Chemical amplification for the synthesis of patterned array

申请号 JP52293998 申请日 1997-11-13 公开(公告)号 JP3364230B2 公开(公告)日 2003-01-08
申请人 アフィメトリックス,インコーポレイテッド; 发明人 ジェイ. ゴールドバーグ,マーティン; イー. ビーチャー,ジョディ; エイチ. マッゲル,グレン;
摘要
权利要求
  • (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】合成中間体から保護基を除去する方法であって、該方法は、以下の工程: a)その上に結合された合成中間体を有する基板表面を提供する工程であって、該合成中間体は、除去可能保護基によって保護される反応性基を含む、工程; b)以下: i)照射されると、触媒を生成する、放射線感受性化合物または基、およびii)該触媒により活性化されると、保護基除去生成物を生じる、自己触媒化合物または基、 を提供する工程;ならびにc)該表面の少なくとも一部を照射して、該保護基を除去する工程、 を包含する方法であって、 ここで、該放射線感受性化合物または基、該自己触媒化合物または基、および該合成中間体が異なる、方法。 【請求項2】前記合成中間体が、ジメトキシトリチル保護ヌクレオチドである、請求項1に記載の方法。 【請求項3】前記放射線感受性基および前記自己触媒基が、同一化合物の一部である、請求項1に記載の方法。 【請求項4】多様な配列の重合体を合成する方法であって、該方法は、以下の工程: a)その上に結合された合成中間体を有する基板表面を提供する工程であって、該合成中間体は、除去可能保護基によって保護される反応性基を含む、工程; b)以下: i)照射されると、触媒を生成する、放射線感受性化合物または基、およびii)該触媒により活性化されると、保護基除去生成物を生じる、自己触媒化合物または基、 を提供する工程; c)該表面の少なくとも一部を照射して、該保護基を除去する工程; d)該表面を第一モノマーと接触させる工程; e)該表面の少なくとも他の部分を照射して、該保護基を除去する工程;ならびにf)該表面を第二モノマーと接触させる工程、 を包含する方法であって、 ここで、該放射線感受性化合物または基、該自己触媒化合物または基、および該合成中間体が異なる、方法。 【請求項5】前記自己触媒化合物が、エステル、無水物またはニトリルからなる群より選択される遮蔽された酸である、請求項1または4に記載の方法。 【請求項6】前記合成中間体が、アミノ酸またはポリペプチドである、請求項1または4に記載の方法。 【請求項7】核酸をハイブリダイズする方法であって、
    該方法は、以下の工程: a)その上に結合された合成中間体を有する基板表面を提供する工程であって、該合成中間体は、除去可能保護基によって保護される反応性基を含む、工程; b)以下: i)照射されると、触媒を生成する、放射線感受性化合物または基、およびii)該触媒により活性化されると、保護基除去生成物を生じる、自己触媒化合物または基、 を提供する工程; c)該表面の少なくとも一部を照射して、該保護基を除去する工程; d)該表面を第一ヌクレオチドと接触させる工程; e)該表面の少なくとも他の部分を照射して、該保護基を除去する工程; f)該表面を第二ヌクレオチドと接触させる工程; g)工程a)〜f)を繰り返して、該表面上に多様な配列のポリヌクレオチドアレイを合成する工程;およびh)標的核酸を該ポリヌクレオチドアレイとハイブリダイズする工程、 を包含する方法であって、 ここで、該放射線感受性化合物または基、該自己触媒化合物または基、および該合成中間体が異なる、方法。 【請求項8】前記合成中間体が、リンカー分子である、
    請求項1、4、または7のいずれか1項に記載の方法。 【請求項9】前記合成中間体が、ヌクレオチドまたはポリヌクレオチドである、請求項1、4、または7のいずれか1項に記載の方法。 【請求項10】前記除去可能保護基が、酸除去可能基である、請求項1、4、または7のいずれか1項に記載の方法。 【請求項11】放射線増感剤を提供する工程をさらに包含する、請求項1、4、または7のいずれかに記載の方法。 【請求項12】前記放射線感受性化合物または基が、感光性化合物または基である、請求項1、4、または7に記載の方法。 【請求項13】前記感光性化合物または基が、光活性化触媒または光活性化酸触媒である、請求項12に記載の方法。 【請求項14】前記感光性化合物または基が、光活性化触媒である、請求項12に記載の方法。 【請求項15】前記感光性化合物または基が、以下からなる群より選択される、請求項13に記載の方法:ナフトキノンジアジドスルホン酸、2,1,4−ジアゾナフトキノンスルホン酸エステル、2,1,5−ジアゾナフトキノンスルホン酸エステル、1,1−ビス[p−クロロフェニル]
    −2,2,2−トリクロロエタン、1,1−ビス[p−メトキシフェニル]−2,2,2−トリクロロエタン、1,2,5,6,9,10
    −ヘキサブロモシクロドデカン、1,10−ジブロモデカン、1,1−ビス[p−クロロフェニル]−2,2−ジクロロエタン、4,4−ジクロロ−2−(トリクロロメチル)ベンズヒドリル、ヘキサクロロジメチルスルホン、2−クロロ−6−(トリクロロメチル)ピリジン、o,o−ジエチル−o−(3,5,6−トリクロロ−2−ピリジル)ホスホロチオネート、1,2,3,4,5,6−ヘキサクロロシクロヘキサン、N−(1,1−ビス[p−クロロフェニル]−2,
    2,2−トリクロロエチル)アセトアミド、トリス[2,3−
    ジブロモプロピル]イソシアヌレート、2,2−ビス[p
    −クロロフェニル]−1,1−ジクロロエチレン、トリス[トリクロロメチル]ストリアジン、1,1−ビス(クロロフェニル)−2,2,2−トリクロロエタノール、トリス(1,2,3−メタンスルホニル)ベンゼン、トリス(トリクロロメチル)トリアジンおよびトルエンスルホン酸エステル。 【請求項16】前記保護基が、以下からなる群より選択される、請求項1、4、または7のいずれか1項に記載の方法:ジメトキシトリチル、第三級ブチルカルバメート、トリフルオロアセチル、9−フルオレニルメトキシカルボニル、イソブチリル、ベンゾイル、フェノキシアセチル、アセトアミドメチル、アセチル、第三級アミルオキシカルボニル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニル、2−(4−ビフェニリル)−2−プロピルオキシカルボニル、2−ブロモベンジルオキシカルボニル、第三級ブチル、第三級ブチルオキシカルボニル、1−カルボベンゾキサミド−2,2,2−トリフルオロエチル、2,6−ジクロロベンジル、2−(3,5−ジメトキシフェニル)−
    2−プロピルオキシカルボニル、2,4−ジニトロフェニル、ジチアスクシニル、ホルミル、4−メトキシベンゼンスルホニル、4−メトキシベンジル、4−メチルベンジル、o−ニトロフェニルスルフェニル、2−フェニル−2−プロピルオキシカルボニル、α−2,4,5−テトラメチルベンジルオキシカルボニル、p−トルエンスルホニル、キサンテニル、ベンジルエステル、N−ヒドロキシスクシンイミドエステル、p−ニトロベンジルエステル、p−ニトロフェニルエステル、フェニルエステル、
    p−ニトロカーボネート、p−ニトロベンジルカーボネート、トリメチルシリルおよびペンタクロロフェニルエステル。 【請求項17】前記放射線感受性化合物が、トルエンスルホン酸である、請求項1、4、または7のいずれか1
    項に記載の方法。 【請求項18】前記自己触媒化合物が、ペンタフルオロ安息香酸である、請求項1、4、または7のいずれか1
    項に記載の方法。 【請求項19】前記除去可能保護基が、5'−ジメトキシトリチルである、請求項1、4、または7のいずれか1
    項に記載の方法。 【請求項20】固相化学合成のための基板であって、該基板は、その上に結合された以下: i)除去可能保護基を含有する合成中間体; ii)照射されると、触媒を生成する、放射線感受性化合物または基;およびiii)該触媒により活性化されると、保護基除去生成物を生じる、自己触媒化合物または基、 を有する基板であって、 ここで、該放射線感受性化合物または基、該自己触媒化合物または基、および該合成中間体が異なる、基板。 【請求項21】前記基板表面が、さらに放射線増感剤を含む、請求項20に記載の基板。 【請求項22】前記放射線感受性化合物または基が、感光性化合物または基である、請求項20に記載の基板。 【請求項23】前記感光性化合物または基が、光活性化触媒または光活性化酸触媒である、請求項22に記載の基板。 【請求項24】前記感光性化合物または基が、光活性化触媒である、請求項22に記載の基板。 【請求項25】前記感光性化合物または基が、以下からなる群より選択される、請求項23に記載の基板:ナフトキノンジアジドスルホン酸、2,1,4−ジアゾナフトキノンスルホン酸エステル、2,1,5−ジアゾナフトキノンスルホン酸エステル、1,1−ビス[p−クロロフェニル]
    −2,2,2−トリクロロエタン、1,1−ビス[p−メトキシフェニル]−2,2,2−トリクロロエタン、1,2,5,6,9,10
    −ヘキサブロモシクロドデカン、1,10−ジブロモデカン、1,1−ビス[p−クロロフェニル]−2,2−ジクロロエタン、4,4−ジクロロ−2−(トリクロロメチル)ベンズヒドリル、ヘキサクロロジメチルスルホン、2−クロロ−6−(トリクロロメチル)ピリジン、o,o−ジエチル−o−(3,5,6−トリクロロ−2−ピリジル)ホスホロチオネート、1,2,3,4,5,6−ヘキサクロロシクロヘキサン、N−(1,1−ビス[p−クロロフェニル]−2,
    2,2−トリクロロエチル)アセトアミド、トリス[2,3−
    ジブロモプロピル]イソシアヌレート、2,2−ビス[p
    −クロロフェニル]−1,1−ジクロロエチレン、トリス[トリクロロメチル]ストリアジン、1,1−ビス(クロロフェニル)−2,2,2−トリクロロエタノール、トリス(1,2,3−メタンスルホニル)ベンゼン、トリス(トリクロロメチル)トリアジンおよびトルエンスルホン酸エステル。 【請求項26】前記保護基が、以下からなる群より選択される、請求項20に記載の基板:ジメトキシトリチル、
    第三級ブチルカルバメート、トリフルオロアセチル、9
    −フルオレニルメトキシカルボニル、イソブチリル、ベンゾイル、フェノキシアセチル、アセトアミドメチル、
    アセチル、第三級アミルオキシカルボニル、ベンジル、
    ベンジルオキシカルボニル、2−(4−ビフェニリル)
    −2−プロピルオキシカルボニル、2−ブロモベンジルオキシカルボニル、第三級ブチル、第三級ブチルオキシカルボニル、1−カルボベンゾキサミド−2,2,2−トリフルオロエチル、2,6−ジクロロベンジル、2−(3,5−
    ジメトキシフェニル)−2−プロピルオキシカルボニル、2,4−ジニトロフェニル、ジチアスクシニル、ホルミル、4−メトキシベンゼンスルホニル、4−メトキシベンジル、4−メチルベンジル、o−ニトロフェニルスルフェニル、2−フェニル−2−プロピルオキシカルボニル、α−2,4,5−テトラメチルベンジルオキシカルボニル、p−トルエンスルホニル、キサンテニル、ベンジルエステル、N−ヒドロキシスクシンイミドエステル、
    p−ニトロベンジルエステル、p−ニトロフェニルエステル、フェニルエステル、p−ニトロカーボネート、p
