Metal - elastomer composite styled wheel and the molding method and apparatus

申请号 JP32576489 申请日 1989-12-15 公开(公告)号 JP2642997B2 公开(公告)日 1997-08-20
申请人 モーター・ホイール・コーポレーション; 发明人 ROBAATO JEI SUTARUTAA SHINIA; ARUBAATO EICHI PURUUTAA;
摘要
权利要求 (57)【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】スタイル化された複合ホイールの成形装置であって、空気タイヤがリム上に装着された場合に路上用金属製ホイールとして使用可能な金属製のディスクとリムの半組立体からなる中間金型部材と、前記ディスクがそれを貫通する空気抜気開口の環状列を有すること、
    前記成形装置の閉鎖状態においてディスクの中心の半径方向外方で前記金属製ホイールの環状部分に対してシール係合する環状リップを有する下部金型部材と、前記下部金型部材が複合ホイールのプラスチック製本体の外側表面に装飾的輪郭形状を与える金型キャビティ表面を有すること、前記金型キャビティ表面が前記閉鎖状態において前記中間金型部材の外側表面の少なくとも一部と共に前記中間金型部材の外側表面に軸線方向に隣接する金型キャビティを画定すること、及び前記閉鎖状態において前記中間金型部材の内側表面に対して着座して前記中間金型部材を前記下部金型部材との前記シール係合へと付勢するクランプと、前記成形装置を開いて前記中間金型部材を前記クランプ及び下部金型部材から取り出すべく前記中間金型部材と前記下部金型部材が軸線方向に相互に分離可能であることからなる装置において、前記クランプが前記成形装置の閉鎖状態において前記ディスクの抜気開口を通って前記金型キャビティ内へと突出すべく前記抜気開口と個々に整合するよう構成された内側ポケットコアを含み、前記下部金型部材が前記閉鎖状態において前記内側ポケットコアに対して半径方向外方にずれ且つ軸線方向に重なり合った関係で並置された外側ポケットコアを含み、前記内側及び外側のポケットコアが協働して前記金型キャビティに半径方向にずれた空気通路コアの対の環状列を画定することを特徴とする装置。
  • 【請求項2】前記ディスクの抜気開口の環状例が前記ディスクの外側周縁に隣接して配置され、前記クランプが前記ディスクの内側表面上に重なって前記成形装置の閉鎖状態において前記抜気開口を取り囲むよう構成された弾性シールを有し、前記シールがこれを貫通して前記内側ポケットコアを個々に受容する開口を有する、請求項1に記載の装置。
  • 【請求項3】前記外側ポケットコアが剛性材料から作成され前記内側ポケットコアが耐熱性弾性材料から作成され、前記内側及び外側のポケットコアが前記成形装置の閉鎖状態において軸線方向に重なり合う並置係合表面を有する、請求項1記載の装置。
  • 【請求項4】前記内側及び外側のポケットコアの前記並置係合表面がホイールに対して外側方向へと半径方向内方に傾斜しており、前記並置係合表面のところで前記内側及び外側のポケットコアの間にくさび状の係合をもたらして、前記成形装置が閉鎖されるに際して前記内側ポケットのシールの撓みを生ぜしめる、請求項3記載の装置。
  • 【請求項5】前記内側及び外側のポケットコアが前記並置係合表面に形成された組み合い且つ整合している切欠及びスロットを有し、前記成形装置の閉鎖状態において金型キャビティの周縁方向の動きに対して前記弾性の内側ポケットコアを固定する、請求項4記載の装置。
  • 【請求項6】スタイル化された複合ホイールの成形装置であって、空気タイヤがリム上に装着された場合に路上用金属製ホイールとして使用可能な金属製のディスクとリムの半組立体からなる中間金型部材と、前記成形装置の閉鎖状態においてディスクの中心の半径方向外方で前記金属製ホイールの環状部分に対してシール係合する環状シールを有する下部金型部材と、前記下部金型部材が複合ホイールのプラスチック製本体の外側表面に装飾的輪郭形状を与える金型キャビティ表面を有すること、前記金型キャビティ表面が前記閉鎖状態において前記中間金型部材の外側表面の少なくとも一部と共に前記中間金型部材の外側表面に軸線方向に隣接する前記プラスチック製本体の成形用の金型キャビティを画定すること、及び前記閉鎖状態において前記ディスクの内側表面に対して着座して前記中間金型部材を前記下部金型部材との前記シール係合へと付勢するクランプと、前記成形装置を開いて前記中間金型部材を前記クランプ及び下部金型部材から取り出すべく前記中間金型部材と前記下部金型部材が軸線方向に相互に分離可能であることからなる装置において、前記環状シールが前記下部金型部材上に設けられ且つ前記成形装置の閉鎖状態において前記金属製のディスクとリムの半組立体の前記リムの周縁方向に連続する環状表面としっかりと弾性的に締まり係合するよう構成された内側周縁表面を有する周縁方向に連続する環状弾性シール部材を含む金型キャビティ画定環状シールを前記金型キャビティの最も外側の周縁に隣接して含み、前記環状シールが前記閉鎖状態において前記金型キャビティの最も外側の周縁と外側の大気との間に空気抜気連通をもたらす空気抜気通路を有しており、前記空気抜気通路が前記金型キャビティ内における前記プラスチック製本体の成形において用いられるウレタン反応混合物、射出成形圧力、ゲル化及び硬化時間と協働する所定の流れ断面の部分を有しており、前記空気抜気通路を通る流れを阻止するよう使用可能な固化したばりが大体前記金型キャビティが充填される時までに前記空気抜気通路に形成されるまで前記空気抜気通路を通る前記金型キャビティからのウレタン反応混合物の当初の流れを制限することを特徴とする装置。
  • 【請求項7】前記リムが前記ディスクとリムの半組立体の外側周縁を画定するほぼ軸方向に延びる自由端部分を有する外側タイヤビード保持フランジを有し、前記タイヤビード保持フランジの前記自由端の半径方向外側を向いた表面が前記環状シール部材と摺動シール係合するリム表面を画定し、前記下部金型部材の金型キャビティ表面が前記タイヤビード保持フランジの近傍において該タイヤビード保持フランジに比較的密に近接してその外側表面に並置される金型キャビティ表面を画定する輪郭形状を有し、前記タイヤビード保持フランジに接着する前記プラスチック製本体の部分が比較的薄い断面を有するようにされる、請求項6記載の装置。
  • 【請求項8】前記空気抜気通路が前記外側のタイヤビード保持フランジと前記下部金型部材の前記並置される外側金型キャビティ表面の間で前記金型キャビティの最も半径方向外側の部分と連通するよう配置されている、請求項7記載の装置。
  • 【請求項9】前記環状シールの前記空気抜気通路が、前記空気抜気通路の上流部分から延びる制限オリフィス通路と、拡開末端において外側の大気へと露出され細い端部において前記オリフィス通路と連通している円錐形状の上部からなるほぼ漏斗形状の大気中への抜気孔を含む、請求項8記載の装置。
  • 【請求項10】前記環状シールが、前記下部金型部材上に設けられ且つ前記弾性シール部材を取り巻いて前記成形装置の閉鎖状態においてリムフランジに関しての前記弾性シール部材の張力可変バックアップ把持力を与える分割された保持バンドを含む、請求項8記載の装置。
  • 【請求項11】前記空気抜気通路が前記弾性シール部材の周縁で周方向に離隔された関係で前記弾性シール部材を通って軸線方向に延びる複数の空気抜気通路からなり、その各々がほぼ漏斗形状の大気中への抜気孔からなり、該抜気孔が前記弾性シール部材の内側周縁表面からホイールに関して半径方向外方へと延びる制限オリフィス通路と、拡開末端において外側の大気へと露出され細い端部において前記オリフィス通路と連通していて抜気孔の残余の部分を形成している円錐形状の上部を有する、請求項8記載の装置。
  • 【請求項12】前記空気抜気通路が前記弾性シール部材より内側に配置された周縁方向に連続する環状通路と、
    前記成形装置の外側で前記環状通路を周囲の大気と連通させる大気抜気開口と、前記環状通路を前記外側のタイヤビード保持フランジと前記下部金型部材の並置された外側金型キャビティ表面の間で前記金型キャビティの最も半径方向外側の部分と連通させる流れ制限溝からなる、請求項8記載の装置。
  • 【請求項13】前記制限溝は前記弾性シール部材の周縁方向に連続する細いスロットからなる、請求項12記載の装置。
  • 【請求項14】前記環状シール部材は前記外側のタイヤビード保持フランジに並置されてこれと締まり係合を画成すると共に前記環状通路及び制限溝の一部を画定し且つ前記成形装置の閉鎖状態においてホイールに関して前記タイヤビード保持フランジの軸線方向内方に配置される可撓性部分を有し、前記環状シール部材の前記可撓性部分は前記下部金型部材からの前記中間金型部材の分離に際して屈曲し成形操作の間に前記環状通路に形成された環状のばりリングを離脱させるよう使用可能である、
    請求項13記載の装置。
  • 【請求項15】前記環状シールが前記下部金型部材上に設けられ且つ前記弾性シール部材を取り巻いて前記成形装置の閉鎖状態においてリムフランジに関しての前記弾性シール部材の張力可変バックアップ把持力を与える保持バンドを含み、前記保持バンドが前記弾性シール部材の内側端部より軸線方向外側に配置された前記ホイールに関して内側の端部を有し、ホイールの軸線方向に延びると共に前記外側のタイヤビード保持フランジの最も半径方向外側の部分に対して接する架空の円筒の接線交差部分に対して前記バンドの前記内側端部が前記ホイールのほぼ半径方向に整列していて、金型分離操作に際して前記弾性シール部材の前記可撓性部分をヒンジ状動作で屈曲せしめ、前記シール部材は前記内側端部により制限されたままで前記環状のばりリングを前記環状通路及び前記弾性シール部材から離脱させるのを助ける、請求項
    14記載の装置。
  • 【請求項16】前記空気抜気通路は前記弾性シール部材の前記内側周縁表面に形成された複数の抜気溝からなり、前記金型キャビティの最も半径方向外側の部分から前記シール部材の周縁表面に係合している前記タイヤビード保持フランジの前記部分を越えて外側の周囲大気中へと延びており、成形操作の完了に際して前記抜気溝に形成されたプラスチックのばりが前記金型分離操作に際して前記タイヤビード保持フランジに保持されたまま前記溝から容易に離脱されるように、前記溝の各々は前記下部金型部材からの前記中間金型部材の分離の方向に開放している、請求項8記載の装置。
  • 【請求項17】前記弾性シール部材の前記内側周縁表面は前記成形装置の閉鎖状態において前記リムフランジから漸次離れていくように前記ホイールに関して内側方向に半径方向外方へと傾斜してばり蓄積空間を画定し、前記抜気溝は前記ばり蓄積空間内へと開口している、請求項16記載の装置。
  • 【請求項18】前記抜気溝の各々は、一端で最も深くなって前記金型キャビティの最も半径方向外側の部分と連通すると共に前記ばり蓄積空間に隣接する前記内側周縁表面に沿って深さが減少する底壁を有し、前記溝の前記底壁は前記溝の他端において前記内側周縁表面の内側端部の手前で前記内側周縁表面と融合する、請求項17記載の装置。
  • 【請求項19】前記溝の各々は前記シール部材の周縁方向において幅約1mmであり、前記溝の前記一端において深さ約0.5mmであり、前記溝はホイールリムの周縁の周りでほぼ2.5°の等しい角度的な間隔で配置されている、請求項18記載の装置。
  • 【請求項20】前記環状シールは前記リムフランジの半径方向外方において前記下部金型部材に配置され前記下部金型部材からの前記中間金型部材の分離の方向に開放している環状溝と、前記下部金型部材に形成されて前記金型キャビティの最も半径方向外側の部分と前記環状溝の間を半径方向に延びると共に前記下部金型部材からの前記中間金型部材の分離の方向において開放している制限溝を含み、前記弾性シール部材は最も半径方向外側の部分において前記下部金型部材に保持される固定部分と該固定部分の半径方向内側の可撓性ヒンジ部分とを有する環状リングを含み、前記シール部材の前記内側周縁表面は前記シール部材の前記可撓性ヒンジ部分上に形成され、前記可撓性ヒンジ部分は前記成形装置の閉鎖状態において前記下部金型部材の前記環状溝及び制限溝上に重なってこれらを閉鎖し、前記弾性シール部材の前記ヒンジ部分は前記環状溝を外部の周囲大気と連通させる抜気通路を有しており、前記環状溝に蓄積されたプラスチックのばりは金型の分離に際して前記環状溝から離脱され前記シール部材の前記ヒンジ部分は前記下部金型部材から離れるよう屈曲して前記リムフランジに付着したままでの前記ばりの離脱除去を容易ならしめる、請求項8記載の装置。
