Link with the resulting window system for the interface, method and computer software product

申请号 JP2002539898 申请日 2001-08-22 公开(公告)号 JP2004512844A 公开(公告)日 2004-04-30
申请人 アフィメトリックス インコーポレイテッド; 发明人 カウシッカー, シャンタヌ ブイ.; ジェボンズ, ルイス;
摘要 グラフィカルユーザインターフェース(GUI)を提供するためのシステム、方法およびコンピュータプログラムプロダクトについて説明する。 上記グラフィカルユーザインターフェース(GUI)は、例えば、走査されたプローブアレイの擬似画像を構成する画像フィーチャの第1の開放可能なウィンドウを含み得る。 上記画像フィーチャはそれぞれ、上記プローブアレイのプローブと関連付けられた1つ以上のハイブリダイゼーション反応を表す1つ以上の特性を有する。 上記GUIはまた、データフィーチャを含む第2の開放可能なウィンドウも有する。 上記データフィーチャはそれぞれ、上記プローブアレイのプローブと関連付けられた1つ以上のハイブリダイゼーション反応の1つ以上の定量化に関連する。
权利要求
  • 複数の第1の画像フィーチャを有する第1の開放可能なウィンドウであって、該第1の画像フィーチャはそれぞれ、プローブアレイのプローブと関連付けられた1つ以上のハイブリダイゼーション反応を表す1つ以上の特性を有する、第1の開放可能なウィンドウと、
    複数のデータフィーチャを有する第2の開放可能なウィンドウであって、該データフィーチャはそれぞれ、該プローブアレイのプローブと関連付けられた1つ以上のハイブリダイゼーション反応の1つ以上の定量化と関連する、第2の開放可能なウィンドウと、
    複数の記述フィーチャを有する第3の開放可能なウィンドウであって、該記述フィーチャはそれぞれ、該プローブアレイのプローブと関連付けられた1つ以上の記述要素を含む、第3の開放可能なウィンドウと、
    を備える、ユーザインターフェース。
  • 前記プローブアレイはスポット対象アレイを備える、請求項1に記載のユーザインターフェース。
  • 前記プローブアレイは合成アレイを備える、請求項1に記載のユーザインターフェース。
  • 前記第1の開放可能なウィンドウ、前記第2の開放可能なウィンドウおよび前記第3の開放可能なウィンドウは全て、前記インターフェースにおいて同時に開かれる、請求項1に記載のユーザインターフェース。
  • 複数の第2の画像フィーチャを有する第4の開放可能なウィンドウであって、該第2の画像フィーチャはそれぞれ、前記プローブアレイのプローブと関連付けられた1つ以上のハイブリダイゼーション反応を表す1つ以上の特性を有する、第4の開放可能なウィンドウ、
    をさらに備える、請求項1に記載のユーザインターフェース。
  • 前記第1の画像フィーチャは、第1の波長の放射に基づいて生成され、前記2の画像フィーチャは、該第1の波長と異なる第2の波長の放射に基づいて生成される、請求項5に記載のユーザインターフェース。
  • 前記複数の第1の画像フィーチャの特性のうち1つ以上は、ハイブリダイゼーションの程度、効率または強度を表す色値を含む、請求項1に記載のユーザインターフェース。
  • 前記色値は、色相値、輝度値、明度値または彩度値である、請求項7に記載のユーザインターフェース。
  • 前記複数の第1の画像フィーチャの特性のうち1つ以上は、ハイブリダイゼーションの程度、効率または強度を表す強度値を含む、請求項1に記載のユーザインターフェース。
  • 前記強度値はグレースケール値を含む、請求項9に記載のユーザインターフェース。
  • 前記複数の第1の画像フィーチャは、前記アレイの擬似画像を含む、請求項1に記載のユーザインターフェース。
  • 前記複数のデータフィーチャはそれぞれ、0個の、1つのまたは複数の標的とハイブリダイズするプローブに基づいてプローブのハイブリダイゼーションの程度、効率または強度の定量化を表す、請求項1に記載のユーザインターフェース。
  • 前記第2の開放可能なウィンドウは2次元拡散プロットを含み、前記複数のデータフィーチャは、前記スキャナプロット上のマークを含み、該2次元拡散プロットおよび該マークはそれぞれ、第1の標的および第2の標的とプローブとのハイブリダイゼーションの程度、効率または強度の定量化を表す、請求項12に記載のユーザインターフェース。
  • 前記第2の開放可能なウィンドウはヒストグラムを含み、前記複数のデータフィーチャはバーを含み、該ヒストグラムおよび該バーはそれぞれ、1つ以上の標的とのハイブリダイゼーションの程度、効率または強度の範囲を共通に有する複数のプローブの定量化を表す、
    請求項12に記載のユーザインターフェース。
  • 前記第2の開放可能なウィンドウは、拡散プロット、ヒストグラム、バーグラフまたは線グラフからなる群から選択されたグラフィカル表示物を含む、請求項12に記載のユーザインターフェース。
  • 前記複数の記述フィーチャは表計算の横列を含み、該横列はそれぞれ、プローブと関連付けられた1つ以上の記述要素を含む、請求項1に記載のユーザインターフェース。
  • 前記記述要素は、絶対画像強度値、相対画像強度値、前記プローブに関連するユーザによって供給されたデータ、該プローブに関連する生物情報;プローブ識別子、プローブのx座標の識別子、プローブのy座標の識別子、プローブに関連するデータ、プローブデータリンク、ピン識別子、ウェルプレート識別子からなる要素の群の任意の1つ以上を含む、請求項1に記載のユーザインターフェース。
  • 前記プローブデータリンクは、リモートにもしくはローカルに格納されたユーザによって供給されたデータのうち前記プローブに関連するデータへのリンクか、または、リモートにもしくはローカルに格納された生物情報のうち該プローブに関連する生物情報へのリンクを含む、請求項17に記載のユーザインターフェース。
  • 前記プローブに関連するデータは、前記プローブによって表される遺伝子もしくはESTの染色体ロケーション、バンドのロケーション、または該染色体上のロケーションを識別するSNPもしくは他のマーカからなる群から選択された任意の1つ以上のデータを含む、請求項17に記載のユーザインターフェース。
  • 第1のプローブと関連付けられた画像フィーチャをユーザが選択すると、該第1のプローブと関連付けられたデータフィーチャもしくは記述フィーチャまたはその両方が強調表示される、請求項1に記載のユーザインターフェース。
  • 第1のプローブと関連付けられたデータフィーチャをユーザが選択すると、該第1のプローブと関連付けられた第1の画像フィーチャもしくは記述フィーチャまたはその両方が強調表示される、請求項1に記載のユーザインターフェース。
  • 第1のプローブと関連付けられた記述フィーチャをユーザが選択すると、該第1のプローブと関連付けられた第1の画像フィーチャもしくはデータフィーチャまたはその両方が強調表示される、請求項1に記載のユーザインターフェース。
  • 複数の画像フィーチャを有する第1のウィンドウであって、該画像フィーチャはそれぞれ、プローブアレイのプローブと関連付けられた1つ以上のハイブリダイゼーション反応を表す1つ以上の特性を有する、第1のウィンドウと、
    複数のデータフィーチャを有する第2のウィンドウであって、該データフィーチャはそれぞれ、該プローブアレイのプローブと関連付けられた1つ以上のハイブリダイゼーション反応の定量化の1つ以上に関連する、第2のウィンドウと、
    複数の記述フィーチャを有する第3のウィンドウであって、該記述フィーチャはそれぞれ、該プローブアレイのプローブと関連付けられた1つ以上の記述要素を含む、第3のウィンドウと、
    からなる群から選択された2つ以上のウィンドウを備える、ユーザインターフェースであって、
    該2つ以上のウィンドウのいずれかからのフィーチャをユーザが選択すると、該2つ以上のウィンドウのうち少なくとも1つの他のウィンドウ中の対応するフィーチャがが強調表示される、
    ユーザインターフェース。
  • (a)プローブアレイの走査に基づいて画像を処理するように構築および構成された画像プロセッサと、
    (b)GUIマネジャであって、
    (i)該処理された画像データに基づいた複数の画像フィーチャを有する第1のウィンドウであって、該画像フィーチャはそれぞれ、該プローブアレイのプローブと関連付けられた1つ以上のハイブリダイゼーション反応を表す1つ以上の特性を有する、第1のウィンドウと、
    (ii)複数のデータフィーチャを有する第2のウィンドウであって、該データフィーチャはそれぞれ、該プローブアレイのプローブと関連付けられた1つ以上のハイブリダイゼーション反応の1つ以上の定量化に関連する、第2のウィンドウと、
    (iii)複数の記述フィーチャを有する第3のウィンドウであって、該記述フィーチャはそれぞれ、該プローブアレイのプローブと関連付けられた1つ以上の記述要素を含む、第3のウィンドウと、
    からなる群から選択された2つ以上のウィンドウを提供するように構築および提供されたGUIマネジャと、
    を備える、コンピュータプログラムプロダクト。
  • 前記GUIマネジャは、該2つ以上のウィンドウのうちいずれかからのフィーチャをユーザが選択すると、該2つ以上のウィンドウのうち少なくとも1つの他のウィンドウ中の対応するフィーチャを強調表示させるようにさらに構築および構成される、請求項24に記載のコンピュータプログラムプロダクト。
  • 前記プローブアレイはスポット対象アレイである、請求項24に記載のコンピュータプログラムプロダクト。
  • 前記プローブアレイは合成アレイである、請求項24に記載のコンピュータプログラムプロダクト。
  • GUIマネジャであって、
    (i)複数の画像フィーチャを有する第1のウィンドウであって、該画像フィーチャはそれぞれ、プローブアレイのプローブと関連付けられた1つ以上のハイブリダイゼーション反応を表す1つ以上の特性を有する、第1のウィンドウと、
    (ii)複数のデータフィーチャを有する第2のウィンドウであって、該データフィーチャはそれぞれ該プローブアレイのプローブと関連付けられた1つ以上のハイブリダイゼーション反応の1つ以上の定量化に関連する、第2のウィンドウと、
    (iii)複数の記述フィーチャを有する第3のウィンドウであって、該記述フィーチャはそれぞれ、該プローブアレイのプローブと関連付けられた1つ以上の記述要素を含む、第3のウィンドウと、
    からなる群から選択された2つ以上のウィンドウを提供するように構築および構成されたGUIマネジャ、
    を備える、コンピュータプログラムプロダクト。
  • (a)プローブアレイの走査に基づいて画像データを提供する工程と、
    (b)ウィンドウをグラフィカルユーザインターフェース中に提供する工程であって、
    (i)該画像データに基づいた複数の画像フィーチャを有する第1のウィンドウであって、該画像フィーチャはそれぞれ、プローブアレイのプローブと関連付けられた1つ以上のハイブリダイゼーション反応を表す1つ以上の特性を有する、第1のウィンドウと、
    (ii)複数のデータフィーチャを有する第2のウィンドウであって、該データフィーチャはそれぞれ、該プローブアレイのプローブと関連付けられた1つ以上のハイブリダイゼーション反応の1つ以上の定量化に関連する、第2のウィンドウと、
    (iii)複数の記述フィーチャを有する第3のウィンドウであって、該記述フィーチャはそれぞれ、該プローブアレイのプローブと関連付けられた1つ以上の記述要素を含む、第3のウィンドウと、
    からなる群から選択された2つ以上のウィンドウをグラフィカルユーザインターフェース中に提供する工程と、
    を包含する方法。
  • (c)前記2つ以上のウィンドウのうち任意のウィンドウからのフィーチャをユーザが選択した結果を受信する工程と、
    (d)該2つ以上のウィンドウのうち少なくとも1つの他のウィンドウ中の対応するフィーチャを強調表示する工程と、
    をさらに包含する、請求項29に記載の方法。
  • (a)プローブアレイを走査して画像データを生成するように構築および構成されたスキャナと、
    (b)該画像データを処理するように構築および構成された画像プロセッサと、
    (c)GUIマネジャであって、
    (i)該処理された画像データに基づいた複数の画像フィーチャを有する第1のウィンドウであって、該画像フィーチャはそれぞれ、該プローブアレイのプローブと関連付けられた1つ以上のハイブリダイゼーション反応を表す1つ以上の特性を有する、第1のウィンドウと、
    (ii)複数のデータフィーチャを有する第2のウィンドウであって、該データフィーチャはそれぞれ、該プローブアレイのプローブと関連付けられた1つ以上のハイブリダイゼーション反応の1つ以上の定量化に関連する、第2のウィンドウと、
    (iii)複数の記述フィーチャを有する第3のウィンドウであって、該記述フィーチャはそれぞれ、該プローブアレイのプローブと関連付けられた1つ以上の記述要素を含む、第3のウィンドウと、
