Substituted benzoic acid derivatives, their production and use of the compounds on therapy of disease

专利类型 发明专利 法律事件
专利有效性 失效专利 当前状态
申请号 JP17517097 申请日 1997-06-17
公开(公告)号 JPH10182551A 公开(公告)日 1998-07-07
申请人 Hoechst Ag; ヘキスト・アクチェンゲゼルシャフト; 申请人类型 企业
发明人 HEMMERLE HORST DR; HENKE STEPHAN; BELOW PETER; BURGER HANS-JOERG; HERLING ANDREAS; JAEHNE GERHARD; 第一发明人 HEMMERLE HORST DR
权利人 Hoechst Ag,ヘキスト・アクチェンゲゼルシャフト 权利人类型 企业
当前权利人 Hoechst Ag,ヘキスト・アクチェンゲゼルシャフト 当前权利人类型 企业
省份 当前专利权人所在省份: 城市 当前专利权人所在城市:
具体地址 当前专利权人所在详细地址: 邮编 当前专利权人邮编:
主IPC国际分类 C07D317/60 所有IPC国际分类 C07D317/60A61K31/19A61K31/215A61K31/275A61K31/335A61K31/34A61K31/341A61K31/357A61K31/38A61K31/381A61K31/60A61P3/08A61P3/10C07C65/105C07C65/24C07C65/28C07C65/40C07C205/57C07C217/76C07C233/46C07C233/54C07C233/55C07C233/63C07C233/81C07C233/87C07C235/16C07C235/24C07C235/38C07C235/56C07C235/64C07C237/40C07C255/56C07C255/57C07C275/42C07C311/21C07C323/50C07D213/55C07D213/81C07D213/82C07D241/44C07D307/54C07D307/66C07D307/68C07D317/50C07D317/68C07D333/24C07D333/28C07D333/36C07D333/38C07D405/12C07D407/12C07D409/12
专利引用数量 0 专利被引用数量 8
专利权利要求数量 0 专利文献类型 A
专利代理机构 专利代理人
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To obtain the subject new compound especially useful for treating II type diabetes as a glucose-6-phosphatase system inhibitor.
SOLUTION: A compound of formula I (R
1 is a 1-10C alkyl, a 2-10C alkenul, an alkinyl, a 6-12C aryl, a 1-10C alkyl-(6-12C) aryl, etc.; R
2 is a 1-10C alkyl, a 2-10C alkenyl, an alkinyl, a 1-9C heteroaryl, a 1-10C alkanoyl, etc.; R
4 is H, a 1-10C alkyl, etc.,). The compound of formula I is obtained by producing a compound of formula III (R
a is phenyl, tolyl, alkyl, pyridyl) from 5-nitro-2- iodobenzoic acid of formula II as a starting substance through four processes and subsequently subjecting the compound of formula III to an alkaline hydrolysis reaction. The compound of formula I is contained as an active ingredient in a pharmaceutical preparation in an amount of 0.1-95wt.%, and administered at a daily dose of 10-500mg per 75kg of a body.
COPYRIGHT: (C)1998,JPO
权利要求 【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 式I 【化1】 〔式中、R 1は1. C 1 〜C 10 −アルキル、 2. C 1 〜C 10 −ペルフルオロアルキル、 3. C 1 〜C 10 −ヒドロキシアルキル、 4. C 2 〜C 10 −アルケニル、 5. C 2 〜C 10 −アルキニル、 6. 1個または2個以上のメチレン単位はOまたはSにより置換することができるC 1 〜C 10 −アルキル−C 6
    12 −アリール、 7. C 2 〜C 10 −アルキニル−C 6 〜C 12 −アリール、 8. C 6 〜C 12 −アリール、 9. C 1 〜C 9 −ヘテロアリール、 10. アルキル基は直鎖状または分枝鎖状であり、またC
    3以上のアルコキシは環状であってもよいC 1 〜C 10 −アルコキシ、 11. O−C 1 〜C 10 −アルキル−C 6 〜C 12 −アリール、
    例えばベンジルオキシ、 12. CN、ニトロ、トリフルオロメチル、ハロゲン、ヒドロキシル−、フェニル、NH 2 、NH(C 1 〜C 10 −アルキル)、N(C 1 〜C 10 −アルキル) 2 、C 1 〜C 10 −アルコキシ−(ここで、アルキル基は直鎖状または分枝鎖状であり、またC 3以上のアルコキシは環状であってもよい)からなる群より選択される1個または2個以上の基により置換された1、4、5、6、7、8または9の基であり;R 2は1. C 1 〜C 10 −アルキル、 2. C 2 〜C 10 −アルケニル、 3. C 2 〜C 10 −アルキニル、 4. C 1 〜C 10 −アルキル−C 6 〜C 12 −アリール、 5. C 2 〜C 10 −アルキニル−C 6 〜C 12 −アリール、 6. C 6 〜C 12 −アリール、 7. C 2 〜C 10 −アルキニル−C 3 〜C 8 −シクロアルケニル、 8. C 1 〜C 9 −ヘテロアリール、 9. NH−CO−R 3 、 10. アリール部分は場合によりNO 2 、ハロゲン、トリフルオロメチル、CN、NH(C 1 〜C 10 −アルキル)、N(C 1 〜C 10 −アルキル) 2 、C 1 〜C 10 −アルコキシ、ヒドロキシルからなる群より選択される1、2または3個の基により置換されたNHSO 2 −C 6 〜C 12
    アリール、 11. C 1 〜C 10 −アルカノイル、 12. NH 2 、NH(C 1 〜C 10 −アルキル)、N(C 1 〜C
    10 −アルキル) 2 、カルボキシル、ハロゲン、ヒドロキシル、C 1 〜C 6 −アルコキシによりモノ置換またはポリ置換された1〜8の基であり;R 3は1. C 1 〜C 10アルキル、 2. C 1 〜C 10 −アルキル−C 6 〜C 12 −アリール、 3. C 1 〜C 10 −アルキル−(C 6 〜C 12 −アリール) 2 、 4. C 1 〜C 10 −アルキル−C 1 〜C 9 −ヘテロアリール、 5. C 1 〜C 10 −アルキル−(C 1 〜C 9 −ヘテロアリール) 2 、 6. NH−C 6 〜C 12 −アリール、 7. NH−C 1 〜C 9 −ヘテロアリール、 8. C 2 〜C 10 −アルケニル−C 6 〜C 12 −アリール、 9. C 6 〜C 12 −アリール、 10. C 3 〜C 8 −シクロアルキル、 11. C 3 〜C 8 −シクロアルキル−C 6 〜C 12 −アリール、 12. C 1 〜C 9 −ヘテロアリール、 13. C 1 〜C 10 −アルキル−C 3 〜C 8 −シクロアルキル、 14. アダマンチル、 15. C−O−C 1 〜C 10 −アルキル−C 6 〜C 12 −アリール、例えばC−O−ベンジル、 16. C−O−C 6 〜C 12 −アリール、例えばC−O−フェニル、 17. フルオレノニル(ここで、C 6 〜C 12 −アリールおよびC 1 〜C 9 −ヘテロアリール基はヒドロキシル−、ハロゲン、C 1 〜C 4 −アルコキシ、NH 2 、NH(C 1 〜C
    10 −アルキル)、N(C 1 〜C 10 −アルキル) 2 、C 1 〜C 10
    −クロロアルキル、NO 2 、カルボキシル、カルバミド、CNからなる群より選択される基によりモノ置換またはポリ置換されうる)であり;R 4は1. 水素、 2. C 1 〜C 10 −アルキルである〕の化合物またはその生理学的に許容しうる塩〔但し、同時に a) R 1はフェニルであり、 R 2はNH−アセチルであり、 R 4は水素である b) R 1はニトロおよびカルボキシルによりジ置換されたフェニルであり、 R 2はNH−アセチルであり、 R 4は水素である c) R 1はフェニルであり、 R 2はNH−ベンゾイルであり、 R 4は水素である式Iの化合物は除く〕。
  • 【請求項2】 治療剤としての式I 【化2】 〔式中、R 1は1. C 1 〜C 10 −アルキル、 2. C 1 〜C 10 −ペルフルオロアルキル、 3. C 1 〜C 10 −ヒドロキシアルキル、 4. C 2 〜C 10 −アルケニル、 5. C 2 〜C 10 −アルキニル、 6. 1個または2個以上のメチレン単位はOまたはSにより置換することができるC 1 〜C 10 −アルキル−C 6
