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複合材ホイール用の正面とリムとの接続部

申请号 JP2016506725 申请日 2013-06-17 公开(公告)号 JP6235118B2 公开(公告)日 2017-11-22
申请人 カーボン レボルーション リミテッド; 发明人 マシュー エドワード ディングル; アシュレイ ジェームス デンミード; マイケル シルコック;
摘要
权利要求

複合材ホイールの、第1の組の繊維から形成されるリム部分と第2の組の繊維から形成される正面部分との間の接続部であって、 前記リム部分と前記正面部分との間に設けられ、前記リム部分から延びる前記第1の組の繊維と前記正面部分から延びる前記第2の組の繊維とが相互に接続される移行領域を備え、 該移行領域が、相互に接続された前記第1の組の繊維および前記第2の組の繊維からそれぞれ形成される複数の層からなる層構造を有し、 各前記層は、前記第1の組の繊維の第1の接続端部と前記第2の組の繊維の第2の接続端部とが相互に隣接する、または相互に突き当たる層接続部を有し、 相互に隣接する層の前記層接合部が、階段状構造に間隔をあけて配置されている 接続部。各層の前記層接合部が、各隣接層の前記層接合部から横方向に離間している、請求項1に記載の複合材ホイールのリム部分と正面部分との間の接続部。各隣接層の前記層接合部が、略同じ横方向の間隔をあけて離間している、請求項2に記載の複合材ホイールのリム部分と正面部分との間の接続部。前記階段状構造が、複数の前記層接合部が同一直線上に配列する階段状配列を含む、請求項1から請求項3のいずれかに記載の複合材ホイールのリム部分と正面部分との間の接続部。前記層構造が、複数の積層を含む、請求項1から請求項4のいずれかに記載の複合材ホイールのリム部分と正面部分との間の接続部。前記層構造の各層が、前記第1の組の繊維の配列を含む第1の部分および前記第2の組の繊維の配列を含む第2の部分の同一平面配列を含む、請求項1から請求項5のいずれかに記載の複合材ホイールのリム部分と正面部分との間の接続部。前記移行領域は、前記リム部分が前記複合材ホイールの前記正面部分と交わる位置から離間している、請求項1から請求項6のいずれかに記載の複合材ホイールのリム部分と正面部分との間の接続部。前記複合材ホイールが、中心のホイール軸の周りに形成され、 前記正面部分の前記第2の組の繊維が、前記ホイール軸に対して略半径方向に配列した第2の繊維を備え、 前記リム部分の前記第1の組の繊維が、前記ホイール軸に対して略軸方向に配列した第1の繊維から形成され、 前記接続部が、前記ホイール軸に対して略軸方向に配列した前記正面部分から延在する第2の繊維と、前記ホイール軸に対して略軸方向に配列した前記リム部分から延在する第1の繊維とから形成される、請求項1から請求項7のいずれかに記載の複合材ホイールのリム部分と正面部分との間の接続部。前記リム部分が、前記軸に対して度をなして延在する縁フランジ部分を含み、 前記接続部の前記第1の繊維が、前記縁フランジ部分から延在する、請求項8に記載の複合材ホイールのリム部分と正面部分との間の接続部。前記移行領域からの前記第1の組の繊維を構成する第1の繊維の少なくとも一部が、前記リム部分の中へ延在し、 前記移行領域の前記第2の組の繊維を構成する第2の繊維の少なくとも一部が、前記複合材ホイールの前記正面部分の中へ延在する、請求項1から請求項9のいずれかに記載の複合材ホイールのリム部分と正面部分との間の接続部。前記移行領域における前記第2の繊維の少なくとも一部分が、前記正面部分の前方部分の中へ延在する第1の組の第2の繊維と、前記複合材ホイールの前記正面部分の後方部分の中へ延在する第2の組の第2の繊維とを含む、請求項10に記載の複合材ホイールのリム部分と正面部分との間の接続部。前記移行領域における各層が、配向した繊維、好ましくは単向性繊維または双軸性繊維を含む、請求項1から請求項11のいずれかに記載の複合材ホイールのリム部分と正面部分との間の接続部。前記第1の組の繊維および前記第2の組の繊維が、炭素繊維を含む、請求項1から請求項12のいずれかに記載の複合材ホイールのリム部分と正面部分との間の接続部。前記第1の組の繊維および前記第2の組の繊維が、プリプレグ、セミプレグ、織布もしくは不織布、マット、プリフォーム、事前に固めたプリフォーム、個別もしくは群の繊維、トウ、またはトウプレグのうちの少なくとも1つとして提供される、請求項1から請求項13のいずれかに記載の複合材ホイールのリム部分と正面部分との間の接続部。前記第1の組の繊維および前記第2の組の繊維が、少なくとも1つのファブリックシート、好ましくは多軸ファブリックとして提供される、請求項1から請求項14のいずれかに記載の複合材ホイールのための接続部。