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放射能汚染の処理方法及び処理システム

阅读:469发布:2024-01-24

专利汇可以提供放射能汚染の処理方法及び処理システム专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且【課題】トリチュウム汚染 水 のトリチュウムを無害化する方法を提供する。 【解決手段】オーステナイト系ステンレス製のケーシング1A内に反応剤としての水 酸化 ナトリウム(NaOH)又は水酸化カリウム(KOH)を収納し、前記ケーシング1Aを面状ヒータ4で400〜600℃に加熱して溶融塩とし、この溶融塩から微細粒子をケーシング1A内の上部の反応空間Sに飛散せしめ、前記微細粒子をケーシング内壁に 接触 させて特殊酸化膜を形成し、前記反応空間S内にトリチュウム水(HTO、T 2 O)を注入し、トリチュウム水中の中性子を特殊酸化膜及び炉壁に吸収せしめ、その大部分をH 2 に核変換せしめて無害化させる。 【選択図】図1,下面是放射能汚染の処理方法及び処理システム专利的具体信息内容。

ステンレス製の反応炉内に反応剤としてのアルカリ金属酸化物をその上部に反応空間を形成するように収納し、前記反応剤をその融点以上に加熱して溶融塩とし、この溶融塩から微細粒子を反応空間内に飛散せしめ、前記微細粒子と反応炉内壁との反応により内壁表面に導電性の特殊酸化膜を形成し、前記反応空間にトリチュウム汚染水を供給するようにし、トリチュウム原子から中性子を切離し、この中性子を特殊酸化膜及び炉壁内に吸収せしめるようにした放射能汚染水の処理方法。前記反応炉内にオーステナイト系のステンレスからなるフィン状、筒状、板状、樋状、塊状、又は粉状の金属元素供給体を収納し、この金属元素供給体表面と前記微細粒子との反応により、その表面に特殊酸化膜を形成してなる請求項1記載の放射能汚染水の処理方法。セラミック又はニッケルからなる反応炉内に筒状、樋状、板状、塊状、又は粉状のステンレスからなる金属元素供給体を収納し、更に反応剤としてのアルカリ金属水酸化物をその上部に反応空間を形成するように収納し、前記反応剤をその融点以上に加熱して溶融塩とし、この溶融塩から微細粒子を反応空間内に飛散せしめ、前記微細粒子と金属元素供給体との反応によりその表面に導電性の特殊酸化膜を形成し、前記反応空間にトリチュウム汚染水を供給するようにし、トリチュウム原子から中性子を切離し、この中性子を特殊酸化膜及び炉壁内に吸収せしめるようにした放射能汚染水の処理方法。前記ステンレスはSUS304又はSUS316である請求項1又は3記載の放射能汚染水の処理方法。前記アルカリ金属水酸化物は、水酸化ナトリウム(NaOH)又は水酸化カリウム(KOH)である請求項1又は3記載の放射能汚染水の処理方法。前記反応炉内を減圧しつつトリチュウム汚染水を供給するようにした請求項1又は3記載の放射能汚染水の処理方法。前記特殊酸化膜は、NaFeO2、Na3FeO3、Na4FeO3、Na5FeO4のうち、少なくとも一種である請求項1又は3記載の放射能汚染水の処理方法。前記反応炉の複数を直列に接続し、第1の反応炉で処理した処理ガスを次の第2、第3の反応炉で処理するようにした請求項1又は3記載の放射能汚染水の処理方法。前記トリチュウム汚染水から反応炉内で水蒸気のまま中性子を240eVから480eVのエネルギーで分離させるようにした請求項1又は3記載の放射能汚染水の処理方法。トリチウム汚染水を貯溜しておくための汚染水タンクと、汚染水タンクからの汚染水を加熱して水蒸気にする加熱釜と、前記水蒸気が供給される反応炉を複数組合せた処理ユニットと、この処理ユニットの反応炉を加熱するための加熱装置と、前記処理ユニットで発生した水素を貯溜しておく水素タンクとからなる放射能汚染水の処理システム。前記加熱装置は過熱水蒸気発生装置であり、前記加熱釜は水素バーナにより加熱される請求項9記載の放射能汚染水の処理システム。

