鋳造装置、及び鋳造方法

申请号 JP2017015631 申请日 2017-01-31 公开(公告)号 JP2018122328A 公开(公告)日 2018-08-09
申请人 トヨタ自動車株式会社; 发明人 冨田 高嗣; 中橋 正志; 菊池 亮;
摘要 【課題】鋳造時のサイクルタイムを短縮することが可能な鋳造装置を提供することである。 【解決手段】本発明にかかる鋳造装置1は、下型55の上に 中子 80を搬送して載置すると共に、鋳造された鋳造品30を金型から受け取り搬送する搬送装置10を備える。搬送装置10は、支持部12と、ロボットアーム11と、支持部12の下側に設けられた中子把持機構17と、支持部12の上側に設けられた鋳造品受け部14と、を有する。搬送装置10は、中子80を把持している中子把持機構17をロボットアーム11を用いて下型55の上側に移動させた後、中子80を下型55の上に載置し、鋳造品受け部14をロボットアーム11を用いて上型58の下側に移動させた後、上型58に保持されている鋳造品30を鋳造品受け部14を用いて受け取る。 【選択図】図9E
权利要求

上型と下型とを少なくとも備える金型と、 前記下型の上に中子を搬送して載置すると共に、前記金型を用いて鋳造された鋳造品を前記金型から受け取り搬送する搬送装置と、を備え、 前記搬送装置は、 支持部と、 前記支持部を移動させるロボットアームと、 前記支持部の下側に設けられた中子把持機構と、 前記支持部の上側に設けられた鋳造品受け部と、を有し、 鋳造後に前記金型の型開きを行った際、前記鋳造品は前記上型に保持されており、 前記金型が型開きされている状態において、 前記中子を把持している前記中子把持機構を前記ロボットアームを用いて前記下型の上側に移動させた後、前記中子を前記下型の上に載置し、 前記鋳造品受け部を前記ロボットアームを用いて前記上型の下側に移動させた後、前記上型に保持されている前記鋳造品を前記鋳造品受け部を用いて受け取る、 鋳造装置。前記鋳造品受け部は、前記支持部の上面から上方向に伸びる柱状部材に各々の一端が支持された平方向に伸びる複数の板状部材を用いて構成されており、 前記複数の板状部材の各々は、前記柱状部材から同一水平面内において同一方向に伸びるフォーク状である、 請求項1に記載の鋳造装置。前記搬送装置は、鉛直方向において前記支持部と前記鋳造品受け部との間に設けられ、前記鋳造品受け部に載置された前記鋳造品に含まれる前記中子から落ちた砂を受ける砂受け部材を備える、請求項2に記載の鋳造装置。前記鋳造品受け部には、前記鋳造品の下面に形成された突起と対応する位置に孔部が形成されている、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の鋳造装置。前記中子把持機構は、前記支持部の下側から下方向に伸びる複数のピッカーを用いて構成されており、 前記複数のピッカーは、流体により膨張および収縮可能な把持部を各々備え、当該各々の把持部を膨張させて前記中子を把持する、 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の鋳造装置。上型と下型とを少なくとも備える金型と、 前記下型の上に中子を搬送して載置すると共に、前記金型を用いて鋳造された鋳造品を前記金型から受け取り搬送する搬送装置と、を備える鋳造装置を用いた鋳造方法であって、 前記搬送装置は、 支持部と、 前記支持部を移動させるロボットアームと、 前記支持部の下側に設けられた中子把持機構と、 前記支持部の上側に設けられた鋳造品受け部と、を有し、 前記鋳造方法は、 鋳造後に前記上型と前記下型とを離間させる型開き工程と、 前記型開き工程後に、前記中子を把持している前記中子把持機構を前記ロボットアームを用いて前記下型の上側に移動させた後、前記中子を前記下型の上に載置する中子載置工程と、 前記鋳造品受け部を前記ロボットアームを用いて前記上型の下側に移動させた後、前記上型に保持されている前記鋳造品を前記鋳造品受け部を用いて受け取る鋳造品受け取り工程と、を備える、 鋳造方法。前記鋳造品受け取り工程は、前記中子載置工程の後である、請求項6に記載の鋳造方法。

