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Electronic phase shift circuit and electronic reactive power meter

阅读:396发布:2020-06-12

专利汇可以提供Electronic phase shift circuit and electronic reactive power meter专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PURPOSE: To realize the reactive power meter by using the same circuit for an effective power meter without addition of a special circuit while improving the performance in addition to the sample interval and realizing the entire processing after A/D conversion with the software for the reactive power meter.
CONSTITUTION: A zero cross point is specified based on a sample of an input signal before and after zero cross point by a detector 3 and a period calculation device 4 obtains the period. The data calculation device 6 calculates a phase deviated by a shift angle from an optional sample point of an input signal based on a ratio of the period to the phase angle and obtains a level of the phase shifted point from the sample before and after it. A level at points other than the sample point is obtained by the calculation and the sampling is implemented in which a waveform is traced overall asynchronously with the input signal. The shift angle of a phase shift circuit is selected to be 90° and used for a reactive power meter. In this case, the phase shift circuit is integrated with a system of, e.g. a voltage signal and other current signal subject to A/D conversion is used for power calculation by a multiplier.
COPYRIGHT: (C)1994,JPO&Japio,下面是Electronic phase shift circuit and electronic reactive power meter专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】アナログ入力信号をサンプリングし、複数のサンプル値からなるディジタル信号に変換するアナログ−ディジタル変換手段と、 前記複数のサンプル値のうち前記入力信号における許容誤差範囲で線形性を保持する領域のゼロ・クロス点前後のサンプル値に基づいて該ゼロ・クロス点を特定し、その特定ゼロ・クロス点間の時間間隔を求める時間間隔演算手段と、 該特定ゼロ・クロス点間時間間隔と位相シフト量との比に基づいて前記入力信号における前記複数のサンプル点に含まれる所定数のサンプル点各々から前記位相シフト量だけずれた時間を割出しその前後のサンプル値から当該位相シフト点のレベル値を求めるレベル演算手段とを備えている電子式位相回路。
  • 【請求項2】アナログ入力電圧信号及び同電流信号をサンプリングし、それぞれ複数のサンプル値からなるディジタル信号に変換するアナログ−ディジタル変換手段と、 前記入力電圧信号及び同電流信号のうちいずれか一方の入力信号に関する前記複数のサンプル値のうち該一方の入力信号における許容誤差範囲で線形性を保持する領域のゼロ・クロス点前後のサンプル値に基づいて該ゼロ・
    クロス点を特定し、その特定ゼロ・クロス点間の時間間隔を求める時間間隔演算手段と、 該特定ゼロ・クロス点間時間間隔と位相シフト角度90
    度との比に基づいて前記一方の入力信号における前記複数のサンプル点に含まれる所定数のサンプル点各々から前記90度だけずれた時間を割出しその前後のサンプル値から当該位相シフト点のレベル値を求めるレベル演算手段と、 他方の入力信号に関する前記複数のサンプル値のうち前記所定数のサンプル点に対応する点のサンプル値と該レベル演算手段の出力値とを掛合わせることにより電力値として変換する乗算手段とを備えている電子式無効電力量計。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【産業上の利用分野】本発明は、ディジタル演算手法により入信号の位相シフトを行う電子式位相回路、さらには、その電子式位相回路の応用により入力信号の無効電力量を計測する電子式無効電力量計に関するものである。

    【0002】

    【従来の技術】無効電力量計では、通常、互いに90度位相のずれた電圧、電流信号の積を取ることにより無効電力量を求める形式を採る。 従来、主に、この種の無効電力量計において90度位相シフト用として使用されている位相回路には、変圧器を使用したもの(以下、便宜上、変圧器式位相回路という。)、演算増幅器の積分回路を使用したもの(以下、便宜上、積分式位相回路という。)、ディジタル演算手法を用いた電子式のもの(以下、便宜上、電子式位相回路という。)等が知られている。 これらの原理は次の通りである。

    【0003】まず、変圧器式位相回路は、特に三相3線式の電力給電線で用いられているもので、当該電力給電線の一相の電圧信号と、別の一相の電圧信号のスカラを半分にした信号とのベクトル合成により90度位相シフトされた信号の生成を実現するものである。

    【0004】また、積分式位相回路は、演算増幅器の帰還回路として付けられた積分回路の時定数利用により電圧信号を90度位相シフトさせるものである。

    【0005】さらに、電子式位相回路は、フェーズ・ロックド・ループ(PLL)回路を備え、このPLL回路によりアナログ−ディジタル変換(以下、A/D変換という。)器のサンプル周期を電力給電線の負荷電圧、負荷電流に比例した電圧信号、電流信号に同期させ、サンプルの間隔のある一組の位相差が90度になるようにサンプル周期を設定し、その90度位相のずれた箇所のサンプル値に基づいて入力信号よりも90度だけ位相のずれたアナログ信号を再現する。

    【0006】

    【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した各種の位相回路にはそれぞれ固有の問題点が認められ、どれも十分なものとは言い難いものとなっている。

