移動状況提示装置及び移動状況提示方法

申请号 JP2015537575 申请日 2014-05-28 公开(公告)号 JP6281957B2 公开(公告)日 2018-02-21
申请人 NECソリューションイノベータ株式会社; 发明人 森下 幸司; 永井 克幸; 野田 尚志; 櫻澤 圭栄;
摘要
权利要求

現在位置を含む複数の移動体に関する移動情報を取得する情報取得部と、 前記情報取得部により取得される移動情報に基づいて、前記複数の移動体間で共通の複数の未来時刻の各々における、前記複数の移動体の位置をそれぞれ予測する位置予測部と、 前記情報取得部により取得される移動情報を用いて、前記複数の移動体の現在位置を表示部に表示させ、かつ、前記位置予測部により予測される位置に基づいて、前記複数の移動体間で共通の表示間隔で、前記各未来時刻における、前記複数の移動体の位置を未来へ向けて順次、該表示部に表示させる表示処理部と、 前記位置予測部により予測される位置に基づいて、移動体間の距離が警告状態となり得る移動体の組み合わせ及び警告位置を検出する検出部と、 を備え、 前記表示処理部は、前記複数の未来時刻の中の1つの未来時刻における前記複数の移動体の位置を前記表示部に表示させるとき、 他の未来時刻における前記複数の移動体の位置を前記表示部に表示させない、又は、 前記1つの未来時刻における前記複数の移動体の位置の表示態様を、前記他の未来時刻における前記複数の移動体の位置の表示態様と異ならせ、 前記表示処理部は、前記表示部に、前記検出部で検出される移動体の複数の組み合わせに対応する複数の警告描画要素を、該各組み合わせの警告位置の地理的位置に相当する表示位置上の、高度方向に相互に離れた表示位置に、3次元的に表示させ、 前記検出部は、移動体間の距離が前記警告状態となり得る未来時刻を更に特定し、 前記表示処理部は、前記検出部で特定される未来時刻に応じて、前記複数の警告描画要素の各々の、高度方向における表示位置をそれぞれ決定する、 移動状況提示装置。前記表示処理部は、前記検出部で検出される移動体の複数の組み合わせの警告位置が所定範囲に含まれるか否かを判定し、該所定範囲に含まれる複数の組み合わせに対応する複数の警告描画要素のみに、高度方向の表示位置制御を適用する、 ことを更に含む請求項1に記載の移動状況提示装置。現在位置を含む複数の移動体に関する移動情報を取得する情報取得部と、 前記情報取得部により取得される移動情報に基づいて、前記複数の移動体間で共通の複数の未来時刻の各々における、前記複数の移動体の位置をそれぞれ予測する位置予測部と、 前記情報取得部により取得される移動情報を用いて、前記複数の移動体の現在位置を表示部に表示させ、かつ、前記位置予測部により予測される位置に基づいて、前記複数の移動体間で共通の表示間隔で、前記各未来時刻における、前記複数の移動体の位置を未来へ向けて順次、該表示部に表示させる表示処理部と、 前記位置予測部により予測される位置に基づいて、移動体間の距離が警告状態となり得る移動体の組み合わせ及び警告位置を検出する検出部と、 を備え、 前記表示処理部は、前記複数の未来時刻の中の1つの未来時刻における前記複数の移動体の位置を前記表示部に表示させるとき、 他の未来時刻における前記複数の移動体の位置を前記表示部に表示させない、又は、 前記1つの未来時刻における前記複数の移動体の位置の表示態様を、前記他の未来時刻における前記複数の移動体の位置の表示態様と異ならせ、 前記表示処理部は、前記検出部で検出される移動体の複数の組み合わせの警告位置が所定範囲に含まれるか否かを判定し、該所定範囲に含まれる複数の組み合わせに対応する複数の警告描画要素のみに、高度方向の表示位置制御を適用する、 移動状況提示装置。各移動体に関し、未来時刻毎の位置をそれぞれ格納する位置格納部、 を更に備え、 前記位置予測部は、予測処理タイミングの時刻に応じて、所定個数の未来時刻を決定し、該決定された各未来時刻における前記複数の移動体の位置をそれぞれ予測し、該予測された位置で、前記位置格納部を更新し、 前記表示処理部は、前記表示間隔で次に表示させるべき未来時刻を選択し、該選択された未来時刻における前記複数の移動体の位置を前記位置格納部から抽出し、該抽出された前記複数の移動体の位置を前記表示部に表示させる、 請求項1から3のいずれか1項に記載の移動状況提示装置。前記位置予測部により予測される位置に基づいて、移動体間の距離が警告状態となり得る移動体の組み合わせ及び警告位置を検出する検出部、 を更に備え、 前記表示処理部は、前記検出部で検出される移動体の組み合わせに対応する警告描画要素を、該組み合わせの警告位置の地理的位置に相当する表示位置上に表示させ、かつ、該警告描画要素に対応する組み合わせに含まれる各移動体の現在位置と該警告描画要素とを結ぶ線形描画要素を前記表示部に表示させる、 請求項1から4のいずれか1項に記載の移動状況提示装置。少なくとも1つのコンピュータにより実行される移動状況提示方法において、 現在位置を含む複数の移動体に関する移動情報を取得し、 前記取得された移動情報に基づいて、前記複数の移動体間で共通の複数の未来時刻の各々における、前記複数の移動体の位置をそれぞれ予測し、 前記取得された移動情報を用いて、前記複数の移動体の現在位置を表示部に表示させ、 前記予測された位置に基づいて、前記複数の移動体間で共通の表示間隔で、前記各未来時刻における、前記複数の移動体の位置を未来へ向けて順次、前記表示部に表示させ、 前記予測された位置に基づいて、移動体間の距離が警告状態となり得る移動体の組み合わせ及び警告位置を検出し、 前記検出された移動体の複数の組み合わせに対応する複数の警告描画要素を、前記表示部に、該各組み合わせの警告位置の地理的位置に相当する表示位置上の、高度方向に相互に離れた表示位置に、3次元的に表示させ、 移動体間の距離が前記警告状態となり得る未来時刻を特定し、 前記特定された未来時刻に応じて、前記複数の警告描画要素の各々の、高度方向における表示位置をそれぞれ決定する、 ことを含み、 前記複数の未来時刻の中の1つの未来時刻における前記複数の移動体の位置を前記表示部に表示させるとき、 他の未来時刻における前記複数の移動体の位置を前記表示部に表示させない、又は、 前記1つの未来時刻における前記複数の移動体の位置の表示態様を、前記他の未来時刻における前記複数の移動体の位置の表示態様と異ならせる、 移動状況提示方法。前記コンピュータが、 前記検出された移動体の複数の組み合わせの警告位置が所定範囲に含まれるか否かを判定する、 ことを更に含み、 前記警告描画要素の表示は、前記所定範囲に含まれる複数の組み合わせに対応する複数の警告描画要素のみに、高度方向の表示位置制御を適用する、 請求項6に記載の移動状況提示方法。少なくとも1つのコンピュータにより実行される移動状況提示方法において、 現在位置を含む複数の移動体に関する移動情報を取得し、 前記取得された移動情報に基づいて、前記複数の移動体間で共通の複数の未来時刻の各々における、前記複数の移動体の位置をそれぞれ予測し、 前記取得された移動情報を用いて、前記複数の移動体の現在位置を表示部に表示させ、 前記予測された位置に基づいて、前記複数の移動体間で共通の表示間隔で、前記各未来時刻における、前記複数の移動体の位置を未来へ向けて順次、前記表示部に表示させ、 前記予測された位置に基づいて、移動体間の距離が警告状態となり得る移動体の組み合わせ及び警告位置を検出し、 前記検出された移動体の複数の組み合わせに対応する複数の警告描画要素を、前記表示部に、該各組み合わせの警告位置の地理的位置に相当する表示位置上の、高度方向に相互に離れた表示位置に、3次元的に表示させ、 前記検出された移動体の複数の組み合わせの警告位置が所定範囲に含まれるか否かを判定する、 ことを含み、 前記複数の未来時刻の中の1つの未来時刻における前記複数の移動体の位置を前記表示部に表示させるとき、 他の未来時刻における前記複数の移動体の位置を前記表示部に表示させない、又は、 前記1つの未来時刻における前記複数の移動体の位置の表示態様を、前記他の未来時刻における前記複数の移動体の位置の表示態様と異ならせ、 前記警告描画要素の表示は、前記所定範囲に含まれる複数の組み合わせに対応する複数の警告描画要素のみに、高度方向の表示位置制御を適用する、 移動状況提示方法。各移動体に関し未来時刻毎の位置をそれぞれ格納する位置格納部を、前記予測された位置で更新する、 ことを更に含み、 前記予測は、予測処理タイミングの時刻に応じて、所定個数の未来時刻を決定し、該決定された各未来時刻における前記複数の移動体の位置をそれぞれ予測し、 前記各未来時刻における位置の表示は、前記表示間隔で次に表示させるべき未来時刻を選択し、前記選択された未来時刻における前記複数の移動体の位置を前記位置格納部から抽出し、該抽出された前記複数の移動体の位置を前記表示部に表示させる、 請求項6から8のいずれか1項に記載の移動状況提示方法。前記予測された位置に基づいて、移動体間の距離が警告状態となり得る移動体の組み合わせ及び警告位置を検出し、 前記検出された移動体の組み合わせに対応する警告描画要素を、前記表示部に、該組み合わせの警告位置の地理的位置に相当する表示位置上に表示させ、 前記警告描画要素に対応する組み合わせに含まれる各移動体の現在位置と前記警告描画要素とを結ぶ線形描画要素を前記表示部に表示させる、 ことを更に含む請求項6から9のいずれか1項に記載の移動状況提示方法。請求項6から10のいずれか1項に記載の移動状況提示方法を少なくとも1つのコンピュータに実行させるプログラム。

