癌治療用の組合せ製品

申请号 JP2010528416 申请日 2008-10-10 公开(公告)号 JP5710259B2 公开(公告)日 2015-04-30
申请人 アンスティテュ、ナショナル、ド、ラ、サント、エ、ド、ラ、ルシェルシュ、メディカル(アンセルム); INSTITUT NATIONAL DE LA SANTE ET DE LA RECHERCHE MEDICAL (INSERM); ソシエテ、パル、アクション、サンプリフィエ、インビボジェン; SAS INVIVOGEN; 发明人 ルイ、ビュスカーイユ; ジェラール、ティラビ; ファビエンヌ、ベルヌジュール; クリスチアーヌ、スサニ; ダニエル、ドロクール;
摘要
权利要求

被験者の膵臓癌治療に用いられる、同時、個別または逐次使用のための組合せ製剤としての製品であって、 (i) 配列番号1の配列を有するヒトソマトスタチン2受容体タンパク質(sst2)または配列番号1の完全な配列と少なくとも90%の同一性率を有しsst2をコードする配列をコードする少なくとも1種類の核酸、 (ii) 配列番号2の配列を有するヒトデオキシシチジンキナーゼタンパク質(dck)または配列番号2の完全な配列と少なくとも90%の同一性率を有しdckをコードする配列をコードする少なくとも1種類の核酸、 (iii) 配列番号3の配列を有するヒトウリジンモノホスフェートキナーゼタンパク質(umk)または配列番号3の完全な配列と少なくとも90%の同一性率を有しumkをコードする配列をコードする少なくとも1種類の核酸、および (iv) ゲムシタビン を含む、製品。前記製品が腫瘍転移の阻止に向けられたものである、請求項1に記載の製品。前記被験者がヒトである、請求項1または2に記載の製品。前記製品が、配列番号2の配列を有するヒトデオキシシチジンキナーゼタンパク質(dck)または配列番号2の完全な配列と少なくとも90%の同一性率を有しdckをコードする配列、および配列番号3の配列を有するヒトウリジンモノホスフェートキナーゼタンパク質(umk)または配列番号3の完全な配列と少なくとも90%の同一性率を有しumkをコードする配列を同時にコードする少なくとも1種類の核酸を含んでなる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の製品。前記製品が、開裂可能なFMDV(疫ウイルス)2Aペプチドによって連結された2種類のタンパク質であるホモサピエンス(Homo sapiens)デオキシシチジンキナーゼタンパク質(dck)およびホモサピエンスウリジンモノホスフェートキナーゼタンパク質(umk)を含んでなるポリペプチドであって、配列番号10の配列を有するポリペプチドをコードする少なくとも1種類の核酸を含んでなる、請求項4に記載の製品。前記核酸が、少なくとも1個のベクター中に包含される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の製品。前記ベクターが1個のプラスミドベクターである、請求項6に記載の製品。前記プラスミドベクターが配列番号11の配列を有し、かつホモサピエンスソマトスタチン2受容体タンパク質をコードする核酸と、開裂可能なFMDV(口蹄疫ウイルス)2Aペプチドによって連結された2種類のタンパク質であるホモサピエンスデオキシシチジンキナーゼタンパク質(dck)およびホモサピエンスウリジンモノホスフェートキナーゼタンパク質(umk)を含んでなるポリペプチドをコードする核酸とを含んでなる、請求項7に記載の製品。前記プラスミドベクターが非脂質カチオン性ポリマーと会合している、請求項7または8に記載の製品。前記非脂質カチオン性ポリマーがポリエチレンイミン(PEI)である、請求項9に記載の製品。前記ゲムシタビンを750 mg/m2/日以下の用量で投与する、請求項1に記載の製品。

说明书全文

本願は、2007年10月10日に出願された特許出願EP 07301447.4号に基づき優先権を主張するものであり、上記特許出願明細書の内容は、引用することにより本明細書の一部とされる。

発明の分野 本発明は、癌の分野に関し、詳細には癌治療のための新規製品、組成物、プラスミドベクターおよび方法に関する。

発明の背景 癌の中でも、膵臓癌は最も浸潤性かつ破壊的なヒト悪性腫瘍の1つである。その攻撃性は、推定膵臓癌症例数および膵臓癌関連死亡数は最小5年生存率が2%であることとほぼ一致するという事実によって説明される。膵臓癌は、西洋諸国における癌関連死の5番目の主因となっている。これまでは、進行した疾患の早期検出も治療も不可能であり、病巣の85%は診断の時点で切除不能であり、メジアン生存時間は4〜5ヶ月間となる。

これらの気の滅入るような統計データーは、主としてこれらの腫瘍が小さくかつ検出不能であるときの転移の傾向、および細胞傷害性薬剤および放射線療法に対する膵臓癌細胞の固有耐性と沿ったものである。

