ガラス繊維ボード及びその製造方法

申请号 JP2014506345 申请日 2012-05-11 公开(公告)号 JP5816742B2 公开(公告)日 2015-11-18
申请人 エルジー・ハウシス・リミテッド; LG HAUSYS,LTD.; 发明人 イ ミョン; ジョン スンムン; チャン ソク; キム ウンヂュ;
摘要
权利要求

硫酸アルミニウムと酸化ナトリウムとの反応の結果物を含む無機バインダー溶液を準備する段階; ガラス繊維と前記無機バインダー溶液を撹拌して混合溶液を作る段階; 前記混合溶液から水を除去して抽出物を得る段階;及び 前記抽出物を圧縮、乾燥する段階;を含むことを特徴とするガラス繊維ボードの製造方法。前記無機バインダー溶液はアルミニウム化合物を含むことを特徴とする、請求項1に記載のガラス繊維ボードの製造方法。前記アルミニウム化合物は水酸化アルミニウムであることを特徴とする、請求項2に記載のガラス繊維ボードの製造方法。前記アルミニウム化合物の乾燥生成物は酸化アルミニウムであることを特徴とする、請求項2に記載のガラス繊維ボードの製造方法。前記無機バインダー溶液の全体重量のうち無機バインダーの含量は0.1〜1重量%であることを特徴とする、請求項1に記載のガラス繊維ボードの製造方法。前記混合溶液の全体重量のうちガラス繊維は0.5〜1重量%であることを特徴とする、請求項1に記載のガラス繊維ボードの製造方法。前記圧縮時の圧は2.0〜2.4kg/cm2であることを特徴とする、請求項1に記載のガラス繊維ボードの製造方法。前記乾燥時の乾燥温度は250〜300℃であることを特徴とする、請求項1に記載のガラス繊維ボードの製造方法。前記乾燥時の乾燥時間は10〜15分であることを特徴とする、請求項1に記載のガラス繊維ボードの製造方法。ガラス繊維を準備する段階; 硫酸アルミニウムと水酸化ナトリウムとの反応の結果物を含む無機バインダー溶液を準備する段階; 前記無機バインダー溶液を前記ガラス繊維に塗布する段階;及び 前記無機バインダー溶液が塗布されたガラス繊維を圧縮、乾燥する段階;を含むことを特徴とするガラス繊維ボードの製造方法。前記無機バインダー溶液はアルミニウム化合物を含むことを特徴とする、請求項10に記載のガラス繊維ボードの製造方法。前記アルミニウム化合物は水酸化アルミニウムであることを特徴とする、請求項11に記載のガラス繊維ボードの製造方法。前記アルミニウム化合物の乾燥生成物は酸化アルミニウムであることを特徴とする、請求項11に記載のガラス繊維ボードの製造方法。前記無機バインダー溶液の全体重量のうち無機バインダーの含量は0.1〜1重量%であることを特徴とする、請求項10に記載のガラス繊維ボードの製造方法。前記圧縮時の圧力は2.0〜2.4kg/cm2であることを特徴とする、請求項10に記載のガラス繊維ボードの製造方法。前記乾燥時の乾燥温度は250〜300℃であることを特徴とする、請求項10に記載のガラス繊維ボードの製造方法。前記乾燥時の乾燥時間は10〜15分であることを特徴とする、請求項10に記載のガラス繊維ボードの製造方法。

说明书全文

本発明は、ガラス繊維ボード及びその製造方法に関し、より詳細には、最適化された無機バインダーを適用することによって初期断熱性能及び経済性に優れた、真空断熱材用ガラス繊維ボード及びその製造方法を提供する技術に関する。

真空断熱材用ガラス繊維ボードは、600×600mmを基準にして15年以上の優れた長期耐久性能及び3.0mW/mk以下の優れた初期熱伝導率を提供する。

一般に、ガラス繊維ボードは、マイクロガラス繊維と一般ガラス繊維を6:4〜9:1で混合し、pH2〜4の溶液で撹拌した後、ボード形態に乾燥して生産する。前記撹拌過程でマイクロガラス繊維の撚りが発生するので、製造が容易であり、断熱性能に優れる。

しかし、直径1〜3μmのマイクロガラス繊維を生産するためには火炎法を用いるが、この方法によると、製造過程で公害が誘発され、良品率が低調であり、生産単価が非常に高いという問題がある。このような理由で生産が一部の国家のみで可能な実情にあり、ヨーロッパの場合、直径4μm以下のガラス繊維を取り扱うことに対しても人体有害性の理由で規制している。

