Selective oxidation method of the organic compound

申请号 JP2000521054 申请日 1998-11-12 公开(公告)号 JP2001523651A 公开(公告)日 2001-11-27
申请人 デュポン ファーマシューティカルズ カンパニー; 发明人 ジャック エヌ. ジュニア ウェンツ; キース アール. オレウィン; プララド アール. シン; ジェラルド ピー. テコ;
摘要 (57)【要約】 有機化合物の 酸化 方法が開示されている。 酸化可能な有機基質を酸化するのにシリカ変性チタニア/シリカ含有触媒の存在下、過酸化 水 素を用いる。 ジエトキシシランおよびチタン酸エチルのコポリマーを用いる触媒の調製方法も開示されている。
权利要求 【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 触媒的に有効な量の、酸化ケイ素と少なくとも1つの過酸化水素を活性化する金属の酸化物とを含む不溶性触媒の存在下、反応ゾーン内で酸化可能な有機化合物を過酸化水素と接触させることを含む有機化合物を酸化するための方法であって、触媒はシリル化剤で処理されており、および処理触媒の活性は、未処理触媒に比べ少なくとも2倍増加することを特徴とする有機化合物を酸化するための方法。
  • 【請求項2】 有機化合物は、 (a)環状オレフィンおよび式R 12 C=CR 34で表されるオレフィン (式中、R 1 、R 2 、R 3およびR 4は各々独立に−H、アルキル(アルキル基は炭素数1から16である)、アルキルアリール(アルキルアリール基は炭素数7から16である)、シクロアルキル(シクロアルキル基は炭素数6から10である)、またはアルキルシクロアルキル(アルキルシクロアルキル基は炭素数7から16である)であり、前記オレフィンは任意にハロゲン原子(すなわち、Cl、
    Br、F、およびI)を含んでいてもよい)、 (b)下式で表される環状ケトン(nは2から9の整数)、 【化1】 (c)式C 655の化合物 (式中、R 5は、−H、−OH、C 1からC 3の直鎖、飽和または不飽和炭化水素 基、−CO 2 H、−CN、−COC m (mは1から6の整数)、−OC m (mは1 から6の整数)、またはNR 67 (R 6およびR 7は各々独立に−HまたはC 1か らC 3のアルキル基である)である)、 (d)式R 89 CH 2で表される脂環式炭化水素 (式中、R 8およびR 9は一緒になって(−CH 2 −) pの結合を形成し、pは4から11の整数である)、 (e)式C q2q+2の脂環式炭化水素(qは1から20の整数)、および (f)式R 1011 CHOHで表されるアルコール (式中、R 10およびR 11は、各々独立に−H、アルキル(アルキル基は炭素数1
    から16である)、アルキルアリール(アルキルアリール基は炭素数7から16
    である)、シクロアルキル(シクロアルキル基は炭素数6から10である)、R 10およびR 11が一緒になって4から11の−CH 2 −基を含む結合を形成するシ クロアルキル、またはアルキルシクロアルキル(アルキルシクロアルキル基は炭素数7から16である)である) からなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  • 【請求項3】 過酸化水素を活性化する金属は、銀、コバルト、セリウム、
    マンガン、鉄、銅、モリブデン、タングステン、バナジウム、チタン、クロムおよびこれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  • 【請求項4】 過酸化水素を活性化する金属は、四面体配位チタンであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  • 【請求項5】 触媒は、結晶性チタンシリカライトであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  • 【請求項6】 シリル化剤は、有機シラン、有機シリルアミン、および有機シラザンからなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  • 【請求項7】 シリル化剤は、シラザンまたはN,O−ビス(トリメチルシリル)−トリフルオロアセトアミドであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  • 【請求項8】 方法は有機溶媒中で実施されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  • 【請求項9】 ジエトキシシランおよびチタン酸エチルのコポリマーと触媒を接触させることによりケイ素およびチタンの酸化物を含む触媒を合成してモレキュラーシーブ触媒を形成することを含むことを特徴とするモレキュラーシーブ触媒の調製方法。
  • 【請求項10】 形成されるモレキュラーシーブ触媒は、下記の名称:MF
    I、MEL;M41S;MOR;およびBEAを有する触媒の群から選択されることを特徴とする請求項9に記載の方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】 (発明の分野) 本発明は概ね有機化合物の酸化方法に関する。 特に、本発明は、シリカ変性チタニア/シリカ含有触媒の存在下で過酸化素を用いて酸化可能な有機基質を酸化する方法およびジエトキシシランおよびチタン酸エチルのコポリマーを用いる触媒の調製に関する。

