マニピュレータシステム

申请号 JP2017513263 申请日 2016-05-31 公开(公告)号 JPWO2017022307A1 公开(公告)日 2017-08-03
申请人 オリンパス株式会社; 发明人 勝 柳原; 勝 柳原; 岸 宏亮; 宏亮 岸;
摘要 回転関節の状態に関わらず、操作者のイメージ通りにマニピュレータを動作させる。操作指令を入 力 する操作入力部(5)と、マニピュレータ(3a,3b)と、操作入力部(5)に入力された操作指令に応じてマニピュレータ(3a,3b)を制御する制御部(6)とを備え、マニピュレータ(3a,3b)が、長尺の挿入部と、挿入部の先端に設けられた先端部を挿入部の長手軸に直交する軸線回りに揺動させる1以上の屈曲関節と、屈曲関節よりも基端側に設けられ先端部を長手軸回りに回転させる回転関節とを備え、操作入力部(5)が、屈曲関節の操作指令を入力する屈曲操作入力部と、回転関節の操作指令を入力する回転操作入力部とを備え、制御部(5)が、回転操作入力部の操作指令と回転関節の回転 角 度とを0°または±180°の相対角度となるように回転操作入力部または回転関節を動作させるマニピュレータシステム(1)を提供する。
权利要求

操作指令を入する操作入力部と、 マニピュレータと、 前記操作入力部に入力された操作指令に応じて前記マニピュレータを制御する制御部とを備え、 前記マニピュレータが、長尺の挿入部と、該挿入部の先端に設けられた先端部を前記挿入部の長手軸に直交する軸線回りに揺動させる1以上の屈曲関節と、該屈曲関節よりも基端側に設けられ前記先端部を前記長手軸回りに回転させる回転関節とを備え、 前記操作入力部が、前記屈曲関節の操作指令を入力する屈曲操作入力部と、前記回転関節の操作指令を入力する回転操作入力部とを備え、 前記制御部が、前記回転操作入力部の操作指令と前記回転関節の回転度とを0°または±180°の相対角度となるように前記回転操作入力部または前記回転関節を動作させるマニピュレータシステム。前記屈曲関節が、前記先端部を相互に直交する軸線回りに回転させる第1の屈曲関節と第2の屈曲関節であり、 前記屈曲操作入力部が、操作者により把持されるハンドルの相互に交差する軸線回りの回転により前記第1の屈曲関節および前記第2の屈曲関節への操作指令を入力する請求項1に記載のマニピュレータシステム。前記制御部が、前記回転操作入力部の操作指令と前記回転関節の回転角度とを0°、±90°または±180°の相対角度となるように前記回転操作入力部または前記回転関節を動作させる請求項2に記載のマニピュレータシステム。前記屈曲操作入力部による操作指令が、前記第1の屈曲関節および前記第2の屈曲関節の速度指令である請求項2または請求項3に記載のマニピュレータシステム。前記屈曲操作入力部が、前記ハンドルを原点位置に戻す方向に付勢する付勢部材を備える請求項4に記載のマニピュレータシステム。前記屈曲操作入力部が、前記操作者に前記ハンドルの原点を認識させる原点報知部を備える請求項4に記載のマニピュレータシステム。