    −ニトロベンジルカーボネート、トリメチルシリルおよびペンタクロロフェニルエステル。 【請求項27】前記放射線感受性化合物が、光活性化触媒である、請求項20に記載の基板。 【請求項28】前記自己触媒化合物が、エステル、無水物またはニトリルからなる群より選択される遮蔽された酸である、請求項20に記載の基板。 【請求項29】前記合成中間体が、リンカー分子である、請求項20に記載の基板。 【請求項30】前記合成中間体が、ヌクレオチドである、請求項20に記載の基板。 【請求項31】前記合成中間体が、ポリヌクレオチドである、請求項20に記載の基板。 【請求項32】前記合成中間体が、アミノ酸である、請求項20に記載の基板。 【請求項33】前記合成中間体が、ポリペプチドである、請求項20に記載の基板。 【請求項34】前記除去可能保護基が、酸除去可能基である、請求項20に記載の基板。 【請求項35】前記光活性化触媒が、トルエンスルホン酸である、請求光27に記載の基板。 【請求項36】前記自己触媒化合物が、ペンタフルオロ安息香酸である、請求項20に記載の基板。 【請求項37】前記酸除去可能保護基が、5'−ジメトキシトリチルである、請求項34に記載の基板。 【請求項38】基板上で重合体アレイを合成する方法であって、該方法は、以下の工程: a)その上に結合された1個またはそれ以上の合成中間体を有する該基板の表面、および自己触媒基を活性化し得る放射線活性化触媒を含む触媒系を提供する工程であって、該自己触媒基は、該放射線活性化触媒による活性化の際に保護基を除去し得、該合成中間体は、該保護基により反応から保護された反応性基を有する、工程であって、 ここで、該放射線感受性化合物または基、該自己触媒化合物または基、および該合成中間体が異なる、工程; b)該基板の該表面を、一定波長の放射線で照射する工程; c)該合成中間体から該保護基を除去する触媒反応を開始して、未保護反応性基を生成する工程; d)引き続いて追加した合成中間体を該未保護反応性基と反応させる工程であって、該引き続いて追加した合成中間体は、保護基により反応から保護した反応性基を有する、工程; e)所望の重合体配列が得られるまで、必要なら、工程b)〜d)を繰り返す工程、 を包含する、方法。 【請求項39】重合体アレイを製造する際に使用する基板であって、該基板は、 a)その上に結合された1個またはそれ以上の合成中間体を有し、該合成中間体は、保護基により反応から保護した反応性基を有し、 b)該合成中間体と接触する放射線活性化触媒および自己触媒基を含む触媒系を有し、該自己触媒基は、該放射線活性化触媒によって活性化された後に該保護基の除去を触媒し得る、ことを特徴とする基板であって、 ここで、該放射線感受性化合物または基、該自己触媒化合物または基、および該合成中間体が異なる、基板。 【請求項40】重合体アレイを製造する際に使用する基板を製造する方法であって、該方法は、以下の工程: a)その上に結合された1個またはそれ以上の合成中間体を有する基板表面を提供する工程であって、該合成中間体は、保護基により反応から保護した反応性基を有する、工程; b)該基板表面に、放射線活性化触媒および自己触媒基を含む触媒系を有する重合体層を付与する工程であって、該自己触媒基は、該放射線活性化触媒によって活性化された後に該保護基の除去を触媒し得る、工程、 を包含する方法であって、 ここで、該放射線感受性化合物または基、該自己触媒化合物または基、および該合成中間体が異なる、方法。 【請求項41】多様な配列の重合体を合成する方法であって、該方法は、以下の工程: a)その上に結合された合成中間体を有する基板表面を提供する工程であって、 該合成中間体は、除去可能保護基によって保護される反応性基を含む、工程; b)以下: i)照射されると、触媒を生成する、放射線感受性化合物または基、およびii)該触媒により活性化されると、保護基除去生成物を生じる、自己触媒化合物または基、 を提供する工程; c)該表面の少なくとも一部を照射して、該保護基を除去する工程; d)該表面を第一の引き続いて添加される合成中間体と接触させる工程; e)該表面の少なくとも他の部分を照射して、該保護基を除去する工程;ならびにf)該表面を第二の引き続いて添加される合成中間体と接触させる工程、 を包含する方法であって、 ここで、該放射線感受性化合物または基、該自己触媒化合物または基、および該合成中間体が異なる、方法。 【請求項42】前記自己触媒化合物が、エステル、無水物またはニトリルからなる群より選択される遮蔽された酸である、請求項41に記載の方法。 【請求項43】前記合成中間体が、アミノ酸またはポリペプチドである、請求項41に記載の方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 国連出願の記載 本願は、1996年11月14日に出願した米国暫定出願第60
    /030,826号に対して優先権を主張しており、その内容は、その全体が本明細書中で参考として援用されている。 発明の背景 本発明の実施態様は、空間的に規定した化学合成に関し、これは、リソグラフィープロセスを含む。 特に、本発明の実施態様は、多様な重合体配列(例えば、ポリペプチドおよびポリヌクレオチド)のアレイを合成するための新規な方法および組成物に関する。 本発明の特定の局面によれば、多様な重合体配列(例えば、ペプチドまたはポリヌクレオチド)を合成する方法が提供される。
    この多様な重合体配列は、例えば、核酸の分析、遺伝子発現のモニタリング、レセプターおよび核酸の結合の研究、表面ベースのDNA計算、および集積電子回路および他の小型装置の組立に有用である。 重合体配列(例えば、ヌクレオチドおよびペプチド配列)を合成する方法は、公知である。 オリゴヌクレオチドを合成する方法は、例えば、Oligonucleotide Synthe
    sis:A Practical Approach、Gaitら、IRL Press、Oxfor
    d(1984)に見られ、その内容は、全ての目的について、その全体が本明細書中で参考として援用されている。 いわゆる「Merrifield」固相ペプチド合成は、数年にわたって、一般的に使用され、Merrifield、J.Am.Che
    m.Soc.(1963)85:2149−2154に論述されており、その内容は、全ての目的について、その全体が本明細書中で参考として援用されている。 固相合成法は、例えば、多数の「ピン」上の数個のペプチド配列の合成に対して、
    提供されている。 例えば、Geysenら、J.Immun.Meth.(1
    987)102:259−274(その内容は、全ての目的について、本明細書中で参考として援用されている)を参照せよ。 他の固相合成法は、例えば、カラム中に支持した異なるセルロースディスク上での種々のペプチド配列の合成を包含する。 FrankおよびDoring、Tetrahedron(198
    8)44:6031−6040(その内容は、全ての目的について、
    本明細書中で参考として援用されている)を参照せよ。
    さらに他の固相合成法は、米国特許第4,728,502号(Ham
    illに発行された)およびPCT公報第WO 90/00626号(Bea
    ttie、発明者)で論述されている。 上記各方法は、比較的に低密度の重合体アレイを生じるにすぎない。 例えば、Geysenらが論述した方法は、標準的なマイクロリットルプレートの寸法で間隔を開けて配置したピン上にて、96個の異なる重合体を生成することに限定されている。 発明の要旨 組み合わせ固相合成を用いて、ペプチド、ポリヌクレオチドおよび他の重合体配列の高密度アレイを短時間で形成する改良方法が考案された。 大規模固定化重合体合成(VLSIPS)技術は、組み合わせ固相重合体合成を大きく進歩させ、デオキシリボ核酸(DNA)アレイチップ(例えば、GENECHIPの商標で販売されているもの)の臨床用途に道を開いた。 Kozalら、Nature Medicine、Vol.
    2、pp.753−759(1996)(その内容は、全ての目的について、その全体が本明細書中で参考として援用されている)を参照せよ。 VLSIPS技術は、Pirrungら、米国特許第5,143,854号(または、PCT公報第WO 90/15070号を参照せよ)、Fodorら、PCT公報第WO 92/10092号、およびP
    CT公報第WO 95/11995号;Fodorら、Science(1991)251:
    767−777(その全ての内容は、全ての目的について、それらの全体が本明細書中で参考として援用されている)
    に開示されている。 VLSIPS技術の公知の実施態様は、基板表面上で空間的に規定した組み合わせ重合体合成を達成するために、放射線不安定性保護基およびフォトリソグラフィーマスクを使用する。 これらの実施態様では、
    マスクは、放射線不安定性保護基を含むリンカー分子を備えた表面の特定位置にて、放射線に対する選択的露光を制御するために使用される。 露光位置では、この放射線不安定性保護基が除去される。 この表面は、次いで、
    所望のモノマーを含有する溶液と接触される。 このモノマーは、このリンカー上の新たに露光した反応性部分と反応性である少なくとも1個の部位、および1個以上の放射線不安定性保護基により保護した少なくとも第二反応性部位を有する。 所望のモノマーは、次いで、未保護リンカー分子とカップリングされる。 このプロセスは、
    特定の位置で多数の重合体配列を合成するために、繰り返すことができる。 高密度重合体アレイを合成する他の方法は、基板上の予備選択部位にて、試薬送達用のチャンネルを含むブロックを使用する。 PCT公報第WO 93/09668号(その内容は、全ての目的について、本明細書中で参考として援用されている)を参照せよ。 特定の実施態様では、この基板にブロックが接触され、固定化重合体の一部を形成するのに必要な試薬は、このチャネルを介して、この基板にアクセスできるようになる。 このブロックまたは基板は回転でき、このプロセスが繰り返されて、この基板上に、重合体のアレイが形成される。 このブロックチャンネル法は、光指示法と組み合わせることができる。 本発明の特定の実施態様は、多様な重合体配列の新規な高密度アレイを合成する際に有用な、新規な方法、組成物および装置を提供する。 これらの重合体配列は、個々の合成中間体から造られるが、これらには、多様な天然起源または非天然起源のペプチド、ヌクレオチド、ポリペプチドまたはポリヌクレオチドが挙げられる。 本発明の方法は、触媒系を用いた新規な化学増幅プロセスを使用し、これは、この重合体配列の合成を助けるための照射により、開始される。 本発明の方法は、重合体配列の形成を促進するような様式で、合成中間体を化学的に変えるための触媒として作用する感光性化合物の使用を包含する。 このような感光性化合物には、放射線活性化触媒(RAC)、さらに具体的には、光活性化触媒(PAC)
    と一般に呼ばれているものが挙げられる。 これらのRAC
    は、それ自体、この合成中間体を化学的に変えることができるか、またはこの合成中間体が後に添加する合成中間体または他の化合物と化学的に結合できるような様式でこの合成中間体を化学的に変える自己触媒化合物を活性化できる。 本発明の1実施態様によれば、基板(例えば、ガラスプレート)の表面に、1個以上のリンカー分子が結合されているか、またはその上に設けられている。 このリンカー分子の未結合部分は、また、このリンカー分子の端部または遊離末端と呼ばれるが、反応性官能基を有し、
    この官能基は、除去可能保護基により、ブロックされているか、保護されているか、または反応に利用できないようにされている。 一旦、この保護基が除去されると、
    この官能基は、反応に利用できるようになり、すなわち、この反応性官能基は、ブロックされなくなる。 光活性化触媒(PAC)もまた、このリンカー分子の近傍にて、この基板の表面に位置しているか、またはそこに設けられている。 この基板の表面には、また、自己触媒化合物も存在し得る。 この光活性化触媒は、それ自体または別の触媒成分と組み合わせて、本明細書中では、触媒系と呼ばれる。 当業者に周知のリソグラフィー方法および技術を用いて、この基板の表面上の第一選択領域のセットは、一定波長の放射線に露光される。 この放射線は、このPACを活性化し、次いで、直接的かまたは自己触媒化合物を介してかのいずれかにより、このリンカー分子からこの保護基を触媒的に除去して、それを、引き続いて添加する合成中間体との反応に利用できるようにする。 本発明の1実施態様によれば、この放射線は、このPA
    Cの構造を変えて、自己触媒化合物(これはまた、本明細書中では、エンハンサーとも呼ばれる)が、少なくとも1種の生成物を生じる反応(これは、この第一選択領域にて、このリンカー分子から、この保護基を除去する)を受けるのを開始することができる触媒を生成させる。 PACおよび自己触媒化合物の使用は、有利なことに、触媒作用によって、その保護基を除去したリンカー分子の数を増幅する。 言い換えれば、この放射線は、多数の保護基の除去を触媒する化学反応を開始する。 これらの保護基が除去されると、このリンカー分子の反応性官能基は、引き続いて添加される合成中間体または他の化合物との反応に利用できるようになる。 この基板は、次いで、このリンカー分子上の露光した官能基と反応する追加合成中間体で洗浄されるかまたはそれと接触されて、配列を形成する。 ある好ましい実施態様では、このエンハンサーは、RAC(例えば、PAC)で開始したとき、自己触媒作用を受ける自己触媒化合物または基である。 この合成中間体はまた、除去可能保護基によりブロックされるかまたは反応に利用できなくされる反応性官能基を有する。 このようにして、この基板の表面を段階的に照射して、触媒反応を開始し、既に存在している合成中間体上の反応性官能基から保護基を除去すること、次いで、モノマー、すなわち、合成中間体(これは、この反応性官能基と反応し、そして、この基板表面の引き続く照射により後に除去する保護基を有する)を導入することにより、任意の所望長のモノマーの配列を形成することができる。 従って、その後、この基板上の第二セットの選択領域(これは、この基板上の第一セットの選択領域と同一または異なり得る)が放射線に露光され、この合成中間体またはリンカー分子上の除去可能保護基が除去される。
