数値制御工作機械の電動スピンドル

申请号 JP2015506342 申请日 2013-04-17 公开(公告)号 JP2015514595A 公开(公告)日 2015-05-21
申请人 エフシーエス システム ソシエタ ア レスポンサビリタ リミタータFcs System Srl; エフシーエス システム ソシエタ ア レスポンサビリタ リミタータFcs System Srl; 发明人 アンドレア カルザヴァラ; アンドレア カルザヴァラ; アルメリーノ カヌート; アルメリーノ カヌート;
摘要 ツール(100)を、前記ツール(2)の長手方向軸と局所的に一致する予め決められた基準軸(A)を中心としてロック及び回転駆動させるように構成された、数値制御マシンの電動スピンドル(1)である。この電動スピンドル(1)は、一般的な数値制御マシンに堅固に取り付け可能であるように構成された外側の構造ケーシング(2)と;前記構造ケーシング(2)内に収容され且つ駆動シャフト(4)が設けられた電動モータ(3)とを備え、前記駆動シャフト(4)の前記前端(4a)が前記構造ケーシング(2)の外側に、前記電動スピンドルの前記基準軸(A)と局所的に同軸の状態を維持しつつ突出/出現している。前記電動スピンドル(1)は、さらに、前記駆動シャフト(4)の前端(4a)に、環状の回転ベアリングの第1の組(12)を介在させて軸方向に回転可能に取り付けられた回転スラストベアリングブッシュ又はスリーブ(11)を備え、前記スリーブ(11)は、前記回転ブッシュ又はスリーブ(11)と前記構造ケーシング(2)との間に介在している環状の回転ベアリングの第2の組(13)により、前記電動スピンドルの前記基準軸(A)と同軸に維持されている。前記電動スピンドル(1)は、さらに、前記駆動シャフト(4)の前端(4a)に、堅固で安定的であるが容易に解除可能に取り付けられ得るように構成された少なくとも1つの取り外し可能なツールホルダヘッド(5,5’)を備え、前記取り外し可能なツールホルダヘッド(5,5’)は、数値制御マシンの一般的ツール(100)のシャンク(101)を、堅固で安定的であるが容易に解除可能であるように収容及び保持するように構成されている。また、前記取り外し可能なツールホルダヘッド(5,5’)には周囲クラウン(14)が設けられており、前記周囲クラウン(14)は、前記駆動シャフト(4)の前端(4a)に、又は、前記回転スラストベアリングブッシュ又はスリーブ(11)に、選択的及び択一的に安定的に当接するように寸法決め/構成されている。
权利要求

