができ、それにより、トロリー線に対する電気的な接続をもたらすことができる。前記接触要素は接触ストリップ支持体によって保持され、また、接触ストリップ支持体それ自体は、車両の天井に取り付けられている所謂パンタグラフに取り付けられる。ここで、接触要素は、それが画像処理装置によって捕えることができるように形成される少なくとも1つの摩耗インジケータマーキングを有することを特徴とする。

このマーキングは、光学的態様で視覚的に検出されるため、無線ベースの摩耗検出システムで起こり得るタイプの伝送障害のリスクがない。また、接触ストリップが製造されるときに、摩耗インジケータマーキングを接触ストリップに直接に組み込むことができ、さらに、摩耗インジケータマーキングは、複雑な別個の製造プロセスを必要としない。したがって、摩耗インジケータマーキングを有する本発明に係る接触ストリップを既知のシステムよりもかなり低いコストで製造することもできる。また、そのような接触ストリップは、メンテナンスを何ら必要とせず、所定の摩耗度合いに達したという自動的に生成されるメッセージを受けた後に交換できる。

本発明に係る摩耗検出システムでは、接触ストリップを画像処理装置によって捕えることができる。好適には、画像処理装置は、摩耗インジケータマーキングを捕えるためのカメラである。摩耗インジケータマーキングを捕えるためのそのようなカメラを、接触ストリップが取り付けられる車両が通過する経路に沿って静止した状態で取り付けることができる。

そのような摩耗検出システムにより、通り過ぎる車両上の接触ストリップの摩耗度合いの連続的な監視を確実に行うことができる。例えば、所定の摩耗度合いに達した或いは所定の摩耗度合いを超えた接触ストリップを有する車両が通過するときに、摩耗検出システムによって自動メッセージが生成されるように構成することができる。ここで、摩耗検出システムのカメラは、既に存在する基盤設備、例えば橋、柱、または、建物に取り付けることができることが特に有益である。そのような摩耗検出システムにより、トロリー線に接合される車両上の接触ストリップの摩耗度合いの信頼できる連続的な監視を確保することができる。作業スタッフによる複雑なスクリーニング手続きを省くことができ、それにより、車両のダウンタイムを減らすことができるとともに、コストを節約できる。

本発明に係る摩耗検出システムのカメラは、赤外線カメラとして形成することができる。接触ストリップの摩耗インジケータマーキングが前記マーキングと接触ストリップの材料の残りの部分との間に温度差があるような態様で形成され、かつ前記温度差を赤外線カメラによって検出できる場合には、そのような態様で形成される摩耗検出システムによって、検出障害の虞を減らすことができる。そのようなシステムは、悪い照明状態、降雨、または、霧に対して特に耐久性がある。カメラを例えばトンネル内に取り付けることもでき、それにより、天候の影響を避けることができる。

接触ストリップが意図されたように使用されると、トロリー線に対する接触の結果として炭素の絶え間ない磨滅が上面で生じるため、接触ストリップが連続的にすり減らされる。接触ストリップの摩耗度合いまたは磨滅度合いを決定できるように、1つ以上の摩耗インジケータマーキングを接触ストリップ中に組み込むことができる。同じ種類の幾つかの摩耗インジケータマーキングが接触ストリップ中に組み込まれる場合には、摩耗インジケータマーキングを互いに対して余剰的となるように形成できるため、検出信頼性が高まる。例えば、接触ストリップが画像処理装置を通り過ぎるときに、摩耗インジケータマーキングを画像処理装置によって捕えることができないような態様で摩耗インジケータマーキングと画像処理装置との間に光学的な障害物が位置される場合でも、接触ストリップには余剰である他の摩耗インジケータマーキングが存在するという事実に起因して、依然として接触ストリップの摩耗度合いが検出されるようにすることができる。このように、互いに対して余剰となる複数の摩耗インジケータマーキングが接触ストリップにおいて想定されることが考えられる。前記摩耗インジケータマーキングに基づき、接触ストリップの摩耗度合いを確実に決定することができ、したがって、作業スタッフによる複雑なスクリーニング手続きを省くことができる。