    からなる群から選択された2つ以上のウィンドウを提供するように構築および構成されたGUIマネジャと、
    を備える、走査システム。
  • プローブアレイを走査して画像データを生成するように構築および構成されたスキャナであって、
    コンピュータと、
    コンピュータプログラムプロダクトであって、該コンピュータ上で実行される場合、
    (a)該画像データを処理する工程と、
    (b)ウィンドウをグラフィカルユーザインターフェース中に提供する工程であって、
    (i)該処理された画像データに基づいた複数の画像フィーチャを有する第1のウィンドウであって、該画像フィーチャはそれぞれ、プローブアレイのプローブと関連付けられた1つ以上のハイブリダイゼーション反応を表す1つ以上の特性を有する、第1のウィンドウと、
    (ii)複数のデータフィーチャを有する第2のウィンドウであって、該データフィーチャはそれぞれ、該プローブアレイのプローブと関連付けられた1つ以上のハイブリダイゼーション反応の1つ以上の定量化に関連する、第2のウィンドウと、
    (iii)複数の記述フィーチャを有する第3のウィンドウであって、該記述フィーチャはそれぞれ、該プローブアレイのプローブと関連付けられた1つ以上の記述要素を含む、第3のウィンドウと、
    からなる群から選択された2つ以上のウィンドウをグラフィカルユーザインターフェース中に提供する工程と、
    からなる工程を行う、コンピュータプログラムプロダクトと、
    を備える、走査システム。
  • 前記コンピュータプログラムプロダクトによって行われる方法は、
    (c)前記2つ以上のウィンドウのうちいずれかからのフィーチャをユーザが選択した結果を受信する工程と、
    (d)該2つ以上のウィンドウのうち少なくとも1つの他のウィンドウ中に対応するフィーチャを強調表示させる工程と、
    をさらに包含する、
    請求項32に記載の方法。
  • プローブアレイを走査して画像データを生成するスキャナにユーザインターフェースを提供するコンピュータシステムであって、
    該プローブアレイのプローブ手段と関連付けられた1つ以上のハイブリダイゼーション反応を表す1つ以上の特性を有する画像フィーチャ手段を提供する第1のウィンドウ手段と、
    該プローブアレイのプローブ手段と関連付けられた1つ以上のハイブリダイゼーション反応の1つ以上の定量化手段に関連するデータフィーチャ手段を提供する第2のウィンドウ手段と、
    該プローブアレイのプローブ手段と関連付けられた1つ以上の記述要素を含む記述フィーチャ手段を提供する第3のウィンドウ手段と、
    を備える、コンピュータシステム。
  • プローブアレイを走査するスキャナにユーザインターフェースを提供するコンピュータシステムであって、該プローブアレイのプローブと関連付けられた1つ以上のハイブリダイゼーション反応を表す1つ以上の特性を有する画像フィーチャと、該プローブアレイのプローブと関連付けられた1つ以上のハイブリダイゼーション反応の1つ以上の定量化に関連するデータフィーチャと、該プローブアレイのプローブと関連付けられた1つ以上の記述要素を含む記述フィーチャと、を表示するようにプログラムされたコンピュータシステム。
  • GUIマネジャを備えるコンピュータプログラムプロダクトであって、該GUIマネジャは、プローブアレイのプローブと関連付けられたハイブリダイゼーションを表す画像フィーチャと、該プローブアレイのプローブと関連付けられた該ハイブリダイゼーションの定量化に関連するデータフィーチャと、該プローブアレイのプローブと関連付けられた記述フィーチャとを表示する表示領域を提供するように構築および構成される、コンピュータプログラムプロダクト。
  • GUIマネジャ手段を備えるコンピュータプログラムプロダクトであって、該GUIマネジャ手段は、プローブアレイのプローブ手段と関連付けられたハイブリダイゼーション手段を表す画像フィーチャ手段と、該プローブアレイのプローブ手段と関連付けられたハイブリダイゼーション手段の定量化に関連するデータフィーチャ手段と、該プローブアレイのプローブ手段と関連付けられた記述フィーチャ手段とを表示するウィンドウ手段を提供する、コンピュータプログラムプロダクト。
  • 说明书全文

    【0001】
    (関連出願)
    本願は、「System,Method,and Product for Linked Window Interface」というタイトルの2000年8月22日に出願された米国仮特許出願シリアル番号第60/226,999号と、「System,Method,and Product for Scanning of Biological Materials」というタイトルの2001年4月26日に出願された米国仮特許出願シリアル番号第60/286,578号とに関し、またこれらの出願から得られる優先権を主張する。 本明細書中、これらの出願の全体をあらゆる目的のために参考として援用する。
    【0002】
    (発明の背景)
    (発明の分野)
    本発明は、生物材料の高密度アレイの走査画像の解析および表示を行うためのコンピュータシステム、方法およびプロダクトに関する。
    【0003】
    (関連分野)
    生物システムに関する情報をかつてないほどの量で生成するために、Affymetrix(R)アレイおよびGeneChip(R)アレイなどのプローブアレイの合成物が用いられている。 例えば、SantaClara、CallforniaのAffymetrix,Inc. から市販されているGeneChip(R)セットは、およそ6500個のネズミの遺伝子の発現レベルと、発現された配列タグ(EST)とをモニタリングすることができる。 実験者らは、例えば、Affymetrix(R)の417(R)配列器(Arrayer)アレイまたは他のスポッティングデバイスを用いてプローブの高密度アレイを含む実験者の執権質の顕微鏡スライドを自身の実験室において作成することによって、遺伝子、ESTまたは他の対象生物材料について、後続する実験を迅速に計画することができる。
    【0004】
    合成および/またはスポッティングが為されたプローブアレイを用いた実験から得られたデータを解析すると、新規な薬物および新規な診断ツールの開発に繋がる場合がある。 いくつかの従来の適用例においては、この解析では、先ず合成またはスポッティングが為されたプローブアレイ上のプローブを用いて、ラベル付けされた標的試料のハイブリダイゼーションを示す蛍光性信号を取得する。 このような信号を取得する際に用いられるデバイスはスキャナと呼ばれることが多く、一例としてAffymetrix製のAffymetrix(R)428(R)スキャナが挙げられる。
    【0005】
    当該分野において強く求められているのは、ミクロアレイを走査することによって収集された膨大な量の情報の整理、アクセス、解析および表示を行う方法である。 スキャナによって生成された膨大な量の情報をユーザが入手および視覚化する作業を支援する、コンピュータを用いたシステムおよび方法が開発されている。 これらの市販のソフトウェアアプリケーションおよび学術用のソフトウェアアプリケーションから得られる情報としては典型的には、ハイブリダイゼーションの反応強度またはハイブリダイゼーションの反応の比較結果などの情報がある。 この情報は、グラフィカルな様態でユーザに表示することが可能である。
    【0006】
    (発明の要旨)
    本発明は、光学スキャナを制御するためのシステム、方法およびコンピュータプログラムプロダクトを含む。 システム、方法およびコンピュータプログラムプロダクトについて、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)を提供するためのいくつかの実施形態を参照しながら説明する。 上記GUIは、例えば、走査されたプローブアレイの擬似画像を構成する画像フィーチャの第1の開放可能なウィンドウを含み得る。 この文脈において、「擬似画像」という用語は、上記画像フィーチャから上記プローブのプローブアレイのグラフィカル表示を得ることを意味する際に用いられる。 上記プローブは典型的には、プローブ標的対からの放射、標的とハイブリダイズしなかったプローブからの放射の欠如、上記プローブアレイ上のプローブの上記ロケーションに関する情報に基づく。 「開放可能な」という用語がこの文脈において用いられる場合、それは、例えばユーザが上記ウィンドウを開けることができ、これにより、上記ウィンドウを上記GUI中に表示することができることを意味する(ただし、上記ウィンドウを閉めることを表示しないことも可能である)。 上記画像フィーチャは、上記プローブアレイのプローブと関連付けられた1つ以上のハイブリダイゼーション反応を表す特性を1つ以上有する。
    【0007】
    これらの実施形態のGUIは、データフィーチャを含む第2の開放可能なウィンドウも有する。 上記データフィーチャはそれぞれ、上記プローブアレイのプローブと関連付けられた1つ以上のハイブリダイゼーション反応の1つ以上の定量化に関連する。 この第2のウィンドウは、例えば、プローブのハイブリダイゼーション強度を2つ以上のラベル付けされた試料に対して拡散プロットしたものであり得る。 上記GUIは、第3の開放可能なウィンドウをさらに含む。 上記第3の開放可能なウィンドウは、記述フィーチャ(例えば、表計算の横列)を含む。 各横列は、プローブと関連付けられた記述要素を含み得る。 いくつかの実施構成において、ユーザが上記2つ以上のウィンドウのうち任意のものからフィーチャを選択すると、他の上記2つ以上のウィンドウのうち少なくとも1つのウィンドウ中にある対応するフィーチャが強調表示される。 例えば、ユーザは、上記第1のウィンドウ中の画像フィーチャ(例えば、スポット対象アレイのプローブを表すスポット)を選択することにより、上記拡散プロット中のスポットと、上記表計算中の横列とを強調表示することができる。 上記拡散プロット中の上記スポットと、上記表計算の横列とによって、上記ユーザが上記第1のウィンドウから選択した上記画像フィーチャに対応する上記プローブに関する情報が得られる。
    【0008】
    上記プローブは、スポットされたプローブアレイのプローブ(例えば、Affymetrix(R)417(R)または427(R)配列器によって生成することが可能なプローブ)であってもよい。 別の非限定的な例として、上記プローブは、合成アレイ(例えば、Affymetrix(R)GeneChip(R)アレイ)上で合成されたプローブであってもよい。
    【0009】
    上記第1のウィンドウについて、上記グラフィカル表示されたプローブは、上記対応するプローブと関連付けられたハイブリダイゼーションの効率または強度を表す特性を1つ以上有する。 例えば、プローブをグラフィカル表示する上記画像フィーチャの強度または別の視覚特性を変更して、ハイブリダイゼーションの効率または強度を示すことができる。 拡散プロットを構成する上記第2のウィンドウの例について、上記プロットは、第1のラベル(例えば、第1の励起源に応答して蛍光発光する染料)からの放射の強度を1本の軸に沿って示し得る。 上記拡散プロットは、上記同じ励起源または別の励起源に応答して蛍光発光する第2の染料からの放射の強度を別の軸に沿って示し得る。 例えば、第3の染料が上記プローブアレイ上にハイブリダイズされたプローブ標的対と関連付けられている場合、上記拡散プロットを2次元に限定する必要はない。 あらゆる形態のラベル付けを用いることが可能であり、多くの種類のグラフを用いて、例えば、2つ以上の一連のハイブリダイゼーションデータ間において視覚による比較を行うことが可能である。
    【0010】
    上記2つ以上のウィンドウのうち第3のウィンドウは、(上記プローブアレイ内のプローブに関連する情報の)表、表計算、または他のテキストによるもしくはグラフィックによる表示物を含み得る。 いくつかの実施構成において、例えば、第3のウィンドウは、様々なデータのうち任意のデータを含む横列(または、他の局面における縦列もしくはその組み合わせ)を有する表計算を含み得る。 例えば、上記データは、上記ハイブリダイゼーション強度を生成する上記実験に関連し得る。 上記ハイブリダイゼーション強度は、上記第1のウィンドウ中の擬似画像(例えば、上記実験において用いられる染料(単数または複数)の種類)によって現される。 上記データはまた、ソース(例えば、上記プローブおよび/または上記プローブとハイブリダイズする標的に関する情報を含む上記インターネット上のソースまたは別のデータベースソース)へのリンクも含み得る。 さらに別の非限定的な例として、上記データは、上記プローブの絶対強度または相対強度に関する統計情報を含み得る。 さらに非限定的な例として、上記データは、上記ユーザによって提供された注記、ラベルまたは他の情報を含み得る。
    【0011】
    いくつかの実施構成において、上記ウィンドウのうち2つ以上を上記ユーザの表示デバイス上に同時表示する。 上記ユーザは、上記同時表示されたウィンドウの1つのグラフィカル要素を選択することができ、上記2つ以上のウィンドウのうち別のウィンドウ上の対応するグラフィカル要素が強調表示される。 上記強調表示工程は、様々な公知の技術(例えば、上記フォントおよび/もしくは前景または背景の色の変更、または特殊効果(例えば、ブリンキング)の提供)のうち任意の技術に従って行われ得る。
