Sintering method of composition

申请号 JP2013534301 申请日 2011-10-19 公开(公告)号 JP2013539985A 公开(公告)日 2013-10-31
申请人 ネステク ソシエテ アノニム; 发明人 ヴィンセント ダニエル モーリス ムニエ,; マルクス フベルト ハルトマン,; ダニエル ヨハネス ドプァー,;
摘要 本発明は、異なる 水 分活性及びガラス転移 温度 を有する少なくとも2種の粉末化合物を、総水分含量を一定に保ちながら焼結する方法に関する。 本方法は、1種の材料構造が損なわれずに維持される密閉環境において、2種の材料の焼結を可能にする。
权利要求
  • 2種の粉末成分を含む組成物を焼結する方法であって、
    第1の粉末成分の水分活性が、第2の粉末成分の水分活性よりも高く、
    第1の粉末成分のガラス転移温度が、第2の粉末成分のガラス転移温度よりも低く、
    前記方法が、第1の粉末成分のガラス転移温度より高く、且つ第2の粉末成分のガラス転移温度よりも20℃高い温度より低い温度で、2種の粉末成分の混合物を熱処理するステップを含み、
    前記混合物の総水分含量が、熱処理中、一定に保たれる、方法。
  • 2種の粉末成分の混合物が、第2の粉末成分のガラス転移温度より低い温度に加熱される、請求項1に記載の方法。
  • 2種の粉末成分の混合物が、第1の粉末成分のガラス転移温度より少なくとも10℃高い温度に加熱される、請求項1又は2に記載の方法。
  • 2種の粉末成分の混合物が、処理される混合物の原材料すべての水分活性が完全に平衡になった後に達する水分活性における第2の粉末成分のガラス転移温度よりも5℃高い温度より低い温度に加熱される、前記請求項のいずれかに記載の方法。
  • 2種の粉末成分の混合物が、処理される混合物の原材料すべての水分活性が完全に平衡になった後に達する水分活性における第1の粉末成分のガラス転移温度未満の温度に加熱される、前記請求項のいずれか記載の方法。
  • 第1の粉末成分及び第2の粉末成分が水溶性である、前記請求項のいずれかに記載の方法。
  • 第1の粉末成分がマルトデキストリンを含む、前記請求項のいずれかに記載の方法。
  • 第2の粉末成分が粉乳を含む、前記請求項のいずれかに記載の方法。
  • 第2の粉末成分が可溶性コーヒーを含む、前記請求項のいずれかに記載の方法。
  • 2種の粉末成分の混合物が、45℃〜75℃の間の温度に加熱される、前記請求項のいずれかに記載の方法。
  • 说明书全文

    発明の詳細な説明

    [発明の分野]
    本発明は、異なる分活性及びガラス転移温度を有する少なくとも2種の粉末化合物を、総水分含量を一定に保ちながら焼結する方法に関する。

    [背景]
    多くの乾燥食品及び飲料製品が、例えば、消費前に水又は乳中に溶解することによって元に戻る、例えば、可溶性コーヒー、コーヒークリーム、スープ、ブイヨン及び乳製品などの粉末として、製造、販売されている。 こうした粉末を、消費者へ新規な形態で提供すること、及び製品を元に戻す際に、容易で再現性よく一定量使用する(dosing)ことが可能な形態を提供することが望ましい。 錠剤などの固体成形体は当技術分野において公知であり、粉末原料の圧縮により製造することができる。 錠剤は、構造が非常に緊密になっており、溶解特性に乏しいことが多い。 一部の製品では、例えば、該製品が液体に溶解する際に、溶解性を改善する、及び/又は起泡を可能にするために、内部多孔性であることが望ましい。 圧縮は、通常そうした多孔質の内部構造を破壊することになる。 固体成形体はまた、焼結によっても製造することができ、この場合、湿気が適用されて、粉末原材料はガラス転移温度より高くされて、粉末粒子間に結合を生じる。 この技術の欠点は、例えば、安定性を確保するため、焼結後の焼結材料に過剰の湿気を除くための乾燥を必要とすること、ガラス転移温度を超える加熱による、内部構造の破壊、芳香の損失、及び/又は望ましくない化学反応である。

