Glass powder for dental glass ionomer cement |
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申请号 | JP2978887 | 申请日 | 1987-02-13 | 公开(公告)号 | JPH0755882B2 | 公开(公告)日 | 1995-06-14 |
申请人 | 而至歯科工業株式会社; | 发明人 | 健太郎 富岡; 一男 広田; 敏 戸崎; 正治 赤羽; | ||||
摘要 | |||||||
权利要求 | 【請求項1】比重が2.4〜3.5平均粒径が0.02〜10μmであり、その成分中に換算量としてSiO 2 20〜50重量%,Al 2 O 3 20〜40重量%,SrO15〜40重量%,F 2 1〜20重量%,P 2 O 5 0 〜15重量%を含み、実質的にLi,Na,K,Rb,Csなどのアルカリ金属イオン及びアルカリ土類金属イオンのうちBe,M g,Baを含まない歯科用グラスアイオノマーセメント用フルオロアルミノシリケートガラス粉末。 【請求項2】比重が2.4〜3.5、平均粒径が0.02〜10μm であり、その成分中に換算量としてSiO 2 20〜50重量%,A l 2 O 3 20〜40重量%,SrO15〜40重量%,F 2 1〜20重量%,P 2 O 5 0〜15重量%を含み、実質的にLi,Na,K,Rb,Csなどのアルカリ金属イオン及びアルカリ土類金属イオンのうちB e,Mg,Ca,Baを含まない歯科用グラスアイオノマーセメント用フルオロアルミノシリケートガラス粉末。 【請求項3】比重が2.4〜3.5、平均粒径が0.02〜10μm であり、その成分中に換算量としてSiO 2 20〜50重量%,A l 2 O 3 20〜40重量%,SrO15〜40重量%,F 2 1〜20重量%,P 2 O 5 0〜15重量%を含み、実質的にLi,Na,K,Rb,Csなどのアルカリ金属イオン及びアルカリ土類金属イオンのうちB e,Mg,Baを含まないガラス粉末100重量部に対し0.01〜5 重量部の酸及び/またはフッ化物で該ガラス粉末表面が処理されている事を特徴とする歯科用グラスアイオノマーセメント用フルオロアルミノシリケートガラス粉末。 【請求項4】比重が2.4〜3.5、平均粒径が0.02〜10μm であり、その成分中に換算量としてSiO 2 20〜50重量%,A l 2 O 3 20〜40重量%,SrO15〜40重量%,F 2 1〜20重量%,P 2 O 5 0〜15重量%を含み、実質的にLi,Na,K,Rb,Csなどのアルカリ金属イオン及びアルカリ土類金属イオンのうちB e,Mg,Ca,Baを含まないガラス粉末100重量部に対し0.01 〜5重量部の酸及び/またはフッ化物で該ガラス粉末表面が処理されている事を特徴とする歯科用グラスアイオノマーセメント用フルオロアルミノシリケートガラス粉末。 |
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说明书全文 | 【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は歯科用セメント、特に歯科用グラスアイオノマーセメントに関するものである。 更に詳細に述べると歯科用グラスアイオノマーセメント用に提供されるフルオロアルミノシリケートガラス粉末に関するものである。 歯科用グラスアイオノマーセメントは基本的にはポリアクリル酸を主成分とした酸成分とフルオロアルミノシリケートガラス粉末とを水の存在下で反応させ硬化させるものであり、歯科分野では広範に使用される様になって来た材料の一つである。 グラスアイオノマーセメントは主体に対する親和性が極めて良好であり、歯質接着性があり、しかも硬化体が判透明性を有し審美性に優れているなどの特徴に加え、ガラス中にフッ素が含まれており、フッ素による歯質強化作用が期待出来る。 この様な多くの特徴を活かしてグラスアイオノマーセメントはう蝕窩洞の修復充填、クラウン・インレー・ブリッジや矯正用バンドの合着、窩洞の裏層、支台築造や予防填塞などの歯科分野で幅広い用途に使用されている。 しかしながら単にアルミノシリケートガラス粉末とポリアクリル酸とを組み合わせただけでは練和物の流動性が無く、操作性が悪い。 しかも硬化する迄に長時間を要するため口腔内ではセメント表面が唾液との接触によって崩壊し脆弱化すると共に最終強度も充分発揮するこが出来ない。 