说明书全文

本発明は鋳造装置、及び鋳造方法に関する。

鋳造を行う際は、金型に中子を納める工程や鋳造品の取り出し工程など様々な工程を実施する必要がある。特許文献1には、鋳造時に中子納めと鋳造品の取り出しとを行う鋳造品取出/中子セット装置に関する技術が開示されている。

具体的には、特許文献1に開示されている技術において、鋳造品取出/中子セット装置は、多関節ロボットの先端アーム(回転軸)に設けられた鋳造品保持手段及び中子保持手段と、エアブロー機構とを備える。そして、鋳造品保持手段が鋳造品を保持した後、エアブロー機構を構成するエアノズルから圧縮エアを吐出することによって金型を清掃する。その後、先端アームを回転させ、中子保持手段に保持された中子を金型にセットしている。

特開2012−179643号公報

背景技術で説明したように、特許文献1に開示されている技術では、鋳造品取出/中子セット装置を用いて、下型からの鋳造品の取り出しと下型への中子納めを行っている。

しかしながら、特許文献1に開示されている鋳造品取出/中子セット装置では、下型に置かれている鋳造品を鋳造品保持手段を用いて保持した後、先端アームを回転させ、その後、中子保持手段に保持された中子を下型にセットしている。このように、特許文献1に開示されている技術では、多関節ロボットの先端アームを回転させているので、鋳造時のサイクルタイムが長くなるという問題があった。

本発明は、鋳造時のサイクルタイムを短縮することが可能な鋳造装置、及び鋳造方法を提供するものである。

本発明にかかる鋳造装置は、上型と下型とを少なくとも備える金型と、前記下型の上に中子を搬送して載置すると共に、前記金型を用いて鋳造された鋳造品を前記金型から受け取り搬送する搬送装置と、を備える。前記搬送装置は、支持部と、前記支持部を移動させるロボットアームと、前記支持部の下側に設けられた中子把持機構と、前記支持部の上側に設けられた鋳造品受け部と、を有し、鋳造後に前記金型の型開きを行った際、前記鋳造品は前記上型に保持されており、前記金型が型開きされている状態において、前記中子を把持している前記中子把持機構を前記ロボットアームを用いて前記下型の上側に移動させた後、前記中子を前記下型の上に載置し、前記鋳造品受け部を前記ロボットアームを用いて前記上型の下側に移動させた後、前記上型に保持されている前記鋳造品を前記鋳造品受け部を用いて受け取る。

本発明にかかる鋳造装置では、搬送装置の支持部の下側に設けられた中子把持機構を用いて中子を把持し、下型の上に中子を搬送して載置している。また、搬送装置の支持部の上側に設けられた鋳造品受け部を用いて、上型に保持されている鋳造品を受け取り、受け取った鋳造品を金型の外に搬送している。よって、中子の下型への載置と上型からの鋳造品の受け取りとを一連の動作として実施することができる。また、本発明にかかる鋳造装置では、中子把持機構と鋳造品受け部とを回転させることなく、つまり、上下逆転させることなく、中子の載置と鋳造品の受け取りとを行うことができる。したがって、鋳造時のサイクルタイムを短縮することができる。

本発明にかかる鋳造方法は、上型と下型とを少なくとも備える金型と、前記下型の上に中子を搬送して載置すると共に、前記金型を用いて鋳造された鋳造品を前記金型から受け取り搬送する搬送装置と、を備える鋳造装置を用いた鋳造方法である。前記搬送装置は、支持部と、前記支持部を移動させるロボットアームと、前記支持部の下側に設けられた中子把持機構と、前記支持部の上側に設けられた鋳造品受け部と、を有する。前記鋳造方法は、鋳造後に前記上型と前記下型とを離間させる型開き工程と、前記型開き工程後に、前記中子を把持している前記中子把持機構を前記ロボットアームを用いて前記下型の上側に移動させた後、前記中子を前記下型の上に載置する中子載置工程と、前記鋳造品受け部を前記ロボットアームを用いて前記上型の下側に移動させた後、前記上型に保持されている前記鋳造品を前記鋳造品受け部を用いて受け取る鋳造品受け取り工程と、を備える。

