自動二輪車の変速装置

申请号 JP2016009245 申请日 2016-01-20 公开(公告)号 JP6227022B2 公开(公告)日 2017-11-08
申请人 本田技研工業株式会社; 发明人 中井 裕介; 小林 泰斗;
摘要
权利要求

シフト操作部材(62)の操作によりリンク機構(70)を介してシフトスピンドル(51,101,121)が回動され、同シフトスピンドル(51,101,121)の回動がシフトドラム駆動機構(52)を介してシフトドラム(41)を回動することで、シフトフォーク(43)を介して変速機(31)のシフタギアを移動して1つの変速段が選択され確立する自動二輪車の変速装置において、 前記リンク機構(70)に設けられたシフトロッド部材(72)に介装され弾発部材により操作を伝達するロストモーション機構(73)に付設され伸縮ストローク量を検出するシフトストロークセンサ(75)と、 前記シフトスピンドル(51,101,121)の回動を検出するシフトスピンドルセンサ(55,105,125)と、 前記シフトストロークセンサ(75)の検出信号および前記シフトスピンドルセンサ(55,105,125)の検出信号に基づき内燃機関(21)の出力を制御する出力制御手段(80)とを備え、 前記シフトスピンドル(51,101,121)は、円形外周面の一部が凹んで形成された被検出凹部(51X,101X,121X)を有し、 前記シフトスピンドルセンサ(55,105,125)は、前記被検出凹部(51X,101X,121X)を調査することで、前記シフトスピンドル(51,101,121)の回動を検出し、 前記被検出凹部(51X,101X,121X)は、前記シフトスピンドル(51,101,121)の前記シフトドラム駆動機構(52)側の端部に隣接する位置に形成されることを特徴とする自動二輪車の変速装置。前記被検出凹部(51X)は、前記シフトスピンドル(51)の円形外周面の一部の円弧面が周方向に隣合って凹んだ両凹面(51u,51d)により間に凸面(51p)が構成される底面を有する溝形状に形成され、 前記シフトスピンドルセンサ(55)は、作動部(55p)を前記被検出凹部(51X)の底面に接触させたリミットスイッチであることを特徴とする請求項1記載の自動二輪車の変速装置。前記被検出凹部(101X)は、前記シフトスピンドル(101)の円形外周面の一部の円弧面が凹んで前記シフトスピンドル(101)の中心軸を含む平面に平行な底面(101p)を有する溝形状に形成され、 前記シフトスピンドルセンサ(105)は、作動部(105p)を前記被検出凹部(101X) の底面(101p)に接触させたリミットスイッチであることを特徴とする請求項1記載の自動二輪車の変速装置。前記シフトスピンドルセンサ(105)の作動部(105p)の前記被検出凹部(101X) の底面との接触点の移動軌跡を含む直線は、前記シフトスピンドル(101)の中心軸から離れたずれた位置にあることを特徴とする請求項3記載の自動二輪車の変速装置。前記被検出凹部(121X)は、前記シフトスピンドル(51)の円形外周面の一部が凹んで穴形状に形成され、 前記シフトスピンドルセンサ(125)は、前記被検出凹部(121X)に検出部(125p)を近接させた近接センサ(125)であることを特徴とする請求項1記載の自動二輪車の変速装置。前記シフトスピンドル(51,101,121)は、前記変速機(31)の変速ギア(32g,33g)を軸支する変速ギア軸(32,33)に平行に変速機ケース(23)内に設けられ、 前記変速ギア(32g)の回転速度を検出する回転速度センサ(83)と前記シフトスピンドルセンサ(55,105,125)は、ともに前記変速機ケース(23)の同じ外壁(23U) に、変速ギア軸(32,33)の軸方向に互いにずれて取り付けられることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項記載の自動二輪車の変速装置。前記変速機(31)は、内燃機関(21)のクランクケース(23)内に内燃機関(21)とともに一体に収容され、 前記変速機(31)の変速ギア軸(32)の端部に設けられるクラッチ(45)を収容するクラッチ収容部(23Ub)が、前記クランクケース(23)の前記変速機(31)を覆う上壁(23U)の側方で上壁(23U)よりさらに上方に膨出して形成され、 前記シフトスピンドルセンサ(55,105,125)は、前記クランクケース(23)の上壁(23U)に前記クラッチ収容部(23Ub)に寄せて取り付けられることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項記載の自動二輪車の変速装置。

说明书全文

本発明は、自動二輪車の変速装置に関する。

自動二輪車において、変速操作があると、特にシフトアップ時には、変速機のドグクラッチを円滑に外すために、変速クラッチを切るべくクラッチ操作を行うのが、一般的である。

しかし、迅速な変速操作が要求されるような場合、特にレース仕様車などの場合、クラッチ操作をすることなく内燃機関の出を低下させることで、ミッション伝達トルクを低減して円滑な変速段の切り換えを行えるようにした例がある(例えば、特許文献1参照)。

