Contact additional method of nucleophilic agents to alkynes or allenes

申请号 JP52171397 申请日 1996-12-06 公开(公告)号 JP2000502077A 公开(公告)日 2000-02-22
申请人 ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト; 发明人 シュルツ ミヒャエル; ヘンリク テレス ヨアキム;
摘要 (57)【要約】 アルキン類またはアレン類に求核試薬を 接触 付加してその求核剤で置換されたアルケン類を製造し、そして必要な場合、前記求核剤を用いてさらに反応および/または異性化を行う方法を開示する。 使用される触媒は、少なくとも一部分がイオン化された形態で存在する1価の金の錯体である。
权利要求
  • 【特許請求の範囲】 1. アルキン類またはアレン類に求核試薬を接触付加し、前記求核剤で置換されたアルケン類を製造し、その際そのアルケン類をさらに前記求核剤と反応させおよび/または異性化させてもよい方法において、1価の金の全体または一部がイオン化した錯体を有する触媒を使用することを特徴とする、アルキン類またはアレン類に求核試薬を接触付加する方法。 2. 使用される触媒が、下記式1: L−Au + (1) [式中、配位子Lは下記構成単位で示すことができ、 ここで、 R 1 、R 2およびR 3は、互いに独立して、1〜30個の炭素原子を有する置換もしくは非置換の脂肪族、脂環式、芳香族、複素芳香族または芳香脂肪族の基を表し、これらの基は架橋してもよくそして任意に酸素原子もしくは窒素原子を通じてEと結合してもよく、 Eはリン、ヒ素またはアンチモンであり、 および R 4 、R 5 、R 6 、R 7およびR 8は各々、水素、または1〜30個の炭素原子を有する置換もしくは非置換の脂肪族、脂環式、芳香族、複素芳香族もしくは芳香脂肪族の基、対応するアルコキシ基もしくはエステル基、または代わりにニトロ基、シアノ基もしくはハロゲンであり、そして 上記配位子Lは重合体中に組み込まれていてもよい] で表される錯体カチオンを有する、請求項1記載の方法。 3. 下記式2: L−Au + X - (2) (式中、Lは請求項2における定義と同じでありそしてXはアニオンである)で表される触媒の存在下、求核剤を、2〜60個の炭素原子を有するアルキン類または3〜60個の炭素原子を有するアレン類に添加する、請求項1記載の方法。 4. 下記式2a: (式中、R 1 、R 2およびR 3は、1〜10個の炭素原子を有するアルキル基またはアリール基であり、これらの基は置換されているかまたは置換されていなくてもよく、そして各々、酸素原子を通じてE に結合してもよく、 Eはリンであり、そして Xは弱く配位するかまたは配位しないアニオンである)で表される触媒の存在下、水、1〜30個の炭素原子を有するアルコール類または1〜30個の炭素原子を有するカルボン酸類を、2〜20個の炭素原子を有するアルキン類または3 〜20個の炭素原子を有するアレン類に添加する、請求項1記載の方法。 5. 使用される触媒が、式2aで表され、式中のXが硝酸、硫酸、アジド、スルホン酸、スルフィン酸、アルコラート、フェノラート、カルボン酸、過塩素酸、 テトラフルオロホウ酸、ヘキサフルオロアンチモン酸、ヘキサフルオロリン酸およびテトラフェニルホウ酸のアニオンからなる群から選択される弱く配位するアニオンまたは配位しないアニオンである、請求項4記載の方法。 6. 触媒を、その場で反応混合物中に生成させる、請求項1記載の方法。 7. 触媒を、下記式3: L−Au−X (3) (式中、配位子Lは請求項2における定義と同じであり、そしてXはアニオンを形成することができる基である)で表される中性の金(I)錯体とルイス酸とを反応させることによってその場で生成させる、 請求項1記載の方法。 8. 触媒を、下記式3: L−Au−X (3) (式中、配位子Lは請求の範囲2における定義と同じであり、そしてXはCl、Br またはIである)で表される中性の金(I)錯体と、配位しないアニオンを含有する銀塩とを反応させることによってその場で生成させる、請求項1記載の方法。 9. 触媒を、下記式4: L−Au−R′ (4) (式中、配位子Lは請求の範囲2における定義と同じであり、そしてR′はアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アラルキルまたはアリールである)で表される中性の金(I)錯体と、ブレンステッド酸HY(Yは弱く配位するか配位しないアニオンである)またはルイス酸とを反応させることによってその場で生成させる、請求項1記載の方法。 