Exhaust gas control device for gas engine |
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申请号 | JP2013056775 | 申请日 | 2013-03-19 | 公开(公告)号 | JP2014181614A | 公开(公告)日 | 2014-09-29 |
申请人 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd; 三菱重工業株式会社; | 发明人 | SUZUKI HAJIME; | ||||
摘要 | PROBLEM TO BE SOLVED: To provide an exhaust gas control device for a gas engine, for reducing NOx and improving fuel efficiency by executing NOx suppressing operation in the case that environmental conditions or geographical conditions occur which need to temporarily suppress a NOx exhaust amount, and executing stable operation emphasizing fuel efficiency in other cases.SOLUTION: The exhaust gas control device for the gas engine includes a basic operation mode 80 based on a first target ignition timing where a fuel consumption ratio is optimum, and a first target air excess ratio, a low NOx operation mode 82 based on a second target ignition timing obtained by delaying the first target ignition timing, and a second target air excess ratio obtained by increasing the first target air excess ratio, NOx reduction request determining means 86 for determining whether temporarily suppressing a NOx exhaust amount or not, and operation mode selecting means 84 for selecting the low NOx operation mode during a time when reduction request conditions are satisfied by the NOx reduction request determining means. | ||||||
权利要求 | 燃料ガスと空気とを混合し、混合した混合ガスを燃焼室に供給するガスエンジンの排ガス制御装置において、 燃焼室内に供給される混合ガスの着火時期を制御する着火時期制御手段と、 燃焼室内の空気過剰率を制御する空気過剰率制御手段と、 エンジン回転数とエンジン負荷に基づいて燃料消費率が最適な着火時期および空気過剰率として設定された第1目標着火時期および第1目標空気過剰率を目標値として前記着火時期制御手段および空気過剰率制御手段を制御する基本運転モードと、 環境条件や地理的条件やエンジン運転経過条件の少なくともいずれかの条件によって、NOx排出量を一時的に抑制するか否かを判定するNOx低減要求判定手段と、 前記第1目標着火時期を遅延させた第2目標着火時期および前記第1目標空気過剰率を増大させた第2目標空気過剰率を目標値として前記着火時期制御手段および空気過剰率制御手段を制御する低NOx運転モードと、 前記NOx低減要求判定手段によって低減要求があった場合に、前記低NOx運転モードに切り替えて、前記NOx低減要求が解除されるまで該低NOx運転モードを継続し、前記NOx低減要求が解除された場合に前記基本運転モードに切り換える運転モード切換え手段と、を備えたことを特徴とするガスエンジンの排ガス制御装置。 