鋳型造型装置の据付支援装置及び鋳型造型装置

申请号 JP2012542842 申请日 2011-09-21 公开(公告)号 JP5803932B2 公开(公告)日 2015-11-04
申请人 新東工業株式会社; 发明人 高須 修司; 波多野 豊; 小野 尚宏;
摘要
权利要求

制御盤に含まれる制御部の動作により電気機器、空気圧機器、及び油圧機器を動作させ、鋳型砂から鋳型を造型する鋳型造型装置における該鋳型造型装置の据え付けを支援する据付支援装置であって、 該制御盤に設けられ、文字を表示するタッチパネル付きの表示部と、 該制御部に設けられ、該鋳型造型装置を据え付ける際の据え付け手順を対話形式で該表示部に表示するための情報を、予め記憶する記憶部と、を備え、 前記制御盤は、信号線を介して、前記鋳型造型装置外に位置しており前記鋳型造型装置から造型後の鋳型が押し出される搬送ライン側のライン制御部と接続可能となっており、 据付作業者の前記タッチパネルへの接触によってスイッチ入力信号が前記制御部に入力され、 前記制御部は、該記憶部を参照し、該据え付け手順の文字を該表示部に表示させ、該タッチパネルから入力されるスイッチ入力信号に基づき、据え付け手順を対話形式で順に表示するように制御し、 前記表示部には、前記制御盤と前記ライン制御部とを接続する信号線の使用又は不使用を選択可能な画像が表示され、 前記据付作業者が前記不使用を選択操作することによって、前記信号線の不使用に伴う設定処理が前記記憶部に設定記憶される、 鋳型造型装置の据付支援装置。制御盤に含まれる制御部の動作により電気機器、空気圧力機器、及び油圧機器を動作させ、鋳型砂から鋳型を造型する鋳型造型装置における該鋳型造型装置の据え付けを支援する据付支援装置であって、 該制御盤に設けられ、文字を表示するタッチパネル付きの表示部と、 該制御部に設けられ、該鋳型造型装置を据え付ける際の据え付け手順を対話形式で該表示部に表示するための情報を、予め記憶する記憶部と、を備え、 前記制御盤は、信号線を介して、前記鋳型砂の前記鋳型造型装置への供給を制御する砂処理制御部と接続可能となっており、 据付作業者の前記タッチパネルへの接触によってスイッチ入力信号が前記制御部に入力され、 前記制御部は、該記憶部を参照し、該据え付け手順の文字を該表示部に表示させ、該タッチパネルから入力されるスイッチ入力信号に基づき、据え付け手順を対話形式で順に表示するように制御し、 前記表示部には、前記制御盤と前記砂処理制御部とを接続する信号線の使用又は不使用を選択可能な画像が表示され、 前記据付作業者が前記不使用を選択操作することによって、前記信号線の不使用に伴う設定処理が前記記憶部に設定記憶される、 鋳型造型装置の据付支援装置。前記表示部は、外国語を含む複数の言語の言語辞書データを選択可能に予め記憶する言語記憶部を備える、 請求項1又は2記載の鋳型造型装置の据付支援装置。前記タッチパネルは、前記制御盤に設置され、 該表示部には、据え付け手順と共に完了釦の釦画像が表示され、 該完了釦に対応した該タッチパネルの該当箇所をオン操作したとき、完了を示す信号が前記制御部に入力され、 全ての完了釦がオン操作されたときのみ、次の据え付け手順が前記表示部に表示される、 請求項1又は2記載の鋳型造型装置の据付支援装置。据え付け手順の詳細説明の文字情報が前記記憶部に記憶され、 前記表示部には、詳細釦の画像が表示され、 該詳細釦がオン操作されたとき、該据え付け手順の詳細説明の文字が該表示部に表示される、 請求項1又は2記載の鋳型造型装置の据付支援装置。前記制御盤と前記ライン制御部との間の信号線の接続についての説明を示す文字情報が前記記憶部に記憶され、 前記表示部には、該文字情報と共に、使用釦と不使用釦の画像が選択表示可能に表示され、 該不使用釦がオン操作されたとき、該信号線の不使用に伴う設定処理が前記記憶部に設定記憶される、 請求項1記載の鋳型造型装置の据付支援装置。前記鋳型造型装置には、造型後の鋳型を該鋳型造型装置外の前記搬送ラインに押し出すモールド押出機構が設けられ、 前記制御部は、前記ライン制御部から送られる、前記モールド押出機構によるモールド押し出しが可能な状態であることを示すモールド押出可信号を受信するモールド押出可信号受信部として機能し、 前記制御盤と前記ライン制御部との間の信号線の接続についての説明を示す文字情報が前記記憶部に記憶され、 前記表示部には、該文字情報と共に、該モールド押出可信号の使用若しくは不使用を選択可能な画像が表示され、 該使用が選択されたとき、前記モールド押出機構の駆動可能条件として、前記制御部の該モールド押出可信号の受信を含める設定が前記記憶部に設定記憶され、 該不使用が選択されたとき、前記モールド押出機構の駆動可能条件としての該モールド押出可信号の受信を除外する設定が前記記憶部に設定記憶される、 請求項1記載の鋳型造型装置の据付支援装置。前記制御部は、前記ライン制御部に対して前記モールド押出機構によるモールド押し出しが完了したことを示すモールド押出完了信号を送るモールド押出完了信号出力部として機能し、 前記制御盤と前記ライン制御部との間の信号線の接続についての説明を示す文字情報が前記記憶部に記憶され、 前記表示部には、該文字情報と共に、該モールド押出完了信号の使用若しくは不使用を選択可能な画像が表示され、 該使用が選択されたとき、該モールド押出機構のモールド押し出し動作が完了した際に該制御部から該モールド押出完了信号を出力する設定が前記記憶部に設定記憶され、 該不使用が選択されたとき、該モールド押出機構のモールド押し出し動作が完了した際における該制御部からの該モールド押出完了信号の出力を除外する設定が前記記憶部に設定記憶される、 請求項7記載の鋳型造型装置の据付支援装置。前記鋳型造型装置は、下スクイズ部材を駆動する枠セットスクイズシリンダと、下盛枠を駆動する下盛枠シリンダと、該枠セットスクイズシリンダの下降端でシリンダ下降端信号を出力するシリンダ下降端信号出力部と、該下盛枠シリンダの下降端で枠下降端信号を出力する枠下降端信号出力部と、を備え、 前記モールド押出可信号の使用が選択されたとき、前記モールド押出機構の駆動可能なアンド駆動条件として、該シリンダ下降端信号及び該枠下降端信号が加えて設定記憶され、 前記モールド押出可信号の不使用が選択されたとき、該シリンダ下降端信号及び該枠下降端信号のみが該モールド押出機構の駆動可能条件として設定記憶される、 請求項7記載の鋳型造型装置の据付支援装置。前記制御部は、前記ライン制御部から送られる、前記鋳型造型装置が前記搬送ラインの干渉外であることを示す干渉外信号を受信するライン干渉外信号受信部として機能し、 前記制御盤と前記ライン制御部との間の信号線の接続についての説明を示す文字情報が前記記憶部に記憶され、 前記表示部には、該文字情報と共に、該ライン干渉外信号の使用若しくは不使用を選択可能な画像が表示され、 該使用が選択されたとき、前記モールド押出機構の駆動可能条件として、前記制御部による該ライン干渉外信号の受信を含める設定が前記記憶部に設定記憶され、 該不使用が選択されたとき、前記モールド押出機構の駆動可能条件としての該ライン干渉外信号の受信を除外する設定が前記記憶部に設定記憶される、 請求項7記載の鋳型造型装置の据付支援装置。前記鋳型造型装置は、下スクイズ部材を駆動する枠セットスクイズシリンダと、下盛枠を駆動する下盛枠シリンダと、該枠セットスクイズシリンダの下降端でシリンダ下降端信号を出力するシリンダ下降端信号出力部と、該下盛枠シリンダの下降端で枠下降端信号を出力する枠下降端信号出力部と、を備え、 前記モールド押出可信号及び前記ライン干渉外信号の一方又は両方の使用が選択されたとき、前記モールド押出機構の駆動可能なアンド駆動条件として、該シリンダ下降端信号及び該枠下降端信号が加えて設定記憶され、 前記モールド押出可信号の不使用が選択されるとともに前記ライン干渉外信号の不使用が選択されたとき、該シリンダ下降端信号及び該枠下降端信号のみが該モールド押出機構の駆動可能条件として設定記憶される、 請求項10記載の鋳型造型装置の据付支援装置。前記鋳型造型装置は、造型空間に砂充填を行うサンドタンクと、該サンドタンク内の砂量を検知する砂量検知センサと、該サンドタンクの砂補給口を開閉するサンドゲートと、 を備え、 前記制御部は、前記砂処理制御部に対して前記サンドタンクの砂補給が必要な状態であることを示す砂計量信号を送る砂計量信号出力部として機能し、 前記制御盤と前記砂処理制御部との間の信号線の接続についての説明を示す文字情報が前記記憶部に記憶され、 前記表示部には、該文字情報と共に、該砂計量信号の使用若しくは不使用を選択可能な画像が表示され、 該使用が選択されたとき、前記サンドゲートが開状態で且つ前記砂量検知センサにより砂補給が必要であることを検知した際に該制御部から該砂計量信号を出力する設定が前記記憶部に設定記憶され、 該不使用が選択されたとき、該制御部からの該砂計量信号の出力を除外する設定が前記記憶部に設定記憶される、 請求項2記載の鋳型造型装置の据付支援装置。請求項1乃至請求項12の内いずれか1項記載の据付支援装置と、 上鋳枠及び下鋳枠からなる上下鋳枠と、 該上下鋳枠の間に入出可能とされたマッチプレートと、 該マッチプレートを挟持した前記上下鋳枠のそれぞれの開口部に位置することで上造型空間及び下造型空間を形成する上スクイズ部材及び下スクイズ部材と、 該上造型空間及び該下造型空間に砂充填を行うサンドタンクと、 を備える鋳型造型装置。

