Invention relates to the optimization of sequential combination process

申请号 JP2006525892 申请日 2004-09-10 公开(公告)号 JP5248773B2 公开(公告)日 2013-07-31
申请人 ボルボ・エアロ・コーポレーション; ユニバーシティ、オブ、サウサンプトンUniversity Of Southampton; 发明人 トール−モルテン・オヴァビー・オルセン; カール・ヘンリク・ルンネマルム; アンドリュー・ジョン・キーン; イヴァン・ヴォウチコフ; アトゥール・バスカー;
摘要
权利要求
  • 生産プロセスの最終結果を達成するために多数のシーケンス中の任意のシーケンスで実行可能な複数の互換性のあるイベントを備え、前記最終結果はオペレーションパラメーターにより規定されている、生産における逐次的組み合わせプロセスを最適化する方法であって、前記オペレーションパラメーターが、構成部品の歪みの最小値と、構成部品の理想的な形状、剛性、又は材料の微細組織と、製造時の振動の最小量と、混合剤の理想的な安定性、清浄度、又は均一性と、表面材料の仕上げ、粒子配向、又は深さとを備えており、前記方法が、メモリー及びプロセッサーを備えているコンピューターによって実行される前記方法において、
    前記多数のシーケンスの中から選択された複数のシーケンスを備え、前記実験計画法から得られた各シーケンスが、各シーケンス内の各イベントについて、前記オペレーションパラメーターの観点から、前記最終結果に対する貢献値に関する情報とリンクされている実験計画法が前記プロセッサーによって用いられるステップと、
    イベントのシーケンスを、実験計画法により複数作成された各マスターモデルが有する複数のシーケンスの組合せの中から、複数のシーケンス内の各イベントについてのポジション及び複数のイベントの相互のポジション関係が適合するものをプライオリティーリストに従って選択して組み合わせることによって構成されるものであって、前記複数の適合したイベントについての最終結果に対する貢献値を取り出すアルゴリズムによって、オペレーションパラメーター情報から得た貢献値を加算することにより、前記最終結果の値を決定するために用いられるサロゲートモデルが、前記プロセッサーによって用いられるステップと、
    前記プロセッサーが、前記サロゲートモデルを通じて多数の前記シーケンス中の複数のシーケンスを実行する(57)と共に、各シーケンスにおける前記最終結果の値を前記メモリー内に記録するステップと、
    前記プロセッサーが、前記オペレーションパラメーターの記録された最適値を発見するために、前記サロゲートモデルから得た前記最終結果の記録された値を探索することによって、最適シーケンスを認識する(58)と共に、前記記録された最適値を付与するシーケンスを前記生産プロセスにおける最適シーケンスとするステップと、
    を備え ており、
    前記プライオリティーリストが、入力シーケンス及び/又は前記入力シーケンスにおけるイベントに先行するイベント内で、前記イベントのポジションの観点から、前記サロゲートモデルに入力されたシーケンスにおけるイベントと前記実験計画法のシーケンスにおけるイベントとの間の適合レベルを低下させることを要求するような適合条件の階層を備えることを特徴とする前記方法。
  • イベントのシーケンスを入力として取り込むと共に、前記最終結果の値と前記入力シーケンス内の各イベントについての最終結果に対する貢献値とを決定するプロセスのマスターモデルを通じて、前記実験計画法から得た各シーケンスを実行すること(55)によって、実験計画法から得た各シーケンスがリンクされる情報を得るステップをさらに備えることを特徴とする請求項1記載の方法。
  • 前記マスターモデルを通じて前記実験計画法から得た各シーケンスを実行する前に、前記マスターモデルを構築するステップ(52)をさらに備えることを特徴とする請求項2記載の方法。
  • 前記サロゲートモデルが前記マスターモデルを単純に近似したものであることを特徴とする請求項2または3記載の方法。
  • 前記最適シーケンスを認識した後に、
    前記最終結果の値を決定するために前記マスターモデルを通じて前記最適シーケンスを実行するステップと、
    前記最適シーケンスの認識精度を検査するために、前記サロゲートモデルにより決定される認識された最適シーケンスについて記録された最適値と、前記マスターモデルにより決定された最終結果とを比較するステップと、
    をさらに備えることを特徴とする請求項2から4のうちいずれか1項に記載の方法。
  • 前記サロゲートモデルにより決定され認識された最適シーケンスにおける記録された最適値と、前記マスターモデルにより決定された最終結果とが、前記プロセスにとって許容できない量まで相違することが判明した場合には、前記認識された最適シーケンスを前記実験計画法に追加することにより、前記シーケンスと、前記マスターモデルを通じて認識された最適シーケンスを実行することにより決定されるような各イベントについての前記最終結果に対する貢献値とが、前記サロゲートモデル を探索するためのアルゴリズムにより、取り出すために用いることができるようにするステップと、
    各シーケンスについての最終結果の新しい値を決定するために、前記サロゲートモデルを通じて前記多数のシーケンス中の複数のシーケンスを実行するステップと、
    前記新しい最終結果から新しい最適シーケンスを認識するステップと、
    をさらに備えることを特徴とする請求項5記載の方法。
  • 前記サロゲートモデルにより決定される前記認識された最適シーケンスにおける前記記録された最適値と前記マスターモデルにより決定される最終結果との相違が許容可能な範囲に収まるまで、前記新しく認識された最適シーケンスについて請求項5及び請求項6記載のステップを反復するステップをさらに備えることを特徴とする請求項6記載の方法。
  • 前記実験計画法における各シーケンスを使用して逐次的組み合わせプロセスを実行することにより、前記実験計画法から得た各シーケンスがリンクされる情報を得るステップと、各シーケンスにおける各イベントについての最終結果に対する貢献値を記録するステップと、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の方法。
  • 前記サロゲートモデルを通じて前記多数のシーケンス中の複数のシーケンスを実行する前に、前記サロゲートモデルを構築するステップ(53)をさらに備えることを特徴とする請求項1から8のうちいずれか1項に記載の方法。
  • 適合条件が、
    前記実験計画法のシーケンスにおけるイベントに先行するイベントと適合することを要求される前記サロゲートモデルへ入力されたシーケンスにおける イベントに先行する多数のイベントを認識するものであって、連続するイベントの数及びシーケンス内のポジションを示すオーダーと、
    前記シーケンス内で前記サロゲートモデルへ入力された前記シーケンスにおけるイベントのポジションが、前記実験計画法の前記シーケンスにおけるイベントのポジションと適合しているか否かを認識するようなタイプであって、タイプ1適合は、前記入力シーケンスにおけるイベントのポジションが前記実験計画法の前記シーケンスにおけるイベントのポジションと適合することを要求し、タイプ2適合は、前記入力シーケンスにおけるイベントのポジションが前記実験計画法の前記シーケンスにおけるイベントのポジションと適合することを要求しないようにされたタイプと、
    を有するように規定されていることを特徴とする請求項1から のうちいずれか1項に記載の方法。
  • シーケンスがn個のイベントを備える場合、前記プライオリティーリストが −タイプ1のオーダーnの適合 −タイプ2のオーダーnの適合 −タイプ1のオーダーn−1の適合 −タイプ2のオーダーn−1の適合 −. . .
    −タイプ1のオーダー1の適合 −タイプ2のオーダー1の適合 −シーケンス内の任意のポジションにおけるイベントと、実験計画法の任意のシーケンスにおける最初のポジションで発生する同一のイベントとの適合 のような適合条件を備えることを特徴とする請求項 10記載の方法。
  • シーケンスがn個のイベントを備える場合、前記プライオリティーリストが −タイプ1のオーダーnの適合 −タイプ1のオーダーn−1の適合 −タイプ1のオーダーn−2の適合 −. . .
    −タイプ1のオーダー1の適合 −タイプ2のオーダーnの適合 −タイプ2のオーダーn−1の適合 −タイプ2のオーダーn−2の適合 −. . .
    −タイプ2のオーダー1の適合 −シーケンス内の任意のポジションにおけるイベントと、実験計画法の任意のシーケンスにおける最初のポジションで発生する同一のイベントとの適合 のような適合条件を備えることを特徴とする請求項 10記載の方法。
  • 前記実験計画法が、選択されたオーダーのイベント及び適合条件のタイプの組み合わせの少なくともすべてとの適合を付与するイベントを含む前記多数のシーケンスからシーケンスを選択するステップを備えることを特徴とする請求項 10から 12のうちいずれか1項に記載の方法。
  • 前記実験計画法が前記多数のシーケンスからシーケンスを任意に選択するステップを備えることを特徴とする請求項1から のうちいずれか1項に記載の方法。
  • 前記実験計画法を決定するステップ(54)をさらに備えることを特徴とする請求項1から 14のうちいずれか1項に記載の方法。
  • サロゲートモデルを通じて前記多数のシーケンス中の複数のシーケンスを実行するステップが、前記サロゲートモデルを通じて前記多数のシーケンスのすべてを実行するステップを備えることを特徴とする請求項1から 15のうちいずれか1項に記載の方法。
  • イベントの認識された最適シーケンスを利用して、前記逐次的組み合わせプロセスを実行するステップ(59)をさらに備えることを特徴とする請求項1から 16のうちいずれか1項に記載の方法。
  • 前記逐次的組み合わせプロセスが、
    ガスタービン尾部のベアリングハウジングのリング部にベーンを溶接するステップと、
    前記イベントを、シーケンス内に配列された個々の溶接パスとするステップと、
    前記最終結果を規定する前記オペレーションパラメーターを、前記ベーンの先端部分の歪みとするステップと、
    前記オペレーションパラメーターの前記最適値を、前記歪みの最小値とするステップと、
    を備えることを特徴とする請求項1から 17のうちいずれか1項に記載の方法。
  • 前記逐次的組み合わせプロセスが、
    仕掛かり品から構成部品を機械加工するステップと、
    前記イベントを、シーケンス内に配列された切削ステップとするステップと、
    前記最終結果を規定する前記オペレーションパラメーターを、前記構成部品の形状とするステップと、
    前記オペレーションパラメーターの前記最適値を、前記構成部品の所望の形状とするステップと、
    を備えることを特徴とする請求項1から 17のうちいずれか1項に記載の方法。
  • 前記逐次的組み合わせプロセスが、
    仕掛品から構成部品を機械加工するステップと、
    前記イベントを、シーケンス内に配列された切削ステップとするステップと、
    前記最終結果を規定する前記オペレーションパラメーターを、前記構成部品の品質とするステップと、
    前記オペレーションパラメーターの前記最適値を、前記構成部品の品質の最善値とするステップと、
    を備えることを特徴とする請求項1から 17のうちいずれか1項に記載の方法。
  • 前記逐次的組み合わせプロセスが、
    仕掛品から構成部品を機械加工するステップと、
    前記イベントを、シーケンス内に配列された切削ステップとするステップと、
    前記最終結果を規定する前記オペレーションパラメーターを、前記構成部品の不十分な構造的剛性に起因する機械加工中の前記構成部品の振動とするステップと、
    前記オペレーションパラメーターの前記最適値を、振動の最小量とするステップと、
    を備えることを特徴とする請求項1から 17のうちいずれか1項に記載の方法。
  • 前記逐次的組み合わせプロセスが、
    構成部品の熱処理のステップと、
    前記イベントを、シーケンス内に配列された個々の加熱及び/又は冷却ステップとするステップと、
    前記オペレーションパラメーターを、材料の形状、剛性又は微細構造である前記最終結果を規定するステップと、
    前記オペレーションパラメーターの最適値を、理想的な形状、剛性又は材料の微細構造とするステップと、
    を備えることを特徴とする請求項1から 17のうちいずれか1項に記載の方法。
  • 前記逐次的組み合わせプロセスが、前記構成部品を形削るステップであって、前記イベントが、逐次的に配列された形削りステップであり、前記オペレーションパラメーターが、前記構成部品の形状、剛性、又は材料の微細構造である最終結果を規定しており、前記オペレーションパラメーターの最適値が、理想的な形状、剛性又は材料の微細構造である前記ステップを備えていることを特徴とする請求項1から 17のうちいずれか一項に記載の方法。
  • 前記逐次的組み合わせプロセスが、
    構成部品を生産するステップであって、前記イベントが、逐次的に配列された機械加工ステップ、切削加工ステップ、形削りステップ、及び/又は熱処理ステップであり、前記オペレーションパラメーターが、前記構成部品の形状、剛性、又は材料の微細構造である最終結果を規定しており、前記オペレーションパラメーターの最適値が、理想的な形状、剛性又は材料の微細構造である前記ステップを備えていることを特徴とする請求項1から 17のうちいずれか一項に記載の方法。
  • 前記逐次的組み合わせプロセスが、
    前記構成部品又は構成要素を混合するステップであって、前記イベントが、様々な前記構成部品又は前記構成要素を混合するステップであり、前記ステップが、シーケンス内に配置されており、前記オペレーションパラメーターが、前記混合剤の安定性、清浄度、又は均一性の質である最終結果を規定しており、前記オペレーションパラメーターの最適値が、理想的な質である前記ステップを備えていることを特徴とする請求項1から 17のうちいずれか1項に記載の方法。
  • プロセスの最終結果を達成するために多数のシーケンス中の任意のシーケンスで実行可能な複数の互換性のあるイベントを備え、前記最終結果はオペレーションパラメーターにより規定されている、生産、工業又は工学における逐次的組み合わせプロセスを最適化する方法を実行するためのコンピューターシステムであって、
    前記多数のシーケンスの中から選択された複数のシーケンスを備える実験計画法、及び前記実験計画法から得られた各シーケンスとリンクされる情報であって、前記オペレーションパラメーターの観点から、プロセッサーによって実行された前記実験計画法から得た各シーケンスにおける各イベントの前記最終結果に対する貢献値に関する情報を記憶するメモリーと、
    プロセッサーであって、
    イベントのシーケンスを、実験計画法により複数作成された各マスターモデルが有する複数のシーケンスの組合せの中から、複数のシーケンス内の各イベントについてのポジション及び複数のイベントの相互のポジション関係が適合するものをプライオリティーリストに従って選択して組み合わせることによって構成されるものであって、前記複数の適合したイベントについての最終結果に対する貢献値を取り出すアルゴリズムによって、オペレーションパラメーター情報から得た貢献値を加算することにより、前記最終結果の値を決定するために用いられるサロゲートモデルを通じて前記多数のシーケンス中の複数のシーケンスを実行し、且つ、前記メモリー内に各シーケンスの最終結果の値を記録し、
    前記オペレーションパラメーターの記録された最適値を発見するために、前記サロゲートモデルから得た前記最終結果の記録された値を探索することによって、最適シーケンスを認識すると共に、前記最適シーケンスである前記記録された最適値を付与するシーケンスを最適シーケンスとする、
    ようにプログラムされたプロセッサーと、
    を備え ており、
    前記プライオリティーリストが、前記サロゲートモデルへ入力されたシーケンスにおけるイベント、前記入力シーケンスにおけるイベントのポジションという観点から、前記実験計画法のシーケンスにおけるイベント及び/又は前記入力シーケンスにおけるイベントに先行するイベントとの間の適合レベルを低下させることを要求する適合条件の階層を備えることを特徴とするコンピューターシステム。
  • 前記プロセッサーが、イベントのシーケンスを入力として取り込むと共に、最終結果の値と前記入力シーケンスの各イベントにおける最終結果に対する貢献値とを決定するようなプロセスのマスターモデルを通じて実験計画法から得た各シーケンスを実行することによって、前記実験計画法から得た各シーケンスとリンクされる情報を計算するステップをさらにプログラムされたことを特徴とする請求項 26に記載のコンピューターシステム。
  • 前記サロゲートモデルは前記マスターモデルを単純に近似したものであることを特徴とする請求項 27に記載のコンピューターシステム。
  • 前記プロセッサーが、
    前記最適シーケンスを認識した後、前記最適シーケンスの認識精度を検査するために、前記最終結果を決定するためにマスターモデルを通じて前記認識された最適シーケンスを実行する機能と、
    最終結果の値を決定するために、前記サロゲートモデルにより決定される前記認識された最適シーケンスについて記録された最適値と、前記マスターモデルにより決定される最終結果とを比較する機能と、
    をさらにプログラムされたことを特徴とする請求項 27または 28に記載のコンピューターシステム。
  • 前記プロセッサーが、
    前記サロゲートモデルにより決定された認識された最適シーケンスについて記録された最適値と、前記マスターモデルにより決定される最終結果とが、プロセスにとって許容できない量まで相違することが判明した場合に、認識された最適シーケンスを前記実験計画法に追加することにより、前記シーケンスと、前記マスターモデルを通じて認識された最適シーケンスを実行することにより決定されるような各イベントについての前記最終結果に対する貢献値とが、前記サロゲートモデル を探索するためのアルゴリズムにより、取り出すために用いることが可能であるようにする機能と、
    各シーケンスの最終結果の新しい値を決定するために、前記サロゲートモデルを通じて前記多数のシーケンス中の複数のシーケンスを実行するステップと、
    前記新しい最終結果から得た新しい最適シーケンスを認識するステップと、
    をさらにプログラムされたことを特徴とする請求項 29に記載のコンピューターシステム。
  • 前記プロセッサーが、前記サロゲートモデルにより決定される前記認識された最適シーケンスについて記録された最適値と前記マスターモデルにより決定される最終結果との差違が許容可能な範囲に収まるまで、前記新しく認識された最適シーケンスについて請求項 29及び 30記載のステップを反復する機能をさらに備えるようにプログラムされたことを特徴とする請求項 30に記載のコンピューターシステム。
  • 前記実験計画法から得た各シーケンスにリンクされた情報が、前記実験計画法における各シーケンスを利用して、前記逐次的組み合わせプロセスを実行することにより得た前記実験計画法の各シーケンスにおける各イベントについての最終結果に対する貢献値を備えることを特徴とする請求項 26に記載のコンピューターシステム。
  • 前記適合条件が、
    前記実験計画法のシーケンスにおけるイベントに先行するイベントと適合するように要求される前記サロゲートモデルへ入力されたシーケンスにおける イベントに先行する多数のイベントを認識するものであって、連続するイベントの数及びシーケンス内のポジションを示すオーダーと、
    シーケンスが前記実験計画法のシーケンスにおけるイベントのポジションと適合する範囲内で、前記サロゲートモデルへ入力されたシーケンスにおけるイベントのポジションであるか否かを認識するようなタイプであって、タイプ1適合は前記入力シーケンスにおけるイベントのポジションが前記実験計画法のシーケンスにおけるイベントのポジションと適合することを要求し、タイプ2適合は前記入力シーケンスにおけるイベントのポジションが前記実験計画法のシーケンス内イベントのポジションと適用することを要求しないように、されたタイプと、
    を有するように規定されていることを特徴とする請求項 26から 32のいずれか1項に記載のコンピューターシステム。
  • 前記プライオリティーリストが、n個のイベントを備えるシーケンスにおいて、
    −タイプ1のオーダーnの適合 −タイプ2のオーダーnの適合 −タイプ1のオーダーn−1の適合 −タイプ2のオーダーn−1の適合 −. . .
    −タイプ1のオーダー1の適合 −タイプ2のオーダー1の適合 −前記シーケンス内の任意のポジションにおけるイベントと、実験計画法の任意のシーケンスにおける最初のポジションで発生する同一のイベントとの適合 のような適合条件を備えることを特徴とする請求項 33に記載のコンピューターシステム。
  • 前記プライオリティーリストが、n個のイベントを備えるシーケンスにおいて、
    −タイプ1のオーダーnの適合 −タイプ1のオーダーn−1の適合 −タイプ1のオーダーn−2の適合 −. . .
    −タイプ1のオーダー1の適合 −タイプ2のオーダーnの適合 −タイプ2のオーダーn−1の適合 −タイプ2のオーダーn−2の適合 −. . .
    −タイプ2のオーダー1の適合 −前記シーケンス内の任意のポジションにおけるイベントと、実験計画法の任意のシーケンスにおける最初のポジションで発生する同一のイベントとの適合 のような適合条件を備えることを特徴とする請求項 33に記載のコンピューターシステム。
  • 前記実験計画法が、選択されたオーダーのイベント及び適合条件のタイプの組み合わせの少なくともすべての適合を提供するイベントを含む前記多数のシーケンスからシーケンスを選択する機能を備えることを特徴とする請求項 33から 35のいずれか1項に記載のコンピューターシステム。
  • 前記実験計画法が、前記多数のシーケンスから任意にシーケンスを選択する機能を備えることを特徴とする請求項 26から 35のいずれか1項に記載のコンピューターシステム。
  • 前記プロセッサーが、前記実験計画法のためにシーケンスを選択するステップをさらにプログラムされたことを特徴とする請求項 26から 37のいずれか1項に記載のコンピューターシステム。
  • 前記プロセッサーが、前記サロゲートモデルを通じて前記多数のシーケンスのすべてを計算するステップをさらにプログラムされたことを特徴とする請求項 26から 38のいずれか1項に記載のコンピューターシステム。
  • 前記逐次的組み合わせプロセスが、
    ガスタービン尾部ベアリングハウジングのリング部へベーンを溶接する機能と、
    前記イベントを、シーケンス内に配列された個々の溶接パスとする機能と、
    前記オペレーションパラメーターを、前記ベーンの先端部分の歪みである最終結果として規定する機能と、
    前記オペレーションパラメーターの最適値を、前記歪みの最小値とする機能と、
    を備えることを特徴とする請求項 26から 39のいずれか1項に記載のコンピューターシステム。
  • 说明书全文