    【0012】
    いくつかの実施構成において、第4のウィンドウも開くことができる。 この第4のウィンドウは、上記第1のウィンドウと同様に、上記プローブアレイのプローブと関連付けられた1つ以上のハイブリダイゼーション反応を表す1つ以上の特性を有する画像フィーチャを含み得る。 例えば、上記第1のウィンドウの画像フィーチャは、特性(例えば、色またはグレースケール強度)を有し得る。 上記特性が表すのは、第1の蛍光性染料によってスポット対象アレイプローブにラベル付けされた第1の試料のハイブリダイゼーションの程度、効率または強度である。 第2のウィンドウの画像フィーチャに含まれ得る特性が示すのは、第2の蛍光性染料によって同じスポット対象アレイのプローブにラベル付けされた第2の試料のハイブリダイゼーショの程度、効率または強度である。 別の例として、上記第1のウィンドウの画像フィーチャが示し得るのは、第1の蛍光性染料によって第1の合成アレイのプローブにラベル付けされた第1の試料のハイブリダイゼーションの程度、効率または強度であり、第2のウィンドウのマゼンダ(mage)フィーチャが示し得るのは、(上記と同じ蛍光性染料または別の蛍光性染料によって)上記第1の合成アレイのプローブと実質的に同じプローブを有する第2の合成アレイのプローブにラベル付けされた第2の試料のハイブリダイゼーションの程度、効率または強度である。
    【0013】
    上記第1のウィンドウおよび/または第4のウィンドウの画像フィーチャの特性としては、ハイブリダイゼーションの程度、効率または強度を表す色値が挙げられ得る。 例えば、上記色値は、色相(色)値、輝度値、明度値、または彩度値であり得る。 上記特性はまた、(上記特性に加えて)強度値でもあり得る。 上記強度値は、例えばグレースケール値であり得る。
    【0014】
    上記第2の開放可能なウィンドウは、いくつかの実施形態において、ヒストグラムを含み得る。 上記ヒストグラムにおいて、上記複数のデータフィーチャはバーを含む。 上記バーはそれぞれ、1つ以上の標的に関するハイブリダイゼーションの程度、効率または強度の範囲を共通に有する複数のプローブの定量化を表す。 上記第2の開放可能なウィンドウはまた、プローブの絶対ハイブリダイゼーションまたは相対ハイブリダイゼーションに関する統計情報および他のあらゆる種類の表示物(例えば、(図示のような)拡散プロット、バーグラフまたは線グラフによって示すことが可能な表示物)であってもよい。
    【0015】
    上記第3の開放可能なウィンドウについて、上記記述フィーチャは、一例として、表計算の横列を構成し得る。 各横列は、プローブと関連付けられた1つ以上の記述要素を含み得る。 非限定的な例記述要素を挙げると、以下のものうちの任意の1つのまたは2つ以上の組み合わせが挙げられる:すなわち、絶対画像強度値、相対画像強度値、ユーザによって供給されたデータのうち上記プローブに関連のあるデータ、上記プローブに関連する生物情報;プローブ識別子、プローブのx座標の識別子、プローブのy座標の識別子、プローブに関連するデータ、プローブデータリンク、ピン識別子、および/またはウェルプレート識別子。 上記プローブデータリンクは、リモートにもしくはローカルに格納されたユーザによって供給された上記プローブに関連するデータへのリンクおよび/またはリモートにもしくはローカルに格納された上記プローブに関連する生物情報へのリンクを含み得る。 上記プローブに関連するデータは、上記プローブによって表される遺伝子もしくはESTの染色体ロケーション、上記染色体上のバンドロケーションおよび/または上記染色体上のロケーションを識別するSNPもしくは他のマーカを含み得る。
    【0016】
    他の実施形態によれば、以下のウィンドウのうち2つ以上の任意の組み合わせを含むユーザインターフェースについて説明する:すなわち、複数の画像フィーチャを有する第1のウィンドウであって、上記画像フィーチャはそれぞれ、プローブアレイのプローブと関連付けられた1つ以上のハイブリダイゼーション反応を表す1つ以上の特性を有する、第1のウィンドウ;複数のデータフィーチャを有する第2のウィンドウであって、上記データフィーチャはそれぞれ、上記プローブアレイのプローブと関連付けられた1つ以上のハイブリダイゼーション反応の1つ以上の定量化と関連する、第2のウィンドウ;および複数の記述フィーチャを有する第3のウィンドウであって、上記記述フィーチャはそれぞれ、上記プローブアレイのプローブと関連付けられた1つ以上の記述要素を含む、第3のウィンドウ。 これらの実施形態において、ユーザが上記2つ以上のウィンドウの任意のものからフィーチャを選択すると、上記2つ以上のウィンドウのうち少なくとも1つの他のウィンドウ中の対応するフィーチャが強調表示される。
    【0017】
    さらに他の実施形態によれば、コンピュータプログラムプロダクトが説明される。 このプロダクトが含むのは、プローブアレイの走査に基づいて画像データを処理する画像プロセッサと、2つ以上のウィンドウを提供するように構築および構成されたGUIマネジャとである。 上記ウィンドウは、以下のものを任意に組み合わせたものであり得る:すなわち、(i)上記処理された画像データに基づいた複数の画像フィーチャを有する第1のウィンドウであって、上記画像フィーチャはそれぞれ、上記プローブアレイのプローブと関連付けられた1つ以上のハイブリダイゼーション反応を表す1つ以上の特性を有する、第1のウィンドウ;(ii)複数のデータフィーチャを有する第2のウィンドウであって、上記データフィーチャはそれぞれ、上記プローブアレイのプローブと関連付けられた1つ以上のハイブリダイゼーション反応の1つ以上の定量化に関連する、第2のウィンドウ;および/または(iii)複数の記述フィーチャを有する第3のウィンドウであって、上記記述フィーチャはそれぞれ、上記プローブアレイのプローブと関連付けられた1つ以上の記述要素を有する、第3のウィンドウ。 ユーザが上記2つ以上のウィンドウのうち任意のものから1つのフィーチャを選択すると、いくつかの実施構成において、上記GUIマネジャは、上記2つ以上のウィンドウのうち少なくとも1つの他のウィンドウ中の対応するフィーチャを強調表示させ得る。
    【0018】
    2つ以上のウィンドウを提供するGUIマネジャを有するコンピュータプログラムプロダクトについても説明する。 これらのウィンドウは、以下のものを任意に組み合わせたものであり得る:すなわち、(i)複数の画像フィーチャを有する第1のウィンドウであって、上記画像フィーチャはそれぞれ、上記プローブアレイのプローブと関連付けられた1つ以上のハイブリダイゼーション反応を表す1つ以上の特性を有する、第1のウィンドウ;(ii)複数のデータフィーチャを有する第2のウィンドウであって、上記データフィーチャはそれぞれ、上記プローブアレイのプローブと関連付けられた1つ以上のハイブリダイゼーション反応の1つ以上の定量化を有する、第2のウィンドウ;および(iii)複数の記述フィーチャを有する第3のウィンドウであって、上記記述フィーチャはそれぞれ、上記プローブアレイのプローブと関連付けられた1つ以上の記述要素を含む、第3のウィンドウ。
    【0019】
    さらに他の実施形態によれば、プローブアレイの走査に基づいて画像データを提供する工程と、グラフィカルユーザインターフェース中に2つ以上のウィンドウを提供する工程とを含む方法が説明される。 これらのウィンドウは、以下からなる群から選択される:すなわち、(i)上記画像データに基づいた複数の画像フィーチャを有する第1のウィンドウであって、上記画像フィーチャはそれぞれ、プローブアレイのプローブと関連付けられた1つ以上のハイブリダイゼーション反応を示す1つ以上の特性を有する、第1のウィンドウ;(ii)複数のデータフィーチャを有する第2のウィンドウであって、上記複数のデータフィーチャはそれぞれ、上記プローブアレイのプローブと関連付けられた1つ以上のハイブリダイゼーション反応の1つ以上の定量化に関連する、第2のウィンドウ;および(iii)複数の記述フィーチャを有する第3のウィンドウであって、上記記述フィーチャはそれぞれ、上記プローブアレイのプローブと関連付けられた1つ以上の記述要素を含む、第3のウィンドウ。
    【0020】
    以下の記載には、走査システムも盛り込まれる。 上記走査システムは、プローブアレイを走査して画像データを生成するスキャナと、上記画像データを処理する画像プロセッサと、2つ以上のウィンドウを提供するGUIマネジャとを含む。 これらのウィンドウは、以下のものを任意に組み合わせたものであり得る:すなわち、(i)上記処理された画像データに基づいた複数の画像フィーチャを有する第1のウィンドウであって、上記複数の画像フィーチャはそれぞれ、上記プローブアレイのプローブと関連付けられた1つ以上のハイブリダイゼーション反応を表す1つ以上の特性を有する、第1のウィンドウ;(ii)複数のデータフィーチャを有する第2のウィンドウであって、上記データフィーチャはそれぞれ、上記プローブアレイのプローブと関連付けられた1つ以上のハイブリダイゼーション反応の1つ以上の定量化に関連する、第2のウィンドウ;および(iii)複数の記述フィーチャを有する第3のウィンドウであって、上記記述フィーチャはそれぞれ、上記プローブアレイのプローブと関連付けられた1つ以上の記述要素を含む、第3のウィンドウ。
    【0021】
    さらに別に説明する実施形態は走査システムである。 このシステムは、プローブアレイを走査して画像データを生成するスキャナと、コンピュータと、コンピュータプログラムプロダクトとを含む。 上記コンピュータプログラムプロダクトは、上記コンピュータ上で実行されると、以下の工程を含む方法を行う:すなわち、上記画像データを処理する工程;グラフィカルユーザインターフェース中に2つ以上のウィンドウを提供する工程。 これらのウィンドウは、以下のものを任意に組み合わせたものであり得る:(i)上記処理された画像データに基づいた複数の画像フィーチャを有する第1のウィンドウであって、上記画像フィーチャはそれぞれ、プローブアレイのプローブと関連付けられた1つ以上のハイブリダイゼーション反応を表す1つ以上の特性を有する、第1のウィンドウ;(ii)複数のデータフィーチャを有する第2のウィンドウであって、上記複数のデータフィーチャはそれぞれ、上記プローブアレイのプローブと関連付けられた1つ以上のハイブリダイゼーション反応の1つ以上の定量化に関連する、第2のウィンドウ;および(iii)複数の記述フィーチャを有する第3のウィンドウであって、上記記述フィーチャはそれぞれ、上記プローブアレイのプローブと関連付けられた1つ以上の記述要素を含む、第3のウィンドウ。
    【0022】
    一般的には、上記および他の実施形態によって得られる1つの利点は、プローブ−標的ハイブリダイゼーションと、上記ハイブリダイゼーション反応と関連付けられた上記プローブとに関するデータを、様々な形態でユーザに同時に表示することができる点である。 これらの形態を挙げると、例えば、プローブ−標的ハイブリダイゼーションの擬似画像の2つ以上(および標的とハイブリダイズしなかったプローブ);絶対ハイブリダイゼーションまたは相対ハイブリダイゼーションの統計表示物(例えば、拡散プロットにおける統計表示物);ならびに/または処理、導出、計算、検索および/もしくはユーザによる提供が為された上記プローブに関する情報の表。 これらのウィンドウの1つの中にあるプローブ(単数または複数)に対応するフィーチャを選択することにより、上記ユーザのために、同じプローブ(単数または複数)に関する他の情報を同じウィンドウまたは他のウィンドウ(単数または複数)内に強調表示することができる。
    【0023】
    さらに別の実施形態によれば、プローブアレイを走査して画像データを生成するスキャナを備えるユーザインターフェースを提供するコンピュータシステムは、2つ以上のウィンドウ手段を含む。 これらのウィンドウ手段は、以下を含み得る:すなわち、プローブアレイのプローブ手段と関連付けられた1つ以上のハイブリダイゼーション反応を表す1つ以上の特性を有する画像フィーチャ手段を提供する第1のウィンドウ手段;および上記プローブアレイのプローブ手段と関連付けられた上記1つ以上のハイブリダイゼーション反応の1つ以上の定量化手段に関連するデータフィーチャ手段を提供する第2のウィンドウ手段。 これらのウィンドウ手段は、上記プローブアレイのプローブ手段と関連付けられた1つ以上の記述要素を含む記述フィーチャ手段を提供する第3のウィンドウ手段も含み得る。
    【0024】
    さらに別の実施形態によれば、プローブアレイを走査するスキャナをユーザインターフェースに提供するためのコンピュータシステムをプログラムして、1つ以上の特性を有する画像フィーチャを表示させる。 これらの1つ以上の特性が示すのは、上記プローブアレイのプローブと関連付けられた1つ以上のハイブリダイゼーション反応と、上記プローブアレイのプローブと関連付けられた1つ以上のハイブリダイゼーション反応の1つ以上の定量化に関連するデータフィーチャと、上記プローブアレイのプローブと関連付けられた1つ以上の記述要素を含む記述フィーチャとである。
