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小胞性リンカー、ならびに核酸ライブラリ構築およびシーケンシングにおけるその使用

申请号 JP2017513705 申请日 2014-11-21 公开(公告)号 JP2017528138A 公开(公告)日 2017-09-28
申请人 ビージーアイ シェンチェン カンパニー リミテッド; ビージーアイ シェンチェン カンパニー リミテッド; 发明人 チアン、ユアン; クオ、チン; チー、シアオチュン; コン、チュンユイ; ティエン、カイ; チャオ、シア; シュイ、ホアイチエン; チャン、ウェンウェイ; チアン、ホイ; ドラマナック、ラドイエ;
摘要 小胞性リンカーおよび上記リンカーを使用して構築された一本鎖環状ライブラリを提供する。上記ライブラリは、RNAシーケンシングおよび一本鎖環状ライブラリに依存する他のシーケンシングプラットフォームに使用できる。上記ライブラリは、シーケンシングスループットが高く、 精度 が高く、操作が簡便であるという利点を有する。【選択図】なし
权利要求

核酸ライブラリを構築するためのオリゴヌクレオチド小胞性アダプターであって、前記オリゴヌクレオチド小胞性アダプターは、 リン酸化末端塩基を含む5’対形成二本鎖領域を、前記オリゴヌクレオチド小胞性アダプターの第1末端において、 粘着末端を含む3’対形成二本鎖領域を、前記オリゴヌクレオチド小胞性アダプターの第2末端において、かつ 小胞性対非形成領域を、前記5’対形成二本鎖領域と前記3’対形成二本鎖領域の間において 有し、 前記小胞性対非形成領域は第1の鎖および第2の鎖を含み、前記第1の鎖および前記第2の鎖は互いに相補的でなく、前記第1の鎖の方が前記第2の鎖より長い、オリゴヌクレオチド小胞性アダプター。センス鎖およびアンチセンス鎖を含み、5’末端→3’末端の方向に式Iの構造を有する、請求項1に記載のオリゴヌクレオチド小胞性アダプター: Y0−Y1−Y2(I) 式中、 Y0は前記5’対形成二本鎖領域を表し、その長さは10〜15nt、好ましくは11ntであり、 Y1は対非形成二本鎖領域を表し、そのセンス鎖はそのアンチセンス鎖より5〜30nt長く、 Y2は前記3’対形成二本鎖領域を表す。キットであって、 容器、 前記容器の中に入った、請求項1に記載のライブラリ構築用のオリゴヌクレオチド小胞性アダプター、 前記小胞性対非形成領域の前記第1の鎖と特異的に対形成する第1のプライマー、 前記小胞性対非形成領域の前記第2の鎖と特異的に対形成する第2のプライマー、および 説明書 を含むキット。環状一本鎖ライブラリを構築する方法であって、 (a)二本鎖DNA断片をエンドリペアして、平滑末端を有する二本鎖DNA断片を取得し、 (b)(a)で得た平滑末端を有する二本鎖DNA断片の3’末端にアデニン(A)塩基を付加して、3’末端にA塩基を有する二本鎖DNA断片を取得し、 (c)(b)で得た3’末端にA塩基を有する二本鎖DNA断片の各末端にオリゴヌクレオチド小胞性アダプターをライゲーションさせて、各末端に前記オリゴヌクレオチド小胞性アダプターがライゲーションされた二本鎖DNA断片を取得し、 (d)(c)で得た各末端に前記オリゴヌクレオチド小胞性アダプターがライゲーションされた二本鎖DNA断片を鋳型として、前記オリゴヌクレオチド小胞性アダプターの配列を特異的に標的とするプライマー対と共に、PCR増幅に供して、DNA増幅産物を取得し、前記プライマー対の1つはビオチン標識されたものであり、 (e)(d)で得たDNA増幅産物から、アビジン被覆ビーズを使用し「アビジン−ビオチン」結合により、一本鎖DNAを単離し、 (f)(e)で得た一本鎖DNAを環状一本鎖分子の存在下において環化に供して、環状産物を含有する混合物である環状一本鎖ライブラリを取得する 工程を有する方法。請求項4に記載の方法で構築された、シーケンシングライブラリ。ハイスループット・シーケンシング・プラットフォーム用のライブラリとしての、請求項5に記載のシーケンシングライブラリの使用。前記ハイスループット・シーケンシング・プラットフォームは環状一本鎖ライブラリを要するシーケンシングプラットフォームである請求項5に記載のシーケンシングライブラリの使用。前記ハイスループット・シーケンシング・プラットフォームはComplete Genomicsシーケンシングプラットフォームである、請求項5に記載のシーケンシングライブラリの使用。