特許第5238464号公報

特許文献1に係る発明の実施の形態には、シフトペダルの操作をシフトスピンドルの回動に伝達する第1のリンク機構に、ペダル操作荷重に応じてオン・オフする第1,第2のスイッチSW1,SW2およびシフト操作時のシフト軸(シフトスピンドル)の回動に応じてオン・オフする第3のスイッチSW3を有し、第1,第2のスイッチSW1,SW2および第3のスイッチSW3の検出信号に基づき内燃機関の出力を制御して、変速の切り換えを円滑に行えるようにしている。

すなわち、シフトアップ操作があると、第1,第2のスイッチSW1,SW2がそのシフト操作を検出してから、第3のスイッチSW3が変速の切り換えがなされるシフト軸の所定の回動を検出するまで、内燃機関の出力を低下させて、クラッチ操作をすることなく、ミッション伝達トルクを低減して変速段の切り換えを円滑に行えるようにしている。

特許文献1に開示された第3のスイッチSW3は、固定プレートを貫通したシフト軸の入力側端部に回転プレートが嵌着され、回転プレートの旋回する先端に設けられた電極PBに対して固定プレートに設けられた電極PAがバネに付勢されて突出している。 シフト軸が通常の回転してない状態では、固定プレート側の電極PAが回転プレート側の電極PBに接触してオン状態となり、シフト軸が回転すると回転プレートが回転して回転プレート側の電極PBが固定プレート側の電極PAから離れてオフ状態となる。

シフト軸の入力側にはシフトペダルの操作力が伝達される第1のリンク機構の回転片(シフトアーム)が嵌着され、出力側端部には第2のリンク機構のラチェットアームが嵌着される。

回転片とラチェットアームが互いに一定の相対位置関係を保ってシフト軸に嵌着され、かかるシフト軸に別体の回転プレートが、回転片とラチェットアームに対して所定の位置関係を保って精度良く取り付けられなければならず、組付けが容易ではない。 組付けに際し、先に回転プレートをシフト軸に固着すると、組付け手順が決められて組付けが難しくなったり、組付けが不可能となったりすることがある。

また、長尺片である回転プレートの基端部がシフト軸に嵌着され、旋回する先端部に電極PBが設けられるので、ずれを生じ易い構造であり、検出精度を上げるためには、シフト軸に回転プレートがより精度良くかつ確固として固着される必要があり、高い加工精度が要求されコスト高となる。

本発明は、かかる点に鑑みなされたもので、その目的とする処は、シフトスピンドルの回動の検出精度を良好に保ちながら、高い加工精度を要求されずにシフトスピンドルの組付け性に優れた自動二輪車の変速装置を供する点にある。

上記目的を達成するために、本発明に係る自動二輪車の変速装置は、 シフト操作部材の操作によりリンク機構を介してシフトスピンドルが回動され、同シフトスピンドルの回動がシフトドラム駆動機構を介してシフトドラムを回動することで、シフトフォークを介して変速機のシフタギアを移動して1つの変速段が選択され確立する自動二輪車の変速装置において、 前記リンク機構に設けられたシフトロッド部材に介装され弾発部材により操作力を伝達するロストモーション機構に付設され伸縮ストローク量を検出するシフトストロークセンサと、 前記シフトスピンドルの回動を検出するシフトスピンドルセンサと、 前記シフトストロークセンサの検出信号および前記シフトスピンドルセンサの検出信号に基づき内燃機関の出力を制御する出力制御手段とを備え、 前記シフトスピンドルは、円形外周面の一部が凹んで形成された被検出凹部を有し、 前記シフトスピンドルセンサは、前記被検出凹部を調査することで、前記シフトスピンドルの回動を検出し、 前記被検出凹部(51X,101X,121X)は、前記シフトスピンドル(51,101,121)の前記シフトドラム駆動機構(52)側の端部に隣接する位置に形成されることを特徴とする。

この構成によれば、シフトスピンドルが円形外周面の一部に被検出凹部を有しているので、シフトスピンドルの組付けに際して、従来のように別体の回転プレート等をシフトスピンドルに取り付ける際の取付け精度等を考慮することなく、被検出凹部の回動位置を所定位置に合わせてシフトスピンドルを組付けるだけで、シフトスピンドルセンサはシフトスピンドルの回動を精度良く検出することができ、シフトスピンドルの回動の検出精度を良好に保ちながら、高い加工精度を要求されずにシフトスピンドルの良好な組付け性を確保することができ、コストの低減を図ることができる。

また、被検出凹部は、シフトスピンドルの円形外周面の一部が凹んで形成されるので、シフトスピンドルは被検出凹部を含め全長に亘って、円形外周面より外側に突出する部分がないため、シフトスピンドルの組付けの自由度が大きく、組付け性が良い。

被検出凹部が、シフトスピンドルのシフトドラム駆動機構側の端部に隣接する位置に形成されることにより、シフトドラムの回動すなわち変速段の切り換えをより精度良く検出できるシフトスピンドルのシフトドラム駆動機構側に被検出凹部が形成されるので、変速段の切り換え完了時をより的確に検出して、内燃機関の出力制御をより適切に実行することができる。