    【0025】
    さらに別の実施形態によれば、コンピュータプログラムプロダクトはGUIマネジャを含む。 上記GUIマネジャは、画像フィーチャを表示するための表示領域を構築および提供するように構成される。 上記画像フィーチャが表すのは、プローブアレイのプローブと関連付けられたハイブリダイゼーションと、上記プローブアレイのプローブと関連付けられたハイブリダイゼーションの定量化に関連するデータフィーチャと、上記プローブアレイのプローブと関連付けられた記述フィーチャとである。
    【0026】
    さらに別の実施形態によれば、コンピュータプログラムは、ウィンドウ手段を提供するGUIマネジャを含む。 上記ウィンドウ手段が表示するのは、プローブアレイのプローブ手段と関連付けられたハイブリダイゼーション手段を表す画像フィーチャ手段と、上記プローブアレイのプローブ手段と関連付けられたハイブリダイゼーション手段の定量化に関連するデータフィーチャ手段と、上記プローブアレイのプローブ手段と関連付けられた記述フィーチャ手段とである。
    【0027】
    上記の実施形態、実施構成および局面は、必ずしも相互に包含的または排他的な関係ではなく、本発明の同じ局面または異なる局面と関連付けられて提示されようとされまいと、相反しない様式または別の方法で可能な様式で組み合わせることが可能である。 1つの実施形態、実施構成または局面に関する上記記載は、他の実施形態または実施構成について限定的となることを意図していない。 また、本明細書のいずれかの箇所において上述した任意の1つ以上の機能、工程、動作または技術を、別の実施形態または実施構成において、この「要旨」にて記載した任意の1つ以上の機能、工程、動作または技術と組み合わせることが可能である。 従って、上記実施形態、実施構成および局面は限定的なものというより例示的なものである。
    【0028】
    上記にて説明した特徴は、以下の詳細な説明を添付の図面と共に読めばより明瞭に理解される。 図面中、同様の参照符号は同様の構造または方法の工程を示し、参照符号の左端桁は、記載の要素が初出した図の番号を示す。 機能ブロック図において、長方形は概して機能要素を示し、平行四辺形は概してデータを示し、2本で一対の境界線を有する長方形は概して、事前規定された機能要素を示す。 方法フローチャートにおいて、長方形は概して方法の工程を示し、菱形は概して決定要素を示す。 しかし、上記に述べた取り決めは全て、限定的なものとしてではなく典型的または例示的なものとして意図される。
    【0029】
    (詳細な説明)
    本明細書中、例示的でかつ非限定的な実施例を参照しながら、合成アレイおよび/またはスポット対象アレイを用いた実験からデータを表示するためのシステム、方法およびソフトウェアプロダクトについて説明する。 他にも様々な代替物、改変物および均等物が可能である。 例えば、特定のシステム、方法およびコンピュータソフトウェアプロダクトについての説明を、例示的な実施形態を用いて(Affymetrix(R)スキャナおよび/またはAffymetrixソフトウェアを用いて解析および表示が行われるスポット対象アレイを参照しながら)行うが、本発明のこれらのシステム、方法およびプロダクトはそのような実施形態に限定されるものではない。 例えば、他の多くのプローブアレイ(例えば、多くの種類の並行生物アッセイ)に対してそのような実施形態を適用することが概して可能である。
    【0030】
    (プローブアレイ)
    例えば、本明細書中、特定のシステム、方法およびコンピュータソフトウェアプロダクトに関する説明を、Affymetrix,Inc. 製のAffymetrix(R)417(R)配列器またはAffymetrix(R)427(R)配列器を用いて生成された生物材料のアレイから得られたデータの取得、解析および/または表示を行うための例示的な実施構成を用いて行う。 他の例示的な実施構成についても、Affymetrix(R)GeneChip(R)アレイを用いた実験から得られたデータに関連して説明する場合がある。 しかし、これらのシステム、方法およびプロダクトは、他の多くの種類のプローブアレイについても適用可能であり、より一般的には、他の従来技術に従って生成された多数の並行生物アッセイおよび/または将来開発される可能性のある技術に従って生成された多数の並行生物アッセイについても適用可能である。 例えば、本明細書中に記載のシステム、方法およびプロダクトの局面は、いくつかの実施構成において、核酸の並行アッセイ、cDNAクローンから生成されたPCRプロダクト、タンパク質、抗体または他の多くの生物材料に適用することが可能である。 これらの材料の配置場所として、スライド(これらのスライドは典型的にはスポット対象アレイに用いられる)、GeneChip(R)アレイに用いられる基板、もしくはビーズ、光ファイバもしくは他の基板、支持体または媒体を用いてもよい(以下、これらの配置場所の全てまたは任意のものを総称として「基板」と呼ぶ場合がある)。 合成アレイのいくつかの実施構成、その調製法、基板などについての記載が、米国特許第5,744,305号および米国特許第5,445,934号にある。 本明細書中、同特許の全体をあらゆる目的のために参考のために援用する。 さらに、いくつかの実施構成において、基板中にまたは基板上にプローブを固定しなくてもよいことと、基板中にまたは基板上にプローブを固定した場合でかつプローブを規則的なパターンまたはアレイとして配置しなくてもよいこととが文脈から示唆または類推される。 本明細書中、以下、「プローブアレイ」という用語を、便宜上概ね広義に用い、上記の種類のアレイおよび並行生物アッセイ全てを指すものとする。
    【0031】
    本明細書中、以下において、事前合成されたプローブもしくは事前選択されたプローブを基板上に堆積もしくは位置決めすることまたは将来開発される可能性のある堆積技術/位置決め技術によって作製された1つのアレイのことを便宜上「スポット対象アレイ」と呼ぶ。 スポット対象アレイは顕微鏡スライド上に作製されることが多い(ただし、必ずしもその必要はない)。 これらのアレイは、組成および濃度が変化する可能性のある生物材料を含む液状スポットからなる場合が多い。 例えば、アレイ中のスポットは、短鎖ポリマー(例えば、溶液中のオリゴヌクレオチド)の数本の鎖を含み得るか、または、高濃度の長鎖ポリマーの鎖(例えば、複雑なタンパク質)を含み得る。 上述したAffymetrix(R)417(R)配列器およびAffymetrix(R)427(R)配列器は、これらの技術に従って、高密度に封入された生物材料アレイを顕微鏡スライド上に堆積させるデバイスである。 上記のおよび他のスポット配列器の局面についての記載が、米国特許第6,121,048号、米国特許第6,040,193号および米国特許第6,136,269号と、PCT出願第PCT/US99/00730(国際公開番号第WO99/36760)およびPCT/US01/04285と、米国特許出願シリアル番号第09/122,216号、米国特許出願シリアル番号第09/501,099号、米国特許出願シリアル番号第09/862,177号と、米国仮特許出願シリアル番号第60/288,403号とにある。 本明細書中、同文献の全体をあらゆる目的のために参考のために援用する。 基板上に生物プローブを堆積または位置決めする(すなわち、スポット対象アレイを生成する)ための他の技術も存在する。 例えば、Winklerらに付与された米国特許第6,040,193号(以下、'193特許という)は、生物材料の液滴を分配するプロセスに関するものである。 この'193特許およびWinklerに付与された米国特許第5,885,837号(以下、'837特許という)はまた、不活性領域と反応性領域上のスポッティングとによって、基板の反応性領域を互いに分離させることについてもしくは記載している。 本明細書中、これらの'193特許および'837特許の全体を参考のため援用する。 スポット対象アレイを生成するための他の技術として、生物材料のジェット噴射に基づくものがある。 このジェット噴射技術のいくつかの実施構成では、生物材料を駆出させる際、注射器または圧電ポンプなどのデバイスを用いている。
    【0032】
    スポット対象アレイは典型的には、タグ付けされた生物試料(堆積させる細胞、タンパク質、遺伝子もしくはEST、他のDNA配列、または他の生物要素)と共に用いられる。 これらの試料(本明細書中、「標的」と呼ぶ)は典型的には、プローブアレイ内の特定のプローブと空間的に関連付けられるように処理される。 1つの非限定的な実施構成において、例えば、1つ以上の化学的にタグ付けされた生物試料(すなわち標的)をプローブアレイ上に分散させる。 いくつかの標的は、少なくとも部分的に相補的のプローブとハイブリダイズし、プローブロケーションに残り、一方、ハイブリダイズしなかった標的は洗浄除去される。 よって、これらのハイブリダイズした標的は、その「タグ」または「ラベル」によって、標的の相補的プローブと空間的に関連付けられる。 関連付けられたプローブおよび標的を、「プローブ−標的対」と呼ぶ場合がある。 これらの対を検出すると、様々な目的(例えば、標的の核酸に特定の基準配列と同じまたは異なるヌクレオチド配列があるか否かを判定する際)に有用である。 例えば、Cheeらに付与された米国特許第5,837,832号を参照されたい。 他の用途としては、遺伝子の発現のモニタリングおよび評価(例えば、Fodorらに付与された米国特許第5,800,992号;Lockhartらに付与された米国特許第6,040,138号;およびBalabanらに付与された国際出願番号第PCT/US98/15151号(WO99/05323として公開済み)を参照されたい)、遺伝子型の決定用途(Daleらに付与された米国特許第5,856,092号)、または他の核酸の検出用途がある。 本明細書中、これらの'832特許、'992特許、'138特許および'092特許と、公報WO99/05323との全体をあらゆる目的のために参考のために援用する。
    【0033】
    本明細書中「プローブ」という用語が適切に解釈されるよう、関連文献において矛盾するような用語法が存在する点に留意されたい。 その関連文献中のいくつかの文脈において、「プローブ」という単語は、上述したような基板上に堆積された生物材料を指すものとしてではなく、本明細書において「標的」を指すものとして用いられている。 混乱を避けるために、本明細書中、「プローブ」という用語を、化合物(例えば、基板上に堆積してスポット対象アレイを生成するもの、合成アレイ上のオリゴヌクレオチド)を指すものとして非限定例として用いる。
    【0034】
    (プローブアレイの実験システム)
    図1は、データプローブアレイ(すなわち、スポット対象アレイおよび/または合成アレイ)を用いた実験から導出されたデータの生成、共有および処理を行うための例示的システムの簡単な模式図である。 より詳細には、図1は、例示的配列器システム148ならびに例示的スキャナシステム150Aおよび150B(これらをまとめてスキャナシステム150と呼ぶ)を示す。 配列器システム148は、配列器120を含む。 この配列器120は、プローブを堆積させてスポット対象アレイ(例えば、上述したAffymetrix417(R)配列器またはAffymetrix427(R)配列器)を生成する任意の種類の配列器であり得る。 例示的な配列器のさらなる詳細についての記載が、米国特許出願シリアル番号第09/682,076号にある。 同出願の全体をあらゆる目的のために参考のために援用する。 この実施例において、データの通信は、システム148のユーザコンピュータ100Aと、システム150のユーザコンピュータ100Bおよび100Cと、および研究室情報管理(LIMS)サーバ120との間でネットワーク125を介して行われる。 LIMSサーバ120およびそれに関連付けられたソフトウェアは概して、データの獲得機能、追跡機能および解析機能を中央インフラストラクチャから提供する。 LIMSの局面についての記載は、米国仮特許出願第60/220,587号および米国仮特許出願第60/273,231号にある。 同出願の全体をあらゆる目的のために参考のために援用する。 LIMSサーバ120およびネットワーク125は任意選択であり、他の実施構成におけるシステムは、スポット対象アレイおよび非合成アレイ用のスキャナを含み得、またその逆の場合もあり得る。 また、配列器およびスキャナからのデータをそれぞれ操作および処理する際にユーザコンピュータ100Aおよび100Bを別個に用いるのではなく、図示の実施構成のように、他の実施構成におけるこれらの目的全てのために単一のコンピュータを用いることも可能である。 より一般的には、多種多様なコンピュータおよび/またはネットワークアーキテクチャおよび設計を用いることが可能であり、関連分野の当業者であれば、分かりやすくするため、典型的なコンピュータネットワークシステムの多くのコンポーネントは図1中に図示していないことを理解する。
    【0035】
    (ユーザコンピュータ100A)
