Apparatus and method for automatically generating a compound having the desired properties

申请号 JP51024795 申请日 1995-09-11 公开(公告)号 JPH10505832A 公开(公告)日 1998-06-09
申请人 3−ディメンショナル ファーマシューティカルズ インコーポレイテッド; 发明人 アグラフィオティス,ディミトリス,ケイ.; サレンム,フランシス,アール.; ソル,リチャード,エム.; ボーン,ロジャー,エフ.;
摘要 A computer based, iterative process for generating chemical entities with defined physical, chemical and/or bioactive properties. During each iteration of the process, (1) a directed diversity chemical library is robotically generated in accordance with robotic synthesis instructions; (2) the compounds in the directed diversity chemical library are analyzed to identify compounds with the desired properties; (3) structure-property data are used to select compounds to be synthesized in the next iteration; and (4) new robotic synthesis instructions are automatically generated to control the synthesis of the directed diversity chemical library for the next iteration.
权利要求
  • 【特許請求の範囲】 1. コンピュータを利用して、指定された一群の特性を持つ化合物を自動的に生成する方法であって、 (1)ロボット合成命令に従って、複数の化合物を含む直接多様化化学ライブラリをロボット合成する工程と、 (2)前記化合物をロボット分析して前記化合物についての構造・活性データを獲得する工程と、 (3)コンピュータ制御下で、前記化合物の前記構造・活性データを前記指定された一群の特性と比較し、前記指定された一群の特性に実質的に適合する前記化合物のいずれかを同定する工程と、 (4)コンピュータ制御下で、前記同定された化合物をリード化合物として分類する工程と、 (5)コンピュータ制御下で、過去において分析され、かつ合成された化合物に関連する履歴構造・活性データと前記化合物の前記構造・活性データとを分析することによって、強化された予測かつ識別される能力を持つ構造・活性モデルを誘導する工程と、 (6)コンピュータ制御下で、かつ前記構造・活性モデルにもとづいて、試薬データベースから、化合された際に前記指定された一群の特性により一層密接に適合する活性/特性を示すと予測された一群の化合物を生産するであろう試薬を同定する工程と、 (7)コンピュータ制御下で、実行された場合に前記一群の化合物のロボット合成を可能とさせるロボット合成命令を生成する工程と、 (8)前記(1)ないし(7)の工程を繰り返し、かつ前記(1)の工程は生成された前記ロボット合成命令を用いて繰り返される工程と、 を備えることを特徴とする方法。 2. 前記(6)の工程は、コンピュータ制御下で、かつ前記構造・活性モデルにもとづいて、試薬データベースから、化合された際に前記構造・活性モデルを根拠在るものとする優れた能力を持つことが予測される第2群の化合物を作るであろう試薬を同定する工程を有し、該第2群の化合物は前記第1の化合物と相互排他的にはならないものであり、また 前記(7)の工程は、コンピュータ制御下で、実行された際に前記第2群の化合物のロボット合成を可能とさせるロボット合成命令を生成する工程を有することを特徴とする請求項1に記載の方法。 3. 前記(6)の工程は、試薬データベースから、化合された際に、前記第1群の化合物と相互に排他的とはならず、前記構造・活性モデル同士を区別する優れた能力を持つことが予測される第2群の化合物を作るであろう試薬を同定する工程を有し、該第2群の化合物は前記第1の化合物と相互排他的にはならないものであり、また 前記(7)の工程は、コンピュータ制御下で、実行された際に前記第2群の化合物のロボット合成を可能とさせるロボット合成命令を生成する工程を有することを特徴とする請求項1に記載の方法。 4. 前記(6)の工程は、コンピュータ制御下で、かつ前記構造・活性モデルにもとづいて、試薬データベースから、化合された際に、前記構造・活性モデルを根拠在るものとする優れた能力を持つことが予測される第2群の化合物を作り、 また前記構造・活性モデル同士を区別する優れた能力を持つことが予測される第2群の化合物を作るであろう試薬を同定する工程を有し、前記第1群の化合物、 前記第2の化合物、および前記第3の化合物と相互排他的にはならないものでありまた 前記(7)の工程は、コンピュータ制御下で、実行された際に前記第2群の化合物のロボット合成を可能とさせるロボット合成命令を生成する工程を有することを特徴とする請求項1に記載の方法。 5. 前記(6)の工程は、試薬データベースから、化合された際に、前記第1群の化合物と相互に排他的とはならず、3次元レセプタに対する優れた適合性を持つことが予測される第2群の化合物を作るであろう試薬を同定する工程を有し、 該第2群の化合物は前記第1の化合物と相互排他的にはならないものであり、また 前記(7)の工程は、コンピュータ制御下で、実行された際に前記第2群の化合物のロボット合成を可能とさせるロボット合成命令を生成する工程を有することを特徴とする請求項1に記載の方法。 6. 前記(6)の工程は、試薬データベースから、化合された際に、前記指定された一群の活性/特性にもっとも密接に適合する活性/特性を持ち、かつ構造・ 活性データに含まれる化合物の特性に類似した構造的、物理的、または化学的特性を持つ第2群の化合物を作るであろう試薬を同定する工程を有することを特徴とする請求項1に記載の方法。 7. 前記(6)の工程は、 (a)各々が前記同定されたNの試薬を用いて合成された、合成するかもしれない可能性のある化合物のリストを生成する工程と、 (b)前記可能性のある化合物のリストから合成に適する候補化合物を選択する工程と、 を有することを特徴とする請求項1に記載の方法。 8. 前記Nは、1以上であり、かつ500未満であることを特徴とする請求項7 に記載の方法。 9. 前記Nは、合成され化合物の各々が3つの可変のサブユニットを含むような大きさからなることを特徴とする請求項7に記載の方法。 10. 前記化合物を分析して、該化合物に関連する構造および組成データを得る工程と、 前記構造および組成データを分析して、前記化合物のいずれが適当に合成されたか、また前記化合物のいずれが適当に合成されなかったかを示す化学合成表示を生成する工程と、 前記構造および組成データと前記化学合成表示とを構造・活性データベースに格納する工程とを有し、さらに前記構造・活性データベースは、以前に合成された化合物に関係する構造および組成データと化学合成表示とを格納していることを特徴とする請求項7に記載の方法。 11. 前記(b)の工程は、前記構造・活性データベースから前記可能性のある化合物に関係する任意の化学合成表示を検索して取り出す工程と、 前記検索して取り出された化学合成表示によって示されるように事前に十分に合成された前記可能性のある化合物のいずれかを、いくらかでもあれば、前記可能性のある化合物各々に対応する候補化合物として選択する工程とを有することを特徴とする請求項10に記載の方法。 12. 前記(b)の工程は、前記構造・活性データベースから前記可能性のある化合物に関係する任意の化学合成表示を検索して取り出す工程と、 前記検索して取り出された化学合成表示によって示されるように事前に十分に合成された前記可能性のある化合物のいずれかを、いくらかでもあれば、前記可能性のある化合物各々に対応する候補化合物として選考から除去する工程とを有することを特徴とする請求項10に記載の方法。 13. 前記(7)の工程は、コンピュータ制御下で、実行された場合に前記一群の化合物のロボット合成を可能とさせるロボット合成命令を生成する工程を有することを特徴とする請求項7に記載の方法。 14. 前記候補化合物の最適の群を選択して、以下の因子: (i)前記指定された一群の活性/特性によりいっそう密接に適合する活性/ 特性を示す前記候補化合物の各々の指定された能力; (ii)前記構造・活性モデルを確認する前記候補化合物の各々の指定された能力; (iii)前記構造・活性モデル間を区別する前記候補化合物の各々の指定された能力; (iv)優れた3次元的受容体適合を持つ前記候補化合物の各々の指定された能力;および (v)前記候補化合物の各々の構造的、物理的、または化学的特性と、前記指定された一群の活性/特性に最も密接して適合する活性/特性を持つ構造・活性データベースの化合物の特性との間の類似性、 の少なくとも一つにもとづいて合成する工程(C)を、さらに有することを特徴とする請求項7に記載の方法。 15. 前記(C)の工程は、 少なくとも一つの因子(i)ないし(v)にもとづいた前記候補化合物を個々にランク付けすることによって前記最適な群を選択する工程を有することを特徴とする請求項14に記載の方法。 16. 前記(C)の工程は、 少なくとも一つの因子(i)ないし(v)にもとづいた前記候補化合物の組み合わせを個々にランク付けすることによって前記最適な群を選択する工程を有することを特徴とする請求項14に記載の方法。 17. 前記(7)の工程は、コンピュータ制御下で、実行された場合に前記最適な一群の候補化合物のロボット合成を可能とさせるロボット合成命令を生成する工程を有することを特徴とする請求項14に記載の方法。 18. 前記(6)の工程は、オペレータ入力にもとづいて実行されることを特徴とする請求項1に記載の方法。 19. 前記(7)の工程は、前記ロボット合成命令の発生に関係するオペレータ入力を受ける工程と、少なくとも部分的に、前記オペレータ入力にもとづいて前記ロボット合成命令を生成する工程とを有することを特徴とする請求項1に記載の方法。 20. 前記試薬には、トロンビン阻害剤を合成するのに適するアミンが含まれることを特徴とする請求項1に記載の方法。 21. コンピュータを利用して、指定された一群の活性/特性を持つ化合物を自動的に生成するシステムであって、 ロボット合成命令にしたがって、複数の化合物からなる直接多様化化学ライブラリをロボット合成する一以上の化学合成ロボットと、 前記化合物をロボット分析して前記化合物に関係する構造・活性データを獲得する一以上の合成ロボットと、 合成プロトコル・ジェネレータとを備え、該合成プロトコル・ジェネレータは、 前記化合物の前記構造・活性データを前記指定された一群の活性/特性と比較し、前記指定された一群の活性/特性に実質的に適合する前記化合物のいずれかを同定する比較手段と、 前記同定された化合物をリード化合物として分類する分類手段と、 前記化合物の前記構造・活性データと過去に合成または分析された化合物に関係する履歴構造・活性データとを分析して、強化された予測、かつ区分する能力を持つ構造・活性モデルを誘導する構造・活性モデル誘導手段と、 前記誘導・活性モデルにもとづいて、化合された際に、前記指定された一群の活性/特性によりいっそう密接に適合する活性/特性を示すと予測された一群の化合物を生産するであろう試薬を試薬データベースから同定する試薬同定手段と、 実行された際に、前記化学合成ロボットが前記一群の化合物をロボット合成するように命令するロボット合成命令を生成するロボット合成命令生成手段とを、備えることを特徴とするシステム。 22. 前記試薬同定手段は、 前記構造・活性モデルにもとづいて、試薬データベースから、化合された際に前記構造・活性モデルを根拠在るものとする優れた能力を持つことが予測される第2群の化合物を作るであろう試薬を同定する手段を有し、該第2群の化合物は前記第1の化合物と相互排他的にはならないものであり、また 前記ロボット合成命令生成手段は、実行された際に前記第2群の化合物のロボット合成を可能とさせるロボット合成命令を生成する手段を有することを特徴とする請求項21に記載のシステム。 23. 前記試薬同定手段は、試薬データベースから、化合された際に、前記第1 群の化合物と相互に排他的とはならず、前記構造・活性モデル同士を区別する優れた能力を持つことが予測される第2群の化合物を作るであろう試薬を同定する手段を有し、該第2群の化合物は前記第1の化合物と相互排他的にはならないものであり、また 前記ロボット合成命令生成手段は、実行された際に前記第2群の化合物のロボット合成を可能とさせるロボット合成命令を生成する手段を有することを特徴とする請求項21に記載のシステム。 24. 前記試薬同定手段は、 試薬データベースから、化合された際に、前記構造・活性モデルを根拠在るものとする優れた能力を持つことが予測される第2群の化合物を作り、また前記構造・活性モデル同士を区別する優れた能力を持つことが予測される第2群の化合物を作るであろう試薬を同定する手段を有し、前記第1群の化合物、前記第2の化合物、および前記第3の化合物と相互排他的にはならないものでありまた 前記ロボット合成命令生成手段は、実行された際に前記第2群の化合物のロボット合成を可能とさせるロボット合成命令を生成する工程を有することを特徴とする請求項21に記載のシステム。 25. 