Apparatus and method for synthesizing combinatorial libraries

申请号 JP2001539825 申请日 2000-11-22 公开(公告)号 JP2003514878A 公开(公告)日 2003-04-22
申请人 セレクタイド・コーポレイション; 发明人 エリク・ウェグルズィニアク; ゲアリー・エイ・フリン; サファー・パーヴェル; スティーヴン・エイ・バウム; ピーター・ストロップ; マーセル・パテク; マーティン・スムルシナ;
摘要 (57)【要約】 各化合物の化学組成が簡単に追跡される、複数の化合物を含むコンビナトリアル・ライブラリーを合成するための装置および方法。 予め決められたプロトコルに従う合成の間、フレームに空間的に配列された固相支持体上で、ライブラリー化合物が合成され、各固相支持体が一連のユニークな二次元空間または三次元空間アドレスを通り抜け、それによって各化合物の化学組成が合成の際いかなる時点においても決定され得ることになる。 固相支持体は、中空の管状ランタンとギヤを含む。
权利要求
  • 【特許請求の範囲】 【請求項1】 コンビナトリアル・ライブラリーを合成するためのシステムであって、 積重ね可能な複数の2次元フレーム; X−Yアレイ中で2次元フレームの各々に切断可能なコネクターによって物理的に取り付けられた複数の固体支持体; 切断可能なコネクターを切断するための手段;および、 フレームのスタックを分解することなくフレームから固体支持体を取り出すための手段を含み、スタックに組み立てられたとき、2次元フレームが固相支持体の3次元(X−Y−Z)アレイを形成する前記システム。 【請求項2】 各チャンネルが試薬をZ方向で固相支持体の垂直カラムに導くことを可能にする開口部を有する複数のチャネルをさらに含む請求項1記載のシステム。 【請求項3】 チャンネルが各固体支持体中にあるホールによって提供され、ホールは、2次元フレームが積重ねられるときに整列されていることを特徴とする請求項2記載のシステム。 【請求項4】 チャネル手段がX−Yアレイ中にある複数のホールを有する2次元フレームによって提供され、ホールは、2次元フレームが積重ねられるときに整列されていることを特徴とする請求項2記載のシステム。 【請求項5】 2次元フレームがX−Yアレイにある複数の二重に穴をあけられたホールを有し、該二重に穴をあけられたホールは、第1および第2のホールからなり、2つのホールが相交わり、該第1ホールは固体支持体が物理的に取り付けられたチャネルを提供し、該第2ホールは、3次元アレイ固相支持体のサブセットに試薬を送達するためのチャンネルを提供し、そして、取り出し手段は、一端上でベント・エルボーを有するロッドであることを特徴とする請求項4記載のシステム。 【請求項6】 固体支持体がホールを有し、さらに各支持体にあるホールよりより大きい1つの停止端を備えるロッドを含み、該ロッドは固体支持体を取り出すために支持体の垂直スタックのホールを通して挿入されることができることを特徴とする請求項1記載のシステム。 【請求項7】 構築単位を有する試薬を収容するため複数の反応器であって、各反応器が少なくとも1つの2次元フレームによる完全な浸漬を可能にするように大きさを合わせられたものをさらに含む、請求項1記載のシステム。 【請求項8】 各フレームまたは固相支持体に取り付けられたRFIDチップをさらに含む請求項1記載のシステム。 【請求項9】 コンビナトリアル・ライブラリーを合成するためのシステムであって、 複数の固相支持体; 複数の2次元フレーム、ここで最初の2次元フレームの各々が、2次元フレームの行(X方向)または列(Y方向)を含むサブフレームにバラバラにすることができる; 前記フレームに前記複数の固体支持体を取り付けるための手段; フレームを前記2次元フレームの行(X方向)または列(Y方向)を含むサブフレームに分割し、そしてサブフレームを新しいグループにシャッフルする手段、ここで最初の2次元フレームの唯1つのサブフレームがサブフレームの新しいグループの各々に見出される;および 構築単位を有する試薬を収容するための複数の反応器であって、各反応器が少なくとも1つの2次元フレームによる完全な浸漬を可能にするように大きさを合わせられたもの、 を含む前記システム。 【請求項10】 複数の支持体をフレームに取り付けるための手段が一時的なものであり、そして支持体のフレームの孔への摩擦かみ合わせによりに提供される、請求項9記載のシステム。 【請求項11】 固体支持体がホールを有し、さらに各支持体にあるホールよりより大きい1つの停止端を備えるロッドを含み、該ロッドは固体支持体を取り出すために支持体の垂直スタックのホールを通して挿入される、請求項9記載のシステム。 【請求項12】 固体支持体が外側に突出する複数のフィンを備える管状構造物を有するギヤである、請求項9記載のシステム。 【請求項13】 ギヤがポリスチレンの表面を備え、約4.0mmから約6.0
    mmの外径を有するポリプロピレンから作られている、請求項12記載のシステム。 【請求項14】 各ギヤの外径が約5.0mmである、請求項13記載のシステム。 【請求項15】 固体支持体が内部のボアホールと外径を有する環である、
    請求項9記載のシステム。 【請求項16】 環がポリスチレンの表面と、約7.8mmの外径、約6.9mm
    の内孔径および約3.1mmの高さとを有するポリプロピレンから作られている、
    請求項15記載のシステム。 【請求項17】 フレームに前記複数の支持体を取り付けるための手段が支持体をフレームに連結する切断可能なコネクターである、請求項9記載のシステム。 【請求項18】 各フレーム、サブフレームまたは固相支持体に取り付けられたRFIDチップをさらに含む、請求項9記載のシステム。 【請求項19】 コンビナトリアル・ライブラリーを合成するための方法であって、 固相支持体が取り付けられたのX−Yアレイを有する2次元フレームの層を積重ねることによって、固相支持体の3次元アレイを有するN数の最初のスタックを形成すること; 1〜N数のスタックの各々を1〜N数の試薬に浸漬して、単一スタック中にある固相支持体の全てに単一種類のサブユニットを付加すること、ここで、各スタックは、固体支持体に付加された異なるサブユニットを有する; N個の最初のスタックをシャフルすることによって、固相支持体の3次元アレイを有するN個の新しいスタックを形成すること、ここで、新しいスタックの各々は、最初のスタックの各々から2次元フレームの唯一のX−Y層を有する;および、 N個の新しいスタックを1〜N数の試薬の第2セットに浸漬して、固体支持体の各々に第2の種類のサブユニットを付加すること、 を含む前記方法。 【請求項20】 さらに、 3次元フレームの新しいスタックの各々から支持体のカラムを自由にすること;自由にされた支持体のカラムをシャフルし新しい最終的なスタックを形成すること、ここで、最初の新しいスタックの唯一のカラムが、新しい最終的なスタックの各々に見出される;および、 N個の新しい最終的なスタックを1〜Nの第3セットの試薬に浸漬して、固体支持体の各々に第3の種類のサブユニットを付加すること、 を含む請求項19記載のコンビナトリアル・ライブラリーを合成するための方法。 【請求項21】 取り出される他の固体支持体に対する固体支持体の空間的な関係を保持しながら、固相支持体の3次元アレイを有する、N個の新しいスタックの各々から固相支持体のサブセットを取り出すことをさらに含む、請求項1
    9記載のコンビナトリアル・ライブラリーを合成するための方法。 【請求項22】 各フレームまたは固相支持体に取り付けられたRFIDチップをさらに含む請求項19記載の方法。 【請求項23】 コンビナトリアル・ライブラリーを合成するための方法であって、 支持体のX−Yアレイを有するQ数の2次元フレームを提供すること、ここで、各カラム(Y方向)中の支持体は取り付けられた同一の構築単位を有するが、
    カラム間の支持体に取り付けられた構築単位には多様性がある; 1〜Qの2次元フレームの各々を異なる試薬を有する1〜Qの反応器にそれぞれ浸漬して、固体支持体の各々に第2の種類のサブユニットを付加すること; 各2次元フレームを等しいサブセットに分割して、サブフレームを得ること; サブフレームを新しいグループのサブフレームに再グループ化すること、ここで新しいグループは、最初の2次元フレームの各々からの唯一のサブフレームを含む;および、 サブフレームの新しいグループの各々を各々が異なる試薬を含む、一組の反応器に浸漬して、各固体支持体に第3の種類のサブユニットを付加すること、 を含む前記方法。 【請求項24】 支持体の空間的情報を保持しながら、サブフレームから固体支持体を取り外すことをさらに含む請求項23記載の方法。 【請求項25】 各フレームまたは固相支持体に取り付けられたRFIDチップをさらに含む請求項23に記載の方法。 【請求項26】 コンビナトリアル・ライブラリーを合成する方法であって、 2次元フレームの層を積重ねることによって固相支持体の3次元アレイを形成すること、ここで、各2次元フレームは、切断可能なコネクターよって物理的に取り付けられた固相支持体のX−Yアレイを有し、該2次元フレームに取り付けられた各固体支持体が同一の構築単位を有するが、3次元アレイ中の固体支持体の各X−Y層は異なる構築単位を有する; Z方向で固相支持体の垂直カラムに試薬を導くチャネルを提供すること; 支持体の3次元アレイのX方向で、固相支持体の列にチャネルを通して試薬を送達して、構築単位を固相支持体に取り付けること; 支持体の3次元アレイのY方向で、固相支持体の行にチャネルを通して試薬を送達して、構築単位を固相支持体に取り付けること;および、 切断可能なコネクターを切断すること、 を含む前記方法。 【請求項27】 固相支持体の空間的な関係を保持しながら、取り付けられた化合物を有する固相支持体を回収することをさらに含む請求項26記載の方法。 【請求項28】 固体支持体がホールを有し、さらに各支持体にあるホールよりより大きい1つの停止端を備えるロッドを使用してアレイから固体支持体を取り出すことを含み、該ロッドは支持体の垂直スタックのホールを通して挿入されることができる請求項26記載の方法。 【請求項29】 固相支持体のX−Y層を拾う真空圧を使用して、チャネルを通して固体支持体を同時に回収することをさらに含む請求項26記載の方法。 【請求項30】 各フレームまたは固相支持体に取り付けられたRFIDチップをさらに含む請求項26記載の方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 【0001】 1. 発明の分野 本発明は、コンビナトリアル・ライブラリーの分野に関する。 より詳しくは、
