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温度検出装置及び回転検出装置

阅读:1022发布:2020-08-24

专利汇可以提供温度検出装置及び回転検出装置专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且【課題】リアルタイムにレゾルバの 温度 を演算することのできる温度検出装置及び回転 角 検出装置を提供することにある。 【解決手段】回転角検出装置10(温度検出装置)は、励磁電圧VAが印加される励磁コイル及び励磁電圧VAに応じた各電圧 信号 VB,VCを出 力 する各出力コイルが巻回されてなるレゾルバ20と、励磁電圧VAについて位相を検出するとともに、励磁電流IAについて位相を検出する温度演算部(センサマイコン32)を備える。そして、温度演算部(センサマイコン32)は、励磁電圧VAと励磁電流IAとの位相差に基づきレゾルバ20における温度を演算する。 【選択図】図1,下面是温度検出装置及び回転検出装置专利的具体信息内容。

励磁電圧が印加される励磁コイル及び前記励磁電圧に応じた電圧信号を出する出力コイルが巻回されてなるレゾルバと、 前記励磁電圧について少なくとも位相を検出する電圧検出部と、 前記励磁電圧と相関性を有する電気信号について少なくとも位相を検出する信号検出部と、 前記電圧検出部及び前記信号検出部にて検出される前記励磁電圧と前記電気信号との位相差に基づき前記レゾルバにおける温度を演算する温度演算部と、 を備える温度検出装置。請求項1に記載の温度検出装置と、 前記レゾルバの前記出力コイルから出力される電圧信号に基づく検出対象とする回転体における回転を演算する回転角演算部と、 前記温度演算部が演算した温度に基づいて前記回転角演算部が演算する回転角に対して温度補償を行う温度補償部と、 を備える回転角検出装置。前記温度補償部は、前記回転角演算部が演算する回転角において温度に依存する精度誤差を前記温度演算部が演算した温度を用いて補償する請求項2に記載の回転角検出装置。

说明书全文

本発明は、温度検出装置及び回転検出装置に関する。

ロータの回転角に応じた電圧信号を出するレゾルバが知られている。レゾルバでは、温度に依存して検出精度が変動する可能性があり、温度による補償が必要な場合も少なくない。そこで、レゾルバの温度を検出するのに、サーミスタ等の温度センサを用いるのではなくレゾルバそれ自体を用いるようにしたものもある。例えば、レゾルバそれ自体を温度の検出に用いる方法としては、特許文献1に記載のものが知られている。特許文献1には、レゾルバから出力される各相の電圧信号に基づいてsin近似又はcos近似して得られる各振幅の位相差を演算し、その演算結果から温度を演算することを開示している。

特開2003−315162号公報

ところで、特許文献1の方法では、レゾルバから出力される各相の電圧信号の一周期中に出力値を複数回取り込み、これら取り込んだ出力値をsin近似又はcos近似することで各振幅が得られる。そのため、特許文献1の方法では、少なくとも一周期前に取り込んだ出力値に基づく温度が演算される。もっとも、レゾルバの用途によっては、特許文献1の方法でも何ら支障がないこともあるところ、リアルタイムに温度を演算したいといった要望もある。

本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、リアルタイムにレゾルバの温度を演算することのできる温度検出装置及び回転角検出装置を提供することにある。

上記課題を解決するために、温度検出装置は、励磁電圧が印加される励磁コイル及び励磁電圧に応じた電圧信号を出力する出力コイルが巻回されてなるレゾルバと、励磁電圧について少なくとも位相を検出する電圧検出部と、励磁電圧と相関性を有する電気信号について少なくとも位相を検出する信号検出部と、電圧検出部及び信号検出部にて検出される励磁電圧と電気信号との位相差に基づきレゾルバにおける温度を演算する温度演算部とを備えている。

上記構成によれば、励磁電圧が印加される場合において、励磁電圧についての位相を検出することができることはもちろんのこと、励磁電圧と相関性を有する電気信号についての位相も検出することができる。