  • 【請求項21】前記下部金型部材の前記制限溝はリムフランジの周りに等しい間隔で離隔された複数の周縁方向に隔置された溝からなる、請求項20記載の装置。
  • 【請求項22】前記ディスクはそれを貫通する空気抜気開口の環状列を有し、前記クランプは前記閉鎖状態において前記金型キャビティ内へと前記抜気開口を通って突出すべく前記ディスクの抜気開口と個々に整合するよう構成された内側ポケットコアを含み、前記下部金型部材は前記閉鎖状態において前記内側ポケットコアに対して半径方向外方にずれ且つ軸線方向に重なり合った関係で並置された外側ポケットコアを含み、前記内側及び外側のポケットコアが協働して前記金型キャビティに半径方向にずれた空気通路コアの対の環状列を画定する、請求項7記載の装置。
  • 【請求項23】前記ディスクの抜気開口の環状例の前記ディスクの外側周縁に隣接して配置され、前記クランプが前記ディスクの内側表面上に重なって前記成形装置の閉鎖状態において前記抜気開口を取り囲むよう構成された弾性シールを有し、前記シールがこれを貫通して前記内側ポケットコアを個々に受容する開口を有する、請求項22に記載の装置。
  • 【請求項24】前記外側ポケットコアが剛性材料から作成され前記内側ポケットコアが耐熱性弾性材料から作成され、前記内側及び外側のポケットコアが前記成形装置の閉鎖状態において軸線方向に重なり合う並置係合表面を有する、請求項23記載の装置。
  • 【請求項25】前記内側及び外側のポケットコアの前記並置係合表面がホイールに対して外側方向へと半径方向内方に傾斜しており、前記並置係合表面のところで前記内側及び外側のポケットコアの間にくさび状の係合をもたらして、前記成形装置が閉鎖されるに際して前記内側ポケットのシールの撓みを生ぜしめる、請求項24記載の装置。
  • 【請求項26】前記内側及び外側のポケットコアが前記並置係合表面に形成された組み合い且つ整合している切欠及びスロットを有し、前記成形装置の閉鎖状態において金型キャビティの周縁方向の動きに対して前記弾性の内側ポケットコアを固定する、請求項25記載の装置。
  • 【請求項27】前記空気抜気通路は、前記弾性シール部材の内側周縁表面に形成され且つ前記シール部材の周縁表面と係合している前記リムフランジの最も半径方向外側の部分から半径方向外方へと延伸している複数の抜気溝を含み、前記下部金型部材は前記リムフランジの最も外側の部分に隣接して前記金型キャビティの一部を画定すると共に前記成形装置の閉鎖状態において前記リムフランジの最も外側の部分が着座接触する平坦な着座表面を有するリム着座手段を含み、前記空気抜気通路はまた前記リムフランジの最も外側の部分の周りで周縁方向に隔置される前記着座接触における間隙をも含み、少なくとも前記シール抜気溝の幾つかは前記着座間隙と連通して開口している、請求項8記載の装置。
  • 【請求項28】前記弾性シール部材の前記内側周縁表面は前記成形装置の閉鎖状態において前記リムフランジから漸次離れていくように前記ホイールに関して内側方向に半径方向外方へと傾斜し、前記リム着座手段は前記リムフランジの最も外側の部分の半径方向外方に配置され前記空気抜気通路の一部を形成する環状のばり蓄積溝を有し、前記ばり蓄積溝は前記成形装置の閉鎖状態において前記シール部材によりカバーされ、前記シール抜気溝は前記ばり蓄積溝内へと開口しており、前記ばり蓄積溝内で形成され前記ホイールに付着しているプラスチックのばりの前記ばり蓄積溝からの離脱を容易ならしめるべく前記シール部材は金型分離に際して前記ばり蓄積溝から離れるよう屈曲して開かれる、請求項27記載の装置。
  • 【請求項29】前記シール抜気溝の各々は深さが約0.79
    4mm(32分の1インチ)であり、ホイールリムの周囲に約5°の等しい角度的間隔を置いて配置される、請求項
    28記載の装置。
  • 【請求項30】前記環状シールは前記リムフランジの半径方向外方において前記下部金型部材に配置され前記下部金型部材からの前記中間金型部材の分離の方向に開放している環状溝と、前記シール部材に形成されて前記リムフランジの最も半径方向外側の部分と前記環状溝の間を半径方向に延びる制限溝を含み、前記弾性シール部材は最も半径方向外側の部分において前記下部金型部材に保持される固定部分と該固定部分の半径方向内側の可撓性ヒンジ部分とを有する環状リングを含み、前記シール部材の前記内側周縁表面は前記シール部材の前記可撓性ヒンジ部分上に形成され、前記可撓性ヒンジ部分は前記成形装置の閉鎖状態において前記下部金型部材の前記環状溝及び制限溝上に重なってこれらを閉鎖し、前記リムフランジ及び前記下部金型部材は前記成形装置の閉鎖状態において前記リムフランジの周りに周縁方向に隔置されて抜気間隙を画定すると共に前記シールの溝と連通する相互係合する着座手段を有して前記空気抜気通路の一部を形成し、前記弾性シール部材の前記ヒンジ部分は前記環状溝を外部の周囲大気と連通させる抜気通路をそこに有し、金型分離に際して前記環状溝に蓄積されたプラスチックのばりはそこから離脱され且つ前記シール部材の前記ヒンジ部分は前記下部金型部材から離れるよう屈曲して前記ばりを前記リムフランジに付着したまま離脱除去することを容易ならしめる、請求項8記載の装置。
  • 【請求項31】前記間隙を画定する着座手段は前記下部金型部材上の平坦表面と前記リムフランジの外側縁部からなり、前記平坦表面に対する前記外側縁部の横方向の振れが前記抜気間隙を画定する、請求項30記載の装置。
  • 【請求項32】ホイール取り付けディスクと該ディスクに固定されてタイヤを受容するよう構成されたリムからなる金属製部分と、前記ディスクがそれを貫通する空気抜気開口の環状列を有すること、前記金属製部分の外側表面の少なくとも一部をカバーするよう隣接して配置された装飾的な上張りからなるプラスチック製部分と、前記上張りが前記金属製部分に永久的に固定されるプラスチック材料製の本体からなり、前記本体の外側表面が前記ホイールの外側からの視覚に晒されており前記金属製部分の外側表面のカバーされた部分の輪郭形状とは異なる輪郭形状を有すると共に前記ホイールの金属製部分の少なくとも一部を覆う装飾的な輪郭形状をもたらすよう構成されていること、前記金属製部分の前記カバーされた部分は前記ディスクを含み前記ディスクが中央開口とホイール取り付け固定用孔を有すること、前記上張りが前記ディスクの前記中央開口及び孔と同軸に整合している開口を有し且つホイールハブ及び取り付け部材をその中に受容するよう構成された中央キャビティを前記本体に画定することを組み合わせて含む複合スタイル化ホイールにおいて、上張り本体が上張りの前記開口から半径方向外方に隔置され前記上張り本体の外側表面において開口している外側ポケットの環状列と、内側端部において前記ディスク抜気開口の関連する一つと個別に整合し且つ前記外側ポケットの関連する一つと軸線方向にずれて半径方向に重なり合った関係で個別に並置された内側ポケットの環状列を有し、前記上張り本体が前記内側及び外側のポケットの組み合わせられた対の間に空気流の連通をもたらすウインドウ開口を有することを特徴とするホイール。
  • 【請求項33】前記リムは前記ディスクとリムの半組立体の外側周縁を画定するほぼ軸線方向に延びる自由端部分を備えた外側タイヤビード保持フランジを有し、前記上張り本体が前記リムの自由端部分へと半径方向外方に延びると共に前記リムの外側タイヤビード保持フランジに並置された部分で比較的薄い断面を有する、請求項32
    記載のホイール。
  • 【請求項34】空気タイヤがリム上に装着された場合に路上用金属製ホイールとして使用可能な金属製のディスクとリムの半組立体からなる中間金型部材と、前記ディスクがそれを貫通する空気抜気開口の環状列を有すること、前記成形装置の閉鎖状態においてディスクの中心の半径方向外方で前記金属製ホイールの環状部分に対してシール係合する環状リップを有する下部金型部材と、前記下部金型部材が複合ホイールのプラスチック製本体の外側表面に装飾的輪郭形状を与える金型キャビティ表面を有すること、前記金型キャビティ表面が前記閉鎖状態において前記中間金型部材の外側表面の少なくとも一部と共に前記中間金型部材の外側表面に軸線方向に隣接する金型キャビティを画定すること、及び前記閉鎖状態において前記中間金型部材の内側表面に対して着座して前記中間金型部材を前記下部金型部材との前記シール係合へと付勢するクランプと、前記成形装置を開いて前記中間金型部材を前記クランプ及び下部金型部材から取り出すべく前記中間金型部材と前記下部金型部材が軸線方向に相互に分離可能であること、前記クランプが前記成形装置の閉鎖状態において前記ディスクの抜気開口を通って前記金型キャビティ内へと突出すべく前記抜気開口と個々に整合するよう構成された内側ポケットコアを含むこと、前記下部金型部材が前記閉鎖状態において前記内側ポケットコアに対して半径方向外方にずれ且つ軸線方向に重なり合った関係で並置された外側ポケットコアを含むこと、前記内側及び外側のポケットコアが協働して前記金型キャビティに半径方向にずれた空気通路コアの対の環状列を画定することからなる種類の成形装置を用いて、複合スタイル化ホイールを製造するための方法であって、前記ディスク及びリムを半組立体として形成し、前記内側及び外側のポケットコアを前記クランプ及び下部金型部材のそれぞれに固定された部品として形成し、前記ディスクとリムの半組立体を下部金型部材上に配置して前記ホイール上に上張りを成形するよう適合された金型キャビティを形成し、前記クランプを前記ディスクとリムの半組立体の内側表面に対して配置して内側ポケットコアを金型キャビティ内に挿入し且つ成形装置を閉鎖状態にクランプし、ホイールのプラスチック製上張り部分を形成するよう適合された反応性プラスチック液状混合物を金型キャビティ内に注入し、液体状態において前記プラスチック材料に半径方向にずれ軸線方向に重なり合ったポケットを形成し且つこれをプラスチック材料の硬化に際して保持するよう前記コアを役立たせることからなる方法。
  • 【請求項35】金型キャビティの外側周縁は前記閉鎖状態において大気中へと制限的に抜気され、前記抜気は前記金型キャビティが反応性プラスチック液状材料で満たされるにつれて固化する反応性混合物により閉塞されるような寸法で行われる、請求項34記載の方法。
  • 【請求項36】改良型の金属−エラストマー複合スタイル化乗用車用ホイールであって、三次元的に輪郭付けられた装飾的な外側表面を形成すべくディスクの外側表面に対して永久的に接着又は固定されたプラスチック製の上張り本体を有する金属製のリム及びディスクホイールと、前記ディスクが空気抜気開口の環状列を有すること、前記プラスチック製の上張り本体が外側ポケットの環状列を有すること、及び前記外側ポケットに対して半径方向にずれ軸線方向に重なり合った関係で配置される内側ポケットの環状列と、前記内側ポケットの各々が前記外側ポケットと相互に重なり合った領域において前記外側ポケットの関連する一つと連通する開口を有すること、前記内側ポケットがディスクの前記抜気開口と個々に整合していてブレーキ換気のためにホイールを通過する空気通路を前記外側ポケットと共にもたらすことからなるホイール。
  • 【請求項37】前記外側ポケットが前記ホイールリムに近接してホイールの中心から半径方向に離れて配置され、ホイールに全面外観をもたらすべく外側のリムフランジ上に重なるように比較的薄い断面のプラスチック材料が成形されている、請求項36記載のホイール。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、三次元的に輪郭付けられた装飾的な外側表面を有する、金属−エラストマー製の複合的なスタイル化された乗用車用タイプの車両用ホイールに関し、より詳しくはそのようなホイールを構成するための成形装置及び方法、並びにかかる方法及び装置により製造された改良型ホイールに関するものである。