    【0007】すなわち、変圧器式位相回路は、電力給電線の電圧信号の位相関係を利用しているため、電力給電線の方式が三相3線式に限られる。

    【0008】また、常に電圧の各相が平衡状態にある必要がある。 実際には、振幅、位相関係等は使用環境により変化するものであり、これらが常に一定に保たれるほど安定した給電設備は少ない。 したがって、このような観点からも変圧器式位相回路は汎用性に乏しいと言える。

    【0009】さらに、この変圧器式位相回路は、変圧器利用によるものであることから、電力給電線の周波数変化による特性の変化が大きく、広帯域で使用することが難しいという問題もある。

    【0010】次に、積分式位相回路は、電力給電線の方式にかかわらず使用できる点で前者より優ってはいるものの、入力電圧と出力電圧との比が周波数により変化する周波数特性を持っているため、なんらかの方法で周波数特性を補償する必要があり、回路が複雑になるという問題がある。

    【0011】そして、電子式位相回路にあっては、サンプル間隔を電力給電線の負荷電圧、負荷電流に周波数同期させるようになっているため、入力信号をその1周期単位で考えたとき、A/D変換器は常に入力信号の同じ点を変換することになる。 したがって、サンプル間隔を入力信号の周期に比べて十分小さく取らないと十分な性能を得ることができない。 このことは、対象が高周波数になるほど性能的に難を生ずることを意味している。

    【0012】ここにおいて、変圧器式ないしは積分式の位相回路における問題は電子式位相回路にあっては指摘されることがなく、前述したサンプリングに関する問題さえ解消されれば、近年のディジタル技術志向に合致した高性能の位相回路を実現することができる。

    【0013】そこで、本発明は上記従来技術の有する問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、サンプル間隔の大小とは別に性能向上を図ることができる電子式位相回路及び同位相回路を応用した電子式無効電力量計を提供することにある。

    【0014】

    【課題を解決するための手段】本発明の電子式位相回路は、アナログ入力信号をサンプリングし、複数のサンプル値からなるディジタル信号に変換するアナログ−ディジタル変換手段と、上記複数のサンプル値のうち上記入力信号における許容誤差範囲で線形性を保持する領域内のゼロ・クロス点前後のサンプル値に基づいてこのゼロ・クロス点を特定し、その特定ゼロ・クロス点間の時間間隔を求める時間間隔演算手段と、この特定ゼロ・クロス点間時間間隔と位相シフト量との比に基づいて上記入力信号における上記複数のサンプル点に含まれる所定数のサンプル点各々から上記位相シフト量だけずれた時間を割出しその前後のサンプル値から当該位相シフト点のレベル値を求めるレベル演算手段とを備えている。

    【0015】本発明の電子式無効電力量計は、アナログ入力電圧信号及び同電流信号をサンプリングし、それぞれ複数のサンプル値からなるディジタル信号に変換するアナログ−ディジタル変換手段と、上記入力電圧信号及び同電流信号のうちいずれか一方の入力信号に関する上記複数のサンプル値のうちこの一方の入力信号における許容誤差範囲で線形性を保持する領域のゼロ・クロス点前後のサンプル値に基づいてこのゼロ・クロス点を特定し、その特定ゼロ・クロス点間の時間間隔を求める時間間隔演算手段と、この特定ゼロ・クロス点間時間間隔と位相シフト度90度との比に基づいて上記一方の入力信号における上記複数のサンプル点に含まれる所定数のサンプル点各々から上記90度だけずれた時間を割出しその前後のサンプル値から当該位相シフト点のレベル値を求めるレベル演算手段と、他方の入力信号に関する上記複数のサンプル値のうち上記所定数のサンプル点に対応する点のサンプル値とこのレベル演算手段の出力値とを掛合わせることにより電力値として変換する乗算手段とを備えている。

    【0016】

    【作用】本発明によれば、ディジタル演算によってサンプル点以外のレベルでも求めることができるから、アナログ入力信号の1周期波形における常に同じ点をサンプルする必要がなく、サンプル点をアナログ入力信号に同期させずアナログ入力信号とは非同期にし、サンプル点を周期毎にずらして波形を満遍なくトレースするサンプリングが可能となるため、そのフィルタ効果によりサンプル間隔の大小とは別に性能向上を図ることができる。
    よって、サンプル間隔を入力信号の周期に比べて十分小さく取ることを必須とせず、対象が高周波数になっても十分な性能が得られることとなる。

    【0017】また、本発明無効電力量計ではA/D変換以降の処理をすべてマイクロプロセッサなどによるソフトウエアで実現すると特別な回路を付加することなくディジタル演算式による有効電力量計と同じ回路で実現することができる。

    【0018】

    【実施例】以下に本発明の実施例について図面を参照しつつ説明する。

    【0019】まず、図3〜図9を参照し本発明に係わる原理について述べることとする。

    【0020】図3は三相交流電圧信号の1相だけについてサンプリングの様子を示すものである。

    【0021】この図において、は当該電圧信号であり、tはその時間軸、Tは周期である。 時間軸tからその波形上まで延びる破線はサンプル点を示しており、T
    s はサンプル周期である。

