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Method for preparing electrode for fuel cell and direct methanol fuel cell using the same

阅读:943发布:2021-08-17

专利汇可以提供Method for preparing electrode for fuel cell and direct methanol fuel cell using the same专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a method for preparing an electrode for fuel cell containing a Raney nickel having high catalytic activity, and a direct methanol fuel cell using the same.
SOLUTION: A method for preparing an electrode for a fuel cell comprises the steps of bringing a mixture (a) containing a metal particle including a platinum group element (A) in contact with a metal element (B) a ionization tendency higher than that of hydrogen and a solid polymer electrolyte with a aqueous solution and removing the metal element (B) from the mixture (a). An electrode prepared by this method is used for a direct methanol fuel cell.
COPYRIGHT: (C)2001,JPO,下面是Method for preparing electrode for fuel cell and direct methanol fuel cell using the same专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 白金族金属元素(A)とイオン化傾向が水素より大きな金属元素(B)とを含む金属粒子と固体高分子電解質とを含む混合体(a)を水溶液と接触させ、混合体(a)から金属元素(B)を取り除く工程を経ることを特徴とする燃料電池用電極の製造方法。
  • 【請求項2】 白金族金属化合物とイオン化傾向が水素より大きな金属元素(B)の化合物と固体高分子電解質とを含む混合体(b)を作製し、前記白金族金属化合物とイオン化傾向が水素より大きな金属元素(B)の化合物を還元して請求項1記載の混合体(a)し、前記混合体(a)を水溶液と接触させて、混合体(a)から金属元素(B)を取り除く工程を経ることを特徴とする燃料電池用電極の製造方法。
  • 【請求項3】 金属元素(B)が、マグネシウム、アルミニウム、亜鉛、クロム、鉄、コバルトおよびニッケルからなる群から選ばれた少なくとも一つの金属元素であることを特徴とする請求項1または2記載の燃料電池用電極の製造方法。
  • 【請求項4】 白金族金属化合物およびイオン化傾向が水素より大きな金属元素(B)の化合物を、水素ガスまたは水素含有ガスによって還元することを特徴とする請求項2または3記載の燃料電池用電極の製造方法。
  • 【請求項5】 請求項1〜4記載の方法で製造された燃料電池用電極を用いたことを特徴とする直接メタノール燃料電池。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】本発明は、燃料電池に用いられる燃料電池用電極の製造方法およびそれを用いた直接メタノール燃料電池に関するものである。

    【0002】

    【従来の技術】固体高分子電解質型燃料電池(PEF
    C)は、比較的低温で作動し、エネルギー効率が高いために電気自動車用電源としての期待が高い。 固体高分子電解質型燃料電池は、パーフルオロカーボンスルフォン酸膜等のイオン交換膜を電解質とし、このイオン交換膜の両面にアノードとカソードの各電極を接合して構成され、アノードに燃料、カソードに酸化剤を供給して電気化学反応により発電する装置である。

    【0003】燃料としては素を用いるものとメタノールを用いるものがある。 水素を燃料に用いる場合には、
    その実用性を考慮して車上にメタノールを貯蔵し、メタノールと水との化学反応を利用した改質器を用いて必要な量だけメタノールを水素に変えてPEFCに供給する。 ここで用いられるPEFCがメタノール改質燃料電池である。

    【0004】一方、後者のメタノールを燃料として用いる場合、メタノールを直接PEFCに供給して、PEF
    C内でメタノールを直接電気化学的に酸化をする。 ここで用いられるPEFCが直接メタノール燃料電池(DM
    FC:Direct MethBnol Fuel Ce
    ll)である。 このDMFCは、改質器が不要で燃料電池システム全体をコンパクト化できることからメタノール改質燃料電池の次世代電池としての期待が大きい。

    【0005】燃料にメタノール、酸化剤に酸素を用いた場合を例に各電極で生じる電気化学反応を下記に示す。 アノード:CH 3 OH+ H 2 O →CO 2 +6H + +6e -カソード:3/2O 2 +6H + +6e - →3H 2 O 全反応: CH 3 OH+3/2O 2 + H 2 O →CO 2 +3
    2 O これらの反応式から明らかなように、各電極の反応は活物質である燃料(メタノール)または酸化剤(酸素)、
    プロトン(H + )および電子(e - )の授受が同時におこなうことができる電極内の三相界面でのみ進行する。