说明书全文

本発明は、複数の移動体の現在及び未来の移動状況を提示する技術に関する。移動体とは、車両、船舶、潜艇、航空機、人工衛星等のように移動することができる物体を意味する。

現在、地上、水上、水中、空中、宇宙などあらゆる空間に移動体が存在しており、移動体の事故を如何に防ぐかは重要事項となっている。そういった中で、航空交通管制は、管制対象の複数の航空機に関し、地理的位置、高度、進行方向、対地速度などの現在及び未来の飛行状況を管理し、当該複数の航空機の交通を適切に制御することで、航空交通の安全を確保する。航空交通管制では、上述の情報の他にも、飛行計画(flight plan)や気象情報等の様々な情報が収集及び利用される。このため、航空交通管制では、複数の航空機の飛行状況を管制官が視認し易いように提示することが強く望まれる。

下記特許文献1には、地形、及び、航空機の飛行位置(地理的位置及び高度)を3次元表示し、隣接する2機の航空機間距離が安全間隔より小さい場合に、要監視マークを3次元的に表示する手法が提案されている。更に、下記特許文献1の図9及び段落0062には、要監視距離内に入った2機の航空機の、現在位置からの各走査周期後における予測到達位置を予測し、両航空機のいずれかの予測到達位置が所定の距離範囲において重なる場合には、コンフリクトの可能性があると判断し、上記要監視マークを表示することが提案されている。

特開2003−132499号公報

しかしながら、上記特許文献1の提案手法では、コンフリクトの可能性がある位置の表示の仕方(要監視マークの表示)については言及されているが、各航空機の複数の予測到達位置(未来の飛行位置)の表示の仕方が考慮されていない。このため、例えば、要監視距離内に入った複数の航空機が近似する航路を辿る場合に、それら航空機の航路は3次元表示上重なることになり、未来の飛行位置を航空機毎に区別して把握することは困難となる。未来の飛行位置を航空機毎に区別して把握し易くすることは、航空交通の安全性を一層向上させることに繋がる。

このような点は、航空機に限られず、あらゆる移動体に当て嵌まる。即ち、未来の位置を移動体毎に区別して把握し易くすることにより、移動体の安全性を向上させることができる。例えば、未来の走行位置を車両毎に区別して把握し易くすれば、車両の事故を未然に防ぐことができる。船舶などの水上及び水中に存在する移動体についても同様である。加えて、効率性の向上にも貢献できる。未来の位置を把握することで、的確な指示を与えることができ、移動時間、距離などを最適化できる。例えば、タクシーやトラックなどの配車、同時多発的な災害時の緊急車両の配車などに適用することができる。

本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、複数の移動体の現在及び未来の位置を高い視認性で提示する技術を提供する。

本発明の各側面では、上述した課題を解決するために、それぞれ以下の構成を採用する。

第1の側面に係る移動状況提示装置は、現在位置を含む複数の移動体に関する移動情報を取得する情報取得部と、情報取得部により取得される移動情報に基づいて、当該複数の移動体間で共通の複数の未来時刻の各々における、当該複数の移動体の位置をそれぞれ予測する位置予測部と、情報取得部により取得される移動情報を用いて、当該複数の移動体の現在位置を表示部に表示させ、かつ、位置予測部により予測される位置に基づいて、当該複数の移動体間で共通の表示間隔で、各未来時刻における、当該複数の移動体の位置を未来へ向けて順次、表示部に表示させる表示処理部と、位置予測部により予測される位置に基づいて、移動体間の距離が警告状態となり得る移動体の組み合わせ及び警告位置を検出する検出部と、を有し、表示処理部は、複数の未来時刻の中の1つの未来時刻における複数の移動体の位置を表示部に表示させるとき、他の未来時刻における複数の移動体の位置を表示部に表示させない、又は、1つの未来時刻における複数の移動体の位置の表示態様を、他の未来時刻における複数の移動体の位置の表示態様と異ならせ、表示処理部は、表示部に、検出部で検出される移動体の複数の組み合わせに対応する複数の警告描画要素を、該各組み合わせの警告位置の地理的位置に相当する表示位置上の、高度方向に相互に離れた表示位置に、3次元的に表示させ、検出部は、移動体間の距離が警告状態となり得る未来時刻を更に特定し、表示処理部は、検出部で特定される未来時刻に応じて、複数の警告描画要素の各々の、高度方向における表示位置をそれぞれ決定するまた、第1の側面に係る他の移動状況提示装置は、現在位置を含む複数の移動体に関する移動情報を取得する情報取得部と、情報取得部により取得される移動情報に基づいて、複数の移動体間で共通の複数の未来時刻の各々における、複数の移動体の位置をそれぞれ予測する位置予測部と、情報取得部により取得される移動情報を用いて、複数の移動体の現在位置を表示部に表示させ、かつ、位置予測部により予測される位置に基づいて、複数の移動体間で共通の表示間隔で、各未来時刻における、複数の移動体の位置を未来へ向けて順次、該表示部に表示させる表示処理部と、位置予測部により予測される位置に基づいて、移動体間の距離が警告状態となり得る移動体の組み合わせ及び警告位置を検出する検出部と、を有し、表示処理部は、複数の未来時刻の中の1つの未来時刻における複数の移動体の位置を表示部に表示させるとき、他の未来時刻における複数の移動体の位置を表示部に表示させない、又は、1つの未来時刻における複数の移動体の位置の表示態様を、他の未来時刻における複数の移動体の位置の表示態様と異ならせ、表示処理部は、検出部で検出される移動体の複数の組み合わせの警告位置が所定範囲に含まれるか否かを判定し、該所定範囲に含まれる複数の組み合わせに対応する複数の警告描画要素のみに、高度方向の表示位置制御を適用する。

