車両用ホイール

申请号 JP2013178305 申请日 2013-08-29 公开(公告)号 JP2015044551A 公开(公告)日 2015-03-12
申请人 株式会社ワーク; Work:Kk; 发明人 TANAKA TAKESHI;
摘要 【課題】1ピースホイールでありながら高級感のある意匠性が得られ、清掃性を向上でき、しかも軽量化が可能で、意匠性を低下させることなく重量バランスの調整が容易な車両用ホイールを提供する。【解決手段】円筒状のリム部2と、リム部2内側に設けたディスク部3とを備え、ディスク部3にその中央部からリム部2側へ延びて、外端部をリム部2に連設した複数のスポーク部7を形成した1ピースタイプの車両用ホイール1において、車両用ホイール1のデザイン面側に、リム部2とスポーク部7との境界部に沿って境界溝23を形成した。【選択図】図1
权利要求
  • 円筒状のリム部と、前記リム部の内側に設けたディスク部とを備え、前記ディスク部にその中央部からリム部側へ延びて、外端部をリム部に連設した複数のスポーク部を形成した1ピースタイプの車両用ホイールにおいて、
    前記車両用ホイールのデザイン面側に、前記リム部とスポーク部との境界部に沿って境界溝を形成した、
    ことを特徴とする車両用ホイール。
  • 前記スポーク部の外端部を、前記リム部のアウタフランジ部に連設した請求項1記載の車両用ホイール。
  • 前記アウタフランジ部の基部のデザイン面側における、隣接するスポーク部の外端部間に、前記車両用ホイールの回転軸と略直交する面内に配置される外周円弧面を形成した請求項2記載の車両用ホイール。
  • 前記境界溝を断面円弧状に形成した請求項1〜3のいずれか1項記載の車両用ホイール。
  • 前記スポーク部を断面半円状に形成した請求項1〜4のいずれか1項記載の車両用ホイール。
  • 前記境界溝を形成する前の車両用ホイールの少なくともデザイン面にカラー塗装を施してから、前記境界溝を切削するとともにアウタフランジ部のデザイン面側の表面を切削して金属面を露出させ、その後車両用ホイールの少なくともデザイン面にクリア塗装を施した請求項1〜5のいずれか1項記載の車両用ホイール。
  • 前記スポークのデザイン面側の幅方向の中央部に、前記スポークの長さ方向に延びる中央溝を形成し、前記境界溝及び中央溝を形成する前の車両用ホイールの少なくともデザイン面にカラー塗装を施してから、前記境界溝及び中央溝を切削するとともにアウタフランジ部のデザイン面側の表面を切削して金属面を露出させ、その後車両用ホイールの少なくともデザイン面にクリア塗装を施した請求項1〜5のいずれか1項記載の車両用ホイール。
  • 前記スポークのデザイン面側の幅方向の両側部に、前記スポークの長さ方向に延びる側部溝を形成し、前記境界溝と側部溝を形成する前の車両用ホイールの少なくともデザイン面にカラー塗装を施してから、前記境界溝と側部溝を切削するとともにアウタフランジ部のデザイン面側の表面を切削して金属面を露出させ、その後車両用ホイールの少なくともデザイン面にクリア塗装を施した請求項1〜5のいずれか1項記載の車両用ホイール。
  • 前記スポークのデザイン面側の幅方向の中央部に、前記スポークの長さ方向に延びる中央溝を形成するとともに、前記スポークのデザイン面側の幅方向の両側部に、前記スポークの長さ方向に延びる側部溝を形成し、前記境界溝と中央溝と側部溝を形成する前の車両用ホイールの少なくともデザイン面にカラー塗装を施してから、前記境界溝と中央溝と側部溝を切削するとともにアウタフランジ部のデザイン面側の表面を切削して金属面を露出させ、その後車両用ホイールの少なくともデザイン面にクリア塗装を施した請求項1〜5のいずれか1項記載の車両用ホイール。
  • 说明书全文

    本発明は、軽金属からなる車両用ホイールに関するものである。

    アルミニウム合金やマグネシウム合金などの軽金属からなる車両用ホイールとして、ホイール全体を一体成形品で構成してなる1ピースタイプと、円筒状のリムと、その内側に取り付けられるディスクの2部品で構成してなる2ピースタイプと、円筒状のインナリム及びアウタリムと、両リムの接続部の内側に取り付けてなるディスクの3部品で構成してなる3ピースタイプの3種類の車両用ホイールが広く実用化されている。

