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涙液層評価方法、コンピュータプログラム、装置

阅读:723发布:2020-05-08

专利汇可以提供涙液層評価方法、コンピュータプログラム、装置专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且非侵襲的かつ客観的であって、BUTを計測するより負荷を軽減しつつ、かつ、ドライアイ診断の新たな基準に適する涙液層の評価方法、コンピュータプログラム、装置を提供する。 涙液層干渉縞画像における所定領域内の色情報が閾値以上に変化したときを開瞼時として検出するステップと、開瞼時から所定時間の経過時にあたる画像を抽出画像として前記涙液干渉縞画像から抽出するステップと、前記抽出画像の所定の対象領域をスキャンし局所領域の画素の色情報から判定値を算出する判定値算出ステップと、算出された前記判定値と閾値とを比較して該当する画素を検出するステップと、検出された画素と閾値とを比較して涙液層崩壊を示すか否かを評価する評価ステップとを含む。,下面是涙液層評価方法、コンピュータプログラム、装置专利的具体信息内容。

涙液層干渉縞画像における所定領域内の色情報が閾値以上に変化したときを開瞼時として検出するステップと、 開瞼時から所定時間の経過時にあたる画像を抽出画像として前記涙液干渉縞画像から抽出するステップと、 前記抽出画像の所定の対象領域をスキャンし局所領域の画素の色情報から判定値を算出する判定値算出ステップと、 算出された前記判定値と閾値とを比較して該当する画素を検出するステップと、 検出された画素と閾値とを比較して涙液層崩壊を示すか否かを評価する評価ステップと、を含む涙液層評価方法。前記判定値とは、前記局所領域における色情報から算出される色のばらつきを示す値であることを特徴とする請求項1に記載の涙液評価方法。前記色のばらつきを示す値とは、前記局所領域における分散又は偏差により算出される値であることを特徴とする請求項2に記載の涙液層評価方法。前記判定値とは、前記局所領域における色のばらつきを示す値を前記局所領域内の色情報の平均値で除した値であることを特徴とする請求項2または3に記載の涙液層評価方法。前記判定値とは、前記局所領域の色情報の平均値であることを特徴とする請求項1に記載の涙液層評価方法。前記所定時間とは、5秒であることを 特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の涙液層評価方法。前記開瞼時から所定時間を検査者が変更できるようにするための所定時間変更ステップを含むことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の涙液層評価方法。前記抽出画像は、所定時間の経過時にあたる画像と、その前又は後における所定数の複数のフレームの画像を取得することにより抽出されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の涙液層評価方法。コンピュータに、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の各ステップを実行させるためのコンピュータプログラム。請求項1乃至8のいずれか一項に記載の方法を実行する涙液層評価装置。

说明书全文

本発明はドライアイか否かの判定を非侵襲で行うための涙液層の状態や崩壊を評価するための方法、コンピュータプログラム、装置に関する。

眼球、ならびに、瞼は、涙液によって異物の侵入、乾燥、摩擦による損傷などから保護されている。涙液層はその大半を占めると糖たんぱく質(ムチン)からなる液層とそれを覆う油層の2層によって涙液層をなし、油層は液層が直接空気に触れることを防ぐことにより液層の蒸発を防いでいる。油層の成分はまぶたに存在するマイボーム腺から分泌される。加齢や炎症、ならびに、擦傷などによりマイボーム腺が損傷すると正常な油層の形成が起こらなくなって液層が保持できなくなることなどを理由にドライアイといわれる症状を引き起こす。

ドライアイか否かの判断の手法としては、従来から「シルマーテスト」及び「BUT(Breakup time)テスト」が知られている。この「シルマーテスト」とは、目盛がついた濾紙を結膜と下瞼の間に5分間挟んだままにした状態を維持し、5分経過後における濾紙に吸収された涙液量を定量する方法である。

一方、非特許文献1に示すように、「BUTテスト」は、涙液層の液層に融解するフルオレセイン等の蛍光色素を点眼し、励起光で蛍光を励起し、開瞼から涙液の液層の崩壊が起こるまでの時間をストップウォッチ等で計測するものである。

こうしたドライアイの診断方法において、特に「シルマーテスト」については、濾紙を結膜と下瞼の間に挟むという侵襲試験であるため、試験後に目に違和感・異物感が残存してしまうという問題がある。さらにこの「シルマーテスト」は、濾紙を挟むことが目に対する刺激なることにより涙液の分泌を促してしまうなど、平時の涙液量が定量できず、結果として正しい評価ができない可能性があるという問題がある。

