Oligonucleotide synthesis device

申请号 JP2001543254 申请日 2000-12-13 公开(公告)号 JP2004507337A 公开(公告)日 2004-03-11
申请人 イルミナ インコーポレイテッド; 发明人 マイカル・レブル;
摘要 コンビナトリアルケミストリー合成反応を含むための反応容器、液体をディスペンスする液体ディスペンサ、液体アスピレータ、および調節機構を有する、有機分子の高スループットのコンビナトリアル合成のための装置。 反応容器は、容器の内部に液体が入るようにする入口開口部および液体を容器から取り出す出口開口部を含む。 液体ディスペンサは、入口開口部を経由して液体をディスペンスする。 液体アスピレータは、液体を出口開口部を経由して取り出し、また、容器を移動させ、容器を回転軸の回りで回転させるためのロータを含む。 ロータは、一般に 水 平面に向き決めされ、回転軸の回りで容器を旋回させることにより生じる遠心 力 に応じて、水平面に対して容器の 角 度を調節する調節機構を有する。 有機分子のコンビナトリアル合成の方法もまた開示される。
权利要求
  • コンビナトリアルケミストリー合成反応を実施する装置であって、
    コンビナトリアルケミストリー合成反応を含む反応容器であって、容器の内部に液体が入るようにする入口開口部および容器から液体を取り出すための出口開口部を含む容器、
    入口開口部を経由して液体をディスペンスする液体ディスペンサ、
    出口開口部を経由して液体を取り出す液体アスピレータであって、容器を支持して回転軸の回りで容器を旋回し、一般的に水平面内に位置するように向き決めされたロータを含むアスピレータ、ならびに回転軸の回りで容器を旋回することにより生じる遠心力に応じて水平面に対して容器の角度を調節する調節機構を有して成る装置。
  • 反応容器のアレイに配置された複数の容器を有して成り、反応容器のアレイは、同時にコンビナトリアルケミストリー合成反応を実施するために、個々のウェルの位置的に実質的に規則的なアレイを有する請求項1に記載の装置。
  • 反応容器のアレイはマイクロタイタ・プレートであり、調節機構は、回転軸の回りでマイクロタイタ・プレートを旋回することにより生じる遠心力に応じて水平面に対してマイクロタイタ・プレートの角度を調節する請求項2に記載の装置。
  • 液体ディスペンサは、反応容器のアレイの各容器に複数の試薬を選択的にディスペンスできる試薬供給ステーションを更に有して成る請求項2に記載の装置。
  • 調節機構は、更に、
    ロータを収容して、ロータ上でマイクロタイタ・プレートを支持するプレート・ホルダー、
    回転軸から離れているプレート・ホルダーの外側端部おけるプレート・ホルダー用のピボット・サポート、およびピボット・サポートと回転軸との中間でプレート・ホルダーの内側端部を支持するバイアス機構であって、内側端部を上向きにバイアスさせて、それによって、一般的に、マイクロタイタ・プレートを水平状態にバイアスさせるバイアス機構を更に有して成り、回転の遠心力がマイクロタイタ・プレートを下向きに傾いた状態にピボットさせ、マイクロタイタ・プレートの内側端部がバイアス機構のバイアス力に抗して下がる請求項1に記載の装置。
  • 調節機構は、プレートを釣り合わせるために、プレートのピボット点より下方でプレートが支持する釣合錘を含む請求項1に記載の装置。
  • 調節機構は、プレートの角度的状態を制限する調節可能止め手段を更に含む請求項6に記載の装置。
  • 液体ディスペンサは、ノズルおよびノズルに液体を供給する流体口を有し、装置はノズルおよび流体口を取り外し可能に接続する液体継手を更に有して成り、この液体継手は、ノズルの一端に位置してノズルを流体口に対してバイアスするバイアス手段、ノズルの反対の端部に位置して開放可能に流体口に挿入されるバーブを有する端部を含む請求項1に記載の装置。
  • 液体継手は、流体口に対してノズルを適正に整列するガイド手段を更に有して成る請求項8に記載の装置。
  • 反応容器は、多孔質ポリマー材料から形成されている請求項1に記載の装置。
  • 多孔質ポリマー材料は、PTFE、フルオロポリマー樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレンまたはPVDFホモポリマー樹脂である請求項10に記載の装置。
  • コンビナトリアルケミストリー合成反応を実施する方法であって、
    コンビナトリアルケミストリー合成反応を包み込み、入口開口部、内部および出口開口部を含む反応容器、反応容器に液体をディスペンスする液体ディスペンサ、回転軸の回りで容器を旋回させ、一般的に水平面内に配置されているロータを供給する工程、
    容器の内部に入口開口部を経由して液体をディスペンスする工程、
    回転軸の回りで容器を旋回させることによって生じる遠心力に応じて水平面に対して容器の角度を調節する工程、
    出口開口部を経由して液体を取り出す工程を含んで成る方法。
  • 液体ディスペンサは、反応容器のアレイの各容器に複数の試薬を選択的にディスペンスできる試薬供給ステーションを更に有して成り、反応容器のアレイの各容器に複数の試薬を選択的にディスペンスする工程を含んで成る請求項12に記載の方法。
  • 反応容器に液体をディスペンスする装置であって、
    中心軸の回りで回転するように取り付けられ、円形経路に沿って反応容器のアレイを移動させるロータ、
    複数のディスペンス・ノズルを含む液体ディスペンサであって、ロータの上方に位置し、反応容器のアレイが液体ディスペンサの前を円形経路に沿って移動する際、各ディスペンス・ノズルから各反応容器に液体をディスペンスするように配置されている液体ディスペンサ、ならびにロータが動きながら、液体ディスペンサが反応容器のアレイに液体をディスペンスするように、液体ディスペンサおよび反応容器のアレイを同調させるコントローラを有して成る装置。
  • 液体ディスペンサが反応容器のアレイに液体をディスペンスしている間、液体ディスペンサはロータと同調して円形経路に沿って移動している請求項14に記載の装置。
  • 液体ディスペンサに操作可能に接続され、コントローラによりコントロールされる複数のリニア・アクチュエータを更に有して成り、複数のディスペンス・ノズルが円形パスに沿って移動するように、コントローラが作動する請求項15に記載の装置。
  • 複数のディスペンス・ノズルは、反応容器のアレイに適合するパターンで配列されている請求項14に記載の装置。
  • 反応容器に液体をディスペンスする方法であって、
    ロータおよび液体ディスペンサであって、ロータは中心軸の回りで回転するように取り付けられ、円形経路に沿って反応容器のアレイを移動させ、液体ディスペンサは複数のディスペンス・ノズルを有し、ロータの上方に配置される、ロータおよび液体ディスペンサを供給する工程、
    反応容器のアレイが液体ディスペンサの前を円形経路に沿って移動する際、各ディスペンス・ノズルから各反応容器に液体をディスペンスする工程、
    ロータが動きながら、液体ディスペンサが反応容器のアレイに液体をディスペンスするように、液体ディスペンサおよび反応容器のアレイを同調させる工程を含んで成る方法。
  • 液体ディスペンサを円形経路に沿って移動する工程、および液体ディスペンサが反応容器のアレイに液体をディスペンスする際、液体ディスペンサをロータと同調させる工程を含む請求項18に記載の装置。
  • 液体をディスペンスする装置であって、
    反応容器の第1円形アレイおよび反応容器の第2円形アレイを有するプレートであって、第1および第2円形アレイは中心軸の回りで同心状に配置されているプレート、ならびに中心軸の回りで半径方向に移動するようにそれぞれが取り付けられた、プレートの上方で円形パターンで配置された複数のディスペンス・ノズルを有して成る装置。
  • 反応容器に対して複数のディスペンス・ノズルを同時に移動させる同移動機構を更に有して成る請求項20に記載の装置。
  • コンビナトリアルケミストリー反応を実施するシステムであって、請求項20に記載の液体をディスペンスする装置、反応容器の第1および第2のアレイに試薬を供給する液体ディスペンサを有して成り、液体ディスペンサは、複数のディスペンス・ノズルを含むシステム。
  • 角度的に離れ、半径方向に延在するリニア・スロット(中心軸の回りで周方向に離れている)を含む第1部材、
    角度的に離れ、半径方向に延在する弧状スロット(中心軸の回りで周方向に離れている)であって、リニア・スロットの数に等しい数の弧状スロットを含む第2部材を更に有して成り、複数のノズルの各々は、中心軸の回りで半径方向に移動するように取り付けられ、各ノズルは、各リニア・スロットおよび各弧状スロットを通過して延びる請求項20に記載の装置。
  • 第1部材は、第2部材に対して回転可能であり、それによって、第1部材と第2部材との間の相対的な回転に応じてノズルは半径方向に移動する請求項23に記載の装置。
  • 弧状スロットは、ディスペンス・ノズルを一様に移動するように湾曲ディメンションを有する請求項24に記載の装置。
  • 液体をディスペンスする方法であって、
    中心軸の回りで同心状に配置された、反応容器の第1円形アレイおよび反応容器の第2円形アレイを有するプレートを供給する工程、
    プレートの上方で円形パターンで配置された複数のディスペンス・ノズルであって、各々が中心軸の回りで半径方向に移動するように配置されたディスペンス・ノズルを供給する工程、ならびに複数のディスペンス・ノズルを反応容器に対して同時に移動させる工程を含む方法。
  • 角度的に離れ、半径方向に延在する直線状スロット(中心軸の回りで周方向に離れている)を含む第1部材、および角度的に離れ、半径方向に延在する円弧状スロット(中心軸の回りで周方向に離れている)であって、直線状スロットの数に等しい数の円弧状スロットを含む第2部材を供給する工程、ならびに、
    各直線状スロットおよび各円弧状スロットを通過して各ノズルを延在させる工程を更に有して成り、同時に移動させる工程は、第2部材に対して第1部材を回転し、それによって中心軸の周囲で半径方向に複数のノズルを同時に移動させることによって達成する請求項26に記載の方法。
  • 複数の反応ウェルを有するプレートを使用する、化学的合成用装置であって、
    複数の状態でプレートを支持するプレート・ホルダー、
    プレート・ホルダーが上向き状態でプレートを支持する場合、反応ウェル内における化学成分による化学反応のために複数の反応ウェルに試薬をディスペンスするように配置される第1試薬ディスペンス・ノズル、
    プレート・ホルダーを反転させて、上向き状態と反転状態との間でプレートを移動させる反転機構、およびプレートが反転状態にある場合、反応ウェルに溶液をディスペンスするように配置される第2溶液ディスペンス・ノズルであって、溶液の少なくとも一部分が反応ウェルから重力によって排出できるようになっているノズルを有して成る装置。
  • プレート・ホルダーおよび反転機構は、上向き状態で配置する上方走行部および反転状態でプレートを配置する下方走行部を有するコンベア機構を含む請求項28に記載の装置。
  • プレート・ホルダーおよび反転機構は、プレートを支持するサポートを含み、サポートはプレートを反転させるように回転可能である請求項28に記載の装置。
  • 複数の反応ウェルを有するプレートを使用する化学的合成方法であって、
    複数の状態でプレートを支持するプレート・ホルダー、反応ウェル内における化学成分による化学反応のために複数の反応ウェルに試薬をディスペンスする第1試薬ディスペンス・ノズル、および第2溶液ディスペンス・ノズルを供給する工程、
    プレート・ホルダーが上向き状態でプレートを支持している場合、複数の反応ウェルに試薬ディスペンス・ノズルから試薬をディスペンスする工程、
    プレート・ホルダーを反転させて、上向き状態と反転状態との間でプレートを移動させる工程、およびプレートが反転状態にある場合、第2溶液ディスペンス・ノズルから反応ウェルに第2溶液をディスペンスし、溶液の少なくとも一部分を反応ウェルから重力によって排出できる工程を含む方法。
  • 说明书全文

