ワークピース、特に切削工具にマージンを形成する装置及び方法

申请号 JP2014537517 申请日 2012-10-25 公开(公告)号 JP6006320B2 公开(公告)日 2016-10-12
申请人 フォルマー ベルケ マシーネンファブリク ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング; 发明人 マンフレート セグミューラー; アルント ハウガー;
摘要
权利要求

ワークピース(10)、特に切削工具にマージン(26)を形成する方法であって、 回転軸(A)を中心として回転駆動されるクランプ装置内で被加工ワークピース(10)を締め付け、そして少なくとも1つのレーザーユニットを用意し、該クランプ装置と該レーザーユニットとは少なくとも1つのCNC制御型の軸によって互いに相対変位可能であり、また該レーザーユニットはワークピースの材料除去加工に適したタイプのものであり、そして該マージン(26)を形成するために、該レーザーユニットと該クランプ装置とを少なくとも所定の距離だけ互いに相対変位させながら、該クランプ装置の回転軸を中心として少なくとも所定の度量だけ該クランプ装置内の該ワークピース(10)を回動させるように該レーザーユニットと該クランプ装置とを制御することにより、該ワークピース(10)の材料を除去して該マージン(26)を形成する、 ワークピース、特に切削工具にマージンを形成する方法。前記クランプ装置内の該ワークピース(10)が前記回転軸(A)を中心として連続的に回転するように、前記マージン(26)の形成中に前記クランプ装置を制御して駆動する、請求項1に記載の方法。前記クランプ装置内のワークピース(10)を測定する測定装置を用意する、請求項1又は請求項2に記載の方法。前記ワークピース(10)の加工及び測定の後、新しい未加工のワークピース(10)に自動的に交換する、請求項3に記載の方法。前記ワークピースは切削工具(10)、特に穿孔工具又はフライス工具であり、そして前記レーザーユニットが該切削工具の個々のカッティング・エッジから順次に材料を除去するように、前記クランプ装置と該レーザーユニットとを制御する、請求項1から請求項4までのいずれか一つの請求項に記載の方法。前記ワークピース(10)を前記クランプ装置内で無支持の状態で締め付ける、請求項1から請求項5までのいずれか一つの請求項に記載の方法。前記ワークピース(10)の一方の軸方向端部を前記クランプ装置内で締め付け、他方の軸方向端部を心押しセンタと係合させる、請求項1から請求項5までのいずれか一つの請求項に記載の方法。前記ワークピース(10)を懸吊状態又は起立状態で前記クランプ装置内で締め付ける、請求項1から請求項5までのいずれか一つの請求項に記載の方法。1つのワークピース(10)の加工の終了後、該ワークピース(10)を前記心押しセンタから解放するように該心押しセンタを制御して、新しいワークピース(10)と交換し得るようにする、請求項7に記載の方法。前記心押しセンタによって前記ワークピースに加えられる最大限に許容可能な軸方向保持を超えないように、該心押しセンタを制御し、該最大限に許容可能な軸方向保持力は該ワークピースの寸法に従って計算される、請求項7又は請求項9に記載の方法。前記レーザーユニットによって生成されたレーザービーム(36)をその案内のためにウォータージェット中に埋め込む、請求項1から請求項10までのいずれか一つの請求項に記載の方法。前記レーザーユニットと前記クランプ装置とが互いに相対変位する前記所定の距離を、複数の部分距離に分割する、請求項1から請求項11までのいずれか一つの請求項に記載の方法。前記レーザーユニット及び/又はクランプ装置を、少なくとも4つのCNC制御型の軸によって変位させる、請求項1から請求項12までのいずれか一つの請求項に記載の方法。

说明书全文

本発明は、ワークピース、特に切削工具にマージンを形成する方法、及びこの方法を実施するためのコンピュータ制御型の加工装置に関する。

丸ランドとも呼ばれるマージンとは、ワークピース及び切削工具、例えば穿孔工具及びフライス工具のガイド区分を意味する。マージンは例えば穿孔の壁の表面品質にとって極めて重要である。換言すれば、マージンは、例えば穿孔壁の粗さ深さのような粗さ測定値に決定的な影響を及ぼす。マージンとは何を意味するのかを明らかにするために、図9を参照する。