说明书全文

本発明は放射能で汚染されたトリチュウム汚染を処理して無害化する放射能汚染水の処理方法及び処理システムに関する。

一般に、原子炉においては、熱媒体として軽水を使用しており、この軽水は原子炉内において放射性のトリチュウム水となり、このトリチュウム水を無害化する技術が期待され、最近、原子炉内での事故により大量のトリチュウム汚染水が蓄積され、その処理に困難を極めている。

特開2013−040868号公報

特開2013−033019号公報

トリチュウム水の成分はHTO、T2O等であるが、その処理方法としてはこれらの水 を電気分解してHT、T2と酸素を分けて、HT、T2を大気中に放出する手段、トリチュウム水を加熱して水蒸気とし、酸化反応により酸素を切離してHT、T2を大気中に放出する手段等、考えられるが、いずれの手段においても大量の処理が不可能であり、また、HT、T2を大気中に放出すれば、放出されたHT、T2が雲に吸収されて大気を汚染するおそれもある。

本発明はかかる点に鑑み、大量のトリチュウム水を短時間で無害化できる放射能汚染水の処理方法及び処理システムを提供する。

本発明の放射能汚染水の処理方法は、ステンレス製の反応炉内に反応剤としてのアルカリ金属水酸化物をその上部に反応空間を形成するように収納し、前記反応剤をその融点以上に加熱して溶融塩とし、この溶融塩から微細粒子を反応空間内に飛散せしめ、前記微細粒子と反応炉内壁との反応により内壁表面に導電性の特殊酸化膜を形成し、前記反応空間にトリチュウム汚染水を供給するようにし、トリチュウム原子から中性子を切離し、この中性子を特殊酸化膜内及び炉壁内に吸収せしめるようにした。

前記反応炉内にオーステナイト系のステンレスからなるフィン状、筒状、板状、樋状、塊状、又は粉状の金属元素供給体を収納し、この金属元素供給体表面と前記微細粒子との反応により、その表面に特殊酸化膜を形成することが好ましい。

セラミック又はニッケルからなる反応炉内に筒状、樋状、板状、塊状、又は粉状のステンレスからなる金属元素供給体を収納し、更に反応剤としてのアルカリ金属水酸化物をその上部に反応空間を形成するように収納し、前記反応剤をその融点以上に加熱して溶融塩とし、この溶融塩から微細粒子を反応空間内に飛散せしめ、前記微細粒子と金属元素供給体との反応によりその表面に導電性の特殊酸化膜を形成し、前記反応空間にトリチュウム汚染水を供給するようにし、トリチュウム原子から中性子を切離し、この中性子を特殊酸化膜内及び炉壁内に吸収せしめるようにした。

前記ステンレスはオーステナイト系のSUS304またはSUS316であることが好ましい。

前記アルカリ金属水酸化物は、水酸化ナトリウム(NaOH)又は水酸化カリウム(KOH)であることが好ましい。

前記反応炉内を減圧しつつトリチュウム汚染水を供給することが好ましい。

前記特殊酸化物は、NaFeO2、Na3FeO3、Na4FeO3、Na5FeO4のうち、少なくとも一種であることが好ましい。

更に、前記トリチュウム汚染水から反応炉内で水蒸気のまま中性子を240eVから480eVのエネルギーで分離させるようにすることが好ましい。

前記反応炉の複数を直列に接続し、第1の反応炉で処理した処理ガスを次の第2、第3の反応炉で処理するようにすることが好ましい。 本発明の放射能汚染水の処理システムは、トリチウム汚染水を貯溜しておくための汚染水タンクと、汚染水タンクからの汚染水を加熱して水蒸気にする加熱釜と、前記水蒸気が供給される反応炉を複数組合せた処理ユニットと、この処理ユニットの反応炉を加熱するための加熱装置と、前記処理ユニットで発生した水素を貯溜しておく水素タンクとからなる。

