【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はイメージ情報管理システム、イメージ情報検索装置、イメージ情報管理プログラムを記録した媒体及びイメージ情報検索プログラムを記録した媒体に関し、特に検索機能を有するイメージ情報管理システム、イメージ情報サーバで管理されているイメージ情報の検索を行うイメージ情報検索装置、イメージ情報管理プログラムを記録した媒体及びイメージ情報検索プログラムを記録した媒体に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年のコンピュータ技術の発達により、
パーソナルコンピュータにおいてもイメージ情報を自由に取り扱うことができるようになってきている。 また、
イメージスキャナの普及などにより、紙に書かれた情報をイメージ情報として取り込むことも容易になっている。 そのため、大量のイメージ情報を一元管理する必要が生じている。

【０００３】そこで、イメージ情報を管理するイメージ情報サーバが設けられた。 ユーザは、このサーバに格納されたイメージ情報を、ネットワークを介して自由に閲覧することができる。 ここで、ユーザは、閲覧しようとするイメージ情報に応じた閲覧用ソフトウェアをクライアントコンピュータ（以後、単に「クライアント」と呼ぶ）に導入しておかなければなかいが、イメージ情報の形式には様々な種類があるため、すべてのイメージ情報に応じた閲覧ソフトを各クライアントに導入するのは、
コスト面で無駄が多い。

【０００４】一方、インターネットの普及により、ほとんどのパソコンにＷｅｂブラウザが導入されている。 そこで、独特な形式のイメージ情報をＷｅｂブラウザで閲覧可能な形式のデータに変換して、イメージ情報を照会するイメージ情報管理システムが設けられるようになった。 例えば、ｉ−ｆｉｌｅ（ソニー社製のイメージ情報検索・登録・管理ソフトトウェア）で管理しているイメージ情報（ｉ−ｆｉｌｅイメージ）をクライアントで閲覧するには専用のソフト（ｉ−ｆｉｌｅ Ｖｉｅｗ）が必要であったが、ＷｅｂＤｏｃ（ｉ−ｆｉｌｅで管理されているイメージをＷｅｂブラウザからも照会できるようにするための、ソニー社製のソフトウェア）をサーバ側に導入することで、ｉ−ｆｉｌｅの管理するイメージ情報を一般的なＷｅｂブラウザからも照会できる。

【０００５】ところが、従来のイメージ情報管理システムでは検索機能を有していなかったため、ユーザが照会したいイメージ情報がどこにあるのか、あるいはアクセスの際に必要なオプション設定など（これらを総称して「照会条件」と呼ぶ）を、ユーザ自身が認識していなければならなかった。 しかも、イメージ情報の量が増えるに従って、ユーザ自身が各イメージ情報の格納場所などの照会条件を認識しておくことは困難となっている。

【０００６】そこで、イメージ情報の検索を、他のサーバに設けられたミドルウェアで行い、その検索結果としてイメージ情報の照会条件を取得し、目的のイメージ情報が格納されたイメージ情報サーバへアクセスするようにしている。

【０００７】図７は、従来のイメージ情報検索状況を示す図である。 イメージ情報検索には、ユーザの使用しているクライアント１１０、アプリケーションサーバ１２
０、及びイメージ情報サーバ１３０が用いられる。 これらの装置は、ネットワーク（例えば、イントラネット）
を介して接続されている。

【０００８】クライアント１１０には、Ｗｅｂブラウザが導入されている。 アプリケーションサーバ１２０には、グループウェア１２１とブラウザ用インタフェース１２２が導入されている。 グループウェア１２１は、イメージ情報サーバ１３０で管理されている各イメージ情報の内容判別情報（イメージ情報を検索キーで検索する際の判別基準となる文字情報）を管理していると共に、
文書検索機能を有する。 ブラウザ用インタフェース１２
２は、そのグループウェア１２１をＷｅｂブラウザから使用できるようにするための諸機能を有している。 イメージ情報サーバ１３０には、イメージ情報管理ソフトウェア１３１、イメージ情報管理ソフトウェア１３１で管理されているイメージ情報をＷｅｂブラウザから利用可能とするブラウザ用インタフェース１３２、及びこの装置をネットワーク上のサーバとして機能させるためのＷ
ｅｂサーバ１３３（サーバ機能をつかさどるソフトウェア）が導入されている。