核酸ライブラリを構築するためのオリゴヌクレオチド小胞性アダプターであって、前記オリゴヌクレオチド小胞性アダプターは、 リン酸化末端塩基を含む5’対形成二本鎖領域を、前記オリゴヌクレオチド小胞性アダプターの第1末端において、 粘着末端を含む3’対形成二本鎖領域を、前記オリゴヌクレオチド小胞性アダプターの第2末端において、かつ 小胞性対非形成領域を、前記5’対形成二本鎖領域と前記3’対形成二本鎖領域の間において 有し、 前記小胞性対非形成領域は第1の鎖および第2の鎖を含み、前記第1の鎖および前記第2の鎖は互いに相補的でなく、前記第1の鎖の方が前記第2の鎖より長い、オリゴヌクレオチド小胞性アダプター。前記3’対形成二本鎖領域の前記粘着末端はテール状塩基1個を有する、請求項1に記載のオリゴヌクレオチド小胞性アダプター。前記テール状塩基1個はチミン(T)である、請求項2に記載のオリゴヌクレオチド小胞性アダプター。前記小胞性対非形成領域の前記第1の鎖の一部または全部がシーケンシング用プライマーとの対形成領域として使用される、請求項1〜3のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチド小胞性アダプター。前記シーケンシング用プライマーとの対形成領域は、 前記5’対形成二本鎖領域の第1の鎖の少なくとも一部でありかつ前記小胞性対非形成領域の前記第1の鎖の上流に位置する第1の部分を、任意に含み、 前記小胞性対非形成領域の前記第1の鎖の一部または全部である第2の部分を含み、かつ、 前記3’対形成二本鎖領域の第1の鎖の少なくとも一部でありかつ前記小胞性対非形成領域の前記第1の鎖の下流に位置する第3の部分を、任意に含む、 請求項1〜4のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチド小胞性アダプター。前記小胞性対非形成領域の前記第1の鎖は前記小胞性対非形成領域の前記第2の鎖より少なくとも5〜30nt長い、請求項1〜5のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチド小胞性アダプター。前記5’対形成二本鎖領域は平滑末端または粘着末端を有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチド小胞性アダプター。前記5’対形成二本鎖領域の前記粘着末端は非相補的塩基を1〜3個含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチド小胞性アダプター。センス鎖およびアンチセンス鎖を含み、5’末端→3’末端の方向に式Iの構造を有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチド小胞性アダプター: Y0−Y1−Y2(I) 式中、 Y0は前記5’対形成二本鎖領域を表し、その長さは10〜15nt、好ましくは11ntであり、 Y1は対非形成二本鎖領域を表し、そのセンス鎖はそのアンチセンス鎖より5〜30nt長く、 Y2は前記3’対形成二本鎖領域を表す。前記オリゴヌクレオチド小胞性アダプターの長さが少なくとも20nt、好ましくは25〜50nt、より好ましくは30〜45ntである、請求項1〜9のいずれか一項に記載のオリゴヌクレオチド小胞性アダプター。キットであって、 容器、 前記容器の中に入った、請求項1〜10のいずれか一項に記載のライブラリ構築用のオリゴヌクレオチド小胞性アダプター、 前記小胞性対非形成領域の前記第1の鎖と特異的に対形成する第1のプライマー、 前記小胞性対非形成領域の前記第2の鎖と特異的に対形成する第2のプライマー、および 説明書 を含むキット。前記第1のプライマーがシーケンシング用プライマーとして使用される、請求項11に記載のキット。環状一本鎖ライブラリを構築する方法であって、 (a)二本鎖DNA断片をエンドリペアして、平滑末端を有する二本鎖DNA断片を取得し、 (b)(a)で得た平滑末端を有する二本鎖DNA断片の3’末端にアデニン(A)塩基を付加して、3’末端にA塩基を有する二本鎖DNA断片を取得し、 (c)(b)で得た3’末端にA塩基を有する二本鎖DNA断片の各末端にオリゴヌクレオチド小胞性アダプターをライゲーションさせて、各末端に前記オリゴヌクレオチド小胞性アダプターがライゲーションされた二本鎖DNA断片を取得し、 (d)(c)で得た各末端に前記オリゴヌクレオチド小胞性アダプターがライゲーションされた二本鎖DNA断片を鋳型として、前記オリゴヌクレオチド小胞性アダプターの配列を特異的に標的とするプライマー対と共に、PCR増幅に供して、DNA増幅産物を取得し、前記プライマー対の1つはビオチン標識されたものであり、 (e)(d)で得たDNA増幅産物から、アビジン被覆ビーズを使用し「アビジン−ビオチン」結合により、一本鎖DNAを単離し、 (f)(e)で得た一本鎖DNAを環状一本鎖分子の存在下において環化に供して、環状産物を含有する混合物である環状一本鎖ライブラリを取得する 工程を有する方法。(c)で得た各末端に前記オリゴヌクレオチド小胞性アダプターがライゲーションされた二本鎖DNA断片は式IIIの構造を有する、請求項13に記載の方法: K1−K2−K3(III) 式中、 K1はオリゴヌクレオチド小胞性アダプター1つを表し、 K2は任意のDNA配列を表し、 K3は別のオリゴヌクレオチド小胞性アダプターを表し、 K1およびK3はK2の2つの末端のそれぞれにおいてK2に結合している。(g)(f)で得た混合物に含まれる非環化一本鎖DNAを、直鎖DNAを特異的に消化するヌクレアーゼを用いて消化して、前生成物を取得し、 (h)(g)で得た前生成物を精製して環状一本鎖ライブラリを取得する 工程をさらに有する、請求項13または14に記載の方法。(g)で使用されるヌクレアーゼは直鎖状一本鎖DNAを特異的に消化する第1のエキソヌクレアーゼおよび直鎖状二本鎖DNAを特異的に消化する第2のエキソヌクレアーゼを含む、請求項15に記載の方法。(f)における環状一本鎖分子は以下の配列を有する、請求項13〜16のいずれか一項に記載の方法:TCGAGCTTGTCTTCCTAAGACCGC(配列番号5)。請求項13〜17のいずれか一項に記載の方法で構築された、シーケンシングライブラリ。ハイスループット・シーケンシング・プラットフォーム用のライブラリとしての、請求項18に記載のシーケンシングライブラリの使用。前記ハイスループット・シーケンシング・プラットフォームは環状一本鎖ライブラリを要するシーケンシングプラットフォームであり、好ましくは前記ハイスループット・シーケンシング・プラットフォームはComplete Genomicsシーケンシングプラットフォームである、請求項19に記載のシーケンシングライブラリの使用。