前記試薬同定手段は、試薬データベースから、化合された際に、前記第1 群の化合物と相互に排他的とはならず、3次元レセプタに対する優れた適合性を持つことが予測される第2群の化合物を作るであろう試薬を同定する手段を有し、該第2群の化合物は前記第1の化合物と相互排他的にはならないものであり、 前記ロボット合成命令生成手段は、実行された際に前記第2群の化合物のロボット合成を可能とさせるロボット合成命令を生成する手段を有することを特徴とする請求項21に記載のシステム。 26. 前記試薬同定手段は、試薬データベースから、化合された際に、前記指定された一群の活性/特性にもっとも密接に適合する活性/特性を持ち、かつ構造・活性データに含まれる化合物の特性に類似した構造的、物理的、または化学的特性を持つ第2群の化合物を作るであろう試薬を同定する手段を有し、 前記ロボット合成命令生成手段は、実行された際に前記第2群の化合物のロボット合成を可能とさせるロボット合成命令を生成する手段を有することを特徴とする請求項21に記載のシステム。 27. 前記合成プロトコル・ジェネレータは、さらに、 各々が前記同定されたNの試薬を用いて合成された、合成するかもしれない可能性のある化合物のリストを生成する手段と、 前記可能性のある化合物のリストから合成に適する候補化合物を選択する工程と、 を有することを特徴とする請求項21に記載のシステム。 28. 前記Nは、合成され化合物の各々が3つの可変のサブユニットを含むような大きさからなることを特徴とする請求項27に記載のシステム。 29. 前記Nは、1以上であり、かつ500未満であることを特徴とする請求項27に記載のシステム。 30. 前記化合物を分析して、該化合物に関連する構造および組成データを得る手段と、 前記構造および組成データを分析して、前記化合物のいずれが適当に合成されたか、また前記化合物のいずれが適当に合成されなかったかを示す化学合成表示を生成する手段と、 前記構造および組成データと前記化学合成表示とを構造・活性データベースに格納する手段とを有し、さらに前記構造・活性データベースは、以前に合成された化合物に関係する構造および組成データと化学合成表示とを格納していることを特徴とする請求項27に記載のシステム。 31. 前記候補化合物同定手段は、前記構造・活性データベースから前記可能性のある化合物に関係する任意の化学合成表示を検索して取り出す手段と、 前記検索して取り出された化学合成表示によって示されるように事前に十分に合成された前記可能性のある化合物のいずれかを、いくらかでもあれば、前記可能性のある化合物各々に対応する候補化合物として選択する手段とを有することを特徴とする請求項30に記載のシステム。 32. 前記ロボット合成命令生成手段は、実行された場合に、前記候補化合物のロボット合成を前記化学合成ロボットが行うことを可能とさせるロボット合成命令を生成する手段を有することを特徴とする請求項27に記載のシステム。 33. 前記合成プロトコル・ジェネレータは、以下の因子: (i)前記指定された一群の活性/特性によりいっそう密接に適合する活性/ 特性を示す前記候補化合物の各々の指定された能力; (ii)前記構造・活性モデルを確認する前記候補化合物の各々の指定された能力; (iii)前記構造・活性モデル間を区別する前記候補化合物の各々の指定された能力; (iv)優れた3次元的受容体適合を持つ前記候補化合物の各々の指定された能力;および (v)前記候補化合物の各々の構造的、物理的、または化学的特性と、前記指定された一群の活性/特性に最も密接して適合する活性/特性を持つ構造・活性データベースの化合物の特性との間の類似性、 の少なくとも一つにもとづいて合成するために、さらに前記候補化合物の最適の群を選択する最適群選択手段を有することを特徴とする請求項27に記載のシステム。 34. 前記最適群選択手段は、 少なくとも一つの因子(i)ないし(v)にもとづいた前記候補化合物を個々にランク付けすることによって前記最適な群を選択する手段を有することを特徴とする請求項33に記載のシステム。 35. 前記最適群選択手段は、 少なくとも一つの因子(i)ないし(v)にもとづいた前記候補化合物の組み合わせを個々にランク付けすることによって前記最適な群を選択する工程を有することを特徴とする請求項33に記載のシステム。 36. 前記ロボット合成命令生成手段は、実行された場合に、前記最適な一群の候補化合物のロボット合成を可能とさせるロボット合成命令を生成する手段を有することを特徴とする請求項33に記載のシステム。 37. 前記試薬同定手段は、オペレータ入力にもとづいて実行されることを特徴とする請求項21に記載のシステム。 38. 前記はロボット合成命令生成手段は、 前記ロボット合成命令の生成に関係するオペレータ入力を受ける手段と、 少なくとも部分的に、前記オペレータ入力にもとづいて前記ロボット合成命令を生成する手段とを備えることを特徴とする請求項21に記載のシステム。 39. 前記試薬には、トロンビン阻害剤を合成するのに適するアミンが含まれることを特徴とする請求項21に記載のシステム。 40. コンピュータを利用して、各々に多数の化合物を含む複数の直接多様化化学ライブラリを繰り返し生成する方法であって、 前記直接多様化化学ライブラリに含まれる化合物は、連続する繰り返しの各々の間に指定された一群の活性/特性によりいっそう密接に適合し、さらに前記方法は、 (1)ロボット合成命令に従って、複数の化合物を含む直接多様化化学ライブラリをロボット合成する工程と、 (2)前記化合物に関係する構造・活性データを得るために、前記化合物をロボット分析する工程と、 (3)コンピュータ制御下で、過去において分析され、かつ合成された化合物に関連する履歴構造・活性データと前記化合物の前記構造・活性データとを分析することによって、強化された予測かつ識別される能力を持つ構造・活性モデルを誘導する工程と、 (4)コンピュータ制御下で、かつ前記構造・活性モデルにもとづいて、試薬データベースから、化合された際に前記指定された一群の特性により一層密接に適合する活性/特性を示すと予測された一群の化合物を生産するであろう試薬を同定する工程と、 (5)コンピュータ制御下で、実行された場合に前記一群の化合物のロボット合成を可能とさせるロボット合成命令を生成する工程と、 (6)前記(1)ないし(5)の工程を繰り返し、かつ前記(1)の工程は生成された前記ロボット合成命令を用いて繰り返される工程と、 を備えることを特徴とする方法。 41. 前記(4)の工程は、コンピュータ制御下で、かつ前記構造・活性モデルにもとづいて、試薬データベースから、化合された際に前記構造・活性モデルを根拠在るものとする優れた能力を持つことが予測される第2群の化合物を作るであろう試薬を同定する工程を有し、該第2群の化合物は前記第1の化合物と相互排他的にはならないものであり、また 前記(5)の工程は、コンピュータ制御下で、実行された際に前記第2群の化合物のロボット合成を可能とさせるロボット合成命令を生成する工程を有することを特徴とする請求項40に記載の方法。 42. 前記(4)の工程は、試薬データベースから、化合された際に、前記第1 群の化合物と相互に排他的とはならず、前記構造・活性モデル同士を区別する優れた能力を持つことが予測される第2群の化合物を作るであろう試薬を同定する工程を有し、該第2群の化合物は前記第1の化合物と相互排他的にはならないものであり、また 前記(5)の工程は、コンピュータ制御下で、実行された際に前記第2群の化合物のロボット合成を可能とさせるロボット合成命令を生成する工程を有することを特徴とする請求項40に記載の方法。 43. 前記(4)の工程は、コンピュータ制御下で、かつ前記構造・活性モデルにもとづいて、試薬データベースから、化合された際に、前記構造・活性モデルを根拠在るものとする優れた能力を持つことが予測される第2群の化合物を作り、また前記構造・活性モデル同士を区別する優れた能力を持つことが予測される第2群の化合物を作るであろう試薬を同定する工程を有し、前記第1群の化合物、前記第2の化合物、および前記第3の化合物と相互排他的にはならないものであり、また 前記(5)の工程は、コンピュータ制御下で、実行された際に前記第2群の化合物のロボット合成を可能とさせるロボット合成命令を生成する工程を有することを特徴とする請求項40に記載の方法。 44. 前記(4)の工程は、試薬データベースから、化合された際に、前記第1 群の化合物と相互に排他的とはならず、3次元レセプタに対する優れた適合性を持つことが予測される第2群の化合物を作るであろう試薬を同定する工程を有し、該第2群の化合物は前記第1の化合物と相互排他的にはならないものであり、 また 前記(5)の工程は、コンピュータ制御下で、実行された際に前記第2群の化合物のロボット合成を可能とさせるロボット合成命令を生成する工程を有することを特徴とする請求項40に記載の方法。 45. 前記(4)の工程は、試薬データベースから、化合された際に、前記指定された一群の活性/特性にもっとも密接に適合する活性/特性を持ち、かつ構造・活性データに含まれる化合物の特性に類似した構造的、物理的、または化学的特性を持つ第2群の化合物を作るであろう試薬を同定する工程を有し、さらに前記第1および第2群の化合物は互いに除外されず、また前記(5)の工程は、コンピュータ制御下で、実行された場合に前記第2群の化合物のロボット合成を可能とさせるロボット合成命令を生成する工程を有することを特徴とする請求項4 0に記載の方法。 46. (a)各々が前記同定された試薬のNを用いて合成された、合成するかもしれない可能性のある化合物のリストを生成する工程と、 (b)前記可能性のある化合物のリストから合成に適する候補化合物を選択する工程を、前記(4)および(5)の工程の間に、さらに有することを特徴とする請求項40に記載の方法。 47. 前記(5)の工程は、コンピュータ制御下で、実行された場合に前記一群の化合物のロボット合成を可能とさせるロボット合成命令を生成する工程を有することを特徴とする請求項46に記載の方法。 48. 前記候補化合物の最適の群を選択して、以下の因子: (i)前記指定された一群の活性/特性によりいっそう密接に適合する活性/ 特性を示す前記候補化合物の各々の指定された能力; (ii)前記構造・活性モデルを確認する前記候補化合物の各々の指定された能力; (iii)前記構造・活性モデル間を区別する前記候補化合物の各々の指定された能力; (iv)優れた3次元的受容体適合を持つ前記候補化合物の各々の指定された能力;および (v)前記候補化合物の各々の構造的、物理的、または化学的特性と、前記指定された一群の活性/特性に最も密接して適合する活性/特性を持つ構造・活性データベースの化合物の特性との間の類似性、 の少なくとも一つにもとづいて合成する工程を、さらに有することを特徴とする請求項46に記載の方法。 49. 前記(C)の工程は、 少なくとも一つの因子(i)ないし(v)にもとづいた前記候補化合物を個々にランク付けすることによって前記最適な群を選択する工程を有することを特徴とする請求項48に記載の方法。 50. 前記(C)の工程は、 少なくとも一つの因子(i)ないし(v)にもとづいた前記候補化合物の組み合わせを個々にランク付けすることによって前記最適な群を選択する工程を有することを特徴とする請求項48に記載の方法。 51. 前記(7)の工程は、コンピュータ制御下で、実行された場合に前記最適な一群の候補化合物のロボット合成を可能とさせるロボット合成命令を生成する工程を有することを特徴とする請求項48に記載の方法。 52. 指定された一群の活性/特性を持つ化合物を自動生成するシステムに用いられる合成プロトコル・ジェネレータであって、該システムは、コンピュータを利用して、指定された一群の活性/特性を持つ化合物を自動的に生成するシステムであって、該システムは、ロボット合成命令にしたがって、複数の化合物からなる直接多様化化学ライブラリをロボット合成する少なくとも一つの化学合成ロボットと、複数の化合物が含まれる直接多様化化学ライブラリと、前記化合物をロボット分析して前記化合物に関係する構造・活性データを獲得する少なくとも一つの分析ロボットとを備え、また前記合成プロトコル・ジェネレータは、 強化された予測かつ区別能力を持つ構造・活性モデルを誘導するために、前記化合物の前記構造・活性データと、過去において合成かつ分析された化合物に関係する履歴構造・活性データとを分析する構造・活性モデル誘導手段と、 前記誘導・活性モデルにもとづいて、化合された際に、前記指定された一群の活性/特性によりいっそう密接に適合する活性/特性を示すと予測された一群の化合物を生産するであろう試薬を試薬データベースから同定する試薬同定手段と、 実行された際に、前記化学合成ロボットが前記一群の化合物をロボット合成するように命令するロボット合成命令を生成するロボット合成命令生成手段とを、 備えることを特徴とする合成プロトコル・ジェネレータ。 53.さらに、前記指定された一群の活性/特性に実質的に適合する前記化合物のいずれかを同定するために、前記指定された一群の活性/特性に対して前記化合物の前記構造・活性データを比較する比較手段と、 前記同定された化合物をリード化合物として分類する分類手段とを備えることを特徴とする請求項52に記載の合成プロトコル・ジェネレータ。 54.前記試薬同定手段は、 前記構造・活性モデルにもとづいて、試薬データベースから、化合された際に前記構造・活性モデルを根拠在るものとする優れた能力を持つことが予測される第2群の化合物を作るであろう試薬を同定する手段を有し、該第2群の化合物は前記第1の化合物と相互排他的にはならないものであり、また 前記ロボット合成命令生成手段は、実行された際に前記第2群の化合物のロボット合成を可能とさせるロボット合成命令を生成する手段を有することを特徴とする請求項52に記載の合成プロトコル・ジェネレータ。 55.前記試薬同定手段は、 試薬データベースから、化合された際に、前記第1群の化合物と相互に排他的とはならず、前記構造・活性モデル同士を区別する優れた能力を持つことが予測される第2群の化合物を作るであろう試薬を同定する手段を有し、該第2群の化合物は前記第1の化合物と相互排他的にはならないものであり、また 前記ロボット合成命令生成手段は、実行された際に前記第2群の化合物のロボット合成を可能とさせるロボット合成命令を生成する手段を有することを特徴とする請求項52に記載の合成プロトコル・ジェネレータ。 