前記加熱装置は過熱水蒸気発生装置であり、前記加熱釜は水素バーナにより加熱されることが好ましい。

反応炉の形成初期においては、反応剤の溶融塩表面から微細粒子が反応空間内に飛散して、この微細粒子が反応炉のケーシング内壁および/又は金属元素供給体の表面と反応してNa4FeO3、Na5FeO4等の特殊酸化膜が形成され、この特殊酸化膜からも微細粒子が反応空間内に飛散し、この反応空間内にトリチュウム水が供給されると、核反応が生じ、酸素はHTO、T2Oから引離され逐次高次の酸化膜を形成していく。一方、気体としてのHT、T2内の核内の中性子は、核分裂して主としてH2となり、若干、HTとして残る。このHTは次の反応炉で分裂してH2に変化して無害化される。 また、中性子はHTO、T2Oから酸素を切離すことなく水蒸気の状態(酸素と結合したまま)のまま三重陽子から分離され得る。

本発明の基本構成を示す反応炉の縦断面図である。

反応炉の横断面図である。

筒形の金属元素供給体の反応炉の収納状態図である。

フィン状の金属元素供給体の反応炉の収納状態図である。

樋形の金属元素供給体の斜視図である。

塊状の金属元素供給体の反応炉の収納状態図である。

樋状の金属元素供給体を収納した場合の反応炉の横断面図である。

交換カセットを収納した反応炉の構成図である。

樋形の交換カセットの斜視図である。

反応炉を複数直列に接続した場合の処理方法システム構成図である。

縦形炉の構成図である。

本発明の処理システムの構造図である。

直径10cmの反応炉の輪切り状態斜視図である。

直径20cmの反応炉の輪切り状態斜視図である。

以下、図面を参照して本発明の放射能汚染水の処理方法及び処理システムについて説明する。

図1において、円筒形の反応炉1は、ケーシング1Aを有し、ケーシング1Aの左右端には、入口管2および排出管3を備え、ケーシング1Aは面状ヒータ4によって400〜600℃に加熱される。前記ケーシング1Aは、オーステナイト系ステンレス鋼からなり、SUS304(18%Cr−8%Ni−残Fe)、SUS316(18%Cr−12%Ni−2.5%Mo−残Fe)等の一種から形成され、ニッケル(Ni)を含むものが好ましい。前記ケーシング1A内には、NaOH又はKOH等のアルカリ金属水酸化物からなる反応剤5が収納され、反応剤5の上部には反応空間Sが形成されている。この反応剤5はその融点(300〜350℃)以上に加熱(400〜600℃)されて溶融塩となり、この溶融塩の表面からはナノオーダーの微細粒子6が飛散している。この微細粒子は、NaOH又はKOHを主成分とし、これに僅かなステンレス成分を含んでおり、前記微細粒子6は、加熱中にケーシング内壁に接触して特殊酸化膜7を形成し(図2)、加熱中に反応剤は次第に特殊酸化膜7に変化し、この特殊酸化膜7からも微細粒子6が反応空間S内に飛散する。この微細粒子6とトリチュウム水の水蒸気とが反応して無害化される。前記特殊酸化膜は、X線回析によれば反応剤としてNaOHを使用した場合にNaFeO2、Na3FeO3、Na4FeO3、Na5FeO4等が検出されている(軽水、重水を注入した場合も同様の酸化膜ができる)。軽水(H2O)、重水(D2O)を注入した場合に、未注入時よりも酸化膜の発達が著しく促進され、層状に発達し、酸素は確実にケーシング内に捕捉され、その捕捉酸素は特殊酸化膜7を発達せしめ反応空間Sは次第に特殊酸化膜で占められていく。トリチュウム水(T2O、HTO)の場合も同じように酸素は引抜かれて特殊酸化膜7が発達するものと予想される。酸素が分離された気体のT2、HTから中性子が飛び出してH2ガスとなる。