说明书全文

本発明は、鋳型造型装置の据付支援装置、及び鋳型造型装置に関し、特に既存の自動鋳型搬送ラインなどの一部に鋳型造型装置を据え付ける際、搬送ライン側との信号線の接続や制御盤の設定を誤りなく、据付作業者が正確に行なうように支援する鋳型造型装置の据付支援装置、及びこれを用いた鋳型造型装置に関する。

砂型を用いた鋳造品を製造する製造ラインでは、鋳型造型装置を含めて非常に重厚長大な設備がライン上に設置され、鋳型砂から鋳型を造型し、その鋳型を用いて鋳造品を量産する。このような製造ラインにおいて、例えば、既存の自動鋳型搬送ラインなどの一部に鋳型造型装置を据え付ける場合、自動鋳型搬送ラインとの間の配管接続、信号線の接続、及び制御盤の設定などを正確に誤り無く行なう必要がある。なお、この種の鋳造品を成形するための鋳型を造型する鋳型造型装置は、下記特許文献1などで知られている。

特開平7−16705号公報

近年、この種の鋳型造型装置は、造型装置を製造する国内から世界各地の工場に輸出されている。鋳型造型装置を現地の工場に据え付ける際、自動鋳型搬送ラインとの間の配管接続、信号線の接続、及び制御盤の設定などを正確に誤り無く行なうためには、造型装置製造国から熟練技術者を現地に派遣して設置・据付作業を行なう必要がある。

しかし、鋳型造型装置を据え付ける熟練技術者の派遣費用が嵩む。熟練技術者の数にも限りがあるため、輸出先の国の工場での鋳型造型装置の据付作業を、不慣れな現地工場の作業員が行なう場合もある。この場合、鋳型造型装置の据付時に、配管接続、信号線の接続、及び制御盤の設定などが誤って行なわれるおそれがある。このため、正しい据付ができず、正常な運転に支障をきたすおそれがある。

また、世界各地の工場の鋳型搬送ライン及び砂処理設備の組み合わせは、自動、半自動、手動等の組み合わせが多種多様である。従来、そのレイアウトに合わせて作動プログラムをカスタマイズしている。しかも、必要に応じて熟練された電気工程設計者や技術者が現地にて信号の接続、プログラム作成等を行うため、熟練された電気工程設計者や技術者の派遣費用が嵩む等の問題がある。

このため、当該技術分野では、鋳型造型装置の据付作業を容易に正しく行なうことができる鋳型造型装置の据付支援装置が望まれている。

本発明の一側面に係る鋳型造型装置の据付支援装置は、制御盤に含まれる制御部の動作により電気機器、空気圧機器、及び油圧機器を動作させ、鋳型砂から鋳型を造型する鋳型造型装置における該鋳型造型装置の据え付けを支援する据付支援装置であって、該制御盤に設けられ、文字を表示するタッチパネル付きの表示部と、該制御部に設けられ、該鋳型造型装置を据え付ける際の据え付け手順を対話形式で該表示部に表示するための情報を、予め記憶する記憶部と、を備え、制御盤は、信号線を介して、鋳型造型装置外に位置しており鋳型造型装置から造型後の鋳型が押し出される搬送ライン側のライン制御部と接続可能となっており、据付作業者のタッチパネルへの接触によってスイッチ入力信号が制御部に入力され、制御部は、該記憶部を参照し、該据え付け手順の文字を該表示部に表示させ、該タッチパネルから入力されるスイッチ入力信号に基づき、据え付け手順を対話形式で順に表示するように制御し、表示部には、制御盤とライン制御部とを接続する信号線の使用又は不使用を選択可能な画像が表示され、付作業者不使用を選択操作することによって、信号線の不使用に伴う設定処理が記憶部に設定記憶されることを特徴とする。 また、本発明の別の側面に係る鋳型造型装置の据付支援装置は、制御盤に含まれる制御部の動作により電気機器、空気圧力機器、及び油圧機器を動作させ、鋳型砂から鋳型を造型する鋳型造型装置における該鋳型造型装置の据え付けを支援する据付支援装置であって、該制御盤に設けられ、文字を表示するタッチパネル付きの表示部と、該制御部に設けられ、該鋳型造型装置を据え付ける際の据え付け手順を対話形式で該表示部に表示するための情報を、予め記憶する記憶部と、を備え、制御盤は、信号線を介して鋳型砂の鋳型造型装置への供給を制御する砂処理制御部と接続可能となっており、据付作業者のタッチパネルへの接触によってスイッチ入力信号が制御部に入力され、制御部は、該記憶部を参照し、該据え付け手順の文字を該表示部に表示させ、該タッチパネルから入力されるスイッチ入力信号に基づき、据え付け手順を対話形式で順に表示するように制御し、表示部には、制御盤と砂処理制御部とを接続する信号線の使用又は不使用を選択可能な画像が表示され、付作業者が不使用を選択操作することによって、信号線の不使用に伴う設定処理が記憶部に設定記憶されることを特徴とする。

この据付支援装置によれば、鋳型造型装置を工場などに据え付ける際、熟練技術を有しない据付作業者であっても、表示部に表示される据え付け手順を見ながら、対話形式でタッチパネルを操作して、据え付け作業の実行を確認しながら、鋳型造型装置の配管接続、信号線の接続などの据付作業を、容易に誤りなく正確に行なうことができる。

一実施形態においては、上記表示部は、外国語を含む複数の言語の言語辞書データ選択可能に予め記憶する言語記憶部を備えていてもよい。このように構成することで、鋳型造型装置を外国の工場に設置する場合、その国の言語で据え付け手順を表示し、据付支援を行なうことができる。

一実施形態においては、ッチパネルは、制御盤に設置され、該表示部には、据え付け手順と共に完了釦の釦画像表示され、該完了釦に対応した該タッチパネルの該当箇所をオン操作したとき、完了を示す信号が制御部に入力され、全ての完了釦がオン操作されたときのみ、次の据え付け手順が表示部に表示されるように構成してもよい。