    【0022】また、Sm-1 ,Sm ,Sm+1 ,… …,S
    n-1 ,Sn ,Sn+1 は電力給電線の負荷電圧の瞬時値に比例した電圧信号をA/D変換したディジタル電圧信号がであり、それらのうち、注目されるべきSm は電圧信号の一つのゼロ・クロス点O1 の直後に位置するサンプル点のサンプル値からなるディジタル電圧信号、Sn
    も同じく複数のサンプル点の中の一つであって、電圧信号の一つのゼロ・クロス点O3 の直前に位置するサンプル点のサンプル値からなるディジタル電圧信号である。

    【0023】さらに、図4、図5を参照すると、電圧信号の周期Tは、サンプリング周期Ts と、1周期の前後のゼロ・クロス点O1 ,O3 とサンプリング点Sm ,
    Snまでの時間をそれぞれTd1,Td2としたとき(Td1
    については図4、Td2については図5を参照)、周期T
    は、 T=Td1+(n−m)Ts +Td2 (1) と表すことができる。

    【0024】ここで、サンプリング周期Ts が十分小さいとディジタル電圧信号Sm-1 とSm 及びSn とSn+1
    の間の電圧信号の傾斜の変化は非常に小さく、直線と見做すことができる。 これにより、Td1,Td2は、三角形の相似の条件から、 Td1=|Sm |・Ts /(|Sm-1 |+|Sm |) (2) Td2=|Sn |・Ts /(|Sn |+|Sn+1 |) (3) と表すことができる。 したがって、電圧信号の周期T
    は、 T=(|Sm |/(|Sm-1 |+|Sm |) +n−m +|Sn |/(|Sn |+|Sn+1 |))・Ts (4) となり、サンプリング周期Ts とゼロクロス点前後のサンプリング値Sm-1 ,Sm ,Sn ,Sn+1 から求めることができる。 ここで、|Sm-1 |、|Sm |、|Sn
    |、|Sn+1 |は、Sm-1 、Sm 、Sn 、Sn+1 の絶対値でである。

    【0025】このようにして電圧信号の周期Tが求められることで、任意の位相シフト角度に相当する時間を得ることができる。

    【0026】ここで、位相シフト角度として無効電力量計に重要な90度に相当する時間を考える。 1周期は3
    60度であることから、90度に相当する時間T90は、 T90=T/4=k・Ts +Tx (5) と表せる。 ここで、kは、位相シフト角度(この場合9
    0度)に相当する時間に含まれるサンプル周期の数、T
    x はT90とkサンプル周期の差分である。

    【0027】周期を求めた方法と同様に、サンプリング周期Ts が十分小さいと90度に相当する時間の前後のディジタル電圧信号Sy-k とSy-k-1 およびSy+k とS
    y+k+1 の間の電圧信号の傾斜の変化は非常に小さく、
    直線と見做すことができる。 これにより、Sx は、三角形の相似の条件から、それぞれ、 Sx =Sy-k −(Tx /Ts )・(Sy-k −Sy-k-1 ) (6) Sx =Sy+k −(Tx /Ts )・(Sy+k −Sy+k+1 ) (7) となり、Sy と同時にサンプルされた電流信号と演算により求められた電圧信号Sx を乗算することにより、瞬時無効電力を得ることができ、これらの処理を順次繰返して得られた瞬時電力を積算することにより無効電力量を得ることができることとなる。

    【0028】なお、ここでは一例として90度の位相シフトを考えたが、これに限定されることはなく、上記原理に従い各種任意角度の位相シフトを実現可能である。

    【0029】そこで、式(5)を一般化すると、位相シフト角度がω[度(deg)]に相当する時間Tω
    は、 Tω =T・(ω/360)=k・Ts +Tx (5)′ となる。

    【0030】次に図1は本発明に係る位相シフト原理を利用する電子式位相回路の構成を示すものである。

    【0031】この図において、1はサンプル周期制御器、2はA/D変換器であり、これらはアナログ入力信号をサンプリングし、複数のサンプル値からなるディジタル信号に変換する手段を構成しているものである。 サンプル周期制御器1はサンプル周期Ts を決定するタイミングクロックを出力する。 A/D変換器2は、このタイミングクロックによりトリガされて、その時点のアナログ入力電圧信号のレベルをサンプル値として保持する。

    【0032】3はゼロ・クロス検出器、4は周期計算器であり、これらは複数のサンプル値のうち入力電圧信号における許容誤差範囲(つまり、上記相似関係を利用した計算について許容される誤差範囲)で線形性を保持する領域内のゼロ・クロス点前後のサンプル値に基づいてこのゼロ・クロス点を特定し、その特定ゼロ・クロス点間の時間間隔を求める演算手段を構成する。 すなわち、
    ゼロ・クロス検出器3はA/D変換器2の出力値の符号変化によってゼロ・クロス点の存在を捕捉し、さらに、
    上記Td1,Td2に相当する時間を上記式(2)、(3)
    の演算を行うことにより求め、周期計算器4に与える。
    この周期計算器4は、それらTd1,Td2を受けると、並行してサンプル周期制御器1から与えられるサンプル周期データTs と当該ゼロ・クロス点間に含まれるサンプル回数とに基づいて、上記式(1)として表される演算を行うことにより周期Tを求める。

