Probiotic Lactobacillus salivarius strain

申请号 JP2003515649 申请日 2002-07-26 公开(公告)号 JP4415164B2 公开(公告)日 2010-02-17
申请人 アリメンタリー・ヘルス・リミテッド; 发明人 オサリバン,ジェラルド,クリストファー; オマホニー,リアム; キーリー,バリー; コリンズ,ジョン,ケビン; シャナハン,ファーガス;
摘要 A Lactobacillus salivarius strain, AH102, AH103, AH105, AH109 or AH110 or mutants or variants thereof are useful in the prophylaxis and/or treatment of inflammatory activity especially undesirable gastrointestinal inflammatory activity, such as inflammatory bowel disease or irritable bowel syndrome.
权利要求
  • ラクトバチラス・サリバリウス(Lactobacillus salivarius)AH102(NCIMB41044)の単離株。
  • 生細胞の形状である請求項1に記載の単離株。
  • 死細胞の形状である請求項1に記載の単離株。
  • 請求項1乃至3のいずれかに記載の株を含む製剤。
  • 摂取可能な担体からなる請求項4に記載の製剤。
  • 前記摂取可能な担体が薬学的に許容できる担体である請求項5に記載の製剤。
  • 前記薬学的に許容できる担体がカプセル、錠剤または散剤である請求項6に記載の製剤。
  • 前記摂取可能な担体が食品である請求項5に記載の製剤。
  • 前記食品が、酸性化させたミルク、ヨーグルト、冷凍ヨーグルト、粉ミルク、ミルク濃縮物、チーズスプレッド、ドレッシングまたは飲料である請求項8に記載の製剤。
  • 前記ラクトバチラス・サリバリウスの株が、前記製剤1g当たり10 cfuを超えた量で存在する請求項4乃至9のいずれかに記載の製剤。
  • 請求項1乃至3のいずれかに記載のラクトバチラス・サリバリウスの株 を含むか、または請求項4乃至10のいずれかに記載の製剤を含む食品。
  • 請求項1乃至3のいずれかに記載のラクトバチラス・サリバリウスの株 を含むか、または請求項4乃至10のいずれかに記載の製剤及び薬学的に許容できる担体を含む医薬組成物。
  • 说明书全文

    本発明は、ラクトバチラスサリバリウスおよびそれらのプロバイオティックとしての用途、特に免疫調節バイオセラピー剤としての用途に関する。

    腸内細菌によるコロニー形成からヒト消化管を保護する防御機構は非常に複雑で免疫および非免疫面の両者が関連している(1)。 先天的防御機構には、胃の低pH、胆汁塩類、蠕動運動、ムチン層およびリゾチームのような抗菌性化合物類が含まれる(2)。 免疫機構には、小腸および結腸全体に分布しパイエル板と呼ばれる特殊なリンパ系凝集物類すなわち根底にあるM細胞類が含まれる(3)。 これらの部位で提示された管腔抗原類は適切なTおよびB細胞サブセット類を刺激することになり、サイトカインネットワークの確立と消化管中への抗体類分泌を伴う(4)。 さらに、抗原提示は、上皮細胞により上皮内リンパ細胞類およびその下にある固有層免疫細胞類に対して起こり得る(5)。 したがって、宿主は、実質的に消化管免疫防御を手に入れる。 しかし、消化管粘膜は宿主が外的環境に接触する最大表面であるので、平均寿命にわたり消化管が処理する食料100トンに対する免疫応答を制御するために特殊なコントロール機構が存在するはずである。 さらに、腸には500種を超える細菌がコロニーを形成しており、結腸における数は10 11 〜10 12個/gである。 これらのコントロール機構は、従って、非病原性の接着性細菌を宿主に重大な傷害をもたらす侵襲性病原体から識別できなければならない。 実際、腸内菌叢は、新たに摂取された潜在的に病原性の生物類と競合することによって、宿主の防御に寄与している。

    ヒト消化管中に存在する細菌は、炎症を促進できる。 摂取された微生物菌叢に対する通常と異なる免疫応答が、炎症性腸疾患のようなある疾患状態に関係していると示唆されている。 正常菌叢に関連する抗原類は免疫寛容と免疫不全を導き、この寛容が粘膜炎症の主要機構となるようにする(6)。 寛容のこの崩壊の証拠として、IBD患者における腸内菌叢に対する抗体レベルの増加が含まれる。

    本発明は、ラクトバチラスサリバリウスに関し、これらはサイトカインレベルを調節することによってまたは前炎症性微生物類に拮抗し消化管から排除することによって、免疫調節効果を有することが明らかになった。

    本発明によれば、AH102,AH103,AH105,AH109およびAH110のいずれかひとつから選択されたラクトバチラスサリバリウス株またはその変異体またはバリアントを提供する。

    前記変異体は、遺伝的に修飾された変異体であることができる。 前記バリアントは、ラクトバチラスサリバリウスの天然のバリアントであることができる。

    本発明の1態様において、ラクトバチラス・サリバリウス株は、生細胞の形状である。 また別に、ラクトバチラス・サリバリウス株は、 死細胞即ち生存能のない細胞の形状である。

    本発明の1態様において、前記は、生物学的に純粋な培養物の形状である。

    本発明の1態様において、前記ラクトバチラスサリバリウスは、切除し洗浄したヒト消化管から単離される。 好適には、前記ラクトバチラスサリバリウスは、ヒトにおける経口的消費後において、有意に免疫調節性である。

    本発明はまた、本発明の少なくとも1種のラクトバチラスサリバリウス株を含む製剤を提供する。 前記製剤は、ラクトバチラスの2種以上の株類を含むこともできる。

    本発明の1態様において、前記製剤は、別のプロバイオティック物質を含む。

    本発明の1態様において、前記製剤は、プレバイオティック物質を含む。

    好適には、前記製剤は、摂取可能な担体を含む。 この摂取可能な担体は、カプセル、錠剤または散剤のような薬学的に許容できる担体であることができる。 好適には、前記摂取可能な担体は、酸性化させたミルク、ヨーグルト、冷凍ヨーグルト、粉ミルク、ミルク濃縮物、 チーズスプレッド、ドレッシングまたは飲料のような食品である。

    本発明の1態様において、本発明の製剤はさらに、蛋白質および/またはペプチド、特にグルタミン/グルタメートを多量に含む蛋白質類および/またはペプチド類、脂質、炭化物、ビタミン、ミネラルおよび/または微量元素を含む。

    本発明の1態様において、ラクトバチラスサリバリウスは、前記製剤中にデリバリーシステム1g当たり10 cfuを超えて存在する。 好適には、前記製剤は、アジュバント、細菌性成分、薬物体または生体化合物を1種以上含む。

    本発明の1態様において、前記製剤は、免疫化およびワクチンプロトコール類用である。

    本発明はさらに、食物として医薬としての用途、望ましくない炎症活性の予防および/または治療用途、クローン病または潰瘍性大腸炎のような炎症性腸疾患、過敏性腸症候群、嚢炎または感染後大腸炎のような望ましくない消化管炎症活性の予防および/または治療用途、消化管腫瘍(類)の予防および/または治療用途、リウマチ性関節炎のような全身疾患の予防および/または治療用途、望ましくない炎症活性による自己免疫疾患の予防および/または治療用途、望ましくない炎症活性による腫瘍の予防および/または治療用途、腫瘍の予防用途、クロストリジウムディフィシレ関連下痢、ロタウイルス関連下痢または感染後下痢のような望ましくない炎症活性による下痢疾患の予防および/または治療用途、大腸菌のような感染性物質による下痢疾患の予防および/または治療用途のため、本発明によるラクトバチラスサリバリウスまたは製剤を提供する。