このように構成することで、据付作業者は表示部に表示された据え付け手順を見ながら、タッチパネルを用いて完了釦などを操作して、据え付け作業を対話形式によって順に進め、必要とする全ての据え付け作業を効率よく行なうことができる。

一実施形態においては、据え付け手順の詳細説明の文字情報が記憶部に記憶され、表示部に詳細釦の画像表示され、該詳細釦がオン操作されたとき、該据え付け手順の詳細説明の文字該表示部に表示されるように構成してもよい。

このように構成することで、据付作業者は、据え付け作業の手順が不明な場合、表示器上の詳細釦をオン操作して、据え付け手順の詳細説明を表示させ、それを見ることができる。

一実施形態においては、制御盤とライン制御部との間の信号線の接続についての説明を示す文字情報が記憶部に記憶され、表示部には、該文字情報と共に、使用釦と不使用釦の画像が選択表示可能に表示され、該不使用釦がオン操作されたとき、該信号線の不使用に伴う設定処理が記憶部に設定記憶されてもよい。

このように構成することで、例えば搬送ライン側の設備が手動により動作し、ライン制御への信号線の接続が不要の場合、それに応じてインターロック信号を外す処理などの制御部の設定を、自動的に変更記憶することができる。

また、鋳型搬送ライン及び砂処理設備の組み合わせが多種多様であって、そのレイアウトに合わせて作動プログラムがカスタマイズされていても、熟練技術を有しない据付作業者が、据付作業を簡単にかつ正確に行うことができ、熟練された電気工程設計者や技術者の派遣費用を削減することができる。

また、本発明の別の側面に係る鋳型造型装置は、上述した据付支援装置と、上鋳枠及び下鋳枠からなる上下鋳枠と、該上下鋳枠の間に入出可能とされたマッチプレートと、該マッチプレートを挟持した上下鋳枠のそれぞれの開口部に位置することで上造型空間及び下造型空間を形成する上スクイズ部材及び下スクイズ部材と、該上造型空間及び該下造型空間に砂充填を行うサンドタンクとを備える。

本発明の種々の側面及び実施形態によれば、鋳型造型装置の据付時に、配管接続、信号線の接続、及び制御盤の設定などの据付作業を、容易に誤りなく正確に行なうことができる。

一実施形態に係る抜枠鋳型造型装置の正面図である。

同抜枠鋳型造型装置の側面図である。

制御盤の構成ブロック図である。

抜枠鋳型造型装置の動作を説明するための説明図であり、鋳型製造方法におけるパターンシャトルイン工程終了状態を示す図である。

抜枠鋳型造型装置のエアレーション工程終了状態を示す側面図である。

スクイズ工程終了状態を示す側面図である。

パターンシャトルアウト工程終了状態を示す側面図である。

枠分離工程終了状態を示す側面図である。

制御盤の接続端子部とライン制御部及び砂処理制御部との接続状態を示す接続図である。

据付支援プログラムのラダー図である。

据付支援プログラムのラダー図である。

据付支援処理の動作を示すフローチャートである。

据付支援の表示画面の説明図である。(a)は、「はじめに」の画面例である。(b)は、造型装置レベル出しの画面例である。(c)は、配管接続の画面例である。

据付支援の表示画面の説明図である。(a)は、砂供給ホッパー設置画面例である。(b)は、作動油等充填の画面例である。

据付支援の表示画面の説明図である。(a)は、信号線の接続の画面例である。(b)は、信号線の接続についての具体的な説明文の例である。(c)は、(a)に示す画面の操作例である。

据付支援の表示画面の説明図である。(a)は、遵守事項の画面の一例、(b)は、遵守事項の画面の一例であって、全て完了している場合を示す画面である。

以下、本発明の鋳型造型装置の据付支援装置の一実施形態を、抜枠鋳型造型装置を例にとって図面に基づいて説明する。当該据付支援装置は、鋳型造型装置の据え付けを支援するものである。この据え付けには、新規に鋳型造型装置を据え付けることに加えて、一度据え付けした鋳型造型装置を移設する場合の据え付けも含む。さらに、この据付支援装置は、鋳型造型装置の周辺設備として搬送ラインや砂処理設備を改造する場合や交換する場合にも用いることができる。

先ず、鋳型造型装置としての抜枠鋳型造型装置1は、図1〜図5に示すように、概略的には、上鋳型及び下鋳型からなる鋳型を造型する鋳型造型部2と、鋳型造型部2に下枠33を進入及び後退させる下枠進退駆動部3と、鋳型造型部2で造型された鋳型を外部に押出すモールド押出部4と、鋳型造型部2に鋳型砂を供給する鋳型砂供給部5とを備えて構成される。

抜枠鋳型造型装置1は、図1〜図4に示すように、基本フレームとして門型フレーム21を備えている。門型フレーム21は、下部ベースフレーム22と上部ベースフレーム23とを、平面視四隅に配置した2対のコラム27を介して一体的に連結して構成される。

下部ベースフレーム22の上面中央部に、枠セットスクイズシリンダ24が上向きに取り付けられている。枠セットスクイズシリンダ24のピストンロッド24aの先端に、下スクイズフレーム25の上端部を介して下スクイズボード26が取り付けられている。枠セットスクイズシリンダ24の本体部は、下スクイズフレーム25の下端部の中央に設けられた挿通孔に挿通されている。下部ベースフレーム22の平面視四隅には、少なくとも高さ10mm以上の摺動ブッシュ(図示せず。)が設けられ、下スクイズフレ−ム25の平状態が保持される。

下スクイズフレーム25の下端部には、枠セットスクイズシリンダ24を囲むように、4個の下盛枠シリンダ28が鉛直状態で取り付けられている。各下盛枠シリンダ28の上側のピストンロッド28aは、下スクイズフレーム25の下端部に設けられた挿通孔を通り、その先端に下盛枠29が取り付けられている。

下盛枠29の内面は、下方へ向かうに従って狭くなるように形成されており、下スクイズボード26が気密状態を保ちながら嵌入し得るよう形成されている。下盛枠29の側壁部には、鋳型砂導入口29cが設けられている。下盛枠29の上面には、位置決めピン29dが立設されている。

枠セットスクイズシリンダ24のピストンロッド24aの先端には、下スクイズフレーム25の上端部を介して下スクイズボード(下スクイズ部材)26が取り付けられている。下スクイズフレーム25の下端部には、下盛枠シリンダ28が取り付けられている。下盛枠シリンダ28の上側のピストンロッド28aの先端には、下盛枠29が取り付けられている。

このため、枠セットスクイズシリンダ24のピストンロッド24aが伸縮動作をすると、同時に、下スクイズボード26、下スクイズフレーム25、下盛枠シリンダ28及び下盛枠29が一体となって上昇又は下降する。また、下盛枠シリンダ28の上側のピストンロッド28aが伸縮動作をすると、下盛枠29が上昇又は下降するようになっている。

上部ベースフレーム23の下面には、上スクイズボード(上スクイズ部材)30が固定して設けられており、上スクイズボード30は下スクイズボード26の上方対向位置にある。上部ベースフレーム23には、エアシリンダからなる上枠シリンダ31が下向きに固定して設けられている。上枠シリンダ31のピストンロッド31aの先端には、上枠32が取り付けられている。

上枠32の内面32aは、下方へ向かうに従って広くなり、上スクイズボード30が気密状態を保ちながら嵌入し得るよう形成されている。図4等に示すように、上枠32の側壁部32bには、鋳型砂導入口32cが設けられている。

上スクイズボード30と下スクイズボード26との中間位置には、後述する下枠33が進入可能で、かつ、進入した下枠33が昇降可能となる空間Sが形成されている。コラム27の内側には、同一水平面上を左右方向(左右方向は図1の左右方向を示し、以下同様である。)へ平行に延びる一対の走行レール34が配設されている。

下枠進退駆動部3は、コラム27の左方又は右方(図1では左方)に配置される。下枠進退駆動部3は、右向きに配置されたパターンシャトルシリンダ35を備え、パターンシャトルシリンダ35のピストンロッド35aの先端には、マスタープレート36が水平状態で取り付けられる。マスタープレート36は、ピストンロッド35aの先端から上方へ離隔し得るようピストンロッド35aの先端に取り付けられている。