【０００９】ユーザはクライアント１１０のＷｅｂブラウザを起動し、アプリケーションサーバ１２０へアクセスする。 そして、ブラウザ用インタフェース１２２を介してグループウェア１２１の検索機能を起動し、イメージ情報検索要求を送信する。 すると、グループウェア１
２１が、各イメージ情報に関する内容判別情報に基づいて、検索要求に適合するイメージ情報を検索する。 そして、検索結果として得られたイメージ情報にアクセスするのに必要なイメージ情報照会条件をクライアント１１
０へ返す。

【００１０】ユーザは、クライアント１１０を用いて、
イメージ情報照会条件に基づいて対象イメージ情報を管理しているイメージ情報サーバ１３０にアクセスし、イメージ情報照会条件を送信する。 イメージ情報サーバ１
３０では、ブラウザ用インタフェース１３２がイメージ情報照会条件に適合するイメージ情報をイメージ情報管理ソフトウェア１３１から受け取る。 ブラウザ用インタフェース１３２は受け取ったイメージ情報をＷｅｂブラウザで参照可能なデータ形式に変換する。 変換後のイメージ情報１３１ａがＷｅｂサーバ１３３によってクライアント１１０へ送り返され、クライアント１１０の画面に表示される。

【００１１】このように、Ｗｅｂブラウザから利用可能なグループウェア１２１を用いて検索を行うことにより、所望のイメージ情報を照会することができる。

【００１２】

【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のようなシステムでは、ユーザが行うべき操作が多く、手間がかかるという問題点があった。 しかも、イメージ情報を管理しているサーバが複数台ある場合には、それらのサーバのアドレスなどの環境情報はユーザが把握・管理していなければならなず、ユーザにかかる負担が大きかった。

【００１３】本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、イメージ情報を検索して照会する際のユーザにかかる負担を軽減したイメージ情報照会システムを提供することを目的とする。

【００１４】また、本発明の別の目的は、検索結果として得られたイメージ情報の内容の参照要求を自動的に出力するイメージ情報検索システムを提供することである。 また、本発明の別の目的は、イメージ情報を検索して照会する際のユーザにかかる負担を軽減する処置をコンピュータに行わせるためのイメージ情報管理プログラムを記録した媒体を提供することである。

【００１５】また、本発明の他の目的は、検索結果として得られたイメージ情報の内容の参照要求を自動的に出力する処理をコンピュータに行わせるためのイメージ情報検索プログラムを記録した媒体を提供することである。

【００１６】

【課題を解決するための手段】本発明では上記課題を解決するために、イメージ情報を管理するイメージ情報管理システムにおいて、イメージ情報を格納するイメージ情報記憶手段と、前記イメージ情報記憶手段に格納されているイメージ情報の内容を特定するのに参考となる内容判別情報を管理する内容判別情報管理手段と、クライアントよりイメージ情報の検索要求を受け取ると、前記検索要求に適合する該当イメージ情報を前記内容判別情報に基づいて検索し、前記該当イメージ情報の参照要求を出力するイメージ情報検索手段と、前記イメージ情報検索手段が出力した参照要求にしたがって前記イメージ情報記憶手段から前記該当イメージ情報を抽出し、抽出した前記該当イメージ情報を前記クライアントへ送信するイメージ情報提供手段と、を有することを特徴とするイメージ情報管理システムが提供される。