もう一つの浸潤性癌として、肝細胞癌(肝臓癌、HCC)は最もよく見られる肝臓の原発性悪性疾患であり、世界第四位の最もよく知られた癌であり、発病率は、新たな症例1,000,000件/年である。これは、第3位の世界中の癌による死因に相当する。仏国では、他の工業化諸国と同様に、その発病率は世界的流行のC型肝炎ウイルスにより着実に上昇しつつある。HCCは肝硬変から生じ、肝硬変患者からHCCへ発達する5年確率はほぼ20%である。HCCについて現在用いられている3種類の主要な病気に効く治療法は、肝切除、腫瘍の経皮破壊(高周波)および同所肝移植である。これらの選択肢は、いわゆる「小型」HCC (< 5 cm)の患者で使用され、良好な結果が得られることがある(移植については5年生存率は70%であり、再発率は< 25%である)。不運なことには、このような治療法は、HCCと診断された患者の50%未満にしか利用することができないのである。従って、患者の大半は、腫瘍が大きすぎまたは潜在的肝疾患のために病気に効く治療法の恩恵を受けることができないのである。これらの理由から、新たな診断法および治療法が求められている。今日までのところ、化学療法はHCCでは有効ではなく、従って指摘されていない。

従って、特に、現在行われている方法より効果的な膵臓癌または肝細胞癌および転移癌のような癌を治療するための治療法が緊急に求められている。

第一の態様によれば、本発明は、被験者の癌治療に用いられる、同時、個別または逐次使用のための組合せ製剤としての製品であって、 (i) 配列番号1の配列を有するヒトソマトスタチン2受容体タンパク質(SST2)、その相同分子種または誘導体をコードする少なくとも1種類の核酸配列、 (ii) 配列番号2の配列を有するデオキシシチジンキナーゼタンパク質(DCK)、その相同分子種または誘導体をコードする少なくとも1種類の核酸配列、 (iii) 配列番号3の配列を有するヒトウリジンモノホスフェートキナーゼタンパク質(UMK)、その相同分子種または誘導体をコードする少なくとも1種類の核酸配列、および (iv) ゲムシタビン を含む製品に関する。

第二の態様によれば、本発明は、癌の治療方法であって、 (i) 配列番号1の配列を有するヒトソマトスタチン2受容体タンパク質(SST2)、その相同分子種または誘導体をコードする少なくとも1種類の核酸配列、 (ii) 配列番号2の配列を有するヒトデオキシシチジンキナーゼタンパク質(DCK)、その相同分子種または誘導体をコードする少なくとも1種類の核酸配列、 (iii) 配列番号3の配列を有するヒトウリジンモノホスフェートキナーゼタンパク質(UMK)、その相同分子種または誘導体をコードする少なくとも1種類の核酸配列、および (iv) ゲムシタビン の治療上有効量をそれを必要とする被験者に同時、個別または逐次的に投与することを含んでなる方法に関する。

第三の態様によれば、本発明は、 (i) 配列番号1の配列を有するヒトソマトスタチン2受容体タンパク質(SST2)、その相同分子種または誘導体をコードする少なくとも1種類の核酸配列、 (ii) 配列番号2の配列を有するヒトデオキシシチジンキナーゼタンパク質(DCK)、その相同分子種または誘導体をコードする少なくとも1種類の核酸配列、 (iii) 配列番号3の配列を有するヒトウリジンモノホスフェートキナーゼタンパク質(UMK)、その相同分子種または誘導体をコードする少なくとも1種類の核酸配列、および (iv) 所望により、薬学上許容可能なキャリヤー を含んでなる、医薬組成物に関する。

第四の態様によれば、本発明は、更に、配列番号11の配列を有し、ホモサピエンスソマトスタチン2受容体タンパク質をコードする核酸配列と、開裂可能なFMDV(疫ウイルス)2Aペプチドによって連結された2種類のタンパク質であるホモサピエンスデオキシシチジンキナーゼタンパク質(dck)およびホモサピエンスウリジンモノホスフェートキナーゼタンパク質(umk)を含んでなるポリペプチドをコードする核酸配列を含んでなるプラスミドベクターに関する。

pHNeo Sst2 DCK::UMK (7548 pb)プラスミド(配列番号11)の概略マップ。

pHDuol4 LGFP-dckumk2A (7368 pb)プラスミドベクターの概略マップ。

本願において、癌は好ましくは膵臓癌および肝細胞癌のような転移性癌であり、更に好ましくは外分泌膵癌である。

転移は、癌が最初に原発性腫瘍として生じた場所から身体の遠く離れた部位に癌が広がる過程に相当する。この過程は癌の進行において極めて独特であるので、通常は転移を抑制するために特定の療法を用いる必要がある。

本発明者らは、ゲムシタビン投与と関連したSST2、DCKおよびUMKをコードする発現ベクターの組合せ腫瘍内投与によって、転移部位が広汎かつ予想外の減少を示すことを見いだした。

