Method for producing a cement composition

申请号 JP24964887 申请日 1987-10-02 公开(公告)号 JP2582090B2 公开(公告)日 1997-02-19
申请人 レッドランド テクノロジー リミテッド; 发明人 ERITSUKU RIRUSHU; ANTONII BAAUAA;
摘要
权利要求 (57)【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】100μmより大きい直径を有する粒子状成分が実質的にないセメント組成物を製造する方法であって、前記組成物が、以下の成分、 (a) 少なくとも1種の水硬性セメントであって、前記セメントがポルトランドセメント又はアルミン塩酸セメントである水硬性セメント、 (b) 少なくとも1種の重合性のラテックスであって、前記重合体が前記セメント100重量部につき1〜20
    重量部の量で存在する前記ラテックスと、 (c) 前記水硬性セメント100重量部につき8〜20重量部の量の全水と、 の混合物からなるドーまたはペーストから形成され、 前記重合体のラテックスが、単一の有機重合体成分を提供しかつ水性媒質中に懸濁されている水不溶性重合体のコロイド粒子を含有し、 前記成分(a)、(b)及び(c)を混合して一様な組成物を作った後、該組成物を可塑化しかつ該組成物をドー状またはペースト状コンシステンシーの物質へ変化させるために高剪断混合にかけかつ硬化前に該軟物質に真空又は圧力をかけることによって該組成物から空隙を実質的に除去することを特徴とする方法。
  • 【請求項2】前記混合物が、前記セメント100重量部に基づいて、1〜5重量部の重合体と、12〜16重量部の水とを含む特許請求の範囲第1項記載の方法。
  • 【請求項3】前記重合体が、天然又は合成ゴム、もしくは熱可塑性又は熱硬化性樹脂である、特許請求の範囲第1項又は第2項記載の方法。
  • 【請求項4】前記合成ゴムが、スチレンとブタジエンとの共重合体であり、あるいは、前記熱可塑性樹脂が、ポリアクリル酸エステル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン−酢酸ビニル又はポリ塩化ビニリデンであり、あるいは前記熱硬化性樹脂が、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、
    ウレタン樹脂又はアクリル樹脂である、特許請求の範囲第3項記載の方法。
  • 【請求項5】前記水硬性セメントが、速硬性ポルトランドセメントである特許請求の範囲第1〜第4項のいずれか1項に記載の方法。
  • 【請求項6】100μm未満の直径を有する微粉砕充填剤をも含む、前記特許請求の範囲第1項〜第5項のいずれかに記載の方法。
  • 【請求項7】前記充填剤が、溶鉱炉スラグ、微粉砕燃料灰又は天然ポゾランである、特許請求の範囲第6項記載の方法。
  • 【請求項8】前記ポゾランが、実質的に50A〜0.5μmの粒径分布を有する無定形シリカである、特許請求の範囲第7項記載の方法。
  • 【請求項9】更に、繊維又は織物強化材をも含む、前記特許請求の範囲第1項〜8項のいずれかに記載の方法。
  • 【請求項10】前記繊維が、フィブリル化したポリプロピレン又はポリエチレンもしくは両者の共重合体でありかつ0.1%伸びで測定して少なくとも10GPaのセカント弾性率を有する、特許請求の範囲第9項記載の方法。
  • 【請求項11】前記高剪断混合が、押出機を用いて行われる。 特許請求の範囲第1項〜第10項に記載の方法。
  • 【請求項12】前記形成した組成物の見掛けの体積の2
    %未満が、100μmより大きい孔径を有する細孔からなる、特許請求の範囲第1項〜第11項記載の方法。
  • 【請求項13】前記形成した組成物の見掛けの体積の2
    %未満が、50μmより大きい孔径を有する細孔からなる特許請求の範囲第12項記載の方法。
  • 【請求項14】前記形成した組成物の見掛けの体積の2
    %未満が、15μmより大きい孔径を有する細孔からなる特許請求の範囲第13項記載の方法。
  • 【請求項15】前記組成物が、屋根用要素又は建築物の外壁の外装として使用される製品を形成するために、成形されかつ硬化される特許請求の範囲第1項〜第14項のいずれに記載の方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 本発明はセメント組成物の製造方法に関する。 特に、
    本発明は硬性セメントと水と重合体ラテックスの水性分散液とからなるセメント組成物の製造方法に関する。