    1ピースタイプのホイールは、2ピースタイプや3ピースタイプのホイールと比較して、強度剛性が高く、安価に製作できるというメリットを有するが、ディスクのオフセット量の調整が容易でなく、デザイン性に劣るというデメリットを有している。

    ところで、車両用ホイールは、車輪としての機能だけでなく、車両のデザイン性に大きな影響を及ぼすことから、種々のデザインのものが提案されている。 例えば、1ピースホイールのリム部に装飾用のピアスボルトを取り付けて、2ピースホイールや3ピースホイールのように加飾することで、高級感を醸し出すように構成したものや、車両用ホイールのスポーク全体を第1の色の塗料で塗装した後、前記スポーク側面の一部を削って金属面を露出させ、更に、前記第1の色の塗料で塗装されている部位に塗布すると前記第1の色が略そのまま現れるが前記金属面が露出している部位に塗布すると明らかに現れる第2の色のカラークリヤー塗料を前記露出金属面を含むスポーク全体に塗布してなる車両用ホイールなども提案されている(例えば、特許文献1参照。)。

    特許第4896163号公報

    ところで、1ピースホイールにピアスボルトを取り付けるとその分製作コストが高くなるとともに、ホイールに形成したピアスボルトの取付孔に異物が侵入して、清掃性が低下するという問題がある。

    本発明の目的は、1ピースホイールでありながら高級感のある意匠性が得られ、清掃性を向上でき、しかも軽量化が可能で、意匠性を低下させることなく重量バランスの調整が容易な車両用ホイールを提供することである。

    本発明に係る車両用ホイールは、円筒状のリム部と、前記リム部の内側に設けたディスク部とを備え、前記ディスク部にその中央部からリム部側へ延びて、外端部をリム部に連設した複数のスポーク部を形成した1ピースタイプの車両用ホイールにおいて、前記車両用ホイールのデザイン面側に、前記リム部とスポーク部との境界部に沿って境界溝を形成したものである。

    この車両用ホイールでは、リム部とスポーク部との境界部に沿って形成した境界溝により、ディスク部とリム部とがあたかも分割構成されているような外観、即ち2ピースタイプや3ピースタイプの車両用ホイールのような外観となるので、1ピースタイプの車両用ホイールでありながら、2ピースタイプや3ピースタイプの車両用ホイールのような高級感を利用者に印象付けるような意匠性が得られる。 しかも、境界溝の幅を広くすることで、境界溝の清掃性を確保でき、しかも境界溝によりホイールの軽量化が可能になるとともに、境界溝の深さを調整することで、意匠性を低下させることなく、ホイールの重量バランスの調整が可能となる。

    ここで、前記スポーク部の外端部を、前記リム部のアウタフランジ部に連設することが好ましい実施の形態である。 このように構成することで、境界溝がホイールのデザイン面側に配置されて、目視し易い状態となるので、ホイールの意匠性を一層向上できる。

    前記アウタフランジ部の基部のデザイン面側における、隣接するスポーク部の外端部間に、前記車両用ホイールの回転軸と略直交する面内に配置される外周円弧面を形成することも好ましい実施の形態である。 このように構成することで、外周円弧面が略環状に形成されて、2ピースタイプや3ピースタイプの車両用ホイールのような高級感を利用者により強く印象付けることが可能となる。 つまり、2ピースタイプや3ピースタイプの車両用ホイールにおいては、ディスクの外周部に、リムに内嵌されるリング部が形成されるが、前記外周円弧面がリング部のような外観となるので、該外周円弧面により、1ピースタイプの車両用ホイールでありながら、2ピースタイプや3ピースタイプの車両用ホイールのような高級感を利用者により強く印象付けることが可能となる。

    前記境界溝を断面円弧状に形成することが好ましい実施の形態である。 この場合には、境界溝の清掃性を一層向上できる。 また、スポーク部とリム部との接続部分における応集中を防止でき、ホイールの強度を向上できる。

    前記スポーク部を断面半円状に形成することが好ましい実施の形態である。 このような断面形状のスポーク部は、デザイン面側の表面積が大きくなるので、スポーク部に対する装飾により、ホイールの意匠性を大きく変化させることができる。

