Structurally determined metal structures and applications

申请号 JP50204397 申请日 1996-06-06 公开(公告)号 JP2001518055A 公开(公告)日 2001-10-09
申请人 ロームド インコーポレーテッド; 发明人 ディー シャルマ,シュブ;
摘要 (57)【要約】 生物 学的、治療用、診断用、画像化用又は放射線治療用薬剤として使用され、そしてライブラリー又はコンビナトリーケミストリー方法で使用され、ペプチドであることができる金属構造体を提供する。 この構造体は金属イオンとの錯体形成によって得られるコンホメーション的に拘束された全体的な二次構造を有している。 このペプチド構造体は一般式R
1 −X−R
2 で示されるものであり、式中、Xは複数のアミノ酸であり、そして金属イオンを錯体化するための錯体形成バックボーンを含んでおり、その結果、金属イオンとXとの錯体形成によって該金属イオンの 原子 価が実質的に全て満たされ、全体的な二次構造の1部分を形成する特定の局所的二次構造が得られ;そしてR
1 とR
2 は各々0から約20個までのアミノ酸を含んでおり、そして該アミノ酸は金属イオンとXとの錯体形成によってR
1 若しくはR
2 のどちらか又は両方の少なくとも1部分がコンホメーション的に拘束された全体的な二次構造の残部を形成する構造を有しているように選択される。 シクノロジック又はレグニロジックであることができる全体的な二次構造の全体又は1部分はリガンドを形成するか又は既知の生物学的機能ドメインを模擬していることができる。 この構造体は、金属イオンでの標識化によって標的に対して実質的により高い親和性を有する。
权利要求
  • 【特許請求の範囲】 1. 金属イオンとの錯体形成用の金属イオン結合バックボーン及び、この金属イオン結合バックボーンと金属イオンとの錯体形成によってコンホメーション的に拘束される生物学的機能ドメインを含んでいる金属構造体。 2. 上記構造体の少なくとも1部分が金属イオン結合バックボーンと金属イオンとの錯体形成によって二次構造がコンホメーション的に拘束されている請求項1に記載の構造体。 3. 上記構造体が金属イオン結合バックボーンと金属イオンとの錯体形成によってコンホメーション的に拘束された全体的な構造を有している請求項2に記載の構造体。 4. 金属イオンとの錯体形成に利用できる2個又はそれより多い連続アミノ酸を含む金属イオン結合バックボーン及び、金属イオン結合バックボーンと金属イオンとの錯体形成によってコンホメーション的に拘束される生物学的機能ドメインを含んでいる作成ペプチド及びその製薬的に許容可能な塩。 5. 上記ペプチドの少なくとも1部分が金属イオン結合バックボーンと金属イオンとの錯体形成によって二次構造がコンホメーション的に拘束されている請求項4に記載のペプチド。 6. 上記ペプチドが金属イオン結合バックボーンと金属イオンとの錯体形成によってコンホメーション的に拘束された全体的な構造を有している請求項5に記載のペプチド。 7. 上記金属イオン結合バックボーンが金属イオンと錯体化されることによって上記生物学的機能ドメインが実質的に一層強力になる請求項4に記載のペプチド。 8. 上記金属イオンの全ての原子価が該金属イオンの錯体化によって満たされる請求項4に記載のペプチド。 9. 上記金属イオン結合バックボーンが複数のアミノ酸を含んでおり、そしてこれらの各アミノ酸が上記金属イオンの利用可能な原子価との錯体形成に利用できる少なくとも1個の窒素、硫黄又は酸素原子を含有している請求項4に記載のペプチド。 10. 上記金属イオン結合バックボーンを構成しているアミノ酸と上記金属イオンとの錯体形成によって金属イオンの原子価の全てが満たされるわけではない場合には、金属イオン結合バックボーンは更に、金属イオンの錯体化によって金属イオンの全ての原子価が満たされるように、金属イオンの利用可能な原子価との錯体形成に利用できる少なくとも1個の窒素、硫黄又は酸素原子を含んでいる誘導アミノ酸又はスペーサー配列も含んでいる請求項9に記載のペプチド。 11. 上記生物学的機能ドメインがリガンド/レセプター対のメンバーを形成し得るリガンドを含んでいる請求項4に記載のペプチド。 12. 上記金属イオン結合バックボーンが金属イオンと錯体を形成しているときのレセプターに対するリガンドの親和性が、金属イオン結合バックボーンが金属イオンと錯体を形成していないときのレセプターに対するリガンドの親和性より実質的に高い請求項11に記載のペプチド。 13. 上記金属イオン結合バックボーンが金属イオンと錯体を形成している請求項4に記載のペプチド。 14. 上記ペプチドが環状ペプチドである請求項4に記載のペプチド。 15. 上記金属イオン結合バックボーンと金属イオンとの錯体形成によって生物学的機能ドメインがシクノロジックになる請求項4に記載のペプチド。 16. 上記金属イオン結合バックボーンと金属イオンとの錯体形成によって生物学的機能ドメインがレグニロジックになる請求項4に記載のペプチド。 17. 金属イオンとの錯体形成によってコンホーメーション的に拘束された二次構造を有する作成ペプチド及ひその製薬的に許容可能な塩であって、上記コンホーメーション的に拘束された二次構造はリガンド/レセプター対のメンバーを含んでおり、そして上記ペプチドは一般式: R 1 −X−R 2 (式中、Xは、金属イオンの実質的に全ての原子価が金属イオンとXとの錯体形成によって満たされるように複数の連続アミノ酸を含んでいる、金属イオンを錯体化する錯体形成バックボーンであり; Xは、金属イオンとの錯体形成によって、全体的な二次構造の少なくとも1部分を形成する特定の局所的二次構造を有しており; R 1及びR 2は各々0から約20個までのアミノ酸を含んでおり、そして該アミノ酸は金属イオンとXの錯体形成によって、R 1若しくはR 2のどちらか又は両方の少なくとも1部分がコンホーメーション的に拘束された二次構造の残部を形成する構造を有するように選択され;そして X、R 1又はR 2の少なくとも1部分を含んでいるコンホーメーション的に拘束された二次構造はリガンド/レセプター対のメンバーを形成し得るリガンドを含んでいる)、 のものである。 18. 上記金属イオンとXを構成するアミノ酸との錯体形成によって金属イオンの原子価の全てが満たされるわけではない場合には、Xは更に、金属イオンとXとの錯体形成によって金属イオンの全ての原子価が満たされるように、金属イオンの利用可能な原子価との錯体形成に利用できる少なくとも1個の窒素、硫黄又は酸素原子を含んでいる誘導アミノ酸又はスペーサー配列も含んでいる請求項17に記載のペプチド。 19. 式: (式中、R 1及びR 2は一緒になって共有結合している)、 の環状ペプチドである請求項17に記載のペプチド。 20. R 1及びR 2がアミド、ジスルフィド、チオエーテル、チオエステル、ウレタン又はエステル結合によって一緒になって共有結合している請求項19に記載の環状ペプチド。 21. R 1とR 2間の共有結合がR 1及びR 2の末端基の結合、R 1及びR 2内の任意のアミノ酸の側鎖官能基の結合、R 1の末端基とR 2内の任意のアミノ酸の側鎖官能基の結合、又はR 2の末端基とR 1内の任意の側鎖官能基の結合である請求項19に記載の環状ペプチド。 22. 式: (式中、R 3は1から約20個までのアミノ酸を含んでいる)、 の環状ペプチドである請求項19に記載の環状ペプチド。 23. R 3がコンホーメーション的に拘束された二次構造の1部分を形成する請求項22に記載の環状ペプチド。 24. Xが金属イオンと錯体を形成することによって反転構造である特定の局所的二次構造を形成する請求項17に記載のペプチド。 25. 金属イオンとの錯体形成に利用できる2個又はそれより多い連続アミノ酸を含有する金属イオン結合バックボーン及び、トリペプチド配列Arg−Gly−As pに対するレセプターに特異的で、金属イオン結合バックボーンと金属イオンとの錯体形成によってコンホーメーション的に拘束される生物学的機能ドメインを含んでいる作成ペプチド及びその製薬的に許容可能な塩。 26. 式: R 1 −Aaa−Bbb−Ccc−Ddd−R 2 、 R 1 −Bbb−Aaa−Ccc−Ddd−R 2 、 R 1 −Bbb−Ddd−Ccc−Aaa−R 2 、又は R 1 −Ddd−Bbb−Ccc−Aaa−R 2 (式中、 Aaaは、正に荷電した側鎖を有しそして金属イオンの結合に利用できる窒素を含有しているアミノ酸のL−又はD−異性体であり; Bbbは、1個又はそれより多い非荷電側鎖を有するアミノ酸のL−又はD−異性体であり; Cccは、金属イオンの結合に利用できる1個の硫黄と1個の窒素を含有するか又は2個の窒素を含有するアミノ酸のL−又はD−異性体であり; Dddは、遊離のα−カルボキシル基を有する中性アミノ酸か又は負に荷電した官能基を側鎖内に有するアミノ酸のL−又はD−異性体であり: R 1はH、アルキル、アリール、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、 アルキロキシカルボニル、アリーロキシカルボニル又は直接結合するか若しくはカルボニル基を介して結合したポリマーであり;そして R 2は、Dddが遊離のα−カルボキシル基を有する中性アミノ酸以外のものである場合、アミド、置換アミド又はエステルである)、 の請求項25に記載のペプチド。 27. 金属イオンとの錯体形成に利用可能な2個又はそれより多い連続アミノ酸を含有する金属イオン結合バックボーン及び、タフトシンレセプターに特異的で、金属イオン結合バックボーンと金属イオンとの錯体形成によってコンホーメーション的に拘束される生物学的機能ドメインを含んでいる作成ペプチド及びその製薬的に許容可能な塩。 28. 式: R 1 −Aaa−Bbb−Ccc−Ddd−Eee−R 2 (式中、 Aaaは、中性又は親水性側鎖を有するアミノ酸のL−又はD−異性体であり; Bbbは、正に荷電した側鎖を有しそして金属イオンの結合に利用できる窒素を含有するアミノ酸のL−又はD−異性体であり; Cccは、非荷電側鎖を有しそして金属イオンの結合に利用できる窒素を含有するアミノ酸のL−又はD−異性体であり; Dddは、金属イオンの結合に利用できる1個の硫黄、1個の硫黄と1個の窒素、又は2個の窒素を含有するアミノ酸のL−又はD−異性体であり; Eeeは、正に荷電した側鎖を有するアミノ酸のL−又はD−異性体であり; R1は、Aaaがデス−アミノアミノ酸でない限り、H、アルキル、アリール、 アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルキロキシカルボニル、アリーロキシカルボニル又は直接結合するか若しくはカルボニル基を介して結合したポリマーであり、そしてAaaがデス−アミノアミノ酸である場合にはR 1は存在せず; そして R 2は、Eeeがデス−カルボキシルアミノ酸でない限り、アミド、置換アミド、 エステル又はポリマーであり、そしてEeeがデス−カルボキシルアミノ酸である場合にはR 2は存在しない)、 の請求項27に記載のペプチド。 29. ジスルフィド、チオエーテル、ラクタム又はラクトン架橋のアイソスター置換用の金属イオン結合バックボーンを有する環状ペプチド及びその製薬的に許容可能な塩であっで、該環状ペプチドは一般式: (式中、Xは、金属イオンの実質的に全ての上記原子価が金属イオンとXとの錯体形成によって満たされるように、複数のアミノ酸を含んでいる金属イオン錯体化用の錯体形成バックボーンであり、 R 1及びR 2は各々0から約20個までのアミノ酸を含んでおり、 R 3は1から約20個までのアミノ酸を含んでおり、 Aaa及びBbbは各々、ジスルフィド、アミド、チオエーテル、チオエステル、ウレタン又はエステル結合によってXと結合したアミノ酸を含んでいる)、 のものであるペプチド。 30. Xが式: Ccc−Ddd−Eee又はEee−Ddd−Ccc (式中、Ccc及びDcdは各々非荷電側鎖を有するアミノ酸又はジペプチドであり、 そして EeeはCys、ホモCys、Pen又はHisのL−又はD−異性体である)、 のアミノ酸配列である請求項29に記載の環状ペプチド。 31. 金属イオンとの錯体形成によって得られるコンホメーション的に拘束された二次構造を有するペプチド及びその製薬的に許容可能な塩の製造方法であって、 a)一般式: R 1 −X−R 2 (式中、Xは、金属イオンの実質的に全ての原子価が金属イオンとXとの錯体形成によって満たされるように複数の連続アミノ酸を含んでいる、金属イオン錯体化用の錯体形成バックボーンであり; Xは、金属イオンとの錯体形成によって、二次構造の1部分を形成する特定の局所的二次構造を有しており;そして R 1及びR 2は各々0から約20個までのアミノ酸を含んでおり、そして該アミノ酸は金属イオンとXとの錯体形成によって、R 1若しくはR 2のどちらか又は両方の少なくとも1部分がコンホーメーション的に拘束された二次構造の残部を形成する構造を有するように選択される)のペプチドを提供し;そして b)上記ペプチドに金属イオンを錯体化させる; 工程を含無方法。 32. リガンド/レセプター対のメンバーを形成し得るリガンドを含みコンホメーション的に拘束された二次構造を含んでいるペプチド又はその製薬的に許容可能な塩の製造方法であって、 a)一般式: R 1 −X−R 2 (式中、Xは、金属イオンの実質的に全ての原子価が金属イオンとXとの錯体形成によって満たされるように複数のアミノ酸を含んでいる、金属イオン錯体化用の錯体形成バックボーンであり、 Xは、金属イオンとの錯体形成によって、コンホメーション的に拘束された二次構造の1部分を形成する特定の局所的二次構造を有しており、 R 1及びR 2は各々0から約20個までのアミノ酸を含んでおり、そして該アミノ酸は金属イオンとXとの錯体形成によって、R 1若しくはR 2のとちらか又は両方の少なくとも1部分がコンホーメーション的に拘束された全体的な二次構造の残部を形成する構造を有するように選択され、そして X、R 1又はR 2の少なくとも1部を含んでいるコンホメーション的に拘束された全体的な二次構造はリガンド/レセプター対のメンバーを形成し得るリガンドを含んでいる)のペプチドを提供し;そして b)上記ペプチドに金属イオンを錯体化させる; 工程を含んでおり; これによって上記金属イオンはXに特定の局所的二次構造を形成させ、そしてそれによって上記ペプチドは、リガンド/レセプター対のメンバーを形成し得るリガンドを含むコンホメーション的に拘束された二次構造として配置される方法。 33. 生物学的機能ドメインを模擬しているアミノ酸配列を含んでいるペプチド又はその製薬的に許容可能な塩の製造方法であって、 a)金属イオンと錯体形成バックボーンとの錯体形成によって、金属イオンの実質的に全ての原子価が満たされるように選択される複数のアミノ酸を含んでいる、金属イオン錯体化用の錯体形成バックボーンを提供し、そしてこの錯体形成バックボーンは、錯体形成バックボーンと金属イオンとの錯体形成によって、生物学的機能ドメインの少なくとも1部分と同一の範囲を占めており; b)上記錯体形成バックボーンのどちらかの末端と結合し、錯体形成バックボーンと金属イオンとの錯体形成によって、生物学的機能ドメインの残部を構成する0から約20個までのアミノ酸を提供し;そして c)錯体形成バックボーンと金属イオンとの錯体を形成させる; 工程を含無方法。 34. 金属イオン結合バックボーン及び、該金属イオン結合バックボーンと金属イオンとの錯体形成によってコンホメーション的に拘束される決定された生物学的機能ドメインを含んでいるペプチドを含んでいるペプチドに基づく製薬組成物。 35. 所望の目標特性を有する金属ペプチドを取得する方法であって、 a)各ペプチドが、金属イオンとの錯体形成に利用できる2個又はそれより多い連続アミノ酸を有する金属イオン結合バックボーンを含んでいる候補ペプチド混合物を提供し、そしてその際該金属イオン結合バックボーンは金属イオン結合バックボーンと金属イオンとの錯体形成によってコンホメーション的に拘束されており、各ペプチドは更に、別の、特有のそして異なるアミノ酸配列を含んでおり、そして上記混合物中の各ペプチドの存在か予め決定されており; b)上記ペプチドの金属イオン結合バックボーンと金属イオンとの錯体を形成させ;そして c)所望の目標特性を有する金属ペプチドが優先的に結合する物質に候補金属ペプチド混合物を暴露することによって、候補金属ペプチド混合物中から所望の目標特性を有する金属ペプチドを選択する; 工程を含む方法。 36. 上記所望の目標特性を有する選択された候補金属ペプチドを単離することを更に含んでいる請求項35に記載の方法。 37. 所望の目標特性を有する金属ペプチドを取得する方法であって、 a)金属イオン結合バックボーンを構成する2個、3個又は4個の連続アミノ酸の既知の組合せ物を提供し、その際各アミノ酸は金属イオンとの錯体化用に利用でき、そして更に、金属イオン結合バックボーンは金属イオン結合バックボーンと金属イオンとの錯体形成によってコンホメーション的に拘束されており; b)1個又はそれより多いアミノ酸を含んでいる別の、特有のそして異なるアミノ酸配列を、金属イオン結合バックボーンを構成するアミノ酸に加え、その際この混合物中の各ペプチドの存在は予め決定されており; c)上記ペプチドの金属イオン結合バックボーンと金属イオンとの錯体を形成させ;そして d)所望の目標特性を有する金属ペプチドが優先的に結合する物質に候補金属ペプチド混合物を暴露することによって、所望の目標特性を有する金属ペプチドを候補金属ペプチド混合物中から選択する; 工程を含む方法。 38. 上記所望の目標特性を有する選択された候補金属ペプチドを単離することを更に含んでいる請求項37に記載の方法。 39. 所望の生物学的機能ドメインを有する金属ペプチドを取得する方法であって、 a)金属イオン結合バックボーンを構成する2個、3個又は4個の連続アミノ酸の既知の組合せ物を提供し、その際各アミノ酸は金属イオンとの錯体化用に利用でき、そして金属イオン結合バックボーンは金属イオン結合バックボーンと金属イオンとの錯体形成によってコンホメーション的に拘束されており; b)1個又はそれより多いアミノ酸を含んでいる別の、特有のそして異なるアミノ酸配列を、金属イオン結合バックボーンを構成する連続アミノ酸に加え、その際この混合物中の各ペプチドの存在は予め決定されており; c)上記ペプチドの金属イオン結合バックボーンと金属イオンとの錯体を形成させ;そして d)所望の生物学的機能ドメインを有するペプチドか優先的に結合する物質に候補金属ペプチド混合物を暴露することによって、所望の生物学的機能ドメインを有する金属ペプチドを候補金属ペプチド混合物中から選択する; 工程を含無方法。 40. 上記所望の生物学的機能ドメインを有する選択された候補金属ペプチドを単離することを更に含む請求項39に記載の方法。
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    【発明の詳細な説明】 構進的に決定された金属構造体及び適用 関連出願の相互参照 本出願は、1995年6月7日に出願された米国特許出願番号第08/476,652号、発明の名称「ペプチド−金属イオン薬剤構造体及び適用」の一部継続出願であり、そしてこの出願の教示は全体が記載されているものとして本明細書中に参考として組み入れる。 発明の背景発明の分野(技術分野): 本発明は、特に生物学的、薬剤的及び放射性薬剤的に適用されるレセプター特異的組成物に使用されるペプチド、ペプチド模擬、ペプチド様、及び金属構造体(metallo-construct)に関するものであり、その際この構造体は金属イオン結合バックボーンを金属イオンで標識することによってコンフォメーション的に固定され、そしてその生物学的機能ドメインは一般的に標的に対する親和性が高まっている。 従来の技術: 「ペプチド医薬品」。 近年、種々の生物学的効果を有するかなりの数のペプチドが発見されている。 これらのペプチドは多様な疾病の治療又は予防のための医薬品として使用するために探索されている。 ペプチド医薬品の使用に関しては、循環系からの極端に急速なクリアランス、幾つかのペプチドの低い標的親和性、比較的大きいペプチド構造体の免疫原性及びタンパク質分解酵素に対する安定性欠如を含めてかなりの制限がある。 しかし乍ら、多数の病態の治療薬剤として使用又は研究中のペプチドがあり、これらにはソマトスタチン類似体、アルギニンバソプレシン、オキシトシン、黄体形成ホルモン放出ホルモン、アンギオテンシン変換酵素、レニン及びエラスターゼインヒビター、並びにフィブリノーゲンレセプターアンタゴニストを含む多様なアンタゴニスト等が含まれる。 更に、ペプチド模擬抗生物質やペプチドに基づくワクチンもヒト医薬品として使用又は開発中である。 免疫原性や短い循環半減期の問題は良く知られており、そしてこれらの問題の解決を試みるためにペプチドに基づく医薬品に対する種々の修飾が提案されてきた。 これらの修飾には、ポリエチレングリコール(PEG)やポリプロピレングリコール(PPG)のような多様なポリマーによるペプチド又はタンパク質の修飾が含まれる。 かくして、ブラーツ ジェイエー(BraatzJ A)及びハイフェッツ エーエイチ(Heifetz AH)に付与された米国特許第5,091,176号、「高い生物学的及び薬理学的活性を有するポリマー修飾ペプチド医薬品」には、免疫原性が低下し、循環半減期が延長しそして効が高まったポリマー修飾医薬品の製造方法が記載されている。 サノ エー(Sano A)、マエダ エイチ(Maeda H)、カイ ワイ(Ka i Y)及びオネ ケイ(One K)に付与された米国特許第5,214,131号、「ポリエチレングリコール誘導体、修飾ペプチド及びそれらの製造」には別の方法が開示されている。 「ペプチドに基づく放射性医薬品」。 特定の細胞表面レセプターに結合する生物学的に活性のペプチドは放射性薬剤としての使用が幾らか考慮されている。 カナダ特許出願第2,016,235号、「感染又は炎症の病巣部位を画像化するために標識された化学走化性ペプチド」は感染又は炎症部位の検出方法、及び標識されるか又は治療法的に抱合された化学走化性ペプチドの投与による上記感染又は炎症の治療方法を教示している。 この出願では、化学走化性ペプチドはDTPAに化学的に抱合され、そして続いて111 Inで標識される。 ポリペプチドや類似の物質と共有結合したDTPAキレートの有用性は当該技術分野で周知である。 例えば、ナトウィッチ ディジェイ(Hnatowich DJ)に付与された米国特許第4,479,930 号及び第4,668,503号を参照されたい。 ペプチド、ポリペプチド及びタンパク質を放射性標識するための他の二官能性キレートは当該技術分野で周知である。 生物学的に活性のペプチドは、オレキサ エスエー(Olexa SA)、ナイト エルシー( Knight Lc)及びブジンスキーエーズィー(Budzynski AZ)に付与された米国特許第4, 427,646号、「インビボで血栓を局在化させるための架橋フィブリンから誘導された放射性標識ペプチドの使用」に記載されており、そしてこの特許ではヨード化が放射標識化手段として考察されている。 ラジャゴパラン アール(Rajagopala n R)、ライル エルアール(Lyle LR)及びダン ティジェイ(Dunn TJ)に付与された米国特許第5,371,184号、「放射性標識ペプチド化合物」では、キレートリガンドを介して放射性標識されたヒルジンレセプター特異的ペプチドが開示されている。 モルガン シーエー ジュニア(Morgan CA Jr)及びアンダーソン ディシー(Anderson DC)に付与された米国特許第4,986,979号、「炎症組織部位の画像化」では、キレート及び直接的ヨード化の使用が開示されている。 トルマン ジーエル(Tolman GL)に付与された米国特許第4,732,864号、「メタロチオネインの追跡標識抱合体及び生物学的活性分子の標的検索」では、ペプチドを含む生物学的活性分子と抱合したメタロチオネイン又はメタロチオネインフラグメントの使用が開示されている。 ディーン アールティ(Dean RT)及びリスター・ジェームス ジェイ(Lister-James J)の国際出願番号PCT/US93/05372、「画像化用テクネチウム−99m標識ペプチド」;ディーン アールティ及びリスター・ジェームス ジェイの国際出願番号PCT/US93/04794、「血栓画像化用テクネチウム−99m標識ペプチド」;ディーン アールティ、ブットラム エス(Buttram S)、 マックブライド ダブリュ(McBride W)、リスター・ジェームス ジェイ及びシ ビテロ イーアール(Civitello ER)の国際出願番号PCT/US93/03687、「画像化用テクネチウム−99m標識ペプチド」;ディーン アールティ、リース アールエス(Lees RS)、ブットラム エス及びリスター・ジェームス ジェイの国際出願番号PCT/US93/02320、「炎症画像化用テクネチウム−99m標識ペプチド」; 並びにディーン アールティ、マックブライド ダブリュ及びブットラム エスの国際出願番号PCT/US92/10716、「画像化用テクネチウム−99m標識ペプチド」で、多様なペプチド構造体が開示されており、これらは全て、ペプチド又は、1つ若しくはそれより多いペプチドと結合した多価リンカー部分と共有結合するか又はそうではなく結合しているTc−99m結合部分に係わっている。 これらの以前の方法は全て、放射性核種又は他の医学的に有用な金属イオンでの標識化を達成するためにキレート化剤による幾つかの抱合化手段、例えば常磁性コントラスト剤を使用している。 唯一の例外は直接的放射性ヨード化に関係しており;例えばクロラミン−T、一塩化ヨウ素、ヨウ素産生原又はラクトペルオキシダーゼ方法によるチロシン又はヒスヂジン残基を含有するタンパク質又はペプチドのヨウ素標識化は良く知られている。 ディーン アールティ、リスター・ジェームス ジェイ及びブットラム エスに付与された米国特許第5,225,180号、「画像化用のテクネチウム−99m標識ソマトスタチン由来ペプチド」では、ジスルフィドの還元によってジスルフィド結合を形成し得る少なくとも2つのシステイン残基を含有するペプチドのテクネチウム−99m標識化が開示されている。 他のソマトスタチンに基づく放射性薬剤はライル エルアール、ラジャゴパラン アール及びドイッチュ ケイ(Deutsch K)に付与された米国特許第5,382,654号、「放射性標識ペプチド化合物」;アルバート アー

    810008.6、「キレート化基を含有するソマトスタチン類似体及びそれらの放射性標識組成物」;ディーン アールティ、マックブライド ダブリュ及びリスター・ジェームス ジェイの国際出願番号PCT/US94/06274、「画像化用の放射性標識ソマトスタチン由来ペプチド及び治療的使用」;並びにマックブライドダブリュ及びデイーン アールティの国際出願番号PCT/US94/08335、「ソマトスタチン誘導体及びそれらの放射性標識生成物」に開示されている。 一般的にはソマトスタチン類似体に限定されないペプチド放射性薬剤の使用及びその種々の例はフィッシュマン エージェイ(Fischman AJ)、バビッチ ジェイ ダブリュ(Babich JW)、シュトラウス エイチダブリュ(Strauss HW) :A Ticket to Ride:ペプチド放射性薬剤、に示されている。 J Nucl Med

    34 :2253〜2263、1993年。 金属錯体を形成することができそして非生物学的活性位置のペプチド中に直接導入されるアミノ酸配列を使用する金属キレート化方法が開示されている。 ダン ティジェイ、スリビバサン エー(Srivivasan A)、ライル エルアール、ラジャグパラン アール(Rajagpalan R)に付与された米国特許第5,464,934号、「生物学的活性ペプチド中のスペーサー化合物としての金属キレート」。 他の生物学的に活性のペプチドには、好中球と結合するホルミルペプチド化学誘引剤の類似体が含まれる。 これらのペプチドは配列N−ホルミル−Met−Leu −Pheに基づいている。 ホルミル化した化学走化性ペプチドの臨床用及び診断用画像化能は、DTPAに化学的に抱合されそして続いて111Inで標識された化学走化性ペプチドを使用して、フィッシュマン等によって証明されている(Fis chman AJ、Pike MC、Kroon D、Fucello AJ、Rexinger D、tenKate C、Wilkinson R、Rubin RH及びStrauss HW:ラットにおける細菌感染の病巣部位のインジウム−111−標識化学走化性ペプチド類似体による画像化。J Nucl Med

    32 :483〜491 、1991年)。 化学走化性ペプチドはまた、チロシンアミノ酸を含有するホルミル化ペプチドを合成することによって放射性ヨード化されている。 これらのペプチドはインビトロで使用されておりそして非標識ホルミル化ペプチドと同一の生物学的機能を有している(Janeczek AH、Marasco WA、Van Alten PJ及びWalter RB: 好中球によるホルミルペプチド化学誘引剤の結合、取込み及び細胞内プロセシングのオートラジオグラフ分析。J Cell Sci

    94 :155〜168、1989年)。 最後に、化学走化性ペプチドもニコチニルヒドラジン二官能性キレート手法を使用して99 mTcで標識されている(Babich JW、Graham W、Barrow SA、Dragotakes SC、T ompkins RG、Rubin RH及びFischman AJ:テクネチウム−99m−標識化学走化性ペプチド:ウサギにおける急性細菌感染を局在化させるためのインジウム−111−標識白血球との比較。J Nucl Med

    34 :2176〜21:31、1993年)。 付着配列RGDを含有するペプチドは抗血栓症剤として活発に調査研究されている(Imura Y、Stassen JM、Dunting S、Stockmans F及びCollen D:ハムスターの血小板に富む大腿静脈血栓症モデルにおけるL−システイン、N−(メルカプトアセチル)−D−Tyr−Arg−Gly−Asp−スルホキシド(G 4120)の抗血栓症特性、Blood

    80 :1247〜1253、1992年)。 ナイト等(Knight LC、Radcliffe R、Maur er AH、Rodwell JD及びAlvarez VL:活性化された血小板に対するモノクローナル抗体の結合ドメインに基づくTc−99m合成ペプチドによる血栓画像化。J Nucl Me d

    35 :282〜288、1994年)は、頚静脈及び大腿静脈の新たな血栓を画像化するための、放射性金属結合配列Lys−Cys−Thr−Cys−Cys−Alaを含有しそして血小板糖タンパク質IIb/IIIa錯体と結合する99mTc−合成ペプチド−メタロチオネイン錯体の使用を報告している。 他のRGD含有配列はスタットル エーダブリュジェイ(Stuttle AWJ)に付与された米国特許第5,395,609号、「腫瘍検出に使用するための合成ペプチド」に開示されている。 2つの結合配列がDTPAに結合している放射性標識ペプチド構造体が報告されている。 二量体111In−DTPA−標識ラミニン配列が腫瘍画像化用に製造され、その際二量体は1個のYIGSRを含有するペプチド配列をDTPAジアンヒドリドと反応させることによって形成され、式DPTA−(GYIGSR −NH

    2 )

    2で表される二量体が得られた。 予備試験で、この二量体は1個のYI GSR配列を有するペプチドより強力であった。 スワンソン デイ(Swanson D)、 エッペルリーエム(Epperly M)、ブラウン エムエル(Brown ML)等:悪性腫瘍検出用のIn−111ラミニンペプチドフラグメント。 J Nucl Med

    34 :231頁、1993年( 抄録)。 類似した態様で111In−DTPAと結合したメラノトロピン類似体の二量体も転移性メラノーマ用の画像化剤として報告されている。 レイト イーピー(Wraight EP)、バード ディアール(Bard DR)、マウアン ティエス(Maughan TS)等、Br J Radiology

    65 :112〜118、1992年;及びバード ディアール、レイト イーピー、ナイト シージー:ビスMSH−DPTA:悪性メラノーマ用の潜在的画像化剤。 Ann NY Acad Sci

    680 :451〜453、1993年。 「ペプチドの構造」。 ペプチドやタンパク質の直鎖アミノ酸が非常に異なった態様で折り畳まれていることがこれらペプチドやタンパク質の特有の三次元構造の原因である。 個々のアミノ酸の側鎖が特別の二次構造を核とする優先的な傾向を有していることが今や明白である(Chou PY及びFasman GD:アミノ酸配列からタンパク質の二次構造の予測。Advances in Enzymology、47巻(1978年)45〜145頁、ジョン ウィリー アンド サンズ(John Wiley & Sons)、ニューヨーク)。 これら側鎖の特性、例えば、、立体的な嵩や固有のハイドロパシシティ(hydropathi city)がペプチド鎖にヘリックス、シート又は反転として折り畳みを生じさせる。 これらの局部的効果に加えて、鎖中の遠位並びに近接アミノ酸間の共有的並びに非共有的相互作用の両者が特別の三次元構造の決定、安定化及び偏りに非常に重要な役割を果たしている。 非共有的相互作用の例には疎的相互作用、ファンデルワールスカ及び水素結合が含まれる。 正荷電側鎖と負荷電側鎖間の塩橋形態の静電的相互作用が通常であり、そしてこれによって特別の配置のペプチド又はタンパク質が安定化される。 鎖中の2個のアミノ酸間の共有的相互作用の最も重要なタイプは、分子の特別のコンホメーション選択を核とする2個のCys残基間のジスルフィド結合の形成である。 これらの相互作用は狭い範囲(局部的又は局所的) か又は広い範囲(全体的)であることができる。 天然生起のタンパク質及びペプチドにおけるコンホメーション選択を誘導しそして安定化する要素の大部分を使用して、好ましいか又は偏ったコンホメーション特徴を有する広範囲の多様なペプチド類似体が設計されそして合成されている。 ペプチドのコンホメーションの偏りや制限を引き起こす構造的変化の例は文献(Hruby VJ:アミノ酸側鎖基による生物学的活性ペプチドのコンホメーション制限。Life Sciences

    31 :189〜199、1981年)中で考察されている。 Nα−メチル若しくはCα−メチルアミノ酸又は側鎖がコンホメーション的に制限されている他の合成アミノ酸のような修飾アミノ酸の導入は強力な局部的コンホメーション効果を引き起こす。 合成ペプチドでは、広範囲な又は全体的なコンホメーション制限は、適当なアミノ酸末端基又は側鎖によってペプチドを環状化して定型的に達成することができる。 一般的に使用される環状架橋のタイプは、ペプチド鎖中の2個のCys残基間のジスルフィド架橋並びに関連のあるチオエステル架橋やチオエーテル架橋及びアミノ酸側鎖中の適当な化学基間のラクタム又はラクトン架橋である。 多数の生物学的活性ペプチドの非常に強力で膨大な数の類似体がこれらの方法を使用して設計されてきた。 これらの例にはソマトスタチン、オピオイドペプチド、メラノトロピン、ニューロキニン、グルカゴン及びACTH類似体のようなペプチドホルモンが含まれる。 ルビィ ヴィジェイ(Hruby VJ)、シャルマ エスディ(Sharma SD)、コリンス エヌ(Collins N)、マツナガ ティオー(Mat sunaga TO)及びルッセル ケイシー(Russel KC):「合成ペプチドの適用」、Synthe tic Peptides,A User's Guide、グラント ジーエー(Granto GA)編集、ダブリュ. エイチ. フリードマン アンド カンパニー(WH.Freedman and Company)、1 992年、259〜345頁。 「ペプチド−金属イオン相互作用」。 或る種のタンパク質で見られるような、一定のアミノ酸配列内での金属イオン錯体形成もコンホメーション制限を生じさせるように思われる。 種々のDNA転写因子中の、ジンクフィンガーと呼ばれる特定の構造はタンパク質中の特定のアミノ酸配列に対するZnイオンの錯体化によって生じる。 バリー ビーエル(Vallee BL)及びオウルド ディエス(AuldDS):亜鉛酵素及び他のタンパク質の亜鉛配位、機能及び構造、Biochemistry

    29 :5648〜56 59、1990年には、亜鉛結合部位を有するメタロチオネインタンパク質の一般的な特徴が記載されている。 同様に、カルモデュリン及び関連タンパク質を含むカルシウム結合タンパク質のファミリーはCaイオン錯体形成用の高度に保持されたドメインを有している。 これらの金属結合タンパク質は、金属イオンが該タンパク質に錯体化した後に示される特有の役割を体内で有している。 この錯体形成過程はコンホメーション特徴の変更を生じさせ、そしてそれは順次、該タンパク質によって発揮される機能的応答のひきがねになることが知られている。 最大の関心が持たれているペプチド−金属イオン錯体形成領域はジンクフィンガー、即ち遺伝子調節に介在する転写タンパク質中の特異的なZn結合ドメインを有する天然配列に関係している(Rhodes D及びKlug A:ジンクフィンガー。Scie ntific American

    268 (2):56〜65、1993年)。 合成されそしてコンホメーション制限及びペプチド折り畳みに関する金属結合特徴について研究されている、報告されたジンクフィンガーは、これらのジンクフィンガーを取り込んでいる転写タンパク質と同様にDNAとの部位特異的相互作用が確立されていないので、生物学的関連性はない。 クリゼク ビーエー(Krizek BA)、アマン ビーティ(Amann BT) 、キルフォイル ヴィジェイ(Kilfoil VJ)、メルクル ディエル(MerkleDL)及びベルグ ジェイエム(Berg JM):コンセンサスジンクフィンガーペプチド:設計、高親和性の金属結合、pH依存性構造及びHis対Cys配列改変体。 J Amer Chem Soc

    113 :4518〜4523、1991年。 合成ペプチドの三次構造では金属イオンによって誘導された変更が幾つかのモデル試験で示されている。 ライド(Reid)、ホッジス(Hodges)及び共同研究者( Shaw GS、Hodges RS、Sykes BD:カルシウム誘導ペプチド結合による無傷タンパク質ドメインの形成:1H NMR構造証明。Scicence

    249 :280、1990年;及びReid RE、Gariepy J、Saund AK、HodgesRS:J BiolChem.