前記NOx低減要求判定手段は、前記ガスエンジンが設置された地域おびその周辺に光化学スモッグ注意報が発令されたときに、判定を要とすることを特徴とする請求項1記載のガスエンジンの排ガス制御装置。 前記NOx低減要求判定手段は、前記ガスエンジンが設置されている外気温度が所定値以上であり、且つ湿度が所定値以下の高温低湿度状態であるときに、判定を要とすることを特徴とする請求項1記載のガスエンジンの排ガス制御装置。 前記NOx低減要求判定手段は、前記ガスエンジンの運転経年データに基づいて、次回メンテナンス時期前の所定期間、もしくは、最初の運転開始から所定期間に達したときに、判定を要とすることを特徴とする請求項1記載のガスエンジンの排ガス制御装置。 前記NOx低減要求判定手段は、前記ガスエンジンを搭載した移動体が、NOx排出量規制地域に近づいたとき、もしくは入ったときに、判定を要とすることを特徴とする請求項1記載のガスエンジンの排ガス制御装置。 前記ガスエンジンには過給機が備えられ、前記低NOx運転モードは、空気過剰率を増大するように、前記過給機を制御することを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載のガスエンジンの排ガス制御装置。 前記ガスエンジンがパイロット噴射式の燃焼室構造からなり、前記低NOx運転モードにおける空気過剰率の増大を、副室内もしくは主室内に噴射するパイロット燃料を減少させることで行うことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載のガスエンジンの排ガス制御装置。 |
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说明书全文 | 本発明は、ガスエンジンの排ガス浄化装置に関し、特に定置発電機用、または舶用のガスエンジンのNOx(窒素酸化物)排出抑制に効果的な排ガス制御装置に関する。 エンジンからのNOx排出量と燃料消費率とは、トレードオフの関係にあることは知られており、NOx規制値を満足させながら燃料消費率を低減させるように運転することが望ましい。 NOx生成を抑制する手段としては、点火時期及び空燃比を制御することが有効であり、例えば、特許文献1(特開2003−148187号公報)には、組成が変化する燃料が供給されるがガスエンジンにおいて、燃料組成計測手段、負荷計測手段、回転数計測手段の出力に応じてガスエンジンの点火時期及び空燃比を制御して、燃料組成が変化した際のノッキングおよびNOx発生抑制を行うことが示されている。 しかし、特許文献1においては、ガスエンジンの燃料組成が変わる際のNOx排出量を抑制するものであり、NOx排出量を抑制すべき環境状態や地理的状態によってNOx排出量を抑制することまでは開示していない。 つまり、NOx排出量を一時的に抑制する必要が生じる環境条件や地理的条件が発生した場合、例えば、都市部では夏場において光化学スモッグの発令警報が出された際に、光化学スモッグの発生原因であるNOxを一時的に抑制する必要がある場合や、エンジン運転時間が所定のメンテナンス時期に近づきは排ガス濃度の悪化が懸念される時期においてメンテナンスの実行までの期間に一時的に抑制する場合や、外気環境条件が高温で低湿度状態になっていて燃焼温度が高温化する場合や、舶用若しくは移動体のエンジンのように、NOx規制地域内若しくは規制国内に入った際に一時的に抑制する必要が生じた場合等がある。 特に、発電機用のガスエンジンにおいては、NOx規制のために高額の脱硝設備を設置し、発電出力を抑えて運転しなければならないため、一時的な抑制運転を行うことは、発電出力を一定に保持し、且つガスエンジンの燃費悪化を抑える上で有効である。 そこで、本発明はかかる技術的課題に鑑み、NOx排出量を一時的に抑制する必要な環境条件や地理的条件が発生した場合に、NOx抑制運転を行い、それ以外の場合には燃費を重視した安定運転を行わせることによって、NOx低減と燃費向上とを図るガスエンジンの排ガス制御装置を提供することを目的とする。 