Sesamin / episesamin composition |
|||||||
申请号 | JP2006520567 | 申请日 | 2005-12-28 | 公开(公告)号 | JP4995567B2 | 公开(公告)日 | 2012-08-08 |
申请人 | サントリーホールディングス株式会社; | 发明人 | 菜美乃 冨森; 佳子 小野; 佐紀 徳田; 智裕 櫓木; | ||||
摘要 | |||||||
权利要求 | セサミンとエピセサミンを 40:60 〜 5:95 (重量比)で含有 し、前記セサミンとエピセサミンの総量が組成物の51重量%以上であることを特徴とするセサミン/エピセサミン組成物。 セサミンとエピセサミンを30:70〜5:95(重量比)で含有することを特徴とするセサミン/エピセサミン組成物。 セサミン及びエピセサミンの総量が、組成物の51重量%以上であることを特徴とする請求項 2に記載のセサミン/エピセサミン組成物。 請求項1〜3 のいずれか1項に記載のセサミン/エピセサミン組成物を含有する飲食物。 請求項1〜3 のいずれか1項に記載のセサミン/エピセサミン組成物を含有する医薬組成物。 請求項1〜3 のいずれか1項に記載のセサミン/エピセサミン組成物を含有する動物飼料又はペットフード。 セサミンとエピセサミンを30:70〜5:95(重量比)で含有する飲食品。 セサミンとエピセサミンを30:70〜5:95(重量比)で含有する医薬組成物。 セサミンとエピセサミンを30:70〜5:95(重量比)で含有する動物飼料又はペットフード。 |
||||||
说明书全文 | 本発明は、セサミンとそのエピマー(異性体)であるエピセサミンとを所定の割合で含有させることにより、セサミン類の持つ生理活性を高めたセサミン及びエピセサミン含有組成物(セサミン/エピセサミン組成物)に関する。 本発明はさらに、当該セサミン/エピセサミン組成物を添加しまたは含有する、飲食物、液体飲料、医薬組成物及び動物飼料又はペットフードに関する。 本発明において、セサミン類とはセサミンとエピセサミンの総称をいう。 また、本発明において、セサミンとエピセサミンの混合物をセサミン/エピセサミン組成物と表記する。 で示される構造を有する光学活性化合物であり、そして、その異性体であるエピセサミン(episesamin)は、式II: で示される構造を有する光学活性化合物である。 上記式に示されるように、セサミンが平面上で対称構造を有するのに対して、エピセサミンは非対称構造を有する。 セサミンはゴマの主要なリグナン化合物の一つであり、ゴマ種子中に0.1〜0.5%含まれている。 これに対して、エピセサミンは本来ゴマ種子には存在しておらず、ゴマ油からサラダ油などの精製処理(脱色、脱臭)工程において、セサミンがエピマー化を受け副次的に生成してくるものであり(非特許文献1)、このゴマ油から精製されるセサミン類は、セサミンとエピセサミンとをほぼ1:1(重量比)の割合で含有することが知られている(非特許文献2 )。 さらにまた、近年、セサミンとエピセサミンの生理活性の違いが明らかになっている。 例えば、セサミンとエピセサミンの混合物(およそ1:1)をラットに経口投与した後の体内分布から、エピセサミンの臓器への移行量がセサミンの2倍以上高いことが報告されている(非特許文献5)。 また、セサミンとエピセサミンを各々ラットに経口投与した実験から、エピセサミンがセサミンに比べて肝臓のβ酸化系酵素の遺伝子発現ならびに酵素活性を顕著に上昇させること、脂肪酸合成酵素の阻害活性についてはセサミンとエピセサミンで差がないことが報告されている(非特許文献6)。 並木ら、「ゴマその科学と機能性」、丸善プラネット株式会社(1998) Fukuda, Y., et al., J. Am. Oil. Chem. Soc., 63, 1027-1031 (1986) S. Shimizu, et al, J. Am. Oil Chem. Soc., 66, 237-241 (1989) S. Shimizu, et al., Lipid, 26, 512 (1991) Sawada R., et al., Lipids, 34, 633 (1999) Kushiro M., et al. J. Nutr. Biochem., 13, 289-295 (2002) 上記のとおり、セサミン類は様々な生理活性を有するものの、天然のゴマ種子中に0.1〜0.5%程度しか含まれていない貴重な化合物である。 そこで、本出願人は、セサミン類の持つ生理活性を効率良く発揮させるために、セサミン類の作用を増強させる方法を検討し、α−トコフェロールがセサミン類等のジオキサビシクロ〔3,3,0〕オクタン誘導体の作用を増強しうることを見出している(特許第3283274号)。 