Integrated method for selectively oxidizing organic compound |
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申请号 | JP2003282420 | 申请日 | 2003-07-30 | 公开(公告)号 | JP2004238388A | 公开(公告)日 | 2004-08-26 |
申请人 | Repsol Quimica Sa; レプソル・ケミカ・ソシエダ・アノニマ; | 发明人 | DE FRUTOS ESCRIG PILAR; ANA PADILLA POLO; RIESCO JOSE MANUEL G; CAMPOS MARTIN JOSE MIGUEL; BLANCO BRIEVA GEMA; CANO SERRANO ENCARNACION; CAPEL SANCHEZ MARIA DEL CARMEN; GARCIA FIERRO JOSE LUIS; | ||||
摘要 | PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a method for selectively oxidizing an organic compound. SOLUTION: This integrated oxidation method comprises processes I and II, wherein the process I comprises producing hydrogen peroxide from hydrogen and oxygen in the presence of a solvent and a catalyst which comprises at least one kind of noble metal or semi-noble metal supported on an acidic resin not containing halogen, and the process II comprises directly mixing a solution of the hydrogen peroxide with the organic compound, another suitable catalyst, and, if necessary, the solvent, so as to form an oxide compound corresponding to the organic compound. The integrated oxidation method does not require a process for treating the hydrogen peroxide and is especially suitable for producing propylene oxide. COPYRIGHT: (C)2004,JPO&NCIPI | ||||||
权利要求 | (i) 水素と酸素とを、ハロゲン非含有酸性樹脂上に担持された周期律表のVII〜XI族に属する貴金属又は半貴金属の少なくとも1種からなる第1触媒の存在下、溶剤中で反応させることにより非酸性過酸化水素溶液を調製し; (ii) 上記非酸性過酸化水素溶液を含有する工程(i)の反応混合物を回収し;ついで (iii) 上記非酸性過酸化水素溶液と有機化合物とを第2触媒の存在下で接触させて酸化生成物を生成させることを特徴とする、直接製造された過酸化水素により有機化合物を選択的に酸化する方法。 工程(i)からの過酸化水素を工程(iii)の成分として直接使用する、請求項1に記載の方法。 前記貴金属又は半貴金属はパラジウム、白金、銀、金、ロジウム、イリジウム、ルテニウム、オスミウム及びこれらの混合物からなる群から選ばれる、請求項1に記載の方法。 前記触媒中の貴金属又は半貴金属又はこれらの混合物の量は、ハロゲン非含有酸性樹脂の重量に基づいて0.001〜20重量%、好ましくは、ハロゲン非含有酸性樹脂の重量に基づいて0.1〜10重量%である、請求項1に記載の方法。 前記ハロゲン非含有酸性樹脂は、スルホン化スチレン-ジビニルベンゼン共重合体である、請求項1に記載の方法。 