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移動体

阅读:106发布:2024-01-11

专利汇可以提供移動体专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且【課題】各 燃料 電池システムから実際に出 力 された電力の合計値が、移動体全体の要求電力を満たせなくなることを抑制し、フィードバック制御の破綻を抑制する。 【解決手段】移動体は、複数の燃料電池システムと、全体での出力電力の上限値である全体上限値を設定する全体上限値設定処理と、全体に要求される要求電力を全体上限値を限度として複数の燃料電池システムに均等に割り振って各燃料電池システムの目標出力電力として設定する目標設定処理と、目標出力電力を実際の出力電力に基づくフィードバック制御により調整する目標調整処理と、を実行する制御部とを備え、制御部は、全体上限値設定処理において、各燃料電池システムの出力可能な電力の上限値である個別上限値をそれぞれ特定し、特定された個別上限値のうちの最小値に複数の燃料電池システムの数を乗じた値を、全体上限値として設定する。 【選択図】図4,下面是移動体专利的具体信息内容。

移動体であって、 燃料電池を電の供給源とする複数の燃料電池システムと、 前記複数の燃料電池システムの全体での出力電力の上限値である全体上限値を設定する全体上限値設定処理と、前記複数の燃料電池システムの全体に要求される要求電力を、設定された前記全体上限値を限度として前記複数の燃料電池システムに均等に割り振って各燃料電池システムの目標出力電力として設定する目標設定処理と、設定された前記目標出力電力を、前記各燃料電池システムの実際の出力電力に基づくフィードバック制御により調整する目標調整処理と、を実行する制御部と、 を備え、 前記制御部は、前記全体上限値設定処理において、前記各燃料電池システムの出力可能な電力の上限値である個別上限値をそれぞれ特定し、特定された前記個別上限値のうちの最小値に前記複数の燃料電池システムの数を乗じた値を、前記全体上限値として設定する、 移動体。

说明书全文

本発明は、複数の燃料電池システムを備える移動体に関する。

燃料電池車両等の移動体において、大きな駆動を出力するために複数の燃料電池システムが搭載されることがある。特許文献1に記載の燃料電池車両では、各燃料電池システムから出力される電力によりそれぞれ駆動するモータの出力が、共通のギアおよびシャフトを介して車輪に伝達されている。

特開2016−054598号公報

各燃料電池システムから出力される電力によりそれぞれ駆動するモータの出力が、共通のギアおよびシャフトを介して車輪に伝達される構成の場合、各燃料電池システムから出力される電力は、ギアの損傷を抑制するために均等であることが望ましい。そこで、本願発明者らは、複数の燃料電池システム全体に要求される要求電力を各燃料電池システムに均等に割り振って目標値とし、各燃料電池システムから実際に出力された電力に基づくフィードバック制御を行なう制御方法を想定した。しかしながら、このような制御方法においては、各燃料電池システムから実際に出力された電力の合計値が要求電力を満たしていない場合に、目標値に対する実際の出力値の差分が解消されずにフィードバック制御が破綻するおそれがあることを本願発明者らは見出した。

本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。

本発明の一形態によれば、移動体が提供される。この移動体は、燃料電池を電力の供給源とする複数の燃料電池システムと;前記複数の燃料電池システムの全体での出力電力の上限値である全体上限値を設定する全体上限値設定処理と、前記複数の燃料電池システムの全体に要求される要求電力を、設定された前記全体上限値を限度として前記複数の燃料電池システムに均等に割り振って各燃料電池システムの目標出力電力として設定する目標設定処理と、設定された前記目標出力電力を、前記各燃料電池システムの実際の出力電力に基づくフィードバック制御により調整する目標調整処理と、を実行する制御部と;を備え;前記制御部は、前記全体上限値設定処理において、前記各燃料電池システムの出力可能な電力の上限値である個別上限値をそれぞれ特定し、特定された前記個別上限値のうちの最小値に前記複数の燃料電池システムの数を乗じた値を、前記全体上限値として設定する。この形態の移動体によれば、全体上限値設定処理において、各燃料電池システムの出力可能な電力の上限値である個別上限値をそれぞれ特定し、特定された個別上限値のうちの最小値に複数の燃料電池システムの数を乗じた値を、全体上限値として設定し、目標設定処理において、複数の燃料電池システムの全体に要求される要求電力を、設定された全体上限値を限度として複数の燃料電池システムに均等に割り振って各燃料電池システムの目標出力電力として設定する。このため、各燃料電池システムにおいて目標出力電力を出力できなくなることを抑制でき、フィードバック制御の破綻を抑制できる。

