熱転写受像体

阅读:883发布:2023-12-30

专利汇可以提供熱転写受像体专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且【課題】離型剤を含有しなくとも色材層との離型性が良好である受容層を備える熱転写受像シートおよびカード等の熱転写受像体を提供する。さらに、高い耐熱性および耐ブロッキング性を有し、かつ高い濃度の画像を形成することができる受容層を備える熱転写受像体を提供する。 【解決手段】熱転写受像体10は、基材20と、基材20上に受容層30とを備え、受容層30が、芳香族炭化 水 素基、脂肪族炭化水素基および水酸基を有する樹脂ならびに硬化剤を含む。 【選択図】図1,下面是熱転写受像体专利的具体信息内容。

基材と、前記基材上に受容層とを備える熱転写受像体であって、 前記受容層が、芳香族炭化素基、脂肪族炭化水素基および水酸基を有する樹脂ならびに硬化剤を含むことを特徴とする、熱転写受像体。前記芳香族炭化水素基、脂肪族炭化水素基および水酸基を有する樹脂が、芳香族炭化水素基を有する単位(a)、脂肪族炭化水素基を有する単位(b)および水酸基を有する単位(c)を含む、請求項1に記載の熱転写受像体。前記芳香族炭化水素基、脂肪族炭化水素基および水酸基を有する樹脂を構成する全構成単位100質量%に対し、前記芳香族炭化水素基を有する単位(a)の構成割合が35質量%以上、80質量%以下、前記脂肪族炭化水素基を有する単位(b)の構成割合が10質量%以上、60質量%以下、前記水酸基を有する単位(c)の構成割合が0.1質量%以上、20質量%以下である、請求項2に記載の熱転写受像体。前記受容層のピークトップ温度が、45℃以上、100℃以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の熱転写受像体。前記脂肪族炭化水素基を有する単位(b)の脂肪族炭化水素基の炭素数が、2以上、24以下である、請求項2〜4のいずれか一項に記載の熱転写受像体。前記芳香族炭化水素基、脂肪族炭化水素基および水酸基を有する樹脂の重量平均分子量が、50,000以上である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の熱転写受像体。前記受容層において、前記硬化剤と、前記芳香族炭化水素基、脂肪族炭化水素基および水酸基を有する樹脂との含有量比が、質量基準で、5/95以上、30/70以下である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の熱転写受像体。前記芳香族炭化水素基を有する単位(a)が下記一般式(1)で表される化合物由来の構成単位である、請求項2〜7のいずれか一項に記載の熱転写受像体。 (式中、Aは芳香族炭化水素基を表し、Bは水素、芳香族炭化水素基または炭素数1以上、10以下の脂肪族炭化水素基を表す)前記脂肪族炭化水素基を有する単位(b)が、脂肪族炭化水素基を有する(メタ)アクリレート由来の構成単位である、請求項2〜8のいずれか一項に記載の熱転写受像体。前記水酸基を有する単位(c)が、水酸基を有する(メタ)アクリレート由来の構成単位である、請求項2〜9のいずれか一項に記載の熱転写受像体。前記受容層が、水酸基を有する紫外線吸収剤を含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の熱転写受像体。前記基材と、前記受容層との間に、第2の受容層をさらに備える、請求項1〜11 のいずれか一項に記載の熱転写受像体。前記第2の受容層が、ブチラール樹脂および硬化剤含む、請求項11に記載の熱転写受像体。前記基材と、前記第2の受容層との間に、樹脂材料、硬化剤および水酸基を有する紫外線吸収剤を含む第3の受容層をさらに備える、請求項12または13に記載の熱転写受像体。前記基材が、情報記録機能を有するカード基材である、請求項1〜14のいずれか一項に記載の熱転写受像体。

说明书全文

本発明は、熱転写受像体に関する。より詳細には、基材と、該基材上に特定の樹脂材料および硬化剤を含む受容層を備える熱転写受像体に関する。

熱転写を利用した画像の形成方法として、基材上に昇華性染料を含有する色材層が設けられた熱転写シートと、基材上に受容層が設けられた、熱転写受像シートやICカード、IDカード等の熱転写受像体とを重ね合わせ、熱転写シートの色材層が含有する昇華性染料を受容層上に移行させ、熱転写画像を形成する昇華型熱転写方式が知られている。昇華型熱転写方式は、昇華性染料を用いているため、中間調の再現性や階調性に優れており、原稿通りの画像を受容層上に鮮明に表現できる。

ところで、昇華型熱転写方式を用いた熱転写画像形成時において、熱転写シートの色材層と、熱転写受像体の受容層との離型性が低い場合には、色材層が受容層に貼り付いてしまい、画像形成後に色材層を受容層から剥離する際に、剥離音が生じてしまったり、走行不良、剥離痕等が発生し、受容層上に形成される画像の品質が低下してしまうといった問題が生じうる。 また、受容層と色材層との貼り付きにより、色材層自体が転写されてしまったり、受容層が熱転写シート側にとられてしまったりといった異常転写が生じうる。 したがって、熱転写シートの色材層と、熱転写受像体の受容層との間には良好な離型性が要求されている。

熱転写シートの色材層と、熱転写受像体の受容層との離型性を向上させるため、特許文献1において、受容層にシリコーン等の離型剤を含有させることが提案されている。

しかしながら、使用する離型剤の種類によっては、印画環境や、保存環境により離型性が大きく変動してしまい、高品質の画像が得られない場合があり、その離型性には改善の余地があった。 また、離型剤の使用により耐熱性が低下し、高温環境下に放置した際に受容層上に形成した画像が滲んでしまったり、離型剤の使用に伴い製造コストが増加するという問題もあった。

ここで、特許文献2には、アルキルアクリレートと、芳香族炭化素等とからなる共重合体を受容層に含有させ、離型性を向上させた熱転写受像シートが提案されている。

また、受容層には、十分に高い濃度を有する画像を形成できることや、巻き取り保管時において、熱転写シートが備える受容層と基材とが接着しないこと(耐ブロッキング性)等が要求される。

特開2007−90650号公報

特開2009−228256号公報

本発明は上記の背景技術に鑑みてなされたものであり、離型剤を含有しなくとも色材層との離型性が良好であり、高い耐熱性および耐ブロッキング性を有し、かつ高い濃度の画像を形成できる受容層を備える熱転写受像体を提供することをその目的とする。

本発明の熱転写受像体は、基材と、前記基材上に受容層とを備える熱転写受像体であって、受容層が、芳香族炭化水素基、脂肪族炭化水素基および水酸基を有する樹脂ならびに硬化剤を含むことを特徴とする。

上記態様においては、芳香族炭化水素基、脂肪族炭化水素基および水酸基を有する樹脂が、芳香族炭化水素基を有する単位(a)、脂肪族炭化水素基を有する単位(b)および水酸基を有する単位(c)を含むことができる。