図9は、ガイド・パッド1及び2と、チップ・スペース3と、カッティング・エッジ4とを備えた深部ボーリング工具を示している。図9に示された拡大部分では、マージン5はガイド・パッド2の縁部に設けられているのが判る。マージン5は逃げ6を備えた複雑な幾何学的形状を有している。

マージンは、切削工具によって加工されることになるワークピースの表面品質にとって大きな意味を有するので、マージンは高精度で形成しなければならない。しかし、よりにもよって高精度でのマージンの製作は、逃げ及びアンダカットを備えたマージンの複雑な幾何学的形状に基づいて、実際には困難であることが判っている。

従来、マージンは相応の円筒研削機械によってワークピースに形成される。このような円筒研削機械によって、丸ランドもしくはマージンの幾何学的形状の変化は限られた範囲でしか可能でないので、従来の方法を用いて製造されるマージンは大抵の場合円筒形に形成しなければならず、例えばクリアランスを有することができない。

マージンもしくは丸ランドを製作する際には、被加工ワークピースを円筒研削機械内で締め付け、続いてこのような機械を用いて加工する。高い精度及び寸法安定性を有するマージンを形成しなければならないので、中間検査、すなわち定期的な検査測定が必要である。このために、ワークピース、すなわち後の切削工具を締め付け解除し、そして円筒研削機械から取り出すことによって、別個の想定装置内で測定のために締め付けることができる。換言すれば、中間検査もしくは最終検査時の手動測定のためにワークピースを締め直さなければならない。更なる研削過程が必要な場合には、このワークピースを続いて新たに研削機械内で締め付けることにより、研削過程を続ける。ワークピースの締め直しはマージンの寸法・形状安定性に不都合な影響を及ぼす。

マージンの研削のために砥石車が使用されるので、砥石車の送り運動時には砥石車自体の侵食も常に考慮に入れなければならない。このことは製造時間及び製造精度に著しく不都合な影響を及ぼすおそれがある。まさにマージンを設けようとするワークピースが長い、例えばリーマである場合、さらに円筒研削機械を用いた研削によってワークピースに加えられる圧縮がワークピースの形状及び構造に不都合な作用を及ぼす。

全般的に見て、レーザービームによってワークピースを加工する装置も従来技術において知られており、これは例えば独国特許出願公開第40 40 554号明細書に開示されている。このような明細書に開示された工具機械は、機械スタンド上に組み付けられたハウジングを有しており、このハウジング内には、ガイド管が長手方向に移動可能に配置されている。ハウジングの後端部には、レーザーユニットが組み付けられており、レーザーユニットのレーザービームは集束光学系を貫通し、ノズルヘッドから射出する。ノズルヘッドには、レーザービームの中央出口へ少なくとも1種の流体を供給するための供給手段が設けられている。ワークピースにレーザー加工を施す際には、ノズルヘッドが被加工ワークピース面のすぐ前に位置するまでガイド管を平方向に変位させる。レーザーユニットを作動させることによって、層状に除去動作が行われる。ワークピース・テーブルは、複合水平運動、並びに高さ軸を中心とした旋回運動を行う。ワークピースの切削加工動作を実施するためには、レーザーヘッドを工具交換器によって切削工具と交換する。

従来技術において公知であるレーザービームを用いてワークピースを加工する装置はその構造に起因して、中実のワークピース内に中空部分を形成するのに適してはいるものの、ワークピースもしくは切削工具にマージンを形成するのには適していない。このような形式のマージンは工具の周面に形成しなければならず、単純な中空部分とは比較できない複雑な幾何学的形状を有している。

さらに従来技術において、ブランクから回転対称的な工具を製造するためのレーザー加工装置が公知であり、このような装置は例えば独国特許出願公開第10 2010 011 508号明細書に開示されている。