    12 −アリール、 7. C 2 〜C 10 −アルキニル−C 6 〜C 12 −アリール、 8. C 6 〜C 12 −アリール、 9. C 1 〜C 9 −ヘテロアリール、 10. アルキル基は直鎖状または分枝鎖状であり、またC
    3以上のアルコキシは環状であってもよいC 1 〜C 10 −アルコキシ、 11. O−C 1 〜C 10 −アルキル−C 6 〜C 12 −アリール、
    例えばベンジルオキシ、 12. CN、ニトロ、トリフルオロメチル、ハロゲン、ヒドロキシル−、フェニル、NH 2 、NH(C 1 〜C 10 −アルキル)、N(C 1 〜C 10 −アルキル) 2 、C 1 〜C 10 −アルコキシ−(ここで、アルキル基は直鎖状または分枝鎖状であり、またC 3以上のアルコキシは環状であってもよい)からなる群より選択される1個または2個以上の基により置換された1、4、5、6、7、8または9の基であり;R 2は1. C 1 〜C 10 −アルキル、 2. C 2 〜C 10 −アルケニル、 3. C 2 〜C 10 −アルキニル、 4. C 1 〜C 10 −アルキル−C 6 〜C 12 −アリール、 5. C 2 〜C 10 −アルキニル−C 6 〜C 12 −アリール、 6. C 6 〜C 12 −アリール、 7. C 2 〜C 10 −アルキニル−C 3 〜C 8 −シクロアルケニル、 8. C 1 〜C 9 −ヘテロアリール、 9. NH−CO−R 3 、 10. アリール部分は場合によりNO 2 、ハロゲン、トリフルオロメチル、CN、NH(C 1 〜C 10 −アルキル)、N(C 1 〜C 10 −アルキル) 2 、C 1 〜C 10 −アルコキシ、ヒドロキシルからなる群より選択される1、2または3個の基により置換されたNHSO 2 −C 6 〜C 12
    アリール、 11. C 1 〜C 10 −アルカノイル、 12. NH 2 、NH(C 1 〜C 10 −アルキル)、N(C 1 〜C
    10 −アルキル) 2 、カルボキシル、ハロゲン、ヒドロキシル、C 1 〜C 6 −アルコキシによりモノ置換またはポリ置換された1〜8の基であり;R 3は1. C 1 〜C 10アルキル、 2. C 1 〜C 10 −アルキル−C 6 〜C 12 −アリール、 3. C 1 〜C 10 −アルキル−(C 6 〜C 12 −アリール) 2 、 4. C 1 〜C 10 −アルキル−C 1 〜C 9 −ヘテロアリール、 5. C 1 〜C 10 −アルキル−(C 1 〜C 9 −ヘテロアリール) 2 、 6. NH−C 6 〜C 12 −アリール、 7. NH−C 1 〜C 9 −ヘテロアリール、 8. C 2 〜C 10 −アルケニル−C 6 〜C 12 −アリール、 9. C 6 〜C 12 −アリール、 10. C 3 〜C 8 −シクロアルキル、 11. C 3 〜C 8 −シクロアルキル−C 6 〜C 12 −アリール、 12. C 1 〜C 9 −ヘテロアリール、 13. C 1 〜C 10 −アルキル−C 3 〜C 8 −シクロアルキル、 14. アダマンチル、 15. C−O−C 1 〜C 10 −アルキル−C 6 〜C 12 −アリール、例えばC−O−ベンジル、 16. C−O−C 6 〜C 12 −アリール、例えばC−O−フェニル、 17. フルオレノニル(ここで、C 6 〜C 12 −アリールおよびC 1 〜C 9 −ヘテロアリール基はヒドロキシル−、ハロゲン、C 1 〜C 4 −アルコキシ、NH 2 、NH(C 1 〜C
    10 −アルキル)、N(C 1 〜C 10 −アルキル) 2 、C 1 〜C 10
    −クロロアルキル、NO 2 、カルボキシル、カルバミド、CNからなる群より選択される基によりモノ置換またはポリ置換されうる)であり;R 4は1. 水素、 2. C 1 〜C 10 −アルキルである〕の化合物およびその生理学的に許容しうる塩の使用。
  • 【請求項3】 グルコース−6−ホスファターゼ系の増大した活性を伴う病気の治療における請求項2記載の式Iの化合物の使用。
  • 【請求項4】 肝臓によるグルコースの増大した産生に関連した疾患の治療における請求項2記載の式Iの化合物の使用。
  • 【請求項5】 II型糖尿病(非インシュリン依存型または成人型糖尿病)の治療における請求項2記載の式Iの化合物の使用。
  • 【請求項6】 肝臓からのグルコースの増大した分泌またはグルコース−6−ホスファターゼ系の増大した活性を特徴とするII型糖尿病および他の疾患の治療のための薬剤の製造における請求項1または2記載の化合物の使用。
  • 【請求項7】 式I 【化3】 〔式中、R 1は1. C 1 〜C 10 −アルキル、 2. C 1 〜C 10 −ペルフルオロアルキル、 3. C 1 〜C 10 −ヒドロキシアルキル、 4. C 2 〜C 10 −アルケニル、 5. C 2 〜C 10 −アルキニル、 6. 1個または2個以上のメチレン単位はOまたはSにより置換することができるC 1 〜C 10 −アルキル−C 6
    12 −アリール、 7. C 2 〜C 10 −アルキニル−C 6 〜C 12 −アリール、 8. C 6 〜C 12 −アリール、 9. C 1 〜C 9 −ヘテロアリール、 10. アルキル基は直鎖状または分枝鎖状であり、またC
    3以上のアルコキシは環状であってもよいC 1 〜C 10 −アルコキシ、 11. O−C 1 〜C 10 −アルキル−C 6 〜C 12 −アリール、
    例えばベンジルオキシ、 12. CN、ニトロ、トリフルオロメチル、ハロゲン、ヒドロキシル−、フェニル、NH 2 、NH(C 1 〜C 10 −アルキル)、N(C 1 〜C 10 −アルキル) 2 、C 1 〜C 10 −アルコキシ−(ここで、アルキル基は直鎖状または分枝鎖状であり、またC 3以上のアルコキシは環状であってもよい)からなる群より選択される1個または2個以上の基により置換された1、4、5、6、7、8または9の基であり;R 2は1. C 1 〜C 10 −アルキル、 2. C 2 〜C 10 −アルケニル、 3. C 2 〜C 10 −アルキニル、 4. C 1 〜C 10 −アルキル−C 6 〜C 12 −アリール、 5. C 2 〜C 10 −アルキニル−C 6 〜C 12 −アリール、 6. C 6 〜C 12 −アリール、 7. C 2 〜C 10 −アルキニル−C 3 〜C 8 −シクロアルケニル、 8. C 1 〜C 9 −ヘテロアリール、 9. NH−CO−R 3 、 10. アリール部分は場合によりNO 2 、ハロゲン、トリフルオロメチル、CN、NH(C 1 〜C 10 −アルキル)、N(C 1 〜C 10 −アルキル) 2 、C 1 〜C 10 −アルコキシ、ヒドロキシルからなる群より選択される1、2または3個の基により置換されたNHSO 2 −C 6 〜C 12
    アリール、 11. C 1 〜C 10 −アルカノイル、 12. NH 2 、NH(C 1 〜C 10 −アルキル)、N(C 1 〜C
    10 −アルキル) 2 、カルボキシル、ハロゲン、ヒドロキシル、C 1 〜C 6 −アルコキシによりモノ置換またはポリ置換された1〜8の基であり;R 3は1. C 1 〜C 10アルキル、 2. C 1 〜C 10 −アルキル−C 6 〜C 12 −アリール、 3. C 1 〜C 10 −アルキル−(C 6 〜C 12 −アリール) 2 、 4. C 1 〜C 10 −アルキル−C 1 〜C 9 −ヘテロアリール、 5. C 1 〜C 10 −アルキル−(C 1 〜C 9 −ヘテロアリール) 2 、 6. NH−C 6 〜C 12 −アリール、 7. NH−C 1 〜C 9 −ヘテロアリール、 8. C 2 〜C 10 −アルケニル−C 6 〜C 12 −アリール、 9. C 6 〜C 12 −アリール、 10. C 3 〜C 8 −シクロアルキル、 11. C 3 〜C 8 −シクロアルキル−C 6 〜C 12 −アリール、 12. C 1 〜C 9 −ヘテロアリール、 13. C 1 〜C 10 −アルキル−C 3 〜C 8 −シクロアルキル、 14. アダマンチル、 15. C−O−C 1 〜C 10 −アルキル−C 6 〜C 12 −アリール、例えばC−O−ベンジル、 16. C−O−C 6 〜C 12 −アリール、例えばC−O−フェニル、 17. フルオレノニル(ここで、C 6 〜C 12 −アリールおよびC 1 〜C 9 −ヘテロアリール基はヒドロキシル−、ハロゲン、C 1 〜C 4 −アルコキシ、NH 2 、NH(C 1 〜C
    10 −アルキル)、N(C 1 〜C 10 −アルキル) 2 、C 1 〜C 10
    −クロロアルキル、NO 2 、カルボキシル、カルバミド、CNからなる群より選択される基によりモノ置換またはポリ置換されうる)であり;R 4は1. 水素、 2. C 1 〜C 10 −アルキルである〕の化合物を含有する薬剤。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】糖尿病の臨床像は上昇した血糖値を特徴とする。 インシュリン依存型またはI型糖尿病において、
    その原因はインシュリンを産生する膵臓β細胞の死滅であり、そのため治療はインシュリンの投与(置換療法)
    により行われる。 しかしながら、非インシュリン依存型またはII型糖尿病は筋肉および脂肪組織における減少したインシュリン作用(インシュリン耐性)と肝臓による増大したグルコース産生を特徴とする。 これらの代謝障害の原因はまた殆どわかっていない。 スルホニル尿素を使用する確立された治療法は体内でのインシュリンの放出を増加させることによりインシュリン耐性を補うことを試みているが、すべての場合において血糖値の正常化をもたらさず、病気の進行を止めることができない。 多くのII型糖尿病は最終的にβ細胞の“消耗”によりインシュリン依存型になり、白内障、腎障害および脈管障害のような後期の損傷を受ける。 したがって、II型糖尿病の治療に関して新しい治療法が望まれている。

