Enzymatic processes

申请号 JP2011513834 申请日 2009-06-15 公开(公告)号 JP2011524176A 公开(公告)日 2011-09-01
申请人 ジボダン エス エー; 发明人 レール−サム,ジョアン,ピーター ヴァン; スミス,ロイ,ウェイド; ボウミック,タラン; ミャカ,ステフカ,イワノワ;
摘要 提供するのは、ホウレンソウ 植物 材料を加 水 分解して塩味増強成分を生成する酵素的プロセス、生成した塩味増強成分、前記塩味増強成分を含む食品および食品の塩味を増強する方法である。
权利要求
  • 塩味増強成分を形成する方法であって、以下の段階(i)ホウレンソウ植物材料の水性スラリーを形成する段階、および(ii)ホウレンソウ植物材料の加水分解物を、1種または2種以上のタンパク質分解酵素を用いて酵素的加水分解をそれに施すことによって形成する段階を含む、前記方法。
  • 生成した塩味増強成分を、加熱により不活性化させる、請求項1に記載の方法。
  • 1種または2種以上のタンパク質分解酵素が、プロテイナーゼ、ペプチダーゼおよびグルタミナーゼからなる群から選択される、請求項1または2に記載の方法。
  • 1種または2種以上のタンパク質分解酵素が、エンドペプチダーゼ活性およびエキソペプチダーゼ活性を共に含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  • 1種または2種以上のタンパク質分解酵素が、コウジカビからの酵素調製物(Umamizyme(登録商標))を含み、加水分解を、40℃〜60℃にて行う、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  • 加水分解物を、1種または2種以上のカルボヒドラーゼ酵素を用いた酵素的加水分解をホウレンソウ植物材料に、1種または2種以上のタンパク質分解酵素による酵素的加水分解と平行して、またはその後に施すことによって生成する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  • 加水分解物に、ラクトバチルス属;好ましくはL. plantarum、L. casei、L. brevisおよびL. helveticusからなる群から選択されたラクトバチルス属微生物を用いた発酵を施す、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  • 請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法により生成した、塩味増強成分。
  • 水を除去することによって少なくとも1.5倍濃縮される、請求項9に記載の塩味増強成分。
  • 塩味増強成分が噴霧乾燥される、請求項8または9に記載の塩味増強成分。
  • 食品のためのフレーバー組成物であって、請求項8〜10のいずれか一項に記載の塩味増強成分および1種または2種以上の食品等級添加物を含む、前記フレーバー組成物。
  • 請求項9に記載の塩味増強成分の濃度が、濃縮されていない塩味増強成分の使用を基準として0.25〜400ppmである、請求項11に記載のフレーバー組成物。
  • 請求項8〜10のいずれか一項に記載の塩味増強成分を、好ましくは濃縮されていない塩味増強成分の使用を基準として0.25〜400ppmの濃度にて含む、食品。
  • 減ナトリウムまたは低ナトリウム食品であり、好ましくは塩化ナトリウム濃度が0.15%(wt/wt)〜3%(wt/wt)、より好ましくは0.15%(wt/wt)〜1.5%(wt/wt)である、請求項13に記載の食品。
  • さらにKClを含み、任意にKClを0.1%〜2%(wt/wt)のKClの濃度で含む、請求項14に記載の減ナトリウムまたは低ナトリウム食品。
  • 塩味が増強された食品を提供する方法であって、請求項8〜10のいずれか一項において定義された塩味増強成分を食品に混合する、前記方法。
  • 食品が、任意にKClを含み、任意にKClを0.1%〜2%(wt/wt)のKClの濃度で含む減ナトリウムまたは低ナトリウム食品である、請求項16に記載の方法。
  • 说明书全文

    開示するのは、新規な成分および、食品において、特に減ナトリウムまたは低ナトリウム含量の食品において塩味を増強して、それらの風味を改善するために前記成分を形成するための酵素的プロセスである。

    大量のナトリウム摂取は、健康に有害であると考えられており、したがって、同時に所望の塩味を低減せずに食品において塩化ナトリウム(NaCl)の量を減少させるという欲求がある。 塩味は、特に良好な風味の食品について、知覚されたフレーバー強度およびプロフィールに対して極めて重要である。

    ナトリウム/NaClを減少させることができるように、食品の塩味を増強する成分を提供する食品産業における必要性が存在する。

    塩化カリウム(KCl)は、他の塩、特にNaClを交換するのに用いられる。 KClを、NaClを減少させるために所望される濃度において用いる場合には、所望されない苦く、金属様の風味が、消費者によって知覚される。 さらに、特定の個人は、健康懸念のためにKClを回避することを望む。 したがって、NaClの塩味を増強することができ、したがってKClを部分的に、または完全に交換することができるようにする製品を見出すことに、興味が持たれる。

    ホウレンソウまたはその加分解物は、塩味増強効果について知られていなかった。

    本発明の種々の観点は、以下を含む:
    (1)塩味増強成分を形成する方法であって、以下の段階(i)ホウレンソウ植物材料の水性スラリーを形成する段階、および(ii)ホウレンソウ植物材料の加水分解物を、1種または2種以上のタンパク質分解酵素を用いて酵素的加水分解をそれに施すことによって形成する段階を含む、前記方法。
    (2)生成した塩味増強成分を、加熱により不活性化させる、項目(1)の下に記載した方法。

    (3)1種または2種以上のタンパク質分解酵素が、プロテイナーゼ、ペプチダーゼおよびグルタミナーゼからなる群から選択される、項目(1)〜(2)のいずれか1つの下に記載した方法。
    (4)1種または2種以上のタンパク質分解酵素が、プロテイナーゼおよびペプチダーゼ酵素を共に含む、項目(1)〜(3)のいずれか1つの下に記載した方法。
    (5)1種または2種以上のタンパク質分解酵素が、コウジカビからの酵素調製物(Umamizyme(登録商標))を含み、加水分解を、40℃〜60℃にて行う、項目(1)〜(4)のいずれか1つの下に記載した方法。