10. 触媒を、下記式3: L−Au−X (3) (式中、配位子Lは請求の範囲2における定義と同じであり、そしてXはアニオンを形成することができる基である)で表される安定な金(I)錯体を、極性媒体の作用によって解離させることで生成させる、請求項1記載の方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 アルキン類またはアレン類への求核剤の接触付加法 本発明は、広範囲のアルキン類およびアレン類に適用できる1価の金の全体もしくは一部分がイオン化した錯体の存在下で、アルキン類とアレン類に求核剤を付加する方法に関する。 アルキン類への求核剤の付加反応は、酸類、塩基類または遷移金属錯体によって触媒されている(Houben-Weyl著、“Methoden der organischen Chemie”、6/ 3巻233頁および90頁、5/2a巻738頁、6/1d巻136頁ならびに7/a巻816頁参照)。 上記の酸触媒反応は、通常、活性化された電子過剰アルキン類(例えばアセチレンエーテル類:R−C≡C−OR′、アセチレンチオエーテル類:R−C≡C−SR′およびアセチレンアミン類:−C≡C−NR′ 2など)への求核剤の付加反応に限定されている。 アルコール類は、塩基触媒反応(KOHまたはアルコラートの存在下)によって、活性化されていないアルキン類に付加することができる。 この方法は、アルキン類にアルコール類を1個付加してエノールエーテルを製造するのに好んで用いられる方法である。 また、アルキン類に対する求核剤の付加反応は、遷移金属錯体によって触媒されている。 一般にこれら錯体は、11族と12族(無機化学の現在適用できるIUPAC命名法による)の金属の錯体である。 ロジウム、ルテニウム、パラジウムおよび白金の触媒も、個々の場合に用いられている。 J. S. Reichert、H. H. Bailey、J. A. Nieuwland、J. Am. Chem.Soc.、45巻、1552頁、1923年、およびGFHennion、JANieuwland、J. Am. Chem. Soc. 、 57巻2006頁、1935年によれば、通常、ルイス酸およびブレンステッド酸と組合わせた銀(II)化合物は、アルキン類に求核剤を付加するための活性が最も高い触媒である。 このようなHg(II)触媒類は、水、アルコール類およびカルボン酸類をアルキン類に付加するのに使用できる。 これらの触媒には、非常に多方面にわたる用途があるが、その利用範囲は、水銀の毒性とそのターンオーバー数すなわち触媒1モル当たり製造される生成物のモル数の比率が比較的小さい(<500 )ことによって限定されている。 W. Reppe、Ann、601巻81頁1956年には、カルボン酸類とフェノール類のアルキン類への付加反応に対する触媒として使用されるZn(II)およびCd(II)の化合物が記載されている。 テトラクロロ金酸ナトリウム(NaAuCl 4 )などの金(III)化合物が、これまで、 水またはアルコール類をアルキン類に1回だけ付加させるために触媒として使用することが報告されている(Y.Fukuda、K.Utimoto、J .Org.Chem.、56巻3729頁1991年)。 金(I)化合物は、これまで、アルキン類への求核剤の付加反応の触媒として使用されていないことは明らかである。 背景技術の前記説明から分かるように、アルキン類に求核剤を付加する方法は多数存在しているが、それらの方法はすべて利用範囲が限定されている。 従来、 好んで使用されてきた水銀触媒では、特に、有毒でターンオーバー数が比較的低いという欠点があるので、触媒の消費量が高いことを許容しなければならなかったか、またはかなりの量の副産物が生成した。 本発明の目的は、アルキン類またはアレン類に求核試薬を付加するのに用いる普遍的に有用な触媒法、さらに詳しくは、上記欠点がなくかつ弱い求核剤の付加および活性化されていないアルキン類への付加も可能な方法を提供することである。 我々は、1価の金の全体または一部がイオン化した錯体を含んでなる触媒を使用することからなる、アルキン類またはアレン類に求核試薬を接触付加して前記求核剤で置換されたアルケン類を製造し、そのアルケン類をさらに前記求核剤と反応させおよび/また異性化させてもよい方法による本発明にしたがって、上記目的が達成されることを発見したのである。 本発明の錯体は、少なくとも一部が、イオン化した形態で存在していなければならないので、その触媒作用は下記式1で表される錯カチオンに起因していると考えられる: L−Au + (1) [式中、配位子Lは下記構成単位で表すことができる:

    上記構成単位中、R

    1 、R

    2およびR

    3は、互いに独立して、1〜30個の炭素原子を有する置換もしくは非置換の脂肪族、脂環式、芳香族、複素芳香族または芳香脂肪族の基を表し、これらの基は架橋してもよくそして任意に酸素原子もしくは窒素原子を通じてEと結合してもよく、 Eはリン、ヒ素またはアンチモンであり、および R

    4 、R

    5 、R

    6 、R

    7およびR

    8は各々、水素、または1〜30個の炭素原子を有する置換もしくは非置換の脂肪族、脂環式、芳香族、複素芳香族もしくは芳香脂肪族の基、対応するアルコキシ基もしくはエステル基、または代わりにニトロ基、シアノ基もしくはハロゲンであり;そして、 上記配位子Lは重合体中に組み込まれていてもよい]。 したがって、使用される触媒は、特に下記式2: L−Au

    + X

    - (2) (式中、配位子Lは前記定義と同じであり、そしてXはアニオン、特に弱く配位するかまたは配置しないアニオンである)で表される錯体である。 本発明の方法は、下記式2a: (式中、R

    1 、R

    2およびR

    3は、各々、1〜30個好ましくは1〜10個の炭素原子を有する置換もしくは非置換のアルキル、シクロアルキル、アリールまたはアラルキルの基であり、これらの基は架橋していてもよくそして各々酸素原子もしくは窒素原子を通じてEに結合してもよく、 Eはヒ素、アンチモンまたは特にリンであり、そして Xはアニオンであり、特に弱く配位するかまたは配位しないアニオンである) で表される触媒の存在下、2〜20個の炭素原子を有するアルキン類または3〜 20個の炭素原子を有するアレン類に、水、1〜30個の炭素原子を有するアルコール類または1〜30個の炭素原子を有するカルボン酸類を付加するのに特に重要である。 式2aで表され、式中、基R

    1 、R

    2およびR

    3が置換もしくは非置換の第一級、第二級もしくは第三級のアルキル基、または置換もしくは非置換のアリール基、例えばピリジル、ナフチルもしくは特にフェニル基、または置換もしくは非置換のアルコキシもしくはアリールオキシ基である錯体が優先して用いられる。 本発明のための配位するアニオンとしては、塩化物、臭化物およびヨウ化物のイオンがあり、弱く配位するアニオンとしては、例えば硝酸硫酸;アジド;シアン酸;スルホン酸類例えばトシラート、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸;スルフィン酸類例えば−ベンゼンスルフィン酸;アルコラート類例えばメタノラート、エタノラートもしくは−2,2,2−トリフルオロエタノラート;フエノラート;カルボン酸類例えば酢酸もしくは−トリフルオロ酢酸のアニオンがあり、配位しないアニオンとしては、例えば過塩素酸、テトラフルオロホウ酸、ヘキサフルオロアンチモン酸、ヘキサフルオロリン酸もしくはテトラフェニルホウ酸のアニオンがある。 本発明の方法は、使用される触媒が式2aで表わされ、式中のXが硝酸、硫酸、アジド、スルホン酸、スルフィン酸、アルコラート、フェノラート、カルボン酸、過塩素酸、テトラフルオロホウ酸、ヘキサフルオロホウ酸、ヘキサフルオロアンチモン酸、ヘキサフルオロリン酸およびテトラフェニルホウ酸のイオンからなる群から選択される弱く配位するかまたは配位しないアニオンの触媒である場合、特に良好に実施される。 上記の触媒として活性のイオン化金(I)錯体は、遊離の形態では一般に安定でないので一般に現場で調製される。 これを行うのに、Lが常に上記定義どおりである以下の諸例に示すいくつかの公知の方法を利用できる。 1. 式3:L−AuX (3) (式中、Xは容易にまたは弱く配位するアニオン、好ましくは硝酸、硫酸、スルホン酸またはカルボン酸のアニオンを形成できる基であり、XはAuと共有結合している)で表される安定な金(I)錯体と、ルイス酸、特に三フッ化ホウ素、好ましくはエーテラートもしくはメタノラートとしての三フッ化ホウ素、すなわち好ましくは、求核剤が徐々にしか攻撃しないルイス酸との現場での反応。 そのAu −Xの結合は上記反応において不均一開裂が行われる。 あるいは、式5:(L−Au) Z

    m+ mX′

    - (5) (式中、Zは、酸素もしくは硫黄でありこの場合n=3もしくは4でm=1もしくは2であり、または窒素でありこの場合n=4もしくは5でm=1もしくは2 であり、またはリンでありこの場合n=4、5もしくは6でm=1、2もしくは3であり、またはヒ素でありこの場合n=4でm=1であり、または炭素でありこの場合n=4、5もしくは6でm=0、1もしくは2であり、またはCHであり、この場合n=4でm=1であり、またはRSであり、この場合n=2でm=1であり、またはRNでありこの場合n=2もしくは3でm=1もしくは2であり、またはRPでありこの場合n=2、3もしくは4でm=0、1もしくは2でありおよびこれらの場合Rは低級脂肪族もしくは芳香族の基であり;そしてX′は弱配位アニオンまたは非配位アニオンである)で表されるオニウム塩と、ルイス酸、特にエーテラートもしくはメタノラートとしてのBF