56.前記試薬同定手段は、 試薬データベースから、化合された際に、前記構造・活性モデルを根拠在るものとする優れた能力を持つことが予測される第2群の化合物を作り、また前記構造・活性モデル同士を区別する優れた能力を持つことが予測される第2群の化合物を作るであろう試薬を同定する手段を有し、前記第1群の化合物、前記第2の化合物、および前記第3の化合物と相互排他的にはならないものでありまた 前記ロボット合成命令生成手段は、実行された際に前記第2群および第3群の化合物のロボット合成を可能とさせるロボット合成命令を生成する工程を有することを特徴とする請求項52に記載の合成プロトコル・ジェネレータ。 57.前記試薬同定手段は、 試薬データベースから、化合された際に、前記第1群の化合物と相互に排他的とはならず、3次元レセプタに対する優れた適合性を持つことが予測される第2 群の化合物を作るであろう試薬を同定する手段を有し、該第2群の化合物は前記第1の化合物と相互排他的にはならないものであり、 また 前記ロボット合成命令生成手段は、実行された際に前記第2群の化合物のロボット合成を可能とさせるロボット合成命令を生成する手段を有することを特徴とする請求項52に記載の合成プロトコル・ジェネレータ。 58.前記試薬同定手段は、 試薬データベースから、化合された際に、前記指定された一群の活性/特性にもっとも密接に適合する活性/特性を持ち、かつ構造・活性データに含まれる化合物の特性に類似した構造的、物理的、または化学的特性を持つ第2群の化合物を作るであろう試薬を同定する手段を有し、 また 前記ロボット合成命令生成手段は、実行された際に前記第2群の化合物のロボット合成を可能とさせるロボット合成命令を生成する手段を有することを特徴とする請求項52に記載の合成プロトコル・ジェネレータ。 59.前記合成プロトコル・ジェネレータは、さらに、 各々が前記同定された試薬のNを用いて合成された、合成するかもしれない可能性のある化合物のリストを生成する手段と、 前記可能性のある化合物のリストから合成に適する候補化合物を選択する手段と、 を有することを特徴とする請求項52に記載の合成プロトコル・ジェネレータ。 60.前記ロボット合成命令生成手段は、実行された場合に、前記一群の化合物のロボット合成を可能とさせるロボット合成命令を生成する手段を有することを特徴とする請求項59に記載の合成プロトコル・ジェネレータ。 61.前記合成プロトコル・ジェネレータは、以下の因子: (i)前記指定された一群の活性/特性によりいっそう密接に適合する活性/ 特性を示す前記候補化合物の各々の指定された能力; (ii)前記構造・活性モデルを確認する前記候補化合物の各々の指定された能力; (iii)前記構造・活性モデル間を区別する前記候補化合物の各々の指定された能力; (iv)優れた3次元的受容体適合を持つ前記候補化合物の各々の指定された能力;および (v)前記候補化合物の各々の構造的、物理的、または化学的特性と、前記指定された一群の活性/特性に最も密接して適合する活性/特性を持つ構造・活性データベースの化合物の特性との間の類似性、 の少なくとも一つにもとづいて合成するために、さらに前記候補化合物の最適の群を選択する最適群選択手段を有することを特徴とする請求項59に記載の合成プロトコル・ジェネレータ。 62.前記最適群選択手段は、 少なくとも一つの因子(i)ないし(v)にもとづいた前記候補化合物を個々にランク付けすることによって前記最適な群を選択する手段を有することを特徴とする請求項61に記載の合成プロトコル・ジェネレータ。 63.前記最適群選択手段は、 少なくとも一つの因子(i)ないし(v)にもとづいた前記候補化合物の組み合わせを個々にランク付けすることによって前記最適な群を選択する手段を有することを特徴とする請求項61に記載の合成プロトコル・ジェネレータ。 64.前記ロボット合成命令生成手段は、実行された場合に、前記最適な一群の候補化合物のロボット合成を可能とさせるロボット合成命令を生成する手段を有することを特徴とする請求項61に記載の合成プロトコル・ジェネレータ。
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    【発明の詳細な説明】 所望の特性を有する化合物を自動生成する装置および方法 発明の背景発明の分野 本発明は、定められた物理的、化学的、または生理活性特性を有する化学物質単位の生成に関するもので、特にコンピュータ・ベースの反復ロボット合成を介して誘導される薬物の自動生成および直接多様化化学ライブラリに関する。 関連技術 従来、いくつかの好ましい特性または活性を有する化合物(“リード化合物“と呼ばれる)化合物を同定し、該リード化合物の変種を作り、さらにそれらの変種化合物の特性および活性を評価することによって有用な特性を持つ新規化学物質単位が生成される。 有用な特性を持つ化学物質単位の例としては、塗料、仕上塗料、可塑剤、界面活性剤、芳香剤、調味料、および生理活性物質が挙げられるが、化学的構造、組成、および物理的状態に依存した他の有用な特性を持つ化合物も含めることが可能である。 所望の生理活性を持つ化学的単体には、医薬物質、除草剤、殺虫剤、獣医学用生成物等が含まれる。 誘導生成に対する従来のアプローチ、特に生理活性化合物の発見に関係するものはいくつかの問題点を抱える。 一つの欠点は、従来のアプローチの第一のステップに関係する。 すなわち、リード化合物の同定である。 伝統的に、リード化合物の探索は化合物バンク、例えば入手可能な市販の製品、特化された製品、あるいは天然物からなる化学ライブラリに限定されてきた。 したがって、従来のアプローチの根本的な限界は、これらの化学ライブラリの有用性、大きさ、構造的多様性に依存している。 しかし、化学ライブラリは累積的に合計すると概算で9億の化合物が同定されているが、それらは分子量が1200以下のすべての可能な有機化合物のわずかなサンプリングを反映しているにすぎない。 さらに、これらのライブラリの小さなサブセットのみが、一般に生物学的試験に手が届く。 したがって、従来のアプローチは既に同定された化合物の相対的に小さなプールによって限定される。 また、新規リード化合物を同定するためにそれらの化合物に対してスクリーニングを行うことも可能である。 また、化学ライブラリの化合物のスクリーニング(新規リード化合物を同定することを目的として)は、伝統的に経験科学と化学的直感とを用いて行われている。 しかし、ルディ・エム・バウム(Rudy M.Baum)は、彼の論文("Combinatoria l Apprpoaches Provide Fresh Leads for Medicinal Chemistry",C&EN,Februa ry 7,1994,pages 20-26)のなかで、“化学的直感を、少なくとも現在に至るまで、薬物を発見するプロセスに用いられるリード化合物の出所とすることが特に良いことであるとは証明されていない”と述べている。 他の欠点は、従来のアプローチの第2段階に関係する。 すなわち、リード化合物の変異体を作ることである。 伝統的に、リード化合物変異体は、従来の化学合成方法を用いて化学者によって生成される。 そのような化学合成方法は、化学者の手作業によってなされる。 したがって、リード化合物変異体の生成は、労働集約性が高く、かつ時間を費やす。 例えば、一般に数多くの研究者が数年かかっても単一のリード化合物に関する化合物変異体のわずかな部分が生産されるにすぎない。 既に参照した論文で、バウムは、“伝統的な化学合成法を用いる医化学者は、与えられ、かつ期待がもてるリード化合物の類似体のすべてを合成することはできない”(強調して)述べている。 したがって、従来のリード化合物の変異体を生成する手作業による方法を用いることによって、新規薬物リードとして評価されうる化合物の数が限定される。 全体的に、新規リード生成に対する伝統的なアプローチは不十分なものであり、労働集約型で、かつ時間を浪費するプロセスであってその範囲が限られている。 最近になって、新規化合物リードの生成を助ける組みわ合せ化学ライブラリの利用が注目されている。 組み合わせ化学ライブラリ(combinatorial chemical library)は、いくつかの化学物質“構成単位(building blocks)”、例えば試薬を化合することによって、化学的に合成あるいは生物学的に生成された多様な化合物からなる集合である。 例えば、ポリペプチド・ライブラリのような線形組み合わせ化学ライブラリ(linear combinatorial)は、与えられた化合物の長さ(すなわち、ポリペプチド化合物中のアミノ酸の数)に対してあらゆる可能な方法でもってアミノ酸と呼ばれる一連の化学物質構成単位を結合することによって形成される。 そのような化学物質構成単位の組み合わせ混合によって非常に多くの化合物を理論的に合成することができる。 例えば、ある解説者が観察したところでは、100種類の相互に交換可能な化学物質構成単位の系統的な組み合わせ化合によって、1×10 9の四量体化合物または1×10 10の五量体化合物が得られる(Gallop et al.,"Applications of Combinatorial Technologies to Drug Di scovery,Background and Peptide Combinatorial Libraries,"Journal of Medi cinal Chemistry,Volume 37,Number 9,pages 1233-1250,April 29,1994)。 今日まで、組み合わせ化学ライブラリは、生理活性物質を同定する目的のため、ペプチドおよびオリゴヌクレオチドに限定されていた。 小規模な研究が非ペプチド、非ヌクレオチドを主成分とする組み合わせ化学ライブラリを用いてなされてきた。 ペプチドおよびオリゴヌクレオチドを主成分とする組み合わせ化学ライブラリをアッセイして生理活性を持つ化合物を同定することが示されている。 しかし、そのような化合物(医薬品として使用する上で所望の生理活性特性および所望のプロファイルを持つものとして同定)がどの程度使用できるかどうかについては共通認識が確立されていない。 何人かの解説者は、そのような化合物が経口的に有効な薬物であろうと推測している。 しかし、いくつかの理由によってこのことが見当違いであることがわかる。 第一に、そのような化合物は代謝安定性が乏しいと思われる。 また、第2に、そのような化合物は製造コストがたいへん高くなると思われる。 なぜなら、化合物を構成する化学構成単位は、ほとんどが高価な試薬から作られているからである。 第3に、そのような化合物は分子量が大きくなると思われる。 そのため、生物学的利用能に問題が生ずる(すなわち、注射によってしか投与することができない)。 所望の生物学的特性を持つと同定される組み合わせ化学ライブラリ由来の化合物をリード化合物として利用することができると信じる者もいる。 それらリード化合物の変異体は、上記したように、生理活性を有する新規化合物のリードを生成することを目的として従来の方法にもとづいて生成および評価することができる。 しかし、このような組み合わせ化合物の利用は、従来のリード生成方法に関連した種々の問題を解決するものではない。 特に、手作業によって合成されるリード化合物の変異体に関連した問題が解決されていない。 実際、組み合わせ化学ライブラリをリード化合物の生成に用いることは、この問題をこじらせてしまいます。 よりいっそう大きな化合物(すなわち、変化に富んだサブユニットの数が多い化合物、例えばポリペプチドの場合、四量体よりも五量体の化合物)を用いることによって組み合わせ化学ライブラリにおいてよりいっそう多くの多様性が達成される。 しかし、大きな化合物の変異体を合成合成することは、よりいっそう難しく、かつ時間および経費がかかる。 さらに、構造および官能基の多様性の現実の問題に対する直接的な取り込みはなされていない。 すなわち、生理活性剤、例えば薬品および農業用製品は入手可能なペプチドまたはオリゴヌクレオチド・ライブラリによって決して達成されることのできない多様性を持っている。 なぜなら、入手可能なペプチドおよびオリゴヌクレオチド・ライブラリの構成要素は、入手可能な構成要素に本来備わっている性質によって限定された官能基多様性および限定されたトポロジーを持つからである。 したがって、そのようなリード化合物を生成するために典型的なペプチドおよびオリゴヌクレオチド組み合わせ化学ライブラリを用いることによって、リード化合物の変異体を合成することに関連した困難さがよりいっそうひどいものとなる。 上記した問題は生理活性剤に限定されるものではなく、むしろ所望の、かつ特定の活性を持つ化学薬剤に関わるリード生成パラダイムのいずれにも関係する。 したがって、効率よく、かつ効果的に特定の使用目的に沿った新規リードを生成するシステムおよび方法が求められている。 発明の要約 本発明は、所望の物理的、化学的、および(または)生物学的特性を有する化学的単位を自動生成するコンピュータを利用した装置および方法を提供することを目的とする。 また、本発明はこのシステムおよび方法によって生産される化学的単位を提供することを目的とする。 説明を容易にすることを目的として、この明細書では本発明の説明を医薬物質誘導体の生産に関して行っている。 しかし、本願発明はこの実施形態例に限定されるものではない。 特に、本発明は、物理的、化学的、および(または)生物学的特性が一定の条件で組み合わさった新規な化合物を生成する反復プロセスを提供することを目的とする。 プロセスの各反復過程の間、(1)直接多様化化学ライブラリ(directed div ersity chemical library)を省化自動(ロボット)合成命令に従って省力化自動生産的に生成する。 (2)多様化化学ライブラリに含まれる化合物をコンピュータ制御下で分析し、構造・活性/構造特性モデル(以下、総称して構造・活性モデルとする)を構成および(または)精製する。 (3)次の反復のための直接多様化化学ライブラリの合成を制御するために、ロボット合成命令を発生する。 