マスタープレート36の下面には、下枠33が取り付けられる。マスタープレート36の上面には、上下面に模型を備えたマッチプレート37が取り付けられる。マスタープレート36は、平面視四隅にそれぞれ鉛直状態のローラアーム36aを備える。各ローラアーム36aの上端及び下端には、それぞれ鍔付ローラ36b、36cが配設されている。

下側の4個の鍔付ローラ36cは、パターンシャトルシリンダ35のピストンロッド35aが後退状態にあるとき、同一水平面上を左右方向へ平行に延びる一対のガイドレール38上に転動可能に載っており、上記ピストンロッド35aが前進状態になると、一対のガイドレール38上から離れ、コラム27の内側へ移るようになっている。

上側の4個の鍔付ローラ36bは、パターンシャトルシリンダ35のピストンロッド35aが後退状態のとき、右側の2個の鍔付ローラ36bのみがコラム27から延びる一対の走行レール34の左端部の上に載っており、上記ピストンロッド35aが前進状態になると、左側の2個の鍔付ローラ36bも一対の走行レール34の上に載るようになる。

モールド押出部4は、図1に示すように、コラム27の左方に配置されている。モールド押出部4は、右向きに配置されたモールド押出シリンダ39を備える。モールド押出シリンダ39のピストンロッド39aの先端には、押出プレート40が連結されている。

鋳型砂供給部5は、上部ベースフレーム23側面に配設されている。鋳型砂供給部5は、鋳型砂供給口41と、鋳型砂供給口41を開閉するサンドゲート42と、サンドゲート42の下方に配置されたエアレーションタンク43とを備えて構成される。エアレーションタンク43は、エア噴出用のエア噴出孔を多数有するフィルタ部材が内面に設けられ、0.05〜0.18MPa程度の圧力でエアを噴出しながら砂充填を行うことができるサンドタンクである。図4等に示すように、エアレーションタンク43の先端は、上下方向へ二股状に分岐して砂導入孔43aを構成している。

抜枠鋳型造型装置1の動作を制御する制御盤6は、図3に示すように、PLC(プログラマブルロジックコントローラ)からなる制御部10を主要部とし、筐体正面にタッチパネル15付きの表示器(表示部)14を設けて構成される。制御部10には、予め記憶された据付支援のプログラムデータ等を含む制御プログラムデータを記憶するフラッシュメモリ等の記憶部19が設けられ、これらのプログラムデータに基づき、据付支援の表示制御を含む造型装置の制御処理が実行される。このために、制御部10には、タッチパネル15付きの表示器14の他、所定電圧の電源を供給する電源回路11、入出力回路としてのリレー回路12等が接続される。上記据付手順記憶部は制御部10の記憶部19から構成され、上記据付支援制御部は制御部10から構成される。電源回路11は、外国の各種電源電圧などに対応できるように、交流入力電圧を例えば100V〜240Vまで入力可能となっている。

リレー回路12に接続された接続端子部13には、空気圧力機器や油圧機器を制御する電磁バルブ等の各種電気機器などへの信号線が接続され、また、後述の搬送ライン側のライン制御部8及び鋳型砂を供給する砂処理制御部9との間にも信号線が接続される。つまり、抜枠鋳型造型装置1の制御部10からライン制御部8にはモールド押出完了信号、造型機干渉外信号を出力(発生)するが、そのために、図3に示す如く、リレー接点回路が接続端子部13からライン制御部8に対し接続される。また、ライン制御部8から制御盤6に対しモールド押出可信号、ライン干渉外信号が出力(発生)するが、そのための信号線が接続端子部13とライン制御部8間に接続される。

さらに、抜枠鋳型造型装置の制御盤6から砂処理制御部9には砂計量信号が出力され、そのために、リレー接点回路が接続端子部13から砂処理制御部9に対し接続される。

さらに、制御盤6は、抜枠鋳型造型装置に使用される圧力センサ、温度センサ等のセンサ類の検出信号を制御部10に取り込むための入力回路18が設けられ、制御部10に接続される。

表示器14は例えばタッチパネル付きのLCD(バックライト付き液晶ディスプレイ)から構成され、表示を制御する表示コントローラ16が制御部10との間に接続される。また、表示器14の表示面に装着されるタッチパネル15の接触による入力信号(スイッチ入力信号)を制御部10に入力するためにタッチパネルコントローラ17がタッチパネル15と制御部10との間に接続される。表示器14には日本語のほか、複数の外国言語を文字表示するために、各言語の言語データ(言語辞書データ)が表示器内のフラッシュメモリ等の記憶部に設けられ、据付作業者により表示器14に表示する文字言語を選択できるようになっている。なお、この言語データは、参照可能な記憶部19に設けるようにしてもよい。また、表示器14は、LCDの他、ELディスプレイなどを使用することもでき、入力操作部(スイッチ操作部)となるタッチパネル15は、別のキースイッチなどを使用することもできる。

PLCからなる制御部10には、後述のような抜枠鋳型造型装置1の動作、つまりパターンシャトルイン工程、枠セット工程、エアレーション工程、スクイズ工程、ドロー工程、パターンシャトルアウト工程、枠合せ工程、抜枠工程、枠分離工程及びモールド押出工程の一連の工程を、順に実行するための制御プログラムデータが予め作成されて記憶される。また、後述する一実施形態の据付支援装置のためのプログラムデータが、この制御部10に予め記憶されている。

なお、抜枠鋳型造型装置1の制御盤は、図1の制御盤6以外に複数個設けられる場合があり、その場合、据付支援装置の制御部、表示器などは、抜枠鋳型造型装置1の動作を制御する制御盤であれば、図1の制御盤6以外の制御盤に設けることもできるし、上述及び後述の複数の機能を複数の制御盤に分けて構成することもできる。

PLCからなる制御部10には、据付支援のためのプログラムデータがラダー図を用いて作成され、プログラムデータが書き込まれる。ラダー図を用いて作成される据付支援のためのプログラムは、図10に示すように、まず、ラング1で、制御盤6の電源投入時、表示器14に「はじめに」の支援用初期画面を表示するように、はじめに画面表示K1を記憶し、この支援用初期画面は、据付が終了した後には、表示しないように、据付完了記憶ビットM8bをラング1に設けている。

さらに、ラング2では、造型装置のレベル出しと固定が完了し、それを示す「完了釦」がオン操作されたとき、第1項作業完了M1を記憶するように、レベル出し完了記憶ビットM11と固定完了記憶ビットM12が設けられる。ラング3では、圧力空気配管の接続が完了してそれを示す「完了釦」がオン操作されたとき、第2項作業完了を記憶するように、メイン配管完了記憶ビットM21、レシーバタンク配管完了記憶ビットM22,エアレーションタンク配管完了記憶ビットM23、及びエアドライヤ設置完了記憶ビットM24が設けられる。

ラング4では、砂供給ホッパーの設置が完了し、砂供給口の芯出し調整が完了しそれを示す「完了釦」がオン操作されたとき、第4項作業完了M3を記憶するようにプログラムされる。さらに、ラング5では、作動油、離型剤、グリスの充填を完了し、マスターオイルの拭き取りを完了しそれを示す「完了釦」がオン操作されたとき、第4項作業完了M4を記憶するように、作動油完了記憶ビットM41,離型剤完了記憶ビットM42、グリス完了記憶ビットM43,マスターオイル拭き取り完了記憶ビット44が、設けられる。なお、ラング2乃至5に伴う表示動作では、表示器14に各据付操作を確認する画面を表示し、その画面に表示された「完了釦」が全てオン操作されたときのみ、次のラング(次の画面)に進むように構成される。