    【0006】このような機能を有する燃料電池用電極は、触媒粒子とプロトン導電体である固体高分子電解質とを含み、触媒粒子が固体高分子電解質中に三次元に分布するとともに内部に複数の細孔が形成された多孔性の電極であり、触媒粒子と固体高分子電解質とが混ざり合ってこれらが三次元に分布するとともに、内部に複数の細孔が形成され、触媒粒子が電極反応の触媒の役割と同時に電子伝導チャンネルの役割を、固体電解質がプロトン伝導チャンネルの役割を、細孔が、酸素または水素や燃料および生成物である水の供給排出チャンネルの役割を担う。 そして電極内にこれら3つのチャンネルが三次元的に広がり、ガス、プロトン(H + )および電子(e - )の授受を同時におこなうことのできる三相界面が無数に形成されて、電極反応の場が提供されている。

    【0007】従来、このような構造を有する電極は、上記イオン交換膜と同じ組成からなる高分子をアルコールに溶解した固体高分子電解質溶液と触媒粒子とを含むペーストを高分子フィルム上に製膜(一般に膜厚3〜30
    μm)し、こののち加熱乾燥されることによって作製される。 また、必要に応じてPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)粒子分散溶液がこのペーストに加えられることもある。

    【0008】ここで、カソードの触媒粒子としては酸素の電気化学的還元反応に高い触媒活性を示す白金黒が用いられている。 またアノード触媒粒子には、メタノールの電気化学的酸化反応に対する活性が高い白金族金属元素(A)を含む触媒、たとえばPt−RuO X合金やP
    t−Sn合金粒子が用いられている。

    【0009】

    【発明が解決しようとする課題】PEFCはコストが高く、そのことがPEFC実用化の障壁となっている。 たとえばDMFC用のカソードには白金黒が、アノードにはPt−RuO X粒子が触媒粒子として用いられているが、実用に際して十分な出性能を得るためには、2.
    3mg/cm 2もの白金黒と2.2mg/cm 2ものPt
    −RuO X粒子とが必要であり、 DMFCのコストを著しく高くしている要因となっている(XiBoming
    Ren,J. Electrochem. Soc. ,
    43 ,L12(1996))。

    【0010】このように、触媒として用いられる白金族金属のコストが高く、PEFCコストを引き上げる主な要因となっているために、電極に担持する触媒金属である白金族金属量をいかに減らすかが技術開発の焦点となっている。

    【0011】燃料電池用電極の代表的な製造方法は、上記に説明したように、触媒粒子と固体高分子電解質溶液とを混錬して作製したペーストを製膜して用いるものであるが、その電極の電極反応に対する活性は、金属触媒の表面積に強く依存する。

    【0012】単位重量あたりの表面積が著しく大きな触媒としてラネー触媒がある。 これは、電極反応に対して触媒作用を持つ金属元素(x)と水またはアルカリ、酸などの水溶液に可溶な金属元素(y)との合金から、水またはアルカリ、酸などの水溶液水に金属元素(y)を溶かしだして得られる触媒で、気孔が多くそのため比表面積の大きな触媒で非常に触媒活性が高いことが知られている。 ここで、この金属元素(y)を溶かしだすことを展開という。

    【0013】しかし、たとえばメタノールの酸化反応に高活性なラネー触媒を触媒粒子として用いると、ラネー触媒と固体高分子電解質溶液とを混錬してペーストを作る際に、ラネー触媒の作用により固体高分子電解質溶液中のアルコールと空気中の酸素とが反応して発熱して、
    発火する可能性があるために、ラネー触媒は触媒活性は高いものの燃料電池用電極の触媒として用いることができないという問題点がある。