第2の側面は、少なくとも1つのコンピュータにより実行される移動状況提示方法に関する。第2の側面における移動状況提示方法は、現在位置を含む複数の移動体に関する移動情報を取得し、取得された移動情報に基づいて、当該複数の移動体間で共通の複数の未来時刻の各々における、当該複数の移動体の位置をそれぞれ予測し、取得された移動情報を用いて、当該複数の移動体の現在位置を表示部に表示させ、予測された位置に基づいて、当該複数の移動体間で共通の表示間隔で、各未来時刻における、当該複数の移動体の位置を未来へ向けて順次、表示部に表示させ、予測された位置に基づいて、移動体間の距離が警告状態となり得る移動体の組み合わせ及び警告位置を検出し、検出された移動体の複数の組み合わせに対応する複数の警告描画要素を、表示部に、該各組み合わせの警告位置の地理的位置に相当する表示位置上の、高度方向に相互に離れた表示位置に、3次元的に表示させ、移動体間の距離が警告状態となり得る未来時刻を特定し、特定された未来時刻に応じて、複数の警告描画要素の各々の、高度方向における表示位置をそれぞれ決定する、ことを含み、複数の未来時刻の中の1つの未来時刻における複数の移動体の位置を表示部に表示させるとき、他の未来時刻における複数の移動体の位置を表示部に表示させない、又は、1つの未来時刻における複数の移動体の位置の表示態様を、他の未来時刻における複数の移動体の位置の表示態様と異ならせる。 また、第2の側面における他の移動状況提示方法は、現在位置を含む複数の移動体に関する移動情報を取得し、取得された移動情報に基づいて、複数の移動体間で共通の複数の未来時刻の各々における、複数の移動体の位置をそれぞれ予測し、取得された移動情報を用いて、複数の移動体の現在位置を表示部に表示させ予測された位置に基づいて、複数の移動体間で共通の表示間隔で、各未来時刻における、複数の移動体の位置を未来へ向けて順次、表示部に表示させ、予測された位置に基づいて、移動体間の距離が警告状態となり得る移動体の組み合わせ及び警告位置を検出し、検出された移動体の複数の組み合わせに対応する複数の警告描画要素を、表示部に、該各組み合わせの警告位置の地理的位置に相当する表示位置上の、高度方向に相互に離れた表示位置に、3次元的に表示させ、検出された移動体の複数の組み合わせの警告位置が所定範囲に含まれるか否かを判定する、ことを含み、複数の未来時刻の中の1つの未来時刻における複数の移動体の位置を表示部に表示させるとき、他の未来時刻における複数の移動体の位置を表示部に表示させない、又は、1つの未来時刻における複数の移動体の位置の表示態様を、他の未来時刻における複数の移動体の位置の表示態様と異ならせ、警告描画要素の表示は、所定範囲に含まれる複数の組み合わせに対応する複数の警告描画要素のみに、高度方向の表示位置制御を適用する。

本発明の他の側面としては、第2の側面における方法を少なくとも1つのコンピュータに実行させるプログラムであってもよいし、このようなプログラムを記録したコンピュータが読み取り可能な記録媒体であってもよい。この記録媒体は、非一時的な有形の媒体を含む。

上記各側面によれば、複数の移動体の現在及び未来の位置を高い視認性で提示することができる。

上述した目的、およびその他の目的、特徴および利点は、以下に述べる好適な実施の形態、およびそれに付随する以下の図面によってさらに明らかになる。

本実施形態における移動状況提示装置の処理構成例を概念的に示す図である。

本実施形態における移動状況提示装置の動作例を示すフローチャートである。

第1実施形態における飛行状況提示装置のハードウェア構成例を概念的に示す図である。

第1実施形態における飛行状況提示装置の処理構成例を概念的に示す図である。

位置格納部の例を示す図である。

予測処理タイミングと表示間隔との関係例を示す図である。

第1実施形態における飛行状況提示装置の、未来の飛行位置の予測に関する動作例を示すフローチャートである。

第1実施形態における飛行状況提示装置の、未来の飛行位置の表示に関する動作例を示すフローチャートである。

第2実施形態における飛行状況提示装置の処理構成例を概念的に示す図である。

第2実施形態における飛行状況提示装置の、警告表示に関する動作例を示すフローチャートである。

実施例における1つの航空機の現在飛行位置及び未来飛行位置の表示例を示す図である。

実施例における4つの航空機の現在飛行位置及び未来飛行位置の表示例を示す図である。

実施例における警告表示の例を示す図である。

以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下に挙げる実施形態は例示であり、本発明は以下の実施形態の構成に限定されない。

図1は、本実施形態における移動状況提示装置の処理構成例を概念的に示す図である。図1に示されるように、移動状況提示装置100は、現在位置を含む複数の移動体に関する移動情報を取得する情報取得部101と、情報取得部101により取得される移動情報に基づいて、当該複数の移動体間で共通の複数の未来時刻の各々における、当該複数の移動体の位置をそれぞれ予測する位置予測部102と、情報取得部101により取得される移動情報を用いて、当該複数の移動体の現在位置を表示部に表示させ、かつ、位置予測部102により予測される位置に基づいて、当該複数の移動体間で共通の表示間隔で、上記各未来時刻における、当該複数の移動体の位置を未来へ向けて順次、上記表示部に表示させる表示処理部103と、を有する。

図1に示される移動状況提示装置100は、例えば、後述する詳細実施形態における飛行状況提示装置1と同様のハードウェア構成を有し、その飛行状況提示装置1と同様にプログラムが処理されることで、上述の各処理部が実現される。また、上記表示部は、移動状況提示装置100が有していてもよいし、移動状況提示装置100と通信可能に接続される他のコンピュータ(図示せず)が有していてもよい。

図2は、本実施形態における移動状況提示装置100の動作例を示すフローチャートである。本実施形態における移動状況提示方法は、移動状況提示装置100のような少なくとも1つのコンピュータにより実行され、図2に示されるような処理工程を含む。即ち、移動状況提示方法は、現在位置を含む複数の移動体に関する移動情報を取得し(S101)、(S101)で取得された移動情報に基づいて、当該複数の移動体間で共通の複数の未来時刻の各々における、当該複数の移動体の位置をそれぞれ予測し(S102)、(S101)で取得された移動情報を用いて、当該複数の移動体の現在位置を表示部に表示させ(S103)、(S102)で予測された位置に基づいて、当該複数の移動体間で共通の表示間隔で、上記各未来時刻における、当該複数の移動体の位置を未来へ向けて順次、上記表示部に表示させる(S104)、ことを含む。

上記表示部は、移動状況提示方法の実行主体である少なくとも1つのコンピュータが有していてもよいし、この少なくとも1つのコンピュータと通信可能に接続される他のコンピュータ(図示せず)が有していてもよい。また、本発明の実施形態は、上述の移動状況提示方法を少なくとも1つのコンピュータに実行させるプログラムであってもよいし、このようなプログラムを記録した当該コンピュータが読み取り可能な記録媒体であってもよい。

このように、本実施形態では、複数の移動体に関する移動情報が取得される。その移動情報には、各移動体の現在位置がそれぞれ含まれる。そして、この移動情報に基づいて、複数の未来時刻の各々における、複数の移動体の位置がそれぞれ予測される。このように、移動情報には、各移動体の未来の位置を予測するにあたって必要な情報が更に含まれる。本実施形態は、移動体の未来の位置の具体的な予測方法を制限しないし、移動情報の具体的内容を制限しない。例えば、移動体の未来の位置は、現在位置と現在速度と現在進行方向とから予測され得る。この場合には、移動情報には、現在位置に加えて、現在速度と現在進行方向とが含まれていればよい。更に、移動情報に加えて、移動体の移動に関わる周辺情報が考慮されて、移動体の未来の位置が予測されてもよい。例えば、自動車の未来の位置は、その自動車自身の移動情報(速度や方向)に加えて、信号機や道路や歩行者の情報が考慮されることで、予測できる。信号機の情報は、信号機から通信により取得可能であり、歩行者の情報は、自動車に搭載されるセンサ等から取得可能である。

未来の位置の予測にあたり、上述のように、複数の未来時刻が、当該複数の移動体間で共通するように、設定される。即ち、各移動体の未来の位置の時間粒度(単位時間)は、全移動体間で共通に設定される。但し、未来時刻間の時間間隔は、一定であってもよいし、異なっていてもよい。例えば、1分間隔で5個の未来時刻が設定される。この場合、現在時刻が15時30分であるとき、15時31分、15時32分、15時33分、15時34分、15時35分が当該複数の未来時刻として設定される。他の例として、15時33分、15時35分、15時40分、15時50分のように任意の時間間隔の複数の未来時刻が設定されてもよい。また、当該未来時刻は、上述のように絶対時間で表わされてもよいし、5分後、7分後のように相対時間で表わされてもよい。