    3 、またはY

    -が弱配位アニオンであるブレンステッド酸HYとの反応による、反応混合物におけるL−Au

    +カチオンの製造。 2. L−Au−Hal(Hal=Cl、BrまたはI)と非配位アニオンを含有する銀塩との間のイオン交換および生成した難溶性の銀塩:AgHalの沈降を現場で行う方法。 3. 式4:L−Au−R′ (4) (式中R′はアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アラルキルまたはアリールである)で表される中性の金(I)錯体と、ブレンステッド酸HY (Yは弱配位アニオンまたは非配位アニオンである)またはルイス酸特にエーテラートもしくはメタノラートとしてのBF

    3との現場での反応。 4. 式3:L−AuX (3) (式中、Xはアニオンを形成することができる基である)で表される安定な金( I)錯体を、その錯体を遊離のまたは溶媒和されたイオンに解離するこができる極性溶媒に溶解する方法。 同様に、式1で表されるカチオンを現場で生成しうる他のどの反応も適切な反応である。 触媒として使用される式(2)で表されるイオン化金(I)錯体と、式3と4で表される前記錯体の出発化合物は、引用文献の例えばDINicholsとASCharlesto nのJ.Chem.Soc.、(A)2581頁1969年、米国特許第3、661、959号、およびInorga nic Synthesis、26巻325頁1989年によって公知である。 アルキン類またはアレン類に対する本発明の新規な接触付加法に使用する求核試薬すなわち短く書くと求核剤は、電子を供与することができる公知の試薬である。 適切な化合物としては、特に、水;1〜30個好ましくは1〜10個の炭素原子を有するアルコール類例えばメタノール、エタノール、2−プロパノールもしくはt−ブタノール;フェノール類;1〜20個好ましくは1〜10個の炭素原子を有するカルボン酸類例えばギ酸、酢酸もしくはアクリル酸;チオール類; スルホン酸;リン酸類;ハロゲン化水素類;または上記官能性を兼ね備えている他の化合物がある。 本発明の求核剤付加法に用いる適切なアルキン類またはアレン類は、それぞれ2〜60個の炭素原子および3〜60個の炭素原子を有する化合物である。 しかし、それぞれ2〜8個の炭素原子および3〜8個の炭素原子を有するアルキン類またはアレン類および官能基を有するアルキン類が優先して使用される。 したがって、適切な出発物資の例としては、好ましくは、アセチレン〜オクチンのアルキン類(末端アルキンまたは内部アルキン);アレン、プロパルギルアルコール、1−ブチン−3−オールまたは2−ブチン−1、4−ジオールがある。 求核試薬、例えばメタノールのアルキンへの付加反応は、下記式による通常の方法で行われる。 生成したエノールエーテルは一般にメタノールをさらに1分子付加されて下記化合物を生成する。 水を付加する場合、このエノールは、異性化によって直ちに対応するケトンを生成する。 また、以下に示すように、別の反応で環構造体を生成することもできる。 これらの反応はすべて公知であり、本発明の方法の格別の特徴ではない。 以下に、本発明によって触媒されるいくつかの付加反応を挙げて可能な用途を例示する。 本発明によって触媒される付加反応は、不活性溶媒の存在下のみならず非存在下でも実施することができる。 溶媒なしの方法すなわち求核剤および/またはアルキンを反応媒体として用いる方法が優先的に利用される。 求核剤:アルキンもしくはアレンのモル比は、0.01〜10000の範囲内で選択することができる。 0.9〜100の範囲内のモル比が優先的に利用される。 特に優先して利用されるのは1〜5の範囲内のモル比である。 反応温度は−30℃〜+150℃の範囲内であり、好ましくは0〜80℃の範囲内である。 特に好ましいのは20〜60℃の範囲内の温度である。 本発明の付加方法は、大気圧下、減圧下および高圧下で行うことができる。 少ない量で使用される金(I)錯体:反応物質の合計のモル比は、0.1〜10