ここで、摩耗インジケータマーキングのほぼ任意の幾何学的形状を選択することができる。そのような形状は、丸みがあるもの、があるもの、エッジがあるもの、あるいは、これらの組み合わせであってもよい。例えば、摩耗インジケータマーキングは、立方形、楔形、ピラミッド、円柱、錐体、多面体の形状、または、前記形状の組み合わせを成して形成され得る。接触ストリップにおいて幾つかの摩耗インジケータマーキングが想定される場合には、それらの摩耗インジケータマーキングを異なって形成することができる。摩耗インジケータマーキングをそのような態様で形成することにより、障害なく信頼できる態様で接触ストリップの摩耗度合いを検出できるようにすることが可能である。

接触ストリップの摩耗および裂けが増大するにつれて、また、最終的に所定の摩耗度合いに達するときに、画像処理装置によって捕えられ得る接触ストリップの画像が所定の摩耗度合いを超える前の接触ストリップの画像と異なるという点で、摩耗度合いを検出できる。それにより、所定の摩耗度合いに達したことを特に容易に検出できる。

そのような結果をもたらすために、摩耗インジケータマーキングを接触ストリップの材料中に埋め込むことができ、それにより、更なる構成要素を配線によって接触ストリップに取り付ける或いは接続する必要がないため、接触ストリップの簡易な製造および取り扱いが可能となる。

ここで、画像処理装置によって捕えられ得る接触ストリップの画像は、異なる態様で変化し得る。例えば、接触ストリップは、接触ストリップの所定の摩耗度合いを超えるときに摩耗インジケータマーキングが露出されるという事実に起因して接触ストリップの形状または画像が変化を受けるように形成され得る。これにより、画像処理装置は、所定の摩耗度合いに達したことを疑う余地なく決定できる。

1つの実施形態では、摩耗インジケータマーキングが最初にそれを画像処理装置によって捕えることができない態様で接触ストリップの材料によって覆われるように、摩耗インジケータマーキングを接触ストリップに組み込むことができる。

接触ストリップの更なる実施形態において、接触ストリップは、摩耗インジケータマーキングが接触ストリップの材料によって上側を覆われず、したがって、接触ストリップの使用の初めから接触ストリップの寿命の終わり頃に所定の摩耗度合いに達するまで摩耗インジケータマーキングを画像処理装置によって捕えることができるように形成され得る。

ここで、摩耗インジケータマーキングが接触ストリップと同じ程度までトロリー線によって磨滅されるように、また、所定の摩耗度合いに達した後に摩耗インジケータマーキングが完全に消失されるように、摩耗インジケータマーキングをトロリー線に面する接触ストリップの側面に埋め込むことができるのが好ましい。このことは、画像処理装置によって捕えられ得る接触ストリップの形状または画像の変化がこの実施形態では摩耗インジケータマーキングの消耗によって確保されることを意味する。

接触ストリップの特に有利な実施形態において、摩耗インジケータマーキングは、接触ストリップの材料に対して光学的にコントラストを成す材料から形成され、その結果、画像処理装置を用いて前記摩耗インジケータマーキングを捕えることが特に容易になる。光学的に捕えられ得るコントラストは、摩耗インジケータマーキングがその色に関して、その反射特性に関して、その表面粗さに関して、あるいは、その熱学的特性、例えば熱容量に関して接触ストリップの材料とは異なるという点においてもたらされ得る。例えば、摩耗インジケータマーキングを異なる色の炭素またはグラファイトから形成することができ、それにより、接触ストリップの構造を1つの単一の材料まで減らすことができるとともに、接触ストリップおよび摩耗インジケータマーキングの完全に均一な磨滅を確保できる。高温に確実に耐えることができるように、金属、例えばアルミニウム、(ステンレス)スチール、銅、または、それぞれの条件に適合される任意の合金から摩耗インジケータマーキングを更に形成することもできる。しかしながら、摩耗インジケータマーキングを任意の他の適した基本材料から形成することもできる。