【００１７】このイメージ情報管理システムによれば、
ユーザがクライアントを操作してイメージ情報の検索要求を出力すると、イメージ情報検索手段により、検索要求に適合する該当イメージ情報が内容判別情報に基づいて検索され、該当イメージ情報の参照要求が出力される。 すると、イメージ情報提供手段により、イメージ情報検索手段が出力した参照要求にしたがってイメージ情報記憶手段から該当イメージ情報が抽出され、抽出された該当イメージ情報がクライアントへ送信される。 これにより、ユーザは、クライアントにおいて検索要求に適合するイメージ情報を取得することができる。

【００１８】また、イメージ情報サーバで管理されているイメージ情報の検索を行うイメージ情報検索装置において、前記イメージ情報サーバで管理されているイメージ情報の内容を特定するのに参考となる内容判別情報を管理する内容判別情報管理手段と、クライアントよりイメージ情報の検索要求を受け取ると、前記検索要求に適合する該当イメージ情報を前記内容判別情報に基づいて検索し、前記該当イメージ情報を管理している該当イメージ情報サーバに対して、前記該当イメージ情報の参照要求を出力するイメージ情報検索手段と、を有することを特徴とするイメージ情報検索装置が提供される。

【００１９】このイメージ情報検索装置によれば、クライアントよりイメージ情報の検索要求が入力されると、
イメージ情報検索手段により、検索要求に適合する該当イメージ情報が内容判別情報に基づいて検索され、該当イメージ情報を管理している該当イメージ情報サーバに対して、該当イメージ情報の参照要求が出力される。 これにより、検索要求に適合したイメージ情報を管理しているイメージ情報サーバに対して、クライアントから参照要求を出力する必要がなくなる。

【００２０】また、イメージ情報を管理するためのイメージ情報管理プログラムを記録した媒体において、イメージ情報を格納するイメージ情報記憶手段と、前記イメージ情報記憶手段に格納されているイメージ情報の内容を特定するのに参考となる内容判別情報を管理する内容判別情報管理手段、クライアントよりイメージ情報の検索要求を受け取ると、前記検索要求に適合する該当イメージ情報を前記内容判別情報に基づいて検索し、前記該当イメージ情報の参照要求を出力するイメージ情報検索手段、前記イメージ情報検索手段が出力した参照要求にしたがって前記イメージ情報記憶手段から前記該当イメージ情報を抽出し、抽出した前記該当イメージ情報を前記クライアントへ送信するイメージ情報提供手段、としてコンピュータを機能させることを特徴とするイメージ情報管理プログラムを記録した媒体が提供される。

【００２１】この媒体に記録されたイメージ情報管理プログラムをコンピュータに実行させれば、上記本発明に係るイメージ情報管理システムがコンピュータによって実現される。

【００２２】また、イメージ情報サーバで管理されているイメージ情報の検索を行うためのイメージ情報検索プログラムを記録した媒体において、前記イメージ情報サーバで管理されているイメージ情報の内容を特定するのに参考となる内容判別情報を管理する内容判別情報管理手段、クライアントよりイメージ情報の検索要求を受け取ると、前記検索要求に適合する該当イメージ情報を前記内容判別情報に基づいて検索し、前記該当イメージ情報を管理している該当イメージ情報サーバに対して、前記該当イメージ情報の参照要求を出力するイメージ情報検索手段、としてコンピュータを機能させることを特徴とするイメージ情報検索プログラムを記録した媒体が提供される。

【００２３】この媒体に記録されたイメージ情報検索プログラムをコンピュータに実行させれば、上記本発明に係るイメージ情報検索装置がコンピュータによって実現される。

【００２４】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。 図１は、本発明の原理構成図である。 本発明のイメージ情報管理システムは、大別してクライアント１０、イメージ情報検索装置２０及びイメージ情報サーバ３０で構成される。 これらの装置は、それぞれネットワークを介して接続されている。