之等の欠点を克服するため数多くの方法が検討されて来たことは公知である。 例えば特開昭52−101893 前述した様に歯科用グラスアイオノマーセメントの改良に就いては種々検討されて来たが、未だ多くの欠点を有しており、理想的な歯科用セメントであるとは言い難い。 例えば歯科用リン酸亜鉛セメントのJIS規格T6602に従って測定された蒸留中の溶解度はリン酸亜鉛セメントの場合は0.03%程度であるが、グラスアイオノマーセメントの場合は0.2%以上であり、更に溶解性の低減が望まれている。 溶解性の低減により実際口腔内で臨床に供される場合の耐久性の向上が期待出来る。 この溶解性と関係するが、現在のグラスアイオノマーセメントは硬化過程の初期に於いて唾液に接触するセメント表面が脆弱化する現象が存在している。 完全に硬化していないセメント硬化体は表面が水に影響を受け易く、表面が溶解し透明性が失なわれる欠点がある。 この事は充填用として使われる場合、審美性に重大な欠陥をもたらす。 このめ充填直後に防水能力の有るバーニッシュを表面に塗布し、水の影響を遮断する必要がある。 更にセメント硬化体の破砕抗力は改良されて来てはいるが、歯質と比べて充分であるとは言えず、更に破砕抗力の向上が望まれている。 更に半製品の形で臨床家に供給される歯科材料の一般的特性として操作余裕時間が充分優り、しかも硬化時間は速い方が良い。 即ちセメント泥の流動性は必要なだけ保持され、その後出来るだけシャープに硬化して了うことが望まれる。 現在のグラスアイオノマーセメントはこの点に関しても必ずしも理想的であるとは言えないのが実情である。 本発明者等は前述した点の改良を目標として歯科用グラスアイオノマーセメントに使用されるフルオロアルミノシリケートガラス粉末に就いて検討を進めた結果、意外にもアルカリ金属を含まないガラスの特定のものは本発明の目的に叶ったものであることを見出した。 すなわち「比重が2.4〜3.5、平均粒径が0.02〜10μmであり、その成分中に換算量としてSiO 2 20〜50重量%,Al 2 O 3 20〜40 本発明によるフルオロアルミノシリケートガラス粉末を使用した歯科用グラスアイオノマーセメントは前述した様に溶解性が減少し耐久性が向上する。 しかも練和直後、硬化初期に於ける感水性が減少する。 また、硬化特性は極めて良好となり、セメント泥の流動性を有する時間がより接続し、硬化が進行すれば極めて速く硬まる。 本発明に使用されるガラス粉末の真比重は2.4〜3.5の範囲にあるものが望ましい。 ガラス粉末の真比重は比重ビンなどを用い通常用いられている方法で測定することが出来る。 粉末の比重が2.4未満の場合には粉末が軽過ぎ練和操作性が劣り練和し難いため比重は2.4以上であることが望ましい。 また、この粉末の組成では比重が3.5 本発明のガラス粉末の粒径は平均粒径が10μm以下であり0.02μm以上であることが必要である。 平均粒径が10 従来、一般的にグラスアイオノマーセメントに使用されて来たアルミノシリケートガラス粉末は所謂シリケートガラスである。 Si位置にAlが置換した構造を採るため電気的なバランスを採るためにも金属イオンの存在が必須である。 之等金属イオンの中で、特にアルカリ金属イオンはガラスの溶融点を下げる効果を有し、ガラス作製を容易にする効果もある。 しかしながらグラスアイオノマーセメントの性質には悪影響を及ぼすことが見出された。 例えば之等アルカリ金属イオンの含まれているガラス粉末を使用したグラスアイオノマーセメント硬化体は水中での溶解度が大きいことが判明した。 即ち、口腔内で使用された場合に耐水性悪化の一因となる。 従って之等アルカリ金属イオンを含有していないガラス粉末を使用したグラスアイオノマーセメントは溶解度が非常に減少する。 この事は長時間に渉って口腔内でセメントが適応された場合、硬化体の保持及び耐水性能に好結果をもたらす。 更に硬化初期過程に於ける感水性もアルカリ金属イオンを取り除くことにより減少した。 従ってセメント表面が初期硬化中に水に接触しても表面が白濁して透明性及び審美性を損なう現象も大幅に改良された。 従って本発明では実質的にLi,Na,K,Rb,Csなどのアルカリ金属イオンの含有量は零である。 即ち、本発明では故意にアルカリ金属化合物をガラス製造の原料に用いることはない。 更に本発明のアルカリ金属イオンを含まないフルオロアルミノシリケートガラス粉末は硬化特性に就いても好影響をもたらす。 