    この基板は、次いで、露光した官能基との反応のために、引き続いて添加される別の合成中間体と接触される。 このプロセスは、所望長の重合体および所望の化学配列が得られるまで、合成中間体を選択的に適用するように繰り返される。 この重合体配列にて、最後に添加した合成中間体上の保護基は、次いで、必要に応じて、除去され、この配列は、その後、必要に応じて、キャップ化される。 側鎖保護基もまた、この重合体配列にてもし存在するなら、除去される。 この方法は、光子放射線を使用するとき、「パターン化したアレイの合成用の光化学増幅」または「PASPA」と呼ばれる。 本発明の1実施態様によれば、このRACは、放射線に露光したとき、酸を生成し、このエンハンサーは、それ自体で酸を生成する酸触媒熱分解開裂を受けやすいエステルであり、この保護基は、酸除去可能保護基であり、
    そしてこのモノマーは、ヌクレオチドであり、これは、
    例えば、その3'→5'の方向で合成を行うとき、そのC−
    5'酸基にて、酸除去可能保護基を含有する。 本発明の教示は、5'→3'の方向でポリヌクレオチドの合成を行う際にも、同等に有用であることが理解されるべきである。 この場合、保護基は3'ヒドロキシル基に存在する。
    本発明の別の実施態様では、このモノマーは、そのアミノ末端またはカルボキシ末端に酸除去可能保護基を含有するアミノ酸であり、そしてこのリンカー分子は、酸除去可能保護基を持ったアミノ基またはカルボン酸基で終わる。 本明細書中で開示した技術を用いると、有利なことに、この基板の表面上の比較的に小さな正確に知られている位置を照射することが可能となる。 この放射線は、
    例えば、この合成中間体またはリンカー分子自体による放射線の吸収時の光化学反応によるこの保護基の除去を直接は起こさないが、むしろ、この放射線は、増幅様式でこの保護基を除去する化学触媒反応を開始するための信号として、作用する。 従って、保護基の触媒系による触媒除去を開始するための、本発明を実施する際に使用する放射線の強度は、例えば、直接光子除去(これは、
    多くの非増幅法と比較すると、良好な分解能を生じ得る)よりもずっと低くあり得る。 本発明は、高い合成精度、低い合成特徴および改良された製造能で、基板上の公知位置にて、任意の所望の化学配列の重合体の合成が可能となるので、有利である。 本発明の実施態様は、高密度の核酸プローブアレイを組み立てるか、または基板表面に核酸配列を固定化するのに、有用である。 高密度核酸プローブ配列は、核酸を分析し、遺伝子発現をモニターし、そして計算を実施する効率的な手段を提供する。 従って、本発明の目的は、化学増幅法を用いて、高密度重合体アレイを製造する方法を提供することにある。
    本発明のさらに他の目的は、重合体配列を合成して同一基板上に多くの異なる重合体配列を与え得る場合、重合体密純度を改良し、重合体と基板との間の空間的な分解能およびコントラストを改良し、そしてこの基板上の領域を減らすために、短い時間および低い放射線強度を用いて重合体アレイを製造する方法を提供することにある。 本発明のさらに他の目的は、触媒反応を開始する感光性化合物を用いた重合体配列の形成において、合成中間体から保護基を除去する方法を提供することにある。
    本発明のさらに他の目的は、重合体アレイの製造において、精度、コントラストおよび製造し易さを改良することにある。 本発明のこれらの目的、他の目的、特徴および利点は、本明細書の残りの部分および添付の図面を参照することにより、明らかとなる。 図面の簡単な説明 以下の特定の好ましい実施態様の詳細な説明のなかで、添付の図面が参照され、ここで, 図1は、照射時間(秒)に対するPAC濃度のグラフである。 図2は、本発明のプロセスにより得られる5μmおよび2μmの特徴を示す画像である。 図3は、本発明の方法により生成したアレイである。 図4は、照射の関数としての応答の非線形挙動を示すグラフである。 図5は、トリオクチルアミン濃度の関数としての光動力学的な応答のグラフである。 図6は、化学的増幅光子法で合成した標識T 6重合体のクロマトグラムである。 図7は、TCA/DCMで合成した標識T 6重合体のクロマトグラムである。 特定の発明の詳細な説明 本発明の原理は、段階的方法での重合体鎖の形成を可能にするために、放射線を用いて保護基の触媒除去を開始することにより、重合体アレイにおいて、正確な様式で、選択した重合体配列を調製する方法を提供することに、特に有利に適用できる。 本明細書中で使用する以下の用語は、以下の一般的な意味を有する: 1.リガンド:リガンドとは、レセプターにより認識される分子である。 本発明により研究され得るリガンドの例には、細胞膜レセプターのアゴニストおよびアンタゴニスト、トキシンおよび毒液、ウイルスエピトープ、ホルモン、アヘン剤、ステロイド、ペプチド、酵素基質、補助因子、薬物、レクチン、糖類、オリゴヌクレオチド、
    核酸、オリゴ糖およびタンパク質が挙げられるが、これらに限定されない。 2.モノマー:モノマーとは、小分子のセットのメンバーであり、これは、共に連結して、重合体、すなわち、2
    個以上のメンバーから構成した化合物を形成できる。 モノマーのセットには、例えば、一般的なL−アミノ酸のセット、D−アミノ酸のセット、合成アミノ酸および/
    または天然アミノ酸のセット、ヌクレオチドのセット、
    およびペントースおよびヘキサースのセットが挙げられるが、これらに限定されず、各セットは、当業者によく知られている。 重合体内のモノマーの特定の順序は、本明細書中では、その重合体の「配列」と呼ぶ。 本明細書中で使用する「モノマー」は、重合体の合成のための基本セットの任意のメンバーを意味し、単一の「マー(me
    r)」には限定されない。 例えば、20個の天然に生じるL−アミノ酸のダイマーは、ポリペプチド合成用の400
    個のモノマーの基本セットを形成する。 モノマーはまた、トリマー、オリゴマー、ポリマーなどを包含できる。 重合体の合成における連続工程にて、モノマーの異なる基本セットが使用され得る。 さらに、各セットは、
    合成後に改変される保護メンバーを含有し得る。 本発明は、本明細書中では、主として、モノマーの配列を含む分子(例えば、アミノ酸)の調製に関して記述されているが、他の重合体の調製に容易に適用できる。 このような重合体には、例えば、核酸の線状重合体および環状重合体の両方、多糖類、リン脂質、およびα−アミノ酸、
    β−アミノ酸またはω−アミノ酸のいずれかを有するペプチド、上記のいずれかに公知薬剤を共有結合したヘテロ重合体、ポリヌクレオチド、ポリウレタン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリ尿素、ポリアミド、ポリエチレンイミン、ポリアリーレンスルフィド、ポリシロキサン、ポリイミド、ポリアセテート、または本開示を検討すると明らかとなる他の重合体が挙げられる。 異なるモノマー配列を有する重合体が、基板の異なる規定済み領域で形成されるとき、このような重合体は、「多様」となる。 重合体の環化法および重合体反転法は、同時係属中の出願第796,727号(これは、1991年11月22日に開示され、「固体表面における重合体反転」の表題である)に開示されており、その内容は、全ての目的について、本明細書中で参考として援用されている。 3.ペプチド:ペプチドとは、モノマーがα−アミノ酸であってもアミド結合を介して共に結合した重合体であり、別名、ポリペプチドとも呼ばれる。 アミノ酸は、L
    −光学異性体またはD−光学異性体であり得る。 本明細書中で使用する「ポリペプチド」との用語は、長さが2
    個以上のアミノ酸またはそれより大きいものを意味し、
    しばしば、20個より多いアミノ酸モノマーまたは数百のオーダーのモノマーを含む。 アミノ酸については、標準的な略語を使用する(例えば、プロリンについては、
    P)。 アミノ酸およびそれらの略語の同定は周知であり、Stryer、Biochemistry、第3版、1988に含まれており、その内容は、全ての目的について、本明細書中で参考として援用されている。 4.レセプター:レセプターとは、リガンドに親和性を有する分子である。 レセプターは、天然に生じる分子または人工の分子であり得る。 それらは、未変性の状態または他の種との集塊物として、用いられ得る。 レセプターは、直接的かまたは特定の結合基質を介してかのいずれかで、共有的または非共有的に結合メンバーに結合できる。 本発明により使用できるレセプターの例には、抗体、細胞膜レセプター、特定の抗原決定因子と反応性のモノクローナル抗体および抗血清、ウイルス、細胞、薬物、ポリヌクレオチド、核酸、ペプチド、補助因子、レクチン、糖、多糖類、細胞膜、および細胞小器官が挙げられるが、これらに限定されない。 レセプターは、時には、当該技術分野では、抗リガンドと呼ばれる。 本明細書中にて、レセプターとの用語を使用するとき、意味上の相違を意図していない。 2個の分子が分子認識によって組み合わされて複合体を形成するとき、「リガンドレセプター対」が形成される。 本発明で研究できるレセプターの特定の例には、以下が挙げられるが、これらに限定されない: a.)生物レセプター:微生物レセプター(例えば、
    微生物の生存に必須である特定の輸送タンパク質または酵素)に結合するリガンドの決定は、新しい種類の抗生物質を発見する有用な手段である。 特に重要なものには、現在使用している抗生物質に耐性のある日和見性真菌、原生動物および細菌に対する抗生物質がある。 b.)酵素:例えば、レセプターは、酵素(例えば、神経伝達物質を開裂する原因となる酵素)の結合部位を含有できる;神経伝達物質を切断する酵素の作用を調節するために、このタイプのレセプターに対するリガンドを決定することは、神経伝達物質の障害の処置で使用できる薬剤を開発する際に、有用である。 c.)抗体:例えば、本発明は、目的の抗原のエピトープと組み合わせる抗体分子上にリガンド結合部位を含むレセプターを研究する際に、有用であり得る;抗原エピトープに似た配列を分析することは、その免疫原が1個以上のこのような配列に基づいているワクチンの開発につながり、または(例えば、「自己」抗体の結合を妨害することによる)自己免疫性疾患のような疾患の治療上の処置で有用な関連診断薬または化合物の開発に至り得る。 d.)核酸:核酸の配列は、タンパク質または他のDNA
    分子またはRNA分子のような種々のレセプター分子により認識される配列を確立するために、合成され得る。 本発明の範囲内の核酸には、天然に生じる核酸または合成核酸、核酸アナログ、改変核酸、改変ヌクレオチドを含む核酸、改変核酸アナログ、ペプチド核酸などまたはそれらの混合物が挙げられる。 e.)触媒ポリペプチド:1種以上の反応物を1種以上の生成物に転換することを包含する化学反応を促進することができる重合体(好ましくは、ポリペプチド)。 このようなポリペプチドは、一般に、少なくとも1個の反応物または反応中間体に特異的な結合部位、およびこの結合部位に近接した活性官能基を含み、この官能基は、結合した反応物を化学的に改変できる。 触媒ポリペプチドおよびその他は、例えば、PCT公報第WO 90/05746号、第
    WO 90/05749号および第WO 90/05785号に論述されており、その内容は、全ての目的について、本明細書中で参考として援用されている。 f.)ホルモンレセプター:インシュリンおよび成長ホルモンに対するレセプターのようなレセプターに高親和性で結合するリガンドの決定は、例えば、糖尿病患者が糖尿病症状を軽減するために服用しなければならない毎日の注射の経口代替物、または成長ホルモンの代替物の開発に有用である。 ホルモンレセプターの他の例には、
    血管収縮性ホルモンレセプターが挙げられる。 このレセプターに対するリガンドの決定は、血圧を制御する薬剤の開発につながる場合がある。 g.)アヘン剤レセプター:脳内のアヘン剤レセプターと結合するリガンドの決定は、モルヒネおよび関連薬物の低依存性代替物の開発に有用である。 5.基板:通常、ガラスまたは適切な重合体材料から製造した剛性または半剛性表面を有する材料。 多くの実施態様では、この基板の少なくとも1個の表面は、実質的に平坦であるが、いくつかの実施態様では、例えば、ウェル、突起領域、食刻トレンチなどを備えた異なる重合体用の合成領域を物理的に分離するのが望ましい場合がある。 いくつかの実施態様では、この基板自体は、ウェル、トレンチ、貫流領域などを含み、これらは、この合成領域の全部または一部を形成する。 他の実施態様によれば、この表面には、小さなビーズを設けてもよく、その上で合成される化合物は、必要に応じて、この合成の完結時に、放出してもよい。 基板は、当該技術分野で周知であり、USPG、PPG Industries、AFG Industriesなどの製造供給業者から、商業的に容易に入手できる。 6.保護基:活性部位(例えば、アミノ酸の特定の例では、アミノ基)を露出するように選択的に除去され得る物質。 例示によれば、保護基には、光不安定性のもの(Fodorら、PCT公報第WO 92/10092号(先に、本明細書中で参考として援用されている)、米国特許出願第07/9
    71,181号(1992年11月2日出願)、および米国特許出願第08/310,817号(1994年9月22日出願)(これらの全ての内容は、全ての目的について、本明細書中で参考として援用されている)を参照せよ)、酸不安定性のもの、