なお、反応炉の運転としては、排出管3に切換バルブ8を設け、この切換バルブ8にコールドラップ9及び真空ポンプ10を接続して前記切換バルブ8を切換えることにより常圧で運転したり、減圧で運転したりすることができる。いずれにしても、空気中の酸素が炉内に入ると一般的な酸化鉄、酸化クロムが生じて反応剤の作用がすぐに劣化するので、反応炉内から空気を除去して加熱することが必要である。反応炉内を減圧しつつ処理水を注入すると常圧よりも反応が活発となる。

前記ケーシング1A内には、特殊酸化膜の量を増大させるために、オーステナイト系のステンレスからなる金属元素供給体が収納される。金属元素供給体としては、図3に示すように、筒体11の形態でケーシング内と流通するように多数の開孔12を設けたものでよく、図4に示すように、板状のフィンを多数設けたフィン体13の形態でもよく、更に、図5に示す樋状の反応剤収納体14でもよく、図6に示す如く、塊状の供給体15でも、粉状(図示なし)のものでもよい。

なお、ケーシング内壁が反応して特殊酸化膜の寿命が来た時に、ケーシングごと交換しなければならず、このように酸化膜を形成すると、ケーシングの寿命が短くなるので、反応しないニッケル製又はセラミック製のケーシングとし、その内部に前述の金属元素供給体を収納してもよい。例えば、図5の樋状の反応剤収納体14を収納した場合には、収納体14内に反応剤が保持され、この収納体14の内壁および端板14a上に特殊酸化膜7が形成され、ケーシング内壁1aには特殊酸化膜7は形成されない(図7)。

図8、9はカセット交換方式の反応炉および交換カセットを示すものであり、図8において、カセットを収納する反応炉20は、セラミック製又はニッケル製のケーシング21を有し、このケーシング21の左右端には、入口管22と排出管23を有している。また、ケーシング21の外周面は面状ヒータ24によって400〜600℃に加熱され、ケーシング21の右端には開閉蓋25が着脱具26によってワンタッチで着脱自在となっており、ケーシング21内には、オーステナイト系ステンレス製の樋状の交換カセット27が収納され、この交換カセット27は本体28とこの両端に設けられた端板29、29とからなり、その中に反応剤5が収納されている。この交換カセットの内外壁には、前記特殊酸化膜が形成され、一定期間使用した後に交換する必要があるが、その時には、開閉蓋25を開け、右側端板29に設けたフック30を工具で把持して引出して新しい交換カセット27に交換する。前記ケーシング21はニッケル又はセラミックで形成されているので反応剤とは反応せずそれらの内壁には特殊酸化膜も形成されないので長期間使用可能である。

図10は、反応炉1を複数個直列に接続した場合のシステム図であり、第1の反応炉には、トリチュウム水タンク40からのトリチュウム水がポンプ40を介して注入され、ここでは、処理ガスの大部分は軽水素ガス(H2)となり、一部は軽水素−トリチュウムガ ス(HT)となるので、このHTガスの量を減少させるために第2の反応炉に第1の反応炉の排出ガスが注入され、このように、HTガス減少のために所定数の反応炉が直列に接続される。

次に、実際の放射能汚染水の処理システムについて説明する。 図12において、処理システムSは、トリチュウム水タンク60を有し、このトリチュウム水タンク60からのトリチュウム水は、ラインl1を取り付けられたポンプ61により、トリチュウム水を加熱して水蒸気にするための加熱釜62に送られる。この加熱釜62は、加熱容器63を内蔵し、この加熱容器63の底面は水素バーナ64により加熱される。前記ラインl1には、開閉弁65が設けられ、この開閉弁65はトリチュウム水の送りをコントロールするとともに、後述するように系内を真空にする際に使用する。