    本明細書中の“重合体ラテックス”という用語は水性媒質中の懸濁されている水不溶性重合体物質の小粒子すなわちコロイド状粒子を意味する。 かかる粒子は熱学的に不安定であり、会合によって界面積を減少して巨視相へ変化する傾向を有する。 重合体ラテックスとは熱力学的に安定な系と考えられる重合体溶液と対比した用語である。

    本明細書中に於て“水硬性セメント”という用語は水の添加、すなわち水の存在下で凝結しかつ硬化する(cu
    reまたはharden)物質を意味する。 水硬性セメントは、
    例えば、ポルトランドセメントのような珪酸塩セメントであってもよく、あるいはアルミン酸塩セメントであってもよい。 この用語は2種以上の異なる水硬性セメントの混合物を含む。

    セメント生成物の製造に於ては、得られた生成物が高強度、特に高い曲げ強さを有することが望ましい。 このことは生成物を建築用生成物、例えば屋根用スレートとして用いる場合に特に重要であり、かかる用途に用いるためには、生成物が少なくとも15MPa、有利には40MPaの曲げ強さを有するばかりでなく、生成物、例えば屋根用スレート、の強度がその寿命中ずって保たれるような良好な耐久性すなわち a) 気候条件の変動、特に連結−融解条件ならびに交互の降雨および日照のサイクル。

    b) 紫外線照射、 c) 酸性降雨、および d) 要素による表面の摩耗と に対する良好な抵抗をも有していなければならないことが望ましい。

    水硬性セメントと水のみからなる通常の水硬性セメントペーストから製造されるセメント生成物は、一般に強度が低く、特に曲げ強さが低く、耐久性に乏しい。 例えば、典型的な粒径範囲の広がりを有する通常の水硬性セメントとかかる組成物に通常用いられる量の水とからなるセメント組成物から製造された屋根用スレートは5−
    10MPaのような低い曲げ強さを有する可能性がある。 さらに、かかるセメント生成物は、その中に実質的な量の骨材(すなわち砂または砕石など)が含まれなければ、
    通常、自然の風化条件下で耐久性が無い。

    かかるセメント組成物の強度が向上させるために種々の提案がなされている。 例えば、かかる組成物から製造される生成物の曲げ強さおよび(または)衝撃強さは組成物中に繊維を含むことによって向上させ得ることが知られている。 かかる繊維強化セメントペーストは、時々、自然の気候中で受容できるように耐久性であり、最もよく知られた例はアスベストセメントである。

    過去に於てセメント生成物の曲げ強さを増すために用いられた繊維物質には、アスベスト、ガラス、鋼、セラミック、重合体物質、植物の繊維が含まれる。 しかし、
    かかる繊維の使用には幾つかの欠点がある。 かかる物質を含む組成物から製造される生成物の曲げ強さは短、中期に於ては40MPaの程度の数値へかなり増加され得るが、長期に於ては、繊維の存在が生成物の強度に悪影響を与える可能性である。 というのは、繊維がアルカリ侵食のために劣化され、それと長期間の風化とが一緒になって最終生成物の耐久性に悪影響を与える可能性があるからである。 さらに、かかる繊維物質の使用はセメント組成物の処理の困難さを倍加する可能性があり、ある種の繊維、例えばアスベスト、の場合には、繊維物質の発癌性および(または)毒性のための健康上の危険を含むことがあり得る。

    セメント生成物の強度を向上させるために数多くの提案もなされている。 例えば、低空隙率および高曲げ強さを有する生成物を製造するために資本集約的高圧製造、
    圧密、振動装置を用いることができる。 かかる提案はセメントペースト、モルタル、セラミック物質からの生成物の製造に利用された。 もう1つの提案は、かかる組成物から製造される生成物中の空隙を大きな程度に除去することができる処理助剤の組成物への添加を含む。 この目的のために適当であることがわかった唯一の処理助剤は水溶性重合体であり、特に、低い水/セメント比(例えば水硬性セメント100部につき水30重量部未満)を有する組成物の場合に水溶性重合体の使用が提案されている。