    【0014】そこで、本発明は、触媒活性の高いラネー触媒を含む燃料電池用電極の製造方法およびそれを用いた直接メタノール燃料電池を提供することを目的とする。

    【0015】

    【課題を解決するための手段】本発明は、比表面積が大きく、触媒活性を示す白金族金属元素(A)を主体とする触媒粒子も、その展開前の金属粒子は触媒活性が低いこと、白金族金属元素(A)とイオン化傾向が水素より大きな金属元素(B)とを含む金属粒子と固体高分子電解質とを含む混合体(a)と水溶液、好ましくはpH=
    3以下、さらに好ましくはpH=1以下の酸性水溶液との接触により金属粒子から金属元素(B)の陽イオンが円滑に溶出することと、その水溶液との接触により金属粒子から溶出した金属元素(B)の陽イオンが、固体高分子電解質、好ましくはプロトン伝導性高分子、好ましくは陽イオン交換樹脂、さらに好ましくはパーフルオロカーボンスルフォン酸またはスチレン−ジビニルベンゼン系のスルフォン酸型陽イオン交換樹脂内を円滑に拡散することに着目して得られたものである。

    【0016】さらに、本発明は、白金族金属化合物とイオン化傾向が水素より大きな金属元素(B)の化合物と固体高分子電解質とを含む混合体(b)を用意し、これらの化合物を化学的に還元することにより上記混合体(a)を製造することが可能であること、この際、還元により生じた金属粒子を固体高分子電解質が被覆して保護作用を示し、金属粒子同士が直接接触するのを防いで、それらの金属粒子の凝集が防止されることを見出すことにより得られたものである。

    【0017】すなわち、本発明の燃料電池用電極の製造方法は、白金族金属元素(A)とイオン化傾向が水素より大きな金属元素(B)とを含む金属粒子と固体高分子電解質とを含む混合体(a)から、水溶液と接触させて金属元素(B)を取り除く工程を経ることを特徴とする。 さらに好ましくは白金族金属化合物とイオン化傾向が水素より大きな金属元素(B)の化合物と固体高分子電解質とを含む混合体(b)を用意し、これらの化合物を化学的に還元して上記混合体(a)を製造することを特徴とする。

    【0018】

    【発明の実施の形態】本発明の製造方法が適用される燃料電池用電極は、例えば、触媒粒子と固体高分子電解質とを含み、触媒粒子が固体高分子電解質中に三次元に分布するとともに、内部に複数の細孔が形成された多孔性の電極であって、触媒粒子により形成された電子伝導チャンネル、固体高分子電解質により形成されたプロトン伝導チャンネル、多数の細孔により形成された活物質および生成物の供給、排出チャンネルを有するものであり、触媒粒子は白金属金属元素を主体とする比表面積の大きなラネー触媒粒子である。

    【0019】そして、この電極は、例えば、イオン交換膜の両面に接合され、さらにこれらの上に給電体が設けられることによって、燃料電池用電極として用いられる。 ここで、白金属金属元素を主体とするラネー触媒粒子とは、ひとつ以上の白金属金属元素を含み、その元素の占める割合が51%以上のラネー触媒粒子である。

    【0020】本発明の燃料電池用電極の製造方法において用いられる白金族金属元素(A)は、酸素還元反応、
    メタノールまたは水素またはCO酸化反応に対する触媒活性の高いものが選択され、とくに白金とロジウムとルテニウムとイリジウムとパラジウムとよりなる群より選ばれた元素が好ましいがこれに限るものではない。

    【0021】また、イオン化傾向が水素より大きな金属元素(B)は、安価な金属から選択されるが、マグネシウムとアルミと亜鉛とクロムと鉄とコバルトとニッケルとよりなる群より選ばれた少なくともひとつの金属元素であることが好ましいが、これに限るものではない。

    【0022】本発明の白金族金属元素(A)とイオン化傾向が水素より大きな金属元素(B)とを含む金属粒子とは、白金属金属元素をひとつ以上とイオン化傾向が水素より大きな金属元素(B)をひとつ以上とを含む金属粒子、とくに好ましくはそれら金属の固溶体や金属間化合物などの合金粒子であることが好ましい。

    【0023】本発明の燃料電池用電極に使用する固体高分子電解質とは、プロトン伝導性高分子、好ましくは陽イオン交換樹脂、さらに好ましくはパーフルオロカーボンスルフォン酸またはスチレン−ジビニルベンゼン系のスルフォン酸型の陽イオン交換樹脂であり、これらの固体高分子電解質はイオン化傾向が水素より大きな金属元素(B)を混合体(a)からを取り除く際に、金属元素(B)の陽イオンが、固体高分子電解質内のイオン拡散経路を容易に拡散できるために好ましい。