前記加熱容器63で発生したトリチュウム水の水蒸気はラインl2を介して処理ユニット66に送られ、その送りはラインl2に設けられた開閉弁67によりコントロールされる。前記処理ユニット66は複数の反応炉1、1…1が所定間隔で組合され各反応炉1には入口ヘッダ68を介してトリチュウム水蒸気が供給され、このトリチュウム水蒸気(HTO及びT2O)は反応炉内で反応してHTO及びT2Oは処理されてH2ガスとされ、このH2ガスは出口ヘッダ69を経てラインl3に入り、ラインl3に設けた真空ポンプ70及び真空ポンプ70の下流に設けた切換バルブ71を経て、水素タンク72に貯溜される。水素タンク72内の水素ガスはラインl4を介して前記加熱釜62の水素バーナ64に送られる。

前記加熱ユニット66内に過熱蒸気発生装置73からの500℃以上の過熱蒸気が送られ、各反応炉1が加熱されこの過熱蒸気は煙突Dから外部に排出される。 次に、処理システムSの操作について説明する。

先ず、ラインl1上の開閉弁65を開いてポンプ61を作動させて所定量のトリチュウム水を過熱釜62の加熱容器63内に送る。次に、開閉弁65を閉じ、ラインl2の開閉弁67を開き、ラインl3上の真空ポンプ70を作動させ、系内の加熱容器63及び処理ユニット66内から空気を排除して真空とする。このとき、ラインl3上の切換弁71は、空気を大気に開放するように切換えられる。次いで、水素バーナ64の加熱によりトリチュウム水蒸気が生成され、この水蒸気は順次処理ユニット66の各反応炉1内に送られ処理される。具体的には、HTO又はT2Oの酸素(O)は反応炉1内で特殊酸化膜を形成し、T成分の一部は、中性子が一個又は二個分裂し、D(デュートロン)又はH(プロトン)となる。したがって、H2ガス又はHDガスが排出され、もしこの中にT2ガスが混入しても水素バーナ64の燃料として利用可能である。

このようにして所定時間経過して加熱容器63内のトリチュウム水が少なくなった場合には、開閉弁67を閉じ、開閉弁65を開いてトリチュウム水タンク60内のトリチュウム水を加熱容器63内に供給し、水蒸気が発生したら開閉弁67を開いて水蒸気を処理ユニット66に送給する。

なお、このような操作を繰り返した場合にトリチュウム水が固形放射能物質(セシュウム(Cs)、ストロンチュウム(Sr)、ヨウ素(I)等)を含んでいるときは、これら固形物質が加熱容器63内に残渣として残るので、その残渣を取出してガラス化して地中に埋設する。

また、処理システムとしては、必ずしも加熱釜62は必要でなく、バイパスラインl5 を経てトリチュウム水タンクからのトリチュウム水を直接処理ユニット66に送るようにしてもよい。

この場合には、固形放射性物資は各反応炉1内に滞溜するので、反応炉1内のカセット交換時に交換カセット27(図9)内の特殊酸化膜を含んだ残渣はガラス化して地中に埋設する。

