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燃料電池システム及びその制御方法

阅读:71发布:2024-01-15

专利汇可以提供燃料電池システム及びその制御方法专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且【課題】 燃料 電池セルのセル面内で局所的な滞留 水 量の増加が発生する条件下でも、燃料電池セルの劣化を抑制すること。 【解決手段】制御部は、燃料電池セルのカソード流路に供給するエアのエアストイキ比が所定値以上で燃料電池スタックが運転する場合、燃料電池セルのカソード流路に一定時間当たりに滞留した滞留水の滞留水量を算出し、算出した一定時間当たりの滞留水量を積算し、滞留水量の積算値が閾値以上になると、燃料電池セルのカソード流路のエアブローを実行する。また、制御部は、エアストイキ比が所定値未満で燃料電池スタックが運転する場合、燃料電池セルのカソード流路に一定時間当たりに滞留した滞留水の滞留水量を割り増して算出し、割り増して算出した一定時間当たりの滞留水量を積算し、滞留水量の積算値が閾値以上になると、燃料電池セルのカソード流路のエアブローを実行する。 【選択図】図5,下面是燃料電池システム及びその制御方法专利的具体信息内容。

複数の燃料電池セルが積層されてなる燃料電池スタックと、 前記燃料電池セルのカソード流路にエアを供給するエア供給装置と、 前記エア供給装置によるエアの供給を制御する制御部と、を備え、 前記制御部は、 前記燃料電池セルのカソード流路に供給するエアのエアストイキ比が所定値以上で前記燃料電池スタックが運転する場合、前記燃料電池セルのカソード流路に一定時間当たりに滞留した滞留の滞留水量を算出し、算出した一定時間当たりの滞留水量を積算し、滞留水量の積算値が閾値以上になると、前記燃料電池セルのカソード流路のエアブローを実行し、 前記エアストイキ比が前記所定値未満で前記燃料電池スタックが運転する場合、前記燃料電池セルのカソード流路に一定時間当たりに滞留した滞留水の滞留水量を割り増して算出し、割り増して算出した一定時間当たりの滞留水量を積算し、滞留水量の積算値が前記閾値以上になると、前記燃料電池セルのカソード流路のエアブローを実行する、 燃料電池システム。前記制御部は、 前記エアストイキ比が前記所定値未満で前記燃料電池スタックが運転する場合、前記エアストイキ比が前記所定値以上で前記燃料電池スタックが運転する場合よりも、前記燃料電池セルのカソード流路のエアブローを実行する際のエア流量を高くする、 請求項1に記載の燃料電池システム。前記制御部は、 前記エアストイキ比が前記所定値未満で前記燃料電池スタックが運転する場合、前記エアストイキ比が前記所定値以上で前記燃料電池スタックが運転する場合よりも、前記燃料電池セルのカソード流路のエアブローを実行する時間を長くする、 請求項1に記載の燃料電池システム。複数の燃料電池セルが積層されてなる燃料電池スタックを備える燃料電池システムの制御方法であって、 前記燃料電池セルのカソード流路に供給するエアのエアストイキ比が所定値以上で前記燃料電池スタックが運転する場合、前記燃料電池セルのカソード流路に一定時間当たりに滞留した滞留水の滞留水量を算出し、算出した一定時間当たりの滞留水量を積算し、滞留水量の積算値が閾値以上になると、前記燃料電池セルのカソード流路のエアブローを実行し、 前記エアストイキ比が前記所定値未満で前記燃料電池スタックが運転する場合、前記燃料電池セルのカソード流路に一定時間当たりに滞留した滞留水の滞留水量を割り増して算出し、割り増して算出した一定時間当たりの滞留水量を積算し、滞留水量の積算値が前記閾値以上になると、前記燃料電池セルのカソード流路のエアブローを実行する、 燃料電池システムの制御方法。