前記各層が、前記第1の組の繊維の配列を含む第1の部分および前記第2の組の繊維の配列を含む第2の部分を有し、 前記第1の部分および前記第2の部分の一方またはそれぞれが、所望の形状および繊維の向きを有する適合した繊維プリフォームから形成される、請求項1から請求項15のいずれかに記載の複合材ホイールのリム部分と正面部分との間の接続部。前記第1の接続端部および前記第2の接続端部が、縫い合わせられるか、または織り合わせられる、請求項1から請求項16のいずれかに記載の複合材ホイールのリム部分と正面部分との間の接続部。前記移行領域の前記層状構造の前記層が、前記ホイールの前記リム部分または前記正面部分のうちの少なくとも1つ、好ましくは前記リム部分の表面に対して、略平行である、請求項1から請求項17のいずれかに記載の複合材ホイールのリム部分と正面部分との間の接続部。前記層接合部の前記階段状構造の上に実質的に延在する少なくとも1つのキャップ層をさらに備える、請求項1から請求項18のいずれかに記載の複合材ホイールのリム部分と正面部分との間の接続部。前記キャップ層が、前記第1の組の繊維または前記第2の組の繊維の配列を備える層を備える、請求項19に記載の複合材ホイールのリム部分と正面部分との間の接続部。前記リム部分および前記正面部分のそれぞれが、前記接続部が調製される時点において、少なくとも部分的に未硬化である、請求項1から請求項20のいずれかに記載の複合材ホイールのリム部分と正面部分との間の接続部。前記第1の組の繊維を構成する第1の繊維および前記第2の組の繊維を構成する第2の繊維を被覆するマトリックス材料をさらに備える、請求項1から請求項21のいずれかに記載の複合材ホイールのリム部分と正面部分との間の接続部。前記マトリックス材料が、不飽和ポリエステル、ポリウレタン、ポリビニルエステル、エポキシ、熱可塑性、類似の化合物またはそれらの組合せを主成分とする樹脂を含む、請求項22に記載の複合材ホイールのリム部分と正面部分との間の接続部。前記移行領域が、複合材ホイールの前記リム部分と前記正面部分のスポーク部分との間に接続部部分を含む、請求項1から請求項23のいずれかに記載の複合材ホイールのリム部分と正面部分との間の接続部。前記接続部部分が、前記複合材ホイールと一体形成されている、請求項1から請求項24のいずれかに記載の複合材ホイールのリム部分と正面部分との間の接続部。複合材ホイールのリム部分が第1の組の繊維から形成され、前記複合材ホイールの正面部分が第2の組の繊維から形成され、前記リム部分から延びる前記第1の組の繊維と前記正面部分から延びる前記第2の組の繊維とを相互に接続することで前記複合材ホイールの前記リム部分と前記正面部分とを接続する方法であって、 第1の層に、前記第1の組の繊維の配列を含む第1の部分と、前記第2の組の繊維の配列を含む第2の部分とを設けるステップであって、前記第1の組の繊維の第1の接続端部が、前記第2の組の繊維の第2の接続端部に隣接して、または突き当たって配置されることで、前記第1および第2の接続端部が相互に隣接する、または相互に突き当たる層接合部を形成する、ステップと、 少なくとも1つのさらなる層を前記第1の層の上に設けるステップであって、前記さらなる層が、前記第1の組の繊維の配列を含む第1の部分と、前記第2の組の繊維の配列を含む第2の部分とを有し、前記さらなる層の前記第1の組の繊維の第1の接続端部が、前記さらなる層の前記第2の組の繊維の第2の接続端部に隣接して、または突き当たって配置されることで、前記第1および第2の接続端部が相互に隣接する、または相互に突き当たる第2の層接合部を形成する、ステップと を含み、 相互に隣接する層の前記層接合部が、階段状構造に離間している、方法。請求項1から請求項24のいずれか一項に記載の接続部を使用する、請求項26に記載の複合材ホイールのリム部分と正面部分とを接続する方法。前記層接合部の前記階段状構造の上に実質的に延在する最終キャップ層を設けるステップをさらに含む、請求項26または請求項27に記載の複合材ホイールのリム部分と正面部分とを接続する方法。マトリックス材料を前記接続部の前記層のそれぞれと接するように設けるステップと、 前記接続部を硬化させるステップと をさらに含む、請求項26、請求項27または請求項28に記載の複合材ホイールのリム部分と正面部分とを接続する方法。マトリックス材料を前記ホイールの各リム部分および前記正面部分と接するように同時に設けるステップと、 前記ホイールの前記リム部分および前記正面部分を同時に硬化させるステップと さらに含む、請求項29に記載の複合材ホイールのリム部分と正面部分とを接続する方法。前記層のうちの少なくとも1つのための前記繊維が、1つまたは複数のプリプレグ、セミプレグ、織布もしくは不織布、マット、プリフォーム、事前に固めたプリフォーム、個別もしくは群の繊維、トウ、トウプレグまたはその組合せとして提供される、請求項26から請求項30のいずれか一項に記載の複合材ホイールのリム部分と正面部分とを接続する方法。請求項1から請求項25のいずれか一項に記載の接続部を含む複合材ホイール。