独国特許出願公開第10 2010 011 508号明細書に記載されたレーザー加工装置は、制御装置と位置決め装置と有しており、これらの装置を介して、レーザーヘッドと工具ブランクとの相対位置を調節して変化させることができる。偏向装置を介して、レーザーによって生成されたレーザービーム・パルスがパルス・エリア領域内でブランク表面上に方向付けされる。工具ブランクにカッティング・エッジ又はチップ溝を形成するために、偏向装置の制御装置は、一連の衝突個所を配列するためのパルス軌道を規定する。パルス軌道の経路はパルス・エリアの形状に依存し、パルス・エリアが方形の場合、直線状の複数の部分経路から1つにまとめられた蛇行状の経路を有している。パルス・エリアの形状は円形、楕円形、又は湾曲形であることも可能である。出発点を起点としてレーザービーム・パルスは、パルス軌道の終点に達するまで、パルス軌道に沿って位置づけられる。終点に達した後、偏向装置内でリセット運動が行われ、続いてレーザービーム・パルスは出発点で新たに開始するようにパルス軌道上に位置づけられるので、層毎の材料除去が行われる。偏向装置を介して、空間的に制限された二次元パルス・エリアが加工される一方、位置決め装置は同時にブランク表面上でのパルス・エリアの相対運動を引き起こす。ブランクにチップ溝又はカッティング・エッジを形成するために、ブランク表面上でパルス・エリアを移動させることによって材料が複数の除去層を成すように層毎に除去されるので、多量の材料除去を行った後、所望のチップ溝が形成される。

独国特許出願公開第10 2010 011 508号明細書に記載されたレーザー加工装置の場合、材料は、ブランク表面上でパルス・エリアを移動させることによって複数の除去層を成すように層毎に除去される。レーザービーム・パルスは規定のパルス軌道の経路に追従する。パルス軌道の終点に達した後、リセット運動が行われ、そして次の被除去材料層がパルス軌道の出発点を起点として除去される。

前記文献に開示されたレーザー加工装置は、規定されたパルス経路を繰り返し辿ることにより材料を層毎に除去し、そしてその都度常に同一の規定領域、すなわちチップ溝又はカッティング・エッジの領域を、ワークピースにその完成まで加工する。独国特許出願公開第10 2010 011 508号明細書に記載されたレーザー加工装置は、切削工具のマージンを形成することを意図しておらず、このことに適してもいない。それというのも、開示された装置を用いると、まさに複数のカッティング・エッジを有する切削工具の場合には、膨大な時間、ひいてはコストを費やさなければ、切削工具のマージンに必要な幾何学的形状を形成することができないからである。

本発明の課題は、ワークピースにマージンを形成する方法であって、種々のワークピースに迅速に、そして高い精度でマージンを設け得る方法を提供することである。

このような課題は、請求項1に記載の特徴を有する、ワークピースにマージンを形成する方法、並びに請求項14に記載の特徴を有するコンピュータ制御型加工装置によって解決される。

本発明による方法の好ましい変更形はそれぞれ従属請求項から得られる。

本発明による方法において、回転軸を中心として回転駆動されるクランプ装置内で被加工ワークピースを締め付ける。クランプ装置内で締め付けられたワークピースを加工するために、少なくとも1つのレーザーユニットを用意する。レーザーユニットはワークピースの材料除去加工に適したタイプのものである。クランプ装置とレーザーユニットとは少なくとも1つのCNC制御型の軸によって互いに相対変位可能である。

マージンを形成するために、レーザーユニットとクランプ装置とを少なくとも所定の距離だけ互いに相対変位させながら、クランプ装置の回転軸を中心として少なくとも所定の角度量だけクランプ装置内のワークピースをステップ状又は連続的に回動させるようにレーザーユニットもクランプ装置も制御することにより、ワークピースの材料を除去してマージンを形成する。