従って、好ましい態様によれば、本発明は、腫瘍の広がりの抑制、すなわち腫瘍転移の抑制に関する。 被験者という用語は、哺乳類、好ましくはヒトを指す。

本明細書で用いられるゲムシタビンはELI LILLYからGEMZAR(登録商標)の商標で発売されているゲムシタビンHCl/塩酸塩を参照しており、これは抗腫瘍活性を示しかつ代謝拮抗物質として知られる化学療法薬の一般的群に属するヌクレオシド類似体である。ゲムシタビンは、細胞が核酸の合成を妨げることによってDNAおよびRNAの産生を妨げ、これにより癌細胞の増殖を停止し、それらを死滅させる。

国際PCT出願WO 97/21719号明細書に開示されているゲムシタビンは、シトシンの合成グルコシド類似体であり、化学的には1-(2'-デオキシ-2',2'-ジフルオロ-β-D-リボフラノシル)-4-アミノピリミジン-2-オン塩酸または2'-デオキシ-2',2'-ジフルオロシチジン一塩酸β異性体と記載される。

本明細書で用いられる「相同分子種」という用語は、種形成により共通の祖先遺伝子から進化したホモサピエンスにおけるタンパク質配列番号1、配列番号2または配列番号3以外の哺乳動物種におけるタンパク質を指す。当業者であれば、本明細書およびその全般的情報を考慮してこのような相同分子種を簡単に確認することができる。

このような相同分子種の一例として、ハツカネズミ(Mus musculus)(配列番号4)およびドブネズミ(Rattus norvegicus)(配列番号5)のソマトスタチン2受容体タンパク質、ハツカネズミ(Mus musculus)(配列番号6)、ドブネズミ(Rattus norvegicus)(配列番号:7)およびウシ(Bos taurus)(配列番号8)のデオキシシチジンキナーゼタンパク質、またはドブネズミ(Rattus norvegicus)(配列番号9)のウリジンモノホスフェートキナーゼタンパク質を引用することができる。

本明細書で用いられる「誘導体」という用語は、完全な配列番号1、配列番号2または配列番号3、またはそれらの相同分子種と少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%、例えば少なくとも95%、更に好ましくは少なくとも99%の同一性率を有するポリペプチドを指す。

本明細書で用いられる2種類のアミノ酸配列の間の「同一性の割合」は、比較を行う2個の配列の最良アラインメントで得られた上記配列の間の同一アミノ酸の割合を意味し、この割合は純粋に統計学的なものであり、これらの2個の配列間の差はアミノ酸配列上に無作為に広がっている。本明細書で用いられる「最良アラインメント」または「最適アラインメント」とは、所定の同一性割合(下記参照)が最高となるアラインメントを意味する。2個のアミノ酸配列間の配列比較は、通常は最良アラインメントに従って予めアラインメントしておいたこれらの配列を比較することによって実現され、この比較は、類似性の局所領域を同定し比較する目的でセグメントの比較で実現される。比較を行うのに最良の配列アラインメントは、手動法による他に、SMITHとWATERMANによって開発された全体的相同性アルゴリズムを用いることによって(Ad. App. Math., vol.2, p:482, 1981)、NEDDLEMANとWUNSCHによって開発された局所的相同性アルゴリズムを用いることによって(J. Mol. Biol, vol.48, p:443, 1970)、PEARSONとLIPMANによって開発された類似性の方法を用いることによって(Proc. Natl. Acd. Sci. USA, vol.85, p:2444, 1988)、このようなアルゴリズムを用いるコンピューターソフトを用いることによって(GAP, BESTFIT, BLAST P, BLAST N, FASTA, TFASTA、Wisconsin Genetics Software Package、Genetics Computer Group、575 Science Dr.、Madison、WI USA)、MUSCLE多重アラインメントアルゴリズムを用いることによって(Edgar, Robert C, Nucleic Acids Research, vol. 32, p:1792, 2004)実現することができる。最良の局所的アラインメントを得るために、BLASTソフトウェアをBLOSUM 62マトリックスまたはPAM 30マトリックスと共に好ましく用いることができる。2種類のアミノ酸配列の同一性割合は、最適整列したこれら2種類の配列を比較することによって決定され、これらのアミノ酸配列はこれら2種類の配列の間の最適アラインメントを得るためにリファレンス配列に関して付加または欠失を含んでなることができる。同一性割合は、これら2種類の配列の間の同一位置の数を測定し、この数を比較した位置の総数で割り、得られた結果に100を乗じることによって計算し、これら2種類の配列の間の同一性割合を得る。

もう一つの好ましい態様によれば、配列番号2の配列を有するホモサピエンスデオキシシチジンキナーゼタンパク質(dck)、その相同分子種または誘導体、および配列番号3の配列を有するホモサピエンスウリジンモノホスフェートキナーゼタンパク質(umk)、その相同分子種または誘導体は、単一の核酸配列によってコードされる。