そして、レゾルバの温度を演算しなければいけないのは、レゾルバから電圧信号が出力される状況であることは言うまでもないことである。もっともレゾルバから電圧信号が出力される状況では、言うまでもなく励磁電圧が印加されている。そのため、レゾルバから電圧信号が出力される状況では、励磁電圧と上記電気信号との位相をリアルタイムに検出することができる。したがって、励磁電圧と上記電気信号との位相差からリアルタイムにレゾルバの温度を演算することができる。

こうした温度検出装置を備えた回転角検出装置は、レゾルバの出力コイルから出力される電圧信号に基づく検出対象とする回転体における回転角を演算する回転角演算部と、温度演算部が演算した温度に基づいて回転角演算部が演算する回転角に対して温度補償を行う温度補償部とを備えている。

上記構成によれば、回転角演算部が演算する回転角に対する温度補償において、リアルタイムで演算されるレゾルバの温度を用いることができるので、温度補償についてもリアルタイムに行うことができる。したがって、回転角演算部が演算する回転角の検出精度の向上を図ることができる。

なお、レゾルバから出力される電圧信号の温度に基づく変動の補償として、温度補償部は、温度演算部が演算した温度を用いて回転角演算部が演算する回転角における温度に依存する精度誤差を補償することができる。

例えば、レゾルバの温度の変動に依存して変動するものとして、レゾルバから出力される電圧信号の波高値がある。この波高値の変動がレゾルバの精度誤差として回転角の検出精度に悪影響を及ぼしうる。こうしたレゾルバの温度の変動に依存して変動する波高値の変動を補償する場合、レゾルバの温度が変動したとしてもこれによる精度誤差を小さくすることができる。このように、レゾルバでの回転角の検出精度に悪影響を及ぼす要因に対しても、リアルタイムに対処することができる。

本発明によれば、リアルタイムにレゾルバの温度を演算することができる。

回転角検出装置を示す正面図。

第1実施形態の回転角検出装置におけるレゾルバの構成を模式的に示す図。

第1実施形態の回転角検出装置におけるセンサマイコンの制御構成を示す図。

第1実施形態の励磁電圧と励磁電流との位相の関係を示す図。

(a),(b)は励磁電圧及び励磁電流の位相差とレゾルバの温度との関係について検証結果を示す図。

第2実施形態の回転角検出装置におけるレゾルバの構成を模式的に示す図。

第2実施形態の回転角検出装置におけるセンサマイコンの制御構成を示す図。

第2実施形態の励磁電圧と励磁電流と各電圧信号との位相の関係を示す図。

第2実施形態の励磁電圧と各電圧信号との位相の関係を示す図。

(第1実施形態) 以下、温度検出装置及び回転角検出装置の第1実施形態について説明する。 図1に示すように、回転角検出装置10は、例えば、モータの回転角を検出するモータ回転角センサとして用いられるものである。

回転角検出装置10は、軸線mを中心に回転可能に設けられたモータの回転軸21(回転体)を検出対象としてその回転角に応じた振幅によるsin波形又はcos波形の電圧信号を出力するレゾルバ20を備える。また、回転角検出装置10は、レゾルバ20に対してインバータ等の交流発生装置31を介して励磁電圧(励磁電力)を印加するセンサECU30を備える。センサECU30は、レゾルバ20からの上記電圧信号等の各種出力を入力することでレゾルバ20の温度の演算や回転軸21の回転角の演算等を行う。すなわち、回転角検出装置10は、レゾルバ20の温度の演算を行う機能を備える温度検出装置でもある。

図1に示すように、レゾルバ20は、回転軸21の外周面に嵌合される円筒状のロータ22、及びロータ22の同軸状に設けられる円環状のステータ23を備える。なお、ロータ22は、外周に所定数の突極部が形成された電磁鋼板を積載してなる。