说明书全文

本開示はバイオテクノロジー分野に関し、特に、小胞性アダプター、核酸ライブラリ構築方法、および核酸ライブラリシーケンシング方法に関する。

第二世代シーケンシング技術は、次世代シーケンシング技術としても知られ、サンガーシーケンシング法に代表される第一世代シーケンシング技術と対応させて称される。第二世代シーケンシング技術の代表的なものとしては、Roche/454パイロシーケンシング、Illumina/Solexaポリメラーゼ合成シーケンシング、およびABI/SOLiDリガーゼシーケンシングが挙げられ、これらはいずれも、シーケンシングスループットが高いことを特徴とする。こうした主流のシーケンシングプラットフォームと比較してComplete Genomics(CG)シーケンシングプラットフォームは、スループットが最も高く、1回あたり9.9TBものデータを出でき、1時間あたりでは50Gbに達する場合もある。このデータ出力量は、上記主流のシーケンシングプラットフォームによるデータ出力量の10〜25倍である。単相リード長に関していえば、上記主流のシーケンシングプラットフォームの中ではIlluminaシーケンサーのみが単相リード長8〜10kbを達成できるのに対し、CGシーケンサーのリード長は99kbを超える場合がある。また、CGシーケンサーは精度が99.999%に達する場合もあり、この精度は他の市販のシーケンサーよりも優れている。このように、CGシーケンシングプラットフォームは、上記主流のシーケンシングプラットフォームにはない利点を有している。

核酸シーケンシングライブラリを構築する過程では、通例、配列が既知のシーケンシング用アダプターを導入する必要がある。ただ、報告によれば、ライブラリ構築においてアダプターをライゲーションする際のライゲーション効率は十分でなく、また多くの副生成物が低レベルで生成する。さらに、CGシーケンシングプラットフォームではシーケンシングに環状一本鎖ライブラリを使用するため、上記主流のシーケンシングプラットフォームで構築される直鎖状二重鎖ライブラリはCGシーケンサーには適さない。現在のところ、核酸シーケンシング用の環状一本鎖ライブラリを構築する方法について報告している文献はない。

上記状況に鑑みて、本分野では、高ライゲーション効率および高精度を有するアダプターの開発が緊急に必要とされている。

本開示の目的は、実施形態において、高効率核酸シーケンシング用の環状一本鎖ライブラリを構築するための小胞性アダプターを提供することである。

本開示の別の目的は、実施形態において、上記環状一本鎖ライブラリを構築する方法および上記環状一本鎖ライブラリをシーケンシングする方法を提供することである。

本開示の第1の態様の実施形態において、核酸ライブラリを構築するためのオリゴヌクレオチド小胞性アダプターが提供され、上記オリゴヌクレオチド小胞性アダプターは、 リン酸化末端塩基を含む5’対形成二本鎖領域を、上記オリゴヌクレオチド小胞性アダプターの第1末端において、 粘着末端を含む3’対形成二本鎖領域を、上記オリゴヌクレオチド小胞性アダプターの第2末端において、かつ 小胞性対非形成領域を、上記5’対形成二本鎖領域と上記3’対形成二本鎖領域の間において 有し、 上記小胞性対非形成領域は第1の鎖および第2の鎖を含み、上記第1の鎖および上記第2の鎖は互いに相補的でなく、上記第1の鎖の方が上記第2の鎖より長い。

本開示の一実施形態において、上記3’対形成二本鎖領域の上記粘着末端はテール状塩基1個を有する。

本開示の一実施形態において、上記テール状塩基1個はチミン(T)である。

本開示の一実施形態において、上記小胞性対非形成領域の上記第1の鎖の一部または全部がシーケンシング用プライマーとの対形成領域として使用される。

本開示の一実施形態において、上記シーケンシング用プライマーとの対形成領域は、 上記5’対形成二本鎖領域の第1の鎖の少なくとも一部でありかつ上記小胞性対非形成領域の上記第1の鎖の上流に位置する第1の部分を、任意に含み、 上記小胞性対非形成領域の上記第1の鎖の一部または全部である第2の部分を含み、かつ、 上記3’対形成二本鎖領域の第1の鎖の少なくとも一部でありかつ上記小胞性対非形成領域の上記第1の鎖の下流に位置する第3の部分を、任意に含む。

本開示の一実施形態において、上記オリゴヌクレオチド小胞性アダプターの長さが少なくとも20nt、好ましくは25〜50nt、より好ましくは30〜45ntである。

本開示の一実施形態において、上記小胞性対非形成領域の上記第1の鎖は上記小胞性対非形成領域の上記第2の鎖より少なくとも5〜30nt長い。

本開示の一実施形態において、上記5’対形成二本鎖領域は平滑末端または粘着末端を有する。

本開示の一実施形態において、上記5’対形成二本鎖領域の上記粘着末端は非相補的塩基を1〜3個含む。

本開示の一実施形態において、上記オリゴヌクレオチド小胞性アダプターは、センス鎖およびアンチセンス鎖を含み、5’末端→3’末端の方向に式Iの構造を有する: Y0−Y1−Y2(I) 式中、 Y0は上記5’対形成二本鎖領域を表し、その長さは10〜15nt、好ましくは11ntであり、 Y1は対非形成二本鎖領域を表し、そのセンス鎖はそのアンチセンス鎖より5〜30nt長く、 Y2は上記3’対形成二本鎖領域を表す。