ツール(100)を、前記ツール(2)の長手方向軸と局所的に一致する予め決められた基準軸(A)を中心としてロック及び回転駆動させるように構成された、数値制御マシンの電動スピンドル(1)であって、 一般的な数値制御マシンに堅固に取り付け可能に構成された外側の構造ケーシング(2)と、 前記構造ケーシング(2)内に収容され且つ駆動シャフト(4)が設けられた電動モータ(3)であって、前記駆動シャフト(4)の前端(4a)が前記構造ケーシング(2)の外側に、前記電動スピンドルの前記基準軸(A)と局所的に同軸の状態を維持しつつ突出/出現している電動モータ(3)と、 を備える前記電動スピンドル(1)において、 前記電動スピンドル(1)が、 前記駆動シャフト(4)の前記前端(4a)に環状の回転ベアリングの第1の組(12)を介して軸方向に回転可能に取り付けられ、かつ、前記回転ブッシュ又はスリーブ(11)と前記構造ケーシング(2)との間に設けられた環状の回転ベアリングの第2の組(13)により前記電動スピンドルの基準軸(A)と同軸に維持されたスラストベアリング回転ブッシュ又はスリーブ(11)と、 堅固で安定的であるが容易に解除可能に前記駆動シャフト(4)の前記前端(4a)に取り付けられるように構成され、数値制御マシンの一般的ツール(100)のシャンク(101)を堅固で安定的であるが容易に解除可能であるように収容及び保持するように構成され、且つ、前記取り外し可能なツールホルダヘッド(5,5’)に最終的に周囲クラウン(14)が設けられ、前記周囲クラウン(14)が前記駆動シャフト(4)の前記前端(4a)に、又は、前記回転スラストベアリングブッシュ又はスリーブ(11)に、選択的及び択一的に安定的に当接するように寸法決め/構成されている、少なくとも1つの取り外し可能なツールホルダヘッド(5,5’)と、を備えていることを特徴とする電動スピンドル(1)。前記駆動シャフト(4)の前端(4a)に、前記電動スピンドルの基準軸(A)と局所的に同軸の第1のシャンクホルダ座部(6)が設けられており、 前記取り外し可能なツールホルダヘッド(5,5’)の後部に、前記駆動シャフト(4)の前記シャンクホルダ座部(6)に係合及びロックされるように特に構成され/寸法決めされているロッキングシャンク(7)が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の電動スピンドル。前記取り外し可能なツールホルダヘッド(5,5’)の前部に、前記取り外し可能なツールホルダヘッド(5,5’)の前記ロッキングシャンク(7)と同軸の第2のシャンクホルダ座部(8)が設けられており、 前記第2シャンクホルダ座部(8)が、数値制御マシンの前記ツール(100)のシャンク(101)を、堅固で且つ安定的に、しかし容易に解除可能に収容及びロックするように構成され/寸法決めされていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の電動スピンドル。前記駆動シャフト(4)の前記シャンクホルダ座部(6)に係合及びロックされるように構成され/寸法決めされた前記ロッキングシャンク(7)が後部に設けられた第1の取り外し可能なツールホルダヘッド(5)を含み、 前記ツールホルダヘッド(5)が、高駆動トルク及び低回転速度で動作するように特に構成された数値制御マシンのツール(100)のシャンク(101)を収容するように構成され/寸法決めされた前部シャンクホルダ座部(8)を有し、 前記ツールホルダヘッド(5)が、前記回転スラストベアリングブッシュ又はスリーブ(11)に係合又は安定的に当接し/支持されるように寸法決めされた周囲クラウン(14)を最終的に有することを特徴とする、請求項3に記載の電動スピンドル。駆動シャフト(4)のシャンクホルダ座部(6)に係合及びロックされるように構成され/寸法決めされたロッキングシャンク(7)が後部に設けられた第2の取り外し可能なツールホルダヘッド(5’)を含み、 前記ツールホルダヘッド(5’)が、低駆動トルク及び高回転速度で動作するように特に構成された数値制御マシンのツール(100)の前記シャンク(101)を収容するように構成され/寸法決めされた前部シャンクホルダ座部(8)を有し、 前記ツールホルダヘッド(5)が、前記駆動シャフト(4)の前端(4a)に係合し又は安定的に当接し/支持されるように寸法決めされた周囲クラウン(14)を有することを特徴とする、請求項3又は4に記載の電動スピンドル。前記取り外し可能なツールホルダヘッド(5,5’)が、ほぼオジバル形状のハブ(15)により形成され、 前記ハブ(15)が、前記駆動シャフト(4)の前記シャンクホルダ座部(6)内に係合する特定の寸法のシャンクを形成する形状の後部尾部(7)を有し、 前記ハブ(15)の前部に、数値制御マシンの前記ツール(100)の前記後部シャンク(101)を収容するように特に構成され/寸法決めされたシャンクホルダ座部(8)が設けられており、 前記ハブ(15)に、後部のシャンク形状の尾部(7)と局所的に同軸の状態を維持しつつ突出している周囲円形クラウン又はショルダ(14)が設けられており、 前記クラウン又はショルダ(14)が、前記駆動シャフト(4)の前記前端(4a)に、又は、前記回転スラストベアリングブッシュ又はスリーブ(11)に、選択的及び択一的に係合し又は安定的に当接するように寸法決めされていることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の電動スピンドル。ほぼオジバル形状の前記ハブ(15)に、中央通し穴(15a)が設けられており、 前記通し穴(15a)は、前記ハブの前記シャンクホルダ座部(8)の底部を前記ハブの後部の前記シャンク形状の尾部(7)に接続し、 前記通し穴(15a)は、前記ハブの対称軸(L)と同軸に延在し、前記ハブ(15)が前記駆動シャフト(4)にロックされたときに前記電動スピンドルの前記基準軸(A)と同軸に配置されることを特徴とする、請求項6に記載の電動スピンドル。前記ほぼオジバル形状のハブ(15)がモノリシックな構造を有することを特徴とする請求項6又は7に記載の電動スピンドル。ヘッドをロック及びロック解除するアセンブリ(16)であって、前記取り外し可能なツールホルダヘッド(5,5’)を前記駆動シャフト(4)の前記前端(4a)に、堅固で且つ安定的に、しかし容易に解除可能に選択的に連結及びロック/保持するように構成されており、前記駆動シャフト(4)が前記ツールホルダヘッド(5)を、前記電動スピンドルの前記基準軸(A)を中心として回転駆動させることを可能にしている、ヘッドをロック及びロック解除するアセンブリ(16)を含むことを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の電動スピンドル。ツールをロック及びロック解除するアセンブリ(17)であって、数値制御マシンの前記ツール(100)の前記シャンク(101)を、堅固で且つ安定的に、しかし容易に解除可能に選択的に連結及びロック/保持するように構成されており、前記取り外し可能なツールホルダヘッド(5,5’)が、前記電動スピンドルの前記基準軸(A)を中心としてツール(100)を回転駆動させることを可能にしている、ツールをロック及びロック解除するアセンブリ(17)を含むことを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の電動スピンドル。前記ヘッドをロック及びロック解除するアセンブリ(16)が、第1のコマンドロッド(18)を含み、 前記第1コマンドロッド(18)が、前記電動スピンドルの前記基準軸(A)と同軸を維持した状態で、前記駆動シャフト(4)全体を貫通し且つ軸方向にスライドするように延在し、前記駆動シャフト(4)の前端(4a)に存在するシャンクホルダ座部(6)内に突出しており、 前記ヘッドをロック及びロック解除するアセンブリ(16)が、第1の拡張カップリングヘッド(19)を含み、 前記第1拡張カップリングヘッド(19)が、前記駆動シャフト(4)の前記シャンクホルダ座部(6)内に突出している前記第1コマンドロッド(18)の端部にスライド可能に取り付けられており、且つ、前記ツールホルダヘッド(5,5’)の後部ロッキングシャンク(7)の中央に特に実現されたキャビティ内部に、前記第1コマンドロッド(18)のスラスト下で傘状に開くことができるように構成されている、請求項9又は10に記載の電動スピンドル。前記ツールをロック及びロック解除するアセンブリ(17)が、第2のコマンドロッド(22)を含み、 前記第2コマンドロッド(22)が、前記電動スピンドルの前記基準軸(A)と同軸を維持した状態で、前記第1コマンドロッド(18)を貫通し且つ軸方向にスライドするように延在し、前記駆動シャフト(4)の前端(4a)のシャンクホルダ座部(6)内に突出して、前記駆動シャフト(4)の前端(4a)に現在ロックされている前記取り外し可能なツールホルダヘッド(5,5’)に、貫通及び軸方向スライドするように係合し、そして最終的に、前記ツールホルダヘッド(5,5’)の前部に存在する前記シャンクホルダ座部(8)内部に突出しており、 前記ツールをロック及びロック解除するアセンブリ(17)が、第2の拡張カップリングヘッド(23)を含み、 前記第2拡張カップリングヘッド(23)が、前記取り外し可能なツールホルダヘッド(5,5’)の前記シャンクホルダ座部(8)内に突出している前記第2コマンドロッド(22)の端部にスライド可能に取り付けられており、且つ数値制御マシンの前記ツール(100)の前記シャンク(101)の中央に特につくられたキャビティ内にて前記第2コマンドロッド(22)のスラスト下で、傘状に開くことができるように構成されている、請求項11に記載の電動スピンドル。前記環状の回転ベアリングの第1の組(12)が、前記駆動シャフト(4)の最高回転速度よりも高い動作限界速度を有するように構成され/寸法決めされていることを特徴とする、請求項1から12のいずれか一項に記載の電動スピンドル。前記環状の回転ベアリングの第2の組(13)が、前記駆動シャフト(4)の最高回転速度よりも低い動作限界速度を有するように構成され/寸法決めされていることを特徴とする、請求項1から13のいずれか一項に記載の電動スピンドル。前記電動モータ(3)が前記駆動シャフト(4)を、前記電動スピンドルの前記基準軸(A)を中心として、高駆動トルク及び低回転速度で動作するように特に構成された数値制御マシンの粗切削カッタ又はその他の典型的な回転速度と、低駆動トルク及び高回転速度で動作するように特に構成された数値制御マシンの仕上げカッタ又はその他のツールの典型的な回転速度とを含む範囲内で調節可能/選択可能な速度で回転駆動させることができるように構成されていることを特徴とする、請求項1から14のいずれか一項に記載の電動スピンドル。前記電動モータ(3)が前記駆動シャフト(4)を、前記電動スピンドルの前記基準軸(A)を中心として0rpm〜50,000rpmの範囲で調節可能/選択可能な角速度で回転駆動させることができるように構成され/寸法決めされていることを特徴とする、請求項1から15のいずれか一項に記載の電動スピンドル。