    (6)加水分解物を、1種または2種以上のカルボヒドラーゼ酵素を用いた酵素的加水分解をホウレンソウ植物材料に、1種または2種以上のタンパク質分解酵素による酵素的加水分解と平行して、またはその後に施すことによって生成する、項目(1)〜(5)のいずれか1つの下に記載した方法。
    (7)加水分解物に、ラクトバチルス属を用いた発酵を施す、項目(1)〜(6)のいずれか1つの下に記載した方法。
    (8)ラクトバチルス属生物が、L. plantarum、L. casei、L. brevisおよびL. helveticusからなる群から選択される、項目(7)の下に記載した方法。

    (9)項目(1)〜(8)のいずれか1つの下に記載した方法により生成した、塩味増強成分。
    (10)水を除去することによって少なくとも1.5倍濃縮される、項目(9)の下に記載した塩味増強成分。
    (11)塩味増強成分が噴霧乾燥される、項目(9)〜(10)のいずれか1つの下に記載した塩味増強成分。

    (12)食品のためのフレーバー組成物であって、項目(9)〜(11)のいずれか1つの下に記載した塩味増強成分および1種または2種以上の食品等級添加物を含む、前記フレーバー組成物。
    (13)請求項9に記載の塩味増強成分の濃度が、濃縮されていない塩味増強成分の使用を基準として0.25〜400ppmである、項目(12)の下に記載したフレーバー組成物。 フレーバー組成物または食品中の塩味増強成分(濃縮されていない)に有用な濃度は、0.25〜300ppm、0.25〜200ppm、0.5〜100ppmおよび0.5〜20ppmを包含する。

    (14)項目(9)〜(11)のいずれか1つの下に記載した塩味増強成分を含む、食品。
    (15)項目(9)〜(11)のいずれか1つの下に記載した塩味増強成分の濃度が、濃縮されていない塩味増強成分の使用を基準として0.25〜400ppmである、項目(14)の下に記載した食品。

    (16)減ナトリウムまたは低ナトリウム食品である、項目(14)〜(15)のいずれか1つの下に記載した食品。
    (17)塩化ナトリウム濃度が0.15%(wt/wt)〜3%(wt/wt)である、項目(16)の下に記載した食品。
    (18)塩化ナトリウム濃度が0.15%(wt/wt)〜1.5%(wt/wt)である、項目(16)の下に記載した食品。

    (19)さらにKClを、任意に0.1%〜2%(wt/wt)のKClの濃度で含む、項目(16)〜(18)のいずれか1つの下に記載した減ナトリウムまたは低ナトリウム食品。
    (20)塩味が増強された食品を提供する方法であって、項目(9)〜(11)のいずれか1つの下で定義された塩味増強成分を食品に混合する、前記方法。
    (21)食品が、任意にKClを任意に0.1%〜2%(wt/wt)のKClの濃度で含む減ナトリウムまたは低ナトリウム食品である、項目(16)の下に記載した方法。

    詳細な説明 驚くべきことに、ここで、ホウレンソウを、プロテアーゼ、ペプチダーゼおよびグルタミナーゼの酵素群が含まれるがこれには限定されない1種または2種以上のタンパク質分解酵素で酵素的に処理した際に、食品において塩味の知覚に対する増強効果を有し、より高い強度の塩味を示す成分を形成することができることが見出された。

    塩味増強によって、塩味増強効果を有する成分を含む食物を、塩味増強成分を加えていない食物と比較した場合に、塩味に対して敏感な訓練されたパネリストによって分析して、その風味強度においてより顕著であり(より強度の、増強された)、かつ/またはその持続時間においてより長いと見出された食物における塩味に対する成分の効果を意味する。

    塩味増強成分による塩味の知覚の増強された強度を、さらにカルボヒドラーゼ酵素を平行して、または連続的にその生成において用いることにより増大させることができる。

    より高い濃度(より高い濃度は、例えば約50ppmもしくはこれ以上、約100ppmもしくはこれ以上、約200ppmもしくはこれ以上または約300ppmもしくはこれ以上であり得る)の塩味増強成分を用いる場合には、数種の食品において顕著になり得るオフテイスト(off-taste)を回避するために、グルタミナーゼを酵素的処理に包含させるのが有利である。

    塩味の知覚の増強された強度を、ラクトバチルス属細菌、例えばLactobacillus plantarumを用いる任意の発酵段階によってさらに増大させることができる。

    ホウレンソウ 本明細書中で用いる「ホウレンソウ」は、ホウレンソウ(Spinacia oleracea)および密接に関連する種であるサトウダイコン(Beta vulgaris)(またフダンソウ、スピナッチビート(spinach beet)、シルバービート(silverbeet)またはパーペチュアルスピナッチ(perpetual spinach)として知られている)を含むヒユ科(かつてはアカザ科として知られている)の科中の顕花植物;A. hortensisを含むAtriplex種(またオラーチェ、フレンチスピナッチ(French spinach)またはヤマホウレンソウ(mountain spinach)として知られている);ならびにC. bonus-henricusおよびC. album(またワイルドスピナッチ(Wild spinach)、Fat hen、グッドキングヘンリー(Good King Henry)またはリンカーンシャースピナッチ(Lincolnshire spinach)として知られている)を含むChenopodium種の緑色の葉および/または茎に言及する。

    ホウレンソウは、3〜4つのタイプ、即ちちりめん、フラット/スムースリーフ(Flat/Smooth leaf)スピナッチ、セミサボイ(Semi-savoy)およびベビー(Baby)を含む。