好ましくは、上記の少なくとも1種類の核酸配列は、開裂可能なFMDV(口蹄疫ウイルス)2Aペプチドによって連結された2種類のタンパク質であるホモサピエンス(Homo sapiens)デオキシシチジンキナーゼタンパク質(dck)およびホモサピエンスウリジンモノホスフェートキナーゼタンパク質(umk)を含んでなるポリペプチドであって、配列番号10の配列を有するポリペプチドをコードする。

更にもう一つの好ましい態様によれば、ソマトスタチン2受容体タンパク質(sst2)、デオキシシチジンキナーゼタンパク質(dck)および/またはウリジンモノホスフェートキナーゼタンパク質(umk)をコードする核酸は、真核細胞内の核酸の発現を指示する遺伝子発現配列に操作連結している。「遺伝子発現配列」とは、プロモーター配列またはプロモーター-エンハンサーの組合せのような任意の調節ヌクレオチド配列であって、これに操作連結している核酸の効率的転写および翻訳を促進する。遺伝子発現配列は、例えば構成的または誘導的プロモーターのような哺乳類またはウイルスプロモーターでよい。本発明のコンセプトに対してデザインされたプラスミドでは、2種類の遺伝子(sst2およびdck::umk融合体)は、それぞれdck::umk融合体およびsst2に対するGRP78遺伝子(グルコース調節タンパク質78)由来のプロモーター領域およびGRP94遺伝子(グルコース調節タンパク質94)由来のプロモーター領域である低酸素症に感受性の2種類の異なるプロモーターによって制御されている(それぞれのプロモーターの基底活性は、膵臓癌組織に含まれる低酸素症領域により腫瘍内で劇的に増加する)。構成的哺乳類プロモーターとしては、下記の遺伝子のプロモーター、すなわちヒポキサンチンホスホリボシルトランスフェラーゼ(HPTR)、アデノシンデアミナーゼ、ピルベートキナーゼ、β-アクチンプロモーター、筋クレアチンキナーゼプロモーター、ヒト延長因子プロモーターおよび他の構成的プロモーターが挙げられるが、これらに限定されない。真核細胞で構成的に機能する典型的なウイルスプロモーターとしては、例えばシミアンウイルス(例えば、SV40)、パピローマウイルス、アデノウイルス、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、サイトメガロウイルス(CMV)、ラウス肉腫ウイルス(RSV)、B型肝炎ウイルス(HBV)、モロニー白血病ウイルスおよび他のレトロウイルスの長い末端反復配列(LTR)由来のプロモーター、および単純ヘルペスウイルスのチミジンキナーゼプロモーターが挙げられる。他の構成的プロモーターは、当業者に知られている。本発明の遺伝子発現配列として有用なプロモーターとしては、誘導的プロモーターも挙げられる。誘導的プロモーターは誘発薬の存在下で発現する。例えば、メタロチオネインプロモーターは、ある種の金属イオンの存在下にて転写および翻訳を促進するために誘導される。他の誘導的プロモーターは、当業者に知られている。

一般的には、遺伝子発現配列としては、必要に応じてTATAボックス、キャップ形成配列、CAAT配列などのようなそれぞれ転写および翻訳の開始に関与する5'非転写および5'非翻訳配列を挙げるべきである。とりわけ、このような5'非転写配列は、操作可能に連結した抗原核酸の転写制御のためのプロモーター配列を包含するプロモーター領域を包含する。遺伝子発現配列は、所望によりエンハンサー配列または所望な場合には上流アクチベーター配列を包含する。

本明細書で用いられるタンパク質sst2、dckおよびumkおよび遺伝子発現配列をコードする核酸配列は、タンパク質コード配列の発現または転写および/または翻訳を遺伝子発現配列の影響または制御下に置くような方法で共有結合しているときには、「操作可能に連結」しているといわれる。2種類のDNA配列は、5'遺伝子発現配列におけるプロモーターの誘導によりタンパク質が転写されかつ2種類のDNA配列の間の結合の性質により、(1)フレームシフト突然変異が導入されず、(2)本発明のポリペプチドの転写を指示するプロモーター領域の能を妨げず、または(3)相当するRNA転写体をタンパク質に翻訳する能力を妨げない場合には、操作可能に連結しているといわれる。

タンパク質sst2、dckおよびumkをコードする核酸は、単独でまたはベクターと会合して送達することができる。最も広い意味では、「ベクター」はタンパク質sst2、dckおよびumkをコードする核酸の細胞への輸送を促進することができる任意のビヒクルである。好ましくは、ベクターは、このベクターの非存在下で生じるであろう分解の程度と比較して少ない分解で核酸を細胞へ輸送する。一般的に、本明細書における有用なベクターとしては、プラスミド, ファージミド(phagmids)、ウイルス、ペプチドアンタゴニスト核酸配列の挿入または組込みによって操作されたウイルスまたは細菌供給源由来の他のビヒクルが挙げられるが、これらに限定されない。