    【0002】絶食状態での血中グルコース濃度は肝臓によるグルコース産生により決定される。 いろいろなチームがII型糖尿病における血糖値の上昇は肝臓からの増大したグルコースの放出と比例関係にあることを証明している。 肝臓から血液中に放出されたグルコースは肝臓グリコーゲンの分解(グリコーゲン分解)および糖新生の両方により生成する。 グルコース−6−ホスフェートは糖新生およびグリコーゲン分解の共通の最終生成物である。 グルコース−6−ホスフェートからのグルコースの肝性放出における最終工程はグルコース−6−ホスファターゼが触媒する(EC 3.1.3.9)。 グルコース−
    6−ホスファターゼは小胞体(ER)に存在する多酵素複合体である。 この酵素複合体はER膜に存在するグルコース−6−ホスフェートトランスロカーゼ、小胞体の内腔側に局在するグルコース−6−ホスファターゼ、およびホスフェートトランスロカーゼからなる〔一般概説については、Ashmore J.およびWeber G.の「炭化物代謝の調節における肝性グルコース−6−ホスファターゼの役割」、ビタミンおよびホルモン、第17巻(HarrisR.S.,
    Marrian GF, Thimann KV編)、92〜132 (1959
    年);Burchell A., Waddell IDの「肝ミクロソームのグルコース−6−ホスファターゼ系の分子基準」、Bioc
    him. Biophys. Acta 1092, 129〜137(1990年)を参照〕。 現存する広範囲の文献は動物実験で血糖値の上昇をもたらす調査したすべての条件下、例えばストレプトゾトシン、アロキサン、コルチソン、チロイドホルモンおよび餓死状態においてこの多酵素系の活性もまた増加することを示している。 さらに、多くの研究結果がII型糖尿病について観察される増大したグルコース産生は増大したグルコース−6−ホスファターゼ活性と関連があることを指摘している。

