ポゾラン石灰セメント組成物の調整可能な制御

申请号 JP2016542223 申请日 2014-02-28 公开(公告)号 JP6389260B2 公开(公告)日 2018-09-12
申请人 ハリバートン エナジー サヴィシーズ インコーポレイテッド; 发明人 ピスクラク トーマス ジェイソン; アガピオウ キリアコス;
摘要
权利要求

セメント組成物を処方する方法であって、以下の工程、 ポゾランのグループの表面積を測定する工程であって、ポゾランのグループの最小の測定された表面積とポゾランのグループの最大の測定された表面積が50%以上異なり、ポゾランのグループの任意の一つのポゾランの粒径が、ポゾランのグループの任意の他のポゾランと30%以下異なる、工程、 ポゾランのグループから二つ以上のポゾランを選択する工程であって、前記選択された二つ以上のポゾランが軽石を含む、工程、 石灰とを含む成分を前記選択された二つ以上のポゾランに添加して、セメント組成物を形成する工程、 を含む、方法。前記ポゾランのグループがフライアッシュ、シリカヒューム、メタカオリン、軽石、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。前記セメント組成物が凝結遅延剤をさらに含み、前記凝結遅延剤が、ホスホン酸、ホスホン酸誘導体、リグニンスルホン酸塩、塩、有機酸、セルロース誘導体、スルホン酸塩及びカルボン酸基を含む合成のコまたはターポリマー、ホウ酸塩化合物、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される少なくとも一つの遅延剤を含み、前記塩が、硫酸第一錫、酢酸鉛及び一塩基性リン酸カルシウムからなる群から選択される、請求項1または請求項2に記載の方法。前記セメント組成物が、スルホン化ホルムアルデヒドベースの分散剤、ポリカルボキシル化エーテル分散剤、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも一つの分散剤をさらに含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。前記セメント組成物が、塩化カルシウム、トリエタノールアミン、ケイ酸ナトリウム、蟻酸亜鉛、酢酸カルシウム、水酸化ナトリウム、硫酸ナトリウム、ナノシリカ、ヘキサメタリン酸ナトリウム、及びそれらの任意の組合せからなる群から選択されるセメント凝結活性化剤をさらに含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。前記選択された二つ以上のポゾランが、1m2/g〜20m2/gの表面積を有するポゾラン粒子を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。前記ポゾランのグループの粒径分布を測定する工程をさらに含み、前記ポゾランのグループが10ミクロン〜25ミクロンの範囲のd50粒径分布を有する、請求項1に記載の方法。前記セメント組成物が、室温で7日以上の増粘時間を有する凝結遅延セメント組成物である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。前記選択された二つ以上のポゾランが、3m2/g〜7m2/gの表面積を有する軽石を含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。前記ポゾランのグループが第1の軽石及び第2の軽石を含み、前記第1の軽石及び前記第2の軽石の粒径が10%以下異なり、前記第1の軽石及び前記第2の軽石の表面積が50%以上異なる、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。地下層にセメンチングする方法であって、以下の工程、 第1のポゾランを提供する工程、 第2のポゾランを提供する工程であって、前記第2のポゾランが前記第1のポゾランのポゾラン粒子と50%以上異なる表面積を有するポゾラン粒子を含み、前記第1のポゾラン及び第2のポゾランが、30%以下異なる粒径を有する、工程、 前記第1のポゾランと前記第2のポゾランをブレンドしてブレンドポゾランを形成する工程、 石灰と水を含む成分を前記ブレンドポゾランに添加してセメント組成物を形成する工程、 前記セメント組成物を地下層に導入する工程、及び 前記セメント組成物を地下層内で凝結させる工程、 を含み、前記第1のポゾラン及び前記第2のポゾランが、軽石を含む、前記方法。前記第1のポゾランと前記第2のポゾランが、フライアッシュ、シリカヒューム、メタカオリン、軽石、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から個別に選択される、請求項11に記載の方法。前記セメント組成物が凝結遅延剤をさらに含み、前記凝結遅延剤が、ホスホン酸、ホスホン酸誘導体、リグノスルホン酸塩、塩、有機酸、セルロース誘導体、スルホン酸塩及びカルボン酸基を含む合成のコまたはターポリマー、ホウ酸塩化合物、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される少なくとも一つの遅延剤を含み、前記塩が、硫酸第一錫、酢酸鉛及び一塩基性リン酸カルシウムからなる群から選択される、請求項11又は12に記載の方法。前記セメント組成物が、スルホン化ホルムアルデヒドベースの分散剤、ポリカルボキシル化エーテル分散剤、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つの分散剤をさらに含む、請求項11〜13のいずれか1項に記載の方法。前記セメント組成物が、塩化カルシウム、トリエタノールアミン、ケイ酸ナトリウム、蟻酸亜鉛、酢酸カルシウム、水酸化ナトリウム、硫酸ナトリウム、ナノシリカ、ヘキサメタリン酸ナトリウム、及びそれらの任意の組合せからなる群から選択されるセメント凝結活性化剤をさらに含む、請求項11〜14のいずれか1項に記載の方法。前記セメント組成物が、地下層に前記セメント組成物を導入する前に、少なくとも7日間70Bc未満の粘度を有する、請求項11〜15項のいずれか1項に記載の方法。前記セメント組成物が、導管を通して坑井アニュラスへと前記セメント組成物をポンプで注入することを含むプロセスにより地下層に導入される、請求項11〜16のいずれか1項に記載の方法。前記第2のポゾランが、前記第1のポゾランの粒径と10%以下異なる粒径を有する、請求項11〜17のいずれか1項に記載の方法。前記第1のポゾランと前記第2のポゾランが、それぞれ個別に、10ミクロン〜25ミクロンの粒径を有する、請求項11〜18のいずれか1項に記載の方法。地下層にセメンチングするシステムであって、 第1のポゾラン、 第2のポゾランであって、前記第1のポゾランのポゾラン粒子と50%以上異なる表面積を有するポゾラン粒子を含み、前記第1のポゾラン及び第2のポゾランが、30%以下異なる粒径を有する、第2のポゾラン、 石灰、及び 水、 前記第1のポゾラン、前記第2のポゾラン、前記石灰、及び前記水を混合することが可能な混合装置、並びに 前記第1のポゾラン、前記第2のポゾラン、前記石灰、及び前記水を混合することにより形成された前記セメント組成物をポンプで注入することが可能なポンプ装置、 を含み、前記第1のポゾラン及び前記第2のポゾランが、軽石を含む、前記システム。前記第1のポゾラン及び前記第2のポゾランが、フライアッシュ、シリカヒューム、メタカオリン、軽石、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から個別に選択される、請求項20に記載のシステム。凝結遅延剤をさらに含み、前記凝結遅延剤が、ホスホン酸、ホスホン酸誘導体、リグノスルホン酸塩、塩、有機酸、セルロース誘導体、スルホン酸塩及びカルボン酸基を含む合成のコまたはターポリマー、ホウ酸塩化合物、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される少なくとも一つの遅延剤を含み、前記塩が、硫酸第一錫、酢酸鉛及び一塩基性リン酸カルシウムからなる群から選択される、請求項20又は21に記載のシステム。

说明书全文

本実施形態は、セメント組成物及び、特定の実施形態では、ポゾラン及び石灰を含むセメント組成物の特性を制御することに関連する。

セメント組成物は、様々な地下作業に使用され得る。例えば、地下の井戸建設では、パイプストリング(例えば、ケーシング、ライナー、拡張可能チューブラーなど)を坑井に流し込み、所定の位置にセメントで固め得る。パイプストリングを所定の位置にセメンチングするプロセスは、一般的に「一次セメンチング」と呼ばれている。典型的な一次セメンチング方法では、セメント組成物は、坑井の壁とその中に配置されたパイプストリングの外面の間のアニュラスに注入し得る。セメント組成物は、アニュラー・スペース内に凝結され、それによって、硬化した、実質的に不透過性のセメントのアニュラーシース(すなわち、セメントシース)を形成し、それが坑井中のパイプストリングをサポートしかつ位置付け、そしてパイプストリングの外面を地下層に結合し得る。とりわけ、パイプストリングを取り囲むセメントシースは、アニュラス内の流体の移動を防止し、そしてパイプストリングを腐食から保護する。セメント組成物はまた、修復セメンチング方法で使用し得て、パイプストリングまたはセメントシース中の亀裂または穴をシールし、高透過性地層ゾーンまたは破砕をシールし、またはセメントプラグなどを置き得る。