    【0001】
    関連のある出願本出願は、米国仮特許出願番号第60/170314号(1999年12月13日出願、タイトル「オリゴヌクレオチドの合成装置」)に基づく優先権を主張しており、その全内容は引用することによって本明細書に組み込まれている。
    【0002】
    発明の背景発明の分野本発明は、化学合成、分析および生物学的スクリーニングのためのデバイスおよび方法に関する。 より詳細には、本発明は、有機分子、特に核酸のハイスループット・コンビナトリアル合成用の新規かつ改良された装置に関する。
    【0003】
    関連技術の説明有機分子の固相合成法は、ライブラリーおよび化合物のメガアレイ(megaarray)の調製のための選択法であり、それは現在、新しい薬または製薬のリード化合物、即ち、製薬的に重要な特定の生物学的活性を示す化合物を見つけ出すためのスクリーニングに適用されている。 これらのリード(またはリード化合物)は、薬化合物の選択および合成の起始点(または出発点)として機能し得、更に、重要な特定の生物学的活性に加えて、人を含む動物への投薬に適当な薬理的および毒物的特性を有している。
    【0004】
    固相合成を利用するコンビナトリアル合成用器具に関する設計の幾つかは、既知である。 先行技術の例には、米国特許第5202418号および第5338831号(Leblら)があり、各々には、ペプチドの複数の合成を固体キャリアー上で行う方法が開示されている。 米国特許第5342585号(Leblら)には、ペプチドの複数の合成を固体支持体上で行うための装置が開示されている。 米国特許第6045755号(Leblら)には、コンビナトリアルケミストリー合成のための装置および方法が開示されている。 米国特許第6121054号(Lebl、PCT国際公報第(WO)00/25470号に対応する)には、液体と固相有機合成用固相とを分離する方法が開示されている。 上述の特許の全ての内容は、引用することにより本明細書に組み込まれている。
    【0005】
    遠心による液体除去は開示されており、幾つかの公報のテーマである。 Christian BirrのAspect of the Merrified Peptide Synthesis(Springer−Verlag、New York(1978年);ドイツ国特許出願第P2017351.7号、第G.7013256.8号(1970年)、これらの参考資料では、外周部に濾過材料が設けられ、その軸の回りで回転させられる同軸の容器内で固相粒子のスラリーから液体を除去するために遠心力が用いられることを開示している)を参照のこと。
    【0006】
    発明の概要概要として、本発明の1つの要旨は、コンビナトリアルケミストリー合成反応を含む(またはコンビナトリアルケミストリー合成反応物を含む、もしくはコンビナトリアルケミストリー合成反応を実施する)反応容器、液体をディスペンスする(または計量配分する、もしくは供給する)液体ディスペンサー、液体アスピレーター、および調節機構を含んでいる、コンビナトリアルケミストリー合成反応を実施する装置を対象としている。 反応容器は、液体が容器の中に入るようにする入口開口部および液体を容器から取り出す(または吸引する)出口開口部を有している。 液体ディスペンサーは、入口開口部を通して液体をディスペンスする。 液体アスピレーターは、出口開口部を通して液体を取り出し、容器を支持して、回転軸の回りで容器を旋回するロータを有している。 ロータは、一般的に平面に位置するような向きで配置されており、回転軸の回りで容器を旋回することによって生じる遠心力に応じて、水平面に対して容器の度を調整する調節機構を有している。 ディスペンサー【0007】
    本発明のもう1つの要旨は、ロータ、液体ディスペンサー、およびコントローラーを有する反応容器に液体をディスペンスする装置を対象としている。 ロータは、中心軸の回りで回転するように取り付けられ、円形経路(または円形軌道)に沿って反応容器のアレイを移動させる。 液体ディスペンサーは、複数のディスペンス・ノズルを有しており、ロータの上方に位置している。 液体ディスペンサーは、各ディスペンス・ノズルから各反応容器に液体をディスペンスするように配置されており、反応容器のアレイは、液体ディスペンサーを越えて円形経路に沿うように移動する。 ロータの動作中において、液体ディスペンサーが反応容器のアレイに液体をディスペンスするように、コントローラーは、液体ディスペンサーと反応容器のアレイとをシンクロ(または同調、synchronize)させる。
    【0008】
    本発明のもう1つの要旨は、プレートおよび複数のディスペンス・ノズルを有する、液体をディスペンスする装置を対象としている。 プレートは、反応容器の第1円形アレイおよび反応容器の第2円形アレイを有している。 第1および第2円形アレイは、中心軸の回りで同心円状に配置されている。 複数のディスペンス・ノズルは、プレートの上方で円形パターンに配置されている。 各ディスペンス・ノズルは、中心軸の回りで半径方向に移動するように取り付けられている。
    【0009】
    更に、本発明のもう1つの要旨は、複数の反応ウェルを有するプレートを使用する、化学合成用装置を対象としている。 装置は、プレート・ホルダ、第1試薬ディスペンス・ノズル、反転機構、および第2溶液ディスペンス・ノズルを有している。 プレート・ホルダは、複数の位置でプレートを支持している。 プレート・ホルダがプレートを垂直状態に支持する時、第1試薬ディスペンス・ノズルは、反応ウェル内における化学成分(chemical moiety)による化学反応のために複数の反応ウェルに試薬をディスペンスするように配置される。 反転機構は、プレート・ホルダを反転させ、上向き状態と反転状態との間でプレートを移動させる。 第2溶液ディスペンス・ノズルは、プレートが反転する時に、溶液を反応ウェルにディスペンスするように配置され、従って、重力によって溶液の少なくとも一部が反応ウェルから排出され得る。
    【0010】
    一般的に、本発明の目的は、固相合成反応中で連続的に試薬を供給する(またはデリバリーする)装置を提供することである。
    【0011】
    本発明のもう1つの目的は、改良した流体供給システムおよび改良した遠心ロータ・アッセンブリを有する装置を提供することである。
    【0012】
    本発明のもう1つの目的は、操作し易く、イニシャルコストが低く、また、運転に都合がよく、更に、消耗品の取り付けが行い易い、カスタムメイドの化学合成のための装置を提供することであり、有機分子のハイスループット・コンビナトリアル合成を提供することである。
    【0013】
    更に、本発明のもう1つの目的は、ロータの動きおよび流体供給システムに関して、連続的な液体の添加を実施する装置を提供することである。
    【0014】
    本明細書に含まれ、本明細書の一部を構成する添付の図面は、発明の詳細な説明と共に本発明の態様を示しており、本発明の原理を説明するのに役立つものである。
    【0015】
    好ましい態様の説明次に、本発明の好ましい態様について詳細に言及し、その実施態様を添付の図面に示す。 本発明を好ましい態様に関連して説明するが、これらは本発明をそれら態様に限定することを意図するものではないことが理解されるべきである。 その一方、本発明は、添付の請求の範囲に規定される本発明の概念および範囲に含まれ得る代替物、改変物、および均等物を包含することを意図するものである。
    【0016】
    本発明は、固相コンビナトリアルケミストリー合成または有機分子を指向したものである。 特に、本発明の装置は遠心分離機を用いるオリゴマーの固相合成に特に適する。 好ましくは、本発明の装置は、オリゴマーの有機合成のためのマイクロビーズなどの固相粒子を用いる。 「固相有機合成のための液相および固相の分離方法(Method for Separation of Liquid and Solid Phases for Solid Phase Organic Synthesis)」と題されたLeblの米国特許第6,121,054号(この全ての内容は引用することにより組み込まれる)に記載されるように、本発明の装置は、固体および液相溶液の順次添加および除去、ならびに合成反応のための固相粒子の分離および除去のために、遠心分離機を回転子と共に用いる。
    【0017】
    本発明を用いて合成されたオリゴヌクレオチドは、2つの方法のうちの1つにて使用される。 1つの態様においては、オリゴヌクレオチドを含むビーズを、PCT/US98/21 193、PCT/US99/04473、 PCT/US98/05025、 PCT/US99/14387、および米国特許出願第09/287,573号、同第09/256,943号、同第09/316,154号、同第09/425,633号、同第09/425,633号 同第60/161,148号および同第60/160,917号(これらの全ての内容は引用することにより本明細書に組み込まれる)に一般的に記載されるようなビーズアレイ上に直接的に分散する。 あるいは、オリゴヌクレオチドを、合成支持体から切り離し、ビーズアレイで使用するために別のビーズセットに加える。
    【0018】
    概論として、本発明の好ましい態様では、概して、核酸の合成を指向したものである。 本明細書における用語「核酸」または「オリゴヌクレオチド」および他の相当語句は、互いに共有結合した少なくとも2つのヌクレオチドを言うものである。 本発明の核酸は概して、リン酸ジエステル結合を含むが、以下に概説するようないくつかの場合には核酸類似体が含まれ、これは、例えば次のものを含む代わりの主鎖(または骨組み)を有し得る:リンアミド(Beaucageら、Tetrahedron 49(10):1925(1993)およびその参照文献;Letsinger、J. Org. Chem. 35:3800(1970);Sprinzlら、Eur. J. Biochem. 81:579(1977);Letsingerら、Nucl. Acids Res. 14:3487(1986);Sawaiら、Chem. Lett. 805(1984);Letsingerら、 J. Am. Chem. Soc. 110:4470(1988);およびPauwelsら、Chemica Scripta 26:141 91986))、ホスホロチオネート(Magら、Nucleic Adds Res. 19:1437(1991);および米国特許第5,644,048号)、ホスホロジチオネート(Briuら、J. Am. Chem. Soc. 111:2321(1989))、O−メチルホホラミダイト結合(Eckstein、オリゴヌクレオチドおよび類似体:実際的手引き(Oligonucleotides and Analogues: A Practical Approach)、オックスフォード大学出版部を参照のこと)、およびペプチド核酸主鎖および結合(Egholm、J. Am. Chem. Soc. 114:1895(1992);Meierら、Chem. Int. Ed. Engl. 31:1008(1992);Nielsen、Nature、365:566(1993);Carlssonら、Nature 380:207(1996)を参照のこと(これらの全ては引用することにより組み込まれる))。 他の類似体核酸には、塩基性主鎖を有するもの(Denpcyら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 92:6097(1995))、非イオン性主鎖を有するもの(米国特許第5,386,023号、同第5,637,684号、同第5,602,240号、同第5,216,141号および同第4,469,863号;Kiedrowshiら、Angew. Chem. Intl. Ed. English 30:423(1991);Letsingerら、J. Am. Chem. Soc. 110:4470(1988);Letsjngerら、ヌクレオシドとヌクレオチド(Nucleoside & Nucleotide) 13:1597(1994);ASCシンポジウム第580回(ASC Symposium Series 580)、「アンチセンス研究における炭水化物改変(Carbohydrate Modifications in Antisense Research)」、Y .S. SanghuiおよびP. Dan Cook Ed.、第2および3章;Mesmaekerら、Bioorganic & Medicinal Chem. Lett. 4:395(1994);Jeffsら、J. Biomolecular NMR 34:17(1994); Tetrahedron Lett. 37:743(1996))および非リボース(non−ribose)主鎖であって、米国特許第5,235,033号および同第5,034,506号、ならびにASCシンポジウム第580回、「アンチセンス研究における炭水化物改変」、Y . S. SanghuiおよびP. Dan Cook Ed. 、第6および7章に記載されるものを含む非リボース主鎖が含まれる。 1つまたはそれ以上の炭素環式糖を含有する核酸もまた、核酸の定義に含まれる(Jenkinsら、Chem. Soc. Rev.(1995)第169〜176頁を参照のこと)。 いくつかの核酸類似体が、Rawls、C & E News 1997年6月2日付け第35頁に記載されている。 加えて、核酸には、Koshkinら、J. Am. chem. Soc. 120:13252−3(1998)に記載されるもののような「ロックされた核酸(locked nucleic acids)」が含まれる。 これら引用文献の全ては引用することにより本明細書に明白に組み込まれる。