说明书全文

本発明は、燃料電池システム及びその制御方法に関する。

車両に搭載されて使用される燃料電池(FC:Fuel Cell)システムが実用化されている。燃料電池スタックは、複数の燃料電池セルが積層された構造になっている。 燃料電池セルは、電解質膜のアノード側の面にはアノード触媒層及びアノードガス拡散層がこの順に積層され、アノードガス拡散層の外側にはアノード流路が形成されている。また、燃料電池セルは、電解質膜のカソード側の面にはカソード触媒層及びカソードガス拡散層がこの順に積層され、カソードガス拡散層の外側にはカソード流路が形成されている。ガス拡散層は、GDL(Gas Diffusion Layer)とも称される。

燃料電池セルは、アノード流路からアノードガス拡散層を介してアノード触媒層に素ガスとして供給された水素と、カソード流路からカソードガス拡散層を介してカソード触媒層にエア(酸素を含む空気)として供給された酸素と、が電解質膜を介して反応することにより発電する。

このとき、電解質膜には、反応生成物である水が生成され、この水がカソード流路に溢れ出て滞留し、滞留水となる。この滞留水が電解質膜に接液すると、燃料電池セルから生じる異物(Si)が電解質膜にコンタミし、電解質膜の伸縮性が阻害されてしまうため、燃料電池セルが劣化してしまう。

そのため、最近は、カソード流路に滞留した滞留水を減少させるための技術が提案されている。例えば、特許文献1には、カソード流路に滞留した滞留水量を推定し、推定した滞留水量が閾値以上になった場合に、カソード流路に流すエア流量を高くして、エアブローを実行する技術が開示されている。

特開2013−239290号公報

ところで、燃料電池スタックは、燃料電池スタックに供給されるエアのエアストイキ比が所定値未満の低い状態で運転することがある。本発明者等によれば、燃料電池スタックが低いエアストイキ比で運転する場合、燃料電池セルのセル面内の一部の部位に発電が局所的に集中し、その部位の滞留水量が局所的に増加することが新たに知見された。

しかし、燃料電池セルのセル面内で局所的な滞留水量の増加が発生していたとしても、セル面全体の滞留水量は少ないため、特許文献1に記載の技術では、エアブローは実行されず、その結果、滞留水量が増加している部位の滞留水が電解質膜に接液し、燃料電池セルが劣化してしまうおそれがあると考えられる。

そのため、燃料電池スタックが低いエアストイキ比で運転する条件下、すなわち、燃料電池セルのセル面内で局所的な滞留水量の増加が発生する条件下でも、適切にエアブローを実行し、燃料電池セルの劣化を抑制することができる技術が望まれている。

本発明は、上記課題に鑑みなされたものであって、燃料電池セルのセル面内で局所的な滞留水量の増加が発生する条件下でも、燃料電池セルの劣化を抑制することができる燃料電池システム及びその制御方法を提供するものである。

本発明の一態様に係る燃料電池システムは、 複数の燃料電池セルが積層されてなる燃料電池スタックと、 前記燃料電池セルのカソード流路にエアを供給するエア供給装置と、 前記エア供給装置によるエアの供給を制御する制御部と、を備え、 前記制御部は、 前記燃料電池セルのカソード流路に供給するエアのエアストイキ比が所定値以上で前記燃料電池スタックが運転する場合、前記燃料電池セルのカソード流路に一定時間当たりに滞留した滞留水の滞留水量を算出し、算出した一定時間当たりの滞留水量を積算し、滞留水量の積算値が閾値以上になると、前記燃料電池セルのカソード流路のエアブローを実行し、 前記エアストイキ比が前記所定値未満で前記燃料電池スタックが運転する場合、前記燃料電池セルのカソード流路に一定時間当たりに滞留した滞留水の滞留水量を割り増して算出し、割り増して算出した一定時間当たりの滞留水量を積算し、滞留水量の積算値が前記閾値以上になると、前記燃料電池セルのカソード流路のエアブローを実行する。

本発明の一態様に係る燃料電池システムの制御方法は、 複数の燃料電池セルが積層されてなる燃料電池スタックを備える燃料電池システムの制御方法であって、 前記燃料電池セルのカソード流路に供給するエアのエアストイキ比が所定値以上で前記燃料電池スタックが運転する場合、前記燃料電池セルのカソード流路に一定時間当たりに滞留した滞留水の滞留水量を算出し、算出した一定時間当たりの滞留水量を積算し、滞留水量の積算値が閾値以上になると、前記燃料電池セルのカソード流路のエアブローを実行し、 前記エアストイキ比が前記所定値未満で前記燃料電池スタックが運転する場合、前記燃料電池セルのカソード流路に一定時間当たりに滞留した滞留水の滞留水量を割り増して算出し、割り増して算出した一定時間当たりの滞留水量を積算し、滞留水量の積算値が前記閾値以上になると、前記燃料電池セルのカソード流路のエアブローを実行する。