ステータ23の内周には、その周方向に等間隔を隔ててT字状の複数のティース24がロータ22に向かって突設される。各ティース24には、インシュレータ25を介してレゾルバコイル26がそれぞれ巻回される。レゾルバコイル26は、励磁電圧VAが印加される励磁コイル26a、励磁電圧VAに応じた励磁電流IAに基づいて電圧が誘起される2相の出力コイル26b,26cを所定の組み合わせで組み合わせて各ティース24に巻回される。レゾルバ20は、各出力コイル26b,26cに誘起される電圧に基づいて、振幅変化の位相の異なる(ここでは、90°ずれた)電圧信号VB,VCをそれぞれ出力する。すなわち、一方の電圧信号VBがsin波形の信号を出力する場合、これと90°ずれた他方の電圧信号VCがcos波形の信号を出力する。なお、ステータ23は、各ティース24がそれぞれ形成された電磁鋼板を積載してなる。

図1に示すように、センサECU30は、交流発生装置31と、マイクロプロセッシングユニット等からなるセンサマイコン32とを備える。センサECU30(センサマイコン32)は、複数の信号線R1,L1,OutB,OutC,Comを介してレゾルバ20に励磁電圧VAを印加したり、レゾルバ20から各電圧信号VB,VC等を入力したりする。また、センサECU30(センサマイコン32)は、内部で演算して得られた回転軸21の回転角θrを、CAN等の信号線33を介して他のECU40,50等に出力する。他のECU40,50は、例えば、モータの回転角制御を行うものの他、モータの回転角θrを用いた制御を行うものである。

ここで、レゾルバ20の構成について説明する。 図2に示すように、レゾルバコイル26は、各信号線R1,L1,OutB,OutC,Comを介してセンサECU30と電気的に接続される。励磁コイル26aの一端は、信号線R1を介してセンサECU30から励磁電圧VAが印加可能に接続される。

励磁コイル26aに対して直交して配置される出力コイル26bの一端は、信号線OutBを介してセンサECU30に対して電圧信号VBを出力可能に接続される。こうした出力コイル26bは、励磁コイル26aとの位置関係において、回転軸21(ロータ22)の回転角θに応じた振幅によるsin波形のセンサ信号をそれぞれ出力する。

励磁コイル26aに対して平行に配置される出力コイル26cの一端は、信号線OutCを介してセンサECU30に対して電圧信号VCを出力可能に接続される。こうした出力コイル26cは、励磁コイル26aとの位置関係において、回転軸21(ロータ22)の回転角θに応じた振幅によるcos波形のセンサ信号をそれぞれ出力する。

レゾルバコイル26(26a,26b,26c)について、各信号線R1,OutB,OutCに接続されていない他端は、信号線Comを介してセンサECU30に接続される。こうしたレゾルバコイル26は、信号線Comを介して短絡処理される。

また、励磁コイル26aにおいて、各信号線R1,Comの間には、励磁コイル26aに通電される励磁電流を分流して検出可能にするシャント抵抗27が接続される。シャント抵抗27の一端は、信号線L1を介してセンサECU30に対して励磁電流IAに比例する電圧を出力可能に接続される。シャント抵抗27の他端は、信号線Comを介してセンサECU30に接続されることで、短絡処理される。

次に、センサECU30のセンサマイコン32の各機能について、詳しく説明する。 図3に示すように、センサマイコン32は、レゾルバ20に印加する励磁電圧VAの波形と、レゾルバ20における励磁コイル26aのシャント抵抗27を通じてレゾルバ20に通電される励磁電流IAの波形とをそれぞれモニタし、これらの位相差Δαに基づきレゾルバ20の温度を演算する温度演算部34を有する。センサマイコン32(温度演算部34)は、励磁電圧VAの波形について位相を検出する励磁電圧検出部となるとともに、シャント抵抗27を含めて励磁電流IAの波形について位相を検出する信号検出部となる。特に、レゾルバ20を含み、センサマイコン32(センサECU30)のなかでも温度演算部34によって温度検出装置が構成される。

また、センサマイコン32は、温度演算部34が演算したレゾルバ20の温度に基づき、回転軸21の回転角θrを演算する際の温度補償量Vcompを演算する温度補償部35を有する。また、センサマイコン32は、レゾルバ20が出力する各電圧信号VB,VCに基づき回転軸21の回転角θrを演算する回転角演算部36を有する。