操作指令を入力する操作入力部と、 マニピュレータと、 前記操作入力部に入力された操作指令に応じて前記マニピュレータを制御する制御部とを備え、 前記マニピュレータが、長尺の挿入部と、該挿入部の先端に設けられた先端部を前記挿入部の長手軸に直交する軸線回りに揺動させる1以上の屈曲関節と、該屈曲関節よりも基端側に設けられ前記先端部を前記長手軸回りに回転させる回転関節とを備え、 前記操作入力部が、前記屈曲関節の操作指令を入力する屈曲操作入力部と、前記回転関節の操作指令を入力する回転操作入力部とを備え、 前記制御部が、前記回転操作入力部の操作指令と前記回転関節の回転角度とを0°または±180°の相対角度となるように前記回転操作入力部または前記回転関節を動作させるマニピュレータシステム。前記屈曲関節が、前記先端部を相互に直交する軸線回りに回転させる第1の屈曲関節と第2の屈曲関節であり、 前記屈曲操作入力部が、操作者により把持されるハンドルの相互に交差する軸線回りの回転により前記第1の屈曲関節および前記第2の屈曲関節への操作指令を入力する請求項1に記載のマニピュレータシステム。前記制御部が、前記回転操作入力部の操作指令と前記回転関節の回転角度とを0°、±90°または±180°の相対角度となるように前記回転操作入力部または前記回転関節を動作させる請求項2に記載のマニピュレータシステム。前記屈曲操作入力部による操作指令が、前記第1の屈曲関節および前記第2の屈曲関節の速度指令である請求項2に記載のマニピュレータシステム。前記屈曲操作入力部が、前記ハンドルを原点位置に戻す方向に付勢する付勢部材を備える請求項4に記載のマニピュレータシステム。前記屈曲操作入力部が、前記操作者に前記ハンドルの原点を認識させる原点報知部を備える請求項4に記載のマニピュレータシステム。

说明书全文

本発明は、マニピュレータシステムに関するものである。

従来、操作者によって操作される操作入装置への操作入力に応じてマニピュレータを操作するマスタスレーブ方式のマニピュレータシステムが知られている。 このマニピュレータシステムにおいては、クラッチの切断によって操作入力装置とマニピュレータとの連動が切断されている状態から、操作入力装置とマニピュレータとを連動させる場合に、マニピュレータの状態に合わせるように操作入力装置を手動で動かすことにより、大まかに位置合わせしてからクラッチを接続することが行われる。

特開2006−334695号公報

しかしながら、マニピュレータが、そのアームを長手軸回りに回転させる回転関節を備え、該回転関節よりも先端側にアームを長手軸に直交する軸線回りに回転させる1以上の屈曲関節を備える場合には、回転関節の状態によっては、屈曲関節の回転方向が操作者のイメージとは異なる方向になってしまう不都合がある。 すなわち、操作入力装置に対して特定の操作を行うことにより、例えば、屈曲関節が上向きに先端部を揺動させる場合に、回転関節の回転度が180°異なると、操作入力装置に対して同じ操作を行っても、屈曲関節が下向きに先端部を揺動させてしまう不都合がある。

本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、回転関節の状態に関わらず、操作者のイメージ通りにマニピュレータを動作させることができるマニピュレータシステムを提供することを目的としている。

上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。 本発明の一態様は、操作指令を入力する操作入力部と、マニピュレータと、前記操作入力部に入力された操作指令に応じて前記マニピュレータを制御する制御部とを備え、前記マニピュレータが、長尺の挿入部と、該挿入部の先端に設けられた先端部を前記挿入部の長手軸に直交する軸線回りに揺動させる1以上の屈曲関節と、該屈曲関節よりも基端側に設けられ前記先端部を前記長手軸回りに回転させる回転関節とを備え、前記操作入力部が、前記屈曲関節の操作指令を入力する屈曲操作入力部と、前記回転関節の操作指令を入力する回転操作入力部とを備え、前記制御部が、前記回転操作入力部の操作指令と前記回転関節の回転角度とを0°または±180°の相対角度となるように前記回転操作入力部または前記回転関節を動作させるマニピュレータシステムを提供する。

本態様によれば、操作入力部とマニピュレータとがずれている状態で、制御部による制御を開始する場合に、マニピュレータの各関節の角度が検出され、回転関節の回転角度と回転操作入力部の操作指令とが0°または±180°の相対角度となるように回転操作入力部または回転関節が制御部により動作させられる。相対角度が0°となることで屈曲関節の動作方向は屈曲操作入力部の操作方向と一致する。

一方、相対角度が±180°となる場合には、何もしなければ屈曲関節の動作方向は屈曲操作入力部の操作方向とは逆方向となるが、相対角度が±180°であることが認識できているので、制御部によって屈曲関節の動作方向と屈曲操作入力部の操作方向とを容易に一致させることができる。したがって、いずれの場合にも、操作入力部による同じ操作によって1以上の屈曲関節に同じ動作を行わせることができる。すなわち、回転関節の状態に関わらず、操作者のイメージ通りにマニピュレータを動作させることができる。