本発明はかかる課題を解決するため、燃料ガスと空気とを混合し、混合した混合ガスを燃焼室に供給するガスエンジンの排ガス制御装置において、燃焼室内に供給される混合ガスの着火時期を制御する着火時期制御手段と、燃焼室内の空気過剰率を制御する空気過剰率制御手段と、エンジン回転数とエンジン負荷に基づいて燃料消費率が最適な着火時期および空気過剰率として設定された第1目標着火時期および第1目標空気過剰率を目標値として前記着火時期制御手段および空気過剰率制御手段を制御する基本運転モードと、環境条件や地理的条件やエンジン運転経過条件の少なくともいずれかの条件によって、NOx排出量を一時的に抑制するか否かを判定するNOx低減要求判定手段と、前記第1目標着火時期を遅延させた第2目標着火時期および前記第1目標空気過剰率を増大させた第2目標空気過剰率を目標値として前記着火時期制御手段および空気過剰率制御手段を制御する低NOx運転モードと、前記NOx低減要求判定手段によって低減要求があった場合に、前記低NOx運転モードに切り替えて、前記NOx低減要求が解除されるまで該低NOx運転モードを継続し、前記NOx低減要求が解除された場合に前記基本運転モードに切り換える運転モード切換え手段と、を備えたことを特徴とするガスエンジンの排ガス制御装置。 本発明によれば、環境条件や地理的条件やエンジン運転経過条件の少なくともいずれかの条件によって、NOx排出量を一時的に抑制する必要が生じた際にだけ、運転モード切換え手段が低NOx運転モードに切り替えて、第1目標空気過剰率を増大させた第2目標空気過剰率に基づいた制御が前記空気過剰率制御手段によって行われ、さらに第1目標着火時期を遅延させた第2目標着火時期に基づいた制御が前記着火時期制御手段によって行われる。 従って、常に、目標空気過剰率を増大させ、さらに着火時期を遅延させてNOx低減運転を行う必要がなく、必要な場合以外では燃費を重視した安定運転を行わせることによって、NOx低減と燃費向上とを図るガスエンジンの排ガス制御装置を得ることができる。 また、本願発明において好ましくは、前記NOx低減要求判定手段は、前記ガスエンジンが設置された地域およびその周辺に光化学スモッグ注意報が発令されたときに、判定を要とするとよい。 このように構成することによって、特に都市部において夏場に、光化学スモッグ注意報が発令した場合には、光化学スモッグの発生原因である、NOx排出量を低減するために、一時的に、低NOx運転モードに切り替えてNOx低減運転を行うことで、全体(全稼働期間)の運転を通しての燃費悪化を伴うことなく効率よくNOx低減効果が得られる。 また、本願発明において好ましくは、前記NOx低減要求判定手段は、前記ガスエンジンが設置されている外気温度が所定値以上であり、且つ湿度が所定値以下の高温低湿度状態であるときに、判定を要とするとよい。 このように構成することによって、外気温度が所定値以上であり、且つ湿度が所定値以下の高温低湿度状態であるときには、給気温度が高くなりNOxが発生しやすい状況であるため、一時的に、低NOx運転モードに切り替えてNOx低減運転を行うことで、効率よくNOx低減効果が得られる。 また、本願発明において好ましくは、前記NOx低減要求判定手段は、前記ガスエンジンの運転経年データに基づいて、次回メンテナンス時期前の所定期間、もしくは、最初の運転開始から所定期間に達したときに、判定を要とするとよい。 このように構成することによって、ガスエンジンの部品交換等を行うメンテナンス時期の直前おいては、排ガス状態が悪化する傾向にあるため、そのように時期においては、または、最初の運転開始から所定期間に達したときには、メンテナンス時期とは関係なく排ガス状態が悪化する傾向にあるため、そのように時期においては、一時的に、低NOx運転モードに切り替えてNOx低減運転を行うことで、効率よくNOx低減効果が得られる。 また、本願発明において好ましくは、前記NOx低減要求判定手段は、前記ガスエンジンを搭載した移動体が、NOx排出量規制地域に近づいたとき、もしくは入ったときに、判定を要とするとよい。 このように構成することによって、前記ガスエンジンが移動体である車両や船舶に搭載されている発電機用の動力源の場合や、もしくは、移動体である車両や船舶の主動力源として用いられている場合には、当該移動体がNOx排出量規制地域に近づいたとき、もしくは入ったときに、一時的に、低NOx運転モードに切り替えてNOx低減運転を行うことで、効率よくNOx低減効果が得られる。 また、本願発明において好ましくは、前記ガスエンジンには過給機が備えられ、前記低NOx運転モードは、空気過剰率を増大するように、前記過給機を制御するとよい。 このように構成することによって、過給機の排気バイパス流量を制御して過給量を増大するようにして、空気過剰率を増大できる。 これによって、NOx低減の運転を可能にできる。 また、本願発明において好ましくは、前記ガスエンジンがパイロット噴射式の燃焼室構造からなり、前記低NOx運転モードにおける空気過剰率の増大を、副室内もしくは主室内に噴射するパイロット燃料を減少させることで行うとよい。 