さらに、ラング6では、モールド押出完了信号結線、造型装置干渉外信号結線、モールド押出可信号結線、ライン干渉外信号結線、及び砂計量信号結線に関する「使用」若しくは「不使用」の決定と、「完了釦」がオン操作されたとき、第5項作業完了M5を記憶するようにプログラムされる。具体的には、まず、モールド押出完了信号結線を行うとともに「使用」を選択して「完了釦」がオン操作されるか、モールド押出完了信号結線を行わないときは「不使用」を選択して「完了釦」がオン操作されることで5−1が完了する。尚、ここでは、「使用」を選択するとは、図15(a)に示すような状態で「完了釦」が押されることを意味し、「不使用」を選択するとは、図15(a)に示すような状態で「使用」と表示された釦が押されることで図15(c)に示すように「不使用」と表示され、図15(c)に示すような状態で「完了釦」が押されることを意味する。また、「使用釦」と「不使用釦」とを両方同時に表示してどちらかを押させることで選択させるように構成してもよい。次いで、造型装置干渉外信号結線を行うとともに「使用」を選択して「完了釦」がオン操作されるか、造型装置干渉外信号結線を行わないときは「不使用」を選択して「完了釦」がオン操作されることで5−2が完了する。次いで、「5−1」のモールド押出完了信号結線、「5−2」の造型装置干渉外信号結線と同様に、「5−3」のモールド押出可信号結線、「5−4」のライン干渉外信号結線、及び「5−5」の砂計量信号結線のそれぞれについても結線及び使用の選択、又は不使用の選択と、「完了釦」のオン操作とがなされたときに、上述したように、M5を記憶するようにラング6ではプログラムがされている。

さらに、ラング6に伴う動作では、表示器14に「完了釦」と共に「使用釦」「不使用釦」を各信号結線に対応して表示し、「不使用釦」がオン操作されて特定の信号結線の不使用が入力された場合、当該信号についてはインターロックを外してインターフェイス信号をバイパスするように、図11のラング7に示す如くプログラムされる。これにより、ライン干渉外信号を不使用とする入力操作があった場合、ライン干渉外信号の不使用M6が設定記憶されることとなる。

すなわち、ラング7には、ライン干渉外信号を不使用とするライン干渉外不使用記憶ビットM60と完了とするライン干渉外完了記憶ビットM61のb接点を設け、ライン干渉外不使用記憶ビットM60と並列にライン干渉外完了記憶ビットM61のa接点を設けると共に、ライン干渉外完了記憶ビットM61のb接点と並列にライン干渉外不使用M6の記憶ビットM6aを設けるようにプログラムする。

これにより、例えば、搬送ライン側が手動で動作する構造で、ライン干渉外信号を使用しない場合には、ライン干渉外不使用記憶ビットM60がオンされこのときライン干渉外完了記憶ビットM61がオフであるので、ライン干渉外信号不使用M6が記憶され、ライン干渉外完了記憶ビットM61のオンとともに、ライン干渉外不使用M6の記憶ビットM6aにより、自己保持されることとなる。

さらに、ラング8には、枠セットスクイズシリンダ24の下降端でオンする接点X2、下盛枠シリンダ28の下降端でオンする接点X3、搬送ライン側の干渉外信号を受信したときにオンする接点(干渉外接点)X4、及びこの干渉外接点X4と並列にライン干渉外信号不使用M6の記憶ビットM6aを設けるようにプログラムする。これにより、ライン干渉外信号を使用しない場合、ラング7で、ライン干渉外信号不使用M6が記憶保持され、搬送ライン側の干渉外接点X4の動作とは無関係に、ライン干渉外信号不使用M6のビットM6aがオンし、枠セットスクイズシリンダ24が下降端に達し、下盛枠シリンダ28が下降端に達したとき、モールド押出のインターロック解除M7が成立するようにプログラムされる。モールド押出可信号を使用する場合には、自動運転中(通常運転中)に該インターロック解除M7が成立している状態で、モールド押出可信号をライン側から受信した場合にモールド押し出しが実行される。また、モールド押出可信号を使用しない場合には、自動運転中に該インターロック解除M7が成立した時点でモールド押し出しが実行される。尚、ラング8では、後述の図15の設定記憶の動作の一例として5−2を用いて具体的に説明したが、図15の5−1、5−3、5−4、5−5についても使用、不使用が選択されることで、同様の設定記憶がなされる。

さらに、ラング9には、上記第1項作業完了M1〜第5項作業完了M5の各記憶ビットM1a〜M5aを設け、さらに、設定記憶がクリアされたときの記憶ビットM90のb接点を設け、記憶ビットM1a〜M5aが全てオンで且つ記憶ビットM90がオフの場合、据付完了M8が記憶されると共に、記憶ビットM1a〜M5aと並列接続された記憶ビットM8aによりその記憶が自己保持されるようにプログラムされる。記憶ビットM90がオンした場合は、上述で設定した記憶がクリアされる。この記憶ビットM90は、例えば図13の画面等に「クリア釦」として表示され、装置の設定を初期状態に戻す場合に使用され、ライン側の改造や増設の場合にオンされる。

次に、上記構成の抜枠鋳型造型装置の動作を簡単に説明する。抜枠鋳型造型装置は、制御盤6の制御により、パターンシャトルイン工程、枠セット工程、エアレーション工程、スクイズ工程、ドロー工程、パターンシャトルアウト工程、枠合せ工程、抜枠工程、枠分離工程及びモールド押出工程の一連の工程を、以下の如く順に行うように動作する。

(1) スタート時(図1) 鋳型造型部2において、枠セットスクイズシリンダ24のピストンロッド24aは後退端に位置し、下スクイズボード26は下降端に位置する。また、下盛枠シリンダ28の上側のピストンロッド28aは後退端に位置し、下盛枠29は下降端に位置する。また、上枠シリンダ31のピストンロッド31aは前進端に位置し、上枠32は下降端に位置する。

下枠進退駆動部3において、パターンシャトルシリンダ35のピストンロッド35aは後退端に位置し、マスタープレート36、下枠33及びマッチプレート37は、それぞれ後退端に位置する。モールド押出部4において、モールド押出シリンダ39のピストンロッド39aは後退端に位置し、押出プレート40は後退端に位置する。鋳型砂供給部5において、エアレーションタンク43内に鋳型砂51(図5)が充填されている。

(2) パターンシャトルイン工程(図2、図7) パターンシャトルシリンダ35のピストンロッド35aを前進させる。このピストンロッド35aの前進により、マスタープレート36が前進し、上側の4個の鍔付ローラ36bのうち左側の2個の鍔付ローラ36bが一対の走行レール34上に載ると共に下側の4個の鍔付ローラ36cが一対のガイドレール38上から離れるようになり、ピストンロッド35aが前進端まで前進したとき、マスタープレート36、下枠33及びマッチプレート37が鋳型造型部2のコラム27の内側の所定位置にセットされる。

(3) 枠セット工程(図8) 枠セットスクイズシリンダ24のピストンロッド24aを前進させて下スクイズボード26を上昇させると共に、下盛枠シリンダ28を前進させて下盛枠29を上昇させ、下盛枠29の位置決めピン29dを下枠33の位置決め孔(図示せず。)に挿通させ、下枠33の下面に下盛枠29を重合させ、下スクイズボード26、下盛枠29、下枠33及びマッチプレート37により密閉された下鋳型空間(下造型空間)を形成する。ここで、下スクイズボード26と下スクイズフレーム25は一体であるため、枠セットスクイズシリンダ24を昇降させると、下スクイズフレーム25も下スクイズボード26と共に昇降する。

次に、これらを一体的に上昇させ、位置決めピン29dを上枠32の下面に挿通させ、下枠33を上枠32の下面に、マッチプレート37及びマスタープレート36を介して重合させ、上スクイズボード30、上枠32及びマッチプレート37により密閉された上鋳型空間(上造型空間)を形成する。

ここで、上鋳型空間が形成されたとき、枠セットスクイズシリンダ24のピストンロッド24aは前進端(上昇端)まで達していない。上鋳型空間が形成されたとき、下盛枠29の鋳型砂導入口29cの位置は、エアレーションタンク43の砂導入孔43aの位置と合致する。