一定の用途に好ましいウイルスベクターはアデノウイルスおよびアデノ随伴ウイルスであり、これらは遺伝子療法でヒトでの使用について既に承認されている二本鎖DNAウイルスである。アデノ随伴ウイルスは、遺伝子工学処理により複製欠損とすることができ、広汎な細胞型および種に感染することができる。このウイルスは、更に熱および脂質溶媒安定性、造血細胞など種々の系統の細胞における高形質導入頻度、および重複感染抑制の欠如により多数シリーズの形質導入が可能になるといった利点も有する。報告によれば、アデノ随伴ウイルスは部位特異的にヒト細胞DNAに組込むことによって、挿入突然変異誘発の可能性およびレトロウイルス感染に特有な挿入遺伝子発現の変動性を最小限にすることができる。更に、野生型アデノ随伴ウイルス感染症が選択的圧力の非存在下で100を上回る継代の組織培養で起こったことは、アデノ随伴ウイルスのゲノム組込みが比較的安定な事象であることを暗示している。アデノ随伴ウイルスは、染色体外の方法でも機能することができる。

核酸ベクターは、細菌および哺乳類細胞のいずれでも活性な選択可能マーカーを包含することができる。

もう一つの態様によれば、上記の核酸配列は、プラスミド、コスミドまたはファージミドのような「裸のDNA」に対応するものであり、好ましくは少なくとも1個のプラスミドベクター、更に好ましくは1個のプラスミドベクターに対応する。

プラスミドベクターは当該技術分野で詳細に報告されており、当業者には周知である。例えば、SANBROOK et al「分子クローニング: 実験室マニュアル(Molecular Cloning: A Laboratory Manual)」第2版, Cold Spring Harbor Laboratory Press, 1989年を参照されたい。この数年間に、プラスミドベクターは抗原コード遺伝子をイン・ビボで細胞に送達するDNAワクチンとして用いられてきた。それらはこの送達に特に有利であり、それらはウイルスベクターの多くが抱えるのと同じ安全性の心配がないからである。しかしながら、宿主細胞と適合するプロモーターを有するこれらのプラスミドは、プラスミド内で操作によりコードされた遺伝子由来のペプチドを発現することができる。幾つかの普通に用いられるプラスミドとしては、pBR322、pUC18、pUC19、pRC/CMV、SV40およびpBlueScriptが挙げられる。他のプラスミドは、当業者には周知である。その上、プラスミドは、制限酵素および連結反応を用いて特別にデザインして、DNAの特定の断片を除いたり加えたりすることができる。プラスミドは、様々な非経口、粘膜および局所経路によって送達することができる。例えば、DNAプラスミドは、筋肉内、皮内、皮下または他の経路によって投与することができる。このプラスミドは、鼻内スプレーまたは滴剤、直腸座薬および経口によって投与することもできる。また、遺伝子ガン(gene-gun)を用いて表皮または粘膜表面に投与することもできる。プラスミドは、溶液で、金粒子上に乾燥して、またはリポソーム、デンドリマー、コキレート(cochleate)およびマイクロカプセル化などこれらに限定されない別のDNA送達系と会合して投与することができる。

もう一つの好ましい態様によれば、タンパク質sst2、dckおよびumkをコードする核酸はプラスミドベクターに含まれている。

有利には、プラスミドベクターは配列番号11の配列を有し、ホモサピエンスソマトスタチン2受容体タンパク質と、FMDV(口蹄疫ウイルス)2Aペプチドによって連結された2種類のタンパク質であるホモサピエンスデオキシシチジンキナーゼタンパク質(dck)およびホモサピエンスウリジンモノホスフェートキナーゼタンパク質(umk)を含んでなるポリペプチドとをコードする核酸配列を含んでなる。

このような「裸のDNA」またはプラスミドベクターは、好ましくは欧州特許第0770140号明細書に開示されているポリエチレンイミン(PEI)のような非脂質カチオン性ポリマー(WU and WU, J. Biol. Chem., vol.263, p: 14621-4, 1988)またはリポソーム(BRIGHMAN et al, Am. J. Med. Sci., vol.298, p: 278-81, 1989)と会合させ、細胞吸収を高める複合体を形成する。

有利には、このような裸のDNAまたはプラスミドベクターは非脂質カチオン性ポリマー、好ましくは欧州特許第0770140号明細書に開示されているポリエチレンイミン(PEI)と会合している。

具体的態様によれば、本発明の製品は、更に少なくとも1種類の薬学上許容可能なキャリヤーを含んでなる。

「薬学上許容可能な」という術語は、生理学的に許容できかつ典型的にはヒトに投与したときに胃の不調、眩暈などのアレルギー性または同様の厄介な反応を生じない分子および組成物を指す。好ましくは、本明細書で用いられる「薬学上許容可能な」という用語は、連邦または州政府の規制機関によって承認されまたは米国薬局方または他の動物、更に詳細にはヒトでの使用についての一般に認められている薬局方に記載されていることを意味する。