    本発明は、逐次的組み合わせプロセスの最適化に関する。

    一連のステップを実行することと、望ましい方法で該ステップを実行して最適化された最終結果とを備えるプロセスには数多数の例がある。 例えば、プロセスを作成することは、認識の変数の中の大きさ、量、所要時間、圧温度及び粘度などが、工業製品の品質に影響を及ぼす。 本来、産業は一定の品質を達成させることに関心があるので、できる限り最善の最終結果を得るために、さまざまなステップを最適化することを理想とすることが一般的である。

    該プロセスをモデリングすることにより、前記最適化が成されることが一般的である。 このように、パラメーター又はパラメーターの一団の異なる値が、どのパラメーターが最良の結果をもたらすのかを決定するために比較される。 複雑なシナリオに対応する高い計算精度と能力による特別に興味深い一つのモデリング手法が、有限要素(FE)解析である。 当該プロセスのタイプにおいて、該モデルは、関心あるパラメーターが該パラメーターが任意の値を有する連続数空間において規定されるものとして、その他のパラメーターに関連する最適値を探索する。 しかしながら、必要な計算時間の点から、該解析は費用のかかる手法である。 このパラメーターの値の1セットについて、有限要素モデルを一回計算するには多数の時間を要するが、一般的には予測値と異なる値が多い。 このことは、任意の最適解に収束させるにはモデルが何千回もの反復計算が必要であり、該プロセスの完全な調査には実行不可能な程の長い時間が必要とされることを意味する。 該計算のコストは、該プロセスの最適化による利益を上回る場合がある。

    前記不利益は、いわゆるサロゲートモデル(surrogate modeling)によって解消される。 サロゲートモデルを通じて最適化するという考えは、費用のかかる計算に関係する問題を広範に調査することになる。 該サロゲートモデルは有限要素モデル(又は他の複雑なモデル)を単純に近似したモデルであり、計算速度をより速くするために反復時間をより短くしたモデルである。 有名なサロゲートモデルはクリギングであるが、認識の問題に適応する他の近似手法を用いることもできる。 数回の有限要素解析モデルの計算結果が、サロゲートモデルを調整するために該サロゲートモデルに与えられる。 該計算回数は調査中の該プロセスの複雑さに依存する。 一般的に20〜30回程度の計算をすれば、十分な計算精度を得ることができる。 一度該サロゲートモデルを調整すると、最適サイクルを実行する。 該サイクルは、関心あるパラメーター又はパラメーター群の実行可能なすべての値に関するプロセスの結果を計算して、該プロセスの最適な結果に対応する値を戻すサイクルである。 しかし、該最適値はサロゲートモデルの近似に基づくものであり、不正確な場合がある。 従って、同値のパラメーターを用いた有限要素モデルを計算して、該サロゲートモデルの計算結果と比較するのが一般的である。 重大な相違点が存在する場合には、前記最新の有限要素計算の結果は、前記調整の改善のために該サロゲートモデルに取り込まれる。 そして、該2つのモデルの計算結果が許容可能な程度に一致するまで、再びサロゲートモデルの用いた最適サイクルを実行する。 このようにして、サロゲートモデルは最適条レベルの領域で計算精度がより向上する。 計算精度を必要とする場所と時間においてのみ計算精度を向上させるためである。 最適値を得るまでに要する全計算時間は短縮される。 計算速度が遅い有限要素モデルから計算速度が速いサロゲートモデルへ計算負荷を移行するためである。 有限要素モデルを1回計算するには48時間程度要するが、その一方で、サロゲートモデルを50000回評価しても10分掛からず終了する。

    さらに、最適値を決定する際に重要であると想定される範囲を規定するパラメーターの変域を含むように、初期の有限要素モデルを注意深く選択することにより、計算精度は向上する。 これは、実験計画法(DoE)として知られており、理想的な結果から程遠いモデリングシナリオによる計算時間の潜在的な無駄を省くものである。 実験計画法と共に有限要素解析を用いるモデリングプロセスの例が、特許文献1に開示されており、当該特許は、ディフレクター板の薄板において好ましくない中間熱処理を回避するようなガスタービンエンジン燃焼器用ディフレクター板の製造プロセスにおけるステップの最適化に適用される。

    米国特許第6,349,467号明細書

    Winston, W, 1995, " Introduction to mathematical programming ", second edition, Duxbury Press, California, USA

    現在、サロゲートモデルにより補正された有限要素モデルは、あるプロセスに用いられる一又は複数のパラメーター値の最適化が望まれる問題について、広範囲に適用されている。 それらの問題は、連続的な又は離散的な性質を有する変数に依存して、しかも物理的又は定量的に表現され得るサロゲートモデル関数により近似される問題に限定される。 しかしながら、さらに最適化による利益があるが、周知のサロゲートモデリング技法が適用できない一連のプロセスがある。 なぜなら、前記問題はパラメーターの最適値を求めることが目的ではないためである。 これらのパラメーターは、該プロセスの最終結果に到達するため、任意のオーダー又はシーケンスで実施又は結合され得る幾つかのステップ又はイベントを備える。 しかしながら、最終結果の質は、ステップを実行するオーダーに依存する。 言い換えれば、変数が物理的意義を有しない組み合わせ理論の領域で利用可能なサロゲートモデルの最適化技法は存在しない。 最終的な目的は、最善の結果を得るための最適なイベントのオーダーを決定することである。 それ故に、前記問題は、該イベントが最適な結果を付与するためにどのようなシーケンスと結合されるかという逐次的組み合わせの最適化問題として言及される。 これは、定量化可能なパラメーターの最適値を決定する問題とは異なる問題であり、すなわち、個々のイベントとそれらのオーダーリングが物理的意義を有しない非数値項目であると評価され得る。 今までは、この種の最適化問題を解くために完全有限要素解析の調査を信頼することが極めて必要であった。

    逐次的組み合わせプロセスのために改善された最適化技術を提供する手法には、大きな利益がある。

    従って、本発明の第一の特徴は、プロセスの最終結果を得るために多数のシーケンス中の任意のシーケンスにおいて実施される複数の互換性を有するイベント、オペレーションパラメーターにより規定される該最終結果及び各シーケンスにおける各イベントにおいて該多数のシーケンスの中から選択された複数のシーケンスと、各々が該オペレーションパラメーターの観点から該最終結果に対する貢献値の情報と関連づけられた実験計画法から得たシーケンスとを備えた該実験計画法を用いるステップと、イベントのシーケンスを入力として取り込むと共に、適合条件のプライオリティーリストによって該入力シーケンスにおけるイベントと該実験計画法のシーケンスにおけるイベントとの適合に関する実験計画法を探索して、しかも適合したイベントの貢献値を取り出すアルゴリズムに従って、オペレーションパラメーター情報の貢献値の中から該貢献値を選択する該入力シーケンスにおける各イベントについての最終結果に対する貢献値を加算することにより、該最終結果の値を決定するプロセスのサロゲートモデルを用いるステップと、該サロゲートモデルを通じて該多数のシーケンス中の幾つかのシーケンスを実行するステップと、各シーケンスにおける最終結果の値を記録するステップと、該オペレーションパラメーターの記録された最適値と最適シーケンスである該記録された最適値を付与するシーケンスとを発見するために該サロゲートモデルから得た最終結果の記録された値を探索することによって最適シーケンスを認識するステップとを備える前記手法を備える逐次的組み合わせプロセスの最適化手法にある。

    このように、本発明は、例えば有権要素解析モデルのような複雑なモデル化によってのみ解決可能である逐次的組み合わせプロセスにサロゲートモデルを適用するものである。 本発明は、計算速度が速く、複雑なモデル化を要する非常に時間を要して、しかも性質の問題に対する効果的な問題解決を提案するものである。 理由の一部として、有用性に基づいたプライオリティーリストに関する情報にアクセスすることにより利用可能な情報から有用な情報を抽出することができることがある。 このことにより、可能なときはいつでも、あまり正確ではない情報に優先して、より正確な情報を利用することが可能となる。 そのため、サロゲートモデルにより素早く生成された最終結果は、従来の複雑なモデルを利用して時間を要して得られる、より正確な結果に対して良好な近似である。

    このように、計算に掛かる費用が大幅に減少する。 これにより計算精度を著しく落ちることもなかった。 実験計画法は、柔軟性に富んだ方法により実行することが可能であるため、前記手法はより多数のデータの動的拡張を考慮することにより利用可能となるような増大する情報量に対して適用可能である。 これにより、計算精度が高くなる。

    前記手法は、実際に現実の工学的状況に適用され、有限要素解析のマスターモデルを実施可能な46080通りの組み合わせの中からわずか27回計算して溶接工程を最適化することにより十分な利益をもたらした。

    幾つかの実施例において、前記手法は、実験計画法から得られた各々のシーケンスが、イベントのシーケンスを入力として取り込むと共に、実験計画法から得た各シーケンスが最終結果の値と該入力シーケンスにおける各イベントについての最終結果に対する貢献値を決定するプロセスのマスターモデルを用いて実験計画法から得た各シーケンスを実行することにより関連づけられたことに関する情報を得るステップをさらに備えることができる。 このようにマスターモデルを利用することにより、厳密な方法で該プロセスを実際に実行する必要もなく、サロゲートモデルに必要とされる情報を提供することができる。 しかしながら、該全体の最適化は、マスターモデルを単独で利用する最適化よりも依然として非常に速い。 優先順位がつけられた適合手続きにより、少ない情報量により最善の使用が実現されるためである。 このように、マスターモデル単独による計算が信頼に耐え得るか否かの判断に要する莫大な計算時間の代わりに、複雑なマスターモデルの少ない回数の計算を利用することにより、十分な計算精度を有する結果を得ることができる。 従って、計算負担の大部分について、著しく最適化を加速するサロゲートモデルへの移行が可能となる。

    これに関連して、前記手法は、前記マスターモデルを用いて実験計画法から得られた各シーケンスを実行するステップの前にマスターモデルを構築するステップをさらに備えることができる。 このように、特に関心のある手続きに適応したマスターモデルが生成されて用いられることにより、計算精度が高くなる。

    サロゲートモデルは、マスターモデルを単純に近似したものであることが望ましい。 サロゲートモデルが計算精度の許容範囲内において単純である場合には、マスターモデルからサロゲートモデルへの計算負荷の移行が最も有効である。 一般的に単純なモデルはより速い計算を可能とする。

    前記手法は、前記最適シーケンスを認識した後に、最終結果の値を決定するためにマスターモデルを用いて該認識された最適シーケンスを実行するステップと、サロゲートモデルによって決定された、該最適シーケンスの認識精度を検査することを目的として、マスターモデルにより決定される最終結果とサロゲートモデルにより認識される最適シーケンスとの記録された最適値を比較するステップとをさらに備えることができる。 マスターモデルは、サロゲートモデルより計算精度が高いため、時間が許すならば、マスターモデルを用いて認識された最適シーケンスを実行する価値がある。 そこで、2つのモデルの計算結果が一致する場合を考える。 計算結果の一致することにより認識されたシーケンスが、本当に最適化されていることが良く示されている。 さらに、この2つの結果の間に許容できない矛盾を見つけることができる場合には、マスターモデルを用いた計算をさらに行っても無駄にはならない。 追加された正確な情報が今現在利用可能となり、将来的なサロゲートモデルを用いた計算の計算精度を改善する実験計画法に付加されるためである。 従って、前記手法は、サロゲートモデルにより決定されて認識された最適シーケンスのために記録された最適値とマスターモデルにより決定された最終結果との相違が、該プロセスにとって許容できない程であることが発見された場合には、前記シーケンスと前記マスターモデルを通じて該認識された最適シーケンスを実行するシーケンスによって決定されるような各イベントについての最終結果に対する貢献値とを該サロゲートモデルのアルゴリズムにより探索して、しかも取り出すことができるように、該実験計画法に該認識された最適シーケンスを付加するステップと、各シーケンスにおける最終結果の新しい値を決定するために、該サロゲートモデルを用いて前記多数のシーケンス中の複数のシーケンスを実行するステップと、該新しい最終結果から新しい最適シーケンスを認識するステップとをさらに有効に備えることができる。

    さらに、前記手法は、サロゲートモデルにより決定される認識された最適シーケンスに関する記録された最適値とマスターモデルにより決定される最終結果との差がそのプロセスの許容範囲内になるまで、新しい認識された最適シーケンスのために前節のステップを反復するステップを備えることができる。 この反復動作によって、そのプロセスに対して最適なパフォーマンスを示す傾向にあると知られるマスターモデルから増大する正確な情報量をサロゲートモデルに与えて、サロゲートモデルは正確な結果に計算を収束させることができる。 それらは、サロゲートモデルによって認識されるためである。 このように、該反復動作は、計算精度を向上させるのに十分である。

    他の実施例において、前記手法は、該実験計画法から得た各シーケンスが該実験計画法の各シーケンスを利用して前記逐次的組み合わせプロセスを実行することによりリンクされる情報を得るステップと、各シーケンスにおける各イベントに関する最終結果に対する貢献値を記録するステップとをさらに備えることができる。 前記手法は、本当の実験データがサロゲートモデルに用いられる情報を提供するために使われているという点において、認識の環境においてはより抽象的な手法である方が望ましい場合もある。 例えば、単純なプロセスにおいては、複雑なマスターモデルを構築するよりも異なるシーケンスに関して何回かそのプロセスを実行した方が、計算が速く及び/又は低コストである場合がある。 関連するプロセスから得た又は関連プロセスを計算して得たデータを適応させた場合、計算精度が他の手法に比べて高い。 前記実施例の計算精度は、実験における測定値の計算精度及び最終結果に対するさまざまなイベントの貢献を決定することがどの程度容易であるかに部分的に依存している。

