抜枠造型機

申请号 JP2016098759 申请日 2016-05-17 公开(公告)号 JP2017205777A 公开(公告)日 2017-11-24
申请人 新東工業株式会社; 发明人 坂口 功一; 寺部 斗紀也; 藤田 辰美;
摘要 【課題】優れた鋳型又は鋳物製品を造型する抜枠造型機を提供する。 【解決手段】抜枠造型機は、上造型空間へ供給される鋳 型砂 を貯留する上サンドタンクと、下造型空間へ供給される鋳型砂を貯留し、貯留した鋳型砂を排出する第1接続口を有する第1下サンドタンクと、第1下サンドタンクの第1接続口に接続可能な第2接続口を有し、第1下サンドタンクから供給され下造型空間へ供給される鋳型砂を貯留する第2下サンドタンクと、上下方向に延び、上鋳枠、下鋳枠及び第2下サンドタンクを上下方向に案内する少なくとも1つの第1ガイド部材と、上下方向に延び、第1下サンドタンクを上下方向に案内する第2ガイド部材と、を備える。 【選択図】図3
权利要求

上鋳枠を用いて形成された上造型空間及び下鋳枠を用いて形成された下造型空間のそれぞれに鋳型砂を充填し、上造型空間及び下造型空間に充填された鋳型砂を加圧することにより、無鋳枠の上鋳型及び下鋳型を造型する抜枠造型機であって、 前記上造型空間へ供給される鋳型砂を貯留する上サンドタンクと、 前記下造型空間へ供給される鋳型砂を貯留し、貯留した鋳型砂を排出する第1接続口を有する第1下サンドタンクと、 前記第1下サンドタンクの第1接続口に接続可能な第2接続口を有し、前記第1下サンドタンクから供給され前記下造型空間へ供給される鋳型砂を貯留する第2下サンドタンクと、 上下方向に延び、前記上鋳枠、前記下鋳枠及び前記第2下サンドタンクを上下方向に案内する少なくとも1つの第1ガイド部材と、 上下方向に延び、前記第1下サンドタンクを上下方向に案内する第2ガイド部材と、 を備える抜枠造型機。前記第2下サンドタンクを上下方向に移動させる駆動部と、 前記第1下サンドタンクを上下方向に移動させる調整駆動部と、 を備える請求項1に記載の抜枠造型機。前記少なくとも1つの第1ガイド部材は、4本の第1ガイド部材を含み、 前記上鋳枠、前記下鋳枠及び前記第2下サンドタンクは、前記4本の第1ガイド部材に移動可能に取り付けられる請求項1又は2に記載の抜枠造型機。前記4本の第1ガイド部材は、上下方向からみて、前記4本の第1ガイド部材それぞれの中心を頂点とする四形が前記上造型空間及び前記下造型空間を囲むように配置され、 前記4本の第1ガイド部材は、砂充填時、スクイズ時及び抜型時において、前記上鋳枠、前記下鋳枠及び前記第2下サンドタンクを上下方向に案内する請求項3記載の抜枠造型機。前記上サンドタンク及び前記第1下サンドタンクは、内面に圧縮空気が流通可能な複数の孔を有する透過部材が設けられている請求項1〜4の何れか一項に記載の抜枠造型機。前記上造型空間及び前記下造型空間に充填される鋳型砂のCBは、30%〜42%である請求項1〜5の何れか一項に記載の抜枠造型機。前記上造型空間及び前記下造型空間に充填される鋳型砂の圧縮強さは、8N/cm2〜15N/cm2である請求項1〜5の何れか一項に記載の抜枠造型機。