前記構成において、 前記被検出凹部は、前記シフトスピンドルの円形外周面の一部の円弧面が周方向に隣合って凹んだ両凹面により間に凸面が構成される底面を有する溝形状に形成され、 前記シフトスピンドルセンサは、作動部を前記被検出凹部の底面に接触させたリミットスイッチであるようにしてもよい。

この構成によれば、被検出凹部の凸面に作動部が接触したリミットスイッチは、シフトスピンドルが回動すると、作動部が凸部の両側の凹部のうちいずれかに突入してシフトスピンドルの回動を検出することができる。

前記構成において、 前記被検出凹部は、前記シフトスピンドルの円形外周面の一部の円弧面が凹んで前記シフトスピンドルの中心軸を含む平面に平行な底面を有する溝形状に形成され、 前記シフトスピンドルセンサは、作動部を前記被検出凹部の底面に接触させたリミットスイッチであるようにしてもよい。

この構成によれば、被検出凹部の平坦な底面の中央に作動部が接触したリミットスイッチは、シフトスピンドルが回動すると、旋回する平坦な底面を作動部が摺動しながら押し込まれるので、シフトスピンドルの回動を検出することができる。 シフトスピンドルの被検出凹部は、平坦な底面を有する溝形状に形成されるので、加工成形が容易である。

前記構成において、 前記シフトスピンドルセンサの作動部の前記被検出凹部の底面との接触点の移動軌跡を含む直線は、前記シフトスピンドルの中心軸から離れたずれた位置にあるようにしてもよい。

シフトスピンドルは回動度が小さいので、シフトスピンドルセンサの作動部の被検出凹部の底面との接触点の移動軌跡を含む直線をシフトスピンドルの中心軸から離れたずれた位置にすることで、シフトスピンドルセンサの作動部の移動距離をできるだけ大きくすることができ、より検出精度を向上させることができる。

前記構成において、 前記被検出凹部は、前記シフトスピンドルの円形外周面の一部が凹んで穴形状に形成され、 前記シフトスピンドルセンサは、前記被検出凹部に検出部を近接させた近接センサであるようにしてもよい。

この構成によれば、被検出凹部の中央に検出部を対向させた近接センサは、シフトスピンドルが回動すると、旋回する被検出凹部の穴の開口縁を調査するので、シフトスピンドルの回動を検出することができる。 近接センサがシフトスピンドルに触れることなく被検出凹部の回動を検出するので、接触抵抗が全くなく、シフトスピンドルの回動にシフトスピンドルセンサが全く影響を与えない。 また、シフトスピンドルの円形外周面の一部が凹んで穴形状が形成されるので、加工成形が容易である。

前記構成において、 前記シフトスピンドルは、前記変速機の変速ギアを軸支する変速ギア軸に平行に変速機ケース内に設けられ、 前記変速ギアの回転速度を検出する回転速度センサと前記シフトスピンドルセンサは、ともに前記変速機ケースの同じ外壁に、変速ギア軸の軸方向に互いにずれて取り付けられるようにしてもよい。

この構成によれば、変速ギアの回転速度を検出する回転速度センサとシフトスピンドルセンサは、ともに変速機ケースの同じ外壁に、変速ギア軸の軸方向に互いにずれて取り付けられるので、回転速度センサとシフトスピンドルセンサを互いに干渉せずにコンパクトに配置することができる。

前記構成において、 前記変速機は、内燃機関のクランクケース内に内燃機関とともに一体に収容され、 前記変速機の変速ギア軸の端部に設けられるクラッチを収容するクラッチ収容部が、前記クランクケースの前記変速機を覆う上壁の側方で上壁よりさらに上方に膨出して形成され、 前記シフトスピンドルセンサは、前記クランクケースの上壁に前記クラッチ収容部に寄せて取り付けられるようにしてもよい。

この構成によれば、シフトスピンドルセンサはクランクケースの上壁にクラッチ収容部に寄せて取り付けられるので、シフトスピンドルセンサの側方をクランクケースの上方に膨出したクラッチ収容部で覆うことができ、シフトスピンドルセンサの保護を図ることができる。

本発明は、シフトスピンドルが円形外周面の一部に被検出凹部を有しているので、シフトスピンドルの組付けに際して、従来のように別体の回転プレート等をシフトスピンドルに取り付ける際の取付け精度等を考慮することなく、被検出凹部の回動位置を所定位置に合わせてシフトスピンドルを組付けるだけで、シフトスピンドルセンサはシフトスピンドルの回動を精度良く検出することができ、シフトスピンドルの回動の検出精度を良好に保ちながら、高い加工精度を要求されずにシフトスピンドルの良好な組付け性を確保することができ、コストの低減を図ることができる。 また、被検出凹部は、シフトスピンドルの円形外周面の一部が凹んで形成されるので、シフトスピンドルは被検出凹部を含め全長に亘って、円形外周面より外側に突出する部分がないため、シフトスピンドルの組付けの自由度が大きく、組付け性が良い。