【００２５】クライアント１０は、所定のデータ形式のイメージ情報を閲覧するための機能を有している。 イメージ情報検索装置２０は、内容判別情報管理手段２１とイメージ情報検索手段２２を有している。 内容判別情報管理手段２１は、イメージ情報サーバ３０で管理されているイメージ情報の内容を特定するのに参考となる情報を管理している。 例えば、イメージ情報の内容に与えられいる文書名や、作成日などである。 イメージ情報検索手段２２は、クライアント１０よりイメージ情報の検索要求を受け取ると、その検索要求に適合するイメージ情報を、内容判別情報に基づいて検索し、検出されたイメージ情報を格納しているイメージ情報サーバ３０に対して参照要求を出力する。 この参照要求には、イメージ情報の参照に必要な照会条件が含まれている。

【００２６】イメージ情報サーバ３０は、イメージ情報記憶手段３１とイメージ情報提供手段３２とを有している。 イメージ情報記憶手段３１は、多数のイメージ情報を記憶している。 イメージ情報提供手段３２は、イメージ情報検索手段２２から参照要求を受け取ると、該当するイメージ情報３１ａをイメージ情報記憶手段３１から抽出し、そのイメージ情報３１ａをクライアント１０へ送信する。

【００２７】このようなイメージ情報管理システムにおいて、ユーザは、クライアント１０を操作して検索要求を入力する。 この検索要求には、イメージ情報の絞り込みを行うための検索キーが含まれている。 その検索要求は、イメージ情報検索装置２０におくられる。 イメージ情報検索装置２０では、イメージ情報検索手段２２が内容判別情報に基づいて、検索要求に適合するイメージ情報を格納するイメージ情報サーバ３０のアドレスと、所定の照会条件とを抽出する。 ここで照会条件とは、そのイメージ情報を参照するために必要な各種情報（格納ディレクトリ、ファイル名、その他のオプション設定など）である。 そして、イメージ情報検索手段２２は、照会条件を含めた参照要求をイメージ情報サーバ３０へ送る。 この参照要求は、照会条件で指定したイメージ情報をクライアント１０に転送すべき旨の要求である。 この参照要求を受け取ったイメージ情報提供手段３２は、照会条件に適合するイメージ情報３１ａをイメージ情報記憶手段３１より抽出し、クライアント１０へ送信する。
このとき、イメージ情報記憶手段３１の管理するイメージ情報３１ａのデータ形式がクライアント１０において参照可能なデータ形式でない場合には、クライアント１
０で参照可能なデータ形式に変換して送信する。 クライアント１０では、送られてきたイメージ情報３１ａを画面に表示する。

【００２８】このようにして、ユーザがクライアント１
０を用いて検索要求を入力すれば、その検索要求に適合するイメージ情報を自動的に画面に表示させることができる。

【００２９】次に、本発明をイントラネットを介して構築した場合の実施の形態を具体的に説明する。 図２は、
本発明の実施の形態のシステム構成図である。 この例では、イントラネットを介して、クライアント５０、アプリケーションサーバ６０及びイメージ情報サーバ７０が互いに接続されている。

【００３０】クライアント５０には、Ｗｅｂブラウザが導入されてるとともに、ＰＤＦ(Portable Document For
mat)を取り扱うことのできるプラグインソフト（例えば、米国アドビシステムズ社の「Acrobat Reader」) が導入されている。

【００３１】アプリケーションサーバ６０には、グループウェア６１（例えば、米国ロータス社の「Ｎｏｔｅ
ｓ」）と、グループウェア６１で管理されている情報をＷｅｂブラウザからも照会できるようにするためのブラウザ用インタフェース６２が導入されている（例えば、
グループウェア６１が「Ｎｏｔｅｓ」の場合には、ブラウザ用インタフェース６２には米国ロータス社の「Ｄｏ
ｍｉｎｏ」が使用できる）。 グループウェア６１は、文書型データベース機能を有しており、イメージ情報サーバ７０に格納されているイメージ情報の内容判別情報が文書化されて管理されている。 グループウェア６１は、
管理している文書型データベースの情報を、検索キーなどの検索条件によって検索することができる。 ブラウザ用インタフェース６２は、グループウェア６１による検索結果をクライアント５０に表示させると共に、検索結果として得られた情報に基づいて、その情報に対応するイメージ情報を照会することができる。 また、ブラウザ用インタフェース６２では、複数あるイメージ情報サーバ７０の環境情報（イメージ情報サーバ環境定義）を管理している。 このイメージ情報サーバ環境定義に基づいて、照会すべきイメージ情報の照会条件を生成することができる。