また、一方の「BUTテスト」についても、使用する蛍光色素の点眼の位置や量等の違いによって蛍光の発生が異なることがある。また、そもそも涙液層のどの程度の状態・段階をもって涙液崩壊と判断するかは、実際に検査を行う者の知識や経験等の主観に依存する部分があるため測定バイアスが避けられないといった問題がある。「BUT」の計測については、検査者の熟練度や主観が介在する割合が高く、客観的な計測結果を得るのが困難である。

ここで、「BUT」計測のための従来の装置の例を示す。特許文献1の装置は、光源から発せられた光をパターン投影板を介して被検者の膜に投影し、パターンの角膜反射像を対物レンズによりテレビカメラに結像してその角膜反射像の状態変化を検出することにより「BUT」を非侵襲で計測するもの、いわゆる「NIBUT」を計測するものである。角膜反射像の状態変化の検出は、テレビモニタに示される角膜反射像についてテレビ走査線が示す複数の部位においてテレビ走査線の信号波形の乱れを検出することによりおこなっている。

また、特許文献2に示す装置は、角膜からの蛍光反射光量を検出測定するものである。通常、反射光量は開瞼直後が最も多く、その時間経過とともに涙液層崩壊が表れるに従い反射光量は下がっていくので、この反射光量に閾値を設けることにより、涙液層崩壊の領域(面積)を検出するようにしている。

特開2000−254099号公報

特許第3699853号公報

「ドライアイ診療PPP(41項乃至45項)」(第1版第1刷発行:2002年5月1日、編集:ドライアイ研究会、発行者:中尾俊治、発行所:株式会社メジカルビュー社)

しかしながら、特許文献1の装置では、角膜に照射するための光源及びパターン投影板、テレビカメラおよびテレビモニタといった構成が必要となり、装置が複雑化し、その分コスト高となる。また、特許文献2の装置は、フルオレセインの点眼をする場合には、上述したような検査者の経験等に依存する部分が介在するおそれがある。

また、特許文献1及び特許文献2の装置は共に、所定レベル以上の鮮明さと明るさを備える反射光像又は反射光量を得ないと正しく評価されないおそれがあるため、位置合わせの微調整や必要であり、また、被検者個々の状態や周囲の環境に応じて閾値を調整する必要があった。

さらに、近年、「シルマーテスト」の上述したような問題点に鑑み、ドライアイの診断にあたって「シルマーテスト」を行わずに、単に「BUT」が5秒以下である場合をドライアイと診断する、という診断基準が日本を含むアジア地区で採択されている。

このように、「BUT」が5秒以下である場合にドライアイと判断する、こととなった場合、裏を返せば、開瞼時から5秒経過時点の涙液層の崩壊の様子を確認することができればドライアイか否かの判断ができる、ということであり、こうした診断基準の変化に即した装置及び方法が求められることになるという事情もある。

本発明は以上のような従来の問題点に鑑みてなされたものであり、「BUT」の正確な計測ではなく、開瞼時から所定時間経過後時点の涙液層の様子を確認することによりドライアイの診断を容易かつ確実にし、さらに、これを非侵襲的に実現する装置および方法を提供するものである。

本発明に係る涙液層評価方法、コンピュータプログラム、装置は、以下に示すステップおよび手段を含むものである。 (1)涙液層干渉縞画像における所定領域内の色情報が閾値以上に変化したときを開瞼時として検出するステップと、開瞼時から所定時間の経過時にあたる画像を抽出画像として前記涙液干渉縞画像から抽出するステップと、前記抽出画像の所定の対象領域をスキャンし局所領域の画素の色情報から判定値を算出する判定値算出ステップと、算出された前記判定値と閾値とを比較して該当する画素を検出するステップと、検出された画素と閾値とを比較して涙液層崩壊を示すか否かを評価する評価ステップと、を含む。 (2)上記(1)において、前記判定値とは、前記局所領域における色情報から算出される色のばらつきを示す値であることを特徴とする。 (3)上記(2)において、前記色のばらつきを示す値とは、前記局所領域における分散又は偏差により算出される値であることを特徴とする。 (4)上記(2)または(3)において、前記判定値とは、前記局所領域における色のばらつきを示す値を前記局所領域内の色情報の平均値で除した値であることを特徴とする。 (5)上記(1)において、前記判定値とは、前記局所領域の色情報の平均値であることを特徴とする。 (6)上記(1)乃至(5)において、前記所定時間とは、たとえば5秒であることを特徴とする。 (7)上記(1)乃至(6)において、前記開瞼時から所定時間を検査者が変更できるようにするための所定時間変更ステップを含むことを特徴とする。 (8)上記(1)乃至(7)において、前記抽出画像は、所定時間の経過時にあたる画像と、その前又は後における所定数の複数のフレームの画像を取得することにより抽出されることを特徴とする。