広範なセメント組成物が地下セメンチング作業に使用されてきた。いくつかの例では、凝結遅延セメント組成物が使用されてきた。凝結遅延セメント組成物は、静止保管時に室温(例えば、約80°F(約27℃))で少なくとも約1日(例えば、約7日、約2週間、約2年またはそれ以上)の間、ポンプ輸送可能な流体状態のままで可能であることを特徴としている。使用時に必要なら、凝結遅延セメント組成物は、活性化可能であるべきであり、結果的にかなりの圧縮強度を発現する。例えば、セメント凝結活性化剤を凝結遅延セメント組成物に添加して、硬化した塊に凝結する組成物を誘導し得る。とりわけ、凝結遅延セメント組成物は、事前にセメント組成物を調製することが望ましい用途などの坑井用途での使用に適切であり得る。このことは、セメント組成物が使用の前に保存されるのを可能にし得る。また、このことは、セメント組成物が現場への輸送の前に便利な場所で調製されるのを可能にし得る。したがって、オンサイトバルク貯蔵及び混合装置の必要性の減少により設備投資を減少させ得る。このことは、船舶上のスペースが制限され得る沖合のセメンチング作業のために特に有用であり得る。

セメント組成物と凝結遅延セメント組成物がこれまで開発されてきたが、特定の用途のためのこれらの組成物を処方する時、問題が存在し得る。例えば、組成物が、長期間ポンプ輸送可能な流体状態のままでセメント組成物を必要とする用途のために低粘度を維持し得るような低反応性を持つ組成物が所望され得る。しかしながら、実際にそれらの意図された使用に適した組成物であるように凝結する時、このような低反応性流体は、十分な圧縮強度を有していない可能性がある。一般的には、セメント組成物は、セメント特性(例えば、圧縮強度)を高めるために添加剤を使用し得る。しかしながら、添加剤は、追加コストならびに他の流体または地層自体との適合性の問題を作り得る。従って、セメント組成物の組成の構成を調整する必要性を制限しながら、セメント組成物の特性を調節することが望ましい場合がある。

これらの図面は、本発明の方法と組成物の実施形態のいくつかの特定の態様を図示し、方法または組成物を制限または定義するために使用すべきではない。

図1は、特定の実施形態に従って坑井にセメント組成物の調製及び送達のためのシステムを図示する。

図2は、特定の実施形態に従って坑井にセメント組成物の配置に使用され得る地表装置を図示する。

図3は、特定の実施形態に従って坑井アニュラス中へのセメント組成物の配置を図示する。

本実施形態は、セメント組成物、そして特定の実施形態では、ポゾラン及び石灰を含むセメント組成物の特性を制御することに関連する。例えば、セメント組成物の特性は、特定の用途のために調整し得る。実施形態は、表面積及び/または粒径に基づいて、ポゾランの選択を含んでもよく、さらに、オプションの実施形態は、セメント組成物の特性を制御するために二つ以上のポゾランのブレンドを含んでもよい。

セメント組成物の実施形態は一般に、、ポゾラン及び石灰を含み得る。任意に、セメント組成物はさらに、分散剤及び/または遅延剤を含んでもよい。遅延剤を含むセメント組成物の実施形態は、それらが長期間ポンプ輸送可能な液体状態のままであることが可能であるように凝結遅延させ得る。例えば、凝結遅延セメント組成物は、少なくとも約1日以上ポンプで注入可能な液体状態のままであり得る。セメント組成物は、多くのセメンチング作業に適切であり得る;それらは、比較的低い底穴静温度、例えば、約200°F(約93℃)以下または約100°F(約38℃)から約200°F(約93℃)の範囲の温度を有する地下層に使用するのに特に適している。代替の実施形態では、セメント組成物は、450°F(約232℃)以上までの底穴静温度を有する地下層に使用し得る。

実施形態において使用される水は、それがセメント組成物内の他の成分に望ましくない影響を及ぼすかもしれない過剰の化合物を含有しないことを条件として任意の供給源からのものであってよい。例えば、セメント組成物は、淡水または塩水を含み得る。塩水は一般に、その中に一つまたはそれ以上の溶解した塩を含んでもよく、特定の用途のために所望のように、飽和でも不飽和でもよい。海水またはブラインは、実施形態で使用するのに適切であり得る。また、水は、ポンプで注入可能なスラリーを形成するのに十分な量で存在し得る。特定の実施形態では、水は、ポゾランの約33%から約200重量%の範囲の量でセメント組成物中に存在し得る。特定の実施形態では、水は、ポゾランの約35%から約70重量%の範囲の量でセメント組成物中に存在し得る。この開示の恩恵により、当業者は、選択した用途のための適切な量の水を認識するであろう。

セメント組成物の実施形態は、ポゾランを含み得る。様々な異なるポゾランが、実施形態で使用するのに適切であり得る。ポゾランを含む例示的な実施形態は、フライアッシュ、シリカヒューム、メタカオリン、天然ポゾラン(例えば、軽石)またはそれらの組み合わせを含んでもよい。いくつかの実施形態では、セメント組成物中に存在するセメント質の成分は、基本的にポゾランからなってよい。例えば、セメント質の成分は主に、水の存在で水圧で凝結する追加のセメント質成分(例えば、ポルトランドセメント)無しでポゾランを含み得る。

適切なポゾランの例は、フライアッシュを含み得る。米国石油協会の1990年、7月1日、API仕様10、第五版、API Specification for Materials and Testing for Well Cementsに規定されるクラスCとクラスFフライアッシュとして分類されたフライアッシュを包含する、様々なフライアッシュは特定の実施形態に適している。クラスCフライアッシュは、シリカと石灰の両方を含み、したがって水と混合すると硬化した塊を形成するように凝固し得る。クラスFフライアッシュは一般に、セメント質反応を引き起こすのに十分な量の石灰を含有せず、したがって、フライアッシュクラスFを含むセメント組成物のためにカルシウムイオンの追加源が必要である。いくつかの実施形態では、石灰がフライアッシュの重量の約0.1%から約100%の範囲の量でクラスFのフライアッシュと混合されてもよい。いくつかの例では、石灰は消石灰であってもよい。フライアッシュの適切な例は、これらに限定されないが、POZMIX(登録商標)Aセメント添加剤を含み、これはハリバートンエネルギーサービス社、ヒューストン、テキサス州から市販されている。

適切なポゾランの例は、メタカオリンを含み得る。一般的に、メタカオリンは、カオリン粘土を約600℃から約800℃の範囲の温度に加熱することによって調製され得る白色ポゾランである。

適切なポゾランの例は天然ポゾランを含み得る。天然ポゾランは一般に、地球の表面上に存在し、そして消石灰及び水の存在下で凝結し硬化する。例えば、軽石は、天然ポゾランである。軽石は、セメント質の性質を示し得る火山岩である。適切な軽石の例は、DS−325軽量骨材として、Hess Pumice Products,Inc.、マラド、アイダホ州から入手できる。天然のポゾランを含む軽石の例示的実施形態は、軽石、珪藻土、火山灰、オパール質頁岩、凝灰岩及びそれらの組み合わせを含み得る。天然ポゾランは、粉砕されていてもまたは未粉砕でもよい。

一般に、ポゾランは、特定の用途のために所望のように任意の粒径分布を有し得る。本明細書で使用されるように、「粒度」は、特定の表面積に関連する体積平均表面積直径(「Ds」)を指す。体積表面積平均直径は、以下の式で定義し得る:ΦS =粒形度であるDS=6/(ΦSAwρp);Aw =比表面積そしてρp =粒子密度。粒度は、測定技術、サンプル調製及びサンプル条件(例えば、温度、濃度など)に基づいて変化し得ることが理解されるべきである。特定の実施形態では、ポゾランは、約1ミクロンから約200ミクロンの範囲のd50粒径分布を有し得る。d50値は、Malvern Instruments、ウースターシャー、イギリスによって製作されたもののような粒径分析器により測定し得る。特定の実施形態において、ポゾランは約1ミクロンから約200ミクロン、約5ミクロンから約100ミクロンまたは約10ミクロンから約25ミクロンの範囲内のd50粒径分布を有し得る。特定の実施形態では、ポゾランは、約15ミクロン以下のd50粒径分布を有す。適切なポゾランの例は、 Hess Pumice Products,Inc.、マラド、アイダホ州、から入手可能であり、それは約12−17ミクロンのd50粒径分布を有するDS−325軽量骨材軽石である。

