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抗糖尿病及び他の有用な活性を有する植物抽出物

阅读:760发布:2020-05-08

专利汇可以提供抗糖尿病及び他の有用な活性を有する植物抽出物专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且【課題】インスリン媒介シグナル伝達カスケードのインスリン受容体基質(IRS)2枝路を実質的に活性化することができる化合物の提供。 【解決手段】1ミリリットルに少なくとも1×104インスリン等価単位を提供する、 植物 抽出物。前記抽出物が、キクジャ(Cichorium endivia,var.latifolium)、リーフレタス(Lactuca sativa,var.crispa)、あるいはコスレタス(Lactuca sativa,var.longifolia)から調製される。 【選択図】図1A,下面是抗糖尿病及び他の有用な活性を有する植物抽出物专利的具体信息内容。

1ミリリットルに少なくとも1×104インスリン等価単位を提供する、植物抽出物。前記抽出物が、1ミリリットルに少なくとも3.6×104インスリン等価単位を提供する、請求項1に記載の抽出物。前記抽出物が、1ミリリットルに1×104〜1×105インスリン等価単位を提供する、請求項1に記載の抽出物。キクジャ(Cichorium endivia,var.latifolium)から調製される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の抽出物。リーフレタス(Lactuca sativa,var.crispa)から調製される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の抽出物。コスレタス(Lactuca sativa,var.longifolia)から調製される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の抽出物。前記抽出物が性抽出物である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の抽出物。請求項1〜6のいずれか一項に記載の抽出物を含む、薬学的組成物。請求項1〜6のいずれか一項に記載の抽出物を含む、栄養補助食品。IRS媒介疾患または状態を治療する方法であって、有効量の請求項8に記載の薬学的組成物を投与することを含む、前記方法。IRS媒介疾患または状態を治療する方法であって、有効量の請求項9に記載の栄養補助食品を投与することを含む、前記方法。前記IRS媒介疾患または状態が、糖尿病、前糖尿病、代謝症候群、インスリン抵抗性または認知症である、請求項10または11に記載の方法。抗糖尿病剤のインスリン、メトホルミン、エキセナチド、ビルダグリプチン、シタグリプチン、DPP4阻害剤、メグリチニド、エキセンディン−4またはGLP1作動薬を投与することを更に含む、請求項10または11に記載の方法。対象においてIRS2依存性シグナル伝達を刺激する方法であって、有効量の請求項1〜6のいずれか一項に記載の抽出物を前記対象に投与することを含む、前記方法。IRS2依存性シグナル伝達を刺激する方法であって、細胞を請求項1〜6のいずれか一項に記載の抽出物と接触させることを含む、前記方法。植物においてIRS2刺激活性を検出する方法であって、前記植物の抽出物を、IRS2を発現する試験細胞と接触させ、細胞繁殖の増加を検出することを含む、前記方法。前記試験細胞が、IRS2を過剰発現する32D細胞である、請求項16に記載の方法。

1ミリリットルに少なくとも1×104インスリン等価単位を提供する、植物抽出物。

说明书全文

関連出願の相互参照 本出願は、2013年3月12日出願の米国特許出願第61/777,657号及び2013年3月12日出願の米国特許出願第61/777,927号の優先権を主張し、これらは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。

発明の分野 本発明は、栄養的に有益な、または医薬的に活性な化合物を含有する植物抽出物に関する。これらの抽出物またはそれらに含有される精製された化合物の幾つかは、インスリンシグナル伝達を制御することによって、1型及び2型糖尿病を含むヒト及び動物における様々な代謝及び他の疾患及び障害の栄養支援、予防、治療または可能性のある治癒のために使用することができる。この制御効果には、身体中の細胞及び組織におけるインスリン受容体(IR)、インスリン様増殖因子(IGF)受容体及び/またはインスリン受容体基質(IRS)タンパク質のレベル及び/または活性の調節が含まれうる。主な焦点は、IRSタンパク質に向けられる。IRSファミリーのタンパク質の2つのメンバーであるIRS1及びIRS2は、インスリンまたはインスリン様増殖因子シグナル伝達経路の一部であるが、IFN−γ、IL−2、IL−4、IL−7、IL−9、IL−13もしくはIL−15、成長ホルモン、プロラクチンまたはレプチンを含む他の増殖因子及びサイトカインを介するシグナルも調整する。IRS1またはIRS2の機能活性は、TFN−α,IL−6、IL−1β及び関連する因子を含む、炎症促進性サイトカインから発せされるシグナルを統合もする。一般に、炎症促進性サイトカインは、IRS1/IRS2シグナル伝達を阻害し、それはインスリン抵抗性症候群に寄与する。

真性糖尿病は、2000年超にわたって知られている複雑で命を脅かす疾患である。サル、イヌ、ラット、マウス及びヒトのように多様な哺乳動物に発生する。Banting及びBestによる1921年のインスリンの発見及び精製、並びに続く人における治療的使用は、医療科学における画期的な進歩であり、現在も広く使用されている、糖尿病への部分治療を提供した。インスリンレベルは、通常はその時々で身体により調整されて、血糖レベルを狭い生理範囲内に維持する。しかし糖尿病患者では、定期的なインスリン注射は正常な状態に近づけるのみである。それは、インスリンに対する肝臓、筋肉及び脂肪のような臓器及び組織内の細胞応答も多くの場合に低減されているからである。したがって、これら及び下に詳細に考察される他の理由によって、命を脅かす合併症が、治療を受けている糖尿病患者の生涯において、とりわけ2型(成人発症型)糖尿病の場合に依然として発生する。(1)

糖尿病は、自己免疫媒介性β−細胞破壊(1型糖尿病)、末梢インスリン抵抗性を代償するのに不十分なβ−細胞インスリン分泌能(2型糖尿病)及び損なわれたグルコース感知またはインスリン分泌(若年の成人発症型糖尿病;MODY)を含む様々な原因から生じる(1)。1型糖尿病は、遺伝的に複雑であり、様々な膵島抗原に対する循環自己抗体により引き起こされる。インスリンは、1型糖尿病の病因における根源的な自己抗原の1つであると考えられるが、他の抗原も注目に値する(2)。新たなβ−細胞形成が、1型糖尿病が進行している間にゆっくりと発生するので、自己免疫性応答を減衰させながら、β−細胞の再生速度を加速することによって疾患を治療する必要がありうる(3)。

2型糖尿病は、最も蔓延している形態の糖尿病である。典型的には中年に現れるが、先進国において2型糖尿病は、小児及び青年において一般的になりつつある。生理的ストレス、すなわち外傷、炎症または過剰な栄養素への応答が、様々な組織においてインスリンに対する受容体後応答を損なう経路を活性化することによって、2型糖尿病を促進する(1)。遺伝的変異も、2型糖尿病を促進する環境及び栄養因子の応答を改変する。幾つかの有益な事例において、インスリン受容体またはAKT2における突然変異が、重篤な形態のインスリン抵抗性を説明する(4)。しかし、一般的な形態の2型糖尿病は、ペルオキシソーム繁殖因子活性化受容体ガンマ(PPARG)、ペルオキシソーム繁殖因子活性化受容体、ガンマ、活性化補助因子1アルファ(PPARGC1A)、内向き整流性K+チャンネルKir6.2(KCNJ11)、カルパイン−10(CAPN10)、転写因子7L2(TCF7L2)、アディポネクチン(ADIPOQ)、アディポネクチン受容体2(ADIPOR2)、肝細胞核因子4アルファ(HNF4A)、脱共役タンパク質−2(UCP2)、ステロール調節要素結合転写因子1(SREBF1)または高血漿濃度インターロイキン−6を含む、インスリン作用に対して穏やかな効果を有する複数の遺伝子変種と関連する(5)。それぞれの遺伝子の効果は小さいが、これらの発見は、2型糖尿病の病因について重要な手がかりを提供する。

基礎となる病因論と関係なく、慢性の高血糖症及び代償性高インスリン血症により悪化した調節不全インスリンシグナル伝達は、一群の急性及び慢性後遺症を促進する(6)。未治療の糖尿病は、ケトアシドーシス(1型糖尿病において最も頻度が高い)または高血糖性浸透圧ストレス(2型糖尿病において最も頻度が高い)に進行し、これらは病的状態及び死亡の直接の原因である。長期的には、糖尿病は多数の慢性的な命を脅かす合併症を伴う。糖尿病患者に発生する脳血管疾患の著しい増加に起因して、卒中の発生率は、非糖尿病患者集団よりも3倍も高い。同様に、末梢血管疾患、うっ血性心不全、冠動脈疾患及び心筋梗塞のような心血管疾患は、高血糖症と他の心血管危険因子との相乗効果の結果として、糖尿病患者において一様に増加する。更に、心血管機能低下と全身性酸化ストレスの組み合わせ効果は、網膜の毛細血管内皮細胞の損傷(失明をもたらす)、腎不全を引き起こす腎糸球体のメサンギウム細胞の損傷、並びに四肢に疼痛及びしびれを引き起こすニューロパシーをもたらす末梢神経の損傷をもたらす(7)。

糖尿病は、中枢神経系における加齢性変性にも関連する。85〜90歳を超えるヒトは、予想より少ないインスリン抵抗性を示し、百歳以上の人々は驚くほどインスリン感受性がある(8)。末梢インスリン感受性を促進し、正常なグルコース恒常性を維持するのに必要な循環インスリンの濃度を低減する化合物は、グルコース不耐性及び生命を脅かす糖尿病へのその進行における理想的な治療を提供する。

インスリン、インスリン様増殖因子及び受容体 哺乳動物は、3つのインスリン様ペプチド、すなわちインスリン、インスリン様増殖因子−1(IGF−1)及びインスリン様増殖因子−2(IGF−2)を生成し、これらはインスリン受容体(IR)遺伝子及びインスリン様増殖因子−1受容体(IGF1R)遺伝子によりコードされる5つの相同性インスリン様受容体チロシンキナーゼを活性化する(図1A/B)。インスリンは、循環グルコース濃度に応答して膵臓のβ細胞により生成され、一方、内分泌IGF−1は、栄養素及び成長ホルモンにより刺激された肝細胞からほとんどが分泌され、IGF−1及びIGF−2は、また、中枢神経系を含む多くの組織及び細胞から局所的にも生成される(9)。IGF1は、インスリンと協調的に作動して、栄養素恒常性、インスリン感受性及び膵臓β細胞機能を調節する(9)。インスリン受容体及びIGF受容体の遺伝子は、タンパク質分解により開裂されて2つの細胞外α−サブユニット及び2つの膜透過β−サブユニットを有する四量体を生じる、共有結合した二量体を形成する相同性前駆体をコードする。細胞外α−サブユニットは、膜貫通β−サブユニットの細胞内部分へのチロシンキナーゼの活性を調節するリガンド結合ドメインを作り出す(10)。

高親和性リガンド結合は、キナーゼ調節ループ(IRa)の3つのチロシン残基、すなわちTyr1158、Tyr1162及びTyr1163(11)のリン酸化を促進するβ−サブユニットの触媒ドメインに、構造転移を誘発する。自己リン酸化は、調節ループをその阻害位置から遊離させ、このことは、触媒部位を、他のタンパク質をリン酸化するようにに開ける(12)。リン酸化された調節ループは、キナーゼ活性を調整する、Grb10、Grb14、APS及びSH2Bを含む他のシグナル伝達タンパク質とも相互作用する(13)。キナーゼドメインの外側及び形質膜の近くに位置するNPEYモチーフ内の第4のチロシン残基(IRbではTyr960、IRaではTyr972、IGF1RではTyr950)もリン酸化され、このことは、インスリン受容体基質(IRSタンパク質)を、活性化された受容体キナーゼによるチロシンリン酸化のために動員する(14)。