    【0002】 (発明の背景) 触媒的酸化方法は、多くの商業用化学品にとって重要な経路である。 例えば、
    オレフィンのエポキシ化の多くの商業的方法が当該技術で開示されてきた。 このような方法の1つに、触媒量のある種の可溶性遷移金属化合物(例えば、モリブデン、タングステン、またはバナジウムのナフテン酸塩)の存在下での有機ヒドロペルオキシドのオレフィンとの反応が含まれる。 この方法のいくつかの欠点は、ヒドロペルオキシドからのアルコールの共生成および可溶性金属触媒の回収および水との反応感度を含む。

    【0003】 前述の問題のいくつかを克服した不均一触媒も開発されている。 米国特許第3
    923843号は、チタンの酸化物または水酸化物と化学的に結合した無機ケイ酸化合物を含む触媒の存在下、化合物を液相で有機ヒドロペルオキシドと反応させることを含むオレフィン性不飽和化合物のエポキシ化方法を請求している。 触媒を使用の前に有機シリル化剤で処理する。 示された実施例は、未処理触媒をシリル化体と比較するとエポキシド選択性は約3%から約15%増加している。 両タイプの触媒活性は、ほぼ同じである。

    【0004】 有機化学品の生産のための酸化剤として過酸化水素をしばしば用いる。 広範な種類の有機化合物は、過酸化水素を用いて酸化することができ、例えば、この試薬を用いてオレフィンをエポキシド(オキシラン)に酸化することができる。

    【0005】 多くのチタノシリケートが酸化触媒として有用であることが報告されている。
    例えば、アルカンおよびアルケンのケイ酸チタンによる触媒酸化がC. B. Kh
    ouwらの「アルカンおよびアルケンのケイ酸チタンによる触媒的酸化の研究(
    Studies on the Catalytic Oxidation of Alkanes and Alkenes by Titanium Si
    licates)」、Journal of Catalysis 149、195〜 205頁(1994)に開示されている。 100℃未満の温度で酸化剤として有機ヒドロペルオキシドを用いるn−オクタンの選択的酸化にこのような触媒を用いる。 水が存在しないことが触媒活性に重要であると考えられている。

    【0006】 この点では、有機化合物を酸化するための安全かつ効率的な方法を提供する、
    有機ヒドロペルオキシドの代りに過酸化水素水を利用することのできる方法が必要である。 本発明はその必要性を満足し、他の点では先行技術に固有のある種の欠陥を克服するものである。 本発明の他の目的および利益は、この後示される詳細な説明を参照することにより当業者にとって明白となるであろう。

    【0007】 (発明の概要) 本発明は、触媒的に有効な量の、酸化ケイ素と少なくとも1つの過酸化水素を活性化する金属の酸化物とを含む不溶性触媒の存在下、反応ゾーン内で酸化可能な有機化合物を過酸化水素と接触させることを含み、触媒はシリル化剤で処理されており、および処理触媒の活性は、未処理触媒に比べ少なくとも2倍増加する有機化合物を酸化するための方法を提供するものである。

    【0008】 好ましくは本発明の方法において、有機化合物は、 (a)環状オレフィンおよび式R 12 C=CR 34で表されるオレフィン (式中、R 1 、R 2 、R 3およびR 4は各々独立に−H、アルキル(アルキル基は炭素数1から16である)、アルキルアリール(アルキルアリール基は炭素数7から16である)、シクロアルキル(シクロアルキル基は炭素数6から10である)、またはアルキルシクロアルキル(アルキルシクロアルキル基は炭素数7から16である)であり、前記オレフィンは任意にハロゲン原子(すなわち、Cl、
    Br、F、およびI)を含んでいてもよい)、 (b)下記式で表される環状ケトン(nは2から9の整数)、