一般に、ポゾランは、特定の用途のために所望のように任意のサイズの表面積を有し得る。本明細書で使用されるように、「表面積」は、粒子の面と曲面の総面積として定義される。比表面積は、粒子表面にガス吸着を測定するBrunauer−Emmett−Tellerの方法によって計算し得る。特定の実施形態では、ポゾランは、約1m2/gから約500m2/gまたはそれ以上の範囲の表面積を有してもよい。表面積値はQuantaehrome Instruments、Boynton Beach、フロリダ州製のものなどのQuantachrome NOVA(登録商標)2200e表面積アナライザによって測定し得る。特定の実施形態では、ポゾランは、約1m2/gから約20m2/g、約5m2/gから約20m2/gまたは約10m2/gから約15m2/gの範囲の表面積を有していてもよい。特定の実施形態では、ポゾランは、約20m2/g以下の表面積を有してもよい。適切なポゾランの例は、Hess Pumice Products,Inc.、マラド、アイダホ州から入手可能で、それは約20m2/g以下の表面積分布を有する、DS−325軽量骨材軽石である。

小さ過ぎる粒径は混合性の問題を有するかもしれず、一方大き過ぎる粒径をセメント組成物中に効果的に懸濁されないかもしれないことが理解されるであろう。同様に、大き過ぎる表面積は反応性があり過ぎて時期尚早にゲル化または凝結するかもしれず、一方小さ過ぎる表面積は反応性が小さく十分迅速に凝結せずまたは、十分な圧縮強度を提供しないかもしれない。したがって、実施形態は、貯蔵寿命、レオロジー、及び圧縮強度が、特定の用途のための所望の特定の特性を備えたセメント組成物を提供するように調整し得るような粒径及び表面積の大きさに基づいて、ポゾランを選択することを含む。

実施形態では、ポゾランは異なる表面積及び/または異なる粒径を有する2つ以上のポゾランを含み得る。例えば、ポゾランは、二つ以上のポゾランのポゾラン粒子が約10%、約20%、約30、約40%、約50%以上変化する粒径を有し得るように、最大50%以上変化する粒径を備えたポゾランを含み得る。別の例として、ポゾランは、二つ以上のポゾランのポゾラン粒子が約10%、約20%、約30、約40%、約50%以上変化する粒径を有し得るように、最大50%以上変化する表面積を備えたポゾランを含み得る。特定の実施形態では、約10%以下変化する粒径を有するが、約10%以上変化する表面積を有する二つ以上のポゾランが使用され得る。例として、二つ以上のポゾランの表面積は、約10%、約20%、約30、約40%、約50%以上変化し、一方粒径は、約10%、約5%、またはそれ以下変化する。二つ以上のポゾランは、ポゾラン(例えば、軽石)の同じタイプであってもよいが、変化する表面積を有する。実施形態では、粒子の大きさ及び/または表面積の特定の分布を備えた粒子を必要として、従って、ポゾラン粒子を選択し単離する必要があり得る。

本技術の実施形態は、ポゾランのグループの粒径及び表面積を測定すること及び/またはそれらの測定値に応じてポゾランをソートすることを含み得る。ポゾランのグループは、同じタイプだが異なる粒径及び/または表面積を備えたポゾランを含み得る。粒径及び表面積は、本明細書に説明したそれらの技術などの任意の十分な手段によって測定し得る。一度粒径及び表面積を測定した後、ポゾランは、それらの測定値に従ってソートされ得る。ポゾランのソーティングは、ポゾランを単離してそして粒径及び/または表面積分布の所定の範囲に固有のグループまたはカテゴリに編成することを含み得る。あるいは、ソーティングは濾過を含み得る。実施形態では、ポゾランは、ポゾランが、粒径、表面積、またはその両方に基づいて2つ以上のグループに濾過を介してソートされるように、任意の十分な手段によって濾過し得る。粒径及び/または表面積に基づいてポゾラン粒子を単離しソートすることは、貯蔵寿命、レオロジー、圧縮強さ、及び全体的な反応性などの、ポゾラン特性のチューニングを可能にし得る。当業者は、本開示の恩恵で、用途に適したポゾラン(または複数のポゾラン)のために、粒径及び/または表面積を単離及び選択することができるであろう。

実施形態では、ポゾランは、二つ以上のポゾランのブレンドを含んでもよい。例として、一つまたはそれ以上の乾燥ポゾランが、一つまたはそれ以上の乾燥ポゾランとブレンドし得る。あるいは、一つまたはそれ以上の湿潤ポゾランが、一つまたはそれ以上の乾燥ポゾランとブレンドし得る。さらに、一つまたはそれ以上の湿潤ポゾランが、一つまたはそれ以上の湿潤ポゾランとブレンドし得る。ポゾランのブレンドは、異なるタイプの2つ以上のポゾランのブレンド、例えば、フライアッシュと軽石のブレンド、及び/またはブレンドは、異なる表面積及び/または粒径を備えた同じタイプ(例えば、軽石)の2つ以上のポゾランのブレンド、例えば、18m2/gの表面積を含む軽石の12m2/gの表面積を含む軽石とのブレンドを含み得る。タイプ及び/または粒径及び/または表面積に基づいたポゾランのブレンドは、特定の用途に適した貯蔵寿命、レオロジー、圧縮強さ、及び全体的な反応性を含むポゾランスラリーの処方を可能にし得る。例えば、高表面積を含むポゾランは、低表面積を含む十分な量のポゾランとブレンドされるので、全体のブレンドは長い保存寿命を有し、低い粘度を維持するだけでなく、凝結の際に十分な圧縮強度を有す。当業者は、本開示の恩恵で、選択された用途に適したセメント組成物を作成するために2つ以上のポゾランを混合することができるであろう。

実施形態では、ポゾランは、任意の十分なメカニズムや技術を使用してブレンドし得る。例えば、ポゾランは、バッチまたは連続ミキサー(例えば、ロータリー、リボン、パドル及びプラウなど)によってブレンドし得る。ポゾランをブレンドするプロセスは、ポゾランの粒径または表面積にさらなる変化を誘発しないような方法で制御される混合装置を必要とし得る。ポゾランは、ブレンド組成物を生成するのに十分ないかなるそのようなメカニズムまたは技術によってブレンドし得るが、粒子の粒径または表面積への変化を最小にするメカニズムや技術が好ましい。ポゾランは、特定の用途に必要な特性の特定の範囲を達成するために任意の比率でブレンドし得る。例えば、表面積と粒径を変化させるポゾランは、ブレンドポゾランが、一度凝結したポゾランの圧縮強度に最小の影響又は影響を与えずに最小で5日以上ポンプで注入可能な流体状態のままで可能なように、ブレンドし得る。さらなる例として、一つのポゾランの別のものに対する比は、約10:90、20:80、30:70、40:60、50:50、60:40、70:30、80:20、または90:10であってよい。当業者は、本開示の恩恵により、選択された用途に適したセメント組成物を作成するために、2つ以上のポゾランを混合することが出来るであろう。

セメント組成物の実施形態は石灰を含んでもよい。さらに、いくつかの実施形態において消石灰を含んでもよい。本明細書で使用するように、用語「消石灰」は、水酸化カルシウムを意味すると理解されるであろう。いくつかの実施形態において、石灰は、水と混合して消石灰を形成するときに水和する生石灰(酸化カルシウム)として提供され得る。石灰は、例えば、ポゾランと水硬性組成物を形成するために、セメント組成物の実施形態に含まれ得る。例えば、石灰は、約10:1から約1:1の重量比または約3:1から約5:1のポゾラン対石灰比で含まれ得る。有する場合、石灰は、例えば、ポゾランの重量で約10%から約100%の範囲の量でセメント組成物中に含まれ得る。いくつかの実施形態では、石灰は、ポゾランの重量の約10%、約20%、約40%、約60%、約80%、または約100%のいずれかの間及び/またはいずれかを含む範囲の量で存在し得る。当業者は、本開示の恩恵で、選択された用途のために含む石灰の適切な量を理解するであろう。

セメント組成物の実施形態は、硬化遅延剤を含み得る。広範な種々の凝結遅延剤がセメント組成物に使用するのに適切であり得る。例えば、凝結遅延剤は、エチルレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ヂエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)などのホスホン酸などのホスホン酸;リグノスルホン酸ナトリウム、リグノスルホン酸カルシウムなどのリグノスルホン酸塩;硫酸第一錫、酢酸鉛、一塩基性リン酸カルシウムなどの塩:クエン酸、酒石酸などの有機酸;ヒドロキシルエチルセルロース(HEC)、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース(CMHEC)などのセルロース誘導体;スルホン化官能基化アクリルアミド − アクリル酸共重合体などのスルホン酸及びカルボン酸基を含む合成コまたはターポリマー;アルカリホウ酸塩、メタホウ酸ナトリウム、四ホウ酸ナトリウム、ペンタホウ酸カリウムなどのホウ酸塩化合物;それらの誘導体、またはそれらの混合物を含み得る。適切な凝結遅延剤の例としては、とりわけ、ホスホン酸誘導体が挙げられる。適切な凝結遅延剤の一例は、ハリバートンエネルギーサービス、Inc.から入手可能な、 Micro Matrix(登録商標)セメント遅延剤である。一般的に、凝結遅延剤は、所望の時間凝結を遅延させるのに十分な量でセメント組成物中に存在し得る。いくつかの実施形態では、凝結遅延剤は、ポゾランの重量で約0.01%から約10%の範囲量でセメント組成物中に存在し得る。特定の実施形態では、ポゾランの重量で凝結遅延剤は、0.01%、約0.1%、約1%、約2%、約4%、約6%、約8%または約10%いずれかの間の及び/またはいずれかを含む範囲の量で存在し得る。当業者は、本開示の恩恵で、選択された用途のために含むべき凝結遅延剤の適切な量を認識するであろう。