本発明は、移動体以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、移動体の制御方法、燃料電池車両、燃料電池車両の制御方法等の形態で実現することができる。

本発明の移動体の一実施形態としての燃料電池車両の概略構成を示す説明図である。

目標設定処理の手順を示すフローチャートである。

全体上限値設定処理の手順を示すフローチャートである。

個別上限値と全体上限値との関係を説明するための説明図である。

第2実施形態における目標設定処理の手順を示すフローチャートである。

第2実施形態における目標設定処理の手順を示すフローチャートである。

全体下限値設定処理の手順を示すフローチャートである。

A.第1実施形態: A−1.燃料電池車両の構成: 図1は、本発明の移動体の一実施形態としての燃料電池車両10の概略構成を示す説明図である。燃料電池車両10は、第1燃料電池システム100および第2燃料電池システム200を備え、各燃料電池システム100、200からそれぞれ供給される電力により走行する。本実施形態の燃料電池車両10は、後述する駆動用のモータジェネレータの制御と、制動制御と、操制御とを運転者に代わって自動的に実行する自動運転車両である。各燃料電池システム100、200の詳細な構成についての説明は、後述する。

燃料電池車両10は、第1燃料電池システム100および第2燃料電池システム200に加えて、ギア410と、ディファレンシャルギア420と、2つの駆動輪431、432と、図示しない2つの非駆動輪と、制御部300とを備える。

ギア410は、第1回転軸411を介して第1燃料電池システム100の第1モータジェネレータ110と接続されるとともに、第2回転軸412を介して第2燃料電池システム200の第2モータジェネレータ210と接続されている。また、ギア410には、プロペラシャフト413の一端が接続されている。ギア410は、図示しない複数の歯車を有し、各回転軸411、412により伝達される各モータジェネレータ110、210のそれぞれの駆動力を、プロペラシャフト413の回転に変換する。

ディファレンシャルギア420は、プロペラシャフト413の他端と接続されている。また、ディファレンシャルギア420は、第1ドライブシャフト421を介して駆動輪431と接続されるとともに、第2ドライブシャフト422を介して駆動輪432と接続されている。ディファレンシャルギア420は、図示しない複数の歯車を有し、プロペラシャフト413の回転を各ドライブシャフト421、422の回転に変換する。本実施形態において、ギア410とプロペラシャフト413とディファレンシャルギア420とは、一体化されてトランスアクスル440を構成している。

2つの駆動輪431、432は、各回転軸411、412、ギア410、プロペラシャフト413、ディファレンシャルギア420および各ドライブシャフト421、422を介して伝達された2つのモータジェネレータ110、210の合計の駆動力によって、それぞれ回転する。また、燃料電池車両10の制動時には、駆動輪431、432の回転によって、モータジェネレータ110、210に回生電力がそれぞれ発生する。

このように、第1燃料電池システム100の第1モータジェネレータ110から出力される電力と、第2燃料電池システム200の第2モータジェネレータ210から出力される電力とは、共通のトランスアクスル440を介して各駆動輪431、432に伝達される。このような構成において、各燃料電池システム100、200から出力される電力は、トランスアクスル440の損傷を抑制するために互いに均等であることが望ましい。また、このような構成において、燃料電池車両10の制動時には、駆動輪431、432の回転によって、各モータジェネレータ110、210にそれぞれ均等に回生電力が発生することとなる。

