Fuel cell

阅读:2发布:2022-09-21

专利汇可以提供Fuel cell专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a solid oxide fuel cell efficiently generating electric power by using liquid fuel and having excellent portability.
SOLUTION: The fuel cell 50 is equipped with a fuel cell 54 constituted of a hollow stack having an anode layer 52 in a hollow body 51 made of a solid electrolyte material and a cathode layer 53 on the outside, and a gas combustor 56 burning gas and supplying flame 57 to the anode layer 52.
COPYRIGHT: (C)2006,JPO&NCIPI,下面是Fuel cell专利的具体信息内容。

  • 固体電解質材料の中空体の内側にアノード層、外側にカソード層を形成した積層体により構成される中空の燃料電池セルと、ガス燃料を燃焼してアノード層に火炎を供給するガス燃焼器とを有することを特徴とする燃料電池。
  • 前記燃料電池セルが単一の積層体により形成される、請求項1記載の燃料電池。
  • 前記燃料電池セルが複数の単位セルの集成体により形成され、各単位セルが固体電解質材料の基材と、当該集成体において内側となる面に形成したアノード層、外側となる面に形成したカソード層を含む、請求項1記載の燃料電池。
  • 前記単位セルが、短冊状、環状、または矩形状である、請求項3記載の燃料電池。
  • 前記中空の燃料電池セルにおいて、前記単位セルが直列に又は並列に接続され、あるいは単位セルの直列の接続と並列の接続が混在する、請求項3又は4記載の燃料電池。
  • 前記アノード層とカソード層が、それらに埋設又は固着されたメッシュ状の金属材料を含む、請求項1から5までのいずれか一つに記載の燃料電池。
  • 前記燃料電池セルの外側に設けた保護具を更に有する、請求項1から6までのいずれか一つに記載の燃料電池。
  • 前記ガス燃焼器が、ガス燃料対空気比が燃焼の化学量論組成以上となる燃料ガス濃度でガス燃料と空気との混合ガス燃料の供給を受ける、請求項1から7までのいずれか一つに記載の燃料電池。
  • ガス燃料容器に直接結合される、請求項1から8までのいずれか一つに記載の燃料電池。
  • 二次電池と組み合わされる、請求項1から9までのいずれか一つに記載の燃料電池。
  • 说明书全文

    本発明は、燃料電池に関し、より詳しく言えば、ガス燃料を使用する携帯性に優れた固体電解質燃料電池に関する。

    従来から、火発電などに替わる低公害の発電手段として、あるいはガソリンなどを燃料とするエンジンに取って代わる電動自動車の電気エネルギー源として、燃料電池が開発され、実用化されるに至っている。

    この燃料電池には、種々の発電形式があるが、この中に、固体電解質を用いた形式の燃料電池がある。 この固体電解質による燃料電池の一例として、イットリア(Y 23 )が添加された安定化ジルコニアからなる焼成体を酸素イオン伝導型の固体電解質層として用いたものがある。 この固体電解質層の一面にカソード層を、その反対面にアノード層を形成し、そしてカソード層側に酸素又は酸素含有気体を供給し、アノード層にメタン等の燃料ガスを供給して、発電が行われる。

    この燃料電池内では、カソード層側に供給された酸素(O 2 )がカソード層と固体電解質層との境界で酸素イオン(O 2- )にイオン化される。 この酸素イオンは、固体電解質層によってアノード層に伝導されて、アノード層側に供給された燃料ガス、例えばメタン(CH 4 )ガスと反応し、そこで最終的には(H 2 O)と二酸化炭素(CO 2 )が生成される。 この反応において、酸素イオンが電子を放出するため、カソード層とアノード層との間に電位差が生じる。 そこで、カソード層とアノード層とにリード線を取付ければ、アノード層の電子がリード線を介してカソード層側に流れ、燃料電池として発電することになる。 なお、この燃料電池の駆動温度は約1000℃である。

    しかし、この形式の燃料電池は、カソード層側に酸素又は酸素含有ガス供給チャンバーを、そしてアノード層側に燃料ガス供給チャンバーを、別々に用意しなければならず(セパレート型チャンバー形式の燃料電池)、しかも、高温下で酸化性雰囲気と還元性雰囲気とにさらされるため、燃料電池セルとしての耐久性を向上することが困難であった。