    【0003】正常なグルコースの恒常性におけるグルコース−6−ホスファターゼ系の重要性はさらに、グルコース−6−ホスフェート系のトランスロカーゼ成分がないIb型グリコーゲン蓄積症の患者の低血糖症状により強調される。 適当な活性化合物(阻害剤)によりグルコース−6−ホスファターゼ活性の低下は肝グルコース放出の低下をもたらす。 これらの活性化合物は肝臓のグルコース産生を調整して周辺の消費を有効なものにすることができる。 さらに、II型糖尿病の絶食状態においてそれにより低下された血中グルコース値は糖尿病の後期損傷に関して予防的に有効である。

    【0004】文献において、例えばフロリジン〔Soodsm
    a, JF, Legler,B.およびNordlie, RCのJ. Biol. C
    hem. 242, 1955〜1960 (1967年)〕、5,5′−ジチオ−
    ビス−2−ニトロ安息香酸〔Wallin, BKおよびArion,
    WJのBiochem. Biophys. Res. Commun. 48, 694〜699
    (1972年)〕、2,2′−ジイソチオシアネートスチルベンおよび2−イソチオシアネート−2′−アセトキシスチルベン〔Zoccoli, MAおよびKarnowski, MLのJ. B
    iol. Chem. 255, 1113〜1119 (1980年)〕のようなグルコース−6−ホスファターゼの非特異的阻害剤が数多く記載されている。 最初の治療的に有用なグルコース−6
    −ホスファターゼ系の阻害剤はEP 587 087およびEP 587 088に記載されている。

    【0005】今般、特定の2,5−置換安息香酸およびそれらのエステル、例えば化合物43は非常に良好なグルコース−6−ホスファターゼ系の阻害剤であり、以前に知られているこの酵素系の阻害剤と比較して非常に良好な生物学的利用可能性を有することを見い出した。 5
    −位がフェニルまたは置換フェニルにより、また2−位がNH−アセチルまたはNH−ベンゾイルにより置換された安息香酸誘導体の合成はE. Otaらの有機合成協会誌
    28(3), 341〜345 (1970年)およびGI MigachevらのZ
    h. Vses. Khim. O-Va, 24(1), 93〜94 (1979年)に記載されている。

    【0006】したがって、本発明は式I

    【化4】

    〔式中、R

    1は1. C

    1 〜C

    10 −アルキル、 2. C

    1 〜C

    10 −ペルフルオロアルキル、 3. C

    1 〜C

    10 −ヒドロキシアルキル、 4. C

    2 〜C

    10 −アルケニル、 5. C

    2 〜C

    10 −アルキニル、 6. 1個または2個以上のメチレン単位はOまたはSにより置換することができるC

    1 〜C

    10 −アルキル−C

    6


    12 −アリール、 7. C

    2 〜C

    10 −アルキニル−C

    6 〜C

    12 −アリール、 8. C

    6 〜C

    12 −アリール、 9. C

    1 〜C

    9 −ヘテロアリール、 10. アルキル基は直鎖状または分枝鎖状であり、またC


    3以上のアルコキシは環状であってもよいC

    1 〜C

    10 −アルコキシ、 11. O−C

    1 〜C

    10 −アルキル−C

    6 〜C

    12 −アリール、


    例えばベンジルオキシ、 12. CN、ニトロ、トリフルオロメチル、ハロゲン、ヒドロキシル−、フェニル、NH

    2 、NH(C

    1 〜C

    10 −アルキル)、N(C

    1 〜C

    10 −アルキル)