セメント泥の充分な流動性を有する時間が延び、即ち操作余裕時間がより長く確保される。 つまり逆に言うならばアルカリ金属イオンを含んだガラス粉末を使用したグラスアイオノマーセメントは練和直後のセメント泥の粘度上昇が著しく、操作余裕時間が短いと言える。 一方、一般にグラスアイオノマーセメントの硬化過程に於いてはガラス粉末中のアルカリ土類金属イオンはアルミニウムイオより速く反応するため反応初期にはアルカリ土類金属イオンの役割が大きい。 しかしながらアルカリ土類金属イオンのうちBa 2+は稍々毒性を有していることが知られており、本発明の目的となる生体材料の1種である歯科用グラスアイオノマーセメントのガラス粉末中の反応成分に加えることは好ましくない。 Be及びMgのイオンが本発明のアルミノシリケートガラスに添加された場合、硬化反応を遅延し、シャープな硬化特性が得られない。 更に各種物性も低下する。 従って好ましいアルカリ土類金属イオンとしてはCa及びSrのイオンが挙げられるが、Srイオンがより好ましい。 CaイオンよりもSrイオンを含有したアルミノシリケートガラスの方が硬化反応はよりシャープであり、破砕抗力などの各種物性も優れている。 本発明ではSrイオンが必須成分である。 Caイオンは入らなくて何等差支えない。 Srイオンを含有したアルミノシリケートガラスはX線造影性が付与されるという利点もある。 X線造影性は予後の診断の際重要であり、特に充填や裏層などに用いられた場合にその位置の確認のために必要である。 本発明のガラスは従ってSi,Al,Sr,F,Oのイオンが主成分となりPイオンが入った方が好ましい組成となっている。 本発明では一般的にガラス組成を重量%で表示する場合に通常行なわれている様にSi,Al,Sr,PなどF以外のイオンを酸化物の状態に換算しFをその侭の量で計算して総重量を100%として組成範囲を100分率で限定した。 本発明ガラス組成中のSio 2の割合はガラス粉末全重量に対して20〜50重量%である。 Sio 2が50重量%を超えると強度が低下すると共に反応性が鈍くなり、グラスアイオノマーセメントとして使用出来なくなる。 更に硬化体の溶解性も増し、耐水性も劣る。 SiO 2が20重量%未満の場合はガラス作製が困難となると共にセメント硬化体の水中での溶解性が却って大きくなる強度が低下する。 SiO 2の原料としては珪砂(Si 本発明ガラス組成中のAl 2 O 3の割合はガラス粉末全重量に対して20〜40重量%であ。 20重量%未満では硬化反応が極めて緩慢となり、硬化体の物性にも悪影響を及ぼす。 Al 2 O 3が40重量%を超えた場合にはガラス溶融点が高くなり過ぎると共に透明性が得られる歯科用セメントとして審美性に劣る。 従って本発明ではAl 2 O 3の範囲を粉末全重量に対して20〜40重量%と規定した。 Al 2 O 3の原料としては例えばアルミナ(Al 2 O 3 ),水酸化アルミニウム〔Al(OH) 3 〕,カオリン(Al 2 O 3・2SiO 2 本発明のSrOは粉末全重量に対して15〜40重量%と限定した。 15重量%未満ではセメント泥の反応性が鈍くなると共にガラス作製が困難になる。 また、レントゲン造影性も低下してしまう。 40%を超えてガラス作製が困難になると共に操作余裕時間が短くなり、物性も低下し実際上、使用することが出来ない。 本発明のSrOの原料としては炭酸ストロンチウム(SrCO 3 )水酸化ストロンチウム〔Sr(OH) 2 〕,酸化ストロンチウム(SrO),フッ化ストロンチウム(SrF 2 ),リン酸ストロンチウム〔Sr 本発明のF 2は粉末全重量に対して1〜20重量%の範囲と規定した。 フッ素が1%未満ではガラスの溶融点が高過ぎる。 フッ素はガラス溶融工程上必要である。 即ちフッはガラスの溶融点を低下させる効果が大きく、融剤として作用する。 1%未満ではガラスの融点降下が顕著に表われない。 また1%未満では粉末の反応性も低下する。 リン酸塩もガラスの溶融点を低下させるのに、便利に使用出来るが、必ずしも含有させる必要はない。 但しリン酸塩はセメント泥の操作余裕時間を延長する効果がある。 このため或る程度含まれていた方が練和操作性は向上する。 但しP 2 O 5として15%を超えて含まれる場合は硬化反応が鈍くなり歯科用セメントとして適当でない。 従ってP 2 O 5としては0〜15重量%の範囲とした。 P 2 O 5の原料としては、例えばリン酸アルミニウム(AlPO 4 ),リン酸ストロンチウム〔Sr 3 (PO 4 ) 2 〕などが挙げられる。 