制御部300は、CPUと記憶装置とを備えるマイクロコンピュータであり、燃料電池車両10全体の動作を制御する電子制御ユニットとして構成されている。CPUは、記憶装置に予め記憶されている制御プログラムを実行することにより、燃料電池車両10全体の制御を行なう。制御部300は、第1制御部310と、第2制御部320とを有する。第1制御部310は、第1燃料電池システム100の一部として組み込まれており、第2制御部320は、第2燃料電池システム200の一部として組み込まれている。第1制御部310および第2制御部320についての詳細な説明は、後述する。

制御部300は、自動運転制御を実行する。自動運転制御では、自車両の目標速度や先行車両との間の目標車間距離等が設定される。制御部300は、自動運転制御において設定された目標車速や目標車間距離等に応じた外的出力要求と、燃料電池車両10の運転のために必要な消費電力に相当する内的出力要求とに基づいて、燃料電池車両10全体に要求される要求電力を設定する。内的出力要求には、各燃料電池システム100、200が備える図示しないエアコンプレッサや素ポンプ等の補機類、および燃料電池車両10が備える図示しない空調機等の補機類に供給すべき電力が該当する。

制御部300は、目標設定処理を実行することにより各燃料電池システム100、200の目標出力電力を設定し、各燃料電池システム100、200に出力指令する。また、制御部300は、全体上限値設定処理を実行することにより、2つの燃料電池システム100、200の全体での出力電力の上限値である全体上限値を設定する。目標設定処理および全体上限値設定処理についての詳細な説明は、後述する。

また、制御部300は、目標調整処理を実行することにより、目標設定処理において設定された目標出力電力を、各燃料電池システム100、200の実際の出力電力に基づくフィードバック制御により調整する。これにより、2つの燃料電池システム100、200から実際に出力される電力と、目標出力電力との制御偏差が解消されるように、目標出力電力が調整される。本実施形態では、フィードバック制御として、PID(Proportional Integral Differential)制御を用いる。PID制御では、動作点の制御偏差に応じた比例項、制御偏差の積分項、制御偏差の微分項を含んだ制御量により制御する。なお、PID制御に代えて、PI(Proportional Integral)制御等のフィードバック制御を用いてもよい。

A−2.燃料電池システムの構成: 第1燃料電池システム100および第2燃料電池システム200は、互いに同一の構成を備える。このため、以下では、第1燃料電池システム100について詳細に説明し、第2燃料電池システム200についての詳細な説明を省略する。第2燃料電池システム200の構成要素には、第1燃料電池システム100の構成要素の符号と下二桁が共通する符号を付している。

第1燃料電池システム100は、燃料電池120と、水素タンク150と、燃料電池コンバータ160と、二次電池130と、二次電池コンバータ180と、インバータ170と、第1モータジェネレータ110と、第1制御部310とを備える。第2燃料電池システム200は、燃料電池220と、水素タンク250と、燃料電池コンバータ260と、二次電池230と、二次電池コンバータ280と、インバータ270と、第2モータジェネレータ210と、第2制御部320とを備える。各燃料電池システム100、200は、各燃料電池120、220を冷却するための図示しない冷媒循環系をそれぞれさらに備える。

燃料電池120は、第1燃料電池システム100における電力の供給源であり、いわゆる固体高分子型燃料電池により構成されている。燃料電池120は、水素タンク150から供給される燃料ガスとしての水素と、図示しないエアコンプレッサから供給される酸化ガスとしての空気との電気化学反応によって発電する。燃料電池120は、固体高分子型燃料電池に代えて、固体酸化物型燃料電池等の他の任意のタイプの燃料電池により構成されてもよい。燃料電池120は、図示しない複数の単セルが積層されたスタック構造を有する。燃料電池コンバータ160は、燃料電池120と接続され、第1制御部310からの指令に応じて燃料電池120の出力電圧を昇圧する。