特に、上記プロセスの各反復の間、本発明のシステムは、ロボット合成命令にもとづいて、複数の化合物が含まれる直接多様化化学ライブラリを省力化自動生産的に合成(ロボット合成)する。 これらの化合物を省力化自動生産的に分析( ロボット分析)して該化合物に関する構造・活性/構造・特性データ(以下、総称して構造・活性データとする)を得る。 構造・活性データは、構造・活性/構造特性データベース(以下、構造・活性データベースとする)に格納される。 また、構造・活性データベースは、既に合成された化合物に関する構造・活性データも格納する。 本発明のシステムは、コンピュータ制御下、既になされた全反復(または、例えばユーザ入力によって特定される既になされた全反復のサブセットによって得られた化合物の構造・活性データを評価する。つぎに、本発明のシステムは、コンピュータ制御下、これらの試薬を組み合わせると、(1)改善された活性/特性を示すもの、(2)現在の構造・活性モデルの有効性を試験するもの、さらに(3)種々の構造・活性モデルを区別するものと、予測される試薬を試薬データベースから特定する。本発明のシステム下では、複数の構造・ 活性モデルを平行して試験および評価することも可能である。本発明のシステムは、コンピュータ制御下、新規ロボット合成命令を発生する。この命令が実行されると、識別された試薬の選択的組み合わせから化合物がロボット合成される。 そのような新規ロボット合成命令は、次の反復中に新規直接多様化化学ライブラリを生成するのに利用される。 以下、本発明のさらなる特徴および利点を、本発明の種々の実施態様の構造および作用と同様に、以下添付した図面を参照して詳細に説明する。 図面では、同一参照符号を用いて同一または機能的に類似した構成要素を示した。また、参照符号を構成する桁のもっとも左側の桁は、関連する構成要素が最初に示された図番を識別するものである。 図面の簡単な説明 本発明を図面を参照して説明する。 図1は、本発明の好ましい実施形態にもとづくリード化合物生成システムのブロック図である。 図2は、本発明のリード化合物生成システムの構成要素間におけるデータおよび物質の好ましい流れを示す流れ図である。 図3ないし図6は、本発明の好ましい実施態様にもとづくリード化合物生成システムの操作を示すフローチャートである。 図7は、本発明のリード化合物生成システムの一部を構成する構造・活性データベースの好ましいブロック図である。 図8は、構造・活性データベースで好まれるデータベース記録フォーマットを説明する図である。 図9は、本発明のリード化合物生成システムの一部を構成する分析ロボットの好ましいブロック図である。 図10は、本発明の一実施態様を示すもので、予測される3次元構造を持つレセプタにもとづいて候補化合物が格付けられる。 図11は、本発明の好ましい高レベルの操作を説明するためのものである。 図12は、トロンビン直接多様化化学ライブラリの一例を図示するものである。 好ましい実施態様の詳細な説明1. 一般的な概観 本発明は、コンピュータによる反復ロボット合成と指定された多様化化学ライブラリの分析とにより、定められた組み合わせからなる物理的、化学的、および(または)生理活性的特性を持つ化学物質単位のコンピュータ支援による生成を目的としている。 また、本発明は本発明の操作によって生成される新規化学物質単位を目的としている。 本発明によれば、指定された化学ライブラリは、組み合わせ化学ライブラリ(c ombinatorial chemical library)と異なるものである。 既に述べたように、組み合わせ化学ライブラリは、与えら得た化合物の長さ(化合物に含まれる構成単位の数)、すなわち 一組の構成単位について可能な組み合わせのすべてにおいて化合によって形成された複数の化合物を含む。 例えば、3種類の化学物質構成単位(A,B,Cとする)が組み合わせ化学ライブラリを生成するのに使われたと仮定する。 また、組み合わせ化学ライブラリの化合物の長さは2に等しいと仮定する。 この場合、以下の化合物が生成される。 すなわち、AA,AB,AC,B A,BB,BC,CA,CBおよびCCである。 それとは対照的に、直接多様化化学ライブラリは、特定の組からなる化学物質構成単位を選択的に化合することによって形成される複数の化合物を含む。 したがって、組み合わせ化学ライブラリを用いた発見がスカッターショット(scatter shot)かつランダム(特に“干し草の山の中から針1本捜す”研究パラダイムの構成)である傾向がある一方で、本発明で直接多様化化学ライブラリを用いることは集中的かつ直接的な最適化されたアプローチとなる。 図11に示すように、本発明は、直接多様化化学ライブラリ208を合成するロボット合成命令204にもとづいて操作される化学合成ロボット112を有する。 この化学合成ロボット112は、ロボット合成命令204にもとづいて試薬レポジトリ114から得た一組の化学物質構成単位を選択的に混合することによって指定化学ライブラリ208を合成する。 本発明を説明することを目的としてここに記述する本発明の一例では、化学物質構成単位は、商業的に入手可能な約100種類の試薬を含む。 これらの試薬は、トロンビン阻害剤の生成に適したものである。 しかし、本発明はこの実施例に限定されるものではないことを理解しておかなければならない。 好ましくは、化学物質合成ロボット112は、トロンビン酵素の阻害剤を合成する既知の合成化学技術を用いてそれらの試薬を化合させる。 限定されるものではないけれども、各阻害剤は一般に3つの化学物質単位からなる。 したがって、直接多様化化学ライブラリ208 は、好ましくは、もちろん限定されるものではないが、可変性構造の3つの部位(すなわち、三量体)からなる複数のトロンビン阻害剤を含む。 しかし、本発明はこのトロンビンの例に限定されるものではないことをここで再び理解しておくべきである。 本発明は、他の必要とされる特性を持つ化合物(トロンビン阻害剤以外の化合物)、例えば塗料、仕上剤、可塑剤、表面活性剤、芳香剤、調味料、生理活性化合物、医薬物質、除草剤、殺虫剤、獣医学的製品等、および(または)それらの誘導体化合物の生成に等しく適したものであり、またそれらの生成を目的としている。 実際、本発明は、構造、組成、または状態に応じた有益な特性を何らか有する化合物を生成するのに適したものであり、またそれらの生成を目的とするものである。 図11を参照すると、化学合成ロボット112によって生成された直接多様化化学ライブラリは、分析ロボット116に提供される。 この分析ロボット116 は直接多様化化学ライブラリ208に含まれる化合物を分析(化学的、生化学的、物理的、および(または)生物物理学的に分析)し、該化合物に関する構造・ 活性/構造特性データ(ここでは、構造・活性データと呼ぶ)210を得る。 そのような構造・活性/構造特性データ210には、化合物の活性/特性とその化学構造との関係に関する既知の構造・活性/構造特性相互関係データ(以下、総称して構造・活性相関またはSARと呼ぶ)が含まれる。 好ましくは、分析ロボット116は直接多様化化学ライブラリ208に含まれる化合物をアッセイし、該化合物に関連する酵素活性データ、細胞活性データ、毒性データ、および(または)生理活性データ等を取得する。 任意に、分析ロボット116は化合物を分析して、どの化合物が適当に合成されるか、またどの化合物が合成に適しないかを分析する。 化学物質単位の組み合わせ全てが予測通りに相互作用する可能性があることから、このことは有益かもしれない。 さらに、分析ロボット116は、他の該当データ、例えば化合物組成、構造、 および電子構造に関係するデータを分析する。 分析ロボット116によって得られるデータ(すなわち、物理的データ、合成データ、酵素活性データ、細胞活性データ、毒性データ、生理活性データ等)は、正確に図11に示す構造・活性データを表す。 構造・活性データ210は構造・活性データベース122に格納され、かつ合成プロトコル・ジェネレータ104に与えられる。 合成プロトコル・ジェネレータ104は、事前に合成された(あるいは既知の)化合物を持つ履歴構造・活性データ212と同様に、直接多様化化学ライブラリ208の化合物の構造・活性データ210を用いて、観察されたデータを実質的に一致する構造・活性モデルを導き出すか、もしくは改善する。 つぎに、合成プロトコル・ジェネレータ104は、コンピュータ制御下で、試薬レポシトリから試薬を同定する。 この試薬は(構造・活性モデルによって)( 1)改善された活性/特性を示す、(2)現在の構造・活性モデルの妥当性をテストする、および(または)(3)種々の構造・活性モデルを区分するものと予測される。 本発明のシステムでは、一種類またはそれ以上の合成活性モデルの試験および評価を平行して行うことも可能である。 また、合成プロトコル・ジェネレータ104は、新規リード(リード化合物) 216として所望の活性/特性を有するあらゆる化合物を分類する。 この分析を実行した後に、合成プロトコル・ジェネレータ104は新規ロボット合成命令204を生成する。 このロボット合成命令204は、同定された試薬の組み合わせからの化合物合成に関与する。 これらの新規合成命令204は、化学合成ロボット112へ送られる。 そして、上記したプロセスが反復される。 特に、化学合成ロボット112は、新規ロボット合成命令204にもとづいて作動し、同定された試薬を選択的に化合することによって、新規の直接多様化化学ライブラリ208を合成する。 分析ロボット116は、新規直接多様化化学ライブラリ208を分析して、該新規直接多様化化学ライブラリ208に含まれる化合物に関する構造・活性データ210を得る。 合成プロトコル・ジェネレータ104は、新規の直接多様化化学ライブラリ2 08に含まれる化合物に関する構造・活性データを分析し、構造・活性モデルを改良し、さらに新規ロボット合成命令204を作り出す。 したがって、本発明は,所定の標的に対して最適化された物理的、化学的、および(または)生物学的特性を備えた新規化学的実体を生成する方法である。 各反復過程では、直接多様化化学ライブラリ208が生成される。 この直接多様化化学ライブラリ208内の化合物を分析する。 構造・活性モデルが導き出され、 かつ評価される。 さらに、ロボット合成命令204が生成され、次の反復のための直接多様化化学ライブラリ208の合成が制御される。 好ましくは、本発明の構成要素は、データ処理装置、例えばソフトウエアにもとづくコンピュータ操作によって制御される。 したがって、本発明では大量のデータを保存することが可能であり、またこのデータを現在の反復で利用して次の反復のためのロボット合成命令204を生成することが可能である。 特に、本発明の構成要素は、データ処理装置によって制御されるので、各反復において得られた構造・活性データ210を保存することが可能である。 また、他の実験によって得られた他の関連する構造・活性データと同様に、先の反復で得られた履歴構造・活性データ212を利用することも可能である。 言い換えれば、次の反復のための直接多様化化学ライブラリ208の合成は、先の反復の全て(または先の反復のいずれかの部分集合、例えばユーザ入力によるもの)の結果によって誘導される。 別の言い方をすれば、本発明は、本発明が“理知的である”ように、 その過去の動作から“学ぶ”。 その結果として、次の反復で同定されるリード216は、先の反復で同定されたリードよりも良好である(すなわち、所定の値によりいっそう近い物理的、化学的、および(または)生物学的特性を示す) 。 本発明の好ましい実施態様によれば、一以上のロボット(すなわち、化学合成ロボット112)を使用して各反復において、直接多様化化学ライブラリをロボット合成する。 また、一以上のロボット(すなわち、分析ロボット116)を使用して各反復において直接多様化化学ライブラリ208に含まれる化合物をロボット分析する。 本願で用いられるように、“ロボット”という用語は、例えば合成プロトコル・ジェネレータ104から化学合成ロボット112が受けるロボット合成命令2 04のような命令によって指定された機能を自動的に実行する任意の自動化装置に言及したものである。 本発明におけるデータ処理装置(すなわち、合成プロトコル・ジェネレータ104)およびロボット(すなわち、化学合成ロボット11 2および分析ロボット116)の一体的使用によって、非常に数多くの化合物の自動的、かつインテリジェントな合成およびスクリーニングを可能とする。 本発明の構造および操作について以下詳細に説明する。 2. 本発明の構造 図1は、本発明の好ましい実施形態にもとづくリード生成/最適化システム1 02の構成を示すブロック図である。 この薬物リード生成システム102は、制御論理108にもとづいて作動するプロセッサ106等の中央処理装置(CPU )を備える。 本発明によれば、プロセッサ106および制御論理108は一括して合成プロトコル・ジェネレータ(Synthesis Protocol Generator)104として表されている。 制御論理108は、好ましくは該制御論理108に含まれるソフトウエア命令にもとづいてプロセッサ106が作動するように表されている。 あるいは、プロセッサ06および/または制御論理108は、ハードウエア状態マシンとして実装されている。 プロセッサ106にとって適当な形態は、シリコングラフィックス社(Silicon Graphics,Inc.,of Mountain View,California)製の、インディゴ(Indigo)、 インディ(Indy)、オニックス(Onyx)、チャレンジ(Challenge)、またはパワー・ チャレンジ(Power Challenge)・コンピュータである。 プロセッサ106にとって好ましい他の形態は、シンキング・マシーンズ・コーポレーション(Thinking Machines Corporation of Boston,Mass)製のコネクション・マシーン(Connect ion Machine)・コンピュータである。 それ以外にも他の適当なコンピュータ・ システムを利用することができよう。 