    【0009】

    【化2】

    【0010】 (c)式C 655の化合物 (式中、R 5は、−H、−OH、C 1からC 3の直鎖、飽和または不飽和炭化水素 基、−CO 2 H、−CN、−COC m (mは1から6の整数)、−OC m (mは1 から6の整数)、またはNR 67 (R 6およびR 7は各々独立に−HまたはC 1か らC 3のアルキル基である)である)、 (d)式R 89 CH 2で表される脂環式炭化水素 (式中、R 8およびR 9は一緒になって(−CH 2 −) pの結合を形成し、pは4から11の整数である)、 (e)式C q2q+2の脂環式炭化水素(qは1から20の整数)、および (f)式R 1011 CHOHで表されるアルコール (式中、R 10およびR 11は、各々独立に−H、アルキル(アルキル基は炭素数1
    から16である)、アルキルアリール(アルキルアリール基は炭素数7から16
    である)、シクロアルキル(シクロアルキル基は炭素数6から10である)、R 10およびR 11が一緒になって4から11の−CH 2 −基を含む結合を形成するシ クロアルキル、またはアルキルシクロアルキル(アルキルシクロアルキル基は炭素数7から16である)である) からなる群から選択される。

    【0011】 本発明はまた、ジエトキシシランおよびチタン酸エチルのコポリマーと触媒を接触させることによりケイ素およびチタンの酸化物を含む触媒を合成してモレキュラーシーブ触媒を形成することを含むモレキュラーシーブ触媒の調製方法を提供する。

    【0012】 (好適実施例の詳細な説明) 過酸化水素を活性化する金属は、例えば、銀、コバルト、セリウム、マンガン、鉄、銅、モリブデン、タングステン、バナジウム、チタン、クロムおよびこれらの混合物を含む。 前記金属を含むメタロシリケートは、R. Neumannらの、「炭化水素の過酸化水素との酸化用触媒としての金属酸化物(TiO 2 、M oO 3 、WO 3 )置換シリケートキセロゲル(Metal Oxide (TiO 2 , MoO 3 , WO 3 ) Su
    bstituted Silicate Xerogels as Catalysts for the Oxidation of Hydrocarbo
    ns with Hydrogen Peroxide)」、Journal of Catalysis 、166、206〜217頁(1997)に記載されているのと同様な方法で調製することができる。

    【0013】 現在のところ好ましい金属は、四面体配位チタンである。 四面体配位チタンを含むメタロシリケートは、以下のモレキュラーシーブ構造を含むことができる:
    シリカライト−1(TS−1)、シリカライト−2(TS−2)、ゼオライト−
    ベータ、ZSM−48およびMCM−41のケイ素類似体。 (チタノシリケート、その合成、および酸化触媒としての使用の議論には、MurugavelおよびH.W.Roeskyの、「チタノシリケート:合成における最近の進展および酸化触媒としての使用(Titanosilicate: Recent Developments in Synthesis
    and Use as Oxidation Catalysts)」、Angew. Chem. INt. Ed . Engl. ,36,No. 5、477〜479頁(1997)を参照されたい)。

    【0014】 1つの実施態様において、結晶性チタンシリカライトを触媒として用いる。 式xTiO 2 (1−x)SiO 2 (xは約0.0005および約0.04の間である)に対応する多孔性結晶性チタンシリカライト(TS−1)の調製は、米国特許第4410501号に開示されており、その内容を本明細書に援用する。 TS−
    1は、下記の選択的酸化;芳香族ヒドロキシル化、アルカン酸化およびアルケンエポキシ化を含む多くの反応を触媒することが示されている。 希(40%以下)
    過酸化水素水溶液を用いて酸化反応を実行する。 反応は通常100℃以下および大気圧で実施する。

    【0015】 本発明の方法により調製されるモレキュラーシーブ触媒のいくつかの例には、
    MFI、MEL、M41S、MORおよびBEAタイプ構造を有する材料を含む。 M41S構造を有する物質は、A. Corma、Chem. Rev. ,97,
    2373〜2419(1997)、特に2386頁に記載されている。 他のモレキュラーシーブ構造は、W. M. Meierらの、Zeolites、17、N
    os. 1/2(1996)に発表された「ゼオライト構造タイプのアトラス(At
    las of Zeolite Structure Types)」、第4版に記載されている。

    【0016】 非晶質チタニア/シリカ共沈殿物(TiO 2 :SiO 2質量比が0.0005:
    1と0.5:1の間)も上記で指定した酸化反応の触媒とすることができる。 この物質は商業的に入手可能であるか、またはD. C. M. Dutoitらの、「
    チタニア−シリカ混合酸化物(Titania-Silica Mixed Oxides)」、Journ al of Catalysis、164、433〜439頁(1996)に開示された手順によって調製することができる。