    先行技術に於て処理助剤として記載されている重合体の例はセルロースエーテル、特にヒドロキシプロピルセルロースエーテル、およびまたポリアクリルアミド、加水分解ポリ酢酸ビニル、カルボキシル基含有水分散性重合体である。 これらすべての処理助剤は初期にはセメント生成物の性質に有用な改善を与えるが、実際には、セメント生成物はこの有用な初期の性質を失うことがわかった。 これは硬化後、長期間風雨にさらされるときにセメント生成物中に存在するアルカリ性媒質中で処理助剤が再溶解、膨潤または劣化するためと考えられる。 かかる処理助剤の使用のための提案はセメント/水組成物中に25重量%までの処理助剤の使用を記載している。

    上記の型のセメント組成物および生成物を記載している公告された特許明細書の例は英国特許明細書第1,563,
    190号およびヨーロッパ特許明細書第0021681号,第0021
    682号,第0030408号,第0038126号,第0055035号である。

    これらの特許明細書に記載されている多数の組成物は比較的大きい比率の処理助剤を含むという欠点がある。

    かかる組成物から製造される生成物の改良された微細構造および強度増加は大部分組成物混合物のレオロジーに及ぼす重合体の影響からもたらされるものと思われる。 しかし、これらの組成物から得られる硬化生成物中では、重合体は組成物のセメント物質間の接着剤として作用する。 この場合、重合体によって与えられる結合の強度は他の因子の中で特に組成物の含水量に依存する。
    従って、最終的に、十分な水が有効であるならば、重合体が再溶解するかまたは強度を失うかあるいは劣化するためにかなりの強度の損失があるであろう。 かくして、
    上に挙げた明細書中に記載されている多数の組成物は、
    乾時には比較的高い初期曲げ強さを有するが、混時には十分な強度をもたないか、あるいは建築用生成物としての使用のための十分な耐久性がない。 このことは、かかる組成物から製造された生成物について、建築用生成物が経験する条件をシミュレートする条件下で試験するとき、例えば、吸水性試験または生成物の反復凍結融解を含む試験、あるいは反復湿潤乾燥を含む試験に於ける曲げ強さの顕著な低下によって示された。

    本発明者らは、比較的少量の水溶性重合体を有する生成物は水による侵食を受けにくいことを発見した。 すなわち、硬化組成物は乾燥状態に於ける強度に比べて水で飽和されるとき低い強度を有し、かつかかる生成物は水へ暴露中に強度を徐々に失う可能性があり、かつ凍結−
    融解条件または湿潤乾燥サイクルにかけられるとき破壊するであろう。 かかる生成物は、水溶性重合体が組成物の高価な成分であるので、先行技術が記載している生成物よりも製造費用が少ない。

    本発明者は、本発明者らの同時係属特許出願第852572
    3号中で、水および自然風化に対する感受性が重合体連鎖間の化学的橋かけを起こさせる反応剤の添加によって減少され、重合体を水に不溶性にしかつ吸水を少なくし、その結果、重合体の膨潤および生成物の強度損失を少なくすることを開示した。 この方法によって強い耐水性、耐久性生成物を得ることができるが、本発明者らは、ある種の用途に対して、水性アルカリまたは水中で特に高アルカリ性pHに於て安定であるマトリックスからの水の除去によって分散粒子が合一する能力のある重合体ラテックスを建築用生成物の処理助剤として用いることによって高強度セメントの環境感受性を克服することが好ましいことを発見した。 水溶性重合体と比べて、これらの添加剤は完全に不溶性であり、溶液を生成せず、
    固有の不溶性をも有し、高強度セメントペーストの透過性を減少する作用をする。 かかる重合体ラテックスは安価であり、水溶性重合体の量に比べてある種の用途のためには幾らか多量を用いねばならないことがあり得るとしてもそれでも経済的である。

    水硬性セメントで製造されるモルタルおよびコンクリートへの重合体ラテックスの添加は公知である。 重合体ラテックスは水と水硬性セメントとの混合物により大きい可塑性とワーカビリティとを与え、水/セメント比の減少を可能にし、その結果、硬化生成物により大きい強度と不透過性とを与える。