    【0024】本発明の白金族金属元素(A)とイオン化傾向が水素より大きな金属元素(B)とを含む金属粒子と固体高分子電解質とを含む混合体(a)は、それを用いて作製される電極の電子伝導性向上のために必要に応じてカーボン粒子を含むことは好ましい。 また、その電極の撥水性向上のためには、PTFE微粒子などのフッ素樹脂を含むことが好ましい。

    【0025】そして混合体(a)は、白金族金属元素(A)とイオン化傾向が水素より大きな金属元素(B)
    とを含む金属粒子と固体高分子電解質とを含み、その金属粒子が固体高分子電解質中に三次元に分布するとともに、内部に複数の細孔が形成された膜形状を有する多孔性の固体であることが好ましい。

    【0026】そして混合体(a)は、白金族金属元素(A)とイオン化傾向が水素より大きな金属元素(B)
    とを含む金属粒子と固体高分子電解質溶液と、さらに必要に応じてPTFE粒子分散溶液とよりなるペーストを高分子フィルム上に製膜(好ましくは膜厚3〜30μ
    m)したのち乾燥して、または、白金族金属元素(A)
    とイオン化傾向が水素より大きな金属元素(B)とを含む金属粒子とPTFE粒子分散溶液とよりなるペーストを高分子フィルム上に製膜(好ましくは膜厚3〜30μ
    m)して乾燥したのち、固体高分子電解質溶液を塗布、
    含浸、乾燥させて、または、白金族金属元素(A)とイオン化傾向が水素より大きな金属元素(B)とを含む金属粒子と固体高分子電解質溶液、さらに必要に応じてP
    TFE粒子分散溶液とよりなるペーストを導電性多孔質体のカーボン電極基材上に塗布後に、乾燥して、または、白金族金属元素(A)とイオン化傾向が水素より大きな金属元素(B)とを含む金属粒子とPTFE粒子分散溶液とよりなるペーストを導電性多孔質体のカーボン電極基材上に塗布して、乾燥したのち、固体高分子電解質溶液を塗布、含浸、乾燥させて作製されるのが好ましい。

    【0027】また、上述の各ペーストには、必要に応じてカーボン粒子が加えられても良く、その場合、カーボン粒子が先述の電子伝導チャンネルを形成する役目を担うために、のちに得られる電極の電子伝導性が向上する。 また、その電極の撥水性向上のためには、PTFE
    微粒子などのフッ素樹脂を含むことが好ましい。

    【0028】さらに、白金族金属元素(A)とイオン化傾向が水素より大きな金属元素(B)とを含む金属粒子と固体高分子電解質との混合体(a)をイオン交換膜の両面、または片面に接合した形態としても良い。

    【0029】上記の固体高分子電解質溶液は、プロトン伝導性高分子好ましくは陽イオン交換樹脂、さらに好ましくはパーフルオロカーボンスルフォン酸またはスチレン−ジビニルベンゼン系のスルフォン酸型陽イオン交換樹脂をアルコールまたはアルコールと水の混合溶液などに溶解した液状のものが好ましい。

    【0030】さらに本発明の燃料電池用電極の製造方法において、白金族金属元素(A)とイオン化傾向が水素より大きな金属元素(B)とを含む金属粒子と固体高分子電解質とを含む混合体(a)から、水溶液と接触させて金属元素(B)を取り除く工程の水溶液は、pH=3
    以下、さらに好ましくはpH=1以下の酸性水溶液が、
    混合体(a)とその水溶液との接触により金属粒子から金属元素(B)の陽イオンが円滑に溶出するためによい。 とくに塩酸水溶液や硫酸水溶液、硝酸水溶液が好ましい。

    【0031】そして、混合体(a)とその水溶液との接触により金属粒子から溶出した金属元素(B)の陽イオンが、混合体(a)から円滑に取り除かれるためには、
    金属元素(B)の陽イオンが固体高分子電解質内のイオン拡散経路を容易に拡散できるように、固体高分子電解質はプロトン伝導性高分子、好ましくは陽イオン交換樹脂、さらに好ましくはパーフルオロカーボンスルフォン酸またはスチレン−ジビニルベンゼン系のスルフォン酸型陽イオン交換樹脂であることが好ましい。