    前記車両用ホイールに対して、次のような塗装を施すこともできる。 なお、本明細書において、カラー塗装とは、黒色、白色、青色、赤色、シルバーなどの色の不透明な塗料を用いた塗装を意味し、クリア塗装とは、無色透明な塗料や、赤色、青色、黄色などの色付きの透明な塗料を用いた塗装を意味する。

    前記車両用ホイールに施す塗装としては、前記境界溝を形成する前の車両用ホイールの少なくともデザイン面にカラー塗装を施してから、前記境界溝を切削するとともにアウタフランジ部のデザイン面側の表面を切削して金属面を露出させ、その後車両用ホイールの少なくともデザイン面にクリア塗装を施すことも好ましい実施の形態である。 この場合には、境界溝とアウタフランジ部のデザイン面側には金属面上にクリア塗装によるクリア塗膜層が形成され、金属面の風合いがクリア塗膜層を通して目視できるが、それ以外のデザイン面側にはカラー塗装からなるカラー塗膜層にクリア塗膜層が積層状に配置されるので、カラー塗膜層の風合いがクリア塗膜層を通して目視できることになる。 このように、ディスク部とリム部とが塗装により明確に区画されるので、これによっても2ピースタイプや3ピースタイプの車両用ホイールのような高級感を利用者により強く印象付けることが可能となる。

    また、前記スポークのデザイン面側の幅方向の中央部に、前記スポークの長さ方向に延びる中央溝を形成し、前記境界溝及び中央溝を形成する前の車両用ホイールの少なくともデザイン面にカラー塗装を施してから、前記境界溝及び中央溝を切削するとともにアウタフランジ部のデザイン面側の表面を切削して金属面を露出させ、その後車両用ホイールの少なくともデザイン面にクリア塗装を施すことも好ましい実施の形態である。

    更に、前記スポークのデザイン面側の幅方向の両側部に、前記スポークの長さ方向に延びる側部溝を形成し、前記境界溝と側部溝を形成する前の車両用ホイールの少なくともデザイン面にカラー塗装を施してから、前記境界溝と側部溝を切削するとともにアウタフランジ部のデザイン面側の表面を切削して金属面を露出させ、その後車両用ホイールの少なくともデザイン面にクリア塗装を施すことも好ましい実施の形態である。

    更にまた、前記スポークのデザイン面側の幅方向の中央部に、前記スポークの長さ方向に延びる中央溝を形成するとともに、前記スポークのデザイン面側の幅方向の両側部に、前記スポークの長さ方向に延びる側部溝を形成し、前記境界溝と中央溝と側部溝を形成する前の車両用ホイールの少なくともデザイン面にカラー塗装を施してから、前記境界溝と中央溝と側部溝を切削するとともにアウタフランジ部のデザイン面側の表面を切削して金属面を露出させ、その後車両用ホイールの少なくともデザイン面にクリア塗装を施すことも好ましい実施の形態である。

    なお、前記境界溝、中央溝、側部溝、アウタフランジ部のデザイン面側の表面は、エンドミルなどの機械加工により切削することができる。 ただし、境界溝、中央溝、側部溝はカラー塗装前に予め成形しておき、カラー塗装後に溝内面をエンドミルにより切削して、金属面を露出するように構成することも可能である。

    本発明に係る車両用ホイールによれば、リム部とスポーク部との境界部に沿って形成した境界溝により、ディスク部とリム部とがあたかも分割構成されているような外観、即ち2ピースタイプや3ピースタイプの車両用ホイールのような外観となるので、1ピースタイプの車両用ホイールでありながら、2ピースタイプや3ピースタイプの車両用ホイールのような高級感を利用者に印象付けるような意匠性が得られる。 しかも、境界溝の幅を広くすることで、境界溝の清掃性を確保でき、しかも境界溝によりホイールの軽量化が可能になるとともに、境界溝の深さを調整することで、意匠性を低下させることなく、ホイールの重量バランスの調整が可能となる。

    車両用ホイールの正面

    図1のII-II線断面図

    図1のIII-III線断面図

    図1のIV-IV線断面図

    図1のVV線断面図

    他の構成の車両用ホイールの正面図

    図6のVII-VII線断面図

    以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら説明する。
    図1、図2に示す車両用ホイール1は、1ピースタイプのホイールで、円筒状のリム部2と、リム部2の内側に設けたディスク部3とを備え、リム部2とディスク部3とをアルミニウム合金やマグネシウム合金などの軽金属を用いて鍛造や鋳造により一体成形したものである。