    前記手法は、該サロゲートモデルを通じて前記多数のシーケンスの中の複数のシーケンスを実行するステップの前に、サロゲートモデルを構築するステップをさらに備えることができる。 認識のプロセスに非常に適応するサロゲートモデルは、そのプロセスの最適化から求められる計算精度及び利用可能な時間に適応する程度の単純さで構築される。

    幾つかの実施例では、前記プライオリティーリストは、該サロゲートモデルへ入力されたシーケンスにおけるイベント、該実験計画法のシーケンスにおけるイベント、及び/又は該入力シーケンスにおけるイベントに先行するイベントとの間の適合レベルを低下させることを要求する適合条件の階層を備えることができる。 このことによって、さまざまなイベントの貢献に関する利用可能な情報を効果的に使用することができる。 (シーケンス内で最も適応するものに対応する)貢献に対する最も正確な計算又は測定は、可能な時にはいつでも使用されて、必要に応じて最も近い適応によって置き換えられる。

    イベントにおいて良好な適応を達成する手助けをするため、前記適応条件が、実験計画法のシーケンスにおけるイベントに先行するイベントと適応することを要求されるサロゲートモデルへ入力されたシーケンスにおけるイベントに先行する多数のイベントを認識するオーダーと、シーケンスが該実験計画法のシーケンスにおけるイベントと適合する範囲内で該サロゲートモデルへ入力されたシーケンスにおけるイベントのポジションであるか否か認識するタイプとを有するように規定することができる。 例えば、入力シーケンスにおけるイベントのポジションが実験計画法のシーケンスにおけるイベントのポジションと適合することを要求する適合タイプ1や、入力シーケンスにおけるイベントのポジションが実験計画法のシーケンスにおけるイベントのポジションと適合することを要求しない適合タイプ2がある。

    例えば、n個のイベントを備えるシーケンスの場合、プライオリティーリストは、
    −タイプ1のオーダーnの適合;
    −タイプ2のオーダーnの適合;
    −タイプ1のオーダーn−1の適合;
    −タイプ2のオーダーn−1の適合;
    −タイプ1のオーダー1の適合;
    −タイプ2のオーダー1の適合;
    −実験計画法の任意のシーケンスにおける最初のポジションにおいて発生する同一のイベントと該シーケンス内の任意のポジションにおけるイベントの適合 という適合条件を備える場合がある。

    これにより、打ち切られたサブシーケンスを探索するために移動する前に、ポジションに関係なくモデル化されたシーケンス内のものと同一のイベントのサブシーケンスを探索することによって、先行するイベントの適合に対して高い優先順位が付与される。 しかしながら、幾つかの出願においては、先行するイベントの効果よりも絶対的なポジションがより重要であると記載又は推測され得る。 というのは、n個のイベントを備えるシーケンスにおいて、プライオリティーリストは、
    −タイプ1のオーダーnの適合;
    −タイプ1のオーダーn−1の適合;
    −タイプ1のオーダーn−2の適合;
    −タイプ1のオーダー1の適合;
    −タイプ2のオーダーnの適合;
    −タイプ2のオーダーn−1の適合;
    −タイプ2のオーダーn−2の適合;
    −タイプ2のオーダー1の適合;
    −実験計画法の任意のシーケンスにおける最初のポジションに発生する同一のイベントと該シーケンス内の任意のポジションにおけるイベントの適合 という適合条件を備えることができるためである。

    実験計画法が、少なくともすべての選択された適合条件のオーダー及びタイプのイベントの組み合わせを適合に提供するイベントを含むたくさんのシーケンスからシーケンスを選択することを備える場合があり、この場合には有利である。 このことにより、最少量の情報に正確な結果を付与する狙いがあるので、確実にオペレーションパラメーター情報が最も価値があるだろう場所に集中する。 さまざまな実施例において、このようなモデルを単純化して早急に最適化させるために該手法を用いて、実行が必要とされるプロセスのみマスターモデルを最少回数計算し、又は実行される。 しかしながら、どのシーケンスが該手法を必要とするのか決定する際に要求される更なる検討により、労力を費やす価値がないと判断される場合もある。 そのような場合、例えば、実験計画法は、前記多数のシーケンス中から任意にシーケンスを選択するステップを備えることができる。 他にも、実験計画法のタイプに関係なく、当該手法は、実験計画法を決定するステップをさらに備えることができる。 これにより、任意の特別なプロセスが利用される適切な実験計画法を用いることができる。 従って、例えば、妥当な程度に該プロセスと適応可能なことが知られている既知の又は標準的な実験計画法より高い計算精度が潜在的に与えられる。

    サロゲートモデルを通じて、多数のシーケンス中の複数のシーケンスを実行するステップが、サロゲートモデルを通じて該多数のシーケンスのすべてを計算するステップを備えることができる。 この場合には、該シーケンスのサブセットを計算するより少々時間を要するのは当然である。 たいていの場合、満足いく程度の正確な結果が該サブセットから直ちに得ることができるが、この場合には最も正確な結果を得ることができる。 サロゲートモデルを通じて計算するシーケンスの数を決定をする時、改善された計算精度が余計な計算時間を相殺する。

    実際に起こりそうな計算が要求された場合、特に複雑なマスターモデルの場合において、前記実施例において、該手法が少なくとも一部はコンピューターにより実行される。 これにより、本発明により得られる最適化に要する時間の実質的な減少を有効に活用することできる。

    最適シーケンスが認識されれば、興味のあるプロセスに適用することが可能である。 従って、該手法は、イベントの認識された最適シーケンスを利用した逐次的組み合わせプロセスを実行するステップをさらに備えることができる。

    本発明の事例として、逐次的組み合わせプロセスが、ガスタービンの尾部ベアリングのハウジングの環状部にベーンを溶接するステップと、シーケンス内に配置された個々の溶接パスであるイベントと、ベーンの先端部分の歪みである最終結果を規定するオペレーションパラメーターと、歪みの最小値であるオペレーションパラメーターの最適値とを備えることができる。

    本発明の第二の特徴は、該プロセスの最終結果及びオペレーションパラメーターにより決定される最終結果に到達するために前記多数のシーケンス中の任意のシーケンスにおいて実行可能な複数の互換性を有するイベントを備える逐次的組み合わせプロセスを最適化する手法を実行するための機械で読み取り可能な指令と、該多数のシーケンスの中から選択された複数のシーケンスを備える実験計画法を保存する機能と、該実験計画法から得た各シーケンス及びオペレーションパラメーターの観点から実験計画法から得た各シーケンスにおける各イベントについての最終結果に対する貢献値の情報とリンクされる情報を保存する機能と、イベントのシーケンスを入力として取り込むと共に、貢献値が該入力シーケンスにおける各イベントと適合条件のプライオリティーリストに関する実験計画法のシーケンスにおけるイベントとの適合に関する実験計画法を探索して、さらに該適合したイベントの貢献値を取り出すアルゴリズムに従って、パラメーターオペレーション情報の貢献値の中から選択される入力シーケンス内の各イベントについての最終結果に対する貢献値を加算することによって、該最終結果の値を決定するようなプロセスのサロゲートモデルを用いて、該多数のシーケンス中の複数のシーケンスを実行する機能と、各シーケンスにおける最終結果の値を記録するステップと、オペレーションパラメーターの記録された最適値や、最適シーケンスである該記録された最適値を付与するシーケンスを発見するためにサロゲートモデルから得た最終結果の記録された値を探索することによって最適シーケンスを認識する機能とを機械に指令して操作可能な指令とを備えるコンピュータープログラム製品にある。

    本発明を実施するためのコンピュータープログラム製品は、搬送媒体上のコンピュータープログラムの形式になっている。 搬送媒体は、固体、磁気、オプティカル、光磁気又はその他記憶媒体のようなストレージ媒体である。 代わりに、搬送媒体は、放送、電話、コンピューターネットワーク、有線、無線、電気、電磁気、光学、又は他の伝送媒体のような、伝送媒体である。

    本発明の第三の特徴は、複数の互換性のあるイベントを、そのプロセスの最終結果に到達する多数のシーケンス中の任意のシーケンスにおいて実行可能とする機能と、最終結果を、オペレーションパラメーターにより規定する機能と、多数のシーケンスの中から選択される複数のシーケンス、該実験計画法から得た各シーケンスにリンクされる情報及びオペレーションパラメーターの観点から該実験計画法の各シーケンスにおける各イベントについての最終結果に対する貢献値に関する情報を備える該実験計画法を記憶するためのメモリーと、該イベントのシーケンスを入力として取り込むと共に、適合条件のプライオリティーリストに従って、該入力シーケンスにおける各イベントと該実験計画法のシーケンスにおけるイベントとの適合に関する該実験計画法を探索して、該適合したイベントの貢献値を取り出すアルゴリズムに従って、該貢献値が該オペレーションパラメーター情報の貢献値の中から選択されるような該入力シーケンスにおける各イベントについての最終結果に対する貢献値を加算することにより、該最終結果の値を決定するようなプロセスのサロゲートモデルを通じて、該多数のシーケンスの中から複数のシーケンスを実行する機能、前記メモリー内の各シーケンスに関する最終結果の値を記録する機能及び前記オペレーションパラメーターの記録された最適値を発見するために該サロゲートモデルから得た記録された最終結果の値と最適シーケンスである前記記録された最適値を付与するシーケンスとを探索することにより最適シーケンスを認識する機能を操作可能なプロセッサーとを備えるコンピューターシステムとを備える逐次的組み合わせプロセスを最適化する手法を実行するコンピューターシステムにある。

    本発明の他の特徴、実施例及び例は、補足された請求項に提示する。

    本発明は、従来、連続数問題に対する最適解を求めるために用いられていたサロゲートモデル手法を逐次的組み合わせ問題に適用するための手法を提供する。 前記サロゲートモデルは、有限要素解析のようなコンピューターモデリング手法に依存した従来手法と比較して、そのような問題を最適化するための計算コストを劇的に減少する。

    逐次的組み合わせプロセスは、同一かつ普遍的な最終結果を付与するために、他のイベントを置換する幾つかのイベントを伴って、又は、各イベントを実行する選択を持って、幾つかの又はたくさんのシーケンス中の任意のシーケンスを実行可能であるが、最終結果の質がイベントの認識の逐次的オーダーに依存するような互換性を有する、複数のステップ又はイベントを備えるプロセスである。

    従って、イベントは、前記シーケンス内のポジションの数に等しい一連のイベントの中から選択される場合やより大きなストックの中から選択される場合もあるような、前記シーケンス内の各ポジションにおいて、イベントが行われる。 後者の場合、より大きなストックにより、幾つかのイベントが前記プロセスから除外されるか、又は、ある与えられたシーケンスには、一つの構成のみが包含されるが、各々のイベントが自己の権限においてイベントと考えられる幾つかの構成をとり得るために異なる値(例えば、幾つかの異なる温度の中の一つで又は幾つかの所要時間の一つの間に特別なステップを実行する場合の)を取り得る他のイベント又は幾らかの若しくはすべてのパラメーターと関連するイベントにより置換されることとなる。

    最終結果が、オペレーションパラメーターによって決定されると考えられる場合もある。 オペレーションパラメーターの性質は特別なプロセス、例えば、前記プロセスにより生成されるコンポーネントの一部のディメンジョン又は前記プロセスの実行に要する時間に依存している。 このように、前記プロセスにおける実行可能な各シーケンスにおいて、オペレーションパラメーターの観点から決定される値を有する最終結果がある。

    上記ディメンジョンの例において、最終結果の異なる大きさとなるだろう。

    上記時間の例において、最終結果は、異なる時間となるだろう。

    任意のシーケンス内の各イベントが、前記イベントを改善することにより最終結果の値を変化させるために、該シーケンス内のポジションと前記イベント自体の性質とに依存する方法により、最終結果に対して貢献する。

    シーケンスの範囲から、最短時間又は最小の大きさのような、オペレーションパラメーターの最適値を付与する最終結果を伴うシーケンスがある。 該最適な結果を付与するシーケンスに関して、いつでも明確である訳ではない。 そのため、組み合わせプロセスの最適化と考えられる前記シーケンスを決定可能なことが望ましい。 今日、このことは、一般には複雑なモデルを利用することによってのみ達成可能である。 しかし、一般的には、一つのシーケンスをモデル化するために有限要素(FE)解析モデルのように多数の時間を費やす。 比較的標準的な数のイベントを有するプロセスにおいて、イベントの組み合わせの全数は、個々の組み合わせをチェックすることが実行できないほど、莫大なものとなり得る。 そこで、本発明は、計算負荷を軽減してそのプロセスをスピードアップさせる、より単純化されたサロゲートモデルを使用することを提案する。

    このように、本発明は、組み合わせを最適化する技法である。 当該最適化は、明確に定義された離散化モデル問題空間における、一又は複数の最善の又は最適な解を発見するプロセスである。 前記空間は、有限個のイベントしか存在しないため、離散化されている。 各イベントは、前記シーケンスに存在するか又は存在しないかのいずれかである。 このように、逐次的組み合わせ問題とは、幾つかの又はすべての変数の値が整数に制限された場合に、所望の目的を達成するために限られた資源の効果的な配置をすることに関するものである。 時間、労働力、供給、資本のような基本的な資源に関する制約条件は、実行不可能と考えられる選択条件に限定される。 このような問題が、金融、市場、製造、日程計画、在庫管理、設備配置、データベース管理などのような管理分野のほとんどすべての分野や工業学問分野において起こる。 例として、路、橋、VLSIの回路設計及び試験の最適設計、有線専用の回路の面積を最小化するレイアウト、データネットワークの設計及び解析、固形廃棄物の管理、スピングラスの基底状態の決定、最小エネルギー状態の決定、合金の構成又は析出、エネルギー資源計画モデル、電力の生産と移送のロジスティクス、24時間製造設備の業務スケジュール、結晶構造学の問題が挙げられる。 これらのプロセスのすべてが、本願に係る最適化手法の応用により利益がもたらされる。

    事実、本発明は、シーケンスにおけるイベントのオーダーがそのプロセスの結果に影響を及ぼすような、任意の逐次プロセスに適用可能である。 上記挙げられた適用例は、本発明に係る非常に広範な応用事例を示している。 これらの例に付け加えると、本発明が最適化可能である幾つかのプロセスを以下に示す。

    a. 製作品から構成部品を加工すること。 そのイベントは、その構成部品を異なる部品に成型する様々な切削ステップを備える。 そして、所望の形状及び構成部品としての品質又は所望の形状若しくは構成部品としての品質を達成するような、シーケンスを見つけることが望ましい。 このことにより、例えば、表面仕上げ、目の方向性及び表面深さ又はそのいずれかの観点から、切削工具によって塑性変形する材質を決定する場合がある。 そして、上述のオペレーションパラメーターを備えることを特徴とする。 このタイプの応用として、最小のフラッターや振動が加工中に発生するため加工中に構成部品が所望の構造的剛性を得たか又は維持するようなシーケンスにおいて、製作品から離れた切削材料が含まれる。 この場合、前記オペレーションパラメーターはフラッターであり、最適値は最小量となる。

    b. 構成部品の熱処理。 実行可能なイベントには、熱処理、保持時間及び冷却時間のような任意のステージで気流を変化させるため又は変化させないようなファン排気口の位置及び操作、熱気流又は冷気流の案内装置の位置及び操作が含まれるため、このことには、熱処理に用いられる加熱炉の操作方法が含まれる。 本実施例の目的は、所望の形状、剛性又は構成部品の材料的微細構造を最終結果として得ることである。 従って、例えば、一又は複数の所望の形状、剛性又は構成部品の材料的微細構造がオペレーションパラメーターであり、所望の形状などが最適値となる。

    c. 造形及び/又は成形。 そのようなプロセスは、所望の形状、構造的剛性又は材料的微細構造(最終結果)を達成することを目的とした製作品(イベント)の異なる部分の造形及び成形に関するステップのシーケンスである。 他の最終結果は、前記シーケンスから得て製造された製作品の状態が部品として成形される構成部品にどのような影響を与えるかということである。

    d. 様々なプロセスが、最終製品の品質に影響を及ぼす様々なオーダーや異なる方法により実行され得るイベントとなる上記成形加工プロセスの組み合わせを含む製造シーケンス。 例えば、ある機械的及び/又は材料的特性が、採鉱、鋳造、切削、成形、溶接のようなプロセスによって製品に付与されるので、製造シーケンスにおいて、製品の所望の形状、構造的剛性又は材料的微細構造を達成するために一又は複数の熱処理がどこで適用されるべきか決定することが望ましい。