    セメント変性剤として従来提案されている重合体ラテックスには、スチレン−ブタジエン共重合体、天然ゴム、酢酸ビニル重合体、アクリルエステル重合体、ポリ塩化ビニリデンが含まれる。 これらのラテックスは、通常、セメント中に見いだされる高pHおよびイオン濃度に於て凝集および凝固を防ぐために、立体またはイオン安定化機構によって安定化される。

    例えば、米国特許第2,662,064号はセメントと繊維充填剤と安定化ラテックスとを含むポンプ輸送可能なセメント組成物を記載している。 同様に、カナダ国特許第1,
    143,385号は重合体ラテックスを有するセメント充填剤組み合わせを記載している。

    セメント中に於ける現行の使用に於ては、0.05−0.2
    の重合体/セメント重量比に於て0.3−0.6の水/セメント重量比が知られている。 かかる結合系と砂と一緒に用いて舗装材料、床材料、接着剤、デッキカバリングライニングのためのモルタルを製造する。

    上記組成物から製造される生成物は、高い水/セメント比および空気含量の結果として、従来記載されている水溶性重合体が用いられる生成物と比べて曲げ特性が比較的弱い。 2−15MPaの曲げ強さ普通である。 かかる組成物の水/セメント比を減少しかつ同時にモルタルまたはコンクリートの良好な圧密を与えるため特殊な手段を用いることによって、生成物が乾燥しているときに20−
    25MPaのような高い曲げ強さを得ることができる(例えば英国特許第2,101,984号記載のコンクリートおよびモルタル)。 しかし、水で飽和または部分的に飽和されるとき、これらの生成物は強度が典型的に30−40%減少する。

    本発明の重合体ラテックスの添加によって変性された水硬性セメントからの低い対水感受性と良好な耐久性とを有する高強度生成物を提供することを目的とする。

    従って、本発明は、100μmより大きい直径を有する粒子状成分が実質的にないセメント組成物を製造する方法であって、前記組成物が、以下の成分、 (a) 少なくとも1種の水硬性セメントであって、前記セメントがポルトランドセメント又はアルミン酸塩セメントである水硬性セメント、 (b) 少なくとも1種の重合性のラテックスであって、前記重合体が前記セメント100重量部につき1〜20
    重量部の量で存在する前記ラテックスと、 (c) 前記水硬性セメント100重量部につき8〜20重量部の量の全水と、 の混合物からなるドーまたはペーストから形成され、 前記重合体のラテックスが、単一の有機重合体成分を提供しかつ水性媒質中に懸濁されている水不溶性重合体のコロイド粒子を含有し、 前記成分(a)、(b)及び(c)を混合して一様な組成物を作った後、該組成物を可塑化しかつ該組成物をドー状またはペースト状コンシステンシーの物質へ変化させるために高剪断混合にかけかつ硬化前に該軟物質に真空又は圧力をかけることによって該組成物から空隙を実質的に除去することを特徴とする方法を提供する。

    好ましくは、混合物はセメント100重量部につき1−
    5重量部の重合体とセメント100部につき12−16重量部の水とを含む。

    セメント組成物中に水不溶性重合体を用いることによる強度増加の機構は明確ではないが、科学的モデルは提案されており、重合体の機構はセメント粒の潤滑であり、かくして高剪断および圧力および(または)真空の条件下に於て空気排除を容易にすることだと言われている。 同様に、ラテックス添加によるレオロジー変性(rh
    eological modification)の機構も明らかではないが、
    1つの説明は重合体が個々のセメント粒を包んで潤滑するとしている。

    いずれの場合に於ても、水不溶性重合体またはラテックス重合体は恐らす硬化および乾燥過程中にセメントの水和生成物と共マトリックスを形成し、かくしてセメント粒子間の接着を改良する。

    本発明の実施に於て増加した強度と耐久性とをもたらすための多くの型の重合体ラテックスを用いることができる。 適当なラテックスの例には、天然および合成ゴムのようなエラストマー重合体、ポリアクリル酸エステル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニルのような熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂のような熱硬化性樹脂が含まれる。 ラテックスの重合体は水不溶性であり、すなわち疎水性重合体である。 好ましくは、本発明の実施に際しては、1μm未満の粒径を有するラテックスが用いられる。