    一方、固体電解質層の対向した面にカソード層とアノード層とを設けて形成した燃料電池セルを、メタンガスなどの燃料ガスと酸素ガスとが混合された混合燃料ガス中に置いて、カソード層とアノード層との間に起電力を発生させる形式の燃料電池が開発されている。 この形式の燃料電池では、カソード層とアノード層との間に起電力を発生する原理は上述したセパレート型チャンバー形式の燃料電池の場合と同様であるが、燃料電池セル全体を実質的に同一雰囲気中に配置することができるため、燃料ガスと酸素含有気体の混合燃料ガスが供給されるシングル型チャンバーとすることができ、燃料電池セルの耐久性を向上できる。

    しかし、このシングル型チャンバーの燃料電池においても、約1000℃の高温下で駆動しなければならないので、混合燃料ガスの爆発の危険性がある。 この危険性を回避するために、酸素濃度を発火限界よりも低い濃度にすると、メタン等の燃料の炭化が進み、電池性能が低下するという問題が生じた。 そのため、混合燃料ガスの爆発を防止しつつ、燃料の炭化の進行を防止し得る酸素濃度の混合燃料ガスを使用できるシングル型チャンバーの燃料電池が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。

    この提案されたシングル型チャンバーの燃料電池の構成を、図8(a)に示した。 この燃料電池は、固体電解質層を含む燃料電池セルが、混合燃料ガスの流れに対して平行に積層された構造である。 燃料電池セルは、緻密構造の固体電解質層1と、固体電解質層1の両面に形成された多孔質層のカソード層2とアノード層3とで構成され、同じ構成の複数の燃料電池セルC1が、セラミック製の容器4内に積層される。 容器4内の燃料電池セルは、充填物7、8を介して端板9、10により密封される。

    容器4には、メタン等の燃料と酸素とを含む混合燃料ガスの供給配管5や排ガスの排出配管6が設けられる。 このシングル型チャンバーの燃料電池では、容器4内の燃料電池セルを除く部分であって、混合燃料ガスや排ガスが流動する容器4内の空間部に、充填物7、8が充填され、適宜の間隔とすることにより、燃料電池として駆動されたとき、発火限界内の混合燃料ガスが存在しても発火することがなくなる。

    もう一つのシングル型チャンバーの燃料電池を図8(b)に示す。 この図の燃料電池は、その基本的構成は図8(a)に示したシングル型チャンバーの燃料電池と同様であるが、固体電解質層を含む燃料電池セルC1が、混合燃料ガスの流れに対して直交して容器4の軸方向に積層された構造になっている。 この場合には、燃料電池セルC1は、多孔質の固体電解質層1と、固体電解質層1の両面に形成された多孔質のカソード層2とアノード層3とで構成され、同じ構成の複数の燃料電池セルC1が、容器4内に積層される。

    一方、以上に述べた燃料電池は、チャンバー内に収納された燃料電池セルによって構成された形式のものであったが、固体電解質燃料電池セルを火炎中、あるいはその近傍に配置し、火炎の熱によって固体電解質燃料電池セルをその動作温度に保持して、発電を行う装置が提案されている(例えば、特許文献2を参照)。 この発電装置の構成を、図9に示した。

    図9に示した発電装置の燃料電池セルは、ジルコニア固体電解質層11からなる管体と、その管体の外側に形成された燃料極であるアノード層13と、管体内側に形成された空気極であるカソード層12とからなる。 この固体電解質の燃料電池セルを、燃料ガスが供給される燃焼装置15から発生する火炎fの還元炎部分に、アノード層13をさらした状態で設置する。 こうすることにより、還元炎中に存在するラジカル成分等を燃料として利用し、管内部のカソード層12には、対流又は拡散によって、空気が供給され、燃料電池セルとして発電が行われる。

    管状の燃料電池セルを使用することは、例えば特許文献3、4にも記載されている。
    特許文献3には、電力を必要とする燃焼機器と組み合わされ、燃焼機器に電力を供給する燃料電池が開示されている。 この燃料電池では、図10に示したように、多孔質管21の外周にそれぞれ環状に設けた、カソード22、固体電解質23、アノード25から構成される燃料電池セルが複数含まれ、それらは直列に接続される。 最外周のアノード25は燃焼機器の燃焼室内の火炎にさらされ、多孔質管21内に導入された空気から多孔質管21を介してカソード22に酸素が供給される。