一以上のデータ・バスおよび/またはIO(入力/出力)インタフェース・デバイスを備える通信媒体110は、合成プロトコル・ジェネレータ104をいくつかの周辺機器、例えば入力装置121、出力装置123,化学合成ロボット(C hemical Synthesis Robot)112、一以上の分析ロボット116、およびデータ記憶装置118に接続させる。 入力装置121は、人間であるオペレータからの入力(データ、コマンド等) を受け、そのような入力を合成プロトコル・ジェネレータ104へ通信媒体11 0を経由して送る。 本発明に用いられる適当な入力装置としては、すでに知られているような、キーボード、ポインティング・デバイス(マウス、ローラ・ボール、トラック・ボール、ライト・ペン等)、タッチ・スクリーンなどでもよい。 また、ユーザ入力を格納し、適宜、それをデータ/コマンド・ファイルから検索して取り出すこともできよう。出力装置123は、人間であるオペレータに対して情報を出力する。合成プロトコル・ジェネレータ104は、そのような情報を通信媒体110を介して出力装置123に送る。本発明に用いられる出力装置として適当なものとして、例えばモニタ、プリンタ、フロッピー・ディスク・ドライブ、テキスト音声合成器等を挙げることができる。化学合成ロボット112は、通信媒体110を介して合成プロトコル・ジェネレータ104から受信する。ロボット合成命令に従って化学合成ロボット112 が作動し、試薬レポジトリ114から特定の一群の試薬を選択的に化合する。それによって、構造的、かつ官能的に多様な化合物が生成される。これらの化合物は直接多様化化学ライブラリ208を形成する。化学合成ロボット112は、化学構成単位を組み合わせるために、配合および開環を行う固相化学の能力を好ましくは有する。この合成化学ロボット112は、好ましくは、指定された変換体ライブラリからなる特定の組み合わせライブラリの選択的マイクロスケール固相合成を実施する。化学合成ロボット112は、 好ましくは直接多様化化学ライブラリ208(図2)の化合物を支持体である樹脂から切断および分離して、好ましくは96ウエルに分配する。この際、1ウエルあたり1ないし20の直接多様化化学ライブラリの化合物となるようにする。これは、合成周期繰り返しあたり96ないし1920の化合物の出力に一致する。この機能を既知の液体移行ロボット(不図示)によって行うことも可能である。本発明に好適な化学合成ロボットは、よく知られているもので、かつ種々の製造元から商業的に入手することが可能である。そのような製造元の一例は以下の通りである。

    表1に掲示された装置のすべては、固体支持によるペプチド合成のみを行う。 また、アプライド・バイオシステム(Applied Biosyste)およびミリポリア(Milli pore)の装置は、単一ペプチド合成装置である。 レイニン(Rainin)のシンフォニー(Symphony)は、多重ペプチド合成装置であって、同時に20種類のペプチドまで合成することができる。 また、アドバンスド・ケムテック(Advanced ChemTech )の装置も多重ペプチド合成装置であり、357MPSは自動配合分解技術を利用する形態となっている。 ペプチド合成技術は、本発明に関連する直接的に多様化されたライブラリを作る上で好ましい。 例えば、ギャロップらの文献:Gallop ,MA. et al.,J Med. Chem 37,1233-1250(1994)を参照せよ。 この文献の内容を本明細書の一部とする。 ペプチド合成は、本発明での使用のみを対象および目的として行われるものではない。 直接多様化化学ライブラリを生成する他の化学もまた利用できよう。 適当なものとして、例えば、ペプトイド(peptoids)(PCT公開番号WO91/19735、 1991年12月26日)、コード化ペプチド(PCT公開番号WO93/20242、1 993年10月14日)、ランダム・バイオ・オリゴマー(PCT公開番号WO92 /00091、1992年1月9日)、ベンゾジアゼミン(米国特許第5,288,514 号) 、ヒダントイン、ベンゾジアゼミン、およびジペプチド等のダイバーソマー(div ersomeres)(Hobbs De Witt,S.et al.,Proc.Nat.Acad.Sci.USA 90:6909-6 913(1993))、ビニル状ポリペプチド(Hagihara et al.,J.Amer.Chem.Soc.11 4: 6568(1992))、ベータ−D−グルコース骨格を持つ非ペプチド性ペプチド擬晶(Hirschmann,R.et al.,J.Amer.Chem.Soc.114:9217-9218(1992))、小化合物ライブラリの類似有機合成(Chen,C.et al.,J.Amer.Chem.Soc.116: 266 1(1994))、オリゴカーバメート(Cho,CY.et al.,Science 261: 1303(1993)) 、および(または)ペプチド. ホスホネート(Campbell,D.A.et Al.,J.Org .Chem.59: 658(1994))がある。 総合的には、ゴードンらの文献(Gordon,E.M.,J.Med.Chem.37: 1385(199 4))を参照せよ。 上記の出版物すべての内容を本明細書の一部として援用する。 既知のロボット・システムのいくつかが相化学を解決するために開発されてきた。 これらのシステムは、武田化学工業株式会社(日本、大阪)によって開発された自動合成装置のような自動化されたワークステーションと、化学者の手作業による合成作業を真似るロボット・アーム(Zymate II,Zymark Corporation,Ho pkinton,MA; Orca,Hewlett-Packard,Palo Alto,CA)を用いる多くのロボット・システムとを含む。 上記装置のいくつかは、本発明とともに使用される上で適当である。 本明細書で述べられたようにして作動するように、それらの装置(たとえばとしても)に対する修飾の性質および実行は当業者にとって明らかなことであろう。 分析ロボット116は、化学合成ロボット112によって合成された化合物を受ける。 このことは矢印113によって示されている。 分析ロボット116は該化合物を分析してその化合物に関係する構造・活性データを得る。 図9は、分析ロボット116の構成をよりいっそう詳細にしたブロック図である。 分析ロボット116は、酵素活性アッセイ・モジュール等の一以上のアッセイ・モジュール902、細胞活性アッセイ・モジュール906、毒性アッセイ・ モジュール908、および(または)生理活性アッセイ・モジュール910を備える。 酵素活性アッセイ・モジュール112は、既知の方法を用いて化学合成ロボット112によって合成された化合物をアッセイし、該化合物に関連する酵素活性データを得る。 細胞活性アッセイ・モジュール906は、既知の方法を用いて化合物をアッセイし、該化合物に関連する細胞活性データを得る。 毒性アッセイ・モジュール908は、既知の方法を用いて該化合物に関連する毒性データを得る。 生理活性・アッセイ・モジュール910は既知の方法を用いて該化合物に関連する生理活性データを得る。 酵素活性アッセイ・モジュール904は、細胞活性アッセイ・モジュール90 6、毒性アッセイ・モジュール908、および生理活性モジュール910が既知の方法でもって実装され、一般に計数装置、分光測光器、蛍光測定器、または放射線検出装置を用いて、溶液の調製、生物学的または化学的アッセイの開始、アッセイの終了(アッセイの種類に応じて任意)、および結果の測定を助長する。 これらの工程の各々は、既知の方法でもって手作業、あるいはロボットにより実行される。 続いて、観察されたデータから、手作業で、あるいは自動で有用な測定パラメータ、例えば解離定数または50%阻害濃度を計算し、さらに磁気媒体に格納して関係データベースに出力する。 分析ロボット116は、化合物に関係した2次元構造および組成データを得るために、オプションとして構造および組成分析モジュール914を含む。 好ましくは、構造および組成分析モジュール914は、液体クロマトグラフ装置および(または)質量分析器を用いて実現される。 ある実施態様では、サンプリング・ ロボット(不図示)が96ウエルから分け取った部分を液体クロマトグラフィと質量分析器とが組合わさったシステムに移することによって試料分析を実施する。 合成プロトコル・ジェネレータ104によって予測された理論的結果と実験結果とを比較することによって、構造および組成分析モジュール914を製品組成の決定および反応の進行のモニタに利用してもよい。 この分析モジュールは、もちろん限定されるものではないが、赤外分光学、分子タグのデコーディング、質量分析法(MS)、ガス・クロマトグラフィ(GC)、液体クロマトグラフィ( LC)、またはこれらの技術の組み合わせ(すなわち、GC−MS、LC−MS 、またはMS−MS)を用いてもよい。 好ましくは、構造および組成分析モジュール914は、高速原子衝撃質量分析法(Fast Atom Bombardment Mass Spectrom etry:FABSMS)またはトリプル・クアドラポール・イオン・スプレイ質量分析法(triple quadrapole ion spray mass sepctrometry)、任意に液体クロマトグラフと組み合わせて、あるいはマトリックス・アシスティッド・レーザ・デソープション・イオニゼーション・タイム・オブ・フライト試料分析法(MAL DI−TOF MS)等の質量分析技術を用いて実行してもよい。 MALDI−TOF MSはよく知られており、いくつかの参考文献にも記載されている。 例えば、ブルメルらの文献(Brummell et al.,Science 264: 399(1 994))およびザンビアスらの文献(Zambias et al.,Tetrahedron Lett.35: 4283 (1994))であり、両方の文献を本明細書では援用する。 本発明に好適な液体クロマトグラフ装置、ガス・クロマトグラフ装置、および質量分析器は、よく知られたものであり、かつ以下のようないくつかの製造元から商業的に入手可能である。 これらの装置に対する改良は、実験データと予測データとの比較と同様にシステムへの試料の充填を完全に自動化する上で必要であろう。 改良の程度は、機器によって異なる。 そのような改良の種類および実施は当業者に容易に理解されよう。 分析ロボット116は、オプションとしてさらに化学合成表示ジェネレータ9 12を備えてもよい。 この化学合成表示ジェネレータ912は、構造および組成分析モジュール914によって得られた構造および組成データを分析し、どの化合物が化学合成ロボット112によって適切に合成されたか、またどの化合物が化学合成ロボット112によって適切に合成されなかったかを判断する。 好ましくは、化学合成表示ジェネレータ1912は、制御論理108のような適当な制御論理にもとづいて作動するプロセッサ、例えばプロセッサ106を用いて実現される。 好ましくは、制御論理108は、プロセッサ106が制御論理108の命令にもとづいて作動するようなコンピュータ・プログラムを表し、これによってどの化合物が適切に化学合成ロボット112によって合成されたか、あるいはどの化合物が化学合成ロボット112によって適切に合成されなかったかを判断する。 当業者は、本明細書の化学合成表示に関する議論にもとづいたそのような制御論理108を作ることができよう。 論理ロボットは、3次元(3D)レセプタ・マッピング・モジュール918を備えるものであってもよい。 これによって、レセプタ結合部位に関する3次元構造データを得る。 3Dレセプタ・マッピング・モジュール918は、好ましくは経験的にX線結晶学および(または)核磁気共鳴分光分析法を介して、さらに( または)広範囲3D QSAR(定量的構造・活性相関)の適用およびレセプタ・フィールド分析方法の結果として、レセプタ結合部位の3次元構造を決定する。 この際、分析方法は当業者に十分に知られており、"Strategies for Indirect Computer-Aided Drug Design",Gilda H. Loew et al.,Pharmaceutical Resea rch,Volume 10,No. 4,pages 475-486(1993);"Three Dimensional Structure Activity Relationships",GR. Marshall et al.,Trends In Pharmaceutical Science,9: 285-289(1988)に記載されている。 これら両方の文献を本願では援用する。 分析ロボット116は、物理的および(または)電子的特性分析モジュール1 90をさらに備えるものであってもよい。 このモジュールは、化学合成ロボット112によって合成された化合物を分析し、該化合物に関連した物理的および( または)電子的特性データを得る。 そのような特性としては、/オクタノール分配係数、モル屈折率、双極子モーメント、蛍光、などが含まれよう。 また、 そのような特性を、当業者によく知られているような方法を用いて計算、あるいは実験的に測定してもよい。 図1を再び参照する。 データ記憶装置118は、読み取り/書き込みに対する記憶容量の大きい装置、例えばテープ・ドライブ装置またはハード・ディスク装置である。 本発明にとって好適なデータ記憶装置は、よく知られたものであり、 いくつかの製造元から商業的に入手可能である。 例えば、2ギガバイトの差動システム・ディスク(Differential System Disk)、部品番号FTO−SD8−2N C、および10ギガバイトDLTテープ・ドライブ、部品番号P−W−DLTが挙げられる。 両方ともシリコン・グラフィックス社(Silicon Graphics,Inc.,o f Mountain View,California)の製品である。 試薬データベース120および構造・活性データベース122はデータ記憶装置118に格納される。 試薬データベース120は、試薬レポジトリ114の試薬に関する情報を所有している。 