    【0019】
    核酸(本明細書においてしばしばオリゴヌクレオチドと言う)は種々の可能な合成反応を用いて合成することができる。 好ましい態様においては、ホスホラミダイトの化学を、酵素技術および同じく有用な光脱保護に基づく技術と共に用いる。 加えて、いずれの数の核酸類似体およびラベル付けされた核酸を、形成し、用いてもよい。 例えば、「オリゴヌクレオチドおよび類似体:実際的手引き」、F. Eckstein Ed. 、IRL Press(1991)を参照のこと(この全体は引用することにより本明細書に組み込まれる)。
    【0020】
    しかしながら、本発明が、同様に機能する工程を有する他の化学的手法に同様に適用可能であることは予想されるべきであろう。 例えば、本発明の構成要素は、適切な液相コンビナトリアルケミストリー合成手法に、他の固相もしくは液相の化学的手法に、またはそれらの任意の組合せに適用することができる。
    【0021】
    本明細書において用いられるような「タンパク質」には、タンパク質、ポリペプチド、およびペプチドが含まれる。 タンパク質は、天然のアミノ酸およびペプチド結合、または合成のペプチド様構造体から形成され得る。 側鎖は、(R)または(S)配置のいずれでもよい。 好ましい態様においては、アミノ酸は(S)またはL配置である。 非天然側鎖を用いる場合、例えばインビボ分解を防止または遅らせるために、非アミノ酸置換体を用い得る。 タンパク質は、標準的な技術を用いる本発明の方法および装置を用いて合成することができる。
    【0022】
    本発明の1つの局面は、固相合成反応のための固相を支持および含有する、例えばマイクロタイタ・プレートなどのプレートの使用を指向したものである。 特に、マクロタイタ・プレートは、固相として用いられるビーズを収容する。 本明細書において「粒子」または「微粒子」または「ナノ粒子」または「ビーズ」または「マイクロビーズ」または「マイクロ球体」により、微粒子状物質が意味される。 当業者に認識されるであろうように、粒子は、種々の広範な物質をそれらの用途に応じて包含でき、架橋デンプン、デキストラン、セルロース、タンパク質、有機ポリマー(ポリスチレンおよびメチルスチレンならびに他のスチレンコポリマーを含むスチレンポリマーを含む)、プラスチック、ガラス、セラミック、アクリルポリマー、磁気応答性物質、コロイド、トリアゾル(thoriasol)、カーボングラファイト、二酸化チタン、ナイロン、ラテックス(またはゴム製品)、およびテフロン(登録商標)を全て用い得ることを含むが、これに限定されない。 「マイクロ球体検出の手引き(Microsphere Detection Guide)」(Bangs Laboratories社、フィッシャーズ、インディアナ州、から)は役立つ手引書である。
    【0023】
    概論として、コンビナトリアルケミストリー合成手法では、最終化合物を合成するために、部分的に合成した中間化合物にビルディングブロックを逐次添加することが規定される。 これらの手法は、一般的に、液相手法および固相手法に分けられる。 液相手法では、最終化合物は溶液中で合成される。 部分的に合成した中間化合物は、ビルディングブロック添加工程間にて、例えば沈殿および分画などの既知の手段によって使用済み試薬から分離される。 固相合成では、最終化合物は固相支持体(または固相担体)に付着した状態で合成され、この固相支持体は、部分的に合成した中間化合物を合成工程間にて分離するために簡単な機械的手段を用いることを許容する。 代表的な固相支持体には、約30ミクロン〜300ミクロンの直径を有し、中間化合物が共有結合するマイクロビーズが含まれる。
    【0024】
    固相コンビナトリアル合成は、代表的には次の工程に従って進行する。 最初の工程では、固相支持体、代表的にはマイクロビーズを溶媒に懸濁させたスラリーが反応容器に入れられる。 その後、これらのマイクロビーズは、適切な溶媒中でインキュベートすることによって予め調整され、そして、複数のビルディングブロックのうちの最初のものまたはリンカー成分がマイクロビースに共有結合する。 続いて、複数のビルディングブロックの添加工程であって、これらの全てにおいて後続の又は同様のサブ工程が繰り返し実施される添加工程が、所望の化合物を合成するために選択された手順(またはシーケンス)で実施される。 まず、添加のために選んだビルディングブロック成分を含む十分な量の溶液は、反応容器内に存在する中間化合物に対してビルディングブロック成分が過剰モル存在するように、反応容器にディスペンス(または計量添加)される。 活性剤ならびに反応容器に同じく添加される他の試薬および溶媒によって、サブ工程反応が誘発され、促進される。 その後、反応容器は、ビルディングブロック添加反応が実質的に完了するのに十分な時間、代表的には5分〜24時間に亘って、温度管理下でインキュベートされる。 このインキュベーションの間、場合により、反応容器は断続的に撹拌され、またはかきまぜられ得る。 最終的には、ビルディングブロック添加の最後のサブ工程において、使用済み反応流体を除去し、固相支持体を十分に洗浄し、再調整することによって、中間化合物が付着した固相支持体を収容する反応容器が、次のビルディングブロックを添加するために準備される。 洗浄は、代表的には、3〜7回の洗浄溶媒の添加および除去を伴う。 場合により、1つの固体支持体に付着した複数の化合物を合成するために、添加工程の間に複数のビルディングブロックを1つの反応容器に添加でき、あるいは、1だけ付着した最終化合物を有する各マイクロビーズを用いて1つの反応容器中で複数の化合物を合成できるように、別の反応容器の内容物を合わせて、分割することができる(これは、しばしば「スプリット・アンド・ミックス(split and mix)」合成と呼ばれる)。 所望の数のビルディングブロック添加工程後、最終化合物が反応容器中に存在し、固相支持体に付着している。 最終化合物は、合成固相支持体に直接付着した状態で用いることができ、あるいは、その支持体から切り離して用いることができる。 後者の場合、化合物を固相支持体に付着させるリンカー成分は、種々の方法により切り離され、また、最終化合物または化合物のライブラリは、反応容器から液相へ抽出される。
    【0025】
    固相コンビナトリアル手法の例は、MBHA樹脂に付着したペプチドの合成のためのものであり、これは、Lamら、1991、「リガンド結合活性を同定するための新しいタイプの合成ペプチドライブラリ(A new type of synthetic peptide library for identfying ligand−binding activity)」、Nature 354:82−84に従って進行する。 手法のもう1つの例は、ベンゾジアゼピン成分の合成のためのものであり、これは、Buninら、1992、「1,4−ベンゾジアゼピン誘導体の固相合成のための一般的および好都合な方法(A general and expedient method for the solid−phase synthesis of 1,4−benzodjazepjne derivatives)」、J. Amer. Chem. Soc. 、114:10997−10998に従って進行する。 ビルディングブロックおよび試薬の例には、核酸、アミノ酸、他の有機酸、アルデヒド、およびアルコールなど、ならびに二機能性化合物、例えば、Krchnakら、1996、「合成ライブラリ技術:主観的(偏向した包括的な)意見および見解(Synthetic library techniques: Subjective (biased and generic) thoughts and views)」、Molecular Diversity、1:193−216において与えられているような二機能性化合物がある。
    【0026】
    コンビナトリアルライブラリにおける潜在的に多数の最終化合物を考慮すると、合成手法に必要な少なくともいくつかの操作が自動的に実施され、または補助されることは都合がよい。 説明した手法の例を考慮すると、コンビナトリアルケミストリー合成のための自動装置には、流体を取り扱うための機器、反応容器を操作するための機器、ならびに試薬およびビルディングブロックの貯蔵のための機器が含まれる。 流体の取扱いのための都合のよい機器には:ビルディングブロック、固相基体、試薬、および/または溶媒を含むスラリーおよび溶液を反応容器に正確に計量添加するための機器;洗浄溶媒を反応容器に迅速に繰り返し添加するための機器;および固相支持体を、それぞれに付着した中間化合物とともに反応容器に残しつつ、反応容器から流体相を迅速かつ正確に除去するための機器が含まれる。 反応容器および反応容器アレイを操作するための機器には:反応容器および反応容器アレイを様々なステーションの間を移動させるための機器;反応容器および反応容器アレイの時間および温度管理下のインキュベーションのための機器;およびインキュベーションの間における反応容器の撹拌のためのオプション(または任意)の機器が含まれる。 このような各手法では、多数、おそらくは数百のビルディングブロック、いくつかの活性化試薬およびその他の試薬、ならびに1または2の作業溶媒が用いられる。 従って、貯蔵機器であって:例えばアレイに貯蔵される多数のビルディングブロック溶液、典型的には300以上のビルディングブロック溶液、またはより好ましくは600以上のビルディングブロック溶液;ビルディングブロック溶液より多い量の、好ましくは6以上またはより好ましくは12以上の試薬;ならびにより一層多い量の、好ましくは3種以上またはより好ましくは6種以上の洗浄溶媒のための貯蔵機器がある。
    【0027】
    本発明の装置は、高合成効率を達成するために、同時パラレルプロセスが固相合成中に起こることを許容するという利点がある。 これは、装置設計が、モジュール式の性質を有する、わずかな標準化物理寸法およびレイアウトを含むことにより得られるものである。 これにより、高効率(ハイスループット)が得られるような大きさにできる多数の反応容器中で、プロセス原料をマルチプル・プロトコル(または複数の手順)に同時に適用することができる。
    【0028】
    合成添加反応と接触する本発明の全ての部材、特に反応容器の好ましい材料は、種々の手法において曝され得る苛酷な(または刺激性の)試薬、溶媒、および反応条件に耐えなければならない。 以下の詳細な説明において、溶媒耐性が明記され、特定の材料が明記されない場合、次のような例の汎用溶媒耐性材料を用いることができる:テフロン(登録商標)、ポリプロピレンを含むプラスチック、またはガラス。
    【0029】
    ここで図面を参照すると、図1は、高いスループット及びマルチ・プロトコル・コンビナトリアル合成に有利な本発明の装置40の1つの態様例を示している。 装置40は、整然と配された複数の反応容器(またはベッセル)41(図2)、例えばマイクロタイタ・プレート42(図2)内に四角形形状に整列して配されている反応容器又はウェル(もしくは窪み部;well)41のそれぞれが、オリゴマーの合成に適応したものとなっている。 装置40は、一般に、サポート・エンクロージャー45、1又はそれ以上のマイクロタイタ・プレート42を支持するロータ・アセンブリ46(図2)、囲われているサポート表面49、及び液体デリバリー・システム50を有している。 サポート・エンクロージャー(または支持囲い)45は、ロータ・アセンブリ46、サポート表面49及び液体デリバリー・システム50のための機械的サポートを提供している。 図1に示しているサポート・エンクロージャー45は、およそ36インチ×36インチ×72インチ(91cm×91cm×183cm)の寸法を有している。 所望のレベルの合成スループットを達成するために十分な数のワークステーション、ツール及び反応容器アレイを支持するのに十分な幅、奥行き及び高さを提供すべく、寸法は変更し得ると理解されたい。
    【0030】
    ロータ・アセンブリ46は、サポート表面49の下側のサポート・エンクロージャー45によって回転可能なように支持されており、サポート表面49に実質的に直交して延びる遠心回転軸51の回りで回転する。 液体デリバリー・システム50には、サポート表面49によって支持されるバルク液体デリバリー・システム又はバルク・ディスペンサ53及び試薬デリバリー・ステーション又は試薬ディスペンサ52が含まれる。 試薬ディスペンサ52は、マイクロタイタ・プレート42のウェル41の種々のセットに対応する複数の種類の液体を同時に供給することができるマルチチャンネル・ディスペンサである。 試薬ディスペンサ52はチューブ55に流体が流通するように接続されており、チューブ55は貯蔵ボトル56に流体が流通するように接続されている。 チューブ55及び貯蔵ボトル56は加圧されており、液体を試薬ディスペンサ52へ制御された圧力にて供給する。 別法として、チューブに1又はそれ以上の好適なポンプを接続して、所望の液体を1又はそれ以上のボトルから試薬ディスペンサへ制御された圧力にて供給することもできる。 対照的に、バルクディスペンサ53は、マイクロタイタ・プレート42のウェル41の列全体に洗浄溶媒を一度に供給するように設けられており、複数の洗浄工程の実施に用いることができる。 バルクディスペンサ53は同様にチューブ58に接続されており、チューブ58はサポート表面49の下側に配されている好適な貯蔵ボトル及び/又はポンプに接続されている。 図示する態様はサポート・エンクロージャー45内に配されている貯蔵ボトルを示しているが、貯蔵ボトル及び/又はポンプの位置は変更し得ると理解されたい。 例えば、ボトル及び/又はポンプをサポート・エンクロージャー45の外部に設けることもできる。