    256 :2742、1981年)は、天然カルシウム結合タンパク質に関係したペプチドフラグメントがカルシウムと結合することによって高いαヘリックス構造を示すことを示した。 これは、中央のペプチド断片中でのカルシウムイオンの錯体化によって誘導される各末端に位置する2つのヘリックスペプチド断片の二量体化によるものである。 ササキ(Sasa ki)及び共同研究者(Lieberman M、Sasaki T:J Am Chem Soc

    113 :1470、1991年)は1個の金属結合キレート化剤を、αヘリックス構造形成傾向の低いペプチドの1方の末端に結合させた。 鉄イオンとの錯体形成によって、3個のペプチドキレート化剤分子が1個の金属イオンと錯体を形成してヘリックス集団を形成する。 これらの例において存在する二次構造体から三次元配列体の形成は、錯体形成金属イオンによって生じたものではあるが、これによって完全には安定化されない。 2個又は3個のヘリックスの集団形成に関与するヘリックス断片は両親媒性である。 これらの事例における錯体形成金属イオンの主要な役割は、これらの両親媒性ヘリックスを十分に接近させ、その結果それらが両親媒的相互作用によって互いに相互作用し、そしてそれによってヘリックス集団を安定化させることであった。 ヘリックス構造形成傾向を有するペプチドとの、置換不活性ルテニウム

    III錯体(Ghadiri MR及びFernholz AK:ペプチド構造体。新規で置換不活性のRu

    III

    錯体を経由する安定なαヘリックス金属ペプチドの設計。 J Am Chem Soc

    112 :96 33〜9635、1990年)又は買換活性Cu、Zn又はCd錯体を製造することによって短いペプチド中のアルファヘリックスを安定化することが報告されている(Gha diri MR及びChoi C:ペプチドにおける二次構造核生成。遷移金属イオンで安定化したαヘリックス。J Am Chem Soc

    112 :1630〜1632、1990年)。 これらの17個アミノ酸長のペプチドにおいては、2個のHis残基又は1個のCysと1個のHis残基がi及びi+4位に配置されており、そしてこれらはαヘリックス内の2つの連続ターンの同じ側に存在しており、そしてシス[Ru(III)(NH

    3 )

    4 (H

    2 O)

    2 ]

    2+

    との置換不活性錯体か又はZn、Cu若しくはCdと置換活性錯体を形成した。 得られた錯体は円二色性試験でより高いヘリックス含有量であることが示された。 ガジリ エムアール(Ghadiri MR)に付与された米国特許第5,200,504号、「安定化された二次構造を有する金属ペプチド」;ガジリ エムアールに付与された米国特許第5,408,036号、「単離された金属ペプチド:組成物及び合成方法」;ガジリ エムアールに付与された米国特許第5,410,020号、「安定化された二次構造を有する金属ペプチドの製造方法」に一般的に取り入れられたこの技術においては、ペプチド分子は2つの金属キレート化部位しか提供していない。 金属配位球体の他の原子価はN H

    3 、H

    2 O、溶媒又はハロゲン原子のような他の単座リガンドによって満たされている。 この技術のもう1つの明確な特徴は、ペプチド中の2つの金属錯体形成部位が、少なくとも2個又はそれより多いアミノ酸によって分離された遠位(非連続)アミノ酸によって提供されるということである。 この方法はまた、ポリペプチドからヘリックスが3個の集団(Ghadiri MR、Soares C、Choi C:タンパク質設計への収束方法。ポリペプチドから三重ヘリックス集団タンパク質への金属イオン支援の自然発生的自己組立て。JAm Chem Soc

    114 :825〜831、1992年)及びヘリックスが4個の集団(Ghadiri MR、Soares C、Choi C:新規なルテニウム(II)支援の自己組立て方法による人工的な4つのヘリックス集団金属タンパク質の設計。J Am Chem Soc

    114 :4000〜4002、1992年)への金属イオン支援の自然発生的自己組立てを誘導するためにも使用されてきた。 両事例で、αヘリックス形成傾向を有するように設計されN末端に金属キレート化剤が結合した両親媒性ポリペプチドは、三量体又は四量体を生じさせる金属イオンと錯体化され、非常に高いヘリックス含有量であった。 得られたヘリックス集団がホモマー鎖からできていたことは明白である。 金属イオンで支援された、ヘリックスのヘテロマーポリペプチド鎖を有するヘリックス集団の形成は未だ証明されていない。 「ペプチドライブラリー及びコンビナトリーケミストリー」。 コンビナトリーケミストリー技術は迅速な医薬品発見用の現在良く認識された手段である。 構造的に多様な分子の膨大な数のプールを有するペプチドや他の小分子のライブラリーはリード世代とリード最適化の両方に良く適合している。 多様な分子種のライブラリーは文献中に記載されておりそして医薬品を発見するためにスクリーニングされている。 これらの分子種にはペプチド、ペプトイド、ペプチド模擬体、オリゴヌクレオチド、ベンゾジアセピン及び他の小有機分子ライブラリーが含まれる。 構造的に多様な化合物のライブラリーを構築するために使用される種々の方法には化学合成や遺伝子工学方法が含まれる。 化学的に合成されたライブラリーは可溶性である(溶液中の種々の化合物の混合物)か又は固形物である(固形物表面で合成された固形物)ことができる。 遺伝子工学手段で製造されたライブラリーは大部分がペプチド分子で構成されており、そしてペプチド分子がそれらの製造に使用されたベクター又はバクテリオファージ表面上に示されるか又は該表面に結合しているという意味で固相ライブラリーと類似している。 ペプチドに基づくライブラリーの設計、合成、スクリーニング及び評価に関する先行技術は以下の論文中で総説されており、そしてこれは本明細書中に参照して組み入れる。 ピニラ シー(Pinilla C)等:可溶性ペプチドのコンビナトリーライブラリーの有用性に関する総説。 Biopolymers(Peptide Sci)

    37 :221〜240 、1995年;レブル エム(Lebl M)等:1ビーズ・1構造のコンビナトリーライブラリー。 Biopolymers(Peptide Sci)

    37 :177〜198、1995年;ホルムス シーピー(Holmes CP)等:エピトープマッピングにおける光指示コンビナトリーペプチド合成の使用。 Biopolymers(Peptide Sci)

    37 :199〜211、1995年;及びモラン イージェイ(Moran EJ)等:医薬品を発見するための新規バイオポリマー。 Biopoly mers(Peptide Sci)

    37 :213〜219、1995年。 非ペプチドライブラリーを含む小分子ライブラリーの構築及びスクリーニングにおける先行技術は最近、Accounts of Chemical Sciences、

    29 :111〜170、1996 年中の「コンビナトリーライブラリーに関する特別の論点」で広範囲に総説されている。 本明細書に適用可能なこの総説中の論文には:クザルニク エーダブリュ(Czarnik AW):客員編集、112〜113頁;デウィット エスエイチ(Dewitt SH)等: パークデービス(Parke-Davis)のDIVERSOMER方法を使用するコンビナトリー有機合成、114〜122頁;アームストロング アールダブリュ(Armstrong RW)等:コンビナトリーライブラリー合成用の多成分縮合戦略、123〜131頁;エルマン ジェイエー(Ellman JA);小分子ライブラリーの設計、合成及び評価、132〜 143頁;ゴードン イーエム(Gordon EM)等:コンビナトリー有機合成における戦略及び戦術。 医薬品発見に対する適用、144〜154頁;スチル ダブリュシー(Still WC):コード化されたコンビナトリーライブラリーを使用する、合成レセプターによる配列選択的ペプチド結合の発見、155〜163頁;及びシー・ウィルソンエルシー(Hsieh-Wilson LC)等:免疫系からの教訓:触媒反応から材料科学まで、164〜 170頁が含まれる。 トンプソン エルエー(Tompson LA)及びエルマンジェイエー:小分子ライブラリーの合成:Chem Rev

    96 :555〜600、1996年も注目される。 上記論文の教示は全て本明細書中に参照して組み入れる。 「ファージディスプレイライブラリー」。 ペプチド(106〜108個までの化学的に異なるペプチド)の大きいライブラリーを作成するファージディスプレイ方法は現在良く確立されている(Scott及びSmith:Science

    249 :386〜390、1990年;Devli n等:Science 249:404〜406、1990年;Cwirala等:Proc Natl Acad Sci USA

    87 :63 78〜6382、1990年;及び米国特許第5,432,018号;第5,338,665号;及び第5,270,170 号)。 これらのライブラリーにおいては、個々のペプチドはバクテリオファージ又は他の適当なベクターの表面上に示されそして標的レセプターに対するスクリーニングアッセイで使用される。 生物学的系の固有の特性のために、これらの方法は一般的に、天然アミノ酸だけの単純な直鎖ペプチドライブラリーの構築に限定される。 これらの方法も、ファージディスプレイライブラリーを構築した後に、ペプチドを更に化学的に修飾することができない。 「固相結合ライブラリーの空間的に指示可能な平行合成」。 ペプチド又は他の小分子のライブラリーを化学的に構築する種々の戦略も良好に確立されている。 1 つの戦略は、固体表面の1つの化合物又は化合物サブセットの位置が分かるように、予め決定された態様で固相又は固体表面上で平行して化合物を空間的に別個に合成することに係わるものである。 上記の第1の方法は、ペプチドエピトープマッピング用にギーセン(Geysen)によって開発された(Geysen HM、Meloen RH 、Barteling SJ:Proc Natl Acad Sci USA

    81 :3998〜4002、1984年)。 この方法は、予め決定された態様で、多数のポリプロピレンのピン先端上でペプチドライブラリーの種々のセット及びサブセットを合成することに係わるものである。 これらのピンに基づいたペプチドのスクリーニングは、多ウエル滴定プレート中でアッセイ試薬及び成分を含有しているウエル当たり1個のピンを浸漬して実施される。 ピン負荷値は多数の生物学的アッセイを実施するのに十分な100nM〜50μM の範囲である。 しかし乍ら、この方法で10,000個を超えるライブラリーを組み立てるのはやっかいで時間がかかる。 ホウケイ酸ガラス顕微鏡スライドのような固体表面でのペプチド合成に光リトグラフ技術を使用することに基づく「光指示による空間的に指示可能な平行化学合成」技術(Fodor SPA等:Science

    251 :767〜7 73、1991年)は100,000個を超える空間的に分離された化合物を含有するライブラリーを予め定められた方法で構築する良好な方法である。 しかし乍ら、単純なペプチドより構造的に多様なライブラリーの合成には、種々の波長の光で開裂できる直交光活性保護基の開発が必要である。 更に、これらのライブラリーを有している固体表面もライブラリースクリーニングアッセイにおける結合親和性に顕著な影響をもたらすことが報告されている(Cho CY等:Science

    261 :1303〜1305、1993 年;Holmes CP等:Biopolymers

    37 :199〜211、1995年) 米国ミズーリー州アンアーバーのワーナー・ランバートカンパニー(Warner-L ambert Company)のパーク・デービス医薬品研究部門のデウィット及び共同研究者によって設計されたDIVERSOMER(登録商標)装置は、固相上の小さい有機分子ライブラリーの簡便且つ自動化された平行合成を提供している(DeWit t SH等:Proc Natl Acad Sci USA

    90 :6909〜6913、1993年;米国特許第5,324,483 号;DeWittSH等:Acc Chem Res

    29 :114〜122、1996年)。 小さい有機分子ライブラリーの固相合成用の概念的に類似するもう1つの装置はマイヤーズ(Meyers) 及び共同研究者によって報告されている(Meyers HV等:Molecular Diversity

    1 :1 3〜20、1995年)。 市販の器具も現在利用可能である(Advancd Chem Tech Inc、米国ケンタッキー州ルイスビル)。 この器具は平行合成で96種の化合物を製造できそして広範囲の反応条件、温度、混合時間及び他のパラメーターと適合できる。 「プール化及び分離合成戦略」。 大きい化合物ライブラリーは、各合成工程で反応体の等モル混合物を使用するプール化戦略によって(Geysen HM等:Mol Immuno l

    23 :709〜715、1986年)か又は好ましくは、各カップリング反応において反応体の反応性に従って、混合物中の種々の反応体の相対濃度を調整して(Ostresh JM等:Biopolymers

    34 :1681〜1689、1994年;Rytter WJ及びSanti DVに付与された米国特許第5,010,175号)組み立てられる。 分離合成方法はエイ フルカ(A.Fu rka)等によって提唱され(Furka A等、(1988年)、第14回国際生化学会、5巻、 抄録番号FR:013;Furka A等:Int J Peptide Protein Res

    37 :487〜493、1991年;S ebestyen F等:BioMed Chem Lett

    3 :413〜418、1993年)、そしてこの方法では等量部の樹脂を分離することによって化合物の等モル混合物が得られ、そして各化合物は種々の各単量体試薬と別個に反応させられる。 樹脂を混合し、次のカップリング用に処理し、そして再び、個々の試薬と別々に反応させるために等量部に分離する。 この過程を必要に応じて繰り返して、所望のオリゴマー長及び大きさのライブラリーを取得する。 この方法は、ヒットビーズバイオアッセイでペプチドの一次構造を確認するためにアミノ酸配列決定を使用するラム(Lam)等の「1床1ペプチド」戦略の基礎でもある(Lam KS等:Nature

    354 :82〜84、1991年; Lam KS等:Nature

    360 :768、1992年)。 かなり一層効率良くこれらライブラリーの分離合成を実施するために自動化システムが開発されている(Zukermann RN等:Pe ptide Res

    5 :169〜174、1992年;Zukermann RN等:Int J Peptide Protein Res

    40 :497〜506、1992年)。 これらの樹脂結合ライブラリーの全てで時々見られる共通の人工構造体はバイオアッセイで幾つかの固相結合化合物によって標的特異的親和性が変化して全体的に誤った結果をもたらすことがある。 この問題を克服するもう1つの非常に上首尾な戦略は可溶性ライブラリーの構築である(Houghten RA 等:Proc Natl Acad Sci USA

    82 :5131〜5135、1985年;Berg等:J Am Chem Soc

    111 :8024〜8026、1989年;Dooley CT等:Science

    266 :2019〜2022、1994年;Blondelle SE:Amtimicrob Agents Chemother

    38 :2280〜2286、1994年;Panilla C:Biopolym ers

    37 :221〜240、1995年)。 この戦略は反復再合成の巻き戻し過程と最初に無作為化されたアミノ酸位置が全て明確にされるまでのバイオアッセイに係わっている。 この戦略に対する幾つかの修正も提案されている。 例えば、ターター(Tart ar)及び共同研究者によって示されているように、直交プールを含有する2つのライブラリーの同時合成では反復再合成と評価の必要性がない(Deprez B等:J Am Chem Soc

    117 :5405〜5406、1995年)。 ヒュートン(Houhgton)及び共同研究者によって考案された位置スキャニング方法では反復再合成が不要である(Dooley CT等:Life Sci

    52 :1509〜1517、1993年;Pinilla C等:Biotechniques

    13 :901〜90 5、1992年;Pinilla C等:Drug Dev Res

    33 :133〜145、1992年)。 この戦略と上記した分離合成方法との組合せも提案されている(Erb E等:Proc Natl Acad Sci US A

    91 :11422〜11426、1994年)。 可溶性ライブラリー方法に関する主要な問題は高親和性系への上首尾な適用可能性に関するものである。 溶液中に各化合物が豊富にあると、生物学的活性に影響を与え得るライブラリー中の総化合物数によって影響を受ける可能性がある。 この理由により、プール中の高度に活性の化合物が実際には最も強力な分子でない可能性がある。ライブラリー中の或る種のメンバーの相応な溶解性の欠如がこの現象に更に影響を与える可能性がある。実際、幾つかのライブラリーでは、最も活性のライブラリープール中の最も活性のペプチドが同定さえされなかった(Do oley CT等:Life Sci

    52 :1509〜1517、1993年;Eichler J、Proc.23rdEur.Pepti de Symp.、Berga、1994年9月、ポスター198;Wyatt JR:Proc Natl Acad Sci USA 、

    91 :1356〜1360、1994年)。無作為ライブラリー中の陽性ヒット構造を決定する種々の戦略が開発されている。固相ライブラリーでは、直接的分析様式にはペプチドライブラリー用のエドマン分解、オリゴヌクレオチドライブラリーのDNA配列決定及びマトリックス結合化合物に対する種々のマススペクトロメトリー技術が含まれる。ライブラリー組み立て中の各合成工程で一連の部分的末端封鎖化合物を創製する技術はマススペクトロメトリーによる明白な同定に役立っている(Youngquist RS等:JAm Che m Soc

    117 :3900〜3906、1995年;Youngquist RS等:Rapid Commun Mass Spectr

    8 : 77〜81、1994年)。この技術は、広範で多様な化学的に異なるライブラリーに普遍的に適用可能であると主張されている。固相粒子マトリツクスに共有結合した化合物の直接的マススペクトロメトリー分析も現在、マトリックス支援レーザー放出/イオン化(MALDI)技術を使用することによって可能である(Siuzada k G等:Bioorg Med Chem Lett

    6 :979、1996年;Brown BB等:Molecular Diversity

    1 :4〜12、1995年)。これらの分析的技術に加えて、非ペプチド及び非ヌクレオチドライブラリーの両方を含む有機分子に基づくライブラリーでの構造解明のために種々のコード化戦略が考案されている。種々のコード化戦略にはDNAコード化、ペプチドコード化、ハロ芳香族タグコード化及び高周波応答機に基づくコード化が含まれる。上記したライブラリーの大部分は、それらの膨大な構造及びコンホメーションの多様性の故に「無作為」ライブラリーと呼ばれている。構造が比較的制限されそして偏っているライブラリーも報告されている。構造的に共通の鋳型に基づいて形成されコンホメーション的に固定された化合物のライブラリーの例にはベンゾジアゼピン、β−ラクタム、β−ターン模擬体、ジケトピペラジン、イソキノリン、ジヒドロ−及びテトラヒドロイソキノリン、1,4−ジヒドロピリジン、 ヒダントイン、ピロリジン、チアゾリジン−4−カルボン酸、4−チアゾリジン並びに関連のある4−メタチアザノン及びイミダゾールが含まれる。小分子のライブラリーの種々のクラスのなかで、ペプチドライブラリーは、天然生起のアミノ酸の使用、多様な合成アミノ酸の導入によって提供される構造多様性並びにペプチド合成を達成し得る高い効率及び容易さの故に、最も大きい多用途性が残っている。更に、ペプチドに基づくライブラリーの構造多様性を、ライブラリーの合成後修飾によってもう一段階加えることができる。これらの修飾には過メチル化、アシル化、側鎖官能基の官能化及びN末端の還元的アミノ化が含まれる。 1つの特別の生物学的標的に対して特別に作成された多数のライブラリーも報告されている。これらのライブラリーは一般的には、標的特異的応答を発揮するために必須であると思われる僅か1組の構造要素だけを導入して組み立てられる。報告されたこのクラスのライブラリーの幾つかにはアスパラギン酸プロテアーゼ、亜鉛プロテアーゼ、カルボニックアンヒドラーゼインヒビター、チロシンキナーゼインヒビター、エストロゲンレセプターリガンド及び酸化防止剤が含まれる。発明の概要 (発明の開示) 「金属構造体」。本発明に従って、金属イオンと錯体を形成する金属イオン結合バックボーン及び生物学的機能ドメインを含有し、そして任意に金属イオンを含む金属構造体が提供され、そして該構造体中で生物学的機能ドメインは金属イオン結合バックボーンと金属イオンとの錯体を形成することによってコンホメーション的に拘束される。これらの金属構造体においては、構造体の少なくとも1部分は金属イオン結合バックボーンと金属イオンとの錯体形成によって二次構造がコンホーメーション的に拘束されることができる。任意に、該構造物は金属イオン結合バックボーンと金属イオンとの錯体形成によってコンホーメーション的に拘束された全体的な構造を有することができる。一般的には、生物学的機能ドメインは金属イオン結合バックボーンと金属イオンとの錯体形成によって実質的に一層強力となる。生物学的機能ドメインはシクノロジカル(sychnological)又はレグニロジカル(rhegnylogical)であることができる。金属イオン結合バックボーンはアミノ酸で構築するか又は金属イオンの錯体化に利用できる窒素、硫黄又は酸素原子を有するように構築することができ、そして金属結合キレート構造に基づいていることができる。これらの金属構造体においては、金属イオン結合バックボーンには複数のアミノ酸を含めることができ、 金属イオンの実質的に全ての原子価は、金属イオンの利用可能な原子価とのンプレックス形成に利用できるアミノ酸中の窒素、硫黄又は酸素原子に対する金属イオンの錯体化によって満たされる。かくして、金属構造体は、各アミノ酸が金属イオンの利用可能な原子価との錯体形成に利用できる少なくとも1個の窒素、硫黄又は酸素原子を含有する複数のアミノ酸を含む金属イオン結合バックボーンによって特徴付けることができる。金属イオン結合バックボーンは誘導アミノ酸又はスペーサー配列を含むこともでき、その際誘導アミノ酸又はスペーサー配列は、金属イオンの錯体化によって金属イオンの原子価が全て満たされるように、金属イオンの利用可能な原子価との錯体形成に利用できる少なくとも1個の窒素、 硫黄又は酸素原子を含んでいる。金属錯体の生物学的機能ドメインはリガンド/レセプター対のメンバーを形成し得るリガンドを構築することができる。このような場合には、一般的に、金属イオン結合バックボーンが金属イオンと錯体を形成しているときのレセプターに対するリガンドの親相性は、金属イオン結合バックボーンが金属イオンと錯体を形成していない時のレセプターに対するリガンドの親和性より実質的に高いであろう。金属イオンは鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、マンガン、ヒ素、セレン、 テクネチウム、ルテニウム、パラジウム、銀、カドミウム、インジウム、アンチモン、レニウム、オスミウム、イリジウム、白金、金、水銀、タリウム、鉛、ビスマス、ポロニウム又はアスタチン元素のイオン形態であることができる。 「金属ペプチド」。本発明には、金属イオンとの錯体形成に利用できる2個又はそれより多い連続アミノ酸を有する金属イオン結合バックボーン及び、金属イオン結合バックボーンと金属イオンとの錯体形成によってコンホーメーション的に拘束される生物学的機能ドメインを有する作成ペプチド及び製薬的に許容可能な塩も含まれる。ペプチドは金属イオンを含んでいることもでき、そしてそれ故金属ペプチドであることができる。一般的に、ペプチドの少なくとも1部分は、金属イオン結合バックボーンと金属イオンとの錯体形成によって二次構造がコンホーメーション的に拘束される。ペプチドは金属イオン結合バックボーンと金属イオンとの錯体形成によってコンホーメーション的に拘束された全体的な構造を有することができる。ペプチドの生物学的機能ドメインは、殆どの場合、金属イオン結合バックボーンと金属イオンとの錯体形成によって実質的に一層強力である。ペプチドはまた、多くの場合、金属イオン結合バックボーンと金属イオンとの錯体形成によって酵素分解に実質的に抵抗性であることで特徴付けることもできる。大部分の適用で、金属イオン結合バックボーンは金属イオンの原子価が全て金属イオンの錯体化によって満たされるように設計される。このような場合には、 金属イオン結合バックボーンは、各アミノ酸が、金属イオンの利用可能な原子価との錯体形成に利用できる少なくとも1個の窒素、硫黄又は酸素原子を含有する複数のアミノ酸であることができる。或いは、金属イオン結合バックボーンに含まれているアミノ酸と金属イオンとの錯体形成によって金属イオンの原子価の全てが満たされるわけではない場合には、金属イオン結合バックボーンは、金属イオンの錯体化によって金属イオンの全ての原子価が満たされるように、金属イオンの利用可能な原子価との錯体形成に利用できる少なくとも1個の窒素、硫黄又は酸素原子を含有する誘導アミノ酸又はスペーサー配列を含むこともできる。ペプチドの生物学的機能ドメインはリガンド/レセプター対のメンバーを形成し得るリガンドであることができる。このような場合には、金属イオン結合バックボーンが金属イオンと錯体を形成するときのレセプターに対するリガンドの親和性は一般的に、金属イオン結合バックボーンが金属イオンと錯体を形成しないときのレセプターに対するリガンドの親和性より実質的に高い。いずれにしても、生物学的機能ドメインはシクノロジカル又はレグニロジカルであることができる。ペプチドと錯体化される金属イオンは鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、マンガン、ヒ素、セレン、テクネチウム、ルテニウム、パラジウム、銀、カドミウム、インジウム、アンチモン、レニウム、オスミウム、イリジウム、白金、金、 水銀、タリウム、鉛、ビスマス、ポロニウム又はアスタチン元素のイオン形態であることができる。金属イオンはまた医学的に有用な金属イオンであることもできる。このような場合には、金属イオンは放射性又は常磁性であることができる。ペプチドは環状ペプチドであることもでき、そしてアミド、ジスルフィド、チオエーテル、チオエステル、ウレタン、カルバメート又はエステル結合によって環状化されることができる。このような環状化はペプチドの末端基の共有結合、 ペプチド内の任意の2個のアミノ酸の側鎖官能基の共有結合、又はペプチドの1 末端基とペプチド内の任意のアミノ酸の側鎖官能基との共有結合によることもできる。 「金属ペプチドの構造」。本発明のペプチド及びその製薬的に許容可能な塩は金属イオンとの錯体形成によってコンホーメーション的に拘束される二次構造を有している。このコンホーメーション的に拘束された二次構造はリガンド/レセプター対のメンバーを構成することができる。これらのペプチドは一般式: R

    1 −X−R

    2

    (式中、Xは、金属イオンの実質的に全ての原子価が金属イオンとXとの錯体形成によって満たされるように複数の連続アミノ酸を含んでいる、金属イオンを錯体化する錯体形成バックボーンであり; Xは、金属イオンとの錯体形成によって、全体的な二次構造の少なくとも1部分を形成する特定の局所的二次構造を有しており; R

    1及びR

    2は各々0から約20個までのアミノ酸を含んでおり、該アミノ酸は金属イオンとXの錯体形成によって、R

    1若しくはR

    2のどちらか又は両方の少なくとも1部分がコンホーメーション的に拘束された二次構造の残部を形成する構造を有するように選択され;そして X、R

    1又はR

    2の少なくとも1部分を含んでいるコンホーメーション的に拘束された二次構造はリガンド/レセプター対のメンバーを形成し得るリガンドを含んでいる)、 のものである。この構造はまた、直前に示した式で説明したように、Xと錯体化する金属イオンを含んでいることもできる。金属イオンの錯体化によってXは反転構造の特定の局所的二次構造を形成することができる。 直前に示した式において、Xは、各アミノ酸が、金属イオンの利用可能な原子価との錯体形成に利用できる少なくとも1個の窒素、硫黄又は酸素原子を含有しているアミノ酸を含むことができる。或いは、金属イオンとXに含まれているアミノ酸との錯体形成によって金属イオンの原子価の全てが満たされるわけではない場合には、Xは、Xと金属イオンとの錯体形成によって金属イオンの全ての原子価が満たされるように、金属イオンの利用可能な原子価との錯体形成に利用できる少なくとも1個の窒素、硫黄又は酸素原子を含む誘導アミノ酸又はスペーサー配列を含むこともできる。 本発明のペプチドは式: (式中、R

    1及びR

    2は一緒になって共有結合している)、 の環状ペプチドであることもできる。 このような場合には、R

    1及びR

    2はアミド、ジスルフィド、チオエーテル、チオエステル、ウレタン又はエステル結合によって一緒になって共有結合していることができる。 R

    1とR

    2間の共有結合はR

    1

    及びR

    2の末端基の結合、R

    1及びR

    2内の任意のアミノ酸の側鎖官能基の結合、 R

    1の末端基とR

    2内の任意のアミノ酸の側鎖官能基の結合、又はR

    2の末端基とR

    1内の任意の側鎖官能基の結合であることもできる。 本発明のペプチドはまた、式: (式中、R

    1及びR

    2は上記で定義したとおりであり、そしてR

    3は1から約20個までのアミノ酸を含んでいる)、 の環状ペプチドであることもできる。 この場合には、R

    3はコンホーメーション的に拘束された二次構造の1部分を形成することができる。 「RGD−レセプター模擬体」。 本発明のペプチドは、金属イオンとの錯体形成に利用できる2個又はそれより多い連続アミノ酸を含有する金属イオン結合バックボーン及び、トリペプチド配列Arg−Gly−Aspに対するレセプターに特異的で、金属イオン結合バックボーンと金属イオンとの錯体形成によってコンホーメーション的に拘束される生物学的機能ドメインを含有している作成ペプチド及びそれらの製薬的に許容可能な塩であることができる。 このような場合には、ペプチドは式: R

    1 −Aaa−Bbb−Ccc−Ddd−R

    2 、 R

    1 −Bbb−Aaa−Ccc−Ddd−R

    2 、 R

    1 −Bbb−Ddd−Ccc−Aaa−R

    2 、又は R

    1 −Ddd−Bbb−Ccc−Aaa−R

    2

    (式中、 Aaaは、正に荷電した側鎖を有しそして金属イオンの結合に利用できる窒素を含有しているアミノ酸のL−又はD−異性体であり; Bbbは、1個又はそれより多い非荷電側鎖を有するアミノ酸のL−又はD−異性体であり; Cccは、金属イオンの結合に利用できる1個の硫黄と1個の窒素を含有するか又は2個の窒素を含有するアミノ酸のL−又はD−異性体であり; Dddは、遊離のα−カルボキシル基を有する中性アミノ酸か又は負に荷電した官能基を側鎖内に有するアミノ酸のL−又はD−異性体であり; R

    1はH、アルキル、アリール、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、 アルキロキシカルボニル、アリーロキシカルボニル又は直接結合するか若しくはカルボニル基を介して結合したポリマーであり;そして R

    2は、Dddが遊離のα−カルボキシル基を有する中性アミノ酸以外のものである場合、アミド、置換アミド又はエステルである)、 のものであることができる。 DddはGly、Ala、β−Ala、N−Me−β−Ala、又はβ−Alaのより高い相同体であることができる。 上記一般式のペプチドの代表的な例には次のものが含まれる: Arg−Gly−Cys−β−Ala、 D−Arg−Gly−Cys−β−Ala、 Arg−Gly−D−Cys−β−Ala、 D−Arg−Gly−D−Cys−β−Ala、 D−Lys−Gly−Cys−β−Ala、 D−Lys−Gly−Cys−Gly、 Gly−Arg−Cys−β−Ala、 Gly−D−Arg−Cys−β−Ala、 Gly−Arg−D−Cys−β−Ala) Gly−D−Arg−D−Cys−β−Ala、 D−Arg−D−Phe−D−Cys−β−Ala、 C

    6

    5 −CH

    2 −CO−D−Arg−Gly−D−Cys−β−Ala、及び Phe−Arg−D−Cys−β−Ala。 トリペプチド配列Arg−Gly−Aspに対するレセプターに特異的でコンホーメーション的に拘束された生物学的機能ドメインを有するペプチドを構築することも可能であるが、 D−Arg−Gly−D−Cys、 Arg−Gly−D−Cys、 HOOC−(CH

    2 )

    2 −CO−Phe−Gly−Cys−Arg、 HOOC−(CH

    2 )

    4 −CO−Gly−Lys−Cys、及び HOOC−(CH

    2 )

    5 −CO−Gly−Lys−Cys、 のように、必ずしも上記で示した一般式のものである必要はない。 これらのペプチドはガンマ線発光金属イオンと錯体を形成した金属イオン結合バックボーンを有していることができ、そして血栓症、癌、炎症部位又はアテローム性動脈硬化症プラクの画像化に使用することができる。 これらのペプチドは、非放射性金属イオンと錯体を形成した金属イオン結合バックボーンを有していることもでき、そして心筋梗塞、血栓症、網膜症、血管形成、骨吸収又は転移性癌の治療剤として使用することができる。 「タフトシン模擬体」。 本発明のペプチドは、金属イオンとの錯体形成に利用可能な2個又はそれより多い連続アミノ酸を含有する金属イオン結合バックボーン及び、タフトシンレセプターに特異的で、金属イオン結合バックボーンと金属イオンとの錯体形成によってコンホーメーション的に拘束される生物学的機能ドメインを含有している作成ペプチド及びそれらの製薬的に許容可能な塩であることができる。 これらのペプチドは式: R

    1 −Aaa−Bbb−Ccc−Ddd−Eee−R

    2

    (式中、 Aaaは、中性又は親水性側鎖を有するアミノ酸のL−又はD−異性体であり; Bbbは、正に荷電した側鎖を有しそして金属イオンの結合に利用できる窒素を含有するアミノ酸のL−又はD−異性体であり; Cccは、非荷電側鎖を有しそして金属イオンの結合に利用できる窒素を含有するアミノ酸のL−又はD−異性体であり; Dddは、金属イオンの結合に利用できる1個の硫黄、1個の硫黄と1個の窒素、又は2個の窒素を含有するアミノ酸のL−又はD−異性体であり; Eeeは、正に荷電した側鎖を有するアミノ酸のL−又はD−異性体であり; R

    1は、Aaaがデス−アミノアミノ酸でない限り、H、アルキル、アリール、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルキロキシカルボニル、アリーロキシカルボニル又は直接結合するか若しくはカルボニル基を介して結合したポリマーであり、そしてAaaがデス−アミノアミノ酸である場合にはR

    1は存在せず;そして R

    2は、Eeeがデス−カルボキシルアミノ酸でない限り、アミド、置換アミド、 エステル又はポリマーであり、そしてEeeがデス−カルボキシルアミノ酸である場合にはR

    2は在しない)、 のものであることができる。 AaaはThr、Cys、Pen、Pro、Ser又は対応するデス− アミノ誘導体であることができる。 代表的なペプチドにはThr−D−Lys−Gly− D−Cys−Arg、Thr−D−Lys−Gly−D−His−Arg及びPro−D−Lys−Gly−D− Cys−Argが含まれる。 金属イオン結合バックボーンはガンマ線発光金属イオンや感染又は炎症部位の診断用両像化に使用されるペプチドと錯体を形成することができる。 該ペプチドはまた、免疫刺激剤として使用することもでき、そしてこのような場合には、放射性でない金属イオンと錯体を形成することができる。 「環状ペプチド」。 本発明には、ジスルフィド、チオエーテル、ラクタム又はラクトン架橋のアイソスター置換用の金属イオン結合バックボーンを有する環状ペプチド及びその製薬的に許容可能な塩も含まれ、そして該環状ペプチドは一般式: (式中、Xは、金属イオンの実質的に全ての上記原子価が金属イオンとXとの錯体形成によって満たされるように、複数のアミノ酸を含んでいる金属イオン錯体化用の錯体形成バックボーンであり、 R

    1及びR

    2は各々0から約20個までのアミノ酸を含んでおり、 R

    3は1から約20個までのアミノ酸を含んでおり、 Aaa及びBbbは各々、ジスルフィド、アミド、チオエーテル、チオエステル、ウレタン又はエステル結合によってXと結合したアミノ酸を含んでいる)、 のものである。 ペプチドはXと錯体化した金属イオンを含んでいることもできる。 これらの環状ペプチドでは、Xは、金属イオンの利用可能な原子価との錯体形成に利用できる少なくとも1個の窒素、硫黄又は酸素を含有するアミノ酸を含んでいることができる。 或いは、金属イオンとX構成アミノ酸との錯体形成によって金属イオンの原子価の全てが満たされるわけではない場合には、Xは、金属イオンとXとの錯体形成によって金属イオンの全ての原子価が満たされるように、 金属イオンの利用可能な原子価との錯体形成用に利用できる少なくとも1個の窒素、硫黄又は酸素原子を含む誘導アミノ酸又はスペーサー配列を含むこともできる。 Xは式: Ccc−Ddd−Eee又はEee−Ddd−Ccc (式中、Ccc及びDddは各々非荷電側鎖を有するアミノ酸又はジペプチドであり、 そして EeeはCys、ホモCys、Pen又はHisのL−又はD−異性体である)、 のアミノ酸配列であることができる。 Aaaは側鎖中にカルボキシル基又はアミン基を有するアミノ酸のL−又はD−異性体であることができる。 Bbbは、Bbbがカルボキシル基を持つ側鎖を有する場合Aaaはアミノ基を持つ側鎖を有しており、 そしてBbbがアミノ墓を持つ側鎖を有する場合Aaaはカルボキシル基を持つ側鎖を有するように、カルボキシル基又はアミノ基を持つ側鎖を有するアミノ酸のL− 又はD−異性体であることができる。 直前に示した一般式の環状ペプチドには式: (式中、XはGly−Gly−Gly−Cys、Gly−Gly−Cys、Gly−Gly−Gly−His又はGly −Gly−HisのL−又はD−異性体を含有している)、 のソマトスタチン類似体が含まれる。 直前に示した一般式の環状ペプチドには式: 又は (式中、XはGly−Gly−Gly−Cys、Gly−Gly−Cys、Gly−Gly−Gly−His又はGly −Gly−HisのL−又はD−異性体を含有している)、 のメラノトロピン類似体も含まれる。 「製造方法」。 本発明には、金属イオンとの錯体形成によって得られるコンホメーション的に拘束された二次構造を有するペプチド及びその製薬的に許容可能な塩の製造方法が含まれ、そして該方法は: a)一般式: R