インスリン受容体基質 細胞に基づいた及びマウスに基づいた実験は、全部ではないとしても大部分のインスリンシグナルが、IRS1、IRS2もしくはその相同体、またはSHC、CBL、APS及びSH2B、GAB1、GAB2、DOCK1及びDOCK2を含む他の足場タンパク質のチロシンリン酸化を介して生成または調節されることを示す(15)。これらの基質のそれぞれの役割が注目に値するが、遺伝子導入マウスによる研究は、多くのインスリン応答、とりわけ体細胞増殖及び栄養素恒常性に関するものが、IRS1またはIRS2を介して調整されることを示唆している(1)。

タンパク質のインスリン受容体基質ファミリーの第1のメンバーは、1985年に発見され、続く研究努は、関連するIRSファミリーメンバーのみならず、IRSタンパク質が関わるシグナル伝達経路の存在も明らかにした。インスリン受容体(IR)がチロシンキナーゼ酵素活性を有するという発見の後、多くのグループが、受容体からの下流シグナル伝達を調節しうるインスリン受容体基質につて研究した。後にインスリン受容体基質または「IRS」タンパク質と呼ばれる、インスリン受容体の実際の標的タンパク質の存在についての最初の証拠は、驚くべきことに、インスリン刺激肝細胞癌細胞において185kDaのリンタンパク質(pp185)を明らかにした、ホスホチロシン抗体免疫沈降の使用によってたらされた(16)。pp185の精製及び分子クローン化は、最初のシグナル伝達足場のうちの1つのみならず、最初のインスリン受容体基質タンパク質(IRS1)も明らかにした(17,18)。IRS1は、インスリン刺激の直後にリン酸化され、IRS1のリン酸化に失敗した触媒的に活性なインスリン受容体変異体は、生物学的に不活性であったので、生物学的に重要であることが明らかにされた。

幾つかの実験は、他の関連するタンパク質が存在しうることを示唆し、そのことが、IRSファミリーの第2のメンバーであるインスリン受容体基質2(IRS2)の精製及びクローン化をもたらした(19,20)。

遺伝子導入マウスによる実験は、体細胞増殖及び栄養素恒常性の促進におけるIRS1及びIRS2の関与を明らかにした。IRS1を有さないと、マウスは、誕生から2年齢で死亡するまで正常より50%小さい。IRS1を有さないマウスは、体脂肪が少なく、グルコース不耐性である。マウスにおいて、IRS2は、IRS2を欠いているマウスがグルコース不耐性及び高脂血症を示すので、末梢インスリン作用にとって重要である。

標準的な遺伝子ノックアウト手法を使用したマウスにおけるIRS2遺伝子の破損は、8〜12週齢に発生する糖尿病をもたらす。膵臓β細胞は、加齢と共にこれらのマウスから失われ、β細胞機能にとって重要な遺伝子は、IRS2を欠いているマウスにおいて調節不全である。

IRSタンパク質は、インスリン様受容体を共通の下流シグナル伝達カスケードに関連付けるアダプター分子である(図1A/B)。4つのIRSタンパク質遺伝子が齧歯類において同定されているが、これらの遺伝子のうちの3つのみ(IRS1、IRS2及びIRS4)が、ヒトにおいて発現する。IRS1及びIRS2は、哺乳類組織において広く発現するが、IRS4は、ほとんどが視床下部及び低レベルで幾つかの他の組織に限定されている。これらのタンパク質は、それぞれ、NH2末端プレクストリン相同性(PH)ドメインを介して、活性化されたインスリン様受容体を標的とする。PTBドメインは、活性化受容体キナーゼにおけるリン酸化NPEYモチーフと特異的に結合する(1)。PHドメインは、IRSタンパク質とIRの相互作用も促進するが、その機構は十分に理解されていない。IRSタンパク質のPHドメインは、生物活性を際立って失うことなくIRSタンパク質間で交換可能でありうるので、特定の役割を果たすが、異種PHドメインは、通常のPHドメインに代えられると、IRS1機能を阻害する(21)。PH及びPTBドメインに加えて、IRS2は、活性化されたインスリン受容体と相互作用する別の機序も利用する(22)。

IRS→PI3K→AKTカスケード 最も良く研究されているインスリン様シグナル伝達カスケードは、ホスファチジルイノシトール3−キナーゼ(PI3−キナーゼ)によるPI−3,4,5−P3の生成が関与する。1型PI−3キナーゼは、2つのsrc−相同性−2(SH2)ドメインを含有する調節サブユニット及び、そのSH2ドメインがIRSタンパク質のリン酸化チロシン残基より占められるまで調節サブユニットにより阻害されている、触媒サブユニットから構成される(23)。PI−3,4,5−P3は、Ser/ThrキナーゼPDK1及びAKT(PKBとしても知られている)を、形質膜に動員し、そこでAKTは、PKD1媒介リン酸化により活性化される(図1A/B)。AKTは、細胞の生存、増殖、繁殖、血管新生、代謝及び遊走において中心的な役割を果たす多くのタンパク質をリン酸化する(24)。幾つかの真正AKT基質のリン酸化が、インスリン様シグナル伝達にとりわけ関連性がある。GSK3α/β(グリコーゲンシンターゼの阻害を遮断する)、AS160(GLUT4の転位を促進する)、BAD・BCL2ヘテロ二量体(アポトーシスを阻害する)、FOXO転写因子(遺伝子発現を調節する)、p21CIP1及びp27KIP1(細胞周期の阻害を遮断する)、eNOS(NO合成及び血管拡張を刺激する)及びPDE3b(cAMPを加分解する)(図1A/B)。またAKTはツベリン(TSC2)をリン酸化して、低分子量Gタンパク質RHEBへのそのGAP活性を阻害し、mTROを活性化するRHEB・GTP複合体の蓄積を促進する(24)。この経路は、インスリンシグナル伝達と、細胞増殖に必要なタンパク質合成との直接的な関連を提供する(図1A/B)。

PI3K→AKTシグナル伝達カスケードにおけるIRSタンパク質の役割は、広範囲の細胞に基づいた及びマウスに基づいた実験によって検証される。IRS1は元々ラットの肝細胞から精製及びクローンされたが、インビボにおける肝細胞中でのインスリンシグナル伝達の際のIRS1及びIRS2の根源的な役割は、最近確証されたばかりである(25)。最も簡単な実験は、通常のマウスまたは肝臓IRS1及びIRS2を欠いているマウスへのインスリンの腹腔内注射を用いる。通常のマウスでは、インスリンは、Aktのリン酸化及びその下流れの基質であるFoxo1及びGsk3α/βのリン酸化を急速に刺激する。PI3K→AKTカスケードからインスリン受容体を切り離すためには、IRS1及びIRS2を両方とも欠失させなければならない(25)。これらの結果は、肝インスリンシグナル伝達のために、IRS1またはIRS2は、共有されるが、絶対的に必要とされること確認する。

IRS2の転写調節 IRSタンパク質シグナル伝達の調節は、様々な組織におけるインスリン応答の強度及び持続時間を協調させる重要な方法であるが、これらの機構の不全は、インスリン抵抗性を引き起こしうる。IRS1遺伝子の転写は、一般に安定している。対照的に、IRS2の生成は、cAMP応答要素結合タンパク質(CREB)及びその結合パートナーCRTC2、フォークヘッドボックスO1(FOXO1)、転写因子E3(TFE3)、並びにステロール調節要素結合/因子−1c(SREBF−1c)を含む複数の栄養素感受性転写因子により制御される(26、27)。興味深いことに、CREB/CRTC2転写複合体は、cAMP応答要素(CRE)に結合するが、β細胞及び肝臓におけるIRS2発現に対して逆の効果を有する。食事の後、グルコース酸化によるATP生成は、β細胞を脱分極し、このことは、CREB/CRTC2の活性化を含む多くの重要な効果を有する、Ca2+流入とcAMP生成の両方を促進する(26)。このように、グルコースは、β細胞においてIRS2発現と直接関連し、このことは、β細胞増殖及び代償的なインスリン分泌を刺激する。対照的に、CREB/CRTC2は、空腹時の肝臓においてIRS2発現を促進し、このことは、基礎インスリン応答を増強することにより、糖新生プログラムを阻害しうる。

cAMP応答要素に加えて、IRS2遺伝子のプロモーター領域は、FOXOファミリーメンバーに結合する要素、TFE3に結合するEボックス及びSREBF−1cにより認識されるステロール応答要素(SRE)を含む(27)。FOXO1は、PI3K−AKT化カスケードを、細胞増殖、生存及び代謝に重要な遺伝子の発現と結びつける。肝臓において、IRS1及びIRS2は、FOXO1のリン酸化、核外輸送及び分解を促進し、このことはIRS2発現を低減する。更に、SREBF−1c濃度は、栄養素過剰及び慢性インスリン刺激の際に増加し、このことは、FOXO−1媒介IRS2発現を阻害する(28)。この相互調節の不均衡は、過剰栄養の病態生理学的効果に寄与し、代謝症候群及び糖尿病の発生をもたらすと思われる。このように、IRS2シグナル伝達を促進する化合物は、肝インスリン作用に対して、とりわけ栄養素過剰のときに強力な正常化効果を有することが予期される。

インスリン抵抗性及びIRSタンパク質シグナル伝達の調節不全 インスリン抵抗性は、多くの健康障害、すなわち糖尿病、高血圧症、慢性感染症、女性生殖調節不全、並びに腎臓及び心血管の疾患に関連する一般的な病理状態である(1)。過去15年間にわたって、マウスに基づいた実験は、インスリンシグナルを媒介する、インスリンシグナルを調節する、またはインスリンシグナルに応答する遺伝子における変異が、どのようにインスリン抵抗性及び糖尿病に寄与するかを明らかにしている。遺伝子の突然変異が生涯にわたるインスリン抵抗性の明確な源であるが、これらは、通常、希な代謝障害と関連している。環境的、生理学的及び免疫学的なストレスが、複雑な遺伝子背景により連携される異種シグナル伝達カスケードを介してインスリン抵抗性を引き起こす(1)。

肥満は、本質的に、末梢インスリン抵抗性に関連する。最近の研究は、脂肪組織から分泌されるインスリンシグナル伝達を阻害する様々な因子、すなわちFFA、腫瘍壊死因子アルファ(TNFα)及びレジスチン、またはインスリンシグナル伝達を促進する因子、すなわち30kDaの脂肪細胞補体関連タンパク質(アディポネクチン)及びレプチンを明らかにしている。これらの因子のそれぞれ1つ1つが、インスリンに対する細胞の応答を変えうる、遺伝子発現パターンへの特定の効果を有する。しかし、IRSタンパク質の発現または機能へのこれらの因子の効果は、インスリン抵抗性の機構に寄与する可能性がある(29)。急性外傷または慢性代謝もしくは炎症ストレスの際に活性化されるシグナル伝達カスケードは、ホスファターゼ媒介脱リン酸化、プロテアソーム媒介分解及びSer/Thrリン酸化を含む様々な機構を介してIRSタンパク質を調節不全にする。IRSタンパク質機能の調節不全は、末梢インスリン耐性が現れている時の代償的なβ細胞機能の欠失を理解する妥当と思われる枠組みも提供する(30)。

TNFαを用いる実験は、炎症性サイトカインをインスリン抵抗性に関連付ける最初の機構の1つを明らかにしている(31)。TNFαは、NH2末端JUNキナーゼ(JNK)を活性化し、このことはセリン残基のIRS1をリン酸化し、それはインスリンに応答したPI3−キナーゼ/Akt経路の活性化を阻害する。IRS1のJNK媒介リン酸化は、小胞体ストレスを含む細胞ストレスの効果を調整することもできる。インスリンは、それ自体、PI3−キナーゼの活性化を介してIRS1のセリンリン酸化を促進し、多くのキナーゼ−AKT、PKCζ、IKKβ、JNK、mTOR及びS6K1により媒介されうるフィードバック調節を明らかにしている(29)。