<実験> (I)軽水(H2O)を反応炉に注入した場合 この場合には、99%以上H2ガスで酸素は殆ど排出されず、他に窒素が若干排出され る。

(II)重水(D2O 100%)を反応炉に注入した場合 この場合には、例えば表1のような結果となった。

すなわち、質量数2のH2ガスが殆どで本来のD2ガス(質量4)は0.03%、D2Oガス(質量20)は0.02%と殆ど観察されず、わずかに水素・重水素ガス(HD)が1.36%であり、他のガスは無視できる程少量であった。このことは、重水素ガスの中性子の殆どは、陽子から分裂して飛散していることを意味する。ところが反応炉に隣接した中性子線量計100(図1)を設置しても全く中性子を検出しなかった。分裂した中性子は炉内の特殊酸化膜及び炉壁に捕捉されたものと解釈せざるを得ない。 そこで、図1に示すように、反応炉1の端板を切抜いた切片101の内壁面(特殊酸化膜が形成されている)を電子顕微鏡102で膜及び内壁の同位体分析をしたところ、ステンレス成分のCr、Fe、Niについては、表2、3、4に示すように中性子の多い同位体が増大する傾向にあることが判る(地球上に自然に存在する同位体比率を自然存在分布(%)と称し、切片101の元素の同位体比率を実験存在分布(%)と称する。)。

元々ステンレス材には存在しに元素であるが、Si、Ca元素も表5、6のように検出され、これらの元素の同位体比率もCr、Fe、Niと同一傾向にあることが判る。

また、このような核分裂は、反応剤を反応炉内に注入しなくても生じることが判明しているが、核反応剤なしでは、分裂の効果はすぐに停止し、例えば、表7、8,9に示すように第3回目の実験で殆どが質量4の重水素ガス(D2)のまま排出されることが判明した。

次に、図1における反応空間Sの単位体積当たりで中性子を重陽子から分離できるエネルギーについて検討する。図1の構造の反応炉1の寸法を図13、14に示すように、直径10cm、20cm厚さ6mmとし、軸方法長さ5cmで輪切りした2つの筒体について計算すると以下のようになる。 A.内径10cmの場合 (a)反応剤を注入した場合 (1)円筒材重量 94.2cm3×7.93(SUS比重)→747g (2)円筒材の比熱 0.59 (3)円筒材を500℃まで上昇させるためのエネルギー 747×0.59×500→220kJ (4)反応剤重量(筒材の1/2径迄反応剤を入れる) 392.5cm3×2.13(比重)÷2→418g (5)反応剤の比熱 2.5 (6)反応剤を500℃まで上昇させるためのエネルギー 418g×2.5×500→522.5kJ (7)反応空間1cm3当たりのエネルギー 220kJ+522.5kJ÷196.25cm3→3.78kJ (b)反応剤なしの場合(筒体のみでも反応は起きる) (1)円筒材を500℃まで上昇させるためのエネルギー 220kJ (2)反応空間1cm3当たりのエネルギー 220kJ÷196.25cm3→1.12kJ B.内径20cmの場合 (a)反応剤を注入した場合 (1)円筒材重量 188.4cm3×7.93(SUS比重)→1494g (2)円筒材の比熱 0.59 (3)円筒材を500℃まで上昇させるためのエネルギー 1494g×0.59×500→440kJ (4)反応剤重量(筒材の1/2径迄反応剤を入れる) 1570cm3×2.13(比重)÷2→1672g (5)反応剤を500℃まで上昇させるためのエネルギー 1672g×2.5J×500→2090kJ (6)反応空間1cm3当たりのエネルギー 440kJ+2090kJ÷785cm3→3.2kJ (b)反応剤なしの場合 (1)円筒材を500℃まで上昇させるためのエネルギー 440kJ (2)反応空間1cm3当たりのエネルギー 440kJ÷785cm3→0.56kJ

更に、D2Oを注入した場合に、核分裂反応は、入口管2(図1)の近傍約10cmの範囲の反応空間で起きるので、この反応空間に1ccの重水を注入した場合の核分裂エネルギー(重陽子の結合エネルギー)を計算すると、 (1)直径10cm、長さ10cmの輪切りの円筒材を500℃まで上昇させるため のエネルギー→440kJ (2)D2O1cc内の重陽子の数 6×1023(アボガドロ数)×1/18→3.3×1022 (3)重陽子の分裂可能エネルギー 4.4×105/3.3×1022→1.3×10-17J 1eVは1.6×10-19Jであるから 1.3×10-17/1.6×10-19→0.8×102→80eV