このように構成することで、パイロット燃料を減少させることで空気過剰率を増大できる。 これによって、NOx低減の運転を可能にできる。 本発明によれば、NOx排出量を一時的に抑制する必要な環境条件や地理的条件の発生状態に基づいて、NOx抑制運転の継続と解除とを行い、NOx抑制運転と燃費を重視した安定運転とを切換えることによって、NOx低減と燃費向上とを図ることができる。 以下、本発明に係る実施形態について図面を用いて詳細に説明する。 なお、以下の実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。 (第1実施形態) 図1において、エンジン(ガスエンジン)2には、シリンダブロック4、シリンダヘッド6、フライホイール8が備えられ、さらに、排気タービン10a及びコンプレッサ10bからなる過給機10が備えられている。 また、フライホイール8には発電機1が直接取り付けられている。 一方、各シリンダヘッド6の排気出口には、排気管18がそれぞれ接続され、各排気管18は排気タービン10aの排気入口と排気集合管20によって接続されている。 排気タービン10aの排ガス出口には排ガスを排出ための排気出口管22が接続されている。 また、排気集合管20の排気タービン10a入口側から分岐されて排気タービン10aをバイパスし、該排気タービン10a出口側の排気出口管22に接続される排気バイパス管24が設けられており、該排気バスパス管24には、排気バイパス管24の通路面積を変化せしめて、コンプレッサ10bによる過給圧を調整する排気バイパス弁26が設けられている。 過給機10のコンプレッサ10bには、外部からの空気を導入する過給機入口空気通路28が接続されている。 また、燃料ガスを収容する燃料ガスタンク(図示省略)から燃料ガスが導入されるガス供給管30がガス供給主管32に接続され、該ガス供給主管32の途中でシリンダ毎に分岐され、ガス供給枝管34となって各給気枝管12に接続されている。 また、ガスコンプレッサ31でガス供給主管32へ燃料ガスが圧送されている。 各ガス供給枝管34には、各ガス供給枝管34の通路面積即ち燃料ガス流量を制御する燃料流量制御弁36が設けられている。 エンジン回転数を検出する回転数センサ46、発電機1の負荷つまりエンジン負荷を検出する負荷センサ48が設けられ、外気温度検出する温度センサ50、外気の相対湿度を検出する湿度センサ52が設置されている。 図2は、図1のエンジン2の燃焼室周りの構造を模式的に示す一部断面説明図である。 シリンダ54内を往復摺動自在に嵌合されたピストン56、ピストン56の上面とシリンダブロック4の内面との間に区画形成される主燃焼室58、該主燃焼室58に接続された吸気ポート60、該吸気ポート60を開閉する吸気弁62等を備えている。 吸気ポート60の上流側の給気枝管12には、ガスミキサー64が設置され、ガス供給枝管34が接続され、該ガス供給枝管34を通して供給された燃料ガスと、給気枝管12を通して供給された空気とがガスミキサー64で予混合する。 なお、ガスミキサー64を介さずに直接吸気枝管12にガス供給枝管34が接続されて混合されてもよい。 また、副室口金66の内部に副燃焼室38が形成されている。 副室口金66の先端部周囲には主燃焼室58内に火炎を噴射して主燃焼を行う噴孔68が複数形成されている。 次に、以上の構成を備えたガスエンジンにおけるエンジン制御装置74について説明する。 基本運転モード80とは、回転数センサ46と負荷センサ48から検出されたエンジン回転数とエンジン負荷との信号を基に、予め設定されたエンジン回転数とエンジン負荷とに対する最適、即ち最も燃料消費率がよくなる目標空気過剰率(第1目標空気過剰率)と、目標点火時期(第1目標着火時期)のマップのテーブルを用いて算出された目標空気過剰率(第1目標空気過剰率)と目標点火時期(第1目標着火時期)を目標値として、着火時期制御手段76および空気過剰率制御手段78が制御される運転をいう。 また、低NOx運転モード82とは、前記第1目標点火時期を所定量遅延させた第2目標点火時期、および前記第1目標空気過剰率を所定量増大させた第2目標空気過剰率を目標値として前記着火時期制御手段および空気過剰率制御手段が制御される運転をいう。 すなわち、低NOx運転モード82は、燃費効率が良好な第1目標点火時期から第2目標点火時期に遅角する点火タイミング遅角手段90と、燃費効率が良好な第1目標空気過剰率から第2目標空気過剰率に空気量を増大する空気量増大手段92とによって構成されている。 