    -8の範囲内で選択することができる。 0.0l〜10

    -5の範囲内のモル比が優先される。 金(I)錯体は、付加反応中、消費されないので、反応生成物を蒸留させた後、反応器流出液から回収して反応段階にリサイクルすることができる。 その結果、反応も連続的に行うことができる。 一回通過の場合、転化率が低くても優れたターオンバー数が得られる。 というのは、事実上副産物が生成しないのでこの方法はその高い選択性が注目に値するからである。 結論として、本発明で用いる金(I)錯体の触媒は上記反応条件下で安定であるが、例えば本明細書の導入部で説明した金(III)錯体は金を放出して反応器の表面に金のミラーを生成する傾向がある。 実施例 本発明で用いる触媒の出発物質は各々、文献記載の方法で製造した。 実施例1〜13 L−Au−X+ルイス酸を用いて行うプロピンに対するメタノールの付加(方法1) 。 気体注入管、温度計および還流冷却器を備えたフラスコ中に、メタノール(3 9.6g、1235mmol)を入れ、40℃まで加熱し、次いでプロピンで予め飽和(presaturate)させた。 次に表1に示す金(I)錯体(0.062mmolのAu) およびBF

    3エーテラート(0.62mmol)を続けて迅速に添加した。 反応時間中、プロピンの気流を反応混合物中をゆっくり通過させた。 表1は6時間(h)後に到達した2,2−ジメトキシプロパン(DMP)の濃度を示す。 2,2−ジメトキシプロパン以外に、他の生成物は全く検出されなかった。 すなわち反応はすぐれた選択性で進行する。

    ★) 20℃で反応Ph=フェニルEt=エチル実施例14 L−Au−X+ルイス酸を用いて行うプロピンに対するエタノールの付加(方法1) 。 気体注入管、温度計および還流冷却器を備えたフラスコ中に、エタノール(1 1.4g)245mmol)を入れ、60℃まで加熱し、次いでプロピンで予め飽和させた。 次に、トリフュニルホスフイン金(I)クロリド(0.062mmol)とBF

    3エーテラート(0.62mmol)を続けて迅速に添加した。 反応時間中、プロピンの気流を反応混合物中をゆっくり通過させた。 3hの反応時間の後、反応混合物は、21.6重量%の2,2−ジエトキシプロパンと0.8重量%の2−エトキシプロペンを含有していた。 2,2−ジエトキシプロパンと2−エトキシプロペン以外に、他の生成物は全く検出されなかった。 実施例15 L−Au−R+ブレンステッド酸を用いて行うプロピンに対するイソプロパノールの付加(方法3)。 気体注入管、温度計および還流冷却器を備えたフラスコ中に、イソプロピルアルコール(148.5g、2475mmol)を入れ、40℃まで加熱し、次いでプロピンで予め飽和させた。 次に、トリフェニルホスフィン金(I)メチル(59mg ,0.124mmol)とメタンスルホン酸(125mg、1.3mmol)を続けて迅速に添加した。 反応時間を通じて、プロピンの気流を反応混合物中をゆっくり通過させた。 6h後、反応混合物は、2.4重量%の2−イソプロポキシプロペンおよび1.9重量%の2,2−ジイソプロポキシプロパンだけを検出可能な生成物として含有していた。 実施例16 L−Au−X+ルイス酸を用いて行うプロピンに対するアリルアルコールの付加(方法1)。 気体注入管、温度計および還流冷却器を備えたフラスコ中に、アリルアルコール(143.6g、2472mmol)を入れ、40℃まで加熱し、次いでプロピンで予め飽和させた。 次に、トリフェニルホスフィン金(I)ニトラート(0.0 64g、0.124mmol)とBF

    3エーテラート(1.3mmol)を続けて迅速に添加した。 反応時間中、プロピンの気流を反応混合物中をゆっくり通過させた。 4h後、反応混合物は28%のアセトンジアリルケタールだけを検出可能な生成物として含有していた。 実施例17 L−Au−X+ルイス酸を用いて行うプロピンに対する酢酸の付加(方法1)。 気体注入管、温度計および還流冷却器を備えたフラスコ中に、酢酸(9.61 g、160mmol)を入れ、60℃まで加熱し、次にプロピンで予め飽和させた。 次に、トリフェニルホスフィン金(I)クロリド(0.04mmol)とBF

    3エーテラート(0.4mmol)を続けて迅速に添加した。 反応時間中、プロピンの気流を反応混合物中をゆっくり通過させた。 4hの反応時間の後、反応混合物は12. 9重量%のアセトンを含有していた。 無水酢酸が副産物として生成する。 実施例18 L−Au−X+ルイス酸を用いて行うプロピンに対する酢酸の付加(方法1)。 気体注入管、温度計および還流冷却器を備えたフラスコ中に、酢酸(74.2 g、1235mmol)を入れ、40℃まで加熱し、次にプロピンで予め飽和させた。 次に、トリフェニルホスフィン金(I)トリフルオロアセテート(0.062mm ol)とBF