说明书全文

本発明は、数値制御マシン(工作機械)の電動スピンドルに関する。

より詳細には、本発明は、数値制御ミリングマシン(フライス盤)の電動スピンドルに関し、この応用に関して、以下の説明により、明示的に、しかし一般性を喪失することなく言及する。

公知のように、数値制御マシンの電動スピンドルは、ツールホルダスピンドルと電動モータとから構成される。これらは、同一の外側構造ケーシング内部に収容されて、電動スピンドルの長手方向軸に沿って順次位置合わせされ、且つ、電動モータがツールホルダスピンドルを長手方向を中心として回転駆動できるように互いに機械的に連結されている。さらに、外側構造ケーシングは、数値制御マシンのスピンドルホルダキャリッジ又はスライドに固定されるように特に構成されている。

より詳細には、電動モータは、 通常、電動スピンドルのケーシング内に特別に設けられた円筒状のキャビティ内部に電動スピンドルの長手方向軸と同軸に堅固に固定された、ほぼ円筒状の管形状のステータアセンブリと; 電動スピンドルの長手方向軸と同軸に、ステータアセンブリの貫通(pass-through)キャビティ及び電動スピンドルのケーシング全体を通って延在する駆動シャフトと; ステータアセンブリ内部で駆動シャフトに堅固に固定され、従って駆動シャフトと完全に同軸の、ほぼ円筒状の管形状のロータアセンブリと、 から構成されている。

そして、ツールホルダスピンドルは、基本的に、回転するツールホルダハブを構成要素とする。このツールホルダハブは、電動モータの駆動シャフトの端部に、電動スピンドルの長手方向軸と同軸を維持した状態で電動スピンドルのケーシングの外側に突出するように配置されている。また、ツールホルダハブの中央に、円錐台状のシャンクホルダ座部が設けられている。このシャンクホルダ座部は、数値制御ミリングマシンの一般的ツールのシャンクを、ツールを常に完全に電動スピンドルの長手方向軸と同軸に維持した状態で収容するように構成されている。ツールホルダスピンドルは、また、油圧又は空気圧式に動作するロック部材を構成要素とする。このロック部材は、ツールのシャンクを、ハブのシャンクホルダ座部内に、堅固で安定的であるが容易に解除可能であるように係合及び保持するように構成されている。これにより、電動モータの駆動シャフトが、ツールを、電動スピンドルの長手方向軸を中心として回転駆動させることができる。

より詳細には、ツールホルダハブは、通常、電動モータの駆動シャフトと一体につくられ、そして、ほぼベル形状の前部キャップ(電動モータのステータアセンブリ及びロータアセンブリを収容している円筒状キャビティの前端を閉じるように電動スピンドルのケーシングに固定されている)に、貫通し且つ軸方向に回転可能に係合する。そしてこの状態で、駆動シャフトは、シャフトの2つの軸方向端部に配置された2組の支持回転ベアリングにより軸方向に回転可能に支持されている。これらのベアリングの一方は前部キャップ内部にあり、他方は、電動スピンドルの円筒状キャビティの後端に当接している。

このタイプの電動スピンドルは非常に良好に機能するが、動作可能性に限界がある。なぜなら、電動スピンドルにより達成可能な最大回転速度が、ツールホルダスピンドルの構造及び全体寸法により密接に条件付けられ、ツールホルダスピンドルは、ツールホルダスピンドルの使用のために設計されるタイプのツールに密接に関連するからである。

明らかに、このような動作制約、及び、ツールホルダハブが駆動シャフトの端部に直接に一体的に形成されるという事実により、電動スピンドルの製造者は、電動スピンドルの電動モータ全体の寸法を、電動モータの最大性能がツールホルダスピンドルにより許容される性能とほぼ等しくなるように決めなければならない。

これらの性能限界は、2つの異なるタイプのツール(それぞれ、高駆動トルク及び低回転速度、又は、低駆動トルク及び高回転速度を要求する)を間断なく同一のワークピースに用いることを予定した機械加工に、同一の数値制御ミリングマシンを使用しなければならない場合、重大な問題をもたらすことが明白である。例えば、粗切削ツールは、典型的に、20,000rpm(回転数/分)未満の回転速度を要求し、仕上げツールは、典型的に、20,000rpmより大きく、且つ、通常50,000rpm未満の回転速度を要求する。