すなわち、直径10cmの反応炉で約80eV、直径20cmの反応炉では160eVで核分裂が生じることとなり、従来重陽子の結合エネルギーは約1MeV、三重陽子の結合エネルギーは3MeV(重陽子のそれの3倍)と言われており、従来のエネルギーよりも著しく低いエネルギーで重水、トリチュウム水の陽子から中性子が分離することとなる。

なお、実用的装置は、熱伝導の関係から直径が10cmから20cmの範囲に限定されてくるので、分裂エネルギーとしては、重水の場合に80eV〜160eVのエネルギーが投入されればよいこととなり、トリチュウム水の場合には、この3倍の結合エネルギーを持っているので、240eV〜480eVのエネルギーが投入されればよいことになる。

更に、図1において、反応炉を1日稼働させた後に、コールドトラップ9で捕捉された水をリガク製のThermo Mass Photoでイオン化法により質量分析したところ、表10のようになった。

すなわち、D2Oの酸素と分離したDはHに変換されるのみならず、酸素と分離しないD2O水蒸気そのものが、H2OとDHOとに変換することとなる。言い換えれば前述の反応炉は水蒸気(D2O)の状態のまま、中性子を分離することができる。

(III)ヘリウムガス(4He)を反応炉に注入した場合 炉を520℃程度に加熱し、炉内のガスを真空ポンプで完全に排出し、マイナス1気圧程度にした後に、ヘリウムガスを注入してプラス0.7気圧程度になるようにし、一時間炉内にHeガスを保持したところ、プラス0.8気圧程度に増圧したので、ガスを排気して質量分析器で測定したら表11のような結果となった。

すなわち、H2が約51%で、4Heが約43%となり、4Heの半分以上のH2が発生し、これに加えて質量3のガスが2.81%採集された。なお、(II)の重水の場合も、4Heの場合も、炉内に収納されたNaOHのH成分を全て排出した後に、各ガスを炉内に注入しているので、NaOHのHが収集されているということはない。また、炉内に収納されたNaOHのHを完全に排出するには、図1に示した横型の炉よりも図11に示すように、縦形炉50(SUS304製)とし、炉の下半分をマントルヒータ51で被い、上半分を冷却して冷やしながら15時間程度ヒータ51の設定温度を600℃にして真空ポンプ10で真空引きしながら処理するのが好ましい。

このように完全にNaOHのH成分を抜いた後にH2ガスが採集できるのは、4Heの原子核が一部核分裂してるとしか考えようがなく、しかも質量3の存在が認められるが、これはヘリウム3(3He)と思われる。

トリチュウム(T)の原子核の結合エネルギーは、4Heの原子核の結合エネルギーの 3分の1程度であり、重水の場合には、殆ど核分裂され、更に、トリチュウムの原子核の結合エネルギーは2Dと4Heの中間にあることからすると、トリチュウム(T)は、上述の炉内で容易に核分裂して中性子を放出するものと思われる。

(IV)トリチュウム水は市販されておらず手に入らないが、重水及びヘリウムの実験結果からすると以下のようになることが推測される。

現実の放射能汚染水は、主として水素・トリチュウム・酸素(HTO)であり、トリチュウム・酸素(T2O)がわずかに含まれている。HTO、T2Oから中性子が分裂して殆どがH2となるか、又は水のまま(酸素と結合したまま)Tから中性子が分裂する。このとき、僅かにHTが残る可能性があるが、このHTも直列の複数の反応炉を通せば、殆どがH2として排出されるものと思われ、このようにしてトリチュウム水は無害化される。

1…反応炉 1A…ケーシング 4…面状ヒータ 5…反応剤 6…微細粒子 7…特殊酸化膜 10…真空ポンプ 27…交換カセット 60…トリチュウム水タンク 62…加熱釜 66…処理ユニット 72…水タンク

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