How to reduce the amount of carbon dioxide in the azine synthesis reactor

申请号 JP17474592 申请日 1992-06-09 公开(公告)号 JPH0780829B2 公开(公告)日 1995-08-30
申请人 エルフ アトケム ソシエテ アノニム; 发明人 クランプ ジェラール; シールマン ジャン−ピエール; テリエ ピエール; コリエ ベルトラン;
摘要
权利要求 【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 アンモニアと、過酸化水素水と、カルボニル基を有する反応物とを、これらの物質をアジンへ変換させる触媒を含む作動溶液を用いて、互いに接触させることによってアジンを 二酸化炭素の不存在下で合成する方法において、 合成反応 系に二酸化炭素を持ち込まず且つ反応で生じた
    二酸化炭素を除去することを特徴とする方法。
  • 【請求項2】(a) アンモニアと、過酸化水素水と、カルボニル基を有する反応物とをこれらの物質をアジンへ変換させる触媒を含む作動溶液を用いて互いに接触させ、 (b) 作動溶液からアジンを分離し、 (c) 作動溶液を少なくとも 130℃にして反応中に生じた水と過酸化水素水の希釈水に由来する水とを除去し、水と、アンモニアと、カルボニル基を有する反応物と、
    応で生じた二酸化炭素とを含む流れの形で作動液を再生し、 (d) 再生した作動溶液を (a)段階へ再循環させる各段階で構成されるアジンの合成方法において、 (c) 段階の流れから 反応で生じた二酸化炭素と水の大部分とを除去した後に 作動溶液を (a)段階へ再循環することを特徴とする方法。
  • 【請求項3】 (c)段階からの流れから 反応で生じた二酸<br>化炭素と水の大部分とを除去するために (c)段階からの流れをストリッピング塔へ送り、その底部で水を除去し、その上部からの流れを20〜45℃の温度且つ低圧力で凝縮して底部から炭酸アンモニウムを主とした流れを取り出し、上部からアンモニアと、カルボニル基を有する反応物と、水とを含む流れを取り出す請求項2に記載の方法。
  • 【請求項4】 凝縮時の圧力が30〜120 mm Hgである請求項3に記載の方法。
  • 【請求項5】 カルボニル基を有する反応物を、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンおよびシクロヘキサノンよりなる群の中から選択する請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  • 【請求項6】 作動溶液が、アセトアミドと酢酸アンモニウムとの水溶液またはアセトアミドと酢酸との水溶液である請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【産業上の利用分野】本発明はアジン合成反応装置内の二酸化炭素濃度を減少させる方法に関するものである。

    【0002】

    【従来の技術】アンモニアと過酸化素水からヒドラジンを合成する方法はウルマンの化学工業百科辞典 (ULMA
    NN'S ENCYCLOPEDIA OF INDUSTRIAL CHEMISTRY) 1989
    年、A13巻、第 182〜183 頁に記載されている。 この方法の第1段階では下記〔化1〕の反応に従ってアジンが合成される:

    【0003】

    【化1】

    この反応は単一触媒または触媒混合物の存在下で行われる。 触媒は作動液(lasolution de travail) の形で使用される。 アジンは反応終了時に作動液から分離される。 作動液は再生されて第1段階へ再循環される。 この反応の第2段階では、下記〔化2〕の反応に従ってアジンがヒドラジンへ加水分解され、ケトンが回収されて第1段階へ再循環される:

    【0004】

    【化2】

    上記方法はアメリカ合衆国特許第3972878 号、第397287


    6 号、第3869541 号、第3948902 号、第3956282 号、第


    3943152 号、第4725421 号、第4093656 号、第4724133


    号およびヨーロッパ特許第399866号に記載されている。

    【0005】

    【発明が解決しようとする課題】本発明者達は、上記アジン合成反応では二酸化炭素ができる限り存在しないようにする必要があるということを見出した。 すなわち、
    上記反応の第1段階ではアンモニアと過酸化水素とが供給される。 すなわち、アジンはメチルエチルケトン、アンモニアおよび過酸化水素水を、アセトアミド、酢酸ナトリウムおよびリン酸二ナトリウムの水溶液で構成される作動液の存在下で、互いに反応させて合成されるが、
    反応媒体すなわち作動液と反応物との混合溶液中の二酸化炭素濃度が高くなると、過酸化水素水が分解して失われるということを見出した。 本発明の目的はアジン合成反応での過酸化水素水のロスを無くす方法を提供することにある。