この場合、高速ツールから低速ツールへ(又はその逆)に変更するとき、両方のタイプのツールを使用できる電動スピンドルをつくることが物理的に無理であるため、ミリングマシンに取り付けられる電動スピンドルブロック全体を交換することが必要である。これが、機械加工に費やす時間とコストに関する全ての問題を伴う。

この問題を少なくとも部分的に解決するために、外側構造ケーシングが電動モータのみを収容し、且つ、外側構造ケーシングが数値制御マシンに安定的に固定されるように構成された、取り外し可能な電動スピンドルが近年開発されてきた。また、外側ケーシングと、この内部に収容された電動モータとは、2つの異なる別個のツールホルダスピンドルに無差別に接続されるように構成されている。これらのスピンドルの各々は、電動モータに、堅固で安定的であるが容易に解除可能に連結されるように構成されており、従って、モータにより適切な回転速度で回転駆動される。

数値制御ミリングマシンのツール交換時間が大幅に減少しても、取り外し可能なタイプのツールホルダスピンドルは、電動スピンドルの全長がかなり増大することになり、さらに重要なことには、電動スピンドルの構造がかなり複雑になっている。

実際、取り外し可能なツールホルダスピンドルの各々に、油圧又は空気圧で動作する独自のロック部材を設けなければならず、このロック部材に適切に潤滑油を与えなければならないことは明らかである。そして、より重要なことには、このロック部材が数値制御マシンにより制御可能でなければならない。ツールホルダスピンドルを電動スピンドルの外側ケーシング(数値制御マシンの残りの部分に連結される)に連結するために、かなりの個数の油圧/空気圧式コネクタを電動モータとツールホルダスピンドルとの間の連結ゾーンに配置することが要求される。

一体式の電動スピンドルに関して重量を大幅に低減しても、取り外し可能なツールホルダスピンドルは、なお、数十キログラムもの全体重量を有し、これが、スピンドル交換中の全ての欠点を伴う。

従って、本発明の目的は、上記の欠点を有さずに全てのタイプのツールを取り付けることができ、且つ、安価に製造できる電動スピンドルを提供することである。

上記の目的に従い、本発明により、請求項1、及びその従属請求項のいずれか(必須ではないが好ましい)に記載されている電動スピンドルが提供される。

ここで、本発明を、限定的でない例を示す添付図面を参照しつつ説明する。

本発明の教示による、数値制御マシンの電動スピンドルの、一部が断面図であり、一部が明瞭化のために省かれた、部分分解側面図である。

図1に示した電動スピンドルの前方部分の、第1の作業構成における断面図である。

図1に示した電動スピンドルの前方部分の、第2の作業構成における断面図である。

図1に示した電動スピンドルの前方部分の、任意選択の第3の作業構成における断面図である。

図1、図2及び図3を参照すると、参照番号1が、数値制御マシン(工作機械)の電動スピンドルの全体を示す。この電動スピンドルは、長手方向の基準軸Aを有し、且つ、一般的ツール100を、ツールが電動スピンドルの軸Aと局所的に同軸の状態を維持しつつ選択的にロック及び回転駆動させるように構成されている。また、電動スピンドル1は、数値制御ミリングマシン(フライス盤)での使用において特に有利であることが分かっている。

電動スピンドル1は、基本的に、 任意の数値制御ミリングマシン又はその類似物のスピンドルホルダキャリッジ又はスライド(図示せず)に堅固に取り付け可能であるように構成された外側の構造ケーシング2と; 構造ケーシング2内に安定的に収容され且つ駆動シャフト4が設けられた電動モータ3であって、駆動シャフト4の前端4aが構造ケーシング2の外側に、電動スピンドルの軸Aと局所的に同軸の状態を維持しつつ突出/露出している電動モータ3と; 駆動シャフト4の前端4aに、堅固で安定的であるが容易に解除可能であるように取り付けられ得るように構成された少なくとも1つのツールホルダヘッド5と から構成されている。 また、ツールホルダヘッド5は、ミリングカッタ100、又は、数値制御ミリングマシンのその他のツールを、上記のツール100が電動スピンドルの軸Aと局所的に同軸の状態を維持しつつ、堅固で安定的であるが容易に解除可能であるように収容及び保持することができる。

より詳細には、図2及び図3を参照すると、電動モータ3の駆動シャフト4は、その前端4a(構造ケーシング2の外側に直接面している)に、シャンクホルダ座部6(必須ではないが好ましくは、ほぼ円錐台状)を有する。シャンクホルダ座部6は、駆動シャフト4内に、電動スピンドル軸Aと局所的に同軸の状態を維持しつつ延在している。また、取り外し可能なツールホルダヘッド5の後部に、ロッキングシャンク7(必須ではないが好ましくは、ほぼ円錐台状)が設けられている。ロッキングシャンク7は、駆動シャフト4のシャンクホルダ座部6に係合され、且つ、安定的に係合/ロックされるように特に構成され/寸法決めされている。

一方、取り外し可能なツールホルダヘッド5の前部に、中央シャンクホルダ座部8(必須ではないが好ましくは、円錐台状)が設けられている。中央シャンクホルダ座部8は、ツールホルダヘッド5が駆動シャフト4の前端4aに堅固に固定/ロックされたときに電動スピンドル軸Aと完全に同軸になるように、ツールホルダヘッド5のロッキングシャンク7と局所的に同軸に配置される。また、中央シャンクホルダ座部8は、最終的に、一般的なミリングカッタ100、又は、数値制御マシンのその他のツールの後部シャンク101を、堅固で安定的であるが容易に解除可能に収容し且つロックするように特に構成され/寸法決めされ、ツール100を電動スピンドル軸Aと同軸に維持する。