しかし、セサミン類自体の生理活性を増強させる方法は全く知られていなかった。 セサミン類自体の生理活性を増強させることができれば、セサミン類の持つ有用な生理活性をより効率的かつ有効に発揮することができるとの考えに基づき、本発明者らは、セサミン類自体の生理活性を増強させる方法について鋭意検討を行った。 本発明は、セサミン類の生理活性を効率的にかつ有効に発揮させることができるセサミン/エピセサミン組成物、及びこの組成物を使用することによるセサミン類の生理活性を増強する方法に関する。 具体的には、 本発明のセサミン/エピセサミン組成物は、セサミンとエピセサミンとを所定の割合で含有することを特徴とするものである。 セサミンとエピセサミンとの好ましい割合は、50:50〜1:99(重量比)、より好ましくは39:61〜1:99、さらに好ましくは30:70〜5:95である。 上記所定の割合でセサミンとエピセサミンとを含有した本発明のセサミン/エピセサミン組成物は、エピセサミン単独投与と比較して、エピセサミンの経口吸収性および/または血中移行性が高いという性質を有する。 また、上記所定の割合でセサミンとエピセサミンとを含有した本発明のセサミン/エピセサミン組成物は、セサミン単独投与およびエピセサミンの単独投与と比較して、セサミン類の持つ生理活性、具体的には、抗高血圧作用や肝機能改善作用、脂質代謝改善作用が増強されるという特徴を有するので、セサミン類の有する生理活性を効率良くかつ有効に発揮することができる。 本発明のセサミン/エピセサミン組成物の製造方法は特に限定されるものではなく、例えば、本発明の組成物は、セサミンおよびエピセサミンの精製品を所望の比率で配合して製造することが可能である。 その際、セサミンおよびエピセサミンの精製品は、例えば非特許文献2に記載の方法で得ることが可能であり、その詳細は後記実施例1にも記載されている。 しかしながら、精製品は他の適当な方法で得てもよい。 本発明の別の態様は、セサミンおよびエピセサミンを含む原料混合物の両成分の重量比を求め、該混合物に、本発明の所定のセサミン−エピセサミン組成比になるまでセサミンまたはエピセサミンの精製品、(もしくはセサミンまたはエピセサミンの一方を他方より多く含む混合物)を添加することからなる。 本発明のさらに別の態様は、セサミンとエピセサミンの混合物(例えば、組成比1:1)からセサミンを除去することからなる。 セサミンの除去は、再結晶、クロマトグラフィー、蒸留等の方法を単独または適宜組み合わせて行うことができる。 さらに、別の態様では、本発明はセサミン、セサミン−エピセサミン混合物、又はエピセサミンにエピ化反応を施すことによってセサミン−エピセサミン組成比を調節することにより行ってもよい。 更に、本発明者等がセサミン−エピセサミン混合物中のエピセサミン濃度を高めるために近年開発した、次の方法を使用することもできる。 すなわち、 また、別法としては、セサミン−エピセサミン混合物を特定の油脂に加熱溶解し、次いで、再結晶法を用いてエピセサミンを選択的に晶析させることにより、エピセサミン濃度を高めたセサミン/エピセサミン混合物を得ることができる。 さらに、セサミン−エピセサミン混合物を水、水溶性溶媒又はこれらの混合物に溶解し、必要に応じて、アルカリを添加した後、セサミン類を析出させて、エピセサミン濃度を高めたセサミン/エピセサミン混合物を得る方法も利用できる。 なお、本発明の実施に際して、原料混合物および本発明の組成物中のセサミン−エピセサミン組成は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)等の公知の分析方法で求めることができる。 上記のセサミンおよびエピセサミンを含む原料混合物として、例えば、ゴマ種子、ゴマ粕およびゴマ油中から精製したゴマリグナン組成物を挙げることができる。 ゴマリグナン組成物は、市販品(例えば、竹本油脂製)を購入することができるが、ゴマ油から取得することもでき、その方法は、上記の非特許文献2や、ゴマ油を水蒸気蒸留して留出物を得て、アルカリ存在下で留出物からセサミン類を析出させて分離する方法(特開平10−7676号参照)等、数多く知られている。 なお、セサミンおよびエピセサミンを含む原料混合物としては、上記のゴマ種子、ゴマ粕およびゴマ油中から精製したゴマリグナン組成物に限定されるものではなく、これらの成分を実質的に含有するもの、例えば、五加皮、桐木、白果樹皮等を使用することもできる。 本発明のセサミン/エピセサミン組成物は、エピセサミンの経口吸収性および/または血中移行性が高いという性質を有する。 