    1 −X−R

    2

    (式中、Xは、金属イオンの実質的に全ての上記原子価が金属イオンとXとの錯体形成によって満たされるように複数の連続アミノ酸を含んでいる、金属イオン錯体化用の錯体形成バックボーンであり; Xは、金属イオンとの錯体形成によって、二次構造の1部分を形成する特定の局所的二次構造を有しており; R

    1及びR

    2は各々、金属イオンとXとの錯体形成によって、R

    1若しくはR

    2のどちらか又は両方の少なくとも1部分がコンホーメーション的に拘束された二次構造の残部を形成する構造を有するように選択される0から約20個までのアミノ酸を含んでいる)のペプチドを提供し;そして b)上記ペプチドに金属イオンを錯体化させる; 工程を含んでいる。 本発明はまた、リガンド/レセプター対のメンバーを形成し得るリガンドの少なくとも1部分を形成するコンホメーション的に拘束された二次構造を含んでいるペプチド又はその製薬的に許容可能な塩の製造方法も含んでおり、該方法は: a)一般式: R

    1 −X−R

    2

    (式中、Xは、金属イオンの実質的に全ての上記原子価が金属イオンとXとの錯体形成によって満たされるように複数のアミノ酸を含んでいる、金属イオン錯体化用の錯体形成バックボーンであり、 Xは、金属イオンとの錯体形成によって、コンホメーション的に拘束された二次構造の1部分を形成する特定の局所的二次構造を有しており、 R

    1及びR

    2は各々、金属イオンとXとの錯体形成によって、R

    1若しくはR

    2のどちらか又は両方の少なくとも1部分がコンホーメーション的に拘束された全体的な二次構造の残部を形成する構造を有するように選択される0から約20個までのアミノ酸を含んでおり、そして X、R

    1又はR

    2の少なくとも1部を含んでいるコンホメーション的に拘束された全体的な二次構造はリガンド/レセプター対のメンバーを形成し得るリガンドを含んでいる)のペプチドを提供し;そして b)上記ペプチドに金属イオンを錯体化させる; 工程を含んでおり; これによって上記金属イオンはXに特定の局所的二次構造を形成させ、そしてそれによって上記ペプチドは、リガンド/レセプター対のメンバーを形成し得るリガンドを含むコンホメーション的に拘束された二次構造として配置される。 リガンドの少なくとも1部分を形成するコンホメーション的に拘束された二次構造のレセプター親和性は一般的に、金属イオンを有する全体的な二次構造中でコンホメーション的に拘束されていないペプチドの親和性より実質的に高いであろう。 本発明は更に、生物学的機能ドメインを模擬しているアミノ酸配列を含んでいるペプチド又はその製薬的に許容可能な塩の製造方法を含んでおり、該方法は: a)金属イオンと錯体形成バックボーンとの錯体形成によって、金属イオンの実質的に全ての原子価が満たされるように選択される複数のアミノ酸を含んでいる、金属イオン錯体化用の錯体形成バックボーンを提供し、そしてこの錯体形成バックボーンは、錯体形成バックボーンと金属イオンとの錯体形成によって、生物学的機能ドメインの少なくとも1部分と同一の範囲を占めており; b)上記錯体形成バックボーンのどちらかの末端と結合し、錯体形成バックボーンと金属イオンとの錯体形成によって、生物学的機能ドメインの残部を構成する0から約20個までのアミノ酸を提供し;そして c)錯体形成バックボーンと金属イオンとの錯体を形成させる; 工程を含んでいる。 この方法では、アミノ酸の錯体形成バックボーンを構成する少なくとも幾つかのアミノ酸は、錯体形成バックボーンと金属イオンとの錯体形成によって錯体形成バックボーンと生物学的機能ドメインの少なくとも1部分との相同性が高まるように修飾された側順を含んでいることができる。 錯体形成バックボーンと金属イオンとの錯体形成によって、錯体形成バックボーンは特定の局所的二次構造を形成することができる。 このような場合には、この特定の局所的二次構造によってペプチドを更にコンホメーション的に拘束された二次構造に配置させることができる。 「製薬的適用」。 本発明には、金属イオン結合バックボーン、該金属イオン結合バックボーンと金属イオンとの錯体形成によってコンホメーション的に拘束される決定された生物学的機能ドメイン及び、金属イオンを含有するペプチドを含んでいるペプチドに基づく製薬組成物が含まれる。 このような製薬製剤では、ペプチドの少なくとも1部分が、金属イオン結合バックボーンと金属イオンとの錯体形成によって二次構造がコンホメーション的に拘束されることができる。 生物学的機能ドメインは更に、金属イオン結合バックボーンが金属イオンと錯体化されるまで実質的に不活性であることができる。 「金属ペプチドライブラリー」。 本発明には、金属ペプチドライブラリーから所望の目標特性を有する金属ペプチドの取得方法も含まれ、そして該方法は: a)各ペプチドが、、金属イオンとの錯体形成に利用できる2個又はそれより多い連続アミノ酸を有する金属イオン結合バックボーンを含んでいる候補ペプチド混合物を提供し、そしてその際該金属イオン結合バックボーンは金属イオン結合バックボーンと金属イオンとの錯体形成によってコンホメーション的に拘束されており、各ペプチドは更に、別の、特有のそして異なるアミノ酸配列を含んでおり、そして上記混合物中の各ペプチドの存在は予め決定されており; b)上記ペプチドの金属イオン結合バックボーンと金属イオンとの錯体を形成させ;そして c)所望の目標特性を有する金属ペプチドが優先的に結合する物質に候補金属ペプチド混合物を暴露することによって、候補金属ペプチド混合物中から所望の目標特性を有する金属ペプチドを選択する; 工程を含んでいる。 ここで、そして金属ペプチドライブラリーに関する他の方法では、所望の特性を有する金属ペプチドは、バイオアッセイ、バイオケミカルアッセイ、薬理学的アッセイ、物理化学的アッセイ又は類似するアッセイを使用して好都合に選択することができる。 このようなアッセイは、金属ペプチドが所望の特性を有していることを直接的又は間接的のどちらかで決定することができるか、或いは所望の特性に関係のある幾つかのパラメーターを決定することができる。 この方法には更に、所望の目標特性を有する選択された候補金属ペプチドの単離が含まれる。 必要な場合には、例えば可溶性ライブラリーに関しては、当該技術分野で知られている多数の方法を使用して所望の特性を有するアミノ酸組成か又は金属ペプチドの構造のどちらかを決定することができる。 候補ペプチド混合物は、各樹脂微粒子に特定のペプチドが1個しか結合しないように固相樹脂に結合させるか又は溶液中で結合させることができる。 所望の目標特性を有する金属ペプチドを取得する別の方法は: a)金属イオン結合バックボーンの少なくとも1部分を構成する2個、3個又は4個の連続アミノ酸の既知の組合せ物を提供し、その際各アミノ酸は金属イオンとの錯体化用に利用でき、そして更に、金属イオン結合バックボーンは金属イオン結合バックボーンと金属イオンとの錯体形成によってコンホメーション的に拘束されており; b)1個又はそれより多いアミノ酸を含んでいる別の、特有のそして異なるアミノ酸配列を、金属イオン結合バックボーンを構成するアミノ酸に加え、その際この混合物中の各ペプチドの存在は予め決定されており; c)上記ペプチドの金属イオン結合バックボーンと金属イオンとの錯体を形成させ;そして d)所望の目標特性を有する金属ペプチドが優先的に結合する物質に候補金属ペプチド混合物を暴露することによって、所望の目標特性を有する金属ペプチドを候補金属ペプチド混合物中から選択する; 工程を含んでいる。 この方法は更に、所望の目標特性を有する選択された候補金属ペプチドの単離を含むことができる。 候補ペプチド混合物は、各樹脂粒子に特定のペプチドが1 個しか結合しないように固相樹脂に結合させるか又は溶液中で結合させることができる。 金属イオン結合バックボーンを構成する連続アミノ酸は各々、金属イオンの利用可能な原子価との諸体形成用に利用できる1個又はそれより多い窒素、硫黄又は酸素原子を含有していることができる。 所望の生物学的機能ドメインを有する金属ペプチドの取得方法は: a)金属イオン結合バックボーンの少なくとも1部分を構成する2個、3個又は4個の連続アミノ酸の既知の組合せ物を提供し、その際各アミノ酸は金属イオンとの錯体化用に利用でき、そして金属イオン結合バックボーンは金属イオン結合バックボーンと金属イオンとの錯体形成によってコンホメーション的に拘束されており; b)1個又はそれより多いアミノ酸で構成されている別の、特有のそして異なるアミノ酸配列を、金属イオン結合バックボーンを構成する連続アミノ酸に加え、その際この混合物中の各ペプチドの存在は予め決定されており; c)上記ペプチドの金属イオン結合バックボーンと金属イオンとの錯体を形成させ;そして d)所望の生物学的機能ドメインを有するペプチドが優先的に結合する物質に候補金属ペプチド混合物を暴露することによって、所望の生物学的機能ドメインを有する金属ペプチドを候補金属ペプチド混合物中から選択する; 工程を含んでいる。 この方法は更に、所望の生物学的機能ドメインを有する選択された候補金属ペプチドの単離を含むことができる。 候補ペプチド混合物は、各樹脂粒子に特定のペプチドが1個しか結合しないように固相樹脂に結合させるか又は溶液中で結合させることができる。 金属イオン結合バックボーンを構成する連続アミノ酸は各々、金属イオンの利用可能な原子価との措体形成用に利用できる1個又はそれより多い窒素、硫黄又は酸素原子を含有していることができる。 「本発明の目的」。 本発明の1つの目的は、高度に特異的なコンホメーション制限をペプチド、ペプトイド、関連プソイドペプチド、ペプチド模擬体及び金属構造体中で作成しそして使用することを、得られる錯体中の側鎖の構造的特徴が、 既知の生物学的レセプターと結合する生物学的に活性の三次元構造であるように、上記の配列を所望の金属イオンに錯体化させることによって、考案し、証明しそして説明することである。 本発明のもう1つの目的は、金属イオンと錯体化した分子だけが放射性画像化、放射線治療法、ポジトロン放射断層撮影法(PET)等に関して生物学的に活性であるように、この方法を使用して放射性標識された分子を担体不含状態で取得することである。 本発明のもう1つの目的は、各分子部分が、ペプチド中のジスルフィド、ラクタム又はラクトン架矯の代替物として特定の態様で金属イオンを錯体化させ、そしてそれによって、金属イオンとの錯体形成によってペプチド関連断片中にコンホメーション制限を存在させることができる一連の分子部分の設計方法を提供することである。 金属イオンが錯体化した分子中の生物学的機能ドメインの側鎖の構造的特徴は対応するジスルフィド−、ラクタム−又はラクトン−含有ペプチド同種体と近似している。 本発明のもう1つの目的は、より高レベルの安定性を有しそして金属イオンと錯体化していないペプチドか又は当該技術分野で慣用のペプチドよりタンパク質分解を受けにくいペプチド−金属イオン錯体を提供することである。 本発明のもう1つの目的は、金属イオンと錯体を形成していない場合コンホメーション制限がなく、その結果錯体を形成していないペプチド類似体は不活性であるか又は低い効力を示すが、放射性金属イオンを含む金属イオンと錯体を形成することによって高い効力と付随的なコンホメーション制限を有するペプチド類似体を提供することである。 本発明のもう1つの目的は、天然生起のペプチド及びタンパク質に共通して見られるベータターンやガンマターンのような反転構造の代用物としてコンホメーション的に拘束されたペプチド−金属イオン錯体を提供することであり、そしてそれによって金属イオン錯体化の結果として形成されたターンは天然生起のターン構造より安定化し、ファンデルワールス相互作用や水素結合のようなより弱い相互作用だけで安定化する。 本発明のもう1つの目的は、金属結合部位のペプチドコンホメーションが金属錯体化によってコンホメーション的に固定されるように、ペプチド内の金属錯体化を利用してペプチド内に特定の局所的コンホメーション制限を生じさせることである。 本発明のもう1つの目的は、アミノ酸を含む配列に金属イオンを錯体化させることによって生じる局所的コンホメーション制限がペプチドの遠位領域にコンホメーション制限を順次生じさせるように、ペプチド内の金属イオン錯体化を利用してペプチド内に特定の全体的なコンホメーション制限をもたらすことである。 本発明のもう1つの目的は、直鎖ペプチド内の金属イオン錯体形成を利用してペプチドを折り畳みそしてコンホメーション的に制限して、ジスルフィド、ラクタム又は類似の基によってペプチドを環化することによって得られるものと比肩できるコンホメーション制限を得ることである。 本発明のもう1つの目的は、哺乳動物におけるインビボ生体分布プロフィール、身体からのクリアランス速度及び態様、生体利用効率及び薬物動態学を改変するようにペプチドを金属イオンに錯体化することである。 本発明のもう1つの目的は、安定且つ非放射性の金属イオンを利用して、特定の生物学的活性を有する生物学的機能ドメインを有する、例えば疾病の治療法用のペプチド−金属イオン錯体を提供することである。 本発明のもう1つの目的は、金属イオンとの錯体形成によって、血栓画像化、 腎臓障害の画像化、腫瘍病変の画像化及び治療法、並びに心筋梗塞の画像化及び治療法を含む診断及び治療様式で使用され、1つ又はそれより多いレセプターのRGD結合インテグリンファミリーに特異的な生物学的機能ドメインを含む分子を設計しそして開発することである。 本発明のもう1つの目的は、金属イオンとの錯体形成によって、タフトシンレセプターに特異的でそして多形核顆粒球、単球及びマクロファージを刺激して食作用に向かわせ、そして膿瘍及び感染画像化用の診断様式で使用できる生物学的機能ドメインを含む分子を設計しそして開発することである。 本発明のもう1つの目的は、多形核顆粒球及びマクロファージ上のタフトシンレセプターに特異的な領域を有するペプチド−金属イオン錯体を提供することであり、その際この錯体の存在はこのような多形核顆粒球及びマクロファージに提供される抗原の抗原プロフィールを高め、そしてそれによって、より高い力価の抗体の産生が得られる。 本発明のもう1つの目的は、ソマトスタチンのジスルフィド結合を特定の金属イオン錯体形成部分によって置換し、その結果、金属イオンが上記部分に錯体化した後にレセプター結合領域の構造的特徴が固定されそして元のジスルフィド含有ソマトスタチン分子の構造的特徴と類似しているソマトスタチン類似体を設計しそして開発することである。 本発明のもう1つの目的は、分子が強力でそして金属イオンの錯体化後にだけ指定されたレセプターと結合するように、環状ラクタム架橋を含有している強力なメラノトロピン類似体中のラクタム架橋を特定の金属イオン結合部分で置換することである。 本発明のもう1つの目的は、リガンドが金属イオンと錯体を形成した後にだけエストロゲンレセプターと結合するように、ドゥノボ設計によってエストロゲンレセプター用のペプチド−金属イオンリガンドを開発することである。 本発明のもう1つの目的は、得られたペプチド−金属イオン錯体が錯体化していないペプチド分子より組織標的に対して親和性及び特異性が高くなるように、 全身画像化及び放射線治療法で使用するためにペプチドを放射性金属イオンと錯体化させることである。 それ故、得られた放射性標識種は、生物学的標的認識に関して本質的に担体不含である。 本発明のもう1つの目的は、脳血液関門を通過できそしてそれ故脳の状態の治療又は診断での使用に適合させ得るペプチド−金属イオン錯体を提供することである。 本発明のもう1つの目的は、酵素的又はペプチダーゼ分解を顕著に受けることなく腸血液関門を通過できそしてそれ故経口投与での使用に適合させ得るペプチド−金属イオン錯体を提供することである。 本発明のもう1つの目的は、ペプチドを金属イオンで標識して特定のコンホメーション制限が得られるように、ペプチドが金属イオン結合ドメインを含んでいるペプチド−金属イオン錯体のコンビナトリー及びペプチドライブラリーを提供することである。 本発明のもう1つの目的は、ペプチドを金属イオンで標識して特定のコンホメーション制限が得られるように、金属ペプチドが金属イオン結合ドメインを含んでおり、そして更に既知ではあるが別の、特有のそして異なるアミノ酸配列を含んでいる金属ペプチドライブラリーを提供することである。 本発明のもう1つの目的は、金属ペプチドが金属イオン結合ドメイン及び既知ではあるが別の、特有のそして異なるアミノ酸配列を含んでおり、そして所望の目標特性を有する金属ペプチドが優先的に結合する物質に上記金属ペプチドを暴露させることができる金属ペプチドライブラリーを提供することである。 本発明のもう1つの目的は、金属ペプチドが金属イオン結合ドメイン及び既知ではあるが別の、特有のそして異なるアミノ酸配列を含んでおり、そして生物学的機能ドメインを有する金属ペプチドが優先的に結合する物質に上記金属ペプチドを暴露させることができる金属ペプチドライブラリーを提供することである。 本発明のもう1つの目的は、金属ペプチドが金属イオン結合ドメインを含んでおり、そして可溶性か又は固相ライブラリーのどちらかである金属ペプチドライブラリーを提供することである。 本発明のもう1つの目的は、金属イオンとの錯体化によって高度のコンホメーション制限を有しそしてペプチド−金属イオン錯体について開示された態様で使用できる非ペプチド金属構造体を提供することである。 本発明の他の目的、利点及び新しい特徴、並びに更なる適用可能な範囲は以下の詳細な説明中に一部記載されており、そして一部は以下の実験によって当該技術分野の熟練者に明白となるか又は本発明の実施によって知ることができよう。 本発明の目的及び利点は下記の請求の範囲で特に指摘された手段及び組合せによって理解しそして達成することができる。 図面の簡単な説明 図1は、本発明によって製造された直鎖ペプチドを金属イオンとの錯体形成前(この場合にはペプチドはコンホメーション的に拘束されていない)及び金属イオンとの錯体形成後(この場合にはペプチドはコンホメーション的に拘束されている)の両方に関して図式的に示したものである。 図1−Aは、反転が2つのアンチパラレルβシート間に位置している、より大きいペプチド又はタンパク質の1部分のような天然生起の反転構造を示したものである。 図1−Bは、金属イオンと錯体化していないランダムコンホメーションを有する本発明のペプチドを図式的に示したものである。 図1−Cは、金属イオンと錯体化している本発明のペプチドを示したものである。 この錯体化は反転構造を形成させ、高度に拘束された構造をもたらす。 図2は、D−Arg−Gly−D−Cys−β−Alaの非標識一次構造を有する本発明の金属イオン標識ペプチドの緩和立体図を示す。 図2−A及び2−Bは、金属キソ基の異性現象によって作られた2つの異性体を示す。 図2−Cは図2−Aと2− Bを重ねた図を示し、これら2つの異性体間の生物学的に関係のあるアミノ酸側鎖の構造的特徴図に差異がないことを示している。 図3は、Thr−D−Lys−Gly−D−Cys−Argの非標識一次構造を有する本発明の金属イオン標識ペプチドの緩和立体図を示す。 図3−A及び3−Bは、金属キソ基の異性現象によって作られた2つの異性体を示す。 図3−Cは図3−Aと3 −Bを重ねた図を示し、これら2つの異性体間の生物学的に関係のあるアミノ酸側鎖の構造的特徴図に差異がないことを示している。 図4は、

    99m Tc-標識D−Arg−Gly−D−Cys−β−Alaとヒト活性化血小板との結合の飽和結合等温線を示す。 図5は、ヒト血小板との結合に関して

    99m Tc-標識D−Arg−Gly−D−Cys-β− Alaを用いて

    99 Tc-標識D−Arg−Gly−D−Cys−β−Alaと非標識D−Arg−Gly− D−Cys−β−Alaの競合結合の結果を示す。 図6は、

    99m Tc-標識D−Arg−Gly−D−Cys−β−Alaを使用して動物モデルの脚に誘導された凝血塊のガンマ線カメラ画像を示す。 図7は、

    99m Tc-標識D−Arg−Gly−D−Cys−β−Alaを使用して動物モデルで誘導された凝塊のガンマ線カメラ画像を示す。 図8は、脚にサワーミルク誘導性膿瘍を有するマウスのガンマ線カメラ画像を、

    99m Tc−Thr−D−Lys−Gly−D−Cys−Argを注入して20分後に撮った画像で示す。 図9は、脚にサワーミルク誘導性膿瘍を有するマウスのガンマ線カメラ画像を、

    99m Tc−Thr−D−Lys−Gly−D−Cys−Argを注入して4時間後に撮った画像で示す。 図10は、

    99m Tc-標識Thr−D−Lys−Gly−D−Cys−Argとヒト多形核白血球との結合の飽和結合等温線を示す。 図11は、ヒト多形核白血球との結合に関して

    99m Tc-標識Thr−D−Lys−Gly− D−Cys−Argを用いて

    99 Tc-標識Thr−D−Lys−Gly−D−Cys−Argと非標識Thr −D−Lys−Gly−D−Cys−Argの競合結合の結果を示す。 図12は、ウサギのテルペンチン誘導性膿瘍のガンマ線カメラ画像を、

    99m Tc−T hr−D−Lys−Gly−D−Cys−Argを注入して15分後に撮った画像で示す。 図13は、ReO[V]−Thr−[D−Lys−Gly−D−Cys]−Argへの暴露によってヒト多形核顆粒球による熱不活化酵母細胞の食作用刺激パーセントの投与量−応答関係の柱状図を示す。 図14は、

    99m Tc−Thr−[D−Lys−Gly−D−Cys]−Arg経口投与2時間後のマウスにおける

    99m Tc−Thr−[D−Lys−Gly−D−Cys]−Argの生体分布プロフィールを示す。 種々の臓器の1グラム当たり注入投与量パーセント(パーセントID/ g)を示す。 Blは血液、Kiは腎臓、Liは肝臓、Luは肺、Stは胃、Spは脾臓、LIは大腸、SIは小腸、Heは心臓、Muは正常大腿筋、Feは大腿骨、 そしてAbは大腿筋の炎症部位である。 発明の好適な実施態様(本発明を実施するための最良の形式)の詳細な記述 本発明の方法を用いると、金属イオンとの錯体形成用の配位部位を与えるために個別に必要な基を含むペプチド連鎖を選択することによりペプチド−金属イオン錯体が設計される。 このペプチド−金属イオン錯体の特異的立体化学的特徴は錯体形成性金属イオンの配位領域の領域化学性に依存する。 それ故、導入される金属イオンの配位領域の規定された幾何学的形状がペプチド骨格に課される構造的制限の性質および程度を指令し且つ規定する。 錯体形成性金属イオンがペプチド連鎖中の特定の構造的傾向の核となりそしてこの方式が二次元構造の現存する領域からの三次元構造の形成を引き起こすことは知られているが、特定の生物学的受容体に関連する好適な二次元構造を誘発させるための構造的制限を強制的に行うための金属錯体形成の使用はこれまでには探索されていないままであった。 この方式は、より短いペプチドは一般的に好ましい溶液立体配座を示さずしかも一般的に実質的に分節的な適応性により特徴づけられているため、かなりの利点を示す。 二次元構造が重要であるペプチド類、 例えば生物学的受容体に結合する配列を含有する短いペプチド類に関しては、構造的な適応性を減じるためには一部の形態の化学的修飾が必要である。 定義。 明細書および請求の範囲中で使用されるある種の語句は下記の通りに定義される: 明細書および請求の範囲中で使用される「結合」、「結合する」、「標識」、 「標識付けする」、「錯体」および「錯体形成」は一般的に全てのタイプの物理的および化学的結合、反応、錯体形成、吸引、キレート化などを包括することを意味する。 本発明のペプチド類は、 a)天然産出性であるか、 b)化学合成により製造されるか、 c)組み換えDNA技術により製造されるか、 d)比較的大きい分子の生化学的または酵素による断片化により製造されるか、 e)上記のa〜dの方法の組み合わせから生ずる方法により製造されるか、或いはf)ペプチド類を製造するための他の手段により製造される。好適な製造手段である化学合成を使用することにより、天然に産出しない種々のアミノ酸類を連鎖に沿って導入すること、N−またはC−末端を修飾することなどが可能になり、それによりペプチドのさらに長い寿命、改良された安定性および調合、プロテアーゼ減成に対する耐性などを与える。明細書および請求の範囲中で使用される「ペプチド」という語句は2種もしくはそれ以上のアミノ酸類の誘導体を含むアミノ酸類からなる構造を包括することを意味する。多くの場合、本発明のペプチド類は100個より少ないアミノ酸類、そして好適には60個より少ないアミノ酸類、そして最も好適には約2〜20 個のアミノ酸類を含む。ペプチドの全部または一部を構成するアミノ酸類は天然産出性アミノ酸類、そのようなアミノ酸類の異性体および修飾体、非−蛋白質アミノ酸類、修飾された翻訳後のアミノ酸類、酵素により修飾されたアミノ酸類、 偽アミノ酸類に設計された構造体または構造体などであってよいため、「ペプチド」という語句は偽ペプチド類およびペプチド疑似体も含む。 「ペプチド」という語句はペプチド類の二量体または多量体も含む。 「製造された」ペプチドは化学合成、組み換えDNA技術、比較的大きい分子の生化学的なもしくは酵素による発酵、上記の組み合わせにより製造されるかまたは一般的にいずれかの他の方法により製造されるペプチドを含む。本発明で使用される「アミノ酸類」並びに明細書および請求の範囲中で使用されるその語句は既知の天然産出性蛋白質アミノ酸類を含み、それらはそれらの一般的な三文字略語および一文字略語の両者により照合される。一般的には、11 〜24頁に示されている本文および表を含む

    Synthetic Peptides:A User's Guid

    e ,GA Grant,editor,WHFreeman & Co.,New York,1992を参照するとよく、 それはここに引用することによりその教示が本発明の内容となる。 「アミノ酸」 という語句は天然産出蛋白質アミノ酸類、非−蛋白質アミノ酸類、翻訳的に後− 修飾されたアミノ酸類、酵素により合成されたアミノ酸類、誘導化されたアミノ酸類、偽アミン酸類に設計された構造体または構造体などの異性体および修飾体も含む。修飾されたアミノ酸類および一般的でないアミノ酸類は以上で引用された

    Synthetic Peptides:A User's Guide ;Hruby VJ,Al-obeidi F and Kazmierski W:Emerging approaches in the molecular design of receptor-selective pep tide ligands;conformational,topographical and dynamic consideration. Bi ochem J268:249-262,1990;およびToniolo C:Conformationally restricted pep tides through short-range cyclization. Int J Petptide Protein Res 35:287 -300,1990に一般的に記載されており、それらの全ての教示はここに引用することにより本発明の内容となる。単独アミノ酸は時には「基」としてそこで称される。本発明のペプチド構造体は金属イオン、および金属イオンが診断用または治療用に使用される態様に関しては医学的に有用な金属イオンを含む。金属イオンは放射活性、常磁性または超常磁性であってもよいが、必ずしもそうである必要はない。金属イオンは鉄、コバルト、ニッケル、銅、マンガン、砒素、セレン、テクネチウム、ルテニウム、パラジウム、銀、カドミウム、インジウム、アンチモン、レニウム、オスミウム、イリジウム、白金、金、水銀、タリウム、鉛、ビスマス、ポロニウムおよびアスタチン元素のイオン形態であることができる。金属イオンはインジウム、金、銀、水銀、テクネチウム、レニウム、錫、アスタチンおよび銅のイオン性放射性核種であることもできる。放射活性である医学的に有用な金属イオンはガンマ線、ベータ粒子または電子との衝突でガンマ線に変換される陽電子を発生させることができる。医学的に有用な金属イオンはガンマシンチグラフィ、特殊光子放出性のコンピューター化された断層写真、または陽電子放出性の断層写真を含む診断用の造影工程で使用することができる。医学的に有用な金属イオンを磁気共鳴造影において診断用に使用することができる。医学的に有用な金属イオンは治療用に使用することができる。医学的に有用な金属イオンのタイプは特定の医学的用途に依存する。特に有用な金属イオンは元素25−30(Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zn)、33−3 4(As,Se)、42−50(Mo,Tc,Ru,Rh,Pd,Ag、Cd,In,S n) および75−85(Re,Os,Ir,Pt,Au,Hg,Tl,Pb,Bi,Po,At )を含む。元素Tc、Re、およびCuの同位体が診断用の造影および放射療法における使用において持に適用可能である。同位体

    99m Tcは診断用の造影における使用に特に適用可能である。診断または治療用途を有する他の放射性核種は

    62 Cu、

    64 Cu、

    67 Cu、

    97 Ru、

    105 Rh、

    109 Pd、

    186 Re、

    188 Re、

    198

    Au、

    199 Au、

    203 Pb、

    211 Pbおよび

    212 Biを含む。 ペプチドの生物学的−機能領域は明細書および請求の範囲中では細胞、組織、 器官および他の生物学的物質で見られる生物学的受容体に結合する生物学的に活性なペプチド配列を構成する1種もしくはそれ以上のアミノ酸類の配列として定義される。生物学的−機能領域は連続的なアミノ酸類(シクロノジカル)であってもよくまたは不連続的なアミノ酸類(レグニロジカル)であってもよい配位子を形成する1種もしくはそれ以上のアミノ酸の配列も含み、この配位子はそのアクセプターまたは受容体との特異的な相互作用を起こすことができる。「受容体」という語句はアクセプターおよび受容体の両者を含むことを意味する。受容体は生物学的受容体であってよい。ペプチドまたは生物学的−機能領域は結合後に生物学的受容体と会合する細胞、組織または他の物質に信号を伝達してもよいが、それは必ずしも必要はない。例にはホルモン受容体、神経伝達受容体、細胞表面受容体、酵素受容体および抗体−抗原系統に特異的な生物学的−機能領域が包含されるがそれらに限定されるかもしれない。生物学的−機能領域は部位特異的RNAまたはDNA結合用の配位子、例えば転写の疑似体および他の遺伝子調節蛋白質として使用できる配列、を含んでいてもよい。生物学的−機能領域は1つもしくはそれ以上のアミノ酸類、または他の制限された分子領域の配列を含んでいてもよく、それらは他のペプチド類、酵素、抗体、または蛋白質組成物を含む他の組成物で見られる主物学的受容体との結合を示し、それら自身は他の生物学的受容体との結合を示す。生物学的−機能領域は「特異的な結合対」の一員を構成していてもよく、そこでは特異的な結合対は少なくとも2つの分子を含み、そこでは1つの分子は表面上にまたは空所内に他の分子の特定の空間的および有極器官に特異的に結合する領域を有する。しばしば、特異的な結合対の構成員は配位子および受容体または抗−配位子と称される。特異的な結合対の例には抗体− 抗原の対、ホルモン−受容体の対、ペプチド−受容体の対、酵素−受容体の対、炭水化物−蛋白質の対(糖蛋白質)、炭水化物−脂肪の対(糖脂質)、レクチン− 炭水化物の対などが包含される。 生物学的−機能領域(ドメイン)はさらに構造体の一部を含むようにも定義され、そこで構造体はペプチド疑似体、ペプチド様、または金属性−構成分子であり、それは構造体と金属イオンとの結合で生物学的に活性となり、細胞、組織、 器官および他の生物学的物質上で見られる生物学的受容体との結合を示す。この生物学的−機能領域は、この場合、シクロノジカルまたはレグニロジカルであってよく、そして一般的にはペプチドの生物学的−機能領域の寄与および機能を有する。生物学的−機能領域は金属イオン−系統領域の全部または一部と共存していてもよいため、金属イオン−結合領域を構成する同じアミノ酸が生物学的−共存領域の全部または一部を構成する。多くの場合、金属イオン一結合領域の1つもしくはそれ以上のアミノ酸が生物学的−機能領域の一部となるであろうし、そして金属イオン−結合領域の一部でない1つもしくはそれ以上の別のアミノ酸が生物学的−機能領域の残りを形成するであろう。 構成上の制限はペプチドまたは他の構造体により推定される三次元形状の安定性および好適な構造体と関連する。構成的な制限には、ペプチド中の単独残基の構成的運動の制限を含む局部的制限;一部の二次元構成単位を形成してもよい基の群の構成的な運動の制限を含む領域的な制限;および全体的なペプチド構造を含む全体的な制限が包含される。一般的には以上で引用されている

    Synthetic Pe

    ptides:A User's Guideを参照のこと。 ペプチドの一次元構造はそのアミノ酸配列である。二次元構造はペプチド骨格の構成並びに例えばα−螺旋、β−シート、ターンなどへのペプチドの断片の折り畳み性と関係する。それ故、ペプチドにより推定される三次元形状はその二次元形状と直接関係する。一般的には24−33、39−41および58−67頁に示されている本文、図面および表を含む以上で引用された

    Synthetic Peptides

    :A User's Guideを参照のこと。全体的な構造は構成的に制限された三次元形状を採用するために好ましいペプチド構造を称する。 ここに示された方法から生ずる生成物は医学的用途および獣医学的用途の両方に使用することができる。典型的には、この生成物は人間で使用されるが、他の哺乳動物で使用してもよい。「患者」という語句は哺乳動物個体を示すことを意味し、そして明細書および請求の範囲中ではそのように使用される。本発明の主な用途は人間の患者を含むが、本発明は研究室、農場、動物園、野生、愛玩、スポーツまたは他の動物に適用してもよい。 「金属イオンの配位」。種々の一般的な金属イオンの配位領域は一般的に四座配位子ないし六座配位子である。本発明に従う1つの態様では、ペプチドは受容体認識用に必要な化学基の他にそれが金属イオンとの結合を生成するために所望する数(多くの場合4〜6)の基も含有するように設計される。分子は、金属イオンでの標識付けで、その構成が受容体に対する親和力が得られるように設計される。分子は簡便には三次元分子モデル化コンピューターソフトウエア、例えばALCHEMY−III(ミズーリ州、セントルイスのトリポス・アソシエーツ・ インコーポレーテッド)、を用いて新たに設計される。設計するための1つの基本的方式は特定の金属イオンにより規定される配位幾何学的形状を保有しながら全てのその原子価を満たすように金属イオンと錯体形成されるペプチド骨格を構成することである。これが金属−ペプチド骨格の分子の足場を生成し、それを次に生物学的目標に対して特異的な基礎的な基を用いて修飾する。特に、受容体認識および結合用に必要なアミノ酸側鎖を適当なアミノ酸基をこれらの側鎖間の空間的な関係がこの種類の配位子に関して科学文献中でこれまでに報告もしくは提案されているかまたは例えばブルックハーベン・ナショナル・ラボラトリーにより保有されている蛋白質データバンクの如きデータベースものに合うような方法で足場上に指定する。一般的には、例えば磁気共鳴分光法および分子モデル化の如き手法を使用して受容体または抗原結合に対する特異的なアミノ酸基の影響および相対的重要性を測定して既知の抗原、抗体もしくは受容体と結合するかまたは既知の結合配列もしくは配位子を模するペプチド類の特異的な設計および合成を可能にすることが今回可能になった。 配位番号4、5または6が付いておりそしてそれぞれ四座、五座または6座配位子と錯体形成される金属イオンは配位子を折り畳みそして制限するであろう。 換言するとペプチドのような高度に適応性のある分子は折り畳まれてそれと金属イオンとの錯体形成によりある種の逆片を生成する。この生じた片は構造的な意味では高度に制限された構造である。図1は、構造的に制限されていない金属イオンとの錯体形成前および構造的に制限されている金属イオンとの錯体形成後の両者の本発明により製造される線状ペプチドを記載している。図1−Aは例えば逆片が2つの抗−平行β−シート間に置かれた安定な構造である比較的大きいペプチドまたは蛋白質の部分の如き天然産出逆片構造を記載している。 それ故、図1−Aでは、追加のアミノ酸配列がいずれかの末端に結合されているが、図式描写には含まれていない。図1−Bは金属イオンと錯体形成されていない本発明のペプチドを図式的に記載している。そのようなペプチドは構造的に制限されておらず、それ故ペプチドの各アミノ酸は他のアミノ酸に関して複数の可変的な三次元位相幾何学的形状を有する。図1−Cは金属イオンと錯体形成されている本発明のペプチドを記載している。この錯体形成は逆片構造を生じて、高度に制限された構造を与える。ほとんどの生物学的に活性なペプチド類は折り畳まれた構造または逆片を受容体−結合部位で示すことが示されているため、逆片は生物学的結合にとって重要である。ほとんどのペプチドホルモン受容体および抗体−結合対掌体はペプチドの折り畳まれた構造体を受容することが示されている。本発明はそれ故、受容体接触を生ずる側鎖を金属−ペプチド骨格の足場上に置いて金属イオン錯体形成後に生物学的受容体により要求される高度に制限された位相幾何学的形状を生ずるため、広範囲の配位子系に適用することができる。 「金属−ペプチド骨格(バックボーン)」。種々の金属イオン−錯体形成性骨格を本発明で使用することができる。骨格の選択の大部分は使用する金属イオン、生物学的受容体並びに生物学的受容体用に必要な生物学的−機能領域の寸法および特徴に依存する。好適な金属−ペプチド骨格は特定の錯体形成性金属イオンの配位領域により要求される必要な数の特定の配位基を基にしている。一般的には、本発明で有用であると証明できる金属イオンのほとんどは4〜6のそして稀には8程度の高さの配位数を有しており、そのことは推定金属イオン−結合性ペプチド連鎖はペプチド連鎖中で特定の幾何学的形状および配位領域の金属イオンとの結合を設定するような立体相容性方式で加えられた十分な基を有していなければならない。ペプチド連鎖中の配位基には、アミン、アミド、イミダゾール、 またはグアニジノ官能基の窒素原子、チオール類または二硫化物の硫黄原子;およびヒドロキシ、フェノール系、カルボニル、またはカルボキシル官能基が包含される。さらに、ペプチド連鎖または個別のアミノ酸類は例えばオキシム、ヒドラジノ、スルフィドリル、ホスフェート、シアノ、ピリジノ、ピペリジノ、またはモルホリノ基の如き配位基を含むように化学的に変更することができる。ペプチド構造体は線状または環式であることができるが、線状構造体が一般的に好ましい。小さい線状ペプチドの一例はGly−Gly−Gly−Glyであり、それは骨格中に4の配位数を有する金属イオンと錯体形成することができる4個の窒素(N