上記態様においては、前記屈曲関節が、前記先端部を相互に直交する軸線回りに回転させる第1の屈曲関節と第2の屈曲関節であり、前記屈曲操作入力部が、操作者により把持されるハンドルの相互に交差する軸線回りの回転により前記第1の屈曲関節および前記第2の屈曲関節への操作指令を入力してもよい。 このようにすることで、操作者はハンドルを把持して相互に交差するいずれか一方の軸線回りにハンドルを回転させることにより一方の屈曲関節を動作させ、他方の軸線回りにハンドルを回転させることにより他方の屈曲関節を動作させ、マニピュレータをイメージ通りに動作させることができる。

上記態様においては、前記制御部が、前記回転操作入力部の操作指令と前記回転関節の回転角度とを0°、±90°または±180°の相対角度となるように前記回転操作入力部または前記回転関節を動作させてもよい。 このようにすることで、回転操作入力部の操作指令と回転関節の回転角度とが0°または±180°の相対角度となる場合に加え、±90°となる場合にも、制御部によって屈曲関節の動作方向を屈曲操作入力部の操作方向を容易に一致させることができる。

すなわち、相互に直交する軸線回りに回転可能な2つの屈曲関節が存在する場合、回転関節が±90°回転すると、何もしなければ、2つの屈曲関節の回転方向は入れ替わり、かつ一方の屈曲関節の回転方向は逆転するが、相対角度が±90°であることが認識できているので、制御部によって屈曲関節の動作方向と屈曲操作入力部の操作方向とを容易に一致させることができる。したがって、いずれの場合にも、操作入力部による同じ操作によって1以上の屈曲関節に同じ動作を行わせることができる。すなわち、回転関節の状態に関わらず、操作者のイメージ通りにマニピュレータを動作させることができる。

上記態様においては、前記屈曲操作入力部による操作指令が、前記第1の屈曲関節および前記第2の屈曲関節の速度指令であってもよい。 このようにすることで、屈曲操作入力部の回転角度と屈曲関節の動作速度とを対応付けて動作させることができる。

上記態様においては、前記屈曲操作入力部が、前記ハンドルを原点位置に戻す方向に付勢する付勢部材を備えていてもよい。 このようにすることで、屈曲操作入力部のハンドルに力を加えて回転角度を増大させて行くと屈曲関節の動作速度が増大していき、ハンドルに加えた力を解除すると、付勢部材によってハンドルが原点位置に戻り、屈曲関節を停止させることができる。

上記態様においては、前記屈曲操作入力部が、前記操作者に前記ハンドルの原点を認識させる原点報知部を備えていてもよい。 このようにすることで、操作者は、原点報知部によって報知されることにより、屈曲操作入力部のハンドルが原点にあることを認識できる。

本発明によれば、回転関節の状態に関わらず、操作者のイメージ通りにマニピュレータを動作させることができるという効果を奏する。

本発明の一実施形態に係るマニピュレータシステムを示す全体構成図である。

図1のマニピュレータシステムの一部を示す斜視図である。

図1のマニピュレータシステムのオーバーチューブの先端部分を示す拡大斜視図である。

図1のマニピュレータシステムの可動部の軸構成を示す模式図である。

図1のマニピュレータシステムの操作部の一例を示す図である。

可動部の根元に基準を配置した、従来の制御方法を説明する回転関節が0°のときの動作を示す模式図である。

可動部の根元に基準を配置した、従来の制御方法を説明する回転関節が180°のときの動作を示す模式図である。

回転関節と屈曲関節との間に基準を配置した、図1のマニピュレータシステムの制御方法を説明する回転関節が0°のときの動作を示す模式図である。

回転関節と屈曲関節との間に基準を配置した、図1のマニピュレータシステムの制御方法を説明する回転関節が180°のときの動作を示す模式図である。

図4のマニピュレータシステムの可動部の変形例の軸構成を示す模式図である。

図5のマニピュレータシステムの操作部の変形例を示す図である。

以下、本発明の一実施形態に係るマニピュレータシステム1について、図面を参照して以下に説明する。 本実施形態に係るマニピュレータシステム1は、図1に示されるように、患者Pの体内に挿入される内視鏡2および2つのマニピュレータ3a,3bと、これらを収容するオーバーチューブ4と、操作者Oにより操作される操作部(操作入力部)5と、操作部5の操作に基づいて各マニピュレータ3a,3bを制御する制御部6と、モニタ7とを備えている。