なお、図8は、鋳型砂51が上鋳型空間及び下鋳型空間に充填された状態を示しているが、枠セット工程は、鋳型砂51が充填される前の状態である。

(4) エアレーション工程 鋳型砂供給部5において、サンドゲート42(図2)を閉じ、エアレーションタンク43に圧縮空気を供給する。エアレーションタンク43内の鋳型砂51は、圧縮空気の空気圧により、下側の砂導入孔43a及び下盛枠29の鋳型砂導入口29cを経て下鋳型空間に導入されると共に、上側の砂導入孔43a及び上枠32の鋳型砂導入口32cを経て上鋳型空間に導入される。このエアレーション工程において、圧縮空気のみが、上枠32及び下枠33の側壁部に設置された排気孔(図示せず。)から外部に排出される。

(5) スクイズ工程(図6) 枠セットスクイズシリンダ24のピストンロッド24aを更に前進させ、上鋳型空間内の鋳型砂52及び下鋳型空間内の鋳型砂53を上スクイズボード30と下スクイズボード26とによって挟圧し、スクイズする。このスクイズ工程においては、下スクイズボード26の上昇に伴い、下盛枠29、下枠33、マッチプレート37及び上枠32が上昇する。このスクイズ工程S4により、上鋳型54及び下鋳型55が形成される。

(6) ドロー(抜型)工程 枠セットスクイズシリンダ24のピストンロッド24aを後退させ、下スクイズボード26を下降させる。下スクイズボード26の下降に伴い、下枠33、マッチプレート37、マスタープレート36、下盛枠29も下降する。下降途中において、マスタープレート36の上側の4個の鍔付ローラ36bが一対の走行レール34上に載り、マスタープレート36、下枠33及びマッチプレート37の下降が停止し、下スクイズボード26及び下盛枠29が下降を続行する。

(7) パターンシャトルアウト工程 ドロー工程において、マスタープレート36の上側の4個の鍔付ローラ26bが一対の走行レール34上に載ったとき、マスタープレート36は、パターンシャトルシリンダ35のピストンロッド35aの先端に連結された状態となる。

パターンシャトルアウト工程においては、パターンシャトルシリンダ35のピストンロッド35aを後退端まで後退させる。ピストンロッド35aの後退により、マスタープレート36の下側の4個の鍔付ローラ36bは一対のガイドレール38上に載ると共に、マスタープレート36の上側の4個の鍔付ローラ36bのうち左側の2個の鍔付ローラ36bは一対の走行レール34上から離隔し、マスタープレート36、下枠33及びマッチプレート37は、後退端(原位置)に復帰する。

このパターンシャトルアウト工程の終了後は、コラム27の内側に中子を入れることが可能になり、必要に応じて中子入れが行われる。

(8) 枠合せ工程 枠セットスクイズシリンダ24のピストンロッド24aを前進させて下スクイズボード26を上昇させ、上鋳型54の下面に下鋳型55を接触させる。このときの枠セットスクイズシリンダ24の前進出力は、スクイズ工程時の前進出力よりも小さくかつ上鋳型54及び下鋳型55を押し潰すことがないよう設定されている。

(9) 抜枠工程 上枠シリンダ31のピストンロッド31aを後退させ、上枠32を上昇させる。上枠32の上昇により、上枠32から上鋳型54が抜枠される。抜枠後、上枠シリンダ31のピストンロッド31aを前進させ、上枠32を下降端(原位置)まで復帰させる。

(10) 枠分離工程 枠セットスクイズシリンダ24のピストンロッド24aを後退させ、下スクイズボード26を下降端(原位置)まで復帰させる。また、下盛枠シリンダ28の上側のピストンロッド28aを後退させ、下盛枠29を下降端(原位置)まで復帰させる。

(11) モールド押出工程 モールド押出シリンダ39のピストンロッド39aを前進させて押出プレート40を前進させ、下スクイズボード26上の鋳型(上鋳型54及び下鋳型55)を搬送ラインに送り出す。

(12) 砂補給について 砂補給については、次の2通りの手法が考えられる。第1の手法は、空であることを検知する手法であり、上述の(1)〜(11)の一連の工程とは別個に行う手法である。この第1の手法は、エアレーションタンクへの砂補給を毎回行うものでなく、エアレーションタンク43内の砂が所定量よりも少ないことを図示しないセンサが検知したときに砂補給が行われるという手法である。第2の手法は、満量であることを検知する手法であり、上述の(1)〜(11)の一連の工程と連動してエアレーションタンクへの砂補給を毎回行うものである。第2の手法は、図示しないセンサがエアレーションタンク43内の砂が所定量よりも多くなることを検知するまで砂補給が行われるという手法である。第2の手法は、装置全体を小さくするために、タンク容量が1回の造型で用いられる砂量の1.3倍〜3.0倍程度の場合に特に有効である。ここでは、第2の手法を行うものとして具体的に説明する。砂補給の場合には、図示しないセンサの検知に基づく砂計量信号を制御盤6が搬送ライン側のライン制御部8に送信し、ライン側に砂補充を要求する。砂計量信号は、例えば、エアレーション工程後の例えばドロー工程時に送信される。満量に近いことを示す閾値を超えることを図示しないセンサが検知するまで、制御盤6が砂計量信号を送信し続ける。ライン側ではこの信号に応じて砂をエアレーションタンク43に供給する。また、装置を最初に動かすときにもこの砂計量信号が送信され、エアレーションタンク43への砂供給がなされる。

次に、抜枠鋳型造型装置1を工場などに設置(移設の際の設置も含む)する際に使用する据付支援装置の動作を説明する。図12のフローチャートに示すように、抜枠鋳型造型装置1を所定の位置に設置し、ステップ100で、抜枠鋳型造型装置1の制御盤6の電源を投入する。これにより、図13(a)に示すように、「はじめに」の画面が表示器14に表示される。据付作業者はこの画面上で表示する文字の言語を設定する(ステップ110)。

この据付支援装置は、複数の外国語を含め、表示する言語を選択することができるため、外国に抜枠鋳型造型装置1を輸出した際、現地の据付作業者が現地の言語に設定し、容易に理解できる状態とすることができる。なお、設定入力操作は表示画面上のタッチパネル15を操作して行う。そして、その画面に表示された「据付安全注意事項を熟読しましたか」の問いに対し、画面表示された「はい釦」がタッチパネル15を介してオン操作され、さらに画面表示された「次へ釦」がオンされたとき、次の造型装置レベル出しの画面が図13(b)のように表示される。この表示に従い、据付作業者は抜枠鋳型造型装置1の水平レベル出しを行なう(ステップ120)。この水平レベル出しは、抜枠鋳型造型装置1のベースの底部に突設した調整ボルトを回して行い、水平状態でボルトをロックして固定する。

造型装置レベル出しの画面では、造型装置レベル出しと造型装置の固定の項目が、図13(b)のように「詳細釦」「完了釦」と共に表示される。「詳細釦」がオン操作されたときには、造型装置レベル出しと造型装置の固定についての具体的な説明文(詳細説明)が画面に表示される。ここで、オン操作とは、完了釦等に対応した画像が表示されたタッチパネルにおいて、該当箇所を据付作業者が選択する操作である。そして、据付作業者がその造型装置レベル出しと造型装置の固定作業を終了し、表示された「完了釦」がオン操作され、「次に釦」がオンされたとき、次の配管接続の画面を図13(c)のように表示する。

この配管接続の画面では、エアーのメイン配管の接続、造型装置からレシーバタンクへの配管の接続、レシーバタンクからエアレーションタンクへの配管の接続、エアドライヤ機への配管の接続の各項目が、「詳細釦」「完了釦」と共に表示される。この表示に従い、据付作業者は、工場内の圧力空気配管と造型装置の配管の接続、造型装置からレシーバタンクへの配管の接続、レシーバタンクからエアレーションタンクへの配管の接続を行なう(ステップ130)。

このとき、エアー配管の接続「詳細釦」がオン操作されたときには、それらの配管接続についての具体的な説明文が表示される。そして、据付作業者がそれらの配管接続作業を終了し、全ての「完了釦」がオン操作され、「次に釦」がオンされたとき、図14(a)のように、次の砂供給ホッパー設置画面が、表示器14に表示される。