工程(i)で使用される溶剤は水、C 1 -C 12アルコール、C 1 -C 12グリコール及びこれらの混合物からなる群から選ばれる、請求項1に記載の方法。 水素と酸素を溶剤と触媒の存在下で反応させる温度は、-10℃〜100℃、好ましくは、10℃〜75℃である、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。 溶剤と触媒の存在下での水素と酸素の反応は、場合により不活性ガスの存在下、大気圧より高い圧力下、好ましくは、2〜30MPaの圧力下で行い、気相中の水素と酸素のモル比は1/1〜1/100である、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。 第2触媒は珪酸チタン-1(TS-1)、珪酸チタン-2(TS-2)、非晶質シリカ上に担持されたチタン及びTi-MCM-41からなる群から選ばれる、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。 工程(iii)の反応温度は、-30℃〜200℃、好ましくは、-10℃〜150℃である、請求項1〜9のいずれかに記載の方法。 有機化合物の酸化は、0.1〜10MPa、好ましくは、0.1〜5MPaの圧力下で行う、請求項1〜10のいずれかに記載の方法。 有機化合物の酸化は、追加の溶剤の存在下で行う、請求項1〜11のいずれかに記載の方法。 有機化合物はアルケンである、請求項1〜12のいずれかに記載の方法。 有機化合物はプロピレン、アリルアルコール、塩化アリル、シクロヘキセン、シクロヘキサノン、ベンゼン及びフェノールから選ばれる、請求項1〜12のいずれかに記載の方法。 |
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说明书全文 | 本発明は、非酸性過酸化水素溶液を直接合成する第1工程と、第1工程からの反応混合物を使用して有機物質を酸化する第2工程とからなる、液相中で有機化合物を選択的に酸化するための一体的な方法(integrated process)に関する。 選択的酸化反応は、アルコール、カルボニル化合物、エポキシド、ヒドロキシレート、酸、グリコール及びグリコールエーテル、ラクトン、オキシム及びスルホキシド、スルホン、ニトロン、アゾ化合物及び他のN-オキシドのごとき酸化硫黄及び窒素化合物を包含する、広範囲の重要な化学製品を製造するための主要な化学的変換である。 これらの化学的変換を効率的に、経済的にかつ安全に実施するためには、酸化された有機化学製品に転化される所望の有機化学原料と反応させるために購入し又は製造し得る適当な酸化剤が必要である。 慣用の酸化法は種々の重大な問題に直面している。 幾つかの工業的方法では空気又は純粋な酸素のごとき酸素を含有する気体が使用されている。 しかしながら、酸素を有機化学原料と組合せて使用した場合、偶発的に爆発範囲のガス組成物を生じ、それによって、安全性が著しく損なわれることがあり得る。 また、かかる酸化方法は爆発性ガス混合物を形成する傾向がある。 酸素又は空気を使用する酸化法では、通常、望ましくない炭素酸化物(CO、CO 2 )を生成する有機化学原料の過剰酸化(over-oxidation)に関連する生成物についての選択性の問題も生じる。 酸化剤として酸素又は空気を使用する魅力的な他の方法は、酸化剤として有機ヒドロペルオキシドを使用する方法である。 通常、適当な中間体を空気又はO 2で酸化することにより生成されるこれらのヒドロペルオキシド化合物を化学的原料と反応させて酸化生成物と有機副生物とを形成させる。 プロピレンオキシド(PO)を生成させるための最も一般的な方法では、ヒドロペルオキシドとして、tert-ブチルヒドロペルオキシドとエチルベンゼンヒドロペルオキシドが使用される。 これらの方法ではPOに関して、商業的に興味のある同時生成物が多量に形成される。 例えば、tert-ブチルヒドロペルオキシドを使用する方法では、PO1kg当たり、2.5-3.5kgのtert-ブチルアルコールが同時に生成し、これに対し、エチルベンゼンヒドロペルオキシドを使用する方法では、PO1kg当たり、2.2-2.5kgのスチレンが同時に生成する。 これらの同時生成物の存在は、POとそれぞれの同時生成物についての要求度が適当に釣りあっていない場合には、利点が少ないものである。 