換言すれば、レーザーユニットとクランプ装置とを所定の距離だけ、すなわち送り量だけ、少なくとも1つのCNC制御型の軸の少なくとも1つの軸方向で互いに相対変位させながら、クランプ装置内のワークピースをクランプ装置の回転軸を中心として回動させることにより、ワークピースから材料を所定の規模で除去する。材料除去は、クランプ装置とレーザーユニットとの相対運動、及び/又は回転軸を中心としたワークピースの回動によって決定することができる。材料除去は本発明によればとりわけ、ワークピースもしくは被加工領域をレーザーユニットによって生成されるレーザービーム中に導入することによって達成される。連続的な回動に基づき、ワークピースの1つ又は2つ以上の被加工領域を相次いでレーザービーム中に導入することにより、レーザービームが材料を除去するようにワークピースに作用することが可能である。

ワークピースが(例えば同じ半径上に)複数の切削エレメント又は切削領域を有する切削工具である場合には、クランプ装置の回転軸を中心としてワークピースが連続的に回動することに基づいて切削エレメントをレーザービーム中に導入するので、カッティング・エッジもしくは切削エレメントのマージン被形成領域を相次いで加工することができる。大抵の場合、マージン被形成領域は、切削エレメントの半径方向で見て外側の面、又は切削工具の周面である。

さらに、本発明による方法を用いると、独国特許出願公開第10 2010 011 508号明細書に記載された従来技術とは異なり、ワークピースから材料を層毎に除去するために、規定のパルス軌道を繰り返し辿ることは必要でない。本発明による方法の場合、ワークピースもしくは工具を場合によっては連続的に回動させながら、そしてレーザーユニットとクランプ装置とを相対運動させながら、被加工領域をレーザービーム中に導入するか、又は回転しているワークピースにレーザービームを印加する。

クランプ装置とレーザーユニットとを互いに相対運動させ、そしてこれと同時にクランプ装置内でワークピースを回動させることによって、レーザーユニットとクランプ装置との複雑な相対運動パターンが可能になる。このような運動パターンによって、逃げ、アンダカット、及びクリアランス角を備えたマージンの複雑な幾何学的形状を生成することもできる。

従来技術とは異なり、本発明による方法を用いると、使用される工具、例えば砥石車に対する望ましくない影響を完全に排除することができる。それというのも、マージンは、レーザーユニットにより発せられたレーザービームによってワークピースに形成され、この場合、ワークピースに力が加えられることがないからである。これにより特に、極めて薄型の長いワークピースに変形なしにマージンを設けることもできる。

ワークピース、特に切削工具に形成されるマージンの特定の幾何学的形状は、クランプ装置が被加工ワークピースと一緒に、所定の角度量の後、回転軸を中心とした回転方向をその都度変えることを必要とする場合がある。すなわち、ワークピースが回転軸を中心として一方の方向に所定の角度量だけ回動させられ、続いて、回転軸を中心として他方の方向へ方向が代えられる。クランプ装置のこのような制御によって、不釣り合い作用を回避しながら製造精度をさらに高めることができる。

さらに、クランプ装置内のワークピースが回転軸を中心として連続的に回転するように、マージンの形成中にクランプ装置を制御して駆動することができる。この場合、例えば、回転軸を中心としたワークピースの回転数20rpmを上回る回転、又はワークピースの旋回運動が考えられる。

クランプ装置内のワークピースを測定するために、測定装置を用意する。この測定装置を用いて、クランプ装置内のワークピースの測定を行うことができる。本発明による方法を用いると、中間検査及び最終検査を、ワークピースの加工もそこで行われる同一のクランプ装置内で実施することができる。これにより、従来技術では必要となる、測定のためのワークピースの締め直しが省かれる。ワークピースを締め直さなくて済むことによって、マージン形成時の精度を著しく高くすることができる。

ワークピースの最終検査後、すなわちワークピースの加工及び測定の後、新しい未加工のワークピースとの交換を自動的に行うことができる。従って、ワークピース交換は、ワークピースの最終検査もしくは最後の測定を実施した後、ロボット又はハンドリング装置によって自動的に行うことができる。