    本発明は固相支持体のアレイを利用して、化合物のコンビナトリアル・ライブラリーを生産するための合成方法、さらにその方法を実施するのに使用する装置に関する。 【0002】 2. 発明の背景 本出願の第2節中、またはどの節でのいかなる参考文献の引用若しくは特定も、そのような参考文献が本発明に対して先行技術として利用できるという自認として、解釈されるべきではない。 【0003】 コンビナトリアル・ライブラリーは、より小さいサブユニットまたはモノマーから成る多種化合物の収集物である。 コンビナトリアル・ライブラリーでは、いろいろなサイズの数百種から数千種の範囲の化合物が利用できる。 様々なライブラリー種類があり、例えばペプチド、炭化物、オリゴヌクレオチドおよび小型有機分子等のような化合物から成るオリゴマー性およびポリマー性のライブラリーを含む。 そのようなライブラリーは様々な用途を有し、例えば、受容体分子を結合することができるか、または興味ある生物活性を媒介することができるリガントを同定し、特徴づけること等である。 【0004】 ライブラリー化合物は、いかなる種類のサブユニットまたはモノマーからのいかなる種類の分子をも含むことができ、モノマーがどのような種類の化学結合(
    共有結合、イオン結合、配位結合、キレート結合等)によってでも化学的に接続されたポリマーをも含むが、当業者が認識するように固相支持体の上で合成され得る。 本明細書で使用する「ポリマー」という用語は、ヘテロポリマーと慣例通りに呼ぶそれらの化合物を含む。 すなわち、モノマーが反復する化学結合若しくは構造によって連結された、変化するモノマーから成る任意の大型分子である。
    この種の本発明のポリマーは、アミノ酸、アミノ酸ヒドロキシル、アミノ・イソシアネート、ジアミン、ヒドロキシカルボン酸、オキシカルボニルカルボン酸、
    アミノアルデヒド、ニトロアミン、チオアルキルおよびハロアルキルを含むが、
    これらに限定されない、ニ官能性または異核分子を含むことができるサブユニット類またはモノマー類から成る。 【0005】 本発明の開示において、「モノマー」、「サブユニット」および「構築単位」
    という用語は、交換可能なものとして使用されて、固相支持体の上に形成される、分子の化学構築単位のいかなる種類のものをも意味することになる。 【0006】 固相支持体上で化合物のライブラリーを合成するための様々な手法が、公知である。 通常、固相支持体は、ライブラリーの化合物を形成するためにサブユニットまたはモノマーと結合するように官能基化された表面を備えるポリマー性物体である。 1つのライブラリーの合成には、通常多数の固相支持体が関与する。 公知である固相支持体としては、他にもあるが、ポリスチレン樹脂ビーズ、木綿糸およびテトラフルオロエチレン樹脂(「PTFE」)の膜シートが挙げられる。 【0007】 コンビナトリアル・ライブラリーを作製するために、化合物の1つまたはそれ以上のサブユニットと、さらに1つまたはそれ以上の試薬と、固相支持体を慎重に制御され、かつ化学反応の予め決められた順序で反応させる。 言い換えると、
    ライブラリー・サブユニットは、固相支持体の上で「育てられる」ことになる。
    そのライブラリーが大きいほど、より多くの数の反応が必要とされ、ライブラリーを構成する多種の化合物の化学組成を追跡し続ける作業が複雑になる。 このように、多数の化合物の効率的な生産を容易にする一方、化合物を作製するのに必要な多くの反応ステップの簡便な追跡を可能にする方法と装置を持つことは、重要である。 【0008】 コンビナトリアル・ライブラリーを作製する1つの方法は、Lamらへの米国特許第5,510,240号(Lam 240号特許)に記載されており、その開示の全体を引用として本明細書に組み込む。 より詳しくは、Lam 240号特許に樹脂ビーズ上でバイオ・オリゴマーのコンビナトリアル・ライブラリーを合成するスプリット・ミックス法が明らかにされており、その特定の実施の形態においてライブラリーは、
    バイオ・オリゴマーがそれらから成るモノマー・サブユニットの全ての可能な組み合わせを含む。 バイオ・オリゴマーの同一化学種を含んでいる、いくつかの樹脂ビーズがあるかもしれないけれども、各樹脂ビーズはバイオ・オリゴマーの1
    つの化学種だけを含む。 【0009】 分割可能な固相支持体上でコンビナトリアル・ライブラリーを作製する方法の別の例は、Leblへの米国特許第5,688,696号(Lebl 696号特許)に記載されており、その開示の全体を引用として本明細書に組み込む。 Lebl 696号に開示された方法においては、試験化合物の一組の予め決められた化学種の各々が予め決められた数(好ましくは、1つだけ)の固相支持体の上に存在する。 各固相支持体は単一の化学種である試験化合物だけを持つ。 【0010】 ライブラリー合成のステップを記録するために、ラジオ周波数識別(「RFID」
    )による確認を使用することもまた、知られている。 例えば、米国特許5,741,46
    2号、5,770,455号および5,751,629号、さらにWO 98/15826も同様に参照すること。 【0011】 反応ゾーンの3次元アレイを用いるコンビナトリアル・ライブラリーの合成のための方法および装置は、GlaxoのWO 99/32219(「Glaxo出願」)に提供されている。 この出願は、複数のホールを有する積重ね可能なフレームを開示している。 固体支持体の働きをする膜は、積重ねられたフレームの間に閉じ込められ、これらの膜はフレーム・ホールでむき出しにされている。 代わりの実施の形態では、支持体ビーズの周りを試薬が流れ過ぎることを可能にする流通篩上に固体支持体ビーズを配置する。 試薬類を最上部からポンプで流し込み、底部で空にするか、或いは底部からポンプで流し込み、最上部で空にする。 開示されている装置は、合成ステップの間、試薬をX−Z平面で支持体群に、またはY−Z平面で支持体群に送達することを可能にする。 【0012】 Glaxo出願も、支持体の3次元(X−Y−Z)アレイを採用する。 しかし、固体支持体が積重ねられた、真性のウェルを有する封じ込め装置を使う代わりに、
    Glaxo法は、積重ね可能な2次元(X−Y)フレームを採用する。 Glaxo出願は、
    積重ね可能なフレーム構造の2つの別個の実施の形態を開示している。 1つの実施の形態では、積重ねたフレーム間に膜をはさみ込み、フレームは複数のホールを有する。 膜は、フレーム間に保持された固相支持体である。 フレーム・ホールは、膜をむき出しにしている。 膜の層を試薬が通り抜けて、アレイの垂直な「カラム」で、他の膜に接触できるように膜も、ホールを有する。 別の実施の形態では、膜の代わりに篩を持ち、自由な固体支持体がフレームの間で各篩の上に配置される。 その篩は、試薬が3次元アレイの最上部から底部に垂直に流れて、篩の上で静置されている固相支持体の垂直カラムに接触することを可能にする。 【0013】 しかしながら、Glaxoの装置と方法の主要な欠点は、合成が完了した後、篩の上で懸垂された膜であれ、固相支持体ビーズであれ、固体支持体がその空間的な同一性を保持しながら、簡単には積重ねたアレイから自由にされないということである。 支持体に接近して、そして各支持体の同一性を保持するなんらかの手段を提供するために、フレームを一つずつバラバラにしなければならない。 これにより、ライブラリーの商業的生産用としては、開示された装置の魅を低減する面倒な追加のステップが必要となる。 【0014】 化合物のライブラリーを生産するために使用することができる方法が当該技術に存在するけれども、商業上の使用のために化合物の大きいライブラリーを素早く、しかも最小限のコストで構築する効果的な方法および装置の必要性がまだある。 このように、商業上化合物の大きいライブラリーを効果的に作製する目的で、合成プロセスの一部として、固相支持体の2次元または3次元アレイを使用する、代替となる合成方法の必要性がまだある。 【0015】 さらに、2次元または3次元アレイを合成の道具として使用して、極めて大きいライブラリー(例えば、100,000を超える化合物)を効率的に合成するための装置および方法の必要性がまだある。 【0016】 3. 発明の概要 本発明は、固相支持体の2次元または3次元アレイを用い、商業的に化合物のライブラリーを合成するのに使用できる方法および装置を提供する。 当業者によく理解されているように、化合物は共有結合で結ばれたサブユニットのモノマーから成る。 本明細書で使用する、サブユニットは構築単位とも言われる。 特に、