膵臓β細胞及びインスリン抵抗性におけるIRS2シグナル伝達の中心的な役割 Irs1またはIrs2の遺伝子を欠いているマウスは、損なわれた末梢グルコース利用を伴ってインスリン抵抗性である。両方の種類のノックアウトマウスは、代謝調節不全を示すが、Irs2−/−マウスのみが、膵臓β細胞のほぼ完全な欠失のために、8〜12週齢で糖尿病を発生する(32)。この結果は、IRS2を介したインスリン様シグナル伝達カスケードを、β細胞機能の中心に置く。

ホメオドメイン転写因子Pdx1を含む多くの因子が、適正なβ細胞機能にとって必要である。Pdx1は、β細胞増殖及び機能に必要な下流遺伝子を調節し、PDX1における変異は、人々に早期発症型糖尿病(MODY)の常染色体形態を引き起こす。Pdx1は、Irs2−/−膵島において低減され、Pdx1ハプロ不全は、Irs2を欠いているβ細胞の機能を更に減少させる。グルコース及びグルカゴン様ペプチド−1は、β細胞の増殖に強力な効果を有し、このことは、Irs2シグナル伝達カスケードに依存する(図1B)。β細胞において、Irs2は、グルコース及びグルカゴン様ペプチド−1(GLP1)を含むcAMP及びCa2+アゴニストにより上方調節され、それらは、cAMP応答性要素結合タンパク質(CREB)及びCREB制御転写コアクチベーター2(CRTC22)を活性化する(34)。多くのcAMP媒介経路がインスリンの作用に対抗するが、グルコース及びGLP1によるIRS2の上方調節は、これらの重要なシグナルの予想外の交点を明らかにする(図1B)。このように、高カロリー食品の毎日の消費によりもたらされる高血糖症は、少なくとも部分的にはIRS2発現の増加により、β細胞増殖を促進する(34)。これらの結果は、インスリン様シグナル伝達カスケードのIrs2枝路が、β細胞の可塑性及び機能の「通常の門番」であることを示唆している。このように、IRS2シグナル伝達を促進する化合物は、ベータ細胞の増殖、生存及び機能に有益な効果を有しうる。

末梢インスリン抵抗性は、2型糖尿病に寄与するが、β細胞の不全が全ての型の糖尿病の本質的な特徴である。β細胞はインスリン抵抗性を代償することに頻繁に失敗し、それは、少なくとも部分的には、標的組織においてインスリンシグナル伝達を媒介するインスリン及びIGFシグナル伝達化カスケードのIRS2枝路も、β細胞の増殖、機能及び生存に必須であるからである(32)。

インスリン抵抗性が代謝調節不全及び糖尿病の原因であるので、分子的機序を理解することが重要な目標である。遺伝子変異は、生涯にわたるインスリン抵抗性の明確な源であるが、希な代謝障害と関連しており、したがって一般の集団において特定することが困難である。炎症がインスリン抵抗性と関連し、食事、急性または慢性ストレス及び肥満がインスリン抵抗性をどのように引き起こしうるかを理解する枠組みを提供する。

IRSタンパク質のユビキチン媒介の分解も、インスリン抵抗性を促進する(図1A/B)。白血球及び脂肪細胞から分泌されたIL6は、サイトカインシグナル伝達を抑制することが知られているSOCS1及びSOCS3の発現を増加する。SOCS1及びSOCS3の別の機能は、エロンギンBCに基づいたユビキチンリガーゼをIRSタンパク質複合体の中に動員して、ユビキチン化を媒介することである。このように、IRSタンパク質のユビキチン媒介の分解は、糖尿病またはβ細胞不全に寄与するサイトカイン誘発性インスリン抵抗性の一般的な機構でありうる(35)。

PTP1B、SHIP2またはpTENを含むタンパク質または脂質ホスファターゼの活性は、インスリン感受性を調節する(図1)。マウスにおけるこれらの遺伝子それぞれの破損は、インスリン感受性を増加し、それぞれが阻害剤設計の標的になりうることを示唆している。PTP1Bは小胞体の中に常在し、そこでPTP1Bは内部移行の際にインスリン受容体を脱リン酸化し、形質膜へ再循環する(36)。この特化した機構は、未調節の細胞増殖を含む、ホスファターゼの阻害に関連する不要な副作用を制限すると思われる。

インスリン受容体またはインスリン様増殖因子受容体の直ぐ下流で機能するタンパク質のインスリン受容体基質(IRS)ファミリーは、応答性細胞にインスリンの効果を媒介することに中心的な重要性がある。特に、ヒトにおいてIRS2のレベルまたは機能活性を上方調節することは、糖尿病、とりわけ成人発症型(2型)形態の疾患に、並びにIRSタンパク質機能が不十分である、異常である、または完全に不在である他の障害に罹患している患者への治療上有効な長期治療を、並びに栄養上有益な、または支援的な効果をもたらすことができる。更に、IRS1及びIRS2は、インスリン様増殖因子シグナル伝達経路を介したシグナル伝達、並びに他の増殖因子及びサイトカインによるシグナル伝達も媒介することに中心的な重要性がある。

本発明の化合物は、IRS2を発現する32D細胞の使用により特定することができる。そのような細胞は、標準的な手法を使用して作り出すことができる(20)。出願者たちは、以前に、インスリン媒介シグナル伝達カスケードのIRS2枝路アクチベーターを特定することができる、洗練された標的タンパク質特異的細胞に基づいたアッセイ系を作り出し、記載している(38)。この系は、32D骨髄前駆細胞系から誘導された対照及び試験細胞の両方から構成される。本発明では、出願者たちは、IRS2過剰生成ヒスチジノール抵抗性試験細胞系、並びに発現ベクターのみに留まっている適切なhis抵抗性対照細胞系を使用して、細胞に基づいたアッセイ系を設計した。適切な培養条件下、IRS2過剰生成32D細胞は、インスリンによる活性化に極めて敏感になる。本発明の化合物は、対照細胞よりも顕著な効果を試験細胞に対して有し、この効果は定量化され、インスリン処理後に観察される最大効果に対する百分率として表される、インスリン効果を模倣する試料の能力を決定するために使用される。

代表的なアッセイの結果(表1〜2及び図5に示されている)は、96ウエルプレート形式を利用し、ゼロ時間でウエル1つあたり25,000細胞により対照及び試験細胞を平板培養することを伴う。細胞をIL−3無含有培地で培養し、50nMのインスリンを用いて、または用いることなく72時間処理する。IRS2過剰生成32D細胞系は、72時間のアッセイの間にIL−3非依存性になる(図5を参照すること)が、対照細胞は、絶対的にIL−3依存性のままであり、本質的に細胞増殖を示さない(データは示されず)。この結果、開発されたアッセイは、IRS2過剰生成32D細胞におけるIRS2依存性増殖制御カスケードを活性化することができる化合物(例えば、インスリン)に対して高い感受性がある。更に、IL3による細胞の処理の結果を真似る潜在的な偽陽性増殖刺激物質も、対照細胞系において陽性になり、したがって、更なる考慮及び後処理から容易に排除される。

この系を利用して、IRS2シグナル伝達カスケードを活性化することができる作用物質の探求において、100,000個を超える合成及び天然の生成物由来化合物からなるハイスループットスクリーンを実施した。これらの化合物のサブセットには、様々な植物種から誘導される抽出物が含まれ、それらのうちの幾つかには食用の種が含まれる。出願者たちは、食用の種から誘導される化合物が、IRS2依存性の方法でインスリンの生物学的効果を真似することができる化合物も含有しうると推論したので、後者の化合物及び抽出物をスクリーンした。そのような化合物が、広範囲の植物界の範囲内に含有される食用植物のサブセットの範囲内に存在するなら、これらは、なぜ地中海料理のような特定の食事が、糖尿病、心臓疾患及び高血圧症の発生率の低減と関連することを示し、寿命及び生活の質に対応した改善をもたらすかを、分子レベルで理解する基礎を提供する(40〜45、52)。

幾つかの出版物は、そのような食事の利益は、高脂肪食品、加工食品、精製糖、人工甘味料などを含む、それらに存在する有害な構成要素を欠いていることによってもたらされるという仮説を提案している。他は、おそらく一般の酸化防止剤のような保護構成要素またはビタミンもしくはミネラルのような必須栄養構成要素が、特定の食事が健康及び福祉に有益な理由であると示唆している(40〜45、52)。出願者たちは、反対に、良好な健康及び福祉に関連する食事が、ヒト及び他の哺乳動物の正常な細胞機能に相乗作用を示す、または別様に有益である薬理学的に活性な構成要素を実際に含有しうると推論した。薬理学的に活性とは、そのような活性構成要素が、タンパク質、核酸の特定の部位または別個の細胞結合部位に結合し、薬理学的効果を発揮することを意味する。驚くべきことに、この理論は、出願者たちによるこれらの努力が、キクジャ(Cichorium endivia,var.latifolium)、コスレタス(Lactuca sativa,var.longifolia)、リーフレタス(Lactuca sativa,var.crispa)(表1及び2を参照すること)他を含む選択された種から誘導される植物が、上記または以前に記載された(38、39)IRS2標的タンパク質特異的細胞に基づいたアッセイ系により決定すると、インスリン媒介シグナル伝達カスケードのIRS2枝路を実質的に活性化することができる、前記種から誘導された抽出物内に検出される1つ以上の化合物を含有するという知見をもたらす限りにおいて、本明細書において真実であることを実証している。そのような化合物は、下に詳細に記載されるように、水性溶媒系を使用して前述の植物から抽出することができる。当業者は、有機もしくは無機溶媒及び/または例えば二酸化炭素を使用する超臨界流体抽出の使用が含まれるが、これらに限定されない代替の抽出方法を利用することができる。

筋肉及び肝臓細胞(1A)におけるIRSシグナル伝達カスケードの構成要素を描写する。IRSタンパク質を介して生じるシグナルを伝播する2つの主な肢があり、PI3−キナーゼ及びGrb2/Sos→rasカスケードである。インスリン及びIGF−1の受容体の活性化は、IRSタンパク質のチロシンリン酸化をもたらし、PI3−キナーゼ及びGrb2/SOSを結合させる。GRB2/SOS複合体は、p21rasにおいてGDP/GTP交換を促進して、ras→raf→MEK→ERK1/2カスケードを活性化する。活性化されたERKは、elk1の直接的なリン酸化により、及びp90rskを介したfosのリン酸化により、転写活性を刺激する。IRSタンパク質動員によるPI3−キナーゼの活性化は、PI3,4P2及びPI3,4,5P3を生成し、(PETNまたはSHIP2の作用により拮抗化され)、これらはPDK1及びAKTを形質膜に動員し、そこでAKTは、PDK媒介及びmTOR媒介リン酸化により活性化される。mTORキナーゼは、RhebGTPにより活性化され、PKB媒介リン酸化によるTSC1::TSC2複合体のGAP活性の阻害によって蓄積する。p70s6kは、PDK1による活性化のために、mTOR媒介リン酸化を介して予備刺激される。AKTは、多くの細胞タンパク質をリン酸化して、PGC1α、p21

kip、GSK3β、BAD及びAS160を不活性化する、またはPDE3β及びeNOSを活性化する。フォークヘッドタンパク質のAKT媒介リン酸化は、細胞質内のこれらの隔離をもたらし、このことは転写活性に対するこれらの影響を阻害する。インスリンは、主要な翻訳開始及び伸長因子(それぞれ、eIF及びeEF)、並びに重要なリボソームタンパク質の内因活性または結合特性を変更することによって、タンパク質合成を刺激する。このことは、抑制的な因子の不活性複合体へのリン酸化及び/または隔離を介して発生する。インスリン調節が標的とする翻訳機構の構成要素には、eIF2B、eIF4E、eEF1、eEF2及びS6リボソームタンパク質が含まれる(4〜6)。TNFαはJNKを活性化し、このことはIRS1をリン酸化して、そのインスリン受容体との相互作用、続くチロシンリン酸化を阻害する。IRS2発現は、核FOXOにより促進され、このことは絶食状態の際のIRS2発現を増加する。CREB:TORC2複合体もIRS2発現を、とりわけβ細胞において促進して、IRS2をグルコース及びGLP1の制御下に置く。表1及び2は、所望の活性を有する、出願者たちが発見した食用植物の様々な個別の属及び種により得られた結果を示す。これらをインスリンに正規化した、IRS2発現試験細胞の増殖を刺激する能力によってランク付けし、50nMのインスリン処理により誘発された応答を100%と定義する(表1)。表1に列挙した活性は、多数の実験から得た最高のものである。植物材料のロット毎の活性における大きなばらつきは、植物が成長及び採取された時期、植物の鮮度、繁殖した土壌及び気候条件などに応じて予期され得る。