    【0006】

    【課題を解決するための手段】本発明はアンモニアと、
    過酸化水素水と、カルボニル基を有する反応物とを、これらの物質をアジンへ変換させる触媒を含む作動溶液を用いて、互いに接触させることによってアジンを合成する方法において、合成反応を二酸化炭素の不存在下で行うことを特徴とする方法を提供する。

    【0007】

    【作用】前提部分に記載の合成反応自体は既に公知であり、前記の各特許に記載されている。 カルボニル基を有する反応物はアルデヒドまたはケトンが好ましく、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトンまたはシクロヘキサノンが最もよく用いられる。 作動液はアンモニアと、過酸化水素水と、カルボニル基を有する反応物との混合物をアジンへ変換できる任意の溶液が使用できる。 例としては酢酸アンモニウムとアセトアミドとの水溶液がある。

    【0008】「二酸化炭素の不存在下」とは可能な限り少量の二酸化炭素の存在下で操作を行うということを意味する。 換言すれば、反応器内に二酸化炭素を導入せず、アンモニア、過酸化水素水、カルボニル基を有する反応物、作動液、場合によって再循環されるアンモニア、さらに一般的には反応器導入されるものが全てのものが二酸化炭素を含んでいないということを意味する。
    反応器内で二酸化炭素が生じる可能性も考えられるが、
    本発明は二酸化炭素を全くまたはごく僅かしか含まない流れを反応器に導入して操作を行う点に要旨がある。 この結果は驚くべきものである。 すなわち、上記ヨーロッパ特許第 2338252号の記載に従って、反応器に65g(3.
    6 モル)の水と、14.5g(0.25モル)のアセトンと、68
    重量%の過酸化水素水5g(0.1 モル)と、エチレンジアミンテトラ酢酸二ナトリウム塩0.25gとを導入し、25
    ℃でアンモニア流と同時に二酸化炭素流を通気させた場合には24時間後に混合物中にアセトンアジンが4.12g
    (0.037モル)定量される。 これは過酸化水素に対して3
    6.8%の収率に相当する。 エチレンジアミンテトラ酢酸二ナトリウム塩は重イオンに対するキレート剤であり、
    過酸化水素水を安定化させるものである。 上記特許で二酸化炭素を導入せずにこの実施例を繰り返した場合には、アジンは検出されない。 二酸化炭素はアジンを生成させるので、触媒とみなすことができる。 しかし、酢酸アンモニウムとアセトアミドとリン酸二ナトリウムとの混合物を用いた場合の収率は85%以上であるので、この場合の収率36.8%は工業上的には低い値である。

    【0009】本発明はさらに、(a) アンモニアと、過酸化水素水と、カルボニル基を有する反応物とをこれらの物質をアジンへ変換させる触媒を含む作動溶液を用いて互いに接触させ、(b) 作動溶液からアジンを分離し、
    (c) 作動溶液を少なくとも 130℃にして反応中に生じた水と過酸化水素水の希釈水に由来する水とを除去して、
    水と、アンモニアと、カルボニル基を有する反応物と、
    二酸化炭素とを含む流れの形で作動液を再生し、(d) 作動溶液を (a)段階へ再循環させる各段階で構成されるアジンの合成方法において、(c) 段階の流れを、それから二酸化炭素と水の大部分とを除去した後に (a)段階へ再循環することを特徴とする方法を提供する。

    【0010】本発明者は、 (a)段階で二酸化炭素は導入せず、しかも、アジン合成反応では二酸化炭素が生成しないとしても、 (a)段階と (c)段階の再生操作中に過酸化水素水の作用によって生成物および反応物が分解して、わずかに二酸化炭素が生じるということを見出した。 こうして生じた二酸化炭素を除去しない場合には、
    過酸化水素水に対する収率が低下する。 (C)段階の流れの中では二酸化炭素の大部分は炭酸アンモニウムの形で存在している。 二酸化炭素と水の大部分とを除去した後に回収されるアンモニアおよびカルボニル基を有する反応物は、合成反応器へ再循環される。 実施例1はこの方法の一例を示している。