    【0033】5はデータ記憶器、6は任意位相データ計算器であり、これらは特定ゼロ・クロス点間時間間隔と位相シフト量とを比較したときの比に基づいて入力電圧信号における複数のサンプル点に含まれる所定数のサンプル点各々から上記位相シフト量だけずれた点のレベル値を求めるレベル演算手段を構成する。 A/D変換器2
    の出力データはデータ記憶器5に全て格納される。 任意位相データ計算器6は、まず、周期計算器4からの周期Tのデータと予め与えられているωのデータとに基づいて上記式(5)´をTx について解き、その後、式(6)あるいは(7)に表される演算を行うことにより、Sx を求める。

    【0034】この任意位相データ計算器6により求められたSx は順次ディジタル−アナログ変換(以下、D/
    A変換という。 )器7に与えられる。 このD/A変換器7はサンプル周期制御器1から供給されるタイミングクロックに同期して、入力信号より所定の位相角度ωだけずれた点のレベル(つまり、Sx )を持つアナログ信号を再生する。 これにより、このD/A変換器7からは入力信号を角度ωだけ位相シフトさせたアナログ信号が得られることとなる。

    【0035】以上のようなサンプル値の利用方式を取るため、アナログ入力信号の1周期波形における常に同じ点をサンプルする必要がないため、サンプル点をアナログ入力信号に同期させる必要がなく、アナログ入力信号とは非同期にしサンプル点を周期毎にずらして波形を満遍なくトレースするサンプリングが可能となるため、そのフィルタ効果によりサンプル間隔の大小とは別に性能向上を図ることができる。 よって、サンプル間隔を入力信号の周期に比べて十分小さく取ることを必須とせず、
    対象が高周波数になっても十分な性能が得られることとなる。

    【0036】図2は図1に示す位相回路の一応用例となる本発明無効電力量計の一実施例を示すもので、図1に示す位相回路の構成要素に対応する要素には同一符号を付してある。

    【0037】この図において、計器用変圧器8は電力給電線の負荷電圧eをそれに比例した電圧信号に変換するものであり、変流器9は電力給電線の負荷電流iをそれに比例した電流信号に変換するものである。 この電流信号は電流モードのまま、または電圧モードに変換される。

    【0038】2a,2bはA/D変換器である。 A/D
    変換器2aは変圧器8から出力される電圧信号をサンプル周期制御器1からのクロックに同期してサンプリングし、ディジタル化する。 A/D変換器2bは変流器2b
    から出力される電流信号をサンプル周期制御器1からのクロックに同期してサンプリングし、ディジタル化する。

    【0039】A/D変換器2aの出力は、ゼロ・クロス検出器3とデータ記憶器5とに供給される。 ゼロ・クロス検出器3ではそのA/D変換器2aからのサンプル値に基づいて上記と同様に、ゼロ・クロス点を捕捉し、さらにTd1,Td2に相当する時間を上記式(2)、(3)
    の演算を行うことにより求め、周期計算器4に与える。
    この周期計算器4においても同様に式(1)として表される演算を行うことで周期Tを求める。 データ記憶器5
    はA/D変換器2aの出力データを半周期ないしは1周期分格納し、任意位相データ計算器6は、与えられているデータT,ω(=90度)とに基づいて上記式(5)
    をTx について解き、その後、式(6)あるいは(7)
    に表される演算を行うことにより、Sx を求める。

    【0040】乗算器10には、この任意位相データ計算器6により求められたSx とA/D変換器2bの出力データとが与えられ、ここで両者が乗算され、その結果が積分器11に送られる。 積分器11は乗算器10の計算結果を積算すると共に積算値が一定の値を越えるとパルス発生器12にパルス発生の信号を与えると共に発生したパルスに相当する値を積算値から減算する。 このパルス発生器12は積分器11の出力に基づき負荷電力に比例したパルスを出力するものである。 表示器13はパルス発生器12の出力に基づき電力量を表示するものである。

    【0041】よって、本無効電力量計ではA/D変換器2a,2b以降の処理をすべてマイクロプロセッサなどによるソフトウエアで実現すると特別な回路を付加することなくディジタル演算式による有効電力量計と同じ回路で実現することができることとなる。

    【0042】以上本発明の図示実施例につき説明したが、これは本発明の限定解釈を与えるものではない。

    【0043】例えば、上記実施例では電圧信号のサンプル値の位相シフトデータを求めたが、これは電流信号の方でも良い。

    【0044】また、上記実施例ではゼロ・クロス点間の時間間隔として1周期を求めているが、これは半周期、
    あるいは1周期の整数倍などでも良い。 例えば、半周期を求めることとすれば、図3に示す電圧信号の場合、ゼロ・クロスO1 から始まる半周期はゼロ・クロスO3 ではなく、ゼロ・クロスO2 の前後のサンプル点を利用する。

    【0045】

    【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、アナログ入力信号の1周期波形における常に同じ点をサンプルする必要がないため、サンプル点をアナログ入力信号に同期させる必要がなく、アナログ入力信号とは非同期にしサンプル点を周期毎にずらして波形を満遍なくトレースするサンプリングが可能となるため、そのフィルタ効果によりサンプル間隔の大小とは別に性能向上を図ることができる。 よって、サンプル間隔を入力信号の周期に比べて十分小さく取ることを必須とせず、対象が高周波数になっても十分な性能が得られることとなる。