    【0032】本発明の燃料電池用電極の製造方法において、白金族金属の化合物とイオン化傾向が水素より大きな金属元素(B)の化合物と固体高分子電解質とを含む混合体(b)は、白金属金属の化合物をひとつ以上と、
    イオン化傾向が水素より大きな金属元素(B)の化合物をひとつ以上と固体高分子電解質とを含む混合体である。 そして、白金族金属の化合物および金属元素(B)
    の化合物は、それらの化合物が還元されて白金族金属元素(A)と金属元素(B)とを含む金属粒子、さらに好ましくはこれらの元素を含む合金になることが可能な化合物であり、例えば還元によりこれらの元素を含む合金粒子が生成されるものを用いる。

    【0033】そこで、本発明の燃料電池用電極の製造方法において、白金族金属化合物とイオン化傾向が水素より大きな金属元素(B)の化合物と固体高分子電解質とを含む混合体(b)を作製し、これらの化合物を化学的に還元することにより白金族金属元素(A)とイオン化傾向が水素より大きな金属元素(B)とを含む金属粒子と固体高分子電解質とを含む上記混合体(a)を製造するには、白金族金属化合物として白金とロジウムとルテニウムとイリジウムとパラジウムとよりなる群より選ばれた元素の化合物をひとつ以上と、金属元素(B)の化合物としては、アルミニウムとクロムとマンガンと鉄とコバルトとニッケルとよりなる群より選ばれた元素の化合物をひとつ以上と固体高分子電解質とを含む混合体(b)を用意して、混合体(b)中のこれら化合物を化学的に還元することが好ましい。

    【0034】白金族金属化合物とイオン化傾向が水素より大きな金属元素(B)の化合物は、それぞれ金属塩の形態を有するものが好ましく、混合体(b)において固体高分子電解質中に均一に分散するように、水またはアルコールに可溶なものが好ましい。

    【0035】白金族金属化合物とイオン化傾向が水素より大きな金属元素(B)の化合物と固体高分子電解質とを含む混合体(b)は、それを用いて作製される電極の電子伝導性向上のために必要に応じてカーボン粒子を含むことは好ましい。 また、その電極の撥水性向上のためには、PTFE微粒子などのフッ素樹脂を含むことが好ましい。

    【0036】白金族金属化合物とイオン化傾向が水素より大きな金属元素(B)の化合物と固体高分子電解質とを含む混合体(b)は、液体状、固体状いずれの形態を有するものでも良いが、例えば、白金族金属化合物とイオン化傾向が水素より大きな金属元素(B)の化合物と固体高分子電解質とを含み、これらの化合物が固体高分子電解質中に三次元に分布するとともに、内部に複数の細孔が形成された膜形状等を有する多孔性の固体であることが好ましい。

    【0037】そして、水またはアルコールに可溶な白金族金属化合物とイオン化傾向が水素より大きな金属元素(B)の化合物と固体高分子電解質溶液とを混錬した混合溶液を製作し、その後加熱などにより混合溶液を濃縮させて白金族金属化合物と金属元素(B)化合物とを固体高分子電解質中に均一に析出させた混合体(b)は好ましい。

    【0038】ここで、混合溶液製作のときに、この混合溶液に水またはアルコールを加えて、白金族金属化合物と金属元素(B)の化合物が固体高分子電解質溶液に溶解した状態にすることは、その後混合溶液をたとえば加熱濃縮させてこれら化合物を固体高分子電解質中に析出さた際に、それら化合物が固体高分子電解質中により均一に析出するのでとくに好ましい。

    【0039】そして混合体(b)は、白金族金属化合物とイオン化傾向が水素より大きな金属元素(B)の化合物と固体高分子電解質溶液と、さらに必要に応じてPT
    FE粒子分散溶液とよりなるペーストを高分子フィルム上に製膜(好ましくは膜厚3〜30μm)したのちに乾燥して、または、白金族金属化合物とイオン化傾向が水素より大きな金属元素(B)の化合物とPTFE粒子分散溶液とよりなるペーストを高分子フィルム上に製膜(好ましくは膜厚3〜30μm)して乾燥したのち、固体高分子電解質溶液を塗布、含浸させて、または、白金族金属化合物とイオン化傾向が水素より大きな金属元素(B)の化合物と固体高分子電解質溶液と、さらに必要に応じてPTFE粒子分散溶液とよりなるペーストを導電性多孔質体のカーボン電極基材上に塗布後に、乾燥して、または、白金族金属化合物とイオン化傾向が水素より大きな金属元素(B)の化合物とPTFE粒子分散溶液とよりなるペーストを導電性多孔質体のカーボン電極基材上に塗布して、乾燥したのち、固体高分子電解質溶液を塗布、含浸させて作製されるのが好ましい。