マニピュレータ3a,3bは、図2および図3に示されるように、それぞれ、オーバーチューブ4のチャネル16を介して患者Pの体内に挿入される挿入部8と、該挿入部8の先端に備えられた可動部9と、挿入部8の基端側に配置され、図示しないワイヤ等の動力伝達部材によって可動部9を駆動する駆動部10とを備えている。 可動部9は、最先端に配置され、体内の患部に作用してこれを処置する処置部(先端部)11と、該処置部11の先端位置および姿勢を変化させる複数の関節12,13,14,15とを備えている。

可動部9の関節12,13,14,15は、図4に示される軸構成を有している。 すなわち、挿入部8に接続する基端側から順に、処置部11を挿入部8の長手軸方向に進退させるスライド関節12と、処置部11を長手軸回りに回転させる回転関節13と、長手軸に直交する軸線回りに処置部11を揺動させる第1の屈曲関節(屈曲関節)14と、該第1の屈曲関節14の軸線および長手軸に直交する軸線回りに処置部11を揺動させる第2の屈曲関節(屈曲関節)15とを備えている。

オーバーチューブ4は、図2および図3に示されるように、可撓性を有する材質からなるチューブであって、マニピュレータ3a,3bを貫通させる2つのマニピュレータ用チャネル16および内視鏡2を貫通させる単一の内視鏡用チャネル17を有する先端側管状部18と、該先端側管状部18の基端から2つのマニピュレータ用チャネル16を基端側に延長するように延びる延長チャネル(図示略)を有する基端側管状部19とを備えている。

マニピュレータ3a,3bの駆動部10は、図2に示されるように、モータ(図示略)を備える駆動部本体20と、該駆動部本体20に着脱可能に設けられ、駆動部本体20に取り付けられることでモータの駆動力を挿入部8内の動力伝達部材に伝達するマニピュレータ側駆動部21とを備えている。 駆動部10には、可動部9を構成する各関節12,13,14,15の角度および移動量を検出する図示しないセンサが備えられている。

操作部5は、図5に示されるように、各可動部9と略相似形の軸構成を有している。 すなわち、操作部5は、操作者Oの掌により把持される丸棒状のハンドル(回転操作入力部、屈曲操作入力部)23と、該ハンドル23に設けられ処置部11を操作するためのツマミ24とを備えている。

ハンドル23は、該ハンドル23の中央において相互に直交する3つの軸線A,B,C回りに回転可能に設けられ、いわゆるジンバル構造の枠体25によって支持されている。枠体25には、ハンドル23の3つの軸線A,B,C回りの回転角度を検出する図示しないセンサが設けられている。

ツマミ24は、ハンドル23を掌で把持したときに、把持した手の人差し指と親指とによって挟むように操作可能な位置および構造を有している。ツマミ24にも、ツマミ24の操作量を検出する図示しないセンサが備えられている。

ハンドル23を支持する枠体25は直動軸受26によって前後方向にスライド可能に支持されている。枠体25には、ハンドル23を把持する手の肘または前腕を載せるアームレスト27が固定されている。直動軸受26には、枠体25の前後方向の移動量を検出する図示しないセンサが備えられている。

本実施形態においては、ハンドル23を第3軸線C回りに回転させる回転機構28が設けられている。回転機構28は、モータ29と、該モータ29の駆動力をハンドル23に伝達してハンドル23を第3軸線C回りに回転させるプーリ30およびベルト31とを備えている。 操作部5には、図示しないクラッチスイッチが設けられ、可動部9と操作部5との連動と切断とを切り替えるための入力を行うことができるようになっている。