ところで、レゾルバでは、励磁コイル等に基づく、所謂、巻線抵抗が温度によって変動することは知られている。これは、巻線抵抗に関わる、所謂、自己インダクタンスやキャパシタンス等がそれぞれ温度に依存するパラメータを含むことから説明できる。すなわち、こうした温度(巻線抵抗)は、レゾルバ20での回転角θrの検出精度を低下させるような悪影響を与えることも確認されている。具体的に、レゾルバ20では、該レゾルバ20(又はその周囲)の温度(巻線抵抗)の変動に応じて各電圧信号VB,VCのオフセット値(波高値)が変動する、所謂、温度ドリフトを生じる。この波高値の変動がレゾルバ20の精度誤差として回転角θrの検出精度に悪影響を及ぼしうる。

そこで、温度演算部34、温度補償部35、及び回転角演算部36(センサマイコン32)は、レゾルバ20の温度を検出するとともに、こうした温度に基づき、各電圧信号VB,VCの温度ドリフトの影響を補償する。ただし、温度ドリフトの影響を補償するためには、レゾルバの温度の検出が必須である。したがって、温度演算部34、温度補償部35、及び回転角演算部36(センサマイコン32)は、以下のような機能を有する。

図3に示すように、温度演算部34は、交流発生装置31を通じて励磁コイル26aに印加する励磁電圧VAと、その時に励磁コイル26aを通電する励磁電流IA(正確には、シャント抵抗27における励磁電流IAに比例する電圧)とを入力する。ここで入力する励磁電圧VAは、交流発生装置31からセンサECU30内を通じて直接的に入力される。また、ここで入力する励磁電流IAは、励磁電圧VAに対してレゾルバ20の温度の影響を受けることで位相差を生じうるものである。

そして、温度演算部34は、入力する励磁電圧VAについて位相αVを検出するとともに、入力する励磁電流IAについて位相αIを検出する。温度演算部34は、位相αV及び位相αIから励磁電圧VAと励磁電流IAにおける位相差Δαを演算(検出)する。

すなわち、例えば、図4に示すように、位相αVとする励磁電圧VA(図中、実線)が検出されている場合、励磁電圧VAの波高値に対してインピーダンスに応じた分だけ低い波高値を有する励磁電流IA(図中、破線)が検出される。励磁電流IAは、励磁電圧VAの位相に対して位相差Δαとなる位相αIを有する。

ここで、励磁電圧と励磁電流との位相差について言えば、自己インダクタンスやキャパシタンスによってその位相角度が得られる(互いに相関性を有している)ことも知られている。そこで、本発明の発明者は、これら自己インダクタンスやキャパシタンス等で定義される位相差Δαが温度Tに依存して変動する点に着目し、位相差Δαを演算することができれば、そこからレゾルバ20の温度Tを演算できることを見出した。

そして、図5(a),(b)の一例に示すように、こうした事象の正当性を証明するために、発明者は、実際に励磁コイルに印加する励磁電圧とそれに基づく励磁電流との位相差と、励磁コイル(レゾルバ)における温度との関係について、検証実験を行った。例えば、図5(a)は、軸倍角4(4X)とし、周波数1及び周波数2の異なる周波数の交流電力を供給した場合の検証結果を示す。また、図5(b)は、軸倍角5(5X)とし、同じく周波数1及び周波数2の異なる周波数の交流電力を供給した場合の検証結果を示す。これら検証結果によれば、励磁電圧及び励磁電流の位相差が大きいほどレゾルバの温度が低く、励磁電圧及び励磁電流の位相差が小さいほどレゾルバの温度が高い関係を有する。

これら検証結果からも明らかなように、軸倍角といったレゾルバの仕様、及び供給する交流電力の周波数のいずれを組み合わせたとしても、励磁電圧及び励磁電流の位相差と、励磁コイル(レゾルバ)における温度との間には、線形(一定)の関係を有することを確認することができる。そして、上記発明者は、こうした検証を重ねることで、レゾルバの仕様及び印加する交流電力の周波数の組み合わせ毎に位相差特性をマップ化した。

すなわち、温度演算部34は、レゾルバ20の仕様に合わせて上記位相差特性を示すマップを内部に有している。こうしたマップとしては、印加する交流電力の周波数毎に3Dマップで有するものであってもよいし、そもそもの印加する交流電力の周波数に合わせて特定のマップを内部に有するものであってもよい。