上記態様においては、芳香族炭化水素基、脂肪族炭化水素基および水酸基を有する樹脂を構成する全構成単位100質量%に対し、芳香族炭化水素基を有する単位(a)の構成割合が35質量%以上、80質量%以下、脂肪族炭化水素基を有する単位(b)の構成割合が10質量%以上、60質量%以下、水酸基を有する単位(c)の構成割合が0.1質量%以上、20質量%以下とすることができる。

上記態様においては、受容層のピークトップ温度が、45℃以上、100℃以下とすることができる。

上記態様においては、脂肪族炭化水素基を有する単位(b)の脂肪族炭化水素基の炭素数が、2以上、24以下とすることができる。

上記態様においては、芳香族炭化水素基、脂肪族炭化水素基および水酸基を有する樹脂の重量平均分子量が、50,000以上とすることができる。

上記態様においては、前記受容層における、硬化剤と、芳香族炭化水素基、脂肪族炭化水素基および水酸基を有する樹脂との含有量比が、質量基準で、5/95以上、30/70以下とすることができる。

上記態様においては、芳香族炭化水素基を有する単位(a)が下記一般式(1)で表される化合物由来の構成単位とすることができる。

上記態様においては、脂肪族炭化水素基を有する単位(b)が、脂肪族炭化水素基を有する(メタ)アクリレート由来の構成単位とすることができる。

上記態様においては、酸基を有する単位(c)が、水酸基を有する(メタ)アクリレート由来の構成単位とすることができる。

上記態様においては、受容層が、水酸基を有する紫外線吸収剤を含むことができる。

上記態様においては、基材と、受容層との間に、第2の受容層をさらに備えることができる。

上記態様においては、第2の受容層が、ブチラール樹脂および硬化剤含むことができる。

上記態様においては、基材と、第2の受容層との間に、樹脂材料、硬化剤および水酸基を有する紫外線吸収剤を含む第3の受容層をさらに備えることができる。

上記態様においては、基材が、情報記録機能を有するカード基材とすることができる。

本発明によれば、離型剤を含有しなくとも色材層との離型性が良好であり、高い耐熱性および耐ブロッキング性を有し、かつ高濃度の画像を形成可能な受容層を備える熱転写受像体を提供できる。

図1は、本発明の熱転写受像体の一実施形態を表す断面概略図である。

図2は、本発明の熱転写受像体の一実施形態を表す断面概略図である。

図3は、本発明の熱転写受像体の一実施形態を表す断面概略図である。

図4は、本発明の熱転写受像体の一実施形態を表す断面概略図である。

図5は、DSC曲線におけるピークトップ温度を説明するための図である。

熱転写受像体 本発明の熱転写受像体10は、図1に示すように、基材20と、該基材20上に受容層30とを少なくとも備える。 一実施形態において、熱転写受像体10は、図2に示すように、基材20と、受容層30との間に、第2の受容層40を備える。 一実施形態において、熱転写受像体10は、図3に示すように、基材20と、受容層30とを備え、基材20が、第1の基材シート50と、接着層60と、第2の基材シート70とをこの順に備え、該接着層60中には、ICチップ80およびアンテナ体90が埋設されている。 一実施形態において、熱転写受像体10は、図4に示すように、基材20と、受容層30との間に、第2の受容層40および第3の受容層100を備える。 また、一実施形態において、熱転写受像体は、基材と、受容層との間に、クッション層、多孔質層および/または情報記録層等のその他の層を備えていても良い(図示せず)。 以下、本発明の熱転写受像体が備える各層について詳細に説明する。

基材 本発明における基材は、受容層を保持するという役割を有するとともに、熱転写時には熱が加えられるため、加熱された状態でも取り扱い上支障のない程度の機械的強度を有する材料であることが好ましい。

このような基材としては、例えば、コンデンサーペーパー、グラシン紙、硫酸紙、またはサイズ度の高い紙、合成紙(ポリオレフィン系、ポリスチレン系)、上質紙、アート紙、コート紙、キャストコート紙、壁紙、裏打用紙、合成樹脂またはエマルジョン含浸紙、合成ゴムラテックス含浸紙、合成樹脂内添紙、板紙等、セルロース繊維紙、或いは、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート−イソフタレート共重合体等のポリエステル系樹脂、ナイロン−6、ナイロン−6,6等のポリアミド系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル等のビニル系樹脂、ポリアクリレート、ポリメタアクリレート、ポリメチルメタアクリレート等の(メタ)アクリル系樹脂、ポリイミド、ポリエーテルイミド等のイミド系樹脂、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリアラミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルニトリル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルサルファイト等のエンジニアリング樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、高衝撃性ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)およびアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)等のスチレン系樹脂、セロファン、セルロースアセテート、ニトロセルロース等のセルロース系樹脂等の樹脂材料を含むフィルムが挙げられる。 また、上記したフィルムは、内部にミクロボイドを有するボイドフィルムであってもよい。 さらに、基材は、上記した2以上の基材をドライラミネート法、ウエットラミネート法、溶融ラミネート法等の公知の方法により積層させたものであってもよい。

また、基材は磁気層や光記録層、内蔵するICチップ等の情報記録機能を有するカード基材であってもよい。 一実施形態において、カード基材は、第1の基材シート、接着層および第2の基材シートをこの順に備え、該接着層中には、ICチップおよびこれに接続されたコイル状のアンテナ体から構成される電子部品が埋設されている。基材シートとしては、上記した樹脂材料を含むフィルムを使用できる。接着層の形成に使用できる接着剤としては、従来公知の接着剤を特に制限なく使用でき、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリオレフィン系の接着剤が挙げられる。 基材の平滑性の観点から、電子部品はインレットとして、第1の基材シートと第2の基材シートとの間の接着層中に封入されることが好ましい。 なお、インレットとは、電子部品を多孔質の樹脂フィルム、多孔質の発泡性樹脂フィルム、可撓性の樹脂シート、多孔性の樹脂シートまたは不織布シート上に配置又はこれらで挟み込んだものである。

基材の厚さは、熱転写受像体の用途に応じ適宜変更することが好ましく、例えば、熱転写受像シートが備える基材としては100μm以上、300μm以下とすることができ、ICカードやIDカード等が備える基材としては、300μm以上、1000μm以下とすることができる。

また、耐ブロッキング性を向上させるため、必要に応じて基材表面に凹凸を付与できる。基材に凹凸を形成する手段としては、マット剤練り込み加工、サンドブラスト加工、ヘアライン加工、マットコーティング処理、もしくはケミカルエッチング処理等が挙げられる。マットコーティング処理を行う場合、架橋アクリル系樹脂や架橋スチレン系樹脂等の有機物、および二酸化ケイ素、酸化亜鉛、二酸化チタン等の無機物を使用できる。