膵臓ベータ細胞(1B)におけるIRSシグナル伝達カスケードの構成要素を描写する。IRSタンパク質を介して生じるシグナルを伝播する2つの主な肢があり、PI3−キナーゼ及びGrb2/Sos→rasカスケードである。インスリン及びIGF−1の受容体の活性化は、IRSタンパク質のチロシンリン酸化をもたらし、PI3−キナーゼ及びGrb2/SOSを結合させる。GRB2/SOS複合体は、p21rasにおいてGDP/GTP交換を促進して、ras→raf→MEK→ERK1/2カスケードを活性化する。活性化されたERKは、elk1の直接的なリン酸化により、及びp90rskを介したfosのリン酸化により、転写活性を刺激する。IRSタンパク質動員によるPI3−キナーゼの活性化は、PI3,4P2及びPI3,4,5P3を生成し、(PETNまたはSHIP2の作用により拮抗化され)、これらはPDK1及びAKTを形質膜に動員し、そこでAKTは、PDK媒介及びmTOR媒介リン酸化により活性化される。mTORキナーゼは、RhebGTPにより活性化され、PKB媒介リン酸化によるTSC1::TSC2複合体のGAP活性の阻害によって蓄積する。p70s6kは、PDK1による活性化のために、mTOR媒介リン酸化を介して予備刺激される。AKTは、多くの細胞タンパク質をリン酸化して、PGC1α、p21kip、GSK3β、BAD及びAS160を不活性化する、またはPDE3β及びeNOSを活性化する。フォークヘッドタンパク質のAKT媒介リン酸化は、細胞質内のこれらの隔離をもたらし、このことは転写活性に対するこれらの影響を阻害する。インスリンは、主要な翻訳開始及び伸長因子(それぞれ、eIF及びeEF)、並びに重要なリボソームタンパク質の内因活性または結合特性を変更することによって、タンパク質合成を刺激する。このことは、抑制的な因子の不活性複合体へのリン酸化及び/または隔離を介して発生する。インスリン調節が標的とする翻訳機構の構成要素には、eIF2B、eIF4E、eEF1、eEF2及びS6リボソームタンパク質が含まれる(4〜6)。TNFαはJNKを活性化し、このことはIRS1をリン酸化して、そのインスリン受容体との相互作用、続くチロシンリン酸化を阻害する。IRS2発現は、核FOXOにより促進され、このことは絶食状態の際のIRS2発現を増加する。CREB:TORC2複合体もIRS2発現を、とりわけβ細胞において促進して、IRS2をグルコース及びGLP1の制御下に置く。表1及び2は、所望の活性を有する、出願者たちが発見した食用植物の様々な個別の属及び種により得られた結果を示す。これらをインスリンに正規化した、IRS2発現試験細胞の増殖を刺激する能力によってランク付けし、50nMのインスリン処理により誘発された応答を100%と定義する(表1)。表1に列挙した活性は、多数の実験から得た最高のものである。植物材料のロット毎の活性における大きなばらつきは、植物が成長及び採取された時期、植物の鮮度、繁殖した土壌及び気候条件などに応じて予期され得る。

正常な(非糖尿病)個人において空腹時血中グルコースを低下する、ある特定の抽出物の能力を示す。国内市場から得た75グラムの新鮮な生の葉、または本明細書に記載されたように調製した凍結乾燥水性抽出物の指定量のいずれかを、指定されたように消費した。図2:CG−105。血中グルコース測定値を、手持ち式携帯グルコースモニター(Abbott Freestyle Freedom Lite)を使用して決定した。グルコースモニター及び使い捨て試験ストリップは、地元の薬局から得た。

正常な(非糖尿病)個人において空腹時血中グルコースを低下する、ある特定の抽出物の能力を示す。国内市場から得た75グラムの新鮮な生の葉、または本明細書に記載されたように調製した凍結乾燥水性抽出物の指定量のいずれかを、指定されたように消費した。図3:CG−105。血中グルコース測定値を、手持ち式携帯グルコースモニター(Abbott Freestyle Freedom Lite)を使用して決定した。グルコースモニター及び使い捨て試験ストリップは、地元の薬局から得た。

正常な(非糖尿病)個人において空腹時血中グルコースを低下する、ある特定の抽出物の能力を示す。国内市場から得た75グラムの新鮮な生の葉、または本明細書に記載されたように調製した凍結乾燥水性抽出物の指定量のいずれかを、指定されたように消費した。図4:CG−132。血中グルコース測定値を、手持ち式携帯グルコースモニター(Abbott Freestyle Freedom Lite)を使用して決定した。グルコースモニター及び使い捨て試験ストリップは、地元の薬局から得た。

本発明の選択された抽出物は、試験細胞の増殖の100%の刺激を達成するのに必要なインスリンの量が、選択された抽出物の不在下の状況で必要なものより低くなるように、IRS2過剰生成32D試験細胞系におけるインスリンの機能を向上させることを示す。CG−105抽出物を、32D IRS2試験細胞系による低用量インスリン処理に加えたとき、CG−105抽出物は、最大インスリン刺激効果(50nM)を下回る全てのインスリン用量で、インスリン活性を向上させることが見出された。この活性は、インスリン等価活性(IEA)もしくはインスリン増強活性(IAA)または下記の段落番号0048〜0049に提示されている追加の用語により、本明細書において様々に参照される。

相当量の努力が、ヒトまたは動物の疾患の治療に望ましい効果を有する植物抽出物または植物から誘導された化合物を特定する試みに費やされてきた。多数の抽出物、飲料、粉末、茶などが、糖尿病及び関連する代謝障害を含む多くの疾患への栄養支援または治療の提供に関する主張を伴って市販されている。これらの調合剤のうちで、IRS2に特異的な方法でインスリン媒介シグナル伝達カスケードを活性化することを実証したものはない(46〜51、53〜54、57〜70、72、74、75、79〜81)。Zhang et al.は、50,000個を超える合成化合物及び天然生成物のハイスループットスクリーンを実施し、インスリン受容体(IR)を活性化する化合物を特定した。しかし、その化合物は食用植物源から誘導されたものでは全くないことが判明した。むしろ、化合物は、コンゴ民主共和国のキンシャサ近郊で収集された未確認植物の葉から回収された真菌抽出物(プソイドマッサリア(Pseudomassaria))から誘導された。しかしこの研究は、インスリン受容体(IR)に対して部分的な活性を有することができる小分子を特定することが、少なくとも可能であることを示した(71)。この研究の以前には、インスリンのようなタンパク質ホルモンのみがその同族受容体を活性化できると考えられていた。

Pinent et al.は、ブドウ種子から誘導され、動物モデルにおいてグルコースの低下を誘発することができる、プロシアニジンとして知られている化合物の部類が、IRに結合して、受容体を少なくとも部分的に活性化できることを実証した(60、79)。しかし、その著者らは、プロシアニジンの効果が、インスリンと異なる方法でインスリンシグナル伝達カスケードの活性化をもたらすと結論付けた。ブドウ種子プロシアニジン抽出物(GSPE)の精製画分であっても、その著者らは、インスリンと比較してIRの40%の活性化しか得ることができなかった。加えて、その著者らは、化合物のIRS2依存性効果を確立することができなかった(79)。

このように、インスリン及び対応する類縁体、並びに長期作用製剤を除いて、食用であることが知られている属及び種から誘導される、タンパク質、ポリペプチドまたは「小分子」(すなわち、2,000原子質量単位以下の分子量を有する分子)を含む化合物のうち、哺乳類細胞においてインスリン/インスリン受容体/IRS2シグナル伝達カスケードを特異的に活性化することを示しているものはない。加えて、小分子のうち、IRS−2依存性の方法によってインスリンシグナル伝達カスケードを活性化することが実証されているものはない。上記の背景技術において考察されたように、そのような化合物、抽出物、及び任意の源からそれらを特定する方法が望まれる。本発明は、この極めて望ましい活性を含有する、食用植物の選択された属及び種から誘導されたそのような化合物及び抽出物を提供する。

本発明は、糖尿病、前糖尿病、代謝症候群、肥満、癌、骨髄異形成症候群、アルツハイマー病、認知症及び認知機能障害のような神経障害、注意欠陥障害、早期老化、末梢血管疾患、うっ血性心不全、冠動脈疾患及び心筋梗塞のような心血管疾患他を含む様々な代謝及び他の障害の治療、治癒、予防または栄養支援の方法を提供する。本発明は、生物体のベースライン認知状態、細胞老化過程、心拍数、一回拍出量、血圧(収縮期及び拡張期)、血流、心拍出量及び基礎代謝率のような正常な特定の安静状態の改善のための化合物及び抽出物も提供する。本発明のこれらの有益な態様は、部分的には、有効量の本発明の化合物または抽出物を、それを必要としている、または望んでいる対象に投与した結果として、IRSタンパク質のレベルまたは機能活性を調節することによってもたらされる。

1つの実施形態において、本発明は、IRS2機能を上方調節することにより細胞にインスリン感受性の回復または向上をもたらす。本発明は、IRS2機能を上方調節することにより膵臓β細胞機能を向上させる方法を更に提供する。本発明によると、IRS2を介したシグナル伝達の低減または不足により特徴決定される疾患または障害を、IRS2機能を上方調節することにより治療することができる。そのような疾患には、代謝疾患、糖尿病、異脂肪血症、肥満、女性不妊症、中枢神経系障害、アルツハイマー病及び血管新生の障害が含まれるが、これらに限定されない。

本発明のよると、IRS2機能の上方調節には、IRS2またはIRS2を含む複合体の活性化が含まれる。本発明の1つの実施形態において、IRS2機能の上方調節は、IRS2活性の活性化、例えばIRS2の特定のセリン、トレオニンまたはチロシン残基のリン酸化の阻害によっても達成される。別の実施形態において、IRS2機能の上方調節は、IRS2の発現の向上またはIRS2の分解の阻害によって達成される。別の実施形態において、IRS2機能の上方調節は、インスリン応答性細胞へのインスリン効果の調整に関与するタンパク質または核酸分子の調節によるものである。また、PH、PTBまたはKRLBドメインの結合機能の調節は、IRS2機能を改善することができる。

様々な食用植物の属及び種の100個を超える試料を、幾つかの国内及び国際市場から得た。食用植物及び他の植物の様々な選択された属の果実、葉、幹及び根の水性と有機の両方の抽出物を調製した。抽出手順は以下のように実施した。500ミリグラムの新鮮な植物組織を、すり鉢及びすりこぎにより微粉砕した。次に粉砕組織に2mLの水を加え、マイクロプローブ(Caole Palmer,LabGen 700)を使用し、6に設定して1分間均質化した。次に混合物を14,000RPMで10分間回転させた。水層を含有する上澄みを取り出し、アッセイし、一方、ペレットを保持し、有機抽出手順に付した。手順の間に、試料を4℃で維持して、内因性酵素活性を最小限にした。