    図1に示し、また上述したように、配列器120は、コンピュータ制御のもとで(例えば、ユーザコンピュータ100Aの制御のもとで)図示の実施構成において動作する。 図1において、分かり易くするため、コンピュータ100Aが配列器120に直接結合されている様子を図示しているが、ローカルエリアネットワーク、広域ネットワークまたは他のネットワーク(例えば、イントラネット(R)および/またはインターネット)を介してコンピュータ100Aを配列器120に結合してもよい。
    【0036】
    図2は、コンピュータ100Aの例示的実施構成を示す機能ブロック図である。 コンピュータ100Aは、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、サーバまたは現在利用可能なもしくは詳細開発される可能性のある他の任意の種類のコンピューティングプラットフォームであり得る。 コンピュータ100Aは典型的には、公知のコンポーネント(例えば、プロセッサ(例えば、CPU)205、オペレーティングシステム210、システムメモリ220、メモリ格納デバイス225、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)制御器215、および入−出力制御器230を含む。これらの構成要素は全て、公知の技術にしたがって(例えば、システムバス204を介して)通信することが多い。関連分野の当業者であれば、コンピュータ100Aのコンポーネントの構成は他にも多くの構成が可能であり、コンピュータ100Aに設けられることの可能性が高いいくつかのコンポーネント(例えば、キャッシュメモリ、データバックアップユニット、および他の多くのデバイス)は図示されていないことを理解する。
    【0037】
    入力−出力制御器230は、ユーザからの情報の受容および処理を行う任意の様々な公知のデバイスを含み得る。 ユーザは、人間であるかマシンであるか、またはローカルであるかリモートである。 このようなデバイスを挙げると、例えば、モデムカード、ネットワークインターフェースカード、サウンドカード、または様々な公知の入力デバイスのいずれかのための他の種類の制御器がある。 入力−出力制御器230の出力制御器は情報をユーザに提示する様々な公知の表示デバイスのうち任意のものための制御器を含み得る。 ユーザは、人間であるかマシンであるか、またはローカルであるかリモートである。 これらの表示デバイスのうち1つが視覚情報を提供する場合、この情報は典型的には、ピクチャ要素(これを画素と呼ぶ場合もある)のアレイとして論理的にかつ/または物理的に整理可能である。 GUI制御器215は、コンピュータ100Aとユーザ201(例えば、配列器120を用いてスポット対象アレイを生成することを望んでいる実験者)との間にグラフィカル入力インターフェースおよびグラフィカル出力インターフェースを提供することと、ユーザ201からの入力(本明細書中、以下、ユーザ入力またはユーザ選択結果と呼ぶ場合がある)の処理することとを行う様々な公知のまたは将来のソフトウェアプログラムのうち任意のものを含み得る。
    【0038】
    (配列器マネジャアプリケーション290)
    図示の実施構成の配列器マネジャアプリケーション290は、配列器120の機能の制御と、ユーザ201によって提供されたデータの処理とを行うソフトウェアアプリケーションである。 上記にて参考として援用した米国仮特許出願シリアル番号第60/288,403号における特定の実施構成を参照して詳細に説明したように、アプリケーション290と、プロセッサ205とが連係して実行されると、オペレーティングシステム210および/またはGUI制御器215は、ユーザインターフェース機能と、データ処理動作と、データ転送動作と、格納動作とを行う。 例えば、ユーザ201は、ユーザインターフェース機能を参照して、GUI282のうち1つ以上を用いて、特定のクローンと、特定のウェルプレートの特定のウェル内で当該クローンのロケーションとを指定および記述することができる。 図3Aに示すフィールド304および306アレイコンテンツファイル292を参照して以下により詳細に説明するように、ユーザ201は、GUI282のうち別のものを用いて、クローンのスポットを1以上のスライド上のアレイとして構成する様態を指定することができる。 GUI282のうちさらに別のものを用いて、ユーザがそれ以上介入することなく配列器120を動作させる(例えば、複数のスライドのスポッティングを開始させる)ことができる。
    【0039】
    関連分野の当業者にとって明らかなように、アプリケーション290は、デバイス280の入力デバイスを通じてシステムメモリ220および/またはメモリ格納デバイス225にロードすることが可能である。 あるいは、アプリケーション290をファームウェア中に格納された実行可能な命令として実行してもよい。 アプリケーション290に対応する実行可能なコードのことを配列器マネジャアプリケーション実行ファイル290と呼び、図示の実施構成においてシステムメモリ220中の格納物として便宜上図示する。 しかし、アプリケーション290の実行可能な命令を含む命令およびデータと、アプリケーション290によって利用または生成されるデータとは、(ローカルまたはリモートに、データ格納、データ取出しおよび/またはデータ実行の際に便宜が良いように)他のメモリデバイスに配置または移動することも可能である。
    【0040】
    図3Aは、配列器マネジャアプリケーション実行ファイル290'によって生成されたデータファイルの1つの実施構成における例示的データ記録を図示したものである。 この図において、データファイル(これをアレイコンテンツファイル292と呼ぶ)は、記録301からなる。 記録301(すなわち、任意の数のN個の記録がある場合の記録301A〜301N)はそれぞれ、スポット対象アレイ121上に堆積されたまたは堆積される予定のN個のスポット(すなわち、プローブ)のうちの1つに対応する。 例えば、図3Bに示すスポット対象アレイ121の図示を参照して、2つのアレイ121Aおよび121B(まとめてアレイ121と呼ぶ)が配列器120によって顕微鏡スライド基板333上に印刷されている。 アレイ121Aはプローブ370Aを含む。 例示目的のため、プローブ370Aに関連するデータは実行ファイル290'によってプローブ記録301k中に格納されるものとして仮定する。 この例において、ファイル292中の記録はそれぞれ、以下の例示的フィールドを含む:すなわち、プローブ識別子(単数または複数)302、プローブのx座標の識別子(単数または複数)304、プローブのy座標の識別子(単数または複数)306、プローブデータ308、プローブデータリンク310、ピン識別子312、ウェルプレート識別子316、およびユーザによって供給されたデータ320。
    【0041】
    従って、記録301Aによってラベル付けされたプローブ識別子(単数または複数)302A中のフィールドは、この実施例において、プローブ370Aの識別に関連する特定の情報を含む。 例えば、フィールド302Aは、プローブ370Aを生成する際にアレイ121Aにおいて配列器120のピンによって堆積されるcDNAの名を含み得る。 様々な実施構成において、フィールド302Aは、上記に代えてまたは上記に加えて、プローブ370Aを識別するヌクレオチド識別子および/または遺伝子記号を含み得る。 また、フィールド302Aは、データベースのビルド番号またはリリース番号も含み得、これにより、プローブを発生させる際に用いられるデータソースを識別することが可能となる。 フィールド302A中に含まれ得る情報のさらに別の例として、プローブをオリジナルまたはレプリカとして識別してもよい。 例えば、品質制御または他の理由のため、アレイ121Aのプローブ370Bをプローブ370Aと同じプローブしてもよいし、または、複数のこのようなレプリカプローブを堆積させてもよい。 オリジナルのプローブまたはレプリカのプローブの数を指定すると、同じ試料に基づくプローブから得た結果を比較する際に有用である。 関連分野の当業者の一員であれば容易に理解するように、この識別データの全てまたは一部を、フィールド302A中に単一の値として(例えば、鎖(concatenating)名、ヌクレオチド識別子など)、別個のフィールド中に(例えば、302A'、302A”など(図示せず))、リンクされたフィールド中に、そしてデータ格納および/または処理の際に便宜の良い場所に格納することが可能である。以下に説明する残りのフィールドも、上記と同様に多くの可能な格納アーキテクチャおよびデータ取出しアーキテクチャを例示したものに過ぎない。
    【0042】
    フィールド308Aは、この実施例においてラベル付けされたプローブデータであり、プローブに関連するデータ(例えば、プローブによって表される遺伝子もしくはESTの染色体のロケーション、染色体上のバンドのロケーション、染色体上のロケーションを識別することが可能なSNPまたは他の種類のマーカなど)を含み得る。 フィールド310Aは、この実施例においてラベル付けされたプローブデータリンクであり、同様に、GenBankからの受入れ(accession)番号、UniGeneクラスタ/番号、および/またはデータベース中に格納されたプローブ370Aに関連するデータへのアクセスを容易にする別の識別子を含み得る。 このデータベースは、コンピュータ100Aの外部にあり、ネットワーク125および/またはインターネットもしくは他のネットワークを介してアクセスされ得る(ただし、必ずしもそうではない)。 このような情報へのアクセスを提供するシステムについての記載が、例えば、米国仮特許出願シリアル番号第60/288,429号にある。 本明細書中、同出願の全体を参考のため援用する。 この例のフィールド312Aは、プローブ370Aをスライド上に堆積させる際に用いられるプリントヘッド(単数または複数)上のピンを識別する。 この情報は、例えば当該ピンに欠陥があるか否かを判定するために、同じピンと共に堆積されたプローブを比較する際に有用であり得る。 フィールド314Aおよび316Aは、プローブ370Aを生成する際に生物流体が取り出される場所であるウェルプレートおよび特定のウェルをそれぞれ識別する情報を含む。 フィールド320Aは、ユーザ201によって提供される様々なデータ(例えば、ユーザ名、実験データなど)を含み得る。 プローブ370Aに関連するデータのうち格納可能なデータは他にも多くの種類があり、プローブ370Aを格納するための構成も他に多くの種類が実施可能であることが理解される。
    【0043】
    フィールド304Aおよび306Aを用いて、スライド上のプローブ370Aのロケーションをxおよびy座標でそれぞれ識別する。 他の座標システム(例えば、放射状のシステム)を用いてもよく、この実施例の基準座標の方向付けおよびゼロポイントの定義は例示的なものに過ぎないことが理解される。 本実施例の1つの実施構成において、フィールド304Aは一次横列座標および二次横列座標を含み得、フィールド306Aは、プローブ370Aの位置を識別する一次縦列座標および二次縦列座標を含み得る。 例えば、アレイ121Aおよび121Bを、(図3Bにおいて水平方向に配置された)単一の一次縦列として構成されたものとしてみなすことができ、その場合、アレイ121Aは第1の一次横列を占有し、アレイ121Bは第2の一次横列を占有する。 このような実施構成を、絶対ロケーションではなく相対ロケーションを伴うものということができる。 というのも、プローブのロケーションは、基板上の基準ポイントに関連するものとしてではなく相互に関連したものとして指定されるからである。 いくつかの実施構成において、相対ロケーションではなく絶対ロケーションを指定すると有利である。 1つのこのような実施構成において、直行するx軸およびy軸(例えば、図示の例のx軸392およびy軸394)を、顕微鏡スライドの側部と関連して、スライド上の特定のポイントを参照して規定された0、0の基準座標と共に規定することができる。 例えば、いくつかのスライドに白色部分を設けた(frosted)エリア(例えば、この例のエリア380)を設けてスライドを作成して、これにより、ユーザがスライドへのラベル付けもしくは書込みまたは他の理由のための作業をより容易に行えるようにする。 この白色部分を設けたエリアの端部における特定のポイントは、基準座標として容易に規定することができるか、または、様々な他の方法のうち任意のものを用いて、基板上のポイントに空間的に関連付けられた基準座標を指定することもできる。
    【0044】
    (スキャナ160A:光学装置および検出器)