    特許文献4には、液体燃料を燃焼のため気化させるヒータを備えた燃焼装置において、気化に必要な電力をまかなうために燃料電池を用いることが開示されている。 燃料電池は、図11に示したように、多孔質の基体管30の周囲に順次形成したアノード層31、固体電解質層32、カソード層33からなるセルで構成され、火炎を取り囲むように燃焼空間の周囲に配置される。

    更に、特許文献5には、固体電解質層の一面側にカソード層、他面側にアノード層を形成した固体電解質燃料電池セルを火炎中あるいはその近傍に配置した燃料電池であって、急激な温度変化によるクラック等の損傷を防止する固体電解質層を使用する燃料電池が開示されており、カソード層とアノード層の少なくとも一方でメッシュ状又はワイヤ状金属材料を使用することが記載されている。 燃料電池セルは、火炎を燃料電池セルに均一に当てるために、平板状であるのが好適と記載されており、管状あるいは円筒状とすることは記載されていない。

    特開2003−92124号公報

    特開平6−196176号公報

    特開昭61−101972号公報

    特開平5−60310号公報

    特開2004−139936号公報

    特許文献1に記載されたシングル型チャンバーの燃料電池(図8(a)、8(b))では、従来の固体電解質燃料電池のように燃料と空気を厳密に分離する必要がない代わりに、気密封止構造を採用せざるを得ない。 そして、高温下で駆動できるように、複数の板状固体電解質燃料電池セルが耐熱性や高電気伝導性を有するインターコネクト材を用いて積層接続され、起電力を上げていた。 そのため、このような板状固体電解質燃料電池セルによるシングル型チャンバーの燃料電池は、大掛かりな構造となり、コストが嵩むという問題がある。 また、このシングル型チャンバーの燃料電池の稼動に際しては、高温になるまで徐々に昇温して、固体電解質燃料電池セルの割れを防止しているので、起電するまでの時間が長く、手間がかかる。

    これに対して、特許文献2に示された管状の固体電解質燃料電池セル(図9)では、火炎を直接利用する形態が採用されており、この形態の燃料電池は、固体電解質燃料電池セルを密封構造の容器に収容する必要がなく、開放型であるという特徴を持っている。 そのため、この燃料電池では、起電時間が短縮でき、構造が簡単なので、燃料電池の小型軽量化、低コスト化に有利であるといえる。

    しかしながら、この形態の燃料電池では、管状の固体電解質層の外面にアノード層が形成されているので、そのアノード層の上半分に火炎によるラジカル成分が供給されず、管状の固体電解質層の外面に形成されたアノード層全面を有効に利用することができない。 そのため、発電効率が低いものであった。 さらに、固体電解質燃料電池セルが火炎で直接加熱されるので、急激な温度変化によってひび割れが発生しやすく、ひび割れの生じた固体電解質燃料電池セルは、その後バラバラに壊れてしまい、発電することができなくなるという問題があった。

    多孔質管の外周に順次カソード層、固体電解質層、アノード層25を環状に設けた特許文献3の燃料電池セル(図10)でも、同じことが言える。

    一方、多孔質の基体管の外周に順次アノード層、固体電解質層、カソード層を設けた特許文献4の燃料電池セル(図11)では、アノード層の内側面が多孔質の基体管を介して全体的に火炎にさらされる点では、アノード層の有効活用がなされるものの、アノード層と火炎との間に介在する多孔質基体管のために、全体としての発電効率は向上しない。

    特許文献5の平板状燃料電池セルの場合、十分な発電効率を得るためにセルの全体に火炎を当てることが必要になことから、特にセルの表面積が大きくなると、燃料電池の構造が複雑となりやすい。

    一般に、従来の燃料電池は、据え置き型として利用され(例えば火力発電の代替手段として用いられる場合)、あるいは特定の電力消費装置類(例えば電気自動車、あるいは特許文献3、4に記載されるような燃焼装置)との組み合わせで利用されており、携帯用途向けで発電効率の高い燃料電池は知られていない。

    本発明は、ガス燃料を使用して効率的に発電することができ、しかも携帯性に優れた固体電解質燃料電池の提供を目的とするものである。

    本発明による燃料電池は、固体電解質材料の中空体の内側にアノード層、外側にカソード層を形成した中空の積層体により構成される燃料電池セルと、ガス燃料を燃焼してアノード層に火炎を供給するガス燃焼器とを有することを特徴とする。