前述したように、セメント組成物の実施形態は、任意に分散剤を含み得る。適切な分散剤の例としては、限定するものではないが、スルホン化ホルムアルデヒド系分散剤(例えば、スルホン化アセトンホルムアルデヒド縮合物)を含み、その例としては、Geo Specialty Chemicals社、アンブラー、ペンシルバニア州から入手可能なDaxad(登録商標)19分散剤を含み得る。他の好適な分散剤としては、ポリカルボシル化エーテル分散剤があり得る、その例はBASF社、ヒューストン、テキサス州、から入手可能なLiquiment(登録商標)558IFやLiquiment(登録商標)514L分散剤;またはCoatex、Genay、フランスから入手可能なEthacryl(商標) G分散剤画挙げられる。適切な市販の入手可能な分散剤の追加の例は、ハリバートンエネルギーサービス株式会社、ヒューストン、テキサス州から入手可能なCFR(商標)−3分散剤である。Liquiment(登録商標)514L分散剤は、水中36重量%のポリカルボキシル化エーテルを含み得る。様々な分散剤が実施形態に従って使用され得るが、ポリカルボシル化エーテル分散剤が特にいくつかの実施形態での使用に適し得る。理論によって制限されることなく、ポリカルボキシルエーテル分散剤が、相乗的にセメント組成物の他の任意の成分と相互作用し得ると考えられている。例えば、ポリカルボシル化エーテル分散剤は、長期間組成物中でポゾラン及び石灰を懸濁するゲルの形成をもたらす特定の凝結遅延剤(例えば、ホスホン酸誘導体)と反応し得ると考えられている。

いくつかの実施形態では、分散剤は、ポゾランの重量の約0.01%から約5%の範囲の量でセメント組成物中に含まれ得る。特定の実施形態において、分散剤は、ポゾランの重量の約0.01%、約0.1%、約0.5%、約1%、約2%、約3%、約4%、または約5%のいずれかの間及び/またはいずれかを含む範囲の量中に存在していてもよい。当業者は、この開示の恩恵で、選択された用途のために含むべき分散剤の適切な量を認識するであろう。

セメント組成物のいくつかの実施形態は、ポゾランに加えて、シリカ源;例えば、結晶質シリカ及び/または非晶質シリカを含んでもよい。結晶質シリカは、例えば、セメントの圧縮強度の退化を防止するために、セメント組成物の実施形態に含め得る粉末である。非晶質シリカは、軽量充填剤として及び/またはセメントの圧縮強度を増加させるためにセメント組成物の実施形態に含め得る粉末である。非晶質シリカは一般に、フェロシリコン製造プロセスの副産物であり、そこにおいては、非晶質シリカはガス状の亜酸化ケイ素、SiO の酸化及び縮合によって形成され得て、それはプロセス中に中間体として形成される。非晶質シリカの適切な供給源の例は、ハリバートンエネルギーサービス社、ヒューストン、テキサス州から入手可能なSilicalite(商標)セメント添加剤である。追加のシリカ源を含む実施形態は、圧縮強度または凝結時間を向上させるために、必要に応じて、追加のシリカ源を利用してもよい。

セメンチング作業に使用するのに適した他の添加剤もまた、セメント組成物の実施形態に含まれ得る。このような添加剤の例としては、限定するものではないが、増量剤、軽量添加剤、ガス発生添加剤、機械特性向上添加剤、逸泥防止剤、濾過−制御添加剤、流体−損失制御添加剤、消泡剤、発泡剤、チキソトロピー添加剤、及びそれらの組み合わせが挙げられる。実施形態では、これらの添加剤の1つまたはそれ以上が、セメント組成物を保管した後しかし配置前にセメント組成物に添加し得る。当業者は、本開示の恩恵で、特定の用途及び所望の結果のために有用な添加剤の種類及び量を容易に決定することができるであろう。

当業者は、セメント組成物の実施形態は一般に、特定の用途に適した密度を有するべきであることを認識するであろう。例として、セメント組成物は、約4ポンド/ガロン(「lb/gal)(約0.48g/cm3)から約20lb/gal(約2.4g/cm3)の範囲の密度を有し得る。特定の実施形態では、セメント組成物は、約8lb/gal(約0.96g/cm3)から約17lb/gal(約2.0g/cm3)の範囲の密度を有し得る。セメント組成物の実施形態は、発泡または未発砲であってもよいしまたは中空微小球、低密度弾性ビーズ、または当技術分野で周知である他の密度低減添加剤などの、それらの密度を減少させる他の手段を含み得る。実施形態では、増量添加剤は、セメント組成物の密度を増加させるために使用し得る。適切な増量添加剤の例としては、バライト、ヘマタイト、ハウスマンナイト、炭酸カルシウム、菱鉄鉱、イルメナイト、またはそれらの組み合わせを挙げることができる。特定の実施形態では、増量添加剤は3以上の比重を有し得る。当業者は、本開示の恩恵で、特定の用途に対して適切な密度を認識するであろう。

前に述べたように、それらが凝結遅延状態を含むセメント組成物は、静止保管中室温(例えば、約80°F(約27℃))で少なくとも1日間(例えば、少なくとも約1日、約2週間、約2年以上)ポンピング可能な流体状態で残っていることが可能であり得る。例えば、凝結遅延セメント組成物は、約1日から約7日以上の時間の間、ポンプで注入可能な液体状態のままであり得る。いくつかの実施形態では、凝結遅延セメント組成物は少なくとも、約1日、約7日、約10日、約20日、約30日、約40日、約50日、約60日以上の間、ポンプで注入可能な液体状態のままであり得る。組成物は、必要になるまでポンプで注入可能な流体状態のまま保存され得る。さらに、組成物はポンプで注入可能な液体状態のまま輸送し得る。流体は、API RP Practice 10B−2, Recommended Practice for Testing Well Cements, 第一版、2005年、7月に記述されたセメント肥厚時間を決定するための手順に従って、加圧されたコンシストメーターで測定されたように、流体が70未満のビアーデン単位のコンシステンシー(“Bc”)を有するポンプで注入可能な流体状態にあると考えられる。

以下の実施例に示すように、低い表面積を有するポゾラン(例えば、軽石)は、いくつかの実施形態で、凝結遅延セメント組成物の調製のために使用し得る。ポゾランの低い表面積は、より反応性ポゾランのゲルへの傾向を減少させ得てまたはその反対にセメント組成物の他の成分と相互作用し得る。特定の実施形態では、凝結遅延セメント組成物に使用されるポゾランは、約2m2/gから約10m2/g、あるいは約3m2/gから約7m2/gの表面を有していてもよい。より高い表面積(例えば、>10m2/g)を有するポゾランは、より低い表面積のポゾランとブレンドし得ていくつかの実施形態では増加した活性を提供する。例として、より低い表面積の軽石が高い表面積の軽石とブレンドされ得る。

使用時に所望される時、遅延及び/または凝結遅延セメント組成物の実施形態は、活性化されて(例えば、活性化剤との組み合わせによってまたは熱活性化によって)硬化塊に凝結し得る。本明細書で使用されるように、用語「セメント凝結活性化剤」または「活性化剤」は、凝結遅延した及び/または遅延セメント組成物を活性化し、そしてまた凝結遅延した及び/または遅延セメント組成物の凝結を促進し得る添加剤を指す。例として、凝結遅延セメント組成物の実施形態は、約1時間から約12時間の範囲の期間内で硬化した塊を形成するために活性化され得る。例えば、凝結遅延セメント組成物の実施形態は、約1日、約2日、約4日、約6日、約8日、約10日、または約12日のいずれかの間及び/またはいずれかを含む範囲の期間で硬化した塊を形成するように凝結し得る。