    および塩基不安定性のものが挙げられるが、それらに限定されない。 本発明を実施する際に有用な保護基の広範なリストについては、また、Greene、TWおよびWuts、
    PGM、Protective Groups in Organic Synthesis、
    (1991)(その内容は、全ての目的について、本明細書中で参考として援用されている)を参照せよ。 有用で代表的な酸感受性保護基には、ジメトキシトリチル(DM
    T)、第三級ブチルカルバメート(tBoc)およびトリフルオロアセチル(Tfa)が挙げられる。 有用で代表的な塩基感受性保護基には、9−フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)、イソブチリル(isobutyrl)(iBu)、
    ベンゾイル(Bz)およびフェノキシアセチル(pac)が挙げられる。 他の保護基には、アセトアミドメチル、アセチル、第三級アミルオキシカルボニル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニル、2−(4−ビフェニリル)−
    2−プロピルオキシカルボニル、2−ブロモベンジルオキシカルボニル、第三級ブチル、第三級ブチルオキシカルボニル、1−カルボベンゾキサミド−2,2,2−トリフルオロエチル、2,6−ジクロロベンジル、2−(3,5−ジメトキシフェニル)−2−プロピルオキシカルボニル、
    2,4−ジニトロフェニル、ジチアスクシニル、ホルミル、4−メトキシベンゼンスルホニル、4−メトキシベンジル、4−メチルベンジル、o−ニトロフェニルスルフェニル、2−フェニル−2−プロピルオキシカルボニル、α−2,4,5−テトラメチルベンジルオキシカルボニル、p−トルエンスルホニル、キサンテニル、ベンジルエステル、N−ヒドロキシスクシンイミドエステル、p
    −ニトロベンジルエステル、p−ニトロフェニルエステル、フェニルエステル、p−ニトロカーボネート、p−
    ニトロベンジルカーボネート、トリメチルシリルおよびペンタクロロフェニルエステルなどが挙げられる。 7.規定済み領域。 規定済み領域は、基板上の局在化領域であって、これは、選択された重合体の形成に、使用される、使用された、または使用が意図される局在化領域である。 そしてこれは、本明細書中では、それ以外に、
    代わりに、「反応」領域、「選択」領域または単に「領域」と呼ばれる。 規定済み領域は、任意の好都合な形状(例えば、円形、長方形、楕円形、楔形など)を有し得る。 いくつかの実施態様では、規定済み領域、従って、
    その上に各別個の重合体配列が合成される面積は、約1m
    m 2より小さく、より好ましくは、1cm 2未満であり、さらにより好ましくは、0.5mm 2未満である。 最も好ましい実施態様では、この領域は、約10,000μm 2未満、より好ましくは、100μm 2未満の面積を有する。 この領域内では、そこで合成される重合体は、好ましくは、実質的に純粋な形態で合成される。 8.実質的に純粋:重合体は、それが他の規定済み領域とは別の特性を示すときには、基板の規定済み領域内において「実質的に純粋」であると考えられる。 典型的には、純度は、均一配列の結果としての生物学的活性または機能によって、測定される。 このような特性は、典型的には、選択されたリガンドまたはレセプターとの結合によって、測定される。 好ましくは、この領域は、規定済み領域内の主要な種が所望の配列である程度に、充分に純粋である。 本発明の好ましい局面によれば、重合体は、少なくとも5%の純度であり、よりましくは、10%
    より高く20%までの純度、さらに好ましくは、95%より高い純度であり、この場合、本目的上の純度は、規定済み領域で形成された分子の全数に対する、規定済み領域で形成され所望配列を有する重合体分子の数の割合を意味する。 9.触媒:触媒とは、化学反応では消費されないが、反応速度に影響を与える任意の物質である。 触媒により影響される反応は、触媒反応と称する。 自己触媒反応は、その生成物の少なくとも1個がまた、その反応の触媒でもある反応である。 自己触媒とは、同じ反応の触媒でもある生成物を生じる反応を受ける物質である。 いくつかの自己触媒反応は、初期段階では、比較的に遅い反応速度を有するが、この反応は、より多くの触媒生成物が蓄積されるように進行するにつれて、加速される。 物質または物質の組み合わせが、異なる生成物を生じる2個またはそれ以上の同時に起こる反応を受ける場合には、生成物の分布は、1つの反応を他の反応に比べて選択的に加速する触媒を使用することにより、影響され得る。 10.放射線活性化触媒(RAC):放射線活性化触媒(RA
    C)は、放射線に曝露した場合、少なくとも1種の触媒を生じる化合物または基である。 RACには、ラジカル、
    酸、塩基、イオンおよび金属が挙げられるが、これらに限定されない。 11.エンハンサー:エンハンサーは、放射線の有効量子収率を高めるために、放射線開始した化学信号を増幅する任意の物質である。 エンハンサーには、触媒物質が挙げられるが、これらに限定されない。 放射線で補助した化学プロセスでのエンハンサーの使用は、化学増幅と称する。 化学増幅には、多くの利点がある。 化学増幅の利点の非限定的な例には、所望の化学反応を起こすのに必要な照射時間および照射強度を減らす能力が挙げられる。 化学増幅はまた、この技術を用いて形成されるパターン化したアレイでの空間的な分解能およびコントラストを改良する。 12.放射線増感剤:放射線増感剤は、所望の反応を開始するのに必要な放射線の波長をシフトさせる任意の物質である。 本発明は、多数の異なる重合体配列のアレイの形成のための方法、デバイスおよび組成物を提供する。 本明細書中で提供する方法および組成物には、重合体合成で特に有用な増幅様式での、放射線信号の化学生成物への転化が関与している。 本発明はまた、本明細書中で開示した方法および組成物を用いて形成されるアレイを包含する。 本発明の1局面は、基板の選択および規定済み領域における、異なる重合体のアレイの合成のための方法、
    組成物およびデバイスを包含する。 本発明の他の局面は、これらのアレイ、およびそれらを用いる種々の方法を包含する。 このようなアレイは、例えば、核酸分析にて、使用される。 ポリヌクレオチドまたは核酸アレイは、既に解明した配列の精度を調べるため、および突然変異および多形性を検出するために、特に適切である。 このようなアレイはまた、それらとレセプター(例えば、抗体および核酸)との相互作用を評価するためのスクリーニング研究で、使用される。 例えば、本発明のある実施態様では、多様なセットのペプチドのいずれ(もしあれば)がレセプターとの強い結合親和性を有するかを決定するためのポリペプチドのスクリーニングを与える。 いくつかの実施態様では、本発明によって形成されたアレイは、ある種の活性を有する化合物をスクリーニングするための競合アッセイまたは他の周知技術で、使用される。 例えば、合成化合物または天然化合物の莫大な収集物が、基板の規定済み領域に固定化される。 固定化された化合物(複数または単数)の種々の試験組成物(例えば、化学ライブラリのメンバーまたは生物学的抽出物)との反応は、このライブラリの各メンバーまたは抽出物の少量アリコートを、異なる領域に分配することにより、試験される。 1つの実施態様では、ヒトレセプターの多数の収集物が、各領域にて1個ずつ、基板に堆積されて、8アレイが形成される。 次いで、このアレイの種々のレセプターへの結合について、植物性または動物性抽出物がスクリーニングされる。 核酸配列もまた、本発明を用いて、基板の特定位置または規定済み領域に固定化され得る。 いくつかの実施態様では、一般にこのような固定化核酸アレイは、遺伝子発現モニタリング、核酸増幅、核酸計算、および核酸分析についてのハイブリダイゼーションアッセイで使用される。 本発明は、米国特許第5,143,854号(その内容は、先に、本明細書中で参考として援用されている)で論述した放射線関連方法(radiation directed method)と共通するいくつかの特徴を有する。 この特許で論述された放射線関連方法は、基板の規定済み領域を活性化する工程、次いでこの基板を選択済みのモノマー溶液と接触させる工程を包含する。 規定済み領域は、例えば、(ほとんど、集積回路の製作で用いるフォトリソグラフィー法の様式で)、マスクを介して示される光源で活性化され得る。 基板の他の領域は、それらがマスクにより照明(illumination)からブロックされているので、不活性なまま残る。 それゆえ、光パターンは、基板のどの領域が所定モノマーと反応するかを規定する。 異なるセットの規定済み領域を繰り返し活性化し、そしてそれに異なるモノマー組成物を提供することにより、基板上またはその近傍において、重合体の多様なアレイが生じる。 本発明のいくつかの好ましい実施態様では、保護基を有するリンカーを備えた基板に、放射線活性化触媒およびエンハンサーが提供される。 RACは、選択的に照射されて、選択済み領域にて、触媒を発生させる。 触媒およびエンハンサーは、リンカー上の保護基の除去を助ける。 リンカーは、新たに露出された反応性基を有しており、リンカーと反応させ得るモノマーと接触する。 モノマーはまた、引き続いた反応工程で除去され得る保護基を有する。 この段階的な様式にて、基板の選択済み領域にて、重合体の多様なアレイが合成される。 パターン化したアレイの合成のための光化学増幅 本発明の1実施態様は、光化学増幅方法を包含し、ここで、光子放射線信号は、所望の反応で光子の有効量子収率を高める様式にて、化学信号に転化される。 パターン化したアレイを合成する方法での光化学増幅(PASP
    A)の使用は、保護基を除去するのに必要な照射の時間および強度が公知の光化学法と比較して減少するので、
    特に有利である。 本発明の方法は、有利に、改良された空間的な分解能およびコントラストを有するパターン化アレイを生じる。 一般に、放射線信号は、例えば、光活性化触媒(PA
    C)を含む触媒系により、検出される。 触媒は、エンハンサーを活性化し、これは、引き続く化学反応における光子の有効量子収率を高める。 このよな引き続く反応には、パターン化したアレイの合成における保護基の除去が挙げられる。 ある実施態様では、光活性化酸触媒(PAAC)が照射される。 PAACから生成して得られる酸は、エンハンサーを活性化して酸触媒反応に供せられ、それ自身で酸を生成し、これは、リンカー分子または合成中間体から、酸不安定性保護基を除去する。 PACおよびエンハンサーの組み合わせは、基板の表面上で照射された光子信号を転化しそして増幅する。 増幅のために、基板の表面に向けられた照射の有効量子収率は、1よりもずっと大きくなり、その結果、高感度が得られる。 本発明の1実施態様によれば、基板の表面上に、保護基により保護された反応性官能基を有するリンカー分子が設けられる。 PACおよびエンハンサーを含有する触媒系もまた、この表面上に設けられる。 この基板の表面上の選択領域のセットは、例えば、Thompson,LF;Wilso
    n,CG;およびBowden,MJ,Introduction to Microlith
    ography;American Chemical Society,1994,212−232頁(全ての目的について全部、本明細書中で参考として援用される)で論述されている周知のリソグラフィー法を用いて、放射線に露光される。 上述の領域選択的照射により活性化されたPAC触媒は、エンハンサーの反応を開始するように作用する。 このエンハンサーは、第一選択領域にて、リンカー分子から保護基を除去する、少なくとも1種の生成物を生じさせる。 好ましくは、エンハンサーは、触媒作用の様式で、保護基を除去し得る。 基板は、次いで、洗浄されるかまたはリンカー分子上の露光官能基と反応する第一モノマーと接触させられる。 これらの結合されたモノマーは、第一結合モノマーと称する。 その後、第二セットの選択領域が、放射線に露光される。 この放射線開始反応は、第二セットの選択領域の分子(すなわち、リンカー分子および第一の結合されたモノマー)上の保護基を除去する。 この基板は、次いで、
    露光官能基との反応用の除去可能保護基を含有する第二モノマーと接触させられる。 このプロセスは、所望の長さおよび所望の化学配列の重合体が得られるまで、モノマーを選択的に適用するように繰り返される。 次いで、
    必要に応じて、保護基が除去され、配列は、その後、必要に応じて、キャップ化される。 側鎖保護基もまた、もし存在するなら、必要に応じて、除去される。 一つの好ましい実施態様では、このモノマーは、その
    5'−水酸基に酸除去可能保護基を含有する2'−デオキシヌクレオシドホスホロアミデートである。 先に述べたように、別の実施態様では、このポリヌクレオチドの合成が5'から3'の方向であるなら、保護基が、3'−水酸基に存在する。 ヌクレオシドホスホロアミデートは、以下の式により表わされる:

    ここで、塩基は、アデニン、グアニン、チミンまたはシトシンであり、R

    1は、5'−水酸基を反応に利用できないようにする保護基であり、これには、ジメトキシトリチル、tert−ブチルオキシカルボニルまたは前に指摘された保護基のいずれかが挙げられる;R

    2は、シアノエチル、メチル、t−ブチル、トリメチルシリルなどであり、そしてR

    3およびR

    4は、イソプロピル、シクロヘキサノンなどである。 この塩基上に存在するエキソ環式アミンもまた、アシル保護基(例えば、ベンゾイル、イソブチリル、フェノキシアセチルなど)で保護され得る。 このリンカー分子は、酸性または塩基性除去可能保護基を含有する。 有用なリンカー分子は、当業者に周知であり、代表例には、オリゴエステル(例えば、ヘキサエチレングリコール、ヌクレオチドオリゴマー、エステル、


    炭酸塩、アミドなど)が挙げられる。 有用な保護基には、先に挙げたもの、および当業者に公知の他のものが挙げられる。 別の好ましい実施態様では、モノマーは、そのアミノ末端またはカルボキシ末端に酸性または塩基性除去可能保護基を含有するアミノ酸であり、そしてリンカー分子は、酸性または塩基性除去可能保護基を持ったアミノ基またはカルボン酸基で終わる。 保護基には、tert−ブチルオキシカルボニル、9−フルオロフェニルメトキシカルボニル、および先に述べた保護基のいずれかおよび当業者に公知の他のものが挙げられる。 光化学的に増幅された放射線ベースの活性化が、光活性化エンハンサーまたは触媒、または酸性または塩基性生成カスケードに限定されないことは、当業者に明らかである。 種々の化合物または基が、放射線露光に応答して、触媒またはエンハンサーを生成できる。 非限定的な例には、ジフェニルスルフィド、過酸化ベンゾイル、2,


    2'−アゾビス(ブチロニトリル)、ベンゾインなどを用いるラジカル;トリアリールスルホニウム塩、ジアリールヨードニウム塩などのようなカチオン;およびアニオンの光発生が挙げられる。 放射線活性化触媒(RAC) 本発明の範囲内で有用なRACには、リンカー分子または重合体鎖からの保護基の除去を直接または間接に触媒できるものが挙げられ、特定の波長での放射線に対するそれらの感受性に基づいて選択される。 有用な波長には、赤外、可視、紫外およびX線領域のものが挙げられる。 1実施態様では、RACは、保護基の化学的増幅除去にてエンハンサーまたは他の触媒を活性化する際に使用する特定の波長の放射線に露光すると、酸または塩基を生成する。 好ましくは、特定の合成ストラテジーに対して選択されるRACは、重合体の形成における引き続くかまたは先の合成工程を過度に妨害しない。 驚くべきことに、本発明の方法は、重合体アレイを合成する公知方法では有害であり得る光触媒または光触媒の生成物の使用を有利に可能にする。 例えば、ある種のPAACは、顕著な脱プリン化(depurination)を引き起こす強酸を生じ、従って、