    ちりめんは、深緑色の、波状の、縮れた葉を有する。 BloomsdaleおよびTyeeは、人気があるちりめんタイプの変種である。 フラット/スムースリーフスピナッチは、清浄にするのがより容易である幅広い平滑な葉を有し、缶詰、冷凍または加工食品のために栽培されている。 セミサボイは、わずかに波状の葉を有する交配種である。 セミサボイは、広く成長した変種であるFive Starを含む。 ベビーは、平坦な葉のタイプであり、その葉は、通常3インチよりも長くない。

    ホウレンソウの変種の例には、限定されずに、America、BloomsdaleまたはBloomsdale Long Standing、Dominant、Giant Winter、Horenso、Medania、Sigmaleaf、Space、Trinidad、Tyee(ちりめんタイプ)、Olympia、Melody、Winter Bloomsdale、Bordeaux、Koto、Lazio、Vienna、Marathon、Seven R、Baker、Cascade、Olympia、Polka、Rainier、Shasta、Wolter、Bossanova、Bolero、Coho、Ambassador、Rainier、Rhythm 9、Hybrid #7、Skookum、Bejo 1369、Splendor、Indian Summer、Avon、Correnta、Nordic IV、Savoy Supreme、Space、Spokane、Springfield、Steadfast、Unipak 12、Mazurka、Chinook II、Hybrid 424、St. Helens、Baker、Imperial ExpressおよびImperial Starが含まれる。

    酵素 例示的な有用な酵素の群には、タンパク質中の結合を加水分解するタンパク質分解酵素、および任意にカルボヒドラーゼが含まれる。

    タンパク質分解酵素調製物は通常、タンパク質を加水分解して小ペプチドを形成するプロテイナーゼ、および小タンパク質またはペプチドを加水分解して、通常アミノ酸をそれらの末端から遊離させるペプチダーゼを含有する。 しばしば、エンドペプチターゼ活性およびエキソペプチダーゼ活性を共に有するプロテイナーゼおよびペプチダーゼが、そのような調製物中に含まれて、各々のタンパク質および得られたペプチド内から、およびその末端からタンパク質を効率的に分解する。

    有用なタンパク質分解酵素には、以下の活性の1種または2種以上を有する酵素が含まれるが、これには限定されない:プロテアーゼ、ペプチダーゼ、グルタミナーゼ(L−グルタミン−アミド−ヒドロラーゼ(EC 3.5.1.2)が含まれるが、これには限定されない)、エンドプロテアーゼ、セリンエンドペプチダーゼ、サブチリシンペプチダーゼ(EC 3.4.21.62)。

    他のタンパク質分解酵素が、同様に有用であり;豊富な種類が知られており、入手できる;いくつかの追加のタイプおよび例を、以下に示す。
    タンパク質分解酵素(またプロテアーゼ、プロテイナーゼまたはペプチダーゼと呼ばれる)は現在、セリンプロテアーゼ、トレオニンプロテアーゼ、システインプロテアーゼ、アスパラギン酸プロテアーゼ、メタロプロテアーゼおよびグルタミン酸プロテアーゼを含む6つの群に分類されている。 タンパク質分解酵素は、タンパク質の末端において切断する(エキソペプチダーゼ)かまたはタンパク質の内部のペプチド結合を攻撃する(エンドペプチターゼ)ことができる。 エキソペプチダーゼには、アミノペプチダーゼ、カルボキシペプチダーゼおよびカルボキシペプチダーゼAが含まれるが、これには限定されない。 エンドペプチダーゼには、トリプシン、キモトリプシン、ペプシン、パパインおよびエラスターゼが含まれるが、これには限定されない。

    タンパク質分解酵素(EC 3.4およびEC 3.5)は、EC番号(酵素委託番号)によって分類され、各々の群は、特定の反応タイプの種々の既知の酵素を含む。
    EC 3.4は、ペプチド結合に対して作用する酵素(ペプチダーゼ/プロテイナーゼ)を含み、EC 3.5は、ペプチド結合以外の炭素−窒素結合に対して作用する酵素を含む。

    EC 3.4についての例には、以下のものが含まれるが、これには限定されない:アミノペプチダーゼ(EC 3.4.11)、ジペプチダーゼ(3.4.13)、ジペプチジル−ペプチダーゼ(3.4.14)、ペプチジル−ジペプチダーゼ(3.4.15)、セリン−カルボキシペプチダーゼ(3.4.16)、メタロカルボキシペプチダーゼ(3.4.17)、システイン−カルボキシペプチダーゼ(3.4.18)、オメガペプチダーゼ(3.4.19)、セリン−エンドペプチターゼ(3.4.21)、システイン−エンドペプチターゼ(3.4.22)、アスパラギン酸−エンドペプチターゼ(3.4.23)、メタロエンドペプチダーゼ(3.4.24)、トレオニン−エンドペプチターゼ(3.4.25)。
    EC 3.5についての例には、直鎖状アミド中を切断するタンパク質分解酵素(3.5.1)、例えば限定せずにグルタミナーゼ(EC 3.5.1.2)が含まれるが、これには限定されない。

    種々のタンパク質分解酵素が、商業的に入手できる。 以下のタンパク質分解酵素は、Sigma-Aldrichから入手できる:アクロモペプチダーゼ(Achromopeptidase)、アミノペプチダーゼ、アンクロッド、アンジオテンシン変換酵素、ブロメライン、カルパイン、カルパインI、カルパインII、カルボキシペプチダーゼA、カルボキシペプチダーゼB、カルボキシペプチダーゼG、カルボキシペプチダーゼP、カルボキシペプチダーゼW、カルボキシペプチダーゼY、カスパーゼ、カスパーゼ1、カスパーゼ2、カスパーゼ3、カスパーゼ4、カスパーゼ5、カスパーゼ6、カスパーゼ7、カスパーゼ8、カスパーゼ9、カスパーゼ10、カスパーゼ13、カテプシンB、カテプシンC、カテプシンD、カテプシンG、カテプシンH、カテプシンL、キモパパイン、キマーゼ、キモトリプシン、