    【0040】また、上述の各ペーストには、必要に応じてカーボン粒子が加えられても良く、その場合、カーボン粒子が先述の電子伝導チャンネルを形成する役目を担うために、のちに得られる電極の電子伝導性が向上する。 また、そののちに得られる電極内の撥水性向上のためには、PTFE微粒子などのフッ素樹脂を含むことが好ましい。

    【0041】さらに、白金族金属化合物とイオン化傾向が水素より大きな金属元素(B)の化合物とと固体高分子電解質との混合体(b)をイオン交換膜の両面、または片面に接合した形態としても良い。

    【0042】上記の固体高分子電解質溶液は、プロトン伝導性高分子好ましくは陽イオン交換樹脂、さらに好ましくはパーフルオロカーボンスルフォン酸またはスチレン−ジビニルベンゼン系のスルフォン酸型陽イオン交換樹脂をアルコールまたはアルコールと水の混合溶液などに溶解した液状のものが好ましい。

    【0043】たとえば上記の方法により白金族金属化合物とイオン化傾向が水素より大きな金属元素(B)の化合物と固体高分子電解質とを含む混合体(b)を作製し、これらの合物を化学的に還元するには、量産に適した還元剤を用いる化学的な還元方法が好ましく、NBB
    4などの水素化ホウ素化合物、ジメチルアミンボランなどのアルキルアミンボランやN 24・H 2 O、N 26
    Cl 2などのヒドラジン水和物またはヒドラジン化合物などの還元剤と水またはアルコールなどの溶媒とを含む還元溶液を用いた液相中での還元、または水素ガスまたは水素含有ガスを用いた気相中での還元、またはヒドラジンを含んだ不活性ガスを用いた気相中での還元を用いることができるが、とくに、水素ガスまたは水素含有ガスによって還元する方法は、その還元方法により得られる金属粒子が、液相中での還元方法で得られる金属粒子に比べてより高分散で微粒子となることと, 白金族金属元素(A)と金属元素(B)とからなる合金粒子となる可能性が高くなることから好ましい。

    【0044】ここで、還元により得られる金属粒子を、
    白金属金属元素をひとつ以上とイオン化傾向が水素より大きな金属元素(B)をひとつ以上とを含む合金とするためには、ひとつ以上の白金属金属の化合物と、ひとつ以上のイオン化傾向が水素より大きな金属元素(B)の化合物とが同時に還元されるように還元温度や圧力など還元条件を選定することが好ましい。

    【0045】また、還元により得られる金属粒子を、白金属金属元素をひとつ以上と、イオン化傾向が水素より大きな金属元素(B)をひとつ以上とを含む混合物とするためには、ひとつ以上の白金属金属の化合物と、ひとつ以上のイオン化傾向が水素より大きな金属元素(B)
    の化合物が順次還元されるように、還元温度や圧力をを経時的に変えることが好ましい。

    【0046】このようにして得られた2つ以上の金属元素からなる触媒物質と固体高分子電解質とを含む燃料電池用電極は、DMFCの電極として好ましく、とくに燃料の酸化反応に合金触媒を必要とするDMFCのアノードとして好ましい。

    【0047】

    【実施例】以下、本発明を好適な実施例を用いて説明する。

    【0048】[実施例1]塩化白金酸カリウム( K 2
    tCl 6 )と塩化ルテニウム(RuCl 3 )と硝酸ニッケル(Ni(NO 32 )とパーフルオロカーボンスルフォン酸型イオン交換樹脂の固体高分子電解質溶液(アルドリッチ社製、ナフィオン5wt%溶液)とを混錬したペーストを、撥水性を付与した導電性多孔質体のカーボン電極基材(0.5mm)上に塗布して、窒素雰囲気中で120℃、1時間乾燥し、白金族金属化合物とイオン化傾向が水素より大きな金属元素(Ni)の化合物と固体高分子電解質とを含む混合体を得た。