本開示の一実施形態において、上記オリゴヌクレオチド小胞性アダプターは以下の配列を有する: 5’−GTCCTAAGACCNGATCGGGCTTCGACTGGAGACTCCGACTT−3’(配列番号1) 5’−/phos/AGTCGGAGGCCAAGCGGTCTTAGGACAT−3’(配列番号2)。

本開示の第2の態様の実施形態において、キットが提供される。上記キットは、 容器、 上記容器の中に入った、請求項1におけるライブラリ構築用のオリゴヌクレオチド小胞性アダプター、 上記小胞性対非形成領域の上記第1の鎖と特異的に対形成する第1のプライマー、 上記小胞性対非形成領域の上記第2の鎖と特異的に対形成する第2のプライマー、および 説明書 を含む。

本開示の一実施形態において、上記第1のプライマーがシーケンシング用プライマーとして使用される。

本開示の一実施形態において、上記オリゴヌクレオチド小胞性アダプターは容器に入っている。

本開示の第3の態様の実施形態において、環状一本鎖ライブラリを構築する方法が提供される。上記方法は、 (a)二本鎖DNA断片をエンドリペアして、平滑末端を有する二本鎖DNA断片を取得し、 (b)(a)で得た平滑末端を有する二本鎖DNA断片の3’末端にアデニン(A)塩基を付加して、3’末端にA塩基を有する二本鎖DNA断片を取得し、 (c)(b)で得た3’末端にA塩基を有する二本鎖DNA断片の各末端にオリゴヌクレオチド小胞性アダプターをライゲーションさせて、各末端に上記オリゴヌクレオチド小胞性アダプターがライゲーションされた二本鎖DNA断片を取得し、 (d)(c)で得た各末端に上記オリゴヌクレオチド小胞性アダプターがライゲーションされた二本鎖DNA断片を鋳型として、上記オリゴヌクレオチド小胞性アダプターの配列を特異的に標的とするプライマー対と共に、PCR増幅に供して、DNA増幅産物を取得し、上記プライマー対の1つはビオチン標識されたものであり、 (e)(d)で得たDNA増幅産物から、アビジン被覆ビーズを使用し「アビジン−ビオチン」結合により、一本鎖DNAを単離し、 (f)(e)で得た一本鎖DNAを環状一本鎖分子の存在下において環化に供して、環状産物を含有する混合物である環状一本鎖ライブラリを取得する 工程を有する。

本開示の一実施形態において、(c)で得た各末端に上記オリゴヌクレオチド小胞性アダプターがライゲーションされた二本鎖DNA断片は式IIIの構造を有する: K1−K2−K3(III) 式中、 K1は請求項1におけるオリゴヌクレオチド小胞性アダプター1つを表し、 K2は任意のDNA配列(シーケンシングする断片の配列)を表し、 K3は請求項1における別のオリゴヌクレオチド小胞性アダプターを表し、 K1およびK3はK2の2つの末端のそれぞれにおいてK2に結合している。

本開示の一実施形態において、K2の長さは約150bp〜約250bpである。

本開示の一実施形態において、上記方法は、 (g)(f)で得た混合物に含まれる非環化一本鎖DNAを、直鎖DNAを特異的に消化するヌクレアーゼを用いて消化して、前生成物(pre−product)を取得し、 (h)(g)で得た前生成物を精製して環状一本鎖ライブラリを取得する 工程をさらに有する。

本開示の一実施形態において、(a)の二本鎖DNA断片の調製は、 (a0)mRNAサンプルを断片化して断片化mRNAを取得し、 (a1)上記断片化mRNAを逆転写に供して、cDNA増幅産物を上記二本鎖DNA断片として取得する ことによって実施される。

本開示の一実施形態において、(a)の二本鎖DNA断片はDNAサンプルを断片化することによって得られる。

本開示の一実施形態において、(e)のアビジンはストレプトアビジンである。

本開示の一実施形態において、(d)のプライマー対は、 順方向プライマー5−/phos/AGACAAGCTCNNNNNNNNNNGATCGGGCTTCGACTGGAGAC(配列番号3)および 逆方向プライマー5−/bio/TCCTAAGACCGCTTGGCCTCCGACT(配列番号4) を含み、 5−/phos/は、5’末端ヌクレオチドがリン酸化により変性されていることを示し、 NNNNNNNNNNはタグ配列を表し、Nはアデニン(A)、チミン(T)、シトシン(C)、またはグアニン(G)を表し、 5−/bio/は、5’末端ヌクレオチドがビオチン標識されていること示す。

本開示の一実施形態において、(f)における環状一本鎖分子は以下の配列を有する:TCGAGCTTGTCTTCCTAAGACCGC(配列番号5)。

本開示の一実施形態において、(l)で使用されるヌクレアーゼはエキソヌクレアーゼである。

本開示の一実施形態において、(l)で使用されるヌクレアーゼは、直鎖状一本鎖DNAを特異的に消化する第1のエキソヌクレアーゼおよび直鎖状二本鎖DNAを特異的に消化する第2のエキソヌクレアーゼを含む。