    4錯体形成系)を有する。同様な適するテトラペプチドをこのようにして使用することもでき、さらに、アミノ酸類の少なくとも1つが配位基を有する側鎖を有するトリペプチドを4の配位数を有する金属イオンと共に使用することもできる。側鎖は窒素、酸素または硫黄をベースとした配位基を有することができる。それ故、四座ペプチド構造体はN

    4 、N

    3 S、N

    2

    2 、NS

    3 、N

    2 SOまたは同様な組み合わせであることができ、窒素、硫黄および酸素原子を使用して四座配位を生ずる。環式配列を使用してもよく、例えば、シクロ[Gly−Gly−G ly−Gly]は4の配位数を有する金属イオンと錯体形成するのに適するN

    4

    四座配位子を生成する簡単な環式ペプチドである。この環式テトラペプチド鋳型への他の適する修飾は以上で線状ペプチドに関してそれを上記の他の四座配位子系のいずれかへの転化に対して記載されている方法と同様な方法で構造的に処理することができる。 線状および環状の両者をさらに修飾して追加の配位基を加えて生じたペプチドが五座もしくは六座及上にして金属イオンをより高い配位数と配位させることができる。そのような金属イオン−錯体形成性ペプチド配列の設計は科学文献に記載されている(Ozeki E,Kimura S,and Imanishi Y:Int J Peptide Protein Re search 34:111,1989;Garcia-Escheverria C,Albericio F,Giralt E and Pons M:J Amer Chem Soc 115:11663-11670,1992;Fattoruso R,Morelli G,Lombard i A,Nastri F.Maglio O,D'Auria G,Pedone C,Pavone V:Design of metal i on binding peptides,Biopolymers(Peptide Sci)37:401-410,1995)。天然産出性金属結合性ペプチド類の他の例にはカルモジュリンおよび同様なカルシウム結合性ペプチド類、並びにバリノマイシン、カリウムを結合する環式ペプチド抗生物質が包含される。 他の錯体形成性骨格は少なくとも2つのアミノ酸基および誘導化されたアミノ酸またはスペーサー配列を含んでいてよく、誘導化されたアミノ酸またはスペーサー配列は金属イオンの原子価と錯体形成するために利用できる窒素、硫黄または酸素原子を有する。誘導化されたアミノ酸類の例にはアミド、第一級アルキルもしくはアリールアミド、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−2−カルボン酸およびその対応する7−ヒドロキシ誘導体、N−カルボキシメチル化されたアミノ酸類、2'−メルカプト−Trp、Nβ−(2−メルカプトエタン)−α ,β−ジアミノプロピオン酸および他の同族アミノ酸類の他の同様な高級同族体、Nβ−(2−アミノエタン)−α,β−ジアミノプロピオン酸および他の同族アミノ酸類の他の同様な高級同族体、Nβ−(ピコリノイル)−α,β−ジアミノプロピオン酸および他の同族アミノ酸類の他の同様な高級同族体、β−(ピコリルアミド)−Aspおよび他の同族アミノ酸類の他の同様な高級同族体、Nβ−(2 −アミノ−ベンゾイル)−α,β−ジアミノプロピオン酸および他の同族アミノ酸類の他の同様な高級同族体、β−(2−アミドメチルピリジン)−Aspおよび他の同族アミノ酸類の他の同様な高級同族体、N−ベンジルオキシカルボニルアミノ酸、N−tert−ブチルオキシカルボニルアミノ酸、N−フルオレニルメチルオキシカルボニルアミノ酸および他の同様なウレタン−保護されたアミノ酸誘導体、並びに前記のものに関する他の誘導化されたまたは合成アミノ酸類が包含される。 本発明で使用できるスペーサー配列の例には2−メルカプトエチルアミン、琥珀酸、グルタル酸、2−メルカプト琥珀酸、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラアミン、テトラエチレンペンタアミン、グリコール、ポリエチレングリコール、チオグリコール酸、メルカプトプロピオン酸、ピリジン−2−カルボキシレート、ピコリルアミン、2−メルカプトアニリン、2− アミノ安息香酸、および2−アミノメチルピリジンが包含される。一般的には、 直接的にまたは間接的に2つのアミノ酸類に結合して連続的な配列を生成しそして金属イオンの原子価との錯体形成用に利用できる窒素、硫黄または酸素を有する配列を使用することができる。 ほとんどの用途にとっては、各ペプチド分子は単独の金属イオンを錯体形成する金属−錯体形成性骨格を含むであろう。しかしながら、ある種の用途にとっては、1つより多い金属イオンを錯体形成するであろう金属イオン−錯体形成性骨格を有するペプチド分子を設計することもできる。1つの態様では、ペプチド配列は1つもしくはそれ以上のアミノ酸基または他のスペーサーにより分離されている2個の離れている骨格断片を含み、その基またはスペーサーは官能基または生物学的−機能領域の一部を形成してもよいが、それは必ずしも必要ない。 金属イオン−結合性骨格はキラル中心に予め規定された立体化学性を有するペプチド配列であり、該中心はまた生物学的−機能領域の全部または一部を形成する別の基および構造要素と連結していてもよい。予め規定された立体化学性を有するキラル中心の選択はそれが金属イオンの錯体形成時に新しいキラル中心を発生する可能性を排除する点で非常に有利であり、該キラル中心はまた生物学的− 機能領域の活性特徴に影響を与えるかもしれずそして一般的には影響を与えるであろう。2つの新しいキラル中心の生成は、生ずる立体化学性に関する調節がないと、Katzenellenbogenおよび共同研究者(Chi DY,O'Neil JP,Anderson CJ, Welch MJ,and Katzenellenbogen JA:Homodimeric and heterodimeric bis(amin o thiol)oxometal complexes with rhenium(V)and technetium(V):control of h eterodimeric complex formation and an approach to metal complexes that m imic steroid hormones.J Med Chem37:028-937,1994)によりステロイドホルモン配位子の疑似体として合成されたヘテロ二量体レニウムおよびテクネチウムの欠点となる。 例えばTcO[V]またはReO[V]の如き金属オキソイオン種に対するペプチドの錯体形成は理論ではシン−またはアンチ−金属オキソ基のいずれかを有するという点で異なる2種の異性体を生ずる。本発明に従うペプチド−金属オキソ錯体はこのタイプのシン−およびアンチ−異性を示すことができる。これらの異性体は、光学的に活性なアミノ酸が分子の金属オキソイオン−錯体形成部分の一体部分も形成する場合には、HPLCおよび同様な手段により分離可能である。シン−またはアンチ−のいずれかの立体配置における金属オキソ基の配向は図2および3に示されているように金属オキソ基に対して錯体形成されたペプチド骨格の構造的性質に影響を有していないようであり、それらの図は本発明の2種の

    99

    m Tc−標識が付けられたペプチド類のシン−およびアンチ−立体構造を示している。図2はD−Arg−Gly−D−Cys−β−Alaの主な標識が付けられていない構造のゆるい立体図を示す。図2−Aおよび2−Bは金属オキソ基中で異性化により作成された2種の異性体を示す。図2−Cは図2−Aおよび2− Bの重ねられた図面を示し、2種の異性体間の生物学的に関連するアミノ酸側鎖の位相形状における差がないことを示している。図3はD−Lys−Gly−D −Cys−Argの主な標識が付けられていない構造のゆるい立体図を示す。図3−Aおよび3−Bは金属オキソ基中で異性化により作成された2種の異性体を示す。図3−Cは図3−Aおよび3−Bの重ねられた図面を示し、2種の異性体間の生物学的に関連するアミノ酸側鎖の位相形状における差がないことを示している。その結果、2種の異性体の1種の中の金属オキソ基が錯体と生物学的目標との相互作用中に立体障害を引き起こさない限り、錯体の2種の異性体の生物学的活性は同様である。これらの場合には、2種の異性体の1種は比較的高い生物学的活性特徴を有するかもしれない。 ほとんどの金属イオン錯体は配位数6または4を有する。2、3および7の配位数を有する錯体は稀である。真の奇数配位数を有する金属錯体はそれらの立体化学性および配位結合特性のために相対的に稀である。5の配位数を有するほとんどは中心金属イオン種と同じモノ−オキソまたはジ−オキソ金属−カチオンとしての金属イオンの多くの錯体は既知である。これらのタイプの錯体では、数個の遷移金属イオンが司じ酸化状態のための異なる中心種として存在することが知られている。一例は例えばMo(V)、MoO

    3+ 、MoO

    2

    +の如きモノ−オキソ形態での5+状態のモリブデン並びに例えばMo

    2

    2

    6+ 、Mo

    2

    3

    4+ 、Mo

    2

    4

    2+

    の如き二核形態である。同様に、テクネチウムも1−〜7+の複数の酸化状態で存在し、配位数は中心種としてのTcまたはTc−オキソ金属−カチオン状で4 〜9の範囲である(Tisato F,Refosco F,Bandoli G:Structural survey of te chnetium complexes.Coordination Chem Rev 135/136:325-397,1994;

    The Chem

    istry of Technetium in Medicine ,Steigman J and Eckelman WC,National Ac ademy Press,Washington,DC,1992)。レニウム化学性はテクネチウム化学性と同様であり、そして種々の金属オキソ状態、酸化状態、および配位数により生ずるレニウム錯体の司様なセットも可能である(Rouschias G:Recent advances in the chemistry of rhenium.Chemical Rev 74:531-566,1974)。これらの錯体により示される種々の幾何学的形状には、三方二錐体(酸化状態1−、配位数5)、八面体(酸化状態1−6、配位数6)、五方二錐体(酸化状態3、配位数7)、平方錐体(酸化状態5、配位数5)が包含される。いずれの場合にも、金属イオン−結合性骨格は金属イオンの原子価が錯体形成時に満たされるように特定される。 「生物学的機能領域(ドメイン)」。構造体の生物学的−機能領域は生物学的目標と結合しそして信号変換を引き起こすかまたは生物学的信号変換を遮断するかもしれない分子内の構造的部分である。受容体が生物学的目標ではない配位子および受容体対を形成できるペプチド類に関しては、生物学的−機能領域に関する論議を特に生物学的系に制限することなく適用する。ペプチドの生物学的−機能領域は、その領域が受容体に立体特異的に結合しそして場合により生物学的応答を引き起こすかまたは遮断するかもしれないように配置されている種々のアミノ酸側鎖を含む。生物学的−機能領域はシクノロジカル(連続的な配列で置かれた構造要素)またはレグニロジカル(不連続的な配列で置かれた構造要素)のいずれかであってよく、そのような概念は一般的にはSchwyzer R:Peptide-membran e interactions and a new principle in quantitative strucure-activity rel ationships.Biopolymers 31:875-792,1991に記載されており、その教示はここで引用することにより本発明の内容となる。 金属イオンを錯体形成するための特定の錯体形成性骨格を基にした生物学的− 機能領域の設計は少なくとも2種の方法で行うことができる。1つの方式では、 金属イオン−結合性骨格および生物学的−機能領域を生物学的に関連する官能基が直接的に上に配置されておりそして金属結合性領域と同一の広がりを有しており、そして金属結合性領域に対する金属イオンの結合が生物学的−機能領域の位相形態を固定する。それ故、生物学的−機能領域は、金属結合性領域の構造が金属イオンの結合により固定される時には、希望する生物学的に活性な三次元構造と同様な関連する官能基を有する。この方式による金属錯体形成は従って生物学的に関連のある官能甚の位相形態を固定させる領域構造変化を引き起こす。この方式は、それらの生物学的に活性な形態で逆片として折り畳まれたペプチド配位子が良く適しているがそれらに限定されない。これらの配位子の例にはオピオイドペプチド類、黄体ホルモン放出性ホルモン、ソマトスタチン、メラノトロピン、タキキニン類、およびコレシストキニン類が包含される。 別の方式では、生物学的機能領域は金属結合性骨格と区別され、そして金属イオン−結合性骨格に対する金属イオンの錯体形成がペプチドをして全体的に制限された二次元構造を有するようにさせて、希望する生物学的に活性な三次元構造中での生物学的機能領域の位相形態整列をもたらす。このタイプの方式は、環式二硫化物、ラクタム、ラクトン、チオエーテルまたは同様な架を導入しそしてシクノロジカルな生物学的領域を有するペプチド配位子に良く適合するがそれに限定されるものではない。与えられた構造体中に両方の方式を導入して金属イオン−結合性骨格の全部または一部が生物学的−機能領域の一部を形成して分子の1 つもしくはそれ以上の区別された分離領域が生物学的−機能領域の残りを形成することもできる。そのような場合には、生物学的−機能領域はシクノロジカルまたレグニロジカルのいずれであってもよいが、ほとんど一般的にはレグニロジカルである。 本発明はそれ故、2つの広い種類の金属イオン錯体形成された分子を含み、それらの分子はペプチド類、ペプチド疑似体または他の有機分子であってよい。全ての場合、金属イオンは適当に設計された分子と錯体形成されて局部的または全体的な構成上の制限をもたらす。局部的に制限された金属ペプチドでは、金属イオン−結合性領域および生物学的−機能領域が同一の広がりを有しておりそして互いに区別できないが、金属イオン−結合性領域に対する金属イオンの錯体形成が生物学的−機能領域の構造を制限するように分子が構成されている。 本発明のペプチド類の生物学的能力、すなわちその受容体に対する配位子の親和力、は金属イオン−結合性骨格に対する金属イオンの結合されているかまたは錯体形成と直接的に関係がある。金属イオンと結合または錯体形成されていない本発明のペプチド類の生物学的能力すなわち親和力は無視できるかまたは金属− イオン錯体形成されたペプチドで得られるものよりかなり低い。この特徴は常磁性および放射活性金属イオンと錯体形成される構造体の場合には金属イオン錯体形成された分子だけが生物学的に関連する、すなわち与えられた調合物中のペプチドの5%だけが錯体形成された金属イオンであるならその5%だけが生物学的に活性であるという点で非常に有利である。金属イオン錯体形成されていないペプチド分子の残りの95%は生物学的活性をほとんどまたは全く示さない。金属イオン標識が付けられた種は従って、金属イオンを担持するペプチド分子だけが実質的に生物学的に活性であるという点で、本質的に担体を含まない。それ故、 全体的な混合物は錯体形成されていないペプチド分子を含み、標識が付けられた分子を標識が付けられていない分子から分離するために精製をする必要なしにインビボ投与することができまたはインビトロ検定用に使用することができる。このことは、投与される生物学的に活性なペプチドの量が先行技術方法により得られるものより実質的に少ないという点で、かなり有利である。例えば、希望する受容体と結合するが何毒であるかまたは望ましくない生物学的活性を有する生物学的に活性なペプチドの場合には、金属イオンで標識が付けられたペプチド分子だけが実質的に生物学的に活性であるため毒性もしくは生物学的活性が最少にされる。放射性医薬品の場合には一般的には全体の実質的に大部分を占めるであろう金属イオン錯体形成されていない分子は生物学的活性をほとんどまたは全く示さず、そしてそれ故、毒性、受容体との競合または望ましくない生物学的活性をほとんどまたは全く示さないであろう。同様に、金属イオン錯体形成されたペプチドだけがかなり生物学的に活性であるため、錯体形成されそしてその結果として生物学的に活性であるペプチドの特異的活性百分率は理論的な最大値であるかまたはできるだけそれに近くなる。 「金属イオンとの借体形成」。ペプチドに対する、そして特にペプチドの金属イオン−錯体形成性骨格に対する、金属イオンの錯体形成は適当な量のペプチドを金属イオンと混合することにより、得られる。これは好適には適当な緩衝液を含む溶液の中で行われる。1つの方式では、金属イオンはペプチドと混合される時にすでに金属イオン−錯体形成性骨格に対する錯体形成用に必要な酸化状態である。一部の金属イオンはそれらの最も安定な酸化状態、例えばカドミウム、カリウム、インジウム、マンガン、銅、亜鉛、コバルトおよび他の金属のイオン形態、で錯体形成される。他の方式では、金属イオンは金属イオン−錯体形成性骨格に対して錯体形成するためにそれより低い酸化状態に還元しなければならない。これは第一鉄、第二鉄、第一錫、第二錫、テクネチウムオキソ[V]、過テクネチウム酸塩、レニウムオキソ[V]、過レニウム酸塩および他の同様な金属イオンで言える。それ故、例えば、過テクネチウム酸塩および過レニウム酸塩の両者は錯体形成前にそれより低い酸化状態に還元されていなければならない。還元はペプチドとの混合前に、ペプチドとの混合と同時に、またはペプチドとの混合に引き続き行うことができる。当技術で既知である希望する酸化状態への金属イオンの還元手段のいずれでも使用できる。例えば、過テクネチウム酸塩または過レニウム酸塩は第一錫イオン、ジチオナイトまたは他の手段の使用により還元できる。第一錫またはジチオナイト金属イオン還元剤を還元しようとする金属イオンと金属イオンのペプチドへの添加前にまたは引き続き混合することができ、或いは金属イオンを還元しようとする時に還元剤をペプチドと共に溶液状にしそして引き続きペプチドと錯体形成してもよく、溶液に加えられる。 標識付けまたは錯体形成段階中のペプチドおよび金属イオンの間の化学量論的比は用途に応じて変動させることができる。例えば、放射金属錯体形成の場合には、実質的に放射化学的不純物を発生させずに放射金属イオン対ペプチド分子の比を1:2以下から1:000以上に変動させることができる。他の用途では、 金属イオン対ペプチド分子の比は少なくとも1000:1〜1:1000もしくはそれ以上の範囲であることができる。金属イオンの濃度がペプチド分子の濃度より高い時には、ペプチド分子の全部または事実上全部が金属イオンと錯体形成されるであろう。金属イオン対ペプチドの比は構造的に制限されるであろうペプチドの百分率に直接影響を与えるため、それは生物学的または他の配位子活性を有するか、そうでないと受容体の局在化または目標化にはほとんど影響しない。 例えば、1:100の金属イオン対ペプチドの比を有することによりペプチド分子の1%だけに金属イオンを錯体形成することができるため、ペプチド分子の1 %たけが生物学的または他の配位子活性を有するであろう。 放射活性または非−放射活性金属イオンのいずれも使用することができる。特別な診断または治療上の利点が放射性同位体の使用から得られる場合には、放射活性金属イオンが使用される。診断または治療用途が構造的に制限された生物学的−機能領域から得られる場合には、非−放射活性金属イオンが使用される。異なる金属イオンを本発明の同じペプチド生成物と共に使用することも可能であり且つ考えられており、そしてある種の用途には有利である。例えば、N

    4 、N

    3

    1またはN

    2

    2金属イオン−結合性領域を有する本発明のペプチドをガンマ−放出性金属イオン、例えば

    99m Tcと錯体形成し、別個にベーター放出性金属イオン、例えば

    186 Reまたは

    188 Reと錯体形成してもよく、そして別個に非−放射活性金属イオン、例えば安定なReO[V]と錯体形成してもよい。例えば金属イオンを適当な酸化状態に還元するために必要な手段のような錯体形成化学における差があるかもしれないが、異なる金属イオンと成功裡に錯体形成するためにはペプチドの構造における変化は必要ないであろう。 「重合体構造体」。本発明のペプチド−金属イオン錯体の薬物動力学特徴を変更するために、錯体を種々の重合体と共役させてそれにより分子の分子寸法、電荷、疎水性および他の特徴を変更させてもよい。ペプチド構造と共役できる重合体にはポリエチレングリコール(PGA)、ポリビニルアルコール(PVA)、 ポリアミノ酸類、脂肪酸類、脂質分子などが包含される。ペプチド−金属イオン錯体をリポソームの中でカプセル化してそれによりリポソーム内でペプチド−金属イオン錯体の薬物動力学およひバイオアビリティにおける顕著な差を生ずることもできる。 「他の診断用造影用途」。本発明のペプチド類および方法を陽電子放出断層写真(PET)および磁気共鳴造影(MRI)における使用のための診断剤に応用してもよい。PET剤としての使用のためには、ペプチドを種々の陽電子放出性金属イオン、例えば、

    51 Mn、

    52 Fe、

    60 Cu、

    69 Ga、

    72 As、

    94m Tc、

    110

    In、およびAtの同位体の1種と錯体形成させる。MRI用途のためには、錯体形成性金属イオンは常磁性、例えはMn、Gd、Fe、またはDyである。 本発明のMRIおよびPET用途の両者では、関連する金属イオンを結合する分子の断片だけが受容体反応性三次元構造をとるが、錯体形成されていないペプチド分子は生物学的能力を欠いているかまたは限られた生物学的能力しか有しない。それ故、本発明はこれらの診断方法において、金属−標識が付けられた種を錯体形成されていないペプチド分子から金属−標識が付けられた部分を分離する必要なく投与できるという点で、利点を与える。 「治療剤の担体としての使用」。本発明の生成物および本発明の方法により製造される生成物は例えば化学療法剤、遺伝子調節剤、酵素機能抑制剤、目標細胞膜破壊剤、ウイルス遮断剤、抗体遮断剤などの如き治療に関連する他の化学種の目標−特異的伝達のためのヘクターまたは担体として使用してもよい。治療負荷量が金属イオンの錯体形成または生物学的目標の結合のいずれかにおいて必須である部位以外の部位においてペプチドと共役されていてもよい。 「インビボ金属イオン錯体形成」。本発明のペプチド構造は金属イオンとの錯体形成なしにインビボ投与してもよい。その後のペプチドと内因性であってもまたは別個に投与されてもよい金属イオンとの錯体形成により、ペプチドが構造的に制限され、それにより生物学的−機能領域をその目標に関して特異的にさせる。それ故、本発明の方法により製造される適当に設計された、循環中に存在する金属イオンを錯体形成する、ペプチドの投与でペプチドを内因性またはその後に投与される金属イオンとの錯体形成で生物学的に活性な形態に転化させるであろう。 「放射性医薬品用途」。本発明の生成物および本発明の方法により製造される生成物を放射性医薬剤として使用してもよい。例えば、

    99m Tcの如きガンマー放出性放射性同位体で標識付けする時には、生成物を診断用核薬品のために使用できる。そのような使用のためには、本発明のペプチドは特定の疾病状態の特徴であるかまたは疾病部位においてそれより高い濃度で見られる細胞上に存在する受容体に関して特異的な生物学的機能−領域を誘発する。例えば、血小板もしくはフィブリンまたは他の凝血成分に特異的な生物学的機能−領域を有するペプチドを血栓の診断用造影のために使用してもよい。同様に、多形核細胞を含む多くの白血球のいずれかに特異的な生物学的機能−領域を有するペプチドを感染症または炎症の部位の診断用造影のために使用してもよい。受容体は例えばある種の癌で見られる腫瘍マーカーの如く疾病特異的でもある。 本発明の生成物および本発明の方法により製造される生成物をアルファ−またはベータ−放出性放射性同位体で標識が付けられた時に治療剤として使用してもよい。例えば、アルファ−またはベータ−放出性放射性同位体、例えばレニウム186(

    186 Re)またはレニウム188(

    188 Re)で標識が付けられたペプチド類を例えば種々の癌のような特異的な細胞表面受容体−関連疾病を含む疾病の治療用に使用することができる。 本発明の生成物および発明の方法により製造される生成物を放射性医薬品用途のために使用してもよく、そのためには生物学的に活性なペプチドまたは蛋白質分子を使用してよい。これにはモノクローン抗体のF(ab')

    2 、Fab、Fv およびFc断片を含む抗体断片の結合部位を基にしたまたはそうでなく単独連鎖結合性蛋白質を含むモノクローン抗体の超変動可能領域を基にした生成物が包含されるがそれらに限定されるものではない。これには他の抗原結合性領域断片および生物学的に活性なペプチド類も包含される。これにより、本発明の方法を使用することによりペプチドを基にした造影および治療剤の合理的な開発が可能になって、金属イオンで標識付けされると親分子の既知の結合特性を模するペプチド疑似体または偽ペプチドを含むペプチドを設計および製造することができる。 本発明の方法により製造できる適当な生成物の例には、金属イオンで標識付けするとRGD、YIGSR、For−MLF、TGF−beta(腫瘍成長因子) 、FGF(腺維素成長因子)、PDGF(血小板−誘導成長因子)、EGF(皮膚成長因子)、NGF(神経成長因子)ヌーロペプチドY、コレシトキニン、腫瘍−関連マーカー、ホルモン、例えばエストロゲン、ツフトシン、メラノトロピン、ソマトスタチンなどのものと機能的に同様な生物学的−機能領域を有する。 300種以上の受容体およびそれらの作用薬が知られており、それらの各々が本発明の生成物の潜在的な候補である。 放射性医薬用途および他の医学的用途のためには、本発明のペプチド類および本発明の方法により製造される生成物は従来の線状または単独−連鎖ペプチド構造と比べて意義ある利点を与える。例えば、抗体の超変動可能なループ配列から誘導される構造的に制限された二量体ペプチド類は抗原と、線状配列のペプチドで得られるものより40倍まで高い親和力で、結合できる。本発明のペプチド類は、それらが規定により金属イオンで標識付けされると構造的に制限されるという点で、従来の線状配列で得られるものより同様に高い親和力を有する。 放射性医薬品用途および他の医学的用途のためには、ペプチドを当技術で既知のいずれかの手段により伝達することができる。これには静脈内注射、皮下注射、粘膜を通す投与、経口的投与、皮膚投与、器官、腔または領域に対する局所的投与などが包含される。 「高親和力錯体」。本発明の生成物および本発明の方法により製造される生成物は金属イオンで標識付けされる時に非常に高い親和力を示す。これは特に小さいペプチド構造である生成物とは3〜約20個のアミノ酸の程度で関連している。構造的に制限されていない先行技術のペプチド線状配列は典型的には親分子、 例えば構造的に制限されている抗体の超変動可能領域、より実質的に低いそれらの目標に対する親和力を示す。それ故、本発明の生成物は治療剤として直接使用することができ、そこでは金属イオンは生物学的機能−領域を構造的に固定するために作用するが、そこでは金属イオンはそれ自身で必ずしも治療成分として作用しない。例えば、本発明の方法を使用してペプチドホルモン、神経伝達剤、ステロイドホルモン、酵素抑制剤などの生物学的活性特徴を示すペプチド−金属イオン錯体を設計することができる。本発明のペプチド−金属イオン錯体は高い親和力を有する生物学的受容体を立体特異的な方法で結合させてそれにより作用薬、拮抗薬または混合作用薬−拮抗薬として生物学的応答を与えることができる。 ペプチド−金属イオン錯体を目標−特異的な自殺基質として、例えばイソシアナート基、チオシアナート基、α−ハロケトン、マスタード部分などをペプチドの中に導入して目標受容体または酵素を結合した後に反応性の基が目標分子と非可逆的な結合を生成してそれを他の生物学的信号を変換させるのを無効にすることにより、使用することもできる。 「治療剤としての使用」。本発明の生成物および本発明の方法により製造される生成物を一般的にはペプチド疑似体または偽ペプチドを含むペプチドを使用できるいずれの用途においても使用できる。これらの生成物は全体的に制限された構造または配位子または生物学的−機能領域が要求されるペプチド薬品用に特に有用である。これらの用途では、金属イオンはペプチドまたはその一部を構造的に制限するためたけに作用してもよく、またはそれ自身で試薬の治療性質と関連しているかもしれない。その他に種々のペプチド薬品用途がここに開示されている。一般的には、本発明の生成物は(a)例えばオキシトシン、バソプレシン、 ソマトスタチン、メラノトロピン類、黄体ホルモン放出性ホルモン、インスリン、カルシトニン、ステロイドホルモンなどの如きホルモン類、(b)例えばレニンの如き酵素抑制剤およびアンギオテンシン転化酵素抑制剤、HIVプロテアーゼなどの如き酵素抑制剤、(c)バリノマイシン、ペニシリン、テトラシクリン、ブレオマイシンなどの如き抗生物質、(d)イオンチャンネル遮断剤、(e) 麻酔薬、(f)成長因子、並びに他の多くのものを含む現存するペプチド−またはペプチド疑似体を基にした治療剤のものと同様な治療用途を見いだすかもしれない。ペプチドを基にした医薬品の開発は

    Peptide Pharmaceuticals:Approaches

    to the Design of Novel Drugs ,DJ Ward,editor,Open University Press,L ondon,1989に一般的に記載されており、それはここに引用することにより本発明の内容となる。 「非−ペプチド生物学的機能領域の疑似体」。生物学的−機能領域は非−ペプチド性である天然産出性配位子の疑似体であってもよい。例えば、本発明の方法および構造体を使用して、ステロイド類、ホルモン類および他の配位子の疑似体を製造することができる。それ故、本発明は1種もしくは複数の受容体またはその天然産出配位子或いは両者がペプチドから構成されていない状態を包括する。 金属ペプチド構造の設計の1つの説明は非−ペプチド天然分子であるパクリタキセル(タキソール)の疑似体のものである。パクリタキセルの結晶構造は、適当に誘導化された側鎖で置換されているペプチド系分子を設計するための出発点として使用される(Mastropaolo D et al:Crystal and molecular structure of paclitaxel(taxol).Proc Natl Acad Sci USA,92:6920-6924,1955)。好適には、下記の一般的な構造の分子のライブラリーが構成される: [N−ベンゾイル−(2R,3S)−3−フェニル]イソセリニル−Aaa −Bbb−Cys−Ddd ここでAaa、BbbおよびDddは生物学的活性に必須であるパクリタキセル中の1個もしくはそれ以上の官能基を模する無作為化されたアミノ酸誘導体である。これらの分子は、例えばReO[V]の如き金属イオンと錯体形成されると、 誘導化されたアミノ酸側鎖官能性がパクリタキセルの下記の官能性の少なくとも2つもしくはそれ以上を空間的に模する交換−不活性金属ペプチド類を生ずる: C−13側鎖、C−1OH基、C−2安息香酸塩、C−4酢酸塩およびC−10 酢酸塩。パクリタキセルのこれらの側鎖は生物学的活性に関して重要であることが知られており、その独特なキラル性を有するC−13側鎖が多分全ての中で最も重要である。(Gueritte-Voegelein F et al:Relationship between the stru cture of taxol analogues and their antimitotic activity.J Med Chem 34:9 92-998,1991;Kingston DGI:The chemistry of taxol Pharma Ther 52:1-34,19 91;Grenard D et al:Taxol and texotere:Discovery,chemistry,and structur e-activity relation ships.Acc Chem Res 26:160-167,1993)。C−13側鎖、N−ベンゾイル−(2R,3S)−3−フェニルイソセリンは現在市販されている(Cat.No.44,437-5、ウィスコンシン州、ミルウォーキーのアルドリッヒ・ カミカル)。 「非−ペプチド構造決定された金属イオン構造体」。本発明の方法および教示を用いて、アミノ酸類から構成されておりそしてここで定義されているようなペプチドではないが金属イオン−結合性領域および生物学的−機能領域の両者を加えてある金属−構成分子を設計、製造および使用することもできる。例えば、非−ペプチド系分子を金属イオンと錯体形成するように設計することができ、そしてそれらはさらに金属錯体形成時に目標生物学的受容体に関して実質的に生物学的に活性であることにより特徴づけられている。この種類の構造体の設計の基本的特徴は本発明のペプチド構造体の設計に含まれるものと同様である。脂肪族、 芳香族、またはそれらの組み合わせ骨格を金属イオンと錯体形成して金属イオンの全ての原子価が満たされるように設計する。骨格は金属イオンを錯体形成するのに十分な数のN、S、もしくはO金属イオン−結合部位またはN、SおよびO 金属イオン−結合部位を含む。さらに、生物学的目標に結合するために必要でありそして一緒になって生物学的−機能領域を生成する官能基および構造要素を有する骨格が誘導される。生物学的−機能領域は全部または部分的に金属イオン− 結合骨格と共存していてもよいが、いずれの場合にも金属イオンの錯体形成は分子の全体的構造の組織化を引き起こし、それにより特定の生物学的受容体を結合する配位子に関する生物学的に活性な構造を模する位相形態を生ずる。 本発明の非−ペプチドの簡単な説明例はRGD配列の金属−構成疑似体であり、 それは例えば

    99m Tc、Re、In、Mn、Fe、またはCuの如き金属イオンを錯体形成することにより製造される受容体インテグリン族に結合してジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)とエチレンジアミンとの等モル共有付加物となる。この付加物はエチレンジアミンをDTPA−二無水物と反応させることにより得られる。この付加物中のエチレンジアミン部分のアミノ基はDTPA部分の遊離カルボキシレートと一緒になって2個の主要なインテグリン受容体−結合性官能基を模する。これらの付加物の生成におけるエチレンジアミンの高級同族体の使用、または例えば1,4−ピペラジンの如き他のジアミン類並びに芳香族アミン誘導体の使用が、1種もしくはそれ以上の受容体のインテグリン族に特異的な金属−構造体を与えるかもしれない。これらのタイプの配位子を構成するためのさらに別の方法は、ジエチレントリアミンまたはその同族体と琥珀酸またはその同族体との付加物を後者の無水物を使用して生成することによるものである。 生じたN基を有する錯体は金属イオンを錯体形成することができ、そしてカチオン性およひアニオン性中心の両方を与えて生物学的機能領域を形成する。この種類の分子中の荷電された官能性は、例えばオピオイド類、ソマトスタチン、コレシストキニン、メラノトロピン、およひヌ−ロキニン類の如き種々のペプチド系ホルモン類および神経伝達物質の生物学的−機能領域の一部を形成することが知られているフェノール系、フェニル、イミダゾール、またはインドール基を使用して官能化してもよい。これらの付加物を生成するための合成方法は1個もしくはそれ以上の化学的に反応性の基の直接的な保護を必要とするかもしれない。 「ペプチドおよび金属構造体分子ライブラリー並びに組み合わせ化学における使用」。構造的およひ構成的多様性に関して非常に偏向しておりそして特定の生物学的目標に向けられたペプチド、ペプチド疑似体、偽−ペプチド、および非− ペプチド有機分子ライフラリーに関してはますます強調される。多くの用途では、例えば代謝安定性、バイオアベイラビリティおよび薬物動力学の如き考慮点からするとペプチド疑似体および小さい有機分子のライブラリーがペプチドライブラリーより好ましい。ライブラリーおよび組み合わせ化学に関する先行技術は金属ペプチド類および金属−構成分子の領域に関与または拡大されていない。金属配位領域を満たすように適当に設計されたペプチドまたは有機分子に対して錯体形成される金属は、特異性、親和力、代謝安定性、バイオアベイラビリティおよび薬物動力学におけるかなりの利点を有する非常に制限された構造をもたらす。 本発明の一つの用途はライブラリーに似た鋳型としての局部的にまたは全体的に制限された金属ペプチド構造の使用である。金属ペプチドのライブラリーは、 局部的な構成制限もしくは全体的に構成制限またはそれらの組み合わせを有する分子を含んでいてもよい。本発明のこの面には、種々の合成方法、スクリーニングシステム中での陽性得点のスクリーニングおよび構造的な解釈が包含される。 これらの面の重要性は当技術の専門家には既知でありそして下記の記述および実施例から明らかになるであろう。 本発明の一実施態様では、個別のアミノ酸が生物学的目標−特異的側鎖を与えるようなペプチド類から金属−配位された分子が得られる。金属ペプチド類のライブラリー中の種々の化合物は、金属イオンと配位される時にほとんど同様な幾何学的形状の錯体を生成するように全てが最適化されているペブチド類のセットの中でアミノ酸類の配列を変更することにより得られる。この最適化は、例えば、金属イオンを錯体形成するための高い親和力を有するアミノ酸類の適当な配置により、得られる。金属錯体形成用の高い親和力を有する天然産出性アミノ酸類の例にはCysおよびHisが包含される。従って、そのようなペプチド類のライブラリーは配列中に適当に加えられるこれらのアミノ酸類の少なくとも1つを有しており、このアミノ酸はライブラリー中の全ての分子に共通であるため、このアミノ酸は無作為化されていない。局部的な構造制限を用いて構成されている金属ペプチド類の固相ライブラリーの概念的な一般化された観念は、 [式中、Mは金属イオンであり、そしてR