    a−クロストリパイン(Clostripain)、コラゲナーゼ、補体C1r、補体C1s、補体D因子、補体I因子、ククミシン(Cucumisin)、ジペプチジルペプチダーゼIV、エラスターゼ、白血球、エラスターゼ、膵臓、エンドプロテイナーゼArg−C、エンドプロテイナーゼAsp−N、エンドプロテイナーゼGlu−C、エンドプロテイナーゼLys−C、エンテロキナーゼ、第Xa因子、フィシン、フリン、グランザイムA、グランザイムB、HIVプロテアーゼ、IGアーゼ、カリクレイン組織、ロイシンアミノペプチダーゼ(一般的)、ロイシンアミノペプチダーゼ、サイトゾル、ロイシンアミノペプチダーゼ、ミクロソーム、マトリックスメタロプロテアーゼ、メチオニンアミノペプチダーゼ、ニュートラーゼ、パパイン、ペプシン、プラスミン、プロリダーゼ、プロナーゼE、前立腺特異抗原、プロテアーゼ、Streptomyces griseusからの好アルカリ性、

    アスペルギルス属からのプロテアーゼ、Aspergillus saitoiからのプロテアーゼ、Aspergillus sojaeからのプロテアーゼ、プロテアーゼ(B. licheniformis)(アルカリ性)、プロテアーゼ(B. licheniformis)(アルカラーゼ(Alcalase))、Bacillus polymyxaからのプロテアーゼ、バチルス属種からのプロテアーゼ、バチルス属種からのプロテアーゼ(エスペラーゼ(Esperase))、リゾプス属種からのプロテアーゼ、プロテアーゼS、プロテアソーム、コウジカビからのプロテイナーゼ、プロテイナーゼ3、プロテイナーゼA、プロテイナーゼK、プロテインC、ピログルタミン酸アミノペプチダーゼ、レニン、レンニン、ストレプトキナーゼ、サブチリシン、サーモリシン、トロンビン、組織プラスミノーゲンアクチベーター、トリプシン、トリプターゼ、ウロキナーゼ。

    本明細書中に記載したタンパク質分解酵素の1種または2種以上を、カルボヒドラーゼと組み合わせて、形成された塩味増強成分の塩の影響を増大させることができる。
    有用な酵素の組み合わせには、少なくとも1種のタンパク質分解酵素を少なくとも1種のカルボヒドラーゼと組み合わせた組み合わせが含まれるが、これには限定されない。

    炭水化物の植物材料を分解するのに有用なカルボヒドラーゼ酵素には、以下の活性の1種または2種以上を有するカルボヒドラーゼが含まれるが、これには限定されない:
    β−グルカナーゼ(1,3−ベータ−グルカン−グルコ−ヒドロラーゼ(EC 3.2.1.58)が含まれるが、これには限定されない)、β−アミラーゼ、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、キシラナーゼ。

    例えば、以下の組み合わせは、有用な酵素の非限定的な例である:

    有用な組み合わせは、1,3−ベータ−グルカン−グルコ−ヒドロラーゼ(EC 3.2.1.58)と、セリンエンドペプチターゼ、ペプチダーゼ/プロテアーゼまたはサブチリシンペプチダーゼ(EC 3.4.21.62)から選択されるプロテアーゼとの組み合わせである。
    1,3−ベータ−グルカン−グルコ−ヒドロラーゼとして、例えば、限定されずに、Ceremix(登録商標)(Novozymes, Bagsvaerd, Denmark)またはViscozyme(登録商標)(Novozymes, Bagsvaerd, Denmark)の1種または2種以上を用いてもよい。
    プロテアーゼ/ペプチダーゼ/グルタミナーゼとして、例えば、限定されずに、Alcalase(登録商標)、セリンエンドペプチターゼ(Novozymes, Bagsvaerd, Denmark)、Umamizyme(登録商標)、プロテアーゼ/ペプチダーゼ(Amano, 名古屋、日本国)またはFlavorpro 373(登録商標)、サブチリシンペプチダーゼ(Biocatalysts, Cardiff, UK)の1種または2種以上を用いてもよい。
    用いるすべての酵素は、食品等級でなければならない。

    酵素的加水分解 酵素的加水分解を、用いるすべての酵素に適する条件下で行う。 当業者に明らかなように、温度およびpHを、好適な範囲内として、加水分解が所望される程度に発生するようにしなければならない。 インキュベーションの長さは、適宜変動し、条件がより最適条件に近い場合には、インキュベーションはより短時間である。 通常、1〜48時間、例えば10〜24時間が十分である。 当業者が認識しているように、所要のイオンは、選択された酵素(1種または2種以上)のために必要であるかまたは有益である場合には存在しなければならない。 インキュベーション混合物を例えば50〜500rpmまたは100〜200rpmにて撹拌することにより、通常加水分解が改善される。 数種の酵素は、他のものよりも良好に撹拌に耐える。 一方の要因に対する耐性は、しばしば他方の要因に依存する。 好適な条件に関するそのような情報は、多くの酵素に容易に利用可能であり、そうでない場合には容易に決定することができる。

    Ceramix(登録商標)、Alcalase(登録商標)、Viscozyme(登録商標)およびUmamizyme(登録商標)を含む多数の酵素調製物は、40℃〜55℃、例えば約45℃〜約55℃の温度にて、pH調整を伴わずに、またはいかなる補助因子をも加えずに、水中のホウレンソウの液化されたスラリー中で良好に作用する。 他のものは、必要であり得るか、あるいはpHもしくは温度調整、または添加物から利益を享受する。 Umamizyme(登録商標)は、約40℃〜約60℃の温度に耐え、約55℃にて最適である。 Umamizyme(登録商標)は、コウジカビから由来しており、エンドペプチターゼおよびエキソペプチダーゼ活性が豊富である。