実施形態は、遅延及び/または凝結遅延セメント組成物の実施例へのセメント凝結活性化剤の添加を含んでいてもよい。適切なセメント凝結活性化剤の例としては、これらに限定されないが、ゼオライト、トリエタノールアミン、ジエタノールアミンアミンなどのアミン;ケイ酸ナトリウムなどのケイ酸塩;蟻酸亜鉛;酢酸カルシウム;水酸化ナトリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムなどのグループIA及びIIA水酸化物;塩化ナトリウムなどの一価の塩;塩化カルシウムなどの二価の塩;ナノシリカ(すなわち、約100ナノメートル以下の粒径を有するシリカ);ポリリン酸;及びそれらの組み合わせが挙げられる。いくつかの実施形態では、ポリリン酸と1価の塩との組み合わせを、活性化のために用いることができる。一価の塩は、ナトリウム塩及びカリウム塩などの、解離して一価のカチオンを形成するいかなる塩であってもよい。適切な一価の塩の具体例としては、硫酸カリウム、及び硫酸ナトリウムが挙げられる。様々な異なるポリリン酸は、遅延及びまたは凝結遅延セメント組成物の活性化のための一価の塩と組み合わせて使用し得て、ポリマーメタリン酸塩、リン酸塩、及びそれらの組合せを含む。使用され得るポリマーメタリン酸塩の具体例としては、ヘキサメタリン酸ナトリウム、トリメタリン酸ナトリウム、テトラメタリン酸ナトリウム、ペンタメタリン酸ナトリウム、ヘプタメタリン酸ナトリウム、オクタメタリン酸ナトリウム、及びこれらの組み合わせが挙げられる。適切なセメント凝結活性化剤の具体例としては、硫酸ナトリウムとヘキサメタリン酸ナトリウムの組み合わせを含む。特定の実施形態では、活性化剤が提供されそして液体添加剤、例えば、一価の塩、ポリリン酸、及び任意に分散剤を含む液体添加剤、として遅延及び/または凝結遅延セメント組成物に加え得る。

セメント凝結活性化剤は、硬化塊に凝結させるために凝結遅延組成物を誘導するのに十分な量の遅延及び/または凝結遅延セメント組成物の実施形態に追加される。特定の実施形態では、セメント凝結活性化剤は、ポゾランの重量の約0.1%から約20%の範囲の量で遅延及び/または凝結遅延セメント組成物に添加し得る。特定の実施形態では、セメント凝結活性化剤は、ポゾランの重量の約0.1%、約1%、約5%、約10%、約15%、または約20%のいずれかの間及びまたはいずれか範囲の量で存在し得る。当業者は、本開示の恩恵で、選択された用途のために含むためのセメント凝結活性化剤の適切な量を認識するであろう。

実施形態では、セメント組成物は、活性化後の望ましい圧縮強度を有するように設定し得る。圧縮強度は一般的に、軸方向に向いた押すに耐える材料または構造の能力である。圧縮強度は、組成物が特定の温度及び圧力条件下で維持される指定時間で測定し得る。圧縮強度は、破壊的または非破壊的方法のいずれかにより測定することができる。破壊的な方法は、圧縮試験機中でサンプルを破砕することによって時間中の様々な点で処理流体サンプルの強度を物理的にテストする。圧縮強度は、負荷に抵抗する断面積で割った破壊荷重から計算され、平方インチあたりのポンド力(psi)の単位で報告される。非破壊方法はFann Instrument Company、ヒューストン、テキサス州から入手可能なUCA(商標)超音波セメントアナライザを使用し得る。圧縮強度値は、API RP 10B−2,Recommended Practice for Testing Well Cements,第一版,2005年7月に従って求め得る。

例として、セメント組成物は、約50psi(約0.34MPa)から約5000psi(約34MPa)、あるいは、約100psi(約0.69MPa)から約4500psi(約31MPa)、または代わりに約500psi(約3.4MPa)から約4000のpsi(約28MPa)、の範囲で24時間の圧縮強度を展開し得る。いくつかの実施形態では、セメント組成物は、少なくとも約50psi(約0.34MPa)、少なくとも約100psi(約0.69MPa)、少なくとも約500psi(約3.4MPa)以上の24時間以内で圧縮強度を展開し得る。いくつかの実施形態では、圧縮強度値は、100°F(約38℃)から200°F(約93℃)の範囲の温度で、破壊的なまたは非破壊の方法を使用して求め得る。

いくつかの実施形態では、セメント組成物は、所望の増粘時間を有し得る。増粘時間は一般的には、セメント組成物などの、流体が注入可能な流体状態のままで残る時間を指す。多くの異なった実験技術数が増粘時間を測定するのに使用し得る。前述のAPI RP Practice 10B−2に記載の手順に従って操作された加圧コンシストメーターは、流体がポンプで注入可能な流体状態であるか否かを測定するために使用し得る。増粘時間は、処理流体が70Bcに到達する時間であり、70Bcに到達する時間として記録され得る。いくつかの実施形態では、セメント組成物は、3,000psi(約21MPa)でそして約50°F(10℃)から約400°F(約204℃)の範囲、あるいは、80°F(約27℃)から約から約250°F(約121℃)の範囲の温度、あるいは約140°F(60℃)の温度で、約1時間、あるいは、約2時間以上、あるいは約5時間以上の増粘時間を有し得る。

当業者によって理解されるように、セメント組成物の実施形態は、一次セメンチング及び修復的なセメンチングを含む様々なセメンチング作業で使用され得る。いくつかの実施形態では、水、ポゾラン、及び消石灰を含むセメント組成物が提供され得る。セメント組成物は、地下層に導入され、その中で凝結するようにされ得る。本明細書中で使用されるように、地下層にセメント組成物を導入することは、限定されないが、地下層に掘削された坑井に、坑井を囲む周辺坑井領域に、またはその両方に、を含む、地下層の任意の部分への導入を含む。

いくつかの実施形態では、水、ポゾラン、石灰、凝結遅延剤、及び任意に分散剤を含む凝結遅延セメント組成物が提供され得る.凝結遅延セメント組成物は、例えば、容器または他の適当なコンテナに保管されてもよい。凝結遅延セメント組成物は、所望の時間ストレージに残ることを可能にされ得る。例えば、凝結遅延セメント組成物は、約1日以上の期間にわたってストレージに残ることがある。例えば、凝結遅延セメント組成物は、約1日、約2日、約5日、約7日、約10日、約20日、約30日、約40日、約50日、約60日以上の期間、ストレージに残り得る。いくつかの実施形態では、凝結遅延セメント組成物は、約1日から約7日以上の範囲の期間、ストレージに残り得る。その後、凝結遅延セメント組成物は、例えば、セメント凝結活性化剤の添加により活性化され、地下層に導入され、その中でされ凝結を可能にし得る。

一次セメンチングの実施形態では、例えば、セメント組成物の実施形態は、坑井に位置する導管と坑井(及び/または坑井におけるより大きい導管)の壁との間のアニュラー空間に導入され得て、ここで前記坑井は地下層を貫通している。セメント組成物は、アニュラー空間内に凝結することを可能にされ、硬化セメントのアニュラーシースを形成する。セメント組成物は、坑井中の流体の移動を防止するバリアを形成し得る。セメント組成物はまた、例えば、坑井中の導管をサポートし得る。

修復セメンチングの実施形態では、セメント組成物は、例えば、スクイズセメンチング作業においてまたはセメントプラグの配置において使用され得る。例として、組成物は、地層中、砂利パック中、導管内、セメントシース内、及び/またはセメントシースと導管(例えば、ミクロアニュラス)の間の開口部(例えば、ボイドまたはクラック)をプラグする坑井中に配置され得る。

実施形態は、セメント組成物を処方する方法を開示している。方法は、ポゾランのグループの面積を測定することを含み、ここでポゾランのグループの最小測定面積とポゾランのグループの最大測定面積は、約50%以上変化する。方法はさらに、ポゾランのグループからの1つまたはそれ以上のポゾランを選択することを含んでもよい。方法はさらに、選択された一つまたはそれ以上のポゾランに石灰と水を含む成分を添加することを含み、セメント組成物を形成する。

実施形態は、地下層にセメンチングする方法を開示している。方法は、第1のポゾランを提供することを含み得る。方法はさらに、第2のポゾランを提供することを含み、ここで第2のポゾランは、第1のポゾランのポゾラン粒子から約50%以上変化する表面積を有するポゾラン粒子を含み得る。方法はさらに、第1のポゾランと第2のポゾランをブレンドしてポゾランを形成することを含んでもよい。方法はさらに、ブレンドポゾランに成分の石灰と水を添加してセメント組成物を形成することを含んでもよい。方法はさらに、地下層にセメント組成物を導入すること含んでもよい。方法はさらに、セメント組成物を地下層中で凝結させることを含んでもよい。