    燃料電池セルは、単一の積層体により形成することができる。 あるいはまた、燃料電池セルは、複数の単位セルの集成体により形成してもよい。 この場合、各単位セルは、固体電解質材料の基材と、当該集成体において内側となる面に形成したアノード層、外側となる面に形成したカソード層を含むようにすることができ、また、短冊状、環状、または矩形状等の、任意の形状であることができる。 燃料電池セルにおいて、これらの単位セルは直列又は並列に接続することができ、あるいは単位セルの直列の接続と並列の接続が混在してもよい。

    好ましくは、アノード層とカソード層は、それらに埋設又は固着されたメッシュ状の金属材料を含む。

    好ましくは、燃料電池は、燃料電池セルの外側に設けた保護具を更に有する。

    やはり好ましくは、ガス燃焼器は、ガス燃料対空気比が燃焼の化学量論組成以上となる燃料ガス濃度でガス燃料と空気との混合ガス燃料の供給を受ける。

    本発明の燃料電池は、ガス燃料容器に直接結合して使用することができる。 また、二次電池と組み合わせて使用することもできる。

    本発明の燃料電池は、極めて簡単な構造であり、小型化が可能であることから、ガス燃料を使用する、特に可搬式あるいは携帯式の、燃料電池として利用することができる。

    本発明の一つの態様の燃料電池を、図1(a)の上面図と図1(b)の部分断面図に示す。 この態様の燃料電池50は、固体電解質材料で製作した円筒状の中空体51の内側にアノード層52、外側にカソード層53を設けた中空積層体の燃料電池セル54を有し、燃料電池セル54内の中央部にガス燃焼器56を有する。 カソード層53は酸素を含む外気にさらされる。 アノード層52は、燃料電池50の使用時に、ガス燃焼器56から放射される燃焼火炎57にさらされる。

    円筒状中空体51を構成する固体電解質材料としては、燃料電池で使用される公知の固体電解質を使用することができ、例として、次のものを挙げることができる。
    (a)YSZ(イットリア安定化ジルコニア)、ScSZ(スカンジア安定化ジルコニア)、これらにCe、Al等をドープしたジルコニア系セラミックス。
    (b)SDC(サマリアドープドセリア)、GDC(ガドリアドープドセリア)等のセリア系セラミックス。
    (c)LSGM(ランタンガレート)。
    (d)酸化ビスマス系セラミックス。

    アノード層52を形成する材料も、公知の材料を使用することができ、例として、次のものを挙げることができる。
    (a)ニッケルと、イットリア安定化ジルコニア系、スカンジア安定化ジルコニア系、又はセリア系(SDC、GDC、YDC等)セラミックとのサーメット。
    (b)導電性酸化物、例えばリチウムが固溶された酸化ニッケル等、を主成分(50重量%以上99重量%以下)とする焼結体。
    (c)(a)、(b)に挙げたものに、白金族元素からなる金属、又はその酸化物が1〜10重量%程度配合されたもの。
    これらのうち、特に(a)、(b)が好ましい。

    (b)の導電性酸化物を主成分とする焼結体は、優れた耐酸化性を有するので、アノード層の酸化に起因して発生する、アノード層の電極抵抗の上昇による発電効率の低下、あるいは発電不能、アノード層の固体電解質層からの剥離といった現象を防止できる。 また、導電性酸化物としては、先に例示したリチウムが固溶された酸化ニッケルが好適である。 更に、上記(a)、(b)に挙げたものに白金族元素から成る金属、又はその酸化物を配合した材料を使用することにより、高い発電性能を得ることができる。

    カソード層53の材料も、やはり公知のものを使用することができ、例えば、ストロンチウム(Sr)等の周期律表第3族元素が添加されたランタンの、マンガン酸化合物(例えばランタンストロンチウムマンガナイト)、ガリウム酸化合物、又はコバルト酸化合物(例えばランタンストロンチウムコバルタイト)等が挙げられる。

    アノード層52とカソード層53は、ともに多孔質体で形成される。

    固体電解質の中空体51は、緻密質でも多孔質でもよい。 緻密質の固体電解質層は一般に、耐熱衝撃性が低く、急激な温度変化によってひび割れが生じやすい。 また、一般に、固体電解質層はアノード層及びカソード層よりも厚く形成されるので、固体電解質層のひび割れが引き金となり、燃料電池セルの全体にひび割れが波及することもある。 従って、固体電解質の中空体51は多孔質であるのがより好ましい。