说明书全文

本発明は一般に、複合材ホイールの正面部分とリム部分の接続部に関する。本発明は、車両および/または飛行機のための複合材炭素繊維ホイールに特に適用可能であり、以下ではこの例示的な適用に関連して本発明を開示するのが好都合である。ただし、本発明はこの適用には限定されず、多様なホイールの正面部分とリム部分とを接続するために使用され得ることを理解されたい。

本発明の背景に関する以下の記述は、本発明の理解を容易にすることが意図されている。ただし、この記述は、言及された材料のいずれかが本出願の優先日の時点で公開されていた、知られていた、または一般知識の一部であったことを確認または承認するものではないことを理解されたい。

複合材ホイールは一般に、2つの主な部分、すなわちリム部分と正面部分を含む。リム部分は、タイヤを受け、据えるように構成された環状の構造を備える。正面部分は、ホイールを車両に固定するために使用されるハブと、一連のスポークまたはハブとリムの間に延在し、相互接続する円盤などの接続部構造とを含む。横方向、垂直方向、およびねじれ方向の荷重は、タイヤを介してホイールのリム部分に伝達され、これは次いで接続部構造内に曲げ応およびねじり応力を生じさせる。

本出願人は、一体型の複合材ホイール(たとえば、特許文献1に記載された)を製造した。一体型の複合材ホイールの作成は一般に、別個のリム部分の金型および関連する強化材と、正面部分の金型および関連する強化材とを必要とする。別個のリムと正面の金型部分は次いで、複合材ホイール全体の一体形成を可能にする最終的な成形工程で相互に接続される。リム部分と正面部分との間の堅く強い接続部、特にスポークとリムの間の接続部は、剛性および強度を有する機械的に効率の良い構造をもたらすため、また、タイヤと道路の間に生じる荷重をリムおよびスポークを介して効率的に伝達するために必要とされる。

複合材ホイールのリム部分と正面部分の構造間におけるこれまでに提案された接続部は、ボルト接続または接着結合を使用して接続部構造とリムを相互接続していた。しかし、これらの形態の接続は、大きな質量をホイールに加え、応力点をホイール構造および構成に設け得る接合構造を必要とする可能性があり、かつ/またはホイールの隣接部分間に弱い結合を形成し得る。本出願人は、通常の道路条件で試験したときに、いくつかのこれらの種類の接続が機械的破損の原因であることを認識している。

国際公開第2010/024495号

したがって、複合材ホイールのリム部分と正面部分との間に改良されたまたは代替の接続部を設けることが望ましい。

本発明は、第1の態様において、複合材ホイールのリム部分と正面部分との間の接続部を提供する。リム部分は、第1の組の繊維を備える。正面部分は、第2の組の繊維を備える。接続部は、第1の組の繊維および第2の組の繊維が層状構造に配列された移行領域を備える。層構造の各層は、第1の組の繊維の配列を含む第1の部分と、第1の接続端部と、第2の組の繊維の配列を含む第2の部分と、第2の接続端部とを含む。第1の接続端部は、層接合部を形成する第2の接続端部に隣接して、または突き当たって配置される。各隣接層の層接合部は、階段状構造に(in a stepped configuration)離間している。

したがって、本発明は、リム部分および正面部分のそれぞれの繊維が層接合部における移行領域で1つに合わされた、複合材ホイールのリム部分と正面部分との間の接続部を提供する。隣接層の層接合部は、接合部構造を強固にするために階段状構造に離間している。この階段状構造は、媒介層の層接合部を橋渡しする層状構造の上下の層になり、それによって、その媒介層の第1と第2の部分とが相互接続される。また、階段状構造によって、一の層の層接合部が別の近接する層接合部と確実に位置合わせされる。

接続部に使用される、第1の繊維および第2の繊維を含む繊維は、好ましくは可撓性を有し、より好ましくは可撓性および柔軟性(compliant)を有する。繊維の柔軟性および柔軟性によって、リム部分と正面部分との組合せが可能になり、次いで接続部の部品を移動させて定位置に戻して、複合材ホイールのリム部分と正面部分との間に接続部を形成することが可能になる。

移行領域は、好ましくは、リム部分が複合材ホイールの正面部分と交わる位置/点から離間している。この配列によって、正面部分の構造がリム部分の構造と交わる点から離間した位置に形成された、リムと正面と関連する層接合部との間の接続部が実現される。正面部分とリム部分とが交わる点は、動作荷重を受けている状態の間に構造内の応力が高くなる領域であるため、この配列は有利である。

本明細書において、複合材という用語は、構造が層状であるかどうかにかかわらず、硬化または未硬化の繊維を含む任意の種類の複合材材料を示すことを理解されたい。さらに、硬化または未硬化のプリフォームおよび事前に固めたプリフォームは、複合材材料および複合材体の重要なサブグループである。

移行領域は、層状構造を有する。層の数は、接続部の設計ならびに複合材部材の大きさおよび種類に応じて大きく変化し得る。一部の実施形態では、わずかな、たとえば2、3、4、6または10の層が使用される。他の実施形態では、より大きい数、たとえば20、30、50、100またはそれ以上の層が、接続部の所望の品質および/または特性を得るために必要とされる。

隣接する層の層接合部は、層状構造内で任意の相対的な方向に離間して配置することがある。たとえば、層が度、曲線または湾曲を含む場合、1つまたは複数の層接合部は、隣接する層接合部に対して特定の角度で離間して配置されてもよい。他の実施形態、たとえば平面的な層では、各層の層接合部が各隣接層のそれぞれの層接合部から横方向に離間している。層接合部間の間隔は、特定の構成、適用または幾何形状に適するように選択できる。一部の実施形態では、各隣接層の層接合部は、それぞれの層接合部のうちの一部または全ての間で異なる横方向の間隔をあけて離間している。他の実施形態では、各隣接層の層接合部は、略同じ横方向の間隔で離間している。

一部の実施形態では、接続部は、リム部分と正面部分との間の形状(geometry)の抜き方向が変化する複合材ホイール内の位置に形成される。他の実施形態では、接続部は、リムの内縁近くに形成される。好ましくは、接続部の第1の繊維は、複合材ホイールのリム部分の縁部分から角度をなして延在する。同様に、接続部の第2の繊維は、好ましくは、複合材ホイールの正面部分の場所から角度をなして延在する。角度は、好ましくは60°〜110°、より好ましくは75°〜100°、さらにより好ましくは約90°である。リム部分および正面部分は、次いで移行領域において相互に接続され得る。

一部の実施形態では、複合材ホイールは、中心のホイール軸の周りに形成される。正面部分は、ホイール軸に対して略半径方向に配列した第2の繊維を含み、リム部分は、ホイール軸に対して略軸方向に配列した第1の繊維から形成される。接続部は、ホイール軸に対して軸方向に配列した正面部分から延在する第2の繊維と、ホイール軸に対して軸方向に配列したリム部分から延在する第1の繊維とから形成される。好ましくは、リム部分は、軸に対して角度をなして延在する縁フランジまたは口縁部分を含む。一部の実施形態では、接続部の第1の繊維は、リム部分の縁フランジ部分から延在する。