    【0046】また、本発明無効電力量計ではA/D変換以降の処理をすべてマイクロプロセッサなどによるソフトウエアで実現すると特別な回路を付加することなくディジタル演算式による有効電力量計と同じ回路で実現することができる。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】本発明の一実施例に係る電子式位相回路の構成を示すブロック図。

    【図2】本発明の一実施例に係る電子式無効電力量計の構成を示すブロック図。

    【図3】電圧または電流信号のサンプル間隔と周期の関係とを示す波形図。

    【図4】ゼロ・クロス点とその前後のサンプル値との関係を示す波形図。

    【図5】ゼロ・クロス点とその前後のサンプル値との関係の他の例を示す波形図。

    【図6】任意のサンプル信号と90度位相のずれた信号との時間関係を示す波形図。

    【図7】図6に示す90度位相のずれた信号を計算するための必要な時間関係を示す波形図。

    【図8】任意のサンプル信号と90度位相のずれた信号との時間関係の他の例を示す波形図。

    【図9】図8に示す90度位相のずれた信号を計算するための必要な時間関係を示す波形図。

    【符号の説明】

    1 サンプル周期制御器 2,2a,2b アナログ−ディジタル変換器 3 ゼロ・クロス検出器 4 周期計算器 5 データ記憶器 6 位相データ計算器 7 ディジタル−アナログ計算器 8 変圧器 9 変流器 10 乗算器 11 積分器 12 パルス発生器 13 表示器

    ─────────────────────────────────────────────────────

    【手続補正書】

    【提出日】平成5年1月20日

    【手続補正1】

    【補正対象書類名】明細書

    【補正対象項目名】全文

    【補正方法】変更

    【補正内容】

    【書類名】 明細書

    【発明の名称】 電子式移相回路及び電子式無効電力量計

    【特許請求の範囲】

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【産業上の利用分野】本発明は、ディジタル演算手法により入力信号の位相シフトを行う電子式移相回路、さらには、その電子式移相回路の応用により入力信号の無効電力量を計測する電子式無効電力量計に関するものである。

    【0002】

    【従来の技術】無効電力量計では、通常、互いに90度位相のずれた電圧、電流信号の積を取ることにより無効電力量を求める形式を採る。 従来、主に、この種の無効電力量計において90度位相シフト用として使用されている移相回路には、変圧器を使用したもの(以下、便宜上、変圧器式移相回路という。)、演算増幅器の積分回路を使用したもの(以下、便宜上、積分式移相回路という。)、ディジタル演算手法を用いた電子式のもの(以下、便宜上、電子式移相回路という。)等が知られている。 これらの原理は次の通りである。

    【0003】まず、変圧器式移相回路は、特に三相3線式の電力給電線で用いられているもので、当該電力給電線の一相の電圧信号と、別の一相の電圧信号のスカラを半分にした信号とのベクトル合成により90度位相シフトされた信号の生成を実現するものである。

    【0004】また、積分式移相回路は、演算増幅器の帰還回路として付けられた積分回路の時定数利用により電圧信号を90度位相シフトさせるものである。

    【0005】さらに、電子式移相回路は、フェーズ・ロックド・ループ(PLL)回路を備え、このPLL回路によりアナログ−ディジタル変換(以下、A/D変換という。)器のサンプル周期を電力給電線の負荷電圧、負荷電流に比例した電圧信号、電流信号に同期させ、サンプルの間隔のある一組の位相差が90度になるようにサンプル周期を設定し、その90度位相のずれた箇所のサンプル値に基づいて入力信号よりも90度だけ位相のずれたアナログ信号を再現する。

    【0006】

    【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した各種の移相回路にはそれぞれ固有の問題点が認められ、どれも十分なものとは言い難いものとなっている。

    【0007】すなわち、変圧器式移相回路は、電力給電線の電圧信号の位相関係を利用しているため、電力給電線の方式が三相3線式に限られる。

    【0008】また、常に電圧の各相が平衡状態にある必要がある。 実際には、振幅、位相関係等は使用環境により変化するものであり、これらが常に一定に保たれるほど安定した給電設備は少ない。 したがって、このような観点からも変圧器式移相回路は汎用性に乏しいと言える。

    【0009】さらに、この変圧器式移相回路は、変圧器利用によるものであることから、電力給電線の周波数変化による特性の変化が大きく、広帯域で使用することが難しいという問題もある。

    【0010】次に、積分式移相回路は、電力給電線の方式にかかわらず使用できる点で前者より優ってはいるものの、入力電圧と出力電圧との比が周波数により変化する周波数特性を持っているため、なんらかの方法で周波数特性を補償する必要があり、回路が複雑になるという問題がある。

    【0011】そして、電子式移相回路にあっては、サンプル間隔を電力給電線の負荷電圧、負荷電流に周波数同期させるようになっているため、入力信号をその1周期単位で考えたとき、A/D変換器は常に入力信号の同じ点を変換することになる。 したがって、サンプル間隔を入力信号の周期に比べて十分小さく取らないと十分な性能を得ることができない。 このことは、対象が高周波数になるほど性能的に難を生ずることを意味している。