したがって、直径4μm以上の標準化されたガラス繊維を使用した真空断熱材用芯材の開発が必要となった。

標準化されたガラス繊維を使用してボードを製造するためにはバインダーが必要である。これは、直径4μm以上のガラス繊維は直鎖状であるので、マイクロガラス繊維とは異なって撚り現象が発生しないためである。

一般的な無機バインダーを使用する場合、乾燥時の分の移動によってバインダーも共に挙動し、表面のみに硬化現象が発生し、これは、断熱性能の低下につながる。

したがって、標準化されたガラス繊維に最適化された無機バインダーを適用することによって、乾燥後にもバインダーとガラス繊維が均一に分布するボードの提供が必要であった。

特開昭63−091206号公報

本発明の目的は、標準化されたガラス繊維に最適化された無機バインダーを適用することによって、乾燥後にもバインダーとガラス繊維が均一に分布するボードを提供し、初期断熱性能及び経済性に優れた、真空断熱材用ガラス繊維ボード及びその製造方法を提供することにある。

前記目的を達成するための本発明の一実施例に係るガラス繊維ボードは、ガラス繊維及び無機バインダーを含み、前記無機バインダーは、アルミニウムを含む酸性溶液と塩基性溶液を中和反応させて生成されるアルミニウム化合物を含むことを特徴とする。

また、前記目的を達成するための本発明の一実施例に係るガラス繊維ボードの製造方法は、ガラス繊維と無機バインダー溶液を撹拌して混合溶液を作る段階と、前記混合溶液から水を除去して抽出物を得る段階と、前記抽出物を圧縮、乾燥する段階とを含むことを特徴とする。

また、前記目的を達成するための本発明の更に他の実施例に係るガラス繊維ボードの製造方法は、ガラス繊維を準備する段階と、無機バインダー溶液を前記ガラス繊維に塗布する段階と、前記無機バインダー溶液が塗布されたガラス繊維を圧縮、乾燥する段階とを含むことを特徴とする。

本発明に係るガラス繊維ボードは、標準化されたガラス繊維を使用して生産性に優れ、公害の発生がなく、経済性に優れる。

また、最適化された無機バインダーを適用することによって、ガラス繊維とバインダーが均一に分布し、断熱性能に非常に優れる。

本発明に係るガラス繊維ボードの製造方法の模式図である。

本発明に係るガラス繊維ボードの更に他の製造方法の模式図である。

本発明の実施例及び比較例に係るガラス繊維ボードの初期熱伝導率を示したグラフである。

本発明の比較例に係るガラス繊維ボードのSEM撮影写真である。

(a)は、本発明の実施例に係るガラス繊維ボードのSEM撮影写真で、(b)は部分拡大図である。

その他の各実施例の具体的な事項は、詳細な説明及び添付の図面に含まれている。

本発明の利点及び/又は特徴、そして、それらを達成する方法は、添付の図面と共に詳細に説明している各実施例を参照すれば明確になるだろう。しかし、本発明は、以下で開示する各実施例に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態に具現可能である。ただし、本実施例は、本発明の開示を完全にし、本発明の属する技術分野で通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであって、本発明は請求項の範疇によって定義されるものに過ぎない。

以下では、添付の図面を参照して本発明に係る真空断熱材及びその製造方法について詳細に説明する。

ガラス繊維ボード

本発明のガラス繊維ボードは、ガラス繊維、無機バインダーを含み、前記無機バインダーは、アルミニウムを含む酸性溶液と塩基性溶液を中和反応させて生成されるアルミニウム化合物を含むことを特徴とする。

ここで、前記ガラス繊維は、一般に真空断熱材の芯材用として使用されるものであれば制限がないが、特に、公害がなく、且つ生産が容易な、標準化されたガラス繊維であることが望ましい。特に、ガラス繊維の直径が6μm以下であるものが、製造の容易性の側面で望ましい。

前記無機バインダーは、アルミニウムを含む酸性溶液と塩基性溶液を中和反応させて生成されるアルミニウム化合物を含む。

ここで、前記アルミニウムを含む酸性溶液は硫酸アルミニウムであることが望ましく、塩基性溶液は水酸化ナトリウムであることが望ましい。

前記塩基性溶液は、アルミニウムを含む酸性溶液と反応してアルミニウム化合物(塩)を生成し、前記アルミニウム化合物(塩)は、ガラス繊維のバインダーとしての役割をする。

すなわち、本発明は、塩基性溶液とアルミニウムを含む酸性溶液を中和反応させて生成されるアルミニウム化合物を無機バインダーとして活用しているが、前記アルミニウム化合物(塩)は水酸化アルミニウムであり得る。

アルミニウムを含む酸性溶液として硫酸アルミニウムを選択し、塩基性溶液として水酸化ナトリウムを選択する場合、前記アルミニウム化合物(塩)の生成過程は、次の反応式から確認することができる。