受容層 本発明における受容層は、芳香族炭化水素基、脂肪族炭化水素基および水酸基を有する樹脂、ならびに硬化剤を含み、熱転写による画像形成時に熱転写シートから転写される昇華性染料を受容するとともに、受容した昇華性染料を受容層に保持することで、受容層の面に画像を形成かつ維持できる。

芳香族炭化水素基、脂肪族炭化水素基および水酸基を有する樹脂 芳香族炭化水素基、脂肪族炭化水素基および水酸基を有する樹脂(以下、場合により「樹脂X」という)は、(1)芳香族炭化水素基を有する単位、脂肪族炭化水素基を有する単位および水酸基を有する単位を含む樹脂、(2)芳香族炭化水素基および脂肪族炭化水素基を有する単位および水酸基を有する単位を含む樹脂、(3)芳香族炭化水素基および水酸基を有する単位および脂肪族炭化水素基を有する単位を含む樹脂、ならびに(4)芳香族炭化水素基を有する単位および脂肪族炭化水素基および水酸基を有する単位を含む樹脂のいずれであってもよいが、(1)芳香族炭化水素基を有する単位、脂肪族炭化水素基を有する単位および水酸基を有する単位を含む樹脂、すなわち、芳香族炭化水素基および二重結合を有する化合物、脂肪族炭化水素基および二重結合を有する化合物、ならびに水酸基および二重結合を有する化合物の共重合体であることが好ましい。

樹脂Xの重量平均分子量は、50,000以上であることが好ましく、55,000以上であることがより好ましい。また、200,000以下であることが好ましい。これにより、受容層の離型性および耐熱性をより向上できる。 本発明において、重量平均分子量は、JIS K 7251−1(2008年)に準拠し、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定したポリスチレン換算値を意味する。

受容層のピークトップ温度は、45℃以上、100℃以下であることが好ましく、50℃以上、90℃以下であることがより好ましく、50℃以上、80℃以下であることがさらに好ましい。ピークトップ温度を上記数値範囲とすることにより、受容層の離型性、耐熱性および耐ブロッキング性をさらに向上できる。また、受容層上に形成される画像の濃度をより向上できる。 本発明において、受容層のピークトップ温度は、示差走査熱量計(DSC)を用いて測定できる。具体的には(株)島津製作所製のDSC−60を使用して、7.5℃/min.の一次昇温速度にて熱量変化を計測する事で測定できる。 なお、ピークトップ温度とは、熱転写受像体が備える受容層に対し、DSC法を行うことにより得られる図5に示されるようなDSC曲線における、ピークトップXにおける温度T1をいう。 なお、本発明において、受容層のピークトップ温度は、受容層形成用塗工液を基材上に塗布、乾燥し、硬化させた後に測定するため、使用する硬化剤の種類や量等による影響を受ける。そのため、ピークトップ温度は、硬化前に通常測定するガラス転移温度とは、異なるパラメーターである。

受容層における樹脂Xの含有量は、50質量%以上、95質量%以下であることが好ましく、70質量%以上、90質量%以下であることがより好ましい。受容層に含まれる樹脂Xの含有量を上記数値範囲とすることにより、硬化剤との反応が良好に進行し、受容層の離型性と、受容層上に形成される画像の濃度をさらに向上できる。

以下、樹脂Xが、芳香族炭化水素基を有する単位、脂肪族炭化水素基を有する単位および水酸基を有する単位を含む樹脂である場合について詳述する。

芳香族炭化水素基を有する単位(a) 芳香族炭化水素基を有する単位(a)は、芳香族炭化水素基および二重結合を有する化合物由来の構成単位である。

一実施形態において、芳香族炭化水素基および二重結合を有する化合物は、下記一般式(1)で表される。樹脂Xが、下記一般式(1)で表される化合物由来の構成単位を含むことにより、受容層の耐熱性および耐ブロッキング性を向上できる。

上記式中、Aは芳香族炭化水素基を表す。 本発明において、「芳香族炭化水素基」とは、芳香環を含む炭化水素基のことを指し、この芳香環は、炭素数1以上、24以下のアルキル基、ハロゲン原子、炭素数2以上、24以下のアルコキシ基の内、少なくともいずれか1つによって置換されていてもよい。 芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントラニル基、ベンジル基、フェネチル基、トリル基、キシリル基、エチルフェニル基等が挙げられる。 上記した中でも、離型性という観点から、フェニル基およびベンジル基が好ましく、フェニル基が特に好ましい。 また、上記式中、Bは水素、芳香族炭化水素基または炭素数1以上、10以下の脂肪族炭化水素基を表し、好ましくは水素を表す。

上記一般式(1)を満たす化合物としては、例えば、スチレン(St)、α−メチルスチレン、α−エチルスチレン、α−プロピルスチレン、4−メチルスチレン、4−エチルスチレン、3−フェニルプロピレン、4−フェニルブチレン、ジフェニルエチレン等が挙げられる。これらの中でも、St、α−メチルスチレン、α−エチルスチレン、4−メチルスチレン、4−エチルスチレンが好ましい。

他の実施形態において、芳香族炭化水素基および二重結合を有する単位(a)は、芳香族基を有する(メタ)アクリレート由来の構成単位である。 なお、本発明において、(メタ)アクリレートは、アクリレートまたはメタクリレートをいうものとする。

芳香族基を有する(メタ)アクリレートとしては、フェニルアクリレート(PA)、フェニルメタクリレート(PMA)、4−メチルフェニルアクリレート(4MPA)、4−メチルフェニルメタクリレート(4MPMA)、4−エチルフェニルアクリレート(4EPA)、4−エチルフェニルメタクリレート(4EPMA)、ベンジルアクリレート(BzA)、ベンジルメタクリレート(BzMA)、4−メチルベンジルアクリレート(4MBzA)、4−メチルベンジルメタクリレート(4MBzMA)、4−エチルベンジルアクリレート(4EBzA)、4−エチルベンジルメタクリレート(4EBzMA)等が挙げられる。

樹脂Xに含まれる全構成単位を100質量%としたとき、芳香族炭化水素基を有する単位(a)の構成割合は、35質量%以上、80質量%以下であることが好ましく、40質量%以上、75質量%以下であることがより好ましい。これにより、受容層の耐熱性および耐ブロッキング性をより向上できる。

脂肪族炭化水素基を有する単位(b) 脂肪族炭化水素基を有する単位(b)は、脂肪族炭化水素基および二重結合を有する化合物由来の構成単位である。

一実施形態において、脂肪族炭化水素基および二重結合を有する化合物は、脂肪族炭化水素基を有する(メタ)アクリレート由来の構成単位である。

脂肪族炭化水素基の炭素数は、2以上、24以下であることが好ましく、4以上、18以下であることが好ましい。脂肪族炭化水素基の炭素数を上記数値範囲とすることにより、受容層の離型性をさらに向上できる。 また、脂肪族炭化水素基は、直鎖状であっても、分岐鎖状であっても、環状であってもよい。