図1を参照して、例示的な実施形態に従って、セメント組成物(それは、凝結遅延または非凝結遅延させ得る凝結)の調製を記述する。図1は、特定の実施形態に従って、セメント組成物の調製及び坑井への送達のためのシステム2を図示する。示されるように、セメント組成物は、例えば、ジェットミキサー、再循環ミキサー、バッチミキサーなどの、混合装置4中で混合され、次いで坑井へのポンプ装置6を介して注入され得る。いくつかの実施形態では、当業者には明らかなように、混合装置4とポンプ装置6は、一つまたはそれ以上のセメントトラック上に配置され得る。いくつかの実施形態では、坑井に注入されている時、例えば、石灰/凝結材料を水と連続的に混ぜるためにジェットミキサーを使用し得る。凝結遅延実施形態において、再循環ミキサー及び/またはバッチミキサーが凝結遅延セメント組成物を混合するために使用し得て、そして活性化剤は、セメント組成物をダウンホールにポンピングするより前に粉末として混合機に添加され得る。

セメント組成物を地下層に配置する例示的技術は、図2及び図3を参照して記述される。図2は、特定の実施形態に従ってセメント組成物の配置で使用されうる地表装置10を図示する。なお、図2は一般に、陸上操作を描いており、当業者は容易に、本明細書に記載の原理は、本開示の範囲から逸脱することなく、浮きや海上プラットフォーム及びリグを用いる海中操作にも等しく適用可能であることを認識しよう。図2で示すように、地表装置10は、セメンチングユニット12を含んでもよく、それは1つまたはそれ以上のセメントトラックを含んでもよい。セメンチングユニット12は、当業者には明らかなように、混合装置4及びポンピング装置6(例えば、図1)を含み得る。セメンチングユニット12は、供給管16を介して、セメント組成物14をポンピングし得てセメント組成物14をダウンホールに搬送するセメンチングヘッド18にポンピングし得る。

図3を参照して、凝結遅延または非凝結遅延ポゾランセメント組成14は、例示的実施形態に従って地下層20内に配置され得る。図示したように、坑井22が地下層20に穿孔され得る。坑井22は地下層20にほぼ垂直に延びるように示されるが、本明細書で記述した原則はまた、水平及び傾斜坑井などの地下層20を通じてある度に延びる坑井に適用可能である。図示したように、坑井22は壁24を含む。図示した実施形態では、表面ケース26が坑井22に挿入されていた。表面ケーシング26は、セメントシース28によって坑井22の壁24にセメンチングされ得る。図示した実施形態では、ケーシング30としてここに示されている、1つまたはそれ以上の追加の導管(例えば、中間ケーシング、生産物ケーシングライナーなど)はまた、坑井22内に配置されてもよい。図示したように、ケーシング30と坑井22の壁24及び/または表面ケーシング26の間に形成された坑井アニュラス32がある。一つまたは複数のセントラライザー34は、例えばケーシング30に取り付けてセメント化操作の前及び最中において、坑井22内において、ケーシング30を中心化することができる。

続けて図3を参照して、セメント組成物14は、ケーシング30の内部にポンピングダウンさせてもよい。セメント組成物14は、ケーシング30の底部のケーシングシュー42を通ってケーシング30の内部を流下させてもよく、ケーシング30の周囲を、坑井22内に遡らせてもよい。セメント組成物14は、例えば、坑井アニュラス32に凝結することを可能にされ、例えば、このセメントシースは坑井22中でケーシング30を支持し、位置決めするセメントシースを形成し得る。図示されていないが、他の技術もまた、ポゾランセメント組成物14を導入するために利用することができる。例として、ケーシング30を介しての代わりに坑井アニュラス32によって、地下層20内にセメント組成物14を導入することを含む逆循環技術が、使用され得る。

それが導入されるにつれて、セメント組成物14は、ケーシング30の内部及び/または坑井アニュラス32に存在する掘削流体及び/またはスペーサー流体などの、する他の流体36を置き換え得る。置換流体36の少なくとも一部は、フローライン38を介して坑井アニュラス32を出ることができ、例えば、図2に示すように、一つまたはそれ以上の保持40ピット(例えば、マッドピット)中に堆積され得る。図3を再び参照して、底部プラグ44は、セメント組成物14の前に坑井22中に導入され、例えば、セメンチング前にケーシング30の中にあり得る流体36からのセメント組成物14を分離し得る。底プラグ44がランディングカラー46に達した後、ダイヤフラムまたは他の適切な装置は、底プラグ44を通ってポゾランセメント組成物14を可能にするように破断する必要がある。図3において、底部プラグ44は、ランディングカラー46上に表示される。図示した実施形態では、上部プラグ48は、セメント組成物14の背後で坑井22内に導入されてもよい。トッププラグ48は、置換流体50からセメント組成物14を分離し、また、底部プラグ44を通してセメント組成物14をプッシュし得る。

本明細書に開示される例示的なセメント組成物は、直接的にまたは間接的に1つまたはそれ以上の成分または開示されたセメント組成物の製造、配送、再捕獲、リサイクル、再利用、及び/または廃棄に関連した機器のピースに影響を与え得る。例えば、開示されたセメント組成物は、直接的または間接的に一つまたはそれ以上のミキサー、関連する混合装置、泥ピット、貯蔵施設またはユニット、組成物セパレータ、熱交換器、センサー、ゲージ、ポンプ、コンプレッサなどに影響を及ぼし得て、及びこれらを使用して、例示的なセメント組成物を生成する、貯蔵する、監視する、調節する、及び/または再調整する。開示されたセメント組成物はまた、セメント組成物を坑井サイトまたはダウンホールに搬送するために使用される例えば、セメント組成物をある場所から別の場所に構成的に移動させるのに使用した任意の輸送容器、導管、パイプライン、トラック、チューブラー、及び/またはパイプなどの任意の輸送または搬送機器、セメント組成物を動きに駆動するのに使用した任意のポンプ、圧縮機、モーター(例えば、上側またはダウンホール)、セメント組成物の圧力または流量を調節するのに使用した任意のバルブまたは関連ジョイント、及び任意のセンサー(すなわち、圧力及び温度)、ゲージ、及び/またはそれらの組み合わせなどに直接または間接的に影響を与え得る。開示されるセメント組成物はまた、セメント組成物と接触し得る限定されるものではないが、坑井ケーシング、坑井ライナー、補完ストリング、挿入文字列、ドリルストリング、コイルドチュービング、スリックライン、有線、ドリルパイプ、ドリルカラー、泥モーター、ダウンホールモータ、及び/またはポンプ、セメントポンプは、表面取り付けモーター及び/またはポンプ、セントラライザー、ターボライz−、スクラッチャー、マウントフロート(例えば、靴、カラー、バルブなど)、ロギングツール及び関連する遠隔測定機器、アクチュエータ(例えば、電気機械装置、油圧機械式装置など)、スライディングスリーブ、生産物スリーブ、プラグ、スクリーン、フィルター、流量制御デバイス(例えば、流入制御装置、自律式流入制御装置、流出制御装置など)、カップリング(例えば、電気油圧湿式接続、乾式接続、誘導カップラーなど)、制御ライン(例えば、電気、光ファイバ、油圧、など)、監視ライン、ドリルビットやリーマ、センサーまたは分散センサー、ダウンホールの熱交換器、バルブ及び対応する作動装置、ツールシール、パッカー、セメントプラグ、ブリッジプラグ、及び他の坑井分離デバイス、またはコンポーネントなどの種々のダウンホール機器やツールに直接または間接的に影響を与え得る。

実施形態のより良い理解を容易にするために、いくつかの実施形態の特定の態様の以下の実施例が示される。以下の実施例は決して、本開示の全体範囲を制限、または定義するために読まれるべきでない。

実施例1 4つの軽石サンプルが得られ、各サンプルは、同様の粒径だが異なる表面積を有する。軽石のサンプルは、Hess Pumice Products,Inc.、マラド、アイダホ州から入手可能なDS−325グレードであった。DS−325グレードは、−325メッシュ軽量凝集軽石であり、メッシュ測定によれば、DS−325グレード軽石は、一般的に、約12から17ミクロンのd50粒径分布を持っているべきである。サンプルの特性の詳細を表1で以下記載する。 表1 軽石サンプル分析

粒径の測定は、メッシュの推定が実験的に求めた粒径を近似することを示している。粒径は、軽石サンプル3及び4は二つのセメント組成物のスラリーを作成するために使用された、Malvern Instruments、ウースターシャー、イギリスから入手可能なMalvern Mastersizer 3000を用いて測定した。実験サンプル1及び実験サンプル2をそれぞれ下記の表2に図示する。 表2 実験サンプル内容

粒子の懸濁を支援するために実験サンプル1に添加された懸濁剤を除いて、セメント組成物のスラリーは、二つのサンプル間の唯一の大きな違いは、軽石の表面積であるように、まったく同じ方法で調製された。実験サンプルの組成を以下の表3に示す。 表3 実験サンプルの組成構成 *軽石の重量%;**実験サンプル1でのみ使用された