上述した本発明の態様によれば、燃料電池スタックが低いエアストイキ比で運転する条件下、すなわち、燃料電池セルのセル面内で局所的な滞留水量の増加が発生する条件下でも、燃料電池セルの劣化を抑制することができる燃料電池システム及びその制御方法を提供することができる。

実施の形態1に係る燃料電池システムの構成例を示す図である。

実施の形態1に係る燃料電池セルの構成例を示す図である。

燃料電池スタックが通常運転を行っている場合の燃料電池セルのセル面内の発電状態の例を示す図である。

燃料電池スタックが低エア運転を行っている場合の燃料電池セルのセル面内の発電状態の例を示す図である。

実施の形態1に係る燃料電池システムにおいて、カソード流路の滞留水量を算出する場合の動作フロー例を示すフロー図である。

実施の形態1に係る燃料電池システムにおける動作点の電流値及びエアストイキ比の組み合わせ毎に、電流比率及び電流集中係数を表したマップの例を示す図である。

実施の形態1に係る燃料電池システムにおいて、カソード流路のエアブローを実行する場合の動作フロー例を示すフロー図である。

実施の形態2に係る燃料電池システムにおいて、カソード流路のエアブローを実行する場合の動作フロー例を示すフロー図である。

以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、以下で説明する各図面において、同一又は対応する要素には同一の符号が付されており、必要に応じて重複説明は省略される。また、以下で示す具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、これに限定されるものではない。

(1)実施の形態1 図1に、本実施の形態1に係る燃料電池システムの構成例を示す。本実施の形態1に係る燃料電池システムは、燃料電池自動車(FCHV:Fuel Cell Hybrid Vehicle)、電気自動車、ハイブリッド自動車等に搭載されて使用される。 図1を参照すると、本実施の形態1に係る燃料電池システムは、燃料電池スタック10、燃料電池スタック10のアノード流路16に水素ガスを供給する水素系20、燃料電池スタック10のカソード流路17にエア(酸素を含む空気)を供給するエア系30、燃料電池スタック10を冷却する冷媒系40、燃料電池スタック10で発電した電を消費する電力消費系50、これらの要素の制御を行うECU(Electric Control Unit)60、及び、マフラー70を備えている。なお、図1は、図が煩雑になることを防ぐために、燃料電池システムの主要な要素のみを抜粋して図示し、また、ECU60と他の要素との間の接続線は省略している。

燃料電池スタック10は、複数の燃料電池セル11(図2参照)が積層された構造である。燃料電池セル11は、水素系20からアノード流路16に水素ガスとして供給された水素と、エア系30からカソード流路17にエアとして供給された酸素と、の酸化還元反応により発電する。なお、燃料電池セル11の詳細構成は図2を参照して後述する。

水素系20は、高圧水素タンク21、インジェクタ22、気液分離器23、及び水素ポンプ24を備えている。 高圧水素タンク21は、高圧の水素ガスを貯蔵する。 インジェクタ22は、高圧水素タンク21に貯留された水素ガスを燃料電池スタック10のアノード流路16に供給する。

気液分離器23は、燃料電池スタック10のアノード流路16から排出された未反応の水素ガスから水分を分離する。未反応の水素ガスから分離された水は、気液分離器23に一時的に貯留された後、燃料電池スタック10のカソード流路17から排出された未反応のエアと共に、マフラー70を通して車外に排出される。 水素ポンプ24は、気液分離器23で分離された水素ガスを、インジェクタ22から供給される水素ガスと共に、燃料電池スタック10のアノード流路16に再供給する。

エア系30は、エアコンプレッサ31を備えている。 エアコンプレッサ31は、車外からエアを吸引し、吸引したエアを燃料電池スタック10のカソード流路17に供給するエア供給装置である。