    ポリヌクレオチド合成には直接使用され得ない。 しかし、本発明の方法は、少量のPAACしか必要とされず、従って、少量の強酸しか生成されないので、強酸を生じるこれらのタイプのPAACの使用を可能とする。 別の重要な考慮すべき事柄は、使用する種々の化合物の放射線感受性である。 1つの好ましい態様のRACには、PAAC、例えば、ナフトキノンジアジドスルホン酸(例えば、Kosar,Light Se


    nsitive Systems,John Wiley & Sons,1965,343〜352頁(その全体において、全ての目的について、本明細書中で参考として援用される)に開示されているもの)が挙げられる。 これらのPAACは、可視からX線までの範囲の異なる波長の放射線に応答して、酸を形成する。 好ましいPAACには、2,1,4−ジアゾナフトキノンスルホン酸エステルおよび2,1,5−ジアゾナフトキノンスルホン酸エステルが挙げられる。 他の有用なPACには、ニトロベンジルエステル族、およびs−トリアジン誘導体が挙げられる。 適切なs−トリアジン酸発生剤は、例えば、米国特許第4,189,323号(本明細書中で参考として援用される)に開示されている。 ハロゲン化非イオン性光酸(ph


    otoacid)発生化合物を含む非イオン性PAACがまた、ある用途に適切である。 このハロゲン化非イオン性光酸発生化合物は、例えば以下のようなものである:1,1−ビス[p−クロロフェニル]−2,2,2−トリクロロエタン(D


    DT);1,1−ビス[p−メトキシフェニル]−2,2,2−トリクロロエタン;1,2,5,6,9,10−ヘキサブロモシクロドデカン;1,10−ジブロモデカン;1,1−ビス[p−クロロフェニル]−2,2−ジクロロエタン;4,4−ジクロロ−2


    −(トリクロロメチル)ベンズヒドリル(benzhydrol)


    (Kelthane);ヘキサクロロジメチルスルホン;2−クロロ−6−(トリクロロメチル)ピリジン;o,o−ジエチル−o−(3,5,6−トリクロロ−2−ピリジル)ホスホロチオネート;1,2,3,4,5,6−ヘキサクロロシクロヘキサン;N−(1,1−ビス[p−クロロフェニル]−2,2,2−トリクロロエチル)アセトアミド;トリス[2,3−ジブロモプロピル]イソシアヌレート;2,2−ビス[p−クロロフェニル]−1,1−ジクロロエチレン;トリス[トリクロロメチル]ステリアジン;およびそれらの異性体、類似物、同族体、および残留化合物。 適切なPAACはまた、


    ヨーロッパ特許出願第0164248号および第0232972号に開示されており、両方とも、本明細書中ですべての目的に参考として援用される。 深UV(deep UV)露光に特に好ましいPAACには、1,1−ビス[p−クロロフェニル]−


    2,2,2−トリクロロエタン(DDT);1,1−ビス(p−メトキシフェノール)−2,2,2−トリクロロエタン;1,1−ビス(クロロフェニル)−2,2,2−トリクロロエタノール;トリス(1,2,3−メタンスルホニル)ベンゼン;およびトリス(トリクロロメチル)トリアジンが挙げられる。 オニウム塩は、PACとして、ある実施態様には好ましい。 ポリヌクレオチドアレーを合成する場合、オニウム塩の放射線感度を、その出発物質に損傷を与える波長からシフトするために、放射線増感剤が使用される。 オニウム塩または他のRACと共に使用するために適切な放射線増感剤は、当該分野で周知であり、ベンゾフェノン、


    チオフェン、フルオレン、アントラキノン、キノリン、


    フェナントラセン、フラボン、ミヒラー(micheler's)


    ケトン、クリセン、アントラセン、エオシンなどが含まれる。 他の増感剤は、当業者に周知であり、本発明の開示に基づいて容易に確認できることを知っておくべきである。 本発明で有用なオニウム塩の例には、二価から五価の金属または非金属(例えば、Sb、Sn、Fe、Bi、Al、Ga、


    In、Ti、Zr、Sc、Cl、Cr、HfおよびCu、ならびに、B、


    PおよびAs)のハロゲン(すなわち、I、Br、Clなど)


    錯体アニオンを有するものが挙げられる。 適切なオニウム塩の例は、周期表の第VI族および第VII族のジアリールジアゾニウム塩およびオニウム塩、例えば、ハロニウム塩、四級アンモニウム塩、ホスホニウム塩およびアルソニウム塩、芳香族スルホニウム塩およびスルホキソニウム塩またはセレオニウム塩がある。 適当な好ましいオニウム塩の例は、米国特許第4,442,197号;第4,603,101


    号;および第4,624,912号に見られ得、全ては、本明細書中で参考として援用される。 スルホニウム類似物は、


    第VI族元素(例えば、O、S、Se、Te)を用いて調製され得る。 オニウム類似物は、第VII族元素(例えば、


    I、BrおよびCl)を用いて調製され得る。 光酸発生剤としてのオニウム塩のレビューについては、Pappas,J.Ima


    ging Technology(1985),11,146(本明細書中で参考として援用される)を参照せよ。 適切な酸発生剤の別の群は、スルホニルオキシケトンを含むスルホン化エステル族である。 適切なスルホン化エステルは、J.of Photopo


    lymer Science and Technology(1991),4,3,337−340


    (本明細書中で参考として援用される)で報告されており、ベンゾイントシレート、t−ブチルフェニルα−


    (p−トルエンスルホニルオキシ)酢酸、およびt−ブチルα−(p−トルエンスルホニルオキシ)酢酸を含む。 イオン性のもの(ジ−tert−ブチルフェニルヨードニウムトリフレート(TBI−T)、ジ−tert−ブチルフェニルヨードニウムカンファースルホネート(TBI−CA


    M)およびジ−tert−ブチルフェニルヨードニウムジクロロアセテート(TBI−DCA)を含む)および非イオン性のもの(ナフタルイミドトリフレートおよびフタルイミドトシレートを含む)の両方、またはこれらの光酸の混合物は、本発明で有用である。 本発明の範囲内で有用な


    PACには、以下が挙げられる: アルキルとは、飽和または不飽和、直鎖または文枝の、


    1個〜50個の炭素原子、好ましくは、1個〜30個の炭素原子、さらに好ましくは、1個〜10個の炭素原子を有する炭素原子を意味する。 芳香族基には、1個〜50個の炭素原子、好ましくは、1個〜30個の炭素原子、さらに好ましくは、1個〜10個の炭素原子を有する直鎖または環式の置換または非置換芳香族が挙げられる。 ポリヌクレオチド合成のための一つの好ましいPACには、トルエンスルホン酸のo−ニトロベンジルエステル(例えば、以下の構造を有する2−ニトロ−3,4−ジメトキシベンジルトシレート)がある: このエステルは、照射されると、触媒量のp−トルエンスルホン酸を生成する。 本発明を実施する際に有用な他のPACには、以下の式が挙げられる: ここで、Rは、次式の増感剤の存在を伴うかまたは伴わないスルホネート、トシレート、メソレート、PF

    6

    -またはBF

    4

    -である: 触媒エンハンサー ポリヌクレオチド合成のある好ましい実施態様では、


    自己触媒として、遮蔽された酸(エステル、無水物およびニトリルを含めて)が使用される。 特定の好ましい1


    実施態様では、このRACは、適当な波長の放射線に露光すると酸を発生させるPAACである。 この触媒エンハンサーは、PAACにより生成される酸により酸触媒熱分解開裂を受けやすいエステルである。 このエンハンサーは、それ自体、酸不安定性保護基を除去するのに使用される酸を生じる、ある実施態様では、加熱するだけで酸自己触媒作用が生じるために、この基板を露光後焼き付けする必要がある。 ポリヌクレオチド合成に好ましい触媒遮蔽された酸には、ペンタフルオロ安息香酸のエステル(例えば、以下で示す1,4−シクロヘキサ−2−エンジイルビス(ペンタフルオロベンゾエート))が有る: この酸は、このエステルの開裂を触媒して、ペンタフルオロ安息香酸、ベンゼンを生成し、そしてこの触媒酸を再発生させる。 生成した酸は、酸不安定性基を効果的に除去するが、ポリヌクレオチドの劣化または汚染を引き起こさない。 本発明の範囲内の他の有用な触媒エンハンサーには、Ichimura、Mol.Cryst.Liq.Cryst.(1996)


    vol.280 pp.307−312およびIchimura、Chem.Lett.(195


    5)pp.551−552(各内容は、本明細書中で参考として援用されている)で確認されたもの、および以下の一般式のもの(ここで、Rは、任意の適当な基である)が挙げられる: 温度の選択はまた、引き続く合成工程に依存する。 温度が高すぎると、合成中間体を損傷する場合がある。 温度が低すぎると、熱分解を活性化するのに充分でない場合がある。 1,4−シクロヘキシ−2−エンジイルビス(ペンタフルオロベンゾエート)の酸触媒熱分解を誘発する適当な温度範囲は、70〜100℃である。 本明細書中で提供した指針を用いると、当業者は、種々の実施態様に対して、適当な反応条件(温度を含めて)を決定できる。 例えば、種々の化合物の化学安定性および熱安定性は、公知であるかまたは容易に決定できる。 温度、放射線強度または露光時間の関数として合成効率を明らかにする一連の実験は、当業者の範囲内である。 もし、酸自己触媒系を使用するなら、その保護基は、


    酸除去可能保護基であり得(必ずしもそうではないが)、そのモノマーは、そのC−5'またはC−3'水酸基にて酸除去可能保護基を含有するヌクレオチドであり得る。 放射線、増感剤および基板 放射線源の選択は、そのRACの感度スペクトルに基づいている。 合成基板、中間体または生成物に対する可能性のある損傷もまた、考慮される。 ある好ましい実施態様では、この放射線は、紫外線(UV)、赤外線(IR)または可視光線であり得る。 特定の実施態様では、この放射線源は、190〜500nm、好ましくは、250〜450nm、さらに好ましくは、365〜400nmの範囲の波長を有する光ビームである。 具体的な放射線波長には、193nm、254nm、31


    3nm、340nm、365nm、396nm、413nm、436nmおよび500nm


    が挙げられる。 適当な光源には、高圧水銀アークランプが挙げられ、これは、Oriel、OAI、Cannon、A,B Manufa


    cturingから市販されている。 このRACの感度スペクトルは、放射線増感剤を提供することにより、変えることができる。 この増感剤のエネルギーは、このPACと合致しなければならないが、これらには、2−エチル−9,10−