また、摩耗インジケータマーキングをプラスチック材料、例えばポリテトラフルオロエチレンから形成することもできる。これは、着色の可能性、したがって摩耗インジケータマーキングを捕えることができる度合いをかなり高めることができる。

更なる実施形態では、摩耗インジケータマーキングを接触ストリップの凹部によって形成することができる。接触ストリップのそのような構造的形状は、これを行なうために更なる材料を接触ストリップに導入する必要がないため、特に簡単な費用効率が高い態様でもたらされ得る。ここで、凹部は、トロリー線に面する接触ストリップの側で開口することができ、あるいは、トロリー線から離れる方向を向く側の開口を特徴とすることができ、あるいは言い換えると、接触ストリップ内に中空空間を形成することができる。また、凹部は、摩耗限界の高さで接触ストリップの長手方向縁部に沿って横方向に配置され得る。これは、画像処理装置によって捕えられ得る接触ストリップの画像に影響を及ぼし、その結果、接触ストリップの磨滅が増大するにつれて凹部が最初に捕えられて消失される、あるいは、凹部を最初に捕えることができず、接触ストリップの所定の摩耗度合いに達したときに凹部を捕えることができる。摩耗インジケータマーキングが凹部として構成されることに起因して、更なる材料が必要とされないため、摩耗インジケータマーキングを特に簡単な費用効率が高い態様で形成することができる。赤外線カメラによって捕えられ得る十分な温度差を接触ストリップと摩耗インジケータマーキングとの間で保証するためには、摩耗インジケータマーキングを凹部として構成することがそのような摩耗検出システムにとって特に有利である。また、凹部は、走行方向に面する接触ストリップの側とトロリー線に面する側との間で接触ストリップを貫通する連続したチャネルを形成することもでき、この場合、トロリー線に面する側のチャネルの開口は、当初は接触ストリップの材料によって隠され、接触ストリップ材料の磨滅が増大する際にのみ露出され得る。凹部の領域では、接触ストリップの周辺領域におけるよりも低い温度が広く行き渡り得る。それにより、赤外線カメラを画像処理装置として使用することができ、該カメラは、この温度差を検出できる或いは捕えることができ、また、それに起因して、接触ストリップの摩耗度合いを決定することができる。

接触ストリップの更なる特に有利な実施形態において、摩耗インジケータマーキングは、垂直仮想軸に沿うその長手方向断面の画像、あるいは言い換えると、トロリー線と直交する仮想軸に沿うその長手方向断面の画像が変化するように形成され得る。それにより、接触ストリップ材料の磨滅が増大するにつれて画像処理装置によって捕えられ得る摩耗インジケータマーキングの画像が連続的に変化することが可能になる。例えば、摩耗インジケータマーキングは、接触ストリップの次第に増大する磨滅の結果として摩耗インジケータマーキングの断面の画像が連続的に大きくなる或いは小さくなる態様で楔形状となるように形成され得る。摩耗インジケータマーキングのこの連続的に変化する画像に基づいて、2つの摩耗状態だけでなく、段階を何ら伴わない摩耗表示を得ることができる。

少なくとも2つの摩耗度合いを捕えることができるように接触ストリップを形成できる更なる可能性は、接触ストリップにおいて少なくとも2つ或いはそれ以上の摩耗インジケータマーキングを想定することであってもよい。このようにすると、画像処理装置によって捕えられる接触ストリップの画像または形状は、第1の所定の摩耗度合いに達したときに第1の摩耗インジケータマーキングによって変化を受けることができるとともに、接触ストリップの更なる所定の摩耗度合いに達したときに更なる摩耗インジケータマーキングによって更なる変化を受けることができる。このように、摩耗インジケータマーキングが異なる高さで配置されることに基づき、接触ストリップの複数の摩耗度合いを捕え得ることが想定し得る。