温度演算部34は、レゾルバ20における励磁電圧VA及び励磁電流IAから演算される位相差Δαに応じて、上記位相差特性を示すマップを用いてレゾルバ20の温度Tを演算し、該温度Tを温度補償部35に出力する。

温度補償部35は、温度演算部34が出力する温度Tに応じて、温度補償特性を示すマップを用いて温度補償量Vcompを演算し、該温度補償量Vcompを回転角演算部36に出力する。温度補償部35は、レゾルバ20の仕様に合わせて上記温度補償特性を示すマップを内部に有している。上記温度補償特性としては、レゾルバ20の温度Tに応じて、波高値の変化特性をマップ化したものであり、各出力コイル26b,26cによる各電圧信号VB,VC毎に波高値の変化特性をマップ化したものである。こうしたマップとしては、印加する交流電力の周波数毎に3Dマップで有するものであってもよいし、そもそもの印加する交流電力の周波数に合わせて特定のマップを内部に有するものであってもよい。

回転角演算部36は、レゾルバ20を通じて各電圧信号VB,VCを入力するとともに、温度補償部35が出力する温度補償量Vcompを入力する。回転角演算部36は、レゾルバ20を通じて入力する各電圧信号VB,VCに対して温度補償量Vcompを加味(加算や減算等)することで、各電圧信号VB,VCを温度補償する。そして、回転角演算部36は、補償後の各電圧信号VB,VCから回転軸21の回転角θrを演算し、該回転角θrを他のECU40,50等に対して出力する。

以上に説明した温度検出装置でもある回転角検出装置10によれば、以下の(1)〜(5)に示す作用及び効果を得ることができる。 (1)回転角検出装置10のセンサマイコン32では、励磁電圧VAが印加される場合において、励磁電圧VAについての位相αVを検出することができることはもちろんのこと、励磁電圧VAと相関性を有する励磁電流IAについての位相αIも検出することができる。すなわち、励磁電流IAについての位相αIは、励磁電圧VAが印加さえされていれば回転軸21が回転していなくても検出される。

そして、レゾルバ20の温度Tを演算しなければいけないのは、レゾルバ20から各電圧信号VB,VCが出力される状況であることは言うまでもないことである。もっともレゾルバ20から各電圧信号VB,VCが出力される状況では、言うまでもなく励磁電圧VAが印加されている。そのため、レゾルバ20から各電圧信号VB,VCが出力される状況では、励磁電圧VAと励磁電流IAとの位相をリアルタイムに検出することができる。したがって、励磁電圧VAと励磁電流IAとの位相差Δαからリアルタイムにレゾルバの温度Tを演算することができる。

(2)回転角検出装置10は、レゾルバ20から出力される各電圧信号VB,VCに基づき回転軸21の回転角θrを演算する際、これら電圧信号VB,VCをレゾルバ20の温度Tに基づいて温度補償する。

こうした回転角検出装置10によれば、回転角演算部36が演算する回転角θrに対する温度補償において、リアルタイムで演算されるレゾルバ20の温度Tを用いることができるので、温度補償についてもリアルタイムに行うことができる。したがって、回転角演算部36が演算する回転角θrの精度向上を図ることができる。

(3)こうした温度補償として、レゾルバ20から出力される各電圧信号VB,VCの波高値の変動に基づくレゾルバ20の精度誤差が補償される。こうしたレゾルバ20の温度Tの変動に依存して変動する波高値の変動を補償することで、レゾルバ20の温度Tが変動したとしてもこれによる精度誤差を小さくすることができる。このように、レゾルバ20の回転角θrの検出精度に悪影響を及ぼす要因に対しても、リアルタイムに対処することができる。

(4)レゾルバ20では、その製造時に起因する精度誤差を有している場合もある。そこで、回転角検出装置10では、常温時における位相差Δαを演算して、予め用意している上記位相差特性を示すマップと比較し、これらの間における誤差を予めオフセットするように温度補償することもできる。これにより、レゾルバ20の製造時に起因する精度誤差によって、上記位相差特性を示すマップにおける位相差Δαと温度Tの関係に対してバラツキを有する場合であっても、こうしたバラツキを補正することができる。