    所望の程度の塩味を達成するまでの相当な加水分解を達成するのに十分な単位の酵素を、用いなければならない。

    酵素の量を、十分な活性を確実にし、苦いノートが発生するのを回避するように選択する。 用いる量は、酵素の活性に依存し、この情報は、通常は知られており、他にはそれを、容易に試験することができる。 酵素の量もまた、基質(タンパク質または炭水化物)の量に依存し、0.5:20〜3:20の酵素:基質(20部のタンパク質について0.5〜3部の酵素)、例えば1:20の酵素:基質の比率がなければならない(Ceremix(登録商標)、Novozymes, Bagsvaerd, Denmarkは、酵素1グラムあたり300β−グルカナーゼ単位(BGU)の活性を有し;Viscozyme(登録商標)、Novozymes, Bagsvaerd, Denmarkは、酵素1グラムあたり100真菌β−グルカナーゼ単位FBGの活性を有し;Alcalase(登録商標)、Novozymes, Bagsvaerd, Denmarkは、酵素1グラムあたり2.4アンソン単位(AU)の活性を有し;Umamizyme(登録商標)、Amano, 名古屋、日本国は、70U(LGG法による単位、LGG=L−ロイシル−グリシル−グリシン)の活性を有し;Flavorpro 373(登録商標)、グルタミナーゼ、Biocatalysts, Cardiff, UKは、30グルタミナーゼ単位(GU)の活性を有する)。

    出発物質1グラムあたりの酵素単位の有用な量を、以下の数種の酵素について示す。
    出発物質(液化されたホウレンソウスラリー)1グラムあたりのβ−グルカナーゼ単位(BGU)で0.03〜15BGU、例えば0.1〜3BGU。
    出発物質1グラムあたりの真菌β−グルカナーゼ単位FBGで0.002〜3FBG、例えば0.01〜1FBG。
    出発物質1グラムあたりのアンソン単位(AU)で0.0002〜0.02AU、例えば0.0005〜0.01。
    出発物質1グラムあたりのU(LGG法による単位、LGG=L−ロイシル−グリシル−グリシン)で0.007〜0.7U、例えば0.01〜0.1Uを用いる。
    出発物質1グラムあたりのグルタミナーゼ単位(GU)で0.00075〜0.075GU、例えば0.001〜0.02GUを用いる。

    酵素の量は、酵素およびそれを用いる条件に依存して変化する。 所要の量を、本明細書中に記載したように、種々の量を試行し、得られた生成物の効果を感覚的評価において試験することにより、容易に決定することができる。

    1種または2種以上のタンパク質分解酵素および任意に1種または2種以上のカルボヒドラーゼ酵素によって加水分解されるホウレンソウスラリーの加水分解物を、塩味増強成分として直接用いてもよい。 通常、それを、以下に詳述するように、酵素および任意に微生物を不活性化するのに十分高温かつ長時間の最終的な熱処理(殺菌または低温殺菌)によって使用前に熱失活させる。
    あるいはまた、加水分解物を発酵させる。

    発酵 発酵を、ラクトバチルス属の細菌、例えばLactobacillus plantarumを用いて行う。 他のラクトバチルス属種もまた有用であり得、例えばL. casei、L. brevisおよびL. helveticusもまた、有用であり得る。
    ラクトバチルス属の一晩培養物を用いてもよく、または加水分解物を、ラクトバチルス属クローンから直接接種してもよく、発酵を、適宜わずかにより長い時間にわたり行う。

    以下の発酵のための種培養物/一晩培養物を、当該分野において十分知られている方法によって調製してもよい。 それを、一晩、例えば12時間、微生物のために適切な温度にて生育させてもよい。 37℃は、L. plantarumに適する温度である。 すべての好適な媒体、例えばMRSブロス(Difco, 米国)を、選択することができる。

    接種した材料を、数時間、例えば5時間〜48時間、10時間〜30時間または15時間〜25時間にわたり発酵させる。
    ラクトバチルス属での発酵を、発酵ブロスとして加水分解物を用い、十分な容積の一晩種培養物を少なくとも5またはそれより高いpH、例えば5〜7のpHにて加えて、開始する。 発酵を、pHが少なくともpH5.5またはそれより低く、例えばpH5.5〜pH4.5に低下するまで進行させる。

    発酵温度を、微生物が順応するように選択する。 有用な温度は、ラクトバチルス属について変動し、特にL. plantarumには、例えば約20℃〜約40℃、約30℃〜約40℃または約35〜約40℃が含まれ、約36℃〜約38℃が最適である。 低温においては、生育速度が低く、高温においては、微生物が死滅するかまたは数が減少する。

    発酵容器を、最小限に撹拌して、適切な混合を確実にするが、同時に細菌が嫌気的に生育することができるのを確実にしなければならない(ラクトバチルス属は通性嫌気性であるが、通常は嫌気性条件下でより速く生育し、耐気性(aerotolerance)はマンガン依存性であり得る)。
    発酵生成物を塩味増強成分として直接用いることができるが、通常は続いて酵素および微生物を失活させるのに十分高温かつ長時間の最終的な熱処理(殺菌または低温殺菌)を行う。

    通常、加水分解生成物または発酵生成物を、例えば約60℃〜約121℃またはそれより高温に、酵素および細菌を失活させるのに十分長時間にわたり加熱することにより、使用前に熱失活させる(例えば限定されずに、すべての低温殺菌または殺菌方法、それは当該分野において十分知られており、例えば限定されずに約70℃〜約90℃またはそれより高温にて30分。約100℃より高温、例えば約121℃にて30分間加熱した場合には、加熱を、加圧下で、通常約12〜15psiにて行わなければならない)。

    発酵の間のpHを、約pH5〜約pH7としなければならない。 pHが5より低い場合には、Lactobacillus plantarumは、極めてゆっくりと生育し、通常十分には生育しない。 発酵の間、pHは、約pH4またはそれより低く、例えば約pH5〜約pH3.5に低下する。
    その後、低温殺菌した発酵ブロスを濾過して、すべてのより大きい粒子を除去してもよく、例えば約100℃までにて沸騰させることを含む例えば蒸発によって、濃縮してもよい。