    約100,000と200,000の間の化合物を有する大きいライブラリーを生産するのに商業的に使用できる方法が提供される。 化合物のライブラリーを合成するための方法および装置のいくつかの実施の形態が、ここで本発明に従って提供される。 【0017】 本発明に従う第1の実施の形態では、平行合成を提供するために固相支持体の3次元アレイを使用する。 この3次元アレイを提供する装置の1つの形態は、その中で別々の固相支持体が配置され、カラム状に積重ねることができる複数のウェルを有する封じ込め器具である。 その装置の別の形態では、規則正しいX−Y
    アレイに配列した固相支持体を有する複数の2次元フレームを積重ねることによって3次元アレイが形成される。 そのフレームは、規則正しいX−Yアレイに配列した複数のホールを有し、そして、固相支持体はこれらのホールに摩擦でかみ合わせられるか、またはインターロックされ、合成の間、一時的に支持体をフレームに保持できる。 別法として、支持体は望むときにフレームから容易く切り出すことができるような様式で物理的にフレームに取り付けることができる。 この3次元アレイと関連して、本発明に従えば、それらの装置の特定の形態が開示されるが、二重に穴を開けられたホールを有する3次元封じ込めプレート、2次元フレーム・ホールに摩擦かみ合わせされるか、またはインターロックされるように設計されたギヤ形状の固相支持体(「ギヤ」)、ランタン形状の固相支持体(
    「ランタン」)、および複数のウェルを有する封じ込め器具とともに使用される、環状支持体を含む。 【0018】 特定の実施の形態において、そのシステムは、積重ね可能な複数の2次元フレーム;X−Yアレイ中で2次元フレームの各々に切断可能なコネクターよって物理的に取り付けられた複数の固体支持体;切断可能なコネクターを切断するための手段;およびフレームのスタックを分解することなくフレームから固体支持体を取り出すための手段とを含み、スタックに組み立てられたとき、2次元フレームが固相支持体の3次元(X−Y−Z)アレイを形成する。 【0019】 そのシステムは複数のチャネルであって、各チャネルが試薬をZ方向で固相支持体の垂直カラムに導くことを可能にする開口部を持つものをさらに含んでよい。 【0020】 別の特定の実施の形態において、前記システムは、複数の固相支持体;複数の2次元フレーム(最初の各2次元フレームが、2次元フレームの行(X方向)または列(Y方向)を含むサブフレームにバラバラにすることができる);前記フレームに前記複数の固体支持体を取り付けるための手段;フレームを前記2次元フレームの行(X方向)または列(Y方向)を含むサブフレームに分割し、そしてサブフレームを新しいグループにシャッフルする(そこで、最初の2次元フレームの唯1つのサブフレームがサブフレームの各新しいグループで見出される)
    手段;および、構築単位を有する試薬を収容する複数の反応器であって、各反応器が少なくとも1つの2次元フレームによる完全な浸漬を可能にするように大きさを合わせられたものを含む。 【0021】 本発明に従って、特定の合成方法が提供され、それは固相支持体の3次元配置を有する装置で使用することができる。 好ましい方法は、X−Y層の間で、Z方向にある固相支持体上のライブラリー化合物に、モノマーまたはサブユニット多様性を提供する。 その方法は、X−Z層にある固相支持体と反応する試薬を提供すること;Y−Z層にある固相支持体と反応する試薬を提供すること;およびそれらの空間的関係を保持しながら、固相支持体のカラムを回収することを含む。 【0022】 支持体の3次元アレイを用いるこの第一の方法例の明確な特徴は、一旦アレイが形成されると、支持体は一般に以降の合成ステップの間、移動されないことである。 支持体と反応する試薬は、アレイに持ってこられ、そして、通常、特定の試薬が3次元アレイ中の支持体の一つのサブセットにだけ送達される。 さらに、
    化合物のライブラリーのサイズは、3次元アレイのサイズによって制限される。 【0023】 この実施の形態の特定の様式において、その方法は、2次元フレームの層を積重ねることによって固相支持体の3次元アレイを形成する(そこで、各2次元フレームは、切断可能なコネクターよって物理的に取り付けられた固相支持体のX
    −Yアレイを有し、該2次元フレームに取り付けられた各固相支持体が同一の構築単位を有するが、3次元アレイ中の固体支持体の各X−Y層は異なる構築単位を有する)こと;Z方向で固相支持体の垂直カラムに試薬を導くチャネルを提供すること;支持体の3次元アレイのX方向で、固相支持体の行にチャネルを通して試薬を送達して、構築単位を固相支持体に取り付けること;支持体の3次元アレイのY方向で、固相支持体の列にチャネルを通して試薬を送達して、構築単位を固相支持体に取り付けること;および切断可能なコネクターを切断することを含む。 【0024】 前記様式は、さらに固相支持体の空間的関係を保持しながら、取り付けられた化合物を有する固相支持体のカラムを回収することを含むことができる。 【0025】 本発明に従う第2の実施の形態において、第1の実施の形態の場合のように、 同一の積重ね可能なフレームが使用される。 固相支持体のX−Yアレイを有するフレームを3次元アレイ(「スタック」)に積重ねる。 単一の3次元アレイの代わりに、この第2の実施の形態では、化合物ライブラリーの作製に備えてN倍数のスタックが形成される。 【0026】 第1の合成ステップで、1〜Nと番号を付けた各スタックを1〜Nの別個の反応器にそれぞれ、完全に浸侵させるが、各反応器は別々の試薬を有しサブユニットはスタック中にある各支持体に取り付けられる。 各スタックがその反応器から取り出された後、最初のスタックの各々の唯一の層(フレーム)を取り、これらの層を合わせて新しいスタックを形成することによって、第1のランダム化が起こる。 このように、最初のスタックの各々からの第1層またはフレームが集められて、第1の新しいスタックを作り、最初のスタックの各々からの第2層またはフレームが集められて、第2の新しいスタックを作る。 古いスタックの各々の全ての最初のフレームがN数の新しいスタックのセットへ移されるまで、この再シャフルプロセスを繰り返す。 その後、第2の合成ステップで、1〜Nの新しいスタックの各々を一組の反応器に浸侵させるが、各反応器は異なる試薬を有する。 【0027】 第2のランダム化ステップにおいて、支持体の空間的同一性をそのまま保ちながら、新しいスタックの各々から固相支持体の1つの垂直カラムを取り出し、再び組み立てて3次元支持体の新しいグループを作製する。 新しいスタックの各々から支持体の別の垂直カラムを取り出し、再グループ化して3次元支持体の別のグループを作製する。 新しいスタックアレイにある全ての支持体がN数の新しい3次元支持体に再グループ化されてしまうまで、このプロセスを繰り返す。 この再グループ化、すなわちランダム化ステップで、唯一の支持体の垂直のカラムを新しいスタックの各々から取り出し、支持体の新しいグループを作る。 第3、かつ最終的な合成ステップで、支持体の新しいグループをそれぞれ、1〜Nの別個の反応器に入れるが、各反応器は異なる試薬を有する。 【0028】 この第2の実施の形態で使用される装置は、第1の実施の形態で使用されるものと同一である。 フレームと固相支持体の好ましい形態は、X−Y矩形順に配列された複数のホールを有する2次元フレームである。 好ましい装置は、複数のホールに摩擦によりかみ合わせられたか、またはシンターロックされたギヤ若しくはランタンを含む。 さらに、3次元スタックの浸漬のために十分に大きいキャパシティーを有する反応器が必要である。 【0029】 この第2の実施の形態の明確な特徴は、以下の通りである。 (a) 多くのN数3
    次元の最初のスタックが形成される;(b)第1の実施の形態1とは対照的に、
    最初のスタックは、取り付けられたサブユニットを持たない;(c)フレームが再シャフルされ、支持体の垂直のカラムが再グループ化される合成プロセスの間、固体支持体が移動されるので、固体支持体は最初の3次元アレイから外れる;
    および(d)スタックが試薬/反応器に持ってこられるので、各3次元スタックにある全ての固体支持体が合成ステップの間、試薬に完全に浸漬される。 第2の実施の形態は、化合物ライブラリーの大規模生産の役に立つ、というのはユニークな化合物の最終的な数が、最初のスタックの数Nに基づくからである。 【0030】 この実施の形態の特定の様式では、その方法は、固相支持体が取り付けられたのX−Yアレイを有する2次元フレームの層を積重ねることによって、固相支持体の3次元アレイを有するN数の最初のスタックを形成すること;1〜N数のスタックの各々を1〜N数の試薬に浸漬して、単一スタックにある固相支持体の全てに単一種類のサブユニットを加える(ここで、各スタックは、固体支持体に付加された異なるサブユニットを有する)こと;N個の最初のスタックをシャフルすることによって、固相支持体の3次元アレイを有する、N個の新しいスタックを形成する(そこで、新しいスタックの各々は、最初のスタックの各々から2次元フレームの唯一のX−Y層を有する)こと;および、N個の新しいスタックを1〜Nの第2セットの試薬に浸漬して、固体支持体の各々に第2の種類のサブユニットを付加すること、以上を含む。 【0031】 前記様式は、3次元フレームの新しいスタックの各々から支持体のカラムを自由にすること;自由にされた支持体のカラムをシャフルして、新しい最終的なスタックを形成する(そこで、最初の新しいスタックの唯一のカラムが、新しい最終的なスタックの各々で見出される)こと;および、N個の新しい最終的なスタックを1〜Nの第3セットの試薬に浸漬して、固体支持体の各々に第3の種類のサブユニットを付加すること、以上をさらに含むことができる。 【0032】 本発明に従う第3の実施の形態は、「ソート・アンド・コンバイン(分類して、組み合わせる)」合成方法で、2次元フレームを使用する。 フレームを3次元アレイに積み重なることは、しない。 その代わりに、2次元フレームをコンビナトリアル・ライブラリー合成の間に分割する。 この第3の実施の形態の方法は、