冷媒系40は、ウォーターポンプ41、ラジエータ42、及び、水温センサ43を備えている。 ウォーターポンプ41は、燃料電池スタック10とラジエータ42との間で冷媒を循環させる。 ラジエータ42は、燃料電池スタック10から排出された冷媒を放熱して冷却する。 水温センサ43は、燃料電池スタック10から排出された冷媒の水温を検出する。

電力消費系50は、モータ51及び電流センサ52を備えている。 モータ51は、燃料電池スタック10で発電した電力が供給され、供給された電力で回転し、車両を駆動する。 電流センサ52は、燃料電池スタック10とモータ51との間に存在する動作点に流れる電流の電流値を検出する。

ECU60は、燃料電池スタック10、水素系20、エア系30、冷媒系40、及び電力消費系50の制御を行う制御部である。 ECU60は、ハードウェア的には、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサ、メモリ、その他の回路で構成することができ、ソフトウェア的には、メモリにロードされたプログラムなどによって実現される。したがって、ECU60がハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、又はそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは当業者には理解されるところであり、いずれかに限定されるものではない。

また、上記のプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、CD−R(CD-Recordable)、CD−R/W(CD-ReWritable)、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。

なお、本発明は、エア系30の制御、すなわち、エアコンプレッサ31によるエアの供給の制御に特徴がある。そのため、以下では、ECU60による制御として、エア系30の制御についてのみ説明し、燃料電池スタック10、水素系20、冷媒系40、及び電力消費系50の制御については説明を省略する。

図2に、燃料電池スタック10を構成する燃料電池セル11の構成例を示す。 図2を参照すると、燃料電池セル11において、電解質膜18のアノード側の面には、アノード触媒層12及びアノードガス拡散層14がこの順に積層され、アノードガス拡散層14の外側には、アノード流路16が形成されている。また、電解質膜18のカソード側の面には、カソード触媒層13及びカソードガス拡散層15がこの順に積層され、カソードガス拡散層15の外側には、カソード流路17が形成されている。

水素系20からの水素ガスは、アノード流路16を通り、アノードガス拡散層14で拡散されてアノード触媒層12に供給される。また、エア系30からのエアは、カソード流路17を通り、カソードガス拡散層15で拡散されてカソード触媒層13に供給される。

アノード触媒層12においては、式(1)で表される酸化反応が生じ、カソード触媒層13において式(2)で表される還元反応が生じる。 H2→2H++2e ・・・(1) 1/2O2+2H++2e→H2O ・・・(2) その結果、燃料電池スタック10全体として、式(3)で表される発電反応が生じ、反応生成物として水が生成される。 H2+1/2O2→H2O ・・・(3)

燃料電池セル11において、反応生成物である水は、電解質膜18からカソード流路17に溢れ出て滞留し、滞留水となる。この滞留水が電解質膜18に接液すると、上述のように、燃料電池セル11が劣化してしまう。

そこで、本実施の形態1においては、ECU60は、燃料電池セル11のカソード流路17に滞留した滞留水量を算出し、算出した滞留水量が滞留水閾値以上になった場合、カソード流路17に流すエア流量を高くして、カソード流路17のエアブローを実行する。

ここで、燃料電池スタック10は、燃料電池スタック10に供給されるエアのエアストイキ比が所定値(例えば、所定値は1.5)未満の低い状態で運転することがある。以下、エアストイキ比が所定値以上で行う運転を通常運転、エアストイキ比が所定値未満で行う運転を低エア運転と称す。 しかし、燃料電池スタック10が低エア運転を行う場合、上述のように、燃料電池セル11のセル面内の一部の部位に発電が局所的に集中し、その部位の滞留水量が局所的に増加してしまうという事象が発生する。

図3に、燃料電池スタック10が通常運転を行っている場合の燃料電池セル11のセル面内の発電状態の例を示し、図4に、燃料電池スタック10が低エア運転を行っている場合の燃料電池セル11のセル面内の発電状態の例を示す。なお、図3及び図4は、色が濃い部分ほど発電が集中していることを示している。また、図3及び図4において、水素供給口161は、水素系20から供給された水素ガスをアノード流路16に供給する部分であり、水素排出口162は、アノード流路16から排出された未反応の水素ガスを燃料電池セル11から排出する部分である。また、エア供給口171は、エア系30から供給されたエアをカソード流路17に供給する部分であり、エア排出口172は、カソード流路17から排出された未反応のエアを燃料電池セル11から排出する部分である。