    【0012】ここにおいて、変圧器式ないしは積分式の移相回路における問題は電子式移相回路にあっては指摘されることがなく、前述したサンプリングに関する問題さえ解消されれば、近年のディジタル技術志向に合致した高性能の移相回路を実現することができる。

    【0013】そこで、本発明は上記従来技術の有する問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、サンプル間隔の大小とは別に性能向上を図ることができる電子式移相回路及び同移相回路を応用した電子式無効電力量計を提供することにある。

    【0014】

    【課題を解決するための手段】本発明の電子式移相回路は、アナログ入力信号をサンプリングし、複数のサンプル値からなるディジタル信号に変換するアナログ−ディジタル変換手段と、上記複数のサンプル値のうち上記入力信号における許容誤差範囲で線形性を保持する領域内のゼロ・クロス点前後のサンプル値に基づいてこのゼロ・クロス点を特定し、その特定ゼロ・クロス点間の時間間隔を求める時間間隔演算手段と、この特定ゼロ・クロス点間時間間隔と位相シフト量との比に基づいて上記入力信号における上記複数のサンプル点に含まれる所定数のサンプル点各々から上記位相シフト量だけずれた時間を割出しその前後のサンプル値から当該位相シフト点のレベル値を求めるレベル演算手段とを備えている。

    【0015】本発明の電子式無効電力量計は、アナログ入力電圧信号及び同電流信号をサンプリングし、それぞれ複数のサンプル値からなるディジタル信号に変換するアナログ−ディジタル変換手段と、上記入力電圧信号及び同電流信号のうちいずれか一方の入力信号に関する上記複数のサンプル値のうちこの一方の入力信号における許容誤差範囲で線形性を保持する領域のゼロ・クロス点前後のサンプル値に基づいてこのゼロ・クロス点を特定し、その特定ゼロ・クロス点間の時間間隔を求める時間間隔演算手段と、この特定ゼロ・クロス点間時間間隔と位相シフト角度90度との比に基づいて上記一方の入力信号における上記複数のサンプル点に含まれる所定数のサンプル点各々から上記90度だけずれた時間を割出しその前後のサンプル値から当該位相シフト点のレベル値を求めるレベル演算手段と、他方の入力信号に関する上記複数のサンプル値のうち上記所定数のサンプル点に対応する点のサンプル値とこのレベル演算手段の出力値とを掛合わせることにより電力値として変換する乗算手段とを備えている。

    【0016】

    【作用】本発明によれば、ディジタル演算によってサンプル点以外のレベルでも求めることができるから、アナログ入力信号の1周期波形における常に同じ点をサンプルする必要がなく、サンプル点をアナログ入力信号に同期させずアナログ入力信号とは非同期にし、サンプル点を周期毎にずらして波形を満遍なくトレースするサンプリングが可能となるため、そのフィルタ効果によりサンプル間隔の大小とは別に性能向上を図ることができる。
    よって、サンプル間隔を入力信号の周期に比べて十分小さく取ることを必須とせず、対象が高周波数になっても十分な性能が得られることとなる。

    【0017】また、本発明無効電力量計ではA/D変換以降の処理をすべてマイクロプロセッサなどによるソフトウエアで実現すると、特別な回路を付加することなくディジタル演算式による有効電力量計と同じ回路で実現することができる。

    【0018】

    【実施例】以下に本発明の実施例について図面を参照しつつ説明する。

    【0019】まず、図3〜図9を参照し本発明に係わる原理について述べることとする。

    【0020】図3は三相交流電圧信号の1相だけについてサンプリングの様子を示すものである。

    【0021】この図において、は当該電圧信号であり、tはその時間軸、Tは周期である。 時間軸tからその波形上まで延びる破線はサンプル点を示しており、T
    sはサンプル周期である。

    【0022】また、Sm−1,Sm,Sm+1,…
    …,Sn−1,Sn,Sn+1は電力給電線の負荷電圧の瞬時値に比例した電圧信号をA/D変換したディジタル電圧信号がであり、それらのうち、注目されるべきS
    mは電圧信号の一つのゼロ・クロス点O1の直後に位置するサンプル点のサンプル値からなるディジタル電圧信号、Snも同じく複数のサンプル点の中の一つであって、電圧信号の一つのゼロ・クロス点O3の直前に位置するサンプル点のサンプル値からなるディジタル電圧信号である。

    【0023】さらに、図4、図5を参照すると、電圧信号の周期Tは、サンプリング周期Tsと、1周期の前後のゼロ・クロス点O1,O3とサンプリング点Sm,
    Snまでの時間をそれぞれTd1,Td2としたとき(Td1については図4、Td2については図5を参照)、周期Tは、 T=Td1+(n−m)Ts+Td2 (1) と表すことができる。

    【0024】ここで、サンプリング周期Tsが十分小さいとディジタル電圧信号Sm−1とSm及びSnとSn
    +1の間の電圧信号の傾斜の変化は非常に小さく、直線と見做すことができる。 これにより、Td1,Td2
    は、三角形の相似の条件から、 Td1=|Sm|・Ts/(|Sm−1|+|Sm|) (2) Td2=|Sn|・Ts/(|Sn|+|Sn+1|) (3) と表すことができる。 したがって、電圧信号の周期T
    は、 T=(|Sm|/(|Sm−1|+|Sm|) +n−m +|Sn|/(|Sn|+|Sn+1|))・Ts (4) となり、サンプリング周期Tsとゼロクロス点前後のサンプリング値Sm−1,Sm,Sn,Sn+1から求めることができる。 ここで、|Sm−1|、|Sm|、|
    Sn|、|Sn+1|は、Sm−1、Sm、Sn、Sn
    +1の絶対値でである。