また、接触ストリップは、走行方向を向く接触ストリップの縁部領域内または走行方向から離れる方向を向く接触ストリップの縁部領域内に摩耗インジケータマーキングが配置されるように形成することができ、それにより、接触ストリップの材料の任意の破損または破断が前記縁部領域で画像処理装置によって捕えられ得る。このようにすると、動作中に起こった接触ストリップの破損を検出して信号で伝えることができ、その際、接触ストリップの状態のより詳しい検査を作業スタッフによって行なうことができる。ここで、摩耗インジケータマーキングは、接触ストリップの寿命の初めに摩耗インジケータマーキングを最初に見ることができるとともに、接触ストリップの摩耗限界に達するときに画像処理装置によって捕えられ得る接触ストリップの画像を摩耗インジケータマーキングが変えて、摩耗インジケータマーキングをもはや検出できない結果となるように、接触ストリップ内の上側領域に配置され得る。接触ストリップの前記摩耗度合いに達する前に摩耗インジケータマーキングの領域で接触ストリップの破損が起こる場合であって、摩耗インジケータマーキングが同等に破損され或いは完全に剥ぎ取られる、または、取り除かれる場合には、これも同様に画像処理装置によって捕えることができる。しかしながら、摩耗インジケータマーキングは、所定の摩耗度合いに達するときにのみ摩耗インジケータマーキングがそれを画像処理装置によって検出できる態様で露出されるように接触ストリップ内の下側領域に配置させることもできる。接触ストリップの前記摩耗度合いに達する前に摩耗インジケータマーキングとトロリー線との間の領域で接触ストリップの破損が起こる場合には、摩耗インジケータマーキングが露出される可能性があり、それにより、接触ストリップの破損を画像処理装置によって検出することができる。

摩耗検出システムを用いて、トロリー線に基づく車両への電流供給のための接触ストリップの摩耗を監視するための本発明に係る方法では、摩耗検出システムが画像処理装置と接触ストリップとを特徴として有し、この場合、接触ストリップは摩耗インジケータマーキングを特徴として有し、摩耗インジケータマーキングは画像処理装置によって捕えられ、前記画像処理装置は赤外線カメラであり、該赤外線カメラを用いて前記摩耗インジケータマーキングが捕えられる。摩耗を監視するための方法の利点に関しては、本発明に係る接触ストリップおよび本発明に係る摩耗検出システムのより詳細な説明を参照されたい。

接触ストリップの摩耗時、接触ストリップに組み込まれる少なくとも1つの摩耗インジケータマーキング、したがって、接触ストリップの画像または形状が変化を受ける場合、および、画像処理装置が前記変化を捕えて評価し、それによって接触ストリップの摩耗度合いが決定される場合には、方法を特に有利に構成することができる。

方法の更なる有利な実施形態は、元の装置請求項1に関連する従属請求項に含まれる特徴の説明によってもたらされる。

以下、添付図面を参照して、本発明を更に詳しく説明する。

図2の軸I−Iに沿う接触ストリップの第1の実施形態の断面図を示す。

図1の軸II−IIに沿う接触ストリップの断面図を示す。

図1の軸III−IIIに沿う接触ストリップの断面図を示す。

接触ストリップの空間的描写を示す。

接触ストリップの第2の実施形態の長手方向断面図を示す。

接触ストリップの第3の実施形態の長手方向断面図を示す。

接触ストリップの第4の実施形態の長手方向断面図を示す。

接触ストリップの第5の実施形態の長手方向断面図を示す。

新しい未使用の接触ストリップの第6の実施形態の長手方向断面図を示す。

所定の摩耗度合いに達したときの図9aの使用済み接触ストリップの長手方向断面図を示す。

接触ストリップの第7の実施形態の長手方向断面図を示す。

第8の実施形態の接触ストリップを有するパンタグラフの斜視図を示す。

接触ストリップの第9の実施形態の断面図を示す。

図1〜図4の複合図は、2つの摩耗インジケータマーキング11を有する接触ストリップ10の第1の実施形態を概略図で示し、これらのマーキングは、長手方向軸14に沿って均等に且つ対称的になるように走行方向13で接触ストリップ10の中央に、ここには示されないトロリー線から離れる方向を向く接触ストリップの下面12に隣接して、接触ストリップ10内に配置される。