リム部分と、正面部分と、接続部との間に強い繊維結合部を形成するために、移行領域からの第1の繊維の少なくとも一部は、リム部分の中に延在し、移行領域の第2の繊維の少なくとも一部は、複合材ホイールの正面部分の中に延在することが好ましい。一部の実施形態では、移行領域における第2の繊維の少なくとも一部分は、正面部分の前方部分の中に延在する第1の組の第2の繊維と、複合材ホイールの正面部分の後方部分の中に延在する第2の組の第2の繊維とを含む。

上記のように、第1の繊維および第2の繊維を含む接続部に使用される繊維は、好ましくは可撓性を有し、より好ましくは可撓性および柔軟性を有する。繊維の柔軟性および柔軟性ならびに(上記のような)繊維の好ましい位置決め/構成によって、リム部分と正面部分との組合せが可能になり、次いで接続部の部品を移動させて定位置に戻して、リムと正面との間に構造的に堅固な接続部を設けることが可能になる。したがって、接続部は、レイアップ(layup)中の柔軟性を利用して、ハブと正面部分とが接合する点とは一致しない領域に構造的に堅固な接続部を形成することができる。ここは動作荷重を受けている状態の間に構造内の応力が高くなる領域であるため、上記のことは有利である。

階段状構造は、任意の所望の構成を有することができる。場合によっては、階段状構造は、湾曲した輪郭を有する。他の実施形態では、階段状構造は、段階的な(progressive)構造を有する。さらに他の実施形態では、階段状構造は、周期的形状および/または正弦曲線形状の構造を有する。好ましい実施形態において、階段状構造は、直線状の階段状配列を備える。

層構造は、好ましくは複数の積層を含む。層構造の各層は、好ましくは、第1の部分および第2の部分の同一平面配列を備える。

本発明においては広範囲の繊維を使用することができ、限定はしないが、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、アクリル樹脂、ポリエステル、PAN、PET、PE、PPもしくはPBO繊維などの合成繊維、アサ、ジュート、セルロース繊維などのバイオ繊維、たとえば岩綿などの鉱物繊維、たとえば鋼、アルミニウム、真鍮、銅などの金属繊維、ホウ素繊維、またはこれらの任意の組合せからなる群から選択される繊維が含まれる。好ましい実施形態において、第1の組の繊維および第2の組の繊維は、炭素繊維を含む。

繊維は、たとえば単向性、双軸性もしくはランダム、またはこれらの組合せのような、移行領域における任意の所望の向きに設けることができる。一部の実施形態では、移行領域の各層は、配向された繊維、好ましくは単向性繊維および/または双軸性繊維を含む。ただし、繊維は、好ましくは、移行領域と複合材部材との間の応力を減らし、かつ/または複合材部材間の応力を減らし、さらには動作中により大きい応力にさらされる最終構造の領域を強固にするように配向されている。繊維の向きは、移行領域内の繊維を含むすべての層で同じであってもよいし、同じでなくてもよい。たとえば、繊維の1つまたは複数の層は、応力分析で多軸の繊維向きであることが示唆される場合、他の層とは別の仕方で配向することができる。ただし、他の実施形態では、繊維は、繊維のすべての層において略同様に配向することができる。

複合材ホイールに成形および形成された後、移行領域、リム部分および正面部分を含む接続部は、樹脂、金属、および繊維などのマトリックス材料を含む。繊維は、プリプレグ、セミプレグ、織布または不織布、マット、プリフォーム、事前に固めたプリフォーム、個別または群の繊維、トウ(tow)、トウプレグなどを含む任意の適切な形態で提供されてもよい。接続部のレイアップ(マトリックス材料の強固化および/または凝結、硬化などの前の点までの調製)中、マトリックス材料は、繊維(たとえばプリプレグまたはセミプレグ)を含む層の中、または繊維を含む層と層の間に含まれる必要はない。ただし、マトリックス材料は、凝結が生じた後、連続するマトリックスを形成しなければならない。

マトリックス材料は、繊維を備える2つの隣接する層の中または間に設けられる必要はない。好ましい実施形態において、この場合は、繊維を備える隣接する層を少なくとも一時的かつ少なくとも部分的に固定するために、そのような層の対の少なくとも一部の間に接着性物質が入れられてもよい。

プリプレグは、繊維、繊維トウ、織布または不織布などの、実質的または十分に含浸させた集まりを指すことを理解されたい。同様に、セミプレグは、繊維または繊維トウの部分的に含浸させた集まりを指すことを理解されたい。部分的な含浸は、強固化および/または硬化の間に、乾燥繊維を介してまたは乾燥繊維に沿って、向上した気体除去を実現する。セミプレグの一例は、部分的に含浸させた繊維層である。

織布および不織布は、略乾燥した、すなわち樹脂などのマトリックス材料によって含浸されていない個々の繊維または繊維トウの集まりであることを理解されたい。繊維トウは、数多くの個々の繊維、たとえば1000、10000または100000の繊維の束であることもまた理解されたい。トウプレグは、少なくとも部分的に含浸させた繊維トウである。

接続部およびその移行領域は、プリフォームとして調製されてもよい。そのような一実施形態では、第1の部分および第2の部分のそれぞれは、所望の形状および繊維の向きを有する適合した繊維プリフォームに形成される。プリフォームは、繊維を含む複合材材料であることを理解されたい。場合によっては、プリフォームは、樹脂などの未硬化のマトリックス材料を含んでもよい。一部のプリフォームは、マトリックス材料を含まない乾燥繊維を実質的に含んでもよい。マトリックス材料が導入される前に層同士を保持するのを補助するために、結合物質が使用されてもよい。