図1、図2、及び図3を参照すると、図示の例において、詳細には、構造ケーシング2は、好ましくは、剛性で内部が中空の長円形の本体2(必須ではないが好ましくは一体的(モノリシック)構造)から成る。構造ケーシング2には、好ましくは、ほぼ円筒状の長円形の直線状キャビティ2aが設けられており、キャビティ2aは電動スピンドル軸Aと同軸に延在し、且つ、構造ケーシング2の外側に直接連通し、且つ構造ケーシング2の外側にて終端となっている。

そして、電動モータ3は、構造ケーシング2の内部の、長円形キャビティ2aのほぼ底部に配置されており、駆動シャフト4が電動スピンドル軸Aと同軸であり、且つ、駆動シャフト4の前端4aが、長円形キャビティ2aの入口/口(entrance/mouth)に配置されている。この状態で、取り外し可能なツールホルダヘッド5は、長円形キャビティ2aの入口/口にて駆動シャフト4の前端4aに堅固に固定/ロックされるのに適している。

一方、図1を参照すると、電動モータ3は(必須ではないが好ましい)、駆動シャフト4を電動スピンドル軸Aを中心として、所定の範囲内で任意に調節可能/選択可能な速度で回転駆動することができるように構成されている。この範囲は、高駆動トルク及び低回転速度で動作するように特に構成された数値制御マシンの粗ミリングカッタ(フライス)又はその他のツールの典型的な回転速度(粗切削ツールの回転速度は典型的に0rpm〜20,000rpm)と、低駆動トルク及び高回転速度で動作するように特に構成された数値制御マシンの仕上げミリングカッタ(フライス)又はその他のツールの典型的な回転速度(仕上げ切削ツールの回転速度は典型的に20,000rpm〜50,000rpm)とを含む。

図示の例において、具体的には、電動モータ3は、好ましくは駆動シャフト4を、電動スピンドル軸Aを中心として、0rpm〜50,000rpmの範囲内(必須ではないが好ましくは)で任意に調節可能/選択可能な角速度で回転駆動させるように構成されている。

すなわち、電動モータ3は、その最大回転速度が、数値制御ミリングマシン又はその類似物により用いられることができる全てのツール100の定格回転数の最大値に一致するように(例えば、50,000rpm)、及びその最大到達可能トルクが数値制御ミリングマシン又はその類似物により用いられることができる全てのツール100によって支持されるすべての最大トルクの最大値に一致するように最初から寸法決めされることができる。

より詳細には、図示の例において、電動モータ3は、好ましくは、永久磁石ロータ、三相電動モータ又はその類似物から成り、電動モータ3は、ほぼ円筒状の管状ステータアセンブリ9と、ほぼ円筒状の管状ロータアセンブリ10とを備えている。管状ステータアセンブリ9は、ケーシング2のキャビティ2a内部に、電動スピンドル軸Aと同軸で、且つ、駆動シャフト4のセクション/セグメントを完全に取り囲むようにロックされている。管状ロータアセンブリ10は、ステータアセンブリ9の中央キャビティ内部で駆動シャフト4に、ステータアセンブリ8と完全に同軸で、且つ、ステータアセンブリ8により完全に取り囲まれるように堅固に取り付けられている。

図1、図2、及び図3を参照すると、電動スピンドル1は、外側の回転スラストベアリングブッシュ又はスリーブ11も含む。スリーブ11は、駆動シャフト4の前端4aに、すなわち、長円形キャビティ2aの入口/口に、環状の回転ベアリングの第1の組12を介在させて、軸方向に回転可能に取り付けられており、これにより、電動スピンドル軸Aと同軸であり、且つ、電動スピンドル軸Aを中心として駆動シャフト4とは独立に回転できる。さらに、回転ブッシュ又はスリーブ11は、環状の回転ベアリングの第2の組13により電動スピンドル軸Aと同軸に維持されている。回転ベアリング13は、回転ブッシュ又はスリーブ11と構造ケーシング2との間に介在しており、従って、回転ブッシュ又はスリーブ11と駆動シャフト4との間に介在する環状回転ベアリング12の公称直径よりも大きい公称直径を有する。

回転ブッシュ又はスリーブ11の内側に配置された環状回転ベアリング12は、好ましくは、駆動シャフト4の最高回転速度よりも高い動作限界速度を有するように構成され/寸法決めされる。詳細には、図示の例における内側環状回転ベアリング12は、好ましくは、50,000rpmよりも高い動作限界速度を有するように構成され/寸法決めされる。

回転ブッシュ又はスリーブ11の外側に配置された環状回転ベアリング13は、好ましくは、内側環状回転ベアリング12の動作限界速度よりも低い(必要であれば、また駆動シャフト4の最高回転速度よりも低い)動作限界速度を有するように構成され/寸法決めされる。具体的には、図示の例における外側環状回転ベアリング13は、好ましくは、駆動シャフト4の最高回転速度の半分よりも低い動作限界速度、すなわち、好ましくは、20,000rpm〜25,000rpmよりも低い動作限界速度を有するように構成され/寸法決めされる。

この結果、内側環状回転ベアリング12は、80ミリメートルよりも小さい公称直径を有する。一方、外側環状回転ベアリング13は、好ましくは80ミリメートルよりも大きい公称直径を有する。

図示の例において、具体的には、内側環状回転ベアリング12の公称直径は、好ましくは50ミリメートルに等しく、いずれの場合においても、必須ではないが好ましくは、60ミリメートルよりも小さい。一方、外側環状回転ベアリング13の公称直径は、好ましくは100ミリメートルに等しく、いずれの場合においても、必須ではないが好ましくは、90ミリメートルよりも大きい。

環状回転ベアリング12は、比較的小さい直径を有することにより、低レベルの半径方向機械的応と、特に高い回転速度(駆動シャフト4の最高回転速度よりも明確に高い)とを支持するように寸法決めされることができる。