    【0011】(C) 段階の流れから二酸化炭素と大部分の水を除去する方法は種々ある。 例えば、 (C)段階の流れを脱水塔またはストリッピング塔の役目をする多段プレート式カラムや充填塔の上部へ送り、その下部を加熱して上部からアンモニア、カルボニル基を有する反応物、
    二酸化炭素および水を回収し、下部から水の大部分を回収する。 次いで、上部の流れを凝縮し、低圧下で温度20
    〜45℃で二酸化炭素を水溶液内に炭酸アンモニウムの形で維持する一方、カルボニル基を有する反応物、アンモニアおよび水蒸気を気相で取り出す。 この操作は絶対圧30〜120mmHg、好ましくは60〜90mmHgの圧力で行うことができる。

    【0012】図2は本発明方法を実施するための一実施例を示している。 (C) 段階で生じたアンモニアとカルボニル基を有する反応物と二酸化炭素と水とを含む流れ(1
    0)は、再沸器を備えたストリッピング塔 601の上部へ送られる。 流れ(10)中では二酸化炭素は炭酸アンモニウムの形で含まれている。 ストリッピング塔 601の底部からは水 (101)が回収され、その上部からの流れ (102)は冷却器 602で30〜50℃まで再冷される。 アンモニアの一部は凝縮されず、流れ (103)となって (a)段階の合成反応器へ再循環される。 液相は容器 603へ送られる。

    【0013】カルボニル基を有する反応物の溶解度に応じて、反応物を多く含む有機相が生じる。 この有機相は流れ (104)を介して (a)段階の反応器へ再循環される。
    容器(603) 内の水相中には流れ(10)中に存在していた炭酸アンモニウムの形の二酸化炭素の全量が含まれている。 容器(603) 内の水相の一部 (105)はストリッピング塔 601へ還流され、残り (106)は塔 604内で低圧下でフラッシュされる。 塔 604の底部は再沸器によって20〜45
    ℃の温度に維持され、圧力は減圧ポンプまたは均等手段によって60〜90mmHg(絶対圧力)に維持される。 塔 604
    の底部からの流れ (107)には炭酸アンモニウムの形の二酸化炭素の全量と、水と、極少量のアンモニアおよびカルボニル基を有する化合物とが含まれている。 塔 604の上部からの流れ (108)にはアンモニアと、カルボニル基を有する反応物と、水とが含まれている。

    【0014】流れ(10)中には上記4種類の化合物すなわちアンモニア、カルボニル基を有する反応物、二酸化炭素および水の他に、オキシム、第二ブタノールアジン等の種々の生成物が含まれていてもよい。 流れ (108)は
    (a) 段階の反応器へ再循環される。

    【0015】上記以外の方法、例えばソーダで洗浄して二酸化炭素を炭酸塩の形で除去し、アンモニアとカルボニル基を有する反応物と水蒸気とを気体の状態に維持する方法で二酸化炭素を除去することも本発明の範囲を逸脱するものではない。

    【0016】カルボニル基を有する反応物は上記ケトンの中から選択するのが好ましい。 MEKのアジンは水溶液に不溶なため (b)段階が容易になるので、MEKを用いるのが有利である。 特に簡単な作動液はアセトアミドと酢酸アンモニウムとの水溶液またはアセトアミドと酢酸との水溶液である。

    【0017】

    【実施例】 実施例1図1はアンモニアと過酸化水素水とからヒドラジンを合成する装置を示している。 アジンは反応器20で合成される。 1は加水分解塔50から来る再循環流で構成されるケトンである。 ケトンは必要に応じて3から補助的に供給される。 4はアンモニアの供給路であり、12は過酸化水素水の供給路であり、5は作動液の再循環流を示している。 合成生成物は管路6を介して分離器30へ送られ、ここで粗アジン (7)と、作動液 (8)とに分離される。 作動液 (8)にはアンモニア、少量のケトン、反応で生じた水、過酸化水素水に由来する水 (安全上の理由から70重量%以下の濃度の過酸化水素水が使用される) も含まれている。