    〔従来の技術〕

    1970年代初期に、本願の出願人であるミシガン州ランシングのモーター・ホイール・コーポレーションと、当時の親会社であるオハイオ州アクロンのザ・グッドイヤー・タイヤ・アンド・ラバー・カンパニーは、改良された形態の金属−エラストマー製スタイル化複合ホイールを開発して市場に導入し、これを登録商標「ポリキャスト(POLYCAST)」の下に販売した。 このスタイル化ホイールは自動車用のホイールを提供するものであったが、
    最小限のコストで強度の高い規格化されたホイール構造を得るために、基本的な構造的構成要素としては、既存の製造設備が利用可能であるような単純で平凡な形態の金属製部材が使用されていた。 この標準的な鋼の基体に対して、永久的に接合された装飾的なプラスチック本体により、審美的に満足のいく外観が付与されていた。 このプラスチック本体は、均質な一体の本体又はプラスチック製のカバーの形態において、別個に成形されるか又はホイール上に直接成形されて、ホイールの外側に対して接着性発泡体により固定された。 このことはホイールに対して改良された抗ノイズ特性を付与すると共に、ホイールの基本的な構成要素を変化させることなしに、顧客の種々の装飾化に対する要求に適合するようホイールの外観を容易且つ経済的に変更することを可能ならしめた。 付加的な利点は、ホイールに対する損傷を防ぐために側方からの衝撃を緩衝し、同時に歴史的に証明された従来の延性鋼のホイール構成要素の高強度及び高耐衝撃性という利点を保持することであった。 また、それまでの深絞りされて装飾化された総てが鋼製のホイールの場合に可能であったよりも多くの、幅広い装飾化及び輪郭形態のバリエーションをも得ることができるようになった。 着脱可能なホイールカバーの紛失及び盗難といった深刻な問題もまた取り除かれた。

    上記の如き「POLYCAST」ホイールの種々の実施例、及び当該ホイールを製造するための種々の方法や装置は、
    本出願人に譲渡された以下の米国特許及び特許出願に記載されている。 これらの特許及び特許出願は下記に参照することにより、本明細書に取り込むこととする。

    第3,669,501号 1972年6月 デルレス 第3,756,658号 1973年9月 アダムス 第3,762,677号 1973年10月 アダムス 第3,815,200号 1974年6月 アダムス 第3,918,762号 1975年11月 ハンプシャー 第3,794,529号 1974年2月 トンプソン 第3,935,291号 1976年1月 ジャクソン 第3,956,451号 1976年5月 アダムス 第4,398,770号 1983年8月 スミス 第4,659,148号 1987年4月 グリル 第4,682,820号 1987年7月 スタルター 出願第015,165号 1987年2月出願 スタルター 出願第019,709号 1987年2月出願 スタルター 出願第022,044号 1987年3月出願 スタルター 出願第196,019号 1988年5月出願 スタルター 第三者に対して発行された他の先行技術特許であって、上記の如き金属とプラスチックのスタイル化複合ホイールの種々の側面に関するものには、米国特許第3,82
    3,982号、第3,998,494号並びに英国特許第1,290,946号(1972年)が含まれる。

    上述の如きPOLYCASTホイールを製造するための一つの実施例においては、型の一部は通常の金属製車両用ホイールからなっている。 このホイールは、通常のボルト孔の環状列と中央開口を有する中央のディスク即ち本体に対して固定された深底リムを有し、かくしてディスクを車軸及びドラム又はディスクブレーキ装置上に設けられるようになっている。 金属製ホイールは上部の支持用クランプ及び下部の型部材と関連して採用されていて、これらと共動して、三次元に輪郭を取られたプラスチック製の上張りを成形し取着するための、密封されたキャビティを画定する。 従ってこの上張りは直接に現場で成形されて、型装置内にあるホイールの外側面に対して永久的に装着されるのである。 好ましくは、ホイールは型キャビティの上部表面を形成し、ウレタンエラストマー液体接着性材料の反応混合物が型内へと射出又は注入されて、キャビティを満たすと共にホイール組立体の外側表面と接触する。 ウレタン材料は硬化して非孔質の高密度エラストマー本体を形成し、これがホイール半組立体の外側表面に対して永久的に接着するのである。 プラスチック製の上張りはまた、胞体が閉じている低密度の微小胞ウレタンエラストマー接着性材料から成形されることもでき、或いは別個の装飾的なカバーが予め形成されて、鋼のホイールの半組立体に対して永久的に装着される。 ウレタン材料の実施形態が用いられる場合、ウレタン材料は型キャビティ内において硬化することができ、
    その後型は開放されて、固定的に接着された上張りを備えたホイールが型から取り出される。 最終的に金属的な外観の装飾的ホイールとするために、その後上張りを塗装するか又は装飾的なコーティングによって被覆することができる。 以上のようにしてウレタンエラストマーが、ホイールの外側面に永久的に取着された三次元の輪郭を有するプラスチック製本体を形成して装飾的な表面を提供し、このエラストマー製の上張りが金属製のホイールと一体の部分として外観上表れるのである。

    乗用自動車のホイールについての現在のスタイリングの潮流は、ホイールの外側面のいわゆる「全面(フルフェイス)」外観の方向に動いてきている。 このホイールは外側表面が、当該外側表面の中心から外側タイヤビード用のリム保持フランジまでずっと半径方向に延びるディスク又は本体を持っているように見えるものである。
    現在のスタイリングはまた、ホイールの抜気ウインドウ又は開口をホイールの外観表面の外側周縁のより近くへと半径方向外方に動かす方向に流れている。 このようなスタイルは、着脱可能なホイールカバーを用いることによって、ホイールの外側表面を通る循環を行うための機能的な抜気ウインドウを保ったままで、さほどの困難なしに達成できる。 このようなスタイリングはまた、1986
    年9月9日にオーバーベック、ローレンス及びゴラタに対して付与され本出願人に譲渡された米国特許第4,610,
    482号の教示に従う「全スチール」製のスタイル化ホイールにおいても達成できる。

    さらに、所定の限度内においてではあるが、このような「全面」スタイリングはまた、例えば前述のアダムスの米国特許第3,762,677号の第9図の実施例において示されている如くして、前に述べた従来技術の「POLYCAS
    T」ホイールにおいても達成することができる。 しかしながらこの場合は、ウレタン反応混合物の射出注入、成形及び型離れにおける固有の限界から、リムの半径方向内側の表面をカバーしリムの外側のタイヤビード保持フランジまで延びるウレタン本体の外側周縁部分には、比較的厚い断面を使用することが必要とされた。 リムの外側のタイヤビード保持フランジにおけるウレタン材料のこの嵩高な又は大きな厚み寸法は結果的に、特別仕様のホイールおもりを必要とし、これがまたホイールのコスト及び複雑性を増加させていた。 他方、標準のホイールおもりを通常の手法で装着できるように、リムの外側のタイヤビード保持フランジよりも手前でウレタン材料を終わらせて所謂「修正された全面」外観をもたらすようにした場合には、「全面」のスタイリング効果を完遂させるために別個のトリムリングが必要であった。 これらの妥協もまた、完成するホイールのコスト及び複雑性を増大させる。 このようなトリムリングと「POLYCAST」構造を使用する例はスピサックの米国特許第3,891,276号に示されている。

    また、ホイールの外側のタイヤビード保持フランジの近くに半径方向外側に位置するようにして「POLYCAST」
    ホイールのウレタン本体の外側表面にホイール抜気ウインドウの配置を達成することは、不可能でないにしても困難であった。 ウレタン製の「POLYCAST」成形方法及び装置においては負の抜き勾配度及びその他の制限が含まれることから、多数の小さな抜気孔及び/又はある種の「スクープスポーク」状態をシミュレートする場合の如くスタイリングの目的で非常にシャープな効果が望ましい場合には、このことは特にそうである。 従って「PO
    LYCAST」ホイールに抜気ウインドウを作成するについてのこれまでのプラクティスでは、下側の金型部材から上方に突出する金型抜気フィンガーを設け(前述した米国特許第3,762,677号のボス46及び/又は台座部分294の如き)、これがホイールの金属部分の鋼製バックボーン又はディスクの「ウインドウ」を貫通するようにして、ホイールを完全に通過して延びるブレーキ換気用空気通路がもたらされるようにしていた。

    〔発明の解決しようとする課題〕

    そこで本発明の課題は、改良型のホイール構造及びこれを製造する方法であって、標準のホイールおもりの使用と両立し、トリムリングを必要とせず、及び/又はホイールにおける完全な貫流換気を達成しながらもホイールの外側表面の外側周縁近くに配置される比較的小さな、高度にスタイル化された複数の抜気孔を備えることができる、前述した「POLYCAST」タイプのホイール構造におけるウレタン本体の「全面」スタイリングが得られるものを提供することである。

    本発明の別の課題は、構造的に経済的であって作動が信頼性のある、上述した本発明の改良型の方法を実施するための改良型の金型装置を提供することである。

    本発明のさらなる課題は、前述の課題を解決すると共に、この種の従来技術のホイールを製造するための従来技術の方法及び装置に最小の変更しか必要としない、上記ホイール構造を製造するための改良型の方法及び装置を提供することである。

    〔実施例〕

    本発明は、その付加的な課題、特徴及び利点と共に、
    以下の詳細な説明及び特許請求の範囲を縮尺で示した添付図面に関連して参照することによって明らかになるであろう。