制御部6は、センサからハンドル23の第1軸線A回りの回転角度が送られてくると、該回転角度に応じた角度だけ第1の屈曲関節14または第2の屈曲関節15の一方を揺動させる指令信号を発生するようになっている。センサからハンドル23の第2軸線B回りの回転角度が送られてくると、該回転角度に応じた角度だけ第1の屈曲関節14または第2の屈曲関節15の他方を揺動させる指令信号を発生するようになっている。

制御部6は、センサからハンドル23の第3軸線C回りの回転角度が送られてくると、該回転角度に応じた角度だけ回転関節13を揺動させる指令信号を発生するようになっている。 センサからの枠体25の前後方向の移動量が送られてくると、その移動量に応じた距離だけスライド関節12を直線移動させる指令信号を発生するようになっている。

この場合において、本実施形態に係るマニピュレータシステム1においては、クラッチが切断されて操作部5と可動部9とが連動していない状態から操作部5と可動部9との連動を再開するには、操作者Oがモニタ7に表示された内視鏡画像内の可動部9の形状にほぼ一致させるように操作部5を移動させた後に、クラッチを接続する指令を入力するためにクラッチスイッチを操作することが行われる。

クラッチスイッチの操作により接続指令が入力されると、マニピュレータ3a,3bの駆動部10に備えられたセンサからの信号により、可動部9の各関節12,13,14,15の角度および位置が制御部6に送られる。 制御部6には、クラッチが接続された際の操作部5のセンサからのハンドル23の回転角度が送られる。

この時点で、制御部6は、操作部5のセンサにより検出されたハンドル23の第1軸線Aおよび第2軸線B回りの回転角度と、マニピュレータ3a,3bの駆動部10のセンサにより検出された第1の屈曲関節14および第2の屈曲関節15の回転角度とを対応づける。操作部5のセンサにより検出された枠体25の前後方向の位置と、マニピュレータ3a,3bの駆動部10のセンサにより検出されたスライド関節12の位置とを対応づけるようになっている。

一方、可動部9の回転関節13の角度と、操作部5の第3軸線C回りのハンドル23の回転角度とを比較し、その相対角度Δθに応じて、回転機構28を作動させてハンドル23を第3軸線C回りに回転させ、相対角度Δθが0°、±90°または±180°となるように調整した上で、以下のように可動部9を制御するようになっている。

具体的には、 −45°<Δθ≦+45° (1) である場合には、制御部6は、回転機構28を作動させて、相対角度Δθ=0°となるようにハンドル23を第3軸線C回りに回転させるようになっている。制御部6は、この後にクラッチを接続し、ハンドル23の3つの軸線A,B,Cの交点に固定された座標系によって、2つの屈曲関節14,15、回転関節13およびスライド関節12を制御するようになっている。

135°<Δθ≦225° (2) である場合には、制御部6は、回転機構28を作動させて、相対角度Δθ=+180°となるようにハンドル23を第3軸線C回りに回転させるようになっている。この状態で、制御部6は、可動部9の座標系のうち、先端側の2つの屈曲関節14,15の座標系を、ハンドル23の3つの軸線A,B,Cの交点に固定された座標系に一致する座標系に設定し直した後に、クラッチを接続し、新たな座標系によって2つの屈曲関節14,15、回転関節13およびスライド関節12を制御するようになっている。

同様に、 −225°<Δθ≦−135° (3) である場合には、制御部6は、回転機構28を作動させて、相対角度Δθ=−180°となるようにハンドル23を第3軸線C回りに回転させるようになっている。この状態で、制御部6は、可動部9の座標系のうち、先端側の2つの屈曲関節14,15の座標系を、ハンドル23の3つの軸線A,B,Cの交点に固定された座標系に一致する座標系に設定し直した後に、クラッチを接続し、新たな座標系によって2つの屈曲関節14,15、回転関節13およびスライド関節12を制御するようになっている。

+45°<Δθ≦135° (4) である場合には、制御部6は、回転機構28を作動させて、相対角度Δθ=90°となるようにハンドル23を第3軸線C回りに回転させるようになっている。この状態で、制御部6は、可動部9の座標系のうち、先端側の2つの屈曲関節14,15の座標系を、ハンドル23の3つの軸線A,B,Cの交点に固定された座標系に一致する座標系に設定し直すとともに、ハンドル23の第1軸線Aおよび第2軸線B回りの回転と第1の屈曲関節14および第2の屈曲関節15の回転との対応関係を入れ替えるようになっている。そして、この後に、制御部6は、クラッチを接続し、新たな座標系によって2つの屈曲関節14,15、回転関節13およびスライド関節12を制御するようになっている。