    3エーテラート(0.62mmol)を続けて迅速に添加した。 反応時間中、プロピンの気流を反応混合物中をゆっくり通過させた。 5hの反応時間後、反応混合物は3.5重量%のイソプロペニルアセテートと1重量%のアセトンを含有していた。 無水酢酸が副産物として検出された。 実施例19 L−Au−Xを用いて行うプロピンへのメタノールの付加(方法4)。 気体注入管、温度計および還流冷却器を備えたフラスコ中に、メタノール(7 .91g、245mmol)を入れ、60℃まで加熱し、次いでプロピンで予め飽和させた。 次に、トリフェニルホスフィン金(I)トリフルオロアセテート(0. 062mmol)を添加した。 反応時間中、プロピンの気流を反応混合物中をゆっくり通過させた。 1hの反応時間の後、反応混合物は3.8重量%の2,2−ジメトキシプロパンを含有していた。 2,2−ジメトキシプロパン以外に他の生成物は全く検出されなかった。 実施例20 L−Au−X+Ag塩を用いて行うプロピンへのメタノールの付加(方法2)。 ガス注入管、温度計および還流冷却器を備えたフラスコ中に、メタノール(3 9.55g、1235mmol)を入れ、40℃まで加熱し、次いでプロピンで予め飽和させた。 次に、トリフェニルホスフィン金(I)クロリド(0.062mmol )とヘキサフルオロアンチモン酸銀を続けて迅速に添加した。 反応時間中、プロピンの気流を反応混合物をゆっくり通過させた。 6hの反応時間の後、反応混合物は4.0重量%の2,2−ジメトキシプロパンを含有していた。 2,2−ジメトキシプロパン以外に他の生成物は全く検出されなかった。 実施例21〜26 L−Au−R′+ブレンステッド酸を用いて行うプロピンへのメタノールの付加(方法3)。 ガス注入管、温度計および還流冷却器を備えたフラスコ中に、メタノール(7 9.2g、2470mmol)を入れ、40℃まで加熱し、次いでプロピンで予め飽和させた。 次に、トリフェニルホスフィン金(I)メチル(58.8mg、0. 124mmol)および表2に示す酸の表2に示す量を続けて迅速に添加した。 反応時間中、プロピンの気流を反応混合物をゆっくり通過させた。 6時間の反応時間で到達した2,2−ジメトキシプロパン(2,2−DMP)と2−メトキシプロペン(2−MP)の濃度は表2に報告してある。 価値のある生成物の2,2−ジメトキシプロパンおよび2−メトキシプロペン以外に、ごく少量の1,1−ジメトキシプロパン(0.3%未満)が副産物として検出された。 すなわち反応は優れた選択性で進行する。 実施例27 L−Au−X+ルイス酸を用いて行う3−ヘキシンへのメタノールの付加(方法1) 。 温度計と還流冷却器を備えたフラスコ中に、メタノール(39.6g、123 5mmol)および3−ヘキシン(25.32g、309mmol)を入れ、40℃まで加熱した。 次に、トリフェニルホスフィン金(I)ニトラート(0.062mmol )とBF

    3エーテラート(0.62mmol)を続けて迅速に添加した。 22h後、反応混合物は、57.7重量%の3,3−ジメトキシヘキサン、2.2重量%の3 −ヘキサノンおよび5.6重量%の3−メトキシヘキセンの異性体混合物を含有していた。 上記生成物以外に他の生成物は全く検出されなかった。 実施例28 L−Au−R+ブレンステッド酸を用いて行うプロパルギルアルコールに対するメタノールの付加(方法3)。 温度計と還流冷却器を備えた三つ口フラスコ中に、 メタノール(94.5g、2.95mol)およびプロパルギルアルコール(41 .35g、0.738mol)を入れ、40℃まで加熱した。 次に、トリフェニルホスフィン金(I)メチル(3.5mg、7.35μmol)およびメタンスルホン酸(17.5mg、184μmol)を続けて迅速に添加した。 40℃で23h後、約98%のプロパルギルアルコールが反応した(これは98,000のターンオーバー数に相当する)。 主な生成物は、2,5−ジメトキシ−2,5−ジメチル−1,4−ジオキサンの2種の異性体(5:1の比率)および少量のヒドロキシアセトンとヒドロキシアセトンジメチルケタールの混合物であった。 メタノールを一部分、除去したところ、生成物は、大きな無色の結晶の形態で結晶化した(44.5g、理論値の69%に相当する。mp=126℃、文献のmp=126− 128℃)。 実施例29 L−Au−X+ルイス酸を用いて行うプロパルギルアルコールに対するメタノールの付加(方法1)。 温度計と還流冷却器を備えたフラスコ中に、メタノール(39.6g、123 5mmol)およびプロパルギルアルコール(11.54g、206mmol)を入れ、 40℃まで加熱した。 次に、トリフェニルホスフィン金(I)ニトラート(0. 062mmol)およびBF