    本発明のセメント組成物は、セメントに加えて、水およびラテックス、当業界で公知の他の物質を含むことができる。 例えば、これらの物質には、繊維物質、当業界に於て公知である微粉砕充填剤、分散性、組成物の硬化能力を変化させる化学的変性剤が含まれる。 充填剤には、100μmより大きい粒径の粒子を実質的に含まない限り、スレートダスト、種々の形の砂、粉砕鉱物などが含まれる。 本発明の組成物には、最終生成物に所望の色を与えるために顔料を添加することもできる。

    本発明のセメント組成物は、さらに溶鉱炉スラグまたは粉砕燃料灰あるいは天然または人工ポゾランを含むこともできる。 特に、実質的に50Aと0.5μmとの間の粒径分布を有し、シリカフューム、ミクロシリカまたはコロイドシリカとしていろいろに知られている微細シリカ粒子をセメント100重量部に対して5−20重量部含むことは、それによってさらに耐久性の向上が得られるので好ましい。

    本発明の組成物はレオロジー変性用添加剤として水溶性重合体を含むこともできる。 水硬性セメントは通常のポルトランドセメントまたは速硬性ポルトランドセメントであることができる。

    本発明のセメント組成物の成分は、圧密物を可塑化しかつスムースなペーストまたはドー(dough)状コンシステンシーにするために高剪断にかけることが好ましい。 高剪断混合は、例えば、Z−ブレード ミキサーまたはツイン・ロール・ミルで達成される。 ペーストまたはドー状物質を次に圧縮し、物質中の実質的にすべての大きい空隙を除去するために硬化するまで圧力下に保つ。 別法では、例えばセメント組成物の粒子状成分をある形のプラネタリーミキサーで混合した後、真空下での第2高剪断混合過程中に、例えば真空押出機中で、液体成分を添加することが時々有利である。 それによって、
    長期間のプレスの必要は実質に減少しまたはなくなる。

    従って、本発明は指定成分(a)と(b)と(c)を混合して一様な組成物を製造しかつ組成物からすべてのまたは実質的にすべての空隙を除去するセメント組成物の製造法をも含むことは言うまでもない。 組成物の“見掛けの体積”は固体成分とその細孔とを含む体積に等しいことはわかるであろう。 組成物は、組成物の硬化後、
    組成物の見掛けの体積の2%未満が100μmより大きい孔径を有する細孔からなるようであることが好ましく、
    組成物の見掛けの体積の2%未満が50μmより大きい孔径を有する細孔からなることがさらに好ましい。 最も好ましい組成物では、組成物の見掛けの体積の2%未満が
    15μmより大きい孔径を有する細孔からなる。

    ペーストまたはドー(dough)状物質を次に当業界で一般に知られている方法で凝固および硬化させて所望の最終生成物を製造することができる。 この方法はペーストまたはドー(dough)状物質をプレスすることおよび(または)生成物の所望の形に成形することを含み、かつ例えば100%相対湿度までの高湿度雰囲気中で、かつ(または)生成物へ熱を加えて行うことができる硬化をも含むことができる。 硬化はオートクレーブ中で行うことができ、温度は100℃より高くてよく、かかる温度はセメント組成物が石灰とシリカとの混合物を水硬性セメントとして含むときには好ましい。

    本発明のセメント組成物は繊維または織物強化材を含むこともできる。 アスベストのような天然鉱物繊維、植物繊維および他の形のセルロース繊維、ガラス繊維、人工鉱物繊維または人工重合体繊維を用いることができる。 ポリプロピレンまたはポリエチレン繊維またはこれらのポリオレフィンの共重合体から製造した繊維が好ましい。 フィブリル化されかつ0.1%伸びに於て測定して少なくとも10GPaのセカント弾性率を有するポリオレフィン繊維が特に好ましい。 合成繊維は5−40の範囲、後えば16のデニールを有することができ、5mm−15mm、例えば10mmの長さを有することができる。

    本発明は上述したセメント組成物から製造される硬化物を含み、かつ組成物例えば水硬性セメントとしての石灰とシリカとの混合物を硬化させるために熱を用いることができ、組成物は望ましくは100℃より高い温度に加熱することによって硬化され、かかる加熱はオートクレーブ内で行うことができる。