このように予測される未来の位置及び上述のように取得される移動情報に基づいて、当該複数の移動体の各々に関し、現在位置及び未来の位置がそれぞれ表示される。ここで、位置の表示とは、見る者に、移動体の、2次元位置又は3次元位置を視認可能な状態で出することを意味し、具体的には、表示部に表示される画像で用いられる縮尺に基づいて、或る2次元位置又は或る3次元位置に相当する表示位置に、何らかの表示要素(マーク)を表示させることで、実現される。

特に、各未来時刻の移動体の位置は、当該複数の移動体間で共通の表示間隔で、未来へ向けて順次表示される。未来へ向けて順次表示とは、複数の未来時刻の中の現在に近い未来時刻の位置から順に、未来へ向かう方向で、各未来時刻の位置が順番に提示されることを意味する。また、順次表示とは、当該表示間隔における或る表示タイミングで表示させるべき未来時刻の位置と、それ以外の未来時刻の位置とを区別して提示することを意味する。よって、或る表示タイミングで表示させるべき未来時刻以外の未来時刻の位置は、表示されていなくてもよいし、表示させるべき未来時刻の位置とは異なる態様で表示されてもよい。

また、複数の移動体に関する現在位置及び未来の位置は、3次元画像で表示されてもよいし、2次元画像で表示されてもよい。3次元空間を移動する移動体の位置が2次元画像で表示される場合には、いずれか1つの次元の位置情報が省かれる。また、当該位置が3次元画像で表示される場合には、3次元コンピュータグラフィックの技術を用いて、当該位置が立体的に表示されてもよい。

また、上記表示間隔は、時間的に隣接する未来時刻間で一定であってもよいし、異なってもよい。例えば、表示間隔が一定の3秒に設定されており、かつ、15時31分、15時32分、15時33分、15時34分、15時35分が当該複数の未来時刻として設定されている場合、3秒後に15時31分の位置が示され、6秒後に15時32分の位置が示され、9秒後に15時33分の位置が示される。他の例として、3秒後に15時31分の位置が示され、6秒後に15時32分の位置が示され、12秒後に15時33分の位置が示されるような、表示間隔が設定されてもよい。但し、この表示間隔は、時間的に隣接する未来時刻間の時間間隔を一定の割合で短縮した時間に設定されることが望ましい。このようにすれば、現在から未来への位置の表示間隔と、時間的に隣接する未来時刻間の時間間隔との比が一定となるため、各移動体の移動状況が把握し易くなる。

このように、本実施形態によれば、表示部に、複数の移動体の現在位置を表示させつつ、複数の移動体間で共通の複数の未来時刻の各々における、当該複数の移動体の位置を、当該複数の移動体間で共通の表示間隔で、未来へ向けて順次表示させることができる。従って、見る者に対して、各移動体の現在位置と、各移動体の未来の位置とを同時に把握させることができる。更に、例えば、複数の移動体の移動経路が近似する場合であっても、共通の未来時刻毎に、各移動体の位置が同タイミングで示されるため、見る者に対して、同一移動経路上の各移動体の到達時間差を視認し易くすることができる。即ち、本実施形態によれば、複数の移動体の現在及び未来の位置を高い視認性で提示することができる。

このような移動状況提示装置100及び移動状況提示方法は、移動体自身に搭載されてもよいし、航空管制のように移動体の外部で実現されてもよい。 以下、上述の実施形態について更に詳細を説明する。以下には、移動体として航空機を扱う飛行状況提示装置及び飛行状況提示方法が詳細実施形態として例示される。以下の各詳細実施形態は、例えば、航空管制システムに適用される。但し、以下の各詳細実施形態の内容は、移動体を航空機に限定するものではなく、上述のようにあらゆる移動体に適用可能である。以下の各詳細実施形態において、航空機は、他の種類の移動体に読み替えることができる。

[第1実施形態] 〔装置構成〕 図3は、第1実施形態における飛行状況提示装置(以降、提示装置と略称する)1のハードウェア構成例を概念的に示す図である。第1実施形態における提示装置1は、いわゆるコンピュータであり、例えば、バスで相互に接続される、CPU(Central Processing Unit)2、メモリ3、入出力インタフェース(I/F)4、通信装置8等を有する。メモリ3は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、ハードディスク等である。通信装置8は、他のコンピュータや機器と通信を行う。通信装置8には、可搬型記録媒体等も接続され得る。

入出力I/F4は、表示装置6、入力装置7等のユーザインタフェース装置と接続される。表示装置6は、LCD(Liquid Crystal Display)やCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、ビデオシースルー型又は光学シースルー型のヘッドマウントディスプレイ(HMD)等のような、CPU2やGPU(Graphics Processing Unit)(図示せず)等により処理された描画データに対応する画面を表示する装置である。入力装置7は、キーボード、マウス等のようなユーザ操作の入力を受け付ける装置である。また、表示装置6及び入力装置7は一体化され、タッチパネルとして実現されてもよい。なお、提示装置1のハードウェア構成は制限されない。

〔処理構成〕 図4は、第1実施形態における提示装置1の処理構成例を概念的に示す図である。第1実施形態における提示装置1は、情報取得部11、位置予測部12、表示処理部13、位置格納部14等を有する。これら各処理部は、例えば、CPU2によりメモリ3に格納されるプログラムが実行されることにより実現される。また、当該プログラムは、例えば、CD(Compact Disc)、メモリカード等のような可搬型記録媒体やネットワーク上の他のコンピュータから入出力I/F4又は通信装置8を介してインストールされ、メモリ3に格納されてもよい。

情報取得部11は、上述の情報取得部101に相当する。情報取得部11は、現在飛行位置を含む複数の航空機に関する飛行情報を取得する。情報取得部11により取得される飛行情報は、複数の航空機に関し、現在飛行位置と共に、各航空機の未来の飛行位置を予測するために必要な情報を含む。未来の飛行位置の予測精度を高めるためには、飛行情報として、対地速度、飛行方向、飛行計画等、航空機の飛行に関する様々な情報が得られることが望ましい。但し、情報取得部11により取得される飛行情報は、制限されない。

提示装置1は、情報取得部11により取得された飛行情報の情報元となる航空機を処理対象とし、その航空機の飛行状況を提示する。ここでは、高度を除く地平面の位置を地理的位置と表記する。地理的位置は、緯度及び経度といった2次元情報により表わされる。また、この地理的位置及び高度で示される航空機の位置を飛行位置と表記するものとする。飛行位置は3次元情報により表わされる。

情報取得部11は、このような飛行情報を、各種レーダ、対空通信装置、航空交通情報システム等のような他の機器群から取得する。但し、飛行情報の取得方法は、このような手法に制限されない。情報取得部11は、当該飛行情報を、GPS(Global Positioning System)から取得してもよいし、可搬型記録媒体から取得してもよいし、入力画面等に基づいて入力装置7をユーザが操作することにより入力された情報として取得してもよい。

また、情報取得部11による飛行情報の取得タイミングは、制限されない。飛行情報の中の、現在飛行位置、現在の対地速度等のような現在の飛行状況を示す情報は、可能な限り短い周期で取得されることが望ましく、一方、飛行計画のような頻繁に変更されない情報の取得周期は長くてもよい。

位置格納部14は、各航空機に関し、未来時刻毎の飛行位置をそれぞれ格納する。例えば、位置格納部14は、各航空機の識別情報(航空機ID)と、未来時刻毎の飛行位置(地理的位置及び高度)とを相互に関連付けた状態で格納する。上述したとおり、未来時刻は、絶対時間で表わされてもよいし、相対時間で表わされてもよい。絶対時間で表わされる場合の未来時刻とは、任意の時点で未だ到来していない時刻を意味するものではなく、少なくとも飛行位置が予測された時点において将来の時刻を意味する。