    【0025】このようにして電圧信号の周期Tが求められることで、任意の位相シフト角度に相当する時間を得ることができる。

    【0026】ここで、位相シフト角度として無効電力量計に重要な90度に相当する時間を考える。 1周期は3
    60度であることから、90度に相当する時間T90
    は、 T90=T/4=k・Ts+Tx (5) と表せる。 ここで、kは、位相シフト角度(この場合9
    0度)に相当する時間に含まれるサンプル周期の数、T
    xはT90とkサンプル周期の差分である。

    【0027】周期を求めた方法と同様に、サンプリング周期Tsが十分小さいと90度に相当する時間の前後のディジタル電圧信号Sy−kとSy−k−1およびSy
    +kとSy+k+1の間の電圧信号の傾斜の変化は非常に小さく、直線と見做すことができる。 これにより、
    Sxは、三角形の相似の条件から、それぞれ、 Sx=Sy−k−(Tx/Ts)・(Sy−k −Sy−k−1) ( 6) Sx=Sy+k−(Tx/Ts)・(Sy+k −Sy+k+1) ( 7) となり、Syと同時にサンプルされた電流信号と演算により求められた電圧信号Sxを乗算することにより、瞬時無効電力を得ることができ、これらの処理を順次繰返して得られた瞬時電力を積算することにより無効電力量を得ることができることとなる。

    【0028】なお、ここでは一例として90度の位相シフトを考えたが、これに限定されることはなく、上記原理に従い各種任意角度の位相シフトを実現可能である。

    【0029】そこで、式(5)を一般化すると、位相シフト角度がω[度(deg)]に相当する時間T ωは、 Tω =T・(ω/360)=k・Ts+Tx (5)′ となる。

    【0030】次に図1は本発明に係る位相シフト原理を利用する電子式移相回路の構成を示すものである。

    【0031】この図において、1はサンプル周期制御器、2はA/D変換器であり、これらはアナログ入力信号をサンプリングし、複数のサンプル値からなるディジタル信号に変換する手段を構成しているものである。 サンプル周期制御器1はサンプル周期Tsを決定するタイミングクロックを出力する。 A/D変換器2は、このタイミングクロックによりトリガされて、その時点のアナログ入力電圧信号のレベルをサンプル値として保持する。

    【0032】3はゼロ・クロス検出器、4は周期計算器であり、これらは複数のサンプル値のうち入力電圧信号における許容誤差範囲(つまり、上記相似関係を利用した計算について許容される誤差範囲)で線形性を保持する領域内のゼロ・クロス点前後のサンプル値に基づいてこのゼロ・クロス点を特定し、その特定ゼロ・クロス点間の時間間隔を求める演算手段を構成する。 すなわち、
    ゼロ・クロス検出器3はA/D変換器2の出力値の符号変化によってゼロ・クロス点の存在を捕捉し、さらに、
    上記Td1,Td2に相当する時間を上記式(2)、
    (3)の演算を行うことにより求め、周期計算器4に与える。 この周期計算器4は、それらTd1,Td2を受けると、並行してサンプル周期制御器1から与えられるサンプル周期データTsと当該ゼロ・クロス点間に含まれるサンプル回数とに基づいて、上記式(1)として表される演算を行うことにより周期Tを求める。

    【0033】5はデータ記憶器、6は任意位相データ計算器であり、これらは特定ゼロ・クロス点間時間間隔と位相シフト量とを比較したときの比に基づいて入力電圧信号における複数のサンプル点に含まれる所定数のサンプル点各々から上記位相シフト量だけずれた点のレベル値を求めるレベル演算手段を構成する。 A/D変換器2
    の出力データはデータ記憶器5に全て格納される。 任意位相データ計算器6は、まず、周期計算器4からの周期Tのデータと予め与えられているωのデータとに基づいて上記式(5)′をTxについて解き、その後、式(6)あるいは(7)に表される演算を行うことにより、Sxを求める。

    【0034】この任意位相データ計算器6により求められたSxは順次ディジタル−アナログ変換(以下、D/
    A変換という。 )器7に与えられる。 このD/A変換器7はサンプル周期制御器1から供給されるタイミングクロックに同期して、入力信号より所定の位相角度ωだけずれた点のレベル(つまり、Sx)を持つアナログ信号を再生する。 これにより、このD/A変換器7からは入力信号を角度ωだけ位相シフトさせたアナログ信号が得られることとなる。

    【0035】以上のようなサンプル値の利用方式を取るため、アナログ入力信号の1周期波形における常に同じ点をサンプルする必要がないため、サンプル点をアナログ入力信号に同期させる必要がなく、アナログ入力信号とは非同期にしサンプル点を周期毎にずらして波形を満遍なくトレースするサンプリングが可能となるため、そのフィルタ効果によりサンプル間隔の大小とは別に性能向上を図ることができる。 よって、サンプル間隔を入力信号の周期に比べて十分小さく取ることを必須とせず、
    対象が高周波数になっても十分な性能が得られることとなる。