说明书全文

本開示は、抜枠造型機に関する。

特許文献1は、鋳枠を有しない無枠式の鋳型を造型する抜枠造型機を開示する。この造型機は、一組の上鋳枠及び下鋳枠と、模型が設置されるマッチプレートと、鋳型砂を供給する供給機構と、鋳型砂を圧縮するスクイズ機構とを備える。造型機は、下鋳枠を上鋳枠へ近づけ、上鋳枠及び下鋳枠でマッチプレートを挟み込ませる。この状態で、造型機は、供給機構を動作させることにより、上鋳枠及び下鋳枠により形成された上下の造型空間へ鋳型砂を供給させる。造型機は、スクイズ機構を動作させることにより、上下の造型空間の鋳型砂を圧縮させる。上記工程を経て、上鋳型及び下鋳型が同時に造型される。

この造型機の供給機構は、圧縮空気を用いて上下の造型空間に鋳型砂を供給する。供給機構は、鋳型砂を貯留するサンドタンクを備える。サンドタンクは、圧縮空気源に接続されている。サンドタンクは、その下部に形成された、上造型空間の導入口に接続する第1開口と、下造型空間の導入口に接続する第2開口とを有する。上造型空間の導入口及び下造型空間の導入口は、それぞれの空間の側方に形成される。サンドタンクは、その下部が上下の造型空間の側方に位置するように配置される。そして、サンドタンクの第1開口が上造型空間の導入口に接続され、サンドタンクの第2開口が下造型空間の導入口に接続される。この状態で、圧縮空気源から吹き込まれた圧縮空気は、上下の造型空間の側方からサンドタンクに貯留された鋳型砂を、上下の造型空間へ供給する。

特開2011−98364号公報

特許文献1記載の抜枠造型機は、模型形状や鋳型砂のCB(Compactability)によって造型される鋳型の厚さが変化するため、サンドタンクの開口と造型空間の導入口とが上下方向にずれるおそれがある。この場合、鋳型砂の流れが一様とならないことから、サンドタンク内で砂詰まりが発生するおそれがある。このような砂詰まりは、低いCBの鋳型砂を用いることで回避することができる。しかし、低いCBに調整された鋳型砂が、鋳型の造型性や鋳物製品の品質に対して最適な鋳型砂ではない場合もある。本技術分野では、優れた鋳型又は鋳物製品を造型する抜枠造型機が望まれている。

本発明の一側面に係る抜枠造型機は、上鋳枠を用いて形成された上造型空間及び下鋳枠を用いて形成された下造型空間のそれぞれに鋳型砂を充填し、上造型空間及び下造型空間に充填された鋳型砂を加圧することにより、無鋳枠の上鋳型及び下鋳型を造型する抜枠造型機であって、上造型空間へ供給される鋳型砂を貯留する上サンドタンクと、下造型空間へ供給される鋳型砂を貯留し、貯留した鋳型砂を排出する第1接続口を有する第1下サンドタンクと、第1下サンドタンクの第1接続口に接続可能な第2接続口を有し、第1下サンドタンクから供給され下造型空間へ供給される鋳型砂を貯留する第2下サンドタンクと、上下方向に延び、上鋳枠、下鋳枠及び第2下サンドタンクを上下方向に案内する少なくとも1つの第1ガイド部材と、上下方向に延び、第1下サンドタンクを上下方向に案内する第2ガイド部材と、を備える。

この抜枠造型機では、少なくとも1つの第1ガイド部材によって、上鋳枠、下鋳枠及び第2下サンドタンクが上下方向に案内される。つまり、鋳型を造型する上鋳枠及び下鋳枠が共通のガイド部材に案内されて移動する。このため、枠が平から傾くことや、枠同士がずれることを抑制することができる。さらに、第2下サンドタンクが第1ガイド部材に案内されて移動し、第1下サンドタンクが第2ガイド部材に案内されて移動する。このように、第1下サンドタンク及び第2下サンドタンクを別個のガイド部材により移動させることで、サンドタンクの開口と造型空間の導入口とが上下方向で一致するように調整することができる。これにより、第1接続口と第2接続口との連結部分の鋳型砂の流れが一様となり、砂詰まりが発生することを抑制することができる。よって、砂詰まりを考慮して鋳型砂のCBを調整する必要がなくなり、鋳型の造型性や鋳物製品の品質に対して最適な鋳型砂を用いることができ、結果として優れた鋳型及び鋳物製品を得ることができる。