本発明の一実施の形態に係る自動二輪車の全体側面図である。

自動二輪車に搭載されたパワーユニットの一部カバーを省略した側面図である。

クランクケースの一部を省略して変速機を示すパワーユニットの部分側面図である。

リンク機構を示すパワーユニットの要部斜視図である。

シフトスピンドルの斜視図である。

パワーユニットの要部断面図である。

出力制御装置の簡略制御ブロック図である。

シフトロッド部材の伸縮ストローク量とシフト操作荷重との関係を示したグラフである。

別の実施の形態におけるパワーユニットの要部断面図である。

さらに、別の実施の形態におけるパワーユニットの要部断面図である。

以下、本発明に係る一実施の形態について図1ないし図8に基づいて説明する。 図1は、本発明を適用した一実施の形態に係る鞍乗型車両である自動二輪車1の側面図である。 なお、本明細書の説明において、前後左右の向きは、本実施の形態に係る自動二輪車1の直進方向を前方とする通常の基準に従うものとし、図面において、FRは前方を,RRは後方を、LHは左方を,RHは右方を示すものとする。

鞍乗型自動二輪車1の車体フレーム2は、ヘッドパイプ部3aから左右に分かれてメインフレーム(ダウンフレーム部3bを備える幅広のフレーム)3,3が後方に延出し、その後端に連結されたセンターフレーム4,4が下方に屈曲してリアフォークピボット部4aを構成している。 センターフレーム4,4の屈曲部から後方斜め上方にシートレール5が延設されている。

ヘッドパイプ部3aによって操向可能に支承されたフロントフォーク6の下端に前輪7が軸支され、フロントフォーク6にはステアリングハンドル8が連結されている。 また、センターフレーム4のリアフォークピボット部4aにピボット軸9により前端を軸支されたリアフォーク10が後方に延び、その後端に軸支された後輪11が上下に揺動自在に設けられている。

自動二輪車1の車体フレーム2に搭載されるパワーユニット20は、内燃機関21のクランクケース23内の後部にマニュアル変速式の多段変速機(以下、単に「変速機」という)31を一体に収容して構成されたもので、パワーユニット20は、メインフレーム3の前側のダウンフレーム部3bと後側のセンターフレーム4に懸架されている。

パワーユニット20の上方には燃料タンク13がメインフレーム3およびセンターフレーム4に架設され、燃料タンク13の後方にシート14がシートレール5に支持されて設けられている。 左側のセンターフレーム4の下端にサイドスタンド15が起伏自在に枢着されている。

センターフレーム4におけるリアフォーク10のピボット軸9の後方に支持ブラケット16が前端を固着されて後方に突設されており、同支持ブラケット16に運転者の足を載せるバックステップ17が外側方に突出して設けられている。

内燃機関21は、冷4気筒の4ストロークサイクル内燃機関であり、そのクランク軸22を車幅方向(左右方向)に指向させて自動二輪車1に搭載されている。 クランク軸22を回転自在に軸支するクランクケース23の上に、シリンダ軸線を若干前傾させて、シリンダブロック24、シリンダヘッド25が順次重ねられるように起立した姿勢で締結され、シリンダヘッド25の上にシリンダヘッドカバー26が被せられている。

内燃機関21の前傾したシリンダヘッド25から上方にスロットルボディ27tを介して吸気管27が延出し、エアクリーナ27Aに接続されている。 また、シリンダヘッド25から前方に延出した排気管28は、下方へ曲がり、さらに後方へ延びて後部のマフラー28Mに接続されている。

図3を参照して、内燃機関21のクランクケース23は、上下割りの上側クランクケース23Uと下側クランクケース23Lからなり、上側クランクケース23Uと下側クランクケース23Lの左右軸受壁の合わせ面にクランク軸22が軸支され、変速機31の左右方向に指向したメイン軸32とカウンタ軸33のうちカウンタ軸33もクランク軸22の後方で上側クランクケース23Uと下側クランクケース23Lの左右軸受壁の合わせ面に軸支されている。

変速機31のメイン軸32は、カウンタ軸33の上方で若干前寄りに位置して上側クランクケース23Uに軸支されている。 変速機31は、メイン軸32に軸支された変速駆動ギア32g群とカウンタ軸33に軸支された変速被動ギア33g群とが変速比ごとに常時噛合している。

カウンタ軸33は、パワーユニット20の出力軸であり、左側軸受壁を貫通して左方に突出しており、その左端部に出力スプロケット34が嵌着されており、出力スプロケット34を左側から出力スプロケットカバー37が覆っている(図2参照)。 出力スプロケット34は、センターフレーム4のリアフォーク10を枢支するピボット軸9の前方近い位置に配設され、同出力スプロケット34と後輪11の後車軸に嵌着された従動スプロケット35との間に駆動チェーン36が巻き掛けられ、パワーユニット20の出力が駆動チェーン36を介して後輪11に伝達されて自動二輪車1が走行する(図1参照)。