    1およびR

    2は潜在的な生物学的−機能領域の一部を形成する無作為に選択されるアミノ酸側鎖である]である。 成分がその中に可溶性であり、従って樹脂と結合されていない同様なライブラリーを構成することもできる。 構成員が金属イオン錯体形成で構造的に制限されている局部的に制限された金属ペプチドライブラリーの1つの説明は、RGD配列を認識する種々のインテグリン受容体の族に向けられたライブラリーである。 このライブラリーでは、1つの位置に関するカチオン性アミノ酸類の一セット、別の位置に関するアニオン性アミノ酸類の第二のセット、および強い金属錯体形成性質を有する選択されたアミノ酸類の第三のセットを選択することにおり、個別のアミノ酸位置が縮重される。 ペプチド中の他の位置は無作為化されていてよい。 このライブラリー中の金属−ペプチド錯体の共通の堅い構造により、インテグリン受容体とのカチオン性およびアニオン性中心相互作用の種々の表示形態が可能になる。 これらの構造のライブラリーが個別のインテグリン受容体に関する特異的な金属ペプチドの同定を助けることができる。 金属イオン錯体形成前の可溶性または固相ライブラリーのいずれであってもよいこのライブラリーの一般的な構造はR

    1 −Aaa−Bbb−Ccc−Ddd−R

    2 (可溶性ライブラリーに関する) またはR

    1 −Aaa−Bbb−Ccc−Ddd−R

    2 −樹脂(固相結合されたライブラリーに関する) [式中、 Aaa=金属イオン錯体形成用のNを与えるL−またはD−立体配置基、例えばArg、Lys、Orn、ホモArg、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4− ジアミノ酪酸、S−アミノエチルシステイン、3(O−アミノエチル)Ser、または他の合成塩基性アミノ酸類であり、 Bbb=金属イオン錯体形成用のNを与えるL−またはD−立体配置基、例えばGly、Ala、Aib、Val、Nle、Leuまたは未変化の側鎖を有する同様なアミノ酸類であり、 Ccc=金属イオン錯体形成用に利用できるNおよびSの両者または2つのNを与えるL−またはD−立体配置基、例えばCys、ホモCys、Pen、His 、または金属イオン結合用に利用できるNおよびSの両者または2つのNを含有する天然または非天然性の他のアミノ酸類であり、 Ddd=負に荷電された側鎖官能基を有するL−またはD−立体配置基、例えばAsp、Glu、または負に荷電された側鎖官能基を有する合成アミノ酸類であり、 R

    1

    2 =直接的にまたはカルボニル基により結合されている、H、アルキル、アリール、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルキルオキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、または例えばPEG、PVAの如き重合体、またはポリアミノ酸である] である。 このライブラリーの他の形態には以下に示されている一般式を有する構造のセットが包含されており、そこではカチオン性およびアニオン性中心間の空間的な距離は以上で示されたものとは異なっていてもよい: R

    1 −Bbb−Aaa−Ccc−Ddd−R

    2 (可溶性ライブラリーに関する) またはR

    1 −Bbb−Aaa−Ccc−Ddd−R

    2 −樹脂(固相結合されたライブラリーに関する)、 およびR

    1 −Bbb−Ddd−Ccc−Aaa−R

    2 (可溶性ライブラリーに関する) またはR

    1 −Bbb−Ddd−Ccc−Aaa−R

    2 −樹脂(固相結合されたライブラリーに関する)、 およびR

    1 −Ddd−Bbb−Ccc−Aaa−R

    2 (可溶性ライブラリーに関する) またはR

    1 −Ddd−Bbb−Ccc−Aaa−R

    2 −樹脂(固相結合されたライブラリーに関する)。 前記の各々に関しては、R

    1 、R

    2 、Aaa、Bbb、CccおよびDddの定義は以上に記載されている通りである。 上記の4種全てのライブラリーは個別に合成されてもまたは1つのライブラリーとして製造されてもよい。 本発明に従い構成される局部的に制限された金属ペプチド類の生物学的目標− 特異的ライブラリーの別の例はツフトシン疑似体である。 ツフトシン、すなわちテトラペプチドThr−Lys−Pro−Arg、は食作用の天然刺激剤である。 分子のこのライブラリーの基本的な基準は同様に金属−ペプチド錯体形成により製造される共通の堅い構造鋳型、適当に配置されそして金属イオンとの強い初期結合を生成する高い傾向を有することが知られている少なくとも1つのアミノ酸の存在、並びに生物学的目標受容体に結合しうる側鎖を有するアミノ酸の存在である。 種々の一般的な構造以外の一例には、 R

    1 −Aaa−Bbb−Ccc−Ddd−Eee−R

    1 (可溶性ライブラリーに関する) またはR

    1 −Aaa−Bbb−Ccc−Ddd−Eee−R

    2 −樹脂(固相結合されたライブラリーに関する) [式中、 Aaa=L−またはD−立体配置の中性の基、例えばThr、Cys、Pen、 Pro、Ser、または同様な中性のアミノ酸類、およびそれらの対応するデス−アミノ誘導体であり、 Bbb=金属イオン錯体形成用にNを与えるL−またはD−立体配置の塩基性の基、例えばArg、Lys、Orn、ホモArg、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、S−アミノエチルシステイン、S−アミノプロピルシステインまたは他の塩基性のアミノ酸類であり、 Ccc=金属イオン錯体形成用のNを与えるL−またはD−立体配置の基、例えばGly、Ala、Aib、Val、Nle、Leuまたは未変化の側鎖を有する同様なアミノ酸類であり、 Ddd=金属イオン錯体形成用に利用できるNおよびSの両者または2個のNを与えるL−またはD−立体配置の基、例えばCys、ホモCys、Pen、Hi s、または金属イオン錯体形成用に利用できるNおよびSの両者または2個のN を与える他のアミノ酸類であり、 Eee=L−またはD−立体配置の塩基性の基、例えばArg、Lys、Orn 、ホモArg、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、S−アミノエチルシステイン、S−アミノプロピルシステイン、または他の塩基性アミノ酸類であり、 R

    1 =直接的にまたはカルボニル基により結合されている、H、アルキル、アリール、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルキルオキシカルボニル、 アリールオキシカルボニル、または例えばPEG、PVAの如き重合体、またはポリアミノ酸であり、 R

    2 =アミド、置換されたアミド、エステル、または例えばPEG、PVAの如き重合体、またはポリアミノ酸である] が包含される。 全体的な構造制限を有する金属ペプチド類のライブラリーを構成するため本発明の別の実施態様が提供される。 このタイプのライブラリーは、金属結合領域が環式ペプチド中の二硫化物、ラクタム、ラクトン、チオエーテルまたはチオエステル部分の等量置換であるような金属ペプチド類を包括する。 これらの構造体においては、結合部位は生物学的機能領域を含有する線状ペプチドの2つの予め選択された端部の間に導入される。 このタイプの金属ペプチドライブラリーの一般的な構造は、 [式中、Mは金属イオンでありそしてR

    1およびR

    2は金属錯体形成に対して追加の安定性を与えることができまたは例えばクイラランスの器官の測定または生分布パターンもしくは薬物動力学の変更の如き生物学的活性を調整できる構造要素である。 全体的に制限された金属ペプチドライブラリーの1つの説明は、ライブラリー全部の個別の構成員が金属イオン−結合領域を含んでおりそしてライブラリーがペプチドホルモン族、例えばソマトスタチン、コレシストキニン、オピオンドペプチド類、メラノトロピン類、黄体ホルモン放出性ホルモン、タキキニン類および同様なペプチドホルモン、に特異的に向けられているペプチドのライブラリーである。 このペプチドのライブラリーの一般式は、金属イオンに対する錯体形成前に [式中、Xは複数のアミノ産を含む金属イオンキレート化領域であるため、金属イオンの原子価の全てが金属イオンとXとの錯体形成時に満たされ、 R

    1およびR

    2は各々0〜約20個のアミノ酸であり、 R

    3は1〜20個のアミノ酸であり、 AaaおよびBbbはアミド、チオエーテル、チオエステル、エステル、カルバメート、またはウレタン結合によりXに結合されているアミノ酸を含み、そしてR

    3は単独でまたはR

    1またはR

    2またはR

    1およびR

    2と一緒に組み合わされて生物学的−機能領域を生成しそして規定する]である。 固相ライブラリー用には、ペプチド構造体は樹脂に結合されており、そしてこの樹脂は可溶性ライブラリー用には省略される。 全体的に制限されている金属ペプチドのこのライブラリーはそれらの仮定された生物学的に活性な構造として逆向きの構造中に存在することが知られている種々のペプチドの疑似体である化合物を検出するためにスクリーニングすることもできる。 これらの例には種々のペプチドホルモン類、例えばソマトスタチン、コレシストキニン、オピオイドペプチド類、メラノトロピン類、黄体ホルモン放出性ホルモン、タキキニン類および種々の抗体対掌体が包含される。 各々のこれらのペプチドライブラリーの官能当量も非−アミノ酸構成ブロックのライブラリーの展開により得られてこれらのペプチドの構造疑似体を生ずる。 ペプチド結合は偽ペプチド結合、例えばチオアミド類、チオエーテル類、置換されたアミン類、カルバナート、ウレタン、脂肪族部分、および官能的に同様な構造体により置換されていてもよい。 金属ペプチドライブラリーは後合成ペプチド、偽ペプチド、非−ペプチド、またはペプチド疑似体改変により得られる。 ペプチドライブラリーはまず上記のような配列特異性および縮重に従いペプチト合成の既知の方法により組み立てられる。 これらのライブラリーは開裂合成方式を用いてまたは可溶性ライブラリーのデコンボリューション技術により平行合成において分離した空間的に指定可能な化合物とし合成することもできる。 同様な方法を使用して、偽ペプチド、ペプチド疑似体または非−ペプチドライブラリーを得ることができる。 非−ペプチドライブラリーは当技術の専門家に既知である種々の札付き方式の1つを導入してもよい。 固相および可溶性ライブラリーの両方がこの方法で得られる。 全体的なライブラリーを次に適当な金属−錯体形成剤と反応させて同様な種類の予め決められた構造を含む対応する金属−配位したライブラリーを得る。 例えば、ペプチドライブラリーをレニウムオキソ金属イオンと錯体形成するためには、ペプチドライブラリーを酢酸ナトリウムの存在下でオキソトリクロロピス(トリフェニルホスフィン)レニウム[V]で処理する。 この工程がReO[V]とペプチドの定量的な錯体形成をもたらす。 Zn、Co、Mn、FeまたはCuイオンを錯体形成するために、ペプチドライブラリーをこれらの金属イオンの塩化物または他の適当な塩で処理して対応する金属イオンのライブラリーを生成する。 適当な金属イオンの選択における1つの限定因子は大部分は金属−ペプチド結合定数に関連する特定の金属−ペプチド錯体の相対的安定性である。 一部の金属−ペプチド構造体は特定のpH内または他の特別な条件下でのみ安定であるかまたは空気中では容易に酸化されることは当技術で既知である。 例えばReO[V]の如き一部のペプチド−金属イオン錯体は純粋な形態で安定でありそして単離しそして通常の貯蔵条件下で長期間にわたり貯蔵することができる。 本発明に従い構成される金属ペプチドライブラリーをスクリーニングにかけて先行技術で報告されている種々の技術により1種もしくはそれ以上の受容体−結合性または薬理学的に活性な候補を同定することができる。 可溶性および固相ライブラリーの両者をこれらの検定で直接使用することができる。 これらの技術には、Lamおよび共同研究者により記載されている直接的目標結合方式(Lam KS et al:Nature 354:82-84,1991;Lam KS et al:Nature 360:768,1992)、デコンボリューションおよび反復再合成方式(Houghten RA et al:Proc Natl Acad Sci U SA 82:5131-5135,1985;Berg et al:J Am Chem Soc 111:8024-8026,1989;Doole y CT et al:Science 266:2019-2022,1994;Blondelle SE:Antimicrob Agents Ch emother 38:2280-2286,1994;Panilla C:Biopolymers 37:221-240,1995)、Tar tarおよび共同研究者による2つの同時合成されたライブラリーの対線プールを使用する方式(Deprez B et al:J Am Chem Soc 117:5405-5406,1995)、反復再合成を省略するHoughtonおよび共同研究者により推奨される位置走査方法(Do oley CT et al:Life Sci Drug Dev Res 33:133-145,1992)、並びに位置走査方法と開裂合成方法の組み合わせ(Erb E et al:Proc Natl Acad Sci USA,91:114 22-11426,1994)が包含される。 これらの技術の中で、デコンボリューションおよび反復再合成方式、2つの同時合成されたライブラリーの直交プールを含む方式、および位置走査方法を可溶性金属ペプチドライブラリーに直接適用して「適合」の構造またはスクリーニング方法での受容体−結合性または薬理学的に活性な候補として同定されるペプチドを推定してもよい。 固相ライブラリーに関しては、空間的に指定できる平行合成ライブラリー以外では、適合の構造は現在当技術の専門家に既知の種々の方法により直接決めることができる。 これらには、マトリックス−補助レーザー脱着/イオン化(MALDT)技術(Siuzadak G et al:Bioorg Med Chem Lett 6:97 9,1996;Brown BB et al:Molecular Diversity 1:4-12,1995)の使用により粒子の固相マトリックスに共有結合された化合物の直接的な質量分光計分析法が包含される。 ライブラリー組み立て中の合成段階の各々における一連の部分的に末端がキャップされた化合物を製造する技術も質量分光法のよる明確な同定を助ける(Youngquist RS et al:J Am ChemSoc,117:3900-3906,1995;Youngquist R S et al:Rapid Common Mass Spactr8:77-81,1994)。 これらの分析技術の他に、非−ペプチドおよび非−ヌクレオチドライブラリーを含む有機分子を基にしたライブラリーにおける構造の解釈に関して推奨されている種々のコード付け方式を利用してもよい。 例えばDNAコード付け、ペプチドコード付け、ハロ芳香族標識コード付け、および高周波応答機を基にしたコード付けの如き種々のコード付け方式が現在当技術で既知でありそして金属ペプチドライブラリーと組み合わせて直接的に使用することができる。 これらの標識付け方式はライブラリーの合成工程中の標識の導入を必要とし、金属錯体形成は最後の後合成段階であるためそれは金属ペプチドライブラリーの構成中に行うことができる。 「工業用および他の非−薬品用途」。 本発明の方法により製造されるペプチドは広範囲の工業用、農業用および他の非−医学用途のために使用してもよい。 本発明のペプチドおよび方法はここに開示されているペプチド疑似体および他のペプチド変種を含むペプチドのペプチドが良く規定された二次元構造を有していることが望まれるいずれの使用にも適用される。 このためには、特定の認識領域または他の実際のもしくは機能的等量の生物学的−機能領域に結合するペプチド類、例えば配位子およびその受容体の間の特定の相互作用を生ずるペプチド類が必ず含まれる。 この方法は約20個より少ないアミノ酸からなる小さいペプチド類にとって特に有用であり、それらは構造的に制限されていることが望ましい。 本発明のペプチド類は構造的に制限されているペプチド類が望まれるかまたは使用してもよいような商業用もしくは工業用の方法または用途において使用できる。 これには、例えば排水処理、触媒用ペプチト類、酵素用ペプチド類、マーカーおよび検出システム、殺菌剤、動物用薬品およびワクチンなどの如き用途が包含される。 商業用もしくは工業用の方法または用途で使用される本発明のペプチド類はペプチドと共役できるかもしくは他の方法で結合できるいずれかの試剤もしくは試薬のための担体として作用してもよく、またはペプチドが例えば触媒用もしくは酵素用ペプチドの如き固有の生化学性質を有するように設計してもよい。 そのようなペプチド類は遮断剤として作用してもよく、それらは特定の受容体と結合するように設計されているがその他の方法で信号を伝達したりまたは生化学反応に関与したりしない。 ほとんどの用途において、金属イオンはペプチドを構造的に固定するためだけに作用し、そしてそれ自身ではペプチドの効果には寄与しないであろう。 しかしながら、可能な用途には金属イオンが検出システムの固有部分であるようなものまたは金属イオン自身が何か別の効果を有するものも包含される。 これには金属イオンが商業用もしくは工業用の方法または用途のために放射活性であるような金属イオンペプチトの使用が包含されるがそれに限定されるものではない。 「代謝安定性およびバイオアベイラビリティ」。 ペプチド類は一般的に酵素的に不安定である。 種々のペプチダーゼ類、例えばセリンプロテアーゼ類、カルボキシペプチダーゼ類、アミノペプチダーゼ類、エンド−およひエキソ−ペプチダーゼ類、並びにペプチド−特異的プロテアーゼ類を含む他の多くのもの、がペプチド類を開裂し、それによりそれらを生物学的に不活性にさせる。 主要な開裂部位は2個の連続しているアミノ酸類の間のペプチド(またはアミド)結合であり、開裂は酵素の活性部位において特定の親核性物質による親核性攻撃により引き起こされる。 本発明の金属−構造体および特に本発明の金属ペプチド類はペプチダーゼおよび酵素性減成に対して非常に耐性があり、そしてそのような耐性は本発明の構造体の特徴および利点の両者である。 理論により拘束しようとするものではないが、金属イオン錯体形成中のペプチド結合の窒素の配位がアミドカルボニルを立体的に酵素から親核性物質の攻撃を排除するような方法に配向させるという仮説がたてられている。 それ故、立体化学性により本発明の金属ペプチド類は蛋白質分解酵素に対して非常に安定性となる。 さらに、これらの構造体の構造的な堅さが多くの酵素の活性部位の適切な適合も排除するかもしれない。 本発明の多くの

    99m Tc−標識の付いた構造体の安定性を齧歯動物で試験した。 全ての試験した金属ペプチド類はこれらの動物の尿を通して無傷で排泄された。 経口的に投与された

    99m Tc−Thr−[D−Lys−Gly−D−Cys]− Argをマウスにおける実験的に誘発させた炎症部位において局在化を観察すると、尿中に無傷で排泄されていた(図14)。 この構造体はそれ故、腸の酵素並びに吸収後の血清中で見られる酵素およびペプチダーゼ類の存在下で推定上では安定性であった。 「バイオアベイラビリティおよび薬物動力学を増加させるための金属−構造体の使用」。 本発明の別の態様では、ペプチド類および他の有機分子と錯体形成された金属イオンが金属−構造体中での構造的な変化を引き起こしそしてそれにより腸−血液および血液−脳バリアーを越えての金属−構造体の輸送後に細胞膜を通る輸送を増加させそして一般的にはバイオアベイラビリティを変更させることができる。 金属−構造体は金属イオンと錯体形成されていない構造体より容易にその目標器官または小器官に到達または浸透する。 金属イオン錯体形成は分子の構造を変更させ、それによりその透過性または薬物動力学的特徴を変化させる。 この場合、金属イオン−錯体形成された構造体は生物学的に活性であってもまたは活性でなくてもよい。 錯体形成されていない親分子は生物学的に活性であってもよくそしてその生物学的活性は金属イオンとの錯体形成の結果として損なわれるかもしれずまたは損なわれないかもしれない。 金属イオンが目標部位で解離しそれにより生物学的に活性な錯体形成されていない構造体を放出するように金属−構造体を設計することも可能である。 この場合、金属錯体形成が組織バリアー中の分子の通過を促進させる。 金属解離方法は特異的プロテアーゼの放出、インビボ酸化方法、組織媒体のpH、または金属イオンのキレート交換を含む目標組織−特異的な生物学的な事象を含むかもしれない。 例えば、血液−脳バリアーに滞在するオピオイドペプチド−金属錯体を設計することもできる。 二硫化物を含有するオピオイドペプチドである[D−Pen

    2.5

    ]エンケファリン、並びに2つの遊離スルフィドニル基[D−Pen(SH)

    2 、D −Pen(SH)

    5 ]エンケファリンを有するその対応する還元された同族体は両者とも生物学的に活性であるが、全身的方式により投与される時にはそれらが血液−脳バリアーを越えることができないため鎮痛活性を示さないことがことが知られている(Matsunaga TO,Collins N,Yaamura S,Ramawami V,O'Brien DF,Hr uby VF:Comparison of the membrane bound states of two structurally Simil ar delta selective opiod peptides by transferred nuclear Overhauser effe ct spectroscopy and molecular modeling.Biochem 32:13180-13190,1993)。 [D−Pen(SH)

    2 、D−Pen(SH)

    5 ]エンケファリンと例えばCu、Zn、 またはReO(V)の如き金属イオンとのその内因性スルフィドリル基による錯体形成が分子の水会合性および水素結合性を変化させ、それが血液−脳バリアーを通る通過を助ける。 ペプチド設計の例。 2種のペプチド構造体および金属−結合配列を含有する全体的に制限されたペプチド類の設計に関する一般的な設計上の考慮点を以下に示す。 これらの設計上の考慮点およびその変更点は生物学的機能−領域または配位子構造が知られているようないずれの場合でも使用できる。 RGD同族体構造体。 生物学的−機能領域および金属−ペプチド骨格が組み合わされている局部的に制限されたペプチド領域はトリペプチト配列Arg−Gl y−Asp(RGD)の同族体を基にして構成された。 多くの細胞外マトリックス蛋白質と関連のあるRGDペプチド類はインテグリン類と称される種々のヘテロ二量体受容体と相互作用し(Craig S et al:Concepts and pregress in the d evelopment of RGD-containing peptide pharmaceuticals,Biopolymers(Pepti de Sci)37:157-175,1995)、それが細胞−細胞付着、凝血、および脈管形成を含む種々の細胞および血管機能に介在する。 血小板凝集および凝血に介在するインテグリン受容体は血小板の表面上で見られる膜通過蛋白質であるヘテロ二量体糖蛋白質IIa/IIIb(GPIIa/IIIb)とも称するα

    IIb −β

    3受容体である。 脈管形成と関連するヘテロ受容体はα

    v −β

    3受容体である。 多くのRGDを基にした配位子が血小板付着の拮抗薬としてそして心筋梗塞の処置用に(例えば、JacksonS et al:Template-constrained cyclic peptides:Design of high-affinity igan ds for GP IIb/IIa.J Am Chem Soc 116:3220-3230,1994参照)、腫瘍成長を枯渇させそして停止させるための抗−脈管形成剤として(Brooks PC et al:Integr in α

    v

    3 antagonists promote tumor regression by inducing apotosis of angiogenic blood vessels.Cell 79:1157-1164,1994;Pfaff M et al:Selectiv e recognition of cyclic RGD peptides of NMR defined conformation by α I Ibβ3,αvβ3 and α5β1 integrins.J Biol Chem 269:20233-20238,1994;Ba ch II AC et al:Type II'to type Iβ-tuen swap changes specificit (Duggan ME et al:Design and evaluation of potent non-peptide ligands of αvβ3 as inhibitors of bone resorption.211th National Meeting of the A merican Chemical Society, New Orleans, LA,March 24-28, abstract No. 234,1996)そして細胞マトリックス付着を促進させ、移植組織および器官の拒絶反応を予防するための生相容性コーテイングとして(Craig WS et al:Concept s and progress in the development of RGD-containing peptide pharmaceutic als.Biopolymers(Peptide Sci)37:157-175,1955)並びに他の多くの指示用に開発されている。 GP IIb/IIIaヘテロ二量体錯体はRGD配列を含有するペプチド類を含む血小板−刺激剤に応答して構造を変化させる。 例えば蛇の毒液およびその他のような異なる源の多くの天然産出性ペプチド類はRGD配列をGP IIb/IIIa受容体に対する共通モチーフとして含有する。 RGDモチーフによるフィブリノーゲンの結合が血小板の活性化を引き起こす。 GP IIb/IIIa受容体に対するフィブリノーゲン結合を妨害しそれにより血小板凝集を抑制しうるRGD配列の疑似体は心筋梗塞用の治療法として行われている。 さらに、これらの試剤の放射標識が付いた形態は種々の形態の血栓症用のインビボ造影剤としての可能性も示す。 本発明の方法を使用して構造的に制限されたペプチドを構成するためには、金属イオンの結合後に血小板フィブリノネクチン受容体に結合する能力を有するテタネチウム(またはレニウム)金属イオンを結合するためのペプチド分子構造体を還元された酸化テクネチウム(またはレニウム)[V]の芯の4つの利用できる原子価が金属と錯体形成可能なペプチド配列に配位されるように設計された。 テクネチウムまたはレニウム金属イオンを特異的に結合させるN

    3

    1金属イオン− 錯体形成骨格を与えるトリペプチト配列か出発物質として使用された。 RGD配列の生物学的結合を模するために、受容体をGP IIb/IIIa錯体と接触させるのに必要な2つの最も重要で且つ主要な構造面は受容体活性配列Arg−Gly− Asp(RGD配列)を含有する典型的なフィブリノネクチンペプチド中のAr gおよびAspの側鎖と同様な正に荷電された側鎖および負に荷電された側鎖であることが測定された。 これらの2個の側鎖で折り畳まれた金属−ペプチドの修飾で、血小板フィブリノネクチン受容体の推定候補であるテトラペプチドであるRGD疑似Arg−Gly−Cys−β−Alaを生成する。 構造中で、光学的活性アミノ酸類の側鎖の立体化学性、生ずるペプチドの比較的高いインビボ安定性、比較的高いインビボ血液滞在時間、および希望する立体配置での金属イオンとの錯体形成の容易さを含む他の考慮点に対応してさらに精製が行われた。 これらの考慮点に基づいて、下記の一般式のペプチドが設計された: R

    1 −Aaa−Bbb−Ccc−Ddd−R

    2

    [式中、 Aaa=正に荷電された側鎖を有しそして金属イオン錯体形成用のNを与えるL −またはD−立体配置基、例えばArg、Me−Arg、N−Me−Arg、L ys、Orn、ホモArg、2,3−ジアミノプロピオン酸、2,4−ジアミノ酪酸、S−アミノエチルシステイン、3(O−アミノエチル)Ser、並びにLys 、Orn、ホモArg、他の同様な塩基性アミノ酸類の同様な誘導体および異性体であり、 Bbb=未変化側鎖を有しそして金属イオン錯体形成用のNを与えるL−またはD−立体配置基、例えばGly、Ala、Aib、Val、Nle、Leuまたは未変化の側鎖を有する同様なアミノ酸類であり、 Ccc=金属イオン錯体形成用のSそして好適にはSおよびN、または金属イオン錯体形成用の2個のNを与えるL−またはD−立体配置基、例えばCys、ホモCys、Pen、His、または他の合成もしくは誘導化されたアミノ酸類であり、 Ddd=負に荷電された側鎖官能基を有するL−またはD−立体配置基、例えばβ−Ala、N−Me−β−Ala、β−Alaの高級同族体、Asp、N−M e−Asp、Glu、N−Me−Glu、およびそれらの他の合成もしくは誘導化されたアミノ酸類、または遊離α−カルボキシル基を有する未変化アミノ酸類であり、 R

    1 =直接的にまたはカルボニル基により結合されている、H、アルキル、アリール、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルキルオキシカルボニル、 アリールオキシカルボニル、または例えはPEG、PVAの如き重合体、またはポリアミノ酸であり、 R

    2 =Dddが遊離α−カルボキシル基を有するアミノ酸、β−Ala、N−M e−β−Ala、またはβ−Alaの高級同族体以外である場合には、R

    2はアミドまたは置換されたアミドである]。 この系列からの代表的なペプチド類には、D−Arg−Gly−D−Cys− β−AlaおよびPEG−CO−D−Arg−Gly−D−Cys−β−Ala が包含される。 これらのペプチド類は還元されたTc=O[V]に対するそれらの結合後の凝血結合検定におけるGP IIb/IIa血小板受容体に関する非常に高い親和力(K

    D =5−10nM)を示す。 金属イオンと錯体形成されていないペプチド類は不活性であるかまたは非常に弱い活性(K

    D =>1mM)を示す。 テクネチウムとの結合後のD−Arg−Gly−D−Cys−β−Alaペプチドの構造は下記の通りである: 図2はテクネチウムに対するペプチドの結合後のペプチド全体の予測される三次元骨格をゆるやかな立体図で示す。 図2−Aおよび2−Bはメタロキソ基の異性化により製造される2種の異性体であるが、図2−Cは重なっている図2−Aおよび2−Bを示し、2種の異性体中の生物学的に関連するアミノ酸側鎖の位相形態的な同一性を示している。 構造体は同様にReO[V]または放射活性であってももしくは放射活性でなくてもよい他の適当な金属に結合させることができる。 下記の一般式のペプチド類は、金属イオンで標識が付けられる時には、RGD 配列の疑似体として使用してもよい: R

    1 −Bbb−Aaa−Ccc−Ddd−R

    2 、 R

    1 −Bbb−Ddd−Ccc−Aaa−R

    2 、または R

    1 −Ddd−Bbb−Ccc−Aaa−R

    2 [式中、元素は上記で一般式R

    1 −Aaa−Bbb−Ccc−Ddd−R

    2のペプチド類に関して示された定義を有する]。 多数の金属ペプチド構造体が種々のインテグリン受容体、例えばα

    IIb −β

    3 、 α

    v −β

    3 、およびα

    5 −β

    1および、の疑似体とし合成された。 これらの構造体は

    99m TcまたはReO[V]のいずれかと結合するように合成された。 Re標識と共に示されている下記の構造体が合成された(推定金属イオン−結合領域が括弧内に示されている): ReO[V]−[Arg−Gly−Cys]−β−Ala ReO[V]−[D−Arg−Gly−Cys]−β−Ala ReO[V]−[Arg−Gly−D−Cys]−β−Ala ReO[V]−[D−Arg−Gly−D−Cys]−β−Ala ReO[V]−[D−Lys−Gly−Cys]−β−Ala ReO[V]−[D−Lys−Gly−Cys]−Gly ReO[V]−[Gly−Arg−Cys]−β−Ala ReO[V]−[Gly−D−Arg−Cys]−β−Ala ReO[V]−[Gly−Arg−D−Cys]−β−Ala ReO[V]−[Gly−D−Arg−D−Cys]−β−Ala ReO[V]−[D−Arg−D−Phe−D−Cys]−β−Ala ReO[V]−[D−Arg−Gly−D−Cys] ReO[V]−[Arg−Gly−D−Cys] ReO[V]−C

    6

    5 −CH

    2 −CO−[D−Arg−Gly−D−Cys]−β− Ala ReO[V]−[Phe−Arg−D−Cys]−β−Ala ReO[V]−HOOC−(CH

    2 )

    2 −CO−[Phe−Gly−Cys]−Arg ReO[V]−HOOC−(CH

    2 )

    4 −CO−[Gly−Lys−Cys] ReO[V]−HOOC−(CH

    2 )

    5 −CO−[Gly−Lys−Cys] ツフトシン受容体ペプチド構造体。 多形核(PMN)顆粒球、単細胞および大食細胞上で見られるツフトシン受容体に対して特異的な生物学的−機能領域および金属−ペプチド骨格が組み合わされている局部的に制限されたペプチドを同様な経過および方式を用いて設計した。 天然ツフトシンはロイコキニン(親細胞性のγ−グロブリン)の大きな連鎖のFc領域の基289−292として置かれている配列Thr−Lys−Pro−Argのテトラペプチドである。 それは2つの開裂の組み合わせにより遊離される。 C−末端ペプチド結合は脾臓中で脾臓酵素により開裂されそしてその後に顆粒球の膜上で起きるN−末端ペプチド結合の酵素ロイコキニナーゼにより開裂されて、そこでそれは食作用を刺激するように作用する。 ツフトシン配列は大食細胞および多形核顆粒球を食作用に向けて刺激する。 それ故、この配列は感染症並びにバクテリアおよび他の侵襲と戦うための免疫系応答の役割を有する。 顆粒球および大食細胞上には特異的なツフトシン受容体が存在する。 受容体濃度は1個の細胞当たり約50,000−100,00 0であり、結合後の受容体−ツフトシン錯体が内在すると報告されている。 それ故、ツフトシン受容体に特異的なペプチドをVA Najjarの米国特許第4,390, 528号およびK Nishokaの米国特許第5,028,593号に一般的に開示されているようにある種の疾病の処置で使用してもよく、これらの特許の教示はここに引用することにより本発明の内容となる。 そのようなペプチドは例えば

    99m T cの如き診断用金属イオンで放射標識が付けられそして例えば感染症および炎症の如き顆粒球および大食細胞の部位を測定するために使用してもよく、そして例えば

    186 Reまたは

    188 Reの如き治療用金属イオンで放射標識が付けられそして疾病の処置で使用してもよい。 金属イオン−結合骨格および標識付けまたは金属イオン−結合骨格を金属イオンと錯体形成する時にのみ生物学的に活性な生物学的−機能領域の両者を加えた下記の構造の前駆体ペプチドが設計された: R

    1 −Aaa−Bbb−Ccc−Ddd−Eee−R

    2

    [式中、 Aaa=Thr、Cys、Pen、Pro、またはSerおよび対応するデス− アミノ誘導体から選択されるL−またはD−立体配置基であり、 Bbb=正に荷電された側鎖を有しそして金属イオン錯体形成用のNを与えるL −またはD−立体配置基、例えばArg、Lys、Orn、ホモArg、S−( 2−アミノエチル)Cys、O−(2−アミノエチル)Serおよび他の同様な塩基性アミノ酸類、並びにそれらの誘導体であり、 Ccc=未変化の側鎖を有しそして金属イオン錯体形成用に利用できるNを与えるL−またはD−立体配置基、例えばGly、Ala、Aib、Val、Nle 、Leuおよび未変化の側鎖を有する同様なアミノ酸類であり、 Ddd=金属イオン錯体形成用に利用できるSそして好適にはSおよびNを与えるか、或いは金属イオン錯体形成用に利用できる2個のNを与えるL−またはD −立体配置基、例えばCys、ホモCys、Pen、Hisおよび他の合成または誘導化されたアミノ酸類であり、 Eee=正に荷電された側鎖を有するL−またはD−立体配置塩基性基、例えばArg、Lys、Orn、ホモArg、S−(2−アミノエチル)Cys、O−( 2−アミノエチル)Serおよび他の同様な塩基性アミノ酸類、並びにそれらの対応するデス−カルボキシル誘導体であり、 R

    1 =直接的にまたはカルボニル基により結合されている、H、アルキル、アリール、アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルキルオキシカルボニル、 アリールオキシカルボニル、または例えばPEG、PVAの如き重合体、またはポリアミノ酸であり、Aaaがデス−アミノアミノ酸である場合にはR

    1は存在せず、R

    2 =アミド、置換されたアミド、エステル、または重合体、例えばPE G、PVA、またはポリアミノ酸であり、Eeeがデスカルボキシルアミノ酸である場合にはR

    2は存在しない]。 この系列からの1つの代表的なペプチドにはThr−D−Lys−Gly−D −Cys−Argが包含される。 このペプチドはそれが還元されたTcO[V]に結合した後に人間の白血球に対する非常に高い親和力(K

    D =1−5nM)を示す。 このペプチドは、放射活性

    99m Tco[v]と錯体形成される時には、静脈投与時に炎症または感染症の部位に局在化する。 金属イオンと錯体形成されていないペプチドの親和力はK

    D =10

    -4 Mの桁である。 テクネチウムとの結合後のThr−D−Lys−Gly−D−Cys−Arg ペプチドの構造は下記の通りである: このペブチドはReで同様に標識付けすることができる。 図3はペプチドのテクネチウムに対する結合後のペプチド全体の予測される三次元骨格をゆるい立体図で示す。 図3−Aおよび3−Bはメタロキソ基の異性化により製造される2種の異性体であるが、図3−Cは重ねられた図3−Aおよび3−Bを示し、2種の異性体中の生物学的に関連するアミノ酸側鎖の位相形態的な同一性を示している。 N