    3エーテラート(0.62mmol)を続けて迅速に添加した。 4時間経過後、反応混合物を室温まで冷ました結果、2,5−ジメチル−2, 5−ジメトキシ−1,4−ジオキサン(9.83g、55mmol、収率54%)が無色の粉末(融点:126〜128℃、文献の融点:127℃)として得られた。 実施例30 L−Au−X+ルイス酸を用いて行う2−ブチン−1,4−ジオールに対するメタノールの付加(方法1)。 温度計と還流冷却器を備えたフラスコ中に、メタノール(39.6g、123 5mmol)および2−ブチン−1,4−ジオール(17.73g、206mmol)を入れ、40℃まで加熱した。 次に、トリフェニルホスフィン金(I)ニトラート(0.062mmol)およびBF

    3エーテラート(0.62mmol)を続けて迅速に添加した。 6h経過してすべてのブチンジオールが反応した。 生成物は、4−メトキシ−2−ケト−ブタン−1−オール(収率90%)、ヒドロキシメチルビニルケトン(収率5%)および2−ケト−ブタン−1,4−ジオール(収率5%)であった。 実施例31 L−Au−R+ブレンステッド酸を用いて行う2−ブチン−1,4−ジオールに対するメタノールの付加(方法3)。 温度計と還流冷却器を備えた三つ口フラスコ中に、メタノール(154g、4 .8mol)および2−ブチン−1,4−ジオール(103.2g、1.2mol)を入れ、40℃まで加熱した。 次に、トリフェニルホスフィン金(I)メチル(102.6mg、216μmo l)およびメタンスルホン酸(0.72g、7.2mmol)を続けて迅速に添加した。 40℃で24h経過して、約99%の2−ブチン−1,4−ジオールが反応した(これは5500のターンオーバー数に相当する)。 次にナトリウムメタノラレートを添加してメタンスルホン酸を中和し、次にロータリーエバポレーターでメタノールを除去した。 GCによれば、残留物(黄色を帯びた液体、127g 、約80%の収率に相当する)は90%より多くが1−ヒドロキシ−4−メトキシブタン−2−オンであった。 生成物は蒸留可能であるがかなり量の損失がある(bp:56〜57℃/4mbar)。 実施例32 L−Au−X+ルイス酸を用いて行う1−ブチン−3−オールに対する水の付加(方法1)。 温度計と還流冷却器を備えたフラスコ中に、1−ブチン−3−オールの55% 濃度水溶液(393mmolのブチノール、1250mmolの水)50gを入れ、60 ℃まで加熱した。 次に、トリフェニルホスフィン金(I)ニトラート(0.062 mmol)およびBF

    3エーテラート(0.62mmol)を続けて迅速に添加した。 5h 後、3−ヒドロキシ−ブタン−2−オン(アセトイン、収率約6%)が唯一の生成物として生成した。 実施例33 L−Au−R+ブレンステッド酸を用いて行うプロパルギルアルコールに対する水の付加(方法3)。 温度計と還流冷却器を備えた三つ口フラスコ中に、プロパルギルアルコール( 41.4g、0.74mol)およびトリフェニルホスフィン金(I)メチル(3. 5mg、74μmol)を入れ80℃まで加熱した。 次に、水(53.2g、2.9 5mol)に溶解したメタンスルホン酸(472μl、7.35mmol)を添加した。 80℃で1.5h経過後、その溶液は単一の生成物として1.5重量%のヒドロキシアセトンを含有していた。 実施例34 R

    3 E−Au−X+ルイス酸を用いて行うブチ−3−イン−2−オールに対するメタノールの付加(方法1)。 温度計と還流冷却器を備えたフラスコ中に、メタノール(39.6g、123 5mmol)および無水1−ブチン−3−オール(23.8g、309mmol)を入れ、60℃まで加熱した。 次に、トリフェニルホスフイン金(I)ニトラート(0 .062mmol)およびBF

    3エーテラート(0.62mmol)を続けて迅速に添加した。 6h経過して、約50%の1−ブチン−3−オールが反応した。 生成物は、 2,3,4,5−テトラメチル−2,5−ジメトキシ−1,4−ジオキサン(9 2%、ジアステレオ異性体の混合物として)、2,3,4,5−テトラメチル− 2−メトキシ−1,4−ジオキセ−2−エン(5%)および2,2−ジメトキシーブタン−3−オール(3%)であった。 実施例35 L−Au−X+ルイス酸を用いて行う1−ブチン−3−オールに対するギ酸の付加( 方法1)。 温度計と還流冷却器を備えたフラスコ中に、1−ブチン−3−オール(23. 8g、309mmol)およびギ酸(28.4g、617mmol)を入れ、40℃まで加熱した。 次に、トリフェニルホスフィン金(I)ニトラート(0.031mmol )およびBF