    添付図面を詳しく参照してみると、第1図から第4図は、すべてが本発明のものである、改良型ホイール構造に従って前述した「POLYCAST」タイプの金属−エラストマー複合スタイル化ホイールを構成するための改良型方法を実施するための改良型装置の第1の実施例を図示している。 このホイールは全体的に20で示されており、好ましい実施例によれば、従来の鋼製深底リム22と、成形操作に先立ってこのリムに対して溶接などによって永久的に固定された鋼製の中央本体即ちディスク24からなっている。 ホイール20はまた、ディスク24の外側表面及び半径方向内側を向いたリムの外側表面に対して永久的に接着固定された、全体を26で示した(第1図及び第2
    図)装飾的な三次元輪郭の上張りをも含んでいる。 ディスク24にはボルト孔28の環状列とホイール軸用の中央開口30が設けられており、ホイール20がホイールハブ及び関連するディスクブレーキ又はドラムブレーキアセンブリに対して着脱可能であるようにしている。 装飾的な目的及びブレーキの換気を行うために、複数の切除部分即ち換気孔32がディスク24に設けられている(第1図にはこの抜気孔の12個の環状列のうち5個のみが示されている)。 リム22とディスク24を含むホイール20の鋼部材の特定の輪郭形状は、ホイールの強度及び製造の容易さ、
    経済性といった実用上の観点のみに従うが、これはホイールの審美的な外観は大部分は装飾的な上張り26の三次元的輪郭によって定まるからである。 この上張り26の三次元的輪郭はまた、ホイール20のデザイナーが所望とする特定の装飾的又は審美的な外観によって定められる。

    第1図及び第2図の装飾的な例示的デザインにおいて、上張り26はほぼ平滑で僅かに凸状の外側表面36を備えた半径半ばの環状部分34と、この環状部分34から外側の環状周縁部分40へと外方に後退翼状形状で放射状に延びる複数の湾曲したスクープ(シャベル形)のフィン38
    を有する。 フィン38の隣接する各対の間には、それぞれが関連するディスクの抜気孔32と連通する内側ポケット
    44の個々に対して半径方向においてずれており軸方向に重なり合った関係で軸方向内側へと延びるスクープ状の外側ポケット42が備えられている。 上張り26の環状部分
    34は、ホイールの軸方向に外側へと発散し、軸方向に後退しているハブキャップ着座表面52で終わっている僅かに円錐台形の内側壁50を有している。 内側壁50は上張り
    26の中央に比較的大きなキャビティを画定しており、ホイール20の取り付け状態において車両のホイール軸をそこに受容するように構成されている。

    第2図から第4図はまた、ここに参考文献として取り込んだ前述のアダムスの米国特許第3,762,677号の第7
    図から第11図に関連して例示された成形装置及び方法の特徴の多くを組み込んでいる、本発明による改良型成形装置及び該装置を用いてホイール20を製造するための改良型の方法を示している。 同様に、この米国特許第3,76
    2,677号の第11欄から第16欄に記載の金型又は成形装置2
    00もここに参考として取り込むものであり、その構造及び/又は作用において同等の構成要素を識別するために、上記米国特許と同じ参照番号を用いる。

    しかして成形装置200は、3つの主構成要素からなる。 即ち(1)下部金型部材202(第2図)、(2)金属製ホイール半組立体22−24、及び(3)下部金型部材
    202上にホイール半組立体22−24をクランプするためのバックアップ支持体として機能する上部金型部材206である。 以下でより詳しく説明する本発明の一つの特徴によれば、下部金型部材202は周縁方向に連続する特に抜気された弾性シール224の形態の環状リップを有し、これに対してリム22の外側のタイヤビード保持フランジ22
    6(第3図)の半径方向外方を向いた表面23の環状部分が着座する。 下部金型部材202はまたシール224の半径方向内側においてその上部側に、ホイール半組立体22−24
    の外側表面と共に金型キャビティを画定するよう構成された表面230を有している。 このキャビティ内において装飾的なプラスチック製上張り26が成形されるものであり、上張りはホイール20の装飾的な外側表面36、フィン
    38及び周縁部分40を形成する装飾的輪郭形状をもたらすよう適当に輪郭付けられている。

    成形装置200を組み立てるには、リム22の外側のタイヤビード保持フランジ226がシール224上に載置されるか又は軽く接触するようにして、ホイール半組立体22−24
    が第2図に示す如く下部金型部材202に対して置かれる。 このことはまた、下部金型部材202の表面230の中央に着座され植え込みボルト233によってそこに着脱可能に固定される金型台座235の上部表面上に設けられる環状内側シール234に対し、ディスク24のボルト孔環状列2
    14の部分を軽く着座させることになる。 金型台座235
    は、上張り26の中央にホイールウェルキャビティを画定する内側壁50を形成するコアをもたらす。 環状内側シール234は、下部金型部材202上にホイール半組立体22−24
    が完全に着座した状態において、金型キャビティの内側内周縁の周りをシールするように構成されている。

    上部金型部材206は、ディスクの抜気孔32に重なって取り囲む関係でもってディスク24の内側表面に対して着座するよう構成された形状を下側に有する弾性環状パッド236を有し、これによりディスク−リムのホイール半組立体22−24を下部金型部材202に向けてさらに押圧し、下部金型部材202とホイール半組立体22−24をシール係合状態で保持するようにしている。 鋼製の漏斗312
    がボルト313によってクランププレート244の上部表面上に固定されると共に、シール237の内側に配置されたワッシャーシール316を通って下方に延びる同軸のネック3
    14を有している。 ディスク24には、そのボルト孔28の隣接する一対の間に注入開口290が設けられている。 漏斗3
    12のネック314及びワッシャーシール316は注入開口290
    と同軸に整合して配置されており、ワッシャーシール31
    6の下側表面は注入開口290の縁部の周りにおいてディスク24の内側表面上にシール係合状態で着座している。 金型台座235はその上部表面に注入開口290及び漏斗のネック314と整合している切欠288(第1図に点線で示されている)を有し、これは金型の注入の際に金型キャビティ内へと液状ウレタン反応混合物を方向付けるスプルーとして役立つ。

    下部金型部材202は、ホイールの軸線に対して平行に上方に突出するよう金型台座235に固定された位置決めピン250(第2図には見られないが第5図の金型の第2
    の実施例には示されている)を有し、これは下部金型部材202上でリム−ディスクのホイール半組立体22−24を角度的に正確に位置決めするために、金型を閉じた状態においてディスクのボルト孔28の関連する一つを通って突出する。 上部金型部材206はディスクの中央開口30を通ってディスク24の下側の空間へと突出する中央の位置決めコア252を有し、このコア252はディスクの中央開口
    30に対して緊密なクリアランスで嵌合して、成形装置20
    0が閉じた状態において上部金型部材206に関して金属製のホイール半組立体22−24をセンタリングする。

    漏斗312は、ネック314の下側端面において開口している同軸の円筒形ネック通路322と連通している下方に収束する円錐形上部320を有する。 第2図及び第5図に示すようにして、米国特許第3,762,677号に従い、環状のディスク開口を介してのネック通路322と金型台座235のスプルー切欠288による通路との制限されない連通を用いることも可能であるが、本明細書に参考として取り込んだ1987年2月17日出願の係続中の米国特許出願第015,
    165号により詳しく開示されクレームされているようにして、ディスク注入開口290に介在されるスプルーピンの形の所定の環状オリフィスを用いることが好ましい。
    これらのスプルーピンは、通常は従来のディスクの開放円形注入開口によって与えられるのと同じ断面積の環状通路を画定するように選定される。 しかしながら、かかる従来の円形注入開口とは対照的に、これらの環状オリフィスはその内側及び外側の同心表面の間において小さな半径方向寸法を有する。 従って、金型キャビティが一旦実質的に充填され、ウレタン反応混合物が硬化し始めてゲル化が生ずると、ウレタンの固化しつつある粒子がこれらの狭い環状オリフィスを通る逆流をブロックするのに役立ち、かくして金型キャビティからのウレタンの逆流及び脱漏を防止する。 こうして前述の係続中の米国特許出願のスプルーピンは、従来の円形注入開口の「流れ戻り」の問題を克服するのに役立つ。

    第1図から第4図の第1の実施例に図示された本発明の一つの特徴によれば、成形されたウレタンエラストマーの装飾的な本体即ち上張り26は、仕上げられたホイール20に「全面」外観を与えるべくホイール20の外側表面の全体をカバーする。 しかしながら、金型内で気泡を生ずる欠陥を防止するためにリム22に隣接する領域のウレタン断面の厚みが比較的厚い断面となっている米国特許第3,762,677号の第9図に示された「全面」の「POLYCAS
    T」ホイール構造とは異なり、本発明においては環状部分34の最も外側の周縁において、ウレタン材料に比較的薄い断面厚みが与えられており、その部位において環状部分34は、第3図において最も良く観察されるように、
    リムの外側のタイヤビード保持フランジ226の半径方向に延びるリムフランジ部分227と逆向きに曲がったリムフランジ部分229に直接に隣接している。 環状部分34の外側周縁においてこの薄い断面をもたらすために、下部金型部材202の成形表面230の外側周縁表面は第3図の如く輪郭付けられており、リムフランジ部分227に密に隣接して隔置された、半径方向に延び且つ周縁方向に連続する成形表面230aをもたらすようになっている。 成形表面230aは、タイヤビード保持フランジ226の外側自由端の周りで湾曲しシール224の内側周縁225で終端している、軸方向に延び且つ周縁方向に連続する成形表面230b
    と融合している。

    シール224はシリコーンゴムのような弾性材料からなる周縁方向に連続するバンドであり、下部金型部材202
    の外側周縁溝203内にぴったりと着座し、この溝203の分岐部分に着座する脚部224aによって軸方向に移動しないよう係止される。 シール224は、シール224の外側周縁を取り囲み且つ下部金型部材202のショルダー202aに着座する鋼製の保持バンド242によって、図示の位置において下部金型部材202上に固定的に保持される。 バンド242
    はオーバーセンタートグルロック(図示せず)の如き適当な調節可能な緊張機構を有する分断バンドであり、このバンド242の把持張を種々の金型の設定及び成形圧力に関して必要に応じ変更できるようになっている。 好ましくは、保持バンド242は金型内におけるホイールの位置決め及び成形後の取り出しを可能とするだけ十分に緩く、しかし望ましくない気泡の漏出を防止するのに充分な張力に調節される。

    本発明によれば、薄い断面のウレタン反応混合物を成形するについて通常問題となる空気のトラップという欠陥は、シール224の内側周縁から半径方向にシール224を通って延びて下部金型部材の成形表面230bと外側周縁のリムフランジ部分229の間の空間と連通している複数のエアーベント即ち抜気通路224bを設けることによって回避される(第3図)。 各々の通路224bは比較的小さな直径と短い軸方向長さを有し、シール224の外側周縁に開口している円錐形口224cに向かって開いており、かくして抜気孔224b−224cは漏斗形状となる。 バンド242には一連の円形孔242aが設けられており、これらは円錐形口
    224cの口と整合し且つこれより僅かに大きな直径となっている。 これらのシール抜気孔224b−224c及び整合しているバンドの円形孔242aはシール224の周縁の周りで等しく周方向に離隔している。

    抜気通路224bの直径及び軸方向の長さは、液状のウレタン反応混合物が与圧下に射出ノズル即ち漏斗312から金型とリムフランジの間の空間へと注入されるにつれて、捉えられている空気がこの空間から容易に押し出されるように予め定められている。 しかしながら、これらの抜気用の寸法は、シール224を通る液状ウレタンの流れを制限するオリフィスをもたらすよう十分に小さい。
    好ましくは、金型キャビティが完全に充填されてエラストマー製の上張り26を形成するよう最初の硬化が生ずるに際して、ウレタン反応混合物のゲル化が円錐形口224c
    において生じてウレタンの流れをまず制限し、次いで阻止するように、これらの制限オリフィスは硬化及び成形サイクル時間と協働する寸法にされる。