    ジメトキシ−アントラセン、ペリレン、フェノチアジン、キサントンなどが挙げられる。 多くの放射線増感剤が当業者に公知であり、これには、先に述べたものが挙げられる。 当業者は、本発明の開示に基づいて、別の放射線増感剤を容易に確認できることを知っておくべきである。 好ましい実施態様では、この基板は、通常のガラス、


    パイレックス、石英、種々の重合体材料のいずれか1種などである。 もちろん、この基板は、ケイ素、ポリスチレン、ポリカーボネートなどのような種々の材料のいずれか1種から製造してもよい。 操作時には、この基板の表面は、例えば、有機溶媒、塩化メチレン、DMF、エチルアルコールなどで洗浄することにより、適当に処理される。 必要に応じて、この基板は、その表面上に、適当なリンカー分子を設けられ得る。 このリンカー分子は、


    例えば、アリールアセチレン、2個〜10個またはそれ以上のモノマーを含むエチレングリコールオリゴマー、ジアミン、二酸、アミノ酸、またはそれらの組み合わせであり得る。 その後、この表面には、保護した表面活性基(例えば、第三級ブチルオキシカルボニル(TBOC)またはフルオレニルメトキシカルボニル(FMOC)保護アミノ酸)が設けられる。 このような方法は、当業者に周知である。 光指示法では、マスクを介した光は、このマスクの暗黒領域の縁部の回りに、程度を変えて回折される。 それにより、「暗黒」領域の縁部では、感光性保護基の望ましくない除去が起こる。 この効果は、マスク移行の繰り返しおよび引き続いた露光により激化し、最終的に、規定済み領域の縁部では、不均一な合成部位が生じる。 本発明の1実施態様では、そのRACが、エンハンサーの開裂を触媒して、酸不安定性保護基を除去するのに使用する酸を生成するので、この放射線の有効量子収率は、ずっと大きくなり、その結果、高感度が得られる。 加えて、このプロセスの感度は、この重合体マトリックス上のRACまたは光触媒およびエンハンサーの濃度を制御することにより、調整できる。 濃度が高くなると、より高い感度が得られる。 他の利点は、当業者に明らかである。 化学増幅技術の用途 本発明の方法は、多くの分野、特に、核酸分析、遺伝子発現モニタリング、核酸の増幅、薬剤の発見、小型電子装置、機械装置または他の装置の製作、およびDNAベースの計算で有用である。 A.核酸分析 本発明は、高密度ポリヌクレオチドアレイを作製する効率的な手段を提供し、これは、種々の核酸分析用途でうまく使用されている。 ポリヌクレオチドアレイは、種々の用途で有用であり、これらには、特定の突然変異および多形性の検出、あらかじめ解明した配列の精度の検査およびあいまい性の解消が含まれるが、これらに限定されない。 B.遺伝子発現のモニタリング ポリヌクレオチドアレイは、複数の遺伝子の発現を同時にモニタリングするのに使用でき、最終的に、全ての遺伝子は、転写配列として利用可能になる。 mRNAレベルでの遺伝子発現のモニタリングは、組織または細胞の試料からmRNAまたは全RNAを抽出すること;このRNA試料を断片化し標識すること;断片化RNA試料をポリヌクレオチドアレイとハイブリダイズして、このハイブリダイゼーションパターンを検出し、特定のmRNAのレベルを定量的に測定することにより、行うことができる。 種々のレベルの転写プロセシング(例えば、RNAスプライシング)もまた、ポリヌクレオチドアレイを用いてモニターできる。 遺伝子発現モニタリングの特定の実施態様は、


    米国特許出願第08/529,115号(1995年9月15日出願)およびPCT出願第PCT/US96/14839号(1996年9月13日出願)(これらの内容は、全ての目的について、本明細書中で参考として援用されている)に開示されている。 本発明はまた、基板に核酸配列を固定化するのに使用される。 固定化した核酸配列は、種々のハイブリダイゼーションアッセイに使用される。 ある実施態様では、遺伝子発現をモニターするために、このように固定化核酸とmRNA試料(または固定化mRNA試料)とのハイブリダイゼーションが検出される。 C.薬剤の発見 本発明により可能となる著しく向上した解像度により、一定の表面領域において、より多くの重合体の合成が可能となる。 従って、本発明は、コンビナトリアルケミストリーを用いた薬剤の発見において、化学ライブラリを構築するために、そして多数の化合物の生物学的活性についてスクリーニングするために使用できる。 D.DNAの計算 ポリヌクレオチドは、DNAベースの計算で使用されている。 空間的に規定したポリヌクレオチドアレイは、ある種のDNA計算タスクに有用である。 DNA計算は、ポリヌクレオチドの連結、酵素開裂およびハイブリダイゼーションを使用する。 ある実施態様では、ポリヌクレオチドアレイは、特定のハイブリダイゼーションによって特定のポリヌクレオチドの存在を検出することにより、DNA


    計算の結果にアクセスするために使用される。 他のある実施態様では、DNAの計算は、化学増幅で作製したポリヌクレオチドアレイを操作することにより、達成される。 代替的な実施態様 他の実施態様によれば、空間的に規定した重合体合成は、フォトレジスト(例えば、半導体工業で広範に使用されているものであって、これは、Ghandi、「VLSI Fab


    rication Principles」Wiley(1983)Chapter 10に、さらに詳細に論述されており、その内容は、全ての目的について、本明細書中で参考として援用されている)を析出させることにより、実施される、これらの実施態様によれば、レジストが析出され、選択的に露光され、そしてエッチングされて、その基板のうちカップリングのために露出された部分が残る。 レジストの析出、レジストの選択的な除去およびモノマーカップリングのこれらの工程は、繰り返されて、所望位置にて、所望配列の重合体が形成される。 ある特定の実施態様では、ジアゾナフトキノン−ノボラック(DNQ/N)のポジティブ階調レジストが、クレゾール−ホルムアルデヒド重合体マトリックスに組み込まれる。 このレジストおよびその変種は、Reiser、「Phot


    oreactive Polymers:the Science and Technology of R


    esists」、Wiley(1989)(その内容は、全ての目的について、本明細書中で参考として援用されている)でさらに詳細に論述されているように、サブミクロンの分解能をリソグラフィー用のマイクロエレクトロニクス工業において、日常的に使用されている。 このレジストを備えた簡単な接触印刷実験では、4ミクロン未満の分解能での高コントラスト脱トリチル化が実証されている。 残念なことに、このDNQ/Nレジストを現像するのに必要なアルカリ条件(水性[OH

    - ]>0.1M)は、保護基としてジメトキシトリチル(DMT)を用いる標準的なホスホロアミデートモノマーでの合成中に、副反応を防止するために使用するアルカリ不安定性核酸塩基保護基の加水分解のために、多段階重合体合成(例えば、このポリヌクレオチドアレイの作製工程)での、その直接の使用を複雑にする。 好ましい実施態様では、この難題を回避するために、耐アルカリ性で酸不安定性の核酸塩基保護基(例えば、モノメトキシトリチル(MMT))およびアルカリ不安定性5'−水酸基を使用する。 MMTは、水性アルカリ現像液に完全に耐性であり、合成後、希酸により、


    容易に除去される。 この5'−水酸基については、それが、レジスト現像で使用するのと同じアルカリ溶液での開裂を受けるように、アルカリ不安定性の保護が使用されて、その結果、2つの工程が同時に起こる。 好ましい1実施態様では、アルカリ不安定性保護基として、ベンジル基を使用するが、これは、ベンジル基が、このモノマーの調製時に、この5'−水酸基に充分に選択的であるからである。 より立体的に障害のあるアシル保護部分(例えば、イソブチリルまたはピバロイル)もまた、モノマー調製での選択性を高めるために、使用できる。 実施例I 酸増幅による保護基の除去 本発明によって教示した保護基の有効な除去は、以下の実験で示される。 PAACとしてのトルエンスルホン酸のエステルおよびペンタフルオロ安息香酸の自己触媒エステル(1,4−シクロヘキシ−2−エンジイルビス−(ペンタフルオロベンゾエート))をエンハンサー(enhancer)として用いる系を使用した。 実験は有効な脱保護を達成するために必要な時間および強度を決定するために行われた。 1,4−シクロヘキシ−2−エンジイルビス−(ペンタフルオロベンゾエート)(7.0重量%)および2−ニトロ−3,4−ジメトキシベンジルトシレートの合成を、Hou


    lihanら、Chemistry of Mat.3:462−471、1991に従って行った。 収率はそれぞれ54%および62%であった。 ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA、平均分子量1


    5,000ダルトン)(14.0重量%)、1,4−シクロヘキシ−


    2−エンジイルビス−(ペンタフルオロベンゾエート)、および2−ニトロ−3,4−ジメトキシベンジルトシレート(0.5、0.8、1.2、1.6、または2.3重量%)を含むシクロヘキサノン溶液を、約1μm厚のフィルムとして、5'−ジメトキシトリチル(DMT)保護基礎分子を保持しているガラス基板上にスピンコーティングした。


    この場合、ガラス基板の表面を、DMT−ヘキサエチルオキシ−グリコール−CE−ホスホラミダイト(phosphoram


    idite)と反応した。 得られたフィルムを85℃で1分間、乾燥し(前焼き付け(prebake))、次いで、基板と接触した石英マスク上のクロムを介して、コリメート光源(Oriel、Strafor


    d、CT)からの増加線量の光線(365〜400nm)に露光した。 露光後、フィルムを、85℃で1分間、後焼き付け(postbake)し、そしてアセトンですすぐ(2分)ことによりストリッピングした。 次いで、フリーの水酸基を、改変Applied Biosystems


    Inc.(ABI)DNA合成機を用いて、フルオレプリム(c)フルオレセインアミダイト(Fluoreprime(c)f


    luorescein amidite)のアセトニトリル溶液と反応させた。 フルオレセインアミダイトをフリーの水酸基と結合したが、DMT保護水酸基とは結合しなかった。 基板表面の蛍光アウトプット(output)を、走査蛍光顕微鏡を用いて測定した。 蛍光強度によって測定した結合効率を、


    脱保護効率の測定として用いた。 別のガラススライドを、安全脱保護コントロールとして、エタノールアミン−エタノール(1:1容量/容量、3


    0分)で脱保護し、基板表面の蛍光アウトプットをまた走査蛍光顕微鏡を用いて測定した。 脱保護の効率を、10


    0%脱保護されたコントロールスライドを用いて、脱保護のパーセントで表した。 完全結合は、660mJ/cm

    2から33mJ/cm

    2未満の範囲の低用量で起こった。 図1に示したように、必要露光時間は、基板中のPAC量に依存した。 1gのPMMAストック溶液に対して0.02gのPACおよび0.09gのエステル(エンハンサー)を含む処方を用いた場合、必要露光用量は、3秒の露光時間に対応する0.1J/cm