なお、図3を参照して、変速機31の変速駆動ギア32g群および変速被動ギア33g群の上方を、上側クランクケース23Uの上壁23Uaが覆っており、上壁23Uaに上方から嵌挿されて設けられた回転速度センサ83が変速駆動ギア32g群のメイン軸32と一体に回転する変速駆動ギア32gの上に近接して配設されている。 回転速度センサ83は近接センサであり、変速駆動ギア32gの歯の回転によりメイン軸32の回転速度を検出することができる。

クランクケース23のクランク軸22を軸支する左右軸受壁の左側軸受壁を貫通したクランク軸22の左端部にはACジェネレータ38が設けられ、この左方に突設されたACジェネレータ38を左側からACGカバー39が覆っている(図2,図3参照)。 他方、クランクケース23の右側軸受壁を貫通したメイン軸32の右端部には変速クラッチ45が設けられ、上側クランクケース23Uは変速機31を覆う上壁23Uaより上方に膨出したクラッチ収容部23Ubが変速クラッチ45の外周を覆っている(図4,図3参照)。

変速クラッチ45の右側方はクラッチカバー46により覆われる(図4参照)。 クラッチカバー46にはクラッチ作動部(図示せず)が設けられ、手動操作により変速クラッチ45を作動することができる。

図3を参照して、メイン軸32とカウンタ軸33は、内燃機関21のクランク軸22の後方にあって互いに上下位置にあり、メイン軸32より上方でカウンタ軸33より後方位置にシフトドラム41が配置されている。 シフトドラム41の斜め前下方で変速被動ギア群33gとの間にシフトフォーク軸42がメイン軸32やカウンタ軸33と平行に設けられ、同シフトフォーク軸42にシフトフォーク43が左右軸方向に摺動自在に軸支されている。

シフトフォーク43は、係合ピン43pがシフトドラム41のリード溝に摺動可能に係合し、二股に分かれたフォーク部がメイン軸32およびカウンタ軸33に摺動自在に軸支されたシフタギアに係合している。

したがって、シフトドラム41が回動されると、シフトドラム41のリード溝に案内されて軸方向に移動するシフトフォーク43がシフタギアを移動して、シフタギアのドグクラッチの噛合いによりメイン軸32とカウンタ軸33の1対の変速ギア対の噛合いが有効となり1つの変速段が確立する。

シフトドラム41の前方斜め上には、車幅方向(左右方向)に指向したシフトスピンドル51がクランクケース23に回動自在に軸支されて配置されている。 図3および図4を参照して、シフトスピンドル51は上側クランクケース23Uの上壁23Uaの左右方向に指向して半円筒状に膨出した膨出部23Ucの内面に沿って配設されている。

シフトスピンドル51の右端にはラチェットアーム53が嵌着されており(図4,図5参照)、同ラチェットアーム53とシフトドラム41の右側軸端部との間に動力を伝達し間欠的にシフトドラム41を回動するシフトドラム駆動機構52が構成されている(図4参照)。

シフトスピンドル51は、出力側(右側)のシフトドラム駆動機構52のラチェットアーム53が嵌着された右端部に近い位置に、円形外周面の一部が凹んで形成された被検出凹部51Xを有する(図5参照)。 図5および図6に示されるように、シフトスピンドル51の被検出凹部51Xは、シフトスピンドル51の円形外周面の一部の円弧面が周方向に隣合って凹んだ両凹面51u,51dにより間に凸面51pが構成される底面を有する溝形状に形成されている。

そして、図4を参照して、シフトスピンドル51の上方を覆う上側クランクケース23Uの上壁23Uaの左右方向に延びた半円筒状の膨出部23Ucには、上壁23Uaより上方に膨出したクラッチ収容部23Ubに寄った位置にシフトスピンドルセンサ55が上方から嵌挿されて設けられており、シフトスピンドルセンサ55の真下にシフトスピンドル51の被検出凹部51Xが位置する(図5,図6参照)。

シフトスピンドルセンサ55は、本体から付勢されて下方に突出した作動部55pが上下に移動することでオン・オフするリミットスイッチであり、シフトスピンドル51が変速操作がない通常の回動位置にあるときに、図6に示されるように、シフトスピンドルセンサ(リミットスイッチ)55の作動部55pはシフトスピンドル51の被検出凹部51Xの凸面51pに接して引っ込んでオン状態にある。

変速操作があって、シフトスピンドル51が回動すると、被検出凹部51Xの凸面51pに接していた作動部55pは、被検出凹部51Xの凹面51u,51dのいずれかに突出して、シフトスピンドルセンサ55はオフとなる。 したがって、シフトスピンドルセンサ55は、通常オン状態にあり、変速操作があってシフトスピンドル51が回動すると、オフとなることで、シフトスピンドル51の回動を検出する。

図5に示されるように、シフトスピンドル51のねじれを考慮して、被検出凹部51Xが出力側(右側)のラチェットアーム53に近い位置にあるので、シフトスピンドル51のシフトドラム駆動機構52側の回動(変速段の確立)をより精度良く検出することができる。