繊維は、好ましくは、配向された繊維、たとえば個別または群の繊維、繊維トウ、繊維トウプレグ、プリプレグ、セミプレグ、織布もしくは不織布、またはマットの層の中に設けられる。好ましい実施形態では、第1の組の繊維および第2の組の繊維は、少なくとも1つのファブリックシートまたは層として、より好ましくは多軸ファブリックシートまたは層として、設けられる。

一部の実施形態では、第1の接続端部および第2の接続端部は、隣接層およびその中に含浸させたマトリックス材料によって相互に接続されているだけでもよい。他の実施形態では、第1の接続端部および第2の接続端部は、物理的に相互接続すること、たとえば縫い合わせる、または織り合わせることができる。この種類の相互接続は、各層の第1の部分および第2の部分がファブリックから形成され、ファブリックの端部が、これらの部分の層内結合部を強固にするために、織り合わせ、縫い合わせまたはその他の方法で接合される実施形態において有利であり得る。

層状構造の各層は、好ましくは、複合材ホイールの構造に強度を付与する方向に配向されている。したがって、層状構造の各層は、複合材ホイールのリム部分または正面部分のいずれかの1つまたは複数の部分と好ましくは位置合わせされている。一部の実施形態では、移行領域の層状構造の各層は、ホイールのリム部分または正面部分のうちの少なくとも1つの表面と略平行である。好ましい実施形態において、移行領域の層状構造の各層は、リム部分の表面と略平行である。移行領域は、好ましくは、複合材ホイールのリム部分と正面部分のスポーク部分との間に接続部部分を含む。

接続部は、層接合部の階段状構造の上に実質的に延在する少なくとも1つのキャップ層を好ましくはさらに含む。キャップ層によって、接続部の外表面に最も近接する層接合部の上に強化材の最終層が設けられ、複合材ホイールの隣接部分の外表面に好ましくは一致する仕上げ層が設けられる。したがって、キャップ層は、第1の組の繊維または第2の組の繊維の配列を備える層を好ましくは含む。繊維の選択は、複合材ホイールの隣接部分の繊維の種類(第1または第2)に実質的に依存する。

接続部、リム部分および/または正面部分の繊維は、好ましくはマトリックス材料を導入および/または含浸され、次いで硬化、凝結などが行われる。したがって、接続部は、第1の繊維および第2の繊維を被覆するマトリックス材料を好ましくはさらに含む。任意の適切なマトリックス材料が使用され得る。一部の実施形態では、樹脂が使用される。樹脂は、好ましくは、不飽和ポリエステル、ポリウレタン、ポリビニルエステル、エポキシ、熱可塑性物質、類似の化合物またはそれらの組合せを主成分とする。好ましい実施形態において、樹脂はエポキシを主成分とする。他の実施形態では、マトリックス材料は金属マトリックスを含み、凝結時に繊維を含んだ複合材金属マトリックスを形成する。金属マトリックス材料は、好ましくは、アルミニウム、マグネシウム、チタン、鉄ならびにその組合せ、合金および混合物から選択される。

複合材ホイールは、好ましくは単一体として形成される。この場合、典型的には、マトリックス材料を同時に導入および/または含浸し、次いで、複合材ホイールの各部分を硬化、凝結等する必要がある。そのような実施形態では、リム部分および正面部分のそれぞれは、接続部が調製される時点では、好ましくは少なくとも部分的に未硬化である。接続部部分は、複合材ホイールと好ましくは一体形成されている。

本発明は、第2の態様において、複合材ホイールのリム部分と正面部分とを接続する方法を提供する。複合材ホイールのリム部分は第1の組の繊維を備え、複合材ホイールの正面部分は第2の組の繊維を備える。この方法は、 第1の層に、第1の組の繊維の配列を含む第1の部分と、第1の接続端部と、第2の組の繊維の配列を含む第2の部分と、第2の接続端部とを設けるステップであって、第1の接続端部が、第1の層接合部を形成する第2の接続端部に隣接して、または突き当たって配置される、ステップと、 少なくとも1つのさらなる層を第1の層の上に設けるステップであって、さらなる層が、第1の組の繊維の配列を含む第1の部分と、第1の接続端部と、第2の組の繊維の配列を含む第2の部分と、第2の接続端部とを含み、さらなる層の第1の接続端部が、第2の層接合部を形成するさらなる層の第2の接続端部に隣接して、または突き当たって配置される、ステップとを含み、 各隣接層の層接合部は、階段状構造に離間している。

第1の層と類似の構成を有する任意の数のさらなる層が、第1の層の上に設けられてもよい。一部の実施形態では、3、4、5、10、またはそれ以上の層が使用される。他の実施形態では、より大きい数、たとえば20、30、50、100またはそれ以上の層が、接続部の所望の品質および/または特性を得るために必要とされる。

本発明の第2の態様の方法は、好ましくは、本発明の第1の態様に係る接続部を形成する。

上記方法は、好ましくは、層接合部の階段状構造の上に実質的に延在する最終キャップ層を設けるさらなるステップを含む。

また、接続部、リム部分および/または正面部分の繊維は、マトリックス材料を好ましくは導入および/または含浸され、次いで硬化および/または凝結させられる。したがって、上記方法は、マトリックス材料を接続部の層のそれぞれと接するように設けるステップと、接続部を硬化させるステップと、を好ましくはさらに含む。