本発明は、以下の効果を奏する。すなわち、涙液層干渉縞画像が示す開瞼時から所定時間経過時に該当する画像にのみ解析を行うため、BUTを計測するより装置にかかる負荷を軽減しつつ、かつ、ドライアイ診断の新たな基準に適するものとなる。

また、本発明によれば、蛍光色素の点眼等が必要ない非侵襲的であり、かつ、客観的な評価が可能となる。

瞬き検出のための輝度値の変化を示すグラフである。

ドライアイか否かの判定のフローについて、開瞼時刻及び所定時間経過後における涙液層干渉縞画像とその画像解析の例を模式的に表した図である。

涙液層干渉縞画像から抽出された抽出画像の対象領域の一部における各画素の色情報(輝度値)の一例と、判定値算出のための局所領域および算出結果を示す図である。

涙液層干渉縞画像取得装置の構成の概略図である。

<涙液層干渉縞画像の取得> 角膜表面における涙液層の干渉縞画像を取得するための装置(涙液層干渉縞画像取得装置)については、撮影した画像をデジタルデータとして記録できるものであればよく、従来既知のものを適宜用いればよい。例えば、図4に概略を示すように、涙液層干渉縞画像取得装置は、光源11から発せられ、絞りを通過した光線は、順にレンズ12、スプリッタ13、対物レンズ14を経て、被検者の被検眼の前眼部15に集光される。前眼部15からの反射光は、対物レンズ14およびスプリッタ13を通過し、結像レンズ16を経て撮像素子17上に結像される。撮像素子17に結像された撮影データは、画像処理エンジンによる所定の処理が施され、画像データ、動画像データに変換される。

涙液層干渉縞画像取得装置は、本発明に係る涙液層評価装置と物理的又は論理的に接続される。当該涙液層評価装置は、データを演算および処理する処理手段、涙液層干渉縞画像取得装置により取得された画像データ、動画像データおよびその他のデータを記憶する記憶手段を備えるものであり、当該記憶手段には、本発明を実施するためのコンピュータプログラムや所定のデータがそれぞれ記憶されており、処理手段は、当該コンピュータプログラム等による所定の命令に従ってデータの処理を行うものである。

このように得られた涙液層干渉縞画像についてドライアイ判定のための処理について以下説明する。なお、以下の説明については、特に断らない限り、涙液層干渉縞画像とは、所定の時間にわたって撮影された複数の連続するフレームからなる動画像であって、涙液層評価装置自体又はこれに接続された記憶装置に記憶されているものとする。

<画像の色情報> まず、本発明において用いることが出来る色情報について説明する。色情報としては、例えば、多くの電子画像機器で用いられている方式である、赤、緑、青の3色の色要素(RGB色空間の数値)を用いる方法がある。

具体的には、各画素の色情報とは、画素が持つ赤、緑、青の色要素の輝度または明度であり、RGB色空間における赤、緑、青の少なくとも1つ以上の色要素の輝度をそのまま用いてもよいし、グレースケール階調に変換したものを用いるなどしてもよい。

また、色情報は必要に応じて演算を施した数値であってもよい。例えば、それぞれの色要素における輝度の2つ以上を組み合わせて算出するようにしてもよいし、2つ以上の色要素を平均して算出してもよいし、各要素に対して異なる所定の重み付け係数をかけ合わせて与えてもよい。

あるいは、赤、緑、青の3色の色要素から個別に変動係数を算出し、その中の最大の値を使用したり、最小の値を使用したり、2番目に大きい数値を使用したりしてもよい。

なお、以下の説明は、RGB色空間における輝度を用いる場合を元に例に説明するが、本発明において、色情報は、RGB色空間における数値に限るものでないことは勿論であり、HSV色空間、HSB色空間、HLS色空間、あるいはHSL色空間などで規定される輝度、あるいは、明度を使用してもよい。