図5は、位置格納部14の例を示す図である。図5の例では、位置格納部14は、5つの未来時刻の各々について、各航空機の飛行位置をそれぞれ格納する。また、図5の例では、位置格納部14に格納される、航空機毎の未来の飛行位置の個数は、5つに固定される。この場合、未来時刻T1からT5の5つのフィールドが示す時刻は、後述の位置予測部12により順次更新される。例えば、位置予測部12による予測処理タイミングの時刻が15時35分になった場合、未来時刻T1フィールドが15時38分を示し、未来時刻T2フィールドが15時41分を示し、未来時刻T3フィールドが15時44分を示し、未来時刻T4フィールドが15時47分を示し、未来時刻T5フィールドが15時50分を示すように、各フィールドの示す未来時刻が更新される。このように、位置格納部14に格納される航空機毎の未来の飛行位置の個数が所定個数に制限されることにより、位置格納部14が利用するメモリ容量を抑制することができる。例えば、本実施形態における飛行状況提示装置1が航空管制システムに用いられる場合には、航空機毎の未来の飛行位置がコンピュータ間でやりとりされるため、未来の飛行位置の個数を制限することにより、通信容量を削減することができる。

図5では、各未来時刻フィールドに時刻データが設定されているが、位置格納部14には時刻データ自体は設定されなくてもよい。位置格納部14の形態は、図5の例に制限されない。未来時刻フィールドは、年月日時分を示し、時間の経過と共に順次追加されてもよい。また、位置格納部14には、1日24時間を所定の時間間隔(時間粒度)で区分けして得られる各時刻が未来時刻として予め設定されていてもよい。この場合には、或る日で既に過ぎた時刻の飛行位置のデータは、位置格納部14から順次消去されるようにしてもよい。更に、位置格納部14において、数年分の未来時刻フィールドが予め設けられてもよい。

位置予測部12は、上述の位置予測部102に相当する。位置予測部12は、予測処理タイミングの時刻に応じて、所定個数の未来時刻を決定し、この決定された各未来時刻における複数の航空機の飛行位置をそれぞれ予測し、予測された飛行位置で位置格納部14を更新する。上記所定個数は、位置予測部12により予測される、各航空機の未来の飛行位置の数に相当する。上記所定個数は、例えば、予測処理タイミングの間隔、提示装置1の処理性能及びリソース量等に応じて、予め決められる。本実施形態は、航空機の未来の飛行位置の具体的な予測方法を制限しない。

位置予測部12は、当該複数の航空機間で共通の所定個数の未来時刻を決定する。具体的には、位置予測部12は、未来時刻間の時間間隔が一定に5分と決められており、かつ、所定個数が6個と決められている場合、予測処理タイミングの時刻から、5分後、10分後、15分後、20分後、25分後及び30分後の各時刻を未来時刻として決定する。但し、決定される未来時刻間の時間間隔は一定でなくてもよい。位置予測部12は、予測処理タイミングの時刻を起点として、所定個数の未来時刻を決定すればよい。また、予め未来時刻が決められている場合には、位置予測部12は、その予測処理タイミングの時刻に基づいて、その決められている複数の未来時刻の中から所定個数の未来時刻を選択してもよい。

表示処理部13は、上述の表示処理部103に相当する。表示処理部13は、情報取得部11により取得される飛行情報を用いて、複数の航空機の現在飛行位置を表示装置6に表示させ、かつ、位置格納部14に格納される情報を用いて、当該複数の航空機間で共通の表示間隔で、各未来時刻における、当該複数の航空機の飛行位置を未来へ向けて順次、表示装置6に表示させる。ここで、表示処理部13による当該表示間隔は、位置予測部12による予測処理タイミングの間隔に依存しない。表示処理部13は、複数の航空機間で共通の表示間隔で次に表示させるべき未来時刻を選択し、この選択された未来時刻における複数の航空機の飛行位置を位置格納部14から抽出し、抽出された複数の航空機の飛行位置を表示装置6に表示させる。

図6は、予測処理タイミングと表示間隔との関係例を示す図である。図6の例では、表示間隔が5秒に設定されており、未来時刻間の時間間隔が一定の5分に設定されている。また、予測処理タイミングの時間間隔は、表示間隔5秒以下に設定されており、飛行位置の予測処理の時間を限りなく0に近いと仮定する。これにより、時刻D1には、D1を起点とする4つの未来時刻の飛行位置L11、L12、L13及びL14が予測され、時刻D1から5秒後の時刻D2には、D2を起点とする4つの未来時刻の飛行位置L21、L22、L23及びL24が予測され、時刻D1から10秒後の時刻D3には、D3を起点とする4つの未来時刻の飛行位置L31、L32、L33及びL34が予測されている。そして、時刻D1において、現在飛行位置と共に、5分後の飛行位置L11が表示され、その5秒後である次の表示タイミングの時刻D2では、現在飛行位置が5秒後の位置に更新されると共に、時刻D1で予測された飛行位置L12から現在飛行位置に基づいて更新された飛行位置L22が表示される。

図6の例に示されるように、本実施形態では、表示処理部13は、各表示タイミングにおいて、そのとき表示させるべき未来時刻が、現在から未来へ向けて何番目の未来時刻であるのかを把握し、その未来時刻における各航空機の飛行位置を位置格納部14から抽出し、各飛行位置をそれぞれ表示させる。これにより、各表示処理タイミングにおいて、現在飛行位置から所定時間先の飛行位置を高精度に表示させることができる。

表示処理部13は、図6の例に示されるように、現在飛行位置と、未来の飛行位置とを、区別可能に、異なる態様で表示させてもよい。図6の例では、現在飛行位置に相当する表示位置に、航空機を示す図形が表示され、未来の飛行位置に相当する表示位置に、球状の図形が表示されている。また、表示処理部13は、各表示タイミングで表示させる未来の飛行位置に加えて、それ以外の未来の飛行位置も表示させてもよい。図6の例では、各表示タイミングで表示される飛行位置L11、L22及びL33と、それ以外の飛行位置とが異なる表示態様で表示されている。

〔動作例〕 以下、第1実施形態における飛行状況提示方法について図7及び図8を用いて説明する。以下の説明では、提示装置1が各工程の実行主体となるが、提示装置1に含まれる上述の各処理部が実行主体となってもよい。

第1実施形態における飛行状況提示方法は、図2の例に示されるように、各航空機の未来の飛行位置の予測、各航空機の現在飛行位置の表示、及び、各航空機の未来の飛行位置の表示を含む。提示装置1は、これら各工程を並列に(独立に)それぞれ実行することができる。以下、第1実施形態における未来の飛行位置の予測及び未来の飛行位置の表示に関しそれぞれ説明する。

図7は、第1実施形態における提示装置1の、未来の飛行位置の予測に関する動作例を示すフローチャートである。提示装置1は、予測処理タイミングの到来を検出する(S71)。提示装置1は、予測処理タイミングが到来するまで待ち(S71;NO)、予測処理タイミングが到来すると(S71;YES)、次のように動作する。

提示装置1は、複数の航空機の飛行情報を取得する(S72)。飛行情報については、上述したとおりである。

更に、提示装置1は、そのときの時刻に応じて、所定個数の未来時刻を決定する(S73)。具体的には、提示装置1は、予測処理タイミングの時刻を起点とし、少なくとも1つの所定時間間隔を持つ、複数の未来時刻を決定する。予測処理タイミングの時刻が15時30分である場合に、例えば、提示装置1は、15時35分、15時40分、15時45分、15時50分のような複数の未来時刻を決定する。

続いて、提示装置1は、(S72)で取得された飛行情報を用いて、(S73)で決定された所定個数の未来時刻の各々における、当該複数の航空機の飛行位置をそれぞれ予測する(S74)。未来の飛行位置の具体的な予測方法については、位置予測部12に関し説明されたとおりである。

提示装置1は、(S74)で予測された各航空機の飛行位置を位置格納部14に格納する(S75)。位置格納部14が図5の例のようなデータ構造を持つ場合、提示装置1は、各未来時刻に対応するフィールドに、(S74)で予測された各飛行位置をそれぞれ上書きする。