    【0017】 本発明に従って、シリル化剤を用いる被覆により触媒を改質することにより、
    活性が改善される。 特に、活性を改善するためには、酸化触媒の被覆は種々の技術により達成することができる。 例えば、触媒のサンプルを周囲大気に曝し、オルトケイ酸テトラエチル(TEOS)に2時間浸漬することができる。 サンプルを次いで濾過し、一晩室温で乾燥させる(次いでサンプルを窒素流下550℃で3時間加熱する)。 ケイ素、アルミニウム、ホウ素、およびリンから選択される少なくとも1つの元素を含む1つ以上の化合物で処理を実行して、少なくとも0
    . 05質量%の元素を酸化触媒の外表面に沈積することができる。

    【0018】 ケイ素化合物がシリル化に用いられる本発明において好ましい被覆剤である。
    (TEOSの他に)他の好ましいシリル化剤は、有機シラン、有機シリルアミン、および有機シラザンを含む。 適切なシランの例には、クロロトリメチルシラン((CH 33 SiCl)、ジクロロジメチルシラン((CH 32 SiCl 2 )、 ブロモクロロジメチルシラン((CH 32 SiBrCl)、クロロトリエチルシラン((C 253 SiCl)およびクロロジメチルフェニルシラン((CH 3 2 Si(C 65 )Cl)を含む。 適切なシラザンの例には、1,2−ジエチルジ シラザン(C 25 SiH 2 NHSiH 225 )、1,1,2,2−テトラメチルジシラザン((CH 32 SiHNHSiH(CH 32 )、1,1,1,2,2,
    2−ヘキサメチルジシラザン((CH 33 SiNHSi(CH 33 )、1,1,
    2,2−テトラエチルジシラザン((C 252 SiHNHSiH(C 252
    、および1,2−ジイソプロピルジシラザン((CH 32 CHSiH 2 NHSi H 2 CH(CH 32 )を含む。

    【0019】 好ましいシリル化剤は、シラザンおよびN,O−ビス(トリメチルシリル)−
    トリフルオロアセトアミド(CF 3 C(OSi(CH 33 )=NSi(CH 33 )を含む。 有機シランと異なり、これらの2つの薬剤は用いたときに腐食性のハロゲン化水素を発生することがない。

    【0020】 酸化触媒のシリル化は、上記の方法を含む、種々の方法で行うことができる。
    例えば、触媒粒子は、およそ室温から約450℃までの温度で液体シリル化剤と混合することができる。 あるいは、触媒粒子を、約100℃から約450℃で加熱することができ、次いで熱シリル化剤の蒸気流と接触させることができる。 シリル化は、バッチ、半連続または連続方法として実施することができる。

    【0021】 シリル化剤を触媒表面と反応させるのに要する時間は、温度および用いた薬剤に依存する。 低温だと、反応時間が長くかかる。 一般的には、約0.1から約4
    8時間の時間が適切である。

    【0022】 用いるシリル化剤の量に制限はないが、実際的な理由でその量は全触媒組成物の約1質量%から約1000質量%に変動しうると考えられている。 シリル化剤を1回の処理で、または一連の処理で触媒に適用することができる。

    【0023】 広範な種類の有機化合物は、本発明の方法により酸化することができる。 本発明で好ましい有機化合物を上記(発明の概要)に列記した。

    【0024】 本発明の方法において有用なオレフィンは、少なくとも1つのエチレン性不飽和官能基(すなわち、炭素−炭素二重結合)を有する有機化合物であることができ、環状、分枝、または直鎖オレフィンであることができる。 オレフィンを過酸化水素と反応させてエポキシド(オキシラン)を生産する。 オレフィンはフェニルなどのアリール基を含んでもよい。 好ましくは、オレフィンは炭素数2から2
    0個の脂肪族化合物である。 例えば、ジエン、トリエン、および他のポリ不飽和基質のように、複数の二重結合が、オレフィンに存在してもよい。 二重結合は、
    オレフィンの末端または内部に存在することができ、またはシクロヘキセンのように環状構造の一部を形成することもできる。 他の適切な有機化合物の例としては、制限を意図するものでないが、不飽和脂肪酸またはエステルおよびポリブタジエンなどのオリゴマー性またはポリマー性不飽和化合物を含むこともできる。

    【0025】 オレフィンは任意にハライド、カルボン酸、エーテル、ヒドロキシ、チオ、ニトロ、シアノ、ケトン、アシル、エステル、アミノ、および無水物などの官能基を含むことができる。