    固体電解質の中空体51が多孔質に形成されることで、発電時に火炎中あるいは火炎の近傍に位置する燃料電池セルは急激な温度変化を受けても、また、温度差の激しいヒートサイクルにさらされても、ひび割れ等がなくなり、耐熱衝撃性が向上する。 これは、固体電解質層が多孔質であると、加熱による熱膨張が空隙部分で緩和されるためと考えられる。 多孔質の固体電解質中空体は、その気孔率が10%未満のときは耐熱衝撃性に著しい向上が認められず、10%以上であると良好な耐熱衝撃性が見られ、20%以上であるとより好適である。

    燃料電池セル54は、例えば、次のように製造される。 まず、固体電解質材料のグリーンシートを加工して、例えば円筒状の、固体電解質中空体を製作する。 その内側面にアノード層材料のペーストを塗布し、外側面にカソード層材料のペーストを塗布して、中空積層体を形成する。 その後、中空積層体を焼成して焼結することで、積層構造の中空の燃料電池セルが得られる。 燃料電池セルの基材の役目を担う固体電解質の中空体、及びその内側面と外側面のアノード層とカソード層の気孔率は、グリーンシートあるいはペーストに添加する気孔形成剤を含めた材料粉末の種類や配合割合、また、焼成温度、焼成時間、予備焼成その他の焼成条件等により、調整することができる。

    燃料電池セル54のアノード層52とカソード層53には、メッシュ状の金属材料(図示せず)を埋設又は固着してもよい。 この場合には、金属メッシュを、焼成前の固体電解質中空体に塗布したアノード層及びカソード層材料のペースト中に埋め込み、あるいはペーストに接触させて、それらと一緒に焼成することにより、その埋設または固着を行うことができる。

    メッシュ状金属材料としては、これを埋設あるいは固着するカソード層、アノード層との熱膨張係数の調和や、耐熱性に優れたものが好適である。 具体的には、白金や、白金を含む合金からなる金属材料をメッシュ状にしたものが理想的である。 しかしながら、このような金属材料は高価であることから、実際上は、SUS300番代(304、316等)、あるいはSUS400番代(430等)のステンレス鋼やハステロイ(商品名)等を使用することができ、これらはコストの点で有利である。

    メッシュ状金属は、燃料電池で発電した電力を外部へ取り出すためアノード層52とカソード層53にそれぞれ接続されるリード線(金属線)(図示せず)の固定用に利用することができる。 これだけにとどまらず、メッシュ状金属は、アノード層とカソード層の集電性の向上、機械的強度の向上にも寄与する。 また、メッシュ状金属は、アノード層及びカソード層の電極材料や、電解質材料より熱伝導性が高いため、燃料電池セル54の均熱性を向上させ、結果として燃料電池セルの耐熱衝撃性を向上させる効果も高い。 メッシュ状金属を用いないセルは、低コストという利点があり、均一加熱で運転される燃料電池には有益であるが、不均一加熱や急加熱で運転される燃料電池では、固体電解質の中空体51に温度分布を生じ、熱膨張部と非膨張部とができる結果、その応力で固体電解質中空体51が割れやすいという欠点もある。

    燃料電池セル54は、複数の単位セルの集成体として構成してもよい。 図2、3、4に示したように、この場合の中空積層体の燃料電池セル54は、短冊状の単位セル54a(図2)を円周方向に配列して構成し、あるいは環状の単位セル54b(図3)を軸線方向に配列して構成し、あるいは矩形等の単位セル54c(図4)を碁盤目ないし格子状に配置して全体として中空体を形成するようにして構成することができる。 各単位セル54a、54b、54cは、図5の断面図に例示したように、図1の燃料電池セル54と同様に固体電解質材料の基材51'とその一面側のアノード層52'及び他面側のカソード層53'の積層体として形成される。 単位セルは、直列に接続してもよく、並列に接続してもよく、あるいは直列の接続と並列の接続を混在させてもよい。 このように複数の単位セルで構成された燃料電池セルを用いる電池では、その組み合わせに応じて発電電圧と出力を得ることが可能になる。