例えば、スチレンについての要求度又はtert-ブチルアルコールから得ることのできるtert-ブチルエーテル(MTBE)についての要求度が大きい場合には、この方法の経済性は競合し得る;そうでない場合には、この方法は経済的な方法ではない。 有機過酸化物を使用する代わりに、望ましい酸化剤として、過酸化水素を使用することが知られている。 過酸化水素を使用する酸化反応の副生物は、典型的には、水である;水は、容易に回収し得るそして再使用するか又は廃棄し得る安全な化合物である。 重量に基づく水の量は、有機ヒドロペルオキシドを使用した場合の有機副生物の量より非常に少なく、それによって、プロセスコストの大きな節約が達成される。 しかしながら、過酸化水素を使用する選択的な化学的酸化方法を開発するための過去の試みは大きな困難に遭遇した。 慣用の過酸化水素製造法ではアントラキノン法が利用されており、この方法では、最初、アントラキノンを水素化してアントラハイドロキノンを生成させ、ついで、自動酸化させて過酸化水素と再循環させるためのアントラキノンとを放出させる。 過酸化水素は溶液中に低い濃度で生成し、従って、所望の過酸化水素を生成物として製造するためには、非常に大量のアントラキノン流とアントラハイドロキノン流を取扱うことが必要である。 従って、かかる慣用の方法で製造される過酸化水素は、選択的化学的酸化法についての酸化剤として商業的に使用するのには、一般的には、あまりにも高価である。 過酸化水素を製造するための第2の方法は、イソプロパノール及びメチルベンジルアルコールのごとき第2アルコール(米国特許2,871,102号明細書、欧州特許378388号公報、欧州特許1074548号公報参照)又はジアリルメタノールのごとき高沸点第2アルコール 別の重要な方法は水素と酸素の触媒反応により過酸化水素を直接発生させる方法である;この方法によれば、大きな流量の作動溶液を取り扱うことに伴なう困難性が回避され、かつ、過酸化水素の価格を低減できる。 通常、これらの方法は塩の形又は担体に担持された金属としての貴金属、特に、白金族の金属又はその混合物からなる触媒系を使用し、水性媒体又は水性有機媒体からなる溶剤中で2種の気体を反応させることにより行われる。 この従来の方法では、水素と酸素を直接、過酸化水素に転化する多数の触媒技術が使用されているが、通常、水素濃度が約10モル%より大きい水素/酸素混合物が原料として使用されている(米国特許4,681,751号、同4,772,458号、同4,832,938号、同5,338,531号明細書参照);上記の水素濃度はかかる混合物についての引火限界(flammability limit)である4.5モル%より非常に高い濃度であり、この方法を危険性の非常に大きなものにしている。 4.5モル%以下の水素供給濃度では、従来の触媒は適切な速度で過酸化水素を発生させるのに十分な活性と選択性を示さない(WO 99/41190号公報、WO 01/05498号公報、WO 01/05501号公報、米国特許6,168,775 B1号明細書参照)。 この方法では反応媒体中で高濃度の促進剤、例えば酸促進剤、ハロゲン化物及び/又は他の添加剤を使用することが必要である。 このことにより安定化剤の添加が必要となり、酸化反応で使用する前に、H 2 O 2溶液を精製するための面倒な操作を行うことが必要となる。 過酸化水素を使用して有機化学原料を酸化する種々の方法が知られている。 例えば、米国特許4,701,428号明細書には、珪酸チタン触媒の存在下、H 2 O 2を使用して、芳香族化合物をヒドロキシル化する方法及びプロピレンのごときオレフィンをエポキシ化する方法が開示されている。 また、米国特許4,824,976号、同4,937,216号、同5,166,372号、同 欧州特許978316号明細書には、オレフィン、芳香族炭化水素、アンモニア及びカルボニル化合物から選ばれた有機化合物の接触酸化方法であって、スルホン酸で官能化された活性炭上に担持されたVIII族の金属を使用して過酸化水素を直接合成する第1工程と、過酸化水素を含有する第1工程からの反応混合物を使用して上記有機化合物を酸化して所望の酸化生成物を得る第2工程とを包含する有機化合物の接触酸化方法が開示されている。 オレフィンがプロピレンである場合、達成され得るプロピレンオキシドの全収率は、最良の場合で、供給された原料水素に基づいて83%である。 