【００３２】イメージ情報サーバ７０には、イメージ情報管理ソフトウェア７１（例えば、ソニー社の「ｉ−ｆ
ｉｌｅ」）、イメージ情報管理ソフトウェア７１で管理されているイメージ情報をＷｅｂブラウザからも閲覧できるようにするためのブラウザ用インタフェース７２
（例えば、イメージ情報管理ソフトウェア７１がソニー社の「ｉ−ｆｉｌｅ」であれば、ブラウザ用インタフェース７２にはソニー社の「ＷｅｂＤｏｃ」を使用できる）、及びネットワーク上でのサーバ機能を管理するＷ
ｅｂサーバ７３（例えば、米マイクロソフト社の「ＩＩ
Ｓ(Internet Information Server) 」）が導入されている。 イメージ情報管理ソフトウェア７１は、独特なファイル形式（例えば「ｉ−ｆｉｌｅイメージ情報」）のイメージ情報を管理している。 ブラウザ用インタフェース７２は、イメージ情報管理ソフトウェア７１が管理するイメージ情報をＰＤＦに変換することができる。 Ｗｅｂ
サーバ７３は、イメージ情報管理ソフトウェア７１やブラウザ用インタフェース７２の機能を、クライアント５
０に提供している。

【００３３】次に、アプリケーションサーバが有しているイメージ情報サーバ環境定義内容について説明する。
図３は、イメージ情報サーバ環境定義の例を示す図である。 イメージ情報サーバ環境定義には、グループウェア６１が提示した情報に対応するイメージ情報を照会するのに必要な情報が格納されている。 その情報としては、
「イメージ情報サーバ接続関連環境」、「イメージ情報格納場所指定関連環境」、及び「対象イメージ情報条件指定関連環境」がある。

【００３４】「イメージ情報サーバ接続関連環境」には、各イメージ情報サーバのネットワークアドレスが定義されていると共に、それぞれのサーバが格納しているイメージの内容を分類する情報が格納されている。 例えば、「技術情報系サーバ」や「管理情報系サーバ」である。

【００３５】「イメージ情報格納場所指定関連環境」には、各サーバのイメージ情報が格納されているディレクトリが定義されている。 そのディレクトリは、格納されているイメージ情報の内容によって分けられている。 例えば、技術レポートエリア、規定文書エリア、企画管理文書エリアなどである。

【００３６】「対象イメージ情報条件指定関連環境」には、イメージ情報のオプションに関連する定義情報が格納されている。 例えば、イメージ文書対応目次の表示規定などである。 すなわち、あるイメージ情報を参照する際には、この「対象イメージ情報条件指定関連環境」に示された規定に従ってオプションを設定すればよい。

【００３７】以上のようなシステムにおいて、イメージ情報サーバ７０で管理されているイメージ情報をクライアント５０を使用して閲覧する場合を考える。 このとき、ユーザは、目的のイメージ情報の検索条件（どのようなイメージ情報サーバ内のどのディレクトリに存在するのか）を知らないものとする。 この場合、ユーザは、
クライアント５０のＷｅｂブラウザを用いてアプリケーションサーバ６０にアクセスする。 すると、グループウェア６１による文書検索画面がクライアント５０側の表示装置上に表示される。 ユーザは、閲覧したいイメージ情報を検索するための検索条件を入力する。 その結果、
グループウェア６１により検索が行われ、検索条件に適合したイメージ情報の内容を説明する情報がクライアント５０の画面に表示される。 ユーザが、画面上に用意された「アクションボタン」を選択すると、イメージ情報の照会条件が、アプリケーションサーバ６０のブラウザ用インタフェース６２からイメージ情報サーバ７０内のブラウザ用インタフェースへ自動的に引き渡される。 その結果、イメージ情報サーバ７０内のブラウザ用インタフェース７２が、指定された条件に適合したイメージ情報を抽出し、その内容をクライアント５０のＷｅｂブラウザで閲覧可能な形式のデータに変換してクライアント５０へ送信する。 イメージ情報を受け取ったクライアント５０は、そのデータ形式に対応したプログラム（プラグイン）を起動して、受け取ったイメージ情報の内容を画面に表示する。