一実施形態において、第2下サンドタンクを上下方向に移動させる駆動部と、第1下サンドタンクを上下方向に移動させる調整駆動部と、を備えてもよい。この場合、駆動部及び調整駆動部によって、サンドタンクの開口と造型空間の導入口とが上下方向で一致するように調整することができる。

一実施形態において、少なくとも1つの第1ガイド部材は、4本の第1ガイド部材を含み、上鋳枠、下鋳枠及び第2下サンドタンクは、4本の第1ガイド部材に移動可能に取り付けられていてもよい。このように構成した場合、上鋳枠、下鋳枠及び第2下サンドタンクの移動が安定する。これにより、スクイズを安定に行うことができる。このため、抜型などの性能が向上し、結果として優れた鋳型及び鋳物製品を得ることができる。

一実施形態において、4本の第1ガイド部材は、上下方向からみて、4本の第1ガイド部材それぞれの中心を頂点とする四形が上造型空間及び下造型空間を囲むように配置され、4本の第1ガイド部材は、砂充填時、スクイズ時及び抜型時において、上鋳枠、下鋳枠及び第2下サンドタンクを上下方向に案内してもよい。このように、砂充填時、スクイズ時及び抜型時において、上鋳枠、下鋳枠及び第2下サンドタンクの姿勢が同一である場合、4本のガイド12を配置することができる。

一実施形態において、上サンドタンク及び第1下サンドタンクは、内面に圧縮空気が流通可能な複数の孔を有する透過部材が設けられていてもよい。このように構成した場合、透過部材の全面を介して側方から貯留空間へ圧縮空気が供給されるため、鋳型砂の流動性が向上する。この状態でさらに圧縮空気により上鋳枠又は下鋳枠へ鋳型砂が吹き込まれることにより、鋳型砂の吹込抵抗を減らすことができる。よって、圧縮空気源の電消費を抑制することができるとともに、砂詰まりが発生することを抑制することができる。

上造型空間及び下造型空間に充填される鋳型砂のCBは、30%〜42%としてもよい。また、上造型空間及び下造型空間に充填される鋳型砂の圧縮強さは、8N/cm2〜15N/cm2としてもよい。この場合、優れた鋳型及び鋳物製品を得ることができる。

本発明の種々の側面及び実施形態によれば、優れた鋳型又は鋳物製品を造型する抜枠造型機が提供される。

一実施形態に係る抜枠造型機の正面図である。

図1の抜枠造型機の背面図である。

図1の抜枠造型機の左側面図である。

図1の抜枠造型機の左側面側の概要図である。

第1下サンドタンクと第2下サンドタンクとが接続した状態の部分断面図である。

第1下サンドタンクと第2下サンドタンクとが接続した状態の平面図である。

第1下サンドタンクの第1接続口の概要図である。

封止機構の部分拡大断面図である。

造型空間及びスクイズを説明する図である。

造型空間及びスクイズを説明する図である。

以下、添付図面を参照して実施形態について説明する。なお、各図において同一又は相当部分には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。以下では、水平方向をX軸及びY軸の方向とし、鉛直方向(上下方向)をZ軸の方向とする。