しかしながら、酸化有機化合物の収率がより高いことがより好ましい。 米国特許出願公開2001/0016187号明細書には、直接製造された過酸化水素を中間酸化剤として使用して原料有機化合物を選択的に酸化する方法であって、担持された相-調節貴金属触媒(phase-controlled noble metal catalyst)、即ち、Pd/カーボンブラック触媒を使用して、硫酸のごとき酸促進剤及び/又は安定化剤の存在下、溶剤中で過酸化水素を直接合成する第1工程と、過酸化水素を含有する第1工程からの反応混合物を使用して上記有機化合物を酸化して所望の酸化生成物を得る第2工程とからなる有機化合物の選択的酸化方法が開示されている。 しかしながら、有機化合物原料の酸化に関するデーターは記載されていない。 Encyclopedia of Chemical Technology Kirk Othmer 第3版、Vol. 13, p678-705、Wiley-Interscience, John Wiley and Sons, 1981 本発明によれば、下記の工程 I及びII:即ち、溶剤と、ハロゲン非含有酸性樹脂上に担持された貴金属又は半貴金属の少なくとも1種からなる触媒の存在下、水素と酸素とから過酸化水素を製造する工程 I及び過酸化水素溶液を、有機化合物、適当な触媒及び場合により溶剤と、直接、混合して対応する酸化化合物を生成させる工程IIからなる有機化合物の一体的酸化方法が提供される。 本発明の一体的酸化方法は処理工程を必要とせず、プロピレンオキシドの製造に特に適している。 図1には本発明の連続的な、一体的酸化方法の好ましい態様の全体的構成が示されている。 この図には酸素と水素との直接反応によって生成される過酸化水素を使用する有機化合物の酸化の概要が例示されている。 第1工程においては、水素と酸素(精製された酸素又は空気)を第1反応器、即ち、2室式タンク型反応器の第1室中で、液状溶剤の存在下、担持貴金属触媒上で反応させて過酸化水素の溶液を形成させる。 この方法の第2工程においては、第1工程から得られる反応混合物を第2反応器即ち2室式タンク型反応器の第2室中で、酸化を受ける有機化合物と混合する。 ついで、第2工程からの反応混合物をこの分野で標準的な任意の方法で分別する。 分別の結果として、未反応有機化合物を精製し、対応する反応器又は反応室に再循環させる。 また、分別によって過酸化水素の合成に使用された溶剤の単離も行われ得る。 かかる分別は二次工程として或いは(図1に示すごとく)、生成物の精製工程と一体的な工程として使用し得る。 分別工程で単離された溶剤は更に使用するために再循環させ得る。 図1においては、反応剤は四角形の枠内に、反応は楕円形の枠内に記載されている。 矢印はこの方法の個々の工程で必要とされる及び/又は生成される成分を示している。 主要な薬剤と反応は、本発明の方法の個々の工程に伴なわれる主要な添加操作(要求される成分)及び生成物(生成した成分)を示す矢印のごとく、太字活字で示されている。 本発明の詳細な説明 第1反応(過酸化水素の合成反応)の反応混合物を第2反応(酸化反応)の薬剤として直接使用し得る。 中間体(過酸化水素溶液)の精製又は濃縮、又は、過酸化水素の製造の際に生成する副生物の除去は必要ではない。 第2反応では第1反応の生成物を使用して、適度に高められた温度と圧力で有機基質(有機化合物)を酸化する。 この酸化反応は適当な触媒の存在下で行われる。 酸化生成物を第2反応の反応媒体から回収し得る。 本明細書で使用される“非酸性過酸化水素溶液”という表現は、溶剤中で水素と酸素から過酸化水素を直接合成する反応で触媒量の酸促進剤、例えばHBrが使用されるが、上記化合物(酸促進剤)は得られる過酸化水素溶液のpHを酸性にするのには不十分な量で添加されることを意味する。 本発明によれば、過酸化水素生成反応及びこれと組合わされた酸化反応は、例えば、 酸化生成物は液-液抽出、蒸留による抽出又は分別蒸留のごときこの分野で既知の標準的な方法で酸化反応混合物から分離し得る。 これらの操作は反応混合物全体に行うことができ、前記第2触媒の除去の後に行い得る。 別法として、酸化生成物を定期的なプログラムに従って反応混合物の一部又は全部から分離するか、或いは、連続的操作の一操作として反応の一部から中で分離することができる。 