    本発明はまた、望ましくない炎症活性の予防および/または治療用抗炎症バイオセラピー剤の調製に使用するためまたは望ましくない炎症活性の予防および/または治療用抗炎症バイオセラピー剤の調製に使用するため、本発明のラクトバチラスサリバリウスまたは製剤を提供する。

    本発明の1態様において、本発明のは、前炎症性微生物類に拮抗し消化管から排除することによって、作用する。

    本発明はまた、IL8のような前炎症性サイトカイン類のレベル低下用抗炎症バイオセラピー剤の調製において使用するため、本発明のラクトバチラスサリバリウスまたは製剤を提供する。

    本発明はまた、IL−8,IL−10,IL−12、TNFαまたはIFNγのようなサイトカインレベル調節用抗炎症バイオセラピー剤の調製において使用するため、ラクトバチラスサリバリウスを提供する。

    本発明はさらに、IFNγレベル修飾用バイオセラピー剤の調製において使用するため、ラクトバチラスサリバリウスを提供する。 この場合好適には、前記は、AH102,AH103またはAH105のいずれか1種から選択される。

    本発明はさらに、IL−10レベル修飾用バイオセラピー剤調製において使用するためのラクトバチラスサリバリウスを提供する。

    本発明はさらに、IL−12レベル修飾用バイオセラピー剤の調製において使用するためのラクトバチラスサリバリウスを提供する。

    本発明はさらに、IL−8レベル修飾用バイオセラピー剤の調製において使用するためのラクトバチラスサリバリウスを提供する。

    本発明はさらに、TNFαレベル修飾用バイオセラピー剤の調製において使用するためのラクトバチラスサリバリウスAH110を提供する。

    本発明はさらに、病原性種の増殖に拮抗するそれらの能力のゆえに、ラクトバチラスサリバリウスの抗感染性プロバイオティック株類としての用途を提供する。

    我々は、ラクトバチラスの特定が免疫調節効果をインビトロで惹起することを見出した。

    本発明は従って、例えば炎症性腸疾患のような望ましくない炎症反応のような制御異常免疫応答の予防および/または治療において大きな潜在的治療価値を有している。

    前記株類は、IFNγ、TNFα、IL−8、IL−10および/またはIL−12のレベル修飾のために選択できるバイオセラピー剤パネルとして使用できる。

    本発明のまたは製剤は、炎症性障害、免疫不全、炎症性腸疾患、過敏性腸症候群、腫瘍(特に、消化管および免疫系の)、下痢疾患、抗生物質関連下痢、小児下痢、虫垂炎、自己免疫疾患、多発性硬化症、アルツハイマー病、リウマチ性関節炎、腹腔疾患、糖尿病、臓器移植、細菌感染、ウイルス感染、真菌感染、歯周病、泌尿器疾患、性感染症、HIV感染、HIV複製、HIV関連下痢、外科手術関連外傷、外科手術誘発転移性疾患、敗血症、体重減少、食欲不振、発熱コントロール、悪液質、創傷治癒、潰瘍類、腸バリア機能、アレルギー、喘息、呼吸器障害、循環系障害、冠心疾患、貧血、血液凝固系障害、腎疾患、中枢神経系障害、肝疾患、虚血、栄養障害、骨粗しょう症、内分泌障害、表皮障害、乾癬および/またはにきびの予防および/または治療において使用できる。

    前記ラクトバチラスサリバリウスは、共生微生物類である。 それらは、ヒト消化管内部の微生物菌叢から単離された。 消化管内部の免疫系はこの菌叢のメンバーに対して顕著な反応を有することができないが、その理由は、生成した炎症活性が宿主細胞類および組織機能をも破壊してしまうからである。

    したがって、免疫系が共生している消化管菌叢の非病原性メンバーを病原性生物類と異なるとして認識できるなんらかの機構(類)が存在する。 これによって、確実に宿主組織に対する傷害が限定され、防御バリアが維持されたままになる。

    ラクトバチラスサリバリウスAH102の寄託は、寄託番号NCIMB41044として2000年4月20日、NCIMB(国立産業および海洋微生物コレクション)に対して行われた。

    ラクトバチラスサリバリウスAH103の寄託は、寄託番号NCIMB41045として2000年4月20日、NCIMB(国立産業および海洋微生物コレクション)に対して行われた。

    ラクトバチラスサリバリウスAH105の寄託は、寄託番号NCIMB41047として2000年4月20日、NCIMB(国立産業および海洋微生物コレクション)に対して行われた。

    ラクトバチラスサリバリウスAH109の寄託は、寄託番号NCIMB41093として2001年3月22日、NCIMB(国立産業および海洋微生物コレクション)に対して行われた。

    ラクトバチラスサリバリウスAH110の寄託は、寄託番号NCIMB41094として2001年3月22日、NCIMB(国立産業および海洋微生物コレクション)に対して行われた。

    前記ラクトバチラスサリバリウスは、遺伝的に修飾した変異体であることもでき、あるいはそれは天然のバリアントであることもできる。

    好適には、前記ラクトバチラス・サリバリウスは、生細胞の形状である。 これとは別に、前記ラクトバチラス・サリバリウスは、 死細胞の形状であることもできる。

    本発明の特定のラクトバチラス株を、カプセル、ミクロカプセル、錠剤、顆粒剤、散剤、トローチ、丸剤、坐剤、懸濁剤およびシロップのような従来製剤となっている経口摂取可能な形状で動物(ヒトを含む)に対して投与できることがわかるであろう。 適切な製剤類は、従来の有機および無機添加物類を用いて一般的に用いられる方法により、調製することもできる。 前記医薬組成物中活性成分量は、所望の治療効果をもたらすであろうレベルであることができる。

    前記製剤は、また、細菌性成分、薬物体または生体化合物を含む。

    さらに、本発明の株類の1種以上を含むワクチンは、あらゆる適切な公知の方法を用いて調製でき、薬学的に許容できる担体またはアジュバントを含むことができる。

    本明細書では、用語変異体、バリアントおよび遺伝的に修飾された変異体は、親株に比べてその遺伝的および/または表現性質が変化したラクトバチラスサリバリウスの株を含む。 ラクトバチラスサリバリウスの天然バリアントは選択的に単離した標的性質の天然の変化を含み、一方、親株性質を故意に変化させることも、遺伝子破壊、結合性トランスファなどの従来の遺伝操作技術を用いて達成できる。

    我々は、ラクトバチラスサリバリウス AH102、AH103、AH105、AH109およびAH110が酸性で胆汁に耐性でヒト小腸細胞株に接着するばかりでなく、驚くべきことに、サイトカインレベルを調節するかまたは前炎症性すなわち免疫調節性微生物に拮抗し消化管から排除することによって免疫調節効果を有することを見出した。