    様々な従来の技術または将来開発される予定の技術のうち任意のものを用いて、スキャナを用いて検出することが可能なプローブアレイ中のプローブ−標的対を生成することが可能である。 関連分野の当業者によく知られた1つの例示的な例として、従来の流体ステーション、ハイブリダイゼーションチャンバおよび/または様々な手作業を伴う技術(例えば、総称として図1中のハイブリダイゼーションプロセス122として示す)を用いて、1つ以上のラベル付けされた標的を、顕微鏡スライド上のスポット対象アレイに適用することができる。 特定の実施構成において、例えば、第1の標的の試料を第1の染料でラベル付けすることができる(以下、このより一般的な例を「放射ラベル」と呼ぶ)。 この「放射ラベル」は、特定の周波数の励起源に応答して、特定の特性周波数または狭帯域周波数において蛍光発光する。 第2の標的を、別の特定の周波数で蛍光発光する第2の染料でラベル付けすることができる。 第2の染料用の第2の励起源は、第1の染料を励起するソースと異なる励起周波数を有し得る(ただし、必ずしもそうでなくともよい)。 例えば、励起源は同じレーザであっても異なるレーザであってもよい。 標的試料を顕微鏡スライド上のスポット対象アレイのプローブに混合および付与することができ、ハイブリダイゼーション反応を促進するような条件を生成することができ、これらの作業は全て公知の技術に従って行われる。 他の技術(例えば、Affymetrix(R)GeneChip(R)合成アレイについて適用されることの多い技術)、1つのラベル付けされた標的の試料を1つのアレイ上に塗布し、第2のラベル付けされた標的の試料を、第1のアレイと同じプローブを有する第2のアレイに塗布する。 ハイブリダイゼーション技術を双方のアレイに適用する。 例えば、図1の合成アレイ134を、異なる蛍光性染料でそれぞれラベル付けされた2つの異なる標的試料についてハイブリダイゼーションプロセスが為された2つのGeneChip(R)合成アレイとして例示的に仮定することができる。 例えば、米国特許第6,114,122号を参照されたい。 本明細書中、同特許の全体を参考のため援用する。
    【0045】
    多くのスキャナ設計を用いて、標的またはプローブ上のラベルを励起し、その励起されたラベルからの放射信号を検出するための励起信号を提供することができる。 本明細書中、例示的実施構成を参照して、「励起ビーム」という用語は、レーザが励起信号を提供する際に生成する光ビームを指す際に用いられ得る。 しかし、別の実施構成において、レーザ以外の励起源を用いてもよい。 従って、本明細書中、「励起ビーム」という用語は広義に用いられる。 「放射ビーム」という用語もまた、本明細書中広義に用いられる。 上述したように、様々な従来のスキャナも、ラベル付けされた標的分子または生物プローブと関連付けられた他の材料からの蛍光性放射または他の放射を検出する。 他の従来のスキャナも、このような標的からの放射の伝送、反射、屈折または散乱を検出する。 以下、これらのプロセスはを、「放射ビーム」の検出を伴うプロセスとして便宜上総称する。 以下、放射ビームから検出された信号をまとめて「放射信号」または「放射」と呼び、これらの用語は、本明細書中における「放射ビーム」という用語に相応する広義な意味を持つものとして意図される。
    【0046】
    放射の種類および他のファクターに応じて、様々な検出方式が用いられる。 典型的な方式では、光学装置および他の要素を用いて、励起ビーム(例えば、レーザからの励起ビーム)を提供し、これらの放射ビームを選択的に収集する。 また、フォトダイオード、電化結合素子、光電子増倍管チューブまたは収集された放射ビームを記録する類似のデバイスを用いた様々な光検出器システムも設けられることが多い。 例えば、蛍光ラベル付けされた標的と共に用いられる走査システムについての記載が、米国特許第5,143,854号にある。 同特許をあらゆる目的のために参考のために援用する。 他のスキャナまたは走査システムの記載は、以下の特許にある:すなわち、米国特許第5,578,832号、米国特許第5,631,734号、米国特許第5,834,758号、米国特許第5,936,324号、米国特許第5,981,956号、米国特許第6,025,601号、米国特許第6,141,096号、米国特許第6,185,030号、米国特許第6,201,639号、米国特許第6,218,803号、および米国特許第6,252,236号;PCT出願PCT/US99/06097(WO99/47964として公開);米国特許出願シリアル番号第09/681,819号;および米国仮特許出願シリアル番号第60/286,578号。 本明細書中、これらの文献も参考のためそれぞれ援用する。
    【0047】
    図4は、スライド333上に配置されたハイブリダイズしたスポット対象アレイ132Aおよび132B(すなわち、この実施例において、ハイブリダイゼーションプロセス122後のスポット対象アレイ121Aおよび121Bそれぞれ)を走査する用途に適した例示的な種類のスキャナ160Aの選択されたコンポーネントを簡単に図示したものである。 これらの例示的コンポーネントを、スキャナ光学装置および検出器400として便宜上総称し、これらのコンポーネントは、非限定的なおよび非包括的なものとして理解される。 スキャナ光学装置および検出器400は、励起源420Aおよび420B(励起源420として総称する)を含む。 別の実施形態において、任意の数の1つ以上の励起源420を用いてもよい。 本実施例において、ソース420はレーザである;詳細には、ソース420Aは、波長が635ナノメートルの赤色レーザ光を生成するダイオードレーザであり、ソース420Bは、波長が532ナノメートルの緑色レーザ光を生成する2重YAGレーザである。 本明細書中、参考として、ソース420を例示目的のために主にレーザとしているが、上述したような他の種類のソース(例えば、x線ソース)を他の実施構成において用いてもよい。
    【0048】
    ソース120Aおよび120Bは、逐次走査の間、複数回の逐次的走査の間またはアレイの完全走査の間に各々の励起ビーム435Aおよび435Bを交互に生成し得る。 あるいは、これらのソース120両方を同時に動作させてもよい。 わかりやすくするため、図4においては励起ビーム435Aおよび435Bを別個のものとして図示しているが、実際は、回転ミラー424および/または他の光学要素(図示せず)は典型的には、これらのビームに同じ経路をたどらせるるように調節される。
    【0049】
    スキャナ光学装置および検出器400は、励起フィルタ425Aおよび425Bも含む。 これらの励起フィルタ425Aおよび425Bは、励起源420Aおよび420Bそれぞれからのビームに光学フィルタリングを行う。 ソース420Aおよび420Bからのフィルタリングされた励起ビームを、様々な公知の技術のうち任意の技術に従って組み合わせることができる。 例えば、1つ以上のミラー(例えば、回転ミラー424)を用いて、ソース420Aからのフィルタリングされたビームをビーム結合器430に通過させるように方向付ける。 ソース420Bからのフィルタリングされたビームは、ビーム結合器430への入射度が関連分野の当業者に周知の光学特性技術に従ってビーム結合が行われるような入射角度となるように方向付けられる。 結合した励起ビーム435の大部分は、二色性ミラー436によって反射され、その後、本例示的実施例の潜望鏡438へと方向付けられる。 しかし、二色性ミラー436の特性は、選択されたビーム435Aおよび435Bの部位(それぞれ、部分的励起ビーム437Aおよび437と呼び、まとめてビーム437と総称する)を二色性ミラー436に通過させるような特性であるため、これらの部分的励起ビーム437Aおよび437は励起検出器410によって検出され、これにより、励起信号494を生成することが可能となる。
    【0050】
    図示の例において、励起ビーム435は、潜望鏡438およびアームエンド回転ミラー442を通じて対物レンズ445に方向付けられる。 図5Aおよび5Bに示すように、図示の実施構成におけるレンズ445は、小型で軽量のレンズであり、図4に示す検流計回転部449によって表された面に対して垂直な軸周囲にある検流計によって駆動されるアームの端部に配置される。 そのため、本実施例において、対物レンズ445は、スライド333上に配置されたハイブリダイズしたスポット対象アレイ132上を弧を描くようにして移動する。 蛍光伝達(fluorophore)アレイ132のハイブリダイズしたプローブ−標的対がビーム435によって励起されると、放射ビーム452(励起ビーム435Aに応答するビーム452A、励起ビーム435Bに応答するビーム452B)を周知の原理に従って特徴的波長で放射する。 図示の例における放射ビーム452は、励起ビーム435について説明したような逆方向の経路をたどって二色性ミラー436に到達する。 周知の技術および原理に従って、ビーム452(またはその部位)が反射せずにミラーを通過するように、ミラー436の特性を選択する。
    【0051】
    図示の実施構成において、放射ビーム452のスペクトル成分のうち上記蛍光伝達放射帯域の外側にあるものをフィルタリング除去するためのフィルタホイール460を提供し、これにより、フィルタリングされたビーム454を提供する。 この放射帯域は、蛍光伝達放射帯域の特性放射周波数のうち励起ビーム435の周波数に応答する周波数によって決定される。 関連分野の当業者に周知の技術(例えば、共焦点顕微鏡法において周知の技術)にしたがって、フィルタリングされたビーム454を、様々な光学要素(例えば、レンズ465)を用いて集束させ、例示的ピンホール467または他の要素を通過させ、これにより、フィールド深さを限定し、放射検出器415に入射させることができる。
    【0052】
    放射検出器415は、検出された光を表す電気信号を提供するシリコン検出器であるか、または、フォトダイオードデバイス、電荷結合素子、光電子増倍管チューブもしくは(現在利用可能なもしくは詳細開発される可能性のある)検出された光を表す信号を提供する他の任意の検出デバイスであり得る。 例示の便宜上、以下、検出器415を光電子増倍管チューブ(PMT)であると仮定する。 従って、検出器415は、フィルタリングされた放射ビーム454から検出された光子の数を表す放射信号492を生成する。
    【0053】
    図5Aは、スキャナ光学装置および検出器400の走査アーム部位を簡単に示した模式図である。 アーム500は、検流計回転部449の面に垂直な軸510を中心にして弧を描いて移動する。 位置変換器515が、検流計515と関連付けられている。 これは、図示の実施構成において、アーム500に弧を描くように二方向に移動させるものである。 変換器515は、様々な公知の技術のうち任意の技術に従って、アーム500のラジアル方向の位置を表す電気信号を提供する。 検流計によって駆動されるスキャナ用の位置変換器の特定の非限定的な実施構成に関する記載が、米国特許第6,218,803号にある。 同特許をあらゆる目的のために参考のために援用する。 図示の実施構成において、変換器515からの信号はユーザコンピュータ100Bに提供され、これにより、アーム500が自身の走査弧に沿った特定の位置に来ると、放射信号492のデジタルサンプリングを行うためのクロックパルスが得られる。
    【0054】
    アーム500が軸510を中心にして走査弧を前後に描く際にアーム500が別の位置500'および500”に来る様子を図示する。上述したように、励起ビーム435は、アーム500の端部上の対物レンズ445を通過して、スライド333上に配置されたアレイ132中のプローブ370のうち特定のプローブにハイブリダイズした標的上の蛍光伝達ラベルを励起する。例示目的のため、励起ビーム435の作動経路を経路550として模式的に示す。上述したように、放射ビーム452は対物レンズ445を上方に通過する。この例のスライド333は、翻訳ステージ542上に配置される。この翻訳ステージ542は、本明細書中において「y」方向544と呼ばれる方向に移動し、これにより、作動経路550は、アレイ132の面上を繰り返し通過する。
    【0055】
    図5Bは、翻訳ステージ542が経路550下で移動し、アーム500の対物レンズ445がアレイ132を走査する様子の上面図である。 図5Bに示すように、この例の作動経路550は、アーム500を方向544に並行な軸から各方向にラジアル方向に変位させるようになっている。 図5Bにおいて、本明細書中において「x」方向と呼ぶy方向に垂直な方向を方向543として図示する。 蛍光性放射を検出する用途に適切な共焦点機器、検流計によって駆動される機器、作動機器、レーザ走査機器についてのさらなる詳細が、PCT出願PCT/US99/06097(WO99/47964として公開)ならびに米国特許第6,185,030号および米国特許第6,201,639号にある。 これらの文献は、上記にて援用されている。 この例示的な実施構成においては検流計によって駆動される作動スキャナについて説明をしているが、他の多くの設計(例えば、米国特許出願シリアル番号第09/383,986号に記載のボイスコイルによって駆動されるスキャナ。本明細書中、同出願をあらゆる目的のために参考のために援用する)が可能であることが理解される。
    【0056】
    図6Aは、例示的なプローブ370Aがスキャナ160Aによって走査される様子を簡単に図示したものである。 例示目的のため、プローブ370Aは蛍光ラベル付けされた標的とハイブリダイズしていると仮定する。 図6Aではプローブ370Aを理想的形態(すなわち完全な円)をしているものとして図示しているが、多くの形状(例えば、不規則的な形状)が可能であることが理解される。
    【0057】