図3を参照すると、燃料電池スタック10が通常運転を行っている場合は、燃料電池セル11のセル面内ではほぼ全面で発電していることがわかる。 一方、図4を参照すると、燃料電池スタック10が低エア運転を行っている場合は、燃料電池セル11のセル面内のうち、酸素分圧が高いエア供給口171付近の部位(特に、下二列の部位)に発電が集中していることがわかる。そのため、低エア運転を行っている場合は、エア供給口171付近の部位で滞留水量が局所的に増加してしまう。

しかし、燃料電池スタック10が低エア運転を行っている場合に、エア供給口171付近の部位で滞留水量が局所的に増加したとしても、セル面全体の滞留水量は少ないため、カソード流路17のエアブローは実行されず、エア供給口171付近の部位の滞留水が電解質膜18に接液するおそれがある。

そこで、本実施の形態1においては、ECU60は、燃料電池スタック10が低エア運転を行っている場合は、セル面全体の滞留水量が少なくてもエアブローが実行できるようにするため、滞留水量を割り増して算出する。

以下、本実施の形態1に係る燃料電池システムの制御方法について説明する。 まず、本実施の形態1に係る燃料電池システムにおいて、燃料電池セル11のカソード流路17の滞留水量を算出する場合の動作について説明する。

ここでは、ECU60は、一定時間毎に、その一定時間当たりにカソード流路17に滞留した滞留水量を増加量として算出し、算出した増加量を積算していくことで、滞留水量を算出するものとする。また、ECU60は、滞留水量の増加量については、電流センサ52で検出された動作点の電流値に応じた増加量をベースに算出するものとする。

図5に、本実施の形態1に係る燃料電池システムにおいて、燃料電池セル11のカソード流路17の滞留水量を算出する場合の動作フロー例を示す。なお、図5の動作フローは、一定時間毎に実行される。

図5を参照すると、まず、ECU60は、エア系30からカソード流路17に供給されているエアの現在のエア流量が、カソード流路17に滞留水が滞留するエア流量であるか否かを判断する(ステップS101)。ステップS101では、例えば、ECU60は、現在のエア流量が十分に高ければ(例えば、エア流量が流量閾値以上)、滞留水を滞留させずに排出できるため、滞留水が滞留するエア流量でないと判断する。

ステップS101において、現在のエア流量が、滞留水が滞留するエア流量である場合(ステップS101のYES)、続いて、ECU60は、発電集中する条件が成立するか否かを判断する(ステップS102)。ステップS102では、例えば、ECU60は、現在のエアストイキ比が所定値未満である場合(すなわち、低エア運転の場合)、発電集中する条件が成立すると判断し、現在のエアストイキ比が所定値以上である場合(すなわち、通常運転の場合)、発電集中する条件が成立しないと判断する。

ステップS102において、発電集中する条件が成立する場合(ステップS102のYES)、ECU60は、発電集中の度合いに応じた滞留水量の増加割合を算出する(ステップS103)。ステップS103で算出する滞留水量の増加割合は、“1”よりも大きい値となる。

図6に、本実施の形態1に係る燃料電池システムにおける、動作点の電流値(A)及びエアストイキ比(ST)の組み合わせ毎に、電流比率及び電流集中係数を表したマップの例を示す。なお、図6において、低エア運転の場合のエアストイキ比は、通常運転の場合のエアストイキ比を基準(100%)として%表示したものである。 ECU60は、図6に示されるようなマップを保持している。電流比率は、燃料電池セル11のセル面内全体に流れる総電流に対する、セル面の下二列分の部位(図4参照)に流れる電流の割合である。電流集中係数は、電流比率を、通常運転の場合の電流比率を基準とした相対値で表した係数である。 ステップS103では、ECU60は、電流センサ52で検出された現在の動作点の電流値及び現在のエアストイキ比の組み合わせに応じた電流集中係数を選択し、滞留水量の増加割合を、選択した電流集中係数に応じた値にする。