「キャリヤー」という用語は、化合物を投与するのに用いる希釈剤、アジュバント、賦形剤またはビヒクルを指す。このような薬学キャリヤーは、水および石油、動物、植物または合成起源などの油、例えば、ピーナッツ油、大豆油、鉱油、ゴマ油などのような滅菌液体であることができる。水または水性食塩溶液および水性デキストロースおよびグリセロール溶液は、キャリヤー、特に注射溶液のキャリヤーとして好ましく用いられる。適当な薬学キャリヤーは、E.W. Martin著「レミントンの製薬科学(Remington's Pharmaceutical Sciences)」に記載されている。

核酸配列または核酸ベクターまたはゲムシタビンは、緩衝液または水に可溶化させまたはエマルションおよびマイクロエマルションに混合することができる。適当な緩衝液としては、Ca++/Mg++不含リン酸緩衝食塩水(PBS)、リン酸緩衝食塩水(PBS)、生理食塩水(150 mM NaCl/水)、トリス緩衝液および界面活性剤が挙げられるが、これらに限定されない。

更にもう一つの具体的態様によれば、上記の核酸配列は、腫瘍内注射によって、好ましくは一例としてHECHT et al. (Clin. Cancer Res., vol.9, p:555-61, 2003)に開示されている腫瘍内内視鏡超音波注射(すなわち、エコーエンドスコピー(echoendoscopy))によって投与される。 もう一つの具体的態様によれば、ゲムシタビンは静脈内経路によって投与される。

本発明によれば、組成物の「有効量」とは、所望な生物学的効果を得る、この場合には腫瘍細胞にアポトーシスを誘発しかつ転移を抑制するのに十分な量である。有効投薬量は、受容者の年齢、性別、健康状態および体重、もしあれば同時に行う治療の種類、治療の頻度、および所望な効果の性質によって変化することは勿論である。下記の有効用量の範囲は本発明を制限しようとするものではなく、好ましい用量範囲を表す。しかしながら、好ましい投薬量は、当業者によって理解され決定可能であるように、過度の実験を行うことなしに個々の被験者に調整することができる。

一例として、腫瘍内注射用の配列番号11の配列を有するプラスミドベクターの有効量は、腫瘍体積によって変化し、1〜1,000 μg DNA/cm3 腫瘍であり、好ましくは5 - 500 μg/cm3、更に好ましくは8〜500 μg/cm3である。

一例として、ゲムシタビンの有効量は、1000 mg/m2(患者表面)/日でのゲムシタビンの投与に相当する。このような投与は、週1回で連続4週間行われる。驚くべきことには、本発明者らは、配列番号11の配列を有するプラスミドの腫瘍内注射により、従来の膵臓癌治療に用いられる用量より低いゲムシタビンの用量(通常のゲムシタビン用量の2/3)と組み合わせて腫瘍を退縮させることができるようにすることを確立した。

従って、好ましい態様によれば、ゲムシタビンの有効量は750 mg/m2/日以下の用量に相当する。このような投与は、以前と同様に週1回で連続4週間行われる。

好ましくは、ゲムシタビンの有効量は、500 mg/m2/日の用量および以前と同様に週1回で連続4週間に相当する。

以下において、本発明を、核酸配列および実施例に関して更に詳細に説明する。しかしながら、実施例の詳細によって、本発明を制限しようとするものではない。むしろ、本発明は任意の態様に関するものであり、この態様は本明細書の実施例において明確には記載されていないが熟練者であれば過度の努力なしに見出す詳細な説明を含んでなる。

I 膵臓癌の治療 1) sst2およびDCK:UMK/ゲムシタビンの組合せは、膵臓癌細胞を感作してイン・ビトロで死滅させる。 ヒト膵管癌由来のBxPC-3およびMiaPaca-2細胞(DELESQUE et al., Cancer Research, vol.57, p:956-962, 1997)を、5%ウシ胎児血清(FCS; INVITROGEN)、ファンギゾン(INVITROGEN)、抗生物質(ストレプトマイシン、ペニシリン, SIGMA)、L-グルタミン(INVITROGEN)および抗マイコプラズマ試薬(PLASMOCIN商品名, CAYLA)を補足したRPMI 1640培地(INVITROGEN)に保持した。

ヒト膵臓癌細胞を、5% FCSを含むRPMI 1640中50 x 103細胞/mlで35 mm直径の皿(2 ml/皿)で培養した。12時間の付着フェーズの後、細胞をモックベクター(mock vector)5μg、またはヒトsst2 cDNA (CAYLA)と共に(pHNeo Sst2 DCK::UMK;図1)またはなしで(pHDuol4 LGFP DCK-UMK;図2) DCKとUMK cDNAの間に挿入された自己開裂FMDV 2Aペプチドを含んでなる融合体 cDNA DCK:UMKを含んでなるプラスミド5 μgで、平均分子質量が22kDaのエチレンイミンの線状ポリマー(PEIまたはL-PEI)(POLYPLUS-Transfection)(PEI窒素対DNAリン酸比 N/P = 8 - 10)を用いてトランスフェクションした。PEI-DNA複合体は、5% (w/v)グルコース中で調製した。5% FCSを含むRPMI 1640中で24時間細胞培養した後、培地を増加濃度のゲムシタビン(0.05〜5 μg/ml)を補足したまたは補足しない新たな培地に換え、48時間の培養後に細胞を計数した。