    上述したような様式で、対物レンズ445は、プローブ370A(および他のアレイ132のプローブ)上を二方向に弧を描いて走査する。 例示的走査620を図6Aに示す。 この例示的走査620は、必ずしも縮尺通りに図示されていない。 例えば、走査620の弧の半径とプローブ370Aの半径との比は例示的なものに過ぎない。 これもまた上述したように、プローブ370Aは、翻訳ステージ542によってy方向544に移動される対物レンズ445の下を移動する。 詳細には、図示の実施構成において、アーム500は、一方向に弧を描いて走査を行う(これを、図6Aにおける左から右への走査620として示す)。 次いで、ステッピングモータ(図示せず)によって翻訳ステージ542をy方向544に段階的に移動させ、その後、アーム500は、反対方向に走査を行う(これを、右から左への作動走査622として示す)。 翻訳ステージ542は、方向544に再度移動し、その後、走査−ステップ−走査−ステップの順序で走査および移動が行われる。 したがって、走査620と走査622との間の距離は、翻訳ステージ542が各段階において移動する距離に対応する。 しかし、図6Aに示す距離は必ずしも縮尺通りではなく、例示的なものに過ぎないことがことが理解される。 別の実施構成では走査およびステッピングの他の任意の組み合わせも可能であり、いくつかの実施構成においては翻訳ステージ542の走査および移動を同時にまたは重複させながら行ってもよいことが理解される。 いくつかの実施構成において、翻訳ステージ542は段階的に移動させなくてもよい(例えば、連続的に移動させてもよい)。
    【0058】
    図6Bは、クロックパルス632が発生するタイミングを示す画素クロック軸630を有するプロットである。 スキャナ160Aの画素クロック(例えば、後述する複雑なプログラマブル論理デバイス830)によってクロックパルス632を生成することができる。 あるいは、クロックパルス632は、コンピュータ100B上で実行するソフトウェア(例えば、後述する実行ファイル790')を用いても生成することが可能である。 図示の実施構成中の軸630は空間軸であり;すなわち、各走査の間、クロックパルス632はそれぞれ、アーム500の放射方向のロケーションに対して発生する(これについては下記により詳細に説明する)。 従って、走査620によって示される翻訳ステージ542の位置に対してクロックパルス632Aが発生するのは、図6Aおよび図6Bに示すようにアーム500がプローブ370A上を左から通過する前である。 (例示を分かりやすくする目的のみのために、縦方向の点線を、図6Aと図6Bとの間と、図6Bと図6Cとの間とに設けている。これらの点線は、これらの図の位置合わせを示すものである。)別の例として、クロックパルス632Cが走査620に対して発生するのは、アーム500が画素エリア610Aおよび610Bによって示されるプローブ370Aの部位上を通過した直後である。 図示の実施構成においてこのようなエリアにはそれぞれ、当該エリアと関連付けられた処理済み放射信号の強度に基づいたデジタル値が割り当てられるため、これらのエリアを画素エリアと呼ぶ。 公知の技術によれば、クロックパルス632は、処理された放射信号のデジタルサンプリングを可能にする。
    【0059】
    上述したように、図示の実施構成において、クロックパルス632は、時間的にではなく空間的に決定される。 さらに、図示の実施構成のいくつかの局面において、検流計516は、ユーザコンピュータ100Bによって提供された制御信号によって駆動され、これにより、アーム500のx方向444の速度は、その期間の間(すなわち、アーム500がプローブ370A上にある間(また、典型的には、他のアレイ132のプローブ370が走査されている間)、一定である。すなわち、dx/dtは、各弧のプローブ走査部位上の定数である(よって角速度は変化する)。詳細には、dx/dtは、クロックパルスが生成されてデジタルサンプリングが可能になっている間の定数である。明らかなように、dx/dtは、各逐次的走査の間では0まで低下しなければならないが、この減速および方向逆点が発生するのは、アーム500が(またはより一般的には、アレイ132Aもしくは132Bが)プローブ370A上を通過した後である。一定のdx/dtを提供するための検流計制御信号の設計および実施構成は、関連分野の当業者によって容易に達成される。
    【0060】
    従って、所望の色走査速度(dx/dt)および所望の色画素解像度に基づいて、近似サンプリング速度を容易に計算することができる。 例示的な例を提供すると、Affymetrix(R)417(R)配列器またはAffymetrix427(R)配列器によって堆積されたスポットは典型的には、およそ150〜200ミクロンの直径を有する。 これらの機器を用いて作製されたスポット対象アレイは典型的には、幅が25ミリメートルの顕微鏡スライド上のおよそ22ミリメートルの幅の表面上に堆積され得る。 およそ10ミクロンの画素解像度を達成するためには、およそ160kHzのサンプリング速度であれば、これらのプローブアレイに対して用いられるスキャナ(例えば、Affymetrix(R)428TMスキャナ)に典型的な走査速度を得るのに十分である。 他のアプリケーション(例えば、異なる走査速度を用いる場合および/または異なる画素解像度が所望の色である場合)において、当業者によって容易に決定される他のサンプリング速度を用いてもよい。 所望の色画素解像度は典型的には、プローブフィーチャのサイズ、プローブフィーチャ内で検出された蛍光のレベルが変化する可能性および他のファクターの関数である。
    【0061】
    図6Cは、放射信号492を表すデジタル値を示す。 この放射信号492は、一定の放射方向の位置線625A〜K(これらを総称して放射方向の位置線625と呼ぶ)によって表される走査620および622上のポイントにおいてサンプリングされ(かつ/またはそのようなポイントの前の隣接する期間において収集される)。 走査620の間にサンプリングされた電圧を点として図示し、走査622の間にサンプリングされた電圧をxとして図示する。 画素クロック信号を開始するタイミングは、位置変換器515を用いて決定可能である。 このタイミングの決定については、上記にて援用された米国仮特許出願シリアル番号第60/286,578号により詳細に説明されている。 従って、例えば、図6Cの電圧650Cは、(走査620の間にアーム500がラジアル方向の位置625Cに来たときにトリガされる軸630上のポイント632Cにある画素クロックパルスによってイネーブルされる)サンプリング結果に基づいた放射信号492を表す。 翻訳ステージ542が段階的に移動(incremented)した後、走査622の間、同じラジアル方向の位置(これをラジアル方向の位置625C”として図示する)において電圧652Cをサンプリングする。
    【0062】
    (ユーザコンピュータ100B)
    図1に図示し、また上述したように、スキャナ160Bは、図7に示すように、図示の実施構成においてコンピュータ制御のもとで(例えば、ユーザコンピュータ100Bの制御のもとで)動作する。 分かり易くするため、図1および図7においてコンピュータ100Bをスキャナ160Aに直接結合させているが、コンピュータ100Bとスキャナ160Aとの結合をローカルエリア、広域ネットワークまたは他のネットワーク(例えば、イントラネット(R)および/もしくはインターネット)を介して行ってもよい。 コンピュータ100Bは、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、サーバまたは現在利用可能なもしくは詳細開発される可能性のある他の任意の種類のコンピューティングプラットフォームであり得る。 典型的には、コンピュータ100Bは、公知のコンポーネント(例えば、プロセッサ(例えば、CPU)705、オペレーティングシステム710、システムメモリ720、メモリ格納デバイス725、GUI制御器715および入力−出力制御器730を含む。これらの構成要素は全て、公知の技術に従って(例えば、システムバス704を介して)通信を行う場合が多い。関連分野の当業者であれば、コンピュータ100のコンポーネントバンドには多くの可能な構成があり、コンピュータ100に設けられることの多いいくつかのコンポーネントバー(例えば、キャッシュメモリ、データバックアップユニットおよび他の多くのデバイス)は図示していないことを理解する。
    【0063】
    入力−出力制御器730は、ユーザからの情報の受容および処理を行う様々な公知のデバイスのうち任意のものを含み得る。 ユーザは、人間であるかマシンであるか、またはローカルであるかリモートである。 このようなデバイスを挙げると、例えば、モデムカード、ネットワークインターフェースカード、ダウンドカード、様々な公知の入力デバイスのうち任意のものための他の種類の制御器がある。 入力−出力制御器730の出力制御器は、ユーザに情報を提示する様々な公知の表示デバイスのうち任意のものための制御器を含み得る。 ユーザは、人間であるかマシンであるか、またはローカルであるかリモートである。 これらの表示デバイスのうちの1つが視覚情報を提供する場合、この情報は典型的には、ピクチャ要素(画素とも呼ぶ)のアレイとして論理的におよび/または物理的に整理され得る。 グラフィカルユーザインターフェース(GUI)制御器715は、コンピュータ100とユーザ701(例えば、スキャナ160Aを用いてスポット対象アレイからの情報の取得および解析を行うことを望んでいる実験者)との間にグラフィカル入力インターフェースおよびグラフィカル出力インターフェースを提供し、ユーザ701からの入力(以下、ユーザ入力またはユーザ選択結果とも呼ぶ)を処理する様々な公知のまたは将来のソフトウェアプログラムのうち任意のものを含み得る。 混乱を避けるため、以下、「GUI」という用語を用いる場合、それは、デバイス780の表示デバイス上にユーザ701のために表示される1つ以上のグラフィカルユーザインターフェース(例えば、後述する図8および図9のGUI782A)のことを主に指す。 区別すべき用語は、GUIをユーザ701に表示し、ユーザ701によって提供された入力情報をGUIを通じて処理するように動作する「GUI制御器」(例えば、GUI制御器715)である。 関連分野において周知のように、ユーザは、選択、ポインティング、タイピング、発声および/もしくは他の場合における操作を行うか、または、デバイス780の1つ以上の入力デバイスに情報を公知の様式で提供することによって、GUIを用いて入力情報を提供することができる。
    【0064】
    任意選択としてコンピュータ100Bはプロセス制御器740を含み得る。 このプロセス制御器740は、様々なPCベースのデジタル信号処理(DSP)制御器ボード(例えば、Simi Valley、CaliforniaのInnovative Integration製のM44 DSPボード)のうち任意のものであり得る。 より一般的には、制御器740は、ソフトウェア、ハードウェアもしくはファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせとしてインプリメントされ得る。
    【0065】
    (スキャナ制御および解析アプリケーション790)
    図示の実施構成のスキャナ制御アプリケーション790は、スキャナ160Aの機能を制御するソフトウェアアプリケーションである。 加えて、アプリケーション790がプロセッサ705、オペレーティングシステム710、GUI制御器715、および/またはプロセス制御器740と共に実行されると、アプリケーション790は、以下により詳細に説明するように、ユーザインターフェース機能と、データおよび画像を処理する動作と、スキャナ160Aおよび/またはユーザ701によって提供されたデータに関連するデータ転送動作および格納動作とを行う。 Affymetrix,Incから利用可能なAffymetrix(R)Jaguar(R)ソフトウェアは、いくつかの実施構成においてアプリケーション790の様々な局面を含む市販のプロダクトである。
    【0066】
    図8により詳細に示すように、図示の実施構成中のスキャナ制御アプリケーション790は、GUIマネジャ810を含む。 このGUIマネジャ810は、公知の技術に従って、表示すべきウィンドウをユーザが選択した結果と、その表示されたウィンドウのうちの1つ以上のウィンドウ内のフィーチャをユーザが選択した結果とを受信および処理を行う。 GUIマネジャ810はまた、公知の技術に従い、テンプレートおよび他の格納されたデータならびにユーザデータ794、アレイデータ792、画像データ798および画像解析データ799に従って、ウィンドウ、フィーチャおよび選択結果の構築および表示も行う。 アプリケーション790には、スキャナ160Aから画像データ798を受信する画像プロセッサ820も含まれる。 詳細には、例示的実施構成において、プロセッサ820の画像解析器852は、データ798を受信して、そのデータ798を解析し、これにより、画像解析データ799を提供する。 データ799は、格納器855によってシステムメモリ720に格納され、GUI782Aに収容されるようにGUIマネジャ810にも提供される。 同様に、画像データ798は、GUI782Aに収容されるようにGUIマネジャ810にも提供され得る。