    e. 材料及び/又は構成部品の流通。 製造プロセスにおいて、前記プロセスで用いられる材料及び構成部品を工場又は施設内において移動させることが必要となる事例が一般的である。 そして、流通を達成するために用いられるステップのシーケンスが、所要時間やそのプロセスの生産速度のようなパラメーターに影響を及ぼす。 このことには、工場全体又は工場間さえも含まれるような総合的な流通が包含される場合がある。 例えば、ステップ又はイベントには、異なる機械と倉庫兼加工設備との間における部品の移動が含まれる場合がある。 これにより、工場における機械の最適位置を決定することについて拡張される場合がある。 総合的な流通に対する各移動イベントの貢献は、関係する機械の位置に依存する。 そこで、機械を配置する様々な可能性に伴って、イベントの大きなストックが利用可能となる。

    f. パイプラインネットワークを通じたガス又はオイルのポンプ輸送。 例えば、ガス又はオイルを顧客に配給する形態は、異なるネットワークコンポーネントデザインとバルブの開閉やポンプ輸送による供給速度のようなオペレーションパラメーターとの影響を受ける。 異なる構成を伴う前記ネットワークの個々の部分に関連するイベントは、最適な配給に関する最良の配列を決定するために共にオーダーをつけられる。 この問題の組み合わせ的な特徴は、さらに確率的で非線形な効果とさらに結び付けられる。 このことが、様々なイベントおいて、さらに詳細な部分が評価されることによって、最適化プロセスの計算精度が改善される場合がある。

    g. 理想的な混合とするために、異なる成分又は構成物質を追加することにより、最適なオーダーを決定する科学的かつ材料的な科学。 このように、実行可能なイベントは、異なる割合において異なる温度で又は濃度で異なる混合手法を用いた場合には、様々な成分を含む場合がある。 当該手法は、全体の構成を満足するようにオーダーが配列されている。 構成の質は、安定性、純度又は均一性のようなオペレーションパラメーターにより決定されたプロセスの最終結果である。 これもまた、合金の構成又は合金の析出によるエネルギー状態の最適化を含んでいる。

    h. 計算生物学。 一般的には、この分野における様々な問題が分子、たんぱく質、ゲノムのような生物学的構成要素の振る舞いを表現する計算手法を用いて分析される。 本発明は、例えば、新しい分子の生成とDNA構造における複製プロセスとの間に起きるサブシークエンス反応についての大量の実施可能な組み合わせを探索する計算労力の減少に適用される場合がある。 この手の計算手法は、有向グラフ、無向グラフ、ベイジアンネットワーク、ブーリアンネットワーク、一般化された論理ネットワーク、非線形一般差分方程式、区分的線形差分方程式、偏微分差分方程式や他の特別な分布モデル、確率的なマスター方程式、規則に従った形式主義のようなものが含まれる。 本発明に期待される特別な効果に係る特別な例は、DNA、RNA、たんぱく質と小さな分子の間に起こる相互作用の分析が要求される遺伝的法則のシステムのモデル化とシミュレーションである。 前記相互作用は、様々なシーケンスにおいて起こるかもしれない幾つかのステップを包含する。 例えば、どのような相互作用の特別な最終結果が生じるかを決定するために本発明を用いることにより、これらについて研究することが可能である。 もし最終結果を知ることができれば、最適値を付与されたシーケンスが認識されるので、このことにより前記最適値を表わすことが可能となる。

    i. 輸送管理。 荷物又は人を様々な場所へ又は場所から運んで又は集めるために、貨物輸送とバス、トラック、定期航空機、自動車、軍用車などを用いる輸送業者が、利用可能な資源を最大限に活用できるように最適化可能であることが望ましい。 特別な例は、多数の乗り物の経路について最適な輸送シーケンスを決定することによって、注文量、許容積載量、タイムウインドウ、サービス時間、優先順位、認識のドライバーが認識の場所に止まる事前配置のような、乗り物及び停止に関する論理的なビジネスルールを考慮したうえで、一台当たりの目的地が10箇所以内、100箇所以内、又は1000箇所以内のいずれの場合であるかをさらに考慮して、輸送業者が荷物を運搬する貨物の利用を最適化することである。 様々のルール及びルートを決定するシーケンスにおけるイベントを配置することを考慮した、停車位置と経路の間に様々な輸送イベントが決定されることによって、理想の最終結果に到達するための最適シーケンスが決定される。 例えば、最終結果を決定するオペレーションパラメーターは、オペレーションの総コスト、運転時間、総移動距離(一般的には最小限にしたいものすべて)、時間通りに商品を配達する可能性又はこれらの中の幾つか又はすべての重量である場合がある。 より複雑なシーケンス及びイベントのストックが、計画されていない乗り物の点検又は乗り物の交換の場合、最適なバックアップ輸送を考慮する場合がある。 例えば、この種の最適化は、何台の乗り物がバックアップ輸送に含まれているか、運行予定を損なうことを最小限度に抑えるためには、どこにそれらを配置したらよいかについて決定する場合がある。

    j. ナップサック問題。 これは、全体の重量W又は全体の体積Vを保持することができるナップサックを一杯にするという観点から、n個の実行可能なアイテムから成るリストの中から選んだ各アイテムと重量w 又は体積v とその値(va) の組み合わせを用いて、ナップサックに詰め込まれたアイテムの値が最大となるようにすることを考えることができる問題である。 この問題は、(ナップサックの中にある全体の重量又は全体の体積がW又はVを超えてはならないという)拘束条件、ナップサックの中のアイテムが持つ値を計算する線形又は非線形なオブジェクト関数及び各アイテムがナップサックに入っているか又は入っていないかという追加的な制限(アイテムの端数になる量は考慮しない)を有する。 このように、各アイテムがイベントによって表現されている。 そして、アイテム又はイベントの任意の組み合わせも実行可能なシーケンス内に配置することができる。 前記シーケンスは、その組み合わせにおけるアイテムがナップサックの中にあるというオーダーを表している。 いかなるシーケンスにおける最終結果も前記アイテム全体の値である。 W及び/又はVを超えるいかなる組み合わせも拒絶される。 そして、最適シーケンスは、最大値を付与する拒絶されないシーケンスを発見することにより、認識される。 本発明に係るサロゲートモデルの手法により、最適シーケンスは、すべての実行可能なアイテムの組み合わせを調べる必要もなく、素早く認識される。 ナップサック問題は、輸送管理に関連している。 例えば、ナップサックが貨物、乗員、弾頭運搬ユニットを表している場合には、アイテムの値により表現される認識のパラメーターの限界までユニットを積むことが望ましい。

    k. リンキングユニット。 これは、ナップサック問題の拡張である。 貨物列車のような輸送ユニットが、鎖で繋がれており、後に該鎖の一部を解除して除外する必要がある(例えば、顧客に特別なユニットを配達するため)。 そして、その時、その他の該鎖について再組み立てをする。 新しいユニットが追加される場合もある。 ユニットの組み立て、分解は、時間がかかる上にコストもかかる。 そこで、要する時間を最小限に抑えるために該鎖に収まるように、前記ユニットのオーダーを最適化することが望ましい。 前記ユニットの該鎖は、イベントのシーケンスとして考えられる。 最適鎖は、本発明を用いることにより認識することができるためである。

    ペイロードを解放する爆撃機の場合、認識のオーダーにおいてそのように行わなければならない。 そして、制約条件又は変数は、時間、燃料、容量、天気、タイムウインドウなどである。

    l. 戦略的戦争ゲームをすること。 異なる戦略レベルでシミュレーションを走らせることは、イベントの鎖の結果としてのオペレーションレベルを下げることである。 例えば、橋、発電所、空港及びその他の戦略的ユニットを使用不可能とすることは、どこでイベントが発生するか否かわからないままに、シナリオを走らせることである。 この手法は、CPUクラスターにおける並列動作に似ている。

    m. 実験計画法のマトリックスをセッティングする場合において、一つの変数について各々のCPUがすべての実行可能な組み合わせを探索して、コンピューターが理想の結果を求めてすべての実行可能な変数の組み合わせについてサロゲートモデルを反復計算するような、並行動作するアルゴリズムを使用すること。

    本発明の実施例は、上述のように、任意の逐次的組み合わせ問題についても適用可能なように一般的な用語を用いて記載されている。

    また、特別な実施例については、本発明の使用が図示されている。

    図1は、本発明を実行する手法に係る実施例のS1からS9までのステップを図示した流通チャートを示す。

    S1は、最適化された逐次的組み合わせプロセスを認識する。 本発明は、たくさんの互換性を有するイベント及び最善の最終結果を得るために最適化することを要求するシーケンスを備える、任意のプロセスに適用可能である。 該プロセスは、たくさんの又はすべての実行可能なシーケンス内で結合され得るn個のイベント(幾つかの又はすべてのイベントの代替物となるような、より大きなストックからnを選択する可能性を含む)を備えるということができる。

    S2は、マスターモデルを構築する。 この例においては、サロゲートモデルにより用いられるデータを得たことによって、前記プロセスのマスターモデルが構築される。 マスターモデルと一致するタイプの例は有限要素解析モデルであるが、妥当な程度に正確なモデル、一般的にコンピューター化されたモデルが使用され得る。 当該モデルは、前記プロセスに関連する、すべてのパラメーターを包含するだろう。 そして、当該モデルは、入力としてイベントの任意のシーケンスを受け取るように構成される。 そのとき、当該モデルは入力シーケンスの順番通りにイベントを実行する前記プロセスの最後の最終結果の値を計算する。 また、同時に、当該モデルは、各イベントについての最終結果に対する貢献値を計算する。 この貢献は、前記シーケンスにおけるイベント及び、もしあるならば、そのイベントに先行するイベントのポジション(そして、該イベントに追従する可能性がある)に依存する。 該貢献は、モデル化されたプロセスのオペレーションパラメーターの観点から表現される。

    例えば、前記オペレーションパラメーターが、前記プロセスにより生成される構成要素の大きさを表すものであるならば、該貢献は、認識のイベントにより発生する完全に最終的な値に対する貢献である各イベントに対する大きさを表す値である。

    オペレーションパラメーターがそのプロセスを実行するのに要する時間であるならば、その貢献もまた各イベントに対する、ある認識のイベントを実行するのに要する時間の長さを表す値である。

    サロゲートモデルを用いない場合、最良の最終結果を付与するシーケンスを認識するために、最適化プロセスは、そのマスターモデルを用いて計算することが実行可能なシーケンスを要求する。 十分に詳細なマスターモデルを用いた場合、少ないイベントについてでさえ、このことは法外な時間を要することになる。 各シーケンスは、計算に何時間も要する場合がある。 そして、組み合わせの総数は莫大である。

    S3は、サロゲートモデルを構築する。 サロゲートモデルは、イベントのシーケンスを入力するという点において、マスターモデルを単純に近似したものであることが望ましい。 そして、サロゲートモデルは、該シーケンスにおけるイベントを実行するために前記プロセスの最終結果を計算する。 しかしながら、関連する計算は、対象に関するすべての逐次的組み合わせが妥当な速さで(一般的には、時間単位ではなく秒単位又は分単位で)計算される程度に、そのマスターモデルよりずっと単純である。

    サロゲートモデルは、最終結果を付与するために、その最終結果に対する各イベントの貢献を計算するステップを備える。 貢献値は、後のステップで述べるように、マスターモデルを用いることにより決定される。 各貢献値は、一般的にシーケンスにおけるイベントのポジション及び先行するイベントに依存する。 マスターモデルの近似化することにより、任意のシーケンス内の各イベントについて、情報が認識のシーケンス内の認識ポジションにおけるイベントの貢献を利用できないという問題が生じる。 そうでない場合には、前記情報は、アルゴリズムに基づいて、探索中の配列にできる限り近い配列に関連する情報に置換される。

    S4は、実験計画法(DoE)を決定する。 サロゲートモデルに用いられる貢献値を得るために、一回又は複数回マスターモデルを計算する必要がある。 このことにより、シーケンス計算の最終結果の値及びシーケンス内の各イベントの貢献値に関する情報を得る。 本発明の目的は、意識的にコンピューターを用いた計算回数を減らすことにあるから、マスターモデルを用いて計算して、異なる配列のイベントに関する広範囲に渡る貢献を得るために、有用かつ情報に富んだシーケンスの選択をすることは有益である。 多数の実行可能なシーケンスの中から選択された複数のシーケンスは、実験計画法(DoE)と呼ばれる。 このように、多数の実行可能なシーケンスの中から選択された複数のシーケンスは、上記の如く、オペレーションパラメーターの観点からの貢献である各シーケンス中の各イベントに関する最終結果に対する貢献値に関する情報にリンクされる。

    上記の説明の通り、サロゲートモデルは、アルゴリズムに依存するものである。 当該アルゴリズムは、前記シーケンス内の各イベントに関して、マスターモデル(実験計画法のシーケンスに関連づけられた情報)の中で利用可能なモデルから得た貢献値が最終結果の計算に用いられることを決定する。 当該アルゴリズムは、利用可能なモデルの貢献値と計算されたシーケンスの配列とを最も強く適合させることを決定するような階層的な又は優先順位をつけるというルールに従うものである。 強い適合は、前記シーケンスにおけるイベントのポジションの観点から及び先行するイベントの観点から、前記配列に一致するものの一つである。 より弱い適合は、同じ先行するイベントを少数有し、かつ、前記シーケンス内の異なるポジションにイベントを有する。 又は、弱い適合は、同じ先行するイベントを少数有し、若しくは、前記シーケンス内の異なるポジションにイベントを有する。 このような手法により適合したイベントは、いわゆるオキャランス(occurrence)である。 この適用の利点は、そのオーダー及びオキャランスのタイプにより決定されることである。 このことは、実施例に関して、下記に詳細に述べられている。 実験計画法を決定する際に、利用者は、オキャランスがどのタイプか、又は、どの程度の適合であるかについて決定すべきであり、サロゲートモデルから得られる最適化された最終結果に対する十分な正確性を付与する必要がある。 例えば、適合はイベントのポジションの観点から正確であること及び同じ先行する一つのイベントを有することが必要とされる場合がある。 又は、ポジションの適合が重要ではないが、探索中のイベントに先行する2つのイベントが適合しなければならないことが必要とされる場合もある。 一度このことが決定されると、十分なイベントの組み合わせがオキャランスの詳細について望ましいレベルで適合するように、どのシーケンスがマスターモデルを利用した計算を何回する必要があるか、又は、どのシーケンスがマスターモデルを利用した計算をする必要があるか、若しくは、シーケンスがマスターモデルを利用した計算を何回する必要があるか、を発見するために計算が実行される。 これらのシーケンスは、実験計画法を備える。

    その代わり、マスターモデルを用いて、単にランダムに又は擬似ランダムにシーケンスを選択する計算をするような場合には、十分である場合がある。 しかしながら、このシーケンスの収集が、特別に計画が欠けていないにもかかわらず、実験計画法と考えられる。

    S5は、マスターモデルを通じて、実験計画法シーケンスを実行する。 一度、実験計画法が立ち上がれば、実験計画法内の各シーケンスは、マスターモデルを通じて計算される。 各実験計画法のシーケンス中の各イベントに関する最終結果に対する貢献が判明するため、この結果が記録される。 このことにより、サロゲートモデルの計算に使用されるオペレーションパラメーターの情報が提供される。

    S6は、サロゲートモデルのプライオリティーリストを構築する。 サロゲートモデルのアルゴリズムは、サロゲートモデルを通じて計算されたシーケンス内の各イベントに関するプライオリティーリストに従う。 当該リストは、探索中のイベントと実験計画法のシーケンスに含まれるイベントとの間における適合条件の階層形式を採用する。 当該リストは、適合に関して高いレベルを要求することから始める。 そして、適合が見つかるまでは低い適合レベルのまま進行する。 従って、該アルゴリズムは、前記リストの先頭から開始して、実験計画法を用いて、探索中のイベントに関して高いレベルの適合を探索する。 適合が発見されなければ、当該リストの第二条件へ移動する。 そして、適合が発見されるまで、又は、当該リストの最後へ到達するまで、それが続けられる。 このようにして、該アルゴリズムによって該条件が発見された場合、適合が発見された実験計画法のシーケンス内の探索中のイベントのマスターモデルにより以前に計算された貢献が取り出され、最終結果を決定するために用いられるサロゲートモデルの加算に含められる。

    従って、最適化されたプロセスに関して適切なプライオリティーリストを構築することが必要とされる。 アルゴリズムの実行時間は当該リストの長さに対して比例するから、当該リストの長さは、サロゲートモデルがどの程度の時間を計算にかけることができるかについて影響を及ぼす。 しかしながら、当該リストの先頭部分において、より高い適合レベルであるならば、計算精度を改善することができる。 実験計画法を決定するときに用いられるモデルに対して、最も高いレベルの適合を制限する必要はない。 幾つかのイベントのサブシーケンスに関するより高いレベルの適合が、実験計画法のシーケンス内に現れる。 そして、これらの利用される場所を使用することにより、より高精度な最終結果を得ることができる。 従って、実験計画法を最大限に利用する一般的な応用事例に関する有用なプライオリティーリストは、いかなるイベントについても、該イベントが前記シーケンスの始まりであろうと終わりであろうと、同一の先行するイベントを有する同一ポジションのイベントを探索することから始めるものである。 そのプライオリティーリストを構築する場合に、前記シーケンスにおけるイベントのポジションにおける、又は、先行するイベント若しくはイベント群における適合がより高い優先順位を与えら得るか否か選択される。 プライオリティーリストの例は後掲する。