結果は、UMK、DCKおよびSST2の組合せ発現が腫瘍細胞をゲムシタビンに感作することを示している。

2) sst2とDCK:UMK/ゲムシタビンの組合せは、イン・ビボでの膵臓腫瘍の増殖を抑制する。 シリアゴールデンハムスターでN-ニトロソビス(2-オキソプロピル)アミンによって誘発された膵管癌由来のPC1.0細胞(BENALI et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, vol.97, p:9180-9185, 2000)を、5%ウシ胎児血清(FCS; INVITROGEN)、ファンギゾン(INVITROGEN)、抗生物質(ストレプトマイシン、ペニシリン, SIGMA)、L-グルタミン(INVITROGEN)および抗マイコプラズマ試薬(PLASMOCIN商品名, CAYLA)を補足したRPMI 1640培地(INVITROGEN)に保持した。

安定なトランスフェクションのために、PC1.0細胞を5% FCSを含むRPMI 1640 4 ml中で60 mm直径の皿(2 x 105細胞/皿)で培養した。12時間の付着フェーズの後、細胞をmockベクター(VERNEJOUL et al., Cancer Research, vol. 62, p:6124-31, 2002)5μg、ヒトsst2 cDNA (CAYLA)と共に(pHNeo Sst2 DCK::UMK; 図1)またはなしで(pHDuol4 LGFP DCK-UMK;図2) DCKとUMKとの間に挿入された自己開裂FMDV 2Aペプチドを含んでなる融合体cDNA DCK:UMKを含んでなるプラスミド5μgで脂質カチオン性分子(LyoVec商品名, CAYLA)(脂質対DNA比 w/w = 1 : 6)を用いてトランスフェクションした。安定なクローン個体数を、0.4〜0.6 mg/mlゼオシンの存在下で選択した。次いで、安定なトランスフェクタント(transfectants)を、5% SVFおよび0.3 mg/mlゼオシンを含むRPMI 1640培地で培養した。

5週齢の雄シリアゴールデンハムスター(GANNAT)を、12時間明/12時間暗の時間割で温度制御した室に順化させ、ペレット状食餌および水を与えた。

PC 1.0細胞またはPC1.0.DCK:UMK.SST2およびPC 1.0野生型細胞の混合個体群を、ハムスターに同所移植した。簡単に説明すれば、ペントバルビタール麻酔下にて小腹壁切開の後、FCS不含RPMI 1640培地0.1 mlに再懸濁した5 x 105個のPC 1.0細胞を、滅菌した29Gリンパ管造影カテーテルセットによって顕微鏡下にて膵臓の尾に投与した。

原発性膵臓腫瘍の指数増殖フェース中の7日目に、動物にゲムシタビンまたはビヒクル0.9% NaClを投与した。ゲムシタビンは、移植後9、11および13日目に120 mg/kg/日の用量で3回腹腔内に投与した。

15日目に、結果は、DCK、UMKおよびSST2を発現する動物について腫瘍が完全に退縮したが、これらのタンパク質を発現しない動物ではゲムシタビンは腫瘍の進行を遅くするだけである。

3) sst2およびDCK:UMK/ゲムシタビンの組合せのイン・ビボ導入 PC 1.0細胞を、上記のようにハムスターに同所移植した。8日後に麻酔下にて正中切開後に、腫瘍体積を測定し、イン・ビボにて5%グルコース中で22k Da PEIを用いて腫瘍内遺伝子導入を行った(PEI窒素対DNAリン酸比 N/P = 10)。次いで、PEI/DNA複合体を滅菌した29ゲージのリンパ管造影カテーテルセットを25μl/分の流速で用いて指数増殖腫瘍に投与した。総量で25〜50μgのDCK:UMKまたはDCK:UMK:SST2発現ベクターを投与した。次いで、動物にNaCl 0.9%またはゲムシタビン(3日毎に80 - 120 mg/kg/日)を腹腔内投与した。細胞移植から15日目に屠殺した後、腫瘍体積および進行を評価した。

エクス・ビボおよびイン・ビボでの遺伝子発現後の腫瘍進行および転移の展開結果を、下表IおよびIIに示す。

これらの結果は、ゲムシタビンの投与と組み合わせた幾つかの腫瘍細胞における融合体DCK:UMKの発現により腫瘍が退縮することを明らかにした(表I)。

これらの結果は、融合体DCK::UMKおよびSST2をゲムシタビンと組み合わせて腫瘍内投与することにより、通常適用されるより低用量でも腫瘍が退縮することを明らかにし、ハムスターに適用される120 mg/kgはヒトの1000 mg/m2に相当する。従って、ハムスターにおけるゲムシタビン80 mg/kg(DCK::UMKおよびSST2と同時投与するときにも腫瘍退縮を誘発した)は、ヒトで適用される標準用量の2/3に相当する。DCK::UMKおよびSST2の腫瘍内投与により、抗腫瘍効果を変化させることなくゲムシタビンの用量を減少させることができる。