本開示の一実施形態において、上記ヌクレアーゼはExo IおよびExo IIIからなる酵素混合物を含む。

本開示の第4の態様の実施形態において、シーケンシングライブラリが提供される。上記シーケンシングライブラリは、本開示の第3の態様の実施形態の方法で構築される。

本開示の第5の態様の実施形態において、ハイスループット・シーケンシング・プラットフォーム用のライブラリとしての本開示の第4の態様の実施形態のシーケンシングライブラリの使用が提供される。

本開示の一実施形態において、上記ハイスループット・シーケンシング・プラットフォームは環状一本鎖ライブラリを要するシーケンシングプラットフォームである。

本開示の一実施形態において、上記ハイスループット・シーケンシング・プラットフォームはComplete Genomicsシーケンシングプラットフォームである。

本開示の範囲内において、上記および下記(例えば例示中)に記載される個々の技術的特徴は、互いに組み合わせて新たなまたは好ましい技術的解決方法としてもよいことを理解されたい。この組み合わせについては本明細書中に詳述しない。

図1は、本開示の実施形態の核酸ライブラリ構築方法を示すフローチャートである。

図2は、本開示の実施形態の小胞性アダプターの構造を示す図である。

図3は、核酸ライブラリ構築においてAgilent 2100で検出した精製PCR産物の濃度の結果を示す図である。

図4は、6%TBE変性ゲルを用いて検出されたライブラリの電気泳動図である。レーン1および2はそれぞれ環状一本鎖ライブラリを、レーン3はlow range ssRNA ladderを示す。

本発明者らは、広く詳細に研究し、大規模なスクリーニングを実施した。その結果、初めて、良質の核酸シーケンシングライブラリを効率よく構築できる小胞性アダプターを開発することに成功した。実験結果から、他の核酸シーケンシングライブラリ構築技術で得られるシーケンシングデータと比較して、本開示の小胞性アダプターを用いて構築された核酸シーケンシングライブラリは、良質で相関性が高く、そのためCGシーケンシングプラットフォームにおいて使用でき、結果的に、確実で信頼性の高いデータを得ることができ情報分析への悪影響もないことがわかる。これにより、本発明を完成するに至った。

CGシーケンシングプラットフォーム CGシーケンシングプラットフォームにおいて、高密度DNAナノチップ技術によりDNAナノボールをチップ中に包埋し、コンビナトリアル・プローブ・アンカー・ライゲーション(cPAL)法により配列中の塩基を読み取る。

ライブラリの構築後、環状一本鎖DNAが得られた。ローリングサークル増幅(rolling circle amplification)により、200コピーを超える環状一本鎖DNAを含むDNAナノボール(DNB)を形成し、次いで高密度DNAナノチップ技術により、このDNAナノボールをチップの孔の中に包埋した。1つの孔に包埋できるDNAナノボールは1つである(1つのDNAナノボールが包埋されたチップの孔の中には他のDNAナノボールが入ることはできない)。DNAナノチップ占有率は90%超であり、調製したDNAナノチップ1つにつき塩基1800億個をイメージングに供することができる。

cPAL法で用いるプローブは異なる4色で標識されており、アダプターに隣接する塩基を、1回につき最大で10塩基連続して読み取ることができる。シーケンシングは1回ごとに独立して実施される。すなわち、前に実施したシーケンシングの結果が次のシーケンシングの結果に影響を及ぼすことはない。そのため、エラーが蓄積されることがなく、低い塩基エラー率(1/100000)で高い精度のシーケンシング結果を得ることができる。シーケンシング過程において、アダプターとの相補対にアンカー分子を付加し、次いでDNAリガーゼにより、異なる4色で標識されたプローブを対応する鋳型塩基と対にする。蛍光基のイメージングによって、塩基の種類を決定する。cPAL法には他にも利点がある。塩基の読み取りで実施するコンビナトリアル・プローブ・アンカー・ライゲーション(cPAL)法が非連続的かつ非連鎖的であるため、プローブおよび酵素の濃度は非常に低くてもよいという点である。合成によるシーケンシングとは異なり、cPALでは、1サイクルで一度に数個の塩基を読み取ることができるため、シーケンシング試薬の使用量およびイメージングに要する時間の両方を大幅に低減できる。現在一般的に用いられている次世代シーケンシング技術と比較して、本開示の実施形態のライブラリ構築方法およびライブラリシーケンシング方法は、より少ない試薬使用量でより多くのデータを取得できる。

ライブラリ構築方法 RNAサンプルをDNase Iで消化した。消化したRNAを、RNAクリーン磁気ビーズ(RNA clean magnetic bead)を用いて精製した。mRNAを全RNAから単離してオリゴ(dT)25磁気ビーズで精製し、続いて断片化することにより、断片化mRNAを得た。この断片化mRNAを逆転写に供することによってcDNAを合成し、次いでエンドリペアに供することにより、末端平滑化DNA断片を作成した。得られた末端平滑化DNA断片にA塩基を付加することにより、3’末端にA塩基1つを有するDNA断片を得た。こうして得られた3’末端にA塩基1つを有するDNA断片を、小胞性アダプターとライゲーションさせることにより、末端に小胞性アダプターがライゲーションされたDNA断片を得た。得られたDNA断片を磁気ビーズで精製し、次いでポリメラーゼ連鎖反応(PCR)により増幅させた。PCRプライマーの1種として、ビオチン標識プライマーを用いた。得られたPCR産物をストレプトアビジン被覆磁気ビーズで単離することによって、一本鎖PCR産物を得、これを、架橋させたオリゴヌクレオチドおよびT4リガーゼにより環化させた。環化されていない一本鎖PCR産物を酵素により消化して、環状一本鎖ライブラリを得た。