(5)レゾルバ20の温度Tの演算には、励磁電圧VAと励磁電流IAとの少なくとも位相差Δαを演算することができればよいこととなる。そのため、例えば、励磁電流IAを検出する構成としては、励磁電流IAの少なくとも位相αIを検出できればよく、シャント抵抗27を用いるにしても、励磁電流IAの大きさ(波高値)について高精度の追及が不要になる。したがって、励磁電流IAを検出する構成について、なるべく簡素で、安値で実現することができる。

(第2実施形態) 次に、温度検出装置及び回転角検出装置の第2実施形態について説明する。なお、既に説明した実施形態と同一構成及び同一制御内容などは、同一の符号を付すなどして、その重複する説明を省略する。

図6に示すように、本実施形態のレゾルバコイル26は、各信号線R1,OutB,OutC,Comを介してセンサECU30と電気的に接続される。 そして、図7に示すように、センサマイコン32の温度演算部34は、レゾルバ20に印加する励磁電圧VAの波形と、レゾルバ20から出力される各電圧信号VB,VCの波形とをそれぞれモニタし、これらの位相差Δαに基づきレゾルバ20の温度を演算する。なお、こうした位相差Δαは、位相比較器(コンパレータ)等を用いて演算(検出)する他、比較的高速処理の可能なマイクロプロセッシングユニットを用いて比較的短いサンプリング周期のなかで比較的分解能を上げて各電圧信号VB,VCの波形をモニタして演算(検出)する。センサマイコン32(温度演算部34)は、各電圧信号VB,VCの波形について位相を検出する信号検出部となる。

すなわち、例えば、図8に示すように、位相αVとする励磁電圧VA(図中、実線)が検出されている場合、回転軸21に対する電気角に応じたそれぞれの波高値を有する電圧信号VB(図中、一点鎖線)及び電圧信号VC(図中、二点鎖線)が検出される。電圧信号VBは、励磁電圧VAの位相に対して位相差Δαとなる位相αVBを有する。電圧信号VCは、励磁電圧VAの位相に対して位相差Δαとなる位相αVC(αVBと同位相)を有する。なお、説明の便宜上、各電圧信号VB,VCとして特定の波高値における1周期分の波形を示したが、回転軸21に対する電気角が刻一刻と変化するなかでは波高値も刻一刻と変化する。

ここで、レゾルバ20の励磁コイル26aにおいて生じる励磁電流IAが、各出力コイル26b,26cに発生する磁束Φにおおよそ等しいことが知られている。すなわち、レゾルバ20の励磁コイル26aにおいて生じる励磁電流IAの微分によって、出力コイルに誘起される電圧(各電圧信号VB,VC)が得られる。そこで、本発明の発明者は、励磁電流IAと各電圧信号VB,VCとの間に一定の関係(ここでは、励磁電流IAの位相αIに対して各電圧信号VB,VCの位相αVB,αVCが90°進む)がある点に着目した。これは、各電圧信号VB,VCが励磁電圧VAと相関性を有することを裏付ける。そして、上記発明者は、励磁電圧VAと各電圧信号VB,VCとの位相差Δαを演算することができれば、そこからレゾルバ20の温度Tを演算できることを見出した。なお、こうした発明者の着目は、上記第1実施形態における励磁電圧VAと励磁電流IAとの位相差がレゾルバ20の温度Tに依存して変動することに着目したことを前提とする。

すなわち、温度演算部34は、上記第1実施形態における上記位相差特性を示すマップに相当する励磁電圧−電圧信号位相差特性を示すマップを内部に有している。上記励磁電圧−電圧信号位相差特性を示すマップは、上記第1実施形態における上記位相差特性に対して、位相差Δαとして位相を90°進めた場合の関係を示す。これも上記第1実施形態と同様、印加する交流電力の周波数毎に3Dマップで有するものであってもよいし、そもそもの印加する交流電力の周波数に合わせて特定のマップを内部に有するものであってもよい。