より大規模の抽出では、手順を以下のように実施した。250gの湿潤植物組織を1Lの水に加え、初期組織破損を、卓上ブレンダー(Kitchen Aid)により実施した。次にブレンドされた混合物を、Polytronホモジナイザー及び標準サイズのプローブ(Polytron PT2100)を使用し、20に設定して、氷上で5分間均質化した。混合物を、JA−10ローター(Beckman Coulter,Avanti J−25J)を使用し、10,000RPMにより4℃で10分間回転させた。水層を含有する上澄みを取り出し、アッセイした。長期保存は、3週間までの4℃での冷蔵であるか、または試料の一部を冷凍し、凍結乾燥した。

抽出溶液のpHを、4.3を超えて維持することが望ましい。4.3以下のpH値は粗抽出物から活性因子の沈殿を引き起こして、32D IRS2細胞に基づいたアッセイ系に否定的な結果をもたらしうることが見出された。溶液を、4.3を超えるpH値にすると、活性は回復される。しかし活性因子が、低いpH値に(およそ2.0以下のpHに長期間)曝露される場合、後のpHの上昇による活性の回復は、もはや可能ではなく、活性因子は本質的に非可逆的に阻害される。

ある特定の条件下、CG−105から得た有効活性成分(「活性因子」または単に「因子」)は、熱不活性化に感受性があり、一方、因子は冷凍及び凍結乾燥に対して安定している。エタノール、メタノール、フェノール、クロロホルム、アセトニトリル及びベンゼンを含む、試験した無希釈有機溶媒により抽出可能な活性は、本質的にない。

試験細胞系へのインスリンの効果を真似ることに加えて、CG−105及び選択された他の抽出物は、アッセイの3日目の終了時、およそ72時間後に細胞の全体的な生存力も増加したことが、観察された(図5)。

抽出手順が完了した後、上に記載されたように、250グラムの新鮮な植物材料を使用して1リットルの調合剤から誘導した1マイクロリットルの水性抽出物を直接使用することのよって、または5mgの凍結乾燥粉末を1mlの蒸留水に再溶解した後、96ウエル形式により1アッセイウエルあたり1マイクロリットル(1ウエルあたりおよそ100マイクロリットルの総媒体体積)を使用することによって、得られたそれぞれの抽出物をアッセイした。アッセイは、上記及び以前(38)に記載された、IRS2を安定して過剰生成している32D試験細胞系により実施した。試験細胞は、ヒスチジノール選択性発現ベクターを留め、32D細胞のプロモーター機能の転写制御下にある完全長遺伝子コード化IRS2を含有する32D細胞から構成され、一方、対照細胞は、IRS2コード化領域を欠いている同じヒスチジノール選択性発現ベクターを留める32D細胞から構成された。

表1及び2は、選択された種から得た最も活性な水性抽出物の幾つかの活性を示す。活性は、シグナル伝達カスケードのIRS2枝路を介するシグナル伝達の陽性対照として、50nMのインスリンを使用して得られる総インスリン活性の百分率で報告されている。表2は、試験されたそれぞれの抽出物における、対照細胞に対する試験細胞の増殖の増加を示す。(示されている値は、各抽出物において、それぞれ対照細胞の平均値を試験細胞から差し引くことによって決定され、表1に示される。(各抽出物の値の平均及び標準偏差は、表1に提示されている)。分類学的にまとめられた表2に示されている結果から明らかなように、特定の水性抽出物は、インスリンにより得られる応答の40%までも等しいインスリン様生物学的活性を、32D IRS2試験細胞において示す。陽性のスコア付けされた活性は、インスリンより得られる細胞応答の量の最低10%から最高40%までの範囲であった。表2に示されている科の1つであるキク科(Asteraceae)は、様々な程度ではあるが、陽性と一様にスコア付けされる属及び種を含有する。シソ科(Lamiaceae)またはアブラナ科(Brassicaceae)のような他の科は、陽性とスコア付けされた幾つかのメンバー及び陰性であった他を含有した。最後に、試験されたヒユ科(Amaranthaceae)の全てのメンバーは、本質的に陰性であった(ND=検出された活性なし)。

IRS2を過剰生成する試験細胞を活性化するインスリンの能力との直接的な比較に基づいて、出願者たちは、そのような活性の測定を以下のように定義する。 インスリン感作単位−(IS単位) インスリン感作活性−(ISA単位) インスリン最適化活性−(IOA単位) インスリン最適化単位−(IO単位) インスリン追加免疫活性−(IBA単位) インスリン追加免疫単位−(IB単位) インスリン増幅単位−(IA単位) インスリン増幅活性−(IAA単位) インスリン増感単位−(IIn単位) インスリン増感活性−(IInA単位) インスリン増強活性−(IAA単位) インスリン改善活性−(IImA単位) インスリン改善単位−(IIm単位) インスリン強化単位−(ISt単位) インスリン濃縮単位−(IEn単位) インスリン等価単位−(IEq単位) インスリン等価活性−(IEA単位)

インスリン等価活性(インスリン増強活性としても知られている)は、熟練の研究者が十分な陽性対照の結果と分類する試験細胞の増殖に有意な増加を達成するのに必要な適切な量のインスリンによる細胞の処理によって達成される増殖レベルの1%で、IRS2過剰生成試験細胞の増殖を増加するのに必要な物質(化合物または抽出物)の最小量と定義される。これは、前記の陽性対照条件下のインスリン処理によって達成される最大効果に対する百分率として測定される。これらの目的のため、並びに表1と2及び図5の実験に示されているように、50nMのインスリンを陽性対照として利用する。この量は、購入したインスリンの各ロットから経験に基づいて決定された。例として、1マイクロリットルの植物抽出物が、IRS2過剰生成32D細胞系の増殖を上に記載された96ウエルプレートフォーマットアッセイにおいて、50nMのインスリン処理を含む陽性対照(100%に正規化された)に対して20%増加する場合、当該抽出物は、20単位のインスリン等価(またはインスリン増強)活性を含有するとみなされる。本発明者たちの経験では、50〜100nMのインスリンがほとんどの条件下でインスリンの飽和量である。

サイズ排除クロマトグラフィー、順相及び逆相高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)、親水性相互作用クロマトグラフィー(HILIC)、アフィニティクロマトグラフィー、非滅菌及び滅菌濾過法などを含む、抽出、精製及び濾過の標準的な手法を使用して、そのような活性を濃縮し、IRS2過剰生成32D細胞系に対するインスリンの効果を100%まで増加することができる(82〜84及びその中の参考文献)。このように、1つの実施形態において、本発明は、1ミリリットルあたり少なくとも1×103インスリン等価(IE)単位を含有する植物抽出物を提供する。別の実施形態において、本発明は、1ミリリットルあたり少なくとも1×104IE単位を含有する植物抽出物を提供する。別の実施形態において、本発明は、1ミリリットルあたり少なくとも2×104IE単位を含有する植物抽出物を提供する。別の実施形態において、本発明は、1ミリリットルあたり少なくとも3.6×104IE単位を含有する植物抽出物を提供する。別の実施形態において、本発明は、1ミリリットルあたり1×103〜1×104IE単位を含有する植物抽出物を提供する。なお別の実施形態において、本発明は、1ミリリットルあたり1×104〜1×105IE単位を含有する植物抽出物を提供する。

本発明は、糖尿病、代謝障害、中枢神経系疾患、肥満、生殖及び上に考察された他のヒトの障害を有する患者に栄養支援、予防、永続的な長期寛解または治癒をもたらす化合物及び方法を提供する。本発明はヒトの疾患を治療する及び/または有益な栄養支援を手依拠する機構としての、IRSタンパク質及びIRS2媒介細胞シグナル伝達経路に特に関する。

本発明は、さらに高い活性を有する特定の栽培品種、または高レベルの活性も有する個体を選択するために裁判品種もしくは種の交雑種の後代を選択するアッセイも提供する。本発明は、変種を含む2つ以上の個別の活性種の組み合わせの使用も提供する。

本発明の他の特徴は、IRS枝路アクチベーターを提供する。本発明は、インスリン受容体基質(IRS)機能を調整する方法であって、IRS(IRSを含む細胞または組織を含む)を、化合物、植物断片、前記植物断片の抽出物または上に記載されたIRS2特異的細胞に基づいたアッセイ系に陽性の結果を提供することが示されている植物の属及び種から誘導された抽出物と接触させることを含む方法を提供する。そのような植物には、表1及び2に開示されるものが含まれるが、これらに限定されない。この分野において高い技術を有する者は、植物の属が互いに独立して進化するが、それでも構造に化学的に類似するか、さらには同一でもある代謝産物を精製しうることを十分に認識している。例として、化合物の部類としてのグルコシノレートには、カラシ、キャベツ、ブロッコリー、パパイアを含む、4,000個を超える種を含むアブラナ目の多くの植物により生成される100個を超える化合物が含まれる。スルホラファンのような単一のグルコシノレートは、多量のブロッコリーにおいて見出されるが、メキャベツ、カリフラワー、カブ、オランダガラシ、チンゲンサイ及び他の多くのアブラナ科の野菜にも存在する(85)。別の例は、植物のよる乳液の生成であり、全ての植物種のおよそ10%である、被子植物(顕花植物、モクレン門(Magnoliophyta))、双子葉植物(広葉)及び単子葉植物イネ科草木)、並びに針葉樹(マツ、マツ植物門(Pinophyta))及びシダ植物(コケ、雌、シダ植物門(Pteridophyta))の 2つの主要な群の複数の系統を含むおよそ40の科に起こる。乳液のために異なる種、科及び属(グルコシノレート)、または異なる門、綱及び種族のへの更なる横断進化により生成される化合物のこれらの2つの例は、類似または同一の化合物が、進化を横断した無関係の植物により生成されうることを示す(77、78)。したがって、インスリン増強植活性を提供することができる物抽出物または精製化合物の種類に対する制限は、意図されておらず、そのような活性は、本明細書及び他(20、38)に記載されているIRS2過剰生成試験細胞の使用を介して特定されうる。細胞表現型(細胞繁殖を含む)、IRSの活性、IRSの発現、IRSのリン酸化もしくはIRS2シグナル伝達カスケードの他の下流標的における変化、またはIRSと別のインスリン受容体もしくはインスリン様増殖因子受容体シグナル伝達経路構成要素との結合を、モニターすることができる。本発明に化合物によるIRSの調節は、a4疾患の治療若しくは予防、または生物学的アッセイ、細胞アッセイ、生化学アッセイなどによるものでありうる。

本発明の化合物は、選択されたIRSファミリーメンバーを発現する32D細胞の使用により特定することができる。そのような細胞は、出願者の1人により元々発明され、以前に詳細に記載されている標準的な手法(38)を使用して作り出すことができる。簡潔には、選択されたIRSファミリーメンバーを発現する32D細胞(試験細胞)及び選択されたIRSファミリーメンバーを本質的に発現しない32D細胞(対照細胞)を、試験化合物と接触させる。本発明の化合物は、対照細胞より顕著な効果を試験細胞に対して有する。