    [発明の概要]
    本発明者らは、水分活性及びガラス転移温度に関して異なる少なくとも2種の異なる粉末の混合物から、湿気の添加とその後の乾燥をすることなく、該粉末原材料の少なくとも1種の物理構造が保たれる、粉末材料の固体成形体を製造することができることを見出した。 したがって、本発明は、2種の粉末成分を含む組成物を焼結する方法であって、第1の粉末成分の水分活性が第2の粉末成分の水分活性よりも高く、第1の粉末成分のガラス転移温度が第2の粉末成分のガラス転移温度よりも低く、第1の粉末成分のガラス転移温度より高く、且つ第2の粉末成分のガラス転移温度よりも20℃高い温度より低い温度で、2種の粉末成分の混合物を熱処理するステップを含み、熱処理中、混合物の総水分含量が一定に保たれる、方法に関する。

    [発明の詳細な説明]
    本発明の方法は、少なくとも2種の粉末成分の混合物の焼結を含む。 この2種の成分は、水分活性及びガラス転移温度に関して異なっている。 第1の粉末成分は、そのガラス転移温度よりも高い温度に加熱されると、焼結工程中にバインダーとして機能し、一方、第2の粉末成分は、加熱がその成分のガラス転移温度よりも20℃高い温度より低い温度で行われるため、ほとんど損なわれないままである。 第2の成分のガラス転移温度よりも20℃高い温度より低いとは、処理温度が、第2の成分のガラス転移温度+20℃よりも低いことを意味しており、したがって、その処理温度は、第2の粉末成分のガラス転移温度よりも低い温度を含んでいる。 本発明の好ましい実施形態では、加熱は、第2の粉末成分のガラス転移温度よりも20℃高い温度より低い、例えば、第2の粉末成分のガラス転移温度よりも10℃又は5℃高い温度より低い温度で実施される。 ガラス転移温度及び水分活性は、水分活性の増加により、より低いガラス転移温度に至るように関連している。 焼結は混合物の総水分含量を一定に保つ状態下で行われるので、望ましい最終水分含量及び適切な処理温度に基づいて、両粉末成分に適した水分活性の値を決定することが可能である。 焼結工程の間及び後に、水は水分活性の最も高い成分から水分活性のより低い成分へと拡散し、均一な水分活性を有する焼結材料を生じることになる。 少なくともこれら2種の粉末成分は、好ましくは水溶性であり、好ましくはアモルファス状態にある。

    少なくとも2種の粉末原材料として使用するための適切な食品材料には、例えば、コーヒー又は茶抽出物のような野菜抽出物、酵母抽出物、肉抽出物、加水分解肉及び/又は魚介たんぱく質、肉粉、例えばトマト粉末及び玉ねぎ粉末のような野菜粉末、例えば小麦粉のような穀物粉、加水分解植物性たんぱく質、マルトデキストリン、糖シロップ、デキシトロース、尿素、例えばクエン酸などの有機酸、スプレー乾燥乳製品粉末、黒砂糖、及びそれらの混合物が含まれる。

    ガラス転移温度は、当技術分野において周知の方法により、示差走査熱量測定(DSC)によって測定することができる。 ガラス転移温度(Tg)は、ゴードンティラーの式(Gordon,M.,&Taylor,J.S.、1952年、Ideal copolymers and second−order transitions in synthetic rubbers. I. Non−crystalline polymers.、Journal of Applied Chemistry、2巻、493〜500頁)を使用して、製品の水分含量に対して表すことができる。


    式中、


    水分含量と水分活性の間の関係は、BET及びGABのモデル(Stephen Brunauer、P.H.Emmett、Edward Teller、1938年、Adsorption of gases in multimolecular layers.J.Am.Chem.Soc.、60巻、2号、309〜319頁)に倣った吸着等温式を使用して表すことができる(K=1)。


    又は、



    式中、



    及び、


    ガラス転移温度と水分活性の間の関係は、これらの2つのモデルを組み合わせることによって、表すことができる。

    第1及び第2の粉末成分の水分活性は、両成分が、最終製品の物理的頑強さを確保するよう、平衡後に達する水分活性において、製品の保管温度より高いガラス転移温度を有することになるように、好ましくは選択される。