そして、温度演算部34は、レゾルバ20における励磁電圧VA及び各電圧信号VB,VCから演算される位相差Δαに応じて、上記励磁電圧−電圧信号位相差特性を示すマップを用いてレゾルバ20の温度Tを演算し、該温度Tを温度補償部35に出力する。

温度演算部34は、レゾルバ20における励磁電圧VA及び各電圧信号VB,VCから演算される位相差Δαとして、原則、電圧信号VBの位相αVBを用いて演算する。ただし、電圧信号VBは、回転軸21に対する電気角が刻一刻と変化するなかでは波高値も刻一刻と変化する。

そのため、図9に示すように、電圧信号VBは、特に回転軸21に対する電気角が「0(零)°」又は「180°」の場合、波高値が「0(零)」となる。その点、電圧信号VCは、電圧信号VBに対して振幅変化の位相がずれているなかで、回転軸21に対する電気角が「0(零)°」又は「180°」であっても波高値が「0(零)」以外となる。

そこで、温度演算部34は、電圧信号VBの波高値が「0(零)」となる特定の状況の場合、該電圧信号VBの替わりに電圧信号VCの位相αVCを用いて位相差Δαを演算する。これにより、温度演算部34は、回転軸21に対する電気角に関係なく、レゾルバ20の温度Tを演算するための位相差Δαを演算することができる。

こうして温度演算部34は、レゾルバ20における励磁電圧VA及び各電圧信号VB,VCから演算される位相差Δαに応じて、上記励磁電圧−電圧信号位相差特性を示すマップを用いてレゾルバ20の温度Tを演算し、該温度Tを温度補償部35に出力する。続いて、温度補償部35は、温度演算部34が出力する温度Tに応じて、温度補償特性を示すマップを用いて温度補償量Vcompを演算する。そして、回転角演算部36は、レゾルバ20を通じて入力する各電圧信号VB,VCに対して温度補償量Vcompを加味(加算や減算等)して回転軸21の回転角θrを演算し、該回転角θrを他のECU40,50等に対して出力する。

以上に説明した温度検出装置でもある回転角検出装置10によれば、第1実施形態の(1)〜(4)に準じた作用及び効果に加え、以下の(6),(7)に示す作用及び効果を奏する。

(6)位相差Δαを演算するために各電圧信号VB,VCを用いる場合、レゾルバ20から出力される各電圧信号VB,VCさえ取り込むことができれば、レゾルバ20にシャント抵抗等の部品を追加する必要がないこととなる。したがって、レゾルバ20の温度Tを演算する構成について、より簡素で、安値で実現することができる。

(7)位相差Δαを演算するために各電圧信号VB,VCの2出力を用いることで、いずれか一方の電圧信号の波高値が「0(零)」(検出不能)であっても、残りの他方の電圧信号の波高値が「0(零)」以外になる。そのため、原則、位相差Δαを演算するために電圧信号VBの位相αVBを用いることとしても、位相差Δα、さらにはレゾルバ20の温度Tをもれなく演算することができる。

なお、上記各実施形態は、以下の形態にて実施することもできる。 ・温度演算部34は、位相差Δαに基づきレゾルバ20の温度Tを演算するための演算式を予め内部に用意しておき、こうした演算式を用いて温度Tを演算してもよい。

・上記各実施形態では、レゾルバ20の温度Tをリアルタイムに演算することができるので、レゾルバ20の温度Tの変動に依存して変動する各電圧信号VB,VCの波高値についての温度補償以外でも、レゾルバ20の回転角θrの検出精度に悪影響を及ぼしうる対象についての温度補償にも適用することができる。

・上記各実施形態は、例えば、レゾルバ20をモータ周辺に設置することで、モータの温度を検出する温度検出装置(温度センサ)として実現することもできる。この場合、少なくともセンサマイコン32(センサECU30)のなかでも温度演算部34を有していればよい。こうしてレゾルバ20によって検出されるモータの温度は、モータの回転角制御で用いられたりする。