    プロバイオティック細菌の一般的使用は生細胞形状においてなされている。 しかし、また、前記プロバイオティック細菌によって発現される有益な因子類を含む殺培養物類または組成物類のような死細胞類にもそれは拡張できる。 これには、熱死滅微生物類または変化させたpHに暴露させるかまたは圧力に供することによって死滅させた微生物類も含めることができた。 死細胞類による産物調製はより簡易であり、細胞類は容易に薬剤に取り込まれ、生細胞の場合よりもはるかに保存要件が限定されない。 ラクトバチラス・カゼイ(Lactobacillus casei)YIT9018は、米国特許US4347240において記載されているように腫瘍増殖の治療および/または防止のための方法として熱死滅細胞類の効果的使用例を提供する。

    未変性菌類が免疫調節効果を発現するために必要であるかまたは本発明のそれぞれの活性成分類を単独で使用できるかについては、わかっていない。 ある菌株類の前炎症性成分類が同定されている。 グラム陰性菌の前炎症性効果は、糖脂質(LPS)によって媒介される。 LPS単独では、部分的にではあるが単球上でCD14レセプターにLPSが結合することにより、前炎症性ネットワークを誘発する。 プロバイオティック菌の成分類は、細胞全体の効果により免疫調節活性を有すると想定されている。 これらの成分類を単離する際に、薬学等級の操作が予想される。

    インタロイキン−8(IL−8)は、マクロファージ炎症蛋白質ファミリー(MIP)を含むサイトカイン類のひとつである。 MIP−1およびMIP−2ファミリーは、白血球および線維芽細胞に対しての走化性因子である蛋白質群を代表する。 この蛋白質ファミリーはまた、マクロファージ以外の細胞類がそれらを合成できるので、インタクリン類とも称されている。 これらの細胞類には、TおよびB細胞類、線維芽細胞類、内皮細胞類、ケラチノサイト類、平滑筋細胞類、滑膜細胞類、好中球類、軟骨細胞類、肝細胞類、血小板類および腫瘍細胞類が含まれる。 MIP−1α、−1β、結合組織活性化蛋白質(CTAP)、血小板第IV因子(PF4)およびIL−8は、好中球走化を刺激する。 単球走化蛋白質(MCP−1)およびRANTESは、単球に対して走化性であり、IL−8は好中球およびリンパ球に対して走化性であり、一方、PF4とCTAPは、線維芽細胞に対して走化性である。 走化性以外の役割についても、これらのファミリー構成員のいくつかについて、記載されている。 MCP−1は、単球細胞増殖抑制活性とスーパーオキサイドアニオン放出を刺激する。 CTAPおよびPF4は、線維芽細胞増殖を増大させ、IL−8は血管透過性を高め、一方、MIP−1αおよび−1βは、発熱性である。 IL−8は、消化管内部において炎症応答に緊密に関与している。 IL−8(および他の前炎症性サイトカイン類)の刺激は、消化管病巣の進展に寄与しており、それゆえに、プロバイオティック菌がこのサイトカイン産生を刺激しないことが重要となっている。

    IL−10は、T細胞、B細胞、単球およびマクロファージによって産生される。 このサイトカインは、B細胞の増殖と抗体分泌細胞への分化を促進する。 IL−10はほとんどの場合抗炎症性活性を示す。 それは、単球によるIL−1RA発現をアップレギュレーションし、単球炎症活性の大半を抑制する。 IL−10は、サイトカイン類、反応性酸素および窒素中間体類の単球産生、MHCクラスII発現、寄生体死滅およびフィードバックメカニズムによるIL−10産生を阻害する(7)。 このサイトカインはまた、PGE −cAMP依存性経路に干渉することによって小腸コラゲナーゼとIV型コラゲナーゼの単球産生をブロックすることが明らかにされており、従って、慢性炎症性疾患で見られる結合組織破壊の重要な制御剤となることもできる。

    IL−12は、35kDと40kDが2個の共有結合で結合した鎖で構成された70kDのヘテロダイマー蛋白質である。 それは、主に、マクロファージのような抗原提示細胞によって炎症カスケード初期に産生される。 細胞内菌は、高レベルのIL−12産生を刺激する。 それは、IFNγ産生の強力な誘発剤でありかつナチュラルキラー細胞の活性化剤である。 IL−12は、主に、IFNγを高産生させるために細胞を賦活するその能力により、細胞媒介すなわちTh1免疫応答の産生に必要な重要サイトカイン類のひとつである(8)。 IL−12はIL−10の産生を誘発させ、そのフィードバックは、IL−12産生を阻害し、従って、無制御なサイトカイン産生を限定する。 TGF−βもまた、IL−12産生をダウンレギュレーションする。 IL−4およびIL−13は、IL−12産生に対して刺激性のまたは阻害性の効果を有することができる。 IL−12のインビボ阻害は、多発性硬化症のようなTh1関連炎症性疾患治療において何らかの治療上の価値を有するであろう(9)。

    インタフェロン−ガンマ(IFNγ)は本質的に活性化Tリンパ球の産物であり、さまざまなグリコシル化により、大きさが20乃至25kDaの範囲にわたることが見出される。 このサイトカインは他のサイトカイン類と相乗作用し、さらに強力に単球、マクロファージ、好中球および内皮細胞を刺激する結果となる。 IFNγもまた、サイトカイン産生(10)、反応性中間体放出増加、貪食作用および細胞毒性によって、単球およびマクロファージの糖脂質(LPS)誘導を増幅させる。 IFNγは、単球細胞上および上皮、内皮および結合組織由来細胞類上で主要組織適合複合体クラスII(MHCクラスII)抗原類の発現を誘発するかまたは増大させる。 これによって、炎症組織内部の細胞から免疫系へ抗原がより強く提示されるようになる。 IFNγはまた、抗炎症効果を有することもできる。 このサイトカインは、ホスホリパーゼA を阻害し、それによってPGE およびコラゲナーゼの単球産生を低下させる(11)。 IFNγはまた、TGFβ、TNFαおよびC5aに対して単球およびマクロファージレセプター発現を修飾し(11)、それによって、このサイトカインの抗炎症性に寄与している。 このサイトカインをプロバイオティックにより刺激すると、宿主の現在の炎症状態、他のサイトカイン類の刺激および投与経路に応じて、さまざまなインビボ効果を有するであろう。

    TNFαは前炎症性サイトカインであり、炎症応答で見られる局所および全身効果の多くを媒介する。 このサイトカインは本来単球またはマクロファージ由来産物であるが、リンパ球、好中球、NK細胞、マスト細胞、星状細胞、上皮細胞、内皮細胞および平滑筋細胞を含む他の細胞型も同様にTNFαを合成できる。 TNFαはプロホルモンとして合成され、プロセッシングにより、成熟した17.5kDa種が観察できる。 精製したTNFαは、ダイマー、3量体および5量体として観察されており、この3量体形状がインビボにおける活性形態であると仮定されている。 TNFαについて、3種のレセプターが同定されている。 可溶性レセプターは、TNFα阻害剤として機能するようであり(12)、一方、2種の膜結合型形態は、分子量がそれぞれ60乃至80kDaであると同定された。 炎症部位における局所TNFα産生はエンドトキシンにより誘発でき、グルココルチコイドであるデキサメタゾンは、サイトカイン産生を阻害する(13)。 TNFα産生の結果多くの細胞型が刺激されることになる。 有意な抗ウイルス効果が、TNFα処理細胞株で観察でき(14)、前記IFN類は、この効果を増強するTNFαと相乗作用する。 内皮細胞が刺激され、プロコアグラント活性、接着性分子類、IL−1、造血増殖因子、血小板活性化因子(PAF)およびアラキドン酸代謝物の発現をもたらす。 TNFαは、好中球接着、貪食作用、脱顆粒化(15)、反応性酸素中間体産生を刺激し、細胞移動に影響を及ぼすこともある。 GM−CSF,TGFβ、IL−1、IL−6、PGE およびTNFαの白血球合成それ自体も全て、TNFα投与によって刺激できる(16,17)。 プログラムされた細胞死(アポトーシス)は単球中で遅くすることができ(18)、一方、線維芽細胞に対する効果には、走化性の促進とIL−6,PGF およびコラゲナーゼ合成の促進が含まれる。 局所TNFα産生は創傷治癒および免疫応答を促進する一方、TNFαの脱制御全身放出は極めて毒性が高く、悪液質、発熱および急性蛋白質産生のような効果が観察されている(19)。