    【0026】 好ましいオレフィンは、エチレン、プロピレン、ブテン、ブタジエン、ペンテン、イソプレン、およびヘキセンを含む。

    【0027】 オレフィンの混合物は、エポキシ化することができ、得られるエポキシドの混合物は混合した形態で用いてもよく、または成分エポキシドに分離してもよい。

    【0028】 本発明の方法において特に好ましいオレフィンは式R 12 C=CR 34のものを含み、R 1 、R 2 、R 3およびR 4は各々独立にHおよびC 1からC 12の、直鎖の 、飽和または不飽和の炭化水素基からなる群から選択される。

    【0029】 本発明の方法に有用な環状ケトンは、シクロペンタノン、シクロヘキサノンを含む。 環状ケトンをその場で(in situ)発生させた過酸化水素と反応させてラ クトンを生産する。 例えば、シクロペンタノンをバレロラクトンに変換し、およびシクロヘキサノンをカプロラクトンに変換する。 また、アンモニアの存在下、
    シクロヘキサノンをシクロヘキサノンオキシムに変換する。

    【0030】 式C 655 (R 5は、(発明の概要)で定義した群から選択される)の化合物は、過酸化水素と反応させて、フェノールを生産する。 例えば、フェノール自身は、ヒドロキノンに変換され、トルエンはカテコールに変換される。

    【0031】 本発明の方法に有用な式R 89 CH 2 (R 8およびR 9は一緒になって(−CH 2 −) p (pは4から11の整数)からなる群から選択される結合を形成する)の 脂肪族炭化水素は、シクロヘキサンおよびシクロドデカンを含む。 式R 89 CH 2の脂環式炭化水素は、過酸化水素と反応し、ケトンおよびアルコールを生産す る。 例えば、シクロヘキサノンはシクロヘキサノールおよびシクロヘキサノンの混合物に変換され、シクロドデカンはシクロドデカノールおよびシクロドデカノンの混合物に変換される。

    【0032】 本発明の方法に有用な式C q2q+2 (qは1から20の整数)の脂肪族炭化水 素は、ヘキサンおよびヘプタンを含む。 式C q2q+2の脂肪族炭化水素は、過酸 化水素と反応して、アルコールおよびケトンを生産する。

    【0033】 R 10およびR 11は上記で定義されたように式R 1011 CHOHで表されるアルコールは、2−ブタノール、シクロヘキサノール、およびシクロドデカノールを含む。 これらのアルコールはそれぞれ2−ブタノン、シクロヘキサノン、およびシクロドデカノンに酸化される。

    【0034】 本発明の別の実施態様において、オキシムは本発明の触媒の存在下、下式

    【0035】

    【化3】

    【0036】 (nは2から9の整数)の環状ケトンを過酸化水素およびアンモニアと液相で反応させることにより調製され、オキシム生成物を回収する。

    【0037】 反応は有機溶媒中で実施することもできる。 好ましい有機溶媒はヘキサンなどの炭化水素、ベンゼン、塩化メチレン、アセトニトリル、低級脂肪族アルコール、ケトン、およびジオキサン、ジメチルホルムアミドおよびジメチルスルホキシドならびにこれらの混合物である。 用いる溶媒は反応の基質および生成物が高度に可溶性であるものが好ましい。

    【0038】 反応は、一般的には約0℃から約200℃、好ましくは約25℃から約150
    ℃の温度で実施される。 反応圧は、一般的には約1気圧から100気圧までである。

    【0039】 酸化生成物は、例えば、分留、抽出、および結晶化などの慣用の技術により生成物から回収される。

    【0040】 さらなる詳述なしに、前記の記載を用いることにより、当業者は本発明を最大限まで利用することができると考えられる。 従って、下記の具体的な実施態様は、単に例示であって、いかなる意味においても本発明の残りの部分を制限するものと解釈してはならない。 特記しない限り、すべての百分率は、質量による。

    【0041】 (実施例) 触媒Aの調製チタンイソプロポキシド(28.4g)およびイソプロピルアルコール(IP
    A、30mL)を混合し、IPA(10mL)中アセチルアセトン(10.01
    g)を添加した。 得られた溶液を1時間還流加熱し、次いで冷却した。 IPAを減圧下除去し、得られた固体を再びIPAに溶解して100mLとした。 溶液はTiについて1モル濃度である。 上記溶液の一部(25.0mL)をオルトケイ酸テトラメチル(TMOS、4
    5.66mL)およびIPA(44mL)と混合した。 これに濃塩酸(2.4m
    L)、水(29.2g)およびIPA(30mL)の溶液を撹拌しながら滴下した。 この混合物を室温で5分間撹拌し、さらにIPA(168mL)を添加した。 ゲル混合物を撹拌しながら室温で64時間熟成させると幾分か濃くなった。 ゾル−ゲルを40℃、3500psig(24.2MPa)で5時間超臨界C
    2で抽出した。 得られる綿毛様黄色粉末を下記のように焼成した:N 2中400
    ℃で1時間、次いで空気中600℃で5時間。 触媒AはX線アモルファスであった。