【００３８】以下に、「アクションボタン」が選択された際の処理の詳細を説明する。 図４は、イメージ情報取得照会手順を示すフローチャートである。 〔Ｓ１〕「アクションボタン」が選択された旨の指令を受けたアプリケーションサーバ６０のブラウザ用インタフェース６２が、イメージ情報サーバ７０に接続する。 〔Ｓ２〕ブラウザ用インタフェース６２は、イメージ情報サーバ環境定義に基づいて対象のイメージ情報の格納場所を特定し、イメージ情報サーバ７０のブラウザ用インタフェース７２に対してイメージ情報格納場所を指定する。 〔Ｓ３〕ブラウザ用インタフェース６２は、イメージ情報サーバ環境定義に基づいて対象のイメージ情報のオプション条件を特定し、イメージ情報サーバ７０のブラウザ用インタフェース７２に対してイメージ情報の条件を指定する。 〔Ｓ４〕イメージ情報格納場所とイメージ情報の条件との指定を受けたイメージ情報サーバ７０のブラウザ用インタフェース７２は、指定されたイメージ情報がイメージデータ管理ソフトウェア７１で管理されているか否かを判断する。 その情報があればステップＳ６に進み、該当するイメージ情報がなければステップＳ５に進む。 〔Ｓ５〕ブラウザ用インタフェース７２は、エラーである旨の出力を行う。 そのエラー出力は、クライアント５
０に送られ画面に表示され、処理が終了する。 〔Ｓ６〕クライアント５０のＷｅｂブラウザは、対象のイメージ情報を閲覧するためのプラグインが起動されているか否かを判断する。 所定のプラグインが起動されていればステップＳ８に進み、起動されていなければステップＳ７に進む。 〔Ｓ７〕クライアント５０のＷｅｂブラウザは、所定のプラグインを起動する。 〔Ｓ８〕イメージ情報サーバ７０のブラウザ用インタフェース７２は、対象のイメージ情報を抽出し、所定の形式のデータに変換した後、クライアント５０へ送信する。 〔Ｓ９〕クライアント５０で起動されているプラグインが、イメージ情報サーバ７０より送られたイメージ情報を、クライアント５０の表示装置の画面上に表示する。

【００３９】このようにして、クライアント５０を操作するユーザが、イメージ情報の格納場所指定や条件指定などを行うことなく、対象イメージを閲覧することができる。

【００４０】次に、クライアント５０に表示される画面の例を示す。 なお、ユーザがイメージ情報を検索するための検索キーの入力画面は、従来と変わらないため省略する。

【００４１】図５は、検索結果表示画面を示す図である。 ユーザが検索条件を入力して絞り込みを行った結果、図のような検索結果表示画面５１がクライアント５
０の表示装置に表示される。 検索結果５１ａはＷｅｂブラウザのウィンドウ内に表示されている。 その内容として、「文書番号」、「分類」、「名称」、「概要」、
「版数」、「改定日」及び「作成日」などが表示されている。

【００４２】この画面に左上には、「イメージ内容表示」と表示されたアクションボタン５１ｂが設けられている。 ユーザがこのボタンを押すことにより、現在表示されているイメージ情報の内容が表示される。