[フレーム構造] 本実施形態に係る抜枠造型機1は、無鋳枠の上鋳型及び下鋳型を造型する造型機である。図1は、一実施形態に係る抜枠造型機1の正面図である。図2は、抜枠造型機1の背面図である。図3は、抜枠造型機1の左側面図である。図4は、抜枠造型機1の左側面側の概要図である。図1〜図4に示されるように、抜枠造型機1は、上フレーム10、下フレーム11、及び、上フレーム10と下フレーム11とを連結する4本のガイド(第1ガイド部材)12を備える。ガイド12は、その上端部が上フレーム10に連結され、その下端部が下フレーム11に連結される。4本のガイド12は、上下方向からみて、4本のガイド12それぞれの中心を頂点とする四角形が後述する上造型空間及び下造型空間を囲むように配置される。後述のとおり、4本のガイド12は、砂充填時、スクイズ時及び抜型時において、上鋳枠、下鋳枠及び第2下サンドタンクを上下方向に案内する。下フレーム11は、造型位置の外側に延在する部分を有する。当該部分には、上下方向に延びる支持フレーム14が配置されている。支持フレームには、2本のガイド(第2ガイド部材)12Aが設けられている。

[上鋳枠及び下鋳枠] 抜枠造型機1は、上鋳枠15を備える。上鋳枠15は、上端部及び下端部が開口された箱形状の枠体である。上鋳枠15は、4本のガイド12に移動可能に取り付けられている。上鋳枠15は、上フレーム10に取り付けられた上鋳枠シリンダ16によって支持され、上鋳枠シリンダ16の動作に応じてガイド12に沿って上下動する。

抜枠造型機1は、上鋳枠15の下方に配置された下鋳枠17を備える。下鋳枠17は、上端部及び下端部が開口された箱形状の枠体である。下鋳枠17は、4本のガイド12に移動可能に取り付けられている。下鋳枠17は、上フレーム10に取り付けられた2本の下鋳枠シリンダ18によって支持され、下鋳枠シリンダ18の動作に応じてガイド12に沿って上下動する。

上鋳枠15と下鋳枠17との間には、マッチプレート(不図示)が搬送部(不図示)により導入される。マッチプレートは、その両面に模型が配置された板状部材であり、上鋳枠15と下鋳枠17との間を進退する。上鋳枠15及び下鋳枠17は、マッチプレートを上下方向から狭持可能である。

[サンドタンク] 抜枠造型機1は、上鋳枠15の上方に配置された上サンドタンク22を備える。上サンドタンク22は、上フレーム10に取り付けられている。より具体的には、上サンドタンク22は、上フレーム10に静的に固定されている。上サンドタンク22は、その内部に上鋳枠15に供給するための鋳型砂を貯留する。上サンドタンク22は、その上端部に鋳型砂が供給される開閉可能な導入口を有する。また、上サンドタンク22の下端部は開口されており、下端部の開口に上プレート25が取り付けられる。上プレート25は、板状部材であり、上サンドタンク22から上鋳枠15内へ連通する少なくとも1つの供給口を有する。上サンドタンク22内の鋳型砂は、上プレート25の供給口を介して上鋳枠15内に供給される。上プレート25は、上鋳枠15の開口の大きさと略同一である。上鋳枠15が上方向に移動することにより、上プレート25は上鋳枠15内に進入する。上鋳枠15が下方向に移動することにより、上プレート25は上鋳枠15内から退出する。このように、上プレート25は、上鋳枠15内に進退可能に構成されている。

上サンドタンク22は、圧縮空気源(不図示)に接続されており、所定圧力の圧縮空気が上サンドタンク22に供給される。上サンドタンク22の上部から供給された圧縮空気は上サンドタンク22の下部に向けて送り込まれる。上サンドタンク22内の鋳型砂は、圧縮空気とともに上プレート25の供給口を介して上鋳枠15内に供給される。

また、上サンドタンク22は、その内面に圧縮空気が流通可能な複数の孔を有する透過部材22a(図4)が設けられている。これにより、透過部材22aの全面を介して圧縮空気が内部空間全体に供給されるため、鋳型砂の流動性が向上する。透過部材22aは多孔質材料で形成されていてもよい。