環状一本鎖ライブラリ 本開示はまた、実施形態において、環状一本鎖ライブラリを提供する。この環状一本鎖ライブラリはシーケンシングにおいて好適に使用され、上述した本開示のライブラリ構築方法によって構築される。

本開示の好ましい一実施形態において、本発明者らは、ライブラリ構築に最適な条件を調べ、そうした最適条件の下で得られた結果を他の技術で得られた結果と比較することによって、本開示の方法の安定性、再現性、および真の信頼性について十分に検証した。また、異なるサンプルについて数回実験を実施した結果、本開示の環状一本鎖ライブラリを用いて得られたシーケンシングデータは真に信頼性が高いということを立証した。

本開示の利点は以下の点である。 (1)核酸ライブラリ構築に用いる小胞性アダプターの発明は今回が初めてである。 (2)本開示の実施形態の小胞性アダプターを核酸ライブラリ構築に用いることにより、ライゲーション効率および続いて行うPCRの効率がともに高く、実施する追跡工程は少ない。 (3)本開示の実施形態の核酸ライブラリは、環状一本鎖ライブラリを要するシーケンシングプラットフォームにおいても使用できる。 (4)本開示の実施形態で提供される方法は、シーケンシングスループットが高く、精度が高く、操作が簡便である。 (5)本開示の実施形態で提供される方法は、安定性、再現性、および信頼性が高い。

以下に、特定の実施形態により本開示を更に説明する。こうした実施形態は、本開示を単に説明するものであり、本開示の範囲を限定するものではないことを理解されたい。以下の実施形態における実験方法は、実験条件を詳細に指定していないが、従来の実験条件(例えば、Sambrook et al.,Molecular Cloning:Laboratory Manual(New York:Cold Spring Harbor Laboratory Press,1989)中に記載される実験条件)または製造元が提示する実験条件に従って実施される。別途記載がない限り、百分率および部はそれぞれ重量百分率および重量部とする。

材料および方法 以下の実施形態において、試薬は以下のように調製した。5×第1の鎖のバッファーは、塩化ナトリウム80〜400mM、塩化マグネシウム10〜80mM、Tris−HCl 200mM〜300mM、リン酸塩、および溶媒としてを含有するものであり、pH8.0〜8.5であった。標準物質として、ユニバーサル・ヒト・レファレンスRNA(universal human reference RNA)をAgilent社より購入した。このRNAはヒト細胞株10種(乳房細胞、肝癌細胞、子宮頚部細胞、胚細胞、悪性神経膠腫細胞、黒色腫細胞、脂肪肉腫細胞、リンパ腫細胞、白血病T細胞、および骨髄Bリンパ球)の混合物である。

DNA断片をAmpure XP磁気ビーズで精製した。

本開示の実施形態で使用される材料はいずれも、特記しない限り、市販品である。

実施形態1 小胞性ヌクレオチドアダプターを使用するRNAライブラリの構築 実施した手順の詳細を以下に示す(図1中の手順を参照)。

詳細な手順: 1.mRNAの精製: 1)標準としたユニバーサル・ヒト・レファレンスRNA(3μg、Agilent)をRNaseフリーチューブに入れ、DEPCで50μlに希釈した。得られた混合物を均一に混合した後、65℃で5分間変性させてRNA二次構造を分解し、次いで速やかに氷上に置いて、RNAサンプルを得た。

2)Dynalbeads Oligo(dT)25磁気ビーズ15μlを付着防止加工EPチューブに入れ、結合バッファー100μlで2回洗浄し、次いで結合バッファー50μl中に再懸濁し、1)で得たRNAサンプルを添加して、最後に室温で5分間静置した。

3)この付着防止加工EPチューブをMPC(磁気セパレータ)上に2分間置いて、上清を除去した。残った磁気ビーズを洗浄用バッファー200μlで2回洗浄した。新しい付着防止加工EPチューブに結合バッファー50μlを入れた。

4)磁気ビーズの入った上記EPチューブ(すなわち、3)の付着防止加工EPチューブ)に10mM Tris−HCl 50μlを添加し、80℃で2分間加熱して、溶出により磁気ビーズからmRNAを分離した。次いで、この付着防止加工EPチューブをMPC上に迅速に移した。mRNAを、3)の結合バッファーの入った新しい付着防止加工EPチューブに移し、得られた混合物を65℃で5分間変性させてmRNAの二次構造を分解し、次いで速やかに氷上に置いた。また、残った磁気ビーズの入ったチューブに洗浄用バッファー200μlを速やかに添加して、磁気ビーズを2回洗浄した。

5)mRNAサンプル100μlに磁気ビーズを添加して2回洗浄し、次いで室温で5分間静置した。このEPチューブをMPC上に2分間置いて、上清を注意深く吸引し、残った磁気ビーズを洗浄用バッファー200μlで2回洗浄した。

6)磁気ビーズの入った上記EPチューブに10mM Tris−HCl 17μlを添加し、次いで80℃で2分間加熱して、溶出により磁気ビーズからmRNAを分離した。このEPチューブをMPC上に迅速に置いた。mRNAを含有する溶出液を新しい200μl PCRチューブに移した。再使用したmRNAは約16μlであった。