酸化反応混合物の他の成分は、生成物を精製するプロセスの一部としての、又は、酸化生成物の取出しを行う前又は行った後の別個の分別手順としての示差蒸留(differential distillation)のごとき承認されている分別手段により単離し得る。 固体触媒は、再生するために、ろ過のごとき当業者に周知の方法により酸化反応混合物から分離し得る。 触媒の再生は以下において詳細に説明する。 本発明によって提供される、有機化合物の工業的酸化を行うための一体的方法により、一部、前記したごとき公知文献に開示されている一体的方法における同様の問題が解決される。 更に、本発明によれば、一体的方法を構成する反応が改善され、このことによって、その速度、選択性及び融通性が増大し、その結果、酸化を行うためのプロセスが全体として改善される。 これらの改善のあるもの、例えば、過酸化物生成反応においてハロゲン非含有酸性樹脂担持触媒を使用することにより、精製を行うことなしに或いは一体的方法の全体の効率に有益な添加剤を使用することなしに、酸化反応で直接使用できる非酸性過酸化水素溶液を得ることができる。 特に、有機化合物原料を酸化するための一体的方法は米国特許出願2001/016187号明細書にも開示されているが、本発明の方法と同明細書に記載の方法とには相違点がある;そのことによって、本発明によれば、下記のごとき利点が得られる: ii. 過酸化水素生成反応で無機酸(硫酸、リン酸、硝酸等)又は有機酸(例えばスルホン酸)のごとき酸性促進剤を高濃度で使用する必要がなく、そのため、腐食性で、特殊な装置の使用を必要とする酸性過酸化水素溶液の生成が回避される。 iii. 第1工程からの反応混合物を、酸化を行うための過酸化物を提供するための、第2反応の成分として直接使用することができるため、過酸化物を精製又は中和するための中間工程を必要としないので、反応効率及び経済効率の点で大きな利点が得られる。 過酸化水素の合成と酸化工程を以下において詳細に説明する。 過酸化水素の合成工程 第1工程で使用される触媒は、欧州特許出願02380057.6号明細書に記載されるごとき、実質的に過酸化水素中間体だけを選択的に生成する、ハロゲン非含有酸性樹脂に担持された貴金属又は半貴金属触媒である。 ハロゲン非含有酸性樹脂担持貴金属触媒は非常に高い選択率で過酸化水素だけを直接生成することが実験的に証明されている。 この触媒を反応器中で-10℃〜100℃、好ましくは10〜75℃の温度、大気圧より高い圧力、例えば2〜30 水素/酸素のモル比は広い範囲で変動させ得るが、1/1〜1/100であることが好ましく、より好ましくは1/10〜1/50である。 本発明の方法で使用される触媒中で使用される支持体はハロゲンを含有していない酸性基で官能化された樹脂である。 第1反応で使用されるべき触媒の調製に使用される樹脂は単量体の単独重合又は2種又はそれ以上の単量体の共重合により形成させることが好ましい。 本発明において支持体として使用するのに適当な樹脂の例としてはスチレン、アクリル酸、メタクリル酸の重合体又はスチレン-ジビニルベンゼン共重合体が挙げられる。 これらの樹脂はスルホン基、カルボン酸基、ジカルボン酸基のごときハロゲン非含有酸性基で官能化されていることが好ましい(Encyclopedia of Chemical Technology Kirk 特に好ましい態様においては、ハロゲン非含有樹脂はスルホン化スチレン-ジビニルベンゼン共重合体樹脂である。 第1反応で使用される触媒は、上記樹脂上に担持された、周期律表のVII〜XI族に属する貴金属又は半貴金属の少なくとも1種からなる。 上記貴金属又は半貴金属はパラジウム、白金、銀、金、ロジウム、イリジウム、ルテニウム、オスミウム及びこれらの混合物からからなる群から選ばれることが好ましい。 最も好ましい金属はパラジウムであり、これは場合によりパラジウム以外の上記金属と併用される。 触媒の調製は、周期律表のVII〜XI族に属する貴金属又は半貴金属、好ましくは、パラジウム、白金、銀、金、ロジウム、イリジウム、ルテニウム、オスミウム及びこれらの金属の2種又はそれ以上の混合物を非ハロゲン化酸性樹脂(ハロゲン非含有酸性樹脂)に添加することによって行うことが好ましい。 