本発明は、IRS媒介疾患または状態を予防、治療または緩和する方法であって、その必要性のある患者を特定すること及び治療有効量の化合物または抽出物を、単独で、またはその薬学的に許容される塩、エスエル、アミドもしくはプロドラッグと一緒に投与することを含む方法も提供する。IRS媒介疾患または状態には、対象における糖尿病(1型及び2型)、インスリン抵抗性、代謝症候群、認知症、アルツハイマー病、高インスリン血症、異脂肪血症及び高コレステロール血症、肥満、高血圧症、網膜変性症、網膜剥離、パーキンソン病、血管疾患、アテローム性動脈硬化症、冠動脈性心疾患、脳血管疾患、心不全及び末梢血管疾患を含む心血管疾患が限定されることなく含まれる。

図2及び3に示されているように、75gの生用量の選択された属及び種(CG−105と示されているキクジャ(Cichorium endivia,var.latifolium))が、経口投与されたとき、ヒトにおいて空腹時血中グルコースを低下する。志願試験対象は、出願者たちである。矢印は、経口投与した時点を示す。また、図2に示されているものは、1.9グラム用量の、CG−105から調製し、ゼラチンカプセル剤で投与した凍結乾燥した水性抽出物の投与前後の、空腹時血中グルコースの類似しているヒトの結果である。これらの結果は、この種の植物が、穏やかな空腹時血中グルコース低下効果を非糖尿病のヒトにおいて誘発できることを実証している。

IRS機能の調節は、以下の非限定の機構のうちの1つが関与し得る。1つの可能な機構は、IRS2と相互作用(結合)する上流と下流の両方にある様々なタンパク質とのIRS2結合相互作用を修飾すること(例えば、促進または阻害)が関与する。これらには、例えば、IRS1及びIRS2と結合し、リン酸化するヒトインスリン受容体(hIR)、N末端c−junキナーゼ(JNK)、PKCアイソフォーム、ERK1またはERK2、同様に、IRS2に結合し、IRSをリン酸化、脱リン酸化、そうでなければ修飾することもできる、src相同性2(SH2)ドメイン含有タンパク質のような追加の上流または下級シグナル伝達要素も含まれる。

別の機構は、セリン、トレオニン及びチロシン残基のリン酸化状態のようなIRSの共役修飾の特定のパターン、ユビキチン化パターン、アセチル化、またはIRSタンパク質の機能、細胞内局在化もしくは安定性を変更する他の共役修飾を変えることを伴う。

第3の機構は、ベータ細部、脳細胞、肝臓細胞、筋肉細胞、生殖細胞及び生殖に関与する組織、脂肪細胞、乳腺細胞、骨細胞、並びに免疫系細胞、本質的に、IRS2が天然に発現しうる身体の任意の細胞を含む特定の細胞における、IRS遺伝子の発現を制御することが関与する。IRS2は、CREB、CRTC2、Foxo1、TFE3及びSREBP1のような転写因子により調節される。したがって、IRS2発現の増加は、IRS2遺伝子の転写を刺激する転写因子の活性の増加によりもたらされうる。IRS2発現は、また、cAMPレベルによって部分的に調節される

IRSは、タンパク質分解性の分解に感受性がある。したがって、例えばIRSと相互作用して分解を遮断することにより、またはプロテアーゼを直接阻害することによりIRS分解を干渉する化合物を使用して、IRSシグナル伝達活性を上方調節することができる。

IRSシグナル伝達への本発明の化合物の効果をインビトロ及びインビボにおいて評価する方法は、当該技術において知られている。例えば、細胞に基づいたアッセイを使用して、IRSシグナル伝達の増加を確認することができる。更に、インスリン刺激に応答したグルコース取り込みを測定すること、または既知の下流遺伝子の発現を決定することを含む、様々な実験戦略がIRS機能を確認するために利用可能である。IRS発現の調節を観察するため、IRS発現制御配列に結合したレポーター遺伝子を構築することができる。

IRSの発現または細胞活性を上方調節する本発明の化合物を使用して、IRSシグナル伝達を促進する。特定の組織におけるIRSの上方調節は、これらの特定の組織または細胞が関与する疾患を標的にする、または予防することができる。例えば、膵臓β−細胞におけるIRS2の上方調節は、グルコース刺激インスリン分泌を改善する。IRS2遺伝子を情報調節する、またはβ−細胞におけるIRS2シグナル伝達を促進する薬剤は、β−細胞機能を促進し、糖尿病の治療または予防に有用である。さらにIRS2のレベルまたは機能活性は、特定の形態の糖尿病を引き起こす膵臓β−細胞の不全または破壊を緩和または予防する及び末梢インスリン感受性組織によるインスリンの必要性を低減するために、ヒト及び他の哺乳動物において調節することができる

IRS遺伝子は、インスリンに応答する末梢組織においても機能する。IRS2遺伝子の上方調節またはIRS2シグナル伝達機能の上方調節は、組織をインスリンに対してより敏感にし、それによって、より少ないインスリンが適切な応答を誘発するために必要とされる。1つの実施形態において、本発明の単一の化合物は、複数の組織においてIRS2遺伝子発現またはIRS2機能を促進し、例えば、β−細胞においてインスリン分泌を、並びに肝細胞及び神経が含まれるが、これらに限定されない他の細胞及び組織においてインスリン感受性を促進する。別の実施形態において、本発明の2つ以上の化合物を使用して、異なる細胞または組織においてIRS活性を促進する。幾つかの場合において、2つ以上のそのような化合物が、植物の単一種から誘導された抽出物の中に含まれうる。IRSのこれらの効果は、一緒に作用して、グルコースを制御下に保ち、糖尿病及びIRS機能により調整される関連する障害を予防する。

IRS発現の上方調節またはIRSシグナル伝達機能の増加は、他の疾患及び障害を治療するためにも有用である。IRS機能を促進する化合物は、急性外傷の際の異化作用を逆転するために有用である。インスリン抵抗性は、急性外傷の際の主要な問題である。急性外傷の際のインスリン分泌の減少は、自食作用を悪化させ、腎臓疾患に進行しうる、筋肉及び組織の消耗を増加する。インスリン抵抗性及びインスリン分泌の減少は、回復の初期における生存を脅かしうる、大きな異化作用をもたらす。両方の過程は、部分的には、炎症性の過程及び自食作用の活性化による阻害に起因したIRSシグナル伝達の欠失によって、説明することができる。IRS2機能を促進する、IRS2分解を予防する、またはIRS2発現を促進する薬剤は、これらの効果を逆転する。

肥満における主要な問題は、β−細胞が十分なインスリンを生成して、インスリン抵抗性を克服することに失敗したとき、末梢組織がインスリン抵抗性になり、糖尿病が進展することである。出願者たちは、インスリン抵抗性及び糖尿病を、β−細胞及び/または末梢組織においてIRS2を上方調節する化合物によりどのように治療できるかについて、以前に考察している。β−細胞においてIRS2を上方調節することは、グルコース感受性及びインスリン分泌を促進し、末梢組織においてIRS2を上方調節することは、インスリン所要量を低減する。したがって、命を脅かす肥満合併症の発生率を低減することができる。

マウスの脳の成長のほぼ半分は、IRS2遺伝子の発現に依存している。IRS2シグナル伝達を促進する薬剤は、哺乳動物及び人々において神経成長及び再生を促進する。IRS2シグナル伝達は、アルツハイマー病のマーカーであるタウタンパク質の脱リン酸化においても役割を果たす。海馬におけるIRS2の上方調節は、正常な機能を促進し、アルツハイマー病に関連する神経変性の予防に寄与するはずである。したがって、本発明の化合物及び抽出物は、アルツハイマー病を含む認知症に有益である。

IRS2シグナル伝達は、摂食行動においても役割を果たす。IRS2を欠いているマウスは、食餌の後にインスリンが分泌されたか、されていないかを、脳が正常に評価できず、それによって食餌が実際に摂取されたかを脳が決定できない結果として、体重を増加する傾向がある。海馬における、特に海馬の弓状核におけるIRS2の上方調節は、食欲調節を促進し、体重増の低減、さらには体重減をもたらす。

IRS2シグナル伝達は、生殖においても役割を果たす。注目すべきことに、IRS2を欠いている雌マウスは不妊である。下垂体性腺刺激ホルモン分泌細胞または卵巣におけるIRS2シグナル伝達またはIRS2遺伝子発現を上方調節することによって、排卵を向上させることができる。

IRS2は、網膜の成長を促進する。IRS2を欠いているマウスは、網膜神経、とりわけ桿体及び錐体の欠失の増加を示し、失明をもたらす。このように、本発明の化合物は、網膜変性の低減または予防、並びに網膜の成長及び再生に有用である。

本発明は、化合物または抽出物の単独での、または薬学的に許容される塩、エステル、アミド、プロドラッグもしくは溶媒和物と一緒に、二次治療剤または他の治療と組み合わせて、対象に同時投与することも提供する。

糖尿病及び関連する状態を治療する二次治療剤には、肝グルコース排出量を低減し、末梢によるグルコースの取り込みを増加するビグアナイド(メトホルミンが含まれるが、これに限定されない)、膵臓β−細胞によるインスリン放出の引き金を引く、または向上させるインスリン分泌促進薬(レパグリニドのようなスルホニル尿素及びメグリチニドが含まれるが、これらに限定されない)、PPARγ、PPARα、並びにPPARα/γモジュレーター(例えば、ピオグリタゾン及びロシグリタゾンのようなチアゾリジンジオン)が含まれる。

さらなる二次治療剤には、エキセンディン−4及びリラグルチドのようなGLP1類縁体、並びにジペプチジルペプチダーゼ−4(DPP−4)によるGLP1の分解を阻害する作用物質が含まれるが、これらに限定されないGLP1受容体アゴニストが含まれる。ビルダグリプチン及びシタグリプチンは、DPP−4阻害剤の非限定例である。

本発明のある特定の実施形態において、化合物または抽出物は、インスリン補充療法と共に同時投与される。

本発明のよると、化合物または抽出物は、スタチン、並びに/またはMTP阻害剤及びLDLR上方制御剤のような脂質低下薬、アンギオテンシン拮抗薬のような高高血圧剤、例えば、ロサルタン、イルベサルタン、オルメサルタン、カンデサルタン及びテルミサルタン、カルシウムチャンネル拮抗薬、例えばラシジピン、ACE阻害剤、例えばエナラプリル、β−アンドレナリン作動(andrenergic)ブロッカー(β−ブロッカー)、例えば、アテノロール、ラベタロール及びネビボロールと共に同時投与される。

別の実施形態において、対象には、本発明の化合物または抽出物が、低血糖指数の食品を摂取するための説明書と組み合わせて処方される。

併用療法において、化合物または抽出物は、別の療法の前、間または後、並びにそれらの任意の組み合わせ、すなわち、二次治療剤を投与する前及び間、前及び後、間及び後、または前、間及び後に投与される。例えば、本発明の化合物または抽出物を毎日投与することができ、一方、延長放出メトホルミンが毎日投与される(55、56)。別の例では、本発明の化合物が毎日1回投与され、一方、エキセナチドが毎週1回投与される。また、本発明の化合物または抽出物による療法を、別の作用物質による療法を始める前、間または後に始めることができる。例えば、本発明の化合物または抽出物による療法を、インスリン分泌促進薬による療法を既に受けている患者に導入することができる。加えて、本発明の化合物または抽出物を、他の栄養補助食品、ビタミン、機能性食品または健康補助食品と一緒に、毎日1回または2回投与することができる。例には、GCE、クロロゲン酸、チコリ酸、ケイ皮及び様々な他のヒドロキシケイ皮酸、クロム、ピコリン酸クロム、複合ビタミン剤などが含まれる。