同様に、 −135°<Δθ≦−45° (5) である場合にも、制御部6は、回転機構28を作動させて、相対角度Δθ=−90°となるようにハンドル23を第3軸線C回りに回転させるようになっている。この状態で、制御部6は、可動部9の座標系のうち、先端側の2つの屈曲関節14,15の座標系を、ハンドル23の3つの軸線A,B,Cの交点に固定された座標系に一致する座標系に設定し直すとともに、ハンドル23の第1軸線Aおよび第2軸線B回りの回転と第1の屈曲関節14および第2の屈曲関節15の回転との対応関係を入れ替えるようになっている。そして、この後に、制御部6は、クラッチを接続し、新たな座標系によって2つの屈曲関節14,15、回転関節13およびスライド関節12を制御するようになっている。

このように構成された本実施形態に係るマニピュレータシステム1の作用について、以下に説明する。 本実施形態に係るマニピュレータシステム1を用いて体内の患部を処置するには、内視鏡2および2つのマニピュレータ3a,3bを各チャネル16に挿入した状態のオーバーチューブ4を患者Pの体内に挿入する。この状態では、クラッチは切断されており、操作部5とマニピュレータ3a,3bとは連動していない。

そして、オーバーチューブ4の先端が体内の患部に近接して配置された状態で、操作者Oは、内視鏡用チャネル17の先端開口から内視鏡2の先端を突出させ、マニピュレータ用チャネル16の先端開口から2つの可動部9をそれぞれ突出させる。この後にオーバーチューブ4を駆動部本体20に固定し、マニピュレータ側駆動部21を駆動部本体20に取り付け、内視鏡2を作動させる。

内視鏡2により取得された画像には2つの可動部9が映っており、モニタ7上の可動部9の座標系と、操作部5のハンドル23の3つの軸線A,B,Cの交点に固定された座標系とは一致している。したがって、この状態で、可動部9および操作部5を初期状態にしてクラッチを接続することにより、右手で把持したハンドル23を操作すると、モニタ7に表示された画像上の右側の可動部9がハンドル23の操作方向と同じ方向にハンドル23の移動量に応じた移動量だけ動作する。同様に、左手で把持したハンドル23を操作すると、画像上の左側の可動部9がハンドル23の操作方向と同じ方向にハンドル23の移動量に応じた移動量だけ動作させられる。

この場合において、クラッチの接続が継続している状態では、ハンドル23の操作方向と可動部9の動作方向との対応関係が維持される。すなわち、各ハンドル23が第3軸線C回りに180°近く回転させられても、対応関係は変化しない。

例えば、この状態で、何らかの理由により処置が中断され、クラッチが切断された状態で、例えば、ハンドル23が0°近くまで戻された場合に、改めてモニタ7を見た操作者Oは、可動部9が0°の状態となっているものと錯覚し、その位置で操作部5のハンドル23の各軸線A,B,C回りの角度を可動部9の各関節13,14,15の角度に一致させて、クラッチを接続することが行われる。

本実施形態に係るマニピュレータシステム1においては、クラッチの接続指令が入力されると、その時点でセンサにより検出された可動部9の回転関節13の角度が制御部6に送られ、ハンドル23の第3軸線C回りの回転角度と比較される。 例えば、ハンドル23の第3軸線C回りの回転角度がθであり、可動部9の回転関節13の回転角度がθ+40°である場合には、相対角度Δθが40°であり、上記条件式(1)に相当するため、制御部6は、回転機構28を作動させて、ハンドル23の第3軸線C回りの回転角度をθに設定する。これにより、ハンドル23の第3軸線C回りの回転角度と可動部9の回転関節13の角度との相対角度Δθが、精度よく0°に設定される。

そして、制御部6は、相対角度Δθが0°となった時点で、クラッチを接続し、その後は、ハンドル23の3つの軸線A,B,Cの交点に固定された座標系にしたがって可動部9を動作させるように制御する。