    4金属イオン−結合領域を使用して例えばThr−D−Lys−Gly−D− His−Argの如き同様なペプチド類を設計および合成することもできる。 金属−結合配列を含有する全体的に制限されたペプチド類。 本発明を使用して、生物学的−機能領域および金属−ペプチド骨格が構造的に異なっておりそして分子中で区別可能であるが金属−ペプチド骨格に対する金属の錯体形成が生物学的−機能領域の構造を制限して金属イオン錯体形成時に目標に対する特異性および/または親和力を実質的に高めるような全体的に制限されたペプチド類を設計および製造することもできる。 1つの態様では、二硫化物、ラクタム、またはラクトン架橋を親ペプチド中で置換するための金属結合領域からなる分子が設計される。 イソエステル部分が2つのシステインの位置に入れてペプチド中で二硫化物を生成するかまたは2つのアミノ酸を入れてペプチド中でラクタムもしくはラクトン架橋を生成するように設計される。 金属イオンが金属結合領域と錯体形成されていない時には、分子は元の二硫化物より高い構造上の自由度を示し、それにより生物学的−機能領域を生物学的に不活性にさせるかまたはより有効でなくさせる。 しかしながら、金属結合領域に対する金属イオンの錯体形成時に、二硫化物、またはラクタムもしくはラクトン架橋により得られるものと同様な方法で分子が構造的に制限される。 これらの架橋が生活性に関して重要であることが知られている生物学的に活性の分子では、金属錯体形成は重要な受容体認識および活性化要素の構造および位相形態並びにそれに関連する望ましい機能性を保有するであろうしそして増加させるかもしれない。 前駆体分子およびペプチド連鎖中のその置換の一般的な構造は下記の通りである: [式中、X=金属イオンを錯体形成するための錯体骨格であり、この骨格は2個もしくはそれ以上のアミノ酸を含有しており、金属イオンの原子価の全ては金属イオンとXの錯体形成時に満たされ、 R

    1およびR

    2 =各々が0〜約20個のアミノ酸を含み、 R=1〜約20個のアミノ酸であり、 AaaおよびBbb=各々がアミド、チオエーテルまたはエステル結合によりX と連結されているアミノ酸を含む]。 配列Xは金属イオンの利用できる原子価との錯体形成用に利用できる少なくとも1個の窒素、硫黄または酸素原子を含有するアミノ酸から製造することができる。 金属イオンとXに含まれるアミノ酸との錯体形成時に金属イオンの原子価の全てより少ないものが満たされる場合には、Xも誘導化されたアミノ酸またはスーサー配列も含んでおり、それは金属イオンの利用できる原子価との錯体形成用に利用できる少なくとも1個の窒素、硫黄または酸素原子を含んでいるため、金属イオンの該原子価の全てが金属イオンとXとの錯体形成時に満たされる。 配列Xは式Ccc−Ddd−EeeまたはEee−Ddd−Cccのアミノ酸配列であることができる。 この場合、CccおよびDddの各々は未変化側鎖を有するアミノ酸またはジペプチドであることができ、そしてEeeは金属イオンとの結合用に利用できるCys、ホモCys、またはPen、HisまたはSを含有しそして好適にはSおよびNを含有するかまたは2個のNを含有する他の合成もしくは誘導化されたアミノ酸のL−またはD−異性体であることができる。 Aaa はカルボキシル基中またはアミノ基中で終わるアミノ酸のL−またはD−異性体である。 Bbbは、Bbbがカルボキシル基中で終わる側鎖を有する場合にはE eeがアミノ基中で終わる側鎖を有しておりそしてBbbがアミノ基中で終わる側鎖を有する場合にはEeeがカルボキシル基中で終わる側鎖を有するように選択されるカルボキシル基中またはアミノ基中で終わるアミノ酸のL−またはD− 異性体である。 二硫化物、ラクタムまたはラクトン架橋の置換用の前駆体分子には下記のモデル上の構造体が包含される: および [式中、AaaおよびBbb=カルボキシル基中で終わる側鎖を有するアミノ酸、例えばAsp、Gluもしくは同様な合成アミノ酸、またはアミノ基中で終わる側鎖を有するアミノ酸、例えばOrn、Lys、もしくは同様な非天然アミノ酸のL−またはD−異性体であり、Aaaがカルボキシル基である場合にはBb bはアミノ基であり、そしてAaaがアミノ基である場合にはBbbはカルボキシル基であり、CccおよびDdd=Gly、Ala、Aib、Val、Nle 、Leu、または未変化側鎖を有する同様なアミノ酸のL−もしくはD−異性体、またはこれらのアミノ酸のいずれかを含むジペプチドであり、Aaaはまたこれらのアミノ酸の組み合わせからなるジペプチドでもあり、 Eee=金属イオンとの錯体形成用のSそして好適には金属イオンとの錯体形成用のSおよびN、および金属イオンとの錯体形成用の2個のSを含有するアミノ酸、例えばCys、ホモCys、Pen、His、または同様な合成もしくは誘導化されたアミノ酸のL−またはD−異性体であり、 R

    1 、R

    2およびR

    3 =R

    1およびR

    2は0〜約20個のアミノ酸基でありそしてR

    3

    は1〜約20個のアミノ酸基であり、それらの全てまたは一部が生物学的−機能領域の全てまたは一部を構成しており、生物学的−機能領域はシクノロジカルであってもまたはレグニロジカルであってもよい]。 放射性医薬品キットの調合。 本発明の1つの用途は例えば

    99m Tc

    111 Inの如き放射性同位体で標識が付けられた診断剤または例えば

    188 Reまたは

    186 Reの如き放射性同位体で標識が付けられた治療剤である放射性医薬品としての使用のためのペプチド類を提供することである。

    99m Tc

    111は一般的に過テクネチウム酸ナトリウムからそしてレニウムは過レニウム酸ナトリウムから得られる。 両方の場合とも、過テクネチウム酸塩または過レニウム酸塩をより低い酸化状態に還元して金属イオンがペプチドと錯体形成することが必要である。 第一錫(ここでは「Sn(II)」とも称されている)をこの目的のために効果的に使用することができる。 錫(II)の原料には、酒石酸第一錫、グルコヘプトン酸第一錫、グルコン酸第一錫、ホスホン酸第一錫、塩化第一錫、硫酸第一錫、酢酸第一錫、および弗化第一錫が包含される。 Sn(II)の原料およびその最終濃度の選択はペプチドの意図する医学用途、ペプチドの性質、および使用する金属イオンに依存する。 例えば、過レニウム酸塩を還元するには過テクネチウム塩を還元するよりかなり高い第一錫濃度が必要である。 過レニウム酸塩の形態で

    188 Reは約2.5〜 15mMの間の第一錫を有するキットを用いて標識付けすることができ、錫の合計量は全て約5〜6の間のpHにおいて比較的大きい容量のキットと使用する場合には約1〜5mgもしくはそれ以上の範囲である。 一般的に述べると、比較的低い第一錫濃度のキットは利用できる過レニウム酸塩の全てを効果的に還元するためには例えば沸騰浴の中での30〜60分間のような加熱を必要とするが、錫の合計量が高いキットは室温で培養する時に過レニウム酸塩を約1時間以内で還元するのに十分な還元能力を有する。 約15mMより上への第一錫濃度の増加およびより高い濃度で、それは第一錫を溶液中に保つことがますます難しくなる。

    186 Reまたは

    188 Re標識付けのためには、約1.2mgの錫の合計濃度に関する約5mMの酒石酸第一錫が200μgのペプチドと共に使用された。 同じ量のペプチドを

    99m Tcで標識付けするためには、約0.5mMの酒石酸第一錫が使用された。 製造中のSn(II)の量は金属イオンを特定の反応条件下で、溶液から錫が沈澱するようなSn(II)の濃度を有することなく、希望するレドックス状態まで完全に還元するのに十分なものでなくてはならない。 沈澱は、大部分、 適当な緩衝液および錯化剤の選択により調節することができる。 Sn(II)の量は反応条件につれても変動し、例えば、80℃〜100℃の範囲の温度で培養される調合物を用いると、培養を室温で行う培養をより少ないSn(II)が必要である。 培養時間は培養条件、主として温度に依存しても変動するが、pHおよび他の条件も培養時間に影響を与える。 一般的に述べると、80℃〜100℃の範囲の温度における培養は室温における培養より実質的に短く、半分ないし1/10 もしくはそれ以下の長さの培養期間を必要とする。 過テクネチウム酸塩を用いて標識付けするためには、0.2〜1mMの間の第一錫、そして好適には0.5〜1mMの間の第一錫を使用することができ、箔の容量により40μg程度の低い錫の合計量である。 使用する方法とは関係なく、使用する第一錫の形態は一部はキット中で使用する緩衝液に依存する。 例えば、酒石酸塩を錯化剤として含有する緩衝液を有するキット中では、酒石酸第一錫の使用が望ましい。 酒石酸塩以外の錯化剤を含有するキット用には、塩化第一錫二水和物を使用できる。 一般的に述べると、全ての第一錫が濃塩酸中に加えられる。 これは錫を、第二錫イオンとしてSn(IV)状態でよりむしろ第一錫イオンとしてSn(II)酸化状態で保有する傾向がある。 Sn(II)は例えば過テクネチウム酸塩または過レニウム酸塩の如き放射金属を効果的に還元するが、Sn(IV)はしない。 第一錫イオンおよび第二錫イオンの両者を含む錫の全てを確実に錯体形成させるためには、錯化剤は一般的に錫の合計より2〜20モル過剰量で使用される。 錯体形成されていない錫は中性pHにおいて不溶性水酸化物を容易に形成する。 錯化剤の不存在下では、pH5.5より上で加水分解反応からコロイド状錫は水酸化物が沈澱する前に製造されるであろう。 錯化剤は錫を加水分解反応から捕獲するか、錫がレドックス反応に入るのを妨害しない。 第一錫溶液のpH滴定はEDTA>>クエン酸塩>>グルコヘプトン酸塩>>酒石酸塩>>リンゴ酸の順番で錯体形成能力の増加を示した。 酒石酸第一錫は乾燥塩状で錫:酒石酸塩の1:1モル比で存在するが、実験結果は最低2倍過剰の酒石酸塩を中性pHで第一錫を安定化させることが必要である。 しかしながら、EDTA、クエン酸塩およびグルコヘプトン酸塩は第一錫を約1: 1モル比で中性pHにおいて安定化させることができるが、1.2:1モル比の錯化剤:第一錫の作業式が満足のいくように使用することができる。 使用する方法とは関係なく、高濃度の錫を適当な緩衝液の使用により安定化させることができる。 例えば、ジグリシンおよびトリグリシンの如き金属結合緩衝液は50〜100mMで中性pHにおいて高いミリモルの錫濃度の安定性を増加させることができる。 例えば、合計錫濃度が5〜10mMの範囲である時には、 50mMジグリシンまたはトリグリシンを含有する緩衝液を適当な錯化剤、例えばEDTA、クエン酸、グルコヘプトン酸塩または酒石酸塩を使用して錫を安定化させることができる。 適当な金属イオン緩衝液には、クエン酸塩および酒石酸塩、ポリアミノカルボン酸類、例えばEDTA、DTPAおよびNTA(ニトリル三酢酸)、ACES(N−2−アセトアミド−2−アミノエタンスルホン酸) 、ADA(N−2−アセトアミドイミノ二酢酸)、ビシン、トリシン、グリシルグリシン、トリグリシン、テトラグリシン、およびMES(2−(N−モルホリノ)エタンスルホン酸)が包含される。 例えば、40mMのフタル酸KHおよび10mM酒石酸NaK中に5mMの酒石酸第一錫を含む高いミリモル量の第一錫溶液を中性pHおよびそれ以上において8.2pKaを有する例えばグリシルグリシンの如き第二の金属結合用緩衝液の50〜100mMの濃度における添加により安定化させることができる。 一般的に述べると、第一錫の溶解度を放射標識を付けようとする組成物のpHにおけるまたはそれの近くのpKaを有する第二の金属結合用緩衝液の添加により増加させる。 例えば、放射標識付け組成物は4 .3のpKaを有する酒石酸塩を含有する場合および組成物を4.3とはかなり異なるpHにおいて放射標識を付けようとする場合には、放射標識付けしようとする組成物のpHにおいてまたはその近くでpKaを有する第二の金属結合用緩衝液の添加により、錫の生じた安定性および沈澱からの保護を伴う錫錯体形成の増加が得られる。 使用するペプチドにより、調合および反応条件を変えなければならず、そして本発明の特定のペプチドに関して実験的に決めることができる。 一般的には、錯化剤または緩衝剤を異なるペプチドでは異なる結果を与えるであろう。 例えば、 1種のペプチト構造体をSnCl

    2 −酒石酸塩−フタル酸塩と共に、1−10− 40mMの比でpH5.5において400μLの充填容量中に5μgのペプチトを含有する瓶の中で使用することができて過テクネチウム酸ナトリウムとして

    99

    m Tcで標識付けされる時に良好な結果を生する。 他のペプチドは放射化学的不純物を有するかもしれず、またはこの還元および緩衝溶液を用いて完全に標識付けしないかもしれないが、1−10−40mMの比でpH5.5において400μLの充填容量中に5μgのペプチドを含有する瓶の中でSnCl

    2 −酒石酸塩−フタル酸塩を用いると良好な結果を与えるかもしれない。 さらに別のペプチドはグルコヘプトン酸塩−Snを用いると、0.2−1mMの比で7.5〜8.0のペプチドにおいて400μLの充填容量中に5μgのペプチドを含有する瓶の中で良好な結果を与えるかもしれない。 他の還元および緩衝溶液も同様に使用できそして各々の特定ペプチドに関して測定できる。 特定の場合には、酒石酸塩濃は10mM以下〜50mM以上の範囲であることができる。 例えばフタル酸水素カリウムの如き緩衝液は40mM以上〜10mM 以下の範囲であることができる。 容易な凍結乾燥用のための比較的高いガラス転移温度を与えながら許容可能な放射標識結果を生ずるのには、10mM濃度およびある場合にはそれより低い濃度のフタル酸水素カリウムで十分である。 種々の賦形剤および他の試剤を必要に応じて使用してもよい。 これらには、ある種のペプチド類の溶解度を高める試剤、凍結乾燥賦形剤などが包含される。 マルトース、イノシトール、マニトール、および他の糖を凍結乾燥賦形剤として加えることができる。 一般的には、1−5μg程度の低い量の本発明のペプチドを上記の方法を使用して

    99m Tcまたはレニウムで標識付けしてもよい。 唯一の放射標識付けされたペプチドが生物学的に活性であるため、必要な量は一部は加えられる金属イオンの量に依存する。 多くの放射性医薬品用途に関しては、全ての金属イオンをペフチド分子の中に確実に加えるためにはペプチドは金属イオンの量の2−〜20− 倍過剰であるべきである。 しかしなから、非−放射性医薬品用途に関しては全ての金属イオンをペプチド分子の中に確実に加えるためには金属イオンがペプチドの量よりかなり過剰であることができる。 そのような非−放射性医薬品用途に関しては、金属イオンで標識が付けられたペプチドの量は希望に応じて多くしてもよい。 ほとんどの先行技術の放射性医薬品方法は100μg以上のペプチド調合物を含む。 本発明の方法は5μg以下を含有する調合物中での放射性医薬品調合物中で使用することができ、1μg程度の少量を含有する調合物で許容可能な放射標識付けが得られ、そしてそこでは金属イオンと錯体形成された合計ぺプチドの百分率を基にして調合物中の合計ペプチドの1%以下〜約20%を構成する。 それ故、金属イオンを用いる標識付け時の調合物中の生物学的に活性なペプチドの量はさらに低くなりざっと5−〜100倍ほど少ない。 非常に少量のペプチドの使用はペプチドの二量化および凝集を最少にして、理論的限界またはその近くで非常に高い特異的活性をもたらし、そして調合物中の生物学的に活性なペプチドの量を最少にすることによりはるかに低い毒性または望ましくない生物学的活性を与える。 本発明の放射性医薬品生成物は、放射性核種をペプチド、Sn(II)、緩衝液および他の賦形剤を含有する瓶に加えることにより、簡便に放射標識付けされる。 放射性核種の添加後に、溶液をそのまま15分間〜4時間の期間にわたり室温〜100℃の範囲の温度で培養させる。 放射標識付け後に、生成物を一連の紫外線およひ放射同位体検出器を有する逆相HPLCを含むHPLCにより、薄層クロマトグラフィーによりまたは当技術で既知の他の手段により試験してもよい。 本発明の生成物は典型的には5%より少ない放射化学不純物、そしてしばしば2 %より少ない放射化学不純物を有するであろうし、この不純物は錯体形成されていないかまたは還元されていない放射性核種、コロイドなどからなっている。 本発明を以下の非−限定用実施例によりさらに説明する。 実施例 1‐RGD受容体‐特異性ペプチドの設計及び合成 Arg‐Gly‐Asp(RGD)の受容体結合特性に基づいた分子が設計された。 ペプチドN

    3

    1金属イオン結合骨格に基づいて、RGDの受容体結合領域に類似する構造体に到達するために骨格を修飾して、ペプチドD‐Arg‐Gl y‐D‐Cys‐β‐Alaが設計され、慣用の固相ペプチド合成により合成された。 手短に言えば、Fmoc‐β‐Alaがアルコキシベンジルアルコール樹脂、ペプチド合成樹脂に結合された。 ポペリジンによる処理でFmoc基の除去の後、ペプチド鎖がFmoc‐D‐Cys(Trt)、Fmoc‐Gly、及びFmoc‐D‐Arg(Pmc)を用いて逐次延長された。 生じるペプチド樹脂、 Fmoc‐D‐Arg(Pmc)‐Gly‐D‐Cys‐(Trt)‐β‐Al a‐樹脂からのFmoc基は除去された。 完全に保護されないペプチドはTFA による処理で樹脂から放出された。 ペプチドは逆相HPLCで精製され、凍結乾燥した白色粉末として得られた。 拘束原子質量分光分析は合成されたペプチドに対して正確な質量を与えた。 実施例 2‐RGD受容体‐特異性ペプチドの別の合成法 ペプチドD‐Arg‐Gly‐D‐Cys‐β‐AlaはBoc保護アミノ酸を用いる別の固相法で合成される。 この試みでは、Boc‐β‐Alaは最初にMerrifield樹脂又はPAM樹脂に結合される。 Boc基はついでTF Aによる処理で除去され、ペプチド鎖は逐次アミノ酸、Boc‐D‐Cys(M eBzl)、Boc‐Gly、及びBoc‐D‐Arg(Tos)を用いて延長される。 完全に合成された保護ペプチド樹脂、Boc‐D‐Arg(Tos)‐ Gly‐D‐Cys(MeBzl)‐β‐Ala‐樹脂、はついでHFで処理され、完全に保護されないペプチドを遊離する。 ペプチドはついで逆相HPLCで精製される。 実施例 3‐RGD受容体‐特異性ペプチドの別の合成法 ペプチドD‐Arg‐Gly‐D‐Cys‐β‐Alaも溶液相ぺプチド合成の慣用法で合成される。 手短に言えば、Boc‐D‐Cys(MeBzl)はD CC‐HOBtのようなカップリング剤を用いてβ‐AlaOEtに結合される。 Boc基は生じるジペプチドBoc‐D‐Cys(MeBzl)‐β‐Ala ‐OEtのTFAによる処理で切断される。 同様な接近を用いてBoc‐Gly に結合される。 生じるトリペプチドBoc‐Gly‐D‐Cys(MeBzl) ‐β‐Ala‐OEtからBoc基の除去及び引き続くBoc‐D‐Arg(T os)との結合後、完全に保護されたテトラペプチドが得られる。 C末端エステル基はけん化され、生じるペプチドをHFで処理して完全に保護されないペプチドを生じ、逆相HPLCで精製される。 実施例 4‐高分子量分子に接合されたD‐Arg‐Gly‐D‐Cys‐β‐ Alaの調製 実施例1のD‐Arg‐Gly‐D‐Cys‐β‐Alaペプチドは生体分布研究のための高分子量構造体を得るために種々の形のポリエチレングリコール( PEG)に接合された。 種々の分子量(100〜8000)のPEG及び同様な分子量のモノメトキシPEGがS. Zallpsky(Bioconjugat e Chemistry4:296‐299,1993)の教示により炭酸ジスクシミドで活性化された。 活性化PEGは活性化PEGはついで1mMHOBt の存在でリン酸緩衝液(125mM、pH6.5)中に採られたペプチドD‐A rg‐Gly‐D‐Cys‐β‐Alaで処理された。 室温で一時間後反応混合物はジクロロメタンで数回抽出された。 結合した有機抽出物は水で一度洗浄され、蒸発させて乾燥した。 生成物はついで無水エーテルの添加で沈澱された。 生成物はエタノール‐エーテル系から沈澱で一度精製された。 次の構造体がこの方法で合成された:[PEG

    8000(MW) ](D‐Arg‐Gly‐D‐Cys‐β‐A la)

    2 、[Me‐PEG

    5000(MW) ]D‐Arg‐Gly‐D‐Cys‐β‐A la、及び[Me‐PEG

    2000(MW) ]‐D‐Arg‐Gly‐D‐Cys‐β‐ Ala。 実施例 5‐D‐Arg‐Gly‐D‐Cys‐β‐Ala及び酒石酸フタル酸スズを用いる放射性医薬キットの放射能標識及び調合直接標識化 実施例1で述べられたようにして得られたD‐Arg‐Gly‐D‐Cys‐ β‐Alaは酒石酸‐フタル酸緩衝液中の還元剤として第1スズ塩の存在で

    99m

    Tcで標識化された。 100μgのペプチドは発生器溶出

    99m Tc‐過テクネチウム酸ナトリウム(500μLまでの体積中放射能1‐35mCi)と混合された。 これに酒石酸‐フタル酸スズ(1mM‐10mM‐40mM、pH6.1) の窒素パージ溶液(400μL)が加えられた。 ビンの上の空間は窒素でパージされ、溶液は室温で30分間おかれた。 この

    99m Tc標識化ペプチドの少量の分割量がC18カラム(VYDAC、CAT.No.218TP104)上の逆相HPLC で分析された。 1.5mL/分の流速で30分間で完了する0−20%アセトニトリルの勾配が使用された。 放射性溶出プロフィルはHPLCに付けられた放射能検出フローセルで描かれた。 プロフィルは

    99m Tc標識化ペプチドが11.1 分で溶出したことを示した。 少量の放射能標識化分画が13.8分で溶出することを示し、2:1ペプチド‐

    99m Tc複合体からなる二量体種であろう。 プロフィルはまた溶媒ピーク(保持時間2.2分)と共に溶出した還元

    99m Tcに検出可能な量が、もしあっても、4%以上ではないことを示した。 標識化標品の10 μCi試料が瞬間薄層クロマトグラフィー(ITLC)ストリップ(1.5×1 0cm、シリカゲル含浸ストリップ、Gelman Science、Ann Arbor、MI)にスポットされ、150mMNaClで展開された。 このストリップ上の放射能測定は、げんてんが放射能の2‐4.5%だけを有し、それは標品中に存在する

    99m Tcコロイドの量に対応することを明らかにした。 36 時間まで室温に貯蔵されると、標識化標品はそのHPLC及びITLCプロフィルになんの変化も示さなかった。 HPLC及びITLC技術を用いた結果は共にこのペプチドに対するかなり良好な

    99m Tc標識化を示している。 キット調製 放射性薬品キットは同じ緩衝液系を用いて調合された。 各ビンは実施例1のD ‐ARG‐Gly‐D‐Cys‐β‐Alaペプチドの100μg及び酒石酸‐ フタル酸スズ(1mM‐10mM‐40mM、pH6.1)の窒素パージ溶液( 200‐400μL)を含んだ。 キットは冷蔵され、若干のキットは凍結乾燥された。 凍結乾燥されたビンは窒素を再充填され、封じられた。 冷蔵ビン又は凍結乾燥ビンのいずれかを標識化するために、ビンの内容物は発生器溶出

    99m Tc‐ 過テクネチウム酸ナトリウム(500μLまでの体積中1‐35mCiの放射能)と混合され、溶液は室温で30分間放置された。 実質的に同様な放射化学収率及びプロフィルがこれらのキットで得られた。 キットは実施例1のD‐Arg‐Gly‐D‐Cys‐β‐Alaペプチドの5μgの少量、及び酒石酸‐フタル酸スズの窒素パージ溶液(1mM‐10mM ‐40mM、pH6.1)で調合された。 D‐Arg‐Gly‐D‐Cys‐β ‐Alaの5μgのキットは

    99m Tcの2mCi、及び

    99m Tcの52mCiに当量の金属イオン濃度に対して、

    99 Tcとして

    99 mTcの50mCiの当量で、有意でない放射化学不純物と共に標識化された。 金属イオンのペプチドに対する比は

    99m Tcの52mCi当量で1:22であった。

    99 Tcのp量が増加すると、 好結果の標識化が、5μgキットを用いて1:8金属イオン対ペプチド比の低さでも、2μgキットを用いて1:2比の低さでも達成された。 PEG接合生成物の標識化 実施例4の生成物は上記の方法で直接標識化され、同様な放射化学収率及びプロフィルで得られた。 接合体として使用されたPEGの形に依存して溶出時間は必然的に変化した。 別の合成ペプチド 放射能標識化の方法はペプチドの起源に依存せず、実施例2及び3のいずれかの方法を用いて作られたペプチドで上記のように使用される。 実施例 6‐D‐Arg‐Gly‐D‐Cys‐β‐Ala及ひ酒石酸‐フタル酸‐グリシルグリシンスズを用いる放射性医薬キットの放射能標識化及び調合直接標識化 実施例1で述べられたように得られたD‐Arg‐Gly‐D‐Cys‐β‐ Alaは、酒石酸‐フタル酸‐グリシルグリシン緩衝液中で安定化したスズ塩で、

    99m Tc‐過テクネチウム酸ナトリウムに対する還元剤としてスズ塩を用いて標識化された。 一般的方法論は、酒石酸‐フタル酸‐グリシルグリシンスズ(1 mM‐10mM‐40mM‐50mM、pH6.6)の窒素パージ溶液(200 ‐400μL)が使用されたことを除き、実施例5のそれと同様であった。 実施例5のものと同様な標識化効率結果は同じHPLC及びTTLC技術を用いて得られた。 キット調製 放射性薬品キットは同じ緩衝液系を用いて調合される。 各ビンは1から100 μgの実施例1のD‐Arg‐Gly‐D‐Cys‐β‐Alaペプチド、及び上に述べられた酒石酸‐フタル酸‐グリシルグリシンスズの窒素パージ溶液(2 00‐400μL)を入れた。 若干のキットでは、麦芽糖、マンニトール、及び他の糖類を含む賦形剤が加えれた。 キットは冷蔵され、又は任意に凍結乾燥された。 凍結乾燥されたビンは窒素で再充填され、封じられた。 冷蔵されたビン又は凍結乾燥されたビンのいずれかを標識化するために、ビンの内容物は発生器溶出

    99m Tc‐過テクネチウム酸(500μLまでの体積中1‐35mCiの放射能)と混合された。 PEG接合生成物標識化 実施例4の生成物は本実施例に記載された方法で直接標識化された。 別の合成ペプチド本実施例の放射能標識化の方法はペプチドの起源に依存せず、実施例2又は3のいずれかの方法を用いて作られたペプチドで上記のように使用される。 実施例 7‐D‐Arg‐Gly‐D‐Cys‐β‐Ala及び酒石酸‐こはく酸スズを用いる放射線医薬キットの放射能標識化及び調合直接標識化 実施例1で得られたD‐Arg‐Gly‐D‐Cys‐β‐Alaペプチドは酒石酸‐こはく酸緩衝液中で安定化したスズ塩で、

    99m Tc‐過テクネチウム酸ナトリウムに対する還元剤としてスズ塩を用いて標識化された。 一般的方法論は、酒石酸‐こはく酸スズ(1mM‐10mM‐20mM、pH6.2)の窒素パージ溶液(200‐400μL)が使用されたことを除き、実施例5のものと同様であった。 実施例5のものと同様な標識化効率結果は同じHPLC及びITL C技術を用いて得られた。 キット調製 放射線医薬キットは同じ緩衝液系を用いて調合される。 各ビンは実施例1のD ‐Arg‐Gly‐D‐Cys‐β‐Alaペプチドの1から100μg及び上に述べたような酒石酸‐こはく酸スズの窒素パージ溶液(200‐400μL) を入れる。 キットは凍結乾燥され、凍結乾燥ビンは窒素で再充填され、封じられるだろう。 標識化するために、ビンの内容物は発生器溶出

    99m Tc‐過テクネチウム酸ナトリウム(500μLまでの体積中1‐35mCiの放射能)と混合される。 PEG接合生成物標識化 実施例4の生成物は本実施例に記載の方法で直接標識化された。 別の合成ペプチド 本実施例の放射能標識化の方法はペプチドの起源に依存せず、実施例2又は3 のいずれかの方法を用いて作られたペプチドで上記のように使用されるだろう。 実施例 8‐D‐Arg‐Gly‐D‐Cys‐β‐Ala及びEDTA‐こはく酸スズを用いる放射線医薬キットの放射能標識化及び調合直接標識化 実施例1で述べられたように得られたD‐Arg‐Gly‐D‐Cys‐β‐ AlaペプチドはEDTA‐こはく酸緩衝液中で安定化したスズ塩で、

    99m Tc- 過テクネチウム酸ナトリウムに対する還元剤としてスズ塩を用いて標識化された。一般的方法論は、EDTA‐こはく酸スズ(1mM‐1.1mM‐20mM, pH6.2)の窒素パージ溶液(200‐400μL)が使用されたことを除き、実施例5のものと同様であった。実施例5のものと同様な標識化効率結果は、 同じHPLC及びITLC技術を用いて得られた。キット調製 放射線医薬キットは同じ緩衝液系を用いて調合された。各ピンは実施例1のD ‐Arg‐Gly‐D‐Cys‐β‐Alaペプチドの1から100μg及び上で述べたようなEDTA‐こはく酸スズの窒素パージ溶液(200‐400μL )を入れる。賦形剤が加えられ、キットは凍結乾燥され、窒素で再充填され、封じられる。標識化するために、ビンの内容物は発生器溶出

    99m Tc‐過タングステン酸ナトリウム(500μLまでの体積中1‐35mCiの放射能)と混合される。 PEG接合生成物標識化 実施例4の生成物は本実施例に記載の方法で直接標識化される。別の合成ペプチド 本実施例の放射能標識化の方法はペプチドの起源に依存せず、実施例2又は3 のいずれかの方法を用いて作られたペプチドで上記のように使用される。実施例 9‐D‐Arg‐Gly‐D‐Cys‐β‐Ala及びグルコヘプトン酸塩を用いる放射線医薬キットの放射能標識化及び調合 実施例1で述べたように得られたD‐Arg‐Gly‐D‐Cys‐β‐Al aペプチドはケレート剤としても役立つグルコヘプトン酸塩で安定化したスズ塩で、

    99m Tc‐過テクネチウム酸ナトリウムに対する還元剤としてスズ塩を用いて標識化された。標識化するためにペプチドの溶液(100μL食塩水中100 μg)は、

    99m Tc‐過テクネチウム酸ナトリウムの1‐35mCi(200‐ 500μL)で室温で10分間新たに再構成されたGlucoScan(DuP ont、Wilmington、DE)に加えられた。反応混合物は室温におくことができ、ついで実施例5に記載したようにHPLC及びITLC技術で分析された。実施例5のものと同様な標識化効率結果は同じHPLC及びITLC技術を用いて得られた。実施例 10‐D‐Arg‐Gly‐D‐Cys‐β‐Ala及びほう酸‐酒石酸スズを用いる放射線医薬キットの放射能標識化及び調合 実施例1で述べたように得られたD‐Arg‐Gly‐D‐Cys‐β‐Al aペプチドはほう酸‐酒石酸緩衝液中で安定化したスズ塩で、

    99m Tc‐過テクネチウム酸場トリウムに対する還元剤としてスズを用いて標識化された。一般的方法論はほう酸‐酒石酸スズ(1mM‐50mM‐20mM,pH9.3)の窒素パージ溶液(200‐400μLが使用されたことを除いて、実施例5のものと同様であった。実施例5のものと同様な標識化効率結果は同じHPLC及びI TLC技術を用いて得られた。 実施例 11‐

    99m Tc‐[D‐Arg‐Gly‐D‐Cys]‐β‐Alaの血小板への飽和結合

    99m Tc標識化D‐Arg‐Gly‐D‐Cys‐β‐Alaペプチドの比と血小板への飽和結合は血小板濃厚血漿(PRP)の新たに調製した標品を用いて示された。PRP中の血小板の濃度は各試験管当たり3×10

    8血小板/mL最終値までPPPを用いて調節された。

    99m Tc標識化ペプチドの増加量は異なる試験管に採られたPRPの一定量に加えられた。血小板を活性化するために10μM の最終濃度までADPの添加がこれに続いた。PPPの同様な体積が、実験条件下の非特定結合成分の測定として

    99m Tc標識化ペプチドの各濃度で使用された。結合が30分間起こることを可能にし、その後管は氷浴に移された。0.6× 10

    8血小板に対応する200μLの分割量は、30分間PPPに予備浸漬されたガラス繊維フィルタでろ過された。フィルタはついで1mLのPBSで三回洗浄され、結合放射能に対してガンマ計数器で計数された。データは

    99m Tcの崩壊を考慮して規格化され、プロットされた。データの解析は

    99m Tc標識化D‐ Arg‐Gly‐D‐Cys‐β‐Alaペプチドに対して5‐10nMの範囲でKDに対する値を与えた。 実施例 12‐

    99m Tc‐[D‐Arg‐Gly‐D‐Cys‐β‐Alaの固定血小板への飽相結合

    99m TC‐標識化])‐Arg‐Gly‐D‐Cys‐β‐AlaペプチドのADP活性化及びホルマリン固定ヒト血小板への飽和結合は、ADP(10μM 最終濃度)がトロンビンの代わりに血小板を活性化するために用いられたことを除き、参考文献でここに入れられた、米国特許No. 5,332,726の教示により調製された血小板濃厚血漿の標品を用いて示された。この方法で得られた固定血小板の濃度は、各試験管当たり3×10

    8血漿弁/mLの最終値にPPP を用いて調整された。

    99m Tc標識化ペプチドの増加量が各試験管に採られた固定血小板のこれらの一定量に加えられた。 PPPの同様な体積が実験条件下の非特定結合成分の尺度として、

    99m Tc標識化ペプチドの各濃度に関して使用された。結合は30分間起こることを可能にし、試験は実施例11に記載したようなプロトコルを受けた。この場合に得られたデータが

    99m Tcの崩壊を考慮して規格化されプロットされた。図4に示されるように、結果はその活性化血小板受容体に対するペプチドの飽和結合動力学を示した。 X軸は生物活性を有すると推定される

    99m Tc標識化分子だけと共に、全ペプチド分子の

    99m Tc標識化分子の実際の分率を示す。データの解析は

    99m Tc標識化D‐Arg‐Gly‐D‐Cy s‐β‐Alaペプチドに対する5‐10nMの範囲でK

    Dの値を与え、実施例11で得られた結果と同程度であった。実施例 13‐

    99m Tc‐[D‐Arg‐Gly‐D‐Cys‐]‐β‐Ala の凝血へのp飽和結合 実施例5の

    99m Tc標識化D‐Arg‐Gly‐D‐Cys‐β‐Alaペプチドの凝血への飽和結合は新たに調製されたヒト凝血を用いて示された。新しく取り出されたヒト血液の100μL分割量がガラス管内に入れられ、1.5時間室温で温置された。 4℃でさらに30分間温置の後、形成された凝血はPBS中1mM EDTAの1mLで三回洗浄された。

    99m Tc標識化ペプチドの増加する量が三通りでこれらの凝血に加えられた。空のガラス管は実験条件下で非特定結合成分の尺度として試験に含まれた。結合は室温で60分間起こることが可能であった。全ての管はついで氷浴に移された。 1mLの氷冷PBSが各管に加えられ、凝血はPBSを吸引して洗浄された。凝血はさらに同様な方法で1mLのPBSで三回上洗浄され、凝血を含む管はガンマ計数器で結合した放射能を計数された。この方法で得られたデータは

    99m Tcの崩壊を考慮して規格化され、プロットされた。結果は凝血に埋め込まれた血小板上の活性化血小板受容体に対するペプチドの飽和結合動力学を明らかにした。データの解析は

    99m Tc標識化D ‐Arg‐Gly‐D‐Cys‐β‐Alaペプチドに対する5‐10nMの範囲のK

    Dの値を与え、実施例11及び12で得られた結果と同様であった。実施例 14‐

    99m Tc‐[D‐Arg‐Gly‐D‐Cys]‐β‐Alaの無担体標品を用いる凝血への飽和結合 実施例13の方法を用いて、

    99m Tc標識化D‐Arg‐Gly‐D‐Cys ‐β‐Alaペプチドの無担体標品の凝血への飽和結合が示された。

    99m Tc標識化ペプチドの無担体標品は、実施例5の

    99m Tc標識化ペプチドの新たに標識化した標品を、チオール反能基が付けられた固相(アガロース又はポリスチレンビーズ)からなるアフィニティーカラムを通して調製された。この目的に使用されたポリスチレンに結合したマレイミド及びブロモアセチル化デキストロース樹脂は市販品から得た。樹脂のこれらの機能性はペプチドのCys残基のチオール基への反応性である。結果として、