図8は、第1実施形態における提示装置1の、未来の飛行位置の表示に関する動作例を示すフローチャートである。提示装置1は、当該複数の航空機間で共通の表示間隔で、次の表示タイミングの到来を検出する(S81)。提示装置1は、表示タイミングが到来するまで待ち(S81;NO)、表示タイミングが到来すると(S81;YES)、次のように動作する。提示装置1は、図8に示される動作に加えて、図2に示される、(S101)及び(S103)を実行することで、現在飛行位置を表示装置6に随時表示させている。

提示装置1は、表示順Nに対応する未来時刻を選択する(S82)。全ての航空機間で共通の複数の未来時刻は、現在に近いものから未来へ向けて順位付けされており、当該表示順Nは、その順位の中で、今回の表示タイミングで表示対象とすべき未来時刻の順番を示す。各未来時刻における各航空機の飛行位置は、未来へ向けて順次表示されるため、その表示順Nは、1つずつインクリメントされる。図5の例において、表示順Nが3に設定される場合には、提示装置1は、未来時刻として15時39分を選択する。

提示装置1は、(S82)で選択された未来時刻における、各航空機の飛行位置を、位置格納部14から抽出する(S83)。

提示装置1は、(S83)で抽出された、各航空機の飛行位置をそれぞれ表示装置6に表示させる(S84)。

提示装置1は、次回の表示タイミングのために、表示順Nを更新する(S85)。提示装置1は、上述したとおり、表示順Nを1ずつインクリメントする。但し、提示装置1は、更新後の表示順Nが、位置格納部14に格納される未来の飛行位置の数を超える場合には、表示順Nを初期値(1)に戻す。提示装置1は、次回の表示タイミングにおいて、更新後の表示順Nに対応する未来時刻の飛行位置を表示させる。

〔第1実施形態の作用及び効果〕 上述したように第1実施形態では、予測処理タイミング毎に、その時刻に応じて、全航空機間で共通の複数の未来時刻が決定され、各未来時刻の飛行位置がそれぞれ予測され、全航空機間で共通の表示間隔での表示タイミング毎に、当該複数の未来時刻の中から対象の未来時刻が選択され、選択された未来時刻の飛行位置が表示される。第1実施形態では、予測された複数の未来時刻の飛行位置が位置格納部14に格納され、選択された未来時刻の飛行位置が位置格納部14から抽出され、その飛行位置が表示される。このようにして、未来の飛行位置の予測と、未来の飛行位置の表示との独立性が実現されている。第1実施形態によれば、この独立性により、各表示タイミングにおいて、最新の飛行情報に基づく未来時刻の飛行位置を表示させることができる。即ち、第1実施形態によれば、全航空機で共通の表示間隔で未来へ向けて順次、高精度な未来の飛行位置を提示することができる。

[第2実施形態] 第2実施形態では、第1実施形態の機能に加えて、航空機間の位置関係に応じた警告表示機能が実現される。以下、第2実施形態における提示装置1について、第1実施形態と異なる内容を中心に説明する。以下の説明では、第1実施形態と同様の内容については適宜省略する。

〔処理構成〕 図9は、第2実施形態における提示装置1の処理構成例を概念的に示す図である。第2実施形態における提示装置1は、第1実施形態の構成に加えて、検出部15を更に有する。検出部15についても、他の処理部と同様に、CPU2によりメモリ3に格納されるプログラムが実行されることにより実現される。

検出部15は、位置予測部12により予測される飛行位置に基づいて、航空機間の距離が警告状態となり得る航空機の組み合わせ及び警告位置を検出する。航空機間の距離は、地理的位置及び高度の3次元空間上の距離で示されてもよいし、地理的位置のみの2次元空間上の距離で示されてもよいし、その2次元空間上の距離と高度差との両方で示されてもよい。検出部15は、警告状態の判定ルールに基づく所定閾値と、航空機間の距離とを比較することにより、警告状態となり得る航空機の組み合わせを検出する。例えば、検出部15は、位置格納部14に格納される各航空機の飛行位置を随時監視し、航空機間の距離が所定閾値以下となると予想される航空機の組み合わせを検出し、検出された組み合わせの各航空機の未来飛行位置に基づいて、1つの警告位置を決定する。検出される航空機の組み合わせは、少なくとも2つの航空機を含む。但し、航空機間の距離が警告状態となるか否かの具体的判定手法は制限されない。

警告位置は、例えば、検出された組み合わせの各航空機の未来飛行位置の中央位置に決定される。但し、警告状態となり得る同じ航空機の組み合わせについて、1つの警告位置が検出されることが望ましい。或る未来時刻FT1で衝突状態又は最小距離となるであろう2つの航空機が存在し、その未来時刻FT1より前の未来時刻FT2でその航空機間距離が所定閾値以下となると予測される場合に、未来時刻FT1と未来時刻FT2との間で複数の警告位置を検出し、同じ航空機の組み合わせについて複数の警告描画要素を表示する必要はない。よって、検出部15は、例えば、同じ航空機の組み合わせについて検出された複数の警告位置の中で衝突状態又は最小距離となる未来時刻FT1の各飛行位置に基づいて、1つの警告位置を検出するようにしてもよい。なお、警告位置は、検出された組み合わせの各航空機の未来飛行位置を用いて決定されれば、その具体的決定方法は、制限されない。

更に、検出部15は、航空機間の距離が上記警告状態となり得る未来時刻を更に特定することもできる。位置格納部14に未来時刻のデータが格納されている場合には、検出部15は、航空機間の距離が所定閾値以下となる各航空機の飛行位置に対応する未来時刻を位置格納部14から抽出することができる。位置格納部14に未来時刻のデータが格納されていない場合であっても、検出部15は、位置格納部14に基づいて、航空機間の距離が所定閾値以下となる各航空機の飛行位置を特定し、その特定された飛行位置に対応する未来時刻のデータを他の格納部から取得することができる。

表示処理部13は、表示装置6に対して、検出部15で検出された航空機の組み合わせに対応する警告描画要素を、その組み合わせに関し検出された警告位置の地理的位置に相当する表示位置上に、3次元的に表示させる。警告描画要素の表示態様は制限されない。しかしながら、検出部15で検出される航空機の組み合わせが複数存在する場合で、かつ、各組み合わせの警告位置の地理的位置が近い場合には、複数の警告描画要素が重なってしまい、警告描画要素の視認性が悪くなる。

そこで、表示処理部13は、表示装置6に対して、検出部15で検出される航空機の複数の組み合わせに対応する複数の警告描画要素を、当該各組み合わせの警告位置の地理的位置に相当する表示位置上の、高度方向に相互に離れた表示位置に、3次元的に表示させる。即ち、表示処理部13は、各警告描画要素を高度方向にずらしてそれぞれ表示させる。検出部15により未来時刻も合せて検出される場合には、表示処理部13は、検出部15により検出される未来時刻に応じて、当該複数の警告描画要素の各々の、高度方向における表示位置をそれぞれ決定することもできる。例えば、表示処理部13は、警告状態となる未来時刻が早い警告描画要素程、低い位置に表示させる。これにより、複数の警告描画要素が重なり視認性が悪くなるのを防ぐことができる。

更に、表示処理部13は、上記警告描画要素と共に、その警告描画要素に対応する組み合わせに含まれる各航空機の現在飛行位置とその警告描画要素とを結ぶ線形描画要素を表示装置6に表示させることもできる。これにより、見る者に、航空機間の位置関係が警告状態となり得る位置と同時に、その警告状態となる航空機の組み合わせも容易に把握させることができる。線形描画要素は、実線であってもよいし、破線や一点鎖線等であってもよい。また、線形描画要素は、見る者に、警告描画要素と、航空機の組み合わせとの関係を視認させることができれば、警告描画要素及び各航空機に直接的に結合されていなくてもよい。

上述のような警告描画要素の高度方向の表示位置制御は、全ての警告描画要素に対して実施されてもよいし、一部の警告描画要素に対してのみ実施されてもよい。例えば、表示処理部13は、検出部15で検出される航空機の複数の組み合わせの警告位置が所定範囲に含まれるか否かを判定し、この所定範囲に含まれる複数の組み合わせに対応する複数の警告描画要素のみに、高度方向の表示位置制御を適用することもできる。このようにすれば、通常表示すれば重なって見え難くなる警告描画要素のみが、高度方向にずらされて表示されることになる。