    【0031】
    ディスペンサ52及び53、並びにオペレーターによってより頻繁に注意が払われる必要のあるその他の要素はサポート表面49の上側に配されることが好ましく、一方、それよりも注意が払われる頻度が少ない装置(facilities)、例えばロータ・アセンブリ46、バルク液体ポンプ並びに保守の頻度がより少ないその他の要素はサポート表面49の下側に配されることが好ましい。 この発明はサポート表面の上側及び下側の処理装置の他の分配にも適応することができる。 別法として、1つの液体取扱いワークステーションを使用する溶媒のディスペンス(または計量配分もしくは供給)及び取り出し(または吸引;aspiration)の両方に適応させることもできる。 例えば、バルク液体ディスペンサは、ディスペンス・モード及びサクション又は取り出しモードで運転できるように形成することもできる。
    【0032】
    図1に示す装置は、サポート・エンクロージャー45の一部に不活性雰囲気を保持するのに適応したサブ・エンクロージャー54を有している。 サブ・エンクロージャー54は一般に四角形又は立方体の形状をしており、合成処理の間で使用する刺激性のある試薬及び溶媒に対して耐性を有するガラス又はプラスチック表面を有することが好ましい。 サブ・エンクロージャー54はスライド式のアクセスパネル57を有しており、これによってオペレーターはサポート表面49の上側に配されているプレート42及び種々の要素を容易に利用することができる。 サブ・エンクロージャー54は、液体ディスペンサ52及び53、並びに制御された雰囲気の中で操作する必要がある他のワークステーションを有している。 サブ・エンクロージャーには、シールされていない反応容器又はオープンなウェルを不活性雰囲気に保持するために、空気よりも重い不活性ガス、例えばアルゴン及び/又は他の気体が充填されている。
    【0033】
    次に液体デリバリー・システムについて説明すると、遠心回転機が静止している間に、常套の合成装置は、マイクロタイタ・プレートの個々のウェルに対して、各ウェルに液体供給ノズルを位置合わせするX−Y2軸位置決めシステムを用いて、液体をディスペンスする。 これらのシステムは、本発明のいくつかの態様例において使用することが見出される。 しかしながら、高いスループットのシステムのためには、このアプローチは比較的遅い。 その理由は、液体供給を進行させ得る前に、ロータアッセンブリ又は遠心回転機を停止させる必要があって、従ってサイクル時間が長くなり、及びスループットが低下するという不利を伴うからである。
    【0034】
    従って、好ましい態様において、本発明の試薬供給ディスペンサ52は、ロータ・アセンブリ46が遠心回転軸51の回りで回転する間であって、マイクロタイタ・プレート42が動いている間に、各ウェル41に対して個々にアドレスすることができる。 このことは、試薬ディスペンサ52の試薬ディスペンサ・ヘッド60が、サポート表面49に対して移動することができるように、試薬ディスペンサ並進フレーム62に取り付けられているので、部分的にも可能である。 並進フレーム62は、実質的に直交する3つの軸に沿って試薬ディスペンサ・ヘッド60をサポート表面49に対して移動させるように構成されている。 特に、X、Y、及びZリニア・アクチュエータは、ディスペンサ・ヘッド60をX、Y、及びZ軸それぞれに沿って移動させ、遠心回転の間に、ディスペンサ・ヘッド60の動きをロータ・アセンブリ46の速度に同期させて、それによって試薬ディスペンサ52が各ウェル41に対してアドレスすることができる。 更に、液体供給の速度及び継続時間をロータ・アセンブリ46の速度に同期させることによって、試薬ディスペンサ52を各ウェル41に対して個々に同期させてアドレスすることもできる。 そのような構成を有する試薬ディスペンサは、一般に、従来のデバイスに比べてより少ないパーツを必要とする。 その理由は、本発明の構成では、固定された経路に沿う遠心回転及びマイクロタイタ・プレートの回転を利用するためである。 マイクロタイタ・プレート42がロータ・アセンブリ46と共に回転する際に、X、Y、及びZリニア・アクチュエータはマイクロタイタ・プレート42の固定された正確な経路を追従するように同期(または同調もしくはシンクロ)させられる。
    【0035】
    特に、ロータ・アセンブリ46の固定された円形形状の経路に沿ったマイクロタイタ・プレート42の動きに液体デリバリーが同期するように動かされる、試薬供給ヘッドの(図3に摸式的に示す)各ノズル65'、65''の下方を通過する際に、窪み部41は充填される。 従って、ロータ・アセンブリ46及びマイクロタイタ・プレート42を完全に停止させることなく、必要に応じて個々の窪み部41に試薬を供給することができるのである。 同様に、供給ノズル65を動かす必要性を最小とするか又はなくすことができる。 更に一連の他のノズルを追加するだけで、多種の試薬をディスペンスすることができる。 例えば、図3に2チャンネルの供給の構成を摸式的に示しているが、この図において、マイクロタイタ・プレート42が矢印Aによって示すように動いている間に、第1のノズル65'はマイクロタイタ・プレートの一連の窪み部に第1の試薬R1を充填し、第2のノズル65''は一連の窪み部に第2の試薬R2を充填することができる。
    【0036】
    各窪み部の列は平行に配されていることが好ましい。 例えば、8×12の窪み部のマイクロタイタ・プレートにアドレスするには、インクジェット印字ヘッドと同様の様式で、8個のノズルのセットを用いることによって、マイクロタイタ・プレート内の1列の8つの窪み部の全てに並行して、即ち、同時にアドレスすることができる。 1つの列の各窪み部には必要に応じて供給をすることができる。 ノズルのセットを列状に配することによって、図3に示すように多種の試薬を同時に供給することができる。 別法として、1つのノズルを用いることもできる。
    【0037】
    そのような構成は、マイクロタイタ・プレート上に86個のウェル、384個のウェル、又はそれ以上のウェルが整列して配されているマイクロタイタ・プレートに対して試薬を供給する複数チャンネルの供給にも適用することができる。 図示した態様において、試薬ディスペンサ・ヘッド60は5つのカートリッジ66上に配されている40個のノズルのアレイを有しており(図1)、各カートリッジ66は直線状の形態に配される8個の下向きのノズル(図1に示さず)を有している。 そのような多チャンネルの供給によって、5種の異なる試薬、例えばA(アデニン)、C(シトシン)、G(グアニン)及びT(チミン)の塩基、並びに活性化剤(activator)を各窪み部41に対して、図3に示すのと同様の様式で同時に供給することができる。 各ノズルには、ミリ秒以下の間隔の時間で液体を供給することができる電磁弁が設けられている。
    【0038】
    上述のように、常套の合成装置は、遠心回転機が静止している間に、マイクロタイタ・プレートの個々のウェルに対して、各ウェルに液体供給ノズルを位置合わせするX−Y2軸位置決めシステムを用いて、液体を供給する。 例えば、オートメーション又はロボット工学によるマイクロタイタ・プレートに液体を供給する今日の方法では、マイクロタイタ・プレート内のウェルの向き(orientation)に対して直交するように動く移動システムが一般に用いられている。 常套の液体取扱いロボットのX軸及びY軸は、マイクロタイタ・プレート内のウェルの縦の列(column)及び横の列(row)に対応している。 一般に、常套のXY移動システム(又は、マイクロタイタ・プレートから液体を取り出すために垂直方向の軸が必要とされる場合には、XYZ移動システム)は、マイクロタイタ・プレートのアレイ(列、array)によって構成されるデッキ上で液体取扱いヘッドを操作することになる。 液体取扱いヘッドは一般に直線状のノズルのアレイによって構成され、チューブによってシリンジ・ポンプ又は背圧ボトルに接続されることによって、ソースのマイクロタイタ・プレートから行先のマイクロタイタ・プレートへの液体の正確かつ精密な移動、又はバルクソースからマイクロタイタ・プレートへの正確かつ精密なディスペンスが可能となる。
    【0039】
    他の必要性及び構成によって要求される物理的及び幾何図形的配列に応じて、他の種類の常套の液体取扱いデバイスは、液体を取扱うのに好都合なやり方で、直交するように配さなくてもよい場合がある。 その1つの例は、マイクロタイタ遠心回転機におけるように、マイクロタイタ・プレートの放射状のアレンジメントへの液体供給である。 このアレンジメントにおいて、マイクロタイタ・プレートのそれぞれの長い側が、ロータ内に所望の数のプレートを収容するのに十分な中心からの距離にて、規則的な間隔で半径方向の線に対して垂直となるように、マイクロタイタ・プレートは円形のロータの中に配される。 円形のロータは、遠心回転操作に望まれる加速、速度及び位置決めの正確な動作を行うことができるステップモータによって駆動される。 このアレンジメントにおいて、常套の直交式のアクセスは円形のロータを停止させることによって行う必要があり、ロータが停止している間、即ちロータが静止している間にのみ、マイクロタイタ・プレート内の全てのウェルに常套のX−Y駆動ディスペンサ・アレイがアクセスすることができる。 8×12アレイのウェルを有する96個のウェルのマイクロタイタ・プレートにアクセスするためには、常套のX−Y位置決めアクチュエータが必要とされるに過ぎない。 16×24アレイのウェルを有する384個のウェルのマイクロタイタ・プレートにアクセスするためには、個別の2位置Y軸アクチュエータを有する常套のX軸位置決めデバイスで十分である。 384個のウェルを越える数(密度)については、例えばリニア・ボール・スクリュー等のより優れた分解能(resolution)を有するY軸位置決めアクチュエータが望まれる。 この常套のアレンジメントは、静止した状態、即ちロータが停止している状態でマイクロタイタ・プレートにアクセスするのに満足できる。 しかしながら、液体供給ヘッドを常套のデバイスのX軸に沿ってプレート上で移動させる間、マイクロタイタ・プレートは静止した状態でなければならない。
    【0040】
    本発明の装置は、試薬ディスペンサ52内のディスペンス・バルブを精密に制御することによって、ディスペンサ・ヘッド60を停止させることなく、ウェル41に液体を供給することができる。 これはディスペンス・バルブのリアルタイム制御の構成を用いること、即ち、バルブの状態に対して各ノズル65の電磁弁を正確かつ精密に制御すること、例えば10〜15ミリ秒内の時間で状態の変化を生じさせることを利用することによって適応される。 これによって、ディスペンス・ヘッドが一定の速度にて動き続ける間に、ディスペンス・バルブが個々のウェルの上方を通過する際に要求に応じてディスペンス・バルブは操作される。
    【0041】
    本発明のもう1つの態様において、ロータも試薬ディスペンサ・ヘッド60も停止させる必要なく、装置はマイクロタイタ・プレートのウェルの中に液体をディスペンスすることができる。 本発明のロータ・アッセンブリ46は、コンパクトでパワフルであり、高い分解能(resolution)(+/−2000直交カウント/回転)を有するステップモータによって駆動される。 モータは、高い加速性及び減速性、4000rpmまでの回転速度、及び+/−0.2度の位置決め分解能を有することができる。 ロータ・アッセンブリの有効なブレーキ操作によって、ロータ・アッセンブリの減速を更にアシストすることができる。 モータは、リアルタイムに確実な挙動を行うコントローラによって制御される。 本発明の1つの態様では、遠心回転操作の間に有効なブレーキ操作を行うことができる。
    【0042】
    図4を参照すると、位置決め機構67には、XYZ−並進フレームの代わりに、試薬ディスペンサ・ヘッド60が取り付けられている。 位置決め機構67は小さなヘッド位置決めモータ(ロータモータの形態と同様のステップモータ)をピボットを介してピボットリンク機構及び好適なベアリング機構に連結している。 この位置決めモータは、180度以下の回転によって、(図4においてノズル65 A1 、65 C1等として摸式的に示す)ノズルのアレイがマイクロタイタ・プレート42内のウェルのアレイ41 A1 、41 B1等に直交して対応するように、試薬ディスペンサ・ヘッド60を移動させる。 モータシャフト70は円形のアーム69に接続されており、アーム69においてモータシャフト70の中心から対向端におけるピボット71の中心位置までの有効長さLdは約5mmである。 このピボット・ポイント(Xd,Yd)の動きは、数式:
    【0043】
    【数1】