    2 、C

    1 〜C

    10 −アルコキシ−(ここで、アルキル基は直鎖状または分枝鎖状であり、またC

    3以上のアルコキシは環状であってもよい)からなる群より選択される1個または2個以上の基により置換された1、4、5、6、7、8または9の基であり;R

    2は1. C

    1 〜C

    10 −アルキル、 2. C

    2 〜C

    10 −アルケニル、 3. C

    2 〜C

    10 −アルキニル、 4. C

    1 〜C

    10 −アルキル−C

    6 〜C

    12 −アリール、 5. C

    2 〜C

    10 −アルキニル−C

    6 〜C

    12 −アリール、 6. C

    6 〜C

    12 −アリール、 7. C

    2 〜C

    10 −アルキニル−C

    3 〜C

    8 −シクロアルケニル、 8. C

    1 〜C

    9 −ヘテロアリール、 9. NH−CO−R

    3 、 10. アリール部分は場合によりNO

    2 、ハロゲン、トリフルオロメチル、CN、NH(C

    1 〜C

    10 −アルキル)、N(C

    1 〜C

    10 −アルキル)

    2 、C

    1 〜C

    10 −アルコキシ、ヒドロキシルからなる群より選択される1、2または3個の基により置換されたNHSO

    2 −C

    6 〜C

    12


    アリール、 11. C

    1 〜C

    10 −アルカノイル、 12. NH

    2 、NH(C

    1 〜C

    10 −アルキル)、N(C

    1 〜C


    10 −アルキル)

    2 、カルボキシル、ハロゲン、ヒドロキシル、C

    1 〜C

    6 −アルコキシによりモノ置換またはポリ置換された1〜8の基であり;

    【0007】R 3は1. C 1 〜C 10アルキル、 2. C 1 〜C 10 −アルキル−C 6 〜C 12 −アリール、 3. C 1 〜C 10 −アルキル−(C 6 〜C 12 −アリール) 2 、 4. C 1 〜C 10 −アルキル−C 1 〜C 9 −ヘテロアリール、 5. C 1 〜C 10 −アルキル−(C 1 〜C 9 −ヘテロアリール) 2 、 6. NH−C 6 〜C 12 −アリール、 7. NH−C 1 〜C 9 −ヘテロアリール、 8. C 2 〜C 10 −アルケニル−C 6 〜C 12 −アリール、 9. C 6 〜C 12 −アリール、 10. C 3 〜C 8 −シクロアルキル、 11. C 3 〜C 8 −シクロアルキル−C 6 〜C 12 −アリール、 12. C 1 〜C 9 −ヘテロアリール、 13. C 1 〜C 10 −アルキル−C 3 〜C 8 −シクロアルキル、 14. アダマンチル、 15. C−O−C 1 〜C 10 −アルキル−C 6 〜C 12 −アリール、例えばC−O−ベンジル、 16. C−O−C 6 〜C 12 −アリール、例えばC−O−フェニル、 17. フルオレノニル(ここで、C 6 〜C 12 −アリールおよびC 1 〜C 9 −ヘテロアリール基はヒドロキシル−、ハロゲン、C 1 〜C 4 −アルコキシ、NH 2 、NH(C 1 〜C
    10 −アルキル)、N(C 1 〜C 10 −アルキル) 2 、C 1 〜C 10
    −クロロアルキル、NO 2 、カルボキシル、カルバミド、CNからなる群より選択される基によりモノ置換またはポリ置換されうる)であり;

    【0008】R 4は1. 水素、 2. C 1 〜C 10 −アルキルである〕の化合物およびそれらの生理学的に許容しうる塩〔但し、同時に a) R 1はフェニルであり、R 2はNH−アセチルであり、R 4は水素である b) R 1はニトロおよびカルボキシルによりジ置換されたフェニルであり、R 2はNH−アセチルであり、R 4は水素である c) R 1はフェニルであり、R 2はNH−ベンゾイルであり、R 4は水素である式Iの化合物は除く〕。

    【0009】アルキル、アルケニルおよびアルキニルは直鎖状または分枝鎖状である。 同様に、それらから誘導される基、例えばアルカノイルまたはアルコキシにもあてはまる。 シクロアルキルはアルキルで置換された環を意味する。 (C 6 〜C 12 )−アリールは例えばフェニル、ナフチルまたはビフェニリル、好ましくはフェニルである。 同様に、それらから誘導される基、例えばアロイルまたはアラルキルにもあてはまる。

    【0010】(C 1 〜C 9 )−ヘテロアリールは1個以上のCH基がNで置換され、そして/または少なくとも2
    個の隣接するCH基がS、NHまたはOで置換される(5員の芳香環の形成を伴う)フェニルまたはナフチルから誘導される基を意味する。 さらに、二環式基(例えばインドリジニル)の縮合部位の一方または両方の原子もまた窒素原子であってよい。 これらは例えばフラニル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、
    トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ベンゾジオキソリル、ピラジアジニル、インドリル、インダゾリル、キノリル、イソキノリル、フタラジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、ジオキソラノイルおよびそれらから誘導されるベンゾ縮合類似体である。

    【0011】アルキルアリールおよびアルキルヘテロアリール基は上記のようにアリール/ヘテロアリール部分およびアルキル部分において(例えばOHで)置換されうる。 好ましい式Iの化合物はR 1がC 1 〜C 10 −アルキル、C
    6 〜C 12 −アリールまたはC 1 〜C 9 −ヘテロアリールであり、それは場合により上記で定義されたようにモノ置換またはポリ置換された化合物、およびそれらの生理学的に許容しうる塩である。 さらに、R 2がC 2 〜C 10 −アルキニル、C 2 〜C 10 −アルキニル−C 6 〜C 12 −アリール、C 6 〜C 12 −アリールであり、それは場合により上記のようにモノ置換またはポリ置換された、あるいはN
    H−CO−R 3およびR 3が上記で定義された通りである式Iの化合物、およびそれらの生理学的に許容しうる塩は好ましい。

    【0012】好ましい化合物はまた、R 1がC 1 〜C 10
    アルキル、C 6 〜C 12 −アリールまたはC 1 〜C 9 −ヘテロアリール(場合により上記で定義されたようにモノ置換またはポリ置換された)であり;R 2がC 2 〜C 10 −アルキニル、C 2 〜C 10 −アルキニル−C 6 〜C 12 −アリール、C 6 〜C 12 −アリール(場合により上記で定義されたようにモノ置換またはポリ置換された)、NH−CO
    −R 3 、特にNH−CO−R 3であり;そしてR 3およびR 4は上記で定義された通りである化合物、およびそれらの生理学的に許容しうる塩である。 特に好ましい式I
    の化合物はR 2がNH−CO−R 3であり、そしてR 3が上記で定義された通りである化合物、およびそれらの生理学的に許容しうる塩である。