    ロッドを必要としないので、オートメーションによって実行することができ、約
    100,000と200,000の間の化合物を有する大きいライブラリーを生成させるために使われる。 【0033】 この方法では、Q数の2次元フレームを選ぶ。 その2次元フレームは、行と列を持つ。 固体支持体は、第1の合成ステップのために試薬中に配置される。 このように単一のサブユニットと反応された固体支持体は、フレーム・ホールに配置され、そのフレームが同一のサブユニットを有する支持体のカラムを持つが、カラムの間では、サブユニットの多様性があるようにされる。 この配置により、第1のランダム化が提供される。 各々Q数のフレームが、初めに同じように調製される。 次に、第2の合成ステップで、そのQのフレームが各々異なる試薬を有する1〜Qの反応器に配置される。 反応器から取り出された後、Q数のフレームは、サブフレームに分割されて、第2のランダム化が提供される。 最初のフレームの各々から唯一のサブフレームを取ることによって、M個の新グループのサブフレームは、再グループ化される。 Mは、フレームがそれに分割されたサブフレームの数を表す。 M個の新グループのサブフレームは、各々異なる試薬を有する1
    〜M個の反応器に浸漬される。 最終的な合成の後、支持体はサブフレームから取り外されて、ラベルをつけられた開裂プレートに配置される。 【0034】 ライブラリー中のユニークな化合物の総数は、Q×M×Nであり、そこで、N
    が最初の2次元フレーム中に存在するカラムの数であり、そして、Qは任意に選ばれる。 ライブラリーのサイズは、3つの変数Q、MおよびNの選択によって制御されることになる。 【0035】 この実施の形態で使用される好ましい装置は、2次元フレームである。 ギヤのような固相支持体は、フレーム中にある多数のフレームに摩擦によりかみ合わせられるか、またはインターロックされる。 フレームのさらなる特徴は、サブフレームに簡単に分割可能でなければならないということである。 サブフレームのグループを受け入れるキャパシティーを持つ反応器が、必要である。 その上に、本発明の好ましい実施の形態に従えば、RIFDチップを有する2行のサブフレームが開示される。 【0036】 この第3の方法形態の明確な特徴は、以下の通りである。 (a) 合成に使用するフレーム数Qをユーザーが選択;(b)フレームが分割され、再グループ化される合成プロセスの間、固体支持体が移動されるので、固体支持体は最初の2次元アレイから外れる;および(c)フレームまたはフレーム群が試薬/反応器に持ってこられるので、各2次元フレームまたは2次元サブフレーム中にある全ての固体支持体が合成ステップの間、試薬に完全に浸漬される。 第3の実施の形態は、化合物ライブラリーの大規模生産の役に立つ、というのはユニークな化合物の最終的な数が、最初のフレームの数Qに基づくからである。 【0037】 この実施の形態の特定の様式では、その方法は、支持体のX−Yアレイを有するQ数の2次元フレームを提供する(ここで、各カラム(Y方向)中の支持体は、取り付けられた同一の構築単位を有するが、カラム間の支持体に取り付けられた構築単位には多様性がある)こと;1〜Qの2次元フレームの各々を異なる試薬を有する1〜Qの反応器にそれぞれ浸漬して、固体支持体の各々に第2の種類のサブユニットを付加する;各2次元フレームを等しいサブセットに分割して、
    サブフレームを得ること;サブフレームを新しいグループのサブフレームに再グループ化する(そこで、新しいグループは、最初の2次元フレームの各々からの唯一のサブフレームを);および、サブフレームの新しいグループの各々を各々が異なる試薬を含む、一組の反応器に浸漬して、各固体支持体に第3の種類のサブユニットを付加すること、以上を含む。 【0038】 前記様式は、支持体の空間的情報を保持しながら、サブフレームから固体支持体を取り外すことをさらに含むことができる。 【0039】 3つの方法形態の全ては、フレームに保持された支持体の2次元若しくは3次元アレイを使用して、固相支持体上での平行合成を容易にし、さらに特定の支持体上で生産された化合物の空間的同定および合成履歴を提供する。 【0040】 本発明に従えば、上記で記載された様々な実施の形態に使用される装置の互換性がある。 例えば、支持体、フレーム、ロッドおよびフレームからの支持体を取り出すための器具は、交換可能である。 2次元フレーム用としての固体支持体のギヤ設計は、本発明に従って提供される。 二重に穴をあけられたホールを有する3次元封じ込めプレートとRFIDチップの新しい具体例が、本発明に従って提供される。 【0041】 次に、図面の簡単な説明を参照するが、これは本発明に係るコンビナトリアル・ライブラリーを作製する装置および方法のいくつかの具体例を図示しようとするものである。 図面および続く詳細な説明は、単に例示的であることを目的としており、付随する特許請求の範囲に規定される本発明の範囲を限定しようとするものではない。 【0042】 5. 発明の詳述本発明に従う方法および装置の詳細な説明は、図面を参照して以下に提供される。 A. 3次元アレイを提供するように積重ねたフレームを用いる化合物の合成固体支持体を合成する1つの方法は、同時係属しているBaumらの米国特許出願番号09/082038に開示されたが、その開示の全体を引用により組み込む。 (“Bau
    m出願)、(3次元アレイを利用する方法についての議論は、Baum出願、6頁、段落1および10頁、段落2を参照)。 その方法は、複数の垂直ウェルを有する封じ込め装置を使用する。 自由な固相支持体が、各ウェルに「積重ねられる」、各支持体は、ウェル内で隣接する支持体に物理的に接触している。 (「一つまたはそれ以上のウェル中にある複数のカラムに配列された複数の別々の支持体」の議論については、Baum出願、4〜6頁、特に5頁の最上部、4〜5行を参照。また、図12〜17、23〜29を参照のこと、それは複数のウェルを含んでいる3
    次元装置の様々な具体例を記載しているが、そこでは、支持体が積重ねられている。 さらに図見出しを提供している6〜7頁と、8〜41頁にあるそれらの図の説明を参照)。 封じ込め構造での支持体の積重ねによって、封じ込め装置内での支持体の3次元空間的配列の全体が提供される。 このように、積重ねた後に、3
    次元アレイ中にある各支持体は、アレイ中でそのX−Y−Z位置によって同定される。 一旦支持体がウェル内部に配置されると、合成プロセスのステップの間、
    支持体と反応するように試薬がウェルのセットに導かれる。 重要なことは、封じ込め装置の開放性ウェル構造のために、合成ステップが完了したとき、各支持体の空間的な同一性を保持しながら、支持体を簡単にウェルから回収することができる。 【0043】 前記方法の特定のステップを実行している例は、図1に図示されている。 固体支持体10は、自由で、封じ込めウェル中で垂直に積重ねることができる種類でなければならない。 その固体支持体は、様々な種類であってよく、同時係属しているBaumらの米国特許出願番号09/082038に開示されたものや、同様に公知であるものを含むがこれら限定されない。 (Baum出願、そこで、「別々である」か、
    または自由な支持体を積重ねたウェル中に含まれた固体支持体の具体例を記載する図12〜17、25〜28;図見出しと8〜41頁にあるそれらの図の説明を提供している6〜7頁;そして、支持体の可能な形状を議論している21頁、段落1〜2を参照)。 下記の例で使用した固体支持体は、図13に示す市販のChir
    on(カイロン)・ランタンである。 【0044】 図1aに示すように、各々異なる試薬(Rl)を含んでいる6個のフラスコ(
    20a−f)がある。 第1の合成ステップとして、96のランタン10を各フラスコに入れて、反応した総数576のランタンを提供する。 フラスコ中の試薬は、ランタンの官能基化された表面に結合して、それによって第1の合成中間体を形成する。 異なる試薬を有する6個のフラスコに入れることによって、6つの異なる種類の合成中間体が形成されることが分かる。 【0045】 次に、図1bで示すように、96のランタンを最初のフラスコ20aから取り出し、封じ込め装置35中で支持体の第1のX−Y層(Z=1)として、96の垂直のウェル45に分配する。 次のフラスコ20bからのランタンを同様に分配して、封じ込め装置内で支持体の第2の層を形成する。 残っているフラスコ20
    c−fの各々から、全てのランタンを層毎に封じ込め装置に分配するまでこのプロセスが繰り返される。 【0046】 封じ込め装置35は、試薬に不活性であって、適当な構造上の剛性を提供することができる材料で作られていなければならない。 積重ね可能な固体支持体の適当な選択で3次元封じ込め装置として、各ウェルの深さが約2mlである標準96
    −ウェルプレートを使用することができる。 封じ込め装置の平面図を示す図1c