    ディスク部3の中央部には車体側の車輪支持部材への取付部4が形成され、取付部4の中央部にはセンターボア5が形成され、取付部4の外周部にはセンターボア5を取り囲むように、周方向に一定間隔おきに5個の取付孔6が形成されている。

    ディスク部3には取付部4から放射状に延びる5本のスポーク部7が取付孔6に対応させて周方向に一定間隔おきに形成され、スポーク部7の外端部はリム部2の内面に連結され、隣接するスポーク部7間には三形状の開口部8が形成されている。 なお、取付孔6の個数やスポーク部7の本数は、任意に設定可能であるし、その周方向に対する配設位置も任意に設定可能で、例えば隣接するスポーク部7の基部間に取付孔6を形成することも可能である。

    図1〜図4に示すように、リム部2は、取付面側(車両の内方側)からデザイン面側(車両の外方側)へ行くにしたがって緩やかに縮径する円筒状の本体部10と、本体部10のデザイン面側の端部に連設したアウタフランジ部11と、本体部10の取付面側の端部に連設したインナフランジ部12とを備え、タイヤTは、アウタフランジ部11のデザイン面側の端部とインナフランジ部12の取付面側の端部間において、リム部2の外周部に外嵌状に組付けられるように構成されている。

    本体部10の取付面側部分にはタイヤTの取付面側の内周縁部が外嵌されるインナビードシート部13が形成され、該インナビードシート部13のデザイン面側には半径方向外方側へ突出する断面円弧状のインナハンプ14が全周にわたって環状に形成されている。

    インナフランジ部12は、本体部10の取付面側の端部から半径方向外方側へ延びるインナフランジ基部15と、インナフランジ基部15から円弧を描きながら取付面側へ延びるインナフランジ遊端部16とで構成されている。 タイヤTの取付面側の内周縁部は、インナフランジ基部15とインナハンプ14間においてホイール1の軸方向へ移動不能に保持されている。

    アウタフランジ部11は、本体部10のデザイン面側の端部からデザイン面側へ向けて延びて緩やかに拡径するアウタフランジ基部17と、アウタフランジ基部17のデザイン面側の端部から半径方向外方側へ延びるアウタフランジ段差部18と、アウタフランジ段差部18の外端部からデザイン面側へ延びる略円筒状のアウタビードシート部19と、アウタビードシート部19のデザイン面側の端部から半径方向外方側へ延びるアウタフランジ遊端部20とで構成されている。

    アウタビードシート部19の取付面側には半径方向外方側へ突出する断面円弧状のアウタハンプ21が全周にわたって環状に形成され、タイヤTのデザイン面側の内周縁部は、アウタハンプ21とアウタフランジ遊端部20間においてホイール1の軸方向へ移動不能に保持されている。

    図1、図5に示すように、スポーク部7は断面略半円形状に形成され、スポーク部7のデザイン面側における幅方向の中央部には取付孔6からリム部2付近まで略半径方向に延びる中央溝22が形成されている。 スポーク部7の断面形状は、半円形状以外の任意の形状、例えば等脚台形状などに形成することも可能である。 また、中央溝22の幅と長さと深さは、意匠性や強度などを考慮して適宜に設定可能である。 中央溝22の断面形状は、長方形状や等脚台形などの角形に構成することも可能であるが、スポーク部7の強度を確保するため、円弧溝で構成することが好ましい。 中央溝22の内面には、半径方向に延びる断面円弧状の複数の細条溝22aがエンドミルにより形成されている。

    図1、図3に示すように、スポーク部7の外端部はリム部2のアウタフランジ基部17とアウタフランジ途中部とに連設され、スポーク部7とリム部2との境界部には断面円弧状の境界溝23が正面視略V字状に形成されている。 境界溝23の正面形状は、スポーク部7の断面形状に応じて円弧状やU字状、等脚台形状など、任意の形状に形成することができる。 境界溝23の断面形状は、角形やU字状やV字状などの任意の断面形状に形成できるが、応力集中を防止してスポーク部7とリム部2との結合強度を高めるとともに、境界溝23の清掃性を高めるため、円弧溝で構成することが好ましい。 境界溝23の幅は5〜10mmに設定することが好ましく、最大深さは0.5〜1.0mmに設定することが好ましい。 境界溝23の幅は、1つの境界溝23内において一様に設定することも可能であるが、V字の頂部が最も大きく、両端部に行くにしたがって小さくなるように設定したりするなど、部位によって異なる幅に構成することも可能である。 また、隣接する境界溝23において、正面形状を変更したり、溝幅や深さを変更したりすることも可能である。