    S7は、サロゲートモデルを通じて、すべての実行可能なシーケンスを実行する。 サロゲートモデルとそのプライオリティーリストとが構築されると、最終結果に関する情報と貢献について、マスターモデルを用いて計算が行われる。 サロゲートモデルは、実行可能なすべてのシーケンスについて計算するために用いられる。 各シーケンスは、各シーケンス内の各イベントについて、該イベントの該最終結果に対して貢献するアルゴリズムを実行して、さらに各シーケンスに関する最終結果を発見する貢献を加算するような該サロゲートモデルへ入力される。 該アルゴリズムは直進検索であり、プロセスを取り出して、各シーケンスの計算は単純な足し算であるから、サロゲートモデルは非常に速く各シーケンスを実行することが可能であり、一般的に検査すべきシーケンスのすべてに要する時間は、僅かに2,3数分であることが期待される。

    しかしながら、幾つかの場合においては、サロゲートモデルを通じて実行可能なシーケンスの総数のうち幾つかだけ計算することによって、思い通りに最適化されたシーケンスを得ることが可能な場合がある。 このことは、すべてのシーケンスを実行するよりも明らかに速いため、時間が非常に貴重であるインスタンスにおいて望ましい場合がある。 しかし、計算精度が失われる場合がある。 実行可能な手法は、特に前記プロセスの最終結果の望ましい最適値が知られている場合には、前記シーケンスのサブセットを計算して、理想値に対する様々な最終結果を検査することである。 適切な状態に近い適合が見つからない場合には、満足いく最終結果が認識されるまで、さらにシーケンスを実行する場合がある。

    S8は、サロゲートモデルの計算結果から最適なシーケンスを認識する。 個々のシーケンスに関するサロゲートモデルから結果が出た後、最適シーケンスが、最終結果を決定するオペレーションパラメーターとの関係を有する最適値の一つを発見するようなすべての最終結果を備えることによって認識される。 前記プロセスの性質に依存するため、オペレーションパラメーターの最適値が最小値、最大値又は理想値に近い値を有する最終結果である場合がある。 幾つかの場合では、最適値が便利なことに幾つかのオペレーションパラメーターの理想値を有する最終結果と照合することによって認識される場合がある。 他の場合では、プロセスが、できる限りプロセスを実行するように又は最高点を得るように、オペレーションパラメーターを最小化する又は最大化するものである場合がある。 この最適値と一致する最終結果を付与するシーケンスは、このように最適シーケンスとして認識される。

    最適シーケンスを用いたS9実行プロセス。 前記シーケンスは、最適な最終結果に到達するために、最適であると認識される前記シーケンスを利用することにより実行される。 しかしながら、前記プロセスの調査が進行中であるならば、このステップは始められない、又は、実行が遅れる場合がある。

    図2に他の実施例の流通チャートを示す。 他の実施例とは、検査して必要であれば、最適シーケンスの認識に関するサロゲートモデルの計算結果の計算精度を改善するために用いられるような追加された幾つかのステップを備えるものである。 図1に示すような実施例に関しては、ステップS8におけるサロゲートモデルの計算結果から最適シーケンスが認識される。 その結果として、追加されたステップが実行可能となる。

    S10は、マスターモデルを通じて、認識されたシーケンスを実行する。 サロゲートモデルによって計算された最終結果に基づいて最適であると認識されたシーケンスが、マスターモデルを用いて計算される。 このことにより、マスターモデルの限界内においては正確であると知られている該シーケンスに関する最終結果の値が付与される。 マスターモデルの限界は、サロゲートモデルの限界よりも高い。

    S11は、結果を比較する。 認識された最適シーケンスに関するマスターモデルによって計算された最終結果が、サロゲートモデルによってすでに計算されたシーケンスの最終結果と比較される。 最終結果の二つの値が許容範囲(プロセスの性質と利用者の求める計算精度に依存するであろう)内に収まったという点において、当該比較の結果が許容できるならば、その時、シーケンスは最適であると知られ、望めば、該手法はステップS9(最適シーケンスを用いた実行プロセス)へと進行する。 二つの値が要求範囲内に収まらないという点において、該比較が許容できないものであるならば、認識されたシーケンスがおそらく最適ではないことを理由として拒絶される。 この場合、該手法は、代わりに新しいステップS12へ進む。

    S12は、実験計画法にシーケンスを追加する。 認識されたシーケンスが、サロゲートモデルによりその計算を実行するために用いられた貢献に関する情報が前記シーケンスにおいて利用されるため、ステップS10においてマスターモデルを通じて計算される。 このように、以前にステップS5においてマスターモデルを通じて計算されたように、前記シーケンスは実験計画法におけるシーケンスに追加される。 その時、該手法はステップS7へ戻り、サロゲートモデルを用いて再びすべての実行可能なシーケンスを実行する。 しかしながら、この時、実験計画法が拡張されたため、さらにサロゲートモデルに対して利用可能な情報がある。 その上、各シーケンスに関するサロゲートモデルを通じて計算された最終結果が、以前に増して正確である傾向にある。 そのため、ステップS8で認識されたシーケンスが本当に最適化される良い機会である。

    前記シーケンスがマスターモデルを通じて再び実行されて、計算精度を検査するために、該結果はサロゲートモデルから得た結果と比較される。 結果に満足できない場合には、前記シーケンスは、ステップS7へ再び戻った手法を用いて、ステップS12において実験計画法に付加される。 このように、サロゲートモデルの結果とマスターモデルの結果との間で満足すべきレベルの一致が見られるまで、ステップS7,S8,S10,S11及びS12のループが続けられる。 その結果として、該手法は、ステップS9へと進行する。 このようにして、最適化の計算精度が徐々に改善される。 また、各ステップS10のマスターモデルを通じて計算される追加的なシーケンスの値が最適値に近い傾向があるため、マスターモデルの計算コストを考慮した効果的な方法で、該改善が為される。 それらが、サロゲートモデルによる最適値と認識されるためである。 このように、余分な計算を関心のあるエリアに集中させて、計算精度が要求されたレベルに改善される。

    上記の様々なステップが図1及び図2に示す順序とは異なる順序で実行され得る点に、ある程度留意すべきである。 特に、ステップS2からS6は、利用者の都合に合わせて、任意の順序で実行可能である。 さらに、様々なステップが一定の割合で減少したり、又は、完全に無くなる場合もある。 例えば、既存のモデルが利用できる場合には、マスターモデルを構築する要求がない場合がある。 これは同一のプロセスを最適化するために以前に使用されたモデル、現在のプロセスに適用可能な程度に似たモデルを最適化するために以前に使用されたモデル、又は、別々のソースから提供される若しくは得たモデルである場合がある。 このことは、本発明を実施するに当たり特別に成されるものであるか否かは問わない。 このことは、本発明がサロゲートモデルを構築することを含むか含まないかを問わず、それを構築せずにサロゲートモデルの利用を制限する場合であっても、単純にサロゲートモデルに適用される。 また、特別な最適化プロセスに関する実験計画法が決定される場合がある。 又は、ランダムに決定される場合や以前に定義された実験計画法を採用する場合もある。 実験計画法を定義する必要がないため、同一又は似たプロセスに関して用いられることが望ましい。 前述の方法のいかなる方法でも既存の特徴を使用することは、単純にかつおそらく全体の最適化プロセスの計算速度を加速させることになる。

    マスターモデル、サロゲートモデル、最適シーケンスの認識及びマスターモデルとサロゲートモデルとの比較が、スピードと利便性のため、コンピューターソフトウエアによって実行されることが望ましい。 例えば、コンピュータープログラム製品によって、モデル計算、実験計画法及びモデル結果の記憶及び最適シーケンスの認識が可能となる場合がある。 コンピューターシステムは、実験計画法及びモデル結果を記憶するメモリー及びモデル計算、メモリーへのデータの読み書き及び最適シーケンスの認識を目的としたプロセッサーを備えることができる。 しかしながら、コンピューターによる実行はオプションであり、幾つかの場合においては、電子機器又は手作業により、これらの特徴の幾つか又はすべてを他の方法により実行することが望ましい。

    さらに、本発明のコンピューターによる実行に関して、さらなる速度の増大が並行動作手法を採用することにより実現され得る。 実験計画法は、イベントの範囲を理想的にカバーして、さらにそれぞれの貢献を計算するまで、コンピューターを利用してマスターモデル(より詳細な例に関しては下記により詳細に述べる通りである)によりシーケンスの選択を計算する場合において利便性が高い。 あるイベントに一以上の変数が組み込まれた場合に、あるプロセスにおける特別なステップが一以上の温度及び一以上の方向で実行された場合には、別々のコンピュータープロセッサーによりそれぞれの変数を示すことが可能となる。 実験計画法を決定するため、他の変数が一定値に保たれている間、各プロセッサーが一つの変数についてシーケンスを実行することが可能である。 このことによって、すべての変数がまだ考慮されており、単純なマスターモデルが使用されている間に、より早く実験計画法を決定することが可能である。 各プロセッサーが一変数さえ考慮すればよいためである。

    単純に、サロゲートモデルを用いた複数のシーケンスを実行するために並行動作プロセッサーを使用可能である。 各プロセッサーは、一つのパラメーターの異なる値を含んだシーケンスの専用となる。 そして、シングルプロセッサーが該サロゲートモデルを通じてすべてのシーケンスを実行するより早く最適シーケンスを認識できる。

    さらに詳細例と関連させて本発明を説明する。

    6ステップを備えるプロセスを考える。 該6ステップは、任意のオーダーで実行可能である。 そして、各ステップが2通りの方法(前進法若しくは後退法又は第一温度若しくは第二温度)のうち一つの方法で実行可能である。 該オーダーと各ステップをどの方法により実行するかの選択とが該プロセスの最終結果を改善する。 この最終結果をオペレーションパラメーターXによって規定する。 そして、該最終結果の理想的な性質を該オペレーションパラメーターが理想値X=0である状態にする。 言い換えれば、該オペレーションパラメーターが最小化されるということである。

    各ステップ又は各イベントに一つの添え字を与える。 該添え字は1〜6の数字である。 これらの数字の正値と負値とを、各イベントを実行する2つの方法を表わすために用いることができる。 このように、個々の数字群が特別なイベントを示す添え字であるという点より、例えば、当該ステップのシーケンスを[−6,5,3,1,−4,2]と表現することができる。 該シーケンス内の各数字が表わすポジションは、前記イベントが該シーケンス内で実行されるポジションを表わす。

    有限要素(FE)モデル形式のマスターモデルが創出される。 該マスターモデルは、逐次プロセスを表現するものであり、前記シーケンス内の任意のポジションの各イベントを考慮し、さらにイベントを実行する両方の方法において考慮したものである。 該モデルは、入力として前記シーケンスを取り込み、該プロセスの中のオペレーションパラメーターXの進展を表現する図を作る。 これにより、任意のイベントの組み合わせについてXの最終値を計算することが可能である。 各イベントによって発生するXに対する貢献についても同様である。

    最適化プロセスの目的は、該イベントの前記シーケンスを変化させることにより、Xの値を最小化することである。 該イベント内の各ポジションにつき一つずつ6個の変数がある。 該変数は、それぞれ12個の非数値的な値を取ることができる。 そして、各イベントを実行する第一の方法について6個、第二の方法について6個の変数を取ることができる。 これにより、全体として26 × 6! = 46080通りの組み合わせが付与される。 逐次的組み合わせ問題に関する幾つかの最適化の従来手法によると、有限要素モデルを利用してこれら全ての組み合わせを計算する必要がある。 そのような計算の結果、Xの最小値を伴う前記シーケンスを選択する。 しかしながら、これは現実的ではない。 一つの組み合わせを計算するために、32時間を要するためである。 他の有効な組み合わせの最適化手法が文献に記載されている。 しかし、例えば、整数計画法、グラフ、分岐限定法及び2分木法は、該組み合わせの数を減らすことができないため、非常に広範囲に渡る計算をしなければならない。 本発明は、サロゲートモデルを用いて結果に到達するまでに要求される時間を減少させることにおいて有意である。 該サロゲートモデルは、有限要素モデルよりもずっと速く計算して、しかも必要とされる該有限要素計算の回数を減らすために用いられる。 該サロゲートモデルは、該有限要素モデルから得たデータを用いる。 該有限要素モデルの計算が何回か必要であるためである。 しかし、該サロゲートモデルは、実行可能な全組み合わせ数よりずっと少ない計算回数から得たデータを用いることにより、有限要素モデルの近似が可能である。

    該サロゲートモデルを発展させるにあたり、Xの合計値は、6つのイベントにより発生したXに対する貢献の合計であり、以下の通りに容易に表現することができる。

    ここで、xiは、該シーケンスにおけるイベントiによって発生する貢献である。 有限要素モデルは、各イベントの貢献を計算することができる。 そのため、該サロゲートモデルにより必要な情報を提供することができる。

    任意の1つのイベントにより発生する貢献は、該シーケンスにおけるイベントのポジションと任意の先行するイベントとに依存し得る。 そして、該イベントは、2通りの実行可能な方法を有する該シーケンス内で実行される。 該シーケンス内で最初に該イベントが発生した場合には、発生した貢献はサブシーケンスイベントから独立する。 このことは、主要効果の一つとして以下のごとく表わすことができる。 イベントeに関する主要効果は、M として表わすことができる。 例えば、上記の例となったシーケンスは、M −6に関する情報を付与する。 というのは、−6が、このシーケンス内の最初のイベントであるためである。 全体として、6つの実行可能なファーストイベントがある。 それらのイベントは、それぞれ実行可能な2通りの方法を持っており、該主要な効果についての実行可能な12の値すべてを付与する。 これらのことが、有限要素モデルを12回計算することにより規定される。 全シーケンスを実行する必要はない。 なぜなら、該シーケンス内の最初のイベントが全ての実行可能な主要効果に関する完全な情報を提供可能なためである。

    該サロゲートモデルの候補として特に簡単なモデルは、Xの最終値が該主要効果の合計であると仮定されるモデルの中の一つであり、以下の通りに表わされる。

    ここで、e は、シーケンスのi番目の場所でのイベントeである。 例えば、該モデルは、シーケンス[−6,5,3,1,−4,2]に関するXの値をX=M −6 +M +M +M +M −4 +M として付与する。 該モデルは、メモリーを備えないシステムに基づくため、任意の先行するイベントの現在のイベントへの影響を考慮しない。 初期イベントに関しては、前記シーケンス内の全ての場所で同一の動作をすると仮定する。 というのも、対応する主要効果に対してi=2,3,4,5,6におけるすべてのx を置き換えるためである。 このことは、該係数が該イベントのみに依存することを意味する。 そして、前記シーケンス内に該係数が有する場所には依存しないことを意味する。 前のイベントに起因するプロセス内部で起こり得ることの効果は考慮しない。 該モデルは、有限要素計算の回数を減らすという理想的な目的に合致する。 というのは、該モデルは、前記サロゲートモデルを通じて実行可能な各シーケンスの計算を要する情報のすべてを提供するためである。 従って、要求される計算回数は、12回のみである。 しかし、一般的にシステムはメモリーを有しないシステムとしては動作しない。 任意のイベントにより発生した最終結果に対する貢献は、前記シーケンス内の場所によって変化する。 従って、さらに正確なモデルを表わすと、以下の通りである。

    ここで、Δ(e、i)は、計算精度を改善するものである。 該改善は、前記シーケンスにおけるイベントのポジションの効果を包含することによって発生する。 この場合、貢献x =f(e,i)は該イベントと該ポジションとの関数である。

    システムメモリーを最適化プロセス中に包含させるために、任意の1つのイベントの全体的な最終結果に対する貢献のオーダー及びタイプについての規定をオキャランスとする。 ポジションiでの貢献を表わすために、該オキャランスは、次のように規定されている。

    (i) タイプ1の第一のオーダータームは、前のイベントの任意の貢献を無視する。 すなわち、該オーダータームはメモリーを有しないシステムを表現する。 しかし、該オーダータームは、該イベント内のポジションの効果を考慮する。 早い段階で規定される主要効果がタイプ1の第一のオーダータームである。 しかし、ポジション1で変位を表現するために用いられる場合に限り、このことが成立する。

    (ii) タイプ2の第一のオーダータームは、前のイベントの任意の貢献を無視する。 そして、該オーダータームは該ポジションの効果をも無視する。 例えば、式(2)に基づくモデルは該タームのみを組み込む。 X=M +M −5 +M +M −1 +M +M −4において、M はタイプ1の第一のオーダータームである。 一方、その残りは、タイプ2のオキャランスに基づくものである。 貢献M −5 ,M ,M −1 ,M 及びM −4は、シミュレーションから求められるためである。 この場合、イベント−5,6,−1,3及び−4は、有限要素モデルを用いて計算した前記シーケンスのポジション1で発生する。 しかし、この計算において他のポジションではイベントは発生しない。

    (iii) タイプ1の第2のオーダータームは、一のシーケンス内の一のポジションと該シーケンスの直近の履歴(すなわち、考慮中のイベントiのすぐ近くを先行するイベント)を考慮する。 第2のオーダーのオキャランスは、i≧2の場合にのみ存在する。

    (iv) タイプ2の第2のオーダータームは、該先行するイベントを考慮する。 しかし、該オーダータームは、該シーケンスの一組のイベントのポジションの重要性を無視する。