    【0013】本発明の式Iの化合物はカルボキシル基を含有する場合、無機または有機塩基と塩を形成することができる。 無機塩基との塩、特に生理学的に許容しうるアルカリ金属塩、とりわけナトリウムおよびカリウム塩が好ましい。 式Iの化合物は哺乳動物において肝臓のグルコース−6−ホスファターゼ系を阻害する。 したがって、本化合物は薬剤として適している。 本発明はまた、
    場合により生理学的に許容しうる塩の形態である式Iの化合物に基づく薬剤に関する。 さらに、本発明はグルコース−6−ホスファターゼ系の増大した活性を伴う病気の治療における式Iの化合物またはその塩の使用に関する。 したがって、本発明はまた、肝臓によるグルコースの増大した産生に関連した病気の治療における式Iの化合物またはその塩の使用に関する。 さらに、本発明はII
    型糖尿病(非インシュリン依存型または成人型糖尿病)
    の治療における式Iの化合物またはその塩の使用に関する。

    【0014】本発明はさらに、肝臓からのグルコースの増大した分泌またはグルコース−6−ホスファターゼ系の増大した活性を特徴とする糖尿病および他の疾患の治療のための薬剤の製造における式Iの化合物またはその塩の使用に関する。 グルコース−6−ホスファターゼ系における本発明の化合物の作用を肝ミクロソームの酵素試験で調べた。 グルコース−6−ホスファターゼを含有するミクロソーム画分を調製するために、雄のウィスターラットの新鮮な肝臓を使用し、文献に記載のようにして処理した〔Canfield, WKおよびArion, WJのJ.Bio
    l. Chem. 263, 7458〜7460 (1988年)〕。 このミクロソーム画分は−70℃で少なくとも2ケ月間、有意に活性を損なうことなく保存することができる。

    【0015】生物活性の測定:グルコース−6−ホスファターゼ活性の実験はグルコース−6−ホスフェートから放出されたホスフェートの測定により文献に記載のようにして行った(Arion, WJのMethods Enzymol. 174,
    58〜67, アカデミック出版(1989年))。 0.1mlの試験混合物はグルコース−6−ホスフェート(1ミリモル/
    リットル)、試験物質、0.1mgのミクロソーム画分および100ミリモル/リットルのHEPES緩衝液(4
    −(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−エタンスルホン酸、pH7.0)を含んだ。 酵素を加えて反応を開始した。 室温で20分後、0.2mlのホスフェート試薬を加えて反応を終了した。 試料を37℃で30分間インキュベートし、次に青色染料の吸光度(A)を570nm
    で測定した。 試験物質の阻害活性は試験物質を含まない対照反応と式

    【0016】

    【数1】

    に従って比較することにより明らかになった。 試験物質(化合物1〜43)の阻害作用は次の表1に示した試験物質の濃度で測定した。

    【0017】

    【表1】

    【0018】

    【表2】

    【0019】

    【表3】

    【0020】

    【表4】

    【0021】

    【表5】

    【0022】

    【表6】

    【0023】

    【表7】

    【0024】本発明の式Iの化合物は下記のスキームに示した工程1〜5により製造することができる。 工程1:

    【化5】

    【0025】1から3の製造:文献で知られている化合物の5−ニトロ−2−ヨード安息香酸1(Tishchenko,
    AD, Lisitsyn, VNのTr. Mosk. Khim. Tekhnol. Ins
    t. 52, 126〜9 (1967年))を塩化チオニルによる酸性触媒作用によりエタノール中で反応させてその相当するエチルエステルを得た。 次に、R 1基をパラジウム触媒作用により導入した。 これを行うために、トルエン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミドのような非プロトン性溶媒、好ましくはジメチルホルムアミド中における1ミリモルの2および2ミリモルの適当な末端アルキンを保護気体下に、10〜120℃で1〜12時間、3
    ミリモルのトリエチルアミン、0.15ミリモルの沃化銅(I)および0.15ミリモルのビストリフェニルホスフィンパラジウム(II)ジアセテートまたは0.15ミリモルのビストリフェニルホスフィンパラジウム(II)
    ジクロライドの存在下で加熱した。 次に、反応混合物を飽和塩化アンモニウム溶液に加え、酢酸エチルで抽出した。 最後に、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製した。 3を30〜80%の収率で得た。

    【0026】3から4の製造:1ミリモルの3を5mlのエタノールに溶解し、5ミリモルの二塩化スズ(II)
    (水和物)を加えた。 40℃で4時間後、反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム溶液に加え、酢酸エチルで抽出した。 このようにして得た4の粗生成物をさらに精製することなく次の工程で使用した。

    【0027】4から6の製造:1ミリモルの4を5mlのジクロロメタンに溶解し、3ミリモルのトリエチルアミンおよび2ミリモルの適当な酸塩化物またはイソシアネート(商業的に入手できる酸塩化物およびイソシアネート、または文献で知られている酸塩化物およびイソシアネート)を0〜5℃で加えた。 常法で後処理した後、5
    を60〜90%の収率で得、アルカリ性加水分解により定量的に6に変換した。

    【0028】工程2:

    【化6】

    【0029】2から7の製造:アリール、1−アルケニルまたはヘテロアリール基を導入するために、1ミリモルの2をジメチルホルムアミドまたはテトラヒドロフランのような非プロトン性溶媒に溶解し、3当量のトリエチルアミン、2当量の適当なアリール−、1−アルケニル−またはヘテロアリール(トリブチル)スズおよび0.05当量のテトラキストリフェニルホスフィンパラジウムを加え、混合物を保護気体下、50〜90℃で1
    2時間加熱した。 次に、それを常法で後処理し、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製して7を60〜90
    %の収率で得た。 7からIの製造は工程1に示した3〜
    6の反応と同様にして行った。

    【0030】工程3:

    【化7】

    【0031】2から8の製造:ベンジルまたはアルコキシ基を導入するために、1ミリモルの文献で知られている化合物8(Cacchi, Sandro;Felici, Marcello;Pietr
    oni, BiancarosaのTetrahedron Lett. 25 (29), 3137〜
    40 (1984年))をTHF、ジエチルエーテルまたはアセトニトリルのような非プロトン性溶媒に溶解し、2ミリモルの適当なベンジルまたは脂肪族アルコール、2ミリモルのトリフェニルホスフィンおよびジエチルアゾジカルボキシレート(滴下;別法としてジイソプロピルアゾジカルボキシレートまたはアゾジカルボン酸ビスジメチルアミドもまた使用することができる)を次々と加えた。
    混合物を20〜40℃で4時間撹拌し、常法で後処理し、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製して9を70〜95%の収率で得た。 9からIの製造:9からIの製造は工程1に示した3〜
    6の反応と同様にして行った。

    【0032】工程4:

    【化8】

    【0033】アルキルまたはアリールアルキル基を導入するため、1ミリモルの2を例えばDMFまたはテトラヒドロフランのような非プロトン性溶媒に溶解し、保護気体下で2ミリモルの適当なモノアルキル−またはモノアリールアルキル亜鉛沃化物(適当な有機亜鉛試薬は商業的に入手できるアルキルまたはアリールアルキル沃化物および活性化亜鉛を保護気体下、テトラヒドロフラン中で12時間加熱することにより製造した)および5モル%のビストリフェニルホスフィンパラジウムジアセテートを加えた。 混合物を60℃で4時間加温し、常法で後処理し、クロマトグラフィーにより精製して10を5
    0〜95%の収率で得た。 10から1の製造:10から1の製造は工程1に示した3〜6の反応と同様にして行った。

    【0034】工程5:上記の工程はまた、リンカーを介してポリマー、例えば後処理なしの連続反応が可能であるポリスチレンと結合している式II

    【化9】

    のエステル誘導体とすることができる。

    【0035】“固相合成”の合成例: A. ポリマーに結合した2−アセトキシ−5−ヨード安息香酸(I)の合成 100gの商業的に入手できるサスリンポリスチレン樹脂(Bachem, 添加量0.9ミリモル/g)を100mlのジクロロメタンで処理する。 樹脂を注意しながら室温で30分間振騰することにより膨潤させる。 次に、それを137.7g(0.45モル)の2−アセトキシ−5−ヨード安息香酸、56.2g(0.445モル)のジイソプロピルカルボジイミドおよび10mgのN,N−ジメチルアミノピリジンで処理する。 混合物を振騰しながら一晩放置する。 それをフリットを通して吸引濾過し、ジクロロメタン、DMFおよびエタノールで数回洗浄する。

    【0036】B. Pdが触媒する5−ヨード置換によるC−C結合 例:ポリマーに結合した2−アセトキシ−5−フェニル安息香酸(II) 1g(I)(0.6ミリモル)を10mlのDMF中で膨潤させる。 混合物を12mg(10モル%)の沃化銅、2
    4mg(5モル%)のPd(PPh 3 ) 2 (OAc) 2および8
    40μlのトリエチルアミンで処理し、0.98mlのトリブチルフェニルスズをアルゴン下で加える。 混合物を80℃で5時間撹拌する。 樹脂を溶媒から吸引濾過し、
    DMFおよびジクロロメタンで数回完全に洗浄し、乾燥する。 樹脂をジクロロメタン中、トリフルオロ酢酸(5
    %)でサンプル分解して(II)を約90%の純度(HP
    LC)で得る。

    【0037】C. 樹脂上での脱アセチル 例:ポリマーに結合した2−ヒドロキシ−5−フェニル安息香酸(III)の合成 1gの(II)を25mlのDMF中で膨潤させ、5mlの2
    N NaOH水溶液で処理する。 混合物を室温で6時間撹拌し、固体を溶媒から吸引濾過し、そしてDMFおよびジクロロメタンで完全に洗浄する。 樹脂を上記Bのようにサンプル分解して(III)を約90%の純度(HP
    LC)で得る。 例180〜289もまた、この工程により製造した。

    【0038】D. 樹脂上でのミツノブ反応 例:ポリマーに結合した2−ベンジルオキシ−5−フェニル安息香酸(IV)の合成 200mgの(III)を2mlのTHF/1,2−ジクロロエタン(1:1)中で膨潤させ、1mlのTHF中の120
    μlのジエチルアゾジカルボキシレート、さらに1mlの1,2−ジクロロエタン中の200mgのトリフェニルホスフィンおよび156μlのベンジルアルコールで処理し、混合物をアルゴン下、50℃で6時間振騰する。 次に、固体を吸引濾過し、THFで洗浄し、反応を同一条件下で繰り返す。 THF、DMFおよびジクロロメタンで完全に洗浄した後、樹脂を乾燥する。 サンプル分解して(IV)を約80%の純度(HPLC、MS)で得る。

    【0039】E. トリフルオロメタンスルホン化 例:ポリマーに結合した2−トリフルオロメチルスルホニル−5−フェニル安息香酸(V)の合成 200mgの(II)を2mlの乾燥ジクロロメタン中で膨潤させ、180mgのN,N−ジメチルアミノピリジンで処理する。 0.5mlの乾燥ジクロロメタンに溶解した80μ
    lの無水トリフルオロメタンスルホン酸をアルゴン下、
    0℃で注意しながら加える。 混合物をアルゴン下、注意しながら0℃で30分間、室温でさらに30分間振騰する。 それをジクロロメタンおよびDMFで完全に洗浄する。 樹脂をサンプル分解して(V)を約90%の純度(HPLC)で得る。

    【0040】F. Pdが触媒する6−トリフルオロメチルスルホニル単位の置換によるC−C結合 例:ポリマーに結合した2−ヘキシン−1−イル−5−
    フェニル安息香酸(VI)の合成 200mgの(V)を2mlのDMF中で膨潤させる。 混合物を3mg(10モル%)の沃化銅、6mg(5モル%)のP
    d(PPh 3 ) 2 (OAc) 2および210μlのトリエチルアミンで処理し、90μlの1−ヘキシンをアルゴン下で加える。 混合物を80℃で5時間撹拌する。 樹脂を溶媒から吸引濾過し、DMFおよびジクロロメタンで数回完全に洗浄し、乾燥する。 樹脂をジクロロメタン中、トリフルオロ酢酸(5%)でサンプル分解して(VI)を約80%の純度(HPLC、MS)で得る。