特に、試薬データベース120は、試薬レポジトリ114に含まれる試薬の化学構造、科学的特性、物理的特性、生物学的特性、及び電子的特性に関する情報を有する。 構造・活性データベース122は、化学合成ロボット112によって合成された化合物に関する構造・活性データ210,212(図2)を格納する。 そのような構造・活性データ210,212は、すでに述べたように、分析ロボット1 16によって実行された化合物分析結果として得られる。 分析ロボット116によって得られた構造・活性データ210,212は、通信媒体110経由で構造・活性データベース122に送られ、かつ格納される。 図7は、構造・活性データベース122をよりいっそう詳細に説明するためのブロック図である。 この構造・活性データベース122は、構造および組成データベース702、物理的および電子的特性データベース704,化学合成データベース706、化学特性データベース708、3Dレセプタ・マップ・データベース710,および生物学的特性データベース712を備える。 構造および組成データベース702は、化学合成ロボット112によって合成され、かつ分析ロボット116によって分析された化合物に関する構造および組成データ714 を格納する。 同様に、物理的および電子的特性データベース704、化学合成データベース706、3Dレセプタ・マップ・データベース710,および生物学的特性データベース712は、化学合成ロボット112によって合成され、かつ分析ロボット116によって分析された化合物に関する物理的および電子的特性データ716,化学合成表示718、化学特性データ720,3Dレセプタ・マップ・データ722,および生物学的特性データ724を、それぞれ格納する。 構造および組成データ714,電子特性データ716,化学合成表示718、化学特性データ720,レセプタ・マップ・データ722,および生物学的特性データ724は、総称して構造・活性データ(Structure-Activity Data)210, 212として表す。 好ましくは、構造および組成データベース702,物理的および電子的特性データベース704,化学合成データベース706,化学特性データベース708 、3Dレセプタ・マップ・データベース710、および生物学的特性データベース712は、化学合成ロボット112によって合成され、かつ分析ロボット11 6によって分析された各化合物に関する一つのレコードを、それぞれ含む。 (他のデータベース構造を代わりに使うこともできよう)。 図8はそのようなレコードの好ましいデータベース・レコード形式802を表すものである。 各データベース・レコードは、(1)化合物を同定する情報が含まれる第一フィールド804、(2)化合物を生成するために化合された試薬レポジトリ11 4からの試薬を同定する情報が含まれる第2フィールド806、(3)化合物の予測質量および構造を同定する情報と該化合物に割り当てられた標識を同定する情報とが含まれる第3フィールド808(この第3フィールド808に含まれる情報は後述する)、(4)化合物に割り当てられた等級係数(後述する)を示す第4フィールド810、さらに(5)構造・活性データを含む 第5フィールド812を有する。 第5フィールド812に格納された情報は、データベース特異的である(また、第5フィールド812は一以上のサブ・フィールドを含むものであってもよい)。 例えば、構造および組成データベース702のレコードにある第5フィールド812は、構造および組成データ714を格納する。 一方、電子特性データベース704のレコードにある第5フィールド812は電子特性データ716を格納する。 3. 本発明の動作 リード生成/最適化システム102の動作を、図3のフローチャート302および図2のフロー図202を参照しながら詳細に説明する。 フォローチャート3 02は、本発明の好ましい操作を表している。 フロー図202は、リード生成システム102の構成要素間でのデータおよび物質の流れを表している。 すでに述べたように、リード生成/最適化システム102は、反復プロセスを実現する。 各反復において、(1)直接多様化化学ライブラリ208を生成すること、(2)直接多様化化学ライブラリ208に含まれる化合物を分析し、新規リード化合物216を分類し、強化された予測かつ識別された特性を持つ構造・ 活性/構造・特性モデルを構成し、さらに改善された活性/特性を示すと予測された化合物を次の反復の間に合成するために同定すること、(3)次の反復のために直接多様化化学ライブラリ208の合成を制御するロボット合成命令204 を生成することとが含まれる。 フローチャート302の工程(すなわち、ステップ304−316)は、フローチャート302の制御線317によって示されるように、この反復プロセスの各反復中に実行される。 一般に、(1)ステップ3 04において、直接多様化化学ライブラリ208を生成し、(2)ステップ30 6ないし314において、直接多様化化学ライブラリ208に含まれる化合物を分析し、新規リード化合物216を分類し、強化された予測かつ識別された特性を持つ構造・活性/構造・特性モデルを構成し、さらに改善された活性/特性を示すと予測された化合物を次の反復の間に合成するために同定し、(3)ステップ316において、次の反復のために直接多様化化学ライブラリ208の合成を制御するロボット合成命令204を生成する。 フローチャート302の工程にもとづいて、リード生成/最適化システム102の動作を説明する。 ステップ304によって表されるように、化学合成ロボット112は、ロボット合成命令204に従って複数の化合物を合成する(図2のフロー矢印252) 。 好ましくは、化学合成ロボット112は、ロボット合成命令204に従って試薬レポジトリ114からの試薬206を選択的に混合することによって化合物を合成する(図2のフロー矢印274および276)。 化学合成ロボット112によって合成された化合物を一括して直接多様化化学ライブラリ208と総称する(図2のフロー矢印254)。 以下に示すような手順で、合成プロトコル・ジェネレータ104によってロボット合成命令204を生成する(図2のフロー矢印250)。 このロボット合成命令204は、試薬レポジトリ114のどの試薬206が化学合成ロボット11 2によって混合されるかを同定する。 また、このロボット合成命令204は、そのような試薬206を化学合成ロボット112によって混合する手順(すなわち、どの試薬206を互いに化合し、さらにどのような化学および(または)物理的条件、例えば温度、継続時間、攪拌等の条件下で行うか)を同定する。 ステップ306に示すように、分析ロボット116は化学合成ロボット112 によって生成された直接多様化化学ライブラリ208を受け取る(図2のフロー矢印256)。 分析ロボット116は、直接多様化化学ライブラリ208内の化合物をロボット分析し、そのような化合物に関する構造・活性データ210を得る(図2のフロー矢印258)。 ステップ308に示すように、分析ロボット116はデータ記憶装置118に含まれる構造・活性データベース122に構造・活性データ210を格納する。 この構造・活性データベース112は、化学合成ロボット112および分析ロボット116によって以前の反復において合成および分析がそれぞれ行われた化合物に関する構造・活性データも、独立してなされた実験から得られた他の該当構造・活性データと同様に格納する。 ステップ306および308実行時のリード生成/最適化システム102の動作ついて、以下よりいっそう詳細に説明する。 ステップ306の間、アッセイ・モジュール902(図9)は、直接多様化化学ライブラリ208に含まれる化合物をロボット・アッセイし、該化合物に関係する物理的特性データ716、化学的特性データ720、および生物学的特性データ724(図7)を得る。 例えば、酵素活性アッセイ・モジュール904 は、既知のアッセイ技術を用いて化合物をロボット・アッセイし、該化合物に関連した酵素活性データを得る。 そのような酵素活性データには、阻害定数Ki、 最大速度Vmax が含まれる。 細胞活性アッセイ・モジュール906は既知のアッセイ技術を用いて化合物をロボット・アッセイし、該化合物に関連した細胞活性データを得る。 毒性アッセイ・モジュール908は、既知のアッセイ技術を用いて化合物をアッセイし、該化合物に関連した毒性データを得る。 生理活性アッセイ・モジュール910は既知のアッセイ技術を用いて化合物をロボット・アッセイし、該化合物に関連した生理活性データを得る。 そのような酵素活性データ、 細胞活性データ、毒性データ、および生理活性データは、図7に示した物理的データ716、化学特性データ720、および生物学的特性データ724を表す。 あるいは、物理的特性データ716を物理的および電子的特性分析モジュール9 16によって得てもよい。 ステップ308では、物理的特性データ716を物理特性データベース704に格納し、化学特性データ720を化学特性データベース706に格納し、さらに生物学的特性データ724を生物学的特性データベース712に格納する。 また、ステップ306の間、電子的特性分析モジュール916は、指定化学変換体化学ライブラリ208に含まれる化合物を自動分析して、該化合物に関する電子特性データ716を得る。 そのような電子特性データ716はステップ30 8の間に電子特性データベース704に格納される。 さらに、ステップ306の間、3Dレセプタ・マッピング・モジュール918 は試験しているレセプタ結合部位に関する3次元構造を表すレセプタ・マップ・ データ722を得る。 この3Dレセプタ・マッピング・モジュール918は、好ましくはX線結晶学、核磁気共鳴分光分析学、および(または)拡張3D QS ARおよびレセプタ・フィールド分析法を適用した際の結果として、決定される。 そのようなレセプタ・マップ・データ722は、ステップ308においてレセプタ・マップ・データベース710に格納される。 またステップ308の間、任意の構造および組成分析モジュール914は、直接多様化化学ライブラリ208に含まれる化合物を分析して、該化合物に関係する構造および組成データ714を得る。 そのような構造および組成データ714は、ステップ308において構造および組成データベース702に格納される。 ステップ306および306での構造および組成分析モジュール914(および化学合成表示ジェネレータ912)の動作を、図4のフローチャートを参照しながら、さらに説明する。 ステップ404に示すように、構造および組成分析モジュール914は直接多様化化学ライブラリ208の化合物を分析し、該化合物に関係する構造および組成データ714を得る。 好ましくは、構造および分析分析モジュール914は、 既知の質量分析技術を用いて化合物を分析する。 ステップ406に示すように、化学合成表示ジェネレータ912は、構造および組成データ714を受け取る。 この化学合成表示ジェネレータは、合成・活性データベース122から、直接多様化化学ライブラリ208の化合物に関連する予測質量および構造データを検索して取り出す。 そのようなデータ(すなわち、 予測質量および構造データ)は、直接多様化化学ライブラリ208に含まれる化合物に関係する構造・活性データベース122のレコードの第3フィールド80 8(図8)から、好ましくは検索して取り出される。 予測された質量および構造データを生成し、かつ構造・活性データベース122に格納する手順は、後述する図5のステップ504および508についてのところで検討する。 ステップ408によって示されるように、化学合成表示ジェネレータ912は、構造および組成データ714(構造および組成分析モジュール914によって取得)を予測質量および構造データ(構造・活性データベース122から検索) と比較して、化学合成表示718を生成する。 この化学合成表示は、直接多様化化学ライブラリ208からのどの化合物が適当に合成されたか、さらにどれが適当に合成されなかったかを示す。 好ましくは、ステップ408において、化学合成表示ジェネレータ912は、 各化合物について、該化合物の測定質量(構造および組成データ714の一部) を該化合物の予測質量と比較する。 測定質量と予測質量との違いが所定の量未満であった場合、化学合成表示ジェネレータ912は化合物が適当に合成されたと判断する。 測定質量と予測質量との違いが所定の量を上回る場合、化学合成表示ジェネレータ912は化合物が適当に合成されていないと判断する。 この所定の量は、構造および組成分析に用いられる機器の感度による。 ステップ410によって示されるように、化学合成表示ジェネレータ912は直接多様化化学ライブラリ208の化合物に関係した化学合成表示718を生成し、該化学合成表示718を化学合成データベース706に格納する。 各化合物のそのような化学合成表示718は、化合物が適当に合成された場合は第1の値(例えば、“1”)であり、また該化合物が適当に合成されなかった場合は第2 の値(例えば、“0”)である。 ステップ306および308の実行は、ステップ410が完了した後に終わる。 ステップ410が完了すると、制御がステップ310へ送られる(図3)。 ステップ310に示すように、直接多様化化学ライブラリ208の化合物に関係する構造・活性データ210が構造プロトコル・ジェネレータ104に与えられる(図2のフロー矢印262)。 合成プロトコル・ジェネレータ104は、所望の活性/特性プロファイル214に関係したデータも受けとる。 これは、“所望の活性/特性プロファイル214”または“指示されたセット”とも呼ばれる。 所望の活性/特性214に関連したそのようなデータは、ファイルからの読み取り、また入力装置121を用いて人間のオペレータによって、事前に入力されたあものである。 合成プロトコル・ジェネレータ104は、直接多様化化学ライブラリ208の化合物の構造・活性データ210を所望の活性/特性214と比較して、いずれの化合物が実質的に所望の活性/特性214に一致するかどうかを判断する。 好ましくは、ステップ312の合成プロトコル・ジェネレータ104は、直接多様化化学ライブラリ208の各化合物に対して等級係数を割り当てる。 