    (v) 第三のオーダータームは、i≧3の場合にのみ存在して、考慮中のイベントの直前にある2つのイベントを組み込む。

    (vi) より高次オーダーについてなど。

    さらに、一のオキャランスのオーダーは、適切な添え字によって規定されている。 そして、そのタイプは、プライム記号によって規定されている。 従って、k番目のオーダーとタイプとのオキャランスは、R ' (v,i)として示される。 ここで、vはポジション[e i−k+1 ,…,e i−1 ,e ]におけるイベントを構成するベクトルである。 その上、vは、現在のイベントに先行するk−1個のイベントを包含する。

    k=1かつタイプ1の場合を仮定すると、シーケンス20が第一のオーダーR ' (2,1)=M ;R ' (−5,2);R ' (6,3);R ' (−1,4);R ' (3,5);R ' (−4,6)の次のオキャランスの情報を付与する。 そして、該オーダーにおいて、各ペアの1番目の数字がイベント、2番目の数字がシーケンス内のポジションを表わす。 該情報は、該シーケンス内のポジションiでのイベントeのオキャランスにより発生するXの変換に関する情報を包含する。 実験計画法(DoE)は容易に創出できる。 そのためには、十分な時間をかけて有限要素モデルを計算して、e=−6,. . . ,−1,1,. . . ,6;i=1,. . . ,6に関するすべての第一のオーダータイプ1のオキャランスR ' を備えるマトリックスを埋めればよいからである。 該実験計画法によれば、18回の計算を要する。

    メモリーを有するシステムを表わすためには、現在のオキャランスR ' だけを考慮するのではなく、現在と過去のオキャランスの効果を考慮する必要がある。 つまり、第二及びより高次のオーダーである。 該モデルを単純化するために、前記シーケンス内の最新イベントを考慮する場合に、変位に関する効果がいわば該イベントの直前のイベントによって発生することを仮定することが妥当である。 該直前のイベントは、前記最初のイベントより重要である。 というのは、非常に高次のオーダーのオキャランスは無視されるためである。 さらに、幾つかのイベントのサブシーケンスがおおよそ似た効果を有することが要求され得る。 要求され得るのは、該サブシーケンスが前記シーケンス内で発生するいかなる場合もである。 なぜなら、2つのオキャランスが高次のオキャランスを満足するためである。 これらのアイデア、すなわち事前に実行された計算から得た情報を用いて、任意のイベントの効果に対する近似を構築可能である。 この情報は、実験計画法を備える。 該プロセスは、次の通りである。
    1. 全体として各イベント後のXに対する貢献を予測することを目的として、最終的には、Xの合計値を得るために該貢献を積算する。 Xの初期値=0。
    2. zpを関心のあるシーケンスとする。 例えば、zp=[6,3,−5,4,−2,1]とする。
    3. i=1(シーケンス内の最初のイベント)から開始する。 その時、順調であれば、iの値を増やす。
    4. オキャランスの実行可能な最高次のオーダーはiである。
    5. zpの最初のi要素を包含するベクトルをzp1=[1:i]とする。 例えば、i=3であるならば、zp1=[6,3,−5]となる。
    6. k=1とする。
    7. zp1の最新の要素i−k+1を有するベクトルをzp2=zp1[i−k+1:i]とする。
    8. zp2に関する実験計画法を探索する。 zp2の最新要素が該実験計画法内のシーケンスのi番目のポジションに現れるためである。 発見された場合には、対応する貢献x の値を受け取る。 そして、ステップ10へ飛ぶ。 そうでない場合には、処理を続行する。 該発見された貢献は、オーダーi及びタイプ1のオキャランスである。
    9. 該シーケンス内のポジションに関係なく任意に該実験計画法内でzp2に関する実験計画法を探索する。 発見された場合には、該対応する貢献xiの値を受け取る。 そして、ステップ10へ飛ぶ。 発見された該貢献は、オーダーiとタイプ2のオキャランスである。
    10. X=X+xi.
    11. i=epの場合には、停止する。 該シーケンスの終わりに到達したということである。 当該例において、ep=6である。 このことは、シーケンスごとの6イベントに対応する。
    12. i=i+1
    13. ステップ4へ飛ぶ。

    当該プロセスは、有限要素モデルを1回計算するよりも速い計算が可能である。 このように、実験計画法を生成するために相対的に少ない回数の有限要素計算の結果を用いることにより、すべての実行可能な該シーケンスを用いてサロゲートモデルを素早く計算して、しかも最も理想的なXの値を付与するシーケンスを認識可能である。

    R'2までの条件に基づいたモデルを想定して、前記オキャランスを利用する概念を説明する。 該モデルは、以下に示す通りである。

    シーケンス[2,−5,6,−1,3,−4]は、次の第2次オーダーのオキャランスR ' (2,−5,2);R ' (−5,6,3);R ' (6,−1,4);R ' (−1,3,5);R ' (3,−4,6)に関する情報を提供する場合を考える。 各グループの最後の数字は、最初の2つの数字で表わされる2つのイベントの該シーケンス内のポジションである。 有限要素モデルを180回計算することが、該R ' に関する実験計画法のマトリックスのすべてを埋めるために必要である。 しかも、該計算によって、該利用は魅力的なものではなくなる。 その代わり、R に関するマトリックス全体を埋めるような実験計画法を用いることにより妥協できる。第2次オーダーとタイプ2とのすべてのオキャランスが存在すると確信するには、27回の有限要素計算が必要である。該近似はサブシーケンスペアの発生場所を無視するにもかかわらず、たくさんのプロセスが当該近似により計算精度を著しく損なわせないことを示す。さらに言うと、幾つかのR ' ペアは、該マトリックスのために利用可能であり、利用可能な場合には利用されることも可能である。従って、式(4)におけるR ' の条件は、以下のように置換可能である。

    このように、第2次オーダーの条件は、可能なときはいつでも用いられる。 しかも、利用可能であるならば、より低次の条件によってのみ置換される。 計算精度の小さな損失は、実験計画法に必要とされる有限要素解析の計算回数の減少により相殺される。

    該実験計画法は、すべての実行可能なR (v)のオキャランスを包含するように設計されるが、幾つかのイベントとポジションとのために、該実験計画法は第3次オーダー及びより高次のオーダーのオキャランスを包含可能である。従って、該オーダーはさらに計算精度を向上させるために用いられる。このようにして式(5)は一般化される。具体的には以下の通りである。

    さらに、Xの合計値は次のように定義される。

    ここで、nは該シーケンスにおけるイベントの全体数である。 そして、当該例においてはn=6である。 式(7)は、式(4)をより一般化した形式である。 該式により、任意のイベントとシーケンスポジションに関する予測値を計算するために、最低タイプの最高次のオキャランスの貢献の合計を求めることが可能である。

    当該モデルは、変数若しくはイベントの任意の数nについて適用可能である。 但し、オキャランスの最高次オーダーが変数の数に等しいことに留意すべきである。 該実験計画法の中に少なくともワンポイントあれば、常に予想を創り出すという意味において、該モデルは、学習する性質を幾つか示す。 さらに有限要素解析が実行されれば、該実験計画法は大きくなり、しかも計算精度をより向上させることができる。 また、すべての実行可能な組み合わせを該有限要素モデルにより検査するには限界があるが、該モデルは正確に該プロセスから試験的なデータを再製可能である。 この特長により、サロゲートモデルが該実験計画法内にポイント数がいくつあっても利用することができる。 このことにより、求められる該モデルの計算精度に従って、後者が自由に成長し若しくは成長を停止することが可能となる。 従って、本願明細書にて検討された6つのイベントを有する例において、経験が完全なR のセットの存在が、存在するデータに良く当てはまっていると確信させるに十分であることを示している。

    貢献に関するデータが、十分な回数の実験計画法により規定される有限要素計算から一回計算されることは明白である。 従って、該モデルは、ほとんど計算を要求しない。 しかも、すべての実行可能な組み合わせが該サロゲートモデルによって検査され、最善の組み合わせが選択される。 該計算精度を検査するにあたり、それと同時に当該最善の予想を検査することが可能であり、該有限要素モデルを利用して該シーケンスを実行することを手段とする。 その時、当該有限要素計算に実験計画法を付加させて、該サロゲートモデルの予測をさらに正確にすることが可能である。 その時、連続的モデルが同一の又は十分に似た結果を生み出すまで、該組み合わせの別の完全探索を実行することができる。 そのためには、最後の有限要素解析の計算結果などから得た情報を包含するすべての実験計画法の情報を用いることをその手段とする。

    6イベントプロセスの当該例を継続して、しかも上記結論に従うことにより、該有限要素モデルを27回計算した結果に対応する実験計画法の表を構築可能である。 ここで、該モデルは、すべてのR がオキャランスを包含されることを保証する。例えば、該実験計画法は、すべての実行可能な46080通りの組み合わせを考慮して、かつすべてのR のオキャランスの中の少なくとも一の例を提供する第一のセットを選択することによって構築可能である。 該構築を達成する一つの方法は、入れ子型ループを6段階計算することである。 該ループは、それぞれ−6, −5, −4, −3, −2, −1, 1, 2, 3, 4, 5, 6の値を用いて計算して、しかも|A| ≠ |B| ≠ |C| ≠ |D| ≠ |E| ≠ |F|というルールに従うシーケンスを選択する。 ここで、A,B,C,D,E及びFは、6段階入れ子型ループの変数である。 そして、各シーケンスが記録されて、各R のオキャランスの例が少なくとも一つ求められた時に、該実験計画法は停止する。以上により、すべてのR のオキャランスが検査されたことを保証するシーケンスの最初のセットを包含する実験計画法が生成される。 当該方法は、該実験計画法を生成する特別に簡単な方法である。 しかし、該結果が、必ずしも最適な実験計画法でも、最小の実行可能な実験計画法でもないことに留意すべきである。

    該実験計画法内の各シーケンスは、該有限要素モデルを利用して計算される。 また、該実験計画法の各シーケンス内の各イベントにおいて、Xに対する貢献は、該有限要素モデルにより計算されたシーケンスの終わりと始まりにおけるXの累積値の差から計算される。

    上記内容を明らかにするため、シーケンスを[6,3,−5,4,−2,1]として該モデルに適用する場合を考える。

    1. X=0.

    2. i=1:ポジション番号1に対し、オキャランスの最高次オーダーは1であり、そこで該実験計画法のポイント内に6に対する主要な効果があるかどうかをチェックする。 その主要な効果があったと仮定する。 6の主要効果に対する貢献は計算されたデータから抽出されて、その値はXに加算されて、X=M となる。

    3. i=2:オキャランスの最高次のオーダーが2である場合には、ポジション2(タイプ1のオキャランスは最初に探索される)に関する該実験計画法内でペア(6,3)を探索する。 適合がない場合には、次にポジションに関係なく、タイプ2のオキャランスを探索する。 適合が見つからない場合には、該対応する貢献をXに付加する。 従って、X=M +R (6,3)となる。

    4. i=3:オキャランスの最高次のオーダーが3である場合には、ポジション3(再度、タイプ1のオキャランスを最初に探索する)に関する該実験計画法内でサブシーケンス(6,3,−5)を探索する。 該サブセットが該実験計画法内に発見されない場合には、該実験計画法内の任意の場所について当該3組の数字を探索する。 このことが失敗に終わった場合には、そのようなタイプ1又はタイプ2のいずれかの第3次オーダーのオキャランスがないことを示している。 次に、最も遠いイベントを切り捨てることにより、該サブセットを減らす。 これにより、おそらくポジション3で発生するデフレクションの影響をほとんど受けなくなる。 該サブセットは、(−3,5)となる。 そうしたら、再度タイプ1のオキャランスを最初に検査する。 ここで、該オキャランスは、イベント−5がポジション3に、イベント3がポジション2に存在する。 適合が見つからない場合には、該対応する貢献をXの値に付加する。 従って、X=M +R (6,3)+R ' (3,−5,3)となる。

    5. i=4:オキャランスの最高次オーダーが4である場合には、タイプ1のオキャランスの間、ポジション4に関する該実験計画法内でサブシーケンス(6,3,−5,4)を探索する。 適合がない場合、タイプ2のオキャランスを探索する。 その結果、該オキャランスを一つも見つけられない場合、次にサブセットを(3,−5,4)に切り捨てて、タイプ1のオキャランスを最初に探索する。 18回計算する間に適合がある場合には、R ' の条件に関する適当な貢献をXの値に付加する。 従って、X=M +R (6,3)+R ' (3,−5,3)+R ' (3,−5,4,4)となる。

    6. i=5:オキャランスの最高次オーダーが5である場合には、タイプ1のオキャランスの間、ポジション5に関する実験計画法内でサブシーケンス(6,3,−5,4,−2)を探索する。 何も発見されず、タイプ2のオキャランスでもない場合、切り捨てて、(3,−5,4,−2)を探索する。 さらに再びタイプ1とタイプ2との探索に失敗した場合には、さらに(−5,4,−2)に切り捨てる。 再びいずれのタイプについても適合が発見されない場合には、(4,−2)に切り捨てて、タイプ1のオキャランスがないがタイプ2のオキャランスが該実験計画法内に現れた場合には、Xに対して貢献を付加する。 従って、X=M +R (6,3)+R ' (3,−5,3)+R ' (3,−5,4,4)+R (4,−2)となる。

    7. i=6:オキャランスの最高次オーダーが6である場合には、ポジション6に関する実験計画法内でサブシーケンス(6,3,−5,4,−2,1)を探索する。 予想できるが発見されない場合には、前のステージであるサブセット(3, −5, 4, −2, 1); (−5, 4, −2, 1); (4, −2, 1)と同一の手続き、すなわちタイプ1及びタイプ2のオキャランスを検査する手続きをする。 最終的には、ポジションに関係なく該実験計画法の任意の場所において(−2,1)を探索して、14回の計算の間に適合を見つける。 そして、Xの対する変化量を付加する。 従って、X=M +R (6,3)+R ' (3,−5,3)+R ' (3,−5,4,4)+R (4,−2)+R (−2,1)となる。

    上記のアルゴリズムを用いることにより、MATLABのコードを利用したPentium(登録商標)III800MHzを搭載したマシーンにおいて、46080通りのすべての実施可能な組み合わせが5分以内に計算される。 但し、C又はFORTRANで書かれたコードは、もっと速く結果を出すことができる。

    本発明は、6イベントを含む一のシーケンスを備える真のプロセスの最適化に適用される。 Xの最適値と該最適値に対応するシーケンスとは、実行可能な46080個のシーケンスの組み合わせの中から、僅かに有限要素モデルの28回の解析によって決定可能である。 該有限要素モデル内の認識シーケンスを検査することにより、該認識値は正確であることが確認される。 このようにして、このタイプのプロセスを計画するのに必要とされる計算負担が大きく減少し、それにもかかわらず、計算精度が大きく落ちることがない。

    さらに、異なる詳細例を示す。

    本発明に係る具体的例を参照してさらに詳細に説明する。 該具体例とは、ガスタービン尾部のベアリングハウジング(TBH)の内リング部の中にあるベーンの溶接に関するものである。

    図3は、一般的なTBHの斜視図を示す。 飛行機のボディにジェットエンジンを搭載するための重要な構成部品である。 該部品の主要な構造の詳細は、図3に示す通りである。 そして、該部品は、内リング部10、該内リング部10を取り囲む外リング部12及び該内リング部10と該外リング部12との間を半径方向に延伸する複数のベーン14を備える。 該ベーン14は、ガスタングステンアーク溶接を用いて該リング部10,12に通常溶接されている。 該溶接方法は、一般的にTIG溶接として知られている。

    該内リング部10と該ベーン14とは、溶接されている間、共に適切な位置に締め付けられている。 しかしながら、熱により発生する内部歪みにより、該ベーンは変形する。 該溶接は、溶接池内の溶解した金属が冷えたときに発生する収縮の原因となる。 その結果、該収縮のために、構成部品の至る所に絶対値の大きな歪が発生して、しかも製作品を変形させる。 溶接イベントの反対側にあるベーンの端部におけるベーンの2つのノード又はチップの変形によって該収縮を測定することができる。 図4は、ベーン14の斜視図において示されるこれらのノード(ノード10及びノード96)と、該内リング部10の関連部分と、該ベーン14の横断面図とを示す。 ノード10は該ベーン14の前縁の先端部であり、ノード96は該ベーン14の後縁の後端部であり、その変形は望ましくない。

    溶接速度や出力のような溶接パラメーターは、該溶接プロセス自体により規定される。 しかも、該パラメーターは、該変形を小さくするようにある程度警告され得る。 本発明の他の手法は、該ベーンと該内リング部との間のジョイント部周りを小さな間隔の溶接パスに分割することにより、該溶接プロセスを逐次的組み合わせプロセスとして考えることである。 その時、これら個々の溶接が最小限度の歪みを発生させる又は全く歪みを発生させないように実行されるシーケンスが決定される。

    図5は、内リング部10に溶接されなければならないベーン14の基部の横断面図を示す。 本図の外形周りに、すなわち該ベーンのエッジ周りに溶接される。 該外形は、図中の矢印により示すように6つの溶接パスすなわちイベントに分割される。 そして、溶接は、一つのパス上で一度に実行される。 ここで、溶接工具を再位置決めするために、一の溶接部の終わりと次の溶接部の開始との間に5秒間の間隔(five second gap)があることが望ましい。 図5の該矢印につけた1〜6の数字は、パスが溶接される順序ではなく、隣接している矢印により表現される該溶接イベントを示すために用いられる。 溶接は、任意の順序で実行され得る。 そこで、以下の記載においては、特別な符号が溶接順序を表現するように構成されている。 図5の該パスを表現する1〜6の数字は、対応するパスが溶接される順番に記載されている。 両方向に各パスを溶接することができる。 そのため、符号の正値は、図5の該矢印の方向に溶接することを示し、かつ負値は反対方向に溶接することを示す。