    金型の開放が可能な程度にまで硬化が完了し、ウレタン反応混合物がまだ軟らかいうちに、上部金型部材206
    はホイール半組立体22−24から持ち上げられる。 次いで、永久的に接着された上張り26を備えたホイール20が下部金型部材202から取り出される。 この開放即ち金型離れ操作の間に、シール抜気孔224b−224cにあるウレタン残滓の薄いばり片は、シール224と周縁部分40の間の境界面においてウレタン製の周縁部分40から切り取られる。 金型が清浄にされた後、抜気孔の半径方向外方へと押し出すことによって、シール抜気孔224b−224cから残余のウレタンのばりを打ち抜くことは容易であり、これによって次の成形サイクルに関する金型の準備が行われる。

    かくして得られた、タイヤビード保持フランジの湾曲に沿って湾曲している、タイヤビード保持フランジの外側表面に接着された薄い断面のウレタン材料製の周縁部分40は、鋳造アルミニウム製のホイールについて現在使用されている標準のホイール釣り合い錘を使用することを可能ならしめる。 すなわち以下に記載する一つの実施例を例示している第11図を参照すると、ホイール20の半径方向において取ったリムフランジ部分229とこれに半径方向内側で隣接する環状部分34の部分40aの合計の厚みは、5.7mmである。 この合計寸法は、今日見られる従来のアルミニウムホイールのホイールフランジの半径方向の厚みと大体同じである。 このようにして、「POLYCA
    ST」ウレタン製装飾上張りの本体をタイヤビード保持フランジの末端に対して成形することができ、標準の容易に入手できるホイール釣り合いおもりを使用することを可能としながらも、良好な外観をもたらすと共に、直径のより大きなホイールという錯覚を生じさせることができる。

    本発明に従って構成されたホイール20の一つの実施例においては、以下のパラメーター及び仕様が本発明の課題を成功裡に達成することが観察された。 パラメータ ホイール直径 36cm(14インチ) リムフランジ高さ 14cm(5.5インチ) (リム軸方向のビードシート間の距離) タイヤビード保持フランジ226の厚み 3mm 上張り26の周縁部分40の平均厚み 2.5−3.5mm 金型202−206のキャビティ内へのウレタン 反応混合物の射出圧力(概算) 13800KPa(2000PSI) 射出開始から型離れまでの時間 約5分 成形温度 60℃ ウレタン反応混合物仕様 米国特許第3,762,677号参照 シール224の半径方向厚み 約7mm 抜気孔224bの数 26 抜気孔224bの直径 1mm 抜気孔224bの軸方向長さ 2mm 抜気用円錐形口224cの軸方向長さ 5mm 抜気用円錐形口224cの口部直径 5mm 本発明の別の特徴によれば、ホイール20にはホイールの外側表面の外側周縁に蜜に隣接して配置された多数の(例えば12個)高度にスタイル化されたスクープ形状の外側ポケット42が備えられる。 外側ポケット42はこれを何気なく見た人には「行き止まり」開口のように見えるが、これらは実はホイール20のウレタン製上張り26及び鋼製ディスク24を通ってずっと延びているブレーキ換気空気流通路の一部である。

    しかして第1図及び第2図を参照すると、各々の外側ポケット42は、ほぼ半径方向に延びており半径方向外側方向に僅かに外側に傾斜している「行き止まり」底壁42
    aと、この底壁42aから装飾的上張り26の外側表面36の部分へと軸方向に延びている半径方向内側の側壁42bを有しており、側壁42bは外側方向に僅かに半径方向内側へと傾斜している。 ポケット42はまた、外側表面36へと延びており相互に発散する先端及び後端の側壁42c及び42d
    を有し、側壁42bに対して相互に発散しており外側方向において半径方向外方に傾斜している最も半径方向外側の壁42eで終わっている。

    外側ポケット42の各々は、関連する外側ポケット42に対して軸方向に重なり合い且つ半径方向内方にずれた関係でホイール20の軸方向外側へと延びる、ディスクの抜気孔32と整合して上張り26に形成された内側ポケット44
    と連通している。 内側ポケット44は断面がほぼ矩形であって、その外側端部は外側ポケットの側壁42bと接合する外側方向へと半径方向外方に傾斜している壁44aで終わっている。 内側ポケット44はまた最も半径方向外側の壁44bをも有し、これはディスクの抜気孔32から外側ポケットの底壁42aと接合するよう軸方向外側へと延びる。 かくして側壁42b及び壁44bの接合個所と底壁42a及び壁44bの接合個所の間には比較的大きな開口45(第1
    図)が画定され、これにより内側ポケット44と外側ポケット42の間の空気流連通がもたらされる。 しかしながら、開口45の存在にもかかわらず、外側ポケット42から半径方向内側にずれている内側ポケット44は、ホイール
    20の外側からは本質的には見えないものである。

    本発明の別の特徴によれば、成形装置には前述の半径方向にずれながらも連通している外側及び内側のポケット42及び44を作成するよう構成された「分断コア」構造が備えられている。 第1図から第4図の実施例において、分断コア構造は、上張り26に外側ポケット42を形成するよう成形表面230上の適当な位置において下部金型部材202から上方に突出している一連の外側ポケットコア330からなる。 コア330の輪郭はスクープ状の外側ポケット42の前述した壁42a、42b、42c、42d及び42eに対して相補的なものであり、第1図及び第2図から看取されるように、コア330からの型離れに関して非常に適当な抜き勾配を与えている。

    上部金型部材206も同様に内側ポケット44の各々について一つずつの内側ポケットコア332を複数有しており、これらはクランププレート244の下側に固定され第2図に見られるようにそこから下方に(ホイール20の軸方向に)突出している。 内側ポケットコア332の各々は、抜気孔32に対して相補的であってこれに密に摺動嵌合して装着されるよう構成された断面輪郭形状を有している。 コア332はまた、弾性環状パッド236の相補的な開口を通って個別に嵌合され、上部金型部材206が金型閉鎖状態において完全にクランプされた場合にコア332及びこれに関連するディスクの抜気孔32の間のクリアランスがシールされるようになっている。 各々のコア330は半径方向内方に面する傾斜表面334を有し、これが外側ポケットの壁42bを形成する金型キャビティを画定する。 同様に各々のコア332は、金型閉鎖状態において傾斜表面334に当接し又はこれから非常に僅かな間隙を置いて配置される金型キャビティ表面を画定するよう構成された、半径方向外方に面する表面336を有している。
    コア332の残りの端面及び4つの側部表面は、内側ポケットの壁44a、44bその他を画定する。

    金型閉鎖状態における表面334と336の接触又は緊密な間隔での並置のゆえに、成形装置における通常の製造許容誤差に従う公差により、上部及び下部のコア332と330
    が合う領域においては多かれ少なかれウレタンフィルムが存在することになる。 このウレタン材料の薄いフィルムはウインドウ即ち開口45となる領域において存在し、
    完成したホイールが金型から取り出された後のばり取り操作において除去される。 かかる除去の後に開口45が得られ、かくして整合している内側及び外側のポケット44
    及び42の各対と、これらを繋ぐ開口45を介してホイールを通過する空気流通路がもたらされる。 内側ポケットコア332はその端面においてより大きな抜き勾配を有し、
    金型開放操作の際に上部金型部材206を上張り26から上方へと剥離させることを容易ならしめるために、その側部表面に小さな抜き勾配を備えさせることができることが注目される。

    かくして本発明の成形装置によれば、ブレーキの換気の目的でホイールを通る空気流用の機能的な抜気ウインドウを有しながらも、ホイールの外側から視認可能な外側ポケット42をホイールの外側周縁の近くへと動かしうることが理解されよう。 さらにこの分断コア金型構造により、これらのポケットを比較的小さな断面積で且つ所望の場合には近づけて離隔させて作成し、それによりスタイリングの現在の潮流に乗るべく「POLYCAST」ホイールを製造するについてのデザインの多様性を着脱可能なホイールカバーについて得られるそれと合致しうるようにすることなどを含め、デザイナーは外側ポケット42の多種多様なスタイリングを達成しうるようになった。

    第5図、第6図及び第7図に示された如き、ホイール構造の第2の実施例及びこれを製造するための方法及び装置について参照すると、第1の実施例に関して記載したのと同じ構成要素には同じ参照符号が付され、機能的に類似の対応する構成要素にはダッシュ記号を付けた同じ参照符号が与えられている。 この実施例において、修正された「POLYCAST」ホイール構造20′が、装飾的なウレタン製の上張り26′がホイールディスク24′の外側表面に永久的に接着されており、円周方向に隔置された抜気用の外側ポケット42′の環状列が最も半径方向内側の壁における開口45′を介して半径方向内方にずれている抜気用の内側ポケット44′の個々に関連するものと連通しているものとして、第7図に見られる。 この場合にも外側ポケット42′はホイールの外側周縁に密に隣接して配置され開口しており、関連する外側及び内側ポケット
    42′及び44′の各対は、ブレーキ換気の目的でホイールの外側から内側、及びその逆において空気流の通路を提供している。

    第2の実施例の第5図及び第6図に示す修正された成形装置において、下部金型部材202′は前述した米国特許第3,762,677号の保持バンド242と、前述した米国特許第4,251,476号のシール38又は前述した米国特許第4,01
    7,239号のシール16に類似した仕方でホイールリム22の外側のタイヤビード保持フランジ226′の角に対して着座するよう構成された、抜気孔のない弾性シール224′
    を採用している。 この第2の実施例は、「全面」よりも小さな外側輪郭形状を有する「POLYCAST」ホイールを構成することが望まれる場合には、シール構造に関する限りは前述した従来技術に従うものである。 しかしながら「全面」効果が望ましい場合には、第2の実施例の成形装置を用いる場合に第1の実施例の抜気されたシール構造を採用しうることが理解されるべきである。

    周縁シール構造の他の、第1の実施例と第2の実施例の間の基本的な相違は、下部金型部材の外側ポケットコア330′と上部金型部材206′の内側ポケットコア332′
    の構造にある。 ホイールが一定寸法の下部金型部材20
    2′上に繰り返して固定されるに際しての、ホイール毎に異なる鋼製バックボーン即ちディスク24′の寸法変動に対処することが望ましい適用例の場合には、鋼製のディスクにおけるかかる変動に対応するために上部金型部材206′が「浮動」することを許容することが必要である。 そうしないと、前述した外側及び内側のポケットコア330及び332の金属−金属噛み合いが達成されず、かかる場合にはウインドウ即ち開口のウレタンフィルムは不当に変化する厚みでもって形成され、かくして製品仕上げ工程を複雑なものとする。 極端な場合には、金型の閉鎖の際に分断コアの間で締まりばめ状態が生じ、これが金型の引っ掛かり又は閉鎖阻止の原因となる。

    そこで下部金型部材202´から上方に突出している外側ポケットコア330′の第2の実施例においては、それらの最も半径方向内側の傾斜表面334′に切欠340が設けられ、内側ポケットコア332′にはそれらの半径方向外方を向いた表面336′上に、金型の閉鎖状態において切欠340内に着座する舌片342が設けられる。 蓋コア即ち内側ポケットコア332′は、金型の閉鎖状態において舌部金型部材の外側ポケットコア330′に対して僅かに圧搾即ち圧接係合するよう寸法付けられた、シリコーンゴムの如き適当な可撓性材料から作成され、内側ポケットコア332'はこの係合に対応するよう、僅かに屈曲する。 屈曲の量は勿論、金型の組み立ての際の何らかの所与のホイール−下部金型部材の位置決めにおいて出くわす特定の許容誤差変動に基づいている。