    99m Tc分子に結合されていないペプチドの分子は不可逆的にカラムに保持された。したがってカラムからの流出液はペプチドの純

    99

    m Tc標識化分子を含んだ。この標品は実施例13に記載されたように凝血結合実験で使用された。データの解析は5‐10nMの範囲でK

    Dの値を与えた。これらの結果は実施例11から13で得られたものと非常に類似し、生物活性のあるペプチドの

    99m Tc標識化分画であることを確認し、受容体結合を示した。実施例 15‐PEG‐

    99m Tc‐[D‐Arg‐Gly‐D‐Cys]‐β‐ Alaの凝血への飽和結合 実施例4の

    99m Tc標識化PEG

    8000 ‐D‐Arg‐Gly‐D‐Cys‐β ‐Alaペプチド凝血への飽和結合が実施例13に記載されたものと同様な方法で新たに調製されたヒト凝血を用いて示された。 PEG接合ペプチドは実施例5 に記載された方法によって

    99m Tcで標識化された。結果は

    99m Tc標識化PEG

    8000 ‐D‐Arg‐Gly‐D‐Cys‐β‐Alaペプチドに対して5‐20 nMの範囲でJDの値を与え、実施例11から14で得られた結果と同程度であった。実施例 16‐結合試験における非放射能99Tc‐[D‐Arg‐Gly‐D ‐Cys]‐β‐Alaと

    99m Tc‐[D‐Arg‐Gly‐D‐Cys]‐β ‐Alaの競合 実施例12に記載のように、活性化及ひホルマリン固定血小板(試験管当たり3×10

    8血小板)が

    99m Tc標識化D‐Arg‐Gly‐D‐Cys‐β‐Al a及び

    99 Tc標識化D‐Arg‐Gly‐D‐Cys‐β‐Alaペプチドの混合物と温置した。一定であるが痕跡量の

    99m Tc標識化ペプチドがこの試験に使用された。しかし、

    99 Tc標識化ペプチドの量は全ペプチド分子の

    99 Tc標識化分画によって10−9Mと10−7Mの間で変化した。

    99m Tc標識化及び

    99 T c標識化ペプチドの両方は実施例5の方法によって調製された。このデータは

    99

    Tc 標識化ペプチドによる結合阻害を示し、

    99m Tc‐ペプチドに対して5‐10n Mの範囲でIC

    50を与える。図5は

    99 Tc標識化ペプチドに対する本実験で得られた結合曲線を描く。 実施例 17‐結合試験におけるD‐Arg‐Gly‐D‐Cys‐β‐Ala と

    99m Tc‐[D‐Arg‐Gly‐D‐Cys]‐Alaの競合 本研究はD‐Arg‐Gly‐D‐Cys‐β‐Alaペプチドが

    99 Tc‐[ D‐Arg‐Gly‐D‐Cys]‐β‐Alaの代わりに使用されたことを除き、実施例16に述べられたように行われた。非標識化ペプチドの量は10

    -6 M と10

    -4 Mの間で変化した。本試験からのデータは非標識化ペプチドが、IC

    50

    >10

    -4 Mの範囲で、受容体部位に対して

    99m Tc標識化ペプチドと競合して、 実質的に低いアフィニティーを有する。図5は非標識化ペプチドに対する本実験で得られた結合曲線を、

    99 Tc標識化ペプチドに対する曲線と共に描く。 実施例 18‐結合試験におけるSn‐D‐Arg‐Gly‐D‐Cys‐β‐ Alaと

    99m Tc[D‐Arg‐Gly‐D‐Cys]‐β‐Alaの競合 本研究はスズイオンを含む緩衝液(同じ緩衝液がペプチドの

    99m Tc標識化にに使用された)中に温置されたD‐Arg‐Gly‐D‐Cys‐β‐Alaで、実施例16で述べたように行われた。推定に基づくSn標識化ペプチドの量は10

    -6 Mと10

    -4 Mの間で変化した。データは、Sn標識化ペプチドが受容体部位に対して

    99m Tc標識化ペプチドと競合して実質的に低いアフィニティーを有することを示した。スズ塩の存在はその血小板受容体に対するペプチドのアフィニティーと干渉しない。 実施例19‐

    99m Tc‐[D‐Arg‐Gly‐D‐Cys]‐β‐Alaを用いる脚の凝血の画像 トロンビン(10‐20単位)の食塩水溶液の100から200μLがマウスの腿領域に筋肉注射された。これは注射の部位に凝血の発生を有機するために行われた。トロンビンの注射後、5‐30分、実施例5の方法によって調製された50‐200μCiの

    99m Tc標識化D‐Arg‐Gly‐D‐Cys‐β‐A laペプチドが動物の尾の静脈から注射された。ガンマカメラ画像がカメラに付けられた平行コリメータに動物をおくことによりその直後に採られた。画像の進行中に動物はケタミンの腹腔内注射で鎮静された。脚の凝血誘導部位は

    99m Tc 標識化ペプチドの集積及び局在化の結果として可視化できた。ペプチドの注射後45‐60分まで、又は凝血が動物の身体防御機構で除かれるまで連続画像が可能であった。図6は

    99m Tc標識化ペプチドの注射後25分に得られたマウスのガンマカメラ画像を示し、それは動物の脚に注射した100μLのトロンビンの注射後38分であった。 実施例 20‐

    99m Tc‐[D‐Arg‐Gly‐D‐Cys]‐β‐Alaを用いる肺凝血の画像 食塩水再構成トロンビン(30単位)が約一億個のポリフッ化ビニルビーズ( 平均寸法5ミクロン)と共に1時間温置された。ビーズはついで遠心分離により回収され、新しい食塩水の300μLに再けん濁された。このけん濁液の100 ‐200μL、又はトロンビン(10‐20単位)のの原食塩水溶液の100‐ 200μLがそのラットの尾の静脈から注射された。この過程は凝血を生じ、凝血は肺で捕らえられる。これらの肺塞栓はついで、実施例5の方法で調製された

    99m Tc標識化D‐Arg‐Gly‐D‐Cys‐β‐Alaを尾の静脈に注射され、トロンビン投与の5‐30分以内に注射されて、画像化された。ガンマカメラ画像はガンマカメラに付けられた平行コリメータに動物をおいてその直後に採られた。画像の進行中、動物はケタミンの腹腔内注射で鎮静された。この方法で誘起された肺塞栓は

    99m Tc標識化ペプチドの集積及び局在化の結果として可視化できた。連続画像はペプチドの注射後45‐60分まで、又は凝血が動物により除かれるまで可能であった。図7は

    99m Tc標識化ペプチドの注射後7分で得られた肺塞栓のガンマカメラ画像を示し、それはトロンビン被覆ビーズの20 0μLの注射後34分であった。 実施例 21‐タフトシン同族列の設計及び合成 タフトシンの受容体結合特製も基づく分子が設計された。アミノ酸N

    3

    1金属イオン結合骨格を用いて、タフトシンの受容体結合領域と同様な構成対に達するために骨格を修飾して、配列Thr‐D‐Lys‐Gly‐D‐Cys‐Arg が設計され、ペプチドは

    99m Tc、又は別の適当な金属イオンで標識化後に顆粒球のタフトシン受容体に結合するだろう。ペプチドは実施例1の方法と同様な方法を用いて、固相ペプチド合成で作られた。手短に言えば、Fmoc‐Arg( Pmc)が4‐アルコキシベンジルアルコール樹脂、ペプチド合成樹脂に結合された。ピペリジンによる処理でFmoc基の除去後、Fmoc‐D‐Cys(T rt)、Fmoc‐Gly、Fmoc‐D‐Lys(Boc)、及びFmoc‐ Thr(Bu

    1 )を用いて逐次延長された。生じるペプチド樹脂からFmoc基、Fmoc‐Thr(Bu

    1 )‐D‐Lys(Boc)‐Gly‐D‐Cys( Trt)‐Arg(Pmc)‐樹脂は同様な方法で除去された。完全に保護されないペプチドはTFAによる処理で樹脂から放出された。ペプチドは逆相HPL Cで精製され、凍結乾燥した白色粉末として得られた。拘束原子質量分光分析は合成されたペプチドに対して正確な質量を与えた。 ペプチドは実施例2及ひ3で述べられた溶液相ペプチド合成法と同様、Boc化学作用を用いて固相ペプチド合成の同様な一般的方法で合成されるだろう。 実施例 22‐高分子量分子に接合されたThr‐D‐Lys‐Gly‐D‐C ys‐Alaの調製 PEG、PVA、脂肪酸などのように、ペプチドThr‐D‐Lys‐Gly‐ D‐Cys‐Argに対する高分子量分子担体分子の接合は、ペプチド合成後、 または、ペプチト合成中のどちらかで成される。ペプチドに対するこれらの担体分子の付着は、実施例4の方法で、また担体分子は、固相または溶液相ペプチド合成法で合成中にペプチドに対して付けられた。担体分子は、NターミナスまたはCターミナスどちらか、または双方に付けられた。 実施例 23‐Thr‐D‐Lys‐Gly‐D‐Cys‐Alaを用いる放射性医薬の放射能標識及び調合ペプチドのための直接標識化法A 実施例21の方法によって合成されたペプチドThr‐D‐Lys‐Gly‐ D‐Cys‐Alaは、こはく酸‐EDTA緩衝液中に予備安定化された還元剤としてスズ塩の存在で

    99m Tcで標識化された。100μgのペプチドは発生器溶出

    9

    9m Tc‐過テクネチウム酸ナトリウム(500μLまでの体積中放射能1‐35 mCi)と混合された。これにこはく酸‐EDTAスズ緩衝液(1mM‐20mM‐ 1.1mM、pH6.2)の窒素パージ溶液(200‐400μL)が加えられた。ビンの上の空間は窒素でパージされ、溶液は熱水槽中に25分間おかれた。 冷却後の溶液は、任意に食塩水さらに希釈された。この

    99m Tc標識化ペプチドの少量の分割量がC18カラム(VYDAC、CAT.No.218TP104 )上の逆相HPLCで分析された。1.5mL/分の流速で30分間で完了する0‐30%アセトニトリルの勾配が使用された。放射性溶出プロフィルはHPL Cに付けられた放射能検出フローセルで描かれた。プロフィルは

    99m Tc標識化ペプチドがその頂点で二重項(保持時間12.9分及び13.1分)に分離した主ピークのときに溶出したことを示した。この二重項は、

    99m Tc0[V]核の異性現象が原因で標識化された種の2つの異性体を示しているようであった。同様の方法で、しかし熱水槽中におかずに、標識化されたペプチドの試料は、1:1ペプチド‐

    99m Tc複合体を示している主ピークに対する加熱崩壊上で、ペプチド

    9

    9m Tc複合体の多量体種のため14.8分及び16.2分を中心にして追加ピークを示した。溶出プロフィルはまた溶媒ピーク(保持時間2.2分)と共に溶出する還元

    99m Tc(ぺプチドに複合されていない)に検出可能な量が、もしあっても、4%以上ではないことを示した。標識化標品の10μCi試料が瞬間薄層クロマトグラフィー(ITLC)ストリップ(1.5×10cm、シリカゲル含浸ストリップ、Gelman Science、Ann Arbor、MI)にスポットされ、150mMNaClで展開された。このストリップ上の放射能測定は、げんてんが放射能の2‐4.5%だけを有し、それは標品中に存在する

    99

    m Tcコロイドの量に対応することを明らかにした。36時間まで室温に貯蔵されると、標識化標品はそのHPLC及びITLCプロフィルになんの変化も示さなかった。 放射性医薬キット調合の方法 ペプチドThr‐D‐Lys‐Gly‐D‐Cys‐Alaは、

    99m Tcの標識化を都合よく促進するためにキットフォームに調合された。これに達するために、5mLのしょう液のビンにペプチド100μgは、窒素パージされたこはく酸‐EDTAスズ緩衝液400μL(1mM‐20mM‐1.1mM EDTA、pH6 .2)と共に混合した。ビンの上の空間は窒素でただちにパージされた。内容物はそれから凍結乾燥され、アルゴン及び窒素を充填され、封じられた。凍結乾燥されたキットは、4℃で長期間貯蔵されることもある。 テクネチウムの代わりに、発生器溶出

    99m Tc−過テクネチウム酸ナトリウム( 500μLまでの体積中放射能1‐35mCi)がビンに注入された。ビンの内容物は徹底的に混合され、ビンは注入針で穴を開けられ、熱水槽中に25分間おかれた。冷却後、内容物は食塩水またはPBSで希釈されることもある。上記のようにHPLC及びITLC技術による分割量の検査は、ペプチドの直接標識化のもとで得られたのと同一の結果を得た。HPLC及びITLCの結果は共にペプチドに対し、かなり良好な99mTc標識化プロフィルを示した。 放射線医薬キット調合の別の方法A ペプチドThr‐D‐Lys‐Gly‐D‐Cys‐Argも5μgのペプチド及び400μLの窒素パージスズ‐こはく酸‐EDTA緩衝液(1mM‐20 mM−1.1mM EDTA、pH6。2)を各ビンに含んでキットの形に調合された。5μgのキットは、52mCiの

    99m Tcに当量の金属イオン濃度に対して、有意でない放射化学的不純物と共に、2mCiの

    99m Tc及び

    99 Tcと当量の50mCi

    99m Tcで標識化された。金属イオンのペプチドの対する比は5 2mCi当量の

    99m Tcで1:15.4であった。

    99 Tcの増加で、5μgキットを用いて、好結果の標識化が1:8の低い金属イオン‐ペプチド比でも達成された。 ペプチドに対する直接標識化法B: 実施例21の方法によって合成された、ペプチドThr‐D‐Lys‐Gly‐ D‐Cys‐Argはグルコヘプトン酸ナトリウム中で予備安定化されて、還元剤としてのスズ塩の存在で

    99m Tcで標識化された。1‐10μgの間のペプチドが発生器溶出

    99m Tc‐過テクネチウム酸ナトリウム(0.5‐3.5mL体積中1‐35mCiの放射能)と混合された。これにグルコヘプトン酸スズ緩衝液(1mM‐200mM、pH7.5−8.5)の窒素パージ溶液(200‐40 0μL)が加えられた。ビンの上部空間は窒素でパージされ、溶液は沸騰水中に15分間おかれた。冷却後の溶液は食塩水で任意にさらに希釈された。この

    99m

    Tc標識化ペプチドの少分割量が実施例23に記載のようにC‐18カラムの逆相HPLCで分析され、方法Aで記載と同様な結果が得られた。一般に、ITL C及ひSepPak技術で、放射能の92‐95%がペプチドに結合されたことが分かり、放射能の2‐5%が非錯体化

    99m Tcとして、1‐3%が

    99m Tcコロイドとして溶出した。SepPak分析で、標識化標品の10‐100μCi試料が、EtOH(10mL)で洗浄され、0.001N/Hcl(溶出液A)の10mLと平衡に達したSepPak Plus C‐18カートリッジにかけられた。カートリッジは溶出液A及び溶出液B(1:1EtOH‐食塩水)の1 0mL体積で好結果で溶出された。両方の例で、カートリッジ溶出物は溶出した放射能を測定されて、(a)遊離

    99m Tcのような親水性不純物及び(b)標識化ペプチドの評価を与えた。溶出したカートリッジに結合されて残った放射能は

    99m Tcのような溶出不能不純物の評価を与える。食塩水(10mLまで)で希釈すると、又は36時間まで室温で貯蔵すると、標識化標品はそのHPLC、I TLC又はSepPak溶出プロフィルに何の変化も示さなかった。HPLC、 ITLC、及びSepPak結果は共にこのペプチドに対し非常に良い

    99m Tc 標識化プロフィルを示唆した。 放射線医薬キット調合方法B: ペプチドThr‐D‐Lys‐Gly‐D‐Cys‐Argも慣用の

    99m Tc 標識化を容易にするためにキットの形で調合された。5mlLの血清ビンに採られた1と10μgの間のペプチドは窒素パージグルコヘプトン酸スス緩衝液(1 mM‐200mM、pH7.5−8.5)の400mLと混合され、実施例23に記載のように凍結乾燥された。この方法で得られた一段階凍結乾燥した標識化キットは実施例23に記載されたように過テクネチウム酸ナトリウム

    99m Tcの添加で標識化され、HPLC、TTLC及びSepPak品質管理法で試験された。得られた結果は、上に述べた方法Bに対して得られた結果とほぼ同じであった。 ペプチドに対する直接標識化法C: 実施例21の方法によって合成された、ペプチドThr‐D‐Gly‐D‐C ys‐Argは、実施例5に記載のように、酒石酸‐フタル酸緩衝液で安定化された、還元剤としてのスズの存在で

    99m Tcで標識化された。 実施例 24‐Thr‐D‐Lys‐Gly‐D‐Cys‐Argの別の標識化 実施例21のペプチドもスズイオンの安定化のための別の方法を用いて、実施例23に記載した直接標識化の試みで標識化された。次の別の緩衝液が使用された:(a)酒石酸‐フタル酸スズ(1mM‐10mM‐40mM、pH6.2) 、(b)酒石酸‐フタル酸‐グリシルグリシンスズ(1mM‐10mM‐40m M‐50mM、pH6.6)、(c)酒石酸‐こはく酸スズ(1mM‐10mM ‐20mM、pH6.2)。室温及び高温(沸騰水浴)の両方での標識化が行われた。これらの標品のHPLCプロフィルは実施例23に記載されたものと幾分類似した。しかし、多量体生成物種の比較的高い量がHPLCプロフィルで遭遇した。 実施例 25‐

    99m Tc‐Thr‐[D‐Lys‐Gly‐D‐Cys]‐Ar gを用いるサワーミルク誘起膿瘍撮像 100‐200μLのサワーミルク(ミルク試料は室温で14時間放置を可能にした)が膿瘍を生じるためにラット又はマウスの上部腿領域に注射された。サワーミルクの注射後30‐60分、実施例23の

    99m Tc標識化Thr‐D‐L ys‐Gly‐D‐Cys‐Arg標品(50‐200μCi)が動物の尾の静脈に注射された。ガンマカメラ画像がその直後カメラに付けられた平衡コリメータに置かれた動物で撮られた。画像の進行中、動物はケタミンの腹腔内注射で鎮静された。膿瘍の部位は

    99m Tc標識化ペプチドの集積及び局在化の結果として可視化された。連続撮像はペプチドの注射後7時間以上可能であった。図8及び9は脚にサワーミルク誘起膿瘍を有するマウスのガンマカメラ画像を示す。

    99m

    Tc標識化ペプチドはサワーミルクの注射後55分に注射された。図8の画像は

    99m Tc標識化ペプチドの注射後20分で撮られ、図9の画像は

    99m Tc標識化ペプチドの注射後4時間で撮られた。 実施例 26‐

    99m Tc‐Thr‐[D‐Lys‐Gly‐D‐Cys]‐Ar gを用いるケタミン誘起膿瘍撮像 ケタミンの食塩水水溶液の100μL(100mg/mL)が炎症を生じるためにラット又はマウスの上部腿領域に注射された。実施例23の30‐60分後、

    99m Tc標識化Thr‐D‐Lys‐Gly‐D‐Cys‐Arg標品が動物の尾の静脈に注射された。ガンマカメラ画像が実施例25に記載されたようにその直後に撮られた。炎症の部位は

    99m Tc標識化ペプチドの集積及び局在化の結果として可視化された。連続撮像はペプチドの注射後2時間以上可能であった。 実施例 27‐

    99m Tc‐標識化構造体の血漿安定化

    99m Tcの2mCiまでで標識化され、実施例5及び23に記載されたように一般に調製された、本発明の種々の

    99m Tc標識化ペプチド構造体の10から1 00μLまでが、ヒト血小板不足血漿(PPP)の等体積と混合された。生じる混合物はついで37℃で1時間温置された。PPPと温置されない、この混合物及び

    99m Tc標識化ペプチド構造体の両方の分割量がついで実施例5及び23に記載された一般条件下で逆相HPLCで分析された。PPP及び

    99m Tc標識化ペプチド構造体混合物の発生した放射溶出プロフィルのPPPと温置しない試料のそれとの比較は、二つのHPLCプロフィルに実質的差はないことを明らかにした。PPPと温置しない

    99m Tc‐ペプチド構造体のもの以外に、いずれのプロフィルにもピークは検出されず、PPPに含まれた血清プロテアーゼの存在で

    99m Tc標識化ペプチド構造体の完全又はほぼ完全な安定性を示唆した。次の

    99m

    Tc標識化ペプチド構造体はヒト血清で試験された: 実施例 28‐

    99m Tc‐Thr‐[D‐Lys‐Gly‐D‐Cys]‐Ar gを用いるヒト顆粒球の飽和結合 実施例23の方法で調製された、

    99m Tc標識化Thr‐D‐Lys‐Gly ‐D‐Cys‐ArgペプチドのヒトPMN白血球への飽和結合がヒト血液から新たに収集されたPMN白血球及びホルマリン固定PMN白血球の両方を用いて示された。 温置媒体としてのPBS中のPMN細胞の濃度は一試験管当たり2. 5×10

    6細胞/mLであった。

    99m Tc標識化ペプチドの増加する量が異なる試験管中に採られた細胞の一定量に加えられた。 PBSの同様な体積が、実験条件下で非特定結合成分の尺度として

    99m Tc標識化ペプチドの各濃度で使用された。 結合は管が氷浴に移された後30分で起こることが可能であった。 0.5×1 0

    6細胞の対応する200μL分割量が30分間PBS中のコウシ血清中に予備浸漬されたガラス繊維フィルタでろ過された。 フィルタはついで1mLのPBS で三回洗浄され、結合放射能についてガンマ計数器で計数された。 データは

    99m

    Tcの崩壊を考慮して規格化され、プロットされた。 結果はPMN細胞上のその受容体に対してペプチドの飽和結合動力学を明らかにする。 データの解析は1‐ 5nMの範囲でK

    Dの値を与えた。 図10はこの実験で得られた結合曲線を示している。 実施例 29‐

    99m Tc‐Thr‐[D‐Lys‐Gly‐D‐Cys]‐Ar gを用いるHL‐細胞の飽和結合 実施例23の方法で調製された、

    99m Tc標識化Thr‐D‐Lys‐Gly ‐D‐Cys‐ArgペプチドのHL‐60細胞(ヒト白血球細胞系統)への飽和結合が新しく培養されたHL‐60細胞及びホルマリン固定HL‐60細胞の両方を用いて示された。 試験は実施例28のPMN白血球に対して記載されたように行われた。 データの解析は1‐5nMの範囲でKDの値を与えた。 実施例 30‐

    99m Tc‐Thr‐[D‐Lys‐Gly‐D‐Cys]‐Ar g及び

    99 Tc‐Thr‐[D‐Lys‐Gly‐D‐Cys]Argを用いるヒト顆粒球への飽和結合 実施例28で一般的に論じられたように、ホルマリン固定PMN白血球(試験管当たり−mLの最終体積中2.5×10

    6細胞)は

    99m Tc標識化Thr‐D‐ Lys‐Gly‐D‐Cys‐Arg及び

    99 Tc標識化Thr‐D‐Lys‐G ly‐D‐Cys‐Argペプチドの混合物と共に温置された。

    99m Tc標識化ペプチドの一定であるが痕跡の量がこの試験に用いられた。 しかし、

    99 Tc標識化ペプチドの量はペプチド分子の

    99 Tc標識化分画によって10

    -9から10

    -7までの間で変化した。 本実験で、

    99m Tc標識化及び

    99 Tc標識化ペプチドの両方が、実施例28で記載されたように行われた試験で、実施例24の方法によって調製された。 この試験からのデータは、

    99m Tc標識化ペプチドに対するIC

    50

    が1‐5nMの範囲にあるが、金属イオンの無い天然のペプチドは2‐5μMの範囲のIC

    50を有することを示した。 この値は実施例28及び29に記載された種々の飽和結合実験で得られたものと同様であった。 図11は

    99 Tc標識化ペプチドに対する反実験で得られた結合曲線を示す。 実施例 31‐

    99m Tc‐Thr‐[D‐Lys‐Gly‐D‐Cys]‐Ar g及び非標識化Thr‐D‐Lys‐Gly‐D‐Cys‐Argを用いるヒト顆粒球への競合結合 本実験は非標識化Thr‐D‐Lys‐Gly‐D‐Cys‐Argペプチドを除き、実施例30の方法を用いて行われ、10

    -10 Mから10

    -4 Mまでの濃度で用いられた。 非標識化ペプチドは

    99m Tc標識化ペプチドと有効に競合しなかった。 非標識化ペプチドに対する計算されたIC

    50値は10

    -5 Mを超えて、実質的に

    99m Tc標識化ペプチドに対する値より高かった。 この結果は

    99m Tc及び

    99 Tc標識化ペプチド分子が生物学的に活性であるが、非標識化ペプチドは境界の生物学的活性を有した。 図11は非標識化ペプチドに対する本実験で得られた結合曲線を、

    99 Tc標識化ペプチドに対する曲線と共に示す。 実施例 32‐天然タフトシンを用いる

    99m Tc‐Thr‐[D‐Lys‐Gl y‐D‐Cys]‐Argのヒト顆粒球への競合結合 実施例28に記載されたように、ホルマリン固定PMN白血球(試験管当たり一mLの最終体積中2.5×10

    6細胞)は

    99m Tc標識化Thr‐D‐Lys‐ Gly‐D‐Cys‐Arg及び天然タフトシンThr‐Lys‐Pro‐Ar gペプチドの混合物と温置された。

    99m Tc標識化ペプチドの一定痕跡量が実施例で記載されたように調製された。 しかし、非標識化ペプチドの量は10

    -10 M から10

    -6 Mの間で変化した。 試験は実施例28に記載されたように行われた。 結果は100nMの範囲で天然タフトシンに大してIC

    50を与え、それは早期の研究者により与えられた結果と一致している。 結果は

    99m Tc‐Thr‐[D‐ Lys‐Gly‐D‐Cys]‐Argが天然に生じるタフトシン分子と同じ受容体に結合することを示した。 実施例 33‐

    99m Tc‐Thr‐[D‐Lys‐Gly‐D‐Cys]‐Ar g及び

    99 Tc‐Thr‐[D‐Lys‐Gly‐D‐Cys]‐Argを用いるHL‐60細胞への競合結合

    99m Tc標識化Thr‐D‐Lys‐Gly‐D‐Cys‐Arg及び

    99 Tc 標識化Thr‐D‐Lys‐Gly‐D‐Cys‐ArgのHL‐60細胞上のタフトシン受容体に対する競合結合が実施例29に記載されたようなHL‐60 細胞を用いて、実施例28の方法によって行われた。 得られた

    99 Tc標識化Th r‐D‐Lys‐Gly‐D‐CysArgに対する1‐5nMのIC

    50値は実施例29の飽和結合実験における対応する

    99m Tc標識化ペプチドに対して得られたものと同様であった。 実施例 34‐

    99m Tc‐Thr‐[D‐Lys‐Gly‐D‐Cys]‐Ar g及び非標識化Thr‐D‐Gly‐D‐Cys‐Argを用いるHL‐60細胞への競合結合

    99m Tc」標識化Thr‐D‐Lys‐Gly‐D‐Cys‐Arg及びTh r‐D‐Lys‐Gly‐D‐Cys‐ArgペプチドのHL60細胞上のタフトシン受容体に対する競合結合が実施例31の方法によって行われた。 Thr‐ D‐Lys‐Gly‐D‐Cys‐Argペプチドに対する10−5以上のIC 50値が得られ、対応する

    99m Tc‐又は

    99 Tc標識化種が生物学的に活性な種であることを確認した。 実施例 35‐天然タフトシンを用いる

    99m Tc‐Thr‐[D−Lys‐Gl y‐D‐Cys]‐ArgのHL‐60細胞への競合結合 HL‐60細胞上のタフトシン受容体に対する

    99m Tc標識化Thr‐D‐L ys‐Gly‐D‐Cys‐Arg及び天然に生じるタフトシンThr‐Lys ‐Pro‐Argペプチドの競合結合も実施例32の方法によって行われた。 天然のThr‐Lys‐Pro‐Argに対する100nMの同様なIC

    50値が本実験から得られ、

    99m Tc標識化Thr‐D‐Lys‐Gly‐D‐Cys‐A rgは天然タフトシンと同じ受容体に結合するが、

    99m Tc標識化ペプチドは天然のペプチドよりその受容体に対して高い親和性を有する。 実施例 36‐

    99m Tc‐Thr[D‐Lys‐Gly‐D‐Cys]‐Arg を用いる松脂誘起無菌膿瘍を有するウサギの撮像 松脂はすでに記載された動物モデル(Tsan MF:炎症性障害におけるガリウム集積の研究:III.顆粒球及び細菌の役割.J.Nucl.Med.19 :492‐495、1978)によって、ウサギの左後部腿に注射された。 四日後に、実施例23の方法によって調製された、0.5mCi

    99m Tc‐Thr‐ [D‐Lys‐Gly‐D‐Cys]‐Argの注射がウサギのの静脈に投与された。 ペプチド注射後15分で膿瘍部位を可視化するシンチグラフ画像が得られた。 図12は注射後15分で得られた結果を示す。 膿瘍は注射後四時間の研究期間の進行で可視化できた。 実施例 37‐

    99m Tc‐Thr‐[D‐Lys‐Gly‐D‐Cys]‐Ar gを用いるウイッフルボール誘起炎症を有するウサギの撮像 ウイッフルボールが報告されたモデル(Tsan MF、上記)を用いてウサギの左後部腿に経皮的に移植された。 七日後、局所炎症を起こすためにカゼインの注入がうイッフルボールに行われ、実施例23の方法で調製された、0.5m Ci

    99m Tc‐Thr‐[D‐Lys‐Gly‐D‐Cys]‐Argの注射が続き、ウサギの耳の静脈に投与された。 注射後10分ウイフルボール内の炎症部位可視化するシンチグラフ画像が得られ、画像は注射後四時間、研究期間の進行中保持された。 実施例 38‐

    99m Tc‐Thr‐[D‐Lys‐Gly‐D‐Cys]‐Ar gを用いるマウスのHL‐60腫瘍撮像 500,000個のHL‐60細胞が100mLのMatrige1R、Be cton Dickinson Labware(Bedford、MA)で配布する基底膜マトリックス製品、の食塩水(食塩水中0.1%)の溶液と混合された。 これはヌードマウスの左後部腿に経皮的に注射され、10から20日以内に目に見える、触診できる腫瘍XENOGRAFTを形成した。 実施例23によって調製された20と40μCiの間の

    99m Tc‐Thr‐[D‐Lys‐Gl y‐D‐Cys]‐Argがマウスの尾の静脈に注射された。 マウスの全身シンチグラフ画像が注射後10分に出発して撮られた。 XENOGRAFTへのペプチトの局在化は10分以内に可視化され、六時間の実験期間中観察された。 実施例 39‐

    99m Tc‐Thr‐[D‐Lys‐Gly‐D‐Cys]‐Ar gを用いる腫瘍撮像 少細胞肺癌、乳癌、前立腺癌、及び黒色腫を含む、種々の種類の腫瘍を有する患者が、実施例23又は24によって調製された5‐20mCiの

    99m Tc‐T hr‐[D‐Lys‐Gly‐D‐Cys]‐Argを、ペプチドの全量が約1 から10μgの間で、注射される。 癌の部位への放射能標識化ペプチドの局在化を観察するために注射後10分に出発して定期的全身シンチグラフ画像が得られる。 これらの腫瘍を画像化するための標識化ペプチドの有効性は注目される。 実施例 40‐

    99m Tc‐Thr‐[D‐Lys‐Gly‐D‐Cys]‐Ar gを用いる膿瘍及び炎症の撮像 膿瘍又は炎症の疑いのある部位を有する患者が実施例23又は24によって調製された5‐20mCiの

    99m TcThr‐[D‐Lys‐Gly‐D‐Cys ] ‐Argを、約1と10μgの間にあるペプチドの全量で、注射される。 膿瘍又は炎症の部位への放射能標識化ペプチドの局在化を観察するために、注射後10 分に出発して定期的全身シンチグラフ画像が得られる。 これらの部位を画像化するために標識化ペプチドの有効性は注目される。 実施例 41‐安定レニウム錯体化ペプチド:有力な食細胞刺激化合物としてのThr‐ReO[V]‐[D‐Lys‐Gly‐D‐Cys]‐Argの合成及び安定性 ペプチドThr‐D‐Lys‐Gly‐D‐Cys‐ArgはReO[V]との錯体化後顆粒球上のタフトシン受容体を結合するペプチドとして設計され、実施例21に記載されたように合成された。 そのトリフルオロ酢酸塩としてこのペプチドの91mgがメタノール(15mL)中に採られ、85mgのオキソトリクロロビス(トリフェニルホスフィン)レニウム[V]が加えられた(John son NP et al.:Inorganic Chemistry,9: 145‐148,1967)。 メタノール性酢酸ナトリウム(1mL)の点火後、反応混合物は、反応の色が緑黄色から暗紫色又は暗褐色に変わるまで、還流された。 約15から25分の還流で十分であった。 メタノールは次いで蒸発され、 残った固体は水に溶解され、ろ過され、ろ液はペプチドの粗レニウム錯体を生じるまで凍結乾燥された。 粗レニウム錯体化ペプチドは一般に実施例23に記載されたように半調整用RP‐HPLCで精製された。 生成物のHPLCプロフィルは、ReO[V]芯の異性体のために生じる二つの異性体(syn及びanti )を示して、13.8及び14.3分の保持時間で、レニウム標識化ペプチドが二つの同様なピークを示すという意味で対応する

    99m Tc標識化ペプチドに対して記載されたものと同様であった。 レニウム標識化ペプチドもReO[V]配位種の特徴である、λ320−60nmにUV吸収を示した。 水溶液から凍結乾燥後、精製した生成物は明るいピンクの固体として得られた。 電子スプレー質量スペクトル測定(ES‐MS)はレニウム錯体化ペプチドの質量に対して正しい結果を与えた。 計算された質量は761及び763(Reの二つの天然同位体のため)で、見いたされた質量(M+1)は762.3及び764.3であった。 金属イオンのペプチドへの錯体化は円偏光二色性研究で容易に確認できる。 精製した生成物は、五ヶ月の研究期間−20℃に貯蔵されると、RP‐HPLCで決定されて、 安定であることが分かった。 2‐5℃で貯蔵された精製した生成物の水溶液は同じ期間にわたって安定であることが分かった。 実施例 42‐天然タフトシンの有力な模倣物Thr‐ReO[V]‐[D‐L ys‐Gly‐D‐Cys]‐Argによる食作用の刺激 試験は新しく採取した顆粒球(PMN)を用いて行われた。 ドナーからのヒト血液(50‐100mL)は抗擬血剤ACDと混合された。 血液はリンパ球分離媒体(histopaque、Sigma Chemical Co.,St. Louis、MOより)によって遠心分離されるBUFFY COATを得るために処理された。 混入する赤血球は低張処理で溶血された。 細胞は媒体で洗浄され、別に計数されて、95%以上生存で約96%のPMNであることが分かった。 400μLの細胞けん濁液(1×10

    6細胞)が3mLポリスチレン管内に実施例41のように調製されたThr‐ReO[V]‐[D‐Lys‐Gly‐D ‐Cys]‐Arg濃縮物の5μLと共に37℃で15分間温置された(1×1 0

    -12から1×10

    -7 Mまでの範囲で最終濃度を与えるために)。 熱不活性化酵母細胞(5×10

    6細胞)が加えられた。 熱不活性化酵母細胞の細胞けん濁液の最終体積、0.5mLが37℃で15分間温置された。 試験は、PMN刺激の基底水準を測定するための対処としてPBSブランクと共に、Thr‐ReO[V ]‐[D‐Lys‐Gly‐D‐Cys]‐Argの複数濃度と三重で行われた。 試験管は反応を止めるために4℃に貯蔵されるために移され、スミアが調製され、染色され、計数により400のPMNにより摂取された酵母細胞の数を計数された。 食作用刺激の割合は式によって計算された:[(金属ペプチドで刺激された細胞により摂取された酵母細胞の数−対照細胞により摂取された酵母細胞の数)/(金属ペプチドに刺激された細胞により摂取された酵母細胞の数)]×1 00。 データは図13に示され、約1nMで見られた最大刺激の金属ペプチドに対するベル型用量応答曲線を示す。 実施例 43‐天然タフトシンの有力な模倣物、Thr‐ReO[V]‐[D‐ Lys‐Gly‐D‐Cys]‐Argによるヘキソース−リン酸分路活性の刺激の測定のためのニトロブルーテトラゾリウム色素還元試験 試験は実施例42に記載されたように新しく採取した顆粒球(PMN)を用いて行われた。 細胞及び全ての試薬溶液は試験の開始前に37℃にもたらされた。 595μLの細胞けん濁液(10×10