    以上記載した組成物および方法はタイル、人工スレート、パイプおよび自然の風雨または水にさらされた条件下で用いるための他の成形物品のような建築用生成物の製造に用いられる。 本発明は屋根用要素を提供するためまたは建築物の外壁の外装用に特に適している。

    以下、本発明を実施例によって説明する。

    実施例 1 60gのダウ(Dow)460SBRラテックス(固形分48重量%)を216gの水で希釈し、これを4容のZ−ブレード ミキサー中で95%の粒径が75μm未満であるポルトランドセメント粉末1500gへ混合しながら添加した。

    10分間混合した後、スムースな成形可能なペーストが得られ、これを取り出し、ハンドロールで厚さ約5mmのシートをつくった。 このシートを次に小部分に切断し、
    スムースな成形用プレート間で6MPaの圧力で18時間プレスした。 得られたシートを次に取り出し、50℃、100%
    相対湿度に於て16時間さらに硬化させた。 このシートを切断して150mm×70mm×5mmの試験クーポンにし、包囲条件下で13日間、自然に乾燥させた。 次に、幾つかのクーポンを室温で1日間水中に浸漬した後、試験した。

    すべてのクーポンを、3点曲げにより、かつ次式を用いて試験した。

    ここでS=曲げ強さ W=破断荷重 I=支点と中央負荷点との間の距離 b=幅 d=厚さ 下記の結果が得られた。

    乾燥強さ−27MPa 湿潤強さ−35MPa 上記実施例中の成分の量は水/セメント重量比0.16および重合体/セメント重量比0.02に相当する。

    実測された強さの値は重合体ラテックス無しで、しかし水セメント重量比を0.20へ増加して製造したセメントペーストから得た20MPaの乾燥値と比較できる。 ラテックス無しで0.16の重量比では10MPaより高い曲げ強さを有する使用圧力に於て一体的シートを製造することができない。

    生成物耐久性の試験に於て、自然風化過程に抵抗する能力を、凍結−融解、加熱と冷却、湿潤と乾燥の要素からなる加速試験で測定した。 試料を飽和されたフォームラバー上に5日間置くことによって一方の面を水と接触させて置き、その間に1日に2回+20℃から−20℃まで温度を変化させ、それによってこの期間に10サイクルの凍結と融解を与えた。 この後で、試験片を空気中で70℃
    の温度に低い相対湿度で処理した。 上記のような連続凍結−融解試験にかけられるとき、上記実施例に従って製造された試料はすべて少なくとも10回の主サイクルに耐えたが、未変性(unmodified)セメントペーストから製造された試料は5サイクル以内で不合格となった。

    もう1つの耐久性試験に於て、60℃のアルカリ性水(pH12)中に浸漬するときに起こる厚さの変化を記録することによって硬化セメントペーストの水感受性を測定した。 2時間後、2重量%ラテックス硬化ペーストは0.
    08%だけ膨張したが、レオロジー変性剤としてヒドロキシプロピルメチルセルロースを用いて製造した同様な強さのペーストは0.25%の膨張を示した。

    含水量の周期的変化に対する抵抗のもう1つの試験に於て、上記物質のクーポンを、室温の水に6時間浸漬後、70℃に於て乾燥条件下で17時間加熱しかつ1時間包囲条件下で冷却することからなるサイクルにかけた。 この試験にかけた試料の最初の亀裂は17−33サイクルで生じた。 比較により、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを用いて製造した同様な強さの試料では通常2−7サイクルの間で亀裂が観察された。

    実施例 2 4容Z−ブレードミキサー中の実施例1で用いたものと同じポルトランドセメント粉末1500gへ、撹拌しながら、固形分含量が47重量%で、10.3重量%添加に相当する330gのドーバーストランド レビネックス(Dovers
    trand Revinex)29Y40ラテックスを添加した。 生成したスムースな成形可能ペーストを次にツイン・ロールミルで軽くロールかけしてフラット シートを作り、これを実施例1記載と同様にプレスし、硬化させた。 3点曲げ試験に於て、30MPaおよび35MPaの乾燥および湿潤強さが記録された。

    前述した凍結−融解耐久性試験では、すべての硬化ペースト試料が80回以上のサイクルに耐え、不合格はなかったが、ヒドロキシプロピルメチルセルロース試料の平均50%はこの期間内で不合格となり、未変性セメントペースト試料はすべて5回のサイクル後に不合格となった。