脂肪族炭化水素基としては、例えば、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−へキシル基、n−へプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、イソボニル基等が挙げられる。

脂肪族炭化水素基を有する(メタ)アクリレートとしては、エチルアクリレート(EA)、エチルメタクリレート(EMA)、ブチルアクリレート(BA)、ブチルメタクリレート(BMA)、ラウリルアクリレート(LA)、ラウリルメタクリレート(LMA)、ステアリルアクリレート(SA)、ステアリルメタクリレート(SMA)、イソボニルアクリレート(IBXA)、イソボニルメタクリレート(IBXMA)等が挙げられる。これらの中でも、離型性という観点からは、LA、SMA及びLMAが好ましい。

脂肪族炭化水素基を有する(メタ)アクリレート以外にも、脂肪族炭化水素基および二重結合を有する化合物として、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、1−ペンテン、2−ペンテン、1−ヘキセン、2−ヘキセン、3−ヘキセン、1−ヘプテン、2−ヘプテン、3−ヘプテン、1−オクテン、2−オクテン、3−オクテン、4−オクテン等のアルケンが挙げられる。

樹脂Xに含まれる全構成単位を100質量%としたとき、脂肪族炭化水素基を有する単位(b)の構成割合は、10質量%以上、60質量%以下であることが好ましく、15質量%以上、55質量%以下であることがより好ましい。これにより、受容層の離型性をさらに向上できる。

水酸基を有する単位(c) 水酸基を有する単位(c)は、水酸基および二重結合を有する化合物由来の構成単位である。

一実施形態において、水酸基および二重結合を有する化合物は、水酸基を有する(メタ)アクリレート由来の構成単位である。 本発明において、水酸基とは、この(メタ)アクリレートに直接結合するものであってもよく、炭素数2以上、18以下の直鎖状または分岐鎖状の炭化水素基を介して結合するものであってもよい。

水酸基を有する(メタ)アクリレートとしては、2−ヒドロキシエチルアクリレート(2HEA)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(2HEMA)、2−ヒドロキシプロピルアクリレート(2HPA)、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート(2HPMA)、4−ヒドロキシブチルアクリレート(4HBA)、4−ヒドロキシブチルメタクリレート(4HBMA)等が挙げられる。

水酸基を有する(メタ)アクリレート以外にも、水酸基および二重結合を有する化合物として、プロペニルアルコール、3−ブテン−1−オール、2−ブテン−1,4−ジオール等のアルケノールが挙げられる。

樹脂Xに含まれる全構成単位を100質量%としたとき、水酸基を有する単位(c)の構成割合は、0.1質量%以上、20質量%以下であることが好ましく、1質量%以上、10質量%以下であることがより好ましい。これにより、受容層の離型性および、受容層上に形成される画像の濃度をさらに向上できる。

特に好ましくは、受容層は、芳香族炭化水素基を有する単位としてSt、脂肪族炭化水素基を有する単位として、LMA、水酸基を有する単位として2−HEMAを含む樹脂X1、および芳香族炭化水素基を有する単位としてSt、脂肪族炭化水素基を有する単位としてLA、水酸基を有する単位として2−HEMAを含む樹脂X2の2種類を含む。これにより、受容層の離型性および耐熱性をより向上できる。

この場合のX1とX2との含有量比(X1の含有量/X2の含有量)は、質量基準で、1/9以上、5/5以下であることが好ましく、2/8以上、4/6以下であることがより好ましい。これにより、受容層の離型性および耐熱性をより向上できる。

硬化剤 受容層に含まれる硬化剤としては、例えば、多官能イソシアネート化合物、カルボジイミド化合物、エポキシ化合物、オキサゾリン化合物等が挙げられる。 上記した硬化剤の中でも、多官能イソシアネート化合物が好ましく、多官能イソシアネート化合物としては、キシレンジイソシアネート(XDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)等が挙げられる。 上記した多官能イソシアネート化合物の中でも、受容層の黄変防止という観点から、XDI、HDIが好ましい。

受容層において、硬化剤と、樹脂Xとの含有量比(硬化剤/樹脂X)は、質量基準で、5/95以上、30/70以下であることが好ましく、10/90以上、20/80以下であることがより好ましい。硬化剤と樹脂Xとの含有量比を上記数値範囲とすることにより、受容層の離型性および、受容層上に形成される画像の濃度をさらに向上できる。

受容層は、本発明の効果を損なわない範囲において、樹脂X以外の樹脂を含んでいても良く、例えば、上記した樹脂材料を含むことができる。

紫外線吸収剤 受容層は、水酸基を有する紫外線吸収剤を含むことが好ましい。本発明者らは、水酸基を有する紫外線吸収剤が、受容層中において、樹脂Xおよび硬化剤と反応することにより、熱転写受像体の耐光性を顕著に改善でき、受容層上に形成される画像の褪色、変色を防止できるとの知見を得た。また、本発明者らは、該受容層が紫外線吸収剤を含むことにより、下記する任意により設けられる第2及び第3の受容層に、紫外線吸収剤を含有させた場合と比べ、耐光性をより改善できるとの知見を得た。

水酸基を有する紫外線吸収剤としては、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル)−6−(2,4−ジブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2'−メチレンビス〔6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(ヒドロキシメチル)フェノール〕、2,2'−メチレンビス〔6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(2−ヒドロキシエチル)フェノール〕、2,2'−メチレンビス〔6−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(2−ヒドロキシエチル)フェノール〕、2,2'−メチレンビス〔6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(3−ヒドロキシプロピル)フェノール〕、2,2'−メチレンビス〔6−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(3−ヒドロキシプロピル)フェノール〕、2,2'−メチレンビス〔6−(5−ブロモ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(3−ヒドロキシプロピル)フェノール〕、2,2'−メチレンビス〔6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(2−ヒドロキシプロピル)フェノール〕、2,2'−メチレンビス〔6−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(2−ヒドロキシプロピル)フェノール〕、2,2'−メチレンビス〔6−(5−ブロモ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(2−ヒドロキシプロピル)フェノール〕、2,2'−メチレンビス〔6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(4−ヒドロキシブチル)フェノール〕および2,2'−メチレンビス〔6−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(4−ヒドロキシブチル)フェノール〕等のフェノール性水酸基を有するもの、並びに2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジペンチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−(2−ヒドロキシ−5−t−オクチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−アミル−5’−イソブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−イソブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−イソブチル−5’−プロピルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾールおよび2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール等のアルコール性水酸基を有するものが挙げられる。受容層は、紫外線吸収剤を2種以上含むことができる。