    本発明は下記の実施例からより明確に理解されるであろう。

    切除し洗浄したヒト消化管から単離した細菌の特性解析。 プロバイオティック性質の実証
    プロバイオティック菌の単離
    再建手術の際に得た虫垂およびヒト消化管(G.I.T.)の大腸および小腸部位について、プロバイオティック菌株をスクリーニングした。 全サンプルは、手術直後に−80℃で無菌容器中に保存した。

    凍結組織を融解させ、秤量し、システイン化(0.05%)1/4強度のリンゲル液中に入れた、サンプルを静かに振とうし、接着の弱い微生物類(−洗浄'W'と命名)を除去した。 さらに別容量のリンゲル液に移した後、サンプルを7分間ボルテックスし、強く接着している菌を除去した(サンプル'S'と命名)。 組織に包埋された菌を単離するため、サンプル356,176とAもブラウンブレンダーでホモゲナイズした(−ホモジネート'H'と命名)。 前記溶液を順次希釈し、下記の寒天培地上に塗布接種(100μl)した。 RCM(強化クロストリジア培地)および酢酸を用いてpH5.5に調整したRCM;TRY(トリプチカーゼ、ペプトンおよび酵母抽出物);MRS(deMann、RogosaおよびSharpe);ROG(Rogosaのアセテート培地(SL));LLA(Lapiereの肝ラクトース寒天);BHI(ブレインハートインフュージョン寒天);LBS(ラクトバチラス選択的寒天);およびTSAYE(0.6%酵母抽出物添加トリプトンソヤシュガー)。 プロピオン酸添加TPYおよびMRSも用いた。 TPY寒天を除いた全寒天培地は、オキソイドケミカル社(Oxoid Chemicals)が供給した。 プレート類は、嫌気的ジャー(BBL、Oxoid)中CO 産生キット(Anaerocult A,Merck)を用いて2〜5日間、37℃でインキュベーションした。

    グラム陽性、カタラーゼ陰性棹菌形状または分岐/多形菌単離物を純粋なまま、非選択的複合培地(MRSおよびTPY)に画線した。 単離物は他に断りがなければ通常どおり、MRSまたはTPY培地中37℃、嫌気条件下で培養した。 推定ラクトバチラスを40%グリセロール中に蓄え、−20℃と−80℃で保存した。

    G. I. T. から採取した7個の組織切片について、ラクトバチラス属に属する菌株の存在をスクリーニングした。 組織サンプルによっていくらかばらつきがあった。 下記の表1は、組織試料の菌数を組織1g当たりのコロニー形成単位(cfu/ml)として示したものである(nd=未決定)。

    サンプルA(回腸)と316(虫垂)の細胞数は最も小さく、組織1gあたり約10 細胞が単離された。 比較し、10 cfu/gを超える組織を他のサンプルから得た。 '洗浄'および'サンプル'段階中類似数の細菌が単離されたが、433(回腸−虫垂)'サンプル'の溶液ではわずかに高いカウントが得られた。

    発酵および増殖特性
    炭水化物グルコースの代謝とその後の有機酸終点産物の代謝をLKB Bromma,Aminex HPX−87H 高速液体クロマトグラフィーカラムを用いて調べた。 カラムは、流速0.6ml/min(一定圧力)により60℃で保持した。 用いたHPLC緩衝液は、0.01N H SO であった。 分析前に、カラムを10mMサイトレート、10mMグルコース、20mMラクテートおよび10mMアセテートをスタンダードとして用いて校正した。 培養物は、改変MRS培養液中で嫌気的に1〜2日間、37℃で増殖させた。 14,000gで10分間遠心分離後、上清をHPLC緩衝液で1:5に希釈し、HPLC中で200μlを分析した。 全上清は、二重に分析した。

    細菌単離物の生化学的および生理学的特性を決定し同定に役立てた。 ナイトレート還元、インドール形成およびβガラクトシダーゼ活性発現をアッセイした。 15℃および45℃両者における増殖、NaCl濃度を5.0%まで増加させて存在させた場合の増殖、およびゼラチン上におけるプロテアーゼ活性を求めた。 リトマスミルク中における前記の増殖特徴も評価した。

    異なるサンプルからカタラーゼ陰性の細菌単離物約1500が選択され、それらのグラム反応、細胞大きさおよび形態、15℃および45℃における増殖、およびグルコースからの発酵最終産物の観点から特性解析した(データ示さず)。 試験した単離物の60%を越えるものがグラム陽性の均質発酵性の球菌(HOMO−)でテトラド類、鎖状または束状のいずれかに並んでいた。 単離物の18%はグラム陰性棹菌および不均質発酵性の球棹菌(HETERO−)であった。 残りの単離物(22%)は、主に、均質発酵性の球棹菌であった。 菌株38種をさらに詳細に特性解析した−433から13単離物;423から4単離物;312から8単離物;356から9単離物;176から3単離物;および316から1単離物であった。 38単離物全てを試験し、ナイトレート還元およびトリプトファンからのインドール産生の両者に対して陰性であった。 異なる温度、NaCl濃度における増殖とゼラチン加水分解を下記の表2に記録した。

    種同定
    API50CHL(BioMerieux SA,France)システムを用いて、炭水化物発酵プロフィール類によってラクトバチラス種を暫定的に同定した。 一晩MRS培養したものを遠心分離によって採取し、前記キットに付属の懸濁培地に再度懸濁した。 製造業者の指示に従ってAPIストリップを接種し分析した(24時間および48時間後)。 ラクトバチラス種のアイデンティティをその後、総細胞蛋白質のSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動分析(SDS−PAGE)によって調べた(Bruno Pot,University of Ghent,Belgium,個人的書簡)。 最終的に、16s RNA分析とリボタイピングを用いて、株のアイデンティティを確認した。

    API50CHLにより、ラクトバチラス単離物の迅速同定ができた。 SDS−PAGE、16s RNA分析およびリボタイピングによるラクトバチラス種の総細胞蛋白質分析(Bruno Pot,個人的書簡)により、特定種についての情報がさらに明らかになった。 下記表3は、4つの異なる手法による前記ラクトバチラス5株の同定を示している。

    酵素活性特性
    API ZYM システム(BioMerieus,France)を用いて、ラクトバチラス単離物類によって産生された構成酵素類の半定量的測定を行った。 14,000g、10分間の遠心分離によって菌体を終わりに近い対数増殖相から採取した。 ペレット化した細胞を洗浄し、50mMリン酸緩衝液、pH6.8に再度懸濁させ、同一光学密度にした。 製造業者の指示に従って前記ストリップを接種し、37℃で4時間インキュベーションし、発色を記録した。