    2であった。 実施例II ポリヌクレオチドの高分解能合成およびポリヌクレオチドプローブでのハイブリダイゼーション 本明細書中で開示した技術の適用についての別の重要な考慮は、脱保護手順が後の合成および所望のポリマーアレイの機能に干渉するか否かである。 以下の実験は、


    機能性ポリヌクレオチドアレイが本発明の方法によって合成されたことを示している。 遮蔽された酸の形態であるPACとエンハンサーとの組合せを、標準格子縞模様のポリヌクレオチドを、ガラススライド上に合成するのに使用した。 得られたポリヌクレオチドアレイを含有するガラススライドを相補的なヌクレオチドプローブにハイブリダイズし、アレイの分解能および完全性を試験した。 ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA、平均分子量1


    5,000)(14.0重量%)、1,4−シクロヘキシ−2−エンジイル−ビス(ペンタフルオロベンゾエート)(7.0重量%)、および2−ニトロ−3,4−ジメトキシベンジルトシレート(1、2重量%)を含む、シクロヘキサノン溶液を、5'ジメトキシトリチル(DMT)保護基礎分子を保持しているガラス基板上に、約1μmの厚さのフィルムとしてスピンコーティングした。 得られたフィルムを85℃で1分間、乾燥し(前焼き付け)、次いで、基板と接触した石英のマスク上のクロムを介して、コリメート光線(oriel)からの光線(0.2J/


    cm2、365〜400nm)に露光した。 露光後、フィルムを、85℃で1分間、後焼き付けし、


    そしてアセトン、エタノール、および再びアセトンですすぐことにより(各すすぎ2分)ストリッピングした。


    次いで、フリーの水酸基を、アセトニトリル中で、改変


    Applied Biosystems Inc.(ABI)DNA合成機を用いてDMT


    保護ヌクレオチドホスホラミダイトと反応した。 このコーティング/露光/取り除き工程を繰り返し使用し、配列5'−CATTTACAGC−3'のポリヌクレオチドをファセー作成した。 得られたポリヌクレオチドをエタノールアミン−エタノール(1:1容量/容量、18時間)で脱保護し、次いで、ハイブリダイズして、相補的な配列5'−GCTGTAAATG


    −3'を含む蛍光標識化標的を得た。 走査蛍光顕微鏡で観察したような、達成された高い蛍光強度は、ポリヌクレオチド合成およびハイブリダイゼーションの合わせた効率の測定であった。 本発明の方法を用いて調製したポリマーの収率は、標準MeNPoc VLSIP


    法の収率に匹敵した。 データは、10μmのフィーチャー(feature)サイズを有する格子縞模様を示した。 蛍光の高強度はまた、相補的なプローブのアレイへの効率的なハイブリダイゼーションによって示される、合成ポリヌクレオチドのよい忠実度を示した。 図2に示したように、5μmおよび2μmラインを示す分解能を、本発明のプロセスでプリントした。 DMT保護水酸基含有ポリ(エチレングリコール)リンカー分子は、基板に共有結合した。 次いで、基板表面をPACおよびエンハンサー含有ポリマーでコーティングし、上記のように照射し、加熱した。 次にポリマーフィルムを除去し、次いで、フリーの水酸基をビオチンホスホラミダイトと反応させた。 図2のイメージを、ストレパビジンと結合したコロイド金標識と基板をインキュベートすることによって得、CCDカメラを有するZeiss顕微鏡を用いて検出した。 図3に見られ得るように、プローブアレイの蛍光イメージを、本発明の教示にしたがって作成した。 プローブを10から20塩基長まで変化させ、合成工程(すなわち、


    触媒系を含有するポリマーでの基板のコーティング、反応性官能基から保護基を除去するための触媒反応を開始するための照射への基板の露光、ポリマー層をストリッピングすること、次いで、遊離反応性基と反応するためのモノマーを添加すること)をおよそ30回のオーダーで繰り返すことによって調製した。 図3におけるフィーチャーサイズは、100〜20ミクロンで変動する。 実施例III リソグラフィック評価 図4に示したように、光プロセスにおいて観測される高コントラストは、照射容量の関数としての反応の非直線性を反映する。 従来のフォトレジストにおいて、この非直線性は、ポリマーの溶解性挙動から生じる。 本出願で記載された触媒性光プロセスは、現像工程を含まないが、非直線性挙動が観測された。 これはおそらく、滴定効果から生じる:DMT基が除去される前に、酸の量が蓄積するに違いない。 このプロセスのリソグラフィックな挙動を、以下の構造を有するニトロベンジルエステルPAC(0.5重量%)およびエンハンサー(8重量%)含有ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)の0.5μm厚のフィルムを、末端5'


    水酸基がDMTで保護されている共有結合されたポリヌクレオチドを保持するガラス基板上に、スピンコーティングすることによって評価した: コーティングされた基板を85℃で2分間、前焼き付けし、様々な線量で、365nmで照射し、そして85℃で2時間、後焼き付けした。 次いで、ポリマーコーティングをアセトン洗浄で除去し、表面を蛍光カップリング剤で処理した。 図4の感度曲線で示されるように、リソグラフィックプロセスは、365nmで、600mJ/cm

    2の感度および3.


    0のコントラストを有する直接的なイメージを生じた。 P


    ACの濃度の増加によって、この系の感度は、有意に改良され得る。 しかしながら、これは、コントラストの減少を生じ得る。 コントラストを、Reiser、Arnost、Photor


    eactive Polymers:the Science and Technology of Res


    ists、226−228頁(1989)(全ての目的の参照として本明細書中でその全てが援用される)で定義されたコントラスト等式を用いて計算した。 また、PACおよびエンハンサーの濃度を変化させることによって、感度およびコントラストを調整することに加え、処方物にアミンを添加することによって、これら2つの性質に影響を与え、環境的安定性およびレジストの解像度を改良し得る。 光動力学的反応をトリオクチルアミンの濃度の関数として測定した。 図5に示したように、完全な脱トリチル化に達するのに必要とされる線量は、トリオクチルアミンの濃度の増加(0.0、0.08、0.2


    4および0.56重量%の添加された塩基のそれぞれについて、130、240、400、および650mJ/cm

    2から増加した)に伴い増加した。 実施例IV ポリヌクレオチドアレイ製作におけるカップリング効率 本発明者らは、混合または非混合配列でオリヌクレオチドを製作するために、ヌクレオシドホスホラミダイトカップリング化学と組み合わせて、化学的に増幅された光プロセスを使用している。 配列の3'末端に切断可能なリンカーおよび蛍光標識(FL

    標識)を用いることによって、ポリヌクレオチドをガラス基板から除去し、HPLC


    により分析し得る。 典型的なプローブ配列は、以下の構造を有する(ここで、Bはヌクレオチド塩基を示す): 基板−リンカー−FL

    標識−3'−BBBBBB5'−OH 合成後、配列を同時に、表面から切断し、エタノール/エチレンジアミン(1:1 v/v)で、25℃で15時間、浸漬することにより脱保護した。 次いで、配列を、陰イオン交換カラムおよび蛍光検出器を接続したHPLCを用いて直接的に分析した。 化学的に増幅した光プロセスを従来のポリヌクレオチド化学と比較するため、各プローブ配列を2回合成した。 2つは脱保護工程に化学的に増幅した光プロセスを用い、そして1つは従来の脱保護剤(ジクロロメタン中3%トリクロロ酢酸(TCA/DCM))を用いた。 図6および7はそれぞれ、化学的に増幅された光プロセスおよびTCA/DCMで合成した標識化T

    6ポリマーのクロマトグラムを示す。 21.7分の主ピークは、全長のポリマーに対応し、一方、より早く溶出された小ピークはより短く切断されたポリマーを示す。 統合データは、全長のポリマーの収率が、光プロセス使用時63%であり、TCA/


    DCM使用時80%であり、これはそれぞれ93%および96%


    の段階的方法(step wise)効率に対応することを示した。 他の配列のさらなる分析は、光プロセスの段階的方法カップリング効率が90〜96%の範囲であり、TCA/DCM


    を脱保護剤として用いて得られた効率に接近することを示した。 本発明は、基板上のポリマーの合成を含む、方法、組成物、および装置を提供する。 記載した本発明の実施態様は、本発明の原理のいくつかの適用例の例証でしかないことが理解されるべきである。 本発明の真の精神および範囲から逸脱することなく、当業者によって数多くの改変が成され得る。 実施例によって、本発明を主にPAAC


    5 (酸切断(例えば酸熱分解切断)および酸除去可能保護器に不安定な触媒化合物)の使用を参照して記載したが、光塩基(photobase)、塩基不安定保護基、および他の化学的増幅を含む系が用いられ得ることは、当業者によって容易に理解される。 保護基が光触媒発生源であり得、自己触媒反応を起こし得ることは、当業者に明らかであるべきである。 光線以外の照射源が用いられ得ることもまた、当業者によって容易に理解されるべきである。 例えば、いくつかの実施態様において、電子線照射、X線照射に感受性である触媒または酸を生成するための初期化合物を、電子線リソグラフィーまたはX線リソグラフィー技術と組み合わせて用いることが望ましくあり得る。 それ故、本発明の範囲は、上記の記述の参照によらず決定されるべきであり、かわりに添付の請求の範囲の参照により、権利を与えられる請求の範囲と同様の全範囲に沿って、決定されるべきである。 本実施例で援用した全ての参考文献を、たとえ本出願以外のどのような場所にも列挙していないとしても、本明細書中でその全てを参考として全ての目的で援用する。

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl. 7識別記号 FI C07K 1/06 C07K 1/06 C12N 15/09 C12Q 1/68 A C12Q 1/68 C12N 15/00 A (72)発明者 ゴールドバーグ,マーティン ジェイ. アメリカ合衆国 カリフォルニア 95129,サン ホセ,ビング ドライブ 1498 (72)発明者 マッゲル,グレン エイチ. アメリカ合衆国 カリフォルニア 94040,マウンテン ビュー,スラドキ ー アベニュー 1121 (56)参考文献 特開 平5−346668(JP,A) 特開 平5−249681(JP,A) 特開 平5−201912(JP,A) 特開 平2−245756(JP,A) 特表 平4−505763(JP,A) 特表 平6−504997(JP,A) Science,Vol. 251(1991) p. 767−p. 773 (58)調査した分野(Int.Cl. 7 ,DB名) C07B 51/00 C07B 61/00 C07H 21/00 C07K 1/06 C12N 15/09 C12Q 1/68

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