砂供給ホッパー設置の画面では、砂供給ホッパー設置の項目と、砂供給ホッパーと造型装置の芯出し調整の項目が、「詳細釦」「完了釦」と共に表示される。この表示に従い、据付作業者は、鋳型砂供給口41の上方に砂供給ホッパー(図示は省略)を設置し、その砂供給ホッパーと造型装置との芯出し調整を行なう(ステップ140)。このとき、据付作業者により「詳細釦」がオン操作されたときには、砂供給ホッパーの設置と芯出しについての具体的な説明文が表示器14に表示される。そして、据付作業者がそれらの砂供給ホッパーの設置と芯出し作業を終了し、設置と芯出しの両方の「完了釦」がオン操作され、「次に釦」がオンされたとき、図14(b)のように、次の作動油等充填の画面が表示される。

作動油等充填の画面では、作動油の充填の項目、離型剤の充填の項目、グリスの注入の項目、及びマスターオイルの拭き取りの項目が、「詳細釦」「完了釦」と共に表示される。この表示に従い、据付作業者は、オイルタンクに作動油を充填し、離型剤タンクに離型剤を充填し、グリス給脂箇所にグリスを注入し(ステップ150)、さらに、輸送の際、防錆のために装置表面に塗布されたマスターオイルを拭き取る(ステップ160)。このとき、「詳細釦」がオン操作されたときには、作動油の充填、離型剤の充填、グリスの注入、またはマスターオイルの拭き取りについての具体的な説明文が表示される。

そして、据付作業者が、それらの作動油の充填、離型剤の充填、グリスの注入、及びマスターオイルの拭き取り作業を終了し、全ての「完了釦」がオン操作され、「次に釦」がオンされたとき、図15(a)のように、次の信号線の接続の画面が表示される。

信号線の接続の画面では、造型装置の制御盤6から搬送ラインのライン制御部8にモールド押出完了信号を送るための信号線の接続の項目(5−1)、造型装置の制御盤6から搬送ラインのライン制御部8に造型装置干渉外信号を送るための信号線の接続の項目(5−2)、搬送ラインのライン制御部8から造型装置の制御盤6にモールド押出可信号を送るための信号線の接続の項目(5−3)、搬送ラインのライン制御部8から造型装置の制御盤6にライン側干渉外信号を送るための信号線の接続の項目(5−4)、及び造型装置の制御盤6から砂処理設備の制御盤に砂計量信号を送るための信号線の接続の項目(5−5)が、各々「詳細釦」「使用/不使用釦」「完了釦」と共に表示される。

ここで、例えば、モールド押出完了信号の信号線の項目(5−1)で、「詳細釦」がオン操作されたときには、図15(b)に示すように、モールド押出完了信号の信号線の接続についての具体的な説明文が表示される。また、モールドを押し出す先の搬送ラインが手動で動作し、造型装置干渉外信号及びその信号線を使用しない場合、図15(c)のように、項目(5−2)の「使用釦」をオン操作してその項目を「不使用」の設定とする。

このとき、制御盤6の制御部10では、内部的に造型装置干渉外信号によるインターロックを外すように設定記憶する。また、モールドを押し出す先の搬送ラインが手動で動作し、ライン側干渉外信号及びその信号線を使用しない場合、図15(c)のように、項目(5−4)の「使用釦」をオン操作してその項目を「不使用」の設定とする。このとき、制御盤6の制御部10では、内部的にライン側干渉外信号によるインターロックを外すように設定記憶する。

すなわち、据付作業者は、図15(c)に示す画面上の項目(5−1)において、搬送ラインのライン制御部8にモールド押出完了信号を送るための信号線を使用する場合、図9に示すように、リレー接点を直列接続した信号線T1を接続端子部13とライン制御部8間に接続する作業を行ない、項目(5−1)の「使用」をそのままとして「完了釦」をオン操作する。このとき、制御部10は、図12のステップ170からステップ180に進み、モールド押出完了信号を有効化するように設定する。一方、制御部10から搬送ラインのライン制御部8に出力するモールド押出完了信号を使用しない場合、据付作業者は、項目(5−1)の「使用釦」をオン操作してその項目を「不使用」に変え、「完了釦」をオン操作する。これにより、そのままステップ170からステップ190に進む。

次に、据付作業者は、項目(5−2)において、搬送ラインのライン制御部8に造型機干渉外信号を送るための信号線を使用する場合、図9に示すように、リレー接点を直列接続した信号線T2を接続端子部13とライン制御部8間に接続する作業を行ない、項目(5−2)の「使用」をそのままとして「完了釦」をオン操作する。このとき、制御部10は、図12のステップ190からステップ195に進み、造型機干渉外信号を有効化するように設定する。一方、例えば搬送ラインが手動で動作する構造であって、その信号線の接続が不要の場合、据付作業者は、項目(5−2)の「使用釦」をオン操作して「不使用」に変え、「完了釦」をオン操作する。このとき、図12のステップ190からステップ200に進む。

次に、据付作業者は、項目(5−3)において、搬送ラインのライン制御部8から制御部10にモールド押出可信号を送るための信号線を使用する場合、図9に示すように、ライン制御部8側にリレー接点を直列接続した信号線T3を接続端子部13とライン制御部8間に接続する作業を行ない、項目(5−3)の「使用」をそのままとして「完了釦」をオン操作する。このとき、制御部10は、図12のステップ200からステップ210に進み、モールド押出可信号を有効化するように設定する。一方、据付作業者は、例えば搬送ラインが手動で動作する構造であって、モールド押出可信号の信号線の接続が不要の場合、項目(5−3)の「使用釦」をオン操作して「不使用」に変え、「完了釦」をオン操作する。このとき、図12のステップ200からステップ220に進む。

次に、据付作業者は、項目(5−4)において、搬送ラインのライン制御部8から制御部10にライン干渉外信号を送るための信号線を使用する場合、図9に示すように、ライン制御部8側にリレー接点を直列接続した信号線T4を接続端子部13とライン制御部8間に接続する作業を行ない、項目(5−4)の「使用」をそのままとして「完了釦」をオン操作する。

このとき、制御部10は、図12のステップ220からステップ230に進み、ライン干渉外信号を有効化するように設定する。一方、据付作業者は、例えば搬送ラインが手動で動作する構造であって、ライン干渉外信号の信号線の接続が不要の場合、項目(5−4)の「使用釦」をオン操作して「不使用」に変え、「完了釦」をオン操作する。このとき、図12のステップ220からステップ240に進む。

次に、据付作業者は、項目(5−5)において、制御部10から砂処理施設の砂処理制御部9に砂計量信号を送るための信号線を使用する場合、図9に示すように、リレー接点を直列接続した信号線T5を接続端子部13と砂処理制御部9間に接続する作業を行ない、項目(5−5)の「使用」をそのままとして「完了釦」をオン操作する。

このとき、制御部10は、図12のステップ240からステップ250に進み、砂計量信号を有効化するように設定する。一方、据付作業者は、砂計量信号の信号線の接続が不要の場合、項目(5−5)の「使用釦」をオン操作して「不使用」に変え、「完了釦」をオン操作する。そして、図15の配線接続の画面上の「完了釦」が全てオン操作されて、「次に釦」がオン操作された場合、表示器14には、図16(a)のような遵守事項の画面が表示される。

そして、据付作業者は、表示された遵守事項を熟読した後、「はい釦」をオン操作し、さらに、項目(6−2)の技術マニュアルの使用に沿った形状のパターンであるか否かの問いに対し、「はい釦」をオン操作すると、6「完了」が点灯表示される。この状態で、図16(b)に示すように、据付作業者が「全て完了釦」をオン操作すると、図12のステップ260からステップ270に進み、造型装置の据付が完了する。

このように、抜枠鋳型造型装置の据え付けを行う場合、表示器14に据付支援用画面を表示する。画面には、必要な据付作業項目を「完了釦」等と共に順に表示する。据付作業者がその作業項目を読んで作業を行い、「完了釦」をオン操作したとき、次の作業項目を表示する。全ての据付作業が完了したとき、その据付支援画面が終了する。据付熟練者がいない外国の工場に抜枠鋳型造型装置の据え付けを行う場合において、現地の通常の作業者であっても、据付作業項目を読みながら、造型装置の設置を誤りなくもれなく正確に行うことができる。