・第1実施形態では、励磁電流IAについて位相αIを検出するのにホールIC等を用いた電流センサを採用してもよい。この場合、励磁電流IAを非接触で検出することができるので、レゾルバ20の構成部品についてレイアウトの自由度を高めることができる。

・第2実施形態では、位相差Δαの演算に用いる各電圧信号VB,VCの切り替えパターンを変更してもよい。例えば、各電圧信号VB,VCの波高値を比較して波高値の高い方の位相を位相差Δαの演算に用いるようにしてもよい。これにより、各電圧信号VB,VCのいずれが「0(零)」であるか等、気にすることなく位相差Δα、さらにはレゾルバ20の温度Tをもれなく演算することができる。

・第2実施形態では、各電圧信号VB,VCの波高値が「0(零)」となる状況での温度補償を行わないのであれば、レゾルバ20の出力を1出力のみとすることもできる。 ・レゾルバ20には、励磁電圧VAについて位相αVを検出する電圧センサを設けるようにしてもよい。この場合、上記各実施形態において位相差Δαを演算するのに必要な情報、すなわち励磁電圧VAや励磁電流IAや各電圧信号VB,VCの検出をレゾルバ20の内部にて完結することができる。これにより、回転角検出装置10の設置について、設置対象の仕様により、例えば、レゾルバ20とセンサECU30とを離して配置しなければいけない場合であっても、レゾルバ20の温度Tを演算するための情報については、温度Tの検出対象であるレゾルバ20付近で収集することができる。そのため、レゾルバ20とセンサECU30との配置の違いによるバラツキを低減することができる。

・上記各実施形態では、レゾルバ20から出力される電圧信号についての冗長化を考慮してもよい。例えば、電圧信号VBについて冗長化を図るのであれば、電圧信号VBの冗長用に1出力を追加する他、これらと振幅変化の位相のずれた電圧信号VCを設ける必要がある。この場合には、レゾルバ20の出力として3出力が必要になる。こうしたことも考慮すれば、レゾルバ20の出力としては2出力以上あればよいこととなる。

・上記各実施形態は、レゾルバ20を2つ備えることで、トルクセンサとして実現することもできる。 次に、上記実施形態及び別例(変形例)から把握できる技術的思想について以下に追記する。

(イ)上記温度検出装置及び上記回転角検出装置において、励磁電圧と相関性のある電気信号は、励磁電流であり、信号検出部は、励磁コイルからシャント抵抗を介して分流させる励磁電流について少なくとも位相を検出し、温度演算部は、励磁電圧と励磁電流との位相差に基づきレゾルバの温度を演算する。

上記構成によれば、レゾルバの温度の演算には、励磁電圧と励磁電流との少なくとも位相差を検出することができればよいこととなる。そのため、例えば、励磁電流を検出する構成としては、励磁電流の少なくとも位相を検出できればよく、シャント抵抗を用いるにしても、励磁電流の大きさ(波高値)について高精度の追及が不要になる。したがって、励磁電流を検出する構成について、なるべく簡素で、安値で実現することができる。

(ロ)上記温度検出装置及び上記回転角検出装置において、励磁電圧と相関性のある電気信号は、レゾルバから出力される電圧信号であり、信号検出部は、レゾルバから出力される電圧信号について少なくとも位相を検出し、温度演算部は、励磁電圧とレゾルバから出力される電圧信号との位相差に基づきレゾルバの温度を演算する。

上記構成によれば、レゾルバから出力される電圧信号さえ取り込むことができれば、温度検出装置(レゾルバ)にシャント抵抗等の部品を追加する必要がないこととなる。したがって、レゾルバの温度を演算する構成について、より簡素で、安値で実現することができる。

VA…励磁電圧、VB,VC…電圧信号、IA…励磁電流、θr…回転角、αV,αI,αVB,αVC…位相、Δα…位相差、T…温度、θr…回転角、10…回転角検出装置(温度検出装置)、20…レゾルバ、21…回転軸(回転体)、26a…励磁コイル、26b,26c…出力コイル、30…センサECU、31…交流発生装置、32…センサマイコン(電圧検出部、信号検出部)、34…温度演算部(電圧検出部、信号検出部)、35…温度補償部、36…回転角演算部。

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