    第1の粉末成分は、マルトデキストリン、コーヒー抽出物、トマト粉末及び/又は玉ねぎ粉末を、好ましくは含むことができる。 第1の粉末成分がマルトデキストリンを含む場合、約10〜約50の間のデキストロース当量値(DE)を好ましくは有する。 マルトデキストリンは、でんぷんの加水分解によって通常製造され、DEは、製品中の還元糖の割合の尺度である。 DEは、でんぷんのグルコースへの転化率を表すものであり、DE値100はグルコースへ完全に転化していることに相当する。

    第1の粉末成分のガラス転移温度及び水分活性は、使用する材料の種類、所望の処理温度及び最終製品の所望の水分活性に応じて選択することができる。 第1の粉末成分のガラス転移温度は、好ましくは、10℃〜50℃の間、例えば15℃〜40℃の間などの範囲とすることができる。 第1の粉末成分の水分活性は、好ましくは0.2〜0.8の範囲、例えば0.3〜0.6の間などとすることができる。

    第2の粉末成分は、例えば脱脂粉乳又は全脂粉乳などの粉乳、可溶性コーヒー粉末、例えば非乳製コーヒークリームなどのコーヒークリーム、でんぷん、マルトデキストリン、例えば小麦粉などの穀粉、及びそれらの混合物の中から好ましくは選択することができる。 第2の粉末成分のガラス転移温度及び水分活性は、使用する材料の種類、所望の処理温度及び最終製品の所望の水分活性に応じて選択することができる。 第2の粉末成分のガラス転移温度は、好ましくは40℃超、例えば50℃超又は60℃超とすることができる。 第2の粉末成分の水分活性は、好ましくは0.01〜0.4の範囲、例えば0.05〜0.2の間などとすることができる。 第2の粉末成分は、例えば、最終製品中において維持することが望ましい内部構造を有する成分とすることができる。 第2の粉末成分の焼結が起こらないことを確実とする温度及び時間で混合物を熱処理することによって、粒子の物理構造は完全に残されるか、又は部分的に損なわれないことを確実にすることができる。 こうして、本発明の方法を使用して、1つ又は複数の粉末成分がそれらの物理構造を保持する焼結材料を提供することができる。 これは、例えば、焼結材料が溶解時に起泡するために使用されることになる場合、有用となることがあり、この場合、ガスを内包する多孔質成分を使用することができる。 第2の粉末成分中に含まれる、例えば封入される、着香料、例えばミネラル及び/又はビタミンなどの栄養成分、酵素、生物、油及びそれらの混合物が、焼結工程中、損なわれないままでいる、及び/又は放出されないことを確実とするために有用になることもある。 一実施形態では、焼結される混合物は気泡促進剤(foam boosting agent)、例えば、封入されたガス、好ましくは加圧下で封入されたガスを含む粒子粉末、例えば、国際公開第01/08504号パンフレット(Societe des Produits Nestle S.A.)において開示されている粉末を含む。 別の実施形態では、焼結される混合物は、多孔質の可溶性コーヒー粉末、好ましくは水性液中への溶解時に起泡するのに適したコーヒー粉末、例えば国際公開第2009/040249号パンフレット(Nestec S.A.)又は国際公開第2009/080596号パンフレット(Nestec S.A.)において開示されているコーヒー粉末を含む。

    第2の粉末成分の内部粉末構造が損なわれないままとするならば、熱処理の間、及び/又はその後に、原材料間の水分含量が平衡化する間に達する水分活性において、第2の粉末成分のガラス転移温度は、熱処理温度よりも高いことが好ましい。 この方法では、第2の成分は、任意の点において、そのガラス転移温度より高い温度で処理されることがないことが確実とされる。 したがって、本発明の一実施形態では、2種の粉末成分の混合物は、処理される混合物の原材料すべての水分活性が完全に平衡になった後に達する水分活性における第2の粉末成分のガラス転移温度よりも5℃高い温度より低い温度で熱処理される。 好ましい実施形態では、2種の粉末成分の混合物は、処理される混合物の原材料すべての水分活性が完全に平衡になった後に達する水分活性における第2の粉末成分のガラス転移温度未満の温度で熱処理される。

    一実施形態では、2種の粉末成分の混合物は、処理される混合物の原材料すべての水分活性が完全に平衡になった後に達する水分活性における第1の粉末成分のガラス転移温度未満の温度に加熱される。 この方法では、焼結工程は自己停止になる。 焼結の間、水は第1の粉末成分から第2の粉末成分に移動することになり、第1の粉末成分のガラス転移温度が徐々に上昇する。 第1の粉末成分のガラス転移温度が処理温度より高くなると、焼結は停止することになる。