    前記5株AH102、AH103、AH105、AH109、AH110の酵素活性特性を下記の表4に示した。 いずれの株もリパーゼ、トリプシン、α−キモトリプシン、α−グルクロニダーゼ、α−マンノシダーゼまたはα−フコシダーゼ活性を発現しなかった。

    抗生物質感受性特性
    前記単離物の抗生物質感受性を、'ディスク感受性'アッセイを用いて決定した。 培養物を適切な培養液中で24〜48時間増殖させ、寒天培地に塗布接種し(100μl)、公知濃度の抗生物質を含むディスクをこの寒天上に置いた。 嫌気性条件下37℃で1〜2日間、インキュベーションし、抗生物質感受性について株類を調べた。 株類は、1mm以上の阻止円が観察されるならば、感受性と見なした。

    ヒトの臨床上重要な抗生物質を用いて、前記ラクトバチラス5株のそれぞれの感受性特性を確認した。 試験したラクトバチラス菌のそれぞれは、アンピシリン、アモキサシリン、セフタキシム、セフトリアキソン、シプロフロキサシン、セファラジン、リファンピシン、およびクロラムフェニコールに対して感受性であった。 ラクトバチラスサリバリウスAH102、AH103、AH105,AH109およびAH110の抗生物質感受性(μg/ml)を、下記の表5に示した。

    低pHにおけるラクトバチラス菌の増殖
    ヒト胃液を健常対象から経鼻胃管(Mercy Hospital、Cork,Ireland)を介し吸入によって得た。 それをすぐに13,000gで30分間遠心分離し固体粒子を全て除去し、0.45μmと0.2μmのフィルターによって殺菌し、アリコット40mlに分割し、4℃と−20℃で保存した。

    サンプルのpHとペプシン活性は、実験使用に先立ち測定した。 ペプシン活性は、定量的ヘモグロビンアッセイによって測定した。 簡単に述べると、胃液アリコット(1ml)を基質(0.7M尿素、0.4%(w/v)ウシヘモグロビン(Sigma Chemical Co.,0.25M KCl−HCl緩衝液、pH2.0))に添加し、25℃でインキュベーションした。 サンプルを、0,2,4,6,8,10,20および30分間隔で取り出した。 反応は、5%トリクロロ酢酸(TCA)添加により終結させ、攪拌せずに30分間放置した。 アッセイ混合物をその後ろ過(Whatman、no.113)し、14,000gで15分間遠心分離し、280nmにおける吸光度を測定した。 ペプシン酵素活性1単位は、ヘモグロビンを基質として用いてTCA−可溶性生成物類として測定し、pH2.0において1分あたりA 280 nmにおいて0.001ユニット増加を起こすために必要な酵素量として定義した。

    ラクトバチラスの増殖が胃で見られるものと等しい低pH値で起こるかどうかを調べるため、一晩培養したものを1N HClを用いてpH4.0、3.0、2.0および1.0に調整した新鮮MRS培養液中に接種した(1%)。 定期的にアリコット(1.5ml)を取り出し、600nmにおける光学密度(OD600)を測定し、プレート計数法で1ml当たりのコロニー形成単位(cfu/ml)を計算した。 増殖は、期間24〜48時間にわたりモニタリングした。

    低pHにおいて前記の生存をインビトロで2種のアッセイを用いて調べた:
    (a)一晩培養した新鮮培養物から細胞を採取し、リン酸緩衝液(pH6.5)で2回洗浄し、pH3.5、3.0、2.5、および2.0(1N HClによる)に調整したMRS培養液中にラクトバチラス菌について最終濃度約10 cfu/mlとなるように懸濁した。 細胞を37℃でインキュベーションし、プレート計数法によって5,30,60および120分間隔で生存を測定した。
    (b)ラクトバチラスは、5日間にわたり毎日、緩衝MRS培養液(pH6.0)中で増殖させた。 細胞を採取し、洗浄しpH調整MRS培養液中に再度懸濁させ、プレート計数法を用いて2時間にわたり生存を測定した。

    ラクトバチラス菌の胃を介した継代に耐えて生き延びる能力を調べるため、ヒト胃液を用いてエクスビボ研究を行った。 一晩培養した新鮮培養物から細胞を採取し、緩衝液(pH6.5)で2回洗浄し、株に応じて最終濃度10 〜10 cfu/mlとなるようにヒト胃液中に再懸濁させた。 37℃において30〜60分のインキュベーション時間にわたって生存をモニターした。 この実験は、pH約1.2(非調整)およびpH2.0および2.5の胃液を用いて実施した。

    試験したラクトバチラスのそれぞれは、pH6.8およびpH4.5において正常に増殖し、8時間後には静止相に達し、倍化時間は80〜100分であった。 pH3.5では増殖は制限され、倍化時間は6〜8時間に増加していた。 pH2.5以下では全く増殖が見られず、したがって、低pHにおける前記の生存を調べた。

    前記のそれぞれは、一般的に、pH値3.5、3.0および2.5に対して耐性であり、ラクトバチラスサリバリウスAH102およびAH105はpH2.0においても耐性を示した(データを示さず)。

    ヒト胃中で遭遇する条件でラクトバチラスが生存できるかその能力を調べるため、前記5 のそれぞれの生存能力を、下記表6に示したようにpH1.2およびpH2.5のヒト胃液中で試験した。 生存は、log10 cfu/mlで表す(nd=未決定)。

    胆汁存在下における培養物の増殖
    新鮮培養物をウシ胆汁(B−8381、Sigma Chemical Co.Ltd.,Poole)を濃度0.3、1.0、1.5,5.0および7.5%(w/v)で添加しかつブタ胆汁(B−8631、Sigma Chemical Co.Ltd.,Poole)を濃度0.3、0.5、1.0、1.5、5.0および7.5%(w/v)で添加したMRS寒天プレートに画線した。 プレートは嫌気条件下37℃でインキュベーションし、増殖を24〜48時間後に記録した。

    ヒト数名の胆嚢から単離した胆汁サンプルは、使用前−80℃で保存した。 実験作業のため、胆汁サンプルを融解させ、プールし、80℃で10分間殺菌した。 ヒト胆汁の胆汁酸組成は、Dekkerらの方法に従って(20)逆相高速液体クロマトグラフィ(HPLC)をパルスアンペアメータ法による検出器と併用して決定した。 ヒト胆汁を濃度0.3%(v/v)でMRS/TPY寒天培地に添加した。 画線したばかりの培養物を、24および48時間後に増殖について調べた。

    ヒト胆嚢胆汁は、50〜100mMの胆汁酸濃度を有しており、小腸での希釈によってこの濃度が5〜10mMまで低下する。 さらに、生理的条件下では、胆汁酸はナトリウム塩として見られる。 したがって、下記胆汁酸類(Sigma Chemical Co.,Ltd.,Poole)それぞれのナトリウム塩を含むMRS寒天プレート上における増殖について、培養物をスクリーニングした。

    (a)結合形態:タウロコール酸(TCA);グリココール酸(GCA);タウロデオキシコール酸(TDCA);グリコデオキシコール酸(GDCA);タウロケノデオキシコール酸(TCDCA)およびグリコケノデオキシコール酸(GCDCA);
    (b)脱結合形態:リソコール酸(LCA);ケノデオキシコール酸(CDCA);デオキシコール酸(DCA)およびコール酸(CA)。 各胆汁酸について、1,3および5mMの濃度を用いた。 増殖は、24時間および48時間の嫌気的インキュベーション後に記録した。