二次電池130は、リチウムイオン電池によって構成され、燃料電池120とともに第1燃料電池システム100における電力の供給源として機能する。なお、リチウムイオン電池に代えて、ニッケル水素電池等の他の任意の種類の二次電池により構成されてもよい。二次電池130は、燃料電池120で発電された電力のうち、第1モータジェネレータ110および図示しない補機類で消費されなかった余剰の電力と、第1モータジェネレータ110に発生した回生電力とによって充電される。二次電池コンバータ180は、双方向の電力変換器として構成されている。二次電池コンバータ180は、二次電池130と接続され、第1制御部310からの指令に応じて二次電池130の出力電圧を昇圧するとともに、二次電池コンバータ180に供給された電力を降圧して二次電池130に供給する。

インバータ170は、燃料電池コンバータ160と二次電池コンバータ180とを接続する配線と、第1モータジェネレータ110との間に接続されている。インバータ170は、燃料電池120および二次電池130から供給される直流の電力を三相交流の電力に変換して第1モータジェネレータ110に供給する。また、第1モータジェネレータ110に発生した三相交流の回生電力を直流電力に変換し、二次電池コンバータ180に供給する。

第1モータジェネレータ110は、燃料電池120および二次電池130から電力の供給を受けて駆動力を発生させる駆動モータとしての機能と、回生電力を発生させるジェネレータとしての機能とを有する。

第1制御部310は、燃料電池120の発電制御および二次電池130の充放電制御を含め、第1燃料電池システム100全体の動作を制御する。第1制御部310は、第2燃料電池システム200の第2制御部320と、信号線を介して互いに通信可能に構成されている。

A−3.目標設定処理: 図2は、目標設定処理の手順を示すフローチャートである。目標設定処理は、燃料電池車両10の図示しないスタータースイッチが押されて第1燃料電池システム100および第2燃料電池システム200が起動すると実行される。

制御部300は、燃料電池車両10全体での出力電力の上限値である全体上限値を特定する(ステップS110)。全体上限値は、全体上限値設定処理によって設定された値を参照することにより、特定される。

図3は、全体上限値設定処理の手順を示すフローチャートである。制御部300は、各燃料電池システム100、200がそれぞれ出力可能な電力の上限値である個別上限値をそれぞれ特定する(ステップS210)。

第1燃料電池システム100の個別上限値は、燃料電池120が出力可能な電力の上限値と、二次電池130が出力可能な電力の上限値との合計値によって表される。同様に、第2燃料電池システム200の個別上限値は、燃料電池220が出力可能な電力の上限値と、二次電池230が出力可能な電力の上限値との合計値によって表される。このため、制御部300は、ステップS210において、各燃料電池120、220および各二次電池130、230の出力可能電力をそれぞれ取得することにより、各燃料電池システム100、200の個別上限値をそれぞれ特定する。

図4は、個別上限値と全体上限値との関係を説明するための説明図である。図4において、縦軸は各燃料電池システム100、200の出力可能電力を示し、横軸は時刻を示している。また、図4では、第1燃料電池システム100の個別上限値を一点鎖線で示し、第2燃料電池システム200の個別上限値を破線で示し、全体上限値を太い実線で示している。全体上限値についての説明は、後述する。なお、図4に示す例では、電力p1は、電力p2の半分の値であり、電力p2は、電力p3の半分の値であり、電力p3は、電力p4の半分の値となっている。なお、図4では、出力可能電力がマイナスの領域についても図示しているが、かかる領域については、第2実施形態において説明する。

一般に、燃料電池120、220は、自身の発電によって高温となり、所定温度を超えることによって出力制限されることがある。また、燃料電池120、220は、氷点下始動時、水素タンク150、250の圧力低下時等にも、出力制限を受ける。また、二次電池130、230が出力可能な電力は、二次電池130、230の温度やSOC等によって変動する。これらにより、各燃料電池システム100、200の個別上限値は、変動する。