    混合物の粉末成分の水分活性は、任意の適切な方法で制御することができ、例えば、該成分は所望の水分活性を与える方法によって製造することができるか、又は、水を任意の適切な手段によって加えることも、除去することもできる。 粉末成分は、例えば、成分の所望の水分活性を実現するために必要な湿気を有する管理された雰囲気下に置くことができ、又は、成分を乾燥にかけることもできる。 粉末成分のガラス転移温度は、水分活性の変化によって影響を受けるが、粉末成分の化学組成を調節することにより制御することもできる。

    本発明の組成物は、最終製品の性質及び所望の特性に応じて、さらなる原材料を含んでもよい。 最終製品が食品又は飲料製品である場合、該組成物は、例えば、糖などの甘味剤、着色料、着香料、香料、ビタミン、ミネラル、充填剤、塩、乳化剤、安定剤、及びそれらの組合せなどの原材料を含むことができる。 具体的には、該組成物は焼結工程に関与することがなく、したがって、最終製品中において損なわれないことになる追加の原材料、例えば砂糖などの結晶形態の原材料、並びに/或いは、封入香料、例えばビタミン及び/又はミネラルなどの封入栄養、及び/又は例えば酵素及び/又は微生物などの封入生物活性原材料等の封入原材料を含むことができる。

    本発明の方法によれば、2種の粉末成分の混合物は、第1の粉末成分のガラス転移温度より高い温度に加熱される。 これにより、熱処理中に達する混合物の最大平均温度は、第1の粉末成分のガラス転移温度より高いことを意味する。 混合物が加熱される温度は、第2の粉末成分のガラス転移温度よりも20℃高い温度より低い。 これにより、熱処理中に達する混合物の最大平均温度は、第2の粉末成分のガラス転移温度よりも20℃高い温度より低いことを意味する。 第2の粉末成分が焼結されないように、熱処理を行なうのが好ましい。 これを実現するために、処理温度は、処理時間に依存することがある。 焼結すべき材料の特性に応じて、短い処理の場合、高温が選択されることがあり、一方、より長い処理の場合、より低い温度が選択されることがある。 一部の材料は、なんらかの焼結が起こる前に、ある時間、この材料のガラス転移温度よりもいくらか高く加熱されることがある一方、他の材料の場合、ガラス転移温度を超えると、ほとんど瞬間に焼結が始まることになる。 好ましい実施形態では、温度は第2の粉末成分のガラス転移温度未満である。 焼結混合物は、焼結後に乾燥しないことが好ましい。

    混合物の総水分含量は熱処理中、一定に保たれる。 これは、密閉環境において、混合物の熱処理を行なうことによって好ましくは実現される。 密閉環境は、例えば、密閉型(closed mould)などにすることができる。 好ましくは、その混合物は、その後、それが保管、輸送、及び/又は販売されることになる、密閉包装中で熱処理される。 混合物は、例えば、ブリスター包装、サシェ(sachet)、小袋(pouch)、バッグ又は他の任意の適切な密閉包装内で熱処理されてもよい。 包装は、水分を通さないのが好ましい。 混合物の総水分含量は一定に保持され、これは実質的な量の水が環境に失われないことを意味する。 熱処理が密閉環境中で行われる場合、少量の水は密閉環境内の大気に蒸発することがある。 製品がその後保管、輸送、及び/又は販売されることになる包装中で、熱処理が行われる場合、包装内の総水分量は一定のままである。 好ましい実施形態では、5%未満(重量/重量)、例えば2%未満又はより好ましくは1%未満などの水が、環境へと失われる。