    【0041】本発明はさらに、1種以上の本発明の式I
    の化合物および/またはそれらの薬理学的に許容しうる塩を含有する薬剤に関する。 薬剤は当業者に知られている方法により製造される。 薬剤として、本発明の薬理学的に活性な化合物(=活性化合物)はそのままで、または好ましくは適当な薬用補助剤と組み合わせて錠剤、コーチング錠、カプセル剤、座剤、乳剤、懸濁剤、顆粒剤、粉剤、液剤または活性化合物の放出が持続する製剤の形態で使用される。 活性化合物の含有量は有利には0.1〜95%である。

    【0042】当業者はその専門的な知識に基づいて、所望の製剤について適当な補助物質をよく知っている。 溶媒、ゲル生成剤、坐剤基剤、錠剤補助剤および他の活性化合物の賦形剤だけでなく、例えば抗酸化剤、分散剤、
    乳化剤、消泡剤、風味矯正剤、保存剤、可溶化剤または着色剤もまた使用することができる。 活性化合物は局所的、経口的、非経口的または静脈内的に投与することができ、好ましい投与経路は治療する病気に依存する。 経口投与が好ましい。

    【0043】経口投与形態の場合、活性化合物は賦形剤、安定剤または不活性希釈剤のような本目的に適した添加剤と混合され、慣用の方法により適当な投与形態、
    例えば錠剤、コーチング錠、硬質ゼラチンカプセル剤;
    水性、アルコール性または油性懸濁剤、あるいは水性、
    アルコール性または油性液剤にされる。 使用することのできる不活性賦形剤は例えばアラビアゴム、マグネシア、炭酸マグネシウム、リン酸カリウム、ラクトース、
    グルコースまたはスターチ、特にコーンスターチである。 この製造は乾式または湿式顆粒化により行うことができる。 適当な油性賦形剤または溶媒は植物または動物油、例えばヒマワリ油またはタラ肝油である。

    【0044】皮下または静脈内投与の場合、活性化合物またはそれらの生理学的に許容しうる塩は所望により可溶化剤、乳化剤または他の補助剤のような本目的で慣用の物質と一緒に液剤、懸濁剤または乳剤にされる。 適当な溶媒は例えば水、生理的食塩水またはアルコール、例えばエタノール、プロパノール、グリセロール;さらに糖溶液、例えばグルコースまたはマンニトール溶液、あるいは種々の溶媒の混合物である。 局所的に使用するのに適した製剤は水性または油性溶液中で活性化合物を含有する点眼剤である。 鼻に使用する場合、エアゾル剤および噴霧剤、さらに迅速な吸入により鼻孔を通して投与される粗末、特に水性または油性溶液中で活性化合物を含有する点鼻剤が適当である。

    【0045】投与される式Iの活性化合物の用量および投与回数は使用する本発明の化合物の作用の効および持続時間、さらに治療する病気の性質および深刻さ、そして治療する哺乳動物の性別、年令、体重および個々の反応性に依存する。 平均して、体重が約75kgの哺乳動物(主として人間)の場合、推奨する本発明の化合物の1日量は約10〜500mg、好ましくは約25〜250
    mgであり、必要ならば1日に数回に分けて投与することができる。 表1の例1〜43および次の表2の例44〜
    352は本発明の実例であり、本発明の範囲を制限するものではない。

    【0046】

    【表8】

    【0047】

    【表9】

    【0048】

    【表10】

    【0049】

    【表11】

    【0050】

    【表12】

    【0051】

    【表13】

    【0052】

    【表14】

    【0053】

    【表15】

    【0054】

    【表16】

    【0055】

    【表17】

    【0056】

    【表18】

    【0057】

    【表19】

    【0058】

    【表20】

    【0059】

    【表21】

    【0060】

    【表22】

    【0061】

    【表23】

    【0062】

    【表24】

    【0063】

    【表25】

    【0064】

    【表26】

    【0065】

    【表27】

    【0066】

    【表28】

    【0067】

    【表29】

    【0068】

    【表30】

    【0069】

    【表31】

    【0070】

    【表32】

    【0071】

    【表33】

    【0072】

    【表34】

    【0073】

    【表35】

    【0074】

    【表36】

    【0075】

    【表37】

    【0076】

    【表38】

    【0077】

    【表39】

    【0078】

    【表40】

    【0079】

    【表41】

    【0080】

    【表42】

    【0081】

    【表43】

    【0082】

    【表44】

    【0083】

    【表45】

    【0084】

    【表46】

    【0085】

    【表47】

    【0086】

    【表48】

    【0087】

    【表49】

    【0088】

    【表50】

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl. 6識別記号 FI A61K 31/34 A61K 31/34 31/38 31/38 31/60 31/60 C07C 65/40 C07C 65/40 205/57 205/57 217/76 217/76 233/46 233/46 233/54 233/54 233/55 233/55 233/63 233/63 233/87 233/87 235/38 235/38 235/56 235/56 235/64 235/64 237/40 237/40 255/56 255/56 255/57 255/57 275/42 275/42 323/50 323/50 C07D 213/81 C07D 213/81 213/82 213/82 241/44 241/44 307/54 307/54 307/66 307/66 307/68 307/68 317/60 317/60 317/68 317/68 333/28 333/28 333/36 333/36 333/38 333/38 405/12 213 405/12 213 241 241 409/12 307 409/12 307 317 317 (72)発明者 ペーター・ベロウ ドイツ連邦共和国60529フランクフルト. ガイゼンハイマーシユトラーセ88 (72)発明者 ハンス−イエルク・ブルガー ドイツ連邦共和国65719ホーフハイム. ア ム・クライスハウス8アー (72)発明者 アンドレーアス・ヘルリング ドイツ連邦共和国65520バートカムベルク. アム・ヴアルバーシユテユク5 (72)発明者 ゲールハルト・イエーネ ドイツ連邦共和国65929フランクフルト. ゼーバハシユトラーセ22

    QQ群二维码
    意见反馈