図5に戻ると、ステップS102において、発電集中する条件が成立しない場合(ステップS102のNO)、ECU60は、滞留水量の増加割合を“1”に設定する(ステップS104)。

続いて、ECU60は、燃料電池スタック10の現在の温度に応じた滞留水量の増加割合を算出する(ステップS105)。ステップS105では、ECU60は、水温センサ43で検出された水温を基に、燃料電池スタック10の温度を判断する。ステップS105で算出する滞留水量の増加割合は、“1”以下の値となる。

続いて、ECU60は、滞留水量の増加量を算出する(ステップS106)。ステップS106では、ECU60は、まず、電流センサ52で検出された現在の動作点の電流値に応じて、滞留水量の増加量のベース値を算出する。続いて、ECU60は、このベース値に対し、ステップS103又はS104で算出又は設定した滞留水量の増加割合と、ステップS105で算出した滞留水量の増加割合と、を乗算する。そして、ECU60は、この乗算結果を、滞留水量の増加量とする。

一方、ステップS101において、現在のエア流量が、滞留水が滞留するエア流量でない場合(ステップS101のNO)、ECU60は、滞留水量の増加量を“0”[g/cell]に設定する(ステップS107)。

続いて、ECU60は、現在の滞留水量の積算値に、滞留水量の増加量をさらに積算する(ステップS108)。これにより、現在の滞留水量の積算値は、ステップS108の積算結果に更新されることになる。ここで積算する滞留水量の増加量は、ステップS106で算出した増加量、又は、ステップS107で“0”に設定した増加量となる。

続いて、ECU60は、滞留水量をリセットするリセット条件が成立するか否かを判断する(ステップS109)。ステップS109では、例えば、ECU60は、滞留水量が滞留水閾値以上となりエアブローを実行した場合や、ステップS101でNOと判断したエア流量でエアを供給した場合のエア総流量が総流量閾値以上になった場合は、滞留水量のリセット条件が成立すると判断する。

ステップS109において、滞留水量のリセット条件が成立する場合(ステップS109のYES)、ECU60は、現在の滞留水量の積算値を“0”[g/cell]にリセットする(ステップS110)。 一方、ステップS109において、滞留水量のリセット条件が成立しない場合(ステップS109のNO)、ECU60は、現在の滞留水量の積算値をリセットせず、そのままとする。

以上で動作フローが終了する。図5の動作フローを次回実行するときは、図5の動作フローを今回終了した時点の滞留水量の積算値に、次回に得られた滞留水量の増加量をさらに積算していくことになる。

続いて、本実施の形態1に係る燃料電池システムにおいて、燃料電池セル11のカソード流路17のエアブローを実行する場合の動作について説明する。 図7に、本実施の形態1に係る燃料電池システムにおいて、燃料電池セル11のカソード流路17のエアブローを実行する場合の動作フロー例を示す。なお、図7の動作フローを実行するタイミングは、例えば、図5のステップS108が終了した後のタイミングである。

図7を参照すると、まず、ECU60は、現在の滞留水量の積算値が、滞留水閾値以上であるか否かを判断する(ステップS201)。 ステップS201において、滞留水量の積算値が滞留水閾値以上である場合(ステップS201のYES)、ECU60は、エアコンプレッサ31に対し、カソード流路17のエアブローを開始するよう指示する(ステップS202)。このとき、ECU60は、エアコンプレッサ31に対し、エアブローを実行する際のエア流量及び時間も指示する。本実施の形態1では、エアブローを実行する際のエア流量及び時間は、予め定められたものであるとする。エアコンプレッサ31は、ECU60からの指示を受けて、カソード流路17のエアブローを開始する(ステップS203)。

エアブローの実行中、ECU60は、カソード流路17からの滞留水の排出が完了したか否かを判断する(ステップS204)。 ステップS204において、滞留水の排出が完了した場合(ステップS204のYES)、ECU60は、エアコンプレッサ31に対し、カソード流路17のエアブローを停止するよう指示する(ステップS205)。エアコンプレッサ31は、ECU60からの指示を受けて、カソード流路17のエアブローを停止する(ステップS206)。