従って、測定動作もワークピース交換も自動的に実施することができる。前述のように、場合によっては必要となる検査のための中間測定、そして場合によっては補正も自動的に行うことができる。本発明による方法によって可能になる自動作業動作を用いると、複雑なワークピースもしくは切削工具を無人生産することが可能になる。従って、本発明による方法は生産性及び経済性の向上に多大に貢献する。

クランプ装置及びレーザーユニットを制御し、またワークピースを自動測定することに基づいて、機械内部の構成部分及び機械エレメントを独立して監視することもできる。これにより、例えば個々の機械エレメントの摩耗によって引き起こされる不正確さを独立して突き止めることができる。本発明の方法に基づいて制御を行うことによって、方法を実施する機械の一種の自己点検が実現される。

本発明による方法を用いて、円筒形又は円錐形のワークピースもしくは切削工具を加工することが好ましい。切削工具は、らせん状の且つ/又は軸方向に真直ぐに延びるカッティング・エッジを備えていてよい。切削工具のカッティング・エッジの形状に応じて、マージン製作の複雑さが高まる。しばしば切削工具はまた、交換可能なカッティング・エッジを有している。ワークピースが切削工具、特に穿孔・フライス工具である場合、レーザーユニットが切削工具の個々のカッティング・エッジから順次に材料を除去するように、クランプ装置とレーザーユニットとを制御することができる。換言すれば、被加工工具のカッティング・エッジは連続的な回動に基づき、材料除去のために、レーザーユニットによって生成されるレーザービームを相次いで貫通するように案内される。

ワークピースはクランプ装置内で種々の形式で締め付けることができる。ここでは3つの変更形が考えられる。ワークピースは一方では無支持状態(水平方向)又は懸吊状態もしくは起立状態(鉛直方向)でクランプ装置内で締め付けることができる。

他方では、特にワークピースが比較的長く、薄型である場合に、ワークピースの一方の軸方向端部をクランプ装置内で締め付けること、そしてワークピースのそれぞれの他方の軸方向端部を支持すること、例えば心押しセンタと係合させることが必要な場合がある。

加工の終了後にワークピースが前記心押しセンタから解放されるように心押しセンタを制御し構成することにより、新しいワークピースと交換し得るようにすることができる。解放もしくは係合のために、心押しセンタもしくは心押しセンタを駆動する受容装置をワークピースの長手方向軸の方向に駆動することができる。この場合、駆動可能な心押しセンタもしくは心押しセンタのための受容装置を、クランプ装置及びレーザーユニットの制御部分に接続することが考えられる。

ワークピースを保持するために心押しセンタによってワークピースに加えられる最大限に許容可能な軸方向保持力を超えないように、心押しセンタを制御することもできる。最大限に許容可能な軸方向保持力はワークピースの寸法に従って計算される。心押しセンタがワークピースに加える最大限に許容可能な保持力を計算するときには、ワークピースの長さ及び直径の他に、ワークピースの構造及び材料も考慮に入れることによって、過度に高い保持力に起因して生じるおそれのある変形、及び特にワークピースの半径方向の湾曲を回避する。

レーザーユニットによって生成されたレーザービームをその案内のために、もしくはワークピースへのより正確な照射のためにウォータージェット中に埋め込むことができる。ウォータージェットは例えばレーザービームのための導光体として作用する。

前述のように、レーザーユニットとクランプ装置とは、ワークピースの材料を除去するために、少なくとも所定の距離だけ互いに相対運動する。マージンもしくは丸ランドの特定の幾何学的形状において、相対運動の所定の距離が一度だけで実施されるのではなく、個々の部分距離に分割されることが必要な場合がある。換言すれば、ワークピースの回動もしくは回転がクランプ装置内で行われると同時に、ワークピースの材料除去の必要性もしくは程度に応じて、特定のインターバルを置いて所定の距離のうちの部分距離だけ相対運動が実施される。従って相対運動は、ワークピースの材料除去量によって決定される個々のステップの形で行うことができる。