    使用の形態 塩味増強成分を、それ自体で、または濾過し、かつ/または濃縮した形態で用いてもよい。 あるいはまた、濃縮した塩味増強成分を、ペーストもしくは粉末として用いるか、または当該分野において十分知られている方法によって噴霧乾燥してもよい。 噴霧乾燥した塩味増強成分について、十分知られている担体およびアンチケーキング剤を、加えてもよい。

    任意の濾過を、すべての好適な濾過方法により行ってもよく、そのような方法は、当該分野において十分知られており、例えば、それは、濾過遠心分離機においてフェルトフィルター袋を通過させることによるものである。 濾過した培養物(残りのより小さい固体を含む上清から、より大きい未消化のタンパク質を含むバイオマスを除去した)を、濃縮する、例えば100℃にて蒸発/沸騰させることによって2回濃縮することができる。 得られた濃縮物の固形成分含有量を、水分分析装置(moisture analyzer)を用いて決定することができ、例えば好適な担体上で噴霧乾燥することができる。 多くの担体は、当該分野において十分知られており、例えば限定されずに、ジャガイモマルトデキストリン担体である(例えば2倍濃縮の固体対担体の約1:1の比率が、好適であり得る)。 任意に、アンチケーキング剤を加えてもよく、そのような剤は十分知られている。 好適なアンチケーキング剤は、例えばリン酸三カルシウム(TPC)であり;2倍濃縮物の合計重量を基準として約0.5%(wt/wt)が、好適な量である。

    塩味増強成分の最終的な形態を、当該分野において十分知られている方法に従って選択してもよく、特定の食物用途に依存する。 液体食、例えばスープについて、塩味増強成分を、さらに加工せずにその液体形態において用いることができる。 乾燥用途、例えばクラッカーについて、噴霧乾燥した濃縮塩味増強成分を用いることができる。
    塩味増強成分を、食品に直接加えてもよいか、または食品に風味を付与するためのフレーバー組成物の一部として提供してもよい。

    フレーバー組成物は、塩味増強成分および任意に1種または2種以上の食品等級添加物を含む。 フレーバー組成物のための好適な添加物は、当該分野において十分知られており、例えば、限定せずに溶媒(水、アルコール、エタノール、油、脂肪、植物油およびミグリオール(miglyol)が含まれる)、結合剤、希釈剤、崩壊剤、滑剤、香味剤、着色剤、防腐剤、酸化防止剤、乳化剤、安定剤、調味料、甘味料、アンチケーキング剤などが含まれる。

    そのような担体またはフレーバーのための希釈剤の例は、例えば“Perfume and Flavor Materials of Natural Origin”, S. Arctander編、Elizabeth, NJ, 1960中;“Perfume and Flavor Chemicals”, S. Arctander編、Vol. I & II, Allured Publishing Corporation, Carol Stream, USA, 1994中;“Flavourings”, E. Ziegler and H. Ziegler (編)、Wiley-VCH Weinheim, 1998、および“CTFA Cosmetic Ingredient Handbook”, JM Nikitakis (編)、第1版、The Cosmetic, Toiletry and Fragrance Association, Inc., Washington, 1988中に見出され得る。

    フレーバー組成物は、フレーバー化合物、植物源を含む天然源からのフレーバーを含み、発酵によって作製される成分を含む追加のフレーバー成分を含み得る。 フレーバー組成物は、すべての好適な形態を有し得、例えば液体もしくは固体、湿潤もしくは乾燥、または担体/粒子に結合したかもしくはその上にコーティングされたカプセル封入された形態、または粉末としての形態である。

    塩味増強成分を濃縮されていない液体として加える場合には、約0.25ppm(0.00025%wt/wt)〜約400ppm(0.4%wt/wt)が、通常減ナトリウムまたは低ナトリウム用途において、例えば限定せずにスープおよび局所的な食物用途、例えばチップ、クリスプおよび軽食において十分である。

    特に、低濃度の塩味増強剤(例えば25ppmより低い、50ppmより低い、100ppmより低い、または200ppmより低い)が、より高い濃度、例えば約300ppmよりも良好な塩味増強効果を有することが見出された。 しかし、食品に依存して、より高い濃度、例えば少なくとも25ppm、少なくとも50ppm、少なくとも100ppm、少なくとも200ppmまたは少なくとも300ppmが、必要であり得る。 低減する塩味増強効果に加えて、より高い濃度は、食品に依存して、塩味増強成分を用いることが消費者に許容可能ではない場合があるオフテイストを導入し得る。

    大部分の局所的な食物用途のために、約0.5〜約50ppmが、通常十分である。
    濃縮物(例えば蒸留による)または噴霧乾燥した塩味増強成分を用いる場合には、示した濃度を、塩味増強成分中の濃度変化を考慮するのに適切な要因に伴って調整する必要がある。

    食品 食品の用語を、口腔中に配置されるが必ずしも摂取されるわけではないすべての製品を含むように、広い意味において用い、それには、食物、飲料、栄養補助食品および口内洗浄液を含むデンタルケア用品が含まれるが、これには限定されない。

    食品には、穀物製品、米製品、パスタ製品、ラビオリ、タピオカ製品、サゴ製品、パン屋の製品、ビスケット製品、ペストリー製品、パン製品、菓子類製品、デザート製品、ガム、チューインガム、チョコレート、アイス、蜂蜜製品、糖蜜製品、酵母製品、食塩および香辛料製品、良好な風味の製品、マスタード製品、酢製品、ソース(調味料)、加工食品、調理された果物および野菜製品、肉および肉製品、肉類似物/代替品、ゼリー、ジャム、果物ソース、卵製品、乳製品および酪農製品、チーズ製品、バターおよびバター代替製品、ミルク代替製品、大豆製品、食用油脂製品、医薬、飲料、ジュース、果物ジュース、野菜ジュース、食物エキス、植物エキス、肉エキス、調味料、栄養補給食品、ゼラチン、錠剤、トローチ剤、ドロップ、エマルジョン、エリキシル、シロップおよびこれらの組み合わせが含まれる。