    一実施形態では、本発明の方法は、焼結された固体のクリーム材料を調製する方法である。 クリーム材料とは、飲料を白くする、飲料に風味を付ける、及び/又は飲料中で起泡するため、飲料、例えば、コーヒー飲料、ココア飲料又は茶飲料へ添加するのに有用な材料であると理解される。 液体又は粉末形態のクリーム材料は、当技術分野においてよく知られている。 クリーム材料には、乳脂及び乳たんぱく質、例えば、カゼイン、カゼイン塩、乳漿たんぱく質、乳漿たんぱく質単離物、及び/又は乳漿たんぱく質濃縮物などの乳製原材料を含むことができる。 クリーム材料は、例えば、大豆油、ココナッツ油、パーム油、パーム核油、コーン油、綿実油、キャノーラ油、オリーブ油、ひまわり油、ベニバナ油及び/又はそれらのブレンドなどの植物性油脂、並びに/或いは植物性たんぱく質などの非乳製原材料を含む非乳製クリームであってよい。 クリーム材料は、多くの場合、例えばスクロース及び/又はマルトデキストリンなどの糖、乳化剤、安定剤、着香料、及び/又は緩衝塩をさらに含むことができる。 焼結したクリーム材料を調製する場合、第1の粉末成分は、例えば、マルトデキストリンとすることができ、また、第2の粉末成分は、例えば、脂肪、たんぱく質、乳化剤及び/又は緩衝塩の乾燥粉末乳化物とすることができる。

    別の実施形態では、本発明の方法は、焼結した固体のコーヒーミックス材料を調製する方法である。 コーヒーミックス材料とは、可溶性コーヒー及び追加の原材料、例えば、コーヒークリーム及び/又は糖を含むコーヒー飲料の調製に有用な材料を意味する。 そのような材料は、粉末形態で、当技術分野においてよく知られている。 焼結したコーヒーミックス材料を調製する場合、第1の粉末成分は、例えば、マルトデキストリンとすることができ、また、第2の粉末成分は、例えば、クリーム材料、例えば脂肪、たんぱく質、乳化剤及び/又は緩衝塩の乾燥粉末乳化物とすることができる。 可溶性コーヒーは、第2の粉末成分の一部を形成することが多いが、第1の粉末成分の一部を形成してもよい。

    さらなる実施形態では、本発明の方法は、焼結した固体のコーヒー材料を調製する方法である。 焼結した固体のコーヒー材料は、例えば、本発明の方法の第1及び第2の粉末成分として水分活性及びガラス転移温度の異なる2種の可溶性粉末コーヒー成分を使用することによって、可溶性粉末コーヒーから調製することができる。 好ましくは、2種の可溶性粉末コーヒー成分は、同一又は類似のコーヒー抽出物から製造され得るが、水分活性及び、したがってガラス転移温度は異なる。 可溶性粉末コーヒー成分を製造する方法は、当技術分野においてよく知られている。

    実施例1 固体の粉乳/マルトデキストリン混合物 脱脂粉乳は、上部空間中において管理された湿度を生み出すための飽和塩溶液を有する密閉デシケータ内で処理し、rotronic Hygrolab装置によって測定したところ、水分含量2.67%(重量/重量)及び水分活性(a )0.113を有する脱脂粉乳を製造した。 ガラス転移温度は、DSCで測定したところ、67.2℃であった。

    DE40を有する粉末マルトデキストリンは、上部空間中において管理された湿度を生み出すための飽和塩溶液を有する密閉デシケータ内で処理し、rotronic Hygrolab装置によって測定したところ、水分含量7.24%(重量/重量)及び水分活性(a )0.432を有するマルトデキストリン粉末を製造した。 ガラス転移温度は、21.3℃であった。

    処理した脱脂粉乳75%(重量/重量)及び処理した25%マルトデキストリンの混合物を、気密及び防水したプラスチック製ブリスター包装に充填した。 充填済みパックを、オーブン中、55℃で60分間加熱し、他のパックは、マイクロ波オーブン中、5、10又は20秒間、加熱してマルトデキストリンのガラス転移温度を超過させた。 すべての場合において、焼結した固体の成形体を形成した。

    パック中の最終製品は、0.197の計算平衡水分活性に達しており、脱脂粉乳の部分は水分含量4.03%及びガラス転移温度52.9℃であり、マルトデキストリンの部分は水分含量3.09%及びガラス転移温度56.6℃であった。

    実施例2 コーヒーミックス材料 脱脂粉乳を実施例1のように処理し、実施例1と類似の材料を得た。

    非乳製クリーム(コーンシロップマルトデキストリン52%、植物性油脂48%)は、上部空間中において管理された水分を生み出すための飽和塩溶液を有する密閉デシケータ内で処理し、水分含量3.65%(重量/重量)及び水分活性(a )0.432を有する粉末を製造した。 ガラス転移温度は35.3℃であった。