本発明にかかる鋳造方法では、搬送装置の支持部の下側に設けられた中子把持機構を用いて中子を把持し、下型の上に中子を搬送して載置することで中子載置工程を実施している。また、上型に保持されている鋳造品を、搬送装置の支持部の上側に設けられた鋳造品受け部を用いて受け取ることで鋳造品受け取り工程を実施している。よって、中子載置工程と鋳造品受け取り工程とを一連の動作として実施することができる。また、本発明にかかる鋳造方法では、中子把持機構と鋳造品受け部とを回転させることなく、つまり、上下逆転させることなく、中子載置工程と鋳造品受け取り工程とを実施することができる。したがって、鋳造時のサイクルタイムを短縮することができる。

本発明により、鋳造時のサイクルタイムを短縮することが可能な鋳造装置、及び鋳造方法を提供することができる。

実施の形態にかかる鋳造装置が備える搬送装置を示す正面図である。

図1に示す搬送装置が中子を把持している状態を示す正面図である。

図1に示す搬送装置が中子を把持している状態を示す上面図である。

図1に示す搬送装置が鋳造品を受け取っている状態を示す正面図である。

図1に示す搬送装置が備える鋳造品受け部の詳細を説明するための上面図である。

図1に示す搬送装置が鋳造品を載置台に載置する動作を説明するための正面図である。

図1に示す搬送装置が鋳造品を載置台に載置する動作を説明するための正面図である。

搬送装置が備える鋳造品受け部と載置台との位置関係を説明するための上面図である。

実施の形態にかかる鋳造装置を示す断面図である。

実施の形態にかかる鋳造装置を用いた鋳造工程を説明するための断面図である。

実施の形態にかかる鋳造装置を用いた鋳造工程を説明するための断面図である。

実施の形態にかかる鋳造装置を用いた鋳造工程を説明するための断面図である。

実施の形態にかかる鋳造装置を用いた鋳造工程を説明するための断面図である。

実施の形態にかかる鋳造装置を用いた鋳造工程を説明するための断面図である。

実施の形態にかかる鋳造装置を用いた鋳造工程を説明するための断面図である。

実施の形態にかかる鋳造装置を用いた鋳造工程を説明するための断面図である。

実施の形態にかかる鋳造装置を用いた鋳造工程を説明するための断面図である。

実施の形態にかかる鋳造装置を用いた鋳造工程を説明するための断面図である。

実施の形態にかかる鋳造装置を用いた鋳造工程を説明するための断面図である。

実施の形態にかかる鋳造装置が備える搬送装置の他の構成例を示す正面図である。

以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。 図1は、実施の形態にかかる鋳造装置が備える搬送装置を示す正面図である。図1に示す搬送装置10は、鋳造装置の金型に中子を搬送して載置すると共に、金型を用いて鋳造された鋳造品を金型から受け取り搬送する装置である(図9E〜図9I参照)。

図1に示すように、搬送装置10は、ロボットアーム11、支持部12、柱状部材13、鋳造品受け部14、ピッカー15_1〜15_6、及び把持部16_1〜16_6を備える。柱状部材13および鋳造品受け部14は、支持部12の上側(z軸方向プラス側)に配置されている。また、ピッカー15_1〜15_6及び把持部16_1〜16_6は、支持部12の下側(z軸方向マイナス側)に配置されており、中子把持機構17を構成している。

ロボットアーム11は、支持部12をx、y、z軸方向に移動可能に構成されている。例えば、ロボットアーム11は、支持部12の主面(xy平面と平行な面)が平面(xy平面)に対して平行な状態を保った状態で、支持部12を移動させる。