    に提供されるように、その装置はX−Y平面上、8×12配列で配置された総数96ウェルを有する。 アレイのZ垂直方向では、ウェルが図1dに示す、異なる試薬の総数を収容する深さを持たなければならない。 示した例では、6つの異なる試薬を有する6個のフラスコがあるので、ウェルの深さは少なくとも6つのランタンを収容せねばならない。 最終的に、6つのランタンの垂直スタックが各ウェルにあることになり、そして、各環は異なるサブユニット、モノマーまたは構築単位を取り付けられたことになる。 例であるランタンを含む、いかなる積重ね可能な固体支持体10の構成または構造も、ウェル45内で支持体の相対的移動を防止するような寸法で設計されなければならない。 【0047】 支持体が3次元アレイ配列に配置されると、第2の合成ステップが起こる。 図2で示すように、12のウェルからなる行である、アレイのX方向にあるウェルの第1の行に試薬R2(A)を導く。 試薬は、各ランタンの特定のモノマーに結合して、 第2の合成中間体を創製する。 プロセスを続けて、図3に示すように封じ込め装置の連続した行にR2(H)からR2(B)の異なる試薬を導く。 このステップの終わりには、アレイ中、48の異なる化合物が形成される。 【0048】 第3の合成ステップは、異なるセットの試薬(R3(A)からR3(L))を取ることによって、そして、アレイのY方向で示した8つのウェルの列グループに続けて試薬を導くことにより前のステップを繰り返す。 それら試薬は、第2の合成中間体と反応して、第3かつ最終的な合成生成物を創製する。 このステップの終わりに、X−Y−Zコンビナトリアル・アレイの各要素を表している総数576
    の異なる化合物がある。 【0049】 図4に示す最後のステップは、封じ込め装置35内の固体支持体(ランタン)
    を6つの別個の96ウェルプレート38a−fに移送することである。 各プレートは、支持体の最初の3次元アレイの単一のX−Y層だけを受け入れる。 このように、支持体の最上部のX−Y層をプレート38aに移す。 その次に下にある支持体のX−Y層をプレート39bへ移す。 プロセスは、全ての層が移されてしまうまで繰り返される。 その移送は、支持体の空間的な関係を保持する様式で実行されなければならない。 新しいプレート38a−fは、どのX−Y層が含まれるか同定するために正しくラベルされねばならない。 このように、移したランタンの各々は、支持体のX−Y Zアレイにおけるその最初の位置によって同定される。 【0050】 ランタンが単一層の96ウェルプレートへ移された後で、まだランタンに取り付けられている化合物は、これらのプレート内に保存されるかもしれない。 或いは、開裂溶液を使用して化合物をランタンから切り出してもよい。 開裂後、化合物は別のプレート上へ抽出され、乾燥され、そしてそれらが公知の方法において適しているかもしれない、生物学的なスクリーニングまたは他の目的のために調製され得る。 【0051】 要約すると、その合成システムは:(a) 支持体の3次元のアレイ;(b)自由な固体支持体;(c)X−Y配列にある複数の開口ウェルを備える封じ込め装置;および(d)一旦、合成のラウンドが完了すると、3次元アレイ最上部または底部、ウェルから支持体の垂直Zカラムアレイを取り出す手段、以上を含む。 【0052】 前記合成方法は:(a) 自由な固体支持体を提供すること;(b)複数開口ウェルを有する封じ込め装置を提供すること;(c) 自由な固体支持体をウェルに積重ねて、支持体の3次元アレイを創製すること;(d)試薬を3次元アレイの部分に送達すること;および(e)垂直Zカラムにある支持体を取り出すこと、以上を含む。 【0053】 上記のシステムを使用する合成の特定の方法は:(a) 支持体のX−Y層であって、その全てが取り付けられた1つの構築単位と、3次元アレイのZ垂直方向にあるX−Y層間で構築単位の多様性を有するものを提供すること;(b)最初に3次元アレイのX−Z層に、次にY−Z層に試薬を提供することによって、ランダム化と合成を提供すること;および、(c) ウェル開口を通して、支持体の垂直カラムを全て一度に取り出し、それによって支持体の空間的な情報を保存すること、以上を含む。 【0054】 本発明の1つの実施の形態に従えば、支持体の単一、3次元アレイを使用するコンビナトリアル合成の上記方法の変法が、提供される。 この実施の形態で、支持体の3次元アレイの形成が異なる。 自由な固体支持体を別個のウェル封じ込め装置に積重ねることに対比して、この変法では、支持体のフレームは、一緒に積重ねられて、支持体の3次元アレイを提供する。 各2次元フレームが、支持体の単一のX−Y層を定義する。 積重ねられたとき、フレームはそれら自身の固体支持体試薬封じ込めの区画を形成する。 したがって、別個の封じ込め装置は必要でない。 【0055】 支持体は、一時的になんらかの機械的な手段(例えば、摩擦によるかみ合わせまたはインターロック)でフレーム・ホールに取り付けるか、或いは支持体がフレームに物理的に取り付けられることになる、但し支持体は簡単にフレームから切り出せる様式においてである。 【0056】 図5を参照すると、単一の、3次元スタックのフレーム76の一例が、ホールに摩擦によりかみ合わせられたか、またはインターロックされた固相支持体として働くギヤを有するフレームとして、示されている。 単一の3次元スタック76
    だけが、この合成例で使用される。 その合成方法は、開口ウェル3次元封じ込め装置で使用されたプロセスとほとんど同一である。 第1の合成ステップで、単層またはフレームにある全ての支持体を1種類の試薬と反応させて、層の多様性を創り出す。 単一の構築単位が全ての支持体に取り付けられたフレームを作る、いくかの方法がある。 そこで支持体が摩擦によりかみ合わせられているか、またはインターロックされているホールを備えるフレームと共に自由な固体支持体を使用すると仮定して、第1の方法は、フラスコのような反応器で反応されたランタンやギヤのような自由な固体支持体を使うことである。 それから、固体支持体をフレーム中のホールに挿入し、そこに摩擦によるかみ合わせか、なんらかの他の手段で保持することである。 第2の方法は、まず固体支持体をフレームに挿入して、全体のフレームを反応器に浸漬することである。 フレームが取り付けられた一体化支持体を有すると仮定して、反応器への全体のフレームの浸漬は、1つの選択肢である。 【0057】 各フレームは、それ自身の試薬に浸漬されなければならない。 フレーム層を積重ねることによって、支持体アレイのZ方向での層間におけるモノマーまたは構築単位の多様性が提供される。 【0058】 一旦フレームが積重ねられてしまうと、合成とランダム化のステップは、自由な固体支持体とウェル封じ込め装置を使用する3次元アレイの場合と同一である。 唯一の違いは、アレイから固体支持体の垂直カラムを取り出す最後のステップであるかもしれない。 固体支持体が摩擦によるかみ合わせ、またはインターロックによってフレームに取り付けられている場合、3次元アレイのZ方向にある支持体の個々のカラムを取り出す手段を使われなければならない。 ランタンが固体支持体として使われる場合、環の単一の垂直カラムを捕えるために、ロッドをランタンのホールを通して挿入する。 図7で示すように、ロッド82は一端に停止端90を持つ。 ロッドの他端は、ランタンのホールを通して挿入され、それから積重ねたフレームからランタンの垂直カラムを自由にするために引き出される。
    かくしてロッド上に捕捉されたランタンは、空間的にそのままであり、ラベルされて、保存される。 その上に、各環を取り出し、単層開裂プレートに配置して、
    さらにラベルをつけてもよい。 固体支持体がフレームと一体化している場合、なんらかの切断器具で フレームから支持体を切断する介在ステップがなければならない。 【0059】 このようにして、前記システムは:(a) 3次元積重ね可能なフレーム;(b)
    支持体を2次元フレームに一時的に取り付けるための手段;(c) 固体支持体の3
    次元空間的な関係を保持して、3次元スタックを解体することなくして、固体支持体を取り出す手段;および、(d)Z方向で垂直カラム中に試薬を導き、支持体がチャネルに導かれた試薬に接触し、反応することを可能にするチャネル手段、以上を含む。 【0060】 その合成方法は、ここで上記に記載されたものと同一である。 唯一の違いは、
    支持体がフレームと一体化している場合、随意的な切断ステップの付加である。
    この方法の明確な特徴は、試薬が積重ねた3次元アレイに持ってこられることである。 形成された最終的な化合物は、それらの3次元空間的な位置によって同定される。 【0061】 B. 積重ねたフレームとロッドを使用するスプリット・ミックス(分割して混
    合)合成本発明の別の実施の形態に従って、図5に示すフレームの多重スタックを使う方法が開示される。 その方法は:(a) フレームに取り付けられた複数の支持体を有するフレームを積重ね、複数の同一の積重ねたフレームを形成すること;(b
    )各スタックを別個の反応器に浸漬して、フレームのスタック中にある固体支持体の全てに1つの構築単位を取り付けることを含む第1の合成ステップを提供すること;(c) 例えば、フレームの最初のスタックの各々の各第1層がフレームの新しいスタックにグループ化され、フレームの最初のスタックの各々の各第2層がフレームの新しいスタックにグループ化され、そしてフレームの最初のスタックの全てがフレームの新しいスタックに再シャフルされるまで、このプロセスを繰り返すように、最初のスタックを再シャフルすること;(d)これらの新しいを各々その反応器に浸漬して、合成の第3のステップを提供することを含む、第2の合成ステップを提供すること;(e)Z方向で各カラムの他の支持体とそれら支持体との空間的な関係を保持する様式でもって、各3次元スタックから支持体のカラムを自由にすることにより二度目にスタックを再シャフルし、そして第1回で再シャフルしたスタックから支持体の対応するカラムをグループ化して、