これらの結果は、SST2(ゲムシタビンなしでのDCK:UMK:SST2; 表II)は腫瘍転移を抑制しないが、ゲムシタビン投与を行うDCK:UMKの組合せ発現では、腫瘍転移を2倍だけ抑制することも明らかにした。予想外のことには、ゲムシタビン投与を行いながらSST2をDCK:UMKと同時発現することによって、腫瘍転移は大きく抑制され、すなわち10倍近く減少する。

最後に、これらの結果は、プラスミドの投与により、治療を受けた動物のいずれにも即時または遅延アレルギー反応を生じなかったことを明らかにしている。更に、SST2およびDCK:UMKを同時発現する治療ベクターの腫瘍内投与により、いずれの動物にも全身毒性、すなわち生存、限局性毒性、すなわち胃、肝臓または腹膜、または局所毒性、すなわち正常な隣接膵臓(normal adjacent pancreas)は見られない。

4) sst2およびDCK:UMK/ゲムシタビンの組合せを用いるヒト遺伝子療法 切除不能の腺癌膵臓癌の24名の患者を選択する。 pHNeo Sst2 DCK::UMKプラスミド(CAYLA, 配列番号11)125 μg、250 μg、500 μgおよび1 mgを、5%グルコース中で線状ポリエチレンイミン誘導体(jetPEI商品名, POLYPLUS, PEI窒素対DNAリン酸比 N/P = 10)と製造業者の指示に準じて複合体形成する。生成する複合体を5mlバイアルで凍結乾燥する。患者に投与する前に、複合体を注射用滅菌水2.5 mlで再構成し、使用前に10分間室温に保持する。

6名の患者の4群に、それぞれDNA125 μg、250 μg、500 μgおよび1 mgを含んでなる複合体を腫瘍内投与する(低用量から開始して用量を増加させる、すなわち最初の6名の患者に125 μgを投与し、新たな6名の患者に250 μgを投与するなど)。上記投与行程は、1日目に行われる内視鏡超音波注射によって行う。

3日目に、投与された患者にゲムシタビン(GEMZAR(登録商標)) 1000 mg/m2を静脈内投与の目的で30分間灌流させる。同様の灌流を、プラスミド腫瘍内投与の10、17および24日後に行う。

腫瘍進行の毎日の展開を全患者について明らかにし、29日目に、第二の腫瘍内プラスミドを上記と同様にして6名の患者の4群に投与する。

31、38および45日目に、治療を受けた患者に、上記と同様にしてゲムシタビンの静脈内投与の目的で灌流を行う。 腫瘍進行の毎日の展開を、60日まで全患者について明らかにする。

ヒト膵臓腫瘍体積の平均は、32 cm3 ± 8である。動物で30 cm3の腫瘍について行った経験を考慮すれば、DNA 125 μg (4.17 μg/cm3)の用量は腫瘍進行の抑制には不十分であるが、DNA 250 μg (8.35 μg/cm3)以上の用量は膵臓癌の治療および膵臓癌の転移抑制に有効である。

II 他の癌の治療 1) sst2およびDCK:UMK/ゲムシタビンの組合せは肝細胞癌およびヘパトーマ細胞を感作して、イン・ビトロで死滅させる。 ヒト肝細胞癌由来のHuH7細胞およびヘパトーマ由来のHepG2細胞を、DMEM培地中50 x 103細胞/mlで35 mm直径の皿(2 ml/皿)で培養した。12時間の付着フェーズの後、細胞をmockベクター5μg、またはヒトsst2 cDNA (CAYLA)と共に(pHNeo Sst2 DCK::UMK; 図1)またはなしで(pHDuol4 LGFP DCK-UMK;図2)DCKとUMK cDNAとの間に挿入された自己開裂FMDV 2Aペプチドを含んでなる融合体cDNA DCK:UMKを含んでなるプラスミド5μgで平均分子質量が22kDaのエチレンイミンの線状ポリマー(PEIまたはL-PEI)(POLYPLUS-Transfection)(PEI窒素対DNAリン酸比 N/P = 8 - 10)を用いてトランスフェクションした。PEI-DNA複合体は、5%(w/v)グルコース中で調製した。10% FCSを含むDMEM中で24時間細胞培養後、培地を増加濃度のゲムシタビン(0.05 - 5 μg/ml)を補足したまたは補足しない新たな培地に換え、48時間の培養後に細胞を計数した。

結果は、UMK、DCKおよびSST2の組合せ発現により、HCCおよびヘパトーマ由来の腫瘍細胞をゲムシタビンに対して劇的に感作することを示している。

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