また、上記制御部10とライン制御部8間の信号線の接続、制御部10と砂処理制御部9間の信号線の接続に関しては、据付作業者が画面上の「使用/不使用」の釦をオン操作して選択設定可能に構成されている。例えば搬送ライン側が手動で動作し、ライン制御盤がない場合、据付作業者は、造型機干渉外信号の信号線及びライン干渉外信号の信号線を不使用とするように操作するだけでよい。制御部10では、造型機干渉外信号とライン干渉外信号のインターロックを外して造型装置の動作が行なわれるように、簡単に設定が変更される。

以上のような据付支援装置を備える鋳型造型装置1は、据付支援装置が、据え付け手順や、各種信号線の接続等に関する文字情報を表示するとともに、詳細釦、使用釦・不使用釦及び完了釦の釦画像を表示し、各種信号線の使用・不使用を選択させることにより、対話形式で据付作業を進めることができる。このため、据付作業を、容易に誤りなく正確に行うことを実現する。

また、鋳型造型装置1では、造型後の鋳型を搬送ラインに押し出すモールド押出部4を備え、制御部10が、搬送ラインの制御部から送られるモールド押出可信号(図15の「5−3」)を受信するモールド押出可信号受信部として機能する。該鋳型造型装置1は、据付支援装置により、モールド押出可信号の使用・不使用を選択させる。据付支援装置は、使用が選択されたとき、モールド押出部4の駆動可能条件として、モールド押出可信号受信部のモールド押出可信号の受信を含める設定を制御部10の記憶部19に設定記憶する。一方、据付支援装置は、不使用が選択されたとき、モールド押出部4の駆動可能条件としての該モールド押出可信号の受信を除外する設定を制御部10の記憶部19に設定記憶する。鋳型造型装置1は、このような特徴的な構成により、モールド押出という特徴的な工程を行う装置であるがゆえに必要であった据付時の煩雑な設定作業を、容易に行うことができるとともに、従来のように据付指導員を必要とすることなく、正確に行うことができる。さらに、鋳型造型装置1は、適切なタイミングでモールド押出を行わせる設定を可能とする。

また、鋳型造型装置1では、制御部10が、搬送ラインの制御部に対してモールド押出完了信号(図15の「5−1」)を送信するモールド押出完了信号出力部として機能する。該鋳型造型装置1は、据付支援装置により、モールド押出完了信号の使用・不使用を選択させる。据付支援装置は、使用が選択されたとき、モールド押出部4のモールド押し出し動作が完了した際に該モールド押出完了信号出力部から該モールド押出完了信号を出力する設定を、制御部10の記憶部19に設定記憶する。一方、据付支援装置は、不使用が選択されたとき、該モールド押出部4のモールド押し出し動作が完了した際に該モールド押出完了信号出力部から該モールド押出完了信号の出力を除外する設定を制御部10の記憶部19に設定記憶する。鋳型造型装置1は、このような特徴的な構成により、モールド押出という特徴的な工程を行う装置であるがゆえに必要であった据付時の煩雑な設定作業を、容易に行うことができるとともに、従来のように据付指導員を必要とすることなく、正確に行うことができる。さらに、鋳型造型装置1は、モールド押出完了を適切に搬送ライン側に伝えることで設備全体の効率を向上させる。

また、鋳型造型装置1では、制御部10が、搬送ラインの制御部から送られる鋳型造型装置が搬送ラインの干渉外であることを示すライン干渉外信号(図15の「5−4」)を受信するライン干渉外信号受信部として機能する。該鋳型造型装置1は、据付支援装置により、ライン干渉外信号の使用・不使用を選択させる。据付支援装置は、使用が選択されたとき、モールド押出部4の駆動可能条件として、ライン干渉外信号受信部の該ライン干渉外信号の受信を含める設定を制御部10の記憶部19に設定記憶する。一方、据付支援装置は、該不使用が選択されたとき、モールド押出部4の駆動可能条件としての該ライン干渉外信号の受信を除外する設定を制御部10の記憶部19に設定記憶する。鋳型造型装置1は、このような特徴的な構成により、モールド押出という特徴的な工程を行う装置において、この工程においてラインと干渉して不具合が発生することを防止するインターロックを設定する際に必要であった据付時の煩雑な設定作業を、容易に行うことができるとともに、従来のように据付指導員を必要とすることなく、正確に行うことができる。よって、鋳型造型装置1は、装置を安全に運転して適切な造型動作を実現する設定を簡単に行うことを可能とする。

また、鋳型造型装置1は、下スクイズボード26を駆動する枠セットスクイズシリンダ24と、下盛枠29を駆動する下盛枠シリンダ28と、枠セットスクイズシリンダ24の下降端で信号を出力するシリンダ下降端信号出力部と、下盛枠シリンダ28の下降端で信号を出力する下盛枠下降端信号出力部とを備える。モールド押出可信号及びライン干渉外信号の一方又は両方の使用が選択されたとき、モールド押出部4の駆動可能なアンド駆動条件として、該シリンダ下降端信号及び該下盛枠下降端信号が加えて設定記憶される。一方、モールド押出可信号の不使用が選択されるとともにライン干渉外信号の不使用が選択されたとき、該シリンダ下降端信号及び該下盛枠下降端信号のみが該モールド押出機構の駆動可能条件として設定記憶される。鋳型造型装置1は、このような特徴的な構成により、複雑な設定作業を必要とすることなく、モールド押出を適切且つ安全な状態で行うことを実現する。

また、鋳型造型装置1は、造型空間に砂充填を行うサンドタンク(エアレーションタンク43)と、該サンドタンク内の砂量を検知する図示しない砂量検知センサと、該サンドタンクの砂補給口を開閉するサンドゲート42とを備え、制御部10が、砂処理設備の制御部に対してサンドタンクの砂補給が必要な状態であることを示す砂計量信号(図15の「5−5」)を送る砂計量信号出力部として機能する。該鋳型造型装置1は、据付支援装置により、砂計量信号の使用・不使用を選択させる。据付支援装置は、使用が選択されたとき、サンドゲート42が開状態で且つ砂量検知センサにより砂補給が必要であることを検知した際に該砂計量信号出力部から該砂計量信号を出力する設定を、制御部10の記憶部19に設定記憶する。一方、鋳型造型装置1は、該不使用が選択されたとき、該砂計量信号出力部から該砂計量信号の出力を除外する設定を制御部10の記憶部19に設定記憶する。鋳型造型装置1は、このような特徴的な構成により、サンドタンクへの砂補給を要する装置であるがゆえに必要であった据付時の煩雑な設定作業を、容易に行うことができるとともに、従来のように据付指導員を必要とすることなく、正確に行うことができる。さらに、鋳型造型装置1は、適切なタイミングでサンドタンクへ砂補給を行うことができるので、連続的に造型を行うことを可能とする。

なお、上記実施形態では一実施形態に係る据付支援装置を抜枠鋳型造型装置に適用した例について説明したが、他の構造の枠付造型機などに一実施形態に係る据付支援装置を適用することもできる。

1…抜枠鋳型造型装置、2…鋳型造型部、3…下枠進退駆動部、4…モールド押出部、5…鋳型砂供給部、6…制御盤、8…ライン制御部、9…砂処理制御部、10…制御部、11…電源回路、12…リレー回路、13…接続端子部、14…表示器、15…タッチパネル、16…表示コントローラ、17…タッチパネルコントローラ、18…入力回路、19…記憶部、21…門型フレーム、22…下部ベースフレーム、23…上部ベースフレーム、24…枠セットスクイズシリンダ、25…下スクイズフレーム、26…下スクイズボード、27…コラム、28…下盛枠シリンダ、29…下盛枠、30…上スクイズボード、31…上枠シリンダ、32…上枠、33…下枠、34…走行レール、35…パターンシャトルシリンダ、36…マスタープレート、37…マッチプレート、38…ガイドレール、39…モールド押出シリンダ、40…押出プレート、41…鋳型砂供給口、42…サンドゲート、43…エアレーションタンク。

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