図4に示す例において、第1燃料電池システム100の個別上限値は、時刻t0から時刻t1までの間、第1燃料電池システム100が起動前の状態であるために0となっている。また、時刻t1において第1燃料電池システム100が起動すると電力p1に増加し、時刻t2において電力p3に増加し、時刻t3において電力p4に増加し、時刻t5において第1燃料電池システム100が停止して0に減少している。第2燃料電池システム200の個別上限値は、時刻t0から時刻t1までの間、第2燃料電池システム200が起動前の状態であるために0となっている。また、時刻t1において第2燃料電池システム200が起動すると電力p2に増加し、時刻t4において第2燃料電池システム200が停止するまでの間、一定の値となっている。このように、各燃料電池システム100、200は、それぞれ独立した個別上限値を有する。したがって、一方の個別上限値が他方の個別上限値と比較して、小さい場合が有り得る。例えば、時刻t3から時刻t4までの間、第2燃料電池システム200は、第1燃料電池システム100と比較して大幅な出力制限を受けている。このため、時刻t3から時刻t4までの間、第2燃料電池システム200の個別上限値(電力p2)は、第1燃料電池システム100の個別上限値(電力p4)よりも大幅に小さい。

図3に示すように、制御部300は、ステップS210で特定された各燃料電池システム100、200の個別上限値のうち、最小値を特定する(ステップS220)。制御部300は、ステップS220で特定された最小値に、燃料電池システム100、200の数を乗じる(ステップS230)。本実施形態における燃料電池システム100、200の数は、2であるので、制御部300は、ステップS230において、最小値に2を乗じる。制御部300は、ステップS230で得られた値を、燃料電池車両10全体での出力電力の上限値である全体上限値として設定する(ステップS240)。このように、全体上限値は、各燃料電池システム100、200の個別上限値の変動に応じて設定される。ステップS240の後、ステップS210に戻る。

図4に示す例において、時刻t1から時刻t2までの間は、第1燃料電池システム100の個別上限値(電力p1)の方が第2燃料電池システム200の個別上限値(電力p2)よりも小さい。このため、全体上限値は、時刻t1から時刻t2までの間、第1燃料電池システム100の個別上限値(電力p1)を2倍した値(電力p2)に設定される。また、時刻t2から時刻t4までの間は、第2燃料電池システム200の個別上限値(電力p2)の方が第1燃料電池システム100の個別上限値(電力p3および電力p4)よりも小さい。このため、全体上限値は、時刻t2から時刻t4までの間、第2燃料電池システム200の個別上限値(電力p2)を2倍した値(電力p3)に設定される。また、時刻t4において第2燃料電池システム200が停止しているため、時刻t4から時刻t5までの間は、第2燃料電池システム200の個別上限値(0)の方が第1燃料電池システム100の個別上限値(電力p4)よりも小さい。このため、全体上限値は、時刻t4から時刻t5までの間、第2燃料電池システム200の個別上限値である0を2倍した値である0に設定される。時刻t5以降は、各燃料電池システム100、200のいずれの個別上限値も0であるため、全体上限値が0に設定される。

図2に示すように、制御部300は、ステップS110の後、燃料電池車両10全体に対して要求される要求電力を取得する(ステップS120)。換言すると、2つの燃料電池システム100、200の全体に要求される要求電力を取得する。

制御部300は、ステップS120で取得された要求電力が、ステップS110で特定された全体上限値以下であるか否かを判定する(ステップS130)。取得された要求電力が、特定された全体上限値以下であると判定された場合(ステップS130:YES)、制御部300は、ステップS120で取得された要求電力を、2つの燃料電池システム100、200に均等に割り振って、各燃料電池システム100、200の目標出力電力として設定する(ステップS140)。ステップS140の後、ステップS110に戻る。この場合、制御部300は、各燃料電池システム100、200に対して、ステップS140で設定された目標出力電力を出力させるように、それぞれ指令を出す。したがって、第1燃料電池システム100の第1制御部310は、目標出力電力に基づいて、燃料電池120と二次電池130とにそれぞれ出力させる電力を決定し、かかる目標出力電力を第1燃料電池システム100から出力させる制御を実行する。第2燃料電池システム200の第2制御部320も、同様に、かかる目標出力電力を第2燃料電池システム200から出力させる制御を実行する。