受容層における紫外線吸収剤の含有量は、1質量%以上、30質量%以下であることが好ましく、5質量%以上、20質量%以下であることがより好ましい。紫外線吸収剤の含有量を上記数値範囲内とすることにより、熱転写受像体の耐光性をより向上できる。

また、受容層は、本発明の効果を損なわない範囲において、酸化防止剤、光安定剤、フィラー、顔料、帯電防止剤、可塑剤等の添加材を含んでいても良い。なお、本発明の熱転写受像体が備える受容層は、離型剤を含まなくとも優れた離型性を発揮するため、耐熱性等の観点から離型剤を含まないことが好ましいが、含んでいても良い。

受容層の厚さは、0.1μm以上、10μm以下であることが好ましく、0.5μm以上、5μm以下であることがより好ましい。受容層の厚さを上記数値範囲内とすることにより、より高い濃度の画像を形成することができる。

その他の層 本発明の熱転写受像体は、基材および受容層以外にも、第2の受容層、第3の受容層、多孔質層、情報記録層等、その他の層を備えていても良い。

第2の受容層 本発明の熱転写受像体は、基材と受容層との間に、第2の受容層をさらに備えていても良い。熱転写受像体が第2の受容層を備えることにより、受容層上により高い濃度の画像を形成することができる。また、第2の受容層まで昇華性染料が移行することにより、形成された画像の保存安定性を向上できると共に、熱転写受像体の耐熱性をより向上できる。

第2の受容層は、上記した樹脂材料や添加材等を含むことができる。 上記した樹脂材料の中でも、第2の受容層は、ビニル系樹脂を含むことが好ましく、特にはポリビニルブチラールを含むことが好ましい。これにより、形成される画像の濃度および保存安定性をさらに向上できる。

第2の受容層におけるビニル系樹脂の含有量は、40質量%以上、98質量%以下であることが好ましく、50質量%以上、97質量%以下であることがより好ましい。ビニル系樹脂の含有量を上記数値範囲とすることにより、形成される画像の濃度および保存安定性をさらに向上できる。

また、第2の受容層は、上記した硬化剤を含むことが好ましく、多官能イソシアネート化合物を含むことがより好ましい。 第2の受容層において、硬化剤と樹脂材料との含有量比(硬化剤/樹脂材料)は、質量基準で、5/95以上、25/75以下であることが好ましく、10/90以上、20/80以下であることがより好ましい。硬化剤と樹脂材料との含有量比を上記数値範囲とすることにより、形成される画像の濃度および保存安定性をさらに向上できる。

第2の受容層は、上記水酸基を有する紫外線吸収剤を含むことができ、その含有量は、1質量%以上、30質量%以下であることが好ましく、5質量%以上、20質量%以下であることがより好ましい。紫外線吸収剤の含有量を上記数値範囲内とすることにより、受容層の耐光性をより向上できる。

第2の受容層の厚さは、1μm以上、10μm以下であることが好ましく、2μm以上、5μm以下であることがより好ましい。第2の受容層の厚さを上記数値範囲とすることにより、受容層上にさらに高い濃度の画像を形成できると共に、形成された画像の保存安定性をさらに向上できる。また、熱転写受像体の耐熱性をさらに向上させることができる。

第3の受容層 本発明の熱転写受像体は、基材と、第2の受容層との間に、樹脂材料、硬化剤および上記水酸基を有する紫外線吸収剤を含む、第3の受容層をさらに備えていてもよい。熱転写受像体が第3の受容層を備えることにより、受容層上に形成される画像の褪色、変色を効果的に防止できる。

第3の受容層に含まれる樹脂材料は、上記したものを使用することができるが、第2の受容層がビニル系樹脂を含む場合、基材および第2の受容層との密着性の観点から、ビニル系樹脂を含むことが好ましい。

第3の受容層におけるビニル系樹脂の含有量は、40質量%以上、98質量%以下であることが好ましく、50質量%以上、97質量%以下であることがより好ましい。ビニル系樹脂の含有量を上記数値範囲とすることにより、基材および第2の受容層との密着性をより向上できる。

第3の受容層に含まれる硬化剤は、上記したものを使用することができるが、多官能イソシアネート化合物を含むことがより好ましい。 第3の受容層において、硬化剤と樹脂材料との含有量比(硬化剤/樹脂材料)は、質量基準で、5/95以上、25/75以下であることが好ましく、10/90以上、20/80以下であることがより好ましい。硬化剤と樹脂材料との含有量比を上記数値範囲とすることにより、形成される画像の濃度および保存安定性をさらに向上させることができる。

また第3の受容層は、上記水酸基を有する紫外線吸収剤を含み、その含有量は、1質量%以上、30質量%以下であることが好ましく、5質量%以上、20質量%以下であることがより好ましい。紫外線吸収剤の含有量を上記数値範囲内とすることにより、受容層の耐光性をより向上できる。

多孔質層 本発明の熱転写受像体は、基材と受容層との間に、多孔質層を備えていても良い。熱転写受像体が、多孔質層を備えることにより、画像形成時に加えられる熱の伝熱損失を防止できる。 一実施形態において、多孔質層は、熱転写による画像形成時に加えられた熱が、基材等への伝熱によって損失されることを防止できる断熱性を有するものであり、中空粒子を含む。 また、他の実施形態において、多孔質層として、内部にミクロボイドを有するボイドフィルムを使用してもよい。

また、多孔質層は、ゼラチンおよびその誘導体、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオイキサイド、ポリビニルピロリドン、プルラン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、デキストラン、デキストリン、ポリアクリル酸およびその塩、寒天、κ−カラギーナン、λ−カラギーナン、ι−カラギーナン、カゼイン、キサンテンガム、ローカストビーンガム、アルギン酸、ならびにアラビアゴム等のバインダーを含むことができる。

多孔質層の厚さは、特に限定されるものではないが、5μm以上、40μm以下とすることができる。

クッション層 本発明の熱転写受像体は、基材と受容層との間に、クッション層を備えていても良い。熱転写受像体が、クッション層を備えることにより、受容層上に形成される画像の濃度をより向上できる。 一実施形態において、クッション層は、活性光線硬化樹脂を含む。 本発明において、活性光線性硬化樹脂とは、可視光線、紫外線、X線、電子線、α線、β線、γ線等の活性光線を照射することで硬化する樹脂のことを指す。また、活性硬化性樹脂を硬化させた樹脂を活性光線硬化樹脂という。

活性光線硬化性樹脂は、特に制限されることなく、従来公知のものを使用できる。 一実施形態において、活性光線硬化性樹脂は、重合成分として、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、トリアジン(メタ)アクリレート、ポリシロキサン(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、グリセロールアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、ノニルフェノキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルオキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルオキシヘキサノリドアクリレート等を含んでなる。