ピッカー15_1〜15_6は、支持部12の下面から下方向に伸びるように設けられている。ピッカー15_1〜15_6の各々の先端には把持部16_1〜16_6が設けられている。把持部16_1〜16_6は、気体や液体などの流体(以下では気体を用いた場合を例として説明する)を用いて膨張および収縮可能に構成されており、例えばゴムなどの弾性部材(例えば、ゴム風船)を用いて構成することができる。各々の把持部16_1〜16_6には配管(不図示)を介して気体(圧縮空気)が供給される。

図2、図3はそれぞれ、搬送装置10が中子20を把持している状態を示す正面図および上面図である。図2、図3に示す例では、6つのピッカー15_1〜15_6(把持部16_1〜16_6)が、第1乃至第3の部分21〜23を備える中子20を把持している場合を示している。

具体的には、把持部16_1、16_2は、中子20の第1の部分21に形成された把持孔25_1、25_2の中で膨張することで、中子20の第1の部分21を把持する。把持部16_3、16_4は、中子20の第2の部分22の側面において膨張して当接することで、中子20の第2の部分22を把持する。把持部16_5、16_6は、中子20の第3の部分23に形成された把持孔25_3、25_4の中で膨張することで、中子20の第3の部分23を把持する。このように、把持部16_1〜16_6を膨張させて中子20を把持した場合は、把持部16_1〜16_6を中子20に対して面接触させて把持することができるので、中子20を把持する際に中子20が破損することを抑制することができる。

例えば、所定の圧を有する圧縮空気を把持部16_1〜16_6に供給することで、把持部16_1〜16_6を膨張させることができる。圧縮空気は、コンプレッサー等(不図示)から配管(不図示)を介して把持部16_1〜16_6に供給される。また、把持部16_1〜16_6が膨張して中子20を把持している場合は、把持部16_1〜16_6につながっている配管の排気弁(不図示)を開放することで、把持部16_1〜16_6を収縮させることができる。これにより、把持部16_1〜16_6が中子を把持している状態を解除することができる。

なお、図2、図3に示した中子20の形状、及びピッカー15_1〜15_6(把持部16_1〜16_6)の配置は一例であり、本実施の形態では中子の形状、及びピッカーの配置はこれ以外の構成であってもよい。また、上記では中子把持機構17として、ピッカー15_1〜15_6と把持部16_1〜16_6とを備える構成を示した。しかし本実施の形態では、中子把持機構17はこのような構成に限定されることはなく、中子20を把持できる構成であればどのような構成であってもよい。

図4に示すように、搬送装置10は、支持部12の上側に鋳造品受け部14を備える。鋳造品受け部14の上面には鋳造品30が載置される。鋳造品受け部14は、支持部12の上面から上方向に伸びる柱状部材13に固定されている。つまり、鋳造品受け部14は、一端が柱状部材13に支持された水平方向(x軸方向マイナス側)に伸びる板状部材を用いて構成されている。板状部材は一枚の板としてもよいが、本実施の形態では図5に示すように、鋳造品受け部14は複数の板状部材14_1、14_2を用いて構成してもよい。具体的には、複数の板状部材14_1、14_2の各々は、柱状部材13から同一水平面(xy平面)内において同一方向(x軸方向マイナス側)に伸びるフォーク状である。

また、板状部材の表面は、鋳造品30を載置できる形状であればよく、例えば平らであってもよいが、本実施の形態では図5に示すように、鋳造品受け部14を構成する複数の板状部材14_1、14_2には、鋳造品30の下面に形成された突起31_1〜31_4と対応する位置に孔部18_1〜18_4が形成されていてもよい。このように、板状部材14_1、14_2に孔部18_1〜18_4を設けた場合は、鋳造品30を載置した際に鋳造品30の下面の突起31_1〜31_4が孔部18_1〜18_4に挿入されるので、鋳造品30を安定的に搬送することができる。