    定性的(寒天プレート)および定量的(HPLC)アッセイを用いて脱結合活性を決定した。

    プレートアッセイ:全培養物は、(a)0.3%(w/v)ブタ胆汁、(b)3mM TDCAまたは(c)3mM GDCAを添加したMRS寒天プレート上に画線した。 脱結合は、コロニーを取り囲む乳白色の沈殿として観察された。

    高速液体クロマトグラフィ(HPLC):ヒト胆汁のインビトロ脱結合の分析を、HPLCを用いて実施した。 簡単に述べると、一晩培養した培養物を0.3%(v/v)ヒト胆汁を添加したMRS培養液に接種し(5%)、嫌気的に37℃でインキュベーションした。 24時間にわたりさまざまな時間間隔で、サンプル(1ml)を取りだし、14,000rpmで10分間、遠心分離した。 未希釈細胞非含有上清(30μl)をその後、HPLCによって分析した。

    ラクトバチラスサリバリウスAH102,AH103,AH105、AH109およびAH110は、使用した3つの胆汁源で増殖可能であった(胆汁酸耐性)。 ウシ胆汁に対する耐性がブタ胆汁に対するよりもはるかに高いことが観察された。 試験した各ラクトバチラスサリバリウス株は、5.0%を含む最大5.0%までのウシ胆汁濃度に対して耐性であった(データは示さず)。

    ブタ胆汁は、下記の表7に示したようにより阻害性であった。

    ウシおよびブタ両者の胆汁存在下における胆汁耐性プロフィールにかかわらず、ラクトバチラスサリバリウス各株は、0.3%(v/v)ヒト胆汁の生理的濃度においてコンフルエンスになるまで増殖した(データを示さず)。

    前記ラクトバチラスサリバリウス各株を各胆汁酸類に対するその耐性について特異的に分析すると、タウリン結合胆汁酸類の存在下でよく増殖した。 各ラクトバチラスサリバリウス株由来単離物は、5mMを含む最大5mMまでのタウリン結合物TCA,TDCAおよびTCDCAを含む寒天培地上でコンフルエンスになるまで増殖した。 試験したグリシン結合物類中、GCDCAは最も阻害性であった。 GDCAはそれよりも阻害性でなく、GCAは、前記3種のグリシン結合物類中最も阻害性が低かった。 前記ラクトバチラスサリバリウス各株は、5mM GCA添加寒天培地で増殖した。 これを下記の表8に示した。

    脱結合胆汁酸類存在下における増殖も試験した。 各ラクトバチラスサリバリウス株は、濃度5mMのLCAに対して耐性であった。 CA存在下における増殖も試験した。 下記の表9に示したように、前記5株類のうちの3種、AH102、AH105およびAH109は1mM CA存在下で増殖した。 前記のいずれも、1mM CDCA存在下で増殖しなかった。 (データを示さず)。

    抗菌活性の検出
    抗菌活性を、言及した方法(21)を用いて検出した。 当初のスクリーニングに用いた指標は、L. イノキュア(L.innocua)、L. ファーメンツムKLD(L.fermentum KLD)、P. フロウレセンス(P.flourescens)および大腸菌(E.coli)V157であった。 簡単に述べると、ラクトバチラス菌(MRS)を、それぞれ、12〜16時間および36〜48時間インキュベーションした。 順次10倍希釈したものをMRS/TPY寒天培地に(100μl)塗布接種した。 一晩インキュベーションした後、明確なコロニーを有するプレートに指標となる細菌を積層した。 指標のローンは、モルテンオーバレイに一晩培養した指標培養物の2%(v/v)を接種して調製し、接種MRSプレート表面に注いだ。 このプレートを指標細菌の増殖に適した条件下で一晩、再度インキュベーションした。 半径1mmを超える阻止円を有する指標培養物は、試験細菌に対して感受性であると考えた。

    バクテリオファージ活性による阻害は、接種MRS/TPY寒天プレートを上下さかさまにし指標に重なることによって、除外した。 バクテリオファージは、寒天中を拡散できない。

    ラクトバチラスサリバリウスAH102、AH103、AH105、AH109およびAH110を、指標微生物類としてLs. イノキュア、L. ファーメンツムKLD、P. フルオレセンス(fluorescens)および大腸菌を用い阻害活性をスクリーニングした。 試験株類を非緩衝化MRS上に接種すると、前記4種の指標類の阻害が観察された。 大きさが1mm乃至5mmの範囲の円が測定された。 Ls. イノキュアの各ラクトバチラス菌による阻害は、最大円をもたらした。

    消化管上皮細胞へのプロバイオティック菌の接着
    接着アッセイ
    プロバイオティックの接着は、先に述べた方法を改良したものを用いて実施した(22)。 HT−29およびCaco−2細胞の単層を無菌の22mm ガラスカバースリップ上に調製し、それを濃度4×10 細胞/mlでコーニング組織培養皿に入れた。 細胞には2日毎に新鮮培地を供給した。 約10日後かつ単層の分化が起こった後、この単層を2回、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)で洗浄した。 抗生物質を含まないDMEM(2ml)および約10 cfu/mlを含む約18h Lb. 懸濁液2mlを各皿に添加し、細胞を37℃で2時間、5%CO 含有湿潤雰囲気中でインキュベーションした。 インキュベーション後、単層をPBSで5回洗浄し、3分間メタノール(BDH Laboratory Supplies,Poole,UK)固定し、グラム染色(Gram Stain Set、Merck)し、油浸下顕微鏡で調べた。 各ガラスカバースリップ単層について、上皮細胞20個当たりの接着細菌数を顕微鏡視野10種で計数した。 上皮細胞20個当たりの接着細胞数の平均と標準誤差を計算した。 各接着アッセイは、二重に実施した。

    第2の方法では、PBS中で5回洗浄した後、単層を冷たい無菌H O中で強くボルテックスすることによって接着細菌を取り出した。 1/4強度のリンゲル液(Oxoid)で順次希釈しMRSでインキュベーションすることによって細菌を数えた(Lactobacilli)。

    前記ラクトバチラス5株AH102,AH103、AH105、AH109およびAH110のそれぞれは、消化管上皮細胞に接着した(図1)。 これらのプロバイオティックは、それらが消化管上皮に接着しそれゆえに関連宿主細胞と相互作用するので、ワクチン/薬物運搬担体として適している。

    PBMCサイトカイン産生に及ぼすラクトバチラス各株の効果の決定 末梢血単核球細胞を健常ドナー(n=19)から密度勾配遠心分離によって単離した。 PBMC類は、プロバイオティック菌株類によって37℃で72時間刺激した。 この時点で培養上清を採取し、遠心分離し、アリコットに分け、IL−8、IL−10、IL−12およびIFNγレベルをELISA類(Boehringer Mannheim)を用いて評価するまで−70℃で保存した。

    AH102,AH103およびAH105は、 PBMCからのIFNγ産生を刺激した(図2)。

    AH102,AH103、AH109およびAH110の混合培養は、IL−10レベルを有意に変化させなかった(図3)。 AH105による刺激は、 PBMCによるIL−10分泌を有意に低下させた。