抜枠造型機1は、下鋳枠17内に供給される鋳型砂を貯留する下サンドタンクを備える。下サンドタンクは、一例として第1下サンドタンク30及び第2下サンドタンク31(図4)に分割されている。第1下サンドタンク30は、上サンドタンク22の側方に配置されている。第1下サンドタンク30は、その内部に下鋳枠17に供給するための鋳型砂を貯留する。

第1下サンドタンク30は、支持フレーム14に支持されており、支持フレーム14に設けられた上下に延びる2本のガイド12Aに移動可能に取り付けられている。より具体的には、第1下サンドタンク30は、支持フレーム14に取り付けられた下タンクシリンダ(調整駆動部)32によって支持され、下タンクシリンダ32の動作に応じてガイド12Aに沿って上下動する。

第1下サンドタンク30は、その上端部に鋳型砂が供給される開閉可能な導入口を有する。第1下サンドタンク30の下端部は水平方向(Y軸の負の方向)に屈曲しており、先端部には、貯留した鋳型砂を排出する第1接続口35が形成されている。第1接続口35は、後述する第2下サンドタンク31の第2接続口と、所定の高さ(接続位置)で接続可能に構成されている。鋳型砂は、第1接続口35を介して第2下サンドタンク31へ供給される。

第1下サンドタンク30は、圧縮空気源(不図示)に接続されている。第1下サンドタンク30の上部から供給された圧縮空気は上サンドタンク22の下部に向けて送り込まれる。第1下サンドタンク30内の鋳型砂は、圧縮空気とともに第1接続口35を介して第2下サンドタンク31内に供給される。

また、第1下サンドタンク30は、その内面に圧縮空気が流通可能な複数の孔を有する透過部材30aが設けられている。これにより、透過部材30aの全面を介して圧縮空気が内部空間全体に供給されるため、鋳型砂の流動性が向上する。透過部材30aは多孔質材料で形成されていてもよい。

第2下サンドタンク31は、下鋳枠17の下方に配置される。第2下サンドタンク31は、その内部に下鋳枠17に供給するための鋳型砂を貯留する。第2下サンドタンク31は、4本のガイド12に移動可能に取り付けられ、上下方向に延びるスクイズシリンダ(駆動部)37によって上下動可能に支持されている。

第2下サンドタンク31の側部には、第1下サンドタンクの第1接続口35に接続可能な第2接続口38が形成されている。第2接続口38は、第1下サンドタンク30の第1接続口35と、所定の高さ(接続位置)で接続可能に構成されている。接続位置とは、第1接続口35及び第2接続口38とが接続する高さであり、具体的には、第1接続口35及び第2接続口38が同軸に配置される位置である。第1接続口35及び第2接続口38は、上下方向に沿った接続面で接続される。

図5は、第1下サンドタンク30と第2下サンドタンク31とが接続した状態の部分断面図である。図6は、第1下サンドタンク30と第2下サンドタンク31とが接続した状態の平面図である。図5及び図6に示されるように、第1下サンドタンク30及び第2下サンドタンク31は、第1接続口35と第2接続口38とが所定の接続位置で接続することにより、互いに連通した状態となる。鋳型砂は、第1接続口35及び第2接続口38を介して第1下サンドタンク30から第2下サンドタンク31へ供給される。第1下サンドタンク30の第1接続口35には上下方向に延びる第1閉塞板36が設けられている。また、第2下サンドタンク31の第2接続口38には上下方向に延びる第2閉塞板39が設けられている。第1下サンドタンク30の第1接続口35の両側部には、第2閉塞板39を案内するガイドレール71が設けられている。第2閉塞板39がガイドレール71によって案内されることで、第1接続口35及び第2接続口38は、互いに傾くことなく接続位置に案内される。第1下サンドタンク30の第1接続口35は、接続位置に位置していないときに第2閉塞板39によって遮蔽される。第2下サンドタンク31の第2接続口38は、接続位置に位置していないときに第1閉塞板36によって遮蔽される。