レーザーユニット及び/又はクランプ装置を種々の方向に移動可能にするために、レーザーユニット及び/又はクランプ装置は少なくとも4つのCNC制御型の軸によって変位させられる。例えば、レーザーユニット及び/又はクランプ装置は、少なくともX,Y,Z軸方向で互いに相対的に移動させると同時に、X,Y,Z軸のうちの1つ又は2つ以上を中心として旋回させることができる。本発明による方法によって、ワークピースの面全体、すなわち半径方向及び軸方向の面、もしくはこれらの面の個々の点を加工することができる。

本発明はさらに加工装置、特に多軸加工装置に関する。加工装置は、前記形式の方法が実施される制御装置と、ワークピースを締め付けるための回転駆動型クランプ装置と、レーザーユニットとを備えている。レーザーユニットとクランプ装置とは、少なくとも1つのCNC制御型の軸によって互いに相対変位可能である。

さらに、本発明は心押しセンタを受容する装置に関する。受容装置はワークピースを保持・解放するために、少なくとも1つの軸方向でワークピースに対して駆動することができる。受容装置はさらに制御装置に接続されており、制御装置は、ワークピースの寸法に基づいて最大限に許容可能な保持力を割り出すように形成することができる。

本発明の実施例を添付の図面を参照しながら以下に説明する。

被加工切削工具を示す斜視図である。

このような被加工切削工具を示す正面図である。

図2の一部の拡大図である。

図1及び図2に示した切削工具のカッティング・エッジを示す斜視図である。

本発明による方法に基づく、レーザーを用いた工具の加工状況を概略的に示す斜視図である。

本発明による方法に基づく、レーザーを用いた工具の加工状況を概略的に示す斜視図である。

本発明による方法に基づく、レーザーを用いた工具の加工状況を概略的に示す斜視図である。

本発明による方法に基づく、レーザーを用いた工具の加工状況を概略的に示す斜視図である。

本発明を全体的に理解するために示す図である。

図1は、工具の実施例を示す斜視図である。工具はワークピースとして、マージンを形成する本発明の方法を用いて加工される。図1及び図2〜4によって、本発明による方法を用いて切削工具に形成しようとするマージンもしくは丸ランドが何を意味するかが明らかになる。さらにこのためには、冒頭で述べた図9に関連する説明が参照される。

切削工具10は切削エレメント12及び14を有している。これらの切削エレメントは、工具10に設けられた対応切欠き16及び18内に収容され、例えばはんだ付けによって固定されている。切削エレメント12及び14はそれぞれ1つのカッティング・エッジ20及び22を有している。カッティング・エッジ20,22は、切削エレメント12及び14の、工具10の外周面を超えて半径方向で見て外方に向かって突出する領域内に位置している。

図2は工具10の正面図を示している。図2においてはやはり、切削エレメント12及び14がそれぞれのカッティング・エッジ20及び22とともに示されているのが判る。切削エレメント12及び14のカッティング・エッジ20及び22は仮想円24の半径上に位置している。

図3は図2の部分Aを示す拡大図である。図3において、工具10、並びに切削エレメント12の一部及びそのカッティング・エッジ20が示されているのが判る。同様に所定の半径を有する仮想円24も示されている。カッティング・エッジ20に続く切削エレメント12の領域内では、切削エレメント12の半径方向で見て外側の周面の領域26が延びている。この領域26内に、本発明による方法を用いてマージンが形成されることになっている。マージンの領域26は仮想円24の、カッティング・エッジ20と同一の半径上に位置している。マージンの下方には、斜め面取り区分によってクリアランス角が設けられている。

図4は切削エレメント12を示す斜視図である。図4において、マージンに相当する領域26は明示するためにグレーで際立たされている。マージンの領域26は、カッティング・エッジ20から出発して切削エレメント12の半径方向で見て外側の周面の所定の区分にわたって延びている。マージンもしくは丸ランド26によって、表面品質に、すなわち、とりわけ例えば孔壁の表面粗さに決定的な影響が与えられる。