点火タイミング遅角手段90は、点火プラグ72による点火時期を遅角制御することで行っている。 また、空気量増大手段92は、過給機10の排気バイパス弁26の開度を絞って過給量を増大することで行っている。 また、NOx低減要求判定手段86は、環境条件や地理的条件やエンジン運転経過条件等のように、NOx排出量を一時的に抑制する必要が生じたか否かを判定する。 そのため、NOx低減要求判定手段86によって、環境変化、稼働期間、その他特別なNOx排ガス規制等への対応が生じたか否かを判定する。 例えば、判定条件(1つ目の条件)としては、エンジン2が設置された地域おびその周辺に光化学スモッグ注意報が発令されたときには、NOx低減要求判定手段86は、NOx低減が要であると判定する。 塗料や接着剤などに溶剤として含まれている揮発性有機化合物と、自動車や工場からの排気ガスに含まれるNOx(窒素酸化物)が太陽からの紫外線を受けて化学反応を起こすと、光化学オキシダントという新たな物質が発生し、気温が高く、風が弱く、日差しの強い日は大気中の光化学オキシダントの濃度が高くなり、所謂光化学スモッグが発生する。 また、判定条件(2つ目の条件)としては、エンジン2が設置されている外気温度が所定値以上であり、且つ湿度が所定値以下の高温低湿度状態のときも、NOx低減要求判定手段86は、NOx低減が要であると判定する。 また、判定条件(3つ目の条件)としては、前記NOx低減要求判定手段86は、前記ガスエンジンの運転経年データに基づいて、次回メンテナンス時期前の所定期間、もしくは、最初の運転開始から所定期間に達したときに要であると判定する。 エンジン2は、発電用のガスエンジンであり、経年劣化に対して部品交換等を行うため定期的にメンテナンス行っているが、そのメンテナンス時期の直前おいては、稼働時間が長期間に及んでおり排ガス状態が悪化する傾向にある。 また、判定条件(4つ目の条件)としては、前記NOx低減要求判定手段86は、前記エンジン2を、車両や船舶や航空機の主動力機関としている場合や、この車両、船舶、航空機に設置された発電機用の動力源としている場合には、車両や船舶や航空機の移動体がNOx排出量規制地域に近づいたとき、もしくは入ったときに、例えば、排ガス規制値が異なる国内(領海域、領空域)に移動したとき、または、同国内でも特別地域として規制が厳しい地域に移動したときに、判定を要とする。 具体的には、位置情報の検出結果と予め記憶された全世界の領域(空域、海域含めて)におけるNOx規制値レベルのデータとを対比して、その地域に入った時にNOx低減が要であると判定する。 また、前述したNOx低減要求判定手段86の判定条件は、適宜組み合わせることで一層的確な低減要求を判定することができる。 例えば、1つ目の条件の光化学スモッグ注意報が発令されたときと、2つ目の条件の外気条件の高温低湿度状態のときを組み合わせることで、NOx低減が一層必要状態となっていると判定する。 エンジン制御装置74の運転モード切換え手段84は、NOx低減要求判定手段86によって、低減要求が要と判定された場合に、基本運転モード80から低NOx運転モード82への運転モードの切換え、および低減要求が否と判定された場合に、基本運転モード80であれば、その運転モードを維持して、低NOx運転モード82であれば、基本運転モード80へ戻るように切換える。 また、出力制御手段88は、エンジン出力、つまりエンジン回転数を一定に保って発電機1の出力電力を一定に保持する。 低NOx運転モード82の運転時に、点火時期の遅角と空気量増大とを行うがエンジン出力が大きく変動しないように、点火時期の遅れ角度、空気増大量、および燃料ガス量を制御している。 次に、図4のフローチャートを参照して、エンジン制御装置74の制御フローについて説明する。 ステップS1での判定は、NOx低減条件の成立が発生するまで繰り返され、成立すると、ステップS2へ進み、運転モード切換え手段84によって低NOx運転モードをONにする。 その後ステップS3に進んで、低NOx運転モードを実施する。 この低NOx運転モードの実施は、図5に示すサブルーチンのフローに従って行われる。 ステップS4で、図5に示すフローの実施によって低NOx運転モードへの移行を完了する。 次に、ステップS5に進み、ステップS1と同様にNOx低減条件が成立か否かが判定される。 判定結果がYesの場合には、ステップS6へ進み低NOx運転モード82を継続して、NOx低減条件が否になるまで繰り返される。 そして、NOx低減条件が否の場合には、ステップS7に進んで、低NOx運転モード82をOFFする。 