なお、抜枠造型機1は、第1接続口35及び第2接続口38の接続面を気密に封止する封止機構を備えてもよい。例えば、封止機構は第1接続口35側に設けられる。図7は、第1下サンドタンク30の第1接続口35の概要図であり、開口された側から第1接続口35を見た図である。図7に示されるように、第1接続口35は、第1下サンドタンク30の内部に連通する開口35aを備える。封止機構は、シール部材72及び保持部材73を備える。シール部材72は、開口35aを囲む環状の部材である。シール部材72は、その内部に気体を導入可能なチューブ形状を呈し、かつ、可撓性を有する。保持部材73は、開口35aを囲む環状の部材であり、第2閉塞板39に当接する。第2閉塞板39が当接する保持部材73の表面には、シール部材72を収容可能な溝が形成されている。図8は、封止機構の部分拡大断面図である。図8に示されるように、シール部材72は、第2閉塞板39が当接する保持部材73の表面から突出しない程度に収容されている。保持部材73には、シール部材72へ連通する気体導入口73a(図5〜図8)が形成されている。シール部材72は、その内部に気体が導入されると膨張し、保持部材73の表面から突出して第1接続口35及び第2接続口38の接続面を気密に封止する。なお、抜枠造型機1は、図5〜図8に示される封止機構以外の封止機構を採用してもよい。

第2下サンドタンク31の上端部は開口されており、上端部の開口に下プレート40(図3)が取り付けられる。下プレート40は、板状部材であり、第2下サンドタンク31から下鋳枠17内へ連通する少なくとも1つの供給口を有する。第2下サンドタンク31内の鋳型砂は、下プレート40の供給口及び後述する下盛枠を介して下鋳枠17内に供給される。

[下盛枠] 抜枠造型機1は、一例として下盛枠41を備える。下盛枠41は、下鋳枠17の下方に配置される。下盛枠41は、上端部及び下端部が開口された箱形状の枠体である。下盛枠41の上端部の開口は、下鋳枠17の下端部の開口と接続する。下盛枠41は、その内部に第2下サンドタンク31を収容可能に構成されている。下盛枠41は、第2下サンドタンク31に固定された下盛枠シリンダ42によって上下動可能に支持されている。下プレート40は、下盛枠41及び下鋳枠17の開口の大きさと略同一である。なお、上下動可能な下盛枠41は、その内部に第2下サンドタンク31及び下プレート40を収容した位置が原位置(初期位置)であり、下降端となる。下盛枠41が上方向に移動することにより、下プレート40は下盛枠41内から退出する。上方向に移動した下盛枠41が下方向に移動することにより、下プレート40は下盛枠41内に進入する。このように、下プレート40は、下盛枠41内に進退可能(入出可能)に構成されているこの抜枠造型機1は、下盛枠41を備えることにより下鋳枠17のストロークを短くすることができるので、下盛枠41を備えない場合と比べて装置高さが低い抜枠造型機とすることができる。また、この抜枠造型機1は、下盛枠41を備えることにより下鋳枠17のストロークを短くすることができるので、一組の上鋳型及び下鋳型の造型時間を短縮することができる。

なお、抜枠造型機1は、下盛枠41を備えなくてもよい。この場合、下プレート40は下鋳枠17内に進退可能(入出可能)に構成される。上下動可能な下鋳枠17は、下降端が原位置(初期位置)である。つまり、下プレート40は、上方向に移動する下鋳枠17よりも相対的に上方向に移動することにより下鋳枠17内に進入する。下プレート40は、下鋳枠17よりも相対的に下方向に移動することにより、下鋳枠17内から退出する。