    コア330′の最も半径方向内側の表面334′はホイール
    20′の軸線に対して例えば10°又は15°だけ外側方向へと半径方向内側に傾斜しており、また同様に切欠340の半径方向内側を向いた表面344(第6図)もホイールの軸線に対してより少ない量、例えば5°だけ外側方向において半径方向内側に傾斜していることに注意すべきである。 上部金型部材の内側ポケットコア332′の相補的に噛み合う表面、即ち表面334′に対して合わさる表面3
    36′と、切欠表面344に対して着座する舌片342の半径方向外側を向いた表面346は、外側ポケットコア330′のそれらに関連して並置される表面に対して相補的な角度で傾斜している。 これらの角度の付いた表面はかくしてくさび状の係合を有し、これは金型の最終的な閉鎖に際しての圧搾作用を容易ならしめ、またこれらの表面によってもたらされる抜き勾配のゆえに、型離れをも容易ならしめる。

    内側ポケットコア332´の材料の可撓性はかくして、
    ホイール毎に異なる下部金型部材202′に関してのホイールディスク24′の前述した許容誤差変動に対処し、ホイールの軸線に対して垂直な横方向平面において、上部金型部材206′が「浮動」することを可能ならしめる。
    関連する切欠340内の舌片342によってもたらされる舌片と溝との係合は、液状ウレタン反応混合物の射出及び金型注入後の硬化の間において、内側及び外側のポケットコア332′及び330′の間のコア−コア接触が保持されることを確実なものとする。

    第1の実施例におけるように、金型の閉鎖状態において内側及び外側のポケットコアが相互に係合を行っていた領域には、型離れの後にウインドウ領域即ち開口45′
    (第7図)が形成される。 開口45′は、ウレタンエラストマーの上張り26′の外側ポケット42′と内側ポケット
    44′の間の、そして関連する整合しているディスク中央開口32′を通る空気流連通をもたらし、かくしてこの場合も完成したホイール通過するブレーキ換気のための空気流を提供する。 金型の完全閉鎖状態における剛性金属又はファイバーグラス製の外側ポケットコア330′に対する内側ポケットコア332′の圧入撓み接触によって、
    これらの緊密に係合している並置されたコア表面の間に液状ウレタン反応混合物が入ることは排除されるか、そうでなくとも大きく減少され、かくして開口即ちウインドウ領域を開けるのに要するばり取り操作を大きく軽減するか又は排除し、それにより製造コストを下げる。

    本発明の最初に示した特徴、即ち装飾的な上張りの最も外側の周縁においてウレタン材料の比較的薄い断面厚みを得ながらも最終的なホイールに「全面」外観を与えるという特徴に立ち戻ると、本発明による抜気された周縁金型シールの第2の実施例400が第8図から第10図に示されている。 シール400は、全面ホイール20を製造するための修正された下部金型部材402に関連して、シール224′の面に設けられている。 シール400はシリコーンゴムの如き弾性材料の周縁方向に連続するバンドであり、半径方向断面においてほぼ截頭された三角形状を有している。 かくして第10図に最もよく見られるように、
    シール400は下部金型部材402の半径方向に延びる平坦な底部表面404と、軸線方向に延びる円筒形の外側表面406
    と、底部表面404と円錐台形表面410の間でより短く軸線方向に延びる内側周縁表面408を有している。 シール400
    は、シール表面である底部表面404、周縁表面408及び円錐台形表面410を受容するよう輪郭付けられた下部金型部材402の外側周縁溝412にぴったりと着座する。 シール
    400は、修正された保持バンド242′によって下部金型部材402上の位置に固定的に保持される。

    下部金型部材402は、装飾的上張り26の薄い周縁部分4
    0を形成するためのリムフランジ部分227(第9図)の外側表面近くを延びる、上部金型キャビティ画定表面414
    を有している。 この表面414は、端部即ちリムフランジ部分229の湾曲に対して相補的な外側周縁表面416内へと融合している。 しかしながら、表面416の表面力はリムフランジ部分229の半径方向内方で終わっており、この表面はその個所でシール表面である円錐台形表面410に合わさる。 シール400は、金型の組み立て時にリムフランジ部分229から密に離隔して並置される、半径方向に延びる表面418を有する。 シール400はまた、表面418からシール400の半径方向上部端面422との接合部分まで軸方向及び半径方向外方に延びる円錐台形表面420をも有する。 第9図において最も良く見られるように、下部金型部材402上へとディスク及びリムのホイール半組立体2
    2−24が完全に着座した位置において、リムフランジ部分229はシール400の円錐台形表面420とくさび状係合を行っており、金型キャビティの外側周縁をシールするようにこれを可撓的に圧縮する。

    金型充填操作の間に金型キャビティから空気を抜気するために、シール400は表面418と円錐台形表面420の間のシールの周りに完全に延びる細い連続的なスロット42
    4(第10図)を有している。 金型キャビティと抜気用のこのスロット424との接合個所は、金型の組み立て状態においてリムフランジ部分229の最も半径方向外側の部分と一致するように位置決めされるのが好ましく、これにより装飾的上張りの周縁部分40が成形操作の後にこの端部上を外側へと延びるようにされる。 スロット424
    は、やはりシール400の周りに完全に延びている環状の内部空気通路426内へと半径方向外方に導かれる。 シール400の例示的な実施例において、空気通路426はシール
    400の単一の外部抜気通路428(第8図)と連通している。 保持バンド242′はシールの抜気通路428と整合する大きな開口430を一つだけ有し、それにより空気通路426
    から外部の大気中への空気の抜気をもたらしている。

    金型抜気シール400の装置の操作において、金型キャビティが膨張する液状ウレタン反応混合物によって充填されるにつれて、空気はキャビティの全周縁からスロット424を通って空気通路426内へと逃げ、次いで単一の抜気孔428−430へと向けられて大気中に逃げる。 金型キャビティが完全に充填された後にウレタンフォームが膨張を続けると、細い抜気用スロット424を通って空気通路4
    26へとウレタンフォームを押しやるのに十分な圧力が生成される。 最終的には、少量のウレタンフォームが外側の抜気通路428を通って押し出される。 空気及びウレタンフォームの漏出を調節するにおいて、外側の抜気通路
    428の寸法取りとスロット424の幅が両方とも重要であることに注意すべきである。 最良の結果は、ホイールの半組立体の鋼製部材に対して成形されている装飾的上張り
    26の容積及び形状に応じた実験的な試行錯誤により得られる。 しかしながら、限定的にではなく例示的に見て一つの実施例において、スロット424は第9図の平面において1mmの高さ寸法を有し、金型キャビティとの接合個所から空気通路426まで2mmの長さにわたって延びている。 空気通路426の円形断面の直径は7mmであり、ホイール組立体の軸線からの中央直径は370mmである。 大気中への単一の抜気通路428の直径は1.5mmであり、その長さは2mmである。

    金型が充填されウレタンが型離れに十分なだけ硬化した後に、ホイール半組立体22−24は第12図に示すようにして下部金型部材402から垂直に持ち上げられるが、この図面においてはホイールの型離れの直ぐ後の二つの部材が示されている。 抜気されたウレタンフォームは、細いストリップ434によって外側周縁部分40に接合されたリング432からなるばりとしてくっついたままとなっていることが注目される。 ストリップ434はスロット424により形成されたキャビティに対応し、リング432は空気通路426により形成されたキャビティに対応する。 シール400の弾性的な性質により、ホイールが下部金型部材4
    02から最初に上方に持ち上げられるにつれ、空気通路42
    6に捉えられていたばりリング432から生ずる力はシールの可撓性リップ部分、即ちスロット424と円錐台形表面4
    20、半径方向上部端面422、及び空気通路426上部の外側表面406の制限されていない部分により画定されるシールの部分を変形する。 かくしてスロット424は開かれ、
    ばりリング432もまた僅かに圧縮されて、それによりリムフランジ端部229の金属表面又は装飾的上張り26の周縁部分40から取れてしまうことなく、ばりリング432が空気通路426及びスロット424から取り去られることを可能ならしめる。 かくして抜気用のシール400は本質的に型離れ操作において自己清掃性のものであり、即ちオペレーターは外側の単一の抜気孔428−430を清掃ことしか必要でない。

    型離れの後、硬化したホイールはV型ナイフ又は自動化されたウォーターナイフによるトリミング操作により、従来の方法でばり取りされる。 このトリミングは所望ならば、前述の所で先に触れた第11図に示す如き端部を残すようにされる。 かくして抜気用のシール400は、
    抜気孔の清掃の簡易そ及び金型キャビティ空間に周縁方向に連続する抜気をもたらすという観点から、第1の実施例の抜気用シール224よりも好ましいものである。

    第12図から第13図を参照すると、本発明の金型抜気構造の第3の実施例が示されており、そこにおいてはシール400に類似した形状の修正されたシール450であって同様に下部金型部材402上に設けられたものが使用されている。 しかしながら、トグルでクランプされる分断された保持バンドは孔の開いていないバンド242″をもたらすように修正されており、その限りでバンド242″を通る抜気は生じない。 シール450はまた、如何なる内部抜気キャビティ又は通路も持たず、完全に自己清掃性であるという点において、シール400及び224と異なっている。 表面418と外側表面406の間のシール450の部分は、
    表面418との接合個所から丸みの付いた周縁端部454へとホイール軸線の軸方向及び半径方向外方に傾斜する円錐台形表面452をもたらすように修正されている。 円錐台形表面452は好ましくはホイール軸線に対して30°の角度で傾斜しており、この表面452の周りに角度的に等しい間隔を置いて配置された一連の抜気溝456(第13図)
    が備えられている。 一つの実施例において、抜気溝452
    は2.5°の間隔で配置されており、表面418に対する抜気溝の下部末端において、この抜気溝は表面418に平行に測定して0.508mmの深さを有し、シール450の周縁方向において約1.524mmの幅であった。

    第12図に見られるように、リムフランジ部分229の外側表面は、第13図に示されている抜気溝456を閉鎖又は圧搾閉塞することなく、円錐台形表面452の半径方向内側の表面に対して圧縮的に圧搾シールを行うよう構成されている。 ホイールリム22は付加的に、例えば下部金型部材402の表面上に120°の間隔を置いて固定された3つの鋼製ピン又はスペーサブロック(図示せず)の如きにより(シール450はこれらのブロックを受容するよう適宜切り欠きされている)何らかの適当な仕方で支持されており、シールの表面418に最も近いリムフランジ部分2
    29の外側自由端がこれらのブロック上に載置され、また金型の閉鎖状態において0.50mm程度の所定の距離だけ表面418から隔置されるようになっている。 かくして一つの例示的な実施例において、金型シール450はおよそ114
    個の抜気溝456を有し、それにより金型キャビティの実質的に連続的な周縁抜気系をもたらしている。