    図6に、短冊状の単位セル54aを円周方向にリング状に配置した燃料電池セル54の上面図を示す。 この態様の単位セル54aでは、アノード層52'とカソード層54'において金属メッシュを用いており、隣り合う単位セル54aどうしは、一方の単位セルのアノード層52'の金属メッシュ58をもう一方の単位セルのカソード層53'の金属メッシュに結合することにより、接続される。 こうして複数の単位セル54aが直列に接続され、そして最初の単位セルのカソード層53'と最後の単位セルのアノード層52'には、それぞれリード線w1とリード線w2が接続される。 その結果、リード線w1とリード線W2との間には、複数の単位セル54aの起電力が足し合わされた大きさの出力が得られる。 隣り合う単位セルどうしの結合は、一方の単位セルのアノード層の金属メッシュともう一方の単位セルのカソード層の金属メッシュとを金属線で結んで行うこともできる。

    図6の燃料電池セルは、完全な円筒ではなく、14の短冊状単位セルにより構成された断面が十四形の筒状中空体に相当する。 また、図4に例示した、矩形単位セルの集成により得られる電池セルも、断面多角形の筒状中空体に相当する。 このように、本発明における燃料電池セルは、完全な円筒状の中空体はもちろん、断面多角形の筒状中空体として製作されてもよい。

    短冊状の単位セル54aを円周方向にリング状に配置した図6の燃料電池セル54は、例えば次の方法で製作することができる。 各基材用のグリーンシートの焼成により作製した、固体電解質材料の同一形状の複数の平板状基材の一方の面にアノード層52'となるペーストを、他面側にカソード層53'となるペーストをそれぞれ印刷等の方法で塗布する。 次に、リード線w1が接続する最初の単位セルのカソード層53'に埋設又は固着する金属メッシュ59aと、リード線w2が接続する最後の単位セルのアノード層52'に埋設又は固着する金属メッシュ59bを除き、一つの単位セルのアノード層52'と隣接する次の単位セルのカソード層53'に、それらにまたがる金属メッシュ58を埋設又は固着する作業をくり返して、未焼成の短冊状の単位セルを金属メッシュ58で連結した集成体を作製し、ペーストを乾燥させる。 その後、未焼成の単位セルの連結を維持した状態で集成体を焼成する。 最後に、焼成した単位セルの集成体を円筒状にする。

    本発明の燃料電池で使用するガス燃焼器は、図1(a)、1(b)に示した中空の燃料電池セル54の内側のアノード層52に万遍なく火炎57を供給できるものであれば、どのようなものでもよい(但し、図1(a)、1(b)において、火炎57は、簡潔のために1つだけが図示されている)。 例えば、図1に56で示した燃焼器のように、先端を閉じた管の側面に複数のガス吹き出し口56aを設けた燃焼器を使用することができる。 この燃焼器56の場合、ガス吹き出し口56aの数と位置を調整することにより、アノード層52に火炎を均一に当てることができる。

    ガス燃焼器56は、火炎の根元付近である還元炎の部分が燃料電池セル54のアノード層52に当たるように、火炎57を供給するのが好ましい。 アノード層52が還元炎にさらされることで、還元炎中に存在する炭化水素、水素、ラジカル等を燃料として効率良く利用でき、更に、酸化により劣化しやすいアノード層であってもその危険を回避し、耐久性を維持することができる。

    燃焼器で燃焼させるガス燃料としては、例えば、水素ガスや、メタン、エタン、プロパン、ブタン等の炭化水素のガスまたはそれらの混合ガスや、天然ガスなどを使用することができる。

    ガス燃焼器により作られる火炎は、拡散炎でも予混炎でもよい。 とは言え、拡散炎は炎が不安定であり、の発生によってアノード層の機能低下を招きやすいので、予混炎の方が好適である。 予混炎は安定している上に、火炎サイズを調整しやすいので有利であり、更に燃料濃度を調整して、煤の発生を防止することができる。 予混炎の場合、ガス燃料と空気との混合ガスは、ガス燃料対空気比が燃焼の化学量論組成以上となる燃料ガス濃度で燃料電池セルに供給するのが好ましい。