    【0042】 触媒A2の調製ゲル混合物を90時間熟成させたことを除き、触媒Aの調製方法に従った。

    【0043】 触媒Bの調製触媒A(0.508g)にN,O−ビス(トリメチルシリル)−トリフルオロアセトアミド(すなわち、CF 3 C(OSi(CH 33 )=NSi(CH 33ま たはBSTFA;1.0g)およびトルエン(7.96g)の混合物を添加した。 混合物を室温で2時間撹拌し、濾過して、固体をトルエンで洗浄し、風乾した。

    【0044】 触媒B2の調製触媒A(1.02g)にBSTFA(1.05g)およびトルエン(7.87
    g)の混合物を添加した。 スラリー混合物を室温で2時間撹拌し、濾過して、固体をトルエンで洗浄し、風乾した。

    【0045】 触媒Cの調製 50%NaOH水溶液(9.066g)、ヒュームドシリカ(20g)および水(98g)の均質なスラリーを調製した。 スラリーを1/2時間撹拌した。 水(74.5g)中、臭化ドデシルトリメチルアンモニウム(51.39g)溶液を添加し、混合物を1時間撹拌すると、半透明なゲルが得られた。 このゲルをテフロン(登録商標)ボトル中で、100℃で5日間温浸する。 物質を空気中で下記のように焼成した:5℃/分で250℃まで、2℃/分で550℃まで、そして該温度で4時間保持。 次いで冷却した。 得られた固体は、モレキュラーシーブMCM−41のX線パターンを有した。

    【0046】 焼成した乾燥MCM−41(3.5g)をトルエン(75mL)中0.427
    gのTYZOR GBA(商標)(有機チタネート)で処理した。 撹拌しながら、処理したMCM−41トルエンスラリーを一晩加熱還流させ、次いで冷却し、
    濾過し、トルエンで洗浄した。 乾燥させた物質を下記のように焼成した:5℃/
    分で550℃まで、そして4時間保持し、次いで冷却した。 X線回折(XRD)または紫外/可視スペクトル分析において、アナターゼまたはその他のTiO 2相の証拠は得られなかった。

    【0047】 触媒Dの調製触媒C(0.482g)にBSTFA(1.08g)およびトルエン(8.9
    7g)の混合物を添加した。 スラリー混合物を室温で2時間撹拌し、濾過して、
    固体をトルエンで洗浄し、風乾した。

    【0048】 触媒Eの調製臭化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム(6.44g)、25%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液(26.98g)および水(324.2g)の溶液を調製した。 Gelest PSITI−019(ジエトキシシラン−チタン酸エチルコポリマー;20.0g)を15分にわたって滴下した。 混合物を4日間室温で撹拌した。 濾過し、洗浄し、および乾燥させた物質は、亜多孔性(mesopo
    rous)物質のXRDを示し、TiO 2相は検出されなかった。 下記のように焼成した:1℃/分で550℃まで、そして該温度で4時間保持。 次いで冷却した。

    【0049】 触媒Fの調製触媒E(0.527g)にBSTFA(1.04g)およびトルエン(8.9
    4g)の混合物を添加した。 混合物を室温で2時間撹拌し、濾過して、固体をトルエンで洗浄し、風乾した。

    【0050】 触媒Gの調製チタノシリカライト(0.123g;米国特許第4410501号に記載されたのと類似の方法で調製し、Ti:SiO 2質量比1.9%を有する)にBST FA(0.486g)およびトルエン(3.96g)を添加した。 室温で2時間撹拌後、固体を濾過し、トルエンで洗浄し、風乾した。

    【0051】 実施例1 1−オクテンのエポキシ化触媒B(50mg)に3%過酸化水素水(1.09g)および1−オクテン(
    2.05g)を添加した。 混合物を室温で撹拌した。 24時間後、GC分析は、
    90%選択性の1,2−エポキシオクタンの存在を示した(過酸化物に基づき1
    8%の収率)。

    【0052】 実施例2 1−オクテンのエポキシ化触媒B2(98mg)に3%過酸化水素水(1.03g)および1−オクテン(2.14g)を添加した。 混合物を室温で撹拌した。 24時間後、GC分析は、90%選択性の1,2−エポキシオクタンの存在を示した(過酸化物に基づき11%の収率)。