[造型空間及びスクイズ] 図9及び図10は、造型空間及びスクイズを説明する図である。図9及び図10に示すように、マッチプレート19は、上鋳枠15と下鋳枠17との間に導入される。上造型空間S1及び下造型空間S2は、上鋳枠シリンダ16、下鋳枠シリンダ18及びスクイズシリンダ37を動作させて、上鋳枠15及び下鋳枠17が所定高さでマッチプレートを狭持したときに形成される。つまり、上造型空間S1は、上プレート25、上鋳枠15及びマッチプレートにより形成される。また、下造型空間S2は、下プレート40、下鋳枠17、下盛枠41及びマッチプレート19により形成される。なお、下盛枠41を備えない場合には、下造型空間は、下プレート40、下鋳枠17及びマッチプレート19により形成されてもよい。

上造型空間S1には、上プレート25を介して上サンドタンク22に貯留された鋳型砂が充填される。下造型空間S2には、下プレート40を介して第2下サンドタンク31に貯留された鋳型砂が充填される。上造型空間S1及び下造型空間S2を形成して鋳型砂を充填する時を砂充填時という。上造型空間S1及び下造型空間S2に充填される鋳型砂のCBは、30%〜42%の範囲で設定され得る。また、上造型空間S1及び下造型空間S2に充填される鋳型砂の圧縮強さは、8N/cm2〜15N/cm2の範囲で設定され得る。なお、模型形状や鋳型砂のCB(Compactability)によって造型される鋳型の厚さが変化するため、第2下サンドタンク31の目標の高さが鋳型の厚さに応じて変化する。このため、第2下サンドタンク31の第2接続口38の高さが変化する。よって、下タンクシリンダ32により、第1下サンドタンク30の第1接続口35の高さが第2下サンドタンク31の第2接続口38の接続位置に調整される。このような調整は、制御装置50によって実現され得る。制御装置50は、プロセッサなどの制御部、メモリなどの記憶部、入力装置、表示装置などの入出力部、ネットワークカードなどの通信部などを備えるコンピュータであり、抜枠造型機1の各部、例えば鋳型砂供給系、圧縮空気供給系、駆動系及び電源系等を制御する。

スクイズシリンダ37は、上造型空間S1及び下造型空間S2に鋳型砂が充填された状態で、第2下サンドタンク31を上方に移動させることで、上プレート25及び下プレート40でスクイズを行う。これにより、上造型空間S1の鋳型砂に圧力が加わり、上鋳型が形成される。これと同時に、下造型空間S2の鋳型砂に圧力が加わり、下鋳型が形成される。なお、鋳型砂に圧力を加える時をスクイズ時といい、形成された鋳型を鋳枠から取り出す時を抜型時という。

以上、本実施形態に係る抜枠造型機1によれば、4本のガイド12によって、上鋳枠15、下鋳枠17及び第2下サンドタンク31が上下方向に移動可能に支持される。つまり、鋳型を造型する上鋳枠15及び下鋳枠17が共通のガイド12に案内されて移動する。このため、枠が水平から傾くことや、枠同士がずれることを抑制することができる。これにより、スクイズを安定に行うことができる。このため、抜型などの性能が向上し、結果として優れた鋳型及び鋳物製品を得ることができる。さらに、第2下サンドタンク31がガイド12に案内されて移動し、第1下サンドタンク30がガイド12Aに案内されて移動する。このように、第1下サンドタンク30及び第2下サンドタンク31を別個のガイド部材により移動させることで、サンドタンクの開口と造型空間の導入口とが上下方向で一致するように調整することができる。これにより、第1接続口35と第2接続口38との連結部分の鋳型砂の流れが一様となり、砂詰まりが発生することを抑制することができる。よって、砂詰まりを考慮して鋳型砂のCBを調整する必要がなくなり、鋳型の造型性や鋳物製品の品質に対して最適な鋳型砂を用いることができ、結果として優れた鋳型及び鋳物製品を得ることができる。

また、本実施形態に係る抜枠造型機1によれば、第1下サンドタンク30と第2下サンドタンク31との接続の調整が容易となり、鋳型砂の充填の精度及び充填に必要な時間を短縮することができる。また、第1下サンドタンク30及び第2下サンドタンク31の2つを纏めて移動させる必要がないため、個々の駆動機構を小さくし、駆動電力を抑えることができる。