以上説明したように、本実施の形態1によれば、ECU60は、燃料電池スタック10が低エア運転を行っている場合は、カソード流路17の滞留水量を割り増して算出する。 そのため、燃料電池スタック10が低エア運転を行っている場合は、セル面全体の滞留水量が少なくても、カソード流路17のエアブローが実行できるようになる。 従って、燃料電池スタック10が低エア運転を行う条件下、すなわち、燃料電池セル11のセル面内で局所的な滞留水量の増加が発生する条件下でも、適切にエアブローを実行し、燃料電池セル11の劣化を抑制することができる。

(2)実施の形態2 実施の形態1は、燃料電池スタック10が通常運転又は低エア運転のどちらで運転しているかにかかわらず、エアブローを実行する際のエア流量及び時間を、予め定められた同じものとしていた。 これに対して、本実施の形態2は、燃料電池スタック10が通常運転又は低エア運転のどちらの運転を行っているかに応じて、エアブローを実行する際のエア流量及び時間を決定するものである。

なお、本実施の形態2は、構成自体は実施の形態1と同様であり、また、動作についても、燃料電池セル11のカソード流路17のエアブローを実行する場合の動作が実施の形態1とは異なるのみである。 そのため、以下では、本実施の形態2の構成の説明は省略し、本実施の形態2の動作として、燃料電池セル11のカソード流路17のエアブローを実行する場合の動作についてのみ説明する。

図8に、本実施の形態2に係る燃料電池システムにおいて、燃料電池セル11のカソード流路17のエアブローを実行する場合の動作フロー例を示す。 図8に示した動作フローは、図7に示した動作フローと比較して、ステップS201がYESの場合、ステップS202の前にステップS301を行う点が異なる。

ステップS301では、ECU60は、燃料電池スタック10が通常運転又は低エア運転のどちらの運転を行っているかに応じて、エアブローを実行する際のエア流量及び時間を決定する。 例えば、ステップS301では、ECU60は、燃料電池スタック10が通常運転又は低エア運転のどちらの運転を行っているかを判断し、低エア運転を行っている場合は、通常運転を行う場合よりも、エアブローを実行する際のエア流量を高くする、エアブローを実行する時間を長くする等して、滞留水の排出強度を高くする。

ECU60は、ステップS301で決定したエアブローを実行する際のエア流量及び時間を、次のステップS202において、カソード流路17のエアブローを開始する指示と共に、エアコンプレッサ31に指示する。 上記以外の動作フローは、図7に示した動作フローと同様であるため、説明を省略する。

以上説明したように、本実施の形態2によれば、ECU60は、燃料電池スタック10が低エア運転を行っている場合は、通常運転を行う場合よりも、カソード流路17のエアブローを実行する際のエア流量を高くする、エアブローを実行する時間を長くする等して、滞留水の排出強度を高くする。 そのため、燃料電池スタック10が低エア運転を行っている場合に、カソード流路17に滞留した滞留水を、カソード流路17に残存することなく、排出することができる。 従って、燃料電池スタック10が低エア運転を行う条件下、すなわち、燃料電池セル11のセル面内で局所的な滞留水量の増加が発生する条件下で、適切にエアブローを実行することに寄与し得るため、燃料電池セル11の劣化をさらに抑制することができる。

なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。 例えば、燃料電池セル11のセル面を面内分割し、分割部位毎に、電流値を検出し、滞留水量を算出しても良い。 分割部位毎の電流値の検出は、面内分割した電流センサを用いて行うことができる。 又は、予め実験的にエアストイキ比に応じた電流集中マップ(セル面全体の総電流に対する、各分割部位の電流の割合を示すマップ)を求めておき、電流センサで検出した総電流値に電流集中マップの値を掛けることで、分割部位毎の電流値を検出しても良い。

10 燃料電池スタック 11 燃料電池セル 12 アノード触媒層 13 カソード触媒層 14 アノードガス拡散層 15 カソードガス拡散層 16 アノード流路 17 カソード流路 18 電解質膜 20 水素系 30 エア系 40 冷媒系 50 電力消費系 60 ECU 70 マフラー

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