以下、個々の処理の内容について具体的に説明する。処理の流れの一例は図2に模式的に示すとおりであるが、撮影、記憶された涙液干渉縞画像における所定の色情報に基づいて開瞼時を検知するステップと、この開瞼時から所定時間後の画像を涙液干渉縞画像から抽出画像として抽出するステップと、その抽出画像の所定の色情報から涙液層崩壊の判定のための判定値を算出するステップと、その判定値に基づいて涙液層崩壊を示すか否かを判定するステップを含むものである。

<開瞼時検知> 涙液層干渉縞画像についての開瞼時の検出について説明する。図1は、涙液干渉縞画像について、画像中央の200×200画素の矩形領域におけるR,G,B(赤,青,緑)各色要素の輝度の平均値を求め、その輝度の平均値を時刻との関係で表したグラフである。通常、瞬きが行われる場合、閉瞼による画像中の輝度の大幅な低下と、開瞼による輝度の大幅な上昇が起こるが、図1に示すデータもこのことを表している。

このように、瞬きの閉瞼により当該輝度平均値の大幅な低下と、また、開瞼による上昇を利用し、この輝度平均値に対して所定の閾値を設定して、輝度平均値がその閾値以上に変化した時点を開瞼時として検出する。

ここでは、RGB各色要素の輝度の平均値により開瞼時を検出しているが、これに限るものではない。RGB各色要素の輝度のうちのいずれかに基づいて検出してもよいし、2以上の色要素の輝度から適宜演算して得た値に基づいて検出してもよい。カラー画像の輝度をそのまま利用してもよいし、グレースケール階調に変換した画像の輝度等を利用してもよい。

ただ、この開瞼時検知において所定領域の輝度の平均値を用いているのが好適な理由は、この閾値の設定を適正に行うためである。閾値は、任意に設定してもよいが、その場合、取得された涙液干渉縞画像は、被検者の目の状態、例えば、角膜の状態やまつ毛の量やその長さ、周囲の光量など様々な要因によって、明るさが一定ではないではないので、閾値の設定を一律に決めるのが困難で、涙液干渉縞画像の明るさに応じて変更する必要が生ずるおそれがある。

そのため、画像の所定領域の輝度の平均値を閾値の設定に利用することで、画像自体の明るさ(輝度の大小)に関わらず、画像に応じた適正な閾値とすることができる。具体的には、このようにして得られた輝度平均値の最小値と最大値との中央値を閾値として設定するようにしてもよいし、最小値から所定値を加算、または、最大値から所定を減算した値を閾値としてもよい。瞬きにおける輝度平均値が示す変動の変動幅に収まる値を設定できる方法であればよい。

<所定時間経過時画像の抽出> 上述の方法によって開瞼時を検出した場合、その開瞼時から所定の時間(たとえば5秒)経過時に該当する画像を涙液層干渉縞画像から抽出する。抽出画像は、1枚(1フレーム)のみでもよいし、その前又は後における所定数の複数のフレームを取得するようにしてもよい。

なお所定時間は5秒としたが、被検者が5秒間開瞼を維持できずに目を閉じてしまうような場合は、検査者が任意に所定時間を短くできるように簡単な操作で所定時間が変更できるようにしておく、例えば涙液干渉縞画像取得装置側に所定時間設定のロータリースイッチなどを設けて置く、あるいはコンピュータ側からの簡単な操作で所定時間の設定ができるような手段を設けておくことが望ましい。またこの場合、下述の抽出画像の付帯情報に所定時間の情報を入れておく、例えば画像の隅に所定時間を小さく表示するなどしておくのが望ましい。

こうして抽出された開瞼時から所定時間経過後にあたる涙液層干渉縞画像からの抽出画像について涙液層の崩壊を示すか否かを判定する。涙液層崩壊の判定に関する具体的な手法は、抽出画像の色情報から算出される判定値に基づいて涙液層の崩壊を判定するものである。以下、詳細に説明する。

<抽出画像に対する処理> 後述する涙液層崩壊の判定のために抽出画像に対し判定値算出処理を行う。処理の具体的な一例として、抽出画像における色情報にどれぐらいばらつきがあるかを 算出する処理が挙げられる。

具体的には、RGB色空間の輝度を画像内の所定の領域内の各画素について調べ、赤、緑、青の少なくとも1つ以上の色要素の強度が領域内部でどれぐらいばらついているかを評価することにより得る方法である。