    【0049】ひきつづき、この混合体を200℃、15
    気圧の水素雰囲気中で8時間放置し、塩化白金酸カリウムと塩化ルテニウムと硝酸ニッケルを還元した。 それを、3mol/lの塩酸水溶液に6時間浸漬し、さらに、精製水で十分洗浄し実施例電極Cを得た。 別途行った分析により、電極Cの白金量およびルテニウム量は,
    それぞれ約2mg/cm 2であった。

    【0050】[実施例2]塩化白金酸カリウム( K 2
    tCl 6 )と硝酸ニッケル(Ni(NO 32 )と固体高分子電解質溶液(アルドリッチ社製、ナフィオン5wt
    %溶液)とを混錬したペーストを、撥水性を付与した導電性多孔質体のカーボン電極基材(0.5mm)上に塗布して、窒素雰囲気中で120℃、1時間乾燥し白金族金属化合物とイオン化傾向が水素より大きな金属元素(Ni)の化合物と固体高分子電解質とを含む混合体を得た。

    【0051】ひきつづき、この混合体を200℃、15
    気圧の水素雰囲気中で8時間放置し、塩化白金酸カリウムと塩化ルテニウムと硝酸ニッケルを還元した。 それを、3mol/lの塩酸水溶液に6時間浸漬し、さらに、精製水で十分洗浄し実施例電極Dを得た。 別途行った分析により、電極Dの白金量は約3mg/cm 2であった。

    【0052】[比較例1]Pt−RuOx微粉末と固体高分子電解質溶液(アルドリッチ社製、ナフィオン5w
    t%溶液)とを混錬したペーストを、撥水性を付与した導電性多孔質体のカーボン電極基材(0.5mm)上に塗布して、窒素雰囲気中で120℃、1時間乾燥して比較例電極Eを得た。

    【0053】ここで、先のペースト作製の際、比較例電極Eの白金量およびルテニウム量がは,それぞれ約2m
    g/cm 2となるようにPt−RuOx微粉末量を調整した。

    【0054】[比較例2]白金黒と固体高分子電解質溶液(アルドリッチ社製、ナフィオン5wt%溶液)とを混錬したペーストを、撥水性を付与した導電性多孔質体のカーボン電極基材(0.5mm)上に塗布して、窒素雰囲気中で120℃、1時間乾燥して比較例電極Fを得た。

    【0055】ここで、先のペースト作製の際、比較例電極Fの白金量が約3mg/cm 2となるように白金黒量を調整した。

    【0056】実施例電極CおよびDをホットプレス(1
    40℃)にてパーフルオロスルフォン酸膜からなるイオン交換膜(デュポン社製、商品名ナフィオン、膜厚約5
    0μm)の両面にそれぞれ接合し、燃料電池の単セルに組んでセル1を得た。

    【0057】つぎに、比較例電極EおよびFをホットプレス(140℃)にてパーフルオロスルフォン酸膜からなるイオン交換膜(デュポン社製、商品名ナフィオン、
    膜厚約50μm)の両面にそれぞれ接合し、燃料電池の単セルに組んでセル2を得た。

    【0058】これらのセルのに燃料として1mol/l
    のメタノール水溶液(80℃)を、酸化剤として酸素(2気圧、80℃)を供給した際の電流―電圧特性を図1に示す。

    【0059】ここで、セルの運転に際しては、電極C、
    Eをアノードとして、電極D、Fがカソードとして働くように電極C、Eに燃料を、電極D、Fに酸化剤を供給した。

    【0060】図1より、本発明によるセル1は、従来のセル2と同等の触媒担持量であるが、従来のセル2に比べて高い出力電圧を示すことがわかる。

    【0061】これは、本発明の電極は用いられている触媒が多孔性で比表面積が大きいために触媒活性が高いことに起因している。

    【0062】

    【発明の効果】本発明の製造方法によれば、多孔性で比表面積が大きく活性の高い触媒と固体高分子電解質とからなる燃料電池用電極を安全に製造できる。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】セル1および2の電流―電圧特性を示す図。

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