    [式中、図4に示すように、θはモータの角度であり、Ldはアームの長さである。 ]


    で示される。


    【0044】


    ピボット71は、図4において、及びロータの中心軸とモータシャフト70の回りで回転するディスペンサのモータ軸との間のラインにおいて、矢印Yで示すY軸に沿って、モータ及びアームの回転動作を直線状の動作へ変換するリンクアーム74を介して、リニアベアリングに接続されている。 このリンク・ピボット・ポイント(Xl,Yl)の位置は、次式によって決められる:


    【0045】


    【数2】


    [式中、X成分は0に限定され、SQRTは括弧内の平方根を求めることであって、Lbはベアリング・リンク・アームの長さである。 ]


    【0046】


    種々のリンク要素の長さ並びにヘッド位置決め機構モータ及びロータアッセンブリの回転中心の位置についての正しい値が設定されたと仮定すると、マイクロタイタのウェルとディスペンサ・ノズル・アレイとの間の位置合わせを設定するための基準は、ロータの回転の角度をリンク・アームの角度に合わせることである。 これは、次式に従って求められる:


    【0047】


    【数3】


    θR=モータの命令された位置によって与えられる[式中、θLはリニア・ベアリング・ピボット・ポイントに対するリンク・アーム角の角度(°)であり、πは3.14159の数値である。 ]


    【0048】


    ベアリング・ピボット・ポイントに対するA1ノズルの位置は、次式に従って求められる:


    【0049】


    【数4】


    [式中、Xnはベアリング・ピボットに対するA1X軸ノズル位置であり;Ynはベアリング・ピボットに対するA1Y軸ノズル位置であり;NvはA1軸ノズル位置とベアリング・ピボット・ポイントとの間の距離(XnとYnとによって形成される三角形の斜辺)である。 ]


    【0050】


    ディスペンサ・ヘッドの座標系において、ロータ内でマイクロタイタ・プレートにおけるウェルA1の位置は、次式に従って求められる:


    【0051】


    【数5】


    [式中、Xrはディスペンサ駆動モータの回転中心における原点(origin)に対するA1X軸位置であり;Yrはディスペンサ駆動モータの回転中心における原点に対するA1Y軸位置であり;Yaはロータ中心からウェルA1の中心までのY軸に沿って測定した距離であり;RvはA1ウェル位置とロータ中心点との間の距離(XrとYrとによって形成される斜辺)であり;ABS( )は、その括弧内で求められた数値の絶対値(負でない値)を求めることである。 ]


    【0052】


    560mm直径のロータ内に384個のウェルを有するマイクロタイタ・プレート(128mm×84mm)を8個収容することに関連する寸法を反映して与えられた可変データを有する系としての上記の式の評価によって、図5に示す動作プロファイルが得られる。 384個のウェルを有するマイクロタイタ・プレートにおけるウェルA1の動きを図6に示している。


    【0053】


    液体供給操作において、出発点は適切に同期させられる、それは、プレートの位置合わせをレーザまたは他の適当な手段を使用するフィードバック制御を使用することにより為される。 例えば、本発明の1つの態様では、モータ・コントローラにおいて高速割り込み入力(または高速インターラプト・インプット)につながれたエッジ検出ダイオード・レーザ・センサ、およびモータの相対速度が整合させられる。 図4を参照すると、連続的なパス・システムが形成されているために、ノズル・アレイとマイクロタイタ・プレートのウェルとの間の正確な整列(またはアラインメント)がほぼ規則的なインターバルで存在するように、試薬ディスペンサのヘッド60は、両方の構成要素を絶えず動かして、マイクロタイタ42の上を行き来させてよい。 これらのインターバルの間、ディスペンス・バルブ(または供給バルブ)のいずれか1つが、実時間コントローラからプログラムに基づいて要求されるときに、開いて対応するウェルに液体を供給し、また、ノズルおよびウェルが移動して整列状態(またはアラインメント)からそれる前に閉じることができる。 プレート上での通過が一度なされると、ヘッドは180°未満回転して、そのスタート位置に戻ることができると同時に、ロータは同じ方向に移動し続け、次のマイクロタイタ・プレートを、供給が次のマイクロタイタ・プレートに関して開始し得る位置の方に運ぶ。 マイクロタイタ・プレートの密度が96個のウェルよりも大きい場合、各通過の開始の前にY軸のディスペンサをシフトしながら、ロータを連続的に通過させてよい。


    【0054】


    有利には、位置決め機構67を使用する形状構成は、マイクロタイタ・プレートをベースとする遠心機合成システムの効率およびスループットを増加させ、マイクロタイタ・プレート組織化し且つ移動させるための放射状の形態(またはジオメトリー)を使用する液体取り扱いシステムにおいて、効率的な供給構成を考慮している。 本発明のこの態様は、ロータおよびディスペンサの同期した動きに関して連続的な液体添加手段を考慮している。 この態様は、2つだけのドライブ・モータを使用し、XYZθシステムと関連する移動制御アルゴリズムの無い、ロータ・アセンブリのマイクロタイタ・プレートへの完全に直交したアクセスに備える。


    【0055】


    図1には試薬ディスペンサを1つだけ図示しているが、装置40は複数の試薬ディスペンサ・ヘッドを備えていてよい。 例えば、第2の試薬ディスペンサー・ヘッドは、図1に示すサポート表面49の右側にある、バルク流体ディスペンサ52に正反対に向かい合うように設けてよい。 装置が1、2、3またはそれよりも多い試薬ディスペンサ・ヘッドを含んでよく、それはやはり本発明の範囲内にあることが理解されるべきである。


    【0056】


    従って、補助的な試薬ディスペンサのヘッドがスペアとして作用するように設けられてよい。 例えば、試薬ディスペンサ60の1つのノズルまたは1つのカートリッジが不調である場合、オペレータはそれを移動フレーム62から除いて、それをメンテナンス・セクション80に移動させてよい(図1)。 メンテナンス・ステーション80はサポート表面49の上方に位置し、装置40の他の主な構成要素、即ち、ロータ・アセンブリおよびバルク流体ディスペンサから離れている。 オペレータは、それから流体ラインの接続をはずして、当該ラインを補助的な試薬ディスペンサのヘッドに再接続し、次に、補助的なヘッドを移動フレーム62に取り付ける。 従って、装置は、不調なディスペンサ・ヘッドが修理され、再調整され、あるいは取り替えられる間、作動し続けることができる。


    【0057】


    試薬ディスペンサ・ヘッドは種々の別の形態をとってよく、それらは本発明の範囲内にある。 マイクロタイタ・プレートのウェルへの試薬の供給に関して種々の供給技術を使用してよく、当該技術には、インクジェットおよびピエゾ技術が含まれる。 例えば、本発明の試薬ディスペンサ・ヘッドは、内蔵型のカートリッジを含んでよい。 一般的に、A、C、GおよびT塩基のような溶液および賦活剤は大量に調製されて、大きなコンテナ中に保持される。 これは、溶液が新鮮でなければならず、数日以上貯蔵できないことによる。 一般的に、各溶液は、互いに分離した液体材料および結晶性材料を用いて調製される。 本発明のカートリッジは、同様に、膜のような適当な手段によって分離された液体および結晶性材料を含む。 カートリッジの膜は、適当な手段によって穴をあけられ、材料は一緒に混合して溶液を形成する。


    【0058】


    試薬ディスペンサ・ヘッドおよびノズルは、種々のタイプの流体連結部(または継手)を含んでよい。 常套のタイプの管(または配管;tubing)は、比較的軟らかくて可撓性があり、苛酷な有機溶媒に十分に適していない。 対照的に、苛酷な有機溶媒に耐えるように作製された管は、一般に軟らかくなく可撓性を有しないが、本質的にかなり硬く、ゴム製品よりもよりプラスチックのようである。 典型的には、小さいバーブ(または突起)を有する流体継手(または接続具;fitting)が、比較的軟らかく且つ可撓性を有する管に関して用いられる。 管がバーブを有する継手の寸法に正確に作られた場合、管は一般にバーブを有する端部の上を滑って伸びて、バーブのエッジでシールを形成する。


    【0059】


    好ましい態様において、本発明のバーブを有する継手90(図7(a)および(b))は、常套の軟らかい管に依存しない流体インターフェースを有する。 代わりに、バーブを有する「クイック・コネクト」継手は、スプリングで負荷した鍔の力を使用して、継手の端部の回りで圧縮嵌合(compression fit)を提供する。 図7(a)を参照されたい。 特に、本発明の流体供給(または配送)システムは、継手90のバーブを有する端部92を、ある長さではあるが、バーブを有する端部92の全長ではない長さを受け入れるように設計された、テフロン(TEFLON:登録商標)継手またはポート91を使用する。 ポート91はチャンバー94とともに構成されて、バーブを有する端部92の円錐形状のバーブ95に、ポート91をガイドし中央に位置させるのを助ける(図7(b))。 ノズル65がカートリッジ66に挿入されるときに、バーブを有する端部92は、スプリング96によって、所定位置に維持される(図1)。 スプリング96は、一定圧力をノズル65およびバーブを有する端部92に加えて、それにバイアスをかけてテフロン(登録商標)のポート91中に入れる。 この形状構成は、バーブを有する端部92をポート91内で維持する一定圧力を与える。 それは、当該一定圧力が、試薬供給システム内で生成されるであろう、内部流体圧力のいずれよりも一般に大きいことによる。 流体の内部圧力は、一般に10psiよりも小さく、好ましくは約3psiよりも小さい。 テフロン(登録商標)は低い硬度を有するために、テフロン(登録商標)のポート91は僅かに変形して、バーブを有する端部92の形状および角度に従う。 時間がたつと、テフロン(登録商標)は僅かにクリーブし、また、スプリングが一定圧力を加え続けるために、テフロン(登録商標)は、バーブを有する継手90のシールを維持し向上させさえする。 有利には、この形状構成は、より容易な組立て及び分解を提供する。 オペレータは、単にスプリング96を圧縮し、また、バーブを有する端部92をテフロン(登録商標)のポート92から引っ張って継手をはずして、ガイド部材97をカートリッジ66中の整列用穴(またはアライメント・ホール)から取り除いて(図1)、ノズル65をカートリッジから取り除く必要があるだけである。 ノズル65を取り替えるために、オペレータは単に、ノズル端部98をカートリッジ66中の対応するノズル開口部に挿入し、スプリング96を圧縮し、それからガイド部材97をカートリッジ66の対応する整列用穴65と合わせる必要があるだけである。


    【0060】


    本発明のバーブを有する継手は、可撓性管を使用せずに、バーブを有するタイプの管結合器をマニホルドまたは他の流体取扱いデバイスに接続するのに全く適している。 そのような形状構成はまた、バーブを有する継手を有するバルブを必要とするミクロ流体の適用に適したマニホルドのデザインを、シンプルにすることを促進する。 更に、そのような構成は、バーブを有する継手が、苛酷な溶媒を使用する用途で使用されることを許容する。


    【0061】


    次に遠心分離および液体除去について説明すると、典型的にはロータ・アセンブリが作動されて、マイクロタイタ・プレートを、ロータおよび垂直線に関して固定した角度で遠心分離する。 液体の量、マイクロタイタ・プレートの角度、回転の時間および速度を制御することによって、正確な分離が達成され得る。 従来の遠心合成装置は、Leblらの米国特許第6,045,755号に説明されているような、マイクロタイタ・プレートを固定された角度にて保持するロータを使用した。 米国特許第6,045,755号の全体はこの引用によって本明細書の一部をなす。 対照的に、本発明のロータ・アセンブリ46は遠心分離の間、マイクロタイタ・プレート42の角度を動的に変化させる。 ロータ・アセンブリ46は、マイクロタイタ・プレート42の角度が、異なる合成プロセスとプロセスの間で動的に調整されることを許容するが、プロセスサイクルの間に流体をマイクロタイタ・プレート42のウェル41に供給するときには、マイクロタイタ・プレート42を、ロータ・アセンブリ46に関して実質的に水平な固定された位置に保持する。


