Radial tire

申请号 JP21020190 申请日 1990-08-10 公开(公告)号 JP2713808B2 公开(公告)日 1998-02-16
申请人 株式会社ブリヂストン; 发明人 俊哉 宮園; 弘行 小関; 好秀 河野;
摘要
权利要求 (57)【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】タイヤの赤道面に対し斜めの並置配列をなすスチールコードの補強素子を有するゴム引き層からなるタイヤのトレッド補強に供したベルトをそなえているラジアルタイヤにおいて、 ゴム引き層内を占める個々に独立した上記補強素子のうち、少なくとも大部分の補強素子を数本以内の束毎に区分することにより、その束とこれに隣接する束または補強素子との間隔を、上記補強素子を等間隔配列した場合の各補強素子間の間隔に比して広げる補強素子の並置配列を特徴とする、ラジアルタイヤ。
  • 【請求項2】束が同一本数の補強素子よりなる請求項第1項に記載したラジアルタイヤ。
  • 【請求項3】束が異なる本数の補強素子よりなる請求項第1項に記載したラジアルタイヤ。
  • 【請求項4】束内にて隣り合う少なくとも一部の補強素子が互いに接触し、かつ補強素子の離間すき間が束の分散間隔よりも狭い配列になる請求項第1項、第2項又は第3項に記載したラジアルタイヤ。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、ラジアルタイヤ、とくにそのトレッド補強を司るベルトの改良によって、耐久性の向上を図ったラジアルタイヤに関するものである。

    (従来の技術) ラジアルタイヤのベルトは、タイヤの赤道面に対して斜めの並列配列をなすスチールコードによる補強素子が通常等間隔に埋設されたゴム引き層として一般に用いられる。

    (発明が解決しようとする課題) 補強素子の並行配列が等間隔とされて来た従来のベルトにあっては、ベルトの幅端にて各補強素子の端末に面するゴムがタイヤの接地変形の度毎につつかれるため、
    はじめに微細なクラックを生じ、やがて補強素子の隣接相互間にまたがって成長し、その後ベルトの積層相互間にもつながって急拡大し、いわゆるベルトセパレーションに至るき裂進展速度は格段に速く、これがラジアルタイヤの耐久性を決定づける。

    ここに上記したクラックの成長を抑えることが重要で、そのためには補強素子の隣接相互間の間隔の広い方がもちろん有利である反面、タイヤの軽量化の強い要請に加えて必要とされるコードの簡素化のため、補強素子の線径を細くすることがのぞまれるのでその結果、同等のタイヤ強度を保持するために、当然乍ら補強素子の打ち込みを多くする外はなく、補強素子の間隔は却って狭くなりクラックの成長抑制とは相容れないところである。

    そこでベルトの幅端にてゴム中に補強素子の末端に面して発生する微細なクラックの、その後の成長進展に由来する、タイヤ耐久性の劣化に対して有効適切な解決を与えることが、この種の補強部材に課される問題であり、このような課題に対して有利に適合し得るように改良したベルトをそなえるラジアルタイヤを与えることが、この発明の目的である。

    (課題を解決するための手段) 上記目的は次に要約する構成により的確に成就される。

    タイヤの赤道面に対し斜めの並置配列をなすスチールコードの補強素子を有するゴム引き層からなるタイヤのトレッド補強に供したベルトをそなえているラジアルタイヤにおいて、 ゴム引き層内を占める個々に独立した上記補強素子のうち、少なくとも大部分の補強素子を数本以内の束毎に区分することにより、その束とこれに隣接する束または補強素子との間隔を、上記補強素子を等間隔配列した場合の各補強素子間の間隔に比して広げる補強素子の並置配列を特徴とする、ラジアルタイヤ。

    ここに束が同一本数の補強素子よりなること、束が異なる本数の補強素子よりなること、束内にて隣り合う少なくとも一部の補強素子が互いに接触し、かつ補強素子の離間すき間が束の分散間隔よりも狭い配列になることの各場合が含まれる。

    ここでベルトによるタイヤ補強に必要とされる補強素子の総本数の如何によって束の区分上の剰余を生じることがあり得るので、束の区分からはみ出した補強素子については、タイヤの全周にわたってほぼ均整になるような配置とするを可とする。

    この発明ではベルトに供するスチールコードによる補強素子のゴム引き層を用意するためとくに櫛歯形ロールを改良したカレンダがけロールによってベルトトリートをまずつくる。 この櫛歯形ロールはこれによってスチールコードを数本毎、例えば2本宛の束に区分毎の並置配列をもってカレンダがけロールによりゴムシートと合体するように役立てる。

    櫛歯形ロールは、補強素子の上記並置配列のための複数の周溝を有し、この周溝は区分束の隣接相互間をへだてるカラー状櫛歯によって区画し、周溝は、互いに拘束なく接触する個々に独立した2本の補強素子の区分束と対応した溝幅を有する。

    このようにしてつくられるベルトトリートは、これをベルト補強に用いるとき、補強素子のタイヤの赤道面に対する必要な傾斜に応じてトリート幅を斜め裁ちし、ついでトリートの幅端を同士を再接合したゴムストリップとし、ライナーとともに原反コイルに巻きとって、タイヤの造成工程に供される。