Al2(SO4)3(s)+6NaOH(aq)→2Al(OH)3(s)+6Na+(aq)+3SO42−(aq)

前記中和反応によって形成されたアルミニウム化合物(塩)は、乾燥していると共に水の移動によって挙動しなく、ガラス繊維の間に均一に分布して優れたバインダーとしての役割をする。

前記アルミニウム化合物(塩)の乾燥生成物は酸化アルミニウムであり、生成過程は次の通りである。

2Al(OH)3(s)→Al2O3(s)+3H2O(g)

前記乾燥生成物である酸化アルミニウムは、ガラス繊維の間に均一に分布しながら、直径が4〜6μmの標準化された各ガラス繊維がよく固まり合っていられるようにバインダーとしての役割をする。

ガラス繊維ボードの製造方法

本発明の一実施例に係るガラス繊維ボードの製造方法は、図1に示したように、ガラス繊維と無機バインダー溶液を撹拌して混合溶液を作る段階(S100)と、前記混合溶液から水を除去して抽出物を得る段階(S110)と、前記抽出物を圧縮、乾燥する段階(S120)とを含むことを特徴とする。

まず、ガラス繊維と無機バインダー溶液を撹拌して混合溶液を製造する(S100)。

前記ガラス繊維は、一般に真空断熱材の芯材用として使用されるものであれば制限がないが、特に、公害がなく、且つ生産が容易な、標準化されたガラス繊維であることが望ましい。特に、ガラス繊維の直径が6μm以下であるものが、製造の容易性の側面で望ましい。

前記無機バインダー溶液は、無機バインダーと水を混合して製造する。本発明で使用される無機バインダーについては前記で詳細に説明したので、本項目ではそれについての説明は省略する。

無機バインダーの含量は、無機バインダー溶液の全体重量のうち0.1〜1重量%であることが望ましい。これは、無機バインダーの含量が0.1重量%未満である場合はボード強度に問題があり、無機バインダーの含量が1重量%を超える場合は熱伝導率上昇の問題があるためである。

ガラス繊維の含量は、混合溶液の全体重量のうち0.5〜1重量%であることが望ましい。これは、ガラス繊維の撹拌時に均一な分散度を確保するためである。

撹拌回転数には制限がないが、ガラス繊維と無機バインダーが均一に混ざるように十分に撹拌して混合溶液を完成する。

次に、前記混合溶液から水を除去して抽出物を製造する(S110)。

水を除去するためには篩を使用する。混合溶液を篩に通過させると、水は篩を通して落ち、ガラス繊維とバインダーが混合された抽出物のみが残るようになる。

その後、抽出物を真空吸入するが、これを通して、残余水分を除去して乾燥時間を短縮できるようになる。

次に、前記抽出物を圧縮、乾燥してガラス繊維ボードを完成する(S120)。 このとき、圧縮時の圧は2.0〜2.4kg/cm2であることが望ましく、乾燥温度は250〜300℃であることが望ましく、乾燥時間は10〜15分であることが望ましい。

前記圧縮圧力が2.0kg/cm2未満である場合は、ガラス繊維が厚さ方向に対して垂直に配列されないという問題があり、前記圧縮圧力が2.4kg/cm2を超える場合は、過度な圧縮によってガラス繊維の物性が低下するおそれがある。

前記乾燥温度が250℃未満である場合は、ガラス繊維が十分に乾燥されないという問題があり、前記乾燥温度が300℃を超える場合は、ガラス繊維の物性が低下するおそれがある。

前記乾燥時間が10分未満である場合は、ガラス繊維が十分に乾燥されないおそれがあり、前記乾燥時間が15分を超える場合は、既に十分な乾燥が行われているため、時間に対比して乾燥効果が低下する。

本発明の更に他の実施例に係るガラス繊維ボードの製造方法は、図2に示したように、ガラス繊維を準備する段階(S200)と、無機バインダー溶液を前記ガラス繊維に塗布する段階(S210)と、前記無機バインダー溶液が塗布されたガラス繊維を圧縮、乾燥する段階(S220)とを含むことを特徴とする。

準備されたガラス繊維に無機バインダー溶液を塗布する段階(S210)において、その塗布方法には制限がないが、アルミニウムを含む酸性溶液と塩基性溶液を混合した後、これをスプレー方式で噴射する方式で塗布することが望ましい。

その他の段階は、前記の本発明の一実施例と同一であるので、それについての具体的な説明は省略する。

以下、具体的な実施例を通して、本発明のガラス繊維ボード及びその製造方法を説明する。

実施例及び比較例(ガラス繊維ボードの製造)