    【0062】


    本発明の1つの態様において、ロータ・アセンブリ46は、ロータ47およびプレート・ホルダ101を含む(図2)。 ロータ47は、好ましくは複合材料、例えば炭素繊維で形成される。 本発明の炭素繊維のロータ47は、それが軽量であること、容易にバランスをとれること、ならびに殆どメンテナンスを必要としない点において有利である。 そのような炭素繊維のロータは湾曲せず、したがって、それを定期的にバランシングすること(または均衡をとること)の必要性を最小限にする。 ロータは、金属およびプラスチックのような他の適当な材料から形成され得ることを理解すべきである。


    【0063】


    プレート・ホルダ101(図2)は、動的にマイクロタイタ・プレート42のロータ47に対する相対角度を変化させるように形成される。 図8(a)および図8(b)を参照すると、特に、プレート・ホルダ(101)は、ロータ・アセンブリ46の遠心軸に対して離れているプレート・ホルダの外側端部103に配置されたピボット・サポート(またはピボット式支持体)102によって、ロータ・アセンブリ46の回りに旋回可能に取り付けられている。 マイクロタイタ・プレート42は、スプリングでバイアスされるラッチ機構104によって、選択的にプレート・ホルダ101と係合する。


    【0064】


    バイアス機構(またはバイアスをかける機構)105は、プレート・ホルダの内側端部106を、ピボット・サポート102とロータ・アセンブリの遠心軸の間のロータ・アセンブリ47に関して支持する。 バイアス部材105は、バイアス・スプリング107および調節可能なストップ部材(または止め部材)108を含む。 バイアス・スプリング107は、ロータ・アセンブリ47が停止またはゆっくりと動いている間、水平な位置のプレート・ホルダ101およびマイクロタイタ・プレート42をバイアスして(または偏倚して)、ロータ47に押し付ける。 したがって、マイクロタイタ・プレート42は、試薬ディスペンサ52が、マイクロタイタ・プレート42で窪み41のアレイに向かっているときに、水平位置にある。 ストップ部材108は、所定の所望のチルト角が必要なだけ調節され得るように、調節可能である。 図8(b)に示す態様において、内側端部106はロータ47に対して、ハード・ストップ(または硬い止め)として作用する。 調節可能なハード・ストップは、プレート・ホルダ101の水平位置を微細に調節する手段を提供するために設けることができることが理解されるべきである。 同様に、バイアス機構105は、ロータ47が減速するときに、プレート・ホルダ101にバイアスをかけてロータ・アセンブリ46に押し付け、水平位置にする。


    【0065】


    ロータ・アセンブリ46が駆動されて回転を開始すると、遠心力が増加するので、プレート・ホルダ101およびマイクロタイタ・プレート42が所望の所定の角度に至るまで、マイクロタイタ・プレート42はスプリング107のバイアス力に抗して徐々に傾く。 これを行うために、増加する遠心力の効果が使用されて、プレート・ホルダ101およびマイクロタイタ・プレート42を所望の角度に移動させる。 具体的には、釣合錘109が、ピボット・サポート102の下の位置にて、外側端部103に設けられる。 釣合錘109への遠心力が増加し、スプリング107のバイアス力に打ち勝つと、図8(b)に示すように、プレート・ホルダ101およびマイクロタイタ・プレート42がピボット・サポート102の回りで回転する傾向にある。 特に、ロータ47が遠心分離の間、加速すると、プレート・ホルダ101およびマイクロタイタ・プレート40の組み合わされた重心に作用する遠心力は、バイアス機構105の力および重力に打ち勝つ。


    【0066】


    他の適当なバイアス機構を、プレート・ホルダ101にバイアスをかけて水平位置にするのに用いてよいことが理解されるべきである。 例えば、コイル・スプリング、トーション・スプリング、リーフ・スプリング、および重力でさえ、プレート・ホルダ101にバイアスをかけてロータ47に押し付けるのに使用され得る。 別のバイアス機構111が図9に示されており、これは遠心軸に隣接するロータ47の中央領域に配置される。 バイアス機構は、テンション・ケーブル113によってプレート・ホルダ101に接続されたバイアス・アーム112を含む。 バイアス・アーム112には、トーション・スプリング114によってニュートラルな位置に向かってバイアスがかけられる。 遠心力が増加すると、プレート・ホルダ101は傾きはじめ、ケーブル113を引っ張り、トーション・スプリング112のねじれ力に逆らって動き、その結果、アーム112を調節可能なストップ・ブラケット115の方に動かす。 ストップ・ブラケット115は、止めネジ116を緩め、ストップ・ブラケット115を所望の位置に回転させることによって、容易に調節され、次にプレート・ホルダ101およびマイクロタイタ・プレート42の所定の所望の角度を調節する。


    【0067】


    有利には、本発明のバイアス機構は、ロータ内のマイクロタイタ・プレートへの液体の供給が、マイクロタイタ・プレートが水平位置にある状態で行われることを許容する単純な手段を提供する。 この特徴は、ウェルの密度が大きくなるにつれて、即ち、マイクロタイタ・プレートのウェルの数が増加するにつれて、ますます重要になる。 この特徴はまた、ウェルの直径が減少するにつれて、また、液体供給がマイクロタイタ・プレートか試薬ディスペンサ・ヘッドのいずれかが動いている間に行われる場合、ますます重要になる。 液体供給の間、プレートは水平であり、したがってノズルのアレイに対して垂直であるから、ウェルの最大ターゲット面積がディスペンサ・アレイに対して呈される。 有利には、本発明のバイアス機構はまた、ディスペンス・サイクルの間、マイクロタイタ・プレートの角度の容易な調節を可能にする。 バイアス機構は、装置からロータを取り除くことなく、スプリング張力機構への容易なアクセスを許容する。


    【0068】


    本発明の別の態様において、反応容器またはウェルは多孔質ポリマー材料で形成されている。 濾過を使用して濡れた基体から液体を分離してよいことが、一般に知られている。 一般に、濾過は典型的には液体の遠心分離によって、オリゴヌクレオチド合成が起こる窪みもしくはカラムの底部に配置された離散したフィルタメッシュまたはフリットを介して行われる。 図10(a)に示される1つの態様において、マイクロタイタ・プレート121およびその中のウェル122のアレイは、多孔質ポリマー材料で形成される。 適当な材料の例は、テフロン(登録商標)、ポリエチレン、ポリプロピレンおよびカイナー(KYNAR:登録商標)である。 そのような多孔質ポリマー材料は、一般的には、シート、ロッド、チューブおよび成形された形状で入手できる。 そのような材料は、加工の間に材料の表面温度が材料の融点に達しない限りにおいて、その多孔性の質を維持しながら加工され得る。 ウェル122の形状は、特定の用途および/または所望の流体力学に応じて変化させてよいことが理解されるべきである。 例えば、多孔質のウェルの深さおよび直径は、U形状、V形状または平坦な底を付けたものであってよい。 更に、ウェルの側壁は、円筒形、円錐形、フラット、内側もしくは外側にテーパが付いたものであってよく、あるいは他の所望の幾何形状を有してよい。 マイクロタイタ・プレートの形状もまた、それ自体変化してよいことが理解されるべきである。 例えば、平坦な矩形の形状を有する代わりに、プレートは、ロータリ・アセンブリの構成に応じて、上から見たときに弓形、三角形状または他のいずれかの幾何学的形状を有する平坦な表面を有してよい。


    【0069】


    材料の多孔度は、一般に具体的な材料に応じて決まり、20μm程度に小さくし得る。 そのような材料はいずれも、多孔度が基材の最大の物理的寸法よりも小さい限りにおいて、使用され得る。 例えば、いずれの材料も、合成で用いられるミクロビーズのような固相粒子の寸法よりも多孔度が小さい限りにおいて、オリゴマーの有機合成のために用いることができる。 別法として、離散的な固相粒子が使用されず、マイクロタイタ・プレート自体が基材として使用される場合、多孔度が通常の重力下で液体を支持し得るが、より大きい遠心力下で液体を支持しない限りにおいて、いずれの多孔性のポリマー材料も使用することができる。


    【0070】


    オリゴヌクレオチドは、ウェルのアレイを有するマイクロタイタ・プレートにおいてのみ合成され得るのではなく、不可分の多孔性のウェル124の周縁アレイを有する多孔質のロータ123(図10(b))、または多孔性の独立したウェル125で合成してよいことが理解されるべきである。 本発明の多孔性のウェルは、有利には濾過ベースのオリゴヌクレオチド合成装置の複雑さを少なくし、高いスループットのオリゴヌクレオチド合成のための本質的に単純なツールを提供する。 多孔性のウェルはロータ・アセンブリの構成要素の数を減らすだけでなく、それらはロータ・アセンブリのメンテナンスを単純にする。 さらにまた、本発明の多孔性のウェルは、遠心合成装置のロータの慣性の複雑な事情(inertia intricacies)を少なくし、したがってサイクル時間を減少させる。 本発明の多孔性のウェルはまた、逐次的な基材の露出と露出との間で必要とされる乾燥時間を減少させることによって、「溢出(spill over)」ベースの中央合成装置の効率を増加させる。 多孔性のポリマーのウェルはまた、放射線、熱および/または化学的な浄化技術を使用してウェルをきれいにして、複数回の合成に再使用することができる。 例えば、ウェルは、塩酸および水の溶液を使用することによって、化学的に浄化される。


    【0071】


    本発明の多孔性のウェルは、濾過ベースのオリゴヌクレオチド合成装置の複雑さを少なくするのに特に適している。 多孔性のウェルは、多くのウェルを同時に濾過する単純な手段を提供し、それは単純さ、効率および高いスループットを促進する。 多孔性のウェルはまた、熟達した化学的なラべリング(もしくは化学標識すること)、および/またはオリゴヌクレオチドの修飾に使用され得る。


    【0072】


    別法として、濾過は、試薬供給と同様に、マイクロタイタのウェルの上部にあるフリットを介して、遠心分離を使用して実施され得る。 本発明の1つの態様において、メッシュ126(図11(a))は、ウェル内でミクロビーズ127を保持するために使用される。 メッシュ126またはフリット材料を、遠心分離の間、ウェル41の上方に位置させることができる。 別法として、メッシュ126は、上述のように、各ウェルのベースとして使用することができる。 どちらの場合でも、遠心分離中のメッシュ126の使用は、ビーズ127をウェル中に保持し、したがってウェルをおよび/またはマイクロタイタ・プレートをクリティカルな(または重要な)遠心角度に傾かせることを不必要にする。 それは、メッシュ126がビーズを保持するのに十分に微細であるが、十分に多孔性であって、上述した多孔性のポリマー材料と同様に液体がそれを通過することを許容することによる。 メッシュ126は、有利には、使用済み反応液または洗浄溶媒が効率的に且つ完全に除去されることを許容する。 また、非常に少量のミクロビーズ127が、損失のリスクなく使用され得る。 これは、より小さいウェルの容積、したがってより高いウェルの密度、即ち、プレートの単位面積あたりのウェルがより多くなることを許容する。 これは、より高いスループットおよび同時により多くの数の異なる化合物を合成する能力を与える。 メッシュ126をビーズ127の上に配置させることは、試薬供給の間、更なるレベルの制御を許容する。 それは、試薬がすべてのウェルにバルクで供給されることができ、それからウェル41の遠心分離によって同時に送られて、試薬がすべてのウェルのメッシュ126を同時に通過させられることによる。


    【0073】


    作動中、図11(a)〜(d)を参照すると、マイクロタイタ・プレートのウェル41(図11(a)〜(d)にて図示せず)はビーズ127および保持メッシュ126を含む。 図示したメッシュ126は、ウェル41の内部に配置されているが、メッシュ126は別法としてウェル41の上部に配置することができ、ならびに/またはウェル41のベースとして使用され得ることを理解すべきである。 液体はそれからウェル41に送られる。 メッシュが十分に細かいために、液体はメッシュ127に浸透せず、通常の重力下ではウェル41中に入らない。 液体は、遠心分離が開始されるまで、メッシュ127に浸透せず、またウェル41に入らない。 矢印CFによって示される遠心力の方向は、液体をメッシュを通過させ、ウェル41に入れ、そのときに反応がウェル内で開始する。 液体は、遠心力の方向を、図11(d)の矢印CF'によって示されるように反対にすることによって、排出される。 これは、ロータに対するウェルの向きを単に逆にすることによってなされ得る。