    図6は、幾つかの実行可能な溶接シーケンスを表現するために用いられる該符号を示す表である。 4つのシーケンス(左端の列に1,2,6及び20と添え字がされている)は、説明のために示されている。 中央の列は、該溶接シーケンスを表わしている。 該中央の列の先頭行において、1〜6までの添え字は、ある溶接シーケンスにおける6つの場所又は位置を示している。 各溶接シーケンスは該行にリストされており、前記の通り、反対の溶接方向を示す場合にはマイナスの符号を伴って、図5における溶接イベントの名称1〜6を具備する。 中央の列の縦の破線は、溶接工具を変更し、又は再位置決めするために用いられる5秒間の間隔を表わしている。 このように、溶接が実行される該シーケンス内のオーダーに対応する先頭行の数字及び下に示される列の数字は、個々の溶接イベントを表わしている。 左端の行は、各シーケンス内の溶接イベントの方向とシーケンシャルポジションとの図面での表現を示す。 数字の添え字は、直前の矢印の溶接イベントを示す図5の添え字とは対照的に、各溶接のシーケンシャルポジションを示す。

    有限要素モデル形式のマスターモデルが創出されると、逐次溶接プロセスを表わすこととなる。 該逐次溶接プロセスは、該シーケンス内の任意のポジションにおける両方向の溶接イベントと考えることができる。 該モデルは、溶接シーケンスを入力として取り込むと共に、該溶接プロセスにおける変位の表を作る。 これにより、任意のイベントの組み合わせに対して、各溶接イベントにより生ずる寄与変位(contributory displacement)と同様に、ノード10及び96における全変位を計算することができる。 例えば、前記変位は、図6の溶接シーケンス6に関して計算され得る。 該解析は、変位の構成要素Xが最適化に対して最も影響あることを示している。 このことが最も重要であり、両方向(プラスとマイナス)を変化させる。 構成要素Zは、構成要素Xより小さな絶対値のオーダーである。 したがって、該Zは、残留変位に対して重大な影響を及ぼさない。 構成要素Yのみが、正方向に変化して、溶接シーケンスを変更することにより補償することができない。

    図7は、溶接シーケンス6に関するノード10における変位の3つの構成要素を包含するモデルの計算結果のグラフを表わす。 また、凡例が速度となっている曲線が溶接工具の移動速度を示している。 該曲線により、6つの溶接プロセスと5秒間の冷却時間とを視覚化して、しかも区別するために用いられる。 193秒後に溶接が完了する。 そして、クランプされた状態のままで300秒経過するまで該溶接が冷却される。 クランプが外されても、室温まで冷却される。

    図8は、有限要素モデルを用いて計算された図6におけるシーケンス1,2,6及び20に関する変位要素Xのグラフを表わしている。 このことから、溶接シーケンスの変更が著しく変位を変化させることが明らかであるので、該変更は最適化を目的として用いられる。 したがって、該実施例の目的は、構成部品がクランプされている間の変位を最小化するために溶接シーケンスを最適化することである。 最終目的は、溶接シーケンスを変更することによって、最終的な変位を小さくすることである。 一つの溶接ポジションに対して一つの変数となるような6つの変数がある。 各変数が、一方の方向に6個の変数及び他方の方向に6個の変数を有し、合わせて12の非数値変数を取り得る。 このことにより、組み合わせが全部で26×6! =46080通りとなる。 逐次的組み合わせ問題に関する従来の最適化手法によれば、有限要素モデルを用いてすべての組み合わせを計算することが必要である。 しかも、最小変位に関する溶接シーケンスを選択する必要がある。 しかしながら、このことは非実践的である。 一つの組み合わせを計算するのに32時間を要するためである。 例えば、整数計画法、グラフ理論、分岐限定法及び2分木法のような他の有用な組み合わせ論に関する最適化手法が文献に記載されているが、組み合わせの数を減らすことができず、結局膨大な範囲について計算しなければならない。 本発明によると、有限要素モデルよりずっと速く計算可能なサロゲートモデルを用いることにより、結論に到達するまでに必要とされる時間を大幅に削減することができる。 該サロゲートモデルは、有限要素モデルの計算から得たデータを用いるため、数回の有限要素モデルの計算が必要とされる。 しかし、実施可能な全組み合わせ数よりずっと少ない回数の計算から得たデータを用いることにより、該サロゲートモデルは該有限要素モデルを近似可能である。

    サロゲートモデルを発展させると、全変位Dを単純に6つの独立した溶接と冷却段階とにより生じた変位の合計として表わすことが可能となる。 対応する式は、以下の通りである。

    この式は、溶接シーケンス内の溶接iによって生じる変位d 、各溶接後の冷却段階により生じる変位d 及び最終冷却段階により生じる変位d の重ね合わせである。 問題を単純化するために、冷却による変位は最初無視すると、式(1)は以下の通りになる。

    冷却段階がある場合とない場合とで有限要素モデルを試験的に計算すると、当該仮定により計算精度が大きく低下しないことが示された。 溶接プロセスの全変位が冷却プロセスの全変位を圧倒的に上回るためである。 該有限要素モデルは、各溶接により生じた変位を計算することができる。 そのため、サロゲートモデルにより必要とされる情報を提供することができる。

    任意の溶接により生じた変位は、シーケンス内の溶接ポジション、溶接方向及び該溶接前の任意の溶接に依存する。 シーケンス内で最初に溶接が行われる場合には、生じた変位は、その次に行われる溶接から独立している。 このことを主要効果とすることができる。 溶接イベントwに関する主要効果は、M として表わされる。 例えば、シーケンス1,2,6及び20を計算することにより、それぞれがM ,M −1 ,M −6及びM に関する任意の情報を表わすことができる。 これらのシーケンスにおいて、イベント1,−1,−6及び2が最初の溶接イベントであるためである。 全体として、2つの実行可能な方向を有する6つの実行可能な最初の溶接がある。 その結果として、合計で12の実行可能な主要効果の値が付与される。 溶接シーケンス全体を計算する必要はない。 それぞれがシーケンス内の最初のイベントとして異なるポジションと異なる方向の組み合わせを含む12回の計算から得た最初の溶接により、すべての実行可能な主要効果に関する完全な情報を得ることができる。

    サロゲートモデルの候補として特に単純なモデルは、最終的な変位が該主要効果の合計であると仮定される場合の一つである。 主要効果の合計は、以下の通りである。

    ここで、w は溶接シーケンス内のi番目のポジションで溶接された溶接イベントwである。 例えば、該モデルによって図6のシーケンス20に関する変位はD=M +M −5 +M +M −1 +M +M −4となる。 当該モデルは、メモリーを有しないシステムに基づくものである。 いかなる以前の溶接であっても現在の溶接に関する効果には影響しない。 そのため、i=2,3,4,5,6におけるd のすべてに対応する主要効果で代用することにより、初期の溶接に関するシーケンスのすべてのポジションで同一の動作を仮定する。 このことによって、これらの係数は溶接イベントのみに依存して、溶接シーケンス内に有するポジションには依存しないことがわかる。 従って、内部歪による変位及び温度による変形のような前の溶接によりシステム内部で起きていることの効果は無視される。 当該モデルは、サロゲートモデルを通じて実行可能な溶接シーケンスを実行するために必要とされる情報のすべてを少ない回数の有限要素計算により得るという所望の目的に合致する。 12回の計算しか要しないためである。 しかしながら、該溶接プロセスはメモリーを有しないシステムとしては動作しない。 任意の溶接イベントにより発生する変位が溶接シーケンスにおけるポジションにより変化するためである。 従って、さらに正確なモデル式は、以下の通りとなる。

    ここで、Δ(w、i)が計算性を向上させるパラメーターであり、該シーケンス内の溶接イベントのポジションの効果を包含することにより発生するものである。 この場合、変位d =f(w,i)は該溶接イベント及び該ポジションの関数である。

    システムメモリーを最適プロセス中にパラメーターとして含めることを可能とするためには、任意のイベントの全変位に対する貢献のオーダー及びタイプの規定がシステムに導入されなくてはならない。 また、該規定によりオキャランスとして言及されている。 ポジションiにおける変位を表わすためには、該オキャランスは次のように規定される。

    (vii)タイプ1の第一のオーダータームは、前の溶接イベントのいかなる貢献をも無視する。 すなわち、該オーダータームはメモリーを有しないシステムを表わすものであるが、シーケンス内のポジションの効果を考慮する。 ポジション1の変位を表わすために用いられる場合のみではあるが、早期に規定される主要効果はタイプ1の第一のオーダータームである。

    (viii)タイプ2の第一のオーダータームも同様に前の溶接イベントを無視して、さらに該ポジションの効果も無視する。 例えば、式(3)に基づくモデルは当該タームのみ組み込む。 D=M +M −5 +M +M −1 +M +M −4においてM はタイプ1の第一のオーダータイプである。 一方で、その残りはタイプ2のオキャランスに起因するものである。 というのは、貢献M −5 ,M ,M −1 ,M 及びM −4は、シミュレーションの結果から得られるためである。 該シミュレーションは、溶接シーケンスにおけるポジション1で発生した溶接イベント−5,6,−1,3及び−4を有限要素モデルを用いて計算する。 しかし、当該計算内の他の場所である。

    (ix)タイプ1の第二のオーダータームは、シーケンス及び該シーケンスの直近の履歴内の溶接イベントのポジションを許容する。 すなわち、計算中の溶接iの直前の溶接イベントである。 第二のオーダーのオキャランスはiが2以上の場合にのみ存在する。

    (x)タイプ2の第二のオーダータームは前の溶接イベントを考慮するが、該シーケンス内の一組のイベントのポジションの重要性は無視する。

    (xi)第三のオーダータームは、iが3以上の場合にのみ存在する。 そして、計算中のイベントの直前2つの溶接イベントを組み込む。

    (xii)より高次のオーダーも同様である。

    次に、オキャランスのオーダーは適切な数字の添え字により規定される。 さらに、該タイプはプライムにより規定される。 従って、k番目のオーダーのオキャランス及びタイプ1は、R ' (v,i)として示される。 ここで、vはポジション[w i−k+1 ,. . . ,w i−1 ,w ]における溶接イベントを構成するベクトルである。 さらに、該ポジションは現在のイベントに先行するイベントk−1を包含する。 タイプ2は、ダブルプライムを有することができる。

    k=1かつタイプ1の場合、シーケンス20により第一のオーダーR ' (2,1)=M ;R ' (−5,2);R ' (−1,4);R ' (3,5);R ' (−4,6)の次のオキャランスに関する情報が付与される。 該オーダーにおいて、それぞれのペアの最初の数字は溶接イベントを、2番目の数字はシーケンス内のポジションを表している。 シーケンス20には、溶接シーケンス内のポジションiにおける溶接イベントwのオキャランスによって生じる変位の変化に関する情報が含まれている。 これにより、有限要素モデルを計算する実験計画法(DoE)を容易に創出することができる。 すべての第一のオーダータイプ1のオキャランスR ' を備えるマトリックスを埋めるために十分な時間があるためである。 この場合,18回の計算を要する。 また,該R ' とは、w=−6,. . . ,−1,i=1,. . . ,6に関するものである。

    メモリーを有しないシステムを表現するには、R ' のような現在のオキャランスのみを考慮するというよりは、現在及び過去のオキャランスの効果を考慮することが必要である。 該当するオキャランスは、第二及びそれ以上のものである。 該モデルを単純化するためには、シーケンス内の最後の溶接を考慮する場合に最後から2番目の溶接によって生じる変位の効果が第一の溶接によって生じる変位の効果より重要であると想定することが妥当である。 非常に高次のオーダーのオキャランスは無視されるためである。 さらに、いくつかの溶接のサブシーケンスが該シーケンス内で発生する効果と非常に似た効果を有すると仮定することもできる。 タイプ2のオキャランスが高次のオキャランスにとって十分であるためである。 これらの仮定を用いて、すでに実行された計算から得た情報を利用することにより、任意の溶接に関する効果について近似を構築可能である。 当該情報は、実験計画法を備えている。 その仮定は次の通りである。

    14. 全体として、各イベント後の歪みを予測することを目的とする。 そして、最後に該歪みを合算して、全歪みを得る. Dの初期値D=0。

    15. 影響力があるシーケンスをxpとする。 例えば、xp=[6,3,−5,4,−2,1]である。

    16. i=1(シーケンス内の最初のイベント)から始めて、順番に増やしていく。

    17. オキャランスの実行可能な最高次のオーダーは、iである。

    18. xpの第一のi要素を含むベクトルxp1をxp1=[1:i]とする。 例えば、i=3であるならば、xp1=[6,3,−5]である。

    19. k=1とする。

    20. ベクトルxp2をxp2=xp1[i−k+1:i]として、xp1の最新のi−k+1要素を取り込む。

    21. xp2に関する実験計画法を探索する。 xp2の最新要素が実験計画法内のシーケンスのi番目のポジションに現れるためである。 発見された場合には、対応する変位d の値を代入して、10へ飛ぶ。 さもなければ、そのまま探索を続行する。 発見された変位は、オーダーi及びタイプ1のオキャランスである。

    22. 該シーケンス内のポジションに関係なく実験計画法内のあらゆる場所で、xp2に関する該実験計画法を探索する。 発見された場合には、対応する変位d の値を代入して、10へ飛ぶ。 発見された変位は、オーダーi及びタイプ2のオキャランスである。

    23. D=D+d とする。

    24. i=wpとなった場合には、計算終了となる。 該シーケンスの終端に到達したためである。 当該実施例では、1のシーケンスに対して6つの溶接イベントに対応するwp=6が終了の条件となる。

    25. i=i+1とする。

    26. ステップ4へ飛ぶ。

    当該プロセスは有限要素モデルより計算が格段に速い。 このように、実験計画法を生成するために相対的に少ない回数の有限要素計算の結果を用いることにより、サロゲートモデルはすべての実行可能なシーケンスを利用して素早く計算が可能であり、変位の合計値の最小値を認識することができる。

    当該オキャランスを利用するための概念を説明する。 R ' までの関係に基づいたモデルを仮定する。 該モデルは以下の通りになる。

    ここで、ΔR ' (v,i)=R ' (v,i)−M wi ;ΔR ' (v,i)=R ' (v,i)−M wi ;iはシーケンス内のポジションである。 また、k=1及び2の場合、v=[w i−k+1 ,. . . ,w i−1 ,w ]である。

    20回の計算によって、第二のオーダーの次のオキャランス:R ' (2,−5,2);R ' (−5,6,3);R ' (6,−1,4);R ' 2( −1,3,5);R ' (3,−4,6)に関する情報を得ることができる。 ここで、各グループ内の最後の数字が、最初の2つの数字により表現される2つの溶接イベントのシーケンス内のポジションである。 有限要素モデルの180回の計算がR'2に関する実験計画法のマトリックスをすべて満たすことが必要とされるため、魅力的な方法ではない。 その代わりに、R“2のマトリックスをすべて満たす実験計画法を利用することにより妥協することができる。第二のオーダーのすべてのオキャランスとタイプ2が存在することを確認するためには、27回の有限要素計算が必要とされる。当該近似においては、R がサブシーケンスのペアが発生した場所を無視するが、これにより当該近似により計算精度が大幅に低下しないことが示される。 さらに、いくつかのR ' のペアが該マトリックスから利用可能であり、利用可能であるならば利用され得る。 従って、式(5)のR ' は次のように置換される。

    このように、可能なときはいつでも第二のオーダータームが利用される。 そして、利用された場合には低いオーダータームによってのみ置換される。 この小さな計算精度の低減と実験計画法のために必要とされる有限要素モデルの計算回数の削減とにより均衡が保たれる。

    該実験計画法はR (v)のすべての実行可能なオキャランスを包含するように規定されているが、いくつかのイベント及びポジションに関しては、該実験計画法は第三及びより高次のオキャランスを包含することができる。さらに計算精度を改善するために用いることができる。従って、式6は以下の通りに一般化される。

    さらに、全変位は以下の通りに規定することができる。

    ここで、nは該シーケンス内の全イベント数である。 本実施例においては、n=6である。 式8は式(5)をさらに一般化したものであり、タイプの最小値のオキャランスの最高値の組み合わせの合計を発見して、任意の溶接イベントの変位の予測値及びシーケンスポジションを計算する。

    オキャランスの最高オーダーは変数の数に等しいということを念頭に置いて、当該モデルは変数又はイベントの数nがいかなる値であっても適用され得る。 もし実験計画法内に少なくとも一つのポイントがあるならば、該モデルは、常に予測するという点において幾つかの学習特性を有する。 さらに有限要素計算の回数を増やすと、実験計画法のサイズが大きくなって、該予測の計算精度が向上する。 すべての実行可能な組み合わせが有限要素モデルによって検査される時に限り、試験的データが正確に再生される。 当該特徴により、サロゲートモデルを実験計画法内のポイントがいかなる数字であっても、該モデルの所望の計算精度に関して後者が自由に成長する又は成長するのを止めるために利用することができる。 本願明細書に記載された実施例に関しては、経験的に完全なR のセットが存在するデータの良好な適応を確認させるのに十分である。