図6A、図6Bは、搬送装置10が鋳造品30を載置台41に載置する動作を説明するための正面図である。図6A、図6Bに示す載置台41は、鋳造装置1(図8参照)の近傍に設けられており、鋳造装置1で鋳造された鋳造品30を一時的に載置する台である。図6A、図6Bに示すように、載置台41は、鉛直方向(z軸方向)に伸びる支持部材42を用いて支持されている。また、図7に示すように、載置台41は、x軸方向に伸びる複数の板状部材41_1〜41_3を用いて構成されている。各々の板状部材41_1〜41_3の一端は、支持部材42に固定されている。また、鋳造品受け部14を構成する各々の板状部材14_1、14_2と載置台41を構成する各々の板状部材41_1〜41_3は、平面視した際に互い違いに対向するように配置されている。

搬送装置10の鋳造品受け部14に載置されている鋳造品30を載置台41に移動する場合は、まず図6Aに示すように、鋳造品30が載置されている鋳造品受け部14が、載置台41の上部に配置されるように、ロボットアーム11を用いて支持部12を移動させる。このとき、鋳造品受け部14を構成する各々の板状部材14_1、14_2と載置台41を構成する各々の板状部材41_1〜41_3とが、平面視した際に互い違いになるように、鋳造品受け部14を配置する(図7参照)。

その後、図6Bに示すように、ロボットアーム11を用いて支持部12を下方向(z軸マイナス方向)に移動させる。これにより、鋳造品受け部14を構成する各々の板状部材14_1、14_2が、載置台41を構成する各々の板状部材41_1〜41_3の隙間を通過し、鋳造品受け部14に載置されている鋳造品30が載置台41に移動する。

本実施の形態では、このように、鋳造品受け部14を構成する各々の板状部材14_1、14_2と載置台41を構成する各々の板状部材41_1〜41_3とが、平面視した際に互い違いになるように配置している。そして、鋳造品受け部14を構成する各々の板状部材14_1、14_2が、載置台41を構成する各々の板状部材41_1〜41_3の隙間を通過することで、鋳造品受け部14に載置されている鋳造品30が載置台41に移動するようにしている。よって、鋳造品受け部14から鋳造品30を持ち上げて載置台41に移動する機構を設けることなく鋳造品30を載置台41に移動させることができるので、設備のコストを低減させることができ、また設備の省スペース化を実現することができる。

次に、本実施の形態にかかる鋳造装置1について、図8に示す断面図を用いて説明する。図8に示すように、本実施の形態にかかる鋳造装置1は、保持炉50、ストーク52、下型55、横型56、57、上型58、及び昇降機構61を備える。本実施の形態にかかる鋳造装置1は、典型的には低圧鋳造装置である。

保持炉50内には溶湯51が保持されている。溶湯51にはストーク52の下端が浸漬されている。下型55、横型56、57、及び上型58は、本実施の形態にかかる鋳造装置1の金型54を構成している。なお、図8に示す構成例では、横型56、57を備える構成を示したが、本実施の形態にかかる鋳造装置1では少なくとも上型58および下型55を備えていればよく、横型56、57は省略してもよい。

下型55、横型56、57、及び上型58で形成されるキャビティ65の内部には、中子20が配置される。キャビティ65の下部(下型55の下部)には湯口63、64が設けられている。保持炉50とキャビティ65は空間的に繋がっており、キャビティ65には湯口63、64を通して溶湯51が供給される。つまり、保持炉50は密封されており、保持炉50内の圧力を高くすることで、溶湯51がストーク52を上昇して湯口63、64を介してキャビティ65内に供給される。

次に、本実施の形態にかかる鋳造装置1を用いて鋳造を行う際の動作について、図9A〜図9Jを用いて説明する。

鋳造を行う際は、まず、図9Aに示すように、保持炉50内の圧力を高くする。これにより、保持炉50に保持されている溶湯51がストーク52内を上昇する。例えば、加圧装置(不図示)から通気口67を通して保持炉50内に不活性ガスを供給することで、保持炉50内の圧力が上昇する。ここで、保持炉50は密封されているので、保持炉50内の圧力が上昇することで、保持炉50に保持されている溶湯51がストーク52内を上昇する。