マトリックス材料、ならびに、接続部やホイールまたはこれらのような関連部分の硬化は、硬化、凝結、乾燥または類似の工程を含むことを理解されたい。

また、複合材ホイールは、好ましくは単一体として形成される。したがって、上記方法は、マトリックス材料をホイールの各リム部分および正面部分と接するように同時に設けるステップと、ホイールのリム部分および正面部分を同時に硬化させるステップと、を好ましくはさらに含む。

マトリックス材料が樹脂を含む場合、多様な樹脂送達システムが第2の態様の方法で使用され得る。一部の実施形態では、樹脂の少なくとも一部が、樹脂注入成形法(Resin Infusion and/or Resin Transfer Molding)および/または真空樹脂注入成形法(Vacuum Assisted Resin Transfer Molding)によって提供される。

層のうちの少なくとも1つの繊維は、1つまたは複数のプリプレグ、セミプレグ、織布もしくは不織布、マット、プリフォーム、事前に固めたプリフォーム、個別もしくは群の繊維、トウ、トウプレグまたはその組合せとして提供される繊維を好ましくは含む。

次に、本発明の特定の好ましい実施形態を示す添付の図面の各図を参照しながら本発明を説明する。

本発明の一実施形態による、正面部分とそのリム部分との間の接続部を含む複合材ホイールの斜視図である。

図1に示した複合材ホイールのリムと正面の接続領域のより詳細な図である。

図1および図2に示した複合材ホイールのリム部分と正面部分との間の接続部のための構造上の強化部品の概略図である。

まず、図1を参照すると、本発明の接続部110を含む複合材ホイール100の斜視図が示されている。図示した複合材ホイール100は、一体型のものとして本出願人によって開発されたものである。複合材ホイール100の製造の全体的な工程は、参照により内容が本明細書に組み込まれていることが理解される特許文献1に記載されている。

図示した複合材ホイール100は、以下に示す2つの主な部分を含む。 A)タイヤ(図示せず)が取り付けられる環状構造を備えるリム部分102 B)円形ハブ106および一連のスポーク108を含む正面部分104。ハブ106は、車両のホイール取り付け部にホイールを固定するために使用される固定用ボルト(図示せず)を受けるように構成された5つの固定用穴107を含む。スポーク108は、一端においてハブ106に接続され、他端においてリム部分102に接続された、細長いアームを含む。

特許文献1に記載されているように、そのような一体型の複合材ホイール100の作成には、別個のリム部分の金型(図示せず)と正面部分の金型(図示せず)との使用が必要である。使用の際、リム部分102は、典型的にはリム部分の金型に据えられた強化ファブリックとなっている第1の組の繊維を重ねることによって形成され、正面部分104は、典型的には正面部分の金型に据えられた強化ファブリックとなっている第2の組の繊維を別個に重ねることによって形成される。正面部分の金型は、内側のバケット金型および外側の円筒形金型を含む。リム部分の金型と正面部分の金型の強化ファブリックは、次いで、個々の部分が接続点110で相互に接続された状態で、複合金型の中で組み合わされる。次いで、最終的な成形工程が実施される。この工程では、樹脂などのマトリックス材料がホイール形態全体の強化材に導入および/または注入されて、成形された単一のホイール100を製造することができる。

リム部分102と正面部分104との間の機械的に効率の良い接続部、特に各スポークとリムとの接続部110は、剛性および強度をホイール100に付与するために重要である。この点において、横方向、垂直方向およびねじり方向の荷重は、タイヤを介してホイール100のリム部分106に伝達される。これらの荷重は、各スポークにおいて効率的に解消される必要のあるスポーク108を介して、曲げ応力およびねじり応力をリムの接続部に伝達する。

本発明のスポークとリムとの接続部110は、複合材ホイール100のリム部分102および正面部分104のリム強化材と正面強化材との相互接続によって形成される。この接続部110は、図2および図3により詳細に示されている。

最初に図2を参照すると、図1に示す複合材ホイール100のスポークとリムとの接続部110のより詳細な図が示されている。外面上、接続部領域110は、リム部分102の外表面114と共に配向し、その構成に調和するように構成されている。

次に図3を参照すると、図1および図2に示す複合材ホイール100のリム部分102と正面部分104との間の接続部110のための構造上の強化部品の概略図が示されている。図示した接続部110は、ホイール100のリム部分102と正面部分104との間の移行領域120の中に形成されている。移行領域120において、リム部分102からの第1の繊維122の部分は、複合材ホイール100の正面部分104からの第2の繊維124の部分と相互接続されている。移行領域120の繊維122、124は、リム部分102の強化繊維122の上に形成され、この強化繊維と位置合わせされている。リム部分102の強化繊維122は、リム部分102のリムツール126の金型面126Aに突き当たって保持されるものとして図3に示されている。移行領域120の繊維122、124は、正面金型部分104に横方向に接続されている。正面部分104の強化繊維124は、図3において、正面ツール126Cの金型面126Dに突き当たって保持されるものとして示されている。

図示した移行領域120は、積層状構造に配置された第1の組の繊維122および第2の組の繊維124の、同一平面層(coplanar layer)125A、125B、125Cを含む。図面には、3つの層125A、125B、125Cが示されている。ただし、層の数は、接続部の設計ならびに複合材部材の大きさおよび種類に応じて大きく変動し得ることを理解されたい。ある場合には、わずかな、たとえば2、3、4、6または10の層が使用されるが、他の場合には、より大きい数、たとえば20、30、50、100またはそれ以上の層が、接続部の所望の品質および特性を得るために必要とされる。