2.mRNAの断片化および第1の鎖の合成 5×第1の鎖のバッファー3μLを添加した後、前のステップで得た溶出液をまず94℃で10分間インキュベートし、続いて速やかに氷上に置いた。次いでランダムプライマー1μlを添加して65℃で5分間さらにインキュベートして二次構造を分解した後、氷上に置いた。100mM DTT(2μl)、25mM dNTP混合物(0.4μl)、およびRNaseインヒビター(0.5μl)を配合した反応混合物を、RNAを入れた上記チューブに添加し、続いて均一に混合した後、室温で2分間静置した。次いでSuperscript II(200U/μl)1μlを添加し、水を添加して25μlとした。PCR反応を以下の手順で実施した: ステップ1 25℃ 10分間 ステップ2 42℃ 50分間 ステップ3 70℃ 15分間 ステップ4 4℃ 保持

3.第2の鎖の合成 上記PCR反応の後、得られた反応系に水を添加して82.8μlとし、次いで5×第2の鎖のバッファー10μlおよび25mM dNTP混合物1.2μlと順に混合して均一とした後、5分間氷上に置いた。次いで、RNaseH 1μlおよびDNA Pol I 5μlと混合して均一とした。こうして得られた第2の鎖を合成するための反応系を16℃で2.5時間インキュベートした。

反応終了後、得られた二本鎖産物をAmpure XP磁気ビーズで精製し、得られた精製二本鎖産物(DNA)をEBバッファー50μl中に溶解した。

4.エンドリペア 前のステップで得た二本鎖DNAを含む溶液50μlに、水27.4μl、10Xエンドリペアバッファー10μl、25mM dNTP混合物1.6μl、T4 DNAポリメラーゼ5μl、Klenow DNAポリマーゼ1μl、およびT4 PNK 5μlを連続的に添加して、反応系100μlを作成し、これを20℃で30分間インキュベートした。

反応終了後、エンドリペア産物をAmpure XP磁気ビーズで精製し、次いでEBバッファー32μl中に溶解した。

5.A塩基付加およびアダプターライゲーション 前のステップで得たエンドリペアDNAを含む溶液32μlに、Aテーリングバッファー5μl、1mM dATP 10μl、およびKlenow exo(3’末端→5’末端の方向に消化するエキソヌクレアーゼ活性を阻害)3μlを連続的に添加して、反応系50μlを作成し、これを37℃で30分間インキュベートした。

反応終了後、A塩基付加産物をAmpure XP磁気ビーズで精製し、次いでEBバッファー23μl中に溶解した。

前のステップで得たA塩基付加産物を含む溶液23μlに、2XRapid T4 DNA Ligase Buffer 25μl、小胞性アダプター(構造を図2に示す)混合物1μl(小胞性アダプター50μモル含有)、およびT4 DNA Ligase 1μlを連続的に添加して、反応系50μlを作成し、これを室温で15分間インキュベートした。

アダプターの配列は以下であった:5’−GTCCTAAGACCNGATCGGGCTTCGACTGGAGACTCCGACTT−3’(配列番号1) 5’−/phos/AGTCGGAGGCCAAGCGGTCTTAGGACAT−3’(配列番号2)。

反応終了後、ライゲーション産物をAmpure XP磁気ビーズで精製し、次いでEBバッファー10μl中に溶解した。

6.PCR増幅および精製 前のステップで得たアダプターライゲーション産物を含む溶液30μlに、5XPhusionバター10μl、PCRプライマーF(5−/phos/AGACAAGCTCNNNNNNNNNNGATCGGGCTTCGACTGGAGAC)(配列番号3)1μl、PCRプライマーR(5−/bio/TCCTAAGACCGCTTGGCCTCCGACT)(配列番号4)1μl、25mM dNTP混合物0.5μl、Phusion DNAポリメラーゼ0.5μl、および水7μlを連続的に添加して、反応系50μlを作成し、これを下記手順に従ってPRC装置内でインキュベートした。 a.30秒、98℃ b.15サイクル: 10秒、98℃ 30秒、65℃ 30秒、72℃ c.5分、72℃ d.保持、4℃

反応終了後、PCR増幅産物をAmpure XP磁気ビーズで精製し、次いでEBバッファー32μl中に溶解した。この精製PCR産物の濃度をAgilent 2100で検出した。結果を図3に示す。

7.一本鎖産物の単離 7.1 ストレプトアビジン被覆磁気ビーズの洗浄 ストレプトアビジン被覆磁気ビーズ30μl(サンプル1つにつき)を付着防止加工チューブ中で1X磁気ビーズ結合バッファー90μl〜150μlと混合して均一とし、これを磁気セパレータ上に置いて静置吸着させた。上記付着防止加工チューブの向きを調節して、磁気ビーズが1X磁気ビーズ結合バッファー中で前後に動けるようにし、続いて上清を捨てた。向きの調整工程をもう一度実施した後、磁気セパレータから上記付着防止加工チューブを取り出し、1X磁気ビーズ結合バッファー30μlを添加して室温で静置した。

7.2 水を添加して60μlとした後、上記ステップ6で得た精製PCR産物をまず4X磁気ビーズ結合バッファー20μlと混合して均一とした。上記ステップ7.1で得た、1X磁気ビーズ結合バッファー30μl中に磁気ビーズが溶解している上記付着防止加工チューブに、上記混合物を移し、混合して均一とした。得られた混合物110μlを室温で15〜20分間インキュベートした。インキュベーション中、上記混合物を優しく1回はじいて分布を均一にした。