その割り当ては、化合物の活性/特性がどれぐらい密接に、所望の活性/特性プロファイル214と一致するかにもとづく。 等級係数を数字または言語からなる値のいずれかによって表してもよい。 数字の等級係数は、低レベル(指定したセット214から離れた活性/特性プロファイルに一致)から高レベル(指定したセット214と同一、またはたいへん類似した活性/特性プロファイルに一致)に至るまで変化した等級を表す。 言語的等級係数は、“悪い”、“普通”、“良い”、“たいへん良い”等の値をとる。 好ましくは、合成プロトコルジェネレータ104は、構造・活性データベース内の各々のレコードの第4フィールド810(図8)にある化合物の等級係数を格納する。 また、ステップ132では、所望の活性/特性プロファイルに実質的に一致する直接多様化化学ライブラリからの任意の化合物214は、新規リード化合物として分類される。 等級係数は、また所望の活性/特性214を実質的表す化合物の数が不十分であることがわかった場合に新規リードを選択するのにも用いられる。 ステップ314によって示したように、合成プロトコル・ジェネレータ104 は、構造・活性データベース122から履歴構造・活性データを検索して取り出す。 この履歴構造・活性データは、以前の反復で合成された化合物に関するものである(フロー矢印264および266)。 また、ステップ314において、合成プロトコル・ジェネレータ104は、試薬情報データベース120にアクセスし、試薬レポジトリ114に含まれる試薬に関するデータを検索して取り出す( 図2のフロー矢印268および270)。 合成プロトコル・ジェネレータは、試薬データ218および合成・活性データ210,212を使用して、コンピュータ制御下、試薬レポジトリ114から複数の試薬を同定する。 これらの試薬は化合されることによって、(1)改善された活性/特性を示し、(2)現在の構造・活性モデルの妥当性を試験し、および(または)(3)種々の構造・活性モデル間を識別することが予測される化合物が作られる。 本発明のシステムのもと、一以上の構造・活性モデルを平行して試験および評価してもよい。 好ましくは、フローチャート302の第一の反復において、合成プロトコル・ ジェネレータ104は、構造的、電子的、および物理化学的多様性の基準と、オプションとして適合基準 とを用いて、最初の直接多様化化学ライブラリ208 を生成する。 この最初の選択は、官能性、水素結合特性、電子特性、位相的および微細構成的パラメータ等の存在によって測定したように、得られた化学ライブラリの情報コンテクストを興味の範囲内で最大化することも目的とする。 ステップ104を実行している間の合成プロトコル・ジェネレータ104の動作を図6のフローチャートを参照しながらよりいっそう詳細に説明する。 ステップ602に示すように、合成プロトコル・ジェネレータ104は、以前の反復で得られた履歴構造・活性データ212と直接多様化化学ライブラリ20 8の化合物とに関する構造・活性データ210を分析し、強化された予測かつ識別された能力を持つ構造・活性モデルを構築する。 本発明の好ましい実施態様では、ステップ602は、機能性構造・活性モデルの構築、特に活性が一以上の分子的特徴からなる基本機能の一次的結合として表されるモデルの構築が含まれる。 そのような分子的特徴としては、位相学的指標、物理化学的特性、静電界パラメータ、容量、および表面パラメータ等が挙げられ、またそれらの数は数十から数千の範囲となってもよい。 係数は、好ましくは線形回帰技法を用いて決定される。 多くの特徴が用いられる場合、線形回帰を主成分分析と組み合わせてもよい。 この主成分分析は、大きな表からもっとも重要な特徴の組を選択する既知の技術である。 本発明の好ましい実施形態では、線形回帰に適用される基本機能は、ロジャーおよびホップフィンガーの論文(Rogers and Hopfinger,J.Chem.Inf.Comput .Sci.34:854(1994))に記載された既知の遺伝的的機能近似(genetic function approximation(GFA))アルゴリズムを用いて選択される。 なお、本明細書ではこの文献の内容全体を援用する。 GFAアルゴリズムでは、構造・活性モデルは、 該モデルによって使用された特徴および基本機能をコード化する線形列として表される。 線形的にコード化された構造・活性モデルの母集団をランダム・プロセスによって初期設定し、遺伝的オペレータ、例えば交叉、突然変異、および淘汰の繰り返し適用を介して進化させる。 淘汰は、モデルの相対的適応に基づいていおり、例えば最小二乗法によって測定される。 フリードマンの適合欠如アルゴリズム(Friedman's lack-of-fit algorithm)(J.Friedman,Technical Report No .102,Laboratory for Computational Statistics,Department of Statistics ,Stanford University,Stanford,CA,November 1988)を本明細書で援用する。 あるいは、当業者に既知の他の適当な測定法を用いてもよい。 G FAは、高次多項式、スプライン、およびガウスと同様に線形多項式を用いたモデルを構築することができる。 完了時に、適応度の評点にもとづいて等級がつけられたモデルの母集団が得られる。 本発明では、複数の分析フィルタを用いる(ステップ604および606)。 それによって、次の反復で使用するために試薬を知的に選択(試薬レポジトリ1 14から)し、またよりいっそう知的に化合物を選択して次の反復合成する。 そのような分析フィルタの利用は、次の反復で合成するために最終的に選択される化合物は改善された活性/特性を示す確率を高める。 上記方法は所望の活性/特性214を持つ確率が高い化合物を合成および分析するだけであることから、本発明は従来のリード生成方法と比較して、よりいっそう効率的、効果的、かつ経済的である。 ステップ604に示すように、合成プロトコル・ジェネレータ104は、次の反復のための直接多様化化学ライブラリの生成に適当な試薬レポジトリから候補試薬を同定することに分析フィルタの第一シーケンスを利用する。 そのようなフィルタは、試薬のコスト、ある種の水素結合特性および(または)官能基の存在または不存在、構造上の自由度、予測レセプタ適合等(もちろん限定されるものではない)のいくつかの要因にもとづいて同定、かつ選択されてもよい。 ステップ606に示すように、合成プロトコル・ジェネレータ104は、ステップ604で選択された試薬にもとづいた化合物のリストを生成する。これらの化合物の各々は、ステップ604で同定された試薬のうち一種類以上を取り込む。本発明の一実施態様では、合成プロトコル・ジェネレータ104は、与えられた化合物の長さ、例えば3(この場合、リストの化合物は三量体)に対してあらゆる可能な方法でもってそれらの試薬を化合することによって化合物のリストを生成する。リストにある化合物のすべてが次の反復で合成されるわけではない。ステップ606の合成プロトコル・ジェネレータ104は、分析フィルタの第2シークエンスを利用して、次の反復のための直接多様化化学ライブラリ208の生成に適当な化合物リストから候補化合物を同定する。これらの分析フィルタは、全容量および表面積、構造的自由度、レセプタ相補性等のいくつかの要因(限定されるものではない)をもとにして分析を行う。これらの分析フィルタは、化合物の合成が以前に成功したか、あるいは成功しなかったか(上記した化学合成表示71 8によって示されるように)どうかにもとづいて分析を行うものであってもよい。本発明の実施態様にれば、上記フィルタの第一および第二シークエンスの作用によって同定された候補化合物は、次の反復で合成されて新規直接多様化化学ライブラリ208を生成する。本発明の別の実施態様によれば、フィルタ、特にステップ606で用いられたフィルタの第一および第二シークエンスの第一の使い方は、次の反復のための合成に向けて一組の化合物を選択するよりはむしろ、これ以上考慮する必要のない不適当な化合物を除去することである。この別の実施態様では、次の反復のための合成に向けた一組の化合物の選択は、ステップ608で実行される。ステップ608で決定される一組の化合物は、最適もしくは最適に近いものである。ステップ608に示すように、合成プロトコル・ジェネレータ104は、ステップ606で同定された候補化合物を、個別にあるいは組み合わせて、予測能力に応じてランク付けする。ここで、予測能力は、(1)改善された活性/特性を示す、(2)現在の構造・活性モデルの妥当性をテストする、および(または) (3)種々の構造・活性モデルを区分するものと予測する能力である。候補化合物は、該候補化合物の予測3次元レセプタ適合にもとづいてランク付けされてもよい。 “個別にあるいは組み合わせて”という言い回しは、合成プロトコル・ジェネレータ104がそれぞれ独立して候補化合物を分析し、かつランク付けするか、 あるいはその代わりとして候補化合物からなる組を分析し、かつランク付けする。本発明の好ましい実施態様では、ステップ602で同定されたランクの最も高いモデルは、以下の要求を満足する組として化合物の一組を選択するためにステップ608で使用される。上記要求は、(1)最高ランクの構造・活性モデルによって予測されたような改善された活性/特性を示すこと、(2)現在の構造・ 活性モデルの妥当性をテストすること、および(または)(3)最高ランクの構造・活性モデル間の構造・活性モデルを区分することである。要求(2)および(3)は、化合物の選択を許可するもので、該化合物は改善された活性を示す必要性はなく、むしろ最高ランクの構造・活性モデルのいくつかを示すか、もしくは示さない、あるいはそれらの間をもっとも効果的に区分するものである。化合物の最終組は、既にリストした条件のうち、1つ、2つ、あるいは3つ全部を満足させる化合物を含むものであってもよい。どの要求が任意の反復で強調されるかは、構造・活性データの量および質、現在の構造・活性モデルの予測パワー、および最終直接多様化化学ライブラリの化合物の活性/特性を、所望の活性/特性に対してどのように密接に適合させるかに依存する。一般に、よりいっそう直接多様化化学ライブラリが生成されるので、要求(2)および(3)から要求(1)へ強調の対象がシフトする。次の直接多様化化学ライブラリに対する化合物の最適な組み合わせを選択するステップ608におけるタスクには、候補化合物(ステップ606で同定)のサブセットの全部を検索することが含まれる。ここで、各サブセットはk構成要素を持つ。このkは1つのサブセットから次の背部セットへ変化してもよく、好ましい範囲は、100≦k≦5000である。ステップ606で生産された化合物のリストを与えることで、ステップ608の本発明は、k化合物のどのサブセットが上記要求(1)、(2)、および(3)を満足させるかを同定する。 n組S の特異なk−サブユニットの数は、式1によって与えられる。 式中、k

    1およびk

    2は、それぞれサブセットに含まれる要素の数の最大および最小を表す。 上記したように、k

    1は好ましくは1000に等しく、k

    2は好ましくは5000に等しい。 このタスクは、組み合わせ的に爆発的である(combinatori ally explosive)。 すなわち、すべてにおいて、しかしもっとも単純な場合では、Nは現在のデータ処理技術を与える個々のサブセットの各々の構成および評価を許容するにはあまりにも大きい。 その結果、種々の確率的モデリング技法を用いることができる。 これらの技法は、現実の時間枠のなかで組み合わせの問題に対するおおむね良好な解決を与える。 しかし、本発明は、適当なところまでコンピュータ技術が前進するやいなや、個々のサブセットの各々の構成および評価をイメージし、かつ包含する。 本発明の好ましい実施態様では、ステップ608において候補化合物の各サブセットは、該サブセットを含む候補化合物の数および指標を一意にコード化するバイナリ・ストリングとして表される。 バイナリ・コード化サブセットの母集団は、ランダム・プロセスによって初期化され、交叉、突然変異、および淘汰等の遺伝的演算子の繰り返し適用を介して展開される。 上記した(1)、(2)、および(3)の要求を満足させる能力によって測定されるように、淘汰はサブセットの相対的適合にもとづくものである。 完了時に、本発明は、要求(1)、(2)、および(3)を満足させる能力にもとづいてランク付けされたサブセットの母集団を生産する。 もっとも高くランクされた組をステップ610にもとづいて処理する。 本発明の好ましい実施態様では、候補化合物は予測された3次元レセプタ適合にもとづいてランク付けされてもよい。 このことは、図10に概略的に描かれている。 この図において、入手可能な構成単位(試薬)A、B、およびC(ステップ608で同定)から候補三量体が合成されて、候補化合物のリストを作る。 候補化合物は、他の基準(上記してある)と同様に3次元レセプタ相補性にもとづいてステップ608で評価かつランク付けされる。 図10には、説明を目的として、3次元レセプタ・マップ1002と相互作用する候補化合物1004の例が図示されている。 もっとも高いランクの組1006をステップ610にもとづいて処理する。 ステップ610に示されているように、ステップ608で決定されたランクにもとづいて、合成プロトコル・ジェネレータ104は次の反復の間に合成される化合物のリストと試薬のリストとを生成する。 それらの試薬を組合わせることによって化合物が合成される。 合成プロトコル・ジェネレータ104は、直接多様化化学ライブラリ208の個々のウエル間に対して、どのように化合物を分配するかの記述を生成する。 このデータを作る際に、ステップ314が完了し、そして制御がステップ316へ送られる(図3)。 再び図3を参照する。 ステップ316において、合成プロトコル・ジェネレータ104はロボット合成命令204(図2のフロー矢印250)を生成する。 