実施例1

直径4μmのガラス繊維と直径6μmのガラス繊維を7:3の割合で混合したガラス繊維を準備した。その後、水酸化ナトリウム及び硫酸アルミニウム混合物3gを、別途に準備された水1Lに投入し、バインダー溶液を準備した。前記の準備されたガラス繊維を前記バインダー溶液に対して1重量%の割合で投入し、撹拌機を使用して300回回転することによって撹拌した。撹拌が終了した溶液を篩にかけて水を抽出し、真空吸入した後、2.0kg/cm2の圧力で30秒間圧縮した。その後、圧縮された抽出物を250℃で10分間乾燥させ、ガラス繊維ボードを製造した。

実施例2

水酸化ナトリウム及び硫酸アルミニウム混合物1.5gを水1Lに投入してバインダー溶液を準備した点を除いては、実施例1と同一の過程でガラス繊維ボードを製造した。

実施例3

水酸化ナトリウム及び硫酸アルミニウム混合物5gを水1Lに投入してバインダー溶液を準備した点を除いては、実施例1と同一の過程でガラス繊維ボードを製造した。

実施例4

水酸化ナトリウム及び硫酸アルミニウム混合物10gを水1Lに投入してバインダー溶液を準備した点を除いては、実施例1と同一の過程でガラス繊維ボードを製造した。

実施例5

水酸化ナトリウム及び硫酸アルミニウム混合物20gを水1Lに投入してバインダー溶液を準備した点を除いては、実施例1と同一の過程でガラス繊維ボードを製造した。

比較例1

水酸化ナトリウム及び硫酸アルミニウム混合物を全く入れていない点を除いては、実施例1と同一の過程でガラス繊維ボードを製造した。

比較例2

汎用されているシリカゾルをバインダーとして使用し、通常の方法でガラス繊維ボードを製造した。

比較例3

レゾール型フェノール樹脂と尿素樹脂を80:20の質量比で混合した混合物を水で溶解させた樹脂溶液(固形分40%)を用意し、樹脂溶液の固形分換算で100重量部、水性シリカゾル3重量部、硫酸アンモニウム2重量部、中質オイルエマルジョン2重量部を混合撹拌し、25%のアンモニア水でpH8.0に合わせた後、固形分が18%になるように水で希釈し、無機繊維用水性バインダーを得た点を除いては、実施例1と同一の方法でガラス繊維ボードを製造した。

評価

1.初期熱伝導率

(1)水酸化ナトリウム及び硫酸アルミニウムの含量による熱伝導率

実施例1〜5、比較例1によって製造されたガラス繊維ボードの初期熱伝導率を測定した。

測定結果は、図3に示したように、水酸化ナトリウム及び硫酸アルミニウム混合物が1.5〜5gであるとき、初期熱伝導率に最も優れるという事実を確認できた。特に、実施例1の場合、初期熱伝導率が最も低いので、断熱効果に非常に優れていた。

(2)比較例2、3の熱伝導率

比較例2、3によって製造されたガラス繊維ボードの初期熱伝導率を測定した。

測定結果は、下記の表1に示した。

2.EDS分析

実施例3、4と比較例1によって製造されたガラス繊維ボードの成分分析を通して、ガラス繊維の間に存在するバインダーの含量を導出した。このために製造されたガラス繊維ボード試片1個当たり、2個の地点に対する成分を分析した後、平均値に基づいてバインダー含量を算出した。バインダー含量は下記の表2に示す通りである。

3.SEM分析を通したバインダー検証

バインダーがガラス繊維に均一に分布しているかどうかを確認するために、SEM分析を施行した。

比較例1によって製造されたガラス繊維ボードのSEM写真は図4に示し、実施例1によって製造されたガラス繊維ボードのSEM写真は図5に示した。

図4と図5を対比してみると、本発明の実施例に係るガラス繊維ボードの場合、ガラス繊維の表面に酸化アルミニウムが均一に分布するという事実を確認することができた。

以上では、本発明に係る具体的な実施例について説明したが、本発明の範囲から逸脱しない限度内では多様な変形が可能であることは当然である。そのため、本発明の範囲は、上述した実施例に限定して定めてはならなく、後述する特許請求の範囲のみならず、この特許請求の範囲と均等なものによって定めなければならない。

以上のように、本発明は、限定された実施例と図面に基づいて説明したが、本発明は、前記の実施例に限定されるものではなく、本発明の属する分野で通常の知識を有する者であれば、このような記載から多様な修正及び変形が可能である。したがって、本発明の思想は、下記に記載した特許請求の範囲によってのみ把握しなければならなく、その均等又は等価的変形はいずれも本発明の思想の範疇に属すると言えるだろう。

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