その後ステップS8に進んで、低NOx運転モードの解除を行う。 低NOx運転モードの解除は、図5に示したサブルーチンの逆を行い、空気量指令値を減少側へ、且つ点火タイミングを進角側へ変化させる。 図5に示す低NOx運転モードのサブルーチンは、まずステップS11で、空気量増大手段92に空気量増加の指令をして、ステップS12で排気バイパス弁26の開度を閉方向に作動して給気圧増加(給気量増加)させる。 同時に、ステップS21で、点火タイミング遅角手段90に遅角指令をして、ステップS22で、点火プラグ72の点火タイミングを遅角させる。 以上のエンジン制御装置74による低NOx運転モード82におけるタイムチャートを図6に示す。 低NOx運転モード82のONからOFFまでの排ガス中のNOx濃度と、エンジン出力(発電機出力)と、点火タイミングの遅角と、空気量増大と、の変化を示す。 以上の第1実施形態によれば、温度や湿度の環境条件や、地理的条件や、エンジン運転経過条件等によって、NOx排出量を一時的に抑制する必要が生じた際にだけ、運転モード切換え手段84が、基本運転モード80から低NOx運転モード82に切り替えて、第1目標空気過剰率を増大させた第2目標空気過剰率に基づいた制御が前記空気過剰率制御手段78によって行われ、さらに第1目標着火時期を遅延させた第2目標着火時期に基づいた制御が前記着火時期制御手段76によって行われる。 従って、常に、目標空気過剰率を増大させ、さらに着火時期を遅延させてNOx低減運転を行う必要がなく、必要な場合以外では燃費を重視した基本運転モード80によって安定運転を行わせることによって、NOx低減と燃費向上とを図るガスエンジンの排ガス制御装置を得ることができる。 (第2実施形態) 図7のように、着火装置100はノズルホルダー102の先端部分に取り付けられた副室口金66の内部に副燃焼室38が形成され、ノズルホルダー102の内部には燃料噴射弁104が設置されている。 液体燃料(軽油)の入口管106から燃料噴射弁104へ液体燃料が供給されるようになっている。 以上の第2実施形態におけるエンジン制御装置110は、図5の点線部分に示すように、第1実施形態にパイロット噴射量低減が追加されたものであり、低NOx運転モード114にパイロット噴射量減少手段112によって、パイロット噴射の燃料量を減少させることで、着火火炎の火炎強さを弱めて主燃焼室58での燃焼温度を低下させてNOx発生量を低下させる。 この低NOx運転モード114の実施は、図5のフローチャートで示すように、ステップS31で、パイロット噴射量の減少指令を行い、ステップS32でパイロット噴射コントローラ(不図示)により噴射量を減少させる。 第2実施形態のようなマイクロパイロット式の副燃焼室構造においても、第1実施形態と同様に、常に、目標空気過剰率を増大させ、さらに着火時期を遅延させてNOx低減運転を行う必要がなく、必要な場合以外においては燃費を重視した基本運転モード80によって安定運転を行わせることによって、NOx低減と燃費向上とを図るガスエンジンの排ガス制御装置を得ることができる。 なお、第1実施形態、第2実施形態は図1に示すように、燃料ガスタンク(図示省略)から燃料ガスが導入されるガス供給管30がガス供給主管32に接続され、該ガス供給主管32の途中でシリンダ毎に分岐され、ガス供給枝管34となって各給気枝管12に接続されている構成を示したが、必ずしも、各給気枝管12に燃料ガスを供給して予混合の混合ガスを生成するのではなく、過給機10のコンプレッサ10bの上流側にガスミキサー116を設置して、ガス調整弁118を介して燃料ガスを供給して予混合の混合ガスを生成するようにしてもよく、さらに図9のように、給気枝管12での混合と過給機10の上流での混合との両方を設けてもよい。 図9のように、図示しない燃料ガスタンクからの燃料ガスを導入するガス供給管30が過給機側ガス供給管30aとシリンダ側ガス供給管30bとに分岐され、該過給機側ガス供給管30aがガスミキサー116に接続されている。 ガス調整弁118で調整された燃料ガス量が空気と予混合される。 また、ガスミキサー116は、好適にはベンチュリミキサが用いられる。 本発明によれば、NOx排出量を一時的に抑制する必要な環境条件や地理的条件が発生した場合に、NOx抑制運転を行い、それ以外の場合には燃費を重視した安定運転を行わせることによって、NOx低減と燃費向上とを図ることができるので、発電用ガスエンジンや移動体に備えられたガスエンジンへの利用に適している。 1 発電機 2 エンジン(ガスエンジン) |