    (作 用) ラジアルタイヤのベルトの幅端におけるゴム破壊の過程はすでに述べたように補強素子の端末によってこれに面するゴム中に、タイヤの変形の反覆の度毎にくり返されるつつきが微細なクラックを生じさせ、これが補強素子の表面に沿って進む初期段階はともかくとして、従来の技術に従い等間隔で補強素子が並行配列された場合にいち早く補強素子の隣接相互間にまたがって成長し始めるや忽ちにしてベルトの積層相互間につながって急拡大しベルトセパレーションに進展する不利があったのに対しこの発明にあっては、束と束又は束に属しない補強素子が混在するときその補強素子と束との間の間隔(以下、単に間隔と示す)が等間隔配列の場合に比しはるかに広がるためこの分散間隔を隔てて隣接する補強素子間で初期段階以降におけるクラックの成長が分散間隔に応じて遅れることとなるのでその後にベルトセパレーションに急進展するようなベルトの積層相互間へのき裂拡大は有効に抑制される。

    ここでゴム引き層内の補強素子の総本数のうちごく一部の補強素子のみを束として、タイヤの全周に渡ってほぼ均整になる様な配置としても、束とこれに隣接する補強素子との間隔が従来の技術に従い等間隔配列とした場合の補強素子の間隔に比べて広がることから、ベルトセパレーションに急進展するベルトの積層相互間へのき裂の拡大は抑制される。 しかしながらその効果は著しいものとは言えない場合もあるから束の区分に関しては全周の少なくとも半数以上の補強素子を対象とする。 こうすることで効果も著しいものとなる。

    ここに束内の補強素子本数を数本以内とするのは、この本数の多い程間隔は広くできて有利な反面、束内の補強素子端末の末接着部分が連なって大きくなって、束内に起るき裂進展の不利を伴うことからせいぜい数本の束にすることが必要である。

    (実施例) 例1 第1図に断面を示したサイズ185/70 R14の乗用車用ラジアルタイヤ1のトレッド補強用ベルト2として在来例における補強素子の等間隔配列による場合とこの発明に関して上記したベルトトリートを用いた場合における補強素子の種々な配列とを、対比して第2図〜第7図にてトレッド補強用ベルト2の幅端からトレッド中央に向けて数mmを隔てる位置における断面で図解し、3はスチールコード、4はその束である。

    トレッド補強用ベルト2は、第2〜5図の各上段(a)に示した在来例で、ゴム引き層中におけるスチールコードの配列が何れも等間隔sであるのに対し、同じく各下段(b)でこの発明の場合の異なる事例を示すようにスチールコード3の数本毎の区分束4として、等間隔sに比しより広い間隔δに配列されている。 なお第3
    図(b)の例で束4,4′はスチールコード3の本数が交互に異なる事例を示した。

    上記したところに従いコード種を異にする補強素子を用いて試作した次の表1に示す各供試タイヤ1を内圧1.
    9kgf/cm 2 、荷重455kgの条件下で、ドラム試験機にかけ速度80km/hで6万km走行させたのちに解剖して、ベルト2の幅端近くに生じた亀裂長さを測定して、その成績を表1にあわせ掲げた。

    また、第6〜7図の各上段(a)に示した在来例に対し、全周の半数未満を束に区分した例を第6図(b)に全周の半数以上の束に区分した例を第7図(b)に示した。 表2にその成績を示した。

    なお、ベルト2はこの例で2枚積層になり、各層の補強素子はタイヤ赤道面に対して24゜で互いに交錯しており、トレッド側の層の方が、カーカス側の層よりやや巾が狭くなっている。

    上記したベルト幅端近くに生じたき裂は、トレッド側の層にのみ発生しており、従ってその測定結果もトレッド側の層のみについてである。

    この事実にもとづけば、本発明のゴム引き層をトレッド側のベルトにのみ適用することももちろん可とするものである。

    例2 第8図に示したサイズ11/70 R22.5のトラック・バス用ラジアルタイヤのトレッド補強用ベルト2として上記例1と同様に図解した第9および第10図に示すゴム引き層を適用したタイヤを試作し、供試タイヤを内圧7.00kg
    f/cm 2 、荷重2600kgの条件の下でドラム試験機にかけ、
    速度60km/hで10万km走行させたのちに解剖して、ベルトの幅端近くに生じたき裂長さを測定してその結果を表3
    に示した。

    また第11〜12図の各上段(a)に示した在来例に対し、全周の半数末端を束に区分した場合の例を第11図(b)に全周の半数を束に区分した例を第12図(b)に示し、上記と同様に評価した結果を表4に示した。

    なお、ベルト2はこの例で4枚積層になり、各層の補強素子はトレッド側から各々左18゜,左18゜,右18゜,


    右50゜とタイヤ赤道面に対して傾斜している。

    上記したベルト幅端近くに生じたき裂はトレッド側から2枚めの層にのみ発生しており、従ってその測定結果もその層のみについてである。

    この事実にもとづけば、本発明のゴム引き層をかかるトレッド側から2枚めの層にのみ用いることはもちろん可である。

    (発明の効果) この発明により、空気入りラジアルタイヤのトレッド補強の弱点とされて来たベルトの幅端でのセパレーションの原因であるベルトの補強素子に用いたスチールコードの末端付近におけるクラックの成長進展を有効に阻むことができる。

    【図面の簡単な説明】

    第1図は乗用車用の供試タイヤの断面図、 第2図、第3図、第4図、第5図、第6図及び第7図は補強素子配列の比較図、 第8図はトラック・バス用の供試タイヤの断面図、 第9図、第10図、第11図及び第12図は補強素子配列の比較図である。 1……タイヤ 2……トレッド補強用ベルト 3……スチールコード 4……束

    フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−149929(JP,A) 特開 昭63−240402(JP,A) 特開 昭64−24603(JP,A) 実開 昭62−120004(JP,U) 実開 昭58−113504(JP,U) 米国特許1608102(US,A) 米国特許5188685(US,A)

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