以上、述べた様に本発明のアルミノシリケートガラスは 本発明のガラス粉末は通常の方法で溶解後、冷却し粉砕して得ることが出来る。 例えば原料を調合し混合して10 本発明の表面処理に使用する酸としては、例えばリン酸,塩酸,ピロリン酸,酒石酸,クエン酸,グルタル酸,リンゴ酸,酢酸などが挙げられるが、酸性物質である第1リン酸塩や第2リン酸塩なども含まれる。 また本発明の表面処理に使用するフッ化物としては特願昭60− 本発明のガラス粉末を歯科用グラスアイオノマーセメントに用いる場合に組み合わせるポリマー酸は公知のグラスアイオノマーセメント用硬化液が使用出来る。 例えば、ポリアクリル酸、アクリル酸共重合体、ポリマレイン酸などが挙げられる。 しかも既知の改良された硬化液も使用出来る。 例えば、特開昭52−101893号公報で開示されている多塩基性カルボン酸を含んだ硬化液は特に好ましい。 また、之等のポリマー酸や多塩基性カルボン酸の一部または全部を粉末化し本発明のガラス粉末と混合して実用に供することも出来る。 この場合、適量の水の存在下で練和すれば問題は無い。 以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を詳細に説明する。 実施例 1 水酸化アルミニウム〔Al(OH) 3 〕25.6g、珪砂(Si 実施例 2 カオリン(Al 2 O 3・2SiO 2・2H 2 O)34.0g、炭酸ストロンチウム(SrCO 3 )25.8g、リン酸アルミニウム(AlPO 4 )1 実施例 3 カオリン(Al 2 O 3・2SiO 2・2H 2 O)52.3g、フッ化ストロンチウム(SrF 2 )31.9g、リン酸アルミニウム(AlPO 4 ) 実施例 4 カオリン(Al 2 O 3・2SiO 2・2H 2 O)45.4g、珪砂(SiO 2 ) 実施例 5〜8 実施例1〜4の夫々で作製されたガラス粉末100gに対して1%チタンフッ化カリウムの水溶液を100g混合しスラリーを作製した。 水分を温度120℃の乾燥機で蒸発させ表面処理を行なった。 この様にして得られた粉末を夫々
2 PO 4 ) 3 ]の1%水溶液100gを夫々混合した。 水分を120℃の乾燥機で完全に蒸発させ表面処理を行なった。 この様にして得られた粉末夫々1.9gに対して市販のグラスアイオノマーセメント硬化液(商品名フジアイオノマータイプI液、製造記号
実施例 11〜14 実施例5〜8と同じ様に表面処理されたガラス粉末2.70 この結果、本例は充填用のグラスアイオノマーセメントとして優れた性能を示した。 比較例 1 珪砂(SiO2 )40g、アルミナ(Al 2 O 3 )26g、フッ化ソーダ(NaF)12g、炭酸カルシウム(CaCO 3 )15g、及びリン酸カルシウム〔Ca 3 (PO 4 ) 2 )〕7gを秤量し、混合した後、磁製ルツボに入れ1150℃で3時間電気炉内で溶融した。 溶融後、空気中で放冷しボールミルで20時間粉砕し
2 ,0.65%,1.5
比較例 2 比較例1のガラス粉末100gに対し1%のチタンフッ化カリウムの水溶液を100g混合しスラリーを作製した。 水分を温度120℃の乾燥機で蒸発させて表面処理を行なった。 この様にして得られた粉末1.5gに対し市販のグラスアイオノマーセメント硬化液1.0gの割合で練和し、実施例1と同様にちょう度,操作余裕時間,初期硬化時間, 比較例 3 比較例2と同様のセメント粉末と硬化液を準備し、その練和の割合を粉末2.2gに対し液1.0gとして充填用のちょう度とした。 この物性を実施例11〜14と全く同様に求めた。 ちょう度,操作余裕時間,初期硬化時間,破砕抗力,崩壊率,初期硬化直後の崩壊率は夫々30mm,2分20秒,4分15 実験例 1 実施例1〜10及び比較例1のセメント練和泥を厚さ1mm 本発明のグラスアイオノマーセメント用ガラス粉末を使用したグラスアイオノマーセメントは、特に崩壊性が少なく、初期硬化直後の感水性が少ないばかりか、操作余裕時間が延びると共に初期硬化時間が遅れないなど硬化特性が改良され、更に練和操作性が向上すると共に破砕抗力など物性に優れた性能を発揮する。 更にその硬化体にはレントゲン造影性も付与されていることから予後の診断が非常にし易くなった。 この様に歯科用セメントとして優れたものであった。 ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−215234(JP,A) |