    抜気シール450を採用しているホイール成形操作の操作において、金型充填操作の際に抜気溝456によって提供される通路はリムの外側のタイヤビード保持フランジの実質的に全周縁の周りの主金型キャビティから空気を抜気し、リムの端部へのウレタン反応混合物の半径方向外方への間断のない円滑な流れを可能ならしめ、ウレタンの膨張に先立って空気がこれらの多数の抜気孔456から大気中へと容易に追い出されることにより、成形上の欠点なしに薄い断面の周縁部分40を形成することを可能にする。 充填操作が完了しウレタンフォームが硬化反応に伴って膨張するにつれて、過剰のウレタンフォームはシール表面418とリムフランジ部分229の自由端の間へ、
    次いで抜気溝456内へと押しやられ、最終的には第12図に示す如きほぼくさび形のばりリング460として蓄積される。 抜気溝456が型離れの方向に開放しており、また抜気溝が傾斜していてそれによりこの抜気溝が表面418
    と周縁端部454の間のほぼ半分のところでシール450の平滑な円錐台形表面462に融合しているという特徴により、抜気溝は型離れ操作の間に自己清掃される。 つまり、型離れを開始するのに十分なだけウレタン反応混合物が硬化した後に、下部金型部材402からホイール20を分離(第12図で見て垂直方向上方への)することは、その時点でリムフランジ部分229の外側表面にくっついているばりリング460がそこにしかみついたままで表面418
    及び円錐台形表面452並びに抜気溝の側面及び底壁から綺麗に開裂して剥ぎ取られるようにし、成形操作の間にウレタンフォームに露出されるシール表面にばりが何も残らないようにする。 型離れ操作の後に、前述した適当なナイフトリミング作業の如きによって、残余のばりがまたホイール表面から除かれる。 しかしながらシール45
    0の実施例においては、抜気孔の清掃作業は製造サイクルから除去される。

    シール450並びに前述したシール400、224及び224′のシリコーン材料は型離れを容易にするのに役立つことが理解されよう。 それでもなお、所望の場合には従来の離型剤をウレタン反応混合物に露出される周縁シールの表面上にスプレーし、型離れ及びシールからのばり取りを容易ならしめることができる。

    「全面」の「POLYCAST」ホイールを薄い断面の周縁部分40を備えて製造するための本発明の抜気シール構造の第4の実施例が第14図に示されている。 この実施例においては、修正された下部金型部材502に関連してさらに修正された周縁抜気用のシール500が提供されている。
    シール500はこの場合もシリコーンゴムのような可撓性材料から作成されており、全体的に見ると下部金型部材
    502上に設けられた平坦な着座表面506上に着座するよう構成された平坦な底壁504を有する環状リングの形状を有する。 シール500は切欠508を有していて、下部金型部材502に対してキャップねじ512により固定されるクランプリング510を受容し、それによりシール500を下部金型部材502上に着脱可能にクランプするようになっている。 クランプリング510の下側にあるシール500の部分51
    4の厚みは、シール500のリム係合シール部分516の厚みの約半分である。 シール部分516の半径方向内側の周縁は傾斜表面518を有し、これは金型の閉鎖状態において、ここに例示した典型的な用例において約0.5mmである所定の締まりばめでもってリムフランジ部分229と可撓的且つ弾性的に圧縮係合するよう構成されている。

    下部金型部材502には、リムフランジ部分229の半径方向外方においてシール500のシール部分516の下側にある環状の溝状通路520が設けられている。 通路520は、やはり下部金型部材502の上部表面に形成されている半径方向外方に延びる一連の溝522によって、主金型キャビティと連通している。 好ましくは一つの実施例において、
    各々の溝522は幅1mmで深さ1mmであり、また溝522は例えば中心角5°でもって金型キャビティの周縁に等しく角度的に離隔されて形成され、かくして一つの実施例においては合計で72個の溝522が提供される。

    シール500の作用であるが、金型充填操作の間にウレタン反応混合物は外方へと流れてまず薄い断面の周縁部部分40を形成し、次いでホイールリムの端部を越えてさらに外側へと継続して流れ、過剰のウレタンフォームは溝522を介して通路520に至る。 キャビティ内の空気は通路520を介してウレタンフォームを前進させるに先立って、通路520と整合するようシール500のシール部分516
    に設けられた漏斗形の大気中への抜気開口524を通って追い出される。 成形操作の完了時には、ばりは通路520
    及び抜気開口524を埋めることになる。

    型離れに際して、通路520に形成されたばりリング526
    はホイールと共に上方に引き上げられ、このばりリング
    526は硬化の間に溝522内で成形されたストリング528によつてウレタン製の周縁部分40に対して一体に結合している。 この剥離作用はシール500のシール部分516を第14
    図で見て矢印530の方向にヒンジ状の動きで上方へと撓ませるようにし、それによりばりリング526がホイールと共に上方へと持ち上げられるに際して、金型からばりリング526を離脱させる。 抜気開口524に捉えられたばりの部分は、ばりリング526の上面とシール500の底壁504
    の接合個所において、型離れ操作に際して破断し又は剪断される。 この実施例のシール500はかくして下部金型部材502に関して自己清掃能を持ち、各成形操作の後にただ一つの抜気開口524を清掃することを必要とするだけである。 抜気開口524に形成される漏斗形のポケットは、成形操作の後にこれをシールから比較的簡単に飛び出させうる形状を有している。 残ったばりリング526及びこれに付属するストリング528は、この場合も適当な自動化されたナイフトリミング作業によってホイール表面から削り取られ、かくして周縁部分40の外側周縁は、
    所望ならばリムフランジ部分229の外側周縁と融合する僅かに面取りされた表面を有することができる。

    第15図は「全面」の「POLYCAST」ホイールを薄い断面の周縁部分40を備えて製造するための本発明の抜気シール構造の第5の実施例を示している。 第14図の実施例に幾らか似ているこの実施例においては、修正された下部金型部材602及び関連する支持ブロック604、シール担持リング606及びクランプリング608に関連して、またさらに修正された周縁抜気用シール600が備えられている。

    下部金型部材602には、第1図から第4図に関連して記載された成形表面230a及び230bに類似の金型キャビティ画定表面610及び612が備えられている。 しかしながら、下部金型部材602は下部金型部材402と同様にその外側周縁が切り取られており、表面612の下端と円筒形の外側周縁表面616との接合個所との間を下方に延びる、
    上方に外方へと傾斜した円錐台形のショルダー表面614
    を備えている。 少なくとも3個の数がある一連の支持ブロック604は外側周縁表面616の周りで等しい環状方向の間隔を置いて隔置されており、また溶接又は固定具(図示せず)の如き適当な手段によってそこに固定されている。 各々の支持ブロック604は、シール担持リング606を調節可能に支持しまたショルダー表面614に対して付勢するために、ねじ620をねじ込んで受容する螺刻された垂直貫通孔618を有している。

    シール担持リング606は好ましくは鋼製の剛性リングとして製造され、下部金型部材602のショルダー表面614
    と合う面取りされた縁部622を有している。 シール担持リング606は、下部金型部材602の軸線及び成形装置内のホイール20の部分に対して半径方向をなす平面に延びる、精密研削された環状の平坦表面624を有している。
    この平坦表面624は、表面612との直角接合個所からばり受容溝まで半径方向外方に延びている。 この溝は通路52
    0と類似であり、上端が平坦表面624と同一平面にある軸方向に延びる円筒状表面630とアール628を介して交わる
    45°の円錐台形表面626によって画定されている。 シール担持リング606はかくして、平坦表面624が表面612及び610と共に下部金型部材の最も外側の周縁金型キャビティを画定するように配置されており、これがリムフランジ部分227の外側表面及びリムフランジ部分229の自由端と協働して、金型キャビティの最も外側の周縁表面の画定を完了することが看取される。

    シール600は幾らかシール500に似ており、この場合もシリコーンゴムのような可撓性の材料から作成されていて、リングの軸線に対して75°傾斜してシール担持リング606上に形成された円錐台形の着座表面636上に着座するよう構成された平坦な底面634を有する、全体として環状のリングの形態を有している。 シール600は比較的薄い外側周縁部分638を有し、これはシール500の部分51
    4と同様に、シール担持リング606上へとシール600を着脱可能にクランプするようこのシール担持リング606にキャップねじ640によって固定された、相補的な輪郭を有するクランプリング608の下側にある。 シール600はまた、シール600の半径方向内側の周縁を画定する傾斜表面646を有する、比較的厚いリム係合部分642をも有している。 下部金型部材602上にホイール20を組み付ける前の自由な状態のシール600について、リム係合部分642はその底面634が偏向されずに、即ち第15図のシール600の点線の位置により示されるようにして平坦表面624及び溝626−630から離れて傾斜して配置されることに着目すべきである。 傾斜表面646はこの位置において、金型閉鎖状態においてここに例示した典型的な用例では約0.5m
    mである所定の締まりばめでもって、リムフランジ部分2
    29により圧縮状態で可撓的且つ弾性的に係合されるよう構成されている。

    かくしてこの実施例のシール600の作用については、
    下部金型部材602上にホイール20が固定されている場合にはリムフランジ部分229がシール600の傾斜表面646に係合してこれを僅かに圧縮し、次いでシールのリム係合部分642を第15図に実線で示した位置へと下方に(第15
    図で見て)押しやり、この場合に底面634はその半径方向内側の端部で平坦表面624に対して押されて平坦となり、かくしてシール600が溝626−630を閉鎖することになる。 シールの底面634には、傾斜表面646と底面634の内端接合個所から円錐台形表面624の最も半径方向外側の端部を越えて外方へと半径方向に延びる一連の半径方向の抜気溝648が備えられて、ばり用の溝との連通がもたらされる。 一つの実施例において、抜気溝648は中心角5°でもって等しく離隔されており、深さが0.79mm
    (1/32インチ)であり金型の軸線に対する半径方向における長さが3.97mm(5/32インチ)である。 シール600のリム係合部分642(第15図のリム係合部分642の実線位置に示す)には一つ又はそれ以上の漏斗形抜気孔650が備えられて、溝626−630を外側の大気中へと抜気する。

    ホイール20及び下部金型部材602が第15図のように固定されて、それによりシール600が第15図の実線で示す位置へと偏向されたとすると、金型充填操作の間にウレタン反応混合物は最初に外方へと流れて薄い断面の周縁部分40を形成し、次いでホイールのリムフランジ部分22
    9を越えてさらに外方へと続けて流れ、過剰のウレタンフォームは抜気溝648を介して溝通路626−630内へと流れ込む。 キャビティ内の空気は溝通路626−630を介してウレタンフォームを前進させるに先立って、抜気孔650
    を通って外側の大気中へと追い出される。 金型充填操作の完了時には、ばりは溝及び抜気孔を埋めることになる。

    第15図の実施例においては、リムフランジ部分227はリムフランジ部分229の最も外側の自由端660が平坦表面
    624に接触して示されていることが注目される。 しかしながら理解されるべきことは、平坦表面624は精密切削された真に平坦な表面であるが、ホイールリムの自由端
    660については同じことは言えないということである。
    むしろ、通常の製造上の不規則性や外側リムフランジの自由端について許された比較的大きな側方への振れの許容誤差のゆえに、最も外側のリムの自由端660は平面からずれ、またホイールの軸線方向におけるこのリムフランジの自由端の名目上の平面位置からの典型的な公差変動のゆえに、ホイールリムの周りの周縁方向に起伏のある経路を画定するのである。 従ってホイール20が下部金型部材602及びこれに関連するシール担持リング606に対してきつく固定された場合であっても、リムの自由端66
    0と平坦表面624の間には、リムフランジ部分227の周りで周縁方向に離隔された間隙が残ることになる。 この実施例により表されているように本発明によれば、これらの不可避的な着座間隙は金型キャビティの周縁抜気開口として機能するに十分なものであり、これらの間隙は金型へのウレタンフォームの充填に先立って空気を適切に抜気して薄い周縁部分40及び40aにおけるウレタン反応物質の成形欠陥を防止するだけの十分な流動断面積を有していることが見出された。 ウレタンはまたこれらの周縁方向に離隔された着座間隙を通って流れ、そして硬化の後には、周縁部分40aと溝626−630に形成されたばりリング652の間を接続する部分を形成する。