別の態様において、本発明は、1つ以上の薬学的に許容される担体(添加剤)及び/または希釈剤と一緒に処方された治療有効量の1つ以上の本発明の化合物または抽出物を含む、薬学的に許容される組成物を提供する。下に詳細に記載されるように、本発明の薬学的組成物は、以下のように適合されたものを含む、固体または液体の形態で投与されるように特別に処方されうる。(1)経口投与、例えば、水薬(水性または非水性の液剤または懸濁剤)、錠剤、例えば、頬側、舌下及び全身吸収を目指したもの、巨丸薬、粉末剤、顆粒剤、舌に適用するペースト剤;(2)非経口投与、例えば、滅菌液剤もしくは懸濁剤、または持続放出製剤としての、例えば、皮下、筋肉内、静脈内もしくは硬膜外の注射;(3)局所適用、例えば、皮膚に適用されるクリーム剤、軟膏剤または制御放出パッチ剤もしくは噴霧剤;(4)膣内または直腸内、例えば、ペッサリー、クリーム剤またはフォーム剤として;(5)舌下;(6)眼内;(7)経皮;あるいは(8)経鼻。

別の態様において、本発明は、1つ以上の活性または不活性成分の担体(添加剤)及び/または希釈剤と一緒に処方された栄養利益または支援量の1つ以上の本発明の化合物または抽出物を含む、栄養利益または支援組成物を提供する。下に詳細に記載されるように、本発明の栄養補助食品の製剤は、以下のように適合されたものを含む、個体または液体の形態で投与されるように特別に処方されうる。(1)経口投与、例えば、飲料、食品、咀嚼ペーストまたガム、水薬(水性または非水性の液剤または懸濁剤)、カプセル剤、錠剤、例えば、頬側、舌下及び全身吸収を目指したもの、巨丸薬、粉末剤、顆粒剤、舌に適用するペースト剤;(2)非経口投与、例えば、滅菌液剤もしくは懸濁剤、または持続放出製剤としての、例えば、皮下、筋肉内、静脈内もしくは硬膜外の注射;(3)局所適用、例えば、皮膚に適用されるクリーム剤、軟膏剤または制御放出パッチ剤もしくは噴霧剤;(4)膣内または直腸内、例えば、ペッサリー、クリーム剤またはフォーム剤として;(5)舌下;(6)眼内;(7)経皮;あるいは(8)経鼻。

「治療有効量」という表現は、本明細書で使用されるとき、ある所望の治療効果を、任意の医学的治療に適用可能な妥当な利益/危険比で、例えば任意の医学的治療に適用可能な妥当な副作用で、動物の細胞の少なくとも分集団に生成するのに有効である、本発明の化合物、材料または化合物を含む組成物の量を意味する。

「栄養有効量」という表現は、本明細書で使用されるとき、ある所望の栄養効果を、任意の栄養補助食品に適用可能な妥当な利益/危険比で、例えば任意の栄養補助食品に適用可能な妥当な副作用で、動物の細胞の少なくとも分集団に生成するのに有効である、本発明の化合物、材料、抽出物を含む組成物の量を意味する。

「組成物」という用語は、単独または複数の形態のいずれであっても、上に記載されたIRS2細胞に基づいたアッセイにおいて肯定的な結果を示す活性成分を含有する、個別の化学的に確定された分子、並びに植物及び他の生物学的生物体からの抽出物の両方を指す。

「薬学的組成物」という表現は、適切であれば、機能性食品組成物、栄養/健康補助食品などが必然的に含まれる。

「薬学的に許容される」という表現は、健全な医学的判断の範囲内で、妥当な利益/危険比に釣り合っている毒性、刺激作用、アレルギー応答または他の問題もしくは合併症を伴ってヒト及び動物の組織との接触に使用するのに適している、化合物、材料、組成物及び/または剤形を指すために、本明細書において用いられる。

「薬学的に許容される担体」という表現は、本明細書で使用されるとき、液体または固体充填剤、希釈剤、賦形剤、製造助剤(例えば、滑沢剤、タルク、ステアリン酸マグネシウム、カルシウムもしくは亜鉛、またはステアリン酸)、あるいは1つの器官または身体の一部から別の器官または身体の一部へ運ぶ、または輸送することに関与する溶媒被包材料のような、薬学的に許容される物質、組成物またはビヒクルを意味する。各担体は、製剤の他の成分と適合性があり、患者に対して有害でないという意味で「許容」されなければならない。薬学的に許容される担体として役立ちうる物質の幾つかの例には、以下が含まれる。(1)ラクトース、グルコース及びスクロースのような糖;(2)トウモロコシデンプン及びジャガイモデンプンのようなデンプン;(3)セルロース及びカルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース、酢酸セルロース及びヒドロキシプロピルメチルセルロースのようなその誘導体;(4)粉末トラガカント;(5)麦芽;(6)ゼラチン;(7)タルク;(8)カカオバター及び坐剤用ロウのような賦形剤;(9)ピーナッツ油、綿実油、ベニバナ油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油及びダイズ油のような油;(10)プロピレングリコールのようなグリコール;(11)グリセリン、ソルビトール、マンニトール及びポリエチレングリコールのようなポリオール;(12)オレイン酸エチル及びラウリン酸エチルのようなエステル;(13)寒天;(14)水酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウムのような緩衝剤;(15)アルギン酸;(16)発熱物質無含有水;(17)等張食塩水;(18)リンゲル液;(19)エチルアルコール;(20)pH緩衝溶液;(21)ポリエステル、ポリカーボネート及び/またはポリ無水物;並びに(22)薬学的製剤に用いられる他の非毒性で適合性のある物質。

上に記載されたように、本発明の化合物の特定の実施形態は、アミノまたはアルキルアミノのような塩基性官能基を含有することができ、したがって、薬学的に許容される酸と薬学的に許容される塩を形成することができる。「薬学的に許容される塩」という用語は、この点において、本発明の化合物の比較的非毒性である無機及び有機酸付加塩を指す。これらの塩は、投与ビヒクルもしくは剤形製造過程においてその場で、または本発明の精製された化合物の遊離塩基形態を、適切な有機もしくは無機酸と別個に反応させ、そのように形成された塩を続く精製の際に単離することによって調製することができる。代表的な塩には、臭化水素酸塩、塩酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、酢酸塩、吉草酸塩、オレイン酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩、ラウリン酸塩、安息香酸塩、乳酸塩、リン酸塩、トシレート、クエン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、ナプチル酸塩(napthylate)、メシレート、グルコヘプトン酸塩及びラウリルスルホン酸塩などが含まれる(37)。

主題化合物の薬学的に許容される塩には、従来の非毒性塩または化合物の第四級アンモニウム塩、例えば非毒性の有機または無機酸からのものが含まれる。例えば、そのような従来の非毒性塩には、塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸、硝酸などのような無機産から誘導されるもの及び酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ステアリン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、パルミチン酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、スルファニル酸、2−アセトキシ安息香酸、フマル酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、シュウ酸、イソチオン酸などのような有機酸から調製される塩が含まれる。

他の場合において、本発明の化合物は1つ以上の酸性官能基を含有することができ、したがって、薬学的に許容される塩基と薬学的に許容される塩を形成することができる。「薬学的に許容される塩」という用語は、これらの場合において、本発明の化合物の比較的非毒性である無機及び有機塩基付加塩を指す。これらの塩も同様に、投与ビヒクルもしくは剤形製造過程においてその場で、または本発明の精製された化合物の遊離酸形態を、薬学的に許容される金属カチオンの水酸化物、炭酸塩もしくは重炭酸塩のような適切な塩基と、アンモニアと、または薬学的に許容される有機第一級、二級もしくは三級アミンと別個の反応させることによって、調製することができる。代表的なアルカリまたはアルカリ土類塩には、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム及びアルミニウムの塩などが含まれる。塩基付加塩の形成に有用な代表的な有機アミンには、エチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ピペラジンなどが含まれる。(例えば、37を参照すること)。

ラウリル硫酸ナトリウム及びステアリン酸マグネシウムのような湿潤剤、乳化剤及び滑沢剤、並びに着色剤、遊離剤、被覆剤、甘味剤、風味剤及び芳香剤、防腐剤及び酸化防止剤も組成物に存在することができる。

薬学的に許容される酸化防止剤には、以下が含まれる。(1)アスコルビン酸、システイン塩酸塩、重硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウムなどのような水溶性酸化防止剤;(2)パルミチン酸アスコルビン、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、レシチン、没食子酸プロピル、アルファ−トコフェロールなどの油溶性酸化防止剤;及び(3)クエン酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ソルビトール、酒石酸、リン酸などのような金属キレート剤。

本発明の製剤には、経口、経鼻、局所(頬側及び舌下を含む)直腸内、膣内及び/または非経口投与に適したものが含まれる。製剤は、単位剤形で都合良く呈示することができ、薬学の技術において周知の任意の方法によって調製することができる。単一剤形を生じる担体物質と組み合わせることができる活性成分の量は、治療される宿主、特定の投与様式に応じて変わる。単一剤形を生じる担体物質と組み合わせることができる活性成分の量は、一般に、治療効果を生じる化合物の量である。一般に、100パーセントのうち、この量は、約0.1パーセントから約99パーセントの活性成分、好ましくは約5パーセントから約70パーセント、最も好ましくは約10パーセントから約30パーセントの範囲である。

ある特定の実施形態において、本発明の製剤は、シクロデキストリン、セルロース、リポソーム、ミセル形成剤、例えば胆汁酸、ポリマー担体、例えばポリエステル及びポリ無水物、並びに本発明の化合物を含む。特定の実施形態において、前述の製剤は、本発明の化合物を経口的に生物利用可能にする。

これらの製剤または組成物を調製する方法は、本発明の化合物を、担体及び場合により1つ以上の補助成分と合わせるステップを含む。一般に、製剤は、本発明の化合物を、液体担体もしくは微粉固体担体またはその両方と均一及び密接に合わせ、次に、必要であれば生成物を成形することによって、調製される。

経口投与に適した本発明の製剤は、カプセル剤、カシェ剤、丸剤、錠剤、ロゼンジ剤(通常はスクロース及びアカシアまたはトラガカントである風味付け基剤を使用する)、粉末剤、顆粒剤、または液剤、または水性もしくは非水性液体中の懸濁剤、または水中油もしくは油中水液体乳剤、またはエリキシル剤もしくはシロップ剤、または香錠(ゼラチン及びグリセリン、またはスクロース及びアカシアのような不活性基剤を使用する)、並びに/あるいは口内洗浄剤,などの形態であり、それぞれ、所定量の本発明の化合物を活性成分として含有する。本発明の化合物を、巨丸剤、舐剤またはペースト剤として投与することもできる。

経口投与用の本発明の固体剤形(カプセル剤、錠剤、丸剤、糖衣剤、粉末剤、顆粒剤、トローチ剤など)において、活性成分を、クエン酸ナトリウムもしくはリン酸二カルシウム及び/または以下の任意のもののような、1つ以上の薬学的に許容される担体と混合することができる。(1)デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール及び/またはケイ酸のような、充填剤または増量剤;(2)例えばカルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロース及び/またはアカシアのような結合剤;(3)グリセロールのような保湿剤;(4)寒天、炭酸カルシウムジャガイモまたはタピオカデンプン、アルギン酸、特定のケイ酸塩及び炭酸ナトリウムのような崩壊剤;(5)パラフィンのような溶液遅延剤;(6)第四級アンモニウム化合物のような吸収加速剤またはポリキサマー及びラウリル硫酸ナトリウムのような界面活性剤;(7)例えばセチルアルコール、モノステアリン酸グリセロール及び非イオン性界面活性剤のような湿潤剤;(8)カオリン及びベントナイト粘土のような吸収剤;(9)タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸及びこれらの混合物のような滑沢剤;(10)着色剤;並びに(11)クロスポビドンまたはエチルセルロースのような制御放出剤。カプセル剤、錠剤及び丸剤の場合において、薬学的組成物は、緩衝剤を含むこともできる。類似した種類の固体組成物を、賦形剤としてラクトースまたは乳糖、並びに高分子量ポリエチレングリコールなどを使用する、ソフト及びハードシェルゼラチンカプセル剤の充填剤として用いることもできる。