例えば、ハンドル23の第3軸線C回りの回転角度がθであり、可動部9の回転関節13の回転角度がθ+50°以下である場合には、相対角度Δθが50°であり、上記条件式(4)に相当するため、制御部6は、回転機構28を作動させて、ハンドル23の第3軸線C回りの回転角度をθ+90°に設定する。これにより、ハンドル23の第3軸線C回りの回転角度と可動部9の回転関節13の角度との相対角度Δθが、精度よく+90°に設定される。

そして、制御部6は、相対角度Δθ=+90°となった時点で、可動部9の先端側の2つの屈曲関節14,15の座標系をハンドル23の3つの軸線A,B,Cの交点に固定された座標系に一致させるとともに、ハンドル23の第1軸線Aおよび第2軸線B回りの回転と、第1の屈曲関節14および第2の屈曲関節15の回転との対応関係を入れ替える。制御部6は、この後に、クラッチを接続して、ハンドル23に固定された座標系にしたがって可動部9を動作させるように制御する。

具体的には、相対角度Δθ=0°の場合には、上述したように、制御部6は、ハンドル23の第1軸線A回りの回転角度に応じた角度だけ第2の屈曲関節15を揺動させ、ハンドル23の第2軸線B回りの回転角度に応じた角度だけ第1の屈曲関節14を揺動させる。これに対して、相対角度Δθ=90°となったときには、制御部6は、ハンドル23の第1軸線A回りの回転角度に応じた角度だけ第1の屈曲関節14を揺動させ、ハンドル23の第2軸線B回りの回転角度に応じた角度だけ第2の屈曲関節15を揺動させるようになる。すなわち、ハンドル23の操作方向に対応して動作する屈曲関節14,15を入れ替える。Δθ=−90°とする場合も同様である。

例えば、ハンドル23の第3軸線C回りの回転角度がθであり、可動部9の回転関節13の回転角度がθ+150°である場合には、相対角度Δθが+150°であり、制御部6は、回転機構28を作動させて、ハンドル23の第3軸線C回りの回転角度をθ+180°に設定する。これにより、ハンドル23の第3軸線C回りの回転角度と可動部9の回転関節13の角度との相対角度Δθが、精度よく+180°に設定される。

そして、制御部6は、相対角度Δθ=+180°となった時点で、可動部9の先端側の2つの屈曲関節14,15の座標系をハンドル23の3つの軸線A,B,Cの交点に固定された座標系に一致させた後に、クラッチを接続して、ハンドル23に固定された座標系にしたがって可動部9を動作させるように制御する。

これらの制御の考え方は、図4の可動部9において、回転関節13と第1の屈曲関節14との間に、回転関節13によって長手軸回りに回転させられる部材に操作部5の座標系が固定されていることと等価である。すなわち、図6Aおよび、図6Bに示されるように、回転関節13よりも基端側を基準Xとすると、回転関節13の角度が0°か180°かによって、屈曲関節14に対する同じ動作指令は逆方向の回転指令となる。しかしながら、本実施形態によれば、図7Aおよび、図7Bに示されるように、回転関節13よりも先端側に仮基準Yを設けることにより、回転関節13の角度にかかわらず、操作部5における屈曲関節14に対する同じ動作指令は、仮基準Yから見て同じ動作となる。

つまり、いずれの場合においても、操作者Oは、モニタ7に映った可動部9の回転関節13の回転角度が何度であるのかを意識する必要がなく、モニタ7に映ったままの可動部9の姿勢に操作部5のハンドル23の姿勢を概略一致させたところから迅速に操作を開始することができるという利点がある。すなわち、本実施形態に係るマニピュレータシステム1によれば、回転関節13の状態に関わらず、操作者Oのイメージ通りにマニピュレータ3a,3bの可動部9を動作させることができるという利点がある。

本実施形態においては、回転関節13よりも先端側に2つの屈曲関節14,15を備える場合を例示したが、これに代えて、図8に示されるように、回転関節13よりも先端側に1つの屈曲関節14を備える場合に適用してもよい。この場合には、相対角度Δθは0°または180°となるように調整される。