    【0074】


    本発明の別の態様において、図12(a)〜(b)に示すように、メッシュ126はウェル41の底に設けられる。 この態様において、メッシュは十分に微細であるから、通常の重力下で、液体はメッシュ128に浸透せず、開口部129を経由してウェル41から出ない。 液体は、遠心力下では、メッシュ128を浸透して、開口部129を経由して、図12(b)において矢印ELで示されている排出液体として、ウェル41から出る。 上記の態様と同様に、メッシュ128はビーズを保持し、同時に液体はウェル41から遠心分離によって排出される。 メッシュ128の使用はまた、遠心分離のクリティカルな角度(または重要な角度)に関する必要性を無くす。


    【0075】


    図13に示すように、本発明のさらに別の態様において、液体の流れを阻止しない、より微細でないメッシュ131であるが、ミクロビーズ127が通過するのを妨げるのに十分に仕上げられたメッシュ131が、ウェル41の底部に設けられる。 メッシュ131は液体をウェル内に保持しないが、バイアスされたシールの形態のシール手段132またはプラグが、開口部133を閉じるために設けられる。 ロータ・アセンブリがゆっくりと動いている又は静止しているときに、シール手段にバイアスをかけて開口部133に押し付ける、スプリング134が設けられる。 遠心分離が開始すると、液体およびシール手段132の大部分に作用する遠心力は、スプリング134のバイアス力に打ち勝ち、シール手段を移動させてウェルから離れさせ、それにより開口部133を開いて液体がウェル41から出ることを許容する。 この形状構成はまた、傾斜したマイクロタイタ・プレートの必要性および遠心分離のクリティカルな角度に関する必要性を無くす。


    【0076】


    次に制御機構について説明すると、種々の異なる制御機構が本発明の合成反応で使用される。 本発明は、オリゴヌクレオチド(もしくは他のポリマー)合成のプロセス工程の幾つか又は全てに関するマニュアル式の介入を必要とする制御に適合させ得る。 本発明の装置はまた、半自動または完全自動コントローラに適合させ得る。 自動制御機構は、異なる最終化合物が、装置で使用される各反応容器またはウェルの各アレイのウェルにおいて合成され得るほど十分に一般的なものである必要がある。 最終的に、自動コントローラは、装置の全ての構成要素が最適に関与し、または合成のためのタスクを実行するように、複数のウェル、ウェルのアレイ、流体ディスペンサ、ロータ・アセンブリ、および他のワークステーション、ならびサブアセンブリを統制し得る必要がある。


    【0077】


    自動制御機構は、あるハードウェアおよびソフトウェア要素によって支持されている。 一般的なハードウェア要素は、好ましくは1または複数の全体制御コンピュータ(または汎用制御コンピュータ)、適宜の数の特殊制御プロセッサ、および制御された装置の構成要素全てに接続される電気インターフェースを含む。 当該分野で知られている方法で、装置の全ての直接的に制御される構成要素および間接的に制御される構成要素は、ある標準化された電気特性を有する電気インターフェースを備え得る。 これらの低レベルのハードウェア・インターフェースの若干数は、それらの標準化されたインターフェースから全体統制コンピュータのインターフェースに直接的にリンクされる。 適宜、複雑なワークステーションのような複雑な供給源(またはリソース)については、中間レベルの特殊制御プロセッサが、全体制御コンピュータとそのような供給源の低レベル電気インターフェースとの間に配置される。


    【0078】


    全体制御コンピュータは、そのような特殊電気インターフェースを備えた、十分な性能を有するパーソナル・コンピュータであり得る。 例示的なパーソナル・コンピュータには、133MHzで作動するインテル(Intel)のペンティアム(PENTIUM:登録商標)プロセッサ、1ギガまたはそれより大きいハード・ドライブ、16メガバイトまたはそれより大きいメモリ、およびD/Aまたはオン/オフ出力サーキットまたは標準インスツルメント制御バスへのリンクのようなインターフェースを提供する、市販されているインターフェース・ボードが含まれる。 これらのハードウェア制御エレメントは、SAIC社のような商業的な供給業者により供給される。 適当なインターネットまたはイントラネット接続を介して、そのようなハードウェア制御エレメントに、直接的にアクセスし又は間接的にアクアスし得ることが理解されるべきである。


    【0079】


    全体制御コンピュータによって実行される汎用ソフトウェア・エレメントは、オペレーティング・システム・ソフトウェア、低レベルの瞬間瞬間の(moment to moment)制御およびモニタリング・ソフトウェア、スケジューリングおよびモニタリング・ソフトウエア、ならびに合成プラニング・ソフトウェアを含む。 最も低いソフトウェア・レベルは、全体制御コンピュータのオペレーティングシステム・ソフトウェアであり、それの例示的な態様は、ユニックス(UNIX:登録商標)またはウィンドウズNT(WINDOWS NT:登録商標、マイクロソフト社)であり得る。 低レベルの瞬間瞬間の制御およびモニタリング・ソフトウェアは、実行するアクションを詳細に説明するスクリプトをインプットし、また、全体制御コンピュータに接続したインターフェースを介して、電気制御信号を、制御される処理供給源(またはプロセッシング・リソース)にアウトプットする。 これらの信号は、ワークステーションを機能させる。 次のソフトウェア・レベルはスケジューリング・ソフトウェアであり、それは実行される合成工程の記述、貯蔵されたビルディング・ブロックおよび試薬の位置、利用し得るワークステーションの位置および種類、利用し得る交換可能なツールの位置および種類等をインプットし、サブアセンブリの機能を制御する詳細なコマンド・スクリプトをアウトプットする。 これらのスクリプトは、瞬間瞬間の制御およびモニタリング・ソフトウェアによって解釈(または翻訳)される。 最も高いソフトウェア・レベルは、化学合成プラニング・ソフトウェアであり、それは、装置の特定の態様および合成される所望の化合物で利用できる合成プロトコルの記述をインプットし、それから、所望の化合物を合成するのに必要な合成工程をスケジューリング・ソフトウェアにより使用できる形態でアウトプットする。 低レベルの瞬間瞬間のコントロール・ソフトウェアおよびスケジューリング・ソフトウェアの例示的態様は、SAIC社により供給されている。


    【0080】


    種々のフィードバック・コントローラを使用して、本発明のオリゴヌクレオチド合成装置の効率を最適化することができる。 例えば、プレート・リーダ138(図1)が、合成の間、ウェルにおける化学反応を実時間モニタリングするためにサポート表面49の上に設けられる。 湿り(wetness)モニタ139が、サポート・エンクロージャ45内に設けられて、エンクロージャ内の種々の液体の漏れを監視し、それにより漏れによって必要となるメンテナンスと修理のためのダウンタイムを最小限にする。 廃棄物処理のコストを最小限にし、および/またはリサイクルを促進するために、効率的な方法で廃物を収集するための収集の操作(または駆動)も採用してよい。 例えば、2方向バルブ141を、ドラム142に流体接続して設けてよい。 ドラム142は、遠心分離の間にウェル41から出た液体を収集するためにロータ・アセンブリ46を囲む。 2方向バルブ141は選択的にドラム142を溶媒捕集容器(またはベースン)144または反応流体捕集容器(またはベースン)145のいずれかと連結する。 このようにして、種々の合成プロセス、即ち、添加および分離プロセス、ならびに洗浄プロセスの間に使用された液体が、容易に互いに分離される。


    【0081】


    本発明の別の態様において、装置150(図14)は、特に個人のユーザによる使用に適している。 研究室で使用される典型的なDNA合成装置は、比較的大きく、小さいキャパシティを有し(例えば、1回の操作(またはラン)につき。僅か4〜16のオリゴヌクレオチドが生成される)、完全には自動化されておらず、相当の注意を要する。 その結果、小さな研究室から、オリゴヌクレオチド合成および製造を外注することは、費用効果および時間効果がより良い。 対照的に、装置150はコンパクトなオリゴヌクレオチド合成装置であり、パーソナル合成装置とも称され、非常に小さい設置面積を有し、完全に自動化され、操作の間ほとんど注意を要しない。 装置150は、現在のコストで外注するよりも費用効果がより良く、小規模合成のより迅速な変更を提供することができ、特に、高スループットの、マルチプロトコルのコンビナトリアル合成に適している。 更に、装置150は小さい設置面積を有し、従って研究室の表面空間を最大限にする。 装置150は、反応容器またはウェルの周縁アレイ(図10(b))のように環状のアレイに配置された複数の反応容器の各々で、オリゴマーを合成するようにしたものである。 装置150は、一般にサポート・エンクロージャ155、1または複数のウェル122を支持するロータ・アセンブリ123(図10(b))、および液体供給ヘッド157を含む。 サポート・エンクロージャ155は、ロータ・アセンブリおよび流体供給ヘッド15の機械的な支持を提供する。 図14に示されるサポート・エンクロージャ155は、デスクトップ・プリンタとほぼ同じ寸法である。 パーソナル合成装置の寸法を変更してよいことが理解されるべきである。


    【0082】


    ロータ・アセンブリ123は、回転可能にサポート・エンクロージャ155によって支持され、遠心軸158の回りで回転する。 遠心軸158は、装置150が配置されているデスクトップ表面またはサポート表面ならびにロータ・アセンブリに実質的に直交している。 液体供給ヘッド157は、遠心軸158の回りで周方向に間隔をあけて配置され、ロータ・アセンブリ123に関して同心に配置された1または複数のソレノイド・バルブ161を含むマルチ・チャンネルディスペンサである。 液体供給ヘッドは、同時に複数の異なる液体を、ロータ・アセンブリの対応する異なる組のウェル122に供給することができる。 10個のソレノイド・バルブ161が示されているが、1、2、3またはそれよりも多いバルブを、所望の特定の数のチャンネルに応じて設けてよい。 ソレノイド・バルブ161は、ロータ・アセンブリ123の周方向に配置されたウェル122の直径に実質的に等しい又は近い直径のあたりで、周方向に間隔をあけて配置される。 したがって、ソレノイド・バルブ161と関連するディスペンス・ノズルは、ロータ・アセンブリにおいて、ウェル122の上方で、環状パターンで懸垂される。 ロータを駆動する遠心モータは、高い加速度および減速度、4000RPMまでの速度、およびに+/−0.2度の位置決め分解能といった性能を有する。 したがって、特定のウェル122を、容易にディスペンス・ノズルのいずれか1つと整列させることができる。


    【0083】


    装置150のロータ123(図10(b))は、1回だけ使用され、且つ使い捨て可能なアイテムに構成され得る。 同様に、ソレノイド・バルブは、試薬、賦活剤および/または溶媒を含む、内蔵型の使い捨て可能なカートリッジを含む。 この態様は、遠心合成装置の概念を、内蔵型の使い捨て可能な液体カートリッジの概念と組み合わせる。 使い捨て可能な液体カートリッジの概念は、デスクトップ・インクジェット・プリンタの分野で採用されている概念に類似している。 この組合せは、パーソナル・オリゴヌクレオチド合成装置、他の分子と同様にオリゴヌクレオチドのカスタムメイドの合成を実施するために容易にプログラムされ得る小さい、コストのほとんどかからない、操作が簡単で高度に自動化されたデバイスが製造されることを可能にする。 内蔵型の使い捨て可能なカートリッジが使用される場合、装置150のオペレータは、装置150とともに使用する試薬を量り、混合し、および/またはさもなければ調製する必要はない。 代わりに、オペレータは単に1または複数のカートリッジを供給(または配送)ヘッド157に挿入し、供給ヘッドはそれから制御された量の試薬をコンピュータ制御の下で規定された位置に自動的に供給する。 特定の試薬の特定のデリバリー・パターンおよびデリバリー・シーケンス(または手順)が、合成されるオリゴヌクレオチドの実際の組成を決定し、それはインクの滴のスパッタ(またははね)または供給が、インクジェット・プリンタでプリントされるページの内容を決定するのに類似している。