    3エーテラート(0.62mmol)を続けて迅速に添加した。 6h経過して、97%のブチノールが反応した。 生成物は、3−ヒドロキシ−2−ブタノンホルメート(89%)および3−ヒドロキシ−2−ブタノン(アセトイン、3 %)であった。 約8%の2,3−ジホルミルオキシ−1−ブテンがその外の副産物として検出された。 実施例36 L−Au−X+ルイス酸を使用して行う1−ブチン−3−オールに対するギ酸の付加(方法1)。 滴下漏斗、温度計および還流冷却器を備えたフラスコ中に、ギ酸(184g、 4mol)およびブチノールの一部(3.86g、0.05mol)を入れ、50℃まで加熱した。 次に、トリフェニルホスフィン金(I )ニトラート(5.2mg、0.01mmol)およびBF

    3エーテラート(0.1mmo l)を続けて迅速に添加した。 次に、残りのブチノール(72.24g、0.9 5mol)を2hかけて滴下して加えた。 次いでその混合物を50℃でさらに5h 攪拌した。 この期間でブチノールの転化率は82%であった(82,000のターンオーバー数に相当する)。 2−ヒドロキシブタン−3−オンホルメート(ギ酸アセトイン)の選択率は95%であった。 そのギ酸アセトインは、反応流出液を蒸留することによって純品の形態で得ることができた(bp.:53℃/15mbar)。 実施例37 L−Au−R+ブレンステッド酸を用いて行うアセチレンに対するメタノールの付加(方法3)。 気体注入管、温度計および還流冷却器を備えたフラスコ中に、メタノール(7 9.2g、2470mmol)を入れ、55℃まで加熱し、次にアセチレンで予め飽和させた。 次に、トリフェニルホスフィン金(I)メチル(58.8mg、0.1 24mmol)およびメタンスルホン酸(12.4mmol)を続けて迅速に添加した。 反応時間を通じて、アセチレンの気流を反応混合物中をゆっくり通過させた。 4 hの反応時間が経過して、反応混合物は、単一の生成物として1.5重量%の1 ,1−ジメトキシエタンを含有していた。 実施例38 L−Au−R+ブレンステッド酸を用いて行うフェニルアセチレンに対するメタノールの付加(方法3)。 温度計と還流冷却器を備えたフラスコ中に、メタノール(8.01g、250 mmol)およびフェニルアセチレン(6.38g、62.5mmol)を入れ、40℃ まで加熱した。 次に、トリフェニルホスフィン金(I)メチル(14.8mg、3 1.2μmol)およびメタンスルホン酸(40.6μl、625μmol)を続けて迅速に添加した。 8hの反応時間を経過して、99%のフェニルアセチレンが転化した。 主な生成物は、α−メトキシスチレン〔選択率(S)=61%〕およびアセトフェノンジメチルケタール(S=20%)であった。 続いて起こったα−メトキシスチレンの酸触媒反応によって、以下の副産物すなわち1−メトキシ−1,3 −ジフェニルブタジエン(1:1CiS/trans混合物として、S=13%)、アセトフェノン(s=4%)および1,3,5−トリフェニルベンゼン(s=2%)が生成した。 実施例39 L−Au−R+ブレンステッド酸を用いて行うジフェニルアセチレン(トラン)に対するメタノールの付加(方法3)。 温度計と還流冷却器を備えたフラスコ中に、メタノール(108.1g、3. 37mol)およびトラン(15.0g、84.3mmol)を入れ、40℃まで加熱した。 次に、トリフェニルホスフィン金(I)メチル(20.0mg、42μmol )およびメタンスルホン酸(54.8μl、840μmol)を続けて迅速に添加した。 20hの反応時間が経過して35%のトランが転化した。 1−メトキシ−1 ,2−ジフェニルエテン(約1:2の比率のE/Z混合物として)が唯一の生成物であった。

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl. 7識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 43/303 C07C 43/303 43/315 43/315 45/26 45/26 49/04 49/04 A 49/08 49/08 A 49/17 49/17 A 49/175 49/175 67/055 67/055 69/145 69/145 C07D 319/12 C07D 319/12 // C07B 41/00 C07B 41/00 61/00 300 61/00 300

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