〔動作例〕 以下、第2実施形態における飛行状況提示方法について図10を用いて第1実施形態と異なる内容を中心に説明する。以下の説明では、第1実施形態と同様の内容については適宜省略する。図10は、第2実施形態における提示装置1の、警告表示に関する動作例を示すフローチャートである。第2実施形態における飛行状況提示方法は、第1実施形態における飛行状況提示方法と共に、図10に示される警告表示に関する処理工程を更に含む。また、以下の説明では、提示装置1が各工程の実行主体となるが、提示装置1に含まれる上述の各処理部が実行主体となってもよい。

提示装置1は、位置格納部14に格納される未来の飛行位置に基づいて、全ての航空機の全てのペアに関し、航空機間の距離をそれぞれ計算する(S101)。この計算は、図7に示される処理(S75)の後に実行されてもよいし、図7に示される未来の飛行位置の予測とは独立して、随時実行されてもよい。航空機間の距離については上述のとおりである。

提示装置1は、(S101)での計算結果に基づいて、警告状態となり得る航空機間の距離が存在するか否かを判定する(S102)。例えば、提示装置1は、(S101)で算出された各距離と所定閾値とを比較することにより、警告状態となり得る航空機間の距離を特定する。但し、上述したとおり、航空機間の距離が警告状態となるか否かの具体的判定手法は制限されない。

提示装置1は、警告状態となり得る距離が存在しない場合(S102;NO)、処理を終了する。一方、提示装置1は、警告状態となり得る距離が存在する場合(S102;YES)、その距離に対応する航空機の組み合わせを検出する(S103)。

提示装置1は、警告状態となり得る警告位置を検出する(S104)。提示装置1は、(S103)で検出された組み合わせの各航空機の飛行位置に基づいて、当該警告位置を決定する。警告位置の決定(検出)手法についても上述したとおりである。

更に、提示装置1は、警告状態となり得る未来時刻を特定する(S105)。例えば、提示装置1は、(S103)で検出された組み合わせの各航空機の飛行位置に対応する未来時刻を特定することができる。

提示装置1は、(S105)で特定された未来時刻に応じて、(S103)で検出された航空機の各組み合わせに関する、高度方向の表示位置を決定する(S106)。例えば、提示装置1は、(S105)で特定された未来時刻が早い、航空機の組み合わせ程、低い表示位置に決定する。

提示装置1は、表示装置6に対して、(S103)で検出された航空機の各組み合わせに対応する各警告描画要素を、(S104)で検出された警告位置の地理的位置に相当する表示位置上であって、かつ、(S106)で決定された高度方向の表示位置にそれぞれ表示させる(S107)。更に、提示装置1は、各警告描画要素とこの警告描画要素に対応する組み合わせの各航空機の現在飛行位置とを結ぶ線形描画要素を、表示装置6に更に表示させる。

但し、第2実施形態における飛行状況提示方法に含まれる警告表示に関する処理工程は、図10の例に制限されない。各警告描画要素の高度方向の表示位置は、警告状態となり得る未来時刻に依存せず、決定されてもよい。この場合には、(S105)は不要となり、(S106)では、未来時刻に依存せず、所定のルールで、各警告描画要素の高度方向の表示位置が決定される。また、提示装置1は、(S104)で検出された警告位置が所定範囲に含まれる複数の警告描画要素のみに、高度方向の表示位置制御を適用するようにしてもよい。この場合には、提示装置1は、(S104)で検出された警告位置が所定範囲に含まれる複数の組み合わせが存在するか否かを判定する工程を(S104)と(S105)との間に追加し、その判定結果に応じて、(S105)及び(S106)の実行の要否を決定すればよい。

〔第2実施形態の作用及び効果〕 第2実施形態では、予測される未来の飛行位置に基づいて、航空機間の距離が警告状態となり得る航空機の組み合わせ及び警告位置が検出され、この検出された航空機の複数の組み合わせに対応する複数の警告描画要素が、各組み合わせの警告位置の地理的位置に相当する表示位置上で高度方向に離間されて3次元的に表示される。これにより、第2実施形態によれば、警告位置の地理的位置が近い航空機の組み合わせが複数存在する場合であっても、それら複数の組み合わせに対応する複数の警告描画要素を視認性よく提示することができる。

また、第2実施形態では、警告状態となり得る未来時刻に応じて、各警告描画要素の高度方向の表示位置がそれぞれ決定される。これにより、複数の警告描画要素を視認性よく提示できると共に、警告状態となり得る時間の前後関係も提示することができる。

また、第2実施形態では、警告状態となり得る警告位置に警告描画要素が表示されると共に、その警告状態となり得る組み合わせの各航空機の現在飛行位置とその警告描画要素とを結ぶ線形描画要素が表示される。これにより、警告位置と共に、その警告に関わる各航空機の現在飛行位置を見る者に容易に把握させることができる。

また、第2実施形態では、警告状態となり得る航空機の組み合わせが複数存在する場合に、所定範囲に含まれる複数の組み合わせに対応する複数の警告描画要素のみに、高度方向の表示位置制御が適用される。これにより、高度方向の表示位置の制御対象を制限することができるため、処理負荷を低減することができる。

[第2実施形態の補足] 上述の第2実施形態では、警告描画要素の表示についてのみ説明されたが、提示装置1は、表示されている警告描画要素を消去する機能も当然に有する。この場合、検出部15は、警告状態となり得ると判定された航空機の組み合わせについて、その組み合わせの航空機間の距離が所定閾値よりも大きくなることを検出する。表示処理部13は、当該組み合わせの航空機間の距離が所定閾値よりも大きくなったことの検出により、その組み合わせに対応する警告描画要素を消去する。この場合、警告状態を解除するために用いられる所定閾値は、警告状態となり得ると判定するために用いられる所定閾値よりも大きい値に設定されることが望ましい。これにより、警告描画要素の表示及び消去が不必要に繰り返されるのを防ぐことができる。

[変形例] 上述の各実施形態では、提示装置1は、自身の入出力I/F4に接続される表示装置6に航空機の飛行位置などを表示させたが、提示装置1は、他のコンピュータに接続される表示装置に当該飛行位置などを表示させることもできる。この場合には、例えば、提示装置1は、描画データを通信装置8を介して他のコンピュータに送信する。

以下に実施例を挙げ、上述の内容を更に詳細に説明する。但し、本発明は以下の実施例から何ら限定を受けない。以下の実施例では、提示装置1が表示装置6に表示させる画面の具体例を示す。

図11は、実施例における1つの航空機の現在飛行位置及び未来飛行位置の表示例を示す図である。図11の例では、提示装置1(表示処理部13)は、地理的位置を表す地図画像B1と、地図画像B1の周囲を囲み、かつ、方位を示す方位画像B2とを表示させ、それら画像に重畳的に、1つの航空機の現在飛行位置及び未来飛行位置を3次元的に表示させている。提示装置1は、現在飛行位置を示す描画要素として航空機の画像PCを表示させ、未来飛行位置を示す描画要素として球状の画像群PFを表示させている。更に、提示装置1は、複数の航空機間で共通の表示間隔における表示タイミングで表示させる未来時刻の飛行位置を示す球状画像を、他の未来時刻の飛行位置を示す球状画像とは異なる態様で表示させている。図11に示される表示タイミングでは、球状画像PF2が、他の球状画像(PF1、PF3、PF4等)とは異なる態様で表示されている。図11によれば、見る者に、特定態様で表示される球状画像が、未来へ向かって、複数の航空機間で共通の表示間隔で、移動しているように視認させることができる。そして、各球状画像の各表示位置は、当該複数の航空機間で共通の各未来時刻の飛行位置に相当する。