    可溶性コーヒーは、上部空間中において管理された水分を生み出すための飽和塩溶液を有する密閉デシケータ内で処理し、水分含量2.34%(重量/重量)及び水分活性(a )0.113を有するコーヒー粉末を製造した。 ガラス転移温度は65.4℃であった。

    処理した脱脂粉乳16%(重量/重量)、処理した非乳製クリーム28%、処理した可溶性コーヒー15%、及びスクロース41%の混合物を、気密及び防水したプラスチック製ブリスター包装に充填した。 充填済みパックを、オーブン中、65℃で60分間加熱し、他のパックは、マイクロ波オーブン中、5、10又は20秒間、加熱して非乳製クリームのガラス転移温度を超過させた。 すべての場合において、焼結した固体の成形体を形成した。

    パック中の最終製品は、0.211の計算平衡水分活性に達しており、脱脂粉乳の部分は水分含量4.24%及びガラス転移温度50.8℃であり、マルトデキストリンの部分は水分含量1.85%及びガラス転移温度69.1℃であり、可溶性コーヒーの部分は水分含量3.94%及びガラス転移温度46.3℃であった。

    実施例3 起泡性コーヒーミックス材料 理論例 脱脂粉乳及びマルトデキストリンを、実施例1のように処理し、実施例1と類似の材料を得た。

    国際公開第2009/080596号パンフレット(Nestec S.A.)に開示されている凝集した多孔質の起泡性可溶性コーヒー粉末を実施例2のように処理し、水分含量2.07%(重量/重量)、水分活性(a )0.113及びガラス転移温度70.1℃を有するコーヒー粉末を製造する。

    加圧下で封入されたガスを有するたんぱく質及び炭水化物のマトリックスを含む粉末形態の起泡剤(水分含量1.82%、水分活性0.050及びガラス転移温度81.1℃を有する)を、国際公開第01/08504号パンフレット(Societe des Produits Nestle S.A.)において開示されている通りに製造する。

    処理した脱脂粉乳45%(重量/重量)、処理したマルトデキストリン25%、処理した可溶性コーヒー15%、及び起泡剤15%の混合物を、気密及び防水したブリスターパックに充填する。 充填済みパックを、オーブン中、55℃で60分間、又はマイクロ波オーブン中、5、10又は20秒間加熱する。

    パック中の最終製品は、0.187の計算平衡水分活性に達しており、脱脂粉乳の部分は水分含量3.88%及びガラス転移温度54.4℃であり、マルトデキストリンの部分は水分含量2.93%及びガラス転移温度58.2℃であり、起泡剤の部分は水分含量4.10%及びガラス転移温度54.4℃であり、可溶性コーヒーの部分は水分含量3.22%及びガラス転移温度55.9℃であった。

    実施例4 固体の粉乳/マルトデキストリン混合物 理論例 全脂粉乳を処理し、水分含量2.11%(重量/重量)及び水分活性(a )0.113を有する全脂粉乳を製造する。 ガラス転移温度は64.1℃である。

    DE29を有する粉末マルトデキストリンを処理し、水分含量7.03%(重量/重量)及び水分活性(a )0.432を有するマルトデキストリン粉末を製造する。 ガラス転移温度は、35.6℃である。

    処理した全脂粉乳75%(重量/重量)及び処理したマルトデキストリン25%の混合物を、気密及び防水したブリスターパックに充填する。 充填済みパックを、オーブン中、65℃で60分間加熱する。

    パック中の最終製品は、0.205の計算平衡水分活性に達しており、全脂粉乳の部分は水分含量3.27%及びガラス転移温度47.8℃であり、マルトデキストリンの部分は水分含量3.53%及びガラス転移温度71.4℃である。

    実施例5 起泡性コーヒーミックス材料 理論例 脱脂粉乳及びマルトデキストリンを、実施例1のように処理し、実施例1と類似の材料を得る。

    国際公開第2009/080596号パンフレット(Nestec S.A.)に開示されている凝集した多孔質の起泡性可溶性コーヒー粉末を、実施例2のように処理し、水分含量2.07%(重量/重量)、水分活性(a )0.113及びガラス転移温度70.1℃を有するコーヒー粉末を製造する。