    【0036】図2は図1に示す移相回路の一応用例となる本発明無効電力量計の一実施例を示すもので、図1に示す移相回路の構成要素に対応する要素には同一符号を付してある。

    【0037】この図において、計器用変圧器8は電力給電線の負荷電圧eをそれに比例した電圧信号に変換するものであり、変流器9は電力給電線の負荷電流iをそれに比例した電流信号に変換するものである。 この電流信号は電流モードのまま、または電圧モードに変換される。

    【0038】2a,2bはA/D変換器である。 A/D
    変換器2aは変圧器8から出力される電圧信号をサンプル周期制御器1からのクロックに同期してサンプリングし、ディジタル化する。 A/D変換器2bは変流器2b
    から出力される電流信号をサンプル周期制御器1からのクロックに同期してサンプリングし、ディジタル化する。

    【0039】A/D変換器2aの出力は、ゼロ・クロス検出器3とデータ記憶器5とに供給される。 ゼロ・クロス検出器3ではそのA/D変換器2aからのサンプル値に基づいて上記と同様に、ゼロ・クロス点を捕捉し、さらにTd1,Td2に相当する時間を上記式(2)、
    (3)の演算を行うことにより求め、周期計算器4に与える。 この周期計算器4においても同様に式(1)として表される演算を行うことで周期Tを求める。 データ記憶器5はA/D変換器2aの出力データを半周期ないしは1周期分格納し、任意位相データ計算器6は、与えられているデータT,ω(=90度)とに基づいて上記式(5)をTxについて解き、その後、式(6)あるいは(7)に表される演算を行うことにより、Sxを求める。

    【0040】乗算器10には、この任意位相データ計算器6により求められたSxとA/D変換器2bの出力データとが与えられ、ここで両者が乗算され、その結果が積分器11に送られる。 積分器11は乗算器10の計算結果を積算すると共に積算値が一定の値を越えるとパルス発生器12にパルス発生の信号を与えると共に発生したパルスに相当する値を積算値から減算する。 このパルス発生器12は積分器11の出力に基づき負荷電力に比例したパルスを出力するものである。 表示器13はパルス発生器12の出力に基づき電力量を表示するものである。

    【0041】よって、本無効電力量計ではA/D変換器2a,2b以降の処理をすべてマイクロプロセッサなどによるソフトウエアで実現すると特別な回路を付加することなくディジタル演算式による有効電力量計と同じ回路で実現することができることとなる。

    【0042】以上本発明の図示実施例につき説明したが、これは本発明の限定解釈を与えるものではない。

    【0043】例えば、上記実施例では電圧信号のサンプル値の位相シフトデータを求めたが、これは電流信号の方でも良い。

    【0044】また、上記実施例ではゼロ・クロス点間の時間間隔として1周期を求めているが、これは半周期、
    あるいは1周期の整数倍などでも良い。 例えば、半周期を求めることとすれば、図3に示す電圧信号の場合、ゼロ・クロスO1から始まる半周期はゼロ・クロスO3ではなく、ゼロ・クロスO2の前後のサンプル点を利用する。

    【0045】

    【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、アナログ入力信号の1周期波形における常に同じ点をサンプルする必要がないため、サンプル点をアナログ入力信号に同期させる必要がなく、アナログ入力信号とは非同期にしサンプル点を周期毎にずらして波形を満遍なくトレースするサンプリングが可能となるため、そのフィルタ効果によりサンプル間隔の大小とは別に性能向上を図ることができる。 よって、サンプル間隔を入力信号の周期に比べて十分小さく取ることを必須とせず、対象が高周波数になっても十分な性能が得られることとなる。

    【0046】また、本発明無効電力量計ではA/D変換以降の処理をすべてマイクロプロセッサなどによるソフトウエアで実現すると特別な回路を付加することなくディジタル演算式による有効電力量計と同じ回路で実現することができる。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】本発明の一実施例に係る電子式移相回路の構成を示すブロック図。

    【図2】本発明の一実施例に係る電子式無効電力量計の構成を示すブロック図。

    【図3】電圧または電流信号のサンプル間隔と周期の関係とを示す波形図。

    【図4】ゼロ・クロス点とその前後のサンプル値との関係を示す波形図。

    【図5】ゼロ・クロス点とその前後のサンプル値との関係の他の例を示す波形図。

    【図6】任意のサンプル信号と90度位相のずれた信号との時間関係を示す波形図。

    【図7】図6に示す90度位相のずれた信号を計算するための必要な時間関係を示す波形図。

    【図8】任意のサンプル信号と90度位相のずれた信号との時間関係の他の例を示す波形図。

    【図9】図8に示す90度位相のずれた信号を計算するための必要な時間関係を示す波形図。

    【符号の説明】 1 サンプル周期制御器 2,2a,2b アナログ−ディジタル変換器 3 ゼロ・クロス検出器 4 周期計算器 5 データ記憶器 6 位相データ計算器 7 ディジタル−アナログ計算器 8 変圧器 9 変流器 10 乗算器 11 積分器 12 パルス発生器 13 表示器

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