図12は、実施例における複数の(4つの)航空機の現在飛行位置及び未来飛行位置の表示例を示す図である。図12に示されるように、提示装置1は、複数の航空機の現在飛行位置を航空機の画像PC1、PC2、PC3及びPC4で表示させている。そして、図12に示される表示タイミングでは、提示装置1は、各航空機に関し、現在から2番目の未来時刻の飛行位置(球状画像PF21、PF22、PF23、PF24)を、他の飛行位置とは異なる態様で、それぞれ表示させている。これにより、見る者は、球状画像PF21、PF22、PF23、PF24を見ることで、それら4つの航空機間で共通の未来時刻(現在から2番目の未来時刻)における各航空機の飛行位置を容易に把握することができる。これにより、複数の航空機が近似する航路で飛行している場合であっても、共通の未来時刻における各航空機の飛行位置の違いを容易に把握させることができる。なお、図11及び図12で示される破線は、予め規定されている航路パターンを示しており、地図画像と同様に固定的に表示される。

図13は、実施例における警告表示の例を示す図である。図13の例では、警告描画要素として、風船型の画像AP1及びAP2が表示されている。図13に示されるように、提示装置1は、警告状態となり得る航空機の2つの組み合わせに対応する2つの警告描画要素AP1及びAP2を、各組み合わせの警告位置の地理的位置に相当する表示位置上で高度方向にずらして3次元的に表示させる。更に、提示装置1は、警告描画要素AP1と、それに対応する組み合わせの各航空機の現在飛行位置PC10及びPC11とをそれぞれ結ぶ線形描画要素LP1及びLP2を表示させ、警告描画要素AP2と、それに対応する組み合わせの各航空機の現在飛行位置PC12及びPC13とをそれぞれ結ぶ線形描画要素LP3及びLP4を表示させている。これによって、警告位置が近似したとしても、各警告描画要素の視認性の悪化を防ぐことができ、かつ、各警告状態に対応する航空機の組み合わせを把握し易くすることができる。

なお、上述の説明で用いた複数のフローチャートでは、複数の工程(処理)が順番に記載されているが、各実施形態で実行される工程の実行順序は、その記載の順番に制限されない。各実施形態では、図示される工程の順番を内容的に支障のない範囲で変更することができる。また、上述の各実施形態及び各変形例は、内容が相反しない範囲で組み合わせることができる。 以下、参考形態の例を付記する。 1. 現在位置を含む複数の移動体に関する移動情報を取得する情報取得部と、 前記情報取得部により取得される移動情報に基づいて、前記複数の移動体間で共通の複数の未来時刻の各々における、前記複数の移動体の位置をそれぞれ予測する位置予測部と、 前記情報取得部により取得される移動情報を用いて、前記複数の移動体の現在位置を表示部に表示させ、かつ、前記位置予測部により予測される位置に基づいて、前記複数の移動体間で共通の表示間隔で、前記各未来時刻における、前記複数の移動体の位置を未来へ向けて順次、該表示部に表示させる表示処理部と、 を備える移動状況提示装置。 2. 各移動体に関し、未来時刻毎の位置をそれぞれ格納する位置格納部、 を更に備え、 前記位置予測部は、予測処理タイミングの時刻に応じて、所定個数の未来時刻を決定し、該決定された各未来時刻における前記複数の移動体の位置をそれぞれ予測し、該予測された位置で、前記位置格納部を更新し、 前記表示処理部は、前記表示間隔で次に表示させるべき未来時刻を選択し、該選択された未来時刻における前記複数の移動体の位置を前記位置格納部から抽出し、該抽出された前記複数の移動体の位置を前記表示部に表示させる、 1.に記載の移動状況提示装置。 3. 前記位置予測部により予測される位置に基づいて、移動体間の距離が警告状態となり得る移動体の組み合わせ及び警告位置を検出する検出部、 を更に備え、 前記表示処理部は、前記表示部に、前記検出部で検出される移動体の複数の組み合わせに対応する複数の警告描画要素を、該各組み合わせの警告位置の地理的位置に相当する表示位置上の、高度方向に相互に離れた表示位置に、3次元的に表示させる、 1.又は2.に記載の移動状況提示装置。 4. 前記検出部は、移動体間の距離が前記警告状態となり得る未来時刻を更に特定し、 前記表示処理部は、前記検出部で特定される未来時刻に応じて、前記複数の警告描画要素の各々の、高度方向における表示位置をそれぞれ決定する、 3.に記載の移動状況提示装置。 5. 前記表示処理部は、前記検出部で検出される移動体の複数の組み合わせの警告位置が所定範囲に含まれるか否かを判定し、該所定範囲に含まれる複数の組み合わせに対応する複数の警告描画要素のみに、高度方向の表示位置制御を適用する、 3.又は4.に記載の移動状況提示装置。 6. 前記位置予測部により予測される位置に基づいて、移動体間の距離が警告状態となり得る移動体の組み合わせ及び警告位置を検出する検出部、 を更に備え、 前記表示処理部は、前記検出部で検出される移動体の組み合わせに対応する警告描画要素を、該組み合わせの警告位置の地理的位置に相当する表示位置上に表示させ、かつ、該警告描画要素に対応する組み合わせに含まれる各移動体の現在位置と該警告描画要素とを結ぶ線形描画要素を前記表示部に表示させる、 1.から5.のいずれか1つに記載の移動状況提示装置。 7. 少なくとも1つのコンピュータにより実行される移動状況提示方法において、 現在位置を含む複数の移動体に関する移動情報を取得し、 前記取得された移動情報に基づいて、前記複数の移動体間で共通の複数の未来時刻の各々における、前記複数の移動体の位置をそれぞれ予測し、 前記取得された移動情報を用いて、前記複数の移動体の現在位置を表示部に表示させ、 前記予測された位置に基づいて、前記複数の移動体間で共通の表示間隔で、前記各未来時刻における、前記複数の移動体の位置を未来へ向けて順次、前記表示部に表示させる、 ことを含む移動状況提示方法。 8. 各移動体に関し未来時刻毎の位置をそれぞれ格納する位置格納部を、前記予測された位置で更新する、 ことを更に含み、 前記予測は、予測処理タイミングの時刻に応じて、所定個数の未来時刻を決定し、該決定された各未来時刻における前記複数の移動体の位置をそれぞれ予測し、 前記各未来時刻における位置の表示は、前記表示間隔で次に表示させるべき未来時刻を選択し、前記選択された未来時刻における前記複数の移動体の位置を前記位置格納部から抽出し、該抽出された前記複数の移動体の位置を前記表示部に表示させる、 7.に記載の移動状況提示方法。 9. 前記予測された位置に基づいて、移動体間の距離が警告状態となり得る移動体の組み合わせ及び警告位置を検出し、 前記検出された移動体の複数の組み合わせに対応する複数の警告描画要素を、前記表示部に、該各組み合わせの警告位置の地理的位置に相当する表示位置上の、高度方向に相互に離れた表示位置に、3次元的に表示させる、 ことを更に含む7.又は8.に記載の移動状況提示方法。 10. 移動体間の距離が前記警告状態となり得る未来時刻を特定し、 前記特定された未来時刻に応じて、前記複数の警告描画要素の各々の、高度方向における表示位置をそれぞれ決定する、 ことを更に含む9.に記載の移動状況提示方法。 11. 前記検出された移動体の複数の組み合わせの警告位置が所定範囲に含まれるか否かを判定する、 ことを更に含み、 前記警告描画要素の表示は、前記所定範囲に含まれる複数の組み合わせに対応する複数の警告描画要素のみに、高度方向の表示位置制御を適用する、 9.又は10.に記載の移動状況提示方法。 12. 前記予測された位置に基づいて、移動体間の距離が警告状態となり得る移動体の組み合わせ及び警告位置を検出し、 前記検出された移動体の組み合わせに対応する警告描画要素を、前記表示部に、該組み合わせの警告位置の地理的位置に相当する表示位置上に表示させ、 前記警告描画要素に対応する組み合わせに含まれる各移動体の現在位置と前記警告描画要素とを結ぶ線形描画要素を前記表示部に表示させる、 ことを更に含む7.から11.のいずれか1つに記載の移動状況提示方法。 13. 7.から12.のいずれか1つに記載の移動状況提示方法を少なくとも1つのコンピュータに実行させるプログラム。

この出願は、2013年9月19日に出願された日本出願特願2013−194675号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。

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