    新しい最終スタックを形成すること;および(f) 新しい最終的なスタックの各々をそれ自身の反応器に浸漬することによる第3の合成ステップを提供すること、
    以上を含む。 【0062】 図5には、その装置の特定の実施の形態を使用する前記方法の特定の例が提供されている。 48のホールを有するフレームが、示されている。 描かれた固体支持体は、ギヤの形状をしており、摩擦によるかみ合わせ、またはインターロックによりホール内に配置される。 特定の例で示すように、27,648の化合物を持つ複雑なライブラリーが、固相支持体上で合成されるが、そこで化合物は、3
    次元アレイに最終的に配列されており、さらに各化合物はユニークな3次元空間的アドレスを持つ。 この例では、固相支持体がギヤから成り、それはさらに詳細に下記で説明される。 【0063】 図5で示すように、ギヤ形状の固体支持体70(「ギヤ」)をプラスチックのギヤ・フレーム722配置する。 各フレームは6×8配列のホールを有し、それらホールは48の挿入されたギヤを有する。 総数24のフレーム72を一緒に積重ね、3次元スタック76を提供する。 この例では、24の同一の3次元セットのスタック74が作られる。 総数24のスタック、各スタックに24のフレーム、および各フレームに48のギヤがあるとすると、その24のスタックにあるギヤの総数は27,648である。 各スタックは、1152のギヤを有する。 【0064】 総数24のスタックを形成した後、合成の第1ラウンドのためにこれらのスタックの各々をそれ自身の反応器に浸漬する。 24のスタックがあるので、24の対応する反応器があり、各反応器はギヤに取り付けられる、ユニークなサブユニット、モノマーまたは構築単位を含む。 第1の合成が完成した後、スタック中のこれらの1152のギヤの各々は、単一の構築単位を取り付けられた。 【0065】 合成の第1ラウンドが完了した後、24の最初のスタックを新しいスタックに再シャフルすることによって第1のランダム化ステップがあとに続く。 図6で図示されるように、24の最初のフレーム・スタック74の第1セットにあるフレーム72は予め決められたパターンで第2セットのフレーム・スタック782歳配置される。 第2セットのスタック78では、全てのフレームの数が合わなければならないので、再び24のフレーム・スタックがあり、そして、各スタックは24のフレームから成る。 【0066】 図6に示す、予め決められたパターンの特定の例において、最初のフレーム・
    スタック・セット74のフレーム・スタックの各々の一番上のフレームを新しいフレーム・スタックに配列し、新しく再シャフルしたフレーム・スタック78中で表されるラベル(rl,cl)によって同定される。 同様に、最初のフレーム・スタック74の第2層フレームを新しいフレーム・スタックに配列し、ラベル(rl
    ,c2)によって同定される。 このようにして、第2セットのフレーム・スタック78中の各フレーム・スタックが、最初のセットのフレーム・スタック74中の各フレーム・スタックから、唯一のギヤ・フレーム72を含むように、最初のスタック74中の全てのギヤフレームを再配置する。 【0067】 フレーム・スタックの再シャフルの後で、新しいスタック78のセット中の新しいスタックの各々80を合成の第2ラウンドのためにその反応器中に配置する。 合成の第1ラウンドと同様に、各々が1つの試薬を有する24の反応器があり、その24の反応器の第2セット中には、繰り返される試薬はない。 【0068】 図7で示すように、ギヤ70をギヤ・フレーム72およびフレーム・スタック80から自由にして、ロッド82に配置するが、それによってギヤ・カラム84
    が形成される。 フレーム・スタック80の各々は、ロッド82に配置された48
    のギヤ・カラム84を生み出す。 【0069】 図7で図示される第2のランダム化ステップの後で、ギヤ・カラム84を1グループのギヤ・カラム86に配列する。 ギヤ・カラム86の各グループは、24
    セットの一度再シャフルしたフレーム・スタック80の各々から唯一のギヤ・カラムを含む。 この再配列により、24の新しいグループが結果として得られ、各グループは48のギヤ・カラムからなる。 ギヤ・カラムの解放は、停止端90を持つ一端を有するロッド82を使用して、手作業で行ってもよい。 他のロッド端をホールを通して各ギヤに挿入する。 【0070】 次いで、第3、かつ最終的な合成のラウンドで、ギヤ・カラム86のグループの各々を第3の試薬と反応させる。 その合成方法は、前の合成ステップを繰り返すものであり、すなわち、24のグループの新しく形成されたセットの各グループをそれ自身の反応器に配置して、そこでは24の反応器のどれにも同じ試薬がない。 【0071】 合成の第3ラウンドが完了した後、ギヤをそれぞれのロッド82の上で保存するか、或いはそれらのロッドから取り出し、単層X−Yプレート中に、将来のプロセッシング(例えば、開裂および抽出)のために配置する。 ギヤの二次元空間のアドレスによって、各ギヤ上にある化合物の化学組成を決定することができる。 この例では、化合物の全ライブラリーを保存するには複数のプレートが要求されるので、3次元空間的な同定を提供するためには、ラベルが第3成分を提供しなければならない。 【0072】 装置の好ましい実施の形態では、Chiron・ランタン若しくはギヤか、他の類似した支持体をフレーム中のホールに配置して、摩擦によるかみ合わせ、またはインターロックによってその場所に保持する。 フレームから支持体を取り出すための手段は、支持体が摩擦によるかみ合わせによってフレームに取り付けられているかどうか、或いは、支持体が物理的に取り付けられるかどうかに依存して、いくつかの方式で提供され得る。 支持体がフレーム中に摩擦によるかみ合わせ、またはインターロックによってある場合、他の支持体に対する支持体の空間的な関係を保存しながら、支持体をフレームから取り外さなければならない。 支持体が物理的にフレームに取り付けられている場合、支持体は最初に切断し、その後フレームから自由にされなければならない。 【0073】 様々な道具を使用して、ギヤをフレームのホールから押し出すか、または引き抜かくことができる。 すでに説明したそのような道具の1つは、図7に示すような停止端90を有するロッド82である。 ギヤ、ランタンまたは別の形状であれ、支持体は、中央を通すホールを備えるものとして設計される。 1つのロッド端を使用し、支持体ホールの垂直線を通してロッドを配置する。 ロッドの停止端は、支持体の小さいホールを通り抜けることができないので、支持体の垂直カラムはロッドに引っかかり、ロッドの先端を引くことによってフレームから自由にされることができる。 支持体をロッド上に便宜的に保存してもよく、或いは、支持体をラベルし、後で支持体から各ユニークな化合物を開裂するために保存してもよい。 【0074】 フレームと支持体の特定の設計によるが、最終のステップでフレームから別々の支持体を自由にするための多くの考えられる変法がある。 いくつかは、同時係属の出願番号09/082038に記載されている。 (ウェルから支持体を取り出すための様々な具体例についてはBaum出願の図25〜28、および付随する説明については、35〜40頁を参照)。 【0075】 支持体が切断可能な薄いコネクターによって物理的にフレームに取り付けられている場合、最初に支持体を取り外しの前にフレームから切り出さねばならない。 これは、手作業で切断器具を用いてコネクターを切断するか、或いは自動化された切断器具を用いてコネクターを切断することによって達成できる。 【0076】 ランタン10のようにギヤ70は、その表面にポリスチレンの薄層を備えるポリプロピレンで作られており、該表面は化合物ライブラリーを合成する際に使用される試薬と反応するように官能基化されている。 図8で示すように、ギヤ70
    は、ギヤ70の周囲のまわりで均一に間隔をあけた10個の短い、外側に突出するフィンを備える管状構造物から成る。 ギヤ70の外径は、約4.0mmから6.0
    mmで、好ましくは約5.0mmである。 ライブラリー・サブユニットは、ギヤ70
    全ての表面で合成される。 【0077】 ギヤ70と使用するのに適当なギヤ・フレームの1種類は、図9に示されている。 ギヤ・フレーム92は、高密度ポリエチレンまたはポリプロピレンで作られている。 ギヤ・フレーム92は、8×12のアレイに配列された96の開口を含む。 開口は、ギヤ・フレーム92の厚みを通して広がり、ロッドがギヤ70とギヤ・フレーム92の両方を通り抜けることができる。 勿論、96の開口より多いか、またはより少ないギヤ・フレームを製造してもよい。 ギヤ70は、ギヤ・フレーム92の開口に、摩擦によるかみ合わせか、またはインターロックによって保持される。 ギヤ・フレーム92も、ギヤ・フレーム92内でギヤ・フレーム9