エピセサミンの経口吸収性および血中移行性は、例えば、後記実施例2に記載されている方法(LC−MS/MSによる定量)により確認することが可能であるが、他の適当な方法で行ってもよい。 本発明のセサミン/エピセサミン組成物は、エピセサミンの経口吸収性および/または血中移行性が高いという性質を有するため、エピセサミンの持つ様々な作用を効率的かつ有効に発揮させることができる。 エピセサミンの作用としては、セサミン類の臓器移行の向上や肝機能改善作用等が挙げられる。 また、本発明のセサミン/エピセサミン組成物は、セサミン単独投与およびエピセサミンの単独投与と比較して、そのメカニズムの詳細は不明であるが、セサミン類の持つ生理活性が高いという性質を有するため、セサミン類の持つ様々な生理活性を効率的かつ有効に発揮させることができる。 セサミン類の生理活性としては、血中コレステロールおよび/または中性脂質低下作用、抗高血圧作用、不飽和脂肪酸抗酸化作用、肝機能改善作用、活性酸素消去作用、Δ5不飽和化酵素阻害作用、高度不飽和脂肪酸の生体内安定化作用等が挙げられる。 本発明のセサミン/エピセサミン組成物は、飲食物または医薬品組成物の形態で好適に使用できる。 飲食物または医薬品組成物に添加する本発明のセサミン/エピセサミン組成物の割合は、その機能を有する限り特に制限されないが、通常0.01〜100重量%の範囲から適宜選択することができる。 なお、該飲食物または医薬品組成物に含有するエピセサミンの含有量としては、一回の経口摂取当たり、0.5〜100mg、好ましくは1〜60mg、より好ましくは3〜60mgである。 かかる本発明のセサミン/エピセサミン組成物含有飲食物または医薬品組成物の製造は、本発明のセサミン/エピセサミン組成物を飲食物に添加することによって行ってもよいし、セサミンとエピセサミンを本発明の重量比で含有するように、セサミン、エピセサミン、および/またはセサミン−エピセサミン混合物を同時に、または別々に添加することにより、行ってもよい。 両化合物の重量比の調節は、セサミン/エピセサミン組成物の製造に関連して記載された方法を適宜用いればよい。 本発明のセサミン/エピセサミン組成物含有飲食物または医薬品組成物は、その形態を特に制限するものではなく、例えば粉末状、顆粒状、錠剤状などの固体状、液状、乳液状等の溶液状またはこれら溶液状の組成物を充填したカプセル剤、またはペースト状等の半固体状などの、任意の形態に調製することができる。 この場合、本発明のセサミン/エピセサミン組成物に、さらに希釈剤、担体または添加剤等の成分を配合して任意の製剤化処理を行い、製剤として調製することができる。 ここで希釈剤または担体としては、セサミン類の生理活性を妨げないものであれば特に制限されず、例えばシュクロース、グルコース、果糖、マルトース、トレハロース、乳糖、オリゴ糖、デキストリン、デキストラン、サイクロデキストリン、澱粉、水飴、異性化液糖などの糖類、エタノール、プロピレングリコール、グリセリン等のアルコール類、ソルビトール、マンニトール、エリスリトール、ラクチトール、キシリトール、マルチトール、還元パラチノース、還元澱粉分解物等の糖アルコール類、トリアセチン等の溶剤、アラビアガム、カラギナン、キサンタンガム、グァーガム、ジェランガム、ペクチン等の多糖類、または水を挙げることができる。 また添加剤としては、キレート剤等の助剤、香料、香辛料抽出物、防腐剤などを挙げることができる。 使用上の利便等から、これらの希釈剤、担体または添加剤を用いて上記製剤を調製する場合は、セサミン/エピセサミン組成物が、製剤100重量%中に、0.01〜100重量%、好ましくは0.1〜50重量%の割合で含まれるように調製することが望ましい。 この場合、原料となるセサミン/エピセサミン組成物として、例えばセサミンとエピセサミンの総量が組成物中51%未満である組成物を用いた場合、セサミン類含有量が低いため、好ましい量のセサミン類を配合しようとすると、得られるセサミン/エピセサミン組成物含有製剤の体積が大きくなり過ぎるため、摂取に不都合を生じることがある。 特に、本発明のセサミン/エピセサミン組成物を油脂に溶解してソフトカプセル等の経口投与用に製剤化した場合は、製剤を大きくするか、または一回に大量に粒数の製剤を摂取する必要があり、摂取に支障が生じるばかりか、溶剤となる油脂を必要以上に大量摂取してしまうという問題も生じる。 したがって、摂取量が少なくてよいという観点からもセサミンとエピセサミンの総量が組成物中51%以上となるように調製したセサミン/エピセサミン組成物を用いることが好ましく、さらに純度が90%以上であるセサミン/エピセサミン組成物を用いることが好ましい。 