7.3 上記ステップ7.2で得た付着防止加工チューブを磁気セパレータ上に3〜5分間置き、続いて上清を捨てた。残った磁気ビーズを1X磁気ビーズ洗浄用バッファー1mlで2回、上記ステップ7.1に記載する通りに洗浄した。

7.4 上記ステップ7.3で得た磁気ビーズを0.1M NaOH 78μlと共に上下に振って均一に混合し、混合物を得た。続いて10分間静置した後、磁気セパレータ上に3〜5分間置いた。得られた上清74.5μlを新しい1.5ml EPチューブに移した。

7.5 上記ステップ7.4の後に、1.5ml EPチューブに0.3M MOPS 37.5μlを添加し、混合して均一とすることによって、使用可能なサンプル112μlを得た。

7.6 上記サンプル112μlは−20℃で保管できる。

8.一本鎖産物の環化 8.1 約5分前に、以下のようにプライマー反応溶液を配合した: ON1587(TCGAGCTTGTCTTCCTAAGACCGC)(配列番号5)

8.2 上記ステップ8.1で得たプライマー反応溶液63μlを入念に振とうして混合し、遠心分離した後、上記ステップ7で得たサンプル112μlに添加した(上記サンプルの初期量nが重要であるため、通例、100ng≦n≦800ngに制御した)。

8.3 約5分前に、以下のようにリガーゼ反応溶液を配合した:

8.4 上記ステップ8.3で得たリガーゼ反応溶液175μlを入念に振とうして混合し、遠心分離した後、上記ステップ8.2の後にプライマー反応溶液の入ったEPチューブに入れた。このステップで得た混合物を10秒間振とうして混合することにより均一とし、次いで遠心分離した。

8.5 上記ステップ8.4で得た混合物をインキュベーターにおいて37℃で1.5時間インキュベートした。

8.6 反応終了後、得られたサンプル10μlを6%変性ゲルを用いた電気泳動検出に供し、残ったサンプル約350μlを次の酵素反応に用いた。

9.酵素消化 9.1 約5分前に、以下のように酵素消化反応溶液を配合した:

9.2 上記ステップ9.1で得た酵素消化反応溶液20μlを入念に振とうして混合し、遠心分離した後、上記ステップ8.5で得たサンプル350μlに添加し、混合物を得た。

9.3 上記ステップ9.2で得た混合物を10秒間振とうして混合することにより均一とし、次いで遠心分離した後、インキュベーターにおいて37℃で30分間インキュベートした。

9.4 30分後、500mM EDTA 15.4μlを添加することによって酵素反応を停止させた。

9.5 上記ステップ9.4で得たサンプルを、以下のように1.3X PEG32磁気ビーズ/Tween20(またはAmpure XP磁気ビーズ)で精製した。 上記ステップ9.4で得たサンプルを1.5ml付着防止加工チューブに移し、次いでPEG32磁気ビーズ500μlを添加した。得られた混合物を室温で15分間放置して結合させた。この間、上記混合物を上下に1回振って均一に混合した。

9.6 上記ステップ9.5の後に、付着防止加工チューブを磁気セパレータ上に3〜5分間置き、その後、上清を捨てた。残った磁気ビーズを75%エタノール700μlで2回洗浄した。各回において、洗浄中、上記付着防止加工チューブを逆さにして元に戻すことにより、磁気ビーズをエタノール中で2〜3回動かした。

9.7 洗浄後の磁気ビーズを自然乾燥させ、次いで15分間かけて1XTE 40μl中に再び溶解させた。その間、得られた混合物を1回混合して均一とした。

9.8 上記ステップ9.8で得た混合物から上清を新しい1.5ml EPチューブに移し、最終産物の定量をQubit(商標)ssDNAアッセイキットで実施した。

9.9 サンプル5μlおよびlow Range RNA ladder 2μlのそれぞれを別々のPCRチューブ中で2xRNAローディングバッファー5μlと混合して均一とし、両者をPCR機内で95℃で2分間インキュベートして変性させ、氷上に置いて5分間迅速に冷却した。得られたサンプルを6%TBE変性ゲルを用いて検出した。その結果を図4に示す。

9.10 濃度の標定 DNAナノボール(DNB)を用いて調製したサンプルの初期量を、一本鎖分子を定量検出した濃度に従って、一律7.5fmol/μlに調整した。

実施形態2 ライブラリ構築における小胞性アダプターのPCR効率と他の種類のアダプターのPCR効率との比較 実施した手順の詳細を以下に示す。 実施形態1中に記載される工程と同じ工程を実施した。その際、アダプターの1つを小胞性アダプターとし、比較用アダプターとしては対応するアダプターを使用した。上記ステップ6に記載するPCR増幅および精製を実施し、その後、精製PCR産物の量を検出した。

PCR鋳型の濃度および再使用濃度をQubit dsDNAアッセイキットで測定した。

実験結果を表に示した。

上記結果から、小胞性アダプターのPCR効率が対応するアダプターのPCR効率より明らかに高い可能性があることがわかる。

本開示中に挙げた全ての文献を参考として本明細書に組み込み、各文献を参照文献として個別に列挙したものとみなす。また、当業者であれば、上述した内容に基づいて本開示に種々の変更および改変を実施することができることを理解されたい。これら均等物も、本開示に添付の特許請求の範囲に定義される範囲に含まれる。

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