図4に示されるように、シフトスピンドル51のラチェットアーム53に近い位置にある被検出凹部51Xに対向して上側クランクケース23Uの上壁23Uaの左右方向に延びた半円筒状の膨出部23Ucに嵌挿されるシフトスピンドルセンサ55は、上壁23Uaより上方に膨出したクラッチ収容部23Ubに寄った位置に配設されるので、シフトスピンドルセンサ55の側方をクランクケース23の上方に膨出したクラッチ収容部23Ubで覆うことができ、シフトスピンドルセンサ55を飛び石等の外力から保護することができる。

なお、シフトスピンドルセンサ55と同じく上側クランクケース23Uの上壁23Uaに取り付けられる回転速度センサ83は、上壁23Uaの左右中央位置にあって、右側のクラッチ収容部23Ubに寄った位置に取り付けられるシフトスピンドルセンサ55とは、メイン軸32やカウンタ軸33の軸方向(左右方向)に互いにずれて配置され、回転速度センサ83とシフトスピンドルセンサ55を互いに干渉させずにコンパクトに配置することができる。

シフトスピンドル51は、クランクケース23を左方に貫通して外部に突出している。 図2および図4を参照して、シフトスピンドル51の突出した左端部の下方には、支持ブラケット60が左側センターフレーム4の下端部に固着されて設けられており、同支持ブラケット60に突設されたシフト支軸61に前端を軸支されたシフト操作レバー62が後方に延びて配設されている。 シフト操作レバー62の後端部にはシフトペダル63が左方に向けて突設されている。

このシフト操作レバー62は、シフトスピンドル51の左端の下方に位置し、シフト操作レバー62とシフトペダル63とがリンク機構70を介して連結されている。 図4を参照して、リンク機構70は、シフトスピンドル51のクランクケース23から左方に突出した左端部に嵌着されたシフトアーム71と下方のシフト操作レバー62とを、ほぼ鉛直方向に指向したシフトロッド部材72が連結して構成されている。

シフトロッド部材72の下端は、シフト支軸61に軸支されて後端のシフトペダル63を上下に揺動可能なシフト操作レバー62の中央よりシフト支軸61に寄った部分に形成された支持片62aと連結ピン62pにより軸着接続され、シフトロッド部材72の上端は、シフトスピンドル51の左端部に前端を嵌着されたシフトアーム71の後端と連結ピン71pにより軸着接続されている(図2,図4参照)。

シフトロッド部材72には、弾発部材により操作力を伝達するロストモーション機構73が介装されている。 ロストモーション機構73は、変速機31のドグクラッチのドグ当たりの衝撃を吸収して良好な変速操作フィーリングを得るものである。 そして、このロストモーション機構73には、ロストモーション機構73により伸縮するシフトロッド部材72の伸縮ストローク量を検出するシフトストロークセンサ75が付設されている。

ロストモーション機構73は、上流側部分と下流側部分との間にコイルスプリングが介装されて伸縮する構造であり、シフトストロークセンサ90は、上流側部分と下流側部分の相対移動距離(伸縮ストローク量)を検出するリニア変位センサである。

図2を参照して、シフト操作レバー62の後端のシフトペダル63の後方で若干高い位置にバックステップ17が突設されており、シート14に着座した運転者が左足をバックステップ17に載せた状態で、バックステップ17を支点に足先をシフトペダル63に下から引っ掛け蹴り上げると、シフト操作レバー62が上方に揺動してシフトアップ操作ができ、足先をシフトペダル63に載せて踏み込むと、シフト操作レバー62が下方に揺動してシフトダウン操作ができる。

すなわち、シフトアップ時は、シフト操作レバー62を上方に揺動するので、連結ピン62pにより軸着されたシフトロッド部材72が押し上げられ、連結ピン71pを介してシフトアーム71を上方に揺動し、シフトアーム71が嵌着されたシフトスピンドル51を左側面視(図2)で反時計回りに回動する。

シフトダウン時は、シフト操作レバー62を下方に揺動するので、連結ピン62pにより軸着されたシフトロッド部材72が引き下げられ、連結ピン71pを介してシフトアーム71を下方に揺動し、シフトアーム71が嵌着されたシフトスピンドル51を左側面視(図2)で時計回りに回動する。 なお、前記したように、シフトスピンドル51の回動は、シフトドラム駆動機構52を介してシフトドラム41を回動して変速機31の変速段が切り換えられる。

変速操作があり、シフト操作レバー62が揺動され、シフトロッド部材72の押し上げ・引き下げがあると、ロストモーション機構73のコイルスプリングが圧縮・伸長するので、この伸縮ストローク量をシフトストロークセンサ75が検出することができる。

また、変速操作によりリンク機構70を介してシフトスピンドル51が回動すると、シフトスピンドル51のシフトドラム駆動機構52側に形成された被検出凹部51Xをシフトスピンドルセンサ55が調査することで、特にシフトチェンジ完了時のシフトスピンドル51の回動を精度良く検出することができる。

図7に示されるように、シフトストロークセンサ75およびシフトスピンドル51の検出信号は、内燃機関21の運転状態を検出する機関回転数センサ81,スロットルセンサ82および前記回転速度センサ83等の検出信号とともに、ECU(電子制御ユニット)80に入力される。 ECU80は、スロットル駆動装置85,燃料供給装置86,点火装置87等に制御信号を出力して駆動制御する。