そして、図9Bに示すように、保持炉50に保持されている溶湯51がストーク52内を上昇し、更に湯口63、64を通過してキャビティ65の内部に溶湯51が充填されるまで保持炉50内の圧力を高くする。その後、保持炉50内の圧力を保持して、図9Bに示す状態を一定時間保持する。これにより、キャビティ65の内部に充填されている溶湯51が凝固する。例えば、上型58には冷却機構(不図示)が設けられており、この冷却機構を用いてキャビティ65の内部に充填されている溶湯を冷却することで溶湯が凝固する。

次に、保持炉50内の不活性ガスを排気して、保持炉50内の圧力を常圧とする。これにより、図9Cに示すように、ストーク52内を上昇していた溶湯51が保持炉50へと戻る。その後、図9Dに示すように、横型56をx軸方向マイナス側に、横型57をx軸方向プラス側に、上型58をz軸方向プラス側に動かして、金型54の型開きを行う。このとき、鋳造された鋳造品30は、上型に保持されている状態となっている。また、鋳造品30には、鋳造品30に中空部を形成するための中子20が含まれている。

その後、図9Eに示すように、金型54が型開きされている状態において、搬送装置10を用いて中子80(次の鋳造工程で使用する中子を符号80で示す)を下型55の上側に搬送する。つまり、搬送装置10は、中子載置台(不図示)に置かれている中子80の近傍に各々のピッカー15(把持部16)を配置し、各々の把持部16を膨張させることで中子80を把持する(図2、図3参照)。その後、搬送装置10は、把持部16が膨張して中子80を把持している状態で、ロボットアーム11を用いて支持部12を移動させて、中子80を下型55の上側に搬送する(図9E参照)。

その後、図9Fに示すように、ロボットアーム11を用いて中子80を下方向に移動させて、中子80を下型55の上に配置する。その後、把持部16を収縮させて、把持部16が中子80を把持している状態を解除する。これにより、中子80が下型55の上に載置される。

その後、図9Gに示すように、ロボットアーム11を用いて支持部12を上方向に移動させることで、鋳造品受け部14を鋳造品30の下側に配置する。このとき、鋳造品30の下面に形成された突起31が鋳造品受け部14に形成された孔部18に挿入されるようにする(詳細は図4、図5参照)。なお、鋳造品30の下面に形成された突起31は、湯口63、64の形状に対応している。

その後、図9Hに示すように、鋳造品30を離型し、昇降機構61を用いて上型58を上昇させる。これにより、鋳造品30が上型58から離れて、上型58に保持されていた鋳造品30を鋳造品受け部14を用いて受け取ることができる。なお、鋳造品30を上型58から離型する場合は、例えば押し出しピン(不図示)を用いて鋳造品30を上型58から押し出す。

その後、図9Iに示すように、鋳造品受け部14に鋳造品30が載置されている状態で、ロボットアーム11を用いて鋳造品30を金型54の外に搬送する。そして、図6A、図6Bに示したように、鋳造装置1の近傍に設けられている載置台41に、鋳造品30を載置する。つまり、図6Aに示したように、鋳造品30が載置されている鋳造品受け部14が、載置台41の上部に配置されるように、ロボットアーム11を用いて支持部12を移動させる。その後、図6Bに示したように、ロボットアーム11を用いて支持部12を下方向(z軸マイナス方向)に移動させる。これにより、鋳造品受け部14を構成する各々の板状部材14_1、14_2が、載置台41を構成する各々の板状部材41_1〜41_3の隙間を通過し(図7参照)、鋳造品受け部14に載置されている鋳造品30が載置台41に移動する。

その後、図9Jに示すように、横型56をx軸方向プラス側に、横型57をx軸方向マイナス側に、上型58をz軸方向マイナス側に動かして、金型54の型閉じを行う。以降、図9A〜図9Jに示す動作を再度繰り返すことで、鋳造装置1を用いた鋳造を繰り返すことができる。