このロボット合成命令204は、化学合成ロボット112によって実行された場合に、化学合成ロボット112に対して、ステップ314で特定したように、試薬レポジトリ114からの特定の試薬を選択的に組み合わせ、その組み合わせから化合物をロボット合成させる(フローチャート302の反復のステップ250の間)。 そのような化合物は総称して新規直接多様化化学ライブラリ208とする。 ステップ316を実行している間の合成プロトコル・ジェネレータ104の操作を図5のフローチャートを参照しながら説明する。 ステップ504によって示されるように、合成プロトコル・ジェネレータ10 4は、既知の方法を用いてステップ314で同定された化合物の分子質量および構造を予測する。 ステップ508に示されるように、合成プロトコル・ジェネレータ104は、 各かご物に対する独特のラベルを割り当てる。 好ましくは、96ウエル・プレートに保存され、各独特のラベルはウエルを参照するコードが割り当てられている。 このような標識の目的は、合成、分析、および各固有の化合物およびそれに関連したデータの格納を追跡することである。 合成プロトコル・ジェネレータ10 4は、各化合物に対して構造・活性データベース122にレコードを作る。 実際には、各化合物について、合成プロトコル・ジェネレータ104は構造・活性データベースの各データベースにレコードを作る(図7)。 これらのレコードは好ましくは図8に示すフォーマットを有する。 合成プロトコル・ジェネレータは、 新規レコードの第三のフィールド808にある化合物に関連した質量および構造情報とラベルとを格納する(ステップ504で決定)。 ステップ510において、合成プロトコル・ジェネレータ104はロボット合成命令204を生成し、ステップ314で同定された化合物を合成する。 そのようなロボット合成命令204を合成プロトコル・ジェネレータ104が生成する手順は、インプリメンテーションに依存しており、またリード生成システム102で使用される化学合成ロボットの特定の性質に左右される。 合成プロトコル・ジェネレータ104がロボット合成命令204を生成する手順を当業者ならば容易に理解することであろう。 ステップ316の実行はステップ510の完了後に終わる。 次に、制御はステップ3304(図3)に進み、フローチャート302の次の反復を開始する。 以上のことをまとめてみると、本発明は、所望の特性を持つ化合物を自動的に生成するシステムおよび方法である。 ここで注目しておかなければならないことは、用語および言い回しで“自動的に”および“コンピュータ制御”(さらに同様な言い方)は、本明細書では、人間の介入なしに作動させることが本発明では可能であることを意味する。 このことは、自動化された装置、例えばコンピュータおよびロボットを用いることによって達成される。 しかし、本発明は人間の介入(すなわち、オペレータ補助、オペレータ入力、および(または)オペレータ制御)を考えており、特に次の反復の間に合成される化合物を選択する場合や、 ロボット合成命令を生成する場合である。 したがって、“コンピュータ制御”という言い回しは、オプションとして人間の介入をプロセスに含ませる可能性を除外することはない。 例えば、合成プロトコル・ジェネレータ104によって与えられた情報を用いて既知の方法にもとづいて手動でロボット合成命令を生成してもよい。 そのような人間の介入は許容されるけれども、あくまでも任意である。 すなわち、本発明は人間の介入がいっさいなくとも動作することができる。 本発明の別の実施態様では、複数のシステム102は平行してリード化合物の生成および分析を行う。 このことは分散直接多様性(distributed directed dive rsity)と呼ばれる。 システム102は好ましくはホスト・コンピュータ・システム(不図示)によって中央制御される。 このホスト・コンピュータ・システムは当業者によって容易に理解されよう。 実施例:リード・トロンビン阻害剤の生成 本発明の一例は、トロンビン阻害剤ライブラリの生成および分析を目的とするものである。 以下、この実施例を説明する。 トロンビンは、血液凝固カスケードおよび血小板活性の両方に関与するセリン・プロテアーゼである。 循環器系が損傷を受けると、カスケード反応が起こり、 それによってトロンビンが産生される。 トロンビンはフィブリノーゲンをフィブリンに変換する反応を触媒する。 これによってポリマーが形成される。 また、トロンビンはXIII因子を活性化する。 この因子はフィブリンの架橋形成を触媒し、フィブリン凝塊を形成する。 さらに、トロンビンはトロンビン・レセプタを活性化させる。 このレセプタは他の信号とともに血小板の凝固、粘着、活性化、および血栓の形成を誘導する。 凝固カスケードの異常活性化または異常調節は、多くの循環器系疾患およびそれに関連した外科的処置の罹患率および死亡率の主な原因である。 現在の医学的見地から言えば、血栓溶解剤、抗血小板剤、および抗凝固剤による治療を含むトリアド療法を、種々の心臓疾患、例えば心筋梗塞、末梢動脈疾患、心房細動、および心臓弁の交換、整形手術および経皮的血管撮影中に生ずる血塞栓合併症の阻止に使用すべきであるとされている。 また、深在静脈血栓症における経口活性抗凝固剤の治療的必要性もある。 トロンビンは凝固カスケードの最終段階を触媒し、また血小板活性において重要な役割を担うので、トロンビン阻害剤は抗凝固剤として治療効果を示すものであり、かつ抗血小板活性を持つものでなければならない。 本明細書で検討する実施例では、所望の生理活性特性は、血液凝固に関与するトロンビン酵素を強力に阻害することである。 トロンビンの拮抗阻害は、トロンビンによる凝固および血小板活性化の両方のプロセスを阻止する。 しかし、血液および他の組織中に含まれる数多くの他のプロテアーゼはトロンビンに類似の特異的プロファイルを持つ。 特に、フィブリン凝塊の加水分解を促進し、循環器系閉塞の除去にきわめて重要な機構を持つプラズミンおよび組織プラジミノーゲン活性化因子は、トロンビンに類似の重要な特異性を持つプロテアーゼである。 また、治療上有用なトロンビン阻害剤はこれらのプロテアーゼあるいはフィブリン溶解に関与する他の酵素を阻害しない。 したがって、最適化されるべき特性としては、強力なトロンビン阻害がある一方で、プラズミン、組織プラジミノーゲン活性因子、およびウロキナーゼのような酵素に対しては阻害作用が弱いか、あるいはまったくないことである。 本発明によって生成されたトロンビン阻害剤の各々は、好ましくは可変構造の3つの部位を持つ。 3つの部位を持つトロンビン阻害剤の利用は、医薬研究において、分子種および分子量を最小化する一方で多様化(機能的かつ構造的)を達成できたことにもとづいている。 三量体が好ましく用いられる。 なぜなら、一般に三量体はより多くの単位から構成される化合物よりも小さく、かつ軽い。 最小の大きさおよび分子量を持つ薬物を得ることは有益である。 なぜなら、一般にコストの削減と経口生物学的利用能を最大化するからである。 本実施例(図12に示す)は、D−Phe−Pro−Arg1204に関連した1202型のトロンビン阻害剤からなるライブラリの生成と分析とに関するもので、最初の直接多様化化学ライブラリは、Y−プロリン−Zから構成される。 ここで、Yは、10個のD−Phe置換基の一つであり、またZは試薬レポジトリ114の100ないし500の商業的に入手可能な第一アミンの一つである。 D−Pheは1206型の化合物としてカルボン酸またはスルホン酸のいずれかから誘導されてもよく、または別々に、1208型の化合物用に尿素としてペプチド主鎖に結合した第一アミンまたは第二アミンであってもよい。 好ましくは、 1206型の化合物用直接多様化化学ライブラリ208は、合成プロトコル・ジェネレータ104から受け取ったロボット合成命令204にもとづいて既知の固相法を用いて化学合成ロボット112によってアセンブルされ、96ウエル形式の一ウエルあたり10種類の化合物の混合物としてリリースされる。 最初の直接多様化化学ライブラリ208は一ウエルあたり一つのアミンZと10のD−Ph e変異体Yとを用いてアセンブルされる。 96ウェル・プレートを複数枚用いてもよく、それによって得られる直接多様化化学ライブラリ208は1000ないし5000の化合物を含むことになる。 このライブラリ208を分析ロボット1 16に送り、ここで該ライブラリ208の分析とそれに関係するデータの生成とを行う。 このデータはトロンビンおよび他の興味ある酵素の阻害の度合いを評価するのに用いられる(そのようなデータを構造・活性データ210と呼ぶ) 。 所望の活性/特性プロファイル214(図2)と最初の直接多様化化学ライブラリから得たSARデータ210で明らかにされた基準にもとづいて、合成プロトコル・ジェネレータ104から受け取ったロボット合成命令204に従って第2反復の直接多様化化学ライブラリを10種類のベストなアミンZを用いて生成し、96ウエル形式の一ウエルあたり一化合物としてリリースする。 直接多様化化学ライブラリ208を、一ウエルあたり一種類のD−PheまたはD−Phe 変異体を作るD−PheおよびD−Phe置換基Yを用いて10種類の選択アミンZ(一ウエルあたリ一アミン)から生成する。 このライブラリ208を分析ロボット116へ送り、トロンビンおよび他の興味ある酵素の阻害の度合いを評価する(SARデータ210と表す)。 これによって所望の特性プロフィル214 に明らかにされた基準によって定義される直接多様化化学ライブラリ208のもっとも活性のある化合物が確立される。 次に、第3反復の直接多様化化学ライブラリを、所望の特性プロファイル21 4の基準で定められたようにして、10種類のベストなアミンZとコンピュータ制御下で選択した追加の100ないし500のD−Phe置換基Yとを用いて第2反復のライブラリから得られたSARデータ210にもとづいてアセンブルする。 D−Phe置換基Yはカルボン酸またはスルホン酸から誘導される。 直接多様化化学ライブラリ208は、既知の固相法を用いてアセンブリされ、合成プロトコル・ジェネレータ104からのロボット合成命令204に従って、96ウエル形式の一ウエルあたり10種類の化合物の混合物としてリリースされる。 したがって、第3反復の直接多様化化学ライブラリ208は、最初の反復の直接多様化化学ライブラリと同様にして10のアミンと100ないし500D−Phe置換基とからアセンブルされ、1000−5000の化合物からなるライブラリが作られる。 次に、この第3反復のライブラリ208を分析ロボット116に送り、 ここで該ライブラリ208のトロンビンおよび他の興味ある酵素に対する阻害の度合いを評価する(SARデータ210とする)。 所望の特性プロファイル214と第3反復の直接多様化化学ライブラリから得たSARデータ210で明らかにされた基準にもとづいて、第4反復の直接多様化化学ライブラリを第3反復の直接多様化化学ライブラリに含まれるもっとも活性のある混合物から生成する。 第4反復の直接多様化化学ライブラリ208を、 第一反復の直接多様化化学ライブラリと類似の固相法を用いて合成し、合成プロトコル・ジェネレータ104からのロボット合成命令204に従って、96ウエル形式の一ウエルあたり一化合物としてリリースする。 第4反復の直接多様化化学ライブラリ208は、第3反復の直接多様化化学ライブラリ由来の10種類のアミンZを用いて10種類の選択D−Phe変異体から生成される。 つぎに、この第4反復のライブラリ208を分析ロボット116へ送り、ここで該ライブラリ208のトロンビンおよび他の興味ある酵素に対する阻害の度合いを評価する(SARデータ210とする)。 したがって、第4反復の直接多様化化学ライブラリ208は100種類の化合物を含み、かつ所望の特性プロファイル214の基準によって定義されるライブラリ208のもっとも活性のある化合物を確立する。 このプロセスはコンピュータ制御下で何回でも繰り返してもよい(例えば、ユーザ入力によって特定されるように)。 さらに、この反復プロセスを化合物1208に対して繰り返す。 直接多様化化学ライブラリ208の新規反復は、D−Phe置換基に関係したもので、ここでは第一および第二アミンが尿素部分としてペプチド主鎖に結合している。 化学的に異なった一連の新規リード化合物を生産するために、新規D−Phe置換基を用い、かつ上記のようにして4通りの直接多様化化学ライブラリ生成を行った。 本発明の種々の実施態様を説明したが、それらは例として挙げたものであり、 それらによって本発明が限定されるものではないことを理解しておかなければならなり。 したがって、本発明の目的および範囲は上記実施態様のいずれかによって限定されるものではなく、以下のクレームおよびそれに等しいものにもとづいてのみ定まるべきものである。

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG), AM,AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,C H,CN,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB ,GE,HU,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LK,LR,LT,LU,LV,MD,MG,M K,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO ,RU,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM, TT,UA,UG,UZ,VN (72)発明者 ボーン,ロジャー,エフ. アメリカ合衆国 08807 ニュージャージ ー州 ブリッジウォーター ガーフィール ド アヴェニュ 797 (72)発明者 サレンム,フランシス,アール. アメリカ合衆国 19348 ペンシルヴァニ ア州 ケネット スクウェア マーシャル ブリッジ ロード 107 (72)発明者 ソル,リチャード,エム. アメリカ合衆国 08648 ニュージャージ ー州 ローレンスヴィル グレン アヴェ ニュ 324

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