担持される金属の量は広い範囲で変動させ得るが、非ハロゲン化酸性樹脂の重量に基づいて、0.001〜20重量%であることが好ましく、0.1〜10重量%であることがより好ましい。 支持体への金属の添加は、既知の金属担持触媒の調製方法、例えば、含浸、吸着、イオン交換等のいずれかを使用して行い得る。 含浸については、金属の添加の際に使用される溶剤に溶解する、含浸されるべき金属の無機塩又は有機塩の任意のものを使用し得る。 適当な塩は、例えば、酢酸塩、硝酸塩、ハロゲン化物、シュウ酸塩等である。 特定の態様においては、第1工程は下記の工程からなる:即ち、 第1反応がスラリー反応器中で行われる場合には、デカンテーション、遠心分離、ろ過等の当業者に周知の方法を使用して、過酸化水素溶液流から触媒を除去することが好ましい。 触媒が固定床の状態で使用される本発明の好ましい態様においては、分離工程が必要でないことは明らかである。 必ずしも必要ではないが、ある場合には、溶剤又は水の一部を第1反応器の流出液から除去して、より高濃度の過酸化水素溶液を生成させることが望ましい。 最終の非酸性過酸化水素溶液は第2触媒反応工程に供給される。 酸化工程 種々の有機化合物を本発明の方法において使用して、所望の酸化された有機化合物を製造することができる。 主要な種類の有機化合物としては芳香族炭化水素(aromatics)、アルカン、カルボニル化合物及びオレフィン並びに種々の官能基及び硫黄又は窒素のごときヘテロ原子を含有する化合物が挙げられるが、オレフィン化合物が好ましい。 酸化有機化合物の主用なものはアルコール、エポキシド、カルボン酸、ヒドロキシル化芳香族炭化水素、アルデヒド/ケトン、グリコール、オキシム及びN-オキシドである。 幾つかの重要な、特定のかつ好ましい有機化合物及び酸化剤として過酸化水素中間体を使用する本発明の2工程式選択接触酸化法によって製造され得る対応の酸化生成物を以下に示す: より好ましい有機化合物はオレフィンであり、プロピレンはプロピレンオキシドを製造するための最も好ましい原料である。 第1工程で得られる非酸性過酸化水素溶液及び、望ましい場合、追加の溶剤を、選択された有機化合物原料と一緒に反応器に連続的に供給することが好ましい;この反応器は、TS-1、TS-2、Tiβ、Ti-MCM-41、非晶質シリカ上のチタン等、又は、有機化合物を過酸化水素により効率的に酸化することのできる任意の公知の触媒のごとき公知の酸化触媒を収容している固定床反応器又はスラリー反応器である得る。 固定床反応器については、好ましい触媒粒度は0.5-20mmであり、流動床反応器又はスラリー反応器については好ましい触媒粒度は50-1,000ミクロンであろう。 反応容器は約-30℃〜200℃の温度、好ましくは-10℃〜100℃の温度に保持される。 酸化反応は有機化合物原料を液相に保持するのに十分な圧力、通常、大気圧以上の圧力下で行われる。 特定の態様においては、酸化反応は0.1〜10MPa、好ましくは0.1〜5MPaの圧力下で行われる。 反応容器がスラリー反応器である場合には、反応器から取り出された流出液流は未反応有機化合物原料、溶剤及び触媒粒子を含有しており、従って、この触媒を遠心分離、ろ過又は任意の方法で回収し、再使用することが好ましいであろう。 固定床反応器については、触媒の回収も再循環も必要でない。 触媒の回収を行った後、残留液流を未反応有機化合物原料の回収工程に通送する;この未反応有機化合物は、供給される補給原料(make up feedstock)と一緒に反応器に再循環することができる。 未反応有機化合物原料の回収工程は単一蒸留塔中で行うか又は所望に応じて徐々に圧力を低下させて操作する連続的蒸留塔中で行うことができる。 残留液流を生成物精製工程に通送し、ここで、所望に応じ、生成物を更に精製するために取り出す。 溶剤と重質留分を溶剤回収装置に通送する。 有機化合物の酸化に供給される溶剤は、必要ならば、酸化反応器に再循環される。 過酸化水素溶液中で使用される溶剤を第1工程に再循環させ、一方、反応器中で生成した正味の水を取り出し、他の用途で使用するか又は廃棄する。 当業者に理解されるごと、酸化生成物の精製及び回収のための有用な方法を使用することができ、当業者により本発明に適用されるであろう。 本発明を更に十分に説明するために、以下に本発明の実施例を示す。 実施例1 実施例2 実施例3 比較例1 実施例4 実施例5 実施例6 実施例7 |