ばらつきに関しては、各色要素の輝度の値から得られる分散値や偏差(標準偏差等)、もしくは、それら分散値や標準偏差等による値を領域内の画素の輝度の平均値で除算した値(変動係数)を用いてもよい。これらの値は必要により任意に選択して用いればよい。

色のばらつきを示す値の算出は、抽出画像全体に対して算出するようにしてもよいが、注目画素およびこれに隣接する画素を一纏めにした画素を局所領域とし、その局所領域について色情報の多様性を求めるようにするのが好適である。このようにして求めた色のばらつきを示す値は、画像全体に対して算出する場合と比較して解析の即時性は低いながら、解像度が高く、且つ、空間的位置情報が元の画像と一致しているため、涙液層崩壊の位置や面積の特定に資する。具体的に図3A及びBを参照しつつ説明する。

図3Aは、ある画像の対象領域における注目画素とその注目画素を囲む8画素による3×3の計9画素が示す領域について輝度の標準偏差を算出している場合を示す模式図である。図3Aの各数値は、当該画像の一部における各画素の輝度の数値を示すものである。

図3Aに示す「領域1」は、注目画素1およびそれを取り囲む画素からなる計9画素(3×3画素)からなる領域からなり、当該領域1において標準偏差を算出し注目画素1に出する。これを図3Aのような輝度を持つ画像の対象領域にスキャンした結果を示すのが図3Bである。

つまり、注目画素とこれを中心とする所定の画素からなる局所領域における輝度等の色情報の標準偏差を注目画素に出力するフィルタにより、上述のとおり得た抽出画像の対象領域(全体又は所望の一部)をスキャンして画素毎に出力された標準偏差を記憶する。

ここで、図3AおよびBにおいて、具体的な数値を確認すると、領域1において注目画素1に出力された標準偏差を見てみると「2.2」と小さいが、領域2における注目画素2に出力された値は「7.1」と大きい。原則として、涙液層の状態悪化の程度が進むほど、色のばらつきが高くなる傾向にあるので、図3に示すデータにあっては、領域1と比較して領域2の方が色のばらつきが高いため、領域2の方が涙液層の状態が悪いと判断できることになる。

なお、ここで、ドライアイ重症度グレード5を示すような涙液層崩壊が広範囲にわたる重症の被検者の場合、上述のような輝度等による色情報の分散や標準偏差により算出された数値のみだと涙液層崩壊を適切に判定できない場合がある。涙液層崩壊箇所は崩壊していない箇所と比較して輝度が一定でばらつきが少ない。このため涙液層の崩壊箇所が広範囲に及ぶと上述したような分散や標準偏差によるばらつきを示す値が大きくならない箇所が増え、結果として涙液崩壊が検出できない、もしくは、実態にそぐわないような軽症と判定されるおそれがあるためである。

そのため、変動係数は以下の式に示すように、上述のとおり得られた輝度の分散や標準偏差による値をその領域における輝度の平均値で除算することにより得られる数値を用いるようにしてもよい。 [式1] 変動係数 = 輝度の標準偏差 / 輝度平均値

なお、これまでの説明では、図3は、注目画素およびそれを取り囲む画素による局所領域における標準偏差もしくは変動係数等の色のばらつきを示す値を注目画素毎にそれぞれ出力しているが、注目画素に出力せずに、その局所領域を一つの区分とみて、この区分毎に標準偏差を出力するようにしてもよい。また、当該領域又は区分は、3×3の計9画素に限るものではなく、任意の数の画素の集合であってよいのは勿論である。

以上のとおり、色のばらつきを示す値は、所定領域における色情報(輝度等)のばらつき、すなわち、分散又は標準偏差等の偏差を求めることにより得られるものであり、また、これらの他、所定の領域における色情報のばらつきを示す値を所定領域における色情報の平均値で除算した値、すなわち、変動係数によるものである。

<涙液層崩壊の判定> 涙液層の崩壊を示すか否かの判定は、抽出画像について上述のようにして得た、分散、標準偏差、変動係数等による色のばらつきを示す値に基づいて判定するものである。例えば、標準偏差等の色のばらつきを示す値が所定の閾値以上を示す画素または区分の数をカウントし、そのカウント数が所定閾値以上の場合に涙液層の崩壊が起こっていると判定する。