    【0018】アジンが作動液および反応水に対して不溶な場合には、分離器30は簡単なデカンタでよいが、それ以外の場合には蒸留塔を用いる。 作動液とその再生方法はヨーロッパ特許第399866号に記載されており、その内容は本明細書の一部を成す。 作動液はアジン合成の触媒機能と、反応水および過酸化水素水に由来する水を管路8を介して装置40まで随伴させる機能とを有している。
    この装置40では作動液を130 ℃以上、好ましくは 150〜
    250 ℃にして、反応により生じた水、過酸化水素水に由来する水、アンモニアおよびケトンを含む流れ(10)と、
    再生済みの作動液 (5)とに分離する。 再生済みの作動液
    (5)は反応器20へ再循環される。 必要な場合には、再生済みの作動液 (5)の流路上に重質不純物を除去する系を設けることもできる。 実用上は、反応器20中で生成物および反応物が劣化することは避けられないので、重質不純物除去装置が設けられる。 アジンは加水分解塔50でヒドラジン(11)に加水分解される。 加水分解で生じたケトン (2)は反応器20へ再循環される。

    【0019】定常状態では、流れ(10)中に過酸化水素用希釈水と、反応により生じた水と、アンモニアと、ケトンとが回収される。 アジン合成では4モルの水が生成するので、流れ(10)中にはこの4モルの水と過酸化水素用希釈水とが含まれている。 この水の一部すなわち3モルを加水分解塔50で使用することができる。 水の収支は過剰であるので、余分な水を排水する前に、含有されているアンモニアとケトンとを回収して反応器20へ送る必要がある。 なお、アンモニアを含む水を50で加水分解に使用するのは好ましくない。 従って、本方法を経済的に行うためには、流れ(10)中に含まれるアンモニアとケトンとを回収した後に、反応器20へ再送するのが有利である。 流れ(10)の溶液は装置60で処理される。 この装置60
    では排水流(14)と、水、アンモニアおよびケトンを含む再循環流(13)とが得られる。 この再循環流(13)は反応器
    20へ再循環される。

    【0020】本出願人は、再循環流(13)を無くした場合には同量のアジンを生成するために再循環流(13)を介して再循環されるアンモニアとケトンとの量に相当する分だけアンモニアとケトンとが過剰に消費されるだけでなく、過酸化水素の消費量も多くなるということを見出した。 すなわち、本発明者達は、再循環流(13)中には二酸化炭素が含まれ、それによって過酸化水素水が過剰に消費されるということを見出した。 また、再循環流(13)を遮断して、反応器20中に二酸化炭素を注入した場合にも過酸化水素水が過剰に消費されるということが観察された。

    【0021】 実施例2メチルエチルケトン(MEK)、アンモニアおよび過酸化水素水をアセトアミドと酢酸アンモニウムとをベースとした作動液の存在下で反応させてアジンを合成した。
    (C) 段階で、MEK、アンモニア、二酸化炭素、水および少量の第二ブタノール、オキシムおよびアジンを含むする流れ(10)を得た。 本実施例では、図2に示す方法で二酸化炭素と水の大部分を除去した。 2種類の運転方法で得られた結果は表1および表2に示してある。 塔604
    の圧力は絶対圧力で90mmHg(118mbar)で、底部温度は30
    ℃である。

    【0022】

    【表1】

    【0023】

    【表2】

    【0024】

    【図面の簡単な説明】

    【図1】 アンモニアと過酸化水素水とからヒドラジンを合成する装置を示す図。

    【図2】 本発明の一実施方法を示す図。

    【符号の説明】

    1、2、3 ケトン 4 アンモニア 5、8 作動液 7 粗アジン 10 水、アンモニアおよびケトンを含む流れ 11 ヒドラジン 12 過酸化水素 20 反応器 30 分離器 40 作動液分離装置 50 加水分解装置 60 水分離装置 101 水 102 アンモニア、ケトンを含む流れ 103 再循環アンモニア 104 有機相 107 炭酸アンモニウム、水、少量のアンモニアおよびカルボニル基を有する反応物質を含む流れ 108 アンモニア、カルボニル基を有する反応物および水を含む流れ 601 ストリッピング塔 602 冷却器 603 有機相分離装置 604 水・二酸化炭素除去装置

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ピエール テリエ フランス国 69110 ステュ フォア−レ −リヨン ルートゥ ドゥ ラ リベラシ オン 106 (72)発明者 ジャン−ピエール シールマン フランス国 75011 パリ リュ ドゥ ラ マン ドール 6 (56)参考文献 特開 昭58−10547(JP,A)

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