    特に興味深いのは、限定せずに、伝統的に減少したナトリウム塩濃度を有する、ナトリウム塩が多量である食品であり、これには、調味料およびソース(低温、暖かい、即席、保存された、サテー、トマト、BBQソース、ケチャップ、マヨネーズおよび類似物、ベシャメル)、グレイビー、チャツネ、サラダドレッシング(棚で安定な(shelf stable)、冷蔵)、生地混合物、酢、ピザ、パスタ、即席麺、フレンチフライ、クルトン、塩味のある軽食(ポテトチップス、クリスプ、ナッツ、トルティーヤ−トスターダ(tortilla-tostada)、プレッツェル、チーズ軽食、コーン軽食、ジャガイモ軽食、インスタントのポップコーン、電子レンジで調理可能なポップコーン、キャラメルコーン、ポークの皮、ナッツ)、クラッカー(塩振りクラッカー(Saltine)、「リッツ」タイプ)、「サンドイッチタイプ」のクラッカー軽食、朝食の穀物、チーズ類似物(減ナトリウムチーズ、低温殺菌されたプロセスチーズ(食物、軽食およびスプレッド)、良好な風味のスプレッド、低温缶詰チーズ製品、チーズソース製品)を含むチーズおよびチーズ製品、肉、アスピック、塩漬け肉(ハム、ベーコン)、昼食/朝食肉(ホットドッグ、コールドカット、ソーセージ)、大豆ベースの製品、トマト製品、ジャガイモ製品、乾燥香辛料または調味料組成物、ペスト、マリネを含む液体の香辛料または調味料組成物、ならびにスープタイプ/食事代替飲料、ならびにトマトジュース、ニンジンジュース、混合野菜ジュースおよび他の野菜ジュースを含む野菜ジュースが含まれる。

    加工食品には、マーガリン、ピーナッツバター、スープ(透明な、缶詰の、クリームの、インスタントの、UHT)、グレイビー、缶詰ジュース、缶詰野菜ジュース、缶詰トマトジュース、缶詰果物ジュース、缶詰ジュース飲物、缶詰野菜、パスタソース、冷凍アントレ(entree)、冷凍ディナー、冷凍ハンドヘルドアントレ、乾燥包装された(dry packaged)ディナー(マカロニおよびチーズ、乾燥ディナー−肉添加、乾燥サラダ/付け合わせミックス、乾燥ディナー−肉添え)が含まれる。 スープは、濃密な湿潤した(condensed wet)、インスタントの、ラーメン、乾燥およびブイヨン、加工された、および予め調理済みの低ナトリウム食品を含む種々の形態であり得る。

    食品に依存して、類似の食品より約10〜100%、例えば25〜50%少ないナトリウムを含む食品(例えば25%減少の「減ナトリウム」製品または50%減少の「ナトリウムが軽度の」製品)について、塩味増強成分を、以下のように用いてもよい:ほとんどの食物用途についての有用な濃度は、例えば、濃縮していない塩味増強成分を基準として約0.001%〜約0.015%(wt/wt)であり得る。 あるいはまた、例えば、噴霧乾燥した2倍濃縮物を基準として25〜300ppmまたは0.002%〜0.03%(wt/wt)を、用いてもよい。

    塩味増強剤を、濃縮していないかもしくは濃縮した形態で用いてもよいか、または濃縮物を、当該分野において知られている方法によってペーストもしくは粉末に配合してもよい。 この場合において、用いるべき量を、適宜調整しなければならない。 フレーバー組成物、例えば香辛料を、しばしば例えば10倍の濃度にさらに濃縮し、当該濃度を、適宜より高く調整する。

    均一なNaCl濃度を有する一般的な食品中のNaCl濃度は、ほとんどの製品について約0.5%〜約5%(wt/wt)のNaClの範囲内で変動する。 調味料または調味料として用いる製品、例えば少量(例えばサラダもしくは麺に適用するために)で用いるクルトン、ソースもしくはサラダドレッシングは、例えば約2%〜約5%(wt/wt)のNaClの濃度を有する。 スープは、通常約0.6%〜約1.25%(wt/wt)のNaClを含む。 塩味を有するクラッカーおよび肉製品(サラミ、ハム、ベーコン)は、通常約2%〜約4%(wt/wt)のNaClを含む。 穀物は、通常約0.6〜3%(wt/wt)のNaClを含む。 再構成する必要がある製品(乾燥スープ)は、通常再構成の後に示す濃度範囲内で変動する。

    減少したナトリウム含量(一人前あたり353mg)を有する製品より尚少量のNaClを含む低ナトリウム製品について、塩味増強成分の量を増大させなければならない場合がある。

    食品に依存したKClおよび前記成分が加えられた食品について、KClの濃度を、ナトリウム濃度がどのくらい減少するかに依存して、約0.1%または0.2%から約1%まで、約1.5%まで、約2%(wt/wt)までまたはこれ以上としてもよい。 約0.25%〜約1.5%(wt/wt)のKCl濃度、例えば約0.5%〜約1.5%(wt/wt)のKClは、ほとんどの低ナトリウム製品に有用である。 NaCl濃度をほとんどの用途について有用に減少させてもよい範囲は、例えば約0.25%(wt/wt)〜約2.5%(wt/wt)または約0.125%〜約1.25%(wt/wt)である。 成分として食品に加えるべき塩味増強成分の量は、用いるKClの濃度ならびに、特定のベースおよびフレーバーを含む特定の食品に依存する。 ほとんどの食物用途に有用な濃度は、例えば濃縮していない塩味増強成分を基準として約0.001%〜約0.015%(wt/wt)であり得る。 あるいはまた、例えば、噴霧乾燥した2倍濃縮物を基準として25〜300ppmまたは0.002%〜0.03%(wt/wt)を、用いてもよい。