    水感受性試験では、60℃で2時間浸漬後、0.03%の厚さ増加が観察された。

    実施例 3 実施例2を繰返した。 但し、ドーバーストランド(Do
    verstrand)ラテックスを、最初に、水1部につきラテックス分散液2部の比で水で希釈して固形分約30重量%
    の懸濁液を得た。 この懸濁液300gを実施例1記載のセメント粉末1500gと混合し、固体スチレン−ブタジエンゴム含量6重量%の硬化セメントペーストを得た。

    3点曲げ試験でそれぞれ22MPaおよび28MPaの乾燥強さおよび湿潤強さが得られた。 実施例1記載の凍結−融解耐久性試験では、すべての硬化ペースト試料が80回のサイクルに耐え、不合格はなかった。

    実施例 4 固形分含量47重量%のロールアンドハース(Rhom and
    Haas)E330アクリルラテックス80gを360gの水で希釈した。 これを、実施例1記載のZ−ブレード混合によって、実施例1で使用した通常のポルトランドセメント粉末2kgと混合して、約2重量%の重合体/セメント比を得た。 プレス、硬化させた後、硬化ペーストはそれぞれ
    30MPaおよび35MPaの乾燥および湿潤曲げ強さを有していた。

    上記実施例中の成分の量は0.20の水/セメント重量比および0.02の重合体/セメント重量比に相当する。 実測された強さの値は、同じ方法で、但し重合体ラテックスを用いずに製造したセメントペーストおよび通常の混合技術で製造され、但し重合体ラテックスを添加しかつ直径2.4mmまでの砂粒子を含むモルタルについて実測された下表の値と比較することができる。

    実施例 5 実施例4に記載したE330ラテックス400gを110gの水で希釈し、前記の方法で、実施例1で用いたセメント粉末


    2kgを有するペーストへ混合した。

    硬化したシートはそれぞれ42MPaおよび43MPaの乾燥および湿潤曲げ強さを示した。

    追加実験に於て、実施例5のセメントペーストの衝撃強さを、0.5ジュールアームを有するツウィック チャーリー(Zwick Charpy)衝撃試験機を用いて測定した。
    実施例5記載の硬化ペーストは1400Jm -2の平均衝撃強さを示したが、1重量%のヒドロキシプロピルメチルセルロースの添加によって得られる同様な強さの生成物は90
    0Jm -2の衝撃強さを示した。

    実施例 6 実施例1で用いたポルトランドセメントと、ドーバーストランド(Doverstrand)SBRラテックスエマルション(固形分46%)と、長さ10mm、平均直径35μm38,000デニールのフィブリル化ポリプロピレン繊維とを、100:2
    4:2.5の重量比で、連続式にツイン・スクリュー押出機中へ混合して、押出機の高剪断混合作用がこれらの成分を混合して可塑性ドー(dough)状コンシステンシーになるようにした。 押出機胴体の一部分で主可塑化作用の下流の位置に於て、98.5%の真空を与えかつ同時にドー(dough)状物質を剪断するための手段を設けてドー状物質から捕獲していた空気を実質的に除去した。 この脱気したドー(dough)を次に押出しダイを通して送り、
    およそ幅80mm×厚さ8mmのフラットリボンを与えた。 押出機胴体およびダイは水で1℃に冷却された。 押出されたストリップを簡単にプレスして平たくし、表面仕上げを改良した後、50℃、100%RHで16時間硬化させた。 この硬化試料を切断して150mm×70mm×50mmの試験クーポンにし、包囲条件に於て13日間自然乾燥させた。 次に、
    このクーポンの幾つかを室温で1日間水中に浸漬した後試験した。 すべてのクーポンを実施例1記載の方法で3
    点曲げによって試験した。 極限強さ(すなわち試験中に観察される最大荷重Wに相当する、実施例1の中の式から計算される応力)とLOP(比例限界:すなわち荷重−
    撓み曲線が直線でなくなる点に相当する応力)の両方を記録した。 結果は下記の通りであった。

    極限応力 LOP乾燥強さ 22MPa 18 湿潤強さ 23MPa 20

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl. 6識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 16:06) 111:27

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