他方、ステップS120で取得された要求電力が、ステップS110で特定された全体上限値以下でないと判定された場合(ステップS130:NO)、すなわち、要求電力が全体上限値を超える場合、制御部300は、ステップS110で特定された全体上限値を、2つの燃料電池システム100、200に均等に割り振って、各燃料電池システム100、200の目標出力電力として設定する(ステップS150)。

図4に示す例において、時刻t1から時刻t2までの間、全体上限値が電力p2に設定されるので、各燃料電池システム100、200の目標出力電力は、電力p2×1/2に設定される。時刻t2から時刻t4までの間、全体上限値が電力p3に設定されるので、各燃料電池システム100、200の目標出力電力は、電力p3×1/2に設定される。時刻t4以降、全体上限値が0に設定されるので、各燃料電池システム100、200の目標出力電力は、0に設定される。

制御部300は、各燃料電池システム100、200に対して、ステップS150で設定された目標出力電力を出力させるように、それぞれ指令を出す。図2に示すように、ステップS150の後、ステップS110に戻る。

制御部300は、目標調整処理を実行することにより、目標設定処理において設定された目標出力電力を、各燃料電池システム100、200の実際の出力電力に基づくフィードバック制御により調整する。これにより、2つの燃料電池システム100、200から実際に出力される電力と、目標出力電力との制御偏差が解消されるように、目標出力電力が調整される。

以上説明した本実施形態の燃料電池車両10によれば、全体上限値設定処理において、各燃料電池システム100、200の出力可能な電力値である個別上限値をそれぞれ特定し、特定された個別上限値のうちの最小値に燃料電池システム100、200の数を乗じた値を、全体上限値として設定し、目標設定処理において、燃料電池車両10全体に要求される要求電力を、全体上限値を限度として各燃料電池システム100、200に均等に割り振って各燃料電池システム100、200の目標出力電力として設定する。

ここで、例えば、各燃料電池システムの個別上限値を加算することにより全体上限値を設定して、全体上限値を各燃料電池システムに均等に割り振って目標出力電力として設定する構成では、いずれか一方の燃料電池システムにおいて大幅な出力制限がされている場合に、かかる出力制限がされている燃料電池システムにおいて、目標出力電力を出力できないおそれがある。例えば、図4に示す例において、時刻t3から時刻t4までの間、第1燃料電池システムの個別上限値である電力p4と第2燃料電池システムの個別上限値である電力p2とを加算した電力(p4+p2)を、全体上限値とした場合、かかる全体上限値を均等に割り振ると、各燃料電池システムの目標出力電力は、それぞれ電力(p4+p2)×1/2となる。しかしながら、第2燃料電池システムは、大幅な出力制限を受けているため個別上限値が電力p2であるので、目標出力電力である電力(p4+p2)×1/2を出力することができない。このため、各燃料電池システムから実際に出力された電力は、目標出力電力を満たすものではない。したがって、目標調整処理のフィードバック制御において、各燃料電池システムの実際の出力電力と目標出力電力との制御偏差が解消できず、フィードバック制御が破綻する。

また、例えば、燃料電池車両の全体に要求される要求電力を、そのまま各燃料電池システムに均等に割り振って目標出力電力として設定する構成では、全体上限値が要求電力よりも小さい場合、各燃料電池システムから実際に出力される電力は、目標出力電力を満たすものではない。したがって、目標調整処理のフィードバック制御において、各燃料電池システムの実際の出力電力と目標出力電力との制御偏差が解消できず、フィードバック制御が破綻する。

しかしながら、本実施形態の燃料電池車両10によれば、個別上限値のうちの最小値に燃料電池システム100、200の数を乗じた値を、全体上限値として設定するので、2つの燃料電池システム100、200のうち個別上限値が小さい方の燃料電池システム100、200が、目標出力電力を出力できなくなることを抑制できる。例えば、2つの燃料電池システム100、200のうちの少なくとも一方が出力制限を受けている場合に、かかる出力制限を受けている燃料電池システム100、200が目標出力電力を出力できなくなることを抑制できる。したがって、各燃料電池システム100、200において目標出力電力を出力できなくなることを抑制でき、フィードバック制御の破綻を抑制できる。