また、一実施形態において、クッション層は、重合開始剤を含むことができる。重合開始剤としては、ベンゾイン系、アセトフェノン系、チオキサントン系、フォスフィンオキシド系、パーオキシド系のもの等を使用することができ、より具体的には、ベンゾイン、ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、メチルオルトベンゾイルベンゾエイト、4−フェニルベンゾフェノン、2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニル]−モルホリノ−1−プロパノン、イソプロピルチオキサントン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、メチルベンゾイルホルメート等が挙げられる。クッション層は、上記重合開始剤を2種以上含んでいても良い。

クッション層の厚さは、3μm以上、50μm以下であることが好ましく、5μm以上、30μm以下であることがより好ましく、5μm以上、20μm以下であることがさらに好ましい。

情報記録層 熱転写受像体を、ICカード等のカードとして使用する場合、熱転写受像体が備える任意の層上に情報記録層が設けられていてもよい。情報記録層は、顔写真等の画像情報や、カードの種類、氏名、住所、生年月日、有効期限等の文字情報(以下、これらをまとめて個人情報という場合がある)が記録される層であり、画像情報や文字情報の他、画像情報の枠や文字情報以外の固定文字等のフォーマット印刷が施されていてもよい。

画像情報や文字情報は、熱転写記録方式で昇華性染料もしくは熱拡散性染料を受容して、情報記録層に印画される。したがって、情報記録層は、昇華性染料または熱溶融性インク等の熱移行性の色材を受容し易い材料から形成されることが好ましい。このような材料としては従来公知の樹脂材料を使用でき、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、セルロース系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂等が挙げられる。

また、情報の記録に使用する染料は、従来公知のものを使用できる。 例えば、ジアリールメタン系染料、トリアリールメタン系染料、チアゾール系染料、メロシアニン系染料、ピラゾロン系染料、メチン系染料、インドシアニン系染料、アセトフェノンアゾメチン、ピラゾロアゾメチン、イミダゾルアゾメチン、ピリドンアゾメチン等のアゾメチン系染料、キサンテン系染料、オキサジン系染料、シアノスチレン系染料、チアジン系染料、アジン系染料、アクリジン系染料、ベンゼンアゾ系染料、ピリドンアゾ、チオフェンアゾ、イソチアゾールアゾ、ピロールアゾ、ピラゾールアゾ、イミダゾールアゾ、チアゾールアゾ、トリアゾールアゾ、ジスアゾ等のアゾ系染料、スピロピラン系染料、インドリノスピロピラン系染料、フルオラン系染料、ローダミンラクタム系染料、ナフトキノン系染料、アントラキノン系染料、キノフタロン系染料等が挙げられる。

情報記録層の厚みは、一般的に0.5μm以上、10μm以下であることが好ましく、1μm以上、5μm以下であることがより好ましい。

熱転写受像体の製造方法 本発明の熱転写受像体の製造方法は、基材を準備する工程と、基材上に、樹脂X、硬化剤ならびに有機溶剤を含む受容層形成用塗工液を用いて受容層を形成する工程を含むことを特徴とする。

基材を準備する工程 本発明の方法は、基材を準備する工程を含んでなり、基材は従来公知の方法により作製したものであっても、市販されるものであってもよい。 例えば、上記した内部にミクロボイドを有するボイドフィルムは、樹脂材料に無機粒子を混練し、この混合物を延伸し、フィルム化することにより、作製できる。このボイドフィルム内においては、無機粒子を核とするボイドが形成される。 また、第1の樹脂材料と、この樹脂材料と非相溶性の第2の樹脂材料を混練し、この混合物を延伸し、フィルムとすることによってもボイドフィルムを得ることができる。 また、カード基材は、第1の基材シートと、第2の基材シートとの間に接着剤を使用し、インレットを挟み込み、ラミネートローラー等を用いて熱圧縮することにより得ることができる。加熱温度は、50℃以上、130℃以下であることが好ましく、50℃以上、100℃以下であることがより好ましい。加圧の際の圧は、0.196MPa以上、0.98MPa以下であることが好ましい。

受容層を形成する工程 受容層は、樹脂X等を溶媒に分散または溶解させた受容層形成用塗工液を基材上に、スライドコーティング法、グラビアコーティング法、ロールコート法、スクリーン印刷法、リバースロールコーティング法等の従来公知の方法により塗布し、次いで乾燥させることにより形成できる。使用できる溶媒は特に限定されるものではないが、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、トルエン、キシレン等を使用できる。

その他の層を形成する工程 第2の受容層、第3の受容層、多孔質層および情報記録層等のその他の層は、受容層と同様に、各層を構成する材料を溶媒に分散または溶解させ塗工液とした後、基材上等に塗布、乾燥することにより形成できる。 なお、多孔質層が、ボイドフィルムからなる場合、基材の場合と同様の方法により形成できる。 また、クッション層は、各層を構成する材料を溶媒に分散または溶解させ塗工液とした後、基材上等に塗布後、活性光線を照射することにより形成できる。

以下に、実施例と比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定解釈されるものではない。

実施例1 熱転写受像シート1の作製 基材シートとして(U292W−188、帝人デュポンフィルム(株)製)を用い、下記組成の受容層形成用塗工液1を、グラビアコーティング法を用いて乾燥時の厚みが3μmとなるように塗布、乾燥し、熱転写受像シート1(層構成:基材/受容層)を得た。 <受容層形成用塗工液1の組成> ・樹脂Xa 85質量% (スチレン(St):ブチルメタクリレート(BMA):2−ヒドロキシエチルメタクリレート(2HEMA)=70:20:10、重量平均分子量:6.40×104) ・イソシアネート系硬化剤 15質量% (三井化学(株)製、タケネート(登録商標)D−110N) ・MEK 200質量% ・トルエン 200質量%

実施例2 熱転写受像シート2の作製 樹脂Xaに代え、樹脂Xb(St:ラウリルアクリレート(LA):2HEMA=70:20:10、重量平均分子量:8.53×104)を使用した以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シート2を得た。

実施例3 熱転写受像シート3の作製 樹脂Xbの使用量を95質量%、イソシアネート系硬化剤の使用量を5質量%に変更した以外は、実施例2と同様にして熱転写受像シート3を得た。

実施例4 熱転写受像シート4の作製 樹脂Xaに代え、樹脂Xc(St:LA:2HEMA=80:10:10、重量平均分子量:8.95×104)を使用した以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シート4を得た。

実施例5 熱転写受像シート5の作製 樹脂Xaに代え、樹脂Xd(St:LA:2HEMA=60:30:10、重量平均分子量:8.88×104)を使用した以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シート5を得た。