セサミン/エピセサミン組成物含有飲食物としては、例えばサプリメントのように上記本発明のセサミン/エピセサミン組成物そのものを有効成分とする飲食物、ならびに一般の飲食物に上記本発明のセサミン/エピセサミン組成物を1成分として配合して、その飲食物にセサミン類の生理活性を付与してなる機能性食品(特定保健用食品や条件付き特定保健用食品が含まれる)を挙げることができる。 なお、これらの飲食物には、血中コレステロールおよび/または中性脂質低下作用を始めとする生理作用を有することを容器や説明書に表示した、本発明の所定の重量比でセサミンおよびエピセサミンを含有または添加したことを特徴とする飲食物も含まれる。 表示され得る飲食物の他の生理作用には、抗高血圧作用、不飽和脂肪酸抗酸化作用、肝機能改善作用、活性酸素消去作用、Δ5不飽和化酵素阻害作用、高度不飽和脂肪酸の生体内安定化作用等が含まれる。 対象とする飲食物としては、制限はされないが、果汁飲料、清涼飲料、スポーツ飲料、アルコール飲料、茶等の飲料、パン、めん類、ごはん、菓子類(ビスケット、ケーキ、キャンデー、チョコレート、和菓子)、豆腐およびその加工品などの農産食品、清酒、薬用酒、みりん、食酢、醤油、味噌などの発酵食品、ドレッシング、マヨネーズ、バター、マーガリン、ショートニング、食用油脂などの油脂食品、ヨーグルト、ハム、ベーコン、ソーセージなどの蓄農食品、かまぼこ、揚げ天、はんぺんなどの水産食品等を挙げることができる他、動物試料又はペットフードとしても利用可能である。 以下実施例により、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 セサミンおよびエピセサミンの高純度精製品は、以下の条件の逆相系HPLCを用いた方法により調製した。 すなわち、DMSOに溶解させた100mgの上記混合物をDevelosil ODS-UG-5 (20Φ×250mm、野村化学社製)カラムにインジェクトし、20%→80%アセトニトリルの直線勾配(溶出時間:100分、流速:5ml/分)により溶出させ、280nmの吸光度をモニターし分画することにより、セサミン(保持時間:89分)を38.9mg、エピセサミン(保持時間:94分)を35.0mg分取した。 この操作を10回繰り返して得られたそれぞれの精製標品(いずれも純度は99%以上)を実施例2の試験に供した。 (HPLC) 従って、本実施例の結果は、一定の重量比でセサミンとエピセサミンを配合させることによりエピセサミンの吸収率が向上することを示すものである。 単回投与後24時間の血圧変化(n=5〜7)を図3に示す。 セサミン単独、エピセサミン単独、オリブ油投与群では、血圧の大きな変化は見られなかったのに対し、セサミン/エピセサミン混合物(5:5)投与群では投与8時間後をピークとした顕著な血圧低下作用が認められた。 投与8時間後の血圧変化を各群で比べてみると、セサミン/エピセサミン混合物(5:5)投与群の8時間後の血圧値は-32mmHgであり、セサミン単独群(-13mmHg)、エピセサミン単独(-6mmHg)と比べ明らかに低下していた(図4)。 セサミン・エピセサミンを様々な組成比で配合したセサミン/エピセサミン混合物(セサミン:エピセサミン(重量比)=5:5、3:7、1:9)を50mg/kgの用量でオリブ油に溶解し、ゾンデを用いて単回経口投与し、血圧値を測定した。 投与8時間後の血圧変化(n=3)を図5に示す。 セサミン/エピセサミン混合物(5:5)は50mg/kgの用量では、血圧低下作用は認められなかった。 これに対し、セサミン/エピセサミン混合物(3:7)および(1:9)混合物では血圧低下作用が認められ、特に3:7で効果が高いことが明らかとなった。 以上の結果は、セサミンとエピセサミンを一定の配合比で混合することにより、相乗的に血圧を低下させる効果があることを示すものである。 そして、その効果は配合比3:7がもっとも強いことが明らかとなった。 評価した遺伝子を下記の表1に示し、遺伝子発現量を図6(図6A、B)に示す。 本条件下においてセサミン単独投与群ではβ酸化系遺伝子発現の上昇はほとんど認められなかったが、エピセサミン単独投与群では多くの遺伝子で上昇が認められた。 これに対し、セサミン/エピセサミン混合物投与群ではいずれの群においてもエピセサミン単独群よりも顕著な遺伝子発現の上昇が認められた。 配合比による違いについては、遺伝子により若干違いが見られたが、各群で大きな差は見られなかった。 以上の結果は、エピセサミンとセサミンを混合することにより相乗的にβ酸化系遺伝子の発現を増強させる効果があることを示すものである。 (製剤例1)バター 「混合物」 1.2g (製剤例2)顆粒剤 「混合物」 0.25g (製剤例3)錠剤 「混合物」 3.5g (製剤例4)カプセル剤 ゼラチン 70.0% 「混合物」 10.8mg |