図4は、接触ストリップ10の空間図を示す。ここで、接触ストリップ10は、当初は摩耗インジケータマーキングをここには示されない画像処理装置によって捕えることができない態様で摩耗インジケータマーキング11が接触ストリップ10の接触ストリップ材料15中に埋め込まれるように形成される。意図されるような接触ストリップ10の使用の結果として、また、その使用に伴って起こる接触ストリップ材料15の磨滅の結果として、摩耗限界16により規定される摩耗の度合いに達すると、接触ストリップ10の寿命の終わり頃に摩耗インジケータマーキング11が露出され、そのため、画像処理装置によって捕えられ得る接触ストリップ10の上面17の画像は、所定の摩耗度合いを超える前の接触ストリップ10の上面17の画像と異なるものとなる。摩耗インジケータマーキング11は、接触ストリップ10の所定の摩耗度合いを超えた後に接触ストリップ10の材料15の残りの部分に対して光学的なコントラストを形成するため、摩耗度合いを画像処理装置によって決定することができ、それにより、画像処理装置、あるいは言い換えると、画像処理装置に接続されるここには示されないコンピュータのいずれかが、接触ストリップ10の摩耗度合いに達したというメッセージを生成できる。

図5は、摩耗インジケータマーキング19を有する接触ストリップ18の更なる実施形態を示し、摩耗インジケータマーキング19は、接触ストリップ18の上側20で接触ストリップ内に配置される。接触ストリップ18は、摩耗インジケータマーキング19をそれらの耐用年数の初めにここには示されない画像処理装置によって既に捕えることができるように形成され、この場合、所定の摩耗度合いに達すると、摩耗インジケータマーキング19が完全に消耗されてしまい、それにより、画像処理装置によって捕えられ得る接触ストリップ18の画像が変化し、この変化も同様に所定の摩耗度合いを超えたことを示す。

図6は接触ストリップ21の第3の実施形態を示し、この実施形態において、摩耗インジケータマーキング22、23は、接触ストリップ21の耐用年数の初めに摩耗インジケータマーキング22の一部、あるいは言い換えると、該摩耗インジケータマーキングの画像を図示しない画像処理装置によって捕えることができるように、また、接触ストリップ21の次第に増大する磨滅の結果として、最初の所定の摩耗度合いに達したときに、摩耗インジケータマーキング23が露出され、それにより、該摩耗インジケータマーキング23を画像処理装置によって捕えることができるように形成される。接触ストリップ21の更なる所定の摩耗度合いに達すると、接触ストリップ14の耐用年数の初めに既に捕えられ得る摩耗インジケータマーキング22が完全に消耗されてしまい、その結果、前記摩耗インジケータマーキングを、画像処理装置を用いて捕えることがもはや不可能となり、それにより、接触ストリップ21の更なる所定の摩耗度合いが示唆される。

図7は、楔形状の摩耗インジケータマーキング25を有する接触ストリップ24の第4の実施形態を示し、この実施形態において、摩耗インジケータマーキング25は、接触ストリップの耐用年数の初めにここには示されない画像処理装置によって摩耗インジケータマーキング25の非常に僅かな部分しか捕えることができず或いは摩耗インジケータマーキング25のいずれの部分も捕えることができないように形成され、この場合、接触ストリップ材料26の磨滅の結果として接触ストリップ24の摩耗が増大するにつれて、摩耗インジケータマーキング25の楔形状に起因して、画像処理装置によって捕えられ得る接触ストリップ24の画像が連続的に変化し、画像処理装置によって捕えられ得る摩耗インジケータマーキング25の長手方向断面27が徐々に増大する結果となる。したがって、画像処理装置によって捕えられる摩耗インジケータマーキング25の表面積または可視長さに基づき、段階を何ら伴うことなく、接触ストリップ24の摩耗度合いを決定できる。