また、目標設定処理において、燃料電池車両10の全体に要求される要求電力を、全体上限値を限度として各燃料電池システム100、200に均等に割り振って目標出力電力として設定するので、各燃料電池システム100、200から実際に出力された電力が、目標出力電力を満たせなくなることを抑制できる。したがって、フィードバック制御の破綻を抑制できる。

また、自動運転制御により走行する燃料電池車両10において、フィードバック制御の破綻を抑制できるので、燃料電池車両10の自動走行性能が損なわれることを抑制でき、利用者の利便性が低下することを抑制できる。

また、個別上限値のうちの最小値に燃料電池システム100、200の数を乗じた値を、全体上限値として設定するので、全体上限値が過度に小さく設定されることを抑制でき、要求電力に対して出力電力が大幅に不足することを抑制できる。また、燃料電池車両10全体に要求される要求電力を、全体上限値を限度として各燃料電池システム100、200に均等に割り振るので、各燃料電池システム100、200から出力される電力が不均等となることを抑制できる。このため、トランスアクスル440に過度な負荷が加わることを抑制できるので、トランスアクスル440の損傷を抑制できる。したがって、トランスアクスル440の低寿命化を抑制できる。

B.第2実施形態: 第2実施形態の燃料電池車両10は、全体下限値設定処理を実行し、目標設定処理において、全体上限値に加えて全体下限値を考慮する点において、第1実施形態の燃料電池車両10と異なる。装置構成を含めたその他の構成は第1実施形態と同じであるので、同一の構成には同一の符号を付し、それらの詳細な説明を省略する。

図5および図6は、第2実施形態における目標設定処理の手順を示すフローチャートである。制御部300は、全体上限値を特定し(ステップS110)、燃料電池車両10全体での出力電力の下限値である全体下限値を特定する(ステップS115)。全体下限値は、全体下限値設定処理によって設定された値を参照することにより特定される。

図7は、全体下限値設定処理の手順を示すフローチャートである。制御部300は、各燃料電池システム100、200の出力電力の下限値である個別下限値をそれぞれ特定する(ステップS410)。

各燃料電池システム100、200の個別下限値は、各燃料電池システム100、200において吸収可能な電力の限界値にそれぞれ相当する。すなわち、燃料電池システム100、200の二次電池130、230で充電可能な電力と、補機類で消費可能な電力との合計値に相当する。このため、制御部300は、ステップS410において、二次電池130、230のSOCに基づく充電可能電力と補機類の消費可能電力とをそれぞれ取得することにより、個別下限値をそれぞれ特定する。

各燃料電池システム100、200の個別下限値は、図4に示すように各燃料電池システム100、200が出力する電力をプラスとした場合、マイナスの電力値となる。このため、燃料電池車両10全体での出力電力の下限値である全体下限値も、マイナスの電力値となる。全体下限値は、燃料電池車両10全体として吸収可能な電力の限界値に相当し、燃料電池車両10の減速力に影響を及ぼす。より具体的には、全体下限値が小さい(絶対値が大きい)ほど、回生による減速力を大きくでき、全体下限値が大きい(絶対値が小さい)ほど、減速力が小さくなる。

制御部300は、ステップS410で特定された各燃料電池システム100、200の個別下限値のうち、最大値(絶対値が小さい方の値)を特定する(ステップS420)。制御部300は、ステップS420で特定された最大値に、燃料電池システム100、200の数を乗じる(ステップS430)。制御部300は、ステップS430で得られた値を、燃料電池車両10全体での出力電力の下限値である全体下限値として設定する(ステップS440)。ステップS440の後、ステップS410に戻る。したがって、各燃料電池システム100、200のうち、吸収可能な電力の少ない方の燃料電池システム100、200における個別下限値に基づいて、全体下限値が設定されることとなる。