一方、環状回転ベアリング13は、比較的大きい直径を有するため、特に高い半径方向機械的応力(いずれの場合においても、ツールホルダヘッド5により許容され/伝達される半径方向機械的応力の最大値よりも高い)と、低い回転速度(必須ではないが好ましくは、駆動シャフト4の最高回転速度よりも低い)とを支持するように寸法決めされることができる。

特に図2及び図3を参照すると、取り外し可能なツールホルダヘッド5に、周囲円形のクラウン14も設けられている。クラウン14は、ツールホルダヘッド5のロッキングシャンク7と同軸に配置され、従って、ツールホルダヘッド5が駆動シャフト4の前端4aに堅固に固定され/ロックされたときに電動スピンドル軸Aと同軸に配置される。また、クラウン14は、駆動シャフト4の前端4aの円形リムに、又は、構造ケーシング2の外側に突出し/面している回転ブッシュ又はスリーブ11の軸方向端部の円形リムに係合するように、或いは、いずれの場合にも選択的及び択一的に安定的に当接及びロックするように、寸法決めされ/構成されている。

より詳細には、図2を参照すると、ツールホルダヘッド5の前部に存在するシャンクホルダ座部8が、高駆動トルク及び低回転速度(例えば、必須ではないが好ましくは、20,000rpmよりも小さい回転速度)で動作するように特に構成された数値制御マシンの粗ミリングカッタ100又はその他のツールの後部シャンクを収容するように構成され/寸法決めされている場合、ツールホルダヘッド5の円形クラウン14は、回転ブッシュ又はスリーブ11の円形リムに係合するように、又は、いずれの場合においても、安定的に当接し/支持されるように寸法決めされる。このようにして、ツールホルダヘッド5は、ワークピースの粗削り中にツールホルダヘッド5に放出された高強度の半径方向応力を、回転ブッシュ又はスリーブ11に直接に(従って、環状回転ベアリング13を介して構造ケーシング2に直接に)伝達し/放出することができる。

一方、図3を参照すると、ツールホルダヘッド5の前部に存在するシャンクホルダ座部8が、低駆動トルク及び高回転速度(例えば、必須ではないが好ましくは、20,000rpmよりも高い回転速度)で動作するように特に構成された数値制御マシンの仕上げミリングカッタ100又はその他のツールの後部シャンク101を収容するように構成/寸法決めされている場合、ツールホルダヘッド5の円形クラウン14は、駆動シャフト4の前端4aの円形リムに係合するように、又は、いずれの場合においても安定的に当接し/支持されるように寸法決めされる。このようにして、ツールホルダヘッド5は、ワークピースの仕上げ削り中に発生した低強度の半径方向応力を駆動シャフト4に伝達し/放出することができる。

すなわち、図1、図2、及び図3を参照すると、電動スピンドル1には、好ましくは、2つの異なる取り外し可能なツールホルダヘッド5及び5’が設けられ、これらの各々の後部にロッキングシャンク7が設けられている。ロッキングシャンク7は、駆動シャフト4の前端4aのシャンクホルダ座部6の内部に堅固に係合/ロックされるために構成されている。

第1の取り外し可能なツールホルダヘッド5(図2を参照)は、前部シャンクホルダ座部8(高駆動トルク及び低回転速度で動作するように特に構成された数値制御マシンの粗ミリングカッタ100又はその他のツールの後部シャンク101を収容するように構成/寸法決めされている)と、円形クラウン14(回転ブッシュ又はスリーブ11の円形リムに係合するように、又は、いずれの場合においても安定的に当接/支持されるように寸法決めされている)とを有する。

一方、第2の取り外し可能なツールホルダヘッド5’(図3を参照)は、前部シャンクホルダ座部8(低駆動トルク及び高回転速度で動作するように特に構成された数値制御マシンの仕上げミリングカッタ100又はその他のツールの後部シャンク101を収容するように構成され/寸法決めされている)を有し、そして、ツールホルダヘッド5の円形クラウン14は、駆動シャフト4の前端4aの円形リムに係合するように、又は、いずれの場合においても安定的に当接し/支持されるように寸法決めされている。

図示の例において、詳細には、ツールホルダヘッド5及び5’の両方が、必須ではないが好ましくは、ほぼオギバル(屈曲:ogival)形状のハブ15(好ましくは一体的構造)により形成されている。ハブ15は、後部の尾部7を有し、尾部7は、駆動シャフト4のシャンクホルダ座部6内に係合する特定の寸法のシャンクを形成する形状である。また、ハブ15の前部にはシャンクホルダ座部8が設けられており、シャンクホルダ座部8は、ツール100の後部シャンク101を収容するように特に構成され/寸法決めされている。

オギバル形状のハブ15には、その後部に、周囲円形クラウン又はショルダ14も設けられている。クラウン14は、後部のシャンク形状の尾部7と局所的に同軸の状態を維持しつつ突出している。また、クラウン14は、駆動シャフト4の前端4aの円形リムに(若しくは、ケーシング2の外側に突出し/面している回転ブッシュ又はスリーブ11の軸方向端部の円形リムに)係合するように、又は、いずれの場合にも選択的及び択一的に安定的に当接するように寸法決めされている。

後部のシャンク形状の尾部7と、周囲円形ショルダ14と、シャンクホルダ座部8とは、ハブ15の対称軸Lに沿って明確に位置合わせされており、これにより、ハブ15が駆動シャフト4にロックされたときに完全に電動スピンドル軸Aと同軸に配置される。

最後に、オギバル形状のハブ15には、好ましくは、シャンクホルダ座部8の底部を後部のシャンク形状の尾部7の軸方向端部に接続できる中央通し穴15aが設けられている。通し穴15aは、ハブ15の対称軸Lと同軸に延在し、これにより、ハブ15が駆動シャフト4にロックされたときに完全に電動スピンドル軸Aと同軸に配置される。