図8は、摩耗インジケータマーキング29、30、31を有する接触ストリップ28の第5の実施形態を示し、これらの摩耗インジケータマーキング29、30、31は、下面32を発端として接触ストリップ28内に配置されるとともに、異なる高さa、b、cを特徴とする。この場合、接触ストリップ材料33の次第に増大する磨滅の結果として、接触ストリップ28の第1の所定の摩耗度合いに達すると、摩耗インジケータマーキング31が最初に接触ストリップ28の上面34に現れるようになり、摩耗インジケータマーキング31を画像処理装置によって捕えることができ、また、第2の所定の摩耗度合いに達すると、摩耗インジケータマーキング30が現れるようになり、摩耗インジケータマーキング30を画像処理装置によって捕えることができ、また、接触ストリップ28の第3の摩耗度合いに達すると、摩耗インジケータマーキング29が接触ストリップ28の上面34の画像を変え、その結果、接触ストリップ28の更なる所定の摩耗度合いに達したことが示される。

図9aは、摩耗インジケータマーキング36を有する接触ストリップ35の第6の実施形態を示し、この実施形態において、摩耗インジケータマーキング36は、接触ストリップ35の所定の摩耗度合いに達するときに接触ストリップ35の上面37の画像が変化を受けて、摩耗限界38に達するときに所定の摩耗度合いが示唆される結果となるように配置される。

図9bは、接触ストリップ35の所定の摩耗度合いに達した後の接触ストリップ35を示す。このとき、ここに示されない画像処理装置によって摩耗インジケータマーキング36を捕えることができ、それにより、所定の摩耗度合いに達したことが示唆される。

図10は、摩耗インジケータマーキング40を有する接触ストリップ39の第7の実施形態を示し、この場合、前記実施形態の摩耗インジケータマーキング40は、接触ストリップ39の材料42中の凹部41によって形成される。ここで、これらの凹部41は、接触ストリップ39の所定の摩耗度合い43に達するときに凹部が露出されるように形成され、これは、画像処理装置によって捕えられ得る接触ストリップ39の上面44の画像を変化させ、接触ストリップ39の摩耗が示唆される結果となる。

図11は、摩耗インジケータマーキング45を有する接触ストリップ50の第8の実施形態を示し、摩耗インジケータマーキング45は接触ストリップ50の表面46上にわたって一様に分布される。図11では、接触ストリップ50が接触ストリップ支持体47上に示され、接触ストリップ支持体47自体は、接触ストリップ50を昇降できるパンタグラフ48上に取り付けられる。接触ストリップ50はトロリー線49に当接し、その結果、接触ストリップ50とパンタグラフ48との間の導電接続がもたらされる。

図12は、摩耗インジケータマーキング51を有する接触ストリップ54の第9の実施形態を示し、摩耗インジケータマーキング51は、走行方向52を向く接触ストリップ54の縁部領域53内および走行方向から離れる方向を向く接触ストリップ54の縁部領域55内に配置される。また、摩耗インジケータマーキング51は、摩耗インジケータマーキング51を接触ストリップ54の耐用年数の初めにここには示されない画像処理装置によって既に捕えることができるように接触ストリップ54の上側57で接触ストリップ内に配置され、この場合、所定の摩耗度合いに達すると、摩耗インジケータマーキング51が完全に消耗されてしまい、それにより、画像処理装置によって捕えられ得る接触ストリップ54の画像が変化し、この変化は所定の摩耗度合いを超えたことを示す。接触ストリップ54がその耐用年数中に破損され、それにより、接触ストリップ材料56の一部が接触ストリップ54の縁部領域53、55の一方で破断される場合、画像処理装置によって捕えられ得る接触ストリップ54および摩耗インジケータマーキング51の画像は、接触ストリップ54の破損が示唆されるような変化を受ける。

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