    図1(a)、1(b)に示したように、本発明の燃料電池50においては、中空体の燃料電池セル54の外側に、カソード層53に酸素を供給できる十分な空気が存在することができるだけの間隔をあけて、保護具60を配置することができる。 保護具60は、燃料電池の周囲の人を思わぬ火傷から保護するとともに、燃料電池を保温しその温度低下を防ぐことで、発電効率の向上にも寄与する。 カソード層53と保護具60との間隔は、少なくとも、カソード層53の外側の空気がセル54内の火炎57の熱でセル54を介し間接的に加熱されることで自然に循環するのを可能にするようなものであるのが好ましい。 保護具60は、任意の断熱材料で製作することができる。

    図7に、本発明の燃料電池50を使用した発電装置の例を示す。 この装置では、燃料電池50はガス燃料の入った燃料タンク71の上に配置されていて、ガス燃焼器56が燃料調整器72を介して燃料タンク71につながっている。 この調整器72の種類に応じて、燃焼器56で予混炎あるいは拡散炎を生じさせることができる。 燃料電池50と燃料タンク71とを切り離し可能とすることで、タンク71の燃料を消費したら別のタンクと交換して、引き続き発電装置を使用することが可能である。

    このように、本発明の燃料電池は、それ自体簡便な構造で持ち運びが容易であり、且つ同様に持ち運びが容易なガス燃料源と組み合わせて使用することができることから、屋外の催し物や行楽の際、あるいは災害時などに有用な携帯型の発電装置として利用することができる。

    更に、本発明の燃料電池は二次電池と組み合わせて使用することも可能である。

    実施例により、本発明を更に具体的に説明するが、言うまでもなく、本発明はここで説明する例に限定されるものではない。

    固体電解質のSDC(サマリアドープドセリア、Ce 0.8 Sm 0.21.9 )のグリーンシートを加工して、内径約18mm、長さ約50mm、肉厚約0.2mmの円筒状中空体を作製した。 この中空体の内側面に、Rh 23を5wt%添加した8mol%LiドープNi酸化物とSDCの25wt%−70wt%組成のペーストを塗布し、外側面に、SSC(サマリウムストロンチウムコバルタイト、Sm 0.5 Sr 0.5 CoO 3 )とSDCの50wt%−50wt%組成のペーストを塗布した。 次に、各面に塗布したペーストに白金線を接続した白金メッシュを埋め込んで未焼成の積層構造の燃料電池セルを作製し、これを大気中1200℃で焼成して燃料電池セルを得た。

    こうして得られた中空体の燃料電池セルの内側の中心部に、直径約10mm、長さ約30mmで、側面に直径約1mmの孔を多数形成した、先端を閉じた管からなる火炎ノズルを配置した。 燃料にn−ブタンを用いて放射状火炎を作り、セルの発電挙動を調べた。 開回路電圧は0.74Vであり、出力は最高60mWであった。 ノズル−電極間距離、電極層、特にセル内面に位置するアノード層の厚さや均一性、白金メッシュの接続性を最適化することで、より高い出力を得ることが期待できる。 セルのない状態では火炎がブローアウトし、燃料濃度とともに、火炎の噴射速度でも出力に差が出ることが確認できた。

    本発明の燃料電池は、例えば屋外の催し物や行楽、あるいは災害時などに有用である、携帯に便利な可搬式の燃料電池として利用可能である。

    本発明の燃料電池の一つの態様を示す図であり、(a)はその上面図、(b)は部分断面図である。

    複数の短冊状単位セルにより構成される燃料電池セルを説明する斜視図である。

    複数の環状単位セルにより構成される燃料電池セルを説明する斜視図である。

    複数の矩形単位セルにより構成される燃料電池セルを説明する斜視図である。

    図2〜4に示した単位セルの構造を説明する断面図である。

    短冊状単位セルを使って作製される燃料電池セルをより具体的に説明する上面図である。

    本発明の燃料電池を利用する発電装置を説明する模式図である。

    従来技術の燃料電池の一つを説明する図である。

    従来技術の別の燃料電池を説明する図である。

    従来技術のもう一つの燃料電池を説明する図である。

    従来技術の更に別の燃料電池を説明する図である。

    符号の説明

    50 燃料電池 51 固体電解質材料の円筒状中空体 51' 固体電解質材料の基材 52、52' アノード層 53、53' カソード層 54 燃料電池セル 54a、54b、54c 単位セル 56 ガス燃焼器 56a、56b ガス吹き出し口 57 火炎 58、59a、59b 金属メッシュ 60 保護具 71 燃料タンク

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