シフトストロークセンサ75が検出するシフトロッド部材72の伸縮ストローク量は、ECU80によりシフト操作荷重に変換される。 図8は、伸縮ストローク量とシフト操作荷重との関係を示したグラフであり、横軸がストローク量で中央に0、0より右方がシフトダウン時の正のストローク量(伸長ストローク量)で、0より左方がシフトアップ時の負のストローク量(圧縮ストローク量)を示している。 縦軸がシフト操作荷重で中央に0、0より上方が正の荷重(伸長荷重)で、0より下方が負の荷重(圧縮荷重)を示している。

シフトペダル63を操作した直後は、シフトペダル63とシフト操作レバー62とシフトロッド部材72の連結機構が有するたわみや遊び等のためにシフトロッド部材72は伸縮せず、シフトストロークセンサ75は、0を検出している。

その後、シフトアップのときは、シフトロッド部材72に所定の圧縮荷重がかかった後に、シフトロッド部材72が縮小し、以後徐々に圧縮荷重が増えるので、所定の閾値(アップ側ON点)を設定して、同閾値を越えたとき、初めてシフトアップ操作があったと判断することで、誤検知を防止している。 シフトダウンのときも、同様で、シフトロッド部材72に所定の伸長荷重がかかった後に、シフトロッド部材72が伸長し、以後徐々に伸長荷重が増えるので、所定の閾値(ダウン側ON点)を設定して、同閾値を越えたとき、初めてシフトダウン操作があったと判断する。

本変速装置においては、ECU80は、特にシフトアップ時に、上記のように、シフトストロークセンサ75の検出信号に基づきシフトアップ操作があったと判断したときに、燃料供給装置86を制御して燃料供給を禁止するとともに点火装置87を制御して点火時期を遅らせるようにして、内燃機関21の出力を低下させる。 内燃機関21の出力が低下することで、変速クラッチ45のクラッチ操作をすることなく、ミッション伝達トルクを低減して変速機のドグクラッチを円滑に外すことができ、変速段の切り換えを円滑かつ迅速に行うことができる。

そして、シフトアップ操作によりリンク機構70を介してシフトスピンドル51が回動すると、シフトスピンドル51のシフトドラム駆動機構52側に形成された被検出凹部51Xをシフトスピンドルセンサ55が調査し、作動部を凹部51uに突出してオフとなるので、この検出信号により内燃機関21の出力の低下を解除して、出力を迅速に回復するように制御される。

また、キックダウンのように、シフトダウン時に加速する場合にも、シフトストロークセンサ75とともにスロットルセンサ82の検出信号に基づきキックダウン操作を判断して、上記のような制御を行い、クラッチ操作をすることなく変速段の切り換えを円滑かつ迅速に行い、変速段の切り換え直後に、シフトスピンドルセンサ55の検出信号に基づき出力を迅速に回復するように制御することができる。

なお、シフトスピンドル51は、入力側(リンク機構70側)の回動より出力側(シフトドラム駆動機構52側)の回動の方が、シフトドラム41の回動すなわち変速段の切り換え動作をより精度良く検出できるので、本変速装置では、シフトスピンドル51のシフトドラム駆動機構52側に被検出凹部51Xを形成して、この被検出凹部51Xをシフトスピンドルセンサ55が調査するようにしている。

そのため、変速段の切り換え完了時をより的確に検出することができ、内燃機関21の出力の低下制御の解除を適切なタイミングで行い、変速段の切り換えを円滑に実行した直後に、内燃機関21の出力を可及的に速やかに回復することができる。

従来のように別体の回転プレート等をシフトスピンドルに取り付ける場合は、回転プレート等のシフトスピンドルへの取付け精度を高く維持して、シフトスピンドル51を組付けしなければならず、組付けが容易ではなかったが、本変速装置はこのような課題を解決している。

すなわち、本変速装置においては、シフトスピンドル51は円形外周面の一部が凹んで形成された被検出凹部51Xを有しているので、シフトスピンドル51の組付けに際して、従来のように別体の回転プレート等をシフトスピンドルに取り付ける場合の取付け精度を考慮することなく、被検出凹部51Xの回動位置を所定位置に合わせてシフトスピンドル51を組付けるだけで、シフトスピンドルセンサ55はシフトスピンドル51の回動を精度良く検出することができ、シフトスピンドル51の回動の検出精度を良好に保ちながら、高い加工精度を要求されずにシフトスピンドル51の良好な組付け性を確保することができ、コストの低減を図ることができる。

シフトスピンドル51の円形外周面の一部の円弧面が周方向に隣合って凹んだ両凹面51u,51dにより間に凸面51pが構成される底面を有する溝形状に形成されるので、シフトスピンドル51は被検出凹部51Xを含め全長に亘って、円形外周面より外側に突出する部分がないため、シフトスピンドル51の組付けの自由度が大きく、組付け性が良好である。