また、本実施形態に係る抜枠造型機1によれば、スクイズシリンダ37及び下タンクシリンダ32によって、サンドタンクの開口と造型空間の導入口とが上下方向で一致するように調整することができる。

また、本実施形態に係る抜枠造型機1によれば、上鋳枠15、下鋳枠17及び第2下サンドタンク31は、4本のガイド12に移動可能に取り付けられ、4本のガイド12は、上下方向からみて、4本のガイド12それぞれの中心を頂点とする四角形が上鋳枠15及び下鋳枠17を用いて形成された造型空間(上造型空間S1及び下造型空間S2)を囲むように配置され、4本のガイド12は、砂充填時、スクイズ時及び抜型時において、上鋳枠15、下鋳枠17及び第2下サンドタンク31を上下方向に案内する。このように、砂充填時、スクイズ時及び抜型時において、上鋳枠15、下鋳枠17及び第2下サンドタンク31の姿勢が同一である場合、4本のガイド12を配置することができる。

また、本実施形態に係る抜枠造型機1によれば、透過部材22a、30aの全面を介して側方から貯留空間へ圧縮空気が供給されるため、鋳型砂の流動性が向上する。この状態でさらに圧縮空気により上鋳枠15又は下鋳枠17へ鋳型砂が吹き込まれることにより、鋳型砂の吹込抵抗を減らすことができる。よって、圧縮空気源の電力消費を抑制することができるとともに、砂詰まりが発生することを抑制することができる。

また、本実施形態に係る抜枠造型機1によれば、上造型空間S1及び下造型空間S2に充填される鋳型砂は、CBが30%〜42%、鋳型砂の圧縮強さが8N/cm2〜15N/cm2の範囲に設定された鋳型砂であるため、優れた鋳型及び鋳物製品を得ることができる。

なお、上述した実施形態は本発明に係る抜枠造型機の一例を示すものである。本発明に係る抜枠造型機は、実施形態に係る抜枠造型機1に限られるものではなく、各請求項に記載した要旨を変更しない範囲で、実施形態に係る抜枠造型機1を変形し、又は他のものに適用したものであってもよい。

例えば、上記実施形態において、抜枠造型機1は4本のガイド12を備える例を説明したが、抜枠造型機1は少なくとも1本のガイド12を備えていればよい。つまり、上鋳枠15及び下鋳枠17が共通するガイド部材に案内されていれば、枠が互いに傾くことや、枠同士がずれることを抑制することができる。

また、上記実施形態において、抜枠造型機1は2本のガイド12Aを備える例を説明したが、抜枠造型機1は少なくとも1本のガイド12Aを備えていればよい。つまり、スクイズに関与するガイド12とは別個のガイド12Aを備えていれば、サンドタンクの開口と造型空間の導入口とが上下方向で一致するように調整することができる。

また、上記実施形態において、上サンドタンク22は上フレーム10に固定されている例を説明したが、上サンドタンク22は移動可能に構成されていてもよい。また、上記実施形態において、スクイズシリンダ37が上サンドタンク22側に配置され、上側からスクイズ力を加えてもよいし、スクイズシリンダ37と上サンドタンク22側に配置されたスクイズシリンダとを用いて、上下方向からスクイズ力を加えてもよい。

1…抜枠造型機、12…ガイド(第1ガイド部材),12A…ガイド(第2ガイド部材)、15…上鋳枠、16…上鋳枠シリンダ、17…下鋳枠、18…下鋳枠シリンダ、19…マッチプレート、22…上サンドタンク、25…上プレート、22a,30a…透過部材、30…第1下サンドタンク、31…第2下サンドタンク、32…下タンクシリンダ、35…第1接続口、37…スクイズシリンダ、38…第2接続口、40…下プレート、41…下盛枠、42…下盛枠シリンダ、50…制御装置。

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