第2の組の繊維124は、正面部分104の構造の中へ延在する繊維またはシートを含む。図示した配列では、第2の組の繊維124は、正面部分104の前方部分へ延在する第1の組の第2の繊維124Aと、正面部分104の後方部分へ延在する第2の組の第2の繊維124Bとを含む。たとえば、正面部分が1つまたは複数のスポーク(図3には図示せず)を備える場合、第1の組の第2の繊維124Aは、スポークの前方部分へ延在し、第2の組の第2の繊維124Bは、スポークの後方部分へ延在するはずである。同様に、正面部分が円盤構成(図3には図示せず)を備える場合、第1の組の第2の繊維124Aは円盤の前方部分へ延在し、第2の組の第2の繊維124Bは円盤の後方部分へ延在するはずである。この配列は、強い繊維結合部(したがって接続部)を正面部分104と接続部110との間に作り出す。

同様に、強い繊維結合部(したがって接続部)をリム部分102と接続部110との間に形成するために、第1の組の繊維122はリム部分102の構造の中へ延在する。

移行領域120の各層において、正面部分104の強化材レイアップ(lay−up)とリム部分102の強化材レイアップは一致させられる。この点において、各層125A、125B、125Cは、第1の接続端部128を有する第1の組の繊維122の配列を備える第1の部分127と、第2の接続端部130を有する第2の組の繊維124の配列を備える第2の部分129とを含む。第1の接続端部128は、各層接合部132A、132B、132Cを形成する第2の接続端部130に隣り合うか、または突き当たって配置される。各隣接層125A、125B、125Cの層接合部132A、132B、132Cは、間隔をあけて階段状構造(stepped configuration)となっている。この階段状構造は、媒介層接合部125A、125B、125Cを橋渡しする層状構造の上下の層125A、125B、125Cになり、それによって、媒介層125A、125B、125Cの第1の部分127と第2の部分129の各繊維強化材が相互接続される。また、階段状構造によって、ある層125A、125B、125Cの層接合部132A、132B、132Cが別の近接する層接合部132A、132B、132Cと確実に位置合わせされる。

図示した実施形態では、層接合部132A、132B、132Cの階段状構造は、直線状の階段状配列を備える。さらに、好ましくは、各隣接層125A、125B、125Cの層接合部132A、132B、132Cは、横方向に略同一の間隔をあけて離間している。ただし、特定の階段状構造および/または段差間隔は、強度要件の特定の構成に適するように変更してもよいことを理解されたい。

図示した実施形態では、複合材ホイール100のリム部分102からの第1の組の繊維122および複合材ホイール100の正面部分104からの第2の組の繊維124は、炭素繊維を含む。ただし、広範囲の繊維を本発明に使用することができ、限定はしないが、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、合成繊維、バイオ繊維、鉱物繊維、金属繊維、ホウ素繊維またはこれらの任意の組合せが含まれることを理解されたい。

図示した実施形態では、移行領域120および接続部110の層125A、125B、125Cは、リム部分の表面と略平行に配置されている。ただし、繊維122、124は、移行領域120において任意の所望の向きに設けられてもよいことを理解されたい。ただし、繊維122、124は、好ましくは、移行領域とリム部分102および正面部分104との間の応力を減らし、かつ/またはリム部分102と正面部分104との間の応力を減らし、さらには運行中により大きい応力にさらされる最終構造の領域を強固にするように配向されている。したがって、繊維122、124の向きは、層125A、125B、125Cのすべてで同じであってもよく、同じでなくてもよい。

図3に示されるように、移行領域120は、リム部分102が複合材ホイール100の正面部分102と交わる位置/点101から離間している。この配列によって、正面部分104の構造がリム部分102の構造と交わる点101から離間した位置に、リム部分102と正面部分104との間の接続部110を形成することができる。位置101は、動作荷重を受けている状態の間、構造内の応力が高くなる領域であるため、この配列は有利である。

また、繊維122、124は、プリプレグ、セミプレグ、織布または不織布、マット、プリフォーム、事前に固めたプリフォーム、個別または群の繊維、トウ、トウプレグなどを含む任意の適切な形態で提供されてもよい。接続部110のレイアップ中、樹脂などのマトリックス材料は、繊維を含む層の中または繊維を含む層の間に含まれる必要はない。ただし、マトリックス材料は、硬化後、連続するマトリックスを形成しなければならない。

したがって、図示した接続部110は、以下のさまざまな方法で実現され得る。

第1の実施形態では、第1の組の繊維122および第2の組の繊維124は、多軸ファブリックシートまたは層(図示せず)として提供される。各層は、特定の位置にフィットするような形状に切り取ることができる。縫い合わせまたは織り合わせされ得るファブリックは、上述した最適な方向に走る繊維を含む。

第2の実施形態では、接続部110およびその移行領域120は、プリフォーム(図示せず)として提供されてもよい。そのような実施形態では、第1の部分127および第2の部分129のそれぞれが、所望の形状および繊維の向きを有する適合した(tailored)繊維プリフォームに形成される。たとえば、適合した繊維プリフォームは、トウを配置し、所望の形状および繊維の向きをなすようにトウを織り合わせるか、または結合することによって形成することができる。

一部の実施形態では、第1の部分127および第2の部分129の接続部端部128、130は、縫い合わせ、織り合わせ、またはその他の方法で接合することができる。他の実施形態では、第1の部分127および第2の部分129の接続部端部128、130は、隣接層125A、125B、125Cと、樹脂またはその中に含浸させた金属などのマトリックス材料とを相互接続するだけでもよい。