    2とギヤ70の同一性を確かめるために、一つまたはそれ以上のラジオ周波数識別(RFID)チップを備えていてもよい。 【0078】 さらにもう一つの実例では、固相支持体を三次元アレイに維持するための容器として、そして様々な反応ステップのための反応器としての両方で機能するプレートの使用を通して、固相支持体の取扱いが最小になる。 この例では、576の化合物を有するコンビナトリアル・ライブラリーが固相支持体上で合成され、それは個々の固相支持体環に切断されるチューブを含む。 上記で議論され、図10
    に示されるように、チューブ環は構造的にランタンに似ており、後者は約7.8m
    mの外径、約6.9mmの内孔径、および約3.1mmの高さを持つ管状構造物を有する。 各チューブ環は、約15μmolの化合物(平均分子量400での化合物約6m
    gである)を保持する。 【0079】 図11には、本発明の第1の実施の形態で使用できる96ウェルまたはホールの3次元封じ込めプレート200が図示されている。 一般的に、そのようなプレートは、96またはそれ以上のホールを有することになる。 二重に穴をあけられた第1のホール130と第2のホール1402注目すること。 それら2つのホールは、2つのホールを横切って、接続している。 第1のホールは、固体支持体を挿入して、内部で積重ねるためのチャネルまたはウェルであることを意図する。
    第2のホールは、試薬が流れ過ぎる別個のチャネルを提供し、第1のチャネル中で積重ねた固体支持の各々と接触することを意図する。 ホール同士が相交わるので、第1と第2のチャネルの間に試薬が通過できる開口がある。 後に、固体支持体が回収される必要があるとき、一端に停止端を持つロッドを用いて、そのロッドの第1端を第2のチャネルに挿入することによって、3次元アレイから支持体の積重ねられたカラムを引っ張り出すことができ、そしてそのロッドの第2の端でのベンドを用いて、第1のチャネル中に積重ねた支持体のカラムの端を捕える。 ロッドの第1の端を引っ張り、フレームから摩擦によりかみ合わせられたか、
    インターロックされたギヤを自由にすることができる。 【0080】 C. フレームを使用する「ソート・アンド・コンバイン」合成本発明に従う、第3の実施の形態は、固体支持体のN行M列を有する2次元フレームを使用する「ソート・アンド・コンバイン(分類して、組み合わせる)」
    合成から成る。 この方法は、ユニークな化合物の数が100,000を超す、コンビナトリアル・ライブラリーの大規模生産にふさわしい。 同一のモノマーまたは構築単位を有する支持体を第1のカラムに配置し、全てのN場所を充填することによって、フレームを調製する。 フレームの第2のカラムを全て同一のモノマーであるが、第1のカラムのモノマーと異なるものを有する別のセットの支持体で充填する。 このようにして、各カラムを支持体に取り付けられた異なるモノマーを有する支持体で充填する。 【0081】 上記のように調製したQ数の同一のフレームを使用する場合、各々異なる試薬を有するQ反応器がなければならない。 1からQと番号を付けたフレームをそれ自身の反応器に浸漬して、フレーム上の支持体が試薬と反応することを可能にする。 このステップの後、1からQの各フレームを反応器から取り出し、物理的に最初のフレームの行のサブフレームに分割する。 次に、全てのサブフレームをグループ毎に、再び整理して、最初のN×Mフレームの各々の同一の番号をつけられた行1の全てが1つのグループのサブフレームに集められ、最初のフレームの各々の行2の全てが、別のグループのサブフレームに集められ、そのように最後まで、最初のN×Mフレームの各々のN番目行が1つのグループのサブフレームに集められることにする。 リアセンブリの後、Nグループのサブフレームがある。 第2の合成ステップで、これらのグループの各々を、N数の異なる試薬に浸漬して、M×N×Q多様性を提供する。 Q(最初のフレームの数、さらには反応器の数を表す)は、独立に選ばれる。 【0082】 図12には、本発明に係る方法を好ましく実施する例が提供される。 その方法を使用して、非常に複雑なライブラリー(すなわち、ライブラリーにつき約100,
    000を超える化合物)を合成できるけれども、以下の例は簡略化された、それでも、完全な前記方法の説明を提供するために、より小さいスケールの合成を説明する。 【0083】 この例では、わずか27の異なる化合物のライブラリーが固相支持体上で合成される。 各最終化合物は、3つのサブユニットまたは構築単位(A、BおよびC
    )のみから成る。 27の化合物は、最終的に二次元空間アレイに配列され、そこで化合物の化学組成はそのユニークな二次元空間アドレスによって決定される。 【0084】 多くの既知の種類の自由な、固体支持体をこの方法と共に用いてもよい。 本発明者らは、フレームにあるホールに摩擦によりかみ合わせられたChironランタンとギヤを既に説明した。 本発明者らは、この例で図13に描かれたChironランタン10を使用すると仮定する。 【0085】 図12を参照して、合成の第1ラウンドでは、27の同一ランタン10を第1
    の試薬A、BまたはCと、例えばLebl 696特許に記載されているような公知の様式で反応させる。 27の固相支持体10を3つの反応フラスコ20a、20b
    および20cに均一に分配する。 それらのフラスコは、より小さい容積を持つこと以外、本質的に反応器である。 第1の合成ステップが完了した後、フラスコ2
    0a中の9つのランタンには、Aサブユニットが取り付き、フラスコ20b中の9つのランタンには、Bサブユニットが取り付き、そして、フラスコ20c中の9つのランタンには、Cサブユニットが取り付くことになる。 【0086】 次に、各フラスコからの9つのランタングループを摩擦によるかみ合わせによって、3つのランタン・フレーム30a、30bおよび30cのホールに再配列する。 各ランタン・フレームが各フラスコからの規則正しい配列にある等しい数のランタンを提供されることが必要である。 この場合、各フラスコA、BおよびCは3つのランタンを差し出す。 この例では、各フレーム30a、30bおよび30cがランタンの同一の2次元空間配置を持つ点に注意すること。 各ランタン・フレーム30a−cについて、最初のフラスコ20aからのランタンを第1のカラム(c1)に配置し、第2のフラスコ20bからのランタンをカラム(c2
    )に配置し、そして、第3のフラスコ20cからのランタンを一番右側のカラム(c3)に配置する。 これがうまく行く規則正しい配列の1つだけの例である点に注意すること。 各フレームが利用できる異なるフラスコの各々からの等しい数のランタンが提供され、しかもその配置が規則正しく知られる限り、他の配列も同様にうまく働く。 【0087】 次に、第2の合成ステップで、各フレーム30a、30bおよび30cをそのそれぞれの反応器、40a、40bおよび40cに浸漬することにより、これもサブユニットA、BおよびCを有する試薬の第2セットと反応させる。 提供した例では、サブユニットが第1の合成ステップと同じサブユニットであってよいことに注意すること。 しかし、その合成ステップの範囲内で、各反応器で提供される各サブユニットは、ユニークでなければならない。 【0088】 合成の第2ラウンドの結果、ランタン・フレーム30a、30b、30cは、
    9つの異なる2−サブユニット合成中間体を含む。 フレーム30aでのランタンは、次のように3つの異なる合成中間体を持つ:列c1で(中間体AAを有する3つのランタン);列c2で(中間体ABを有する3つのランタン);そして、
    カラムc3で(中間体ACを有する3つのランタン)。 フレーム30bでのランタンは、次のように3つの異なる合成中間体を持つ:カラムc1で(中間体BA
    を有する3つのランタン);列c2(中間体BBを有する3つのランタン);そして、列c3で(中間体BCを有する3つのランタン)。 同様に、フレーム30
    cでのランタンは、次のように3つの異なる合成中間体を持つ:列c1で(中間体CAを有する3つのランタン);カラムc2で(中間体CBを有する3つのランタン);そして、カラムc3で(中間体CCを有する3つのランタン)。 【0089】 次のステップは、ランダム化を提供する。 フレーム30aの各行は、サブフレーム50a、50bおよび50cと示される、それからより小さいサブフレーム行にバラバラにされる。 分割された各々のサブフレームは、3つの支持体を有する。 フレーム30bは、より小さいサブフレーム52a、52bおよび52cにバラバラにされる。 さらに、同様にして、フレーム30cはサブフレーム54a
    、54bおよび54cにバラバラにされる。 同一の行から分割された全てのサブフレームが一緒にグループ化されるように、それらサブフレームを再グループ化する。 例えば、第1行からのサブフレーム、50a、52aおよび54aを新しいグループのサブフレーム60aにグループ化する。 第2行からのサブフレーム、50b、52bおよび54bを新しいグループのサブフレーム60bにグループ化する。 同様に、第3行からのサブフレーム、50c、52cおよび54cを新しいグループのサブフレーム60cにグループ化する。 【0090】 第3の合成ステップで、新しいグループのサブフレーム、60a、60bおよび60cの各々を反応器40a、40bおよび40cにそれぞれ浸漬する。 この例では、合成の第2ラウンドで使用されたのと同じ反応器が、再びこの合成の第3ラウンドで使用される点に注意すること。 代わりに、異なるサブユニットを有する他の反応器(図示せず)、例えばH、IおよびJを用いてもよい。 合成の第3ラウンドの後、構築単位A、BおよびCの可能な3つの単位の組み合わせ27