    【0084】


    本発明とインクジェット・プリンタとの間の1つの重要な相違点は、インクジェット・プリンタはインクの小さい組、例えば、黒、赤、青および黄色を一般的に使用することである。 本発明のパーソナル・オリゴヌクレオチド合成装置は、多数の異なる試薬カートリッジを収容するように構成され、それにより、種々の分子の合成を許容する。 例えば、パーソナル合成装置150には、種々のDNA試薬、RNA試薬、ペプチド試薬、蛍光染料および/または他の化学材料のための複数の異なるカートリッジが設けられる。


    【0085】


    パーソナル・オリゴヌクレオチド合成装置150は、96個までの合成手順を1度に実行できる小さいロータを有する。 それは、それが同心に間隔をあけて配置された96個のウェルを含むためである。 より少ない又はより多いキャパシティを、設けられるウェルの数に応じて組み込み得ることが理解されるべきである。 ロータ123の反応ウェル122は、1つの円(図示せず)に配置してよく、あるいはロータおよびパーソナル合成装置150の両方のキャパシティを向上させるために、ウェル122、122'の同心円(図10(b))に配置してよい。 図15に示すように、ロータは湾曲したマイクロタイタ・プレート163を収容するように構成され得ることが理解されるべきである。 湾曲したマイクロタイタ・プレートは、スプリングでバイアスをかけたラッチのような適当な手段によって選択的にロータ・アセンブリに固定される。 いずれの場合にも、固相支持体が、上述と同様のやり方で、ロータのウェルの内部にミクロビーズまたは他の適当な固体の形態で含まれる。 別法として、誘導体化された膜を、ミクロビーズに代えて及び/またはミクロビーズに加えて、ウェル内で使用してよい。


    【0086】


    図14に示すように、装置150は、ロータアセンブリの周縁に沿って放射状に配置されるノズルのアレイであって、ウェル122から液体を添加および除去する工程を有意に単純化するアレイを含む。 実際に、供給ヘッド157は、液体をウェル122に供給し、そのとき、ロータは、上述と同様な仕方で、なお移動している。 ソレノイド161の別々の高速制御は、圧力、時間、体積、およびロータ・アセンブリ123が移動している速度に応じて制御される。 そのような形態は液体供給ヘッドが、約8〜10秒で液体をロータ・アセンブリに配置されるすべてのウェルに供給することを可能にする。


    【0087】


    パーソナル合成装置に、2またはそれよりも多い同心のウェルのアレイを有するロータが設けられる場合、供給ノズル164を調節可能に支持するために、らせん状の移動機構163(図19)が液体供給ヘッド157に組み込まれる。 らせん状の移動機構164は、2つの環状構造、1つの静的ディスク165および1つの動的ディスク166を有する。 静的ディスク165は、その中央からその周縁に向かって放射パターンに走るスロット168を含む。 スロット168は、放射状パスに沿ってディスペンス・ノズル164をスライド可能に収容するのに十分なほど広い。 動的ディスク166は、ほぼ同じ幅に刻まれ、動的ディスク166の中央部分からその周縁に向って弓形のパスで走っている、同数の湾曲スロット168を含む。 静的ディスク165および動的ディスク166は、他方に関して同心に且つ回転可能に取り付けられている。 ノズル164は、スロット内部で、まっすぐなスロット168のパスが湾曲したスロット169と交差している各ポイントにて、実質的に垂直に取り付けられている。 静的ディスク165および動的ディスク166は互いに対して回転させられるとき、ノズル164は、まっすぐなスロット168のパスに沿ってまっすぐに移動した。 この形態は、中央軸の回りでノズルの位置の正確に同期された制御を許容する。 動的ディスク166は、アクチュエータ、例えば、ステッパモータ、エアシリンダ、ラック及びピニオン構造、ロータ・ドライブ、または他の適当な手段によって制御され得る。


    【0088】


    装置は、図16(a)に摸式的に示すように、ロッキング・アクチュエータ(an locking actuator)、例えばエアシリンダ・プランジャ171を有しており、ロータ・アッセンブリ123の中央部上の動的ディスク166に取り付けられている。 アクチュエータ171は、ロータ・アセンブリ123の上方に向かって下向きに延びる。 アクチュエータ171は回転しないシャフトを有している。 シャフトの端部はロータ・アッセンブリ123の頂部に選択的に係合している。 アクチュエータ171は静的ディスク165に係合するブレーキをも有しており、アクチュエータ171が作動しない場合には、それによってノズルアレイは所定位置に保持される。 ノズルアレイの再配置が望まれる場合、直前の操作から特定の位置が記憶(remember)されるので、ロータ・アッセンブリ123は停止してアクチュエータ171と位置合わせされる。 アクチュエータ171が作動して、ロータ・アッセンブリ123に係合すると、ブレーキが解除される。 ロータ・アセンブリ123は、制御ソフトウェア内に記録されているルックアップ・データ・テーブルから供給される位置に回転する。 アクチュエータ171はロータ・アセンブリ123との係合が解除され、ブレーキに再び係合する。 ここで、システムは次のウェルのアレイにアクセスする準備ができている。 このプロセス制御によって、中心回りでのノズルの同心円リング状の配置が許容され、ロータ・アッセンブリ123内のウェルの複数の同心円リングへのディスペンスを支持する。


    【0089】


    装置150は、本発明による種々の制御機構を用いることができる。 本発明は、オリゴヌクレオチド合成の処理工程の特定の一部、場合によっては全部についての人手の介入を必要とする制御に適応することができる。 本発明の装置は、パーソナル・コンピュータによって制御される全自動コントローラ又は半自動コントローラにも適応することができる。 本発明の1つの態様において、パーソナル合成装置150はPCによって、又はPCに同期するハンドヘルド・パーソナル・コンピューティング・デバイスによって制御される。 後者の場合、サポート・エンクロージャ155に赤外線ポート174(図14)が設けられ、それによってオペレータはデータを同期させるか、またはパーソナル合成装置の状態を検査することができる。 PCをパーソナル合成装置の近くに配置する必要性を小さくして、実験台上の作業面積の自由な部分を確保するため、基本的なパラメーターはパーソナル合成装置上に直接表示されるか、又はパーソナル・コンピューティング・デバイスに容易に表示されるようにすることが好ましい。


    【0090】


    常套のオリゴヌクレオチド合成に伴なう1つの問題点は、数を増大する技術(the technology to increase numbers)、スケーリングである。 本発明の装置180(図17(a))によれば、多数のオリゴヌクレオチドを容易かつコストパフォーマンスよく合成することができる。 装置180は、複数のマイクロタイター・プレート42を回転可能なように支持する支持機構181を有している。 特に、機構181は上を向いた状態又は反転した状態のいずれでもマイクロタイター・プレート42を保持することができる。 プレート42が上を向いた状態にある場合、試薬ディスペンス・ヘッド182はプレート42にアドレスして、プレート42のウェルの中に個々の試薬を供給する。 プレート42が反転した状態にある場合、ウォッシュ・ヘッド183によって供給される適当な試薬によってプレートを洗浄することができる。 この構成によって、一般にプロセスにおいて最も困難で時間のかかる段階である、試薬の供給及びプレートの洗浄についての有効なフォーマットが形成される。 機構181は、コンベヤ・ベルト184、チェーン駆動システム、軸駆動システム185(図17(b))、又はマイクロタイター・プレートを移動させ、反転させるためのその他の好適な駆動システムを有することができる。


    【0091】


    装置180は、オリゴヌクレオチド合成に用いることができる高スループットの化学合成装置を提供するという利点を有する。 マイクロタイター・プレート42は洗浄のために都合よく反転させることができるので、塩基(base)添加のために用いられる寸法とは無関係に、装置の物理的寸法を形成する。


    【0092】


    マイクロタイター・プレート42は、その中で塩基添加を誘導することができるように誘導体化されている(derivatized)。 このことは市販のプレートをアミン又は−OH官能性で誘導体化することによって達成される。


    【0093】


    上述した本発明の特定の態様例についての説明は、本発明を説明する目的で提示したものである。 これらの記載はこれらの態様例が全てであることや、本発明は開示した態様にのみ限定されることなどを意図するものではなく、本発明について多くの変形例及びバリエーションを行うことができることは、上記の教示に照らして明らかである。 本明細書の態様例は、本発明の原理及びその実際的な適用を最も良好に説明し、それによって当業者は本発明及び種々の態様例を、意図した実際の使用に適するように種々の変更を伴なって実施することができるように選択及び記載したものである。 本発明の範囲は、この明細書に添付された特許請求の範囲の記載及びそれと同等のものによって定められることを意図している。


    【図面の簡単な説明】


    【図1】図1は、本発明に基づく、有機分子のハイスループット・コンビナトリアル合成用装置の斜視図である。


    【図2】図2は、本発明に基づく、図1に示す装置の一部を拡大した斜視図であり、複数のウェルを有するマイクロタイタ・プレートを支持するロータ・アッセンブリを示している。


    【図3】図3は、本発明に基づく、液体供給システムのノズルの下方を通過する、図2のマイクロタイタ・プレートを拡大した概略図である。


    【図4】図4は、本発明に基づく、改良した液体供給システムを有する図1の装置の一部の上面図である。


    【図5a】図5(a)は、本発明に基づく、図1の装置のX軸に沿ったディスペンス・ヘッドの動きを示すグラフである。


    【図5b】図5(b)は、本発明に基づく、図1の装置のY軸に沿ったディスペンス・ヘッドの動きを示すグラフである。


    【図6a】図6(a)は、本発明に基づく、図1の装置のX軸に沿ったウェルの動きを示すグラフである。


    【図6b】図6(b)は、本発明に基づく、図1の装置のY軸に沿ったウェルの動きを示すグラフである。


    【図7a】図7(a)は、本発明に基づく、図1に示す装置のノズルおよび流体コネクターを拡大した詳細な分解図である。


    【図7b】図7(b)は、図7(a)のノズルおよび流体コネクターの一部を拡大した部分的な分解図である。


    【図8a】図8(a)は、図2のロータ・アッセンブリを拡大した部分的な斜視図である。


    【図8b】図8(b)は、線8(b)−8(b)で切り取った、図2のロータ・アッセンブリの一部の断面図である。


    【図9】図9は、本発明に基づく、改良されたバイアス機構を有する図2のロータ・アッセンブリの一部上面図である。


    【図10a】図10(a)は、図2に示すものと類似する反応ウェルを有する変形マイクロタイタ・プレートの斜視図である。


    【図10b】図10(b)は、図10(a)の反応ウェルにそれぞれ類似するロータおよび個々の反応ウェルの斜視図である。


    【図10c】図10(c)は、図10(a)の反応ウェルにそれぞれ類似するロータおよび個々の反応ウェルの斜視図である。


    【図11】図11(a)、11(b)、11(c)および11(d)は、本発明に基づく、図2のウェルに類似する変形ウェル内に位置する濾過手段を有する変形装置の一部の模式図である。


    【図12a】図12(a)は、本発明に基づく、図11に類似するウェルの模式図である。


    【図12b】図12(b)は、本発明に基づく、図11に類似するウェルの模式図である。


    【図13】図13は、本発明に基づく、図11に類似するウェルの模式図である。


    【図14】図14は、本発明に基づく、図1に示す装置に類似する変形装置の斜視図である。


    【図15】図15は、本発明に基づく、図10(b)のロータに類似する変形ロータの斜視図である。


    【図16a】図16(a)は、本発明に基づく、図14の装置のらせん状の移動機構の上面図である。


    【図16b】図16(b)は、本発明に基づく、図14の装置のらせん状の移動機構の上面図である。


    【図17a】図17(a)は、本発明に基づく、図1の装置に類似する、有機分子のハイスループット・コンビナトリアル合成用装置の変形例の模式的な側面図である。


    【図17b】図17(b)は、本発明に基づく、図1の装置に類似する、有機分子のハイスループット・コンビナトリアル合成用装置の変形例の模式的な上面図である。

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