    AH102、AH105、AH109およびAH110の混合培養は、PBMC類によるIL−12産生をアップレギュレーションした(図4)。 AH103は、IL−12産生に対して有意な影響を有していなかった。

    前記ラクトバチラス5 のいずれも、健常ドナーから単離したPBMCからインビトロにおけるIL−8産生を刺激しなかった。 実際、それぞれの場合において、IL−8レベルは、低下した(図5)。

    AH103およびAH110とのインキュベーション後における上皮/PBMC混合培養モデルにおけるサイトカインレベルの決定 小腸に生理学的関連性を有する適切なインビトロモデルは、上皮細胞、T細胞、B細胞、単球および菌株類を取り込んだ培養系である。 この目的のため、ヒトCaco−2上皮細胞を、孔径3□mの25mmトランスウェルインサート類(Costar)の先端表面に5×10 細胞/mlで種接種した。 これらの細胞を、10%ウシ胎児血清、グルタミン、ペニシリンおよびストレプトマイシン添加RPMI1640中で、5%CO 環境中37℃で4週間培養した。 培地は、3日毎に交換した。 上皮細胞が完全に分化した時点で、ヒト末梢血単核球細胞(PBMC類)を密度勾配遠心分離によって単離した。 洗浄したPBMC類1×10 個を上皮細胞に対して基底外側でインキュベーションし、プロバイオティック菌1×10 個と培養した。 対照は培地のみを含んでいた。 PBMCと上皮細胞では直接の細胞−細胞接触はこのモデル系では起こり得なく、細胞間コミュニケーションは、可溶性因子類のみによって媒介されていた。

    AH103またはAH110と72時間インキュベーションした後、細胞培養物上清を取り出し、アリコットに分け、−70℃で保存した。 TNFαとIL−8細胞外サイトカインレベルを、標準的ELISAキット類(R&D Systems)を用いて測定した。 TNFαレベルおよびIL−8レベルは、健常志願者3名のPBMC類を用いて二重測定した。

    プロバイオティック菌類と上皮細胞−PBMCの混合培養物をインキュベーション後、 ELISAによってTNFαおよびIL−8サイトカインレベルを測定した(図6)。 AH103は、これらの細胞によって放出されるIL−8のレベルを有意に低下させた。 AH110は、これらの細胞によって放出されるTNFαおよびIL−8レベルを低下させた。

    免疫調節
    ヒト免疫系は、非常に広範囲のヒト疾患の病因および病理に重要な役割を果たしている。 低および高免疫応答性は、疾病状態の一部であるかまたは大部分である。 サイトカインと称される生物体の一族は、免疫プロセスのコントロールに特に重要である。 これらの繊細なサイトカインネットワークが混乱すると、多くの疾患にますます関連するようになってくる。 これらの疾患には、炎症性障害、免疫不全、炎症性腸疾患、過敏性腸症候群、腫瘍(特に、消化管および免疫系のそれら)、下痢疾患、抗生物質関連下痢、小児下痢、虫垂炎、自己免疫疾患、多発性硬化症、アルツハイマー病、リウマチ性関節炎、腹腔疾患、糖尿病、臓器移植、細菌感染、ウイルス感染、真菌感染、歯周病、泌尿器疾患、性感染症、HIV感染、HIV複製、HIV関連下痢、外科手術関連外傷、外科手術誘発転移性疾患、敗血症、体重減少、食欲不振、発熱コントロール、悪液質、創傷治癒、潰瘍類、腸バリア機能、アレルギー、喘息、呼吸器障害、循環系障害、冠心疾患、貧血、血液凝固系障害、腎疾患、中枢神経系障害、肝疾患、虚血、栄養障害、骨粗しょう症、内分泌障害、表皮障害、乾癬およびにきびが含まれるが、これらに限定されない。 サイトカイン産生に及ぼす効果は、調べたプロバイオティックのそれぞれに特異的である。 したがって、特に特定疾患種類について独自のサイトカインインバランスを正常化するために、特定のプロバイオティックを選択することもできる。 疾患特異的療法を患者に合わせることは、上記に述べたプロバイオティックを選択し用いることによって、達成できる。

    免疫教育
    腸内菌叢は、小腸免疫系の発達と適切な機能のために重要である。 腸内菌叢がないと、小腸免疫系は菌を全く含まない動物モデルにおいて実証されているように未発達であり、マクロファージ貪食能力や免疫グロブリン産生のようなある機能的パラメータが消失する(23)。 非傷害免疫応答の刺激において腸内菌叢が重要であることが、より明確になってきている。 西欧諸国におけるアレルギー疾患の頻度と重篤度の増大は、宿主が遭遇する感染暴露回数と範囲が低下していることとあいまって、保健衛生の向上と関連している。 免疫刺激がこのように欠けていることにより、宿主は、非病原性であるが抗原性物質類に反応するようになり、アレルギーまたは自己免疫が起こることになる。 一連の非病原性免疫調節性細菌を意識的に消費させることによって、宿主に対して必要かつ適切な教育的刺激を与え、免疫機能を適切に発達させコントロールできる。

    炎症
    炎症とは、身体的損傷、感染を受けた部位または免疫応答が進行中の場所に体液、血漿タンパク質類および白血球が局所的に集積することを述べる用語である。 炎症応答のコントロールは、いくつかのレベルで発揮される(24)。 コントロール因子には、サイトカイン類、ホルモン類(例 ハイドロコーチゾン)、プロスタグランジン類、反応性中間体類およびロイコトリエン類が含まれる。 サイトカイン類は低分子量の生物活性蛋白質類で、発達、組織修復および造血を制御する一方、免疫および炎症応答の産生とコントロールに関わっている。 それらは、白血球それ自体間のコミュニケーション手段および他の細胞タイプとのコミュニケーション手段をも提供する。 ほとんどのサイトカインは多面的で、生物学的に重複する複数の活性を発現する。 サイトカインカスケードおよびネットワークは、特定細胞タイプに特定サイトカインが及ぼす作用というよりはむしろ、炎症応答をコントロールする(25)。 炎症応答が減退すると結果として該当活性化シグナルおよび他の炎症性メディエータ類の濃度低下が起こり、炎症応答の停止が導かれる。 TNFαは、それがサイトカイン類カスケードおよび炎症状態を起こすことになる生物効果を開始させるので、中枢的前炎症性サイトカインである。 したがって、例えばインフリキシマブのようなTNFαを阻害する物質が現在、炎症性疾患の治療に使用されている。

    前炎症性サイトカインは、炎症性腸疾患(IBD)を含む多くの炎症性疾患の病理に主要な役割を果たしていると考えられている。 IBD治療用現行療法は、IL−8およびTNFαを含むこれらの前炎症性サイトカインのレベルを低下させることを目標としている。 このような療法はまた、リウマチ性関節炎のような全身炎症性疾患の治療にも重要な役割を果たすことができる。

    過敏性腸症候群(IBS)はよくある消化管障害であり、15〜20%にも上る公衆にその人生のある段階で影響を及ぼす。 最もよく見られる症状は、腹痛、下痢または便秘によって表される排便障害、鼓腸、および腹部膨満が挙げられる。 診断を確定するための簡易試験は全くなく、もしこれらの症状に対して他の器質的障害が全く見出せなければ、その診断は通常IBSである。 IBS罹患患者類は、胃腸科医が診る患者の25〜50%にも上っている。