【００４３】図６は、イメージ情報表示画面を示す図である。 このイメージ情報表示画面５２では、一連のイメージ情報の先頭（表紙に該当）の内容が表示されている。 そして、画面の右側に設けられているスクロールバー５２ｂを移動させることにより、以降のページの内容を表示させることができる。

【００４４】以上のように、アプリケーションサーバ６
０のブラウザ用インタフェース６２とイメージ情報サーバ７０のブラウザ用インタフェース７２とを連携させることにより、ユーザがアプリケーションサーバ６０へアクセスすれば、所望のイメージ情報の検索、及び参照を簡単に行うことができる。 従って、ユーザがイメージ情報サーバ７０に関する環境情報などを把握、管理する必要もない。

【００４５】また、これらの仕組みは、一般的なＷｅｂ
ブラウザで動作する基本スクリプト（ＨＴＭＬ：Hyper
Text Markup Language、及びイントラネットの環境変数) を使用して生成することができるため、Ｗｅｂブラウザ及び、所定のプラグインソフト（送られるイメージ情報がＰＤＦ形式の場合には、米アドビシステムズ社の「Acrobat Reader」）が動作するクライアント環境であれば、クライアントのＯＳ（オペレーティングシステム）に関係なく利用できる。

【００４６】なお、上記の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。 その場合、上記の処理内容は、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムに記述されており、このプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理がコンピュータで実現される。 コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、磁気記録装置や半導体メモリ等がある。
市場を流通させる場合には、ＣＤ−ＲＯＭやフロッピーディスク等の可搬型記録媒体にプログラムを格納して流通させたり、ネットワークを介して接続されたコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを通じて他のコンピュータに転送することもできる。 コンピュータで実行する際には、コンピュータ内のハードディスク装置等にプログラムを格納しておき、メインメモリにロードして実行する。

【００４７】

【発明の効果】以上説明したように本発明のイメージ情報管理システムでは、検索要求に適合するイメージ情報の参照要求をイメージ情報検索手段が出力し、イメージ情報提供手段が検索要求に適合するイメージ情報をクライアントに送信するようにしたため、ユーザは、イメージ情報の参照要求の入力操作をする必要がなくなり、操作が簡略化される。

【００４８】また、本発明のイメージ情報検索装置では、検索要求に適合するイメージ情報の参照要求をイメージ情報検索手段が出力するようにしたため、このイメージ情報検索装置を用いてイメージ情報の検索を行えば、ユーザが参照要求の入力操作をする必要がなくなり、操作が簡略化される。

【００４９】さらに、本発明のイメージ情報管理プログラムを記録した媒体では、検索要求に適合するイメージ情報の参照要求をイメージ情報検索手段が出力し、イメージ情報提供手段が検索要求に適合するイメージ情報をクライアントに送信するようなプログラムが記録されているため、このプログラムをコンピュータに実行させれば、簡単な操作で検索要求に適合するイメージ情報を参照できるシステムをコンピュータによって構築できる。

【００５０】また、本発明のイメージ情報検索プログラムを記録した媒体では、検索要求に適合するイメージ情報の参照要求をイメージ情報検索手段が出力するようなプログラムが記録されているため、このプログラムをコンピュータに実行させれば、簡単な操作で検索要求に適合するイメージ情報の参照要求を自動で出力する装置をコンピュータによって構築できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の原理構成図である。

【図２】本発明の実施の形態のシステム構成図である。

【図３】イメージ情報サーバ環境定義の例を示す図である。

【図４】イメージ情報取得照会手順を示すフローチャートである。

【図５】検索結果表示画面を示す図である。

【図６】イメージ情報表示画面を示す図である。

【図７】従来のイメージ情報検索状況を示す図である。

【符号の説明】

１０……クライアント、２０……イメージ情報検索装置、２１……内容判別情報管理手段、２２……イメージ情報検索手段、３０……イメージ情報サーバ、３１……
イメージ情報記憶手段、３１ａ……イメージ情報、３２
……イメージ情報提供手段