    【0053】 実施例3 シス−シクロオクテンのエポキシ化触媒B2(91mg)に10%過酸化水素水(1.05g)およびシス−シクロオクテン(2.44g)を添加した。 混合物を室温で撹拌した。 24時間後、
    GC分析は、過酸化物に基づき33%の収率でシクロオクテンオキシドの存在を示した。

    【0054】 比較実施例A 1−オクテンのエポキシ化触媒A(41mg)に3%過酸化水素水(1.02g)および1−オクテン(
    2.02g)を添加した。 混合物を室温で撹拌した。 24時間後、GC分析は、
    痕跡量の1,2−エポキシオクタンの存在を示した(過酸化物に基づき0.2%
    未満の収率)。

    【0055】 比較実施例B 1−オクテンのエポキシ化触媒A2(118mg)に3%過酸化水素水(1.04g)および1−オクテン(2.11g)を添加した。 混合物を室温で撹拌した。 24時間後、GC分析は、痕跡量の1,2−エポキシオクタンの存在を示した(過酸化物に基づき0.
    6%未満の収率)。

    【0056】 比較実施例C シス−シクロオクテンのエポキシ化触媒A2(100mg)に10%過酸化水素水(1.01g)およびシス−シクロオクテン(2.43g)を添加した。 混合物を室温で撹拌した。 24時間後、GC分析は、シクロオクテンオキシドへの反応を示さなかった。

    【0057】 実施例4 1−オクテンのエポキシ化触媒D(46mg)に3%過酸化水素水(1.02g)および1−オクテン(
    2.04g)を添加した。 混合物を室温で撹拌した。 24時間後、GC分析は、
    90%選択性の1,2−エポキシオクタンの存在を示した(過酸化物に基づき2
    2%の収率)。

    【0058】 比較実施例D 1−オクテンのエポキシ化触媒C(48mg)に3%過酸化水素水(1.04g)および1−オクテン(
    2.07g)を添加した。 混合物を室温で撹拌した。 24時間後、GC分析は、
    痕跡量の1,2−エポキシオクタンの存在を示した(過酸化物に基づき0.1%
    未満の収率)。

    【0059】 実施例5 1−オクテンのエポキシ化触媒F(53mg)に3%過酸化水素水(1.10g)および1−オクテン(
    2.11g)を添加した。 混合物を室温で撹拌した。 24時間後、GC分析は、
    90%選択性の1,2−エポキシオクタンの存在を示した(過酸化物に基づき2
    5%の収率)。

    【0060】 実施例6 1−オクテンのエポキシ化触媒G(0.102g)に1−オクテン(2.11g)および10質量%H 22水溶液(1.02g)を添加した。 室温で24時間撹拌後、GC分析は、9 0%選択性の1,2−エポキシオクタンの存在を示した(過酸化物に基づき23
    %の収率)。

    【0061】 実施例7 シス−シクロオクテンのエポキシ化触媒G(シリル化 TS−1)(49mg)に10%過酸化水素水(1.04
    g)およびシス−シクロオクテン(2.21g)を添加した。 混合物を室温で撹拌した。 24時間後、GC分析は、過酸化物に基づき1%の収率でシクロオクテンオキシドの存在を示した。

    【0062】 比較実施例E 1−オクテンのエポキシ化触媒E(67mg)に3%過酸化水素水(1.04g)および1−オクテン(
    2.05g)を添加した。 混合物を室温で撹拌した。 24時間後、GC分析は、
    痕跡量の1,2−エポキシオクタンの存在を示した(過酸化物に基づき0.5%
    未満の収率)。

    【0063】 比較実施例F 1−オクテンのエポキシ化上記の触媒Gとして調製されたチタノシリカライト(シリル化前)0.101
    gに1−オクテン(2.06g)および10質量%H 22水溶液(1.05g)
    を添加した。 室温で24時間撹拌後、GC分析は、90%選択性の1,2−エポキシオクタンの存在を示した(過酸化物に基づき6%の収率)。

    【0064】 比較実施例G シス−シクロオクテンのエポキシ化シリル化前触媒G(55mg)に10%過酸化水素水(1.08g)およびシス−シクロオクテン(2.63g)を添加した。 混合物を室温で撹拌した。 24
    時間後、GC分析は、シクロオクテンオキシドへの反応を示さなかった。