別の方法としては、例えば、標準偏差等の色のばらつきを示す値が所定の閾値以上を示す画素または区分の面積を算出し、その面積が所定の閾値以上の場合に涙液層の崩壊が起こっていると判定するようにしてもよい。

また、抽出画像のスキャン対象領域全体に占める標準偏差等の色のばらつきを示す値が所定の閾値以上を示す画素または区分の割合で判定してもよい。抽出画像のスキャン対象領域全体の画素数若しくは面積に占める色のばらつきを示す値が所定の閾値以上を示す画素の数若しくは面積の割合が所定以上の場合に涙液層の崩壊を判定するようにしてもよい。

ただし、抽出画像における元の色情報が不適切であること等から算出される色のばらつきを示す値がノイズを含む可能性が否定できないため、色のばらつきを示す値が所定の閾値以上を示す画素または区分と判定されても、それが一の連続する領域として所定の大きさ(面積)に満たないものは除外するようにしてもよい。

これまでの説明においては、まず涙液層干渉縞画像において被検者の開瞼時(t0)を検出し、その開瞼時(t0)から所定の時間経過後に該当する画像を抽出し、その抽出画像について涙液層崩壊の判定を行っている。上述のとおり、近年、ドライアイの診断にあたって単に「BUT」が5秒以下である場合をドライアイと診断する、という診断基準が日本を含むアジア地区で採択されている。つまりこの新基準に照らせば、開瞼時(t0)から5秒後における抽出画像について涙液崩壊が判定されればドライアイであると診断できることを意味しており、従来のように「BUT」を正確に計測する必要がなく、より簡便に、効率的にドライアイの診断に資するものである。

実施例1においては、涙液崩壊の判定にあたっては、色情報から算出した判定値として色のばらつきを示す値に基づいて判定したが、判定値をこの色のばらつきを示す値に代えて、以下に示すように涙液崩壊について判定してもよい。

涙液層崩壊箇所は、一般的に白色度が強く、且つ、輝度が崩壊していない箇所より大きな値を示す特徴がある。そのため、抽出画像の局所領域内における画素の輝度平均を算出し、その輝度平均値以上の輝度を示す局所領域内の画素を抽出するようにする。

抽出された画素の数をカウントして、そのカウントされた数が所定の閾値以上である場合に涙液層崩壊と判定するようにする。また、画素の数ではなく、抽出された画素が示す面積が一定以上である場合や、対象領域に対する割合が一定以上である場合を涙液層崩壊と判断するようにしてもよい。

涙液層崩壊箇所は、一般的に白色度が強く、且つ、輝度が崩壊していない箇所より大きな値を示す特徴があることを利用して、崩壊箇所の輪郭を抽出する方法を用いても良い。輪郭を抽出することにより、崩壊箇所をラベリングすることができる。ラベリングとは抽出した領域に番号をつけ、各々の領域の大きさや形状などについて情報を得ることができる方法のことである。粒子の大きさや形状を指標とすることにより、崩壊箇所として抽出すべきではない部分を除外することが可能である。画像に崩壊箇所が含まれているかどうかを、抽出された崩壊領域の数や面積、形状などにより、判定することができる。

崩壊箇所の輪郭を抽出する方法としては微分フィルタ、ソーベルフィルタ、ラプラスフィルタなどの画像処理フィルタを利用する方法やキャニーエッジ抽出法などによって行うことができる。

以上本発明について説明してきたが、本発明は上述の実施の例に限定されず種々の変形した形での応用が可能なものである。

例えば、色のばらつきを示す値を算出するにあたり、元の画像を、適宜、拡大、または、縮小してもよい。拡大の方法としてはバイリニア法、バイキュービック法、Lanczos法など間を埋める画素の輝度を関数で補完する方法が好ましい。拡大の効果としては部位によるより詳細な状態を取得できることにある。一方、縮小の方法としてはニアレストネイバー法、バイリニア法、バイキュービック法、Lanczos法などいずれの方法を用いてもよく、縮小の効果として解析時間の短縮がある。これらは必要に応じて使い分ければよい。

本発明は涙液層の干渉縞画像を用いるドライアイの診断において崩壊する涙液層の状態を観察者の力量によらずに客観的に数値化する方法として利用することが可能である。特に、開瞼時から5秒後時点の涙液層崩壊の有無によりドライアイか否かを判断するとする近年採択の新たな基準に照らしたとき、非侵襲で、且つ、簡便で効率的な判定を可能とするものである。

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