    6細胞)は10mLホウケイ素ガラス管中で温置され、400μLのニトロブルーテトラゾリウム溶液(PBS中0.1 %)及ひ実施例41のように調製された、Thr‐ReO[V]‐[D‐Lys ‐Gly‐D‐Cys]‐Argの5μLの濃縮物と混合され、(1×10

    -12

    から1×10

    -7 Mまでの範囲の最終温置濃度を与えた)37℃で30分間温置された。 溶液は遠心分離され、細胞はPBSで一回洗浄された。 細胞内部に生成したホルマザンを溶解するために、細胞ペレットは温和な音波処理(10‐15分) でジオキサン(1mL)で抽出された。 遠心分離後に得られた透明な溶液はλ5 40nmで分光光学的に読みとられた。 試験はThr‐ReO[V]‐[D‐L ys‐Gly‐D‐Cys]‐Argの若干の濃度とPMN活性の基底水準を測定するための対照としてPBSブランクを用いて三重で行われた。 結果は、最大刺激が金属ペプチドの1‐5nM濃度で得られることを示した。 天然タフトシンは100nMの濃度で最大刺激を示した。 両方の場合の用量応答曲線は、最大刺激を超えて濃度を増加すると生物学的応答の現象を生じるベル型曲線であった。 実施例 44‐

    99m Tc標識化構造体のin vivo安定性 六匹のマウスの群は、50‐100μCiの間の本発明の

    99m Tc‐錯体化ペプチドを尾の静脈で静脈に又は経皮的に注射された。 動物からの尿試料が30及び120分の間の種々の時間間隔で収集された。 尿試料は不溶性粒子を沈降させるために遠心分離され、上澄みはオンライン放射能トレーサー検出器を用いる逆相高性能液体クロマトグラフィーで分析された。 すべての試験した

    99m Tcペプチドに対する全ての尿試料の放射能溶出プロフィルは母体

    99m Tc‐ペプチドと同じであった。

    99m Tc構造体に対応する以外のピークはいずれのプロフィルにも検出されず、

    99m Tc‐ペプチドが腎臓を通ってそのまま排泄され、いかなる代謝分解も受けないことを示唆した。 これはこのように試験された

    99m Tcペプチド構造体及び一般に本発明の金属ペプチドが代謝的に安定であることの証拠を提供する。 次の表は試験された

    99m Tc‐ペプチド構造体を示す: 実施例 45‐Thr‐

    99m Tc‐[D‐Lys‐Gly‐D‐Cys‐]‐A rgの経口バイオアベイラビリティ 10μgキットが実施例23によって調製され、1.5mLの最終体積で

    99m

    Tcの5mCiで標識化された。 変わって、直接標識化法又はここに記載された他のキット調合は使用できた。 標品は

    99m Tcのペプチドへの錯体化を確認するためにHPLCで分析され、標識化キット中に存在するコロイドの量を確認するためにSepPak‐C18カートリッジで分析した。 170‐250μCi( 50‐75μL全量)の範囲でThr‐

    99m Tc‐[D‐Lys‐Gly‐D‐ Cys]‐Argの測定した量は局所炎症を誘起する一時間前に右腿筋肉にケタミン注射(100μL中10μg)を与えられた六匹のマウスのそれぞれに経口で投与された。 Thr‐

    99m Tc‐[D‐Lys‐Gly‐D‐Cys]‐Argの投与は腹腔内注射されたケタミン麻酔下で行われた。 注射された動物はついでそれらのオリに戻され、束縛の内運動を可能にした。 120分後動物は犠牲にされ、全身放射能分布に対する死亡シンチグラフ画像が開放コリメータを備えたシンチグラフカメラで撮られた。 動物は解剖され、主要器官賀除去され、計量され、ガンマカウンタで放射能を計数された。 ケタミンで充血した筋肉もこの部位の放射能の集積を測定するために、比較の目的で除去された反対側脚からの同様な筋肉片と共に、除去された。 犠牲にされた動物のシンチグラフ画像はケタミン誘起炎症の明瞭な可視化を示した。 放射性ペプチトは全身に分布していることも観察され、それはペプチドの有効な経口吸収及び循環系への移行の表示であつた。 しかし、大量の活性が消化管に存在した。 ペプチドの経口吸収部分は、腎臓への高い集積から明らかなように、腎臓経路によって明らかに完全に排泄された。 選んだ器官の生体分布が図14に示される。 他の重要な器官の集積は観察されなかった。 ケタミン充血筋肉は反対側筋肉の集積の7.7倍を示した。 充血筋肉対血液比は1:1.6であった。 実施例44に記載されたように逆相HPLC技術によるこれらの動物からの独立な尿分析は尿中のそのままのThr‐

    99m Tc‐[D‐L ys‐Gly‐D‐Cys]‐Argの存在を明らかにし、そのままのペプチドの経口吸収の追加の証拠を提供した。 したがって、これらの研究は、Thr‐

    99

    m Tc‐[D‐Lys‐Gly‐D‐Cys]‐Argが薬学的に有意な量で経口的に吸収される炎症撮像剤であり、in vivoで代謝的に安定であり、尿にそのまま排泄されることを示す、証拠を提供する。 実施例 46環状ソマトスタチンペプチトにおけるジスルフィド架橋の当量置換ジスルフィド架橋等量を有するソマトスタチン同族列 ソマトスタチン及びその同族列の生物活性はそのジスルフィド結合の保全性に依存する。 環構造を開く結合の縮小はその生物活性に不利益であることは既知である。 典型的で既知のソマトスタチン分子は次の式である: 次は、上記の母体ソマトスタチン同族列でジスルフィド架橋を置換する

    99m Tc 、

    99 Tc、

    188 Re、又は

    186 Re結合領域を有する本発明の方法によって設計されたソマトスタチンの分子である: 必要な金属イオンに結合後分子は生物活性を獲得し、ソマトスタチン受容体に結合する。 金属イオン結合領域、ここてはGly‐Gly‐Gly‐Cysは限定されないが、L‐及びD‐立体配位の両方で、Gly‐Gly‐Cys及びGly‐G ly‐His、及びアミノ酸並びにその模倣物からなる他の構造体で、金属イオン配位球の原子価を満足するN、S、二個のN又はN並びにSを含む各アミノ酸若しくは模倣物を含む、他の金属イオン結合領域と置換できる。 この分子は固相ペプチド合成の既知の方法で容易に合成できる。 金属イオンによるこの分子の標識化は実施例5‐10に記載の方法、又はその修正で容易に達成できる。 実施例 47‐環状メラノトロピンペプチドにおけるラクタム架槁の等量置換ラクタム架橋等量を有するメラノトロピン同族列: 下記のメラノトロピン同族列の高い有効性はそのラクタム結合の完全性に依存する。 この架橋の欠如、及び立体配座制約の生じる欠如はその生物活性に不利益であることは既知である。 一般式のメラノトロピン環状ペプチドは 出発物質として用いられる。 次の分子は本発明の方法によって設計され、母体メラノトロピン同族列におけるラクタム架橋を置換する

    99m Tc、

    99 Tc、

    188 Re、又は

    186 Re結合領域を有する: この前駆体分子は、必要な金属イオンに結合後、メラノトロピン受容体に生物活性を有する。 金属イオン結合領域、ここではGly‐Gly‐Gly‐Cysは、限定されないが、L‐並びにD‐立体配位の両方で、Gly‐Gly‐Cys及びGly‐ Gly‐His、及びアミノ酸並びにその模倣物からなる他の抗生体で、金属イオン配位球の原子価を満足することが可能なN、s、二個のN、又はN並びにS を含む、各アミノ酸若しくは模倣物を含む、他の金属イオン結合領域で置換できる。 この分子は固相ペプチド合成の既知の方法で容易に合成できる。 金属イオンによるこの分子の標識化は実施例5‐10に記載された方法、又はその修正で容易に達成される。 実施例 48‐

    111 In標識化のためのソマトスタチン同族列ペプチド 洗浄ペプチドD‐Phe‐Lys(Nεビスカルホキシメチル)‐Tyr‐D ‐Trp‐Lys‐Val‐Lys(Nεビスカルボキシメチル)‐Trp‐N H

    2は溶液相又は固相ペプチド合成の確立された方法によって合成される。

    111 I nによる錯体化後、この配列はソマトスタチン受容体に結合する。 ペプチドの溶液は適当な緩衝液中で作られ、ペプチドの立体配座が折り畳まれ、ペプチド配列中の二個のリジン残基のε−アミノ基に置かれたカルホキシメチル基への

    111 I n金属イオンの錯体化により固定される、

    111 In‐標識化ペプチド種を与えるために

    111 InCl3と混合される。

    111 Inに錯体化されない、それらのペプチド分子はソマトスタチン受容体に結合しない。 実施例 49‐

    111 In標識化のためのメラノトロピン同族列ペプチド ペプチド、Ac‐Nle‐Lys(Nεビスカルボキシメチル)‐HisD‐ Phe‐Arg‐Trp‐Lys(Nεビスカルボキシメチル)‐NH

    2は溶液相又は固相ペプチド合成の確立した方法によって合成された。

    111 Inによる錯体化後、このペプチドはメラノトロピン受容体に結合する。 ペプチドの溶液は適当な緩衝液中に作られ、ペプチド配列中の二個のリジン残基のε‐アミノ基に置かれたカルボキシメチル基への

    111 In金属イオンの錯体化によりペプチドの立体配座が固定される

    111 In標識化ペプチド種を与えるために

    111 InCl

    3と混合される

    111 Inに錯体化せずに残るペプチド分子の部分はメラノトロピン受容体に結合しない。 実施例 50‐Tc又はRe標識化のためのエストロゲン同族列ペプチド ペプチド誘導体、Tic(7‐OH)‐Thr‐NH(CH

    2

    2 SH又はD‐ Tic(7‐OH)‐D‐Thr‐NH(CH

    2

    2 SHはその

    99m TcO[V] 又はReO[V]との錯体化についてエストロゲンを模倣するために設計された配位子として、ペプチド合成の確立された方法によって合成される。 ペプチド誘導体Tic(7‐OH)‐Thr‐NH(CH

    2 )SHは金属イオンで標識化後エストロゲン同族列として生物活性を有し、次の構造を有する: ペプチドは実施例5‐10、又は23‐24又はその修正に記載されたものと同様な方法によって標識化される。 標識化分子はエストロゲン受容体と結合するが、非標識化分子はこの受容体にほとんど又は全くアフィニティを有しない。 実施例 51‐Tc又はRe標識化のための別のエストロゲン同族列ペプチド 構造Tic(7-OH)-Ser-Cys又はD-Tic(7-OH)-D-Ser- Cysを有するペプチドは、

    99m TcO[V]又はReO[V]との錯体化後、 エストロゲン受容体を結合するように設計される別の配位子として、ペプチド合成体の確立された方法に従い合成される。 ペプチド誘導体Tic(7-OH)-S er-Cysは金属イオンと標識化後、エストロゲン同族列として生物学的活性を有し、下記の構造を有する: ペプチドは実施例5−10、又は23−24に記載される方法又はその修正と同様な方法に従い標識化される。 標識化された分子はエストロゲン受容体を結合し、一方で非標識化分子はこの受容体に対しほとんどあるいは全くアフィニティーをもたない。 実施例 52‐Tc又はRe標識化のためのラミニン誘導YIGSRペプチドペプチド同族列 血小板は、Tyr‐Ile‐Gly‐Ser‐Arg(YIGSR)を含むラミニン誘導ペプチド配列に結合する、67kDa受容体を含む(Tandon NN、Hol l and EA、Kralisz U、Kleinman HK、Robey FA、及びJamieson GA:Interaction of human platelet with laminin and identification of the 67 kDa laminin receptor on platelets。Biochem.J.274:535・542、1991)。 この血小板受容体は血小板とそのままのラミニン分子との相互作用で重要な役割を演じると思われる。 この受容体を経るラミニンへの血小板の粘着はそれ自体で血小板活性化を生じない(III CR、Engvall E、及び Ruoslahti E:活性化の欠如における血小板のラミニンへの粘着。J Cell Biol 99:2140-2145、1984)。 YIGSRペプチド配列を含むペプチトは抗転移剤として提案された。 米国特許No. 5,039,662、抗転移活性を有するペプチド、Schasteen CS;米国特許No . 5,092,885、ラミニン活性を有するペプチド、Yamada Y、Graf JO、Iwamoto Y 、Rober F、Kleinman HK、Sasaki M、及びMartin GR;米国特許5,236,903繰返し細胞接着芯配列からなるポリペプチド、Saiki I、Nishi N、Azuma I、Tokura S 。 これらの特許はYIGSRペプチド配列、アシル化YIGSRペプチド配列、 環状YTGSR配列、及び繰返しYIGSR線状配列を含むより長い配列を包含する。 ペプチド誘導体、Tyr‐Ile‐Gly‐Ser‐Cys‐Argは

    99m T cO[V]又はReO[V]によるその錯体化に関してラミニンの粘着性ペンタペプチド配列、YIGSRを模倣するように設計された配位子としてペプチド合成の確立した方法によって合成される。 ペプチドは実施例5‐10、又は23‐2 4に記載されたもの、又はその修正と同様な方法によって標識化される。 標識化分子はラミニン受容体と結合するが、非標識化分子はこの受容体に対してほとんど又は全くアフィニティを有しない。 実施例 53‐癌掃像のためのソマトスタチン同族列の使用 実施例46又は48のいずれかのソマスタチン同族列は、実施例5‐10、又は23‐24に記載されたものと同様な方法、又はその修正を用いて、5と20 mCiの間の

    99m Tcで、又は実施例48の場合には、2と10mCiの間

    111 I nで標識化される。 本発明の同族列は2:1という低いペプチド対金属イオンの比で使用され、このように一般に最少量のペプチドが金属イオンの量で決定される。 一般に、ペプチドの全量は約1と10μgの間であろう。 標識化ソマトスタチン同族列は静脈注射又は局所DELIVERYで、ソマトスタチン受容体陽性癌を有する疑いのある患者に投与され、定期的全身シンチグラフ画像が、注射後10分で出発して、腫瘍部位(又は複数の部位)への放射能標識化ペプチドの局在化を決定するためにえられる。 これらの主要を撮像するための標識化ペプチドの有効性は注目される。 実施例 54‐癌撮像のためのメラノトロピン同族列の使用 実施例47又は49のいずれかのメラノトロピン同族列は、実施例5‐10、 又は23‐24に記載されたものと同様な方法、又はその修正を使用して、5と20mCiの間の

    99m Tc、又は実施例49の場合には、2と10mCiの間の

    1

    11 Inで標識化される。 本発明の同族列は2:1と低い、ある例ではさらに低い、ペプチド対金属イオンの比で使用され、このようにしてペプチドの最少量が一般に金属イオンの量で決定される。 一般に、ペプチドの全量は約1と10μgの間であろう。 標識化メラノトロピン同族列は静脈注射又は局所DELIVERY で、黒色腫のような、メラノトロピン受容体陽性癌を有する疑いのある患者に投与され、定期的全身シンチグラフ画像は、腫瘍部位(又は複数の部位)への放射能標識化ペプチドの局在化を決定するために注射後10分に出発して得られる。 これらの腫瘍を撮像するための標識化ペプチドの有効性は注目される。 実施例 55‐癌撮像のためのエストロゲン同族列の使用 実施例50及び51のいずれかのエストロゲン同族列は、実施例5‐10、又は23‐24に記載されたものと同様な方法、又はその修正を用いて、5と20m Ciの間の

    99m Tcで標識化される。 本発明の同族列は2:1と低い、ある例ではさらに低い、ペプチド対金属イオンの比で使用され、このようにペプチドの最少量が一般に金属イオンの量で決定される。 一般に、ペプチドの全量は約1と1 0μgの間にあるだろう。 標識化エストロゲン同族列は静脈注射で、又は局所D ELIVERYで、乳癌のような、エストロゲン受容体陽性癌を有すると疑われる患者に投与され、定期的全身シンチグラフ画像が、腫瘍部位又は部位への放射能標識化ペプチドの局在化を決定するために注射後10分で出発して得られる。 これらの腫瘍を撮像するための標識化ペプチドの有効性は注目される。 実施例 56‐癌治療のためのソマトスタチン同族列の使用 実施例46のソマトスタチン同族列は、実施例5‐10、又は23‐24に記載されたものと同様な方法、又はその修正を用いて、過レニウム酸塩を減少するために必要なSn(II)濃度を増加して、1から100mCiの

    186 Re又は

    1

    88 Reのいずれかで標識化される。 最適には患者はソマトスタチン受容体陽性腫瘍を示した者が選ばれるが、このことは実施例53の診断撮像で便利に行われる。 本発明の同族列は2:1の低いペプチド対金属イオン比で、ある例ではさらに低い比で、使用されて、ペプチドの最少量は一般に治療用放射性同位元素調製において金属イオンの量で決定される。 一般に、治療応用のためのペプチドの全量は約5と25μgの間であろう。 標識化ソマトスタチン同族列は静脈注射又は局所送達で、ソマトスタチン受容体陽性癌を有すると疑われる患者に投与され、望む治療効果を得るために必要なとき繰返し投与で与えられる。

    186 Re及び

    188 R eの両方はγ線及びβ線を放射するので、定期的全身γ線シンチグラフ画像は注射後10分で開始して腫瘍部位部位への放射能標識化ペプチドの局在化を決定できる。 これらの腫瘍を治療するための標識化ペプチドの有効性は注目される。 実施例 57‐癌治療のためのメラノトロピン同族列の使用 実施例47のメラノトロピン同族列は、実施例5‐10、又は23‐24に記載されたものと同様な方法、又はその修正を用いて、過レニウム酸塩の減少に必要なSn(II)濃度を増加して、1から100mCiの

    186 Re又は

    188 Reのいずれかで標識化される。 最適にはメラノトロピン受容体陽性腫瘍を示した黒色腫を有する患者が選ばれ、それは実施例54の診断撮像で便利に行われるだろう。 本発明の同族列は2:1という低いペプチド対金属イオンの比で、ある例ではさらに低く、使用され、このようにしてペプチドの最少量は治療用放射性同位元素調製における金属イオンの量で一般に決定される。 一般に、治療応用のためのペプチドの全量は約5と25μgの間であろう。 標識化メラノトロピン同族列は黒色腫又はメラノトロピン受容体陽性癌を有する疑いのある患者に、静脈注射又は局所送達で投与され、望む治療効果を得ることが必要なときは繰返し投与で与えられる。

    186 Re及び

    188 Reの両方はγ線及びβ線の両方を放射するので、定期的全身γ線シンチグラフ画像は注射10分後直ちに開始して腫瘍部位への放射能標識ペプチドの局在化を決定するために得られるだろう。 これらの腫瘍を治療するための標識化ペプチドの有効性は注目される。 実施例 58‐癌治療のためのエストロゲン同族列の使用 実施例50及び51のいずれかのエストロゲン同族列は、実施例5‐10、又は23‐24に記載されたものと同様な方法、又はその修正を用いて、過レニウム酸塩を減少することが必要なときSn(II)の濃度を増加して、1と100 mCiの間の

    186 Re又は

    188 Reのいずれかで標識化される。 患者は乳癌又は他のエストロゲン受容体陽性腫瘍を示したものから最適には選ばれ、それは実施例55の診断撮像で便利に行われるだろう。 本発明の同族列は2:1という低い、 ある例ではさらに低い、ペプチド対金属イオンの比で使用され、このようにしてペプチドの最少量は治療用放射性同位元素調製における金属イオンの量で一般に決定される。 一般に、治療応用のためのペプチドの全量は約5と25μgの間であろう。 標識化エストロゲン同族列は、エストロゲン受容体陽性癌を有する疑いのある患者に、静脈注射で又は局所送達で投与され、望む治療効果を得るために必要なときには繰返し投与が与えられる。

    186 Re及び

    188 Reの両方はγ線及びβ線を放射するので、定期的全身ガンマ線シンチグラフ画像は注射10分後直ちに開始して腫瘍部位又は部位への放射能標識化ペプチドの局在化を決定するために得られる。 これらの腫瘍を治療するための標識化ペプチドの有効性は注目される。 実施例 59‐

    99m Tc‐D‐Arg‐Gly‐D‐Cys‐β‐Alaを用いる血栓症撮像 実施例1‐4のいずれかのRGD同族列D‐Arg‐Gly‐D‐Cys‐β ‐Alaは実施例5‐10、又は23‐24のいずれかの方法、又はその修正によって、5と20mCiの間の

    99m Tcで放射能標識化される。 本発明の同族列は2:1という低い、ある例ではさらに低い、ペプチド対金属イオンの比で使用され、このようにしてペプチドの最少量は一般に金属イオンの量で決定される。 一般に、診断撮像応用のためのペプチドの全量は約1と10μgの間であろう。 標識化RGD同族列は静脈注射で血栓症又は凝血を有する疑いのある患者に投与され、定期的全身シンチグラフ画像が血栓又は凝血の部位含む、血小板の集積への放射能標識化ペプチドの局在化を決定するために注射10分後に開始して得られる。 気仙小を撮像するための標識化ペプチドの有効性は注目される。 実施例 60‐

    99m Tc‐D‐Arg‐Gly‐D‐Cys‐β‐Alaを用いる腫瘍の撮像 実施例1‐4のいずれかのRGD同族列D‐Arg‐Gly‐D‐β‐Ala は実施例5‐10、又は23‐24の方法のいずれか、又はその修正によって、 5と20mCiの間の

    99m Tcで放射能標識化された。 本発明の同族列は2:1 という低い、ある例ではさらに低い、ペプチド対金属イオンの比で使用され、このようにしてペプチドの最少量は一般に金属イオンの量で決定される。 一般に、診断撮像応用のためのペプチドの全量は約1と10μgの間にある。 標識化RGD 同族列は転移又は他の腫瘍を有すると疑われる、患者に静脈注射、又は局所送達で投与され、定期的全身シンチグラフ画像は腫瘍部位の放射能標識化ペプチドの局在化を決定するために注射10分後に開始して得られる。 これらの腫瘍を撮像する標識化ペプチドの有効性は注目される。 実施例 61‐テトラデンデート金属イオンRGD同族列の設計及び合成 ペプチド誘導体D‐Arg‐Gly‐His‐β‐Alaは実施例1から3まで又はその修正のような、ペプチド合成の確立した方法によって合成される。 ペプチド誘導体D‐Arg‐Gly‐His‐β‐AlaはCu、Co、Zn、N i、又はMnのようなテトラデンデート金属イオンと錯体形成する。 金属イオンへの錯体形成において、ペプチドは活性化血小板のヘテロ二量体受容体GPII b/IIIaに特異的に結合する。 このペプチド‐金属イオン錯体は従ってin vivoで血栓に結合でき、抗血栓剤として及び心筋梗塞に対する治療剤として用途を見いだせるだろう。 このペプチドとMnの錯体は深い静脈血栓又は哺乳類の肺塞栓の磁気共鳴撮像技術による位置づけに利用されるだろう。 金属イオンの無いペプチド分子は不活性であるか、血小板受容体に対して極めて弱い配位子である。 実施例 62‐テトラデンデート金属イオンタフトシン同族列の設計及び合成 ペプチド誘導体Thr‐D‐Lys‐Gly‐D‐Hls‐Argは実施例1 から3まで又はその修正の方法のような、ペプチド合成の確立した方法によって合成される。 ペプチド誘導体Thr‐D‐Lys‐Gly‐D‐His‐Arg はCu、Co、zn、Ni、又はMnのような、テトラデンデート金属イオンと錯体形成する。 金属イオンへの錯体形成において、ペプチドは多形核の白血球及びマクロファージのタフトシン受容体に特異的に結合し、これらの細胞の食作用を刺激する。 このペプチド‐金属イオン錯体は従って感染との戦い及び抗原処理及び発現におけるPMN白血球及びマクロファージによって仲介される生物作用を強化するために利用されるだろう。 このペプチドとMnの錯体は磁気共鳴撮像技術による哺乳類の感染及び炎症病巣の位置づけに利用されるだろう。 金属イオンの無いペプチド分子は不活性であるかタフトシン受容体に対し極めて弱い配位子である。 実施例 63‐食細胞刺激化合物としてのThr‐ReO[V]‐[D‐Lys ‐Gly‐D‐His]‐Argの合成及び安定性 ペプチドThr‐D‐Lys‐Gly‐D‐His‐Argは実施例41に記載されたようにReO[V]と錯体形成後顆粒球のタフトシン受容体に結合する別のペプチドとして設計され合成される。 このペプチドは金属錯体形成に対しN

    4配位子を含むように設計される。 Re金属イオンに配位する四個の窒素の三個がペプチド骨格の部分であるが、第四窒素はHis残基の側鎖からのイミダゾール窒素である。 そのトリフルオロ酢酸塩として32mgのこのペプチドが40m gのオキソトリクロロビス(トリフェニルホスフィン)レニウム[V]と反応し、実施例41に記載のようにHPLC法で生成された。 レニウム標識化ペプチドの生成はλ320‐360nmのUV吸収円偏光二色性研究、元素分析及び電子スプレー質量分光測定(ESMS)で容易に確認できる。 実施例 64‐放射能標識化食細胞刺激化合物としての

    99m Tc標識化Thr‐ D‐Lys‐Gly‐D‐His‐Arg ペプチドの直接標識化 ペプチドThr‐D‐Lys‐Gly‐D‐His‐ArgはN

    4金属イオン結合領域を有し、タフトシン受容体を模倣する生物機能領域を有して設計された。 ペプチドは実施例21に記載のように合成され、実施例23方法Bに記載のようにグルコヘプトン酸ナトリウムを含むスズ還元剤中で

    99m Tcで標識化された。 手短に言えば、1‐10μgの間のペプチドが発生器溶出

    99m Tc‐過テクネチウム酸ナトリウム(0.5‐3.5mL体積中1‐35mCi放射能)と混合され、そこへスズ‐グルコヘプトン酸緩衝液(1mM‐200mM、pH7.5 ‐8.5)の窒素バージ溶液(200‐400μL)を加えた。 ビンの上部空間は窒素でパージされ、溶液は室温で60分又は沸騰水浴で15分のいずれかで温置された。 冷却後、溶液は任意に食塩水でさらに希釈された。 この

    99m Tc標識化ペプチドの少分割量がC‐18カラムのRPH‐PLCで分析され、二つのピーク(11 .2及び13分の保持時間)を示す放射溶出プロフィルであった。 第一のピークは一般に第二より高く、二つのピークの比は3:1から5:1の範囲にあった。 標識化ペプチドの試料は実施例23に記載したようにITLCストリップ及びS epPakカートリッジを用いて試験した。 一般に、75‐85%の放射能がペプチドに結合され、10‐20%の放射能が非錯体化

    99m Tcとして溶出され、 1‐3%が

    99m Tcコロイドであることが分かった。 実施例 65‐Cu金属イオン結合D‐Arg‐Gly‐D‐His‐β‐Al aペプチド構造体 ペプチド誘導体D‐Arg‐Gly‐D‐His‐β‐Alaは実施例1から3までに一般的に記載のように、ペプチド合成の確立した方法によって合成され、配位子としてCu、Co、Zn,Ni、又はMnのようなテトラデンテート金属イオンと錯体形成後、活性化血小板のヘテロ二量体受容体GPIIb‐III aに特異的に結合する。 このペプチド‐金属イオン錯体はこのようにin vi voで血栓と結合し、抗血栓剤として、心筋梗塞に対する治療剤として用途を見いたすだろう。 このペプチドとMnの錯体は深い静脈の血栓又は哺乳類の肺栓塞を磁気共鳴撮像技術で位置づけるために利用されるだろう。 金属イオンの無いペプチド分子は不活性であるか、血小板受容体に大して極めて弱い配位子である。 実施例 66‐Cu金属イオン結合Thr‐D‐Lys‐Gly‐D‐His‐ Argペプチド構造体 ペプチド誘導体Thr‐D‐Lys‐Gly‐D‐His‐Argは実施例1 から3までに一般的に記載されたような、ペプチド合成の確立した方法によって合成され、配位子として、Cu、Co、Zn、Ni、又はMnのようなテトラデンテート金属イオンと錯体形成後、多形核の白血球及びマクロファージのタフトシン受容体に特異的に結合し、これらの細胞の食作用を刺激する。 このペプチド‐金属イオン錯体はしたがってPMN白血球及びマクロファージによる感染との戦い、抗原処理及び発現で介在する生物作用を強化するために利用されるだろう。 ペプチドとMnの錯体は磁気共鳴撮像技術による哺乳類の感染及び炎症病巣を位置づけるために利用されるだろう。 金属イオンの無いペプチド分子は不活性であるか、血小板受容体に大して極めて弱い配位子である。 実施例 67‐種々のインテグリン受容体を指向する金属ペプチドの固相ライブラリーの構築ペプチド合成の確立した方法は線状ペプチドのライブラリーを得るために使用される。 p‐メチルベンズヒドラミン結合ポリスチレン樹脂(置換水準0.2‐0 .35mM/gm)は樹脂とペプチト鎖の間のスペーサとして作用する6‐N‐ Fmoc‐アミノヘキサン酸と誘導体化される。 Fmoc基は20%ピペリジンで脱ブロックされ、樹脂は8個の等しい部分に分離し、各個々の部分は別々に次のFmoc保護アミノ酸誘導体の一つとだけ結合する: Asp、Glu、N‐Me‐Asp、N‐Me‐Glu、D‐Asp、D‐Gl u、D‐N‐Me‐Asp、及びD‐N‐Me‐Glu。 これらのカップリングの完了後、全ての8個の樹脂部分は混合され、Fmoc基は脱ブロックされ、樹脂は四個の等しい部分に分割される。 各個々の部分は別々にこれらのFmoc保護アミノ酸誘導体の一つとだけ結合する:Cys(Trt)、His(Trt) 、D‐Cys(Trt)、D‐His(Trt)。 カップリング反応の完了後、 樹脂は再び結合され、Fmoc基は脱ブロックし、Fmoc‐Glyはこの樹脂と結合される。 グリシンからFmoc基を除去した後樹脂は16個の等しい部分に分割される。 各部分は次の16個のアミノ酸誘導体の一つだけと反応する:F moc-Arg(Pmc)、Fmoc-Lys(Boc)、Fmoc-Orn(B oc)、Fmoc‐Apr(Boc)、Fmoc-Abu(Boc)、Fmoc- Aec(Boc)、Fmoc-Apc(Boc)、Fmoc-D-Arg(Pmc )、Fmoc-D-Lys(Boc)、Fmoc-D-Orn(Boc)、Fmoc -D-Apr(Boc)、Fmoc-D-Abu(Boc)、Fmoc-D-Aec( Boc)、Fmoc-D-Apc(Boc)。 カップリングの完了後、全てのペプチド樹脂は再び溜められる。 Fmoc基はまず除かれ、Boc基の除去が続き、窒素雰囲気下で種々のアミノ酸から他の酸不安定側鎖保護基が除かれる。 このようにして得られたペプチド樹脂はついでオキソトリクロロビス‐(トリフェニルホスフィン)レニウム[V]と酢酸ナトリウムの存在で反応し、ペプチドにレニウムオキソイオンを錯形成させる。 この方法で得られた512(8×4×1×16)のレニウムペプチド錯体の生じるライブラリーはバイオアッセイ用に貯蔵される。 実施例 68‐直交多重放出リンカーシステムを伴う種々のインテグリン受容体を指向する金属ペプチドの固相ライブラリーの構築 実施例67に記載されたように512の金属ペプチドのライブラリーは、M. Lebl及び協同研究者により記載されて参考文献として個々に含まれ、ペ直交多重リンカーシステムを用いても合成され(Lebl M、Krchnak V、Sepetov NF、S eligmann B、Strop P、Felder S、Lam KS;One・bead・one・structure combnationa l libraries。Biopolymers(Peptide Sci)37:177・198、1995)、プチドの部分量は溶液中のバイオアッセイ用ビーズから放出できる。 この目的では、M. Leb l et al. により記載されたようにリンカーがまず樹脂に付けられ、実施例67によるアミノ酸のカップリングが続く。 金属イオンの錯体形成は実施例67 に記載された方法によって行われる。 実施例 69‐光リンカー放出システムを伴う種々のインテグリン受容体を指向する金属ペプチドの固相ライブラリーの構築 実施例67に記載されたように512の金属ペプチドのライブラリーは、Synt hemic Chemical Libraries in Drug Development、London、1995にJCChbalaによって記載された光不安定ペプチド放出リンカーシステムを用いても合成されるので、ペプチドは溶液中のバイオアッセイ用のビーズから放出される。 この目的で、JCChabalaによって記載されたように第一にリンカー樹脂に付けられ、実施例67によるアミノ酸のカップリングが続く。 金属イオンの錯体形成は実施例67に記載された方法で行われる。 実施例 70‐種々のインテグリン受容体を指向する金属ペプチドの固相ライブラリーの構築 実施例67に記載されたように512の金属ペプチドのライブラリーはペプチド合成に対してBoc化学を用いて合成される。 ライブラリーの構築の一般合成戦略はBoc保護アミノ酸が使用される以外は同じである。 これらのアミノ酸の側鎖機能性はFmocのような塩基不安定保護基で保護される。 一般方法論は技術に熟練した大々には既知であり、一般に実施例67の参考文献に記載される。 実施例 71‐別の固相ライブラリー合成 実施例67に記載された512の金属ペプチドのライブラリーは、Gysin (Proc Natl Acad Sci USA 81:3998、1984)により記載されたようにピンで合成できた。 Fmoc(実施例67)及びBoc(実施例70)の両方の戦略がこの目的に使用される。 これらのピンにこの方法で作られた金属ペプチドは、M. G ysinにより記載されたようにマルチタイタープレートアッセイシステムで直接試験される。 実施例 72‐別の固相ライブラリー合成 実施例67に記載された512の金属ペプチドのライブラリーは、Tenta gel樹脂、Merrifield樹脂、PAM樹脂、Wang樹脂、ポリアミド樹脂、オキシム樹脂、及び他の技術で既知の樹脂のような種々の他の樹脂で合成できる。 これらの樹脂は実施例67に与えられた参考文献に記載された。 樹脂の他の記述は、Field GB et al:合成ペプチド、ユーザーガイド、上記引用はpp .77・183、固相ペプチド合成の原理と実際、に含まれる。 実施例68及び69に記載された種々のリンカーはこれらの樹脂で使用される。 実施例 73‐可溶性ペプチドライブラリーの合成実施例67、70及び72に記載されたように固相で512の金属ペプチドのライブラリーが可溶性ライブラリーとして得られるだろう。 この目的で、記載のように固相で作られた512のペプチドの混合物は適当な分割剤を用いて樹脂から分割される。 樹脂の性質及び合成で使用した分割剤によって、(Fields GB、上記参照)生じるペプチドは遊離酸、アミド、ヒドラジド、又はエステルとして得られる。 生じるペプチド混合物はオコソトリクロロビス(トリフェニルホスフィン)レニウム[V]とメタノール中酢酸ナトリウムの存在で反応し、ペプチドにレニウムオキソイオンを錯体形成させる。 この方法はペプチドの金属ペプチドへの定量的変化を与える。 実施例 74‐他の金属イオンを用いるペプチドライブラリー 実施例67及び70(固相ライブラリー)又は実施例73(可溶性ライブラリー)により合成された512のペプチドのライブラリーはZn、Co、Mn、F e、又はCuイオン(これらの金属イオンの塩化物又は他の適当な塩類)で処理して対応する金属イオン錯体ペプチドのライブラリーを与える。 本質的に、金属イオンの種類は異なる金属ペプチドライブラリーを構築するために用いられる。 可溶性ライブラリーの場合には錯体形成は高性能液体クロマトグラフィーのような分析手段、及び質量分光測定、赤外分光法、紫外分光法、及び好ましくは円偏光二色性のような分光法で証明される。 樹脂に結合した金属ペプチドライブラリーの場合には、最も適当な分析方法はマトリックス支援レーザ脱着/イオン化( MALDI)技術である。 (Siuzadak G et al:Bloorg Med Chem Lett 6:979、1 996;Brown BB et al:Molecular Diversity 1:4・12、1995)。 先行する全てのものは単に説明的で、他の等価な実施態様は可能であり、考えられる。本発明はこれらの好適な実施態様、に関して記載され、他の実施態様は同じ結果を達成できる。本発明の変形と修正は技術に熟練した人々には明白で、そのような修正及び等価は付属した請求項で覆ったつもりである。全ての出願、特許、 及び引用した出版物及び対応する出願の開示はここで参考文献に含まれる。

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl. 7識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 37/04 C07K 7/06 43/00 111 A61K 37/02 C07K 7/06 43/00 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,HU,I L,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK ,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK, MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TR ,TT,UA,UG,US,UZ,VN

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