    例えば胃腸炎発作、腹部または骨盤部手術、おそらく抗生物質服用および感情的ストレスによる小腸菌叢の障害を含む症状の発症に関与していると考えられている。 IBS罹患患者は、一般公衆に比較して、有意に低下した生活の質を有するようになるであろうし、仕事を離れる可能性も高く、より多くのヘルスケア用品類を使用する。 有効な医療法は全くなく、今日推奨される療法には、抗痙攣薬、抗下痢薬、食物繊維サプリメント類、結腸の内臓認識閾値を変える薬物類、鎮痛薬類および抗うつ剤類が含まれている。

    本発明ののそれぞれはサイトカイン調節および微生物拮抗作用プロフィールに関して独自の性質を有しているが、特定のをこれらの性質に基づき特定の疾病状態に使用するために選択できることが当然予測される。 また、適切なサイトカイン調節性質と抗菌性を有するこのパネル由来の株類を組み合わせて治療効果を高められるであろうということも当然予想される。

    本発明のは、特にもし非ステロイド抗炎症薬物類(NSAIDs)またはインフリキシマブのような他の抗炎症療法と併用して使用すれば、ある範囲の炎症性疾患の治療において潜在的適用を有することもできる。

    サイトカイン類および腫瘍
    広範囲の腫瘍タイプに対して多機能性サイトカイン類が産生されることは、有意な炎症応答が腫瘍患者において進行中であることを示唆している。 この応答がインビボにおける腫瘍細胞の増殖と進展にいかなる防御効果を有しているかは今のところ明確ではない。 しかし、これらの炎症応答は、担癌宿主に悪影響を及ぼし得る。 複雑なサイトカイン相互作用が、腫瘍内部および正常組織内部におけるサイトカイン産生と細胞増殖の制御に関与している(26、27)。 体重減少(悪液質)が腫瘍患者の最もありふれた単一死亡原因であり、当初の栄養不良状態が予後不良を示唆すると長い間認識されてきた。 腫瘍が増殖しかつ拡がるためには、新しい血管の形成を誘発し、細胞外マトリックスを崩壊させなければならない。 炎症応答は上記メカニズムに重要な役割を果たすこともあり、従って、宿主の体力減退と腫瘍の進展に寄与している。 ラクトバチラスサリバリウスの抗炎症性により、これらの菌株それらは、悪性細胞転換速度を低下させるのかも知れない。 さらに、小腸細菌は食物化合物から遺伝子毒性、発癌性および腫瘍促進活性を有する物質を産生でき、腸内細菌は、前発ガン物質をDNA反応性物質に活性化できる(28)。 一般的に、ラクトバチラス種は、バクテロイド類、ユーバクテリアおよびクロストリジアのような他の腸内菌群に比較して、低い生体異物代謝酵素活性を有している。 したがって、腸内ラクトバチラスの数を増やすことは、これらの酵素レベルを有益な方に修飾できた。

    ワクチン/ドラッグデリバリ
    病原性生物の大半は、粘膜表面を介して入口を獲得する。 これらの部位を効率的にワクチン化することで、特定の感染性物質による侵入に対して防御する。 経口ワクチン法は、今日まで、弱毒生病原性生物または精製カプセル化抗原類の使用に集約されてきた(29)。 感染性物質に対する抗原をインビボで産生するように工学的に作成されたプロバイオティックは、これらのがヒト消費に対して安全であると考えられているので、魅力的な代替品を提供できるであろう(GRASステータス)。

    マウス研究では、外来抗原を発現するプロバイオティックの消費が、防御性免疫応答を惹起できることを実証してきた。 破傷風毒素断片C(TTFC)をコードする遺伝子はラクトバチラスラクティス(Lactococcus lactis)で発現され、マウスは経口経路で免疫された。 この系は、マウスを致死的毒素襲撃から防御できるほど有意に十分に高い抗体力価を誘発できた。 抗原提示に加えて、生菌ベクター類は、免疫刺激サイトカイン類のような生体活性化合物類をインビボで産生できる。 生体活性ヒトIL−2またはIL−6を分泌するL. ラクティスおよびTTFCは、鼻内免疫マウスにおいて10〜15倍高い血清IgG力価を誘発した(30)。 しかし、この特定の菌株をもってしても、総IgAレベルはこれらのサイトカイン類による混合発現によって増加しなかった。 ストレプトコッカスゴルドニ(Streptococcus gordonii)のような他の菌株も、それらの粘膜ワクチンとしての有用性を調べられている。 マウス口腔および膣腔にコロニーを作る組み換えS. ゴルドニは、この菌によって発現される抗原に対して粘膜および全身の両者の抗体応答を誘発した(31)。 したがって、 ベクターとしてプロバイオティックを用いた経口免疫は、宿主を感染から防御するだけでなく、通常病原体が惹起するであろう免疫刺激に取って代わり、従って、宿主の免疫教育に寄与するであろう。

    プレバイオティックス
    プロバイオティック生物の導入は、適切な担体中に微生物を摂取させることによって行われる。 これらのプロバイオティックの大腸における増殖を促進するような媒体を提供することは有益であろう。 1種以上のオリゴ糖類、多糖類、または他のプレバイオティックスを添加することは、消化管中における乳酸菌の増殖を増強する。 プレバイオティックスとは、プラスの価値があると見なされているビフィドバクテリア菌、ラクトバチラス菌のような生来備わっている細菌によつて結腸中で特異的に発酵される生命を有していないあらゆる食物成分を称する。 プレバイオティックスの種類には、フラクトース、キシロース、ソーヤ、ガラクトース、グルコースおよびマンノースを含むそれらが挙げられる。 プロバイオティック株と1種以上のプレバイオティック化合物を併用投与することは、投与プロバイオティックスのインビボにおける増殖を高め、より顕著な健康への恩恵が得られることになり、シンビオテックと称されている。

    他の活性成分類
    プロバイオティックがそれ自体としてまたは上記で述べた他のプロバイオティックおよび/またはプレバイオティック物質とともに予防的にまたは治療方法として投与できることがわかるであろう。 さらに、前記は、炎症または他の障害 、特に免疫が関与するそれらの治療に用いられるもののような他の活性物質を用いて予防または治療方針の一部として使用できる。 このような組み合わせは、単一製剤として投与するかまたは別々の製剤として、同一または異なる投与経路を用いて、同時にまたは異なる時点で投与できる。

    本発明はこれまで記載してきた態様に限定されず、それらは、細部において変更できる。

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    ヒト消化管上皮細胞であるCaCo−2およびHT−29を用いて上皮細胞20個あたりの接着性細菌数を示した棒グラフである。

    ラクトバチラス

    サリバリウス

    と混合インキュベーション後、PBMC類によって誘発されたIFNγレベルを示した棒グラフである。

    ラクトバチラス

    サリバリウス

    と混合インキュベーション後、PBMC類によって誘発されたIL−10レベル(pg/ml)に及ぼす効果を示した棒グラフである。

    PBMC IL−12(pg/ml)産生に及ぼすラクトバチラス

    サリバリウス

    の効果を示した棒グラフである。

    PBMC IL−8(pg/ml)産生に及ぼすラクトバチラス

    サリバリウス

    の効果を示した棒グラフである。

    pg/mlで測定した前炎症性サイトカイン産生を調節するラクトバチラス

    サリバリウス

    の能力を示した棒グラフである。

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