    【0067】
    さらなる説明を便宜良くするために、ユーザ701が開放可能なウィンドウを3つ表示して欲しいと示している(この様子を、図8の例示的GUI782Aとして示し、図9により詳細に示す)と例示的に仮定する。 図9のGUI782Aは例示的なものに過ぎず、本明細書中においてGUI782Aに関して説明した情報およびフィーチャの多くの変更例、改変例および/または構成変更例を他の実施構成において提供することが可能であることが理解される。
    【0068】
    ユーザ701は開放可能なウィンドウを3つGUI782A内に表示させると例示的に仮定する。 この選択は、様々な公知の技術に従って(例えば、プルダウンメニュー(例えば、図9の「視聴」メニュー960)からウィンドウを選択することによって)達成可能である。 図9に示すように、従って、この例のGUI782Aは、複数の画像フィーチャ(便宜上スポット951(例えば、スポット951A−D)と呼ぶ)を含む第1のウィンドウ905を含む。 この実施構成のスポット951は、1つ以上のスポット対象アレイ内のプローブの擬似画像としてみなことができる。 従って、例えば、画像フィーチャ951Aの視覚特性は、第1のウィンドウ905の左上の四分円として構成されたスポット対象アレイのプローブと関連付けられたハイブリダイゼーション反応を表す。 スポット951Aおよび951Cは、別のスポット対象アレイと関連付けられ、その擬似画像は、右上の四分円として構成される。 同様に、スポット951Dは第3のスポット対象アレイと関連付けられ、その擬似画像は、第1のウィンドウ905の右下の四分円として構成される。 この実施例において、視覚特性は、スポット951のグレースケール強度であり得る。 この実施例において、スポット951の多くは強度が等しいように見えるが、これは例示目的のために便宜上そのようにしただけであることが理解される。 一般的には、スポット951の強度または他の視覚特性もしくは他の特性は、プローブ標的対のハイブリダイゼーションの程度、効率または強度を表す際に異なり得る。
    【0069】
    また、とも例示的に仮定する。 図9のGUI782Aについて、ユーザ701は、第2の開放可能なウィンドウ907(これは、この例示的実施構成において拡散プロットまたはグラフである)を表示(すなわち、開ける)することを選択した。 ウィンドウ907は、複数のデータフィーチャ952(例えば、この実施例において、点952A〜Dを含む点952によって示す点)を含む。 拡散プロットの水平軸956および垂直軸957に関連しながら配置された点952はそれぞれ、この実施例において、プローブのハイブリダイゼーションの強度と、例えば第1の標的に取り付けられた第1の染料からの放射および第2の標的に取り付けられた第2の染料からの放射との間の関係を示す。 例えば、軸956に関連しながら配置された点952Aは、第1の染料でラベル付けされた第1の標的にハイブリダイズする点952Aと関連付けられたプローブに起因する放射信号の強度を示し、軸957と関連しながら配置された点952Aは、第2の染料でラベル付けされた第2の標的にハイブリダイズする同じプローブに起因する放射信号の強度を示す。 この実施構成において、放射信号の強度およびよってウィンドウ907のプロットは、ログスケールで提供される。 しかし、他のスケール(例えば、線形スケール)を他の実施構成において用いてもよい。
    【0070】
    例示的実施構成において、第2のウィンドウ907を第1のウィンドウ905上にオーバーレイすることにより、第2のウィンドウ907を表示する。 しかし、別の実施構成において、ウィンドウを重複またはオーバーレイさせずに公知の技術に従って表示してもよい。 やはり公知の技術に従って、任意のウィンドウのサイズ変更、移動、または再構成をユーザ701が行うことも可能である。
    【0071】
    さらに、ユーザ701が表示第3のウィンドウ906(この実施構成では表計算)を表示することを選択したと仮定する。 この表計算は、複数の記述フィーチャ(すなわち、この実施例では横列)を含む。 従って、例えば、横列953Aは、走査対象プローブアレイ内のプローブに関する情報を提供するように示される。 この横列中の記述要素はそれぞれ、別個の縦列として構成され、例えば、「1」の値を有する「横列」要素と、「8」の値を有する「縦列」要素とを含む。
    【0072】
    例示目的のため、ユーザ701が横列953Aを選択したと仮定する。 GUIマネジャ810は、公知の技術に従って、横列953Aを強調表示させる。 GUIマネジャ810は、アレイデータ792、ユーザデータ794、画像データ798および/または画像解析データ799からのデータのうちマネジャ810にとって利用可能な情報を用いて、横列953A(および表計算の他の表示された横列)を配置(populate)する。 例えば、図示の例において、「横列」縦列中の「1」の値と、「縦列」縦列「8」の値とは、横列953Aと関連付けられたプローブがプローブアレイの1番目の横列および8番目の縦列に配置されていることを示す。 アレイデータ792の他のデータ(例えば、上述したような1番目の横列および縦列)を別の例において提供して、ウィンドウ905中に示されているアレイのうち横列953Aに対応するプローブが配置されているアレイを構成するものはいずれであるかを示してもよい。 さらなる例として、「Cy3信号」とラベル付けされた縦列において構成された横列953Aの記述要素の値は、スキャナ160Aが(横列953Aと関連付けられたプローブを走査することによって)検出した染料Cy3からの放射信号の強度を示す。
    【0073】
    本発明のいくつかの実施構成によれば、GUIマネジャ810は、ウィンドウ905およびウィンドウ907のフィーチャを、ユーザが選択および強調表示したウィンドウ906のフィーチャに対応して自動的に強調表示する。 従って、図9のGUI782Aに示すように、GUIマネジャ810は、ウィンドウ905のスポット951Aを強調表示させ(すなわち、この実施例において、白色円によってスポットの境界を強調表示する)、ウィンドウ907の点952Aを強調表示させる(すなわち、この実施例において、点952Aの周囲に円を描く)。 さらに、この実施構成において、ウィンドウ907の下側にテキスト要素955を提供する。 このテキスト要素955は、強調表示された点952Aに関連する強度情報を示す。 上記の例示的な説明において、ユーザ701がスポット951Aを選択し、これにより、GUIマネジャ810に横列953Aおよび点952Aを強調表示させりか、または、ユーザ701が点952Aを選択して、これにより、GUIマネジャ810に横列953Aおよびスポット951Aを強調表示させるとも仮定できる。 これらの場合のうち任意の場合において、点952A、テキスト要素955、スポット951Aおよび横列953Aは全て、共通するプローブに関して、容易にアクセス可能でかつ相関付けられた情報をユーザ701に提供する。 有利なことに、この情報を、GUI782A上に同時表示されるウィンドウとしてユーザ701に表示することが可能である。 他の例において、ユーザ701は、上記の3つの例示的ウィンドウのうち任意の2つを選択した場合もあり得る。
    【0074】
    さらなる実施形態についての記載が、2001年8月22日に出願された「System Method and Software Product for Controlling Biological Microarray Scanner」というタイトルの同時係属中のPCT出願PCT/US01/_____にある。 同出願を、参考のため、本明細書中にその全文が記載されているかのように援用する。
    【0075】
    本発明の様々な実施形態および実施構成について説明してきたが、上記の記載は例示的なものに過ぎず、非限定的なものであり、例示目的のみのために記載されていることが関連分野の当業者にとって明らかであるはずである。 本発明に従って、図示の実施形態の様々な機能要素間に機能を分配するための他の多くの方式が可能である。 別の実施形態において、任意の要素の機能を様々な方法で実行することが可能である。 また、別の実施形態において、複数の要素の機能をより少数のまたは単一の要素によって行ってもよい。
    【0076】
    例えば、配列器マネジャアプリケーション290を、配列器120を制御するコンピュータ100A上で実行するものとして説明し、スキャナ制御アプリケーション390を、スキャナ160Aを制御するコンピュータ100B上で実行するものとして説明したが、しかし、本発明の局面は、これらの別個の機能要素に分割する必要はない。 それよりも、例えば、アプリケーション290を、例えば配列器120およびスキャナ160Aの両方を制御し得る同じコンピュータ上で動作するものにしてもよい。 さらに、アプリケーション290および390は、同じまたは異なるコンピュータ上で実行されるか否かに関係無く、同じコンピュータプログラムプロダクトの一部でもあり得る。
    【0077】
    さらに、関連分野の当業者であれば、本発明の機能要素および様々なデータ構造間の制御フローおよびデータフローは、上記にて説明した制御フローおよびデータフローと多くの点で異なり得ることを理解する。 より詳細には、中間機能要素(図示せず)が直接制御フローまたはデータフローとなり得、様々な要素の機能に組み合わせ、分割または他の場合において再構成を行って、他の理由のために並行処理を可能にしてもよい。 また、中間データ構造またはファイルを用いたり、様々な上記のデータ構造またはファイルを組み合わせたり、機能または機能の一部の順序を主に変更したりしてもよい。 他にも多くの実施形態およびその改変例が、本明細書中の特許請求の範囲およびその均等物によって規定される本発明の範囲に当てはまるものとして企図される。
    【0078】
    (著作権に関する言明)
    本特許文書の開示内容の一部は、著作権によって保護される内容を含む。 著作権の所有者は、本特許文書または本特許の開示内容が特許庁の特許ファイルまたは記録のために何者かによってファックスを用いて複製されることに異論を有するものではないが、他の場合については、いかなる場合においても全ての著作権を保有するものである。
    【図面の簡単な説明】
    【図1】
    図1は、ネットワーク上のコンピュータ間においてプローブアレイデータの生成、共有および処理を行うネットワーク化システムの1つの実施形態の簡単な模式図である。 このようなネットワーク化システムは、スポットされたプローブアレイを生成する配列器システムと、スポットされたプローブアレイおよび合成されたプローブアレイを走査するスキャナシステムとを含む。
    【図2】
    図2は、図1のネットワーク化コンピュータのユーザコンピュータの1つの実施形態の機能ブロック図である。 これは、図1の配列器を制御してスポット対象アレイを生成する工程に適している。
    【図3A】
    図3Aは、データファイルの1つの実施形態におけるデータ記録をグラフィカルに図示したものである。 これは、図2のユーザコンピュータおよび図1の配列器との協働によって生成されたスポット対象アレイに関するデータを格納する工程に適している。
    【図3B】
    図3Bは、顕微鏡スライドを図示したもの(例えば、図2のユーザコンピュータおよび図1の配列器との協働によって生成されたスポット対象アレイの例示的実施形態)である。
    【図4】
    図4は、図1のスキャナの1つの実施形態の選択されたコンポーネントを簡単に図示したものである。 これは、アレイを走査する工程に適している。
    【図5A】
    図5Aは、図4のスキャナのアーム部位を走査する際の簡略化された例示的構成の斜視図である。
    【図5B】
    図5Bは、アームの作動経路下の翻訳ステージによってスポット対象アレイの1つの実施形態を移動させる際、図5Aの走査アームが生物フィーチャを走査する様子の上面図である。
    【図6A】
    図6Aは、プローブフィーチャの1つの実施形態を図示したものであり、二方向走査線(例えば、図5Aおよび図5Bの走査アームを用いて実施可能な二方向走査線)を示す。
    【図6B】
    図6Bは、画素クロックパルスと図6Aの走査対象のプローブフィーチャとの間を位置合わせした様子の例示的なプロットであり、例示的なラジアル方向の位置サンプリングポイントを示す。
    【図6C】
    図6Cは、サンプリングされたアナログ放射電圧と図6Bの画素クロックパルスとの間を位置合わせした様子の例示的なプロットである。
    【図7】
    図7は、図1のスキャナシステムの1つの実施形態の機能ブロック図である。
    【図8】
    図8は、スキャナ制御および解析を行うアプリケーション(すなわち、コンピュータプログラムプロダクト)の1つの実施形態の機能ブロック図である。
    【図9】
    図9は、図8のアプリケーションと協働する様態で用いられるグラフィカルユーザインターフェースの例示的実施構成である。

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