    このように、境界溝23を形成することで、図1に示すように、スポーク部7とリム部2とがあたかも別部材で構成された、2ピースホイールや3ピースホイールのような外観となり、1ピースタイプの車両用ホイール1でありながら、2ピースタイプや3ピースタイプの車両用ホイールのような高級感を利用者に強く印象付けることが可能となる。

    図1〜図4に示すように、アウタフランジ基部17とアウタフランジ遊端部20の内周面には周方向に延びる断面円弧状の第1細条溝24がエンドミルにより隙間をあけずに一定ピッチおきに形成され、アウタフランジ基部17とアウタフランジ遊端部20の内周面には第1細条溝24を形成してなる基部切削面17aと遊端部切削面20aが形成されている。 アウタフランジ段差部18とアウタビードシート部19の内周面には第1細条溝24よりも小さい断面円弧状の第2細条溝25がエンドミルにより隙間をあけずに一定ピッチおきに形成されている。 隣接するスポーク部7の外端部間において、アウタフランジ段差部18のデザイン面側には、車両用ホイール1の回転軸と略直交する面内に配置される、第2細条溝25を形成してなる部分環状の段差部切削面18a(これが外周円弧面に相当する)が形成され、隣接するスポーク部7の外端部間において、アウタビードシート部19の内周面には、第2細条溝25からなる部分円筒状のシート部切削面19aが形成されている。

    第1細条溝24及び第2細条溝25はエンドミルを3次元的にその移動を制御して形成され、第1細条溝24は、深さが0.1〜5mmで、幅が0.1〜10mmの線状の切削傷で構成され、第2細条溝25は、深さが0.001〜0.5mmで、幅が0.1〜1.5mmの線状の切削傷で構成され、第1細条溝24と第2細条溝25とは、目視により容易に識別できるように構成されている。 なお、アウタフランジ部11の内周面は、少なくとも段差部切削面18aが明確に目視にて識別できるように構成されていれば、他の部分は任意の構造に構成することができ、例えばシート部切削面19aに第2細条溝25に代えて第1細条溝24を形成したり、アウタフランジ基部17及びアウタフランジ遊端部20の内周面を切削しないように構成したりすることも可能である。 ただし、基部切削面17aと段差部切削面18aとシート部切削面19aと遊端部切削面20aとは、第1細条溝24又は第2細条溝25からなる切削面や、他の構成の切削面を任意に組み合わせて形成することもできる。

    このように第2細条溝25を形成してなる段差部切削面18a及びシート部切削面19a、特に段差部切削面18aを形成することで、図1に示すように、1ピースタイプの車両ホイール1でありながら、2ピースタイプや3ピースタイプの車両用ホイールのような高級感を利用者に強く印象付けることが可能となる。 つまり、2ピースタイプや3ピースタイプの車両用ホイールにおいては、ディスクの外周部に、リムに内嵌されるリング部が形成されるが、段差部切削面18a及びシート部切削面19aがリング部のような外観となるので、段差部切削面18a及びシート部切削面19aにより、1ピースタイプの車両用ホイール1でありながら、2ピースタイプや3ピースタイプの車両用ホイールのような高級感を利用者により一層強く印象付けることが可能となる。 なお、本実施の形態では、境界溝23の両端部をリム部2よりも内側に配置したが、境界溝23の両端部は段差部切削面18aに滑らかに連なるように構成することも可能である。

    このホイール1に対しては、次のような塗装方法により塗装を行うことができる。
    先ず、境界溝23及び中央溝22を有さないホイールを鋳造又は鍛造により製作し、このホイールの少なくともデザイン面側に対して、黒色、白色、青色、赤色、シルバーなどの所望の色の不透明な塗料を用いたカラー塗装を施して、カラー塗膜層30を形成し、その後エンドミルなどによる切削加工で境界溝23及び中央溝22を形成して、境界溝23及び中央溝22の内面に金属面を露出させるとともに、アウタフランジ部11の内周面の全面に対してエンドミルなどにより切削加工を施して、第1細条溝24及び第2細条溝25を形成して金属面を露出させる。 なお、ホイール1の成形時に境界溝23及び中央溝22を成形し、不透明な塗料を用いた塗装後に、境界溝23及び中央溝22の内面をエンドミルなどによる切削加工により切削して、金属面を露出させてもよい。