最後に、図1を参照すると、電動スピンドル1に、ヘッドをロック及びロック解除するアセンブリ16と、ツールをロック及びロック解除するアセンブリ17とが設けられている。これらのアセンブリの両方が、必須ではないが好ましくは、油圧又は空気圧により動作される。

ヘッドをロック及びロック解除するアセンブリ16は、ツールホルダヘッド5のロッキングシャンク7を、駆動シャフト4の前端4aのシャンクホルダ座部6内部に、堅固で且つ安定的に、しかし容易に解除可能に選択的に連結及びロック/保持するように構成されており、これにより、駆動シャフト4がツールホルダヘッド5を、電動スピンドル軸Aを中心として回転駆動させることを可能にしている。

一方、ツールをロック及びロック解除するアセンブリ17は、数値制御マシンのミリングカッタ100又はその他のツールの後部シャンク101を、ツールホルダヘッド5に存在するシャンクホルダ座部6に、堅固で且つ安定的に、しかし容易に解除可能に選択的に連結及びロック/保持するように構成されており、これにより、ツールホルダヘッド5がツール100を、電動スピンドル軸Aを中心として回転駆動させることを可能にしている。

図1、図2、及び図3を参照すると、図示の例において、詳細には、ヘッドをロック及びロック解除するアセンブリ16は、好ましくはコマンドロッド18を含む。コマンドロッド18は、電動スピンドル軸Aと同軸を維持した状態で、駆動シャフト4全体を貫通し且つ軸方向にスライドするように延在し、これにより、駆動シャフト4の前端4aに存在するシャンクホルダ座部6内に突出している。ヘッドをロック及びロック解除するアセンブリ16は、また、拡張カップリングヘッド19を含む。拡張カップリングヘッド19は、駆動シャフト4のシャンクホルダ座部6内に突出しているコマンドロッド18の端部にスライド可能に取り付けられている。そして、拡張カップリングヘッド19は、コマンドロッド18のスラスト下で、ツールホルダヘッド5,5’の後部ロッキングシャンク7の中央にあるキャビティ内部で傘状に開くことができるように構成されている。

より詳細には、コマンドロッド18は、駆動シャフト4内部を軸方向に、引き込み位置(retracted position)と引き出し位置(extracted position)との間を移動可能である。引き込み位置においては、コマンドロッド18がカップリングヘッド19をシャンクホルダ座部6の底部に引き寄せ、そして同時に、カップリングヘッド19を傘状に開かせる。引き出し位置においては、コマンドロッド18がカップリングヘッド19をシャンクホルダ座部6の底部から遠ざかるように移動させて、カップリングヘッド19が傘状に閉じることを可能にする。

最後に、ヘッドをロック及びロック解除するアセンブリ16は、コマンドロッド18と構造ケーシング2との間に介在する弾性部材20を含む。弾性部材20は、コマンドロッド18を引き込み位置に連続的に維持しようとする軸方向スラストをコマンドロッド18に加えるように構成されている。また、アセンブリ16は、押し部材21を含む。押し部材21は、動作されたときに、コマンドロッド18を引き込み位置から引き出し位置に押して弾性部材20の弾性力を克服でき、これにより、カップリングヘッド19をシャンクホルダ座部6の底部から遠ざけるように移動させ、同時に、カップリングヘッド19が傘状に閉じることを可能にして、ツールホルダヘッド5の、駆動シャフト4の前端4aに現在ロックされているロッキングシャンク7を自由にすることができる。

図示の例において、詳細には、弾性部材20は、好ましくは、皿バネ20の束又はその類似物から構成されており、コマンドロッド18に取り付けられ、又は駆動シャフト4に直接取り付けられ、且つコマンドロッド18と構造ケーシング2との間に介在し、それにより、コマンドロッド18を引き込み位置に連続的に維持しようとする軸方向スラストをコマンドロッド18に加える。一方、押し部材21は、好ましくは、単動又は複動式の油圧又は空気圧ピストン21から成り、ピストン21は、ケーシング2内に、駆動シャフト4の前端4aとは明確に反対の側で、電動モータ3の駆動シャフト4と位置合わせして収容され、且つ、コマンドロッド18に、コマンドロッド18が駆動シャフト4内で軸方向に移動できるように機械的に連結されている。

図1、図2、及び図3を参照すると、図示の例において、ヘッドをロック及びロック解除するアセンブリ16と同様に、ツールをロック及びロック解除するアセンブリ17も、好ましくは、コマンドロッド22を含む。コマンドロッド22は、電動スピンドル軸Aと同軸を維持した状態で、コマンドロッド18全体を貫通し且つ軸方向にスライドするように延在し、これにより、駆動シャフト4の前端4aのシャンクホルダ座部6から突出して、駆動シャフト4の前端4aに現在ロックされているツールホルダヘッド5,5’に、貫通及び軸方向スライドするように係合し、最終的に、ツールホルダヘッド5,5’の前部に存在するシャンクホルダ座部8内部に突出している。ツールをロック及びロック解除するアセンブリ17は、また、拡張カップリングヘッド23を含み、拡張カップリングヘッド23は、ツールホルダヘッド5,5’のシャンクホルダ座部内に突出しているコマンドロッド22の端部にスライド可能に取り付けられている。そして、拡張カップリングヘッド23は、コマンドロッド22のスラスト下で、ツール100のシャンク101の中央に特につくられたキャビティ内部で傘状に開くことができるように構成されている。

こうして、この場合においても、コマンドロッド22は、コマンドロッド18内部を軸方向に、引き込み位置と引き出し位置との間を移動可能である。引き込み位置においては、ロッド22がカップリングヘッド23をシャンクホルダ座部6の底部に引き寄せ、そして同時に、カップリングヘッド23を傘状に開かせる。引き出し位置においては、コマンドロッド22がカップリングヘッド23をシャンクホルダ座部8の底部から遠ざかるように移動させて、カップリングヘッド23が傘状に閉じることを可能にする。