図5に示すように、制御部300は、ステップS115の後、燃料電池車両10全体に対して要求される要求電力を取得する(ステップS120)。制御部300は、ステップS120で取得された要求電力が、0未満であるか否かを判定する(ステップS125)。要求電力が0未満である場合とは、目標減速度が設定されて、燃料電池車両10に対して減速時の回生電力を吸収するように要求していることを意味する。他方、要求電力が0以上である場合には、燃料電池車両10に対して駆動力を要求していることを意味する。要求電力が0未満でないと判定された場合(ステップS125:NO)、図6に示すステップS130に進む。ステップS130以降のフローについては、図2に示す第1実施形態における目標設定処理と同様であるため、詳細な説明を省略する。

図5に示すように、要求電力が0未満であると判定された場合(ステップS125:YES)、制御部300は、ステップS120で取得された要求電力が、ステップS115で特定された全体下限値以上であるか否かを判定する(ステップS330)。取得された要求電力が、特定された全体下限値以上であると判定された場合(ステップS330:YES)、制御部300は、ステップS120で取得された要求電力を、各燃料電池システム100、200に均等に割り振って、各燃料電池システム100、200の目標出力電力として設定する(ステップS140)。ステップS140の後、ステップS110に戻る。この場合の目標出力電力は、目標吸収電力を意味しており、マイナスの値となっている。制御部300は、各燃料電池システム100、200に対して、ステップS140で設定された目標出力電力となるように、それぞれ指令を出す。したがって、燃料電池システム100、200の各制御部310、320は、目標出力電力に基づいて、二次電池130、230への充電制御と補機類における消費制御とを実行する。

ステップS330において、取得された要求電力が、特定された全体下限値以上でないと判定された場合(ステップS330:NO)、すなわち、燃料電池車両10全体に要求される吸収電力が、実際に燃料電池車両10で吸収可能な電力よりも大きい場合、制御部300は、ステップS115で特定された全体下限値を、各燃料電池システム100、200に均等に割り振って、各燃料電池システム100、200の目標出力電力として設定する(ステップS350)。ステップS350の後、ステップS110に戻る。

以上説明した第2実施形態の燃料電池車両10によれば、第1実施形態の燃料電池車両10と同様な効果を奏する。加えて、全体下限値を考慮して目標出力電力を設定するので、燃料電池車両10全体に対して要求される要求電力がマイナスの値である場合に、目標出力電力を満たせなくなることを抑制できる。このため、燃料電池車両10の実際の減速度が燃料電池車両10の目標減速度とずれることを抑制でき、フィードバック制御の破綻を抑制できる。

C.他の実施形態: (1)上記実施形態の燃料電池車両10は、自動運転制御によって走行する自動運転車両であったが、自動運転車両に限らず、運転者が操作することにより走行する車両であってもよい。かかる構成において、燃料電池車両の全体に要求される要求電力は、アクセルペダルの踏み込み量等に基づいて設定されてもよい。かかる構成によっても、上記実施形態と同様な効果を奏する。

(2)上記実施形態の燃料電池車両10は、2つの燃料電池システム100、200を備えていたが、2つに代えて、3つ以上の任意の数の燃料電池システムを備えていてもよい。かかる構成によっても、上記実施形態と同様な効果を奏する。

(3)上記実施形態において、2つの燃料電池システム100、200は、燃料電池車両10に搭載されていたが、燃料電池車両10に代えて船舶やロボット等の他の任意の移動体に搭載されてもよい。かかる構成によっても、上記実施形態と同様な効果を奏する。

本発明は、上述の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行なうことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。

10…燃料電池車両 100…第1燃料電池システム 110…第1モータジェネレータ 120、220…燃料電池 130、230…二次電池 150、250…水素タンク 160、260…燃料電池コンバータ 170、270…インバータ 180、280…二次電池コンバータ 200…第2燃料電池システム 210…第2モータジェネレータ 300…制御部 310…第1制御部 320…第2制御部 410…ギア 411…第1回転軸 412…第2回転軸 413…プロペラシャフト 420…ディファレンシャルギア 421…第1ドライブシャフト 422…第2ドライブシャフト 431、432…駆動輪 440…トランスアクスル

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