    次に、ホイールの少なくともデザイン面側に対して、無色透明なクリア塗料や、赤色、青色、黄色などの色付きの透明なクリア塗料を塗装して、クリア塗膜層31を形成し、2色に塗装されたホイール1を得ることになる。

    この塗装方法により塗装したホイール1では、不透明な塗料とクリア塗料とが塗り重ねられた第1塗装部分においては、クリア塗膜層31を通じて、カラー塗膜層30が目視可能となり、クリア塗料のみが塗装された第2塗装部分においては、クリア塗膜層31を通じて金属面が目視可能となるので、マスキング処理を施すことなく、ホイール1を2色に塗り分けることができる。 しかも、リム部2を構成するアウタフランジ部11の内周面の全面と境界溝23とが第2塗装部分となり、その内側のディスク部3が第1塗装部分となるので、1ピースタイプの車両用ホイール1でありながら、2ピースタイプや3ピースタイプの車両用ホイールのような高級感を利用者に印象付けることが可能となる。

    なお、中央溝22はホイール1の意匠性を高めるために形成することが好ましいが、省略することも可能である。 また、中央溝22に代えて或いは中央溝22と併用してスポークの長さ方向に延びる側部溝を形成することもできる。 例えば、図6、図7に示すホイール1Aのように、断面円弧状のスポーク部7Aのデザイン面側の幅方向の両側部に1対の側部溝35を形成することができる。 このホイール1Aに塗装を施す場合には、前記塗装方法における中央溝22を側部溝35と読み替えて、前記と同様に塗装を施すことができる。

    以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲においてその構成を変更し得ることは勿論である。

    1 車両用ホイール2 リム部3 ディスク部4 取付部5 センターボア6 取付孔7 スポーク部8 開口部10 本体部11 アウタフランジ部12 インナフランジ部13 インナビードシート部14 インナハンプ15 インナフランジ基部16 インナフランジ遊端部17 アウタフランジ基部17a 基部切削面18 アウタフランジ段差部18a 段差部切削面19 アウタビードシート部19a シート部切削面20 アウタフランジ遊端部20a 遊端部切削面21 アウタハンプ22 中央溝22a 細条溝23 境界溝24 第1細条溝25 第2細条溝30 カラー塗膜層31 クリア塗膜層1A ホイール7A スポーク部35 側部溝T タイヤ

    また、 前記車両用ホイールが、前記スポークのデザイン面側の幅方向の中央部に形成した 、前記スポークの長さ方向に延びる中央溝を備えており 、前記境界溝及び中央溝を形成する前の車両用ホイールの少なくともデザイン面にカラー塗装を施してから、前記境界溝及び中央溝を切削するとともにアウタフランジ部のデザイン面側の表面を切削して金属面を露出させ、その後車両用ホイールの少なくともデザイン面にクリア塗装を施すことも好ましい実施の形態である。

    更に、 前記車両用ホイールが、前記スポークのデザイン面側の幅方向の両側部に形成した 、前記スポークの長さ方向に延びる側部溝を備えており 、前記境界溝と側部溝を形成する前の車両用ホイールの少なくともデザイン面にカラー塗装を施してから、前記境界溝と側部溝を切削するとともにアウタフランジ部のデザイン面側の表面を切削して金属面を露出させ、その後車両用ホイールの少なくともデザイン面にクリア塗装を施すことも好ましい実施の形態である。

    更にまた、 前記車両用ホイールが、前記スポークのデザイン面側の幅方向の中央部に形成した 、前記スポークの長さ方向に延びる中央溝 、前記スポークのデザイン面側の幅方向の両側部に形成した 、前記スポークの長さ方向に延びる側部溝とを備えており 、前記境界溝と中央溝と側部溝を形成する前の車両用ホイールの少なくともデザイン面にカラー塗装を施してから、前記境界溝と中央溝と側部溝を切削するとともにアウタフランジ部のデザイン面側の表面を切削して金属面を露出させ、その後車両用ホイールの少なくともデザイン面にクリア塗装を施すことも好ましい実施の形態である。

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