    塩味増強成分を、濃縮していない形態で用いてもよく、または濃縮物を、当該分野において知られている方法によってペーストもしくは粉末もしくは噴霧乾燥した塩味増強成分中に配合してもよい。 この場合において、用いるべき量を、適宜調整しなければならない。
    塩味増強成分の適切な濃度を、感覚刺激性滴定によって容易に試験することができる。 この手法は、感覚的分析の分野において十分知られている。


    他に示さない限り、百分率または比率をwt/wtとして示す。

    例1
    ホウレンソウの酵素的加水分解およびホウレンソウ加水分解物の発酵
    種々の異なる試料を、以下の表に示すように調製した。
    新鮮なホウレンソウの葉を、フードプロセッサーで微細に刻んだ。 水を、刻んだホウレンソウに1:9の比率(水:ホウレンソウ)で加え、スラリーを、フードプロセッサー中で液化した。

    液化したホウレンソウスラリーの一部を、蒸留によって揮発性物質および不揮発性物質/ポット残留物画分に分離した。
    平行して、新鮮なホウレンソウの液化したスラリーの代わりに、乾燥した(空気乾燥した)ホウレンソウ粉末の液化したスラリーを、水中で15%の濃度において用い、同様の結果を達成した。

    新鮮な、もしくは乾燥したホウレンソウの液化したスラリー、またはそれらの不揮発性の画分を、50℃に加熱し、以下の試料を、以下の消化酵素を示した濃度(w/w)でスラリーに加えることによって調製した:
    a)Viscozyme(登録商標)(0.1%)およびUmamizyme(登録商標)(0.1%) UV
    b)Umamizyme(登録商標)(0.1%)、Viscozyme(登録商標)(0.1%)およびGlutaminase Flavorpro 373(登録商標)(0.025%) UVG

    Viscozyme(登録商標)(Novozymes, Bagsvaerd, Denmark)は、酵素1グラムあたり100真菌β−グルカナーゼ単位FBGの活性を有する;出発物質1グラムあたり0.1FBGを用いる。
    Umamizyme(登録商標)(Amano, 名古屋、日本国)は、70U(LGG法による単位、LGG=L−ロイシル−グリシル−グリシン)の活性を有する;出発物質1グラムあたり0.07Uを用いる。

    グルタミナーゼであるFlavorpro 373(登録商標)(Biocatalysts, Cardiff, UK)を、タンパク質分解酵素として用いてもよい。 Flavorpro 373(登録商標)は、30グルタミナーゼ単位(GU)の活性を有する;出発物質1グラムあたり0.0075GUを用いる。
    酵素的加水分解を、50℃にて20〜24時間、150rpmにて撹拌しながら進行させて、加水分解物を生成した。

    次に、加水分解物を、37℃に冷却し、これに、Lactobacillus plantarumの菌株の一晩培養物(約10 個の細胞/gの細胞密度)を、加水分解した物質/発酵ブロスあたり0.3%の一晩培養物の濃度において接種した。
    接種した材料を、約24時間(またはpHが約pH4に低下するまで)にわたり37℃にて、最小限の撹拌の下で発酵させた。 発酵に続いて、121℃の30分にわたる最終的な熱処理を行った。

    例2
    感覚的評価
    例1の試料を、訓練されたフレーバリストによって、50%の減ナトリウムの無脂肪チキンブロス(ナトリウム480mg/一人前)において、2つの試料または対照の濃度(5ppmおよび300ppm)において感覚刺激的に評価した。 チキンブロスを、味見のために温かくして(約37℃)供出し、すべての試料を、盲検化(blinded)して提示した(それらの同一性を、パネリストによって確認することができないように)。

    試料の各々を、例中に記載したように加工したが酵素処理はなかった対照に対して比較し、対照に対する増大した塩風味強度を、以下のように評価した:+ わずかに塩味、++ 塩味、+++ 強度の塩味。

    結果を、以下の表に示す。

    酵素処理を行わない対照に対して比較した場合の塩味増強 すべてのパネリストは、新鮮なホウレンソウの葉の試料の培養した加水分解物および乾燥ホウレンソウ粉末の培養した加水分解物が、5ppmの濃度にて良好な塩味増強効果を示し、いかなるオフテイストをも伴わずに、塩化ナトリウムにその経時的なフレーバープロフィールにおいて極めて類似する良好な感覚で目立つ塩味をもたらすことを見出した。

    当該効果は、300ppmを含む試料においていくぶん低減され、わずかに金属性のオフテイスト(++)が、特にUVを有するがGを有しない粉末−不揮発性a)試料において数人のパネリストによって記録された。 UおよびVで処理したがGで処理していない他の試料もまた、極めてわずかなオフテイスト(+)を有していた。 以下の表における結果を比較されたい。

    例3
    感覚的評価
    評価を、炭水化物酵素(「V」を有しない試料)を除外して、本質的に例2に記載したようにして行った。 V炭水化物酵素を有する試料に対して比較した場合に、塩味の増大は、より顕著でないことが見出された。

    プロセス、成分および食品を、特定の例示的態様と関連させて上記で記載した一方、他の同様の態様を用いてもよいか、または修正および追加を、記載した態様に対して行って、同一の機能(1または2以上)を発揮させてもよいことを理解するべきである。 さらに、種々の態様を組み合わせて、所望の特徴を提供してもよいように、すべての開示した態様が、必ずしも代替的であるわけではない。 変化を、本開示の範囲から逸脱せずに通常の当業者によって行うことができる。 したがって、プロセス、成分および食品は、いかなる単一の態様にも限定されるべきではなく、むしろ幅および範囲においては、添付した特許請求の範囲の記述に従って解釈されるべきである。

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