錠剤は、場合により1つ以上の補助成分を用いて、圧縮または成形により作製することができる。圧縮錠剤は、結合剤(例えば、ゼラチンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロース)、滑沢剤、不活性希釈剤、防腐債、崩壊剤(例えば、デンプングリコール酸ナトリウム(sodium starch glycolate)または架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム)界面活性または分散剤を使用して調製することができる。成形錠剤は、不活性液体希釈剤でしめらせた粉末化合物の混合物を、適切な機械において成形することによって、作製することができる。

糖衣剤、カプセル剤、丸剤及び顆粒剤のような、本発明の薬学的及び機能性食品的組成物の錠剤及び他の固体剤形は、場合により、刻み目を入れること、または腸溶性被覆及び薬学的処方技術において周知の他の被覆のような被覆及びシェルを用いて調製することができる。例えば、所望の放出プロファイルを提供するために様々な割合のヒドロキシプロピルメチルセルロース、他のポリマーマトリックス、リポソーム及び/または微小球を使用して、活性成分の緩徐または制御放出を提供するように、処方することもできる。急速放出のために処方することができ、例えば凍結乾燥することができる。例えば、最近保持フィルターを介した濾過により、または滅菌水に溶解しうる滅菌固体組成物の形態の滅菌剤組もしくは他の幾つかの滅菌注射用媒体を使用直前に組み込むことにより、滅菌することができる。これらの組成物は、場合により乳白剤を含有してもよく、活性成分を、胃腸管の特定の部分のみに、または優先的に、場合により、徐放様式で放出する組成物であってもよい。使用することができる組成物の包埋の例には、ポリマー物質及びロウが含まれる。活性成分は、適切な場合に1つ以上の上記記載の賦形剤を有するマイクロカプセル化形態でもありうる。

本発明の化合物の経口投与用の液体剤形には、薬学的に許容される乳剤、マイクロエマルション、液剤、懸濁剤、シロップ剤及びエリキシル剤が含まれる。活性成分に加えて、液体剤形は、例えば、水、またエチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール油(特に、綿実油、落花生油、トウモロコシ油、麦芽油、オリーブ油、ヒマシ油及びゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフリルアルコール、ポリエチレングリコール及びソルビタンの脂肪酸エステル、並びにこれらの混合物のような、他の溶媒、可溶化剤及び乳化剤のような当該技術において一般的に使用される不活性希釈剤を含有することができる。

不活性希釈剤の他に、経口組成物は、湿潤剤、乳化剤及び懸濁剤、甘味剤、風味剤、着色剤、芳香剤及び防腐剤のような佐剤を含むこともできる。

懸濁剤は、活性化合物に加えて、例えば、エトキシル化イソステアリルアルコール、ポリエチレンソルビトール及びソルビタンエステル、微晶質セルロース、アルミニウムメタヒドロキシド、ベントナイト、寒天及びトラガカント、並びにこれらの混合物を懸濁剤として含有することができる。

直腸内または膣内投与用の本発明の薬学的組成物の製剤を、坐剤として呈示することができ、これは、1つ以上の本発明の化合物を1つ以上の適切な非刺激賦形剤または担体と混合することによって調製することができ、例えばカカオバター、ポリエチレングリコール、坐剤ロウまたはサリチレートを含み、室温で固体であるが、体温で液体であり、したがって直腸または膣腔の中で融解し、活性化合物を放出する。

膣内投与に適した本発明の製剤には、適切であることが当該技術において知られている担体を含有する、ペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、フォームまたはスプレー製剤も含まれる。

本発明の化合物の局所または経皮投与用の剤形には、粉末剤、噴霧剤、軟膏剤、ペースト剤、クリーム剤、ローション剤、ゲル剤、液剤、パッチ剤及び吸入剤が含まれる。活性化合物を、滅菌条件下において、薬学的に許容される担体と、必要性がある場合は、任意の防腐剤、緩衝剤または噴射剤と混合することができる。

軟膏剤、ペースト剤、クリーム剤及びゲル剤は、本発明の活性化合物に加えて、動物及び植物脂肪、油、ロウ、パラフィン、デンプン、トラガカント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコーン、ベントナイト、ケイ酸、タルク、酸化亜鉛またはこれらの混合物のような賦形剤を含有することができる。

粉末剤及び噴霧剤は、本発明の化合物に加えて、ラクトース、タルク、ケイ酸、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウム及びポリアミド粉末またはこれらの物質の混合物のような賦形剤を含有することができうる、噴霧剤は、クロロフルオロ炭化水素、並びにブタン及びプロパンのような揮発性非置換炭化水素のような、慣用の噴射剤を追加的に含有することができる。

経皮パッチ剤は、本発明の化合物の身体への制御送達を提供するという、追加的な利点を有する。そのような剤形は、化合物を適切な媒体に溶解または分散することによって作製することができる。吸収向上剤を使用して、皮膚を横断する化合物の流動を増加することもできる。そのような流動の速度は、律速膜を提供すること、またはポリマーマトリックスもしくはゲルに化合物を分散することによって制御することができる。

眼科製剤、目軟膏剤、粉末剤、液剤なども、本発明の範囲内であると企図される。

非経口投与に適した本発明の薬学的組成物は、1つ以上の本発明の化合物を、1つ以上の薬学的に許容される滅菌等張水性もしくは非水性の溶液、分散剤、懸濁剤もしくは乳化剤と、あるいは糖、アルコール、酸化防止剤、緩衝剤、静菌剤、意図される受容者の血液に製剤を等張にする溶質または懸濁もしくは増粘剤を含有しうる、滅菌注射用溶液もしくは分散剤で試料直前に再構成されうる滅菌粉末と組み合わせて含む。

本発明の薬学的組成物に用いることができる適切な水性及び非水性担体の例には、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなど)及びこれらの混合物、オリーブ油のような植物油、並びにオレイン酸エチルのような注射用有機エステルが含まれる。適切な流動性は、例えば、レシチンのような被覆材料の使用により、分散剤の場合には必要な粒径を維持することにより、界面活性剤の使用により維持することができる。

これらの組成物は、防腐剤、湿潤剤、乳化剤及び分散剤のような佐剤を含有することもできる。主題化合物への微生物の作用の防止は、様々な抗菌及び抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノールソルビン酸などを含めることによって確実にすることができる。糖、塩化ナトリウムなどの等張剤を組成物に含めることが、望ましいこともある。加えて、注射用の医薬品形態の延長吸収は、モノステアリン酸アルミニウム及びゼラチンのような、吸収を遅延する作用物質を含めることによって生じさせることができる。

幾つかの場合において、薬剤の効果を延長させるために、皮下または筋肉内注射からの薬剤の吸収を遅くすることが望ましい。このことは、難溶性の結晶質または非晶質物質の水性懸濁液の使用によって、達成することができる。次に薬剤吸収の速度は、その溶解速度に左右され、次いで溶解速度は結晶のサイズ及び結晶の形態によって左右される。あるいは、非経口投与薬剤形態の遅延吸収は、薬剤を油ビヒクルに溶解または懸濁することによって達成される。

注射用デポー形態は、主題化合物のマイクロカプセル化マトリックスを、ポリラクチド−ポリグリコリドのような生分解性ポリマーで形成することにより作製される。薬剤とポリマーの比及び用いられる特定のポリマーの性質に応じて、薬剤放出の速度を制御することができる。他の生分解性ポリマーの例には、ポリ(オルトエステル)及びポリ(無水物)が含まれる。注射用デポー製剤は、薬剤を、身体組織と適合性のあるリポソームまたはマイクロエマルションに閉じ込めることによっても調製される。

本発明の化合物が、医薬品、機能性食品または栄養補助食品としてヒトまたは動物に投与されるとき、それ自体として、または例えば0.1〜99%(より好ましくは、10〜30%)の活性成分を薬学的に許容される担体と組み合わせて含有する組成物として与えることができる。

本発明の調合剤を、経口的、非経口的、局所的または直腸的に与えることができる。当然のことながら、それぞれの投与経路に適した形態で与えられる。例えば、錠剤またはカプセル剤の形態により、注射、注入または吸入による注射剤、吸入剤、眼用ローション剤、軟膏剤、坐剤などの投与により、ローション剤または軟膏剤により局所的に、坐剤により直腸内に投与される。経口投与が好ましい。

「非経口投与」及び「非経口的に投与される」という表現は、本明細書で使用されるとき、通常は注射による、経腸または局所投与以外の投与様式を意味し、静脈内、筋肉内、動脈内、鞘内、嚢内、眼窩内、心臓内、皮内、腹腔内、経気管、皮下、表皮下、関節内(intraarticulare)、嚢下、クモ膜下、脊髄内及び胸骨内への注射及び注入が、限定されることなく含まれる。

「全身投与」、「全身的に投与される」、「末梢投与」及び「末梢的に投与される」という表現は、本明細書で使用されるとき、患者の系に進入し、そのようにして代謝及び他の同様のプロセスに付されるような、中枢神経系への直接的な投与以外の、化合物、薬剤または他の物質の投与、例えば皮下投与を意味する。

これらの化合物は、経口、例えば噴霧による経鼻、直腸内、膣内、非経口、大槽内、並びに頬側及び舌下が含まれる、粉末剤、軟膏剤または滴剤による局所を含む、適切な投与経路により、ヒト及び他の動物の治療のために投与することができる。

選択される投与経路に関わりなく、適切な水和形態で使用することができる本発明の化合物及び/または本発明の薬学的組成物は、当業者に既知の従来の方法により薬学的に許容される剤形に処方される。

本発明の薬学的組成物中の活性成分の実際の投与量レベルは、特定の患者、組成物及び投与経路に所望の治療応答を、患者に毒性を有することなく達成するのに有効な活性成分の量を得るように変えることができる。

選択される投与量レベルは、用いられる本発明の特定の化合物またはそのエステル、塩もしくはアミドの活性、投与経路、投与時点、用いられる特定の化合物の排出または代謝速度、吸収の速度及び程度、治療の持続期間、用いられる特定の化合物と組み合わせて使用される他の薬剤、化合物及び/または物質、治療される患者の年齢、性別、体重、状態、一般的な健康及び以前の病歴、並びに医療技術において周知の他の同様の要因を含む、様々な要因によって左右される。

当該技術において通常の技能を有する医師または獣医師は、必要な薬学的または栄養学的組成物の有効量を容易に決定及び処方することができる。例えば、医師または獣医師は、薬学的組成物に用いられる本発明の化合物の用量を、所望の治療効果を達成するために必要なものより低いレベルから始め、所望の効果が達成されるまで投与量を徐々に増加することができる。

一般に、本発明の化合物の適切な1日用量は、治療または栄養支援効果を生じるために有効な最低用量である、化合物量である。そのような有効用量は、一般に、上に記載された要因に左右される。一般に、患者のための本発明の化合物の経口、静脈内、側脳室内及び皮下用量は、適用の鎮痛効果のために使用されるとき、1日あたり体重1キログラムあたり約0.0001〜約100mgの範囲である。

望ましい場合、活性化合物の有効1日用量を、1日を通して、場合により単位剤形により、適切な間隔を置いて投与される2、3、4、5、6回またはそれ以上の細分用量で投与することができる。好ましい投薬は、1日あたり1回の投与である。

本発明の化合物を単独で投与することが可能であるが、化合物を、薬学的製剤または栄養学的製剤として投与することが望ましく、両方とも、本明細書において「組成物」と呼ばれる。

本発明の化合物は、他の医薬品、機能性食品または栄養補助食品と類似する、ヒトまたは獣医の医学に使用される任意の従来の方法によって、投与のために処方することができる。

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