    変位データは実験計画法により規定される有限要素モデルの十分な計算回数から得たことが明らかである。 該モデルはほとんど計算負荷を要求しないため、すべての実行可能な組み合わせをサロゲートモデルにより検査して、しかも最善のモデルを選択することが可能である。 その正確さを検査するために、有限要素モデルを利用した溶接シーケンスを実行することにより、当該最良の予測を検査することができる。 このとき、さらにサロゲートモデルの予測を正確にするために、当該有限要素計算には実験計画法を追加することができる。 すべての実験計画法の情報を利用することにより、継続モデルが同一の又は十分に類似する結果を生み出すまで、該組み合わせのもう一つの完全探索が該サロゲートモデルにより実行可能である。 ここで、該情報は最新の有限要素計算などから得た情報を包含する。

    本発明の実施例の説明として溶接シーケンスの最適化を続行すること及び上記の結果に従うことにより、図9は有限要素モデルの27回の計算に対応する実験計画法の表を示す。 図9は、すべてのR のオキャランスが含まれていることを保証するものである。図10は、図9に示す実験計画法において発見された現在と過去の溶接ポジションそれぞれの組み合わせに関する第二のオーダー及びタイプ2のオキャランスの数を示すマトリックスを表わすものである。当該マトリックス(1,1)の第一の要素が0に等しいのは、溶接イベント−6が溶接イベント−6の後には実行することができないためである。その上、すべての対線上の要素が0である。その下の要素(2,1)は1に等しい。このことは、過去と現在のイベントのペア(−5,−6)の一つのオキャランスがあることを表わしている。該ペアは、6番目のポジションに現れるので、ラン2の中に現れる。0とインデックスされた下のマトリックスは、主要効果を含んでいる。例えば、主要効果−6に関する情報を付与する3回の計算があることが分かる。つまり、これらは、6,7及び23回目の計算に発生する。該計算は、溶接イベント−6が該溶接シーケンス内で最初に実行されるような計算である。当該マトリックスは、対角線上を除いて0でない要素があることが確認される。

    当該実施例における実験計画法は、すべての実行可能な組み合わせ46080通りを考慮すること及び図10に示すマトリックスにおいてすべての非対角線要素を満たす第一のセットを選択することにより構築される。 このことは、6段の入れ子型ループを計算することにより成る。 そして、該ループは−6,−5,−4,−3,−2,−1,1,2,3,4,5,6の値を用いて計算して、しかも|A| ≠ |B| ≠ |C| ≠ |D| ≠ |E| ≠ |F|という規則に従うシーケンスを選択するものである。 ここで、A,B,C,D,E及びFは、6段の入れ子型ループの変数である。 各シーケンスが、図10に示すように該マトリックスの中に記録されて、ほとんどの対角線上の要素が0でない場合には、実験計画法の発生が終了する。 このことにより、すべてのR のオキャランスが検査されたことを保証するシーケンスの第一セットを含む実験計画法が生成されるが、これは該実験計画法を発生させる方法として特に簡単である。しかし、実行可能な最小の実験計画法が大きさの点において本願明細書に示すものよりずっと小さいことを期待することはできないのだが、該計算結果が必ずしも最適な実験計画法でなければ、実行可能な最小の実験計画法でもない。

    該実験計画法の各シーケンスが有限要素計算を利用して計算される。 図10のマトリックスの各要素にとって、変位の値は該有限要素モデルにより計算されたように溶接の開始位置と終了位置における変位の変化から計算される。 該計算結果を図11の表に示す。 図11は、図10のマトリックスと同一の構造を有する。 例えば、過去と現在とのペア(−5,−6)のオキャランスにより発生する変位が−0.12721mmするが、これはR (−5,−6)の値である。

    該手法を明確にするため、溶接シーケンスを6,3,−5,4,−2,1として、該モデルに適用する場合を考える。

    8. D=0とする。

    9. i=1の時。 ポジションナンバー1に関して、オキャランスの最高次のオーダーが1であるから、実験計画法のポイント内で6に関する主要効果が存在するか否か検査する。 3つの候補が発見される(8回目、24回目及び25回目の計算にある)。 6の主要効果に関する変位が図11から抽出される。 当該値はDに加算されて、D=M となる。

    10. i=2の時。 オキャランスの最高次のオーダーは2であるから、ポジション2における実験計画法内のペア(6,3)を探索する(まず最初にタイプ1のオキャランスが探索される)。 適合が見つからない場合には、次にポジションに関係なく、タイプ2のオキャランスを探索する。 その結果として、27回目の計算において適合が発見される。 図11から得られる対応する変位の値をDの値に付加する。 従って、D=M +R (6,3)となる。

    11. i=3の時。 オキャランスの最高次のオーダーは3であるから、ポジション3における実験計画法内のサブシーケンス(6,3,−5)を探索する(再度、初めにタイプ1のオキャランスが探索される)。 該実験探索法内のあらゆる場所について当該3つの数字を検査しても発見されない場合には、タイプ1又はタイプ2のいずれにもそのような第三のオキャランスがないことを示す。 次に最も遠いイベントを打ち切ってサブセットを減らすことによって、該サブセットは(3,−5)となる。 ここで、該イベントは、ポジション3において発生するデフレクションに関する効果を少なくとも有している。 イベント−5がポジション3にあり、しかもイベント3がポジション2にあるようなタイプ1のオキャランスを再度最初に探索する。 18回目の計算において適用が見つからない場合には、対応する変位がDの値に加算されて、D=M +R (6,3)+R ' (3,−5,3)となる。

    12. i=4の時。 オキャランスの最高次のオーダーが4となるので、ポジション4における実験計画法内でサブシーケンス(6,3,−5,4)を探索する。 適合が発見されない場合には、タイプ2のオキャランスを探索する。 そのどちらも発見されない場合には、次にサブセットを(3,−5,4)に打ち切って、最初にタイプ1のオキャランスを探索する。 18回目の計算に適合が発見された場合には、R ' の項がDの値に貢献する変位の適切な値を加算する。 そうすると、D=M +R (6,3)+R ' (3,−5,3)+R ' (3,−5,4,4)となる。

    13. i=5の時。 オキャランスの最高次のオーダーは5であるから、ポジション5における実験計画法内でサブシーケンス(6,3,−5,4,−2)を探索する。 探索の結果該当するものが発見されない場合には、いずれもタイプ2のオキャランスではないため、サブセットを打ち切って、(3,−5,4,−2)を探索する。 該探索がタイプ1及びタイプ2の何れについても再び失敗した場合には、さらに(−5,4,−2)まで打ち切る。 それでも、いずれのタイプについても適合が発見されない場合には、(4,−2)まで打ち切る。 タイプ1のオキャランスは見つからないが、4回目の計算においてタイプ2のオキャランスが現れた場合には、該変位をDに加算して、D=M +R (6,3)+R ' (3,−5,3)+R ' (3,−5,4,4)+R (4,−2)となる。

    14. i=6の時。 オキャランスの最高次のオーダーは6であるから、ポジション6における実験計画法内でサブシーケンス(6,3,−5,4,−2,1)を探索する。 この場合には、適合が発見されなくても意外なことではない。 サブセット(3,−5,4,−2,1);(−5,4,−2,1);(4,−2,1)について前段階における手続きと同じ手続きをして、タイプ1及びタイプ2のオキャランスを検査する。 何も発見されない場合には、最後にポジションに関係なく実験計画法内のあらゆる場所で(−2,1)を探索する。 そうすると、14回目の計算に適合を発見するので、Dに変位を加算して、D=M +R (6,3)+R ' (3,−5,3)+R ' (3,−5,4,4)+R (4,−2)+R (−2,1)となる。

    8. 全変位は、最終冷却段階をも含めるべきである。 該段階は、線形近似を用いることにより、d =0.7152*H(6)+0.0143とモデル化することができる。

    上記のアルゴリズムを用いることにより、実行可能な46080通りの組み合わせのすべてをMATLABのコードを利用した800MHz駆動のPentium(登録商標)IIIマシーンで5分以内に計算することができる。 該コードがC言語又はFORTRAN言語により記述されていれば、さらに早く計算結果を出すことができる。 「Run28」とラベルされたシーケンスにより|D|の最小値を求めることができて、当該シーケンスの変位の値は以下のように求めることができる。

    有限要素モデルを利用して同一のシーケンスを実行すると、D=0.000231という非常に近い結果が出る。 該結果は、ガスタービン尾部のベアリングハウジングの製造にとって十分に満足できる程度の正確な値であり、当該最適化作業にとっても全体の最小値に近い値である。

    図12は、時間と変位の関係をプロットした最終的な最適化の結果を示すグラフである。 さらに、図12は、比較するために、1,5,6,16,24及び26回目の計算と共に28回目の計算の実験計画法から得た有限要素シミュレーションの結果を示す。 28回目の計算の曲線は300秒経過する前に0に到達し、その時にクランプが開放される。 1回目の計算と比較すると、変位Xが改善されていることが示されている。 ガスタービン尾部のベアリングハウジングの製造における標準として一般的に適用されるシーケンスである。

    図13は、28回すべての計算に関する最終的な変位を表わすグラフである。 図13は、最適化された28回目の計算が最小変位の結果を出したことを示している。

    このように、本発明は、溶接シーケンスの最適化に適用することにおいて、有利である。 46080通りの実行可能なシーケンスの組み合わせの中から僅か28回の有限要素モデルの計算をするだけで最適化された溶接後の歪みの大きさを決定することができる。 このことにより、溶接の計画において必要とされるコンピューターの負荷を大幅に削減することができて、しかも計算精度を著しく低下させることもない。

    本発明の効果をよく表わしている実施例の多くが、他の逐次的組み合わせ問題のシーケンスに対する本発明の応用として適用することができる。

    −該方法は、逐次的組み合わせ問題を従来の表現へ移行させながら、逐次プロセスの不連続空間を連続プロセスに写像する。

    −該方法は、逐次的組み合わせ問題に対して広く適用可能である。

    −サロゲートモデルは、逐次的に構築される。 新しい組み合わせそれぞれが、該モデルの計算精度を向上させるために提供されるためである。

    −サロゲートモデルは、マスターモデルの計算結果から得られた有用なすべての情報を抽出して、有用性に基づいてプライオリティーリスト内で該情報を配列するという点において、効果的である。

    −6つのイベントであれば、実行可能な46080通りの組み合わせすべてがサロゲートモデルにより800MHz駆動のPentium(登録商標)IIIマシーンで5分以内にMATLABのコードを利用して計算可能な程に該方法は速い。 C言語又はFORTRAN言語により記述されたコードであれば、さらに速く結果を出すことが可能である。

    −上記の溶接プロセスの最適化の例の背景において、27個の初期のマスターモデルの計算は、高い計算精度及びサロゲートモデルから得る速い予測を得るのに十分である。 該モデルは、0.00023mmを最適な変位として結論付けた。 該変位は、有限要素モデルの予測値0.000231mmと極めて近い値である。

    更なる実施例を以下に示す。 上記のような本発明は、計算速度が速くかつ効果的な代替物を提供する。 該代替物とは、従来逐次的組み合わせ問題に適用されていたが、高い計算コストを要する有限要素モデル及びその他のモデルの代替物である。 アルゴリズムは、離散化し、かつ非数値情報のセットを連続数の領域へ写像することによって、存在し、かつ関心のあるシステムに関する情報を連続的に参照する。 計算コストの高いフルマスターモデルの計算回数が少なくても機能するように、サロゲートモデルは、適合条件のプライオリティーリストに従って予測する。 該実施例は次の通りである。

    1. タイプ1の実行可能な最高次のオーダーのオキャランス。
    2. タイプ2の実行可能な最高次のオーダーのオキャランス。
    3. タイプ1のより低次のオーダーのオキャランス。
    4. タイプ2のより低次のオーダーのオキャランス。
    5. 主要効果。

    提案されたアルゴリズムの実施例は、常に当該リストの中の実行可能なできる限り高次に位置するアイテムを発見しようとする。 幾つかの問題に関して、もう一つのプライオリティーリストを適用することがより適している場合がある。

    1. タイプ1の実行可能な最高次のオーダーのオキャランス。
    2. タイプ1のより低次のオーダーのオキャランス。
    3. タイプ1の実行可能な最高次のオーダーのオキャランス。
    4. タイプ2のより低次のオーダーのオキャランス。
    5. 主要効果。

    他のプライオリティーリストも使用可能であり、任意のシステムにおける予測を改善するために学習することが可能である。

    該アルゴリズムは、マスターモデルを用いた計算ができない場合には、すべての予測に対して0の結果を出すことができる。 少なくともすべての主要効果が利用可能であると保証することによって、非常に大雑把な予測をすることができる。 しかし、該予測でも幾つかの応用事例においては十分である。 メモリーを有しないシステムにおいては、このような予測はかなり正確である。 最初のイベントのみ計算することにより、シーケンス全体を計算することなく、主要効果が得られる。 このことにより、非常に速い最適化プロセスが提供される。 実行可能なシーケンスのすべてを完全に計算する場合に比べて、コンピューター計算をほとんど要しないためである。 しかしながら、より正確な結果が必要である場合には、少なくともタイプ2の第二オーダーのオキャランスを計算に組み込むことが望ましい。

    たくさんのイベントを含むような高次の問題において、他のポジション又はイベントより高い優先順位を幾つかのポジション又はイベントに付与することにより、計算精度が改善される。 このような場合には、混合実験計画法が適している。 該方法により、最重要なイベントはより高次のオキャランスのオーダーとペアとなり、あまり重要でないイベントはより低次のオーダーとペアになる。 このように、計算コストは、最終結果に最も重大な影響を及ぼす該シーケンスの当該部分に関連する。 より重要なイベントのための最も重要な情報を付与する縮小された実験計画法により当該状況の変化がもたらされる。

    本発明の実施例として溶接シーケンスを詳細に説明したが、これに限定されるものではない。 本発明は任意の逐次プロセスに適用可能であるが、該プロセスにおいては、シーケンスのオーダーが該プロセスの結果に影響を及ぼす。 本発明が適用可能なプロセスの例は、以下の通りである。

    −ガスタービン(ガスタービン尾部のベアリングハウジング)のリング部、それに似たタービン又はプロペラ構造物への複数枚のベーンの溶接。 すなわち、ベーンをリング部に溶接するプロセス。

    −最適化された一以上の任意形状の機械的特性に関連する結合シーケンスを発見すること。 該シーケンスとは、例えば、溶接、接着、ボルト締結、焼きばめ、積層接着又はその他の結合プロセスであり、異なる工程が行われたオーダーに依存するものである。

    また、本発明は、マスターモデルとして有限要素解析モデルに限定するものではない。 所望の情報を得ることが可能であれば、いかなるタイプのモデルであっても利用可能である。 例えば、マスターモデルは、たわみをシミュレートすることが可能であり、しかも適したコンピュータープログラムであるかもしれないが、コンピューターシミュレーションモデルは要求されない。 シミュレーションによる結果と共に現実の検査の結果を利用することができる。 該検査においては、シーケンスを実行するためにプロセスが実行される。

    例えば、工場内の部品の流通の応用において、タイマーを用いて異なる機械/操作に関する時間間隔を測定してサロゲートモデルにより利用される情報として利用することができる場合がある。

    同様に、類似又は関連するプロセスの検査から得た結果は、関心のあるプロセスをより近似したモデルに修正することにより利用に適する。 また、実際の結果の利用がマスターモデルと結合される。 実験計画法がマスターモデルを通じて計算される幾つかのシーケンス及び計測された実際の結果に関する幾つかのシーケンスを備え、及び/又は該マスターモデルがサロゲートモデルの予測精度を検査するために利用されるためである。 実際には、実験計画法内に含められるシーケンス内の各イベントに関する最終結果の任意の値が、いかにして得られたか問わず、該サロゲートモデルによって言及された情報として利用可能である。 このようにして、該情報を得るために最も有用な技法として利用され得る。

    本発明の理解を助けるため、かつ、本発明の効果を示すため、関連する図面を用いて説明する。

    本発明に係る手法の実施例におけるステップの流通チャートを示す。

    本発明に係る手法の他の実施例におけるステップの流通チャートを示す。

    本発明の実施例が適用された製造に関する、ガスタービン尾部ベアリングハウジングの斜視図を示す。

    図3のハウジング部分の斜視図と横断面図を示す。

    図3のベアリングのベーンの加工部分の横断面図を示す。 矢印は、ベーンをベアリングの内リング部に溶接する際の手順を示している。

    図5の溶接手順により溶接された場合の様々なシーケンス例の表を示す。

    溶接工程におけるベーンの部分の変形の変化のグラフを示す。

    図6のシーケンスに関する溶接工程におけるベーンの部分の変位の変化のグラフを示す。

    本発明の実施例に関する、溶接工程を最適化するために実験計画法を用いたシーケンスの表を示す。

    図9のシーケンスに見られる溶接手順の様々な組み合わせの発生のマトリックスを示す。

    図10に示す各オキャランスの発生に起因するベーンの部分の変形のマトリックスを示す。

    図9の幾つかのシーケンスに関する溶接工程における、ベーンの部分の変位の変化のグラフを示す。

    図9における各シーケンスに関するベーンの部分の最終変位のグラフを示す。

    符号の説明

    1 溶接ポジション 2 溶接ポジション 3 溶接ポジション 4 溶接ポジション 5 溶接ポジション 6 溶接ポジション 10 内リング部 12 外リング部 14 ベーン

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