本実施形態においては、操作部5と可動部9とが略相似の軸構成を有する場合を例示したが、これに代えて、操作部5の関節数がスレーブの関節数より多い場合に適用してもよい。スライド関節12は回転関節13よりも先端側に配置されていてもよい。

本実施形態においては、ハンドル23の3つの軸線A,B,C回りの回転角度に一致するように可動部9の各関節12,13,14,15の角度を制御することとしたが、これに代えて、ハンドル23からの入力は速度指令として入力されることにしてもよい。 すなわち、この場合には、ハンドル23の基準位置からの回転角度に応じた速度で、ハンドル23の回転方向に応じた方向に可動部9の各関節13,14,15が動作させられる。

このようにすることで、軟性の挿入部8を有するマニピュレータ3a,3bのように、挿入部8における駆動力の伝達が摩擦によって変動するために絶対精度の出にくい構造であっても、可動部9の先端の処置部11を、操作のストレスなく所望の位置に移動させることができるという利点がある。

この場合には、可動部9の動作を停止させるためにハンドル23を基準位置(原点)に戻す必要があり、ハンドル23を基準位置に向けて付勢するバネ(付勢部材)を備えることが好ましい。これにより、操作者Oがハンドル23に加える力を抜くだけで、ハンドル23を基準位置に戻して可動部9の動作を停止させることができる。

バネを設けることなく、ハンドル23が基準位置に配置されていることを知らせる報知部(原点報知部)を設けることにしてもよい。報知部としては、ハンドル23が基準位置に配置されたときにハンドル23を把持する操作者Oにクリック感を与えるものであってもよいし、光や音等により基準位置であることを操作者Oに報知するものであってもよい。

本実施形態においては、ハンドル23の第3軸線C回りの回転角度と回転関節13の角度との相対角度が0°または±180°となるようにハンドル23を回転させる回転機構28を備えることとしたが、これに代えて、ハンドル23を動かすことなく回転関節13を動作させることにしてもよい。

本実施形態においては、ハンドル23として、回転関節13を操作する回転操作入力部と、屈曲関節14,15とを操作する屈曲操作入力部とが一体的になっているものを例示したが、これに限られるものではない。例えば、それぞれ別個になっているものを採用してもよい。

本実施形態においては、操作部5として、ハンドル23がジンバル構造の枠体25によって支持されているものを例示したが、これに限定されるものではない。

例えば、図9に示されるように、操作部5が、モータ29のシャフト29aに連結される回転部材(回転操作入力部)33と、該回転部材33にシャフト29aに直交する第2軸線B回りに揺動可能に設けられ、操作者Oの掌により把持される棒状のハンドル(屈曲操作入力部)32とを備えていてもよい。ハンドル32はその長手軸がシャフト29aの長手軸(第3軸線C)に一致または90deg以内の角度とする初期位置から長手軸に対して第2軸線B回りに略90°の範囲内で回転できるようになっていればよい。ハンドル32は、操作者Oが把持した手を離すとバネ(図示略)で初期位置に戻るようになっていてもよい。

図9に示す例では、ハンドル32には、該ハンドル32を操作者Oが把持したときに、把持した手の人差し指および中指に対応する位置に配置された処置部11を操作するためのスイッチ34,35と、把持した手の掌の親指の付け根近辺の接触感知する接触センサ36と、把持した手の親指に対応する位置に配置され親指によって揺動させられることにより揺動角度に応じた速度で屈曲関節15を作動させるジョイスティック状のレバー(屈曲操作入力部)37とを備えている。レバー37も操作者が親指を離すとバネ(図示略)で中立位置に戻るようになっている。

1 マニピュレータシステム 3a,3b マニピュレータ 5 操作部(操作入力部) 6 制御部 8 挿入部 11 処置部(先端部) 13 回転関節 14 第1の屈曲関節(屈曲関節) 15 第2の屈曲関節(屈曲関節) 23,32 ハンドル(回転操作入力部、屈曲操作入力部) 33 回転部材(回転操作入力部) 37 レバー(屈曲操作入力部) O 操作者

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