最終キャップ層135は、正面部分104およびリム部分102の強化材が組み合わされ、接続部110の層125A、125B、125Cが配置されると、層接合部132A、132B、132Cの構造を覆うようにリム部分102の内側面114の上に追加される。キャップ層135によって、リム部分102の内側面114に最も近接する層接合部132Aの上に強化材の最終層が設けられ、リム部分102の内側面114に好ましくは一致する仕上げ層が設けられる。図示した実施形態では、キャップ層135は、リム部分102の内側面114に一致する第1の組の繊維122の層を含む。

図示した複合材ホイール100(図1)は、単一体として形成することを目的としたものである。この場合、マトリックス材料(例示的な実施形態では樹脂)をリム部分102、正面部分104および接続部110を含むすべての部品へ同時に導入および/または含浸し、次いで複合材ホイール100の各部分を硬化する必要がある。使用する樹脂は、好ましくはエポキシを主成分とするものである。ただし、任意の適切な樹脂、たとえば不飽和ポリエステル、ポリウレタン、ポリビニルエステル、エポキシ、熱可塑性物質、類似の化合物またはそれらの組合せを使用できることを理解されたい。限定はしないが、樹脂注入成形法および/または真空樹脂注入成形法を含む多様な樹脂送達システムを使用することができる。

他の実施形態では、金属複合材のマトリックス複合材ホイール100を形成するために金属を主成分とするマトリックス材料を使用してもよいことを理解されたい。

図1に示した複合材ホイールを構築する際、ホイールは、3つの主な鋳型面を含む。1番目は、ホイールX−Xの回転軸に対して全体的に半径方向に配向された正面鋳型である。2番目は、ホイール140(図2)の内側面を形成する内側バケット鋳型面である。内側バケット鋳型面は、ホイールX−Xの回転軸に対して半径方向に配向された正面部分の鋳型背壁を形成する前面と、ホイールX−Xの回転軸に対して軸方向に位置合わせされたリム部分の鋳型背壁を形成する側壁とを含む。3番目に、リム鋳型が、ホイールX−Xの回転軸に対して略軸方向に位置合わせされている。

使用中、リム部分102および正面部分104が強化材とともに重ね合わされ、次いで接続部110が強化材とともに重ね合わされる。このレイアップを容易にするために、接続部110は、リム部分102および正面部分104のレイアップ手順を実質的に阻害しない、リム部分102と正面部分104との間の位置に好ましくは配置される。

図2および図3に示されるように、一部の実施形態では、接続部110は、部品内の抜き方向(direction of draft)が変化する、複合材ホイール100内の位置150に形成することができる。この位置150において、リム部分102と正面部分104との間の形状の抜き方向が変化する。ただし、接続部110は、接続部110を配向するために繊維の柔軟性を利用して、リム部分102と正面部分104との間の任意の適切な位置に、また、選択された位置に配置することができると理解されるべきである。

図示した実施形態では、正面部分104から延在する接続部110の第2の繊維124は、ホイール軸X−Xに対して軸方向に位置合わせされる。第2の繊維124は、複合材ホイール100の正面部分104における接合部位置141から略垂直に延在する。したがって、これらの第2の繊維124は、ホイールの正面部分104の半径方向の位置合わせに対して約90°に位置合わせされる。リム部分102から延在する接続部110の第1の繊維122は、ホイール軸X−Xに対して軸方向に位置合わせされる。これらの第1の繊維122は、リム部分102のフランジ部分142の縁から横方向に(80°〜90°の角度で)延在する。この位置決めにより、接続部110の第2の繊維124は、正面部分の鋳型面の硬い部分の上に配置される。繊維(およびそのファブリック)のコンプライアンス(compliance)によって、これらの第2の繊維は、組合せ中に移動して外れ、次いで、リム部分102の重なりと位置合わせされた定位置で組み合わされ、正面部分104とリム部分102とが組み合わされた後、リム部分102の重なりと隣り合うことが可能になる。

使用の際、本発明の接続部110は以下のステップを用いて組み合わせることができる。 A.第1の層125Cにおいて、第1の接続端部を有する第1の組の繊維の配列を備える第1の部分と、第2の接続端部を有する第2の組の繊維の配列を備える第2の部分とを設けるステップであって、第1の接続端部を、層接合部を形成する第2の接続端部に隣接して、または突き当てて配置する、ステップ。 B.さらなる層125B、125Aを、第1の層125Cと類似の構成を有する第1の層125Cの上に設けるステップ。ただし、各隣接層124A、125B、125Cの層接合部132A、132B、132Cは、階段状構造に間隔をあけて配置されている。 C.層接合部132A、132B、132Cの構造を覆うために最終キャップ層135をリム部分102の内側面114の上に設けるステップ。

実際には、層125A、125B、125Cは、リム鋳型のレイアップの中に含まれ得るが、層124は正面鋳型のレイアップの中に含まれることを理解されたい。本発明の接続部110は、リム鋳型と正面鋳型とが組み合わされるときに形成される。最終キャップ層135(またはクローズアウト層)135は、リム鋳型部分と正面鋳型部分とが組み立てられた後に追加される。

接続部を形成した後、ホイールのリム部分102、正面部分104および接続部のそれぞれの強化材に樹脂を導入および/または含浸させ、次いで硬化させる。

本明細書に記載されている発明は、具体的に説明したもの以外の変形および改変が可能であることが当業者には理解されよう。本発明は、本発明の趣旨および範囲に含まれるそのようなあらゆる変形および改変を含むことが理解される。

用語「備える(comprise)」、「備える(comprises)」、「備えた(comprised)」または「備える(comprising)」は、本明細書(特許請求の範囲を含む)で使用される場合、述べた特徴、整数、ステップまたは部品の存在を特定するが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、部品またはその群の存在を排除しないものと解釈されるべきである。

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