    の全てが合成されることになる。 各化合物は、唯一の1つのランタンに取り付けられ、そして位置されることになる。 【0091】 代替的な実施の形態では、分割可能な大きいフレームの代わりにより小さいフレームを使ってもよい。 すなわち、この例では3つのランタン・フレーム30a
    −c(各々について9つのランタンを含むのに適している)を使うよりはむしろ、9つのより小さいフレーム(各々について3つのランタンを含むのに適している)を使うことができる。 【0092】 次に、27のランタン10全てをそれぞれのサブフレームから取り外して、ウェルの3行9列(3×9)アレイから成るプレート65へ移す。 それから、ウェル毎に1つのユニークな化合物があるようにランタンから化合物を回収する。 したがって、各化合物は、プレート内でユニークな位置または二次元空間アドレス(すなわち、行(1−3)、列(1−9))を持つので、そのユニークな二次元空間アドレスによって同定される。 例えば、r2,c5のウェルに位置する化合物は、BBBから成る化学組成を有することになる。 したがって、二次元空間アドレスにより、化合物の化学組成を決定することができる。 【0093】 上記で説明したように、各ランタン10は、合成の間、所定のパターンを経由して、その究極的な位置または空間的アドレスが各ランタンに取り付けた化合物の化学組成を明らかにすることになる。 それに加えて、各化合物の空間的アドレスとそれに付随する化学組成は、様々な合成ラウンドまたは合成反応を含めて履歴をも明らかにすることになる。 例えば、3×9プレート内のその空間的アドレスから、化合物が合成の第1ラウンドにおいて、どのフラスコから始まったかを決定できる。 したがって、空間的アドレスは、化合物について豊富な役に立つ情報を含む。 【0094】 さらに、本方法は、固相支持体のいかなる特定のパターン、またはグループ化にも限定されない。 ライブラリー化合物のパターンと最終の空間的アドレスの間の関係が決定できる限り、いかなる規則的な、無作為でないパターンまたはグループ化を本方法に組み込んでもよい。 例えば、本方法の代替的な実施の形態では、最初のフラスコからの9つのランタンが、各3×3ランタン・フレームの第1
    行(列よりも)を含むように、ランタンをまず配列してもよい。 【0095】 ランタン10は、公知であり、Chironから市販されている。 ランタン10は、
    公知である他の固相支持体と同様に、その表面にポリスチレン薄層を備えるポリプロピレンから作られている。 化合物ライブラリーを合成するのに使用する試薬と反応するように、このポリスチレン表面を官能基化する。 図13に示すように、ランタンは互いにくっつけられ、全体的な管状構造物を作り出す、4つの管状の副構造物121,122,123および124から成る。 ランタン10は、約5.0mmから約6.0mm、好ましくは約5.0mm近辺の外径と、約2.0mmから約3
    .0mm、好ましくは2.5mm近辺の口径を有する内部孔を持つ。 さらに、各ランタンの高さは、約5mmである。 それに加えて、各ランタン10は、約15μmolsの化合物を保持する。 ライブラリー・サブユニットは、外面と内面の両方を含めてランタンの全表面で合成される。 ランタンが本方法の好ましい実施の形態で使用されるけれども、物理的に操作可能ないかなる固相支持体でも本方法に組み込め得ることは、当業者に理解されるであろう。 個々の固相支持体環に切断されたチューブを使用してもよい。 【0096】 本方法で使用できるランタン・フレームの好ましい種類は、図14aと14b
    に示されている。 フレーム32は、高密度ポリエチレン、ポリプロピレンまたは他の化学的に耐性の材料から成り、おおよそ18mm×81mmの寸法である。 フレーム32は、2×8のアレイに配列された16のウェル33を含み、そして、ウェル33はランタン10を含むように必要な大きさにされている。 それに加えて、フレーム32は、ナイフで切断する溝(図示せず)を含み、各々に少なくとも2つのウェルを持っているサブフレームに分割されるか、またはバラバラにされることを可能にする。 選択肢として、フレーム32内でフレーム32とランタン10の同一性を記録するため公知である1つのラジオ周波数識別(RFID)チップ34をフレーム32は備えつけていてもよい。 RFIDチップ34は、約1
    1mmの長さであり、フレーム32の一端に位置する。 それに加えて、代わりとなる様々な構造の支持体を本発明に組み込んでもよい。 【0097】 要約すると、前記装置は:(a) サブフレームにバラバラにできる単一のフレーム;(b)反応器;および、(c) フレーム上で一時的に固体支持体を保持するための手段、または支持体の切断を可能にする手段、以上を含む。 【0098】 本発明は、その精神または本質的な特徴から逸脱することなく、他の形態で具体化されるかもしれない。 記載された実施の形態は、例示としてのみであり、制限的に考慮されるべきでない。 例えば、上記で記載された各実施例において、各合成は、3ラウンドの反応を含む。 しかしながら、望まれるコンビナトリアル・
    ライブラリーによっては、3ラウンド未満を必要とするかもしれない。 したがって、本発明の範囲は付帯の特許請求の範囲に示されている。 【図面の簡単な説明】 【図1】 aは、本発明の第1の実施の形態で使用される、6つの異なる試薬を有する6
    個のフラスコ20a〜20fと96の固体支持体を図示する。 bは、最初のフラスコから分配された後の固相支持体の第1層を示す封じ込めウェルの切取側面図を提供する。 cは、96ウェルプレートの平面図を示す。 dは、各層が異なるサブユニットまたは構築単位を有する、固相支持体の6層全てを含んでいるウェルを備える、封じ込め装置の別の切取側面図を示す。 【図2】 96ウェル封じ込め装置の図示と平面図の組み合わせであり、そこで、R2(
    H)からR2(A)は第2合成ステップにおいて、装置のアレイのX方向でウェルの行に送達された、異なる試薬を表す。 【図3】 96ウェル封じ込め装置の図表と平面図の組み合わせであり、そこで、R3(
    A)からR3(L)は第3の最終合成ステップにおいて、装置のアレイのY方向でウェルの列に送達された、異なる試薬を表す。 【図4】 固相支持体の最終的な分配を図示している混成した側面図と斜視図であり、そこで、各支持体はユニークな化合物を提供し、各層は1層の開裂プレート38a
    −fに分配されている。 【図5】 単一フレームの斜視図であり、複数のホールに摩擦によりかみ合わせられるか、インターロックされたギヤと、3次元アレイを提供しているフレームのスタックと、総数24のスタックからなる最初の「スタック」の完全なセットとを示す。 【図6】 最初のスタックの各々から1つの層を取り出し、新しいスタックと一組の新しいスタックを創製する第1のランダム化ステップを図示している斜視図である。 【図7】 本方法の第2のランダム化ステップを図示する斜視図であり、そこで、支持体の単一のカラムが新しいスタックの各々から取り出されて、再グループ化され、
    3次元アレイ中に支持体の新しいグループを形成し、そして各カラムは、それから第3のランダム化ステップにおいて、試薬で処理される。 【図8】 Chironによって製造されたギヤ形状固体支持体(「ギヤ」)の平面図である。 【図9】 本発明の全ての実施の形態で使用することができるギヤ・フレームの平面図である。 【図10】 環として形成された固相支持体の斜視図である。 【図11】 ウェル用の二重に穴をあけられたホールを有する3次元封じ込めプレートの平面図である。 【図12】 27のサブユニットを有するライブラリーを合成するのに使用される本発明の実施の形態を図示している模式的な図である。 【図13】 Chiron・ランタン固体支持体の斜視図である。 【図14】 aは、固相支持体を含めるために使用されるフレームであって、該フレームがRFIDチップを持つものの斜視図である。 bは、aに示されるフレームの平面図である。 【符号の説明】 32、72、92、30a、30b、30C:フレーム 50a、50b、50c、52a、52b、52c、54a、54b、54c
    :サブフレーム 130、140:ホール 70:ギヤ 82:ロッド 40a、40b、40c:反応器 74、76、78、80:スタック 34:RFIDチップ 10、96:固体支持体 35:封じ込め装置 90:停止端 33、45:ウェル 38a、38b、38c、38e、38d、38e、38f:ウェルプレート 84:ギヤ・カラム 20a、20b、20c、20d、20e、20f:フラスコ

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,UZ,VN, YU,ZA,ZW (72)発明者 マーティン・スムルシナ アメリカ合衆国アリゾナ州85737. トゥー ソン. エヌ・オラクル15102 10333 (72)発明者 エリク・ウェグルズィニアク アメリカ合衆国アリゾナ州85704. トゥー ソン. デイブレイク・シー・アール1550 (72)発明者 ピーター・ストロップ アメリカ合衆国アリゾナ州85718. トゥー ソン. イー・マンザニータアベニュー2701 (72)発明者 ゲアリー・エイ・フリン アメリカ合衆国アリゾナ州85737. トゥー ソン. クリフヴュープレイス9750 (72)発明者 スティーヴン・エイ・バウム アメリカ合衆国カリフォルニア州92024. エンシニータス. カーリエビオレータ1556 Fターム(参考) 4H006 AA02 AA04

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