次に、別の実施の形態について、図9に基づいて説明する。 本実施の形態に係る変速装置のシフトスピンドル101は、同シフトスピンドル101の円形外周面の一部の円弧面が凹んで同シフトスピンドル101の中心軸101cを含む平面に平行な底面101pを有する溝形状に形成された被検出凹部101Xが設けられている。

シフトスピンドルセンサ105はリミットスイッチであり、図9に示されるように、上側クランクケース23Uの上壁23Uaの膨出部23Ucに嵌挿されたシフトスピンドルセンサ105は、リミットスイッチであり、その作動部105pがシフトスピンドル101の被検出凹部101Xの底面101pに向けて下方に突出して接触している。 図9を参照して、シフトスピンドルセンサ105の作動部105pの被検出凹部101Xの底面101pとの接触点の移動軌跡を含む直線Lcは、シフトスピンドル101の中心軸101cからずれている。

図9は、シフトスピンドル101が回動しない通常の状態を示しており、被検出凹部101X傾斜した平坦な底面101pの中央に作動部105pが突出して接触しており、シフトスピンドルセンサ(リミットスイッチ)105はオン状態とする。 シフトスピンドル105が回動すると、旋回する被検出凹部101Xの平坦な底面101pを作動部105pが摺動しながら押し込まれるので、シフトスピンドルセンサ(リミットスイッチ)105はオフとなり、シフトスピンドルの回動を検出することができる。

シフトスピンドル101は回動角度が小さいので、シフトスピンドルセンサ(リミットスイッチ)105の作動部105pの被検出凹部101Xの底面101pとの接触点の移動軌跡を含む直線Lcをシフトスピンドル105の中心軸101cから離れたずれた位置にすることで、シフトスピンドルセンサ105の作動部105pの移動距離をできるだけ大きくすることができ、より検出精度を向上させることができる。

シフトスピンドル101の被検出凹部101Xは、平坦な底面101pを有する溝形状に形成されるので、加工成形が容易である。 また、被検出凹部101Xは、シフトスピンドル(101)の円形外周面の一部の円弧面が凹んで形成されるので、シフトスピンドル101の円形外周面より外側に突出する部分がなく組付け性が良好である。

さらに別の実施の形態について、図10に基づいて説明する。 本実施の形態に係る変速装置のシフトスピンドル121は、シフトスピンドル121の円形外周面に一部が凹んで単純な穴形状の被検出凹部121Xが形成されている。 シフトスピンドルセンサ125は近接センサであり、シフトスピンドルセンサ(近接センサ)125の検出部125pを被検出凹部121Xに近接させて上側クランクケース23Uの上壁23Uaの膨出部23Ucに嵌挿されている。

図10は、シフトスピンドル121が回動しない通常の状態を示しており、シフトスピンドルセンサ(近接センサ)125は、検出部125pを被検出凹部121Xの中央に対向させている。 シフトスピンドル121が回動すると、シフトスピンドルセンサ(近接センサ)125は、旋回する被検出凹部121Xの開口縁を調査するので、シフトスピンドル121の回動を検出することができる。

シフトスピンドルセンサ(近接センサ)125がシフトスピンドル121に触れることなく被検出凹部121Xの回動を検出するので、接触抵抗が全くなく、シフトスピンドル121の回動にシフトスピンドルセンサ(近接センサ)125が全く影響を与えない。 また、シフトスピンドル121は、その円形外周面の一部が凹んで被検出凹部121Xが形成されるので、シフトスピンドル121の円形外周面より外側に突出する部分がなく組付け性が良好であるとともに、加工成形が容易である。

以上、本発明に係る各実施の形態に係る変速装置について説明したが、本発明の態様は、上記実施の形態に限定されず、本発明の要旨の範囲で、多様な態様で実施されるものを含むものである。

1…自動二輪車、16…支持ブラケット、17…バックステップ、 20…パワーユニット、21…内燃機関、22…クランク軸、23…クランクケース、23U…上側クランクケース、23Ua…上壁、23Ub…クラッチ収容部、23Uc…膨出部、23L…下側クランクケース、 31…変速機、32…メイン軸、33…カウンタ軸(出力軸)、37…出力スプロケットカバー、38…ACジェネレータ、39…ACGカバー、 41…シフトドラム、43…シフトフォーク、45…変速クラッチ、46…クラッチカバー、 51…シフトスピンドル、51X…被検出凹部、52…シフトドラム駆動機構、53…ラチェットアーム、55…シフトスピンドルセンサ、60…支持ブラケット、61…シフト支軸、62…シフト操作レバー、63…シフトペダル、64…ピン、70…リンク機構、71…シフトアーム、72…シフトロッド部材、73…ロストモーション機構、75…シフトストロークセンサ、 80…ECU、81…機関回転数センサ、82…スロットルセンサ、83…回転速度センサ、85…スロットル駆動装置、86…燃料供給装置、87…点火装置、 101…シフトスピンドル、101X…被検出凹部、105…シフトスピンドルセンサ(リミットスイッチ)、 121…シフトスピンドル、121X…被検出凹部、125…シフトスピンドルセンサ(近接センサ)。

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