組成物は、ガロン当たり13.5ポンド(約1.6g/cm3)の密度を有していた。分散剤は、BASF、Florham Park、ニュージャージー州から入手可能なLiquiment(登録商標) 558IF分散剤であった。セメント遅延剤は、Halliburton Energy Services,Inc.、ヒューストン、テキサス州から入手可能なMicro Matrix(登録商標) セメント遅延剤であった。セメントコ-遅延剤は、Halliburton Energy Services,Inc.、ヒューストン、テキサス州から入手可能なからHR(登録商標)−5セメント遅延剤であった。増量剤は、Halliburton Energy Services,Inc.、ヒューストン、テキサス州から入手可能なMicromax(登録商標) FF重量添加剤であった。懸濁剤は、Halliburton Energy Services,Inc.、ヒューストン、テキサス州から入手可能なSA−1015(商標)懸濁剤であった。

調製後、実験サンプル1と実験サンプル2の貯蔵寿命は、密閉容器内に、各サンプルの一部分を入れ、周囲温度及び圧力条件でそれらを放置することにより、測定した。サンプルを毎日チェックして変化を観察するために測定した。実験サンプル2は、ゲル化して12日後に過度に粘稠になり、粘度を低下させるために追加の分散剤を必要とした。実験サンプル1は、40日を超えてポンプで注入可能な流体状態を維持した。

次に、実験サンプルのレオロジー特性をAPI RP Practice 10B−2,Recommended Practice for Testing Well Cementsに記載の手順に従って、Model 35A Fann Viscometer及びFann Yield Stress Adapter(FYSA)を備えたNo.2スプリングを用いて測定した。体積平均粘度(VAV)を、トルクダイヤルの読み及びRPMを剪断速度にそしてダイヤルの読みをせん断応力に変換する校正因子を用いて計算した。表4は、100rpmでの組成対組成物年齢の見かけ粘度を表にしたものである。 表4 100RPMでの体積平均粘度(センチポイズ) *は、粘度はその日は測定されなかったことを意味する。

データによって示されるように、高表面積スラリー(実験サンプル2)は低面面積スラリーよりも一貫して高い体積平均粘度を示した。11日を超えて、実験サンプル2のVAV100rpmは、平均1779cPであった、一方、実験サンプル1のVAV100rpmは、平均286cPしかなかった。

最後に、両方の実験サンプルを活性化させた。各実験サンプルを2つの部分に分割し、活性化剤をそれぞれに添加した。一つの活性化剤は、ヘキサメタリン酸ナトリウム(SHMP)及び硫酸ナトリウムの2%の活性液体の添加剤の組み合わせであり、他の活性化剤は、10%の活性塩化カルシウムであった。活性化の後、サンプルを2”×4”の黄銅シリンダーに注ぎ、24時間140°F(60℃)水浴中で硬化させた。サンプルを硬化した後、破壊的圧縮強度をAPI RP Practice 10B−2,Recommended Practice for Testing Well Cementsに記載の手順に従ってサンプルを粉砕する機械プレス機を用いて測定した。結果を下記表5に示す。 表5 圧縮強度の測定

これらの結果は、3つの実験の平均である。結果は、より高い表面積を備えた軽石粒子は、低い表面積を備えた軽石粒子よりも反応性であることを示している。従って、実験サンプル2は、実験サンプル1よりも高い圧縮強度を有した。しかしながら、実験サンプル2もまた、凝結遅延の実施形態でまたは長期間ポンプで注入可能な流体状態のままであるセメント組成物を必要とする任意の実施形態で、マイナス予想結果を有する実験サンプル1よりも速いゲル化及び高い粘度を示した。 実施例2

実験サンプル3及び4を、2つのセメント組成物スラリーを作成するために調製した。実験サンプル3及び実験例4は、粒径がセメント特性に関して有し得る寄与を示すために、異なる表面積だけでなく異なる粒径も含む軽石を利用した。サンプルの特性を以下の表6に示す。 表6 実験サンプル内容

二つのサンプル間の唯一の大きな違いは、表面積と軽石の粒径になるように、セメント組成物のスラリーをまったく同じ方法で調製した。実験サンプルの組成を以下の表7に示す。 表7 実験サンプル組成メイク *軽石の重量%

本組成物は、ガロン当たり13.5ポンド(約1.6g/cm3)の密度を有していた。分散剤は、BASF、フローハムパーク、ニュージャージー州から利用可能なLiquiment(登録商標)558IF分散剤であった。セメント遅延剤は、Halliburton Energy Services,Inc.、ヒューストン、テキサス州から入手可能なMicro Matrix(登録商標)セメント遅延剤であった。セメントコ遅延剤は、Halliburton Energy Services,Inc.、ヒューストン、テキサス州から入手可能なHR(登録商標)−5セメント遅延剤であった。増量剤はHalliburton Energy Services,Inc.、ヒューストン、テキサス州から入手可能なMicromax(登録商標)FF重量添加剤であった。

調製後、実験例3と実験サンプル4の貯蔵寿命を、各サンプルの一部を密閉容器内に入れ、周囲温度及び圧力条件でそれらを放置することにより測定した。サンプルを毎日チェックして変化を観察するために測定した。実験サンプル4は、ゲル化し、10日目で過度に粘稠になり、粘度を低下させるために追加の分散剤を必要とした。実験サンプル3は、17日間以上ポンプで注入可能な流体状態を維持した。

次に、実験サンプルのレオロジー特性を、API RP Practice 10B−2,Recommended Practice for Testing Well Cementsに記載の手順に従って、Model 35A Fann Viscometer及びFann Yield Stress Adapter(FYSA)を備えたNo.2スプリングを用いて測定した。体積平均粘度(VAV)を、トルクダイヤルの読み及びRPMを剪断速度にそしてダイヤルの読みをせん断応力に変換する校正因子を用いて計算した。表8は、100rpmでの組成対組成物年齢の見かけ粘度を表にしたものである。 表8 100RPMでの体積平均粘度(センチポイズ) *は、粘度はその日は測定されなかったことを意味する。

データによって示されているように、低表面積−大粒径スラリー(実験例3)は、高表面積−小粒径スラリーよりも一貫して低い体積平均粘度を示した。11日を超えて、実験例3のVAV100rpmは、平均493cPであり、一方実験サンプル4のVAV100rpmは、平均1876cPであった。

最後に、両方の実験サンプルを活性化した。各実験サンプルを2つの部分に分割し、活性化剤をそれぞれに添加した。一つの活性化剤は、ヘキサメタリン酸ナトリウム(SHMP)及び硫酸ナトリウムの2%の活性液体の添加剤の組み合わせで、他の活性化剤は、10%の活性塩化カルシウムであった。活性化の後、サンプルを2”×4”の黄銅シリンダーに注ぎ、140°F(60℃)で24時間、水浴中で硬化した。サンプルを硬化した後、破壊的圧縮強度は、API RP Practice 10B−2,Recommended Practice for Testing Well Cementsに記載の手順に従って、サンプルを粉砕する機械プレス機を用いて測定した。結果を以下の表9に示す。 表9 圧縮強度測定

これらの結果は、3つの実験の平均値である。結果は、より小さな粒径とより高い表面積を有する軽石粒子が、より大きい粒径とより小さい表面積を有する軽石粒子よりも反応性であることを示している。したがって、実験サンプル4は、実験例3よりも高い圧縮強度を有していた。しかしながら、実験サンプル4はまた、凝結遅延実施形態または長期間ポンプで注入可能な流体状態のままであるセメント組成物を必要とする任意の実施例ではマイナス予想結果を有し得る実験サンプル3よりもより速いゲル化及び高い粘度を示した。

また、組成物及び方法は、様々な成分または工程を「comprising(含む)」、「containing(含有する)」または「including(含む)」に関して記述され、組成物及び方法はまた、様々な成分または工程を「consist essentially of(から基本的になる)」または「consist of(からなる)」ことを理解すべきである。さらに、特許請求の範囲で使用される不定冠詞「a」または「an」は、それが導入する要素の一つまたはそれ以上を意味すると本明細書では定義される。