実施例6 熱転写受像シート6の作製 樹脂Xaに代え、樹脂Xe(St:ステアリルメタクリレート(SMA):2HEMA=70:20:10、重量平均分子量:9.58×104)を使用した以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シート6を得た。

実施例7 熱転写受像シート7の作製 樹脂Xaに代え、樹脂Xf(St:ラウリルメタクリレート(LMA):2HEMA=70:20:10、重量平均分子量:8.61×104)を使用した以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シート7を得た。

実施例8 熱転写受像シート8の作製 樹脂Xaに代え、樹脂Xg(St:エチルアクリレート(EA):2HEMA=70:20:10、重量平均分子量:9.03×104)を使用した以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シート8を得た。

実施例9 熱転写受像シート9の作製 樹脂Xaに代え、樹脂Xh(St:イソボニルメタクリレート(IBXMA):2HEMA=40:50:10、重量平均分子量:7.72×104)を使用した以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シート9を得た。

実施例10 熱転写受像シート10の作製 受容層形成用塗工液を、下記組成の受容層形成用塗工液1aに変更した以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シート10を得た。 <受容層形成用塗工液1aの組成> ・樹脂Xf 25質量% ・樹脂Xb 60質量% ・イソシアネート系硬化剤 15質量% (三井化学(株)製、タケネート(登録商標)D−110N) ・MEK 200質量% ・トルエン 200質量%

実施例11 熱転写受像シート11の作製 基材シートとして(帝人デュポンフィルム(株)製、U292W−188、厚さ188μm)を用い、下記組成の受容層形成用塗工液2を乾燥時の厚みが3μmとなるように塗布、乾燥し、第2の受容層を形成した。 この第2の受容層上に、実施例2において受容層の形成に使用した塗工液を乾燥時の厚みが1μmとなるように塗布、乾燥し、第1の受容層を形成し、熱転写受像シート11(層構成:基材/第2の受容層/第1の受容層)を得た。 <受容層形成用塗工液2の組成> ・ブチラール(積水化学工業(株)製、エスレック(登録商標)BL−S) 95質量% ・イソシアネート系硬化剤 5質量% (三井化学(株)製、タケネートD−110N) ・MEK 200質量% ・トルエン 200質量%

実施例12 熱転写受像シート12の作製 第1の受容層の形成に使用した受容層形成用塗工液を、下記組成の受容層形成用塗工液1bに変更した以外は、実施例11と同様にして熱転写受像シート12を得た。 <受容層形成用塗工液1bの組成> ・樹脂Xb 77質量% ・イソシアネート系硬化剤 13質量% (三井化学(株)製、タケネート(登録商標)D−110N) ・水酸基を有する紫外線吸収剤 10質量% (BASFジャパン(株)製、UVA−40KT) ・MEK 200質量% ・トルエン 200質量%

実施例13 熱転写受像シート13の作製 第1の受容層の形成に使用した受容層形成用塗工液を、下記組成の受容層形成用塗工液1cに変更した以外は、実施例11と同様にして熱転写受像シート13を得た。 <受容層形成用塗工液1cの組成> ・樹脂Xb 77質量% ・イソシアネート系硬化剤 13質量% (三井化学(株)製、タケネート(登録商標)D−110N) ・水酸基を有する紫外線吸収剤 10質量% (BASFジャパン(株)製、チヌビン(登録商標)900) ・MEK 200質量% ・トルエン 200質量%

実施例14 熱転写受像シート14の作製 基材シートとして(帝人デュポンフィルム(株)製、U292W−188、厚さ188μm)を用い、下記組成の受容層形成用塗工液3を乾燥時の厚みが3μmとなるように塗布、乾燥し、第3の受容層を形成した。 <受容層形成用塗工液3の組成> ・ブチラール(積水化学工業(株)製、エスレック(登録商標)BL−S) 57質量% ・イソシアネート系硬化剤 3質量% (三井化学(株)製、タケネート(登録商標)D−110N) ・水酸基を有する紫外線吸収剤 40質量% (BASFジャパン(株)製、UVA−40KT) ・MEK 200質量% ・トルエン 200質量%

第3の受容層上に、上記組成の受容層形成用塗工液2を乾燥時の厚みが3μmとなるように塗布、乾燥し、第2の受容層を形成した。 この第2の受容層上に、実施例2において受容層の形成に使用した塗工液を乾燥時の厚みが1μmとなるように塗布、乾燥し、第1の受容層を形成し、熱転写受像シート14(層構成:基材/第3の受容層/第2の受容層/第1の受容層)を得た。

実施例15 熱転写受像シート15の作製 第1の受容層の形成に使用した受容層形成用塗工液を、上記組成の受容層形成用塗工液1bに変更した以外は、実施例14と同様にして熱転写受像シート15を得た。

実施例16 ICカードの作製 実施例10において得られた熱転写受像シートの、受容層を設けた側とは反対側の基材シートに、ホットメルト接着剤(Henkel社製、MacroplastQR3460)を介して、別のシート(帝人デュポンフィルム(株)製、U292W−188、厚さ188μm)を貼り合わせると共に、該接着剤により形成される接着層中に電子部品を埋設させた。 次いで、この積層体をロールカッターを用いて化粧断裁し、厚みが790μm、55mm×85mm(縦×横)の熱転写受像シート付きICカードを作製した。

比較例1 熱転写受像シートAの作製 樹脂Xaに代え、樹脂Xi(St:メタクリル酸(MAA)=70:30、重量平均分子量:1.52×104)を使用し、かつ硬化剤を使用しなかった以外は、実施例1と同様にして熱転写受像シートAを得た。

比較例2 熱転写受像シートBの作製 硬化剤を使用しなかった以外は、実施例2と同様にして熱転写受像シートBを得た。

熱転写受像体の性能評価 上記の実施例および比較例で作製した熱転写受像体について、(1)ピークトップ温度の測定、(2)離型性評価、(3)耐熱性評価、(4)画像濃度評価、(5)耐ブロッキング評価および(6)耐光性試験を行った。測定結果を表2にまとめた。

(1)ピークトップ温度の測定 上記の実施例および比較例で作製した熱転写受像(熱転写受像シート、ICカード)が備える受容層のピークトップ温度を、DSC測定装置((株)島津製作所製、DSC−60)を用いて、一次昇温速度:7.5℃/min.にて測定した。

(2)離型性評価 以下の方法により作製した昇華型熱転写シートが備える染料層と、実施例および比較例で作製した熱転写受像体の受容層とを重ね合わせ、下記条件のプリンタで受容層上に画像を形成した。 画像形成後、熱転写受像体から昇華型熱転写シートを剥離度50°で剥離する際の引張強度(剥離力)をプリンタ内において、昇華型熱転写シートの巻き取りロールと、サーマルヘッドとの間に設けられたテンションメーター(大倉インダストリー(株)製、ASK−100)を用いて測定した。測定結果を表2にまとめた。測定結果から明らかなように、実施例により得られた熱転写受像体を用いた場合の剥離力は、2.94N/cm以下であり、高い離型性を有することが示された。