    型離れの際に、ばりリング652はホイールと共に上方に持ち上げられる。 この剥ぎ取り作用はシール600のリム係合部分642がヒンジ状動作により上方へと偏向(第1
    5図に示された溝を閉鎖している実線の位置から第15図に示した自由状態の点線の位置まで)されるようにし、
    それにより前述したシール500の作用と同様にして、ばりリング652がホイールと共に上方へと持ち上げられるにつれてこのばりリング652を金型から離脱せしめる。
    抜気孔650に捉えられているばりの部分は、型離れ操作の間にシール600の底面634においてばりリング652の上面との接合個所で破断又は剪断される。

    この実施例のシール600はかくして先の実施例のシール500と同様に下部金型部材602及び関連するシール担持リング606に関して自己清掃能を持ち、各成形操作の後にただ一つの抜気孔650を清掃することを必要とするだけである。 この場合にも、抜気孔650に形成される漏斗形のばりは、成形操作の後にこれをシールから比較的簡単に飛び出させうる形状を有している。 残ったばりリング652及び抜気溝652内及びその周囲に前述したリム着座間隙部分に形成されたこれに付属する部分は、この場合も適当なナイフトリミング作業によってホイールから削り取られる。 周縁部分40aの外側周縁は金型の平坦表面6
    24によって画定された半径方向表面を有し、この表面はリムの自由端660との接合個所において、ホイールの軸線方向に見て実質的にゼロの厚み(自由端660が平坦表面624に接触する)からこのリムフランジ部分229の形成に際して生ずる最大の横方向公差変動により定まる厚みまでにわたって、自由端660の周囲で厚みが変化する。
    従って、ばりを自由端660の半径方向外方へと剥がすことは、単純なナイフトリミング作業により、或いは単にばりリング652をホイールのリム端部に関して軸方向内方へと引っ張って、間隙に形成された接続部分を剪断することによってさえ、非常に簡単に達成できる。

    第15図の実施例については、平坦表面624において形成されるウレタン表面は、表面610及び612に対して成形されるウレタンと同様に、これらの成形表面に対するウレタン反応混合物の自己スキンニング作用のゆえにより密度が高く且つ非孔性であることもまた理解されるであろう。 従って仕上げられたホイールは、汚れがなく且つ欠如のない装飾的なプラスチック表面の外側表面を有し、型離れによって引き起こされる自己スキンニング表面の貫通は、あったとしてもごく僅かである。 表面に成形されたウレタンの装飾的上張りによって与えられる所望の「全面」外観はかくして高揚され、ホイールの半径方向外方へと最大化されるが、リムフランジ部分227の半径方向外側の表面には如何なるウレタン反応混合物も残存しない。

    勿論、リムの自由端660と平坦表面624との間で360°
    にわたる全周接触が生ずることも可能性としてはあるが、リムの圧延成形の後にリムの自由端660上に真の機械加工操作が行われるのでなければ、これは実際上は非常に生じにくい状態である。 しかしながら、ある所与のホイールタイプについてこの完全着座状態が予期されるのであれば、リムの自由端660は成形操作を施される。
    この成形操作では適当なうね付け工具(図示せず)が採用されて自由端660をその一部または全周縁範囲について僅かに冷間加工し、それによりこのうね付け工具の歯によって交互に形成される隆起及び谷間によって画定される半径方向に延びる一連の浅い溝(図示せず)を形成する。 リムの自由端660におけるこのようなうね付けされた溝は、ホイール20がホイールの周方向に自由端660
    に沿う横方向の振れ公差変動がゼロの状態で形成されるという稀な場合に、所定の最小限の空気抜気用流れ断面が備えられることを確実ならしめる。

    〔発明の効果〕

    以上の説明から、前述した抜気シールの実施例224、4
    00、450、500及び600の各々が、鋼製のホイールフランジをカバーして「全面」外観を達成する欠如のない薄い断面のプラスチック製周縁部分を備えて「POLYCAST」ホイール構造を製造することを可能ならしめることが明らかとなろう。 本発明の抜気シールシステムでは、リムフランジの端部におけるホイールの金型キャビティの外側周縁は、信頼性があり首尾一貫しており経済的なベースでもって捉えられた空気を確実に解放し得ると共に後の注入に際して開いたままとされ得る抜気構造により、成形操作の間の望ましくないウレタンフォームの漏出に対してシールされている。 抜気されたウレタンフォームのばりは、鋼製のリムに対して付着している装飾的なウレタン製の上張りから容易にトリミングすることができ、
    かくして従来技術の構造よりもより材料が少なく重量が軽い、満足の行く外観を有する滑らかで綺麗なフランジを備えたスタイル化ホイールを製造することができる。

    上述の説明からまた、本発明の改良型の金属−エラストマー複合スタイル化ホイール構造が、貫通して流れる換気空気を犠牲にすることなしに、より数が多く寸法が小さくまた形状が種々異なる外側の抜気用ポケットをホイールの外側表面の外側周縁のより近くに配置することを可能ならしめることにより、ホイールのデザイナーにとってのスタイリングの多様性を増大せしめることが明らかである。 本発明の改良型のホイール構造はまた、エラストマー材料製の完全な上張りでもって、ホイールの外側表面上に真の「全面」外観をもたらすことを可能ならしめる。 この特徴は、機能的及びスタイリング的な両方の観点から見て、装飾的なホイール表面により大きな直径のポケット円を設けることと協働するものであり、
    標準的な設計のホイールおもりの使用を可能にすると共に補助トリムリングの必要性を排除する。

    本発明はまた、前述した課題を満足すると共に、金型キャビティを射出充填するのに要する時間を増大させることなしに結果的に製造コスト及び材料費をより少なくさせる、改良型の成形装置及び改良型のホイール構造を構成する方法を提供することが明らかであろう。

    さらに理解されるべきことは、以上の説明及び添付図面は本発明の種々の上首尾の実施例を詳細に記載し図示しているが、本発明が関連する技術分野における当業者には、本明細書の開示は構造的な多くの設計変更例や、
    本発明の思想及び範囲から逸脱することなく大きく異なる実施例や適用例を示唆していることである。 例えば、
    第1の実施例の抜気シール構造は、従来技術である前述した米国特許の非分断コア構造を採用しながら、ホイールの外側表面上に完全な「全面」装飾的エラストマー製上張りを得るために利用することができる。 第2の実施例に示されているように、従来技術の如く外側リムフランジに対して留められてトリムリングによってカバーされる標準の鋼製ホイール釣り合いおもりを使用することが望ましい場合には、本発明の分断コア金型構造を採用しつつも、全面よりも小さな金型を利用することにより、外側表面のポケットはホイール外側表面上においてさらに半径方向外方へと動かすことができる。 従って本発明は、添付の特許請求の範囲及び適用可能な従来技術によってのみ限定されることが意図されるものである。

    最後に理解の便宜に資するため本発明の要約を記すと、本発明は外側表面に対して永久的に接着又は固定されたプラスチック製の上張り本体によって形成される三次元的に輪郭付けられた装飾的な外側表面を備えた改良型の金属−エラストマー複合スタイル化乗用車用ホイールと、かかるホイールを構成するための改良型の成形装置及び方法である。 プラスチック製の上張り本体は半径方向にずれて軸方向に重なり合った関係で内側ポケットの環状列に対して配置される外側ポケットの環状列を有し、内側ポケットの環状列はディスクの抜気開口と整合していて、ブレーキの換気のためのホイールを通る空気通路を提供している。 外側ポケットは好ましくはホイールの中心から半径方向に離れてホイールリムに近く配置され、またホイールに全面外観をもたらすように、比較的薄い断面のプラスチック材料が外側リムフランジ上に重なって成形される。 本発明の方法及び装置においては、金型キャビティには周縁に空気用の抜気孔が設けられ、金型キャビティの外側周縁に隣接して薄い断面の成形を行うことを可能ならしめる。

    【図面の簡単な説明】

    第1図は本発明の一実施例に従って製造された鋼及びプラスチックの複合ホイール構造の外側表面の部分垂直立面図である。 第2図は、ディスク及びリムの半組立体に対して組み立て時に並置され、本発明の分断コア及びホイール周縁シール金型構造の第1の実施例が備えられた本発明の装置の上部及び下部金型部材を共に示した、第1図の2−2
    線に沿って取った垂直断面図である。 第3図は第2図の「III」で示した楕円内における、第2図の一部の部分拡大断面図である。 第4図は第2図及び第3図に示す如き外側周縁シールの一部を第3図の4−4線の矢印の方向に見た部分立面図である。 第5図は、ディスク及びリムの半組立体に対して組み立て時に並置され、本発明の分断コア金型構造の第2の実施例が備えられた本発明の装置の上部及び下部金型部材の第2の実施例を共に示した。 部分的に第7図の5−5
    線上で取った第2図の断面図に類似の垂直断面図である。 第6図は第5図の実施例の分断コア構造の一部の部分分解組み立て斜視図である。 第7図は本発明の第2の実施例に従って製造された鋼及びプラスチック複合ホイール構造の外側表面の部分垂直立面図である。 第8図は、下側金型部材上に着座している鋼製のリム及びディスク半組立体を示す、リム及びディスク半組立体の内側を上部から見た本発明の外側周縁シール構造の第2の実施例を第9図の8−8線上で取った部分断面部分垂直立面図である。 第9図は成形充填操作の完了後におけるウレタン材料の装飾的な上張りと共に示す、第8図の9−9線上で取った部分垂直断面図である。 第10図は型離れ操作の間において下側金型部材から垂直方向に分離され、飾り装飾上張り本体が装着された鋼製のディスク及びリムホイール半組立体を示す、第9図に類似の僅かに拡大された部分垂直断面図である。 第11図は最終的なトリミング操作の完了の後の、装飾的なウレタン本体材料が接着されているホイールリムの外側タイヤビード保持フランジの大きく拡大された部分断面図である。 第12図は成形充填操作の完了の後の、本発明の周縁抜気シール構造の第3の実施例の拡大部分垂直断面図である。 第13図は第12図の13−13線上で取った部分平断面図である。 第14図は本発明の抜気シール構造の第4の実施例を示す部分垂直断面図である。 第15図は本発明の抜気シール構造の第5の実施例を示す部分垂直断面図である。 20……ホイール、22……リム、24……ディスク 26……上張り、28……ボルト孔 30……中央開口、32……抜気孔 34……環状部分、36……外側表面 40……周縁部分、42……外側ポケット 44……内側ポケット、45……ウインドウ開口 200……成形装置、202……下部金型部材 206……上部金型部材、214……ボルト孔環状列 224……シール、226……タイヤビード保持フランジ 227,229……リムフランジ部分、230……成形表面 234……環状内側シール、242……バンド 312……漏斗、330……外側ポケットコア 332……内側ポケットコア、334……傾斜表面 340……切欠、400……シール 402……下部金型部材、426……空気通路 428……抜気通路、452……抜気溝 460……ばりリング、500……シール 502……下部金型部材、506……着座表面 510……クランプリング、518……傾斜表面 520……通路、522……溝、524……抜気開口 526……ばりリング、600……シール 602……下部金型部材、608……クランプリング 624……平坦表面、636……着座表面 646……傾斜表面、648……抜気溝、650……抜気孔 651……ばりリング、660……自由端

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−94401(JP,A) 特開 昭63−222827(JP,A) 特開 平2−70410(JP,A)

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