    処理した脱脂粉乳60%(重量/重量)、処理したマルトデキストリン25%、及び処理した可溶性コーヒー15%の混合物を、気密及び防水したブリスターパックに充填する。 充填済みパックを、オーブン中、55℃で60分間加熱する。

    パック中の最終製品は、0.198の計算平衡水分活性に達しており、脱脂粉乳の部分は水分含量4.04%及びガラス転移温度52.8℃であり、マルトデキストリンの部分は水分含量3.10%及びガラス転移温度56.5℃であり、可溶性コーヒーの部分は水分含量3.38%及びガラス転移温度54.0℃である。

    実施例6 トマト粉末ミックス 理論例 トマト粉末は、上部空間中において管理された水分を生み出すための飽和塩溶液を有する密閉デシケータ内で処理し、水分含量4.85%(重量/重量)及び水分活性(aw)0.230を有するトマト粉末を製造する。 ガラス転移温度は8.3℃である。

    でんぷんを真空室で処理し、水分含量3.36%(重量/重量)、水分活性(aw)0.030、及びガラス転移温度は100℃を超えるでんぷんを製造する。

    処理したトマト粉末72.22%(重量/重量)、処理したでんぷん16.67%、塩化ナトリウム11.11%の混合物を、気密及び防水したブリスターパックに充填する。 充填済みパックを、オーブン中、60℃で60分間、又はマイクロ波オーブン中、5、10又は20秒間加熱する。

    パック中の最終製品は、0.179の計算平衡水分活性に達しており、トマト粉末の部分は水分含量3.74%及びガラス転移温度15.7℃であり、でんぷんの部分は水分含量8.03%及びガラス転移温度が100℃を超える。

    実施例7 玉ねぎ粉末ミックス 理論例 玉ねぎ粉末を気候室(climatic chamber)で処理し、水分含量6.56%(重量/重量)及び水分活性(aw)0.300を有する玉ねぎ粉末を製造する。 ガラス転移温度は41.0℃である。

    でんぷんを真空室で処理し、水分含量3.36%(重量/重量)、水分活性(aw)0.030、及びガラス転移温度は100℃を超えるでんぷんを製造する。

    処理した玉ねぎ粉末10.00%(重量/重量)、処理したでんぷん3.33%、及び塩化ナトリウム86.67%の混合物を、気密及び防水したブリスターパックに充填する。 充填済みパックを、オーブン中、65℃で60分間加熱する。

    パック中の最終製品は、0.191の計算平衡水分活性に達しており、玉ねぎ粉末の部分は水分含量4.97%及びガラス転移温度55.4℃であり、でんぷんの部分は水分含量8.21%及びガラス転移温度は100℃を超える。

    実施例8 固体の粉乳錠剤 コーヒークリームは、以下の組成(量はすべて(重量/重量)%である)で調製した。
    コーンシロップDE28 46.8%
    植物性油脂 43.5%
    カゼイン酸ナトリウム 3%
    緩衝塩 3%
    乳化剤 0.6%
    水 3.1%
    クリームは、水分活性0.180を有した。

    クリームの2つの小分け(portion)を湿らせ、水分活性をそれぞれ0.337及び0.387に増加させた。

    各々の湿ったクリームの小分けと元のクリーム同量とを混合することによって、2つの粉末ミックスを製造した。 水分含量を一定に保つために密封した型の中に、この粉末ミックスを個別に充填し、湿った成分のガラス転移温度より約20℃高い温度を得るようにマイクロ波加熱によって処理した。 サンプルを冷却し、3日間放置した。 両粉末ミックスは、優れた安定性及び溶解特性を有する焼結錠剤を生じた。 詳細を以下に示す。

    サンプル1:
    元のクリームの水分活性:0.180
    元のクリームのガラス転移温度:75℃
    湿ったクリームの水分活性:0.337
    湿ったクリームのガラス転移温度:50℃
    混合物の水分活性:0.260
    混合物のガラス転移温度:62℃
    処理温度:70℃

    サンプル2:
    元のクリームの水分活性:0.180
    元のクリームのガラス転移温度:75℃
    湿ったクリームの水分活性:0.387
    湿ったクリームのガラス転移温度:43℃
    混合物の水分活性:0.288
    混合物のガラス転移温度:57℃
    処理温度:63℃

    QQ群二维码
    意见反馈