図5は、図1〜4に示されたワークピースを本発明による方法を用いて加工する状況を概略的に示す斜視図である。

工具10は、図示していないクランプ装置内でワークピースとして締め付けられており、クランプ装置の回転軸Aを中心として矢印28の方向に連続的に回動させることができる。さらに、工具10は駆動可能なクランプ・ユニットを介して、少なくとも矢印30,32,34の方向(X,Y,Z方向)にレーザービーム36に対して変位させることができる。さらに、概略的に示されたレーザービーム36を生成する図示していないレーザーユニットを、工具10に対して矢印30,32,34の方向に変位させることもできる。換言すれば、工具10を連続的に回転させながら、クランプ装置(図示せず)内の工具10と、図示していないレーザーユニットによって生成されたレーザービーム36とを相対運動させることができる。

切削エレメント12及び14のうちの一方のエレメントの、カッティング・エッジ20に続く領域26(図3及び4)内にマージンもしくは丸ランドを形成するために、クランプ装置の回転軸を中心として工具10を連続的に回動させ、例えば20rpmよりも高い回転数で回転させるか、或いは旋回させる。工具10を連続的に回転させることによって、切削エレメント12及び14はレーザービーム36を順次に貫通するように案内される。レーザービーム36は領域26から材料を除去することにより、マージンを形成することができる。こうして、同一半径上に位置する(図2)切削エレメント12及び14は、回転の結果としてレーザービーム36を貫通する。レーザービームはマージンを形成するように相次いで切削エレメント12及び14に作用する。

工具10の連続的な回転に加えて、工具10は、クランプ装置(図示せず)を介して、そしてまたレーザービーム36を生成するレーザーユニット(図示せず)を介して、少なくとも矢印30,32,34の方向に互いに相対的に移動させることができる。レーザーユニットとクランプ装置との相対運動によって、レーザービーム36は種々異なる角度及び位置から、被加工切削エレメント12及び14に作用することができるようになる。換言すれば、レーザービーム36と工具10との相対運動によって、マージンを形成するための切削エレメント12及び14の領域26(図3及び4)に沿ってレーザービーム36を案内しながら、回転軸を中心として工具10を連続的に回動させる。クランプ装置及びレーザーユニットの駆動は1つ又は2つ以上のCNC制御型の軸を介して行われると有利である。

工具をその回転軸を中心として連続的に回転させることに基づいて、レーザービームは切削エレメント12及び14の被加工領域26(図3及び4)にほぼ接線方向で作用する。このことは、まさに工具が複数の切削エレメント12及び14もしくはカッティング・エッジを備える場合には、マージンのために必要とされる幾何学的形状を個々の切削エレメント12及び14に迅速に且つ相次いで生成するのに貢献する。

もちろん、本発明による方法を用いて、1つのカッティング・エッジもしくは1つの切削エレメントを備えた工具、及び3つ以上のカッティング・エッジもしくは切削エレメントを備えた工具を加工することもできる。

図6〜8は図4に十分に対応しているがしかし、クランプ装置とレーザーユニットとの相対運動が可能であり、そしてまたレーザービームが被加工領域に対して種々の角度でワークピースに衝突し得ることも示している。

図5〜8からは、レーザービーム36をワークピース(工具)10に案内する種々異なる可能性に加えて、レーザービーム36が常に円錐によって表されていることが判る。これにより、一方ではレーザービームが加工個所に集束することが示され、他方では、レーザービームが回転運動を実施する可能性も示される。

要約すると、本発明によって、工具に丸ランドを形成するという比較的困難な課題を克服する可能性が著しく改善される。ワークピースの複雑な幾何学的形状を時間節約的に加工するために必要であるように、特に、工具の幾何学的形状がますます複雑になると、本発明は多大な利点をもたらす。

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