なお、上記で説明した図9A〜図9Cは鋳造工程に対応し、図9Dは型開き工程に対応し、図9E〜図9Fは中子載置工程に対応し、図9G〜図9Hは鋳造品受け取り工程に対応している。また、上記では搬送装置10が中子80を下型55に載置した後に鋳造品30を受け取る場合について説明したが、本実施の形態では、搬送装置10が鋳造品30を受け取った後に中子80を下型55に載置するようにしてもよい。ただし、上記のように中子80を下型55に載置した後に鋳造品30を受け取ることによって、中子80を載置するまでの間に中子把持機構17が鋳造品30の荷重の影響を受けずにすむ。したがって、中子把持機構17の動作精度が担保されて、中子80を載置する位置の精度を担保することができる。

以上で説明したように、本実施の形態にかかる鋳造装置では、搬送装置10の支持部12の下側に設けられた中子把持機構17(つまり、ピッカー15および把持部16)を用いて中子80を把持し、下型55の上に中子80を搬送して載置している。また、搬送装置10の支持部12の上側に設けられた鋳造品受け部14を用いて、上型58に保持されている鋳造品30を受け取り、受け取った鋳造品30を金型54の外に搬送している。

このように、本実施の形態にかかる鋳造装置1では、中子80の下型55への載置と上型58からの鋳造品30の受け取りとを一連の動作として実施することができる。よって、鋳造時のサイクルタイムを短縮することができる。特に本実施の形態にかかる鋳造装置1では、中子把持機構17と鋳造品受け部14とを回転させることなく、つまり、上下逆転させることなく、中子80の載置と鋳造品30の受け取りを行うことができる。よって、鋳造時のサイクルタイムを短縮することができる。

また、従来の技術では、型開き(図9Dに対応)の後、鋳造品を上型から離型して金型の外に搬送し、その後、人の手で中子を下型に納めていた。これに対して本実施の形態にかかる鋳造装置1では、搬送装置10を用いて中子80の載置と鋳造品30の受け取りとを実施している。よって、鋳造工程を自動化することができると共に、中子80を下型55に精度よく載置することができる。

次に、搬送装置の他の構成例について説明する。図10は、本実施の形態にかかる鋳造装置が備える搬送装置の他の構成例を示す正面図である。本実施の形態では、図10に示すように、搬送装置110の支持部12と鋳造品受け部14との間に砂受け部材115を設けてもよい。砂受け部材115は、支持部12の上面から上方向に伸びる柱状部材13に固定されている。つまり、砂受け部材115は、一端が柱状部材13に支持された水平方向(x軸方向マイナス側)に伸びる板状部材を用いて構成されいる。

砂受け部材115は、鋳造品受け部14に載置された鋳造品30に含まれる中子20(図9H参照)から落ちた砂を受ける。すなわち、図5に示したように、複数の板状部材14_1、14_2を用いて鋳造品受け部14を構成した場合、つまり、鋳造品受け部14をフォーク状とした場合は、板状部材14_1、14_2の隙間から中子20の砂が落下する場合がある。図10に示した搬送装置110では、支持部12と鋳造品受け部14との間に砂受け部材115を設けているので、鋳造品受け部14から中子20の砂が落下した場合であっても、落下した砂を砂受け部材115を用いて受けることができるので、砂が支持部12や中子把持機構17に落下することを抑制することができる。

以上、本発明を上記実施の形態に即して説明したが、本発明は上記実施の形態の構成にのみ限定されるものではなく、本願特許請求の範囲の請求項の発明の範囲内で当業者であればなし得る各種変形、修正、組み合わせを含むことは勿論である。

1 鋳造装置 10 搬送装置 11 ロボットアーム 12 支持部 13 柱状部材 14 鋳造品受け部 14_1、14_2 板状部材 15、15_1〜15_6 ピッカー 16、16_1〜16_6 把持部 17 中子把持機構 18、18_1〜18_4 孔部 20、80 中子 25、25_1〜25_4 把持孔 31、31_1〜31_4 突起 41 載置台 41_1〜41_3 板状部材 42 支持部材 50 保持炉 51 溶湯 52 ストーク 54 金型 55 下型 56、57 横型 58 上型 61 昇降機構 63、64 湯口 65 キャビティ 110 搬送装置 115 砂受け部材

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