    【0065】 実施例8実施例8から10に用いられるチタン前駆物質は、Gelest ジエトキシ−シロキサン−チタン酸エチルコポリマー(Gelestカタログ=PSITI
    −019)、[(C 25 O) 2 SiO][(C 25 O) 2 TiO]、19.1%〜
    19.6%Si、2.1%〜2.3%Tiであった。 原子比Si:Tiは約15

    【0066】 亜多孔性SiO 2 /TiO 2のアルカリ性合成臭化セチルトリメチルアンモニウム(6.44g)を水酸化テトラメチルアンモニウム(26.98g)に溶解させた。 PSITI−019前駆物質(20.
    0g)を十分撹拌しながら滴下した。 混合物を25℃で3日と17時間撹拌した。 生成物を濾過し、蒸留水(1L)で洗浄した。 乾燥させた白色固体を空気中で1℃/分で550℃まで加熱して焼成し、4時間保持してから冷却した。

    【0067】 長距離亜多孔性秩序が3.2nmにおけるXRDピークによって示される。 U
    V/可視スペクトルがオリゴマーTiに加え分離Tiが存在することを示した。
    赤外における960cm -1における非常に強いバンドが、Ti骨格のさらなる証拠を与える。 サンプル中の高Ti含量(Si:Ti=8)がおそらくオリゴマーTi種の理由であった。

    【0068】 実施例9 亜多孔性SiO 2 /TiO 2の酸性合成臭化セチルトリメチルアンモニウム(3.22g)を濃塩酸36.6gと水1
    48.5gを合わせて作製した希塩酸に溶解させた。 PSITI−019前駆物質(10.0g)を十分撹拌しながら滴下した。 混合物を25℃で3日と17時間撹拌した。 生成物を濾過し、蒸留水(1L)で洗浄した。 乾燥させた白色固体を空気中で1℃/分で550℃まで加熱して焼成し、4時間保持してから冷却した。

    【0069】 長距離亜多孔性秩序が45nmにおけるXRDピークによって示される。 UV
    /可視スペクトルは、205nmの単一バンドによって分離Tiのみが存在することを示した。 赤外における968cm -1における非常に強いバンドが、Ti骨格のさらなる証拠を与える。 元素分析は、Si:Ti=264を示した。 これはアルカリ性合成により得られたものより非常に高かった。

    【0070】 実施例10 TS−1の合成オルトケイ酸テトラエチル(15.4g)をPSITI−019前駆物質(4
    . 61g)に添加した。 40%の水酸化テトラプロピルアンモニウム(19.3
    4g、TPAOH)水溶液を25℃で激しく撹拌しながら、透明アルコキシド混合物中に滴下した。 15分未満の後に、混合物は硬く脆い塊へとゲル化した。 これを砕いて、残りのTPAOHを添加することにより分散させた。 ほとんど全ての固体は、約1時間にわたる撹拌および水(140.5g)の添加の間に溶解した。 最終的な透明溶液をテフロン(登録商標)ボトルに濾過し、密封し、100
    ℃でオーブンに入れた。 5日と18時間後に合成を中止した。 濾過し、洗浄し、
    乾燥した物質を520℃で10時間焼成した。

    【0071】 X線回折分析は、非常に結晶性の高いMFI構造が得られたことを示した。 2
    06nmにおける単一のUV/可視スペクトルバンドによって四面体Tiが存在することが示された。 971cm -1における赤外バンドが、Ti骨格の組み込みのさらなる証拠である。

    【0072】 本発明の具体的な実施態様について述べてきたが、本発明の精神または本質的属性から逸脱することなく、本発明は多くの変形、置換および再配列が可能であることを当業者は理解するであろう。 前記の記載よりもむしろ、発明の範囲を示す添附の特許請求の範囲を参照すべきである。

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AU ,BR,CA,CN,CZ,EE,HU,IL,JP, KR,LT,LV,MX,NO,NZ,PL,RO,S G,SI,SK,UA,VN (72)発明者 テコ ジェラルド ピー. アメリカ合衆国 02173−1015 マサチュ ーセッツ州 レキシントン グローブ ス トリート 210 (72)発明者 ウェンツ ジャック エヌ. ジュニア アメリカ合衆国 03062−1718 ニューハ ンプシャー州 ナシュア コベイ ドライ ブ 7 (72)発明者 オレウィン キース アール. アメリカ合衆国 03054−2614 ニューハ ンプシャー州 メリマック レイモンド ドライブ 5

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