簡潔にするために、特定の範囲のみが、本明細書に明示的に開示されている。しかしながら、任意の下限からの範囲を任意の上限と組み合わせて明示的に列挙されていない範囲を列挙し、ならびに任意の下限からの範囲を任意の他の下限と組み合わせて明示的に列挙されていない範囲を列挙し、同様に、任意の上限からの範囲を任意の他の上限と組み合わせて明示的に列挙されていない範囲を列挙し得る。加えて、下限と上限界を備えた数値範囲が開示されるたびに、任意の数及び範囲内の任意の含まれる範囲が具体的に開示される。特に、本明細書に記載の値のすべての範囲は、本明細書に開示された(フォームの、「約aから約b」または、同等に、「ほぼaからbに」または、同等に、「ほぼa−bから」は、明示的に列挙されていない場合でも、より広い範囲内に包含されるあらゆる数と範囲を記述するものと理解されるべきである。したがって、あらゆる点または個々の値は、任意の他の点または個々の値または任意の他の下限またはと組み合わせて、独自の下限または上限としての役割を果たし得て、明示的に列挙されていない範囲を列挙。

したがって、本実施形態は、そこに固有しているものと同様に言及された目的と利点を達成するようにうまく適合される。上記に開示された特定の実施形態は単なる例示であり、それらは本明細書の教示の利益を有する当業者には明らかな、異なるが同等の方法で修正し実施し得る。個々の実施形態が説明されているが、すべてのこれらの実施形態の全ての組み合わせは、本開示によってカバーされている。さらに、以下の特許請求の範囲に記載以外に本明細書に示す構成または設計の詳細にはいかなる制限も意図していない。そうでない場合に明示的かつ明確に特許権者によって定義されない限り、特許請求の範囲における用語は、その平易な、通常の意味を有する。従って、上記で開示された特定の例示的な実施形態は、変更または修正されてもよく、すべてのそのような変形は、これらの実施形態の範囲及び精神内にあると考えられることは明らかである。この明細書中の単語または用語及び、参照により本明細書に組み込まれてもよい1つまたはそれ以上の特許または他の文書の使用において矛盾がある場合、本明細書と一致する定義が採用されるべきである。 本発明の好ましい態様は、下記の通りである。 〔1〕セメント組成物を処方する方法であって、以下の工程、 ポゾランのグループの表面積を測定する工程であって、ポゾランのグループの最小の測定された表面積とポゾランのグループの最大の測定された表面積が約50%以上異なる工程、 ポゾランのグループから一つ以上のポゾランを選択する工程、 石灰と水を含む成分を前記選択された一つ以上のポゾランに添加して、セメント組成物を形成する工程、 を含む、方法。 〔2〕前記ポゾランのグループがフライアッシュ、シリカヒューム、メタカオリン、軽石、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される、前記〔1〕に記載の方法。 〔3〕セメント組成物が凝結遅延剤をさらに含み、前記凝結遅延剤が、ホスホン酸、ホスホン酸誘導体、リグニンスルホン酸塩、塩、有機酸、セルロース誘導体、スルホン酸塩及びカルボン酸基を含む合成のコまたはターポリマー、ホウ酸塩化合物、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される少なくとも一つの遅延剤を含む、前記〔1〕または前記〔2〕に記載の方法。 〔4〕前記セメント組成物が、スルホン化ホルムルデヒドベースの分散剤、ポリカルボキシル化エーテル分散剤、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも一つの分散剤をさらに含む、前記〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載の方法。 〔5〕前記セメント組成物が、塩化カルシウム、トリエタノールアミン、ケイ酸ナトリウム、蟻酸亜鉛、酢酸カルシウム、水酸化ナトリウム、硫酸ナトリウム、ナノシリカ、キサメタリン酸ナトリウム、及びそれらの任意の組合せからなる群から選択されるセメント凝結活性化剤をさらに含む、前記〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載の方法。 〔6〕前記選択された一つ以上のポゾランが、約1m2/g〜約20m2/gの表面積を有するポゾラン粒子を含む、前記〔1〕〜〔5〕のいずれか1項に記載の方法。 〔7〕前記ポゾランのグループの粒径分布を測定する工程をさらに含み、前記ポゾランのグループが約10ミクロン〜約25ミクロンの範囲のd50粒径分布を有する、前記〔1〕のいずれかに記載の方法。 〔8〕セメント組成物が、室温で約7日以上の増粘時間を有する凝結遅延セメント組成物である、前記〔1〕〜〔7〕のいずれか1項に記載の方法。 〔9〕前記選択された一つ以上のポゾランが、約3m2/g〜約7m2/gの表面積を有する軽石を含む、前記〔1〕〜〔8〕のいずれか1項に記載の方法。 〔10〕前記ポゾランのグループが第1の軽石及び第2の軽石を含み、前記第1の軽石及び前記第2の軽石の粒径が約10%以下異なり、前記第1の軽石及び前記第2の軽石の表面積が約50%以上異なる、前記〔1〕〜〔9〕のいずれか1項に記載の方法。 〔11〕地下層にセメンチングする方法であって、以下の工程、 第1のポゾランを提供する工程、 第2のポゾランを提供する工程であって、前記第2のポゾランが前記第1のポゾランのポゾラン粒子と約50%以上異なる表面積を有するポゾラン粒子を含む工程、 前記第1のポゾランと前記第2のポゾランをブレンドしてブレンドポゾランを形成する工程、 石灰と水を含む成分を前記ブレンドポゾランに添加してセメント組成物を形成する工程、 前記セメント組成物を地下層に導入する工程、及び 前記セメント組成物を地下層内で凝結させる工程、 を含む、前記方法。 〔12〕前記第1のポゾランと前記第2のポゾランが、フライアッシュ、シリカヒューム、メタカオリン、軽石、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から個別に選択される、前記〔11〕に記載の方法。 〔13〕前記セメント組成物が凝結遅延剤をさらに含み、前記凝結遅延剤が、ホスホン酸、ホスホン酸誘導体、リグノスルホン酸塩、塩、有機酸、セルロース誘導体、スルホン酸塩及びカルボン酸基を含む合成のコまたはターポリマー、ホウ酸塩化合物、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される少なくとも一つの遅延剤を含む、前記〔11〕又は〔12〕に記載の方法。 〔14〕前記セメント組成物が、スルホン化ホルムアルデヒドベースの分散剤、ポリカルボキシル化エーテル分散剤、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つの分散剤をさらに含む、前記〔11〕〜〔13〕のいずれか1項に記載の方法。 〔15〕前記セメント組成物が、塩化カルシウム、トリエタノールアミン、ケイ酸ナトリウム、蟻酸亜鉛、酢酸カルシウム、水酸化ナトリウム、硫酸ナトリウム、ナノシリカ、ヘキサメタリン酸ナトリウム、及びそれらの任意の組合せからなる群から選択されるセメント凝結活性化剤をさらに含む、前記〔11〕〜〔14〕のいずれか1項に記載の方法。 〔16〕前記セメント組成物が、地下層に前記セメント組成物を導入する前に、少なくとも約7日間ポンプで注入可能な液体状態のままである、前記〔11〕〜〔15〕項のいずれか1項に記載の方法。 〔17〕前記セメント組成物が、導管を通して坑井アニュラスへと前記セメント組成物をポンプで注入することを含むプロセスにより地下層に導入される、前記〔11〕〜〔16〕のいずれか1項に記載の方法。 〔18〕前記ブレンドポゾランにおける前記第2のポゾランに対する前記第1のポゾランの比が、約80:20〜約20:80である、前記〔11〕〜〔17〕のいずれか1項に記載の方法。 〔19〕前記第2のポゾランが、前記第1のポゾランの粒径と約10%以下異なる粒径を有する、前記〔11〕〜〔18〕のいずれか1項に記載の方法。 〔20〕前記第1のポゾランと前記第2のポゾランが、それぞれ個別に、約10ミクロン〜約25ミクロンの粒径を有する、前記〔11〕〜〔19〕のいずれか1項に記載の方法。 〔21〕地下層にセメンチングするシステムであって、 第1のポゾラン、 第2のポゾランであって、前記第1のポゾランのポゾラン粒子と約50%以上異なる表面積を有するポゾラン粒子を含む、第2のポゾラン、 石灰、及び 水、 前記第1のポゾラン、前記第2のポゾラン、前記石灰、及び前記水を混合することが可能な混合装置、並びに 前記第1のポゾラン、前記第2のポゾラン、前記石灰、及び前記水を混合することにより形成された前記セメント組成物をポンプで注入することが可能なポンプ装置、 を含む、前記システム。 〔22〕前記第1のポゾラン及び前記第2のポゾランが、フライアッシュ、シリカヒューム、メタカオリン、軽石、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から個別に選択される、前記〔21〕に記載のシステム。 〔23〕凝結遅延剤をさらに含み、前記凝結遅延剤が、ホスホン酸、ホスホン酸誘導体、リグノスルホン酸塩、塩、有機酸、セルロース誘導体、スルホン酸塩及びカルボン酸基を含む合成コまたはターポリマー、ホウ酸塩化合物、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される少なくとも一つの遅延剤を含む、前記〔21〕又は〔22〕に記載のシステム。

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