(昇華型熱転写シートの作製) 基材として厚さ4.5μmの易接着処理済みPETフィルム上に、下記組成の耐熱滑性層形成用塗工液を乾燥時の厚みが0.8μmとなるように塗布、乾燥し、基材の一方の面に耐熱滑性層を形成した。基材の他方の面に、下記組成のプライマー層塗工液を乾燥時の厚みが0.1μmとなるように塗布し、プライマー層を形成した。次いで、プライマー層上に下記成分のイエロー染料層形成用塗工液、マゼンタ染料層形成用塗工液、シアン染料層形成用塗工液をそれぞれ乾燥時の厚みが0.6μmとなるように面順次塗布、乾燥し、染料層を形成し、熱転写シートを得た。 <耐熱滑性層形成用塗工液> ・ポリビニルアセタール 60.8質量% (積水化学工業(株)製、エスレック(登録商標)KS−1) ・イソシアネート系硬化剤 4.2質量% (DIC(株)製、バーノック(登録商標)D750) ・フィラー(ステアリルリン酸亜鉛) 10質量% (堺化学工業(株)製、LBT1830精製) ・フィラー(ステアリン酸亜鉛) 10質量% (堺化学工業(株)製、SZ−PF) ・フィラー(ポリエチレンワックス) 3質量% (東洋アドレ(株)製、ポリワックス3000) ・フィラー(エトキシ化アルコール変性ワックス) 7質量% (東洋アドレ(株)製、ユニトックス(登録商標)750) ・トルエン 200質量% ・メチルエチルケトン(MEK) 100質量% <プライマー層形成用塗工液> ・アルミナゾル(平均一次粒径10×100nm(固形分10%)) 30質量% (日産化学工業(株)製、アルミナゾル200) ・ポリビニルピロリドン(PVP) 3質量% (アイエスピー・ジャパン社製、K−90) ・水 50質量% ・イソプロパノール(IPA) 17質量% <イエロー染料層形成用塗工液> ・Disperse Yellow 201 4.0質量% ・ポリビニルアセタール 3.5質量% (積水化学工業(株)製、エスレック(登録商標)KS−5) ・ポリエチレンワックス 0.1質量% ・MEK 45.0質量% ・トルエン 45.0質量% <マゼンタ染料層形成用塗工液> ・Disperse Red 60 1.5質量% ・Disperse Violet 26 2.0質量% ・ポリビニルアセタール 4.0質量% (積水化学工業(株)製、エスレック(登録商標)KS−5) ・ポリエチレンワックス 0.1質量% ・MEK 45.0質量% ・トルエン 45.0質量% <シアン染料層形成用塗工液> ・Solvent Blue 63 2.0質量% ・Disperse Blue 354 2.0質量% ・ポリビニルアセタール 3.5質量% (積水化学工業(株)製、エスレック(登録商標)KS−5) ・ポリエチレンワックス 0.1質量% ・MEK 45.0質量% ・トルエン 45.0質量%

(プリンタ) サーマルヘッド:KEE−57−12GAN2−STA(京セラ(株)製) 発熱体平均抵抗値:3303Ω 主走査方向印字密度:300dpi 副走査方向印字密度:300dpi 印画電圧:27V ライン周期:1.0msec./line 印字開始温度:35℃ パルスDuty比:85% 印画開始温度:29〜36℃ 発熱ポイントから剥離板までの距離:4.5mm 搬送速度:84.6mm/sec. 印圧:7〜8kgf

(3)耐熱性評価 上記したプリンタおよび熱転写シートを用い、実施例および比較例で作製した熱転写受像体の受容層上に画像を形成した。画像形成後、熱転写受像シートを60℃のオーブンに入れ、7日間保存した。保存後の画像の滲みを目視にて、下記の基準で評価した。なお、比較例1および2において得られた熱転写受像体は、その受容層と、熱転写シートの染料層との離型性が低く、画像を良好に形成することができなかったため、その耐熱性を測定することができなかった。 A:画像に滲みがなく、鮮明であった。 B:画像に滲みがほとんどなかった。 NG:画像に滲みが生じていた。

(4)画像濃度評価 上記したプリンタおよび熱転写シートを用い、実施例および比較例で作製した熱転写受像体の受容層上に画像を形成した。形成した画像に対し、光学濃度計(X−Rite社製、分光測定器SpectroLino)を用いて光学反射濃度を測定し、最大値を画像濃度とした。測定結果を表2にまとめた。測定結果から明らかなように、実施例により得られた熱転写受像体を用いた場合の画像濃度は、1.4以上であり、高い印画性を有することが示された。なお、比較例1および2において得られた熱転写受像体は、その受容層と、熱転写シートの染料層との離型性が低く、画像を良好に形成することができなかったため、その画像濃度を測定することができなかった。

(5)耐ブロッキング性評価 上記の実施例および比較例で作製した熱転写受像体を10cm×15cmの大きさにカットし、サンプルを2枚ずつ作製した。一方の受容層と、他方の基材とが接するようにこのサンプルを重ね合わせ、20kgの荷重をかけながら、50℃のオーブンで96時間保存した。保存後のサンプルについて、熱転写受像体同士を手で剥がし、下記の基準で評価した。 A:熱転写受像体同士を軽く剥がすことができた。 NG:重みを感じ熱転写受像体同士を剥がすのが困難であった。または剥がすことができなかった。

(6)耐光性評価 上記したプリンタおよび熱転写シートを用い、実施例および比較例で作製した熱転写受像体の受容層上に画像を形成した。形成した画像のOD値を光学濃度計(X−Rite社製、分光測定器SpectroLino)により測定した。

形成した画像に対し、スーパーキセノンウェザーメーターSX75(スガ試験機(株)製)により、以下の条件で光を照射した。 (照射条件) ・照度:48W/m2 ・照射時間:96時間 ・BPT(ブラックパネル温度):50℃ ・湿度:50%

光照射後の画像のOD値を上記同様測定し、計算式(1−耐光性試験後のOD値/耐光性試験前のOD値)×100により、褪色率を求め、以下の評価基準に基づいて評価した。 (評価基準) A:褪色率が5%未満であった。 B:褪色率が5%以上、10%未満であった。 C:褪色率が10%以上であった。

10:熱転写受像体、20:基材、30:受容層、40:第2の受容層、50:第1の基材シート、60:接着層、70:第2の基材シート、80:ICチップ、90:アンテナ体、100:第3の受容層

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