最後に、ツールをロック及びロック解除するアセンブリ17は、コマンドロッド22と構造ケーシング2との間に介在する弾性部材(図示せず)を含む。この弾性部材は、コマンドロッド22を引き込み位置に連続的に維持しようとする軸方向スラストをロッド22に加えるように構成されている。また、アセンブリ17は、押し部材24を含む。押し部材24は、動作されたときに、コマンドロッド22を引き込み位置から引き出し位置に押して、関連する弾性部材の弾性力を克服でき、これにより、カップリングヘッド23をシャンクホルダ座部8の底部から遠ざかるように移動させ、同時に、カップリングヘッド23が傘状に閉じることを可能にして、駆動シャフト4と一体的なツールホルダヘッド5,5’に現在ロックされているツール100のシャンク101を自由にする。

図示の例において、詳細には、ツールをロック及びロック解除するアセンブリ17の弾性部材(図示せず)は、好ましくは、皿バネ(図示せず)の束又はその類似物から成り、コマンドロッド22に取り付けられ、又はコマンドロッド18に直接取り付けられ、且つ、コマンドロッド22と構造ケーシング2との間に介在し、それにより、コマンドロッド22を引き込み位置に連続的に維持しようとする軸方向スラストをコマンドロッド22に加える。一方、押し部材24は、好ましくは、単動又は複動式の油圧又は空気圧ピストン24から成り、ピストン24は、ケーシング2内に、駆動シャフト4の前端4aと明確に反対の端部にて、電動モータ3の駆動シャフト4と位置合わせして収容され、且つ、コマンドロッド22に、コマンドロッド22がコマンドロッド18内部で軸方向に移動できるように、そして、コマンドロッド18が駆動シャフト4内にスライド可能に挿入されるように機械的に連結されている。

最後に、図4を参照すると、電動スピンドル1は、第3の取り外し可能なツールホルダヘッド5”も任意選択的に備えることができる。ツールホルダヘッド5”に、後部ロッキングシャンク7が設けられており、ロッキングシャンク7は、駆動シャフト4のシャンクホルダ座部6内に安定的に係合及びロックされるように特に構成され/寸法決めされている。また、ツールホルダヘッド5”には周囲円形クラウン14も設けられており、クラウン14は、構造ケーシング2の円形リム(長円形キャビティ2aの入口/口を画成している)に係合するように、又は、いずれの場合においても安定的に当接し/支持されるように特に寸法決めされており、これにより、ツールホルダヘッド5”を構造ケーシング2に直接、堅固にロックし、すなわち、ツールホルダヘッド5”の、電動スピンドル軸Aを中心としたどのような回転も防止する。

電動スピンドル1の動作は上述の説明から容易に推測可能であり、さらなる説明は必要でない。

電動スピンドル1の特定の構造から得られる利点は、顕著で且つ非常に多い。

低速ツール用の構成から高速ツール用の構成への移行に要求されるのは、取り外し可能なツールホルダヘッド5,5’,5”の簡単な置き換えのみである。ツールホルダヘッド5,5’,5”又はオジバル形状のハブ15の操作は非常に簡単で且つ迅速であり、重量及び全体の寸法が、取り外し可能なタイプの通常のツールホルダスピンドルの重量及び寸法よりもかなり低減されている。

実際、電動モータ3、回転ブッシュ又はスリーブ11、ヘッドをロック及びロック解除するアセンブリ16、及び、ツールをロック及びロック解除するアセンブリ17は、構造ケーシング2(数値制御ミリングマシン又はその類似物のスピンドルホルダスライド又はキャリッジにより固定され且つ支持されている)に常に取り付けられたままである。

また、取り外し可能なツールホルダヘッド5,5’,5”の構造は非常に単純であり、安価に製造でき、これが、ツールホルダヘッドの全ての利点を伴う。

さらに、電動スピンドル1の特定の構造は、電動モータ3として、0rpm〜50,000rpmの範囲で自在に可変の角速度を有する最新の電子制御式電動「トルク」モータを用いることを可能にしている。

最後ではあるが重要なことに、電動スピンドル1は、また、既に市販されている数値制御マシンに取り付けることに適している。実際、電動モータのケーシング2を従来の電動スピンドルのケーシングの形態に従うようにすることで十分である。

最後に、上記の電動スピンドル1に変更及び修正を、本発明の範囲から逸脱せずに加えることができることが明らかである。

例えば、異なる実施形態において、ヘッドをロック及びロック解除するアセンブリ16の弾性部材20、及び/又は、ツールをロック及びロック解除するアセンブリ17の弾性部材を、皿バネの束により形成する代わりに、ガスばね、弾性材料からつくられたスリーブ、又はその他のタイプの弾性デバイスにより形成することが可能である。

1 電動スピンドル 2 構造ケーシング 2a 長円形キャビティ 3 電動モータ 4 駆動シャフト 4a 駆動シャフト前端 5 取り外し可能なツールホルダヘッド 6 シャンクホルダ座部 7 ロッキングシャンク 8 シャンクホルダ座部 9 ステータアセンブリ 10 ロータアセンブリ 11 回転ブッシュ又はスリーブ 12 環状の回転ベアリングの第1の組 13 環状の回転ベアリングの第2の組 14 周囲クラウン 15 ハブ 15a 通し穴 16 ヘッドをロック及びロック解除するアセンブリ 17 ツールをロック及びロック解除するアセンブリ 18 第1のコマンドロッド 19 第1の拡張カップリングヘッド 20 弾性部材 22 第2のコマンドロッド 23 第2の